JP2004236922A - 足用マッサージユニット及びこれを具えた椅子型マッサージ機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】足用マッサージユニットは、被施療者のふくらはぎ又は足先を収容する凹状受部(32)を有し、該凹状受部の内側面の少なくとも一方に側面エアバック(36)を具え、該側面エアバックの膨張と収縮により、ふくらはぎ又は足先をマッサージする足用マッサージユニットにおいて、側面エアバックには、被施療者のふくらはぎ又は足先の形状に沿って膨張する蛇腹部(39)を有している。また、椅子型マッサージ機は、椅子の座部の前部に、上記足用マッサージユニットを配備している。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被施療者のふくらはぎ及び足先を効果的にマッサージすることのできる足用マッサージユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
被施療者の肩、背中、腰をマッサージする椅子型マッサージ機の座部に被施療者のふくらはぎをマッサージするエアバックや、足先(踝よりも下の部分)をマッサージするエアバックを具備し、被施療者のふくらはぎや足先をマッサージできるマッサージユニット(80)を配備した椅子型マッサージ機がある。
この種マッサージユニット(80)は、図10に示すように、エアバック(82)が、ふくらはぎ(90)や足先を挿入する凹状受部(84)の側面に取り付けられており、エアポンプからエアバック(82)へ圧縮空気を供給したり排気を行なうことにより、エアバック(82)を膨張、収縮させ、被施療者のふくらはぎ(90)や足先をマッサージする(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−128289号(全文)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
被施療者のふくらはぎ(90)を凹状受部(84)に挿入したときに、ふくらはぎ(90)の前側が、凹状受部(84)に対して傾斜した状態となる。しかしながら、側面エアバック(82)は、一般的に図10に示すように、マッサージユニットの底面とほぼ平行に配備されているから、膨張させたときに、被施療者のふくらはぎ(90)や足先に均等な面圧を加えることができなかった。
【0005】
また、被施療者のふくらはぎ等を側面からマッサージすることはできるが、前側から押圧するようなマッサージを行なうことはできなかった。
【0006】
本発明の目的は、被施療者のふくらはぎや足先をほぼ均等な面圧でエアバックによりマッサージすることのできる足用マッサージユニット及びこれを具えた椅子型マッサージ機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の足用マッサージユニットは、
被施療者のふくらはぎ又は足先を収容する凹状受部を有し、該凹状受部の内側面の少なくとも一方に側面エアバックを具え、該側面エアバックの膨張と収縮により、ふくらはぎ又は足先をマッサージする足用マッサージユニットにおいて、
側面エアバックには、被施療者のふくらはぎ又は足先の形状に沿って膨張する蛇腹部を有している。
また、側面エアバックは、被施療者のふくらはぎ又は足先の形状に沿って傾斜して配備してもよい。
【0008】
また、本発明の椅子型マッサージ機は、椅子の座部の前部に、上記足用マッサージユニットを配備している。
【0009】
【作用及び効果】
本発明の足用マッサージユニットによれば、側面エアバックが膨張したときに、蛇腹が被施療者のふくらはぎ又は足先に沿って膨張するため、側面エアバックの面圧が、ふくらはぎや足先に均等に加わる。従って、ふくらはぎ又は足先に均等なマッサージを施すことができる。
【0010】
本発明の椅子型マッサージ機は、上記足用マッサージユニットを具えているから、被施療者が椅子に腰掛けた状態で、ふくらはぎや足先に上記のような好適なマッサージを受けることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1及び図2は、本発明の椅子型マッサージ機(10)の一実施例を示す斜視図である。椅子型マッサージ機(10)は、被施療者が腰掛ける座部(11)の後部に背凭れ(12)、前部に被施療者のふくらはぎをマッサージするふくらはぎ用マッサージユニット(30)、ふくらはぎ用マッサージユニット(30)の下端に被施療者の足先をマッサージする足先用マッサージユニット(40)を具えて構成される。背凭れ(12)、ふくらはぎ用マッサージユニット(30)は、座部(11)に傾動可能且つ位置決め可能に接続される。また、足先用マッサージユニット(40)は、ふくらはぎ用マッサージユニット(30)に傾動可能且つ位置決め可能に接続される。
なお、図1及び図2では、椅子型マッサージ機(10)の外周を覆うカバーやクッションを取り外して示している。
【0012】
背凭れ(12)には、被施療者の肩、背中、腰をマッサージする公知のマッサージユニット(15)が背凭れ(12)に沿って昇降可能に配備される。マッサージユニット(15)は、左右に一対の施療指(16)(16)を具え、両施療指(16)(16)を上下、左右及び/又は前後に移動させることによって、被施療者の肩等に揉みや叩きなどのマッサージを施す。
【0013】
ふくらはぎ用マッサージユニット(30)は、図1及び図2に示すように、座部(11)の前部に傾動可能且つ位置決め可能に配備される。ふくらはぎ用マッサージユニット(30)は、被施療者の左右のふくらはぎを夫々挿入する断面コ字状のふくらはぎ用の凹状受部(32)(32)を有している。凹状受部(32)には、図3及び図4に示すように、外側の内側面(33)にふくらはぎを側面からマッサージするふくらはぎ用側面エアバック(36)、中央よりの内側面(34)に弾性部材(38)、さらに、底面(35)にふくらはぎを後ろ側からマッサージするふくらはぎ用底面エアバック(37)(37)(37)が配備されている。エアバック(36)(37)は夫々バルブを介してエアポンプ(図示せず)に接続され、エアポンプからの圧縮空気の供給を受けて膨張する。
図3で、(100)は、ふくらはぎ用マッサージユニット(30)や足先用マッサージユニット(40)を覆う布製カバーの破断したところを示す。また、図4で、(101)は、ふくらはぎ用マッサージユニット(30)を座部(11)に連結するための金属製脚支持用フレームを示す。(102)は、足先用マッサージユニット(40)をふくらはぎ用マッサージユニット(30)に連結するための金属フレームであり、前記フレーム(101)の先端に連結されている。
【0014】
ふくらはぎ用側面エアバック(36)は、図4乃至図9に示すように、被施療者のふくらはぎを凹状受部(32)に挿入したときに、ふくらはぎ(脛側)の傾斜に合わせて傾けて形成された環状の蛇腹部(39)を有している。蛇腹部(39)は、ふくらはぎ用エアバック(36)の片面に形成してもよいが、押圧効果を高めるには、図7及び図8に示すように、ふくらはぎ用エアバック(36)の両面に形成することが望ましい。
また、蛇腹部(39)は、凹状受部(32)の底面側から開放側に向けてひだ山が高くなるように形成し、凹状受部(32)の開放側で大きく膨張させて、被施療者のふくらはぎ(90)を斜め前方から押圧するようにすることが望ましい(図6乃至図9参照)。
上記蛇腹部(39)は、例えば、ブロー成形により製作することができる。
蛇腹部(39)の中心には、突起(39a)を接着又は溶着等により取り付けて(図9参照)、指圧を施すことができるようにしてもよい。
【0015】
なお、ふくらはぎ用側面エアバック(36)には、上記のように蛇腹部(39)を設けることが望ましいが、ふくらはぎ用側面エアバック(36)を、被施療者のふくらはぎに沿うように傾けて取り付けても、均等な面圧をふくらはぎに加えることができる。この場合でも、被施療者のふくらはぎ(脛側)に沿うようにふくらはぎ用側面エアバック(36)に蛇腹部(39)を設けることがより望ましい。
【0016】
弾性部材(38)は、スポンジ、ウレタン等の弾力性を有する部材から作成することができる。
なお、ふくらはぎ用マッサージユニット(30)の構成は、上記に限定されるものではない。例えば、図3及び図4では、中央よりの内側面(34)に弾性部材(38)を配備しているが、弾性部材(38)に代えてエアバックを配備してもよい。また、外側の内側面(33)に弾性部材(38)を配備してもよい。
【0017】
上記構成のふくらはぎ用マッサージユニット(30)において、被施療者が凹状受部(32)にふくらはぎを挿入した状態で、ふくらはぎ用側面エアバック(36)にエアポンプから圧縮空気の供給と排気を繰り返すことにより、ふくらはぎはふくらはぎ用側面エアバック(36)と弾性部材(38)に挟まれて、ふくらはぎに対し、側面からマッサージが施される。
このとき、図9に示すように、ふくらはぎ用マッサージユニット(30)は、蛇腹部(39)の中央から大きく膨らみ、全体的にふくらはぎ(90)側に向けて傾斜しつつ、ふくらはぎ(90)を前方から均等に押圧する。
【0018】
ふくらはぎ用底面エアバック(37)(37)(37)にエアポンプから圧縮空気の供給と排気を繰り返すことにより、ふくらはぎは後ろ側からマッサージされる。なお、ふくらはぎ用底面エアバック(37)(37)(37)が膨張したときに、被施療者の脚部がふくらはぎ用底面エアバック(37)(37)(37)によって前方に押し出されてしまうことがある。この場合、ふくらはぎ用側面エアバック(36)を予め膨張させ、ふくらはぎ用側面エアバック(36)と弾性部材(38)によりふくらはぎが前方に移動しないように保持した状態で、ふくらはぎ用底面エアバック(37)(37)(37)を膨張させると、ふくらはぎは前方に移動せず、効果の高いマッサージを受けることができる。
この場合でも、ふくらはぎ用側面エアバック(36)は蛇腹部(39)を具えているから、被施療者のふくらはぎが前方から均等に押圧され、ふくらはぎの保持効果は高められる。
【0019】
足先用マッサージユニット(40)は、図1及び図2に示すように、上記ふくらはぎ用マッサージユニット(30)の先端に傾動可能且つ位置決め可能に配備され、被施療者の左右の足先(くるぶしよりも下の部分)を夫々挿入する断面コ字状の足先用の凹状受部(42)(42)を有している。凹状受部(42)には、図3及び図4に示すように、外側の内側面(43)に足先を側面からマッサージする足先用側面エアバック(46)が弾性部材(48a)を介して取り付けられており、中央よりの内側面(44)には弾性部材(48)、さらに、底面(45)に足裏をマッサージする足裏用エアバック(47)が取り付けられている。エアバック(46)(47)は夫々バルブを介してエアポンプ(図示せず)に接続され、エアポンプからの圧縮空気の供給を受けて膨張する。
【0020】
足先用側面エアバック(46)も、図5乃至図9に示すように、被施療者の足先を凹状受部(42)に挿入したときに、足先(足の甲部分)の傾斜に合わせて傾けて形成された環状の蛇腹部(49)を有している。蛇腹部(49)は、足先用エアバック(46)の片面に形成してもよいが、効果を高めるには両面に形成することが望ましい。
また、蛇腹部(49)は、凹状受部(42)の底面側から開放側に向けてひだ山が高くなるように形成し、凹状受部(42)の開放側で大きく膨張させて、被施療者の足先(足の甲部分)(92)を斜め前方から押圧するようにすることが望ましい(図6乃至図9参照)。
上記蛇腹部(49)は、例えば、ブロー成形により製作することができる。
蛇腹部(49)の中央には、突起(49a)を接着又は溶着等により取り付けて(図9参照)、指圧を施すことができるようにしてもよい。
【0021】
なお、足先用側面エアバック(46)には、上記のように蛇腹部(49)を設けることが望ましいが、足先用側面エアバック(46)を、被施療者の足先(足の甲部分)に沿うように傾けて取り付けても、均等な面圧を足先に加えることができる。この場合でも、被施療者の足先(足の甲部分)に沿うように足先用側面エアバック(46)に蛇腹部(49)を設けることがより望ましい。
【0022】
足裏用底面エアバック(47)の表面には、図3に示すように、指圧用の突起(47a)(47a)が溶着されている。
弾性部材(48)(48a)は、スポンジ、ウレタン等の弾力性を有する部材から作成することができる。なお、弾性部材(48a)は、足先用側面エアバック(46)が膨張したときに、足先の形状に沿って足先用側面エアバック(46)の装着感を高めるために必要に応じて配備すればよい。また、この弾性部材(48a)により、足先のサイズの差を吸収でき、足の大きな人でも小さな人でも、エアバック(46)による締付力のばらつきを極力抑えることができる。この弾性部材は、必要に応じて、ふくらはぎ用マッサージユニット(30)の側面エアバック(36)と側面(33)との間に設けてもよい。
なお、足先用マッサージユニット(40)の構成は、上記に限定されるものではない。例えば、図3及び図4では、中央よりの内側面(44)に弾性部材(48)を配備しているが、弾性部材(48)に代えてエアバックを配備してもよい。また、外側の内側面(43)に弾性部材(48)を配備してもよい。
【0023】
上記構成の足先用マッサージユニット(40)において、被施療者が凹状受部(42)に足先を挿入した状態で、足先用側面エアバック(46)にエアポンプから圧縮空気の供給と排気を繰り返すことにより、足先は足先用側面エアバック(46)と弾性部材(48)に挟まれて、足先に対し、側面からマッサージが施される。
このとき、図9に示すように、足先用マッサージユニット(40)は、蛇腹部(49)の中央から大きく膨らみ、全体的に足先(92)側に向けて傾斜しつつ、足先(92)を前方から均等に押圧する。
【0024】
足裏先用底面エアバック(47)にエアポンプから圧縮空気の供給と排気を繰り返すことにより、足裏に指圧用突起(47a)によりマッサージが施される。なお、足裏用底面エアバック(47)が膨張したときに、被施療者の足先が足裏用底面エアバック(47)によって上方に押し出されてしまうことがある。この場合、足先用側面エアバック(46)を予め膨張させ、足先用側面エアバック(46)と弾性部材(48)により足先が上方に移動しないように保持した状態で、足裏用底面エアバック(47)を膨張させると、足先は上方に移動せず、効果の高いマッサージを受けることができる。
この場合でも、足先用側面エアバック(46)は蛇腹部(49)を具えているから、被施療者の足先が上方から均等に押圧され、足先の保持効果は高められる(図9参照)。
【0025】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の椅子型マッサージ機の斜視図である。
【図2】椅子型マッサージ機のふくらはぎ用マッサージユニット及び足先用マッサージユニットを上方に傾動させた状態を示す斜視図である。
【図3】ふくらはぎ用マッサージユニット及び足先用マッサージユニットの正面図である。
【図4】ふくらはぎ用マッサージユニット及び足先用マッサージユニットの断面図である。
【図5】側面用エアバックの平面図である。
【図6】側面用エアバックの断面図である。
【図7】側面用エアバックの側面図である。
【図8】側面用エアバックの膨張した状態を示す側面図である。
【図9】側面用エアバックによって、被施療者のふくらはぎ又は足先を押圧した状態を示す説明図である。
【図10】従来のふくらはぎ用マッサージユニットの断面図である。
【符号の説明】
(10) 椅子型マッサージ機
(30) ふくらはぎ用マッサージユニット
(36) ふくらはぎ用側面エアバック
(37) ふくらはぎ用底面エアバック
(39) 蛇腹部
(40) 足先用マッサージユニット
(46) 足先用側面エアバック
(47) 足裏用底面エアバック
(49) 蛇腹部
Claims (6)
- 被施療者のふくらはぎ又は足先を収容する凹状受部を有し、該凹状受部の内側面の少なくとも一方に側面エアバックを具え、該側面エアバックの膨張と収縮により、ふくらはぎ又は足先をマッサージする足用マッサージユニットにおいて、
側面エアバックは、被施療者のふくらはぎ又は足先の形状に沿って膨張する蛇腹部を有していることを特徴とする足用マッサージユニット。 - 蛇腹部は、凹状受部の底面側から開放側に向けてひだ山が高くなるように形成される請求項1に記載の足用マッサージユニット。
- 被施療者のふくらはぎ又は足先を収容する凹状受部を有し、該凹状受部の内側面の少なくとも一方に側面エアバックを具え、該側面エアバックの膨張と収縮により、ふくらはぎ又は足先をマッサージする足用マッサージユニットにおいて、
側面エアバックは、被施療者のふくらはぎ又は足先の形状に沿って傾斜して配備されることを特徴とする足用マッサージユニット。 - 側面エアバックは、被施療者のふくらはぎ又は足先の形状に沿って膨張する蛇腹部を有する請求項3に記載の足用マッサージユニット。
- 蛇腹部は、凹状受部の底面側から開放側に向けてひだ山が高くなるように形成される請求項4に記載の足用マッサージユニット。
- 椅子の座部の前部に、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の足用マッサージユニットを配備してなる椅子型マッサージ機。
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