JP2003051277A - フィラメントを分割して装着した蛍光発光管 - Google Patents

フィラメントを分割して装着した蛍光発光管

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JP2003051277A
JP2003051277A JP2001239193A JP2001239193A JP2003051277A JP 2003051277 A JP2003051277 A JP 2003051277A JP 2001239193 A JP2001239193 A JP 2001239193A JP 2001239193 A JP2001239193 A JP 2001239193A JP 2003051277 A JP2003051277 A JP 2003051277A
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filaments
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Yukio Ogawa
小川行雄
Sadahisa Yonezawa
米沢禎久
Yasuhiro Nohara
野原康弘
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Abstract

(57)【要約】 【課題】長尺のフィラメントを分割して張架する蛍光発
光管において、アンカーやサポート等の金属部品を用い
ずに、フィラメントを基板に取付けること。 【解決手段】 カソード基板112にカソード配線用金
属層15,16、カソード配線の端子部用金属層151
〜153,161〜163を形成し、一対の端子部用金
属層、例えば151と161に、フィラメント171〜
173を一部が重なり合うように固着してある。フィラ
メント171〜173の両端部は、金属線18を前記各
端子部用金属層に超音波ワイヤーボンディングして固着
してある。各フィラメントは、スペーサー19により所
定の高さに保持されている。なお13は、蛍光体を被着
したアノード電極、14は、グリッドである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、長尺の陰極用フ
ィラメントを装着する蛍光発光管に関する。
【0002】
【従来の技術】大きな印刷用紙の印刷が可能なプリント
ヘッド用蛍光発光管、大きな表示画面の蛍光表示管や平
面型CRT等の蛍光発光管は、長尺の陰極用フィラメン
トが必要になるが、長尺のフィラメントには、種々の問
題があるため、次に説明するような対策が取られてい
る。図6は、従来のプリントヘッド用蛍光発光管の平面
図と断面図である。図6(a)は、フロント基板とアノ
ード基板の透視平面図、図6(b)、図6(c)は、夫
々図6(a)のY1−Y1、Y2−Y2部分の矢印方向
の断面図である。アノード基板511には、蛍光体を被
着したアノード電極53が1列形成してある。アノード
基板511には、フィラメント支持用アンカー531、
フィラメント支持用サポート532、フィラメントの振
動防止用ダンパー部材533を取付け、陰極用フィラメ
ント57の端部を、アンカー531、サポート532に
夫々溶接してある。フィラメント57とアノード電極5
3との間には、フィラメント57からアノード電極53
へ放射される電子を制御するグリッド54を配置してあ
る。アノード基板511とフロント基板512は、側面
板521〜524を介して対向している。フィラメント
57は、一般には、タングステン又はタングステンの合
金の芯線に熱電子放出用の炭酸塩を被覆したものを用い
ている。
【0003】アンカー531は、バネ性を有し、フィラ
メント57に常に所定のテンションを付与している。フ
ィラメント57は、熱電子放出のため600〜650℃
に加熱され、熱膨張により伸長するが、アンカー531
は、その伸長を吸収するように設定されている。しかし
フィラメント57が長い場合には、アンカー531は、
その伸長を吸収し切れずにフィラメント57に撓みが生
じ、外部からの振動により、フィラメント57は、グリ
ッド54等他の電極に接触する恐れがある。また振動が
大きくなると、グリッド等他の電極と接触しない場合で
も、フィラメントとグリッドやアノード電極との距離が
変化して、輝度むらが生じ、プリントヘッド用蛍光発光
管の場合には、露光した画像にむらが生じる。またその
撓みは、アンカー531のバネ性を強くすれば吸収でき
るが、バネ性を強くすると、フィラメントのテンション
が強過ぎて、フィラメント57を切断してしまう。因み
にフィラメント57のタングステン線は、その太さが
0.64MG(直径約15μm)、1.05MG(直径
約18μm)の場合、夫々0.4N(約20g)以上、
0.6N(約60g)以上のテンションを付与すると切
断する。
【0004】フィラメント57の撓みや振動による障害
を防止するため、フィラメント57の途中にダンパー5
33を設置してある。ダンパー533は、フィラメント
の長さにより複数設けることもある。ダンパー533
は、常時フィラメント57に接触するか、又は振動等が
あったとき接触するように設定してある。ダンパー53
3は、フィラメント57に接触すると、フィラメント5
7の熱を吸収するため、その接触部分におけるフィラメ
ント57の温度は低くなり、熱電子放出量が低下する。
そのため、アノード電極13の発光むらが生じ、表示品
質を低下させる。特にプリントヘッド用蛍光発光管のよ
うに、発光輝度の高い均一性が要求される場合には、ダ
ンパー533の設置は、好ましくない。
【0005】図7は、図6のダンパーを使用しない、従
来のプリントヘッド用蛍光発光管の平面図と部品の斜視
図である。図6と同じ部分は、図6と同じ符号を使用し
ている。図7(a)は、図6のフィラメント57を2分
割し、夫々のフィラメント571,572をアンカー5
31とサポート532の間に張架して、1本のフィラメ
ントを短くすることによりフィラメントの撓みや振動の
防止を図っている。フィラメント571,572のアン
カー531、サポート532に近い部分は、エンドクー
ルの影響を受けるため、両フィラメントのサポート53
2と532の間は、重なり合うように配置してある。
【0006】図7(b),(c)は、図7(a)のアン
カー531とサポート532の一例で、それらは、金属
をプレス加工して形成する。なお図6のアンカーとサポ
ートも同様である。フィラメント571(572)の一
端は、アンカー531の支持部5311と金属片581
とで挟持し、金属片581を支持部5311に溶接して
固着してある。同様に他端は、サポート582の支持部
5321に金属片582を溶接して固着してある。
【0007】図7(d)は、図6のダンパー533の一
例で、金属をプレス加工して形成する。フィラメント5
7は、ダンパー533の端面5331に接触している。
アンカー531、サポート532、ダンパー533は、
複雑な形状であるため、それらの加工コストが高くな
る。またそれらの基板への取付け作業、及びアンカー5
31、サポート532にフィラメント571(572)
を取付ける作業は、大変面倒で、それらの取付け作業工
程のコストが高くなる。
【0008】金属片581,582は、抵抗加熱溶接等
により、アンカー531、サポート532の支持部53
11,5321に溶接するが、その溶接の際、アノード
基板511は、そのアンカー等を介して部分的に加熱さ
れるためクラックの生じることがある。アンカー53
1、サポート532、ダンパー533は、立体的構造で
あるから、小型化には限度があり、それらの設置スペー
スが大きくなり、かつアノード基板511とフロント基
板512との間隔が大きくなってしまう。またアンカー
531を使用する場合、アンカーの撓み量(ストロー
ク)を同じ位置に制御するのは難しいため、フィラメン
ト間の距離の制御が困難であり、近接してフィラメント
を張架することができない。そのため、蛍光発光管の薄
型化、小型化、軽量化の障害になっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、従来の蛍
光発光管の前記諸問題点に鑑み、フィラメントの分割方
式を採用した蛍光発光管において、取付けが容易で、蛍
光発光管の薄型化、小型化、軽量化に適したフィラメン
トの取付け手段を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明の蛍光発光管
は、蛍光体を被着したアノード電極を備えたアノード基
板と、アノード基板に対向し、フィラメントを備えたカ
ソード基板とを備えた蛍光発光管において、フィラメン
トの張架方向に複数のフィラメントを、隣接するフィラ
メントが一部重なり合うように配置し、フィラメントの
両端は、カソード基板に形成した金属層に超音波ワイヤ
ーボンディング又は超音波ボンディングにより固着して
ある。本願発明の蛍光発光管は、前記の蛍光発光管にお
いて、カソード基板に形成した金属層は、一対のカソー
ド配線の端子部用金属層であり、各フィラメントの一端
は、一方のカソード配線の端子部用金属層に、各フィラ
メントの他端は、他方のカソード配線の端子部用金属層
に、夫々固着してある。本願発明の蛍光発光管は、1番
目の蛍光発光管において、カソード基板に形成した金属
層は、一対のカソード配線の端子部用金属層であり、複
数のフィラメントは、1組以上の組から成り、各組のフ
ィラメントは直列に接続してあり、各組の一端は、一方
のカソード配線の端子部用金属層に、各組の他端は、他
方のカソード配線の端子部用金属層に、夫々固着してあ
る本願発明の蛍光発光管は、前記各蛍光発光管におい
て、カソード基板に形成した金属層は、薄膜又は厚膜か
ら成る。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本願発明の第1実施形態
に係るプリントヘッド用蛍光発光管の平面図と断面図で
ある。プリントヘッド用蛍光発光管は、蛍光体を被着し
たアノード電極から成る発光ドットをアノード基板の長
手方向(主走査方向)に沿って一列又千鳥列等の列状に
配置してなるライン光源としてデジタル光プリンター等
に使われている。プリントヘッド用蛍光発光管は、対向
して配置した感光部材に対して、その感光部材の長手方
向に直交する短手方向(副走査方向)に沿って移動し、
その移動に合わせて、発光ドットを個別選択的に発光さ
せることにより、所望の画像等を感光部材に形成する。
【0012】図1(a)は、カソード基板とアノード基
板の透視平面図、図1(b)は、図1(a)のX1−X
1部分の矢印方向の断面図、図1(c)は、図1(a)
のZ部分の拡大図である。図において、111は、ガラ
ス、セラミック等の絶縁材から成るアノード基板、11
2は、ガラス等のカソード基板、121〜124は、ガ
ラス等の側面板、13は、蛍光体を被着したアノード電
極(外部引出し用のアノード配線に接続されている)、
14は、ステンレスや426合金等から成るグリッド、
15,16は、一対のカソード配線用金属層、151〜
153,161〜163は、各カソード配線の端子部用
金属層、171〜173は、陰極用フィラメント、18
は、金属ワイヤー、19は、ガラス、セラミック等の絶
縁材から成る円柱状や板形状等から成るスペーサーであ
る。図は、3本のフィラメント171,172,173
を、フィラメントの張架方向に配置してある。
【0013】フィラメント171〜173は、従来使用
されているフィラメントと同じものでよいが、例えば、
タングステン又はタングステンの合金の芯線に熱電子放
出用の炭酸塩を被覆したものを用いる。金属層15,1
6、151〜153,161〜163は、薄膜又は厚膜
から成り、カソード基板112に、蒸着又はスクリーン
印刷により形成してある。スペーサー19は、ガラス等
の絶縁材に限らず後述するように金属であってもよい。
なおカソード基板112には、ITO等の透明導電材や
アルミニウム等の金属の薄膜、又は導電材の厚膜から成
る静電遮蔽電極(拡散電極の機能を有していてもよい)
を形成してもよい。
【0014】フィラメント171,172,173は、
夫々端子部用金属層151と161、152と162、
153と163に接続し、各フィラメントの端は、後述
する超音波ワイヤーボンディング又は超音波ボンディン
グにより、各金属層に固着してある。フィラメント17
1,172,173は、フィラメント171と172、
フィラメント172と173とが、夫々一部で重なり合
うように配置して、電子が各フィラメントから全アノー
ド電極13へ均一に放射されるように配慮してある。
【0015】フィラメント171,172,173の重
なり合う部分の詳細は、図1(c)の通りである。フィ
ラメント171の一端は、端子部用金属層161に金属
ワイヤー18を超音波ワイヤーボンディングして固着
し、また端子部用金属層161には、スペーサー19を
固着してある。スペーサー19は、ガラスファイバー等
の場合には、フリットガラス等により固着するが、金属
ワイヤーの場合には、超音波ワイヤーボンディングによ
り固着する。同様にフィラメント172の一端は、端子
部用金属層152に固着してある。なおフィラメント1
71,172のテンションは、後述するように、フィラ
メントのコイル部により付与する。フィラメント17
1,172は、端子部用金属層152のスペーサー19
と端子部用金属層161のスペーサー19との区間で重
なり合うように張架してある。この重なり合う区間の長
さは、10mm程度である。フィラメント171,17
2は、エンドクールによりスペーサー19に近い部分の
電子放出が小さいため、この10mmの区間で、一方の
フィラメントのエンドクール部分と他方のフィラメント
の非エンドクール部分とを重なり合わせて、エンドクー
ルの影響がないようにしてある。したがってこの10m
mの重なり合う区間を設けることにより、フィラメント
を分割して配置しても、アノード電極13には、電子が
略均一に照射される。また必要に応じて、フィラメント
重なり部の電子の均一性を保つように、駆動回路により
光量のばらつきの補正(例えば、エンドクール部分のア
ノード電極への発光時の印加電圧の印加時間を個別に増
加させたり、発光時の印加電圧を個別に増加させたりす
る)を行う。
【0016】なおフィラメント171とフィラメント1
72とが重なり合う区間は、10mmより長くしてもよ
いが、複数のフィラメント全体の実効長は、フィラメン
ト1本当りその重なる分だけ短くなるから、エンドクー
ルの範囲を考慮して必要最小限に設定するのが好まし
い。
【0017】図1(c)において、フィラメント171
とフィラメント172のピッチは、500μm、アノー
ド電極13の蛍光体ドットのサイズは、一辺が100μ
m、蛍光体ドットのピッチは、200μm、金属ワイヤ
ー18の直径は、200μm、スペーサー19の直径は
300μmである。なおフィラメントピッチは、後述す
る図3の固着方式の場合には、200μmにすることも
可能である。
【0018】プリントヘッド用蛍光管は、A3の印刷用
紙に対応するプリンターの場合、A3の印刷用紙の短辺
方向露光方式を採用しても、長さ297mmの発光範囲
が必要になる。その発光範囲を1本のフィラメントでカ
バーする場合には、フィラメントは、両端のエンドクー
ルの範囲を夫々7mmとすると、少なくとも311mm
の長さが必要になる。フィラメントは、長さが311m
mになると振動の影響を受け、露光画像に支障が生じ
る。そこで、フィラメントを3分割して図1のように配
置し、フィラメントの重なり合う部分の長さを10m
m、フィラメントの両端のエンドクールを夫々7mmと
した場合、1本のフィラメントの長さは、約111mm
程度でよい。フィラメントの長さが111mm程度の場
合には、振動の影響を受けることはほとんどない。
【0019】図1に示すプリントヘッド用蛍光発光管の
駆動方法は、従来の駆動方法がそのまま適用できる。例
えばスタティック駆動の場合、フィラメントに通電する
ことによって得られるジュール熱により、フィラメント
から熱電子が放出される。この熱電子は、所定の正電位
が印加されたアノード電極の蛍光体に到達し、蛍光体を
所定の輝度で発光させる。ここで、アノード電極に正電
位を選択的に印加することにより、所望の蛍光体を発光
させることが可能になる。
【0020】図2は、本願発明の実施形態に係るフィラ
メントの固着部分の平面図と断面図である。図1と同じ
部分は、図1と同じ符号を使用している。フィラメント
172は、金属ワイヤー18を端子部用金属層152に
超音波ワイヤーボンディングし、金属ワイヤー18と端
子部用金属層152とでフィラメント172の端を挟持
する状態でカソード基板112に取付けてある。スペー
サー19は、ガラスに代えて金属ワイヤーを用い、超音
波ワイヤーボンディングにより、その金属ワイヤー19
を端子部用金属層152に固着してある。
【0021】フィラメント172のテンションは、コイ
ル部1721により付与している。フィラメント172
は、太さが1.05MG(直径約18μm)の場合、
0.2〜0.4N(約20〜40g)のテンションを付
与してある。フィラメント172のテンションは、コイ
ル部1721のように部分的でなく、フィラメント17
2全体をコイル状にして付与することもできる。テンシ
ョンは、コイル部のコイルピッチを変えることにより
0.4N(約40g)以上にすることもできる。なおコ
イル状だけでなく、ラセン状、或いはフィラメント長手
方向に沿った波状、のこぎり状、パルス状等であっても
よい。またコイル部1721を金属ワイヤー18と金属
ワイヤー19との間に配置すると、コイル部の赤熱等に
よる視認性への影響をなくすことができる。
【0022】図3は、本願発明の実施形態に係る図2と
異なるフィラメントの固着部分の平面図と断面図であ
る。図1、図2と同じ部分は、図1、図2と同じ符号を
使用している。図3(a)は、平面図、図3(b)は、
図3(a)のX4−X4部分の断面図、図3(c)は、
図3(a)のX5−X5部分の断面図、図3(d),
(e)は、図3(b),(c)の変形例、図3(f)
は、図3(b)の変形例である。
【0023】図3(a),(b),(c)の場合には、
フィラメント172の端を金属パッド201と202と
で挟持し、その状態で両金属パッドを、超音波ボンディ
ングにより、端子部用金属層152に固着して、フィラ
メント172をカソード基板112に取付けてある。
【0024】図3(d),(e)の場合には、フィラメ
ント172の端の周囲に金属層21を形成し、その金属
層21を超音波ボンディングにより金属層152に固着
して、フィラメント172をカソード基板112に固着
してある。
【0025】図3(f)の場合には、図3(b)におい
て、スペーサー19を省略して金属パッド202がスペ
ーサーの機能を兼ねている。即ち、金属パッド202の
層厚を所定の厚さに形成することにより、金属パッド2
02は、超音波ボンディング用部材とスペーサー用部材
として使用することができる。この場合、図3(d)の
金属層21もスペーサー用部材として使用することがで
きる。
【0026】図4は、本願発明の第2実施形態に係るプ
リントヘッド用蛍光発光管のカソード基板とアノード基
板の透視平面図で、フィラメントを9分割して、フィラ
メントの張架方向に9本のフィラメントを配置した例で
ある。図1と同じ部分は、図1と同じ符号を使用してい
る。なおグリッドは、省略してある。
【0027】図4(a)の場合には、カソード配線15
とカソード配線16との間に、9本のフィラメントが並
列に接続されている。即ち、端子部用金属層151と1
61にフィラメント171を接続し、端子部用金属層1
52と162にフィラメント172を接続してある。以
下同様に端子部用金属層159と169まで、各一対の
端子部用金属層にフィラメントを接続してある。ここで
1本のフィラメントの長さを70mm、各フィラメント
の重なり合う部分の長さを10mm、両端部(一番外
側)のエンドクールを10mmとした場合、端子部用金
属層151と端子部用金属層169との間のフィラメン
トの長さは、550mm程度になり、発光に寄与する有
効長(熱電子放出の有効エリア)は、530mmにな
る。即ち長さ550mmの1本のフィラメントを張架す
るのと同じになる。
【0028】図4(b)の場合には、カソード配線15
とカソード配線16との間に接続してある9本のフィラ
メントを、3本ずつ3組に分け、各組毎に3本のフィラ
メントを直列に接続してある。端子部用金属層151と
161の間に、中間接続用金属層221,222を介し
て、フィラメント171,172,173を直列に接続
してある。以下同様に、端子部用金属層152と16
2、端子部用金属層153と163の間に、夫々3本の
フィラメントを直列に接続してある。したがってカソー
ド配線15,16の間には、3組のフィラメントが並列
に接続されている。フィラメントの並列接続個数は、図
4(a)の場合の3分の1になる。
【0029】フィラメントは、600〜650℃に加熱
するが、そのためには、各フィラメントに所定の電流を
流す必要がある。したがって並列に接続するフィラメン
トの本数が多くなる程、フィラメント電源を流れるフィ
ラメント電流は、大きくなり、フィラメント電源からフ
ィラメントに至る経路の抵抗により消費される無駄な電
力が大きくなる。またフィラメント電源用モジュールの
大きな放熱手段が必要になる。
【0030】図4(b)の場合には、フィラメント電源
を流れるフィラメント電流は、図4(a)の場合の3分
の1になる。したがって、無駄な消費電量は、小さくな
り、モジュール電源の放熱手段は簡単なものでよい。図
4(b)の場合は、フィラメントを3組に分けたが、9
本のフィラメントを1組にして、全フィラメントを直列
にすることもできる。この場合には、無駄な消費電力等
はさらに小さくなる。
【0031】また1組の直列フィラメントの本数を適宜
選定することにより、プリントヘッド用蛍光発光管が長
い場合にも、短い場合にも、1組の直列抵抗値を同じに
することができるから、プリントヘッド用蛍光発光管の
長さに応じて、1組のフィラメントの本数と組数を調整
することにより、その長さに関係なく、同じ電圧のフィ
ラメント電源を使用することができる。したがってこの
場合には、従来のように、プリントヘッド用蛍光発光管
の長さ毎に、異なる電圧のモジュール電源を用意する必
要がないから、モジュール電源のコストを低減できる。
【0032】図5は、本願発明の第3実施形態に係るプ
リントヘッド用蛍光発光管のカソード基板とアノード基
板の透視平面図である。図1と同じ部分は、図1と同じ
符号を使用している。なおグリッドは、省略してある。
図5は、カラープリントヘッド用蛍光発光管の例で、ア
ノード電極は、RGB毎に13R,13G,13Bの3
列設けてある。フィラメントは、アノード電極13Rに
対して17R1,17R2,17R3、アノード電極1
3Gに対して17G1,17G2,17G3、アノード
電極13Bに対して17B1,17B2,17B3を、
夫々配置してある。即ち、フィラメントは、各アノード
電極毎に3本ずつフィラメントの張架方向に配置してあ
る。各フィラメントの重なり合う部分のフィラメントピ
ッチは、200〜300μmにすることも可能である。
各フィラメントは、アノード配線15,16の一対の端
子部用金属層151と161,152と162,153
と163に夫々接続してある。
【0033】図5に示すプリントヘッド用蛍光発光管の
駆動方法は、従来の駆動方法をそのまま適用できる。例
えばスタティック駆動の場合、フィラメントから放出さ
れた熱電子は、所定の正電位が印加されたグリッドによ
り制御されながら、所定の正電位が印加されたアノード
電極の蛍光体に到達し、蛍光体を所定の輝度で発光させ
る。ここで、アノード電極に正電位を選択的に印加する
ことにより、所望の蛍光体を発光させることが可能にな
る。これは、RGBの各アノード電極列のそれぞれにつ
いて同様である。そしてカラー画像を赤(R)、緑
(G)、青(B)の各色のデーターに分解し、RGBの
各アノード電極列を形成する個々のアノード電極を対応
する色のデーターで駆動する。これに同期して、プリン
トヘッド用蛍光発光管と記録媒体を相対的に副走査方向
に沿って移動させ、RGBの各アノード電極列から各色
のドット状の光を記録媒体上に照射すれば、元のカラー
画像が記録媒体上に再現される。
【0034】本実施形態は、アノード電極が3列の例で
あるが、さらに多い場合にも容易に対応することができ
る。
【0035】前記各実施形態におけるカソード配線用金
属層、端子部用金属層、超音波ワイヤーボンディング用
金属ワイヤー、超音波ボンディング用金属パッド、フィ
ラメント端部の金属層(図3(d),(e))、スペー
サー用金属ワイヤーは、アルミニウム、銅、金、銀、白
金、バナジューム等が適している。前記各実施形態は、
プリントヘッド用蛍光発光管の例について説明したが、
蛍光表示管、平面型CRT等の蛍光発光管であってもよ
い。また蛍光発光管は、前記各実施形態のように3極管
タイプに限らず、グリッドのない2極管タイプ,グリッ
ドをさらに追加した4極管以上の多極管タイプであって
もよい。
【0036】
【発明の効果】本願発明は、フィラメントの張架方向に
複数のフィラメントを、隣接するフィラメントの一部が
重なり合うように配置し、各フィラメントの両端は、カ
ソード基板に形成した金属層に直接超音波ボンディング
してある。したがって本願発明は、従来の蛍光発光管の
ように複雑な形状で立体構造のアンカーやサポート等の
金属部品が必要でないから、フィラメントの取付けが簡
単になり、取付け用部材が安価になる。
【0037】本願発明は、アンカー等の金属部品を使用
することなく、超音波ボンディングにより、フィラメン
トを基板に形成した金属層に直接固着するから、フィラ
メントのピッチは、200μm程度にすることも可能で
ある。したがって、本願発明は、フィラメントの固着手
段の設置スペースが小さくなり、蛍光発光管を薄く、小
型に、軽量にすることができる。かつフィラメントを高
密度に配置できる。
【0038】本願発明は、フィラメントの固着の際、従
来の抵抗加熱溶接等のようにカソード基板を加熱しない
から、カソード基板にクラックの発生する恐れがない。
【0039】本願発明は、フィラメントを分割して配置
することにより、実質的に長尺のフィラメントを張架し
たのと同様の効果を奏するから、フィラメントの途中に
ダンパーを設けることなく、長尺のフィラメントが必要
な蛍光発光管を簡単に製造することができる。
【0040】本願発明は、分割した複数のフィラメント
を直列に接続することにより、フィラメント電流を低減
できるから、無駄な消費電力を低減し、モジュール電源
の放熱手段を簡単にできる。また直列接続するフィラメ
ントの本数や組数を適宜選定して、直列抵抗値を所定値
にすることにより、長さ又は大きさの異なる蛍光発光管
に対して、共通のモジュール電源を使用できるから、モ
ジュール電源のコストを低減できる。
【0041】本願発明は、フィラメントをカソード基板
に取付けているため、フィラメントの固着用金属層及び
その引出し部の配置の設計が容易になる。即ち、アノー
ド基板には、アノード配線やグリッド配線及びそれらの
引出し部を配置しなければならないが、フィラメントの
固着用金属層及びその引出し部は、アノード配線等と電
気的に接触しないように配置しなければならない。また
フィラメントの固着用金属層及びその引出し部を、構造
上アノード配線等と交差させなければならない場合に
は、両者の間にSiO2等の絶縁層を介在させなければ
ならないため、構造が複雑になり、製造コストが高くな
る。これに対して、本願発明は、フィラメントをカソー
ド基板に取付けているから、フィラメントの固着用金属
層及びその引出し部の配置の自由度が大きく、かつアノ
ード配線やグリッド配線及びそれらの引出し部の配置の
自由度も大きくなり、設計が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施形態に係るプリントヘッド
用蛍光発光管の平面図と断面図である。
【図2】本願発明の実施形態に係るフィラメントの固着
部分の平面図と断面図である。
【図3】本願発明の実施形態に係る図2と異なるフィラ
メントの固着部分の平面図と断面図である。
【図4】本願発明の第2実施形態に係るプリントヘッド
用蛍光発光管の平面図である。
【図5】本願発明の第3実施形態に係るカラープリント
ヘッド用蛍光発光管の平面図である。
【図6】従来のプリントヘッド用蛍光発光管の平面図と
断面図である。
【図7】従来の別のプリントヘッド用蛍光発光管の平面
図と部品の斜視図である。
【符号の説明】
111 アノード基板 112 カソード基板 121〜124 側面板 13,13R,13G,13B 蛍光体を被着したア
ノード電極 14 グリッド 15,16 カソード配線用金属層 151〜153,161〜163 カソード配線の端
子部用金属層 171〜173,17R,17G,17B 陰極用フ
ィラメント 18 超音波ワイヤーボンディングした金属ワイヤー 19 スペーサー 201,202 金属パッド 21 金属層 221,222 中間接続用金属層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野原康弘 千葉県茂原市大芝629双葉電子工業株式会 社内 Fターム(参考) 5C027 BB02 5C036 EE14 EF02 EG13 EG31 EH08 EH26

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光体を被着したアノード電極を備えた
    アノード基板と、アノード基板に対向し、フィラメント
    を備えたカソード基板とを備えた蛍光発光管において、
    フィラメントの張架方向に複数のフィラメントを、隣接
    するフィラメントが一部重なり合うように配置し、フィ
    ラメントの両端は、カソード基板に形成した金属層に超
    音波ワイヤーボンディング又は超音波ボンディングによ
    り固着してあることを特徴とする蛍光発光管。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の蛍光発光管において、
    カソード基板に形成した金属層は、一対のカソード配線
    の端子部用金属層であり、各フィラメントの一端は、一
    方のカソード配線の端子部用金属層に、各フィラメント
    の他端は、他方のカソード配線の端子部用金属層に、夫
    々固着してあることを特徴とする蛍光発光管。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の蛍光発光管において、
    カソード基板に形成した金属層は、一対のカソード配線
    の端子部用金属層であり、複数のフィラメントは、1組
    以上の組から成り、各組のフィラメントは直列に接続し
    てあり、各組の一端は、一方のカソード配線の端子部用
    金属層に、各組の他端は、他方のカソード配線の端子部
    用金属層に、夫々固着してあることを特徴とする蛍光発
    光管。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2、又は請求項3に記
    載の蛍光発光管において、カソード基板に形成した金属
    層は、薄膜又は厚膜であることを特徴とする蛍光発光
    管。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011116015A1 (en) * 2010-03-16 2011-09-22 Alta Devices, Inc. Heating lamp system and method of use
US8859042B2 (en) 2008-05-30 2014-10-14 Alta Devices, Inc. Methods for heating with lamps
US10932323B2 (en) 2015-08-03 2021-02-23 Alta Devices, Inc. Reflector and susceptor assembly for chemical vapor deposition reactor

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