JP3762871B2 - 電子管 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、カソード用フィラメントやワイヤーグリッド等の線状部材、線状スペーサーや線状ダンパー等の支持用補助線状部材を備えた電子管とその電子管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子管の一つである蛍光表示管について、図8、図9を参照して説明する。
図8において、図8(a)は、カソード用フィラメント、線状スペーサー、線状ダンパー等を、取付けたガラスの基板の平面図、図8(b)は、図8(a)のX1−X1部分の断面図である。図8(c)は、図8(b)の別の例を示す。
まず図8(a),(b)について説明する。91は、基材であるガラスの基板、93は、線状部材であるカソード用フィラメント、951と952は、フィラメント91の支持用補助線状部材であるスペーサーとダンパーである。
基板91に被着形成したカソード取付け電極用の金属層92に、コイル部931を有するフィラメント93の端部を、金属片921により取付けてある。フィラメント93は、蛍光体を塗布したアノード電極等のアノード部96の上に、ガラス等絶縁材の線状(或いは棒状)スペーサー951により、アノード部96と所定の間隔をおいて張架してある。フィラメント93が振動して、アノード部96等に接触するのを防止するため、スペーサー951と同材料のダンパー952を基板91に取付けてある。スペーサー951、ダンパー952は、基板91に直接、或いは基板91の絶縁層にフリットガラス等の接着剤により固着してある。
【0003】
図8(c)は、導電性のスペーサー951を用いた例で、スペーサー951は、基板91に被着形成した金属層941に、導電性ペーストにより固着してある。スペーサー951は、全体が導電材のものと、ガラス等の絶縁材に導電材を被覆したものとがある。
【0004】
図9は、金属線から成るグリッド、いわゆるワイヤーグリッドを用いた例で、図9(a)は、ワイヤーグリッド等を取付けたガラスの基板の平面図、図9(b)は、図9(a)のX2−X2部分の断面図である。図8と同じ部分は、同じ符号を使用している。
図9において、97は、線状部材であるワイヤーグリッド、953、954は、ワイヤーグリッド97の支持用補助線状部材であるスペーサーとダンパーである。
ワイヤーグリッド97は、カソード用のフィラメント93とアノード部96の間に、フィラメント93と直交する方向に張架してある。ワイヤーグリッド97は、ガラス等絶縁材の線状(或いは棒状)スペーサー953により、所定の高さに保持し、その端部は、基板91と側面板912とにより固着してある。ワイヤーグリッド97の振動により、ワイヤーグリッド97がアノード部96等に接触するのを防止するため、スペーサー953と同材料のダンパー954を、基板91に取付けてある。スペーサー953、ダンパー954は、基板91に直接、或いは基板91の絶縁層にフリットガラス等の接着剤により固着してある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来スペーサーやダンパー等の支持用補助線状部材の固着には、フリットガラスや導電性ペースト等の接着剤を使用するため、蛍光表示管等の電子管内にそれら接着剤のガスが発生して、真空度を下げる問題がある。
スペーサーやダンパー等は、フリットガラス等の接着剤を加熱軟化して基板等の基材に取付け、冷却固化して固着するが、その後の工程で再加熱された際、接着層が軟化して、スペーサーやダンパー等が剥離したり、位置ずれを起こしたりすることがある。そのため、スペーサーやダンパー等の固着後の工程を勘案して接着剤を選定しなければならないし、その固着後の工程の温度管理に留意しなければならないから、スペーサーやダンパー等の取付け作業は、面倒になり、製造コストが高くなる。また基板等の基材、接着剤、スペーサー、ダンパー等は、それらの熱膨張係数がほぼ同じ物を使用しなければならないため、それらの材質が限られてしまう。
【0006】
従来のスペーサーは、線状或いは棒状で、その表面が滑らかであるため、カソード用フィラメントやワイヤーグリッド等の線状部材は、位置ずれを起こすことがある。その位置ずれを防止するため、スペーサーの表面に凹部を形成し、その凹部にフィラメントやワイヤーグリッド等を配置するものもあるが、スペーサーの製造コストが高くなる。
【0007】
本願発明は、これらの点に鑑み、カソード用フィラメントやワイヤーグリッド等の線状部材の補助的支持に用いるスペーサーやダンパー等の支持用補助線状部材を、接着剤を用いることなく基板等の基材に固着して、真空度を下げるガスの発生を低減し、かつ支持用補助線状部材の取付け工程を簡単にするとともに、カソード用フィラメントやワイヤーグリッド等の線状部材の位置ずれ防止用の凹部を簡単に形成することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の電子管は、基材に被着形成した金属層に金属の線状部材を支持する金属の支持用補助線状部材を溶接により固着してあり、前記金属層は、前記金属の線状部材に給電し該金属の線状部材の取付け電極であって、前記金属の線状部材は、ワイヤーグリッドであり、前記金属の支持用補助線状部材は、ワイヤーグリッドのスペーサーであり、前記金属層は、グリッド取付け電極であることを特徴とする。
請求項2に記載の電子管は、基材に被着形成した金属層に金属の線状部材を支持する金属の支持用補助線状部材を溶接により固着してあり、前記金属層は、前記金属の線状部材に給電し該金属の線状部材の取付け電極であって、前記金属の線状部材は、カソード用フィラメントであり、前記金属の支持用補助線状部材は、カソード用フィラメントのスペーサーであり、前記金属層は、カソード取付け電極であることを特徴とする。
請求項3に記載の電子管は、請求項1又は請求項2に記載の電子管において、前記金属の支持用補助線状部材は前記金属の線状部材毎に独立していることを特徴とする。
請求項4に記載の電子管は、請求項1又は請求項2に記載の電子管は、蛍光表示管であることを特徴とする。
請求項5に記載の電子管は、請求項1又は請求項2に記載の溶接は、超音波溶接であることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図を参照して本願発明の実施の形態を説明する。
まず図1〜図3により、本願発明の第1の実施の形態に係る蛍光表示管を説明する。
図1において、図1(a)は、カソード用フィラメント、線状スペーサー、線状ダンパー等を、取付けたガラスの基板の平面図、図1(b)は、図1(a)のY1−Y1部分の断面図、図1(c)は、図1(a)のY2−Y2部分の断面図である。
【0011】
図1において、11は、基材であるガラス等絶縁材の基板、13は、線状部材であるカソード用のフィラメント(例えば、WやRe−W等の合金)、12は、カソード取付け電極、122は、カソード取付け電極12に接続され蛍光表示管の外へ引き出され、給電点となるカソード配線、151,152は、フィラメント13の支持用補助線状部材であるスペーサーとダンパー(ともにアルミニウム等の金属から成る)である。フィラメント13は、その端部にバネ性を有するコイル部131を備え、そのコイル部131により、フィラメント13に所定のテンションを付与する。
基板11に被着形成したカソード取付け電極用の金属層12(アルミニウム等の金属から成る)に、フィラメント13のコイル部131の端部を、アルミニウム等の金属片121により取付けてある。フィラメント13は、ZnO:Zn等の蛍光体を塗布したアノード電極等のアノード部16の上に、アルミニウム等の金属から成る線状(或いは棒状)スペーサー151により、アノード部16と所定の間隔をおいて張架してある。フィラメント13が振動して、アノード部16等に接触するのを防止するため、スペーサー151と同材料のダンパー152を、必要に応じて設ける。スペーサー151、ダンパー152は、基板11に被着形成したアルミニウム薄膜等の金属層141、142に超音波溶接してある。
なおアルミニウム等の金属片121は、超音波溶接により金属層12に固着することもできる。
【0012】
金属層141とスペーサー151との溶接は、金属層141にスペーサー151を載せ、スペーサー151のフィラメント13が接触する位置に、超音波溶接機のウエッジツールを押し当て、そのウエッジツールを超音波で駆動して行う。その溶接の際、スペーサー151の表面には、ウエッジツールの内面の形状に応じた凹部が形成される。その凹部は、図1(c)のようにU字状になる。フィラメント13を張架する際、その凹部にフィラメント13を配置すれば、フィラメント13は、位置ずれを起こすことがない。スペーサー151は、その両端を金属層141に溶接するのみでもよいが、フィラメント13の位置ずれ防止には、前記のように、スペーサー151の各フィラメント13が接触する箇所と両端を溶接する方がよい。
【0013】
ダンパー152は、スペーサー151と同様に超音波溶接により、金属層142に固着する。しかしダンパー152は、フィラメント13との接触部分におけるフィラメント13の放熱を少なくするため、通常(フィラメント13が振動しないとき)は、フィラメント13に接触しないように、その直径を設定してある。そのため、フィラメント13の凹部に相当するものは必要がない。したがって、ダンパー152は、その両端を金属層142に溶接するのみでもよい。
【0014】
本実施の形態においては、スペーサー151は、直径0.1〜1.0mmのアルミニウム線を、ダンパー152は、スペーサー151よりも細い、直径0.05〜0.8mmのアルミニウム線を使用した。溶接の際、スペーサー151には、幅が0.1〜1.0mm、深さが0.05〜0.5mmの凹部を形成した。また金属片121は、直径0.1〜1.0mmのアルミニウム線を使用した。溶接の際、金属片121には、深さが直径の3分の1程の凹部を形成した。金属片121は、断面の一辺が0.1〜1.0mmの角形アルミニウム線であってもよい。
【0015】
スペーサー151は、金属であるから、金属層141をカソード取付け電極用の金属層12又はカソード配線122に接続すれば、フィラメント13の給電手段としても利用できる。この場合、フィラメント13のコイル部131には、電流が流れないから、コイル部131は、加熱することはない。したがって、コイル部131の加熱により、コイル部131にコートしてある炭酸塩等の電子放出材が蒸発して蛍光体等を汚染したり、コイル部131のばね特性を低下させたりすることはない。またコイル部131の無駄な電力消費をなくし、かつコイル部131が加熱により赤色に発光して表示の妨げになることもない。
【0016】
本実施の形態におけるスペーサー151やダンパー152は、フリットガラスや導電性ペースト等の接着剤を使用せずに固着するため、その後の工程の加熱により剥離したり、位置ずれを起こしたりすることはない。また蛍光表示管等の電子管の真空度を低下させるガスを発生することもない。さらにスペーサー151は、その溶接と同時にフィラメントの位置ずれ防止用の凹部が形成されるから、予め凹部を加工したスペーサーを用いる必要はない。
なおアノード部16の選択性を向上させるため、フィラメント13とアノード部16の間に、メッシュグリッドや平面グリッド等のグリッドを配置してもよいし、アノード部16のアノード電極と同一平面に平面グリッドを配置してもよい。
【0017】
図2は、図1の金属層141の変形例に係り、図1と同じ部分は、同じ符号を使用している。図2(b)は、図2(a)のY3−Y3部分の断面図、図2(c)は、図2(a)のY4−Y4部分の断面図である。
図2の例は、カソード取付け電極用のアルミニウム薄膜等の金属層22に、フィラメント13の端部を金属片121により固着するとともに、スペーサー151も固着してある。即ち金属層22は、フィラメント13とスペーサー151の固着に共用している。したがって図2の場合には、フィラメント13は、スペーサー151から給電されるから、図1で説明したコイル部121の加熱の問題は起きない。なお221は、カソード配線である。
【0018】
図3は、図1や図2の支持用補助線状部材であるスペーサー151の変形例に係り、図1、図2と同じ部分は、同じ符号を使用している。図3(b)は、図3(a)のY5−Y5部分の断面図、図3(c)は、図3(a)のY6−Y6部分の断面図である。
図3のフィラメント13のスペーサー251は、フィラメント13毎に独立した支持用補助線状部材である。即ち図3の支持用補助線状部材は、フィラメント毎に独立している。各スペーサー251は、超音波溶接の際、超音波溶接機のウエッジツールにより、図(c)のようにU字状の凹部が形成される。その凹部は、フィラメント13の位置ずれを防止する。
スペーサー251は、金属線を用いて、各スペーサーを溶接する都度カッターで切断して、独立した支持用補助線状部材としてもよいし、予め切断した支持用補助線状部材を用いてもよい。
図1〜図3の場合には、カソード取付け電極用の金属層、カソード配線、スペーサーやダンパーの固着用金属層、アノード電極、アノード配線等を同一製造工程により、被着形成し、パターン化することが可能である。
【0019】
図4は、本願発明の第2の実施の形態に係る蛍光表示管の断面図で、図1、図2と同じ部分は、同じ符号を使用している。図4(b)は、図4(a)の矢印Y7−Y7方向の断面の平面図、図4(c)は、図4(a)の矢印Y8−Y8方向の断面の平面図である。
図4において、411は、基材であるガラス等絶縁材のアノード基板で、アノード電極上に蛍光体層を被着形成したアノード部46、アノード電極に接続され、蛍光表示管の外へ引き出されて表示信号等の給電点となるアノード配線461を形成してある。412は、背面基板で、フィラメント13、スペーサー151、ダンパー152等を取付けてある。
【0020】
図1〜図3の場合には、基板11に、カソード取付け電極用の金属層12,22及びアノード部16を形成してあるため、アノード部16の配線は、多層配線でない場合(アノード配線とカソード取付け電極用の金属層の間に絶縁層を設けた積層構造でない場合)には、図1〜図3の矢印A,B方向に引き出さなければならない。これに対して、図4のカソード取付け電極用の金属層22及びカソード配線221は、背面基板412に形成してあるから、アノード部46のアノード配線461は、金属層22の引き出し方向と同じ方向にも、或いは図1〜図3の矢印A,B方向にも引き出すことができる。したがって蛍光表示管の種類に応じてアノード配線の引き出し方向を任意に選択できる。また図4の場合には、アノード基板411と背面基板412の組立てを別々に平行して行うことができるから、蛍光表示管の製造時間を短縮できる。また歩留まりの向上も可能になる。なお背面基板412上にネサ膜を形成する場合には、背面基板412のネサ膜と金属層22又は金属層142との間に絶縁層を設ける。
【0021】
図5は、本願発明の第3の実施の形態に係る蛍光表示管に係り、図5(a)は、ワイヤーグリッド、カソード用フィラメント、線状スペーサー、線状ダンパー等を、取付けたガラス等絶縁材の基板の平面図、図5(b)は、図5(a)のY9−Y9部分の断面図、図5(c)は、図5(a)のY10−Y10部分の断面図である。
図5において、51は、基材であるガラス等絶縁材の基板、53は、線状部材であるカソード用フィラメント(例えば、WやRe−W等の合金)、57は、線状部材であるワイヤーグリッド(例えば、426合金やステンレス等から成る)、551,552は、ワイヤーグリッド57を補助的に支持する支持用補助線状部材であるスペーサーとダンパーである。52は、グリッド取付け電極(グリッド配線を備えている)用のアルミニウム薄膜等の金属層である。金属層52には、ワイヤーグリッド57の端部を金属片521により固着し、スペーサー551を超音波溶接により固着してある。ダンパー552は、基板51に被着形成したアルミニウム薄膜等の金属層542に超音波溶接により固着してある。なお金属片521は、超音波溶接により金属層52に固着することもできる。
【0022】
ワイヤーグリッド57は、アルミニウム等の金属の線状(或いは棒状)スペーサー551により、アノード部56と所定の間隔をおいて張架してある。ワイヤーグリッド57が振動して、アノード部56等に接触するのを防止するため、スペーサー551と同材料のダンパー552を設けてある。ダンパー552は、必要に応じて設ける。スペーサー551及びダンパー552は、ワイヤーグリッド551毎に独立し、それらを取付ける金属層541、542も、各スペーサー、ダンパー毎に独立している。
【0023】
図6、図7は、本願発明の第4の実施の形態に係る蛍光表示管の断面図で、カソード用フィラメントとそのスペーサー、ダンパーの配置例を示す。
図6(a)は、アノード基板611に、カソード取付け電極(カソード配線を備えている)用のアルミニウム薄膜等の金属層62、フィラメント63、スペーサー651、アノード部66を配置し、背面基板612に、ダンパー652を配置してある。
図6(b)は、アノード基板611に、アノード配線611、アノード部66、ダンパー653を配置し、背面基板612に、金属層62、フィラメント63、スペーサー651を配置してある。
【0024】
図6(a)の場合は、ダンパー652を背面基板612に取付けるから、アノード部66にダンパー652を取付けるスペースのない蛍光表示管に適している。図6(b)の場合は、フィラメント63を取付ける金属層62を背面基板612に形成するから、アノード部66のアノード配線661の引き出し方向を任意に選択できる。
【0025】
図7は、ダンパーをアノード基板と背面基板の双方に取付けた例である。
図7(a)は、アノード基板611に、金属層62、フィラメント63、スペーサー651、ダンパー655、アノード部66を配置し、背面基板612に、ダンパー654を配置してある。
図7(b)は、アノード基板611に、アノード配線661、アノード部66、ダンパー656を配置し、背面基板612に、フィラメント63、スペーサー651、ダンパー655を配置してある。
フィラメント63がアノード部66と垂直な方向に振動する場合、ダンパーはアノード基板又は背面基板のいずれか一方に配置することで、通常はその振動を防止できるが、特にその振動が激しい車両等に蛍光表示管を設置する場合には、図7のようにダンパーをアノード基板及び背面基板の双方に配置することにより、その振動をより有効に防止できる。
【0026】
前記各本実施の形態においては、スペーサーとダンパー及びそれらを取付ける金属層は、ともにアルミニウムの場合について説明したが、それらは、銅、金、ニッケル、銀等であってもよい。またスペーサーとダンパー及びそれらを取付ける金属層は、同種の金属を用いるのが好ましいが、異種の金属であってもよい。前記各本実施の形態においては、スペーサーとダンパーを取付ける金属層は、薄膜について説明したが、厚膜であってもよい。
前記各実施の形態においては、スペーサーやダンパーは、断面が円形のものについて説明したが、円形に限らず、多角形であってもよいし、また板状のものであってもよい。
前記各実施の形態においては、基材としてガラス等の絶縁材の基板を用いた例について説明したが、導電性を有する基板に絶縁層を形成したものを基材として用いてもよい。
【0027】
前記各実施の形態は、蛍光表示管について説明したが、カソード用フィラメントやワイヤーグリッド等の線状部材、その線状部材を補助的に支持する線状スペーサーや線状ダンパー等の支持用補助線状部材を備えた電子管、例えば、陰極線管等の表示管、熱陰極放電管等の放電管、真空管等であってもよい。
【0028】
【発明の効果】
本願発明は、蛍光表示管等の電子管において、カソード用フィラメントやワイヤーグリッド等の線状部材を補助的に支持する線状スペーサーや線状ダンパー等の支持用補助線状部材を、フリットガラスや導電性ペースト等の接着剤を使用せずに、超音波溶接により基板等の基材に固着するため、支持用補助線状部材は、支持用補助線状部材取付け後の工程の加熱により剥離したり、位置ずれを起こしたりすることがない。また本願発明は、接着剤を使用しないから、蛍光表示管等の電子管の真空度を低下させるガスが発生することもない。なお本願発明は、支持用補助線状部材を取付ける薄膜、厚膜等の金属層を基板等の基材に被着形成するが、その金属層は、周知の真空蒸着法やスクリーン印刷法等により形成し、接着剤を使用しないから、ガスの発生はない。
【0029】
本願発明のスペーサーやダンパー等の支持用補助線状部材は、超音波溶接により基板等の基材に被着形成した金属層に固着するから、従来のように支持用補助線状部材の熱膨張係数を基板等の基材の熱膨張係数に合わせる必要がない。
本願発明は、支持用補助線状部材が、カソード用フィラメントやワイヤーグリッド等の線状部材のスペーサーである場合には、そのスペーサーを超音波溶接する際、線状部材の位置ずれ防止用の凹部も溶接と同時に形成されるから、予めその凹部を形成したスペーサーを準備する必要がない。したがってスペーサーの加工費を低減できる。また超音波溶接機のウエッジツールの内面形状を変えることにより、前記凹部の深さを変えることができるから、カソード用フィラメントやワイヤーグリッド等の線状部材の高さを容易に変更することができる。
【0030】
本願発明は、カソード用フィラメントのスペーサーを、カソード用フィラメントの給電手段に利用できるから、カソード用フィラメントにテンションを付与するコイル部は、加熱することがない。したがって、コイル部の加熱により、コイル部にコートしてある炭酸塩等の電子放出材が蒸発して蛍光体等を汚染したり、コイル部のばね特性を低下させたりすることがない。またコイル部の無駄な電力消費がなく、かつコイル部は、赤色に発光することがないから、表示の妨げになることもない。
【0031】
本願発明は、カソード取付け電極用の金属層、カソード配線、スペーサーやダンパーの固着用金属層、アノード電極、アノード配線等を同一製造工程により、被着形成し、パターン化することが可能であり、またカソード取付け電極用の金属層とスペーサーとの固着や、ダンパーの固着用金属層とダンパーとの固着は、同一製造工程において超音波溶接することができ、さらには、カソード取付け電極用の金属層とカソード用フィラメントとの固着も超音波溶接することができるから、蛍光表示管の製造が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態に係る蛍光表示管の平面図と断面図である。
【図2】図1の変形例の平面図と断面図である。
【図3】図1の別の変形例の平面図と断面図である。
【図4】本願発明の第2の実施の形態に係る蛍光表示管の平面図と断面図である。
【図5】本願発明の第3の実施の形態に係る蛍光表示管の平面図と断面図である。
【図6】本願発明の第4の実施の形態に係る蛍光表示管の断面図である。
【図7】図6の変形例の断面図である。
【図8】従来の蛍光表示管の平面図と断面図である。
【図9】従来の蛍光表示管の平面図と断面図である。
【符号の説明】
11,411,412,51,611,612 ガラスの基板
12,22,62 カソード取付け電極用の金属層
122.221 カソード配線
141 スペーサー固着用の金属層
142,542、642,643,644,645,646 ダンパー固着用の金属層
13,53,63 カソード用フィラメント
151,551,651 スペーサー
152,552,652,653,654,655,656 ダンパー
16,46,56,66 アノード部
52 グリッド取付け電極用の金属層
57 ワイヤーグリッド
461,661 アノード配線

Claims (5)

  1. 基材に被着形成した金属層に金属の線状部材を支持する金属の支持用補助線状部材を溶接により固着してあり、前記金属層は、前記金属の線状部材に給電し該金属の線状部材の取付け電極であって、前記金属の線状部材は、ワイヤーグリッドであり、前記金属の支持用補助線状部材は、ワイヤーグリッドのスペーサーであり、前記金属層は、グリッド取付け電極であることを特徴とする電子管。
  2. 基材に被着形成した金属層に金属の線状部材を支持する金属の支持用補助線状部材を溶接により固着してあり、前記金属層は、前記金属の線状部材に給電し該金属の線状部材の取付け電極であって、前記金属の線状部材は、カソード用フィラメントであり、前記金属の支持用補助線状部材は、カソード用フィラメントのスペーサーであり、前記金属層は、カソード取付け電極であることを特徴とする電子管。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電子管において、前記金属の支持用補助線状部材は前記金属の線状部材毎に独立していることを特徴とする電子管。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の電子管は、蛍光表示管であることを特徴とする電子管。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の溶接は、超音波溶接であることを特徴とする電子管。
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