JP2004226271A - X線発生装置及び発生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パルスレーザビームとパルス状の電子ビームとを衝突させ、複数の位置でX線発生させる。
【解決手段】外部から与えられる第1の同期信号に同期して、パルス状の電子ビームを発生する電子ビーム源と、外部から与えられる第2の同期信号に同期して、前記電子ビーム源で発生した電子ビームに衝突するように、パルスレーザビームを出射するレーザ光源と、前記レーザ光源から出射するパルスレーザビームが、前記電子ビーム源で発生する電子ビームと衝突するように、前記第1及び第2の同期信号を送出する同期手段と、前記レーザ光源から出射したパルスレーザビームと衝突した電子ビームを偏向させる第1の偏向手段と、前記電子ビームと衝突した前記パルスレーザビームの光路を、該パルスレーザビームが前記第1の偏向手段で偏向された後の前記電子ビームに衝突するように調整する第1の光路調整手段とを有するX線発生装置を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】外部から与えられる第1の同期信号に同期して、パルス状の電子ビームを発生する電子ビーム源と、外部から与えられる第2の同期信号に同期して、前記電子ビーム源で発生した電子ビームに衝突するように、パルスレーザビームを出射するレーザ光源と、前記レーザ光源から出射するパルスレーザビームが、前記電子ビーム源で発生する電子ビームと衝突するように、前記第1及び第2の同期信号を送出する同期手段と、前記レーザ光源から出射したパルスレーザビームと衝突した電子ビームを偏向させる第1の偏向手段と、前記電子ビームと衝突した前記パルスレーザビームの光路を、該パルスレーザビームが前記第1の偏向手段で偏向された後の前記電子ビームに衝突するように調整する第1の光路調整手段とを有するX線発生装置を提供する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザビームと電子ビームとを衝突させ、X線を発生させる、X線発生装置及び発生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザビームと電子ビームとを衝突させ、コンプトン効果によりX線を発生させる技術が知られている。(例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照。)レーザビームと電子ビームとの衝突は1度だけ行われ、したがってX線が発生する位置は1箇所であった。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−264899号公報
【特許文献2】
特開2002−333500号公報
【特許文献3】
特許2528622号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レーザビームと電子ビームとの衝突が1度のみでは、エネルギ変換効率、及び装置の利用効率が低い。
【0005】
本発明の目的は、パルスレーザビームとパルス状の電子ビームとを衝突させ、X線を発生させるX線発生装置のエネルギ変換効率を高めることである。また、本発明の他の目的は、エネルギ変換効率を高めることが可能なX線発生方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によれば、外部から与えられる第1の同期信号に同期して、パルス状の電子ビームを発生する電子ビーム源と、外部から与えられる第2の同期信号に同期して、前記電子ビーム源で発生した電子ビームに衝突するように、パルスレーザビームを出射するレーザ光源と、前記レーザ光源から出射するパルスレーザビームが、前記電子ビーム源で発生する電子ビームと衝突するように、前記第1及び第2の同期信号を送出する同期手段と、前記レーザ光源から出射したパルスレーザビームと衝突した電子ビームを偏向させる第1の偏向手段と、前記電子ビームと衝突した前記パルスレーザビームの光路を、該パルスレーザビームが前記第1の偏向手段で偏向された後の前記電子ビームに衝突するように調整する第1の光路調整手段とを有するX線発生装置が提供される。
【0007】
電子ビーム源から出射されたパルス状電子ビームと、レーザ光源から出射されたパルスレーザビームとが、1回目の衝突を行うと、その衝突位置においてX線が発生する。衝突したパルス状電子ビームは、第1の偏向手段によって進行方向を180°偏向される。一方、衝突したパルスレーザビームは、180°偏向されたパルス状電子ビームと再度衝突するように、光路長を調整される。こうして、1回目の衝突を行ったのと同じペアリングのパルスレーザビームとパルス状電子ビームとが、2回目の衝突を行う。その衝突位置において、X線が発生する。2回目の衝突位置は、1回目の衝突位置とは異なる。以上のようにして、複数の位置において、X線を発生させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の実施例によるX線発生装置の概略図を示す。同期装置1が、2856MHzのマイクロ波を出力するマイクロ波発生源2、及びマイクロ波発生源2の出力するマイクロ波に基いて、契機信号を発生する契機信号発生器3を含んで構成される。電子ビーム源4が、契機信号発生器3から与えられる契機信号に基いて、パルス状の電子ビームを出射する。
【0009】
電子ビーム源4として、たとえばフォトカソード付き高周波光電子銃(RFガン)を用いることができる。この場合、契機信号発生器3として、パルスレーザ発振器が用いられる。契機信号発生器3は、マイクロ波発生源2から出力される周波数2856MHzのマイクロ波に同期して、高周波光電子銃(RFガン)のフォトカソードに短パルスレーザビームを入射させる。
【0010】
電子ビーム源4から出射されたパルス状の電子ビームは、たとえば同一方向に進行する複数の電子が集群された電子群である。電子ビームは、直線加速器5に入射する。
【0011】
直線加速器5には、マイクロ波発生源2から出力される周波数2856MHzのマイクロ波が、導波管を経由して導入されている。直線加速器5は、マイクロ波が導入されることによって発生する高周波電界により、入射した電子ビームをほぼ光速まで加速し、出射する。このとき電子ビームのエネルギは、たとえば約14MeVである。出射された電子ビームは、収束用電磁石6aによって収束される。収束位置をKとする。
【0012】
レーザ光源9は、マイクロ波発生源2から出力される周波数2856MHzのマイクロ波に同期し、電子ビーム源4から出射されたパルス状の電子ビームと衝突するように、パルスレーザビームを出射する。レーザ光源9は、たとえばTi:サファイアレーザ発振器であり、パルス幅はたとえば100fs、パルスエネルギは100mJである。
【0013】
電子ビーム源4から出射するパルス状の電子ビーム、レーザ光源9から出射するパルスレーザビーム、直線加速器5に印加されるマイクロ波が、すべてマイクロ波発生源2から出力する周波数2856MHzのマイクロ波に同期しているため、高確率で電子ビームとパルスレーザビームとを衝突させることができる。
【0014】
なお、レーザ光源9のレーザ媒体として、Yb:S−FAPを用いることもできる。この場合、たとえば出射されるパルスレーザビームの波長は約1μm、パルス幅は約1ps、パルスエネルギは1Jである。
【0015】
レーザ光源9から出射したパルスレーザビームは、集光レンズ10aにより集光される。パルスレーザビームの集光位置は、電子ビームが収束用電磁石6aによって収束される位置Kと同一である。したがって、パルス状の電子ビームとパルスレーザビームは、互いにビーム径が最小となった位置Kで、衝突する。逆コンプトン散乱過程により、衝突位置KにおいてX線が発生する。発生したX線は、電子ビームの進行方向に伝搬する。
【0016】
衝突後、レーザビームと衝突した電子ビームは、そのエネルギをわずかに低下させ、ほぼそのまま直進する。低下するエネルギは、たとえば14MeVのうち、4keVほどである。電子ビームは、偏向電磁石7bによって、進行方向を180°偏向され、収束用電磁石6bによって、収束位置Lに収束される。なお、収束用電磁石6bによる電子ビームの偏向方向は、図1に示すX線発生装置の場合、紙面内において時計回りである。
【0017】
一方、電子ビームと衝突したレーザビームも、そのエネルギをわずかに低下させ、ほぼそのまま直進する。パルスエネルギ100mJのパルスレーザビーム(1パルス)中には、約1018個のフォトンが含まれている。このうち電子ビームと衝突してX線に変換されるフォトンは、約108個である。
【0018】
衝突位置Kにおいて、電子ビームと衝突した後、パルスレーザビームは、光路調整機構11bを経て、集光レンズ10bに入射し、電子ビームが収束用電磁石6bによって収束される位置Lと同じ位置に集光される。光路調整機構11bは、後に詳述するが、位置Lにおいて、パルスレーザビームと電子ビームとが衝突するように、パルスレーザビームの光路を調整する。電子ビームの飛翔速度がほぼ光速に近いため、位置Kから位置Lに至る電子ビームの軌道長と、位置Kから位置Lに至るレーザビームの光路長とをほぼ等しくする。このとき衝突するのは、先に、位置Kで衝突した、パルス状電子ビームとパルスレーザビームである。すなわち先と同じペアリングのパルス状電子ビームとパルスレーザビームとが、再度衝突することになる。衝突位置Lにおいて、電子ビームの進行方向にX線が発生する。
【0019】
この2度目の衝突の後、衝突したパルス状の電子ビームは、偏向電磁石7cによって、進行方向を180°偏向される。この際の偏向方向は、偏向電磁石7bによる偏向方向と反対向きである。すなわち、図1を示す紙面内において、反時計回りである。偏向された電子ビームは、収束用電磁石6cによって、位置Mに収束される。
【0020】
以下、2回目の衝突と同様の手順で、3回目の衝突が行われる。
【0021】
位置Lで、電子ビームと衝突したパルスレーザビームは、光路調整機構11cを経て、集光レンズ10cにより、位置Mに集光される。光路調整機構11cは、位置Lにおいて衝突したパルス状電子ビームとパルスレーザビームとのペアリングが、位置Mにおいて衝突するように、パルスレーザビームの光路を調整する。こうして、位置K及びLにおいて衝突した、パルス状電子ビームとパルスレーザビームとが、位置Mにおいて3度目の衝突を行い、衝突位置Mにおいて、電子ビームの進行方向にX線を発生させる。
【0022】
位置Mに衝突したパルス状電子ビームとパルスレーザビームのペアリングは、位置Nにおいて、4度目の衝突を行い、電子ビームの進行方向にX線を発生させる。この際、偏向電磁石7d、収束用電磁石6d、光路調整機構11d、集光レンズ10dは、それぞれ、偏向電磁石7b、収束用電磁石6b、光路調整機構11b、集光レンズ10bと同じ役割を果たす。
【0023】
衝突位置Nにおいて衝突した電子ビームは、偏向電磁石7eによって偏向させられ、ダンパ8に入射してエネルギを失う。また、衝突位置Nにおいて衝突したパルスレーザビームは、ダンパ12に入射して、エネルギを失う。よって、図1に示したX線発生装置の場合、X線の発生ポイントは、位置K〜Nの4箇所となる。
【0024】
電子ビーム源4から、一定の時間間隔で、複数のパルス状の電子ビームが出射され、その各々と位置Kにおいて衝突するように、レーザ光源9から、複数ショットのパルスレーザビームが出射されると、K〜Nの各衝突位置においては、一定の時間間隔で、X線が発生する。パルス状の電子ビームとパルスレーザビームとの衝突角度を変えることにより、発生するX線の波長を変えることができる。
【0025】
図2に、光路調整機構11bの概略図を示す。光路調整機構11bは、たとえば20a〜20dの4枚の反射ミラーを含んで構成される。
【0026】
位置Kで電子ビームと衝突したパルスレーザビームが、反射ミラー20aで反射され、進行方向を90°変化させられる。反射ミラー20aで反射されたパルスレーザビームが、2番目の反射ミラー20bで反射される。2番目の反射ミラー20bで反射されたパルスレーザビームは、1番目の反射ミラー20aに入射するパルスレーザビームの進行方向に平行で、かつ反対向きに進行する。
【0027】
2番目の反射ミラー20bで反射したパルスレーザビームが、3番目の反射ミラー20c及び4番目の反射ミラー20dで順番に反射する。4番目の反射ミラー20dで反射されたパルスレーザビームは、1番目の反射ミラー20aに入射するパルスレーザビームの進行方向に平行で、かつ同じ向きに進行する。
【0028】
1番目の反射ミラー20aと2番目の反射ミラー20bとが、移動部21に固定されている。移動部21を、1番目の反射ミラー20aに入射するパルスレーザビームの進行方向と平行な方向に移動させることにより、光路調整機構11b内を伝搬するパルスレーザビームの光路長を変化させることができる。移動部21が衝突位置Kに向かって移動すると、衝突位置Kから次の衝突位置Lまでの光路長が短くなる。位置Kで衝突したパルス状電子ビームとパルスレーザビームの同じペアリングを、位置Lで再び衝突させるために、光路調整機構11bは、パルス状電子ビームが位置Kから位置Lに至るまでに要する時間と、パルスレーザビームが位置Kから位置Lに至るまでに要する時間とを等しくするように、移動部21を変位させる。パルス状電子ビームとパルスレーザビームとが、ともに光速と考えられる場合は、位置Kから位置Lに至る電子ビームの軌道長と、位置Kから位置Lに至るレーザビームの光路長を等しくするように、移動部21を変位させる。
【0029】
レーザビームと電子ビームとを同期させ衝突させる方法として、たとえば、光共振器内にレーザビームを入射させて定在波を形成し、定在波の腹の部分に電子ビームを導入してX線を発生させる方法が知られている。定在波を形成するためには、光共振器の共振器長を波長レベルで調整する。波長レベルの調整は困難である。
【0030】
これに対し、光路調整機構11bは、レーザビームの光路を調節し、レーザビームを遅延させることによって、電子ビームとの同期を図るものであり、波長レベルの調整が不要である。
【0031】
実施例によるX線発生装置においては、X線発生点は4箇所であったが、より多くの位置でX線を発生させることができる。
【0032】
また、実施例においては、偏向電磁石7b及び7cにより、電子ビームを反対向きに偏向した。これに伴い、電子ビームは図1に示す紙面内(平面内)で運動を行い、X線も紙面内(平面内)方向に向かって発生された。偏向電磁石による電子ビームの偏向は、電子ビームに周回軌道をもたせないような偏向であればよい。電子ビームが周回軌道を有しないようにすることで、同一点にX線を異なった角度で照射することが可能となる。なお、X線の発生方向も、平面内方向に限らず、任意である。
【0033】
以上、実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者には自明であろう。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、パルス状の電子ビームとパルスレーザビームとを衝突させ、複数の位置において、X線を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるX線発生装置の概略図である。
【図2】実施例によるX線発生装置に用いられる、光路調整機構の概略図である。
【符号の説明】
K〜N 位置
1 同期装置
2 マイクロ波発生源
3 契機信号発生器
4 電子ビーム源
5 直線加速器
6a〜d 収束用電磁石
7b〜e 偏向電磁石
8 ダンパ
9 レーザ光源
10a〜d 集光レンズ
11b〜d 光路調整機構
12 ダンパ
20a〜d 反射ミラー
21 移動部
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザビームと電子ビームとを衝突させ、X線を発生させる、X線発生装置及び発生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザビームと電子ビームとを衝突させ、コンプトン効果によりX線を発生させる技術が知られている。(例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照。)レーザビームと電子ビームとの衝突は1度だけ行われ、したがってX線が発生する位置は1箇所であった。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−264899号公報
【特許文献2】
特開2002−333500号公報
【特許文献3】
特許2528622号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レーザビームと電子ビームとの衝突が1度のみでは、エネルギ変換効率、及び装置の利用効率が低い。
【0005】
本発明の目的は、パルスレーザビームとパルス状の電子ビームとを衝突させ、X線を発生させるX線発生装置のエネルギ変換効率を高めることである。また、本発明の他の目的は、エネルギ変換効率を高めることが可能なX線発生方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によれば、外部から与えられる第1の同期信号に同期して、パルス状の電子ビームを発生する電子ビーム源と、外部から与えられる第2の同期信号に同期して、前記電子ビーム源で発生した電子ビームに衝突するように、パルスレーザビームを出射するレーザ光源と、前記レーザ光源から出射するパルスレーザビームが、前記電子ビーム源で発生する電子ビームと衝突するように、前記第1及び第2の同期信号を送出する同期手段と、前記レーザ光源から出射したパルスレーザビームと衝突した電子ビームを偏向させる第1の偏向手段と、前記電子ビームと衝突した前記パルスレーザビームの光路を、該パルスレーザビームが前記第1の偏向手段で偏向された後の前記電子ビームに衝突するように調整する第1の光路調整手段とを有するX線発生装置が提供される。
【0007】
電子ビーム源から出射されたパルス状電子ビームと、レーザ光源から出射されたパルスレーザビームとが、1回目の衝突を行うと、その衝突位置においてX線が発生する。衝突したパルス状電子ビームは、第1の偏向手段によって進行方向を180°偏向される。一方、衝突したパルスレーザビームは、180°偏向されたパルス状電子ビームと再度衝突するように、光路長を調整される。こうして、1回目の衝突を行ったのと同じペアリングのパルスレーザビームとパルス状電子ビームとが、2回目の衝突を行う。その衝突位置において、X線が発生する。2回目の衝突位置は、1回目の衝突位置とは異なる。以上のようにして、複数の位置において、X線を発生させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の実施例によるX線発生装置の概略図を示す。同期装置1が、2856MHzのマイクロ波を出力するマイクロ波発生源2、及びマイクロ波発生源2の出力するマイクロ波に基いて、契機信号を発生する契機信号発生器3を含んで構成される。電子ビーム源4が、契機信号発生器3から与えられる契機信号に基いて、パルス状の電子ビームを出射する。
【0009】
電子ビーム源4として、たとえばフォトカソード付き高周波光電子銃(RFガン)を用いることができる。この場合、契機信号発生器3として、パルスレーザ発振器が用いられる。契機信号発生器3は、マイクロ波発生源2から出力される周波数2856MHzのマイクロ波に同期して、高周波光電子銃(RFガン)のフォトカソードに短パルスレーザビームを入射させる。
【0010】
電子ビーム源4から出射されたパルス状の電子ビームは、たとえば同一方向に進行する複数の電子が集群された電子群である。電子ビームは、直線加速器5に入射する。
【0011】
直線加速器5には、マイクロ波発生源2から出力される周波数2856MHzのマイクロ波が、導波管を経由して導入されている。直線加速器5は、マイクロ波が導入されることによって発生する高周波電界により、入射した電子ビームをほぼ光速まで加速し、出射する。このとき電子ビームのエネルギは、たとえば約14MeVである。出射された電子ビームは、収束用電磁石6aによって収束される。収束位置をKとする。
【0012】
レーザ光源9は、マイクロ波発生源2から出力される周波数2856MHzのマイクロ波に同期し、電子ビーム源4から出射されたパルス状の電子ビームと衝突するように、パルスレーザビームを出射する。レーザ光源9は、たとえばTi:サファイアレーザ発振器であり、パルス幅はたとえば100fs、パルスエネルギは100mJである。
【0013】
電子ビーム源4から出射するパルス状の電子ビーム、レーザ光源9から出射するパルスレーザビーム、直線加速器5に印加されるマイクロ波が、すべてマイクロ波発生源2から出力する周波数2856MHzのマイクロ波に同期しているため、高確率で電子ビームとパルスレーザビームとを衝突させることができる。
【0014】
なお、レーザ光源9のレーザ媒体として、Yb:S−FAPを用いることもできる。この場合、たとえば出射されるパルスレーザビームの波長は約1μm、パルス幅は約1ps、パルスエネルギは1Jである。
【0015】
レーザ光源9から出射したパルスレーザビームは、集光レンズ10aにより集光される。パルスレーザビームの集光位置は、電子ビームが収束用電磁石6aによって収束される位置Kと同一である。したがって、パルス状の電子ビームとパルスレーザビームは、互いにビーム径が最小となった位置Kで、衝突する。逆コンプトン散乱過程により、衝突位置KにおいてX線が発生する。発生したX線は、電子ビームの進行方向に伝搬する。
【0016】
衝突後、レーザビームと衝突した電子ビームは、そのエネルギをわずかに低下させ、ほぼそのまま直進する。低下するエネルギは、たとえば14MeVのうち、4keVほどである。電子ビームは、偏向電磁石7bによって、進行方向を180°偏向され、収束用電磁石6bによって、収束位置Lに収束される。なお、収束用電磁石6bによる電子ビームの偏向方向は、図1に示すX線発生装置の場合、紙面内において時計回りである。
【0017】
一方、電子ビームと衝突したレーザビームも、そのエネルギをわずかに低下させ、ほぼそのまま直進する。パルスエネルギ100mJのパルスレーザビーム(1パルス)中には、約1018個のフォトンが含まれている。このうち電子ビームと衝突してX線に変換されるフォトンは、約108個である。
【0018】
衝突位置Kにおいて、電子ビームと衝突した後、パルスレーザビームは、光路調整機構11bを経て、集光レンズ10bに入射し、電子ビームが収束用電磁石6bによって収束される位置Lと同じ位置に集光される。光路調整機構11bは、後に詳述するが、位置Lにおいて、パルスレーザビームと電子ビームとが衝突するように、パルスレーザビームの光路を調整する。電子ビームの飛翔速度がほぼ光速に近いため、位置Kから位置Lに至る電子ビームの軌道長と、位置Kから位置Lに至るレーザビームの光路長とをほぼ等しくする。このとき衝突するのは、先に、位置Kで衝突した、パルス状電子ビームとパルスレーザビームである。すなわち先と同じペアリングのパルス状電子ビームとパルスレーザビームとが、再度衝突することになる。衝突位置Lにおいて、電子ビームの進行方向にX線が発生する。
【0019】
この2度目の衝突の後、衝突したパルス状の電子ビームは、偏向電磁石7cによって、進行方向を180°偏向される。この際の偏向方向は、偏向電磁石7bによる偏向方向と反対向きである。すなわち、図1を示す紙面内において、反時計回りである。偏向された電子ビームは、収束用電磁石6cによって、位置Mに収束される。
【0020】
以下、2回目の衝突と同様の手順で、3回目の衝突が行われる。
【0021】
位置Lで、電子ビームと衝突したパルスレーザビームは、光路調整機構11cを経て、集光レンズ10cにより、位置Mに集光される。光路調整機構11cは、位置Lにおいて衝突したパルス状電子ビームとパルスレーザビームとのペアリングが、位置Mにおいて衝突するように、パルスレーザビームの光路を調整する。こうして、位置K及びLにおいて衝突した、パルス状電子ビームとパルスレーザビームとが、位置Mにおいて3度目の衝突を行い、衝突位置Mにおいて、電子ビームの進行方向にX線を発生させる。
【0022】
位置Mに衝突したパルス状電子ビームとパルスレーザビームのペアリングは、位置Nにおいて、4度目の衝突を行い、電子ビームの進行方向にX線を発生させる。この際、偏向電磁石7d、収束用電磁石6d、光路調整機構11d、集光レンズ10dは、それぞれ、偏向電磁石7b、収束用電磁石6b、光路調整機構11b、集光レンズ10bと同じ役割を果たす。
【0023】
衝突位置Nにおいて衝突した電子ビームは、偏向電磁石7eによって偏向させられ、ダンパ8に入射してエネルギを失う。また、衝突位置Nにおいて衝突したパルスレーザビームは、ダンパ12に入射して、エネルギを失う。よって、図1に示したX線発生装置の場合、X線の発生ポイントは、位置K〜Nの4箇所となる。
【0024】
電子ビーム源4から、一定の時間間隔で、複数のパルス状の電子ビームが出射され、その各々と位置Kにおいて衝突するように、レーザ光源9から、複数ショットのパルスレーザビームが出射されると、K〜Nの各衝突位置においては、一定の時間間隔で、X線が発生する。パルス状の電子ビームとパルスレーザビームとの衝突角度を変えることにより、発生するX線の波長を変えることができる。
【0025】
図2に、光路調整機構11bの概略図を示す。光路調整機構11bは、たとえば20a〜20dの4枚の反射ミラーを含んで構成される。
【0026】
位置Kで電子ビームと衝突したパルスレーザビームが、反射ミラー20aで反射され、進行方向を90°変化させられる。反射ミラー20aで反射されたパルスレーザビームが、2番目の反射ミラー20bで反射される。2番目の反射ミラー20bで反射されたパルスレーザビームは、1番目の反射ミラー20aに入射するパルスレーザビームの進行方向に平行で、かつ反対向きに進行する。
【0027】
2番目の反射ミラー20bで反射したパルスレーザビームが、3番目の反射ミラー20c及び4番目の反射ミラー20dで順番に反射する。4番目の反射ミラー20dで反射されたパルスレーザビームは、1番目の反射ミラー20aに入射するパルスレーザビームの進行方向に平行で、かつ同じ向きに進行する。
【0028】
1番目の反射ミラー20aと2番目の反射ミラー20bとが、移動部21に固定されている。移動部21を、1番目の反射ミラー20aに入射するパルスレーザビームの進行方向と平行な方向に移動させることにより、光路調整機構11b内を伝搬するパルスレーザビームの光路長を変化させることができる。移動部21が衝突位置Kに向かって移動すると、衝突位置Kから次の衝突位置Lまでの光路長が短くなる。位置Kで衝突したパルス状電子ビームとパルスレーザビームの同じペアリングを、位置Lで再び衝突させるために、光路調整機構11bは、パルス状電子ビームが位置Kから位置Lに至るまでに要する時間と、パルスレーザビームが位置Kから位置Lに至るまでに要する時間とを等しくするように、移動部21を変位させる。パルス状電子ビームとパルスレーザビームとが、ともに光速と考えられる場合は、位置Kから位置Lに至る電子ビームの軌道長と、位置Kから位置Lに至るレーザビームの光路長を等しくするように、移動部21を変位させる。
【0029】
レーザビームと電子ビームとを同期させ衝突させる方法として、たとえば、光共振器内にレーザビームを入射させて定在波を形成し、定在波の腹の部分に電子ビームを導入してX線を発生させる方法が知られている。定在波を形成するためには、光共振器の共振器長を波長レベルで調整する。波長レベルの調整は困難である。
【0030】
これに対し、光路調整機構11bは、レーザビームの光路を調節し、レーザビームを遅延させることによって、電子ビームとの同期を図るものであり、波長レベルの調整が不要である。
【0031】
実施例によるX線発生装置においては、X線発生点は4箇所であったが、より多くの位置でX線を発生させることができる。
【0032】
また、実施例においては、偏向電磁石7b及び7cにより、電子ビームを反対向きに偏向した。これに伴い、電子ビームは図1に示す紙面内(平面内)で運動を行い、X線も紙面内(平面内)方向に向かって発生された。偏向電磁石による電子ビームの偏向は、電子ビームに周回軌道をもたせないような偏向であればよい。電子ビームが周回軌道を有しないようにすることで、同一点にX線を異なった角度で照射することが可能となる。なお、X線の発生方向も、平面内方向に限らず、任意である。
【0033】
以上、実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者には自明であろう。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、パルス状の電子ビームとパルスレーザビームとを衝突させ、複数の位置において、X線を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるX線発生装置の概略図である。
【図2】実施例によるX線発生装置に用いられる、光路調整機構の概略図である。
【符号の説明】
K〜N 位置
1 同期装置
2 マイクロ波発生源
3 契機信号発生器
4 電子ビーム源
5 直線加速器
6a〜d 収束用電磁石
7b〜e 偏向電磁石
8 ダンパ
9 レーザ光源
10a〜d 集光レンズ
11b〜d 光路調整機構
12 ダンパ
20a〜d 反射ミラー
21 移動部
Claims (6)
- 外部から与えられる第1の同期信号に同期して、パルス状の電子ビームを発生する電子ビーム源と、
外部から与えられる第2の同期信号に同期して、前記電子ビーム源で発生した電子ビームに衝突するように、パルスレーザビームを出射するレーザ光源と、
前記レーザ光源から出射するパルスレーザビームが、前記電子ビーム源で発生する電子ビームと衝突するように、前記第1及び第2の同期信号を送出する同期手段と、
前記レーザ光源から出射したパルスレーザビームと衝突した電子ビームを偏向させる第1の偏向手段と、
前記電子ビームと衝突した前記パルスレーザビームの光路を、該パルスレーザビームが前記第1の偏向手段で偏向された後の前記電子ビームに衝突するように調整する第1の光路調整手段と
を有するX線発生装置。 - 前記第1の偏向手段は、前記電子ビームの進行方向を180°偏向させる請求項1に記載のX線発生装置。
- 更に、前記第1の光路調整手段で光路を調整された前記パルスレーザビームと衝突した前記電子ビームの進行方向を、前記第1の偏向手段による偏向方向とは反対向きに、180°偏向させる第2の偏向手段と、
前記第1の偏向手段で偏向された前記電子ビームと衝突した前記パルスレーザビームの光路を、該パルスレーザビームが前記第2の偏向手段で偏向された後の前記電子ビームに衝突するように調整する第2の光路調整手段と
を有する請求項2に記載のX線発生装置。 - パルスレーザビームを出射する工程と、
パルス状の電子ビームを発生させて相対論的速度に加速し、前記レーザビームの光路と交差する経路に導入して、前記パルスレーザビームと前記電子ビームとを第1の位置で衝突させ、第1のX線を発生させる工程と、
前記第1の位置で衝突した前記パルスレーザビームと前記電子ビームとを、第2の位置で再び衝突させて、第2のX線を発生させる工程と
を有するX線発生方法。 - 前記第1の位置と、前記第2の位置とが異なる位置である請求項4に記載のX線発生方法。
- 前記第2のX線を発生させる工程は、前記第1の位置で衝突した前記電子ビームの進行方向を、180°偏向させる工程を含み、更に、前記第1の位置で衝突した前記パルスレーザビームと、180°偏向された該電子ビームとを前記第2の位置で再び衝突させ、
更に、前記第2の位置で衝突した該電子ビームの進行方向を、前記偏向させる工程における偏向方向とは反対向きに180°偏向させる工程と、
前記電子ビームと、前記第2の位置で衝突した前記パルスレーザビームとを、第3の位置で衝突させて第3のX線を発生させる工程と
を有する請求項4または5に記載のX線発生方法。
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