JP2004214824A - 画像入力装置および写真自動販売機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】写真自動販売機はディスプレイ装置を備え、ユーザからの入力に基づいて、ディスプレイ装置に表示される画面を、選択画面とするか、入力画面とするか切換る。選択画面13においては、入力画面で入力可能となる画像の種類の選択受付を行い、入力画面においては、選択画面で選択された種類の画像をどの位置に入力するかの受付を行なう。
【選択図】 図21
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は画像入力装置および写真自動販売機に関し、特に撮影により得られた画像に対して他の画像を合成することができる画像入力装置および写真自動販売機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、利用者のコイン投入と操作とに基づいて利用者である被写体を撮影し、それにより得られた画像をシールなどの記録媒体にプリントして提供する写真撮影装置が知られている。
【0003】
また、このような写真撮影装置において、撮影された画像に対してフレーム画像などの他の画像を合成して画像のプリントを行なうものが知られている。ここにいうフレーム画像とは、撮影された画像の周りを縁取り、額縁(または枠)のようにするための画像である。フレーム画像の合成により、画像の美観に変化を加えることができる。
【0004】
また、フレーム画像以外の合成すべき画像として、ユーザが任意に書込んだ画像や、線、背景画像、スタンプ画像、文字などのテキスト、日時などが考えられる。
【0005】
このような編集操作を行う表示装置および入力装置を複数設けたものが、以下の特許文献1に開示されている。
【0006】
また、撮影画像を表示し入力を受付ける表示装置と、その入力に必要な表示を行なう表示装置とを別に設けるものが特許文献2に開示されている。
【0007】
また、画像合成に関連する技術として、以下の3つの特許文献(特許文献3〜5)が存在する。
【0008】
特許文献3では、光透過性のある情報表示パネルを介して、この裏面側の図柄なども見えるようにし、表示の自由度と汎用性とを高めた装置が開示されている。
【0009】
特許文献4においては、撮像手段で撮影した画像を表示し、座標入力手段を直接操作することにより、データを書込み入力する映像データ印刷装置が開示されている。
【0010】
特許文献5においては、第2画像を入力した後、撮影画像の固定を行なう写真自動販売機が開示されている。
【0011】
【特許文献1】
特許第3196897号公報
【0012】
【特許文献2】
特開2002−208066号公報
【0013】
【特許文献3】
特開2000−350805号公報
【0014】
【特許文献4】
特開平10−108112号公報
【0015】
【特許文献5】
特開2002−125176号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
写真撮影装置において、撮影された画像に対して合成する画像を入力する手続は、入力すべき画像の選択、選択された画像の入力位置の指示、の2つの工程により行われることが一般的である。
【0017】
入力すべき画像の選択のために、例えば1つの画面の右半分にツール選択画面が表示され、画像の入力位置の指示のために、1つの画面の左半分に撮影により得られた画像を表示する撮影画像表示画面が表示される。
【0018】
前者の工程において、ユーザは、画面上に表示されたツール選択画面からフレーム画像、ユーザが任意に書込んだ画像、線、背景画像、スタンプ画像、文字などのテキスト、日時など画像のカテゴリーや、そのカテゴリー内の画像の種類(色、模様など)をタッチペンなどのポインティングデバイスにより選択する。
【0019】
後者の工程においては、ユーザが撮影画像表示画面の任意の位置をタッチペンなどのポインティングデバイスにより指示することで、選択された画像をどの位置に入力するかの決定が行われる。
【0020】
この前者の工程と後者の工程とを繰返すことにより、様々な種類の画像を入力することが可能である。
【0021】
しかしながら、ツール選択画面と撮影画像表示画面とを1つのディスプレイに表示すると、それぞれの表示領域が狭くなり、画像を大きく表示できないし、選択できる画像の種類が少なくなるという問題がある。これは画像の視認性、画像の選択性の低下に繋がっている。
【0022】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたものであり、撮影画像に合成する画像を入力する場合において、画像の視認性、選択性を向上させることができる画像入力装置および写真自動販売機を提供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためこの発明のある局面に従うと、画像入力装置は、1のディスプレイ装置と、1のディスプレイ装置に表示される内容を切換える指示を受付ける受付手段と、受付手段が受付けた指示に基づいて、1のディスプレイ装置に表示される画面を、選択画面とするか、入力画面とするか判定する判定手段とを備え、選択画面においては、入力画面で入力可能となる画像の種類の選択受付を行い、入力画面においては、選択画面で選択された種類の画像をどの位置に入力するかの受付を行なう。
【0024】
この発明に従うと、1のディスプレイ装置に表示される画面を、選択画面とするか、入力画面とするか切換ることができるため、画像の視認性、選択性を向上させることができる画像入力装置を提供することが可能となる。
【0025】
好ましくは、選択画面および入力画面のそれぞれにおいては、切換領域が表示され、受付手段は、切換領域がユーザによって指示されることで切換指示の受付とし、判定手段は、切換領域がユーザによって指示されるごとに、1のディスプレイ装置に表示される画面を、選択画面と入力画面とで切換える。
【0026】
このように、選択画面および入力画面のそれぞれにおいては切換領域を表示することで、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0027】
この発明の他の局面に従うと写真自動販売機は、被写体を撮影する撮影手段と、撮影手段により撮影された画像を表示する1のディスプレイ装置と、1のディスプレイ装置に表示される内容を切換える指示を受付ける受付手段と、受付手段が受付けた指示に基づいて、1のディスプレイ装置に表示される画面を、ツール選択画面とするか、画像入力画面とするか判定する判定手段と、撮影手段により撮影された画像と、画像入力画面で入力された画像とを合成する合成手段と、合成手段により合成された画像をプリントするプリント手段とを備え、ツール選択画面においては、画像入力画面で入力可能となる画像の種類の選択受付を行い、画像入力画面においては、ツール選択画面で選択された種類の画像をどの位置に入力するかの受付を行なう。
【0028】
この発明の他の局面に従うと写真自動販売機は、被写体を撮影する撮影手段と、撮影手段により撮影された画像を表示する第1表示装置と、撮影された画像に対して合成すべき画像を表示する第2表示装置と、第1表示装置に表示された画像と第2表示装置に表示された画像とを合成する画像合成手段と、画像合成手段により合成された画像をプリントするプリント手段とを備え、第2表示装置は透過性を有し、第1表示装置の上に重ねられるように構成され、第2表示装置に表示される内容を切換える指示を受付ける受付手段と、受付手段が受付けた指示に基づいて、第2表示装置に表示される画面を、ツール選択画面とするか、画像入力画面とするか判定する判定手段とをさらに備え、ツール選択画面においては、画像入力画面で入力可能となる画像の種類の選択受付を行い、画像入力画面においては、ツール選択画面で選択された種類の画像をどの位置に入力するかの受付を行なう。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0030】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態における写真自動販売機の外観を示す斜視図である。本実施の形態においては、写真撮影装置は写真自動販売機として用いられている。図1を参照して、本実施の形態における写真自動販売機は、パーソナルコンピュータ(以下、PCという)101(図4参照)などの各種機器類を収める筐体1と、筐体1とともに撮影ブース4を形成するパネル2と、フレーム材3とを含む。このような写真自動販売機において、被写体であるユーザ15は、筐体1、パネル2およびフレーム材3にて構成される撮影スペースである撮影ブース4内に入り、筐体1に相対する向きで撮影を行なう。なお、以降の説明において、便宜上、筐体1の紙面に対して左側の面(ユーザ15から遠い側の面)を背面とする。また、筐体1の紙面に対して右側の面(ユーザ15が相対する面)を正面とする。また、本実施の形態においては、被写体がユーザ15であるものとして説明を行なうが、被写体はユーザ15に限定されず、その他の物体であってもかまわない。また、被写体であるユーザ15は、図1においては、1人であるものとして示されているが、複数であってもかまわない。
【0031】
上述のパネル2が木製である場合には、パネル2は左側面(図1の手前側)、右側面(図1の奥側)、背面(図1の右側)、および天井面(図1の上側)などに大きく分割される。さらに、背面のパネル2は大きいことから、上下または左右に2枚に分割されている場合がある。また、撮影ブース4の内部となる、パネル2の内面は、照明の反射による間接光を得ることを目的とする場合は白色、逆に光を吸収させたいときは黒色、クロマキー合成を行なう目的のときは青色などの色彩が施される。すなわち、パネル2の内面の色は、写真自動販売機がどのような撮影を行なうかによって、設計開発時に適宜選ばれる。また、パネル2は、布またはビニール材で代替することもでき、その場合には、フレーム材3に弛みなく張られた状態で固定される。
【0032】
プリンタ12は、撮影された画像を紙やシールや金属やプラスチックなどの印刷媒体に印刷するためのプリンタであって、昇華型プリンタやサーモオートクローム方式(光定着型直接感熱記録方式)などのプリンタが一般的に用いられる。なお、本実施の形態においては、プリンタ12でシールが印刷されるものとして説明を行なうが、印刷媒体はシールに限定されず、上に示す他の印刷媒体であっても同様の処理が実行される。
【0033】
さらに、撮影ブース4内には背景カーテン5が配備され、撮影時の背景として用いられる。背景の色によって、被写体の写り方、特に色調が変ってくるため、さまざまな色、柄のカーテンが複数枚用意されている。また、背景カーテン5が備えられていなくてもかまわない。さらに、背景カーテン5は、巻上げ式、引出し方式など、ユーザ15の操作によりセットされてもよいし、操作部51(図2参照)などを操作することで自動でセットされてもよい。背景カーテン5は、さまざまな種類が配備されることで、撮影における遊びの要素ともなり得る。
【0034】
また、ユーザ15が撮影ブース4内に出入りできるように、写真自動販売機の側面は開けられているが、撮影が妨げられないよう、また外部光を遮断するためなどの理由で、その側面にサイドカーテン6が備えられている。なお、撮影ブース4への出入りが一方の側面のみである場合には、その側面にのみサイドカーテン6が備えられる。また、両側面から出入りできる場合には、両側面にサイドカーテン6が備えられていてもよい。ユーザ15は、撮影を行なう際には、このサイドカーテン6を開けて撮影ブース4に入り、撮影時はサイドカーテン6を閉める。なお、サイドカーテン6の裏面(撮影ブース4の内側)の色などは、背景カーテン5やパネル2内面と同様の理由で適宜選ばれる。
【0035】
さらに、写真自動販売機の外側には、お絵描きブース53とプリント取出口9とが備えられる。
【0036】
お絵描きブース53は、筐体1の背面に備えられる。お絵描きブース53は、撮影により得られた画像を表示し、画像の編集を受付けるタブレットディスプレイ13と、画像入力を行なうためのタブレットペン14aと、ユーザに対し音楽や操作方法の説明などを音声で出力するスピーカ23cとを含んでいる。
【0037】
プリント取出口9は、筐体1の側面に備えられ、箱型の形状を奏している。プリンタ12でプリントされた写真は排出され、ここに落とされる。そして、ユーザ15は、プリント取出口9よりプリントされた写真を取出す。なお、プリント取出口9付近には、印刷中LED(Light Emitting Diode)10および印刷エラーLED11とが備えられ、それらが点灯あるいは点滅することによって、ユーザ15は、印刷中であるという状態、あるいは印刷中に用紙切れ、インク切れ、用紙詰り、メカニカルエラーなどのエラーが発生しているという状態を知ることができる。
【0038】
図2は、上述の筐体1を正面(撮影ブース4内方向)から見た斜視図である。図2を参照して、筐体1の正面、すなわち被写体であるユーザ15と相対する面には、カメラ21と、モニタ(カメラ21により写されている映像をリアルタイムで表示するライブモニタ)22と、デモンストレーション(以下、「デモ」と略す)音声や、BGM、操作方法などのアナウンスを出力するスピーカ23a,23bと、デモ画面や撮影中の操作手順、ユーザ15へのアナウンスなどを表示する操作ディスプレイ13bと、対価である硬貨を投入すためのコイン投入口26と、前面のメンテナンスなどを行なうためのドアであって、錠27によって施錠されているフロントドア28とが備えられる。
【0039】
また、筐体1のカメラ21の周囲には、蛍光灯やフラッシュなどを内蔵し、被写体の照明を行なうための照明ボックス18a〜18cが備えられている。また、筐体1には、ユーザ15からの操作を入力する操作部51が備えられている。
【0040】
カメラ21で撮影された画像はリアルタイムにモニタ22に表示され、これによりユーザは撮影により得られる画像を知ることができる。
【0041】
カメラ21としては、一般にデジタルカメラが用いられる。一般的なデジタルカメラで設定できる項目(たとえばシャッタスピード、絞り値、露出補正、ホワイトバランスなど)の変更や、撮影タイミングは、PC101(図4参照)から指示される。
【0042】
さらに、筐体1の上面には、筐体1内部の熱を逃がすためのファンや、外部装置への画像の配信、リモートメンテナンスなどの、外部装置との通信を行なうときにケーブルを差込むためのLAN(Local Area Network)ケーブル差込口などが備えられていることが好ましい。なお、このようなファンは、筐体1内部の熱を逃がす目的で備えられるものであるため、筐体1の上面に限定されず、熱を発生しやすい機器類の近傍などの他の場所に備えられても、また複数備えられてもかまわない。また、LANケーブル差込口が備えられる位置も、ケーブルの配線の取り回しが容易な位置であれば筐体1の上面に限定されない。
【0043】
図3は、筐体1を背面(お絵描きブース53方向)から見た斜視図である。
図を参照して、筐体1にはタブレットディスプレイ13と、2本のタブレットペン14a,14bと、スピーカ23c,23dとが備えられている。
【0044】
タブレットディスプレイ13は、筐体1の撮影を行なう面とは逆の面に備えられるディスプレイであって、撮影後の画像を表示する。また、ユーザ15より、撮影により得られた画像に対してタブレットペン14a,14bを用いた編集入力(落書き)を受付ける。なお、タブレットペン14a,14bは、ペン形状の入力装置であって、タブレットディスプレイ13にタッチすることで、背景、スタンプ、フレームなどの画像や文字の入力、または使用する項目(ボタン)の選択、操作の選択などの入力をすることができる。タブレットペン14は、1つのみ備えられてもよいし、図3に示されるように複数のユーザ15で編集入力が可能なように複数備えられていてもよい。
【0045】
本実施の形態における写真自動販売機は、タブレットディスプレイ13またはモニタ22の少なくともいずれかに、透明エレクトロルミネッセンス(EL)パネルなどの透過型のディスプレイを備えたことを特徴としている。また、前面部が透過性を有するMLD(Multi−Layer Display:多層表示ディスプレイ)を用いてもよい。なお、以降は、タブレットディスプレイ13およびモニタ22のそれぞれに透過型のディスプレイを備えた例で説明する。
【0046】
次に、図4に、本実施の形態における写真自動販売機の機能ブロック図を示し、写真自動販売機の機能について説明する。
【0047】
図4を参照して、写真自動販売機は、当該自動販売機を動作させるためのPC101と、基板から構成され、動作中のPC101からの指示を受付けて、接続されている各種装置を制御する制御部102とを備える。
【0048】
上述のPC101は、PC101の制御を行なう演算装置であるCPU(Central Processing Unit)と、装置を動作させるためのプログラムおよびプログラムで必要なグラフィックデータ、音声データ、撮影された画像や撮影画像に対して入力した編集画像その他の各種画像などを記憶する記憶装置と、プログラムの一時的な作業領域ともなるメモリと、カメラ21、プリンタ12、タブレットディスプレイ13などの周辺機器を制御するためのソフトウェアであるドライバと、LANケーブルを介して外部機器と接続された場合に通信を行なう通信部とを含む。なお、PC101は、電源スイッチ29が押され、当該写真自動販売機に電源プラグより電源が投入されると、上記プログラムが起動されて動作する。
【0049】
また、写真自動販売機は、電源を必要とするモニタ22および照明装置30などの電源系統を制御する電源制御部103を備え、外部からそれらの装置に対する電源の電圧を安定させるよう制御する。さらに、そのような電源の投入および切断は、電源スイッチ29を押すことで行なわれる。しかし、電源切断によりPC101で動作しているプログラムを強制的に終了させることは、動作を不安定にさせる原因となる。そのため、電源が落とされても、しばらくはUPS(Uninterrupted Power Supply)104が電源をバックアップし、PC101に停電信号を送信する。その間に、PC101はプログラムの終了の手続を行ない、プログラムを正常に終了させる。
【0050】
上述の制御部102は、サービスパネル105から制御信号を受付ける。サービスパネル105は、投入されたコインの枚数をカウントするコインカウンタ、印刷されたプリントの枚数をカウントするプリントカウンタ、スピーカ23から出力する音声のボリュームを調整する音量調整つまみ、テストモードを行なうためのテストボタン、コインを投入しなくても装置が利用できるようにするためのサービスボタンなどを備えるパネルであって、当該写真自動販売機の設置者が各種設定やメンテナンスの操作を行なう際に用いる。サービスパネル105は、フロントドア28を開けて操作できる筐体1の内部に備えられている。
【0051】
また、制御部102は、操作部51、サービスパネル105、コイン制御部107からの信号を受付けPC101に通知したり、逆に、PC101からの制御信号(指示コマンドなど)によりサービスパネル105、フラッシュ制御部、フラッシュ、コイン制御部107、印刷中LED10、印刷エラーLED11を制御したりする。
【0052】
コイン制御部107は、コイン投入口26に投入されたコインの正当性を検出し、制御部102にコインが投入された信号を送る。逆に、コイン投入を禁止するときは、コイン制御部107は制御部102からの信号によりコイン投入口をブロックすることができる。
【0053】
サービスパネル105は、テストボタン、サービスボタンが押下された信号を制御部102に送る。逆に、制御部102からの信号により、コインカウンタ、プリントカウンタを動作させる(たとえばカウンタを1インクリメントする)。また、PC101から出力される音声は、サービスパネル105上の音量調整つまみで調整された音量でスピーカ23から出力される。
【0054】
操作部51は、操作部51での入力信号を制御部102に送る。入力信号がPC101に送信され、PC101では、操作内容に応じた処理が行なわれる。
【0055】
さらに、プリンタ12の状態がPC101に通知され、PC101は、その状態に応じて制御部102に信号を送出する。その信号によって、印刷中LED10または印刷エラーLED11が点灯または点滅する。
【0056】
上述のとおり、タブレットディスプレイ13およびモニタ22のそれぞれには、透明エレクトロルミネッセンス(EL)パネルなどの透過ディスプレイ13a,22aが積層される。透過ディスプレイ13a,22aのそれぞれはPC101に接続され、PC101からの信号に基づき表示を行なう。
【0057】
なお、いうまでもなく、写真自動販売機の形態は図1〜図4に示される具体例に限定されるものではない。すなわち、図1〜図4に記載されない他の機能が備えられていてもよいし、図1〜図4に記載されている機能がすべて備えられていなくてもかまわない。たとえば、プリンタ12は写真自動販売機に含まれていなくてもよく、その場合、写真自動販売機は、LANなどの専用回線や無線通信などを介して印刷制御信号をプリンタ12に出力するものとする。
【0058】
次に、図5のフローチャートを用いて、本実施の形態における写真自動販売機での処理について説明する。図5のフローチャートに示される処理は、PC101のCPUが、記憶装置に記憶されるプログラムをメモリに読出して実行することによって実現される。
【0059】
まず、当該写真自動販売機に備わる電源スイッチ29が投入されると、各種装置の電源が投入される。すると、PC101の記憶装置に格納された動作プログラムが起動する。PC101は、各種装置が正常に接続されているかチェックし、初期化が必要な装置に対しては初期化を行なう。その後、当該写真自動販売機の利用を促すタイトルデモを操作ディスプレイ13bに表示し、同時に音声をスピーカ23a,23bから出力する(S100)。
【0060】
タイトルデモが表示されている状態で、コイン投入口26において、当該写真自動販売機を利用するためのコインの投入を受付ける(S110)。なお、上述のコインの受付けに代えて、タイトルデモ表示中にテストボタンを押下することによって、当該写真自動販売機のメンテナンスを行なうためのテストモードが起動する。
【0061】
テストモードは、写真自動販売機の設置者が写真自動販売機を操作するためのモードであり、このモードにおいては当該写真自動販売機の利用状況(たとえばコイン投入数など)の確認や、カメラ21、プリンタ12など周辺機器の調整ができる。
【0062】
ここで写真自動販売機の設置者とは、当該写真自動販売機を設置し営業を行なっている店舗などの経営者、管理者、および従業員であり、営業中に、利用者に対応できるものである。
【0063】
ステップS110で受付けたコインは、コイン制御部107において正当性や枚数などが検知される。そして、正常にコインを受付けるとプレイが開始される。
【0064】
まず、当該写真自動販売機における処理(プレイ)は、撮影から始まる。はじめに、カメラ21が取得する画像を、モニタ22にリアルタイムに表示する。ユーザ15は、モニタ22に表示される画像を見ながら、好みの表情やポーズをとることができる。なお、ここではカメラ21が取得した画像をそのままモニタ22に表示してもかまわないし、左右に反転処理して表示してもかまわない。左右に反転処理して表示した場合、ユーザ15の姿を鏡に写す方向と同じ方向でモニタ22に表示することができる。そのため、ユーザ15は、モニタ22を見ながら好みの表情やポーズをとることが容易になる。
【0065】
次に、撮影方法に複数のモードがある場合は、その選択肢を操作ディスプレイ13bに提示し、操作部51のボタンなどで好みの撮影モードをユーザ15から受付ける(S120)。そして、選択された撮影モードで撮影を開始する(S130)。
【0066】
また、ここでは、撮影モードだけでなく、操作ディスプレイ13bに表示される操作画面およびスピーカ23a,23bから流れる音声に従って、背景カーテン5の選択をしたり、カメラ21を好みの位置に移動させたり、カメラ21を回転、または向きを調整したりすることができる。これらの指示は、操作部51などで受付ける。さらに、カメラ21の近傍などにカメラ21の向きやズームなどの指示を行なうボタンなどが備えられる場合には、それによってカメラ21の向きやズームなどの指示を受付ける。そして、受付けた撮影モードや背景カーテン5などで撮影が行なわれる。
【0067】
撮影は、時間経過とともに「3、2、1」などのカウントダウンを操作ディスプレイ13bあるいはスピーカ23a,23bに出力して自動で行なうことができる。また、カメラ21の近傍に設けられた撮影ボタン(図示せず)を押下することで行なってもよい。
【0068】
撮影は、PC101からカメラ21に撮影信号が送信されることでシャッタが切られ、実行される。ステップS130では、このような撮影を所定回数繰返し行なう。
【0069】
撮影が終了すると、ユーザ15に対して、お絵描きブース53へ移動するように促がす案内を操作ディスプレイ13bに表示する。案内に従って、ユーザ15はお絵描きブース53へ移動する。そして、以降のユーザ15の操作は、お絵描きブース53で行なわれる。
【0070】
次に、撮影した画像をタブレットディスプレイ13に全て表示し、その中からユーザ15が気に入った画像をタブレットペン14のタッチによって受付ける(S140)。
【0071】
ユーザ15からの選択を受付けると、選択された画像をタブレットディスプレイ13に表示する。そして、さらに撮影画像自体の明るさ調整(ハイキー調整)、回転などの画像処理を行なう画面が表示され、ユーザ15の好みにより撮影した画像を調整または加工することができる。
【0072】
次に、選択された撮影画像に対して、ユーザ15からタブレットペン14により編集入力を受付ける(S150)。
【0073】
編集入力中、タブレットディスプレイ13に、撮影された画像と入力する画像とを切換えるためのボタンや、画像を切換えて編集を行なうための「背景」「フレーム」「ペン」「スタンプ」「消しゴム」「やり直し」などのボタンを表示する。ユーザ15は、これらのボタンをタブレットペン14で押すことで使用するツールを選択する。さらに、色、柄などを選択した後、表示された画像上で編集入力を行なう。
【0074】
編集入力時間は、予め設定されている。そして、タブレットディスプレイ13上に残り時間を表示し、カウントダウンを行なう。残り時間が0になると編集入力が終了する。または、画面に用意された「終了」ボタンを押すことで強制的に終了させることもできる。
【0075】
編集入力が終了すると、画像の合成が行なわれ、合成された画像をタブレットディスプレイ13に表示する。そして、ユーザ15から、シールなどの印刷媒体に印刷する画像の選択を受付ける(S160)。また、編集入力に失敗した画像などを印刷しないような選択を受付けることもできる。
【0076】
そして、選択された画像の枚数に応じて、予め決められた複数の印刷レイアウトをタブレットディスプレイ13に表示し、ユーザ15の選択を受付ける(S170)。
【0077】
印刷する画像の選択と印刷レイアウトの選択とを受付けると、選択された印刷レイアウトにしたがって生成された印刷画像データをプリンタ12に出力する。さらに、ユーザ15をプリンタ12の前に誘導するアナウンス(たとえば「シールは右から出るよ!」)をスピーカ23またはタブレットディスプレイ13より出力する。そして、プリンタ12で印刷を実行し(S180)、プリント取出口9よりユーザ15に提供する(S190)。
【0078】
以上の処理が、1組のユーザ15が本実施の形態の写真自動販売機で行なうプレイである。そして、上述の処理を終了すると、次にコインが投入されるまで、再度タイトルデモをスピーカ23および操作ディスプレイ13bから出力する。
【0079】
なお、上述の実施の形態では、1組のユーザ15が利用する形態を説明したが、図1に示すとおり、撮影を行う撮影ブース4と撮影された画像に編集を行うお絵描きブース53とが異なる場所に設置されていることから、2組の利用者が同時に利用することもできる。この場合、先の利用者が撮影を終了しお絵描きブース53に移動すると、操作ディスプレイ13bにはデモ画面が表示され、次の利用者のコイン投入を受付ける。そして、コインが投入されると、次の利用者の撮影が開始される。
【0080】
図6は、タブレットディスプレイ13と透過ディスプレイ13aとの関係を説明するための図である。図を参照して、タブレットディスプレイ13の上に透過ディスプレイ13aが積層され、その両者の表示はPC101によって独自に制御される。タブレットディスプレイ13と透過ディスプレイ13aとにそれぞれ別の画像が表示されると、ユーザはあたかもそれらの画像が合成されたような感覚で両画像を見ることになる。
【0081】
図7は、タブレットディスプレイ13と透過ディスプレイ13aとのそれぞれの表示内容の第1の具体例とそれによるユーザの画像の見え方を示す図である。
【0082】
この例においては、タブレットディスプレイ13に撮影により得られたユーザなどの画像が表示され、透過ディスプレイ13aにタブレットペンなどにより入力された画像が表示されるものとする。
【0083】
タブレットペン14により画像が入力される際には、タブレットペン14により指し示された画面上の位置情報がPC101へ送られる。この位置情報に基づいて、リアルタイムに透過ディスプレイ13aの表示内容が書換えられる。
【0084】
図8は、タブレットディスプレイ13と透過ディスプレイ13aとのそれぞれの表示内容の第2の具体例とそれによるユーザの画像の見え方を示す図である。
【0085】
図を参照して、この例においては、タブレットディスプレイ13に撮影により得られたユーザなどの画像が表示され、透過ディスプレイ13aにタブレットペンなどにより入力された画像と入力ツールのアイコンなど、入力ツールの選択メニューが表示されるものとする。
【0086】
ユーザは、タブレットペン14を用いて入力ツールを指示することで、画像入力に用いるツールを選択し、それにより合成する画像を入力することができる。
【0087】
なお、図8において、領域D1は、画像を入力することができる残り時間を表示するところであり、D2は複数撮影された画像の中からタブレットディスプレイ13に表示される画像を切換えるためにアイコンである。このアイコンをタブレットペン14でタッチすることにより、合成する画像の入力を許容する撮影画像の選択を行うことができる。D3は、画像入力を最初からやりなおすためのアイコンであり、D4は、操作を一つもどらせる(undo)ためのアイコンである。
【0088】
図9および10は、透過ディスプレイ13aの表示内容の第3の具体例を示す図である。
【0089】
図を参照して、図9の表示がなされている場合においては、ユーザはタブレットペン14により撮影された画像に対して合成する画像を書込むことができる。また、画面上部には画像入力の残り時間が表示される。画面右下には、ツール選択領域D5が表示される。この領域がタブレットペン14により押下されると、図10の表示に切換えが行なわれる。
【0090】
図10の画面の左右には、図8の透過ディスプレイ13aの画面の左右の表示と同様の表示が行なわれる。すなわち、画面左にはツール選択領域が表示され、画面右には画像を選択する領域や、画像入力操作をやり直すための領域が表示される。上述の各領域のレイアウトは、左右に限らず、操作性を考慮され適宜レイアウトされても構わない。
【0091】
図10の表示が図8の表示と異なる点として、図10では画面の中央部に、画面左で選択されたツールの中から選択を行なうための領域D7が表示される点である。図10の例ではツールとしてスタンプが選択された例を示しており、領域D7にはスタンプの中から選択可能な画像が複数表示されている。ユーザはタブレットペン14を用いて領域D7内の所望の部分を選択することにより、入力したい所望のスタンプ画像を選択することができる。
【0092】
領域D6が選択されることで、透過ディスプレイ13aの表示は図9に示されるものとなり、ここでユーザは選択された画像の入力を行なうことができる。
【0093】
すなわち、図9と図10との画面は、領域D5、D6が選択されることで交互に切換えられる。なお、図10の画面においても、上部に残り時間D1が表示される。
【0094】
なお、この図9と図10との画面の切換え手法は、本実施の形態のような、透過ディスプレイを通常のディスプレイに積層させた実施形態に限らず、通常のディスプレイのみを備え、透過ディスプレイを備えない実施形態においても適用することができる。すなわち、通常のディスプレイにおいて、撮影画像とそれに合成する画像とを表示させた画面(図9)と、ツールなどを選択させる画面(図10)とを切換えて表示するようにしてもよい。このように通常のディスプレイを用いる場合は、装置の製造コストを抑えることができる。
【0095】
このような表示を行なうことで、図9に示される画面では、ツールなどを表示させる必要がなくなるため、画面を広く使うことができる。これにより、画面に撮影により得られた画像を大きく表示できるため、ユーザは細かな画像の入力を行なうことができるようになる。
【0096】
図11は、図2のモニタ22と透過ディスプレイ22aとの関係を説明するための図である。図を参照して、モニタ22の上に透過ディスプレイ22aが積層され、その表示はPC101によって独自に制御される。モニタ22にはカメラ21からの画像データがリアルタイムに表示される。モニタ22と透過ディスプレイ22aとに別の画像が表示されると、ユーザはあたかもそれらの画像が合成されたような感覚で両画像を見ることになる。
【0097】
図12は、モニタ22と透過ディスプレイ22aとのそれぞれの表示内容の第1の具体例とそれによるユーザの画像の見え方を示す図である。
【0098】
この例においては、モニタ22に撮影により得られたユーザなどの画像がリアルタイムに表示され、透過ディスプレイ22aに合成される予定の画像(フレーム画像など)が表示されるものとする。
【0099】
ユーザはこれにより画像のどの部分にフレーム画像などが合成されるかをリアルタイムで知ることができる。これにより、ユーザの予期しない部分に画像が合成され、ユーザの予期しない出力となってしまうことが防止される。
【0100】
また、ユーザはフレーム画像を合成するか否かを選択することができるため、フレーム画像を必要としない場合は、撮影可能領域の外周一杯に画像を撮影することが可能である。その他のフレーム画像以外の画像(キャラクタ、文字、背景、図形など)に関しても同様であり、ユーザは画像が合成される領域を知ることで、所望の撮影を行なうことができる。なお、このときユーザの入力に応じて、透過ディスプレイ22aの表示、非表示を切換えるようにしてもよい。
【0101】
上述のフレーム画像の選択や表示を切り換えるなどの操作は、操作ディスプレイ13bに表示される案内にしたがって、操作部51を操作することで行う。また、透過ディスプレイ22aに図8のような画面を表示し、指やタブレットペンなど、その他の入力手段で行ってもよい。
【0102】
なお、フレーム画像が大中小と複数ある場合には、そのフレームごとに合せた領域を表示させるようにしてもよい。
【0103】
このようにして、本実施の形態においてはユーザに対し画像を合成する領域がモニタに示されるため、撮影される画像と他の画像との合成後のイメージを確認することが可能となり、合成される他の画像に重ならないようにユーザがポーズをとることが容易になる。また、合成される画像を選択し、合成イメージを確認しながら撮影を行うことができ、ユーザの望みどおりの画像の合成を行なうことができる。
【0104】
図13〜図15は、モニタ22と透過ディスプレイ22aとのそれぞれの表示内容の第2の具体例とそれによるユーザの画像の見え方を示す図である。
【0105】
この例においては、図13に示すように、モニタ22に背景画像など撮影画像の背後に合成させる画像を表示させ、図14に示すように透過ディスプレイ22aにカメラ21により得られた撮影画像を表示させるものである。これにより、ユーザは図15に示されるような、合成後のイメージを見ることになる。なお、モニタ22に表示させる画像は、合成させる画像でなくともよい。
【0106】
なお、透過ディスプレイ22aの表示において、クロマキー手法(または入力装置でユーザが透明にしたい部分をなぞるなどで被写体以外の位置を入力する)などで被写体を抽出し、被写体以外を透明色で置換える処理が行なわれる。
【0107】
[第2の実施の形態]
図16は、本発明の第2の実施の形態における写真自動販売機に備えられる画像入力装置の一部構成を説明するための図である。
【0108】
図を参照して、本実施の形態における写真自動販売機の構成は第1の実施の形態におけるそれと概略同じであるためここでの説明を繰返さない。
【0109】
図16を参照して、本実施の形態においては、画像入力を行なうための部分において、撮影により得られた画像を表示するディスプレイ13と、その上に積層される透明ディスプレイ13aとの間に隙間を設け、紙、透明シートなどの下絵Pを挿入可能としている。これにより、ユーザは自分の好みの下絵Pをディスプレイ13と透過ディスプレイ13aとの間に挟み、タブレットペン14aによりそれをなぞることで画像を入力することができる。
【0110】
下絵Pが透明シートなど透明性を有するものである場合は、タブレットディスプレイ13に表示されている画像が見えるので、合成イメージを確認しながら画像を入力することができるので、画像の入力が行いやすくなる。
【0111】
[第3の実施の形態]
図17は、第3の実施の形態における写真自動販売機1の外観の具体例を示す図である。
【0112】
図17を参照して、第3の実施の形態における写真自動販売機1は、上部カメラ230aと下部カメラ230bとの2つのカメラを備える。このため、第3の実施の形態においては、ユーザ15は、被写体15の上部(例えば顔)のアップ写真と、全体写真とを選択することができる。さらに上部カメラ230aはレールに沿って上下に移動させることができる。このため、被写体15の身長に合わせた撮影を行なうことができる。
【0113】
また、照明を上部照明280aと下部照明280bとの上下に設けることで、影の少ない美しい写真を提供することができる。
【0114】
また、コイン投入口282を正面に備えることで、ユーザの使い勝手を向上させることができる。また、ディスプレイ260を、正面の上部ディスプレイ260aと、ユーザ15の操作スペースの下部ディスプレイ260bとの2箇所に設けることでも、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
【0115】
また、第3の実施の形態において、写真自動販売機1の操作部220は、下部ディスプレイ260bと、入力装置221とを含む。入力装置221は、図17に示されている如く、タブレットペンの形状を奏しており、タッチパネル式の下部ディスプレイ260bにその先端を接触させることで写真自動販売機1に対して情報の入力を行なうことができる。また、複数のユーザ15が被写体15として写真自動販売機を使用することを想定して、左右に1つずつ入力装置221を備えていてもよい。
【0116】
ユーザ15は入力装置221を用いて、下部ディスプレイ260bに表示された、カメラ230で撮影された被写体15の撮影画像の上に、任意の文字や図形等を描込むことができる。左右に2つの入力装置221を備える場合は、複数のユーザ15が各々の方向から描込み入力することが可能になる。
【0117】
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様、上部ディスプレイ260aおよび下部ディスプレイ260bの各々に透過ディスプレイが積層されている。
【0118】
図18は、上部ディスプレイ260aと下部ディスプレイ260bとの関係を説明するための図である。
【0119】
図を参照して、カメラ230により得られた画像は、上部ディスプレイ260aにリアルタイムに表示される。一方、ユーザはディスプレイ260bと操作部220とを操作することにより、撮影画像に合成する画像を選択することができる。写真自動販売機に備えられるPC101は、下部ディスプレイ260bにより選択された画像を上部ディスプレイ260aに積層される透過ディスプレイに表示する。これにより、ユーザの画像選択がリアルタイムに反映され、表示される。
【0120】
なお図18では上部カメラ230aを用いて説明を行ったが、下部カメラ230bにおいても同様であり、また、2台のカメラのうち、選択されたカメラからの映像が上部ディスプレイ260aに表示されるように構成されている。
【0121】
また、操作部220においては、下部ディスプレイ260bに表示される選択肢を入力装置221でタッチすることで、選択して入力することができる。
【0122】
図19は、第3の実施の形態における写真自動販売機において、ユーザ15がコインを投入したときの動作を示すフローチャートである。
【0123】
図19を参照して、記憶装置に記憶された複数の記憶画像データを順次読出し、下部ディスプレイ260bに表示させ、ユーザ15に操作部220を操作させて所望の記憶画像を選択させる(S41)。なお、このステップでの選択処理は割込みによって、いつでも行なうことができる。
【0124】
記憶画像に合成する被写体画像の構成としては、全身の画像または上半身の画像や、1つの画像または複数の画像や、1ショットの画像または複数回ショットの画像が挙げられる。したがって、所望の記憶画像を選択した後、ユーザ15は被写体15の前記画像構成の中から1つを選択する(S42)。
【0125】
次に、カメラで撮影された被写体15の撮影画像を、選択した画像構成に変換した後(S43)、変換した被写体15の撮影画像を上部ディスプレイ260aに、選択された記憶画像を透過ディスプレイにリアルタイムに表示する(S44)。
【0126】
次に、ユーザ15が、上部ディスプレイ260aの表示画像を見ながら被写体15の位置調整を完了した後に、操作部220の調整完了ボタンを押すと(S45)、ユーザ15にポーズをとるように指示がなされ、それから画像の停止が指示される(S46)。このとき、上部ディスプレイ260aには、停止直前の画像が静止画像として表示される。
【0127】
次に、ユーザ15は、前記静止画像を印刷するか否かを判断し(S47)、印刷せずに撮り直す場合には、操作部220の撮り直しボタンを押し、印刷する場合には、操作部220の印刷ボタンを押す。撮り直しボタンが押されると(S47でNO)、ステップS42に戻って上記動作を繰返す。
【0128】
選択した記憶画像と被写体15との画像の表示を確認し、OKである場合(S47でYES)、入力装置221による描込みを行なうか否かを選択する(S48)。
【0129】
描込みを行なわない場合(S48でNO)は、上部ディスプレイ260aに表示された画像と透過ディスプレイに表示された画像とが合成され、その合成画像が印刷媒体に印刷され(S51)、取出口266から排出される。
【0130】
描込みを行なう場合(S48でYES)は、操作部220で、任意の描込みを行なうことができる。この書込み処理は、第1の実施の形態と同様である。
【0131】
描込まれた任意の図形等は、描込み画像として合成される(S49)。ユーザ15は、上部ディスプレイ260aまたは下部ディスプレイ260bにおいて描込み画像との合成画像を確認して、描込みを完了すると(S50でYES)、合成画像は印刷媒体に印刷される(S51)。また、再度描込みをし直すこともできる(S50でNO)。
【0132】
なお、上述の実施の形態では、操作入力や画像を入力する手段としては、タブレットディスプレイで説明を行っているが、指やディジタイザなど他の手段を用いるものを使用してもよい。また、透過ディスプレイ側に入力を受け付ける手段が備わっていても構わない。
【0133】
また、利用者15に対する案内または操作を説明する表示、または画像入力で必要となる表示などを、タブレットディスプレイ13に表示するように説明しているが、これらは、透過ディスプレイ13aに表示しても構わない。
【0134】
さらに、重ね合せる2つの表示装置(第1表示装置と第2表示装置)は同じ大きさでなくても構わず、少なくとも合成表示される部分だけが重なっていればよい。たとえば、第1表示装置に第2表示装置を重ね合せる際、第2表示装置は、画像を重ね合わせて表示したい部分にのみ存在すればよく、それ以外の部分は透明アクリル板などで構成してもよい。第2表示装置が存在しない部分に透明アクリル板を設けることで、画面の表面の平滑性を保つことができ、また、第1表示装置の表面を保護することができる。
【0135】
上述の第1〜第3の実施の形態においては、画像入力中はソフトウェアによる合成処理を行なわないことにより、装置の処理負荷が軽減され、操作性を向上させることができる。
【0136】
また、大きな画像を表示し、細かい部分まで編集入力ができる。さらに、透過型のディスプレイを用いることで、目新しさがあり、遊戯性が高まるという効果がある。
【0137】
[第4の実施の形態]
なお、上述の図9および10において、ユーザが画像を入力する画面(入力画面)と、ツールを選択する画面(選択画面)とを切換る例について説明したが、ここで、通常のディスプレイのみを備え、透過ディスプレイを備えない写真自動販売機にこの例を適用した場合について詳しく説明する。すなわち、この場合では表示部は最低一つあれば発明を実施できる。
【0138】
図20は、第4の実施の形態における写真自動販売機の入力画面の具体例を示す図である。この画面において、ユーザはタブレットペン14により撮影された画像に対して合成する画像を書込むことができる。また、画面上部には画像入力の残り時間が表示される。画面右下には、ツール選択領域D5が表示される。
【0139】
この領域がタブレットペン14により押下されると、図21の表示に切換えが行なわれる。
【0140】
図21の画面の左右には、図10と同様の表示が行なわれる。すなわち、画面左にはツール選択領域が表示され、画面右には画像を選択する領域や、画像入力操作をやり直すための領域が表示される。上述の各領域のレイアウトは、左右に限らず、操作性を考慮され適宜レイアウトされても構わない。
【0141】
図21では図10と同じく、画面の中央部に、画面左で選択されたツールの中から選択を行なうための領域D7が表示される。図21の例ではツールとしてスタンプが選択された例を示しており、領域D7にはスタンプの中から選択可能な画像が複数表示されている。ユーザはタブレットペン14を用いて領域D7内の所望の部分を選択することにより、入力したい所望のスタンプ画像を選択することができる。
【0142】
領域D6が選択されることで、画面の表示は図20に示されるものとなり、ここでユーザは選択された画像の入力を行なうことができる。
【0143】
すなわち、図20と図21との画面は、領域D5、D6が選択されることで交互に切換えられる。これにより、通常の単一のディスプレイにおいて、撮影画像とそれに合成する画像とを表示させた画面(図20)と、ツールなどを選択させる画面(図21)とを切換えて表示することができる。
【0144】
なお、図21の表示に変えて、図22に示すように、ツールを選択する画面(選択画面)においては、図20のユーザが画像を入力する画面(入力画面)に図21の画面を重ね合わせて表示させるようにしてもよい。このような画面においても、ユーザはツールを選択することが可能である。
【0145】
なお、上述の写真自動販売機の制御方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータ読取り可能なプログラムである。
【0146】
プログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM、ROM、RAMおよびメモリカードなどの記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0147】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。
【0148】
なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0149】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における写真撮影装置である、写真自動販売機の外観を示す斜視図である。
【図2】筐体1を正面方向から見た図である。
【図3】筐体1を背面方向から見た図である。
【図4】写真自動販売機の機能ブロック図である。
【図5】写真自動販売機での処理を示すフローチャートである。
【図6】タブレットディスプレイ13と透過ディスプレイ13aとの関係を説明するための図である。
【図7】タブレットディスプレイ13と透過ディスプレイ13aとのそれぞれの表示内容の第1の具体例とそれによるユーザの画像の見え方を示す図である。
【図8】タブレットディスプレイ13と透過ディスプレイ13aとのそれぞれの表示内容の第2の具体例とそれによるユーザの画像の見え方を示す図である。
【図9】透過ディスプレイ13aの表示内容の第3の具体例を示す図である。
【図10】透過ディスプレイ13aの表示内容の第3の具体例を示す図である。
【図11】図2のモニタ22と透過ディスプレイ22aとの関係を説明するための図である。
【図12】モニタ22と透過ディスプレイ22aとのそれぞれの表示内容の第1の具体例とそれによるユーザの画像の見え方を示す図である。
【図13】モニタ22の表示内容の第2の具体例を示す図である。
【図14】透過ディスプレイ22aの表示内容の第2の具体例を示す図である。
【図15】図13、14の状態におけるユーザの画像の見え方を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態における写真自動販売機に備えられる画像入力装置の一部構成を説明するための図である。
【図17】第3の実施の形態における写真自動販売機1の外観の具体例を示す図である。
【図18】上部ディスプレイ260aと下部ディスプレイ260bとの関係を説明するための図である。
【図19】第3の実施の形態における写真自動販売機において、ユーザ15がコインを投入したときの動作を示すフローチャートである。
【図20】第4の実施の形態における写真自動販売機での入力画面を示す図である。
【図21】第4の実施の形態における写真自動販売機での選択画面を示す図である。
【図22】図21の選択画面の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 筐体、12 プリンタ、13 タブレットディスプレイ、13a 透過ディスプレイ、13b 操作ディスプレイ、14 タブレットペン、15 ユーザ、21 カメラ、22 モニタ、22a 透過ディスプレイ、101 パーソナルコンピュータ、102 制御部、260a 上部ディスプレイ、260b 下部ディスプレイ。
Claims (4)
- 1のディスプレイ装置と、
前記1のディスプレイ装置に表示される内容を切換える指示を受付ける受付手段と、
前記受付手段が受付けた指示に基づいて、前記1のディスプレイ装置に表示される画面を、選択画面とするか、入力画面とするか判定する判定手段とを備え、
前記選択画面においては、前記入力画面で入力可能となる画像の種類の選択受付を行い、
前記入力画面においては、前記選択画面で選択された種類の画像をどの位置に入力するかの受付を行なう、画像入力装置。 - 前記選択画面および前記入力画面のそれぞれにおいては、切換領域が表示され、
前記受付手段は、前記切換領域がユーザによって指示されることで切換指示の受付とし、
前記判定手段は、前記切換領域がユーザによって指示されるごとに、前記1のディスプレイ装置に表示される画面を、選択画面と入力画面とで切換える、請求項1に記載の画像入力装置。 - 被写体を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された画像を表示する1のディスプレイ装置と、
前記1のディスプレイ装置に表示される内容を切換える指示を受付ける受付手段と、
前記受付手段が受付けた指示に基づいて、前記1のディスプレイ装置に表示される画面を、ツール選択画面とするか、画像入力画面とするか判定する判定手段と、
前記撮影手段により撮影された画像と、前記画像入力画面で入力された画像とを合成する合成手段と、
前記合成手段により合成された画像をプリントするプリント手段とを備え、
前記ツール選択画面においては、前記画像入力画面で入力可能となる画像の種類の選択受付を行い、
前記画像入力画面においては、前記ツール選択画面で選択された種類の画像をどの位置に入力するかの受付を行なう、写真自動販売機。 - 被写体を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された画像を表示する第1表示装置と、
前記撮影された画像に対して合成すべき画像を表示する第2表示装置と、
前記第1表示装置に表示された画像と前記第2表示装置に表示された画像とを合成する画像合成手段と、
前記画像合成手段により合成された画像をプリントするプリント手段とを備え、
前記第2表示装置は透過性を有し、前記第1表示装置の上に重ねられるように構成され、
前記第2表示装置に表示される内容を切換える指示を受付ける受付手段と、
前記受付手段が受付けた指示に基づいて、前記第2表示装置に表示される画面を、ツール選択画面とするか、画像入力画面とするか判定する判定手段と、
前記ツール選択画面においては、前記画像入力画面で入力可能となる画像の種類の選択受付を行い、
前記画像入力画面においては、前記ツール選択画面で選択された種類の画像をどの位置に入力するかの受付を行なう、写真自動販売機。
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