JP2004224539A - 多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法 - Google Patents

多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法 Download PDF

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Abstract

【課題】1段速の乗客コンベアと同様の起動方法をとって誤動作を小さくすることができる多段速度切換式の乗客コンベアの運転操作方法を提供する。
【解決手段】多段速度切換式の乗客コンベアの運転方法において、まず乗客コンベアの起動操作を行って予め設定された基準速度により乗客コンベアの運転を起動させる。次に乗客コンベアの運転が起動した後、速度の切換操作を行う。このことにより、乗客コンベアを任意の速度に切換えることができる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エスカレータや動く歩道等の多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多段速度切換式の乗客コンベアにおいて、速度選択スイッチを操作した後に、起動スイッチを操作して運転を開始している。このため、一般的な1速度の乗客コンベアと多段速度切換式乗客コンベアでは起動方法が異なり、多段速度切換式の乗客コンベアと1速度の乗客コンベアが混在する場所では、起動する際に操作者は2種類の起動方法を理解しておく必要があり、号機によって異なった起動方法で起動するのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで運転速度を間違って起動してしまった場合は、乗客コンベアを一旦停止し、再起動を行い運転速度を変更する必要がある。
【0004】
さらに速度選択スイッチを複数個設ける場合、速度選択スイッチとしては自動復帰型を使用する必要がある。この場合は速度を選択した後に安全を確認し、起動スイッチを操作するため、記憶違いにより、運転速度を間違えて起動してしまうことが考えられる。
【0005】
また、速度選択スイッチに入力保持型を使用すると、運転速度を間違えることが少なくなるが、速度選択スイッチを複数個設置することができなくなり、速度の選択操作は、1箇所でしか出来ず、上階または下階の片側でしか操作することができない。
【0006】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、1段速の乗客コンベアと同様の起動方法を取ることができ、かつ切換スイッチが複数個あっても、その操作を簡略化することができ、また誤操作を小さくすることができる乗客コンベアの運転操作方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、多段速度への切換が可能な乗客コンベアの運転操作方法において、乗客コンベアの起動操作を行って、予め設定された速度により乗客コンベアの運転を起動させる工程と、乗客コンベアの運転が起動した後で、速度の切換操作を行って、任意の速度に切換える工程と、を備えたことを特徴とする多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法である。
【0008】
本発明は、速度の切換操作において、1段階ずつ加速切換又は減速切換を行って任意の速度を選択することを特徴とする多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法である。
【0009】
本発明は、運転の起動中もしくは速度の切換中の少なくとも一方において、乗客コンベアの速度の切換操作は不可能になっていることを特徴とする多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法である。
【0010】
本発明は、速度切換終了後も一定時間は乗客コンベアの速度の切換操作は不可能となっていることを特徴とする多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法である。
【0011】
本発明は、乗客コンベアは上昇運転又は下降運転が可能となっており、速度の切換操作において、切換可能な速度選択範囲は上昇運転の場合と下降運転の場合で相互に異なることを特徴とする多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法である。
【0012】
本発明は、速度の切換操作を行った後、速度が変化する旨の警告を行ってから乗客コンベアの速度を切換えることを特徴とする多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法である。
【0013】
本発明は、乗客コンベアの現在の速度を表示する工程を更に備えたことを特徴とする多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
図1乃至図6は、本発明による乗客コンベアの運転操作方法の第1の実施の形態を示す図である。
【0016】
まず図1により多段速度切換式の乗客コンベア30の概略について説明する。図1に示すように、乗客コンベア30は多段速度への切り換えが可能で、かつ上昇運転又は下降運転が可能となっている。この乗客コンベア30は欄干36と、欄干36の下方に配置され多数の踏段32が取付けられた踏段チェーン33と、踏段チェーン33を駆動する駆動スプロケット34と、踏段チェーン33に係合する従動スプロケット35とを備えている。
【0017】
駆動スプロケット34は、モータ9により駆動され、このモータ9はインバータ回路2に接続されている。またインバータ回路2は、インバータ制御部3に接続されており、さらにインバータ制御部3は制御部4に接続されている。
【0018】
さらに欄干36には操作パネル6と、表示装置7と、スピーカ8とが取付けられている。これら操作パネル6と、表示装置7は、各々制御装置4に接続されている。またスピーカ8は音声案内装置5を介して制御装置4に接続されている。また、制御部4とインバータ回路2は、主要回路用遮断器1を介して電源に接続されている。
【0019】
また操作パネル6には、図2に示すように速度切換スイッチ10と、起動スイッチ11と、停止−ブザースイッチ12とが設けられている。なお、速度切換スイッチ10の代わりに、押しボタン式速度切換スイッチ14を設けてもよい。
【0020】
次に本発明による多段速度切換式の乗客コンベアの運転操作方法について図4および図6により説明する。また図3により、1速度乗客コンベアの運転操作方法を比較のために示す。
【0021】
インバータ制御部3にあらかじめ各多段速度に対応した周波数が設定されている。また制御部4にも基準となる速度(以下基準速度)が設定されている。
【0022】
図4に示すように、操作者が多段速度切換式の乗客コンベア30を起動する場合、操作パネル6の停止−ブザースイッチ12にてブザーを鳴動し、その後起動スイッチ(起動SW)11により任意の運転方向、例えば上昇運転又は下降運転を定めて起動する。このときの停止−ブザースイッチ12によるブザーの鳴動工程および起動SWによる起動工程13は、図3に示す1速度乗客コンベアの起動時の場合と同様である。
【0023】
次に操作パネル6の起動スイッチ11からの起動信号を制御部4が受け、制御部4はインバータ制御部3へ運転指令21aを出力する。その時、制御部4はインバータ制御部3へあらかじめ設定しておく基準速度の速度指令21も出力する。インバータ制御部3からの信号がインバータ回路2へ送られ、インバータ回路2は出力を開始して基準速度の周波数となるまでモータ9を加速し、乗客コンベア30は基準速度(例えば30m/分)で運転する。この時点で乗客コンベア30は起動完了となる。
【0024】
その後、自己復帰型のスイッチである操作パネル6の速度切換スイッチ10を加速側へ操作すると、制御部4からの速度指令21が切換り、速度が1段階加速する。一方、速度切換スイッチ10を減速側へ操作すると、制御部4からの速度指令21が切換り1段階減速する。このように操作者は起動完了後に速度切換スイッチ10を操作して、1段階づつ速度を変えていくことにより、任意の速度を選択することができ、このようにして速度変更が完了する。
【0025】
その後、停止−ブザースイッチ12にてブザーを鳴動し、その後停止−ブザースイッチ12にて乗客コンベア30を停止させる。
【0026】
次に速度切換スイッチが押ボタン式速度切換スイッチ14の場合の運転操作方法について、図6により説明する。
【0027】
速度切換スイッチ14には、高速、中速および低速の押ボタンが設けられており、あらかじめ基準となる基準速度(例えば中速)が設定されている。図6において、前述した図4の場合と同様、起動時に押ボタン式速度切換スイッチ14を操作することなく、停止−ブザースイッチ12によるブザーの鳴動工程および起動SWによる起動工程13により、起動が完了する。その後に押ボタン式速度切換スイッチ14を操作して、任意の速度、例えば高速、低速を選択する。
【0028】
図6において、他の工程は図4に示す運転操作方法と略同一である。
【0029】
以上のように、本実施の形態によれば、多段速度切換式の乗客コンベアであっても、1速度乗客コンベアと同様の操作により乗客コンベア30を起動することができるため、操作者にとっては、多段速度切換式の乗客コンベアであるからといって、特別な操作方法で起動する必要が無く、起動操作の統一化を図ることができる。
【0030】
また1速度乗客コンベアと多段速度切換式の乗客コンベアにおける操作の違いは、多段速度切換式の乗客コンベアでは起動完了後に速度変更を行う必要があるのに対し、1速度乗客コンベアでは速度変更操作が不要となる点である。このため操作方法の違いがわかりやすく誤操作の防止を図ることができる。また、インバータ制御部3によりインバータ回路2を制御してモータ9により安全な加減速度で加減速を行うため、稼働中に速度を変更しても、安全性が確保出来る。
【0031】
また、自己復帰型の速度切換スイッチ10で1段階づつ加減速を行うため、切換速度段数が多くなった場合であっても、操作方法を変える必要が無く、1段速度コンベアと同様の操作方法により対応することができる。また、押ボタン式の速度切換スイッチ14を設置する場合でも、操作方法を変えることなく同様の操作で対応が出来る。また、乗客コンベア30の稼働中に速度変更を行うため、誤操作等で運転速度を間違えた場合においても、一旦停止する手間は無く、速度切換スイッチ10,14の操作のみで運転速度を修正することができる。
【0032】
第2の実施の形態
次に本発明の第2の実施の形態について、図7および図8により説明する。
【0033】
図7および図8に示す実施の形態は、多段速度切換式の乗客コンベア30において、起動時の加速中、速度切換中、および速度切換完了後の一定時間内において、速度の選択操作を無効とする運転操作方法であり、他の工程は図1乃至図6に示す第1の実施の形態と略同一である。
【0034】
図7に示すように、第2の実施の形態において、起動操作を行った後、基準速度へ到達するまでの起動時加速中15、加速操作を行って速度変更が完了するまでの加速中16、減速操作を行って速度変更が完了するまでの減速中17、および速度変更完了後の一定時間18の間に、操作パネル6の速度切換スイッチ10,14を操作し速度切換を行ったとしても、速度が切換らないようになっている。
【0035】
図1および図8に示すように、インバータ回路2が出力する周波数が、あらかじめ設定された周波数と一致した場合の信号、すなわち周波数一致信号22がインバータ制御部3から制御部4へ出力される。制御部4はこの周波数一致信号22に基づいて速度の変更中であることを判断して、操作パネル6の速度切換スイッチ10,14からの信号を無効とする。また、制御部4は周波数一致信号22に基づいて速度の一致を判断した後に、一定時間計時し、その間も速度切換スイッチ10,14からの信号を無効となるように制御する。
【0036】
なお、制御部4は周波数一致信号22に基づいて速度切換スイッチ10,14からの信号を無効にするが、制御部4は速度を判断するセンサやタイマの計時によっても速度の変更中を判断して、速度切換スイッチ10,14からの信号を無効としてもよい。
【0037】
以上のように本実施の形態によれば、速度の変更中に速度切換スイッチ10,14からの操作信号を無効にすることにより、操作者が誤って2回連続で速度切換スイッチ10,14を操作した場合や、スイッチ10,14の接触不具合により1回の操作で2回信号を制御部4で読み取ってしまった場合等の誤動作を防止することができる。また、速度段数を一度に2段階や3段階に切り換えたり、加速中に減速操作するなどの急激な速度変化を防止することができる。さらに速度変更完了後の一定時間、速度切換スイッチ10,14からの操作信号を無効とすることにより、速度が安定するまで速度切換が無効となり、利用者が感じる乗り心地への配慮や不安感を感じてしまうことを防止することができる。
【0038】
第3の実施の形態
次に本発明の第3の実施の形態について、図9により説明する。図9に示す実施の形態は、乗客コンベア30において切換可能な速度選択範囲を上昇運転時と下降運転時で変えるようにしたものであり、他の工程は図1乃至図6に示す第1の実施の形態と略同一である。
【0039】
図1および図9に示すように、下降高速スイッチ19を操作せず、乗客コンベア30を下降運転(DN運転)とすることにより、下降運転時の速度上限値を切り換えるようにして、上昇運転の場合と下降運転の場合において速度選択範囲を異ならせる。そして下降運転であれば、乗客コンベア30がある一定の速度に達すると、制御部4は速度切換スイッチ10,14により加速操作をしても速度が加速しないように速度の制限を行う。
【0040】
すなわち、制御部4内に下降運転時の速度上限値があらかじめ設定されている。下降運転中に速度切換スイッチ10,14によって加速操作した場合、制御部4はインバータ制御部3への速度指令21が下降運転時の速度上限値になったか否か判断する。制御部4は、速度指令21が速度上限値になったと判断した場合、操作パネル6の速度切換スイッチ10,14から制御部4へ加速信号の入力があったとしても、制御部4は加速を無効と判断し、現状の速度指令21のままで、乗客コンベア30の現状速度が維持する。
【0041】
また、下降高速スイッチ19を操作して下降運転時の速度上限値を解除してもよい。この場合は、制御部4は下降運転時の速度の上限値を判断せず、あらかじめ設定された下降運転時の速度上限値の速度指令21がインバータ制御部3に出力している場合であっても、上昇運転時と同様に全速度段数運転することができる。このように用途に合わせて下降高速スイッチ19の操作により下降運転時の速度上限値を切り換えることができる。
【0042】
図9において、他の工程は図1乃至図6に示す第1の実施の形態と略同一である。
【0043】
本実施の形態によれば、上昇運転に比べて、下降運転の場合、乗客の視野が広がるため速い速度で乗客コンベア30を運転すると、乗客に恐怖感を与える場合が考えられる。このような場合、下降高速スイッチ19を設置することにより、下降運転時の高速運転を出来なくすることができる。また、下降運転の高速運転中に、安全装置が動作して乗客コンベア30が急停止することが考えられる。この場合は安全な停止距離で乗客コンベア30の停止を行うが、上昇運転に比べて下降運転時は、下方向前方に投げ出されるような感覚となり、利用客がお年寄りや、子供が多い設置環境の場合安全性に問題が生じる。本実施の形態によれば下降高速スイッチ19を操作することにより、任意に下降運転の速度上限選択を行って下降運転時における高速運転を未然に防ぐことができる。
【0044】
第4の実施の形態
次に本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0045】
第4の実施の形態は、乗客コンベアの速度切換に合わせて、速度が変わることや速度変更時の注意を促す音声案内放送を行うものであり、他の工程は図1乃至図6に示す第1の実施の形態と略同一である。
【0046】
図1において、操作者が速度の切換操作を行い、操作パネル6の速度切換スイッチ10,14からの速度変更信号を制御部4が受けた場合、制御部4から音声案内装置5に放送指令23を出力する。音声案内装置5は、スピーカ8から速度が変わる旨の放送を開始する。
【0047】
放送の例として「速度が速くなります。ご注意ください。」や「速度が速くなります。手すりにおつかまり下さい。」等が考えられる。スピーカ8からの音声の放送が終了すると、音声案内終了信号24を音声案内装置5から制御部4へ発信する。制御部4は音声案内終了信号24を受信した後、インバータ制御部3に速度指令21を出力して、インバータ回路2により周波数を変換してモータ9の速度の変更を開始する。
【0048】
本実施の形態によれば、速度の変更に合わせて、速度変更前にスピーカ8により音声案内で注意を促すことにより、乗客コンベア30を利用している利用客が速度変更に対応することができる。このため速度が変わる場合であっても、利用客は戸惑うことはない。また、操作パネル6が遠方にあって遠方から速度を変更する場合でも、注意放送により、速度が切換る場合の注意を促すことができるため、安全に速度変更を行うことができる。
【0049】
第5の実施の形態
次に本発明の第5の実施の形態について図10および図11により説明する。図10および図11に示す実施の形態は、多段速度切換式の乗客コンベア30の操作運転中において、速度の変化に合わせて表示装置により速度表示を行うものである。図10および図11において、他の工程は図1乃至図6に示す第1の実施の形態と略同一である。
【0050】
図10および図11において操作者が速度の切換操作を行い、操作パネル6の速度切換スイッチ10,14からの速度変更信号を制御部4が受けた場合、制御部4はインバータ制御部3へ出力する速度指令21と同様の信号を表示装置7へ出力する。表示装置7は制御部4から送られる信号の切換りにより、表示装置7の表示内容20を変更する。
【0051】
また、速度変更中に表示を変える場合は、制御部4はインバータ制御部3より周波数一致信号22を受け、速度変更中の信号として、表示装置7へ出力する。
【0052】
図10は表示装置7の設置場所の一例を示したもので、操作パネル6の付近に表示装置7を設置すると、操作パネル6の速度切換スイッチ10,14を操作する際に速度を確認しながら操作することができる。
【0053】
また、図11に示すように、表示装置7は表示内容20として速度変更中に「変更中」の表示を行ってもよい。また上記第2の実施の形態において説明したように、速度変更中に切換操作を無効とする場合、操作が無効となることを表示内容20の「変更中」により確認することができる。
【0054】
本実施の形態によれば、表示装置7を設置することにより、操作者が目視により現在の運転状態を判断することができ、速度切換時の誤操作防止につながる。また、速度の変更中に速度切換操作を無効とする多段速度乗客コンベアの場合、表示装置7により速度変更が不可能なことを判断することができるため、操作者にとっては解りやすい操作方法となる。
【0055】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、多段速度切換式の乗客コンベアにおいて、一般の1速度乗客コンベアと同様の起動操作で起動することができる。このため操作者にとっては、操作方法を2種類理解する必要が無く、操作の簡素化を図ることができる。
【0056】
また速度を切り換える場合、起動完了後に切換操作を行うことにより、従来のように一旦停止させるような手間を省くことができる。また、切換速度段数が多い場合、入力保持型のキースイッチを使用すると切換速度段数に限界があったが、自己復帰型のキースイッチを使用し、速度を1段階ずつ加速したり減速して任意の速度を選択することにより、切換速度段数が多くなった場合であっても、容易に操作することができる。
【0057】
さらに、自動復帰型の速度切換スイッチを複数個設置する場合であっても同様に容易に操作することができ、速度切換操作を簡単に行うことができる。
【0058】
また、下降運転時の速度上限値を設定し、速度切換スイッチにより下降運転時の高速運転を制限させるようにすることにより、設置環境上、お年寄りや、子供の利用者が多い場所で、安全性を向上させることができる。
【0059】
さらに速度の切換に合わせて、音声案内をすることにより、利用客の安全性を向上し、速度切換時に利用客の戸惑いや不安感を軽減することができる。
【0060】
また、操作パネル付近に運転速度を表示する表示装置を設けることにより、操作者に対する操作性を向上し、操作の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す乗客コンベアの概略図。
【図2】速度切換スイッチに自己復帰型のキースイッチを使用した操作パネルを示す図。
【図3】比較のために示す1速度乗客コンベアの操作方法のフローチャート。
【図4】本発明による多段速度切換式の乗客コンベアの操作方法のフローチャート。
【図5】速度切換スイッチに押ボタンスイッチを使用した操作パネルを示す図。
【図6】速度切換スイッチが押しボタンスイッチの場合の多段速度切換式の乗客コンベアの操作方法のフローチャート。
【図7】本発明の第2の実施の形態において、速度の変化を示す速度変移図。
【図8】速度切換操作を無効とする多段速度切換式の乗客コンベアの操作方法のフローチャート。
【図9】本発明の第3の実施の形態において、下降運転中に速度上限値を変化させる多段速度切換式の乗客コンベアの操作方法のフローチャート。
【図10】本発明の第5の実施の形態において、操作パネルの上方に表示装置を設けた多段速度乗客コンベアの乗降口を示す図。
【図11】速度の変化に伴って表示内容を切り換えた場合の表示装置の表示内容を示す図。
【符号の説明】
1 主要回路用遮断器
2 インバーター回路
3 インバーター制御部
4 制御部
5 音声案内装置
6 操作パネル
7 表示装置
8 スピーカー
9 モーター
10 速度切換スイッチ
11 起動スイッチ
12 停止−ブザースイッチ
14 押ボタン式速度切換スイッチ
19 下降高速スイッチ
20 表示内容
21 速度指令
21a 運転指令
22 周波数一致信号
23 放送指令
24 音声案内終了信号

Claims (7)

  1. 多段速度への切換が可能な乗客コンベアの運転操作方法において、
    乗客コンベアの起動操作を行って、予め設定された速度により乗客コンベアの運転を起動させる工程と、
    乗客コンベアの運転が起動した後で、速度の切換操作を行って、任意の速度に切換える工程と、
    を備えたことを特徴とする多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法。
  2. 速度の切換操作において、1段階ずつ加速切換又は減速切換を行って任意の速度を選択することを特徴とする請求項1記載の多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法。
  3. 運転の起動中もしくは速度の切換中の少なくとも一方において、乗客コンベアの速度の切換操作は不可能になっていることを特徴とする請求項1記載の多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法。
  4. 速度切換終了後も一定時間は乗客コンベアの速度の切換操作は不可能となっていることを特徴とする請求項3記載の多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法。
  5. 乗客コンベアは上昇運転又は下降運転が可能となっており、速度の切換操作において、切換可能な速度選択範囲は上昇運転の場合と下降運転の場合で相互に異なることを特徴とする請求項1記載の多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法。
  6. 速度の切換操作を行った後、速度が変化する旨の警告を行ってから乗客コンベアの速度を切換えることを特徴とする請求項1記載の多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法。
  7. 乗客コンベアの現在の速度を表示する工程を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の多段速度対応乗客コンベアの運転操作方法。
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