以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本実施の形態にかかる写真自動販売機の外観の具体例を示す図である。写真自動販売機は、大きく分けて撮影操作を行なう側の筐体1と、撮影後の画像に、いわゆる「落書き」や「お絵描き」と言われる、スタンプ画像やペンによる文字などの入力である編集操作を行なう側の筐体2とを対にして備えている。
撮影操作側の筐体1は、コンピュータ装置101や、制御部102(基盤)(共に図25参照)などの各種機器類を収めると共に、筐体1と共に撮影ブース3を形成するパネルとフレーム材と背景装置5とを含んで構成される。編集操作側の筐体2は、コンピュータ装置101や、制御部102(基盤)や、プリンタ12(共に図25参照)などの各種機器類を収めると共に、筐体2と共に編集ブース4を形成するフレーム材を含んで構成される。
このような写真自動販売機において、被写体であるユーザ6は、筐体1、パネル、フレーム材、および背景装置5にて構成される撮影スペースである撮影ブース3内に入り、筐体1に相対する向きで撮影プレイを行なう。また、本実施の形態においては、被写体がユーザ(人)であるものとして説明を行なうが、被写体はユーザに限定されず、その他の物体であってもかまわない。また、被写体であるユーザは、1人であってもよいし、複数であってもよい。
撮影プレイが終了すると、利用者であるユーザ6は、筐体2およびフレーム材で構成される編集スペースである編集ブース4内に移り、撮影した画像にいわゆる「落書き」や「お絵描き」と言われる、スタンプ画像やペンによる文字などの入力である編集プレイを行なう。
また、利用者であるユーザ6が撮影ブース3内に出入りできるように撮影ブース3の側面は開けられているが、順番待ちなどの他のユーザに撮影している場面を見られたくないなどのユーザ6の気持ちに配慮するため、また外部光を遮断するためなどの目的で、その側面にサイドカーテン39aが備えられている。なお、撮影ブース3への出入りが一方の側面のみである場合には、その側面にのみサイドカーテン39aが備えられる。また、両側面から出入りできる場合には、両側面にサイドカーテン39aが備えられていてもよい。ユーザは撮影を行なう際には、このサイドカーテン39aを開けて撮影ブース3に入り、撮影時はサイドカーテン39aを閉める。
また、編集ブース4も同様に、順番待ちなどの他のユーザに編集している場面を見られたくないなどのユーザ6の気持ちに配慮するため、また外部光を遮断するためなどの目的で、側面および背面にサイドカーテン39bが備えられている。
図2を用いて、本実施の形態にかかる写真自動販売機の撮影操作側の筐体1の構成について説明する。
図2を参照して、写真自動販売機の筐体1の正面には、蛍光灯やフラッシュ20などを内蔵し、被写体であるユーザ6の照明を行なうための照明部18a〜18c(これらを代表させて照明部18という)と、被写体であるユーザ6を撮影する撮影手段である1台のカメラ21、または複数のカメラ21a〜b(これらを代表させてカメラ21という)、およびカメラ21で撮影される画像を、リアルタイムに表示する複数のライブモニタ24a〜24d(これらを代表させてライブモニタ24という)を含んで構成される撮影部19と、デモ画面や、実行されるプレイ方法(コース)の選択などの選択肢を表示すると共に、上下左右に選択肢の選択を移動させるカーソルボタン、当該選択を決定する決定ボタン、および当該決定をキャンセルするキャンセルボタンを含んで構成される操作ボタンを適宜画面表示し、該操作ボタンの画像領域に、ユーザが指などで触れることにより、ユーザからの操作を受付けるタッチボタンディスプレイ22と、デモンストレーション(以下、「デモ」と略す)音声や、BGM、操作方法などのアナウンスを出力するスピーカ23a〜23bと、対価である硬貨を投入するためのコイン投入口26と、投入された不良硬貨等を排出するコイン返却口27と、前面のメンテナンスなどを行なうためのフロントドア28とが備えられる。
タッチボタンディスプレイ22は、画面表示のみのモニタであってもよく、その場合は別途、操作ボタンを設ける。
照明部18aおよび照明部18cには、図2に図示されるように、それぞれ側面から見ると筐体1の外側に凸の曲線状である乳白色のアクリル等からなる拡散板がその前面に配備され、照明部18bには、平板または略平板の乳白色のアクリル等からなる拡散板がその前面に配備される。照明部18aは上部に向っていくに従い前方に突出し、照明部18cは下部に向っていくに従い前方に突出し、照明部18bは照明部18aと照明部18cとの間に位置する構造となっている。
照明部18の光源としては、蛍光灯などの照明装置30やフラッシュ20が用いられ、上記光源を乳白色のアクリル等からなる拡散板で覆って光源から照射された光を拡散させて被写体に照射することが行なわれている。上記拡散板は、できるだけ面積を大きくして撮影用ブース3内をできるだけ均一に照明することが行なわれている。
照明部18内のフラッシュ20は、カメラ21のシャッタ動作に同期して発光する。さらに、本実施の形態にかかる写真自動販売機では、被写体の状況に応じて、必要な位置のフラッシュ20が発光するように制御する。なお、照明の制御については、後に詳細に説明する。
撮影部19に含まれるカメラ21は、一般にデジタルカメラが用いられる。一般的なデジタルカメラで設定できる項目(たとえばシャッタスピード、絞り値、露出補正、およびホワイトバランスなど)の変更や、撮影タイミングは、コンピュータ装置101(図25参照)から指示される。
さらに図3に示されるように、本実施の1形態にかかる写真自動販売機において、撮影部19はカメラ21と複数のライブモニタ24a,24bとを含んで構成される。
ライブモニタ24は液晶ディスプレイから構成されて、カメラ21で撮影される画像をリアルタイムに表示する。
カメラ21で撮像された動画データは、カメラ21と接続する画像信号線または、画像信号分配器などの画像信号分配手段によって、画像信号が複数のライブモニタ24a,24bに分配される。これにより、複数のライブモニタ24a,24bにリアルタイムで同時に同じ画像信号が供給され、画面表示される。このような画像信号分配手段によって、後述の複数のライブモニタ24も、カメラ21で撮像される画像をそれぞれリアルタイムで同時に同じ画面表示を行なう機構となっている。
また、図3に示されるように、複数のライブモニタ24a,24bは、カメラ21を中心に左右に対に設置される。図3ではカメラ21を挟んで両横にそれぞれ設置されているが、カメラ21の斜め下、斜め上に設置されてもよく、複数のライブモニタ24a,24bの位置は、複数のユーザ6がそれぞれ、ライブモニタ24の画面を見やすい位置に設置されることが好ましい。また、被写体であるユーザ6の視線が大きく外れないために、ライブモニタ24は、カメラ21のできるだけ近傍に設置されることが好ましい。また、本写真自動販売機に使用されるカメラ21の外周には、遮光のためのフード25が取付けられており、ライブモニタ24は、フード25で遮られない位置に設置されることが好ましい。また、上述のように、ライブモニタ24は、液晶ディスプレイから構成されているため、該液晶ディスプレイに対して画像が確認し易い範囲にユーザ6が存在し得るような位置に設置されることが好ましい。これらの条件を鑑みて、ライブモニタ24をカメラ21の両横にそれぞれ設置する場合の、具体的な位置について、図4を用いて説明する。
すなわち、図4を参照して、筐体1の表面に埋込まれた形態のカメラ21からフード25までの距離L1を約60mm、カメラ21からユーザ6までの略直角距離L2を約1000mm(約1m)、およびライブモニタ24の視野角φを約60度としたとき、ライブモニタ24の設置される位置は、フード25からの距離Wが約10mmである位置が好ましい。なお、言うまでもなく、この位置は1具体例であって、写真自動販売機の筐体の形態や、ライブモニタ24の仕様やフード25の仕様などによって当然にライブモニタ24を設置する位置や視野角も異なるため、本発明にかかるライブモニタ24の設置される位置は上述の数値に限定されず、上記条件を鑑みた最適な位置とする。
このような位置に複数のライブモニタ24を設置することにより、ユーザ6の位置に関わらずライブモニタ24の画面の見え方を均一にすることが可能になり、複数のユーザ6で用いる場合には、それぞれのユーザ6は、各自の目線に対して好適な位置で、撮影される画像を確認することができる。
また、本実施の形態にかかる写真自動販売機が、図1および図2に示されるように複数のカメラ21a,21bを固定的に備える場合の、カメラ21とライブモニタ24との位置関係を、図5を用いて説明する。図5に示されるように、この場合には、第1のカメラ21aと第2のカメラ21bとを、いずれも固定して撮影する構成になっている。本実施の形態においてはカメラ21は、上下に並置されているが、位置は問わない。但し、いずれか1台のカメラは被写体であるユーザ6の顔位置よりも上方になるようにすることが好ましい。このようにすることにより、1度の撮影プレイで2つの異なった角度からの画像が得られる。
写真自動販売機が複数のカメラ21a,21bを備える場合、どのカメラで撮影するかは、タッチボタンディスプレイ22画面上のカメラ選択画面においてユーザ6が所望のカメラを選択する。または、カメラ21の近傍に図示されない切換えボタンを設置し、切換えボタンを押下することによって、撮影するカメラ21が選択されてもよい。また、プログラムによって、自動的にどちらのカメラ21で撮影するか選択されてもよいし、両方のカメラで同時に撮影してもよい。
また、各カメラ21の近傍にパイロットランプ32などの案内手段を備えて、現在どのカメラで撮影を行なおうとしているかを、ユーザ6にわかりやすく案内する。音声などで、「上のカメラで撮影するよ」などと案内してもよい。または、撮影に用いていないカメラのレンズをカバーなどで自動的に遮蔽することにより、どちらで撮影しているかわかるようにしてもよい。
さらに図5を参照して、写真自動販売機が複数のカメラ21a,21bを備える場合、写真自動販売機は、第1のカメラ21aおよび第2のカメラ21bに対応した第1のライブモニタ24aおよび第2のライブモニタ24bを配置する。第1のカメラ21aが撮影するカメラとして選択されているときは、第1のカメラ21aが撮影している画像のみ、ライブモニタ24a,24bにリアルタイムで同時に画面表示される。第2のカメラ21bが撮影するカメラとして選択されているときは、第2のカメラ21bが撮影している画像のみ、ライブモニタ24a,24bにリアルタイムで同時に画面表示される。
このような表示を実現するための、カメラ21とライブモニタ24とを含む構成の具体例として、図6に示される構成が挙げられる。すなわち、図6を参照して、2つのカメラ21a,21bで撮像された画像データは、切替器に送られ、選択されたカメラ21の画像データが表示される画像データに切替えられて分配器33に送られる。分配器33は、切替器から送られた画像データを2つのライブモニタ24a,24bに同時に分配する。
また、構成の他の具体例として、図7に示される構成が挙げられる。すなわち、図7を参照して、カメラ21aまたはカメラ21bで撮像された画像データのうち、選択されたカメラ21で撮像された画像データが、分配器33aまたは分配器33bに送られる。分配器33aまたは分配器33bは、カメラ21aまたはカメラ21bから送られた画像データを2つのライブモニタ24a,24bに同時に分配する。
さらに、図8に示されるように、第1のライブモニタ24aおよび第2のライブモニタ24bの画面をそれぞれ分割して、1つのライブモニタ24に第1のカメラ21aが撮影している画像と第2のカメラ21bが撮影している画像とを、リアルタイムで同時に画面表示するようにしてもよい。また、図9(a)および図9(b)に示されるように、切換えボタンや選択画面などで、上述のように同時に複数のカメラの画像を2画面で表示するモードと、いずれかの1台のカメラが撮影している画像のみを画面表示するモードとを切換えるようにしてもよい。
また、図10に示されるように、第1のカメラ21aに対応した第1のライブモニタ24aと第2のライブモニタ24bとを配置し、第2のカメラ21bに対応した第3のライブモニタ24cと第4のライブモニタ24dとを配置してもよい。第1のカメラ21aが撮影に用いるカメラとして選択されている場合には、第1のカメラ21aが撮影している画像が、ライブモニタ24a,24bにリアルタイムで同時に画面表示される。また、第2のカメラ21bが撮影に用いるカメラとして選択されている場合には、第2のカメラ21bが撮影している画像が、ライブモニタ24c,24dにリアルタイムで同時に画面表示される。または、図11に示されるように、選択されたカメラが撮影している画像が、すべてのライブモニタ24a〜24dにリアルタイムで同時に画面表示されてもよい。または、いずれのカメラが撮影に用いるカメラとして選択されていた場合にも、どちらのカメラに対応するライブモニタ24にも、各々対応するカメラ21が撮影している画像がリアルタイムで同時に画面表示されてもよい。または、選択されたカメラ21が撮影している画像のみが該カメラ21に対応するライブモニタ24に画面表示され、選択されていないカメラ21に対応するライブモニタ24には画面表示されないようにしてもよい。
なお、本具体例のように写真自動販売機が縦方向に第1のカメラ21aと第2のカメラ21bとを備える場合、上方の第1のカメラ21aは、被写体であるユーザ6が起立した姿勢で少し目線をあげる程度の高さに配置されていることが好ましい。そのため、第1のカメラ21aは、下方向から見上げたユーザ6の顔を撮影することになるので、顎が尖ったり、目が大きく見えたりする写真が撮影できるという効果が得られる。しかしながら、ユーザ6が上方にある第1のカメラ21aを見上げた状態では、すでに目が大きく開かれているため、逆に目線が上がりすぎると不自然な表情となる場合もある。そこで、第1のカメラ21aに対応した第1のライブモニタ24aおよび第2のライブモニタ24bは、図10および図11に示されるように、第1のカメラ21aと同じ高さの位置、つまり第1のカメラ21aの真横の位置に備えられることが好ましい。
同様に、下方の第2のカメラ21bは、被写体であるユーザ6が起立した姿勢でちょうど顔の正面程度の高さに配置されていることが好ましい。そこで、ユーザ6がライブモニタ24を見たときに、目線がやや下にある方が表情が自然であり、第2のカメラ21bに対応した第3のライブモニタ24cおよび第4のライブモニタ24dは、図10および図11に示されるように、第2のカメラ21bよりもやや下方に備えられることが好ましい。
さらに、図12に本写真自動販売機の撮影部19の他の具体例を示す。本具体例においては、写真自動販売機は、撮影部19として第1のカメラ21aと固定された第2のカメラ21bとを備え、第1のカメラ21aは、移動用のレールに沿って上下に可動な移動ユニット35内に配備されて移動可能とする。本具体例においてはカメラ21は、上下に並置されているが、位置は問わない。移動するカメラ21aが固定するカメラ21bの上方にあってもよいし、逆に下方にあってもよい。ただし、いずれか1台のカメラは被写体であるユーザ6の顔位置よりも上部になるようにすることが好ましい。このようにすることにより、1度の撮影プレイで複数の異なった角度からの画像が得られる。
写真自動販売機が図12に示される構成である場合でも、どのカメラで撮影するかは、タッチボタンディスプレイ22の画面上のカメラ選択画面においてユーザ6が所望のカメラを選択する。または、カメラ21の近傍に図示されない切換えボタンを設置し、切換えボタンを押下することによって、撮影するカメラが選択されてもよい。また、プログラムによって、自動的にどちらのカメラで撮影するか選択されてもよいし、両方のカメラで同時に撮影してもよい。
また、各カメラ21の近傍にパイロットランプ32などの案内手段を備えて、現在どのカメラで撮影を行なおうとしているかを、ユーザ6にわかりやすく案内する。音声などで、「移動するカメラで撮影するよ」などと案内してもよい。
さらに図12を参照して、写真自動販売機が図12に示される構成である場合でも、写真自動販売機は、第1のカメラ21aおよび第2のカメラ21bに対応した第1のライブモニタ24aおよび第2のライブモニタ24bを配置する。第1のカメラ21aが撮影するカメラとして選択されているときは、第1のカメラ21aが撮影している画像のみ、ライブモニタ24a,24bにリアルタイムで同時に画面表示される。第2のカメラ21bが撮影するカメラとして選択されているときは、第2のカメラ21bが撮影している画像のみ、ライブモニタ24a,24bにリアルタイムで同時に画面表示される。
さらに、図13に示されるように、第1のライブモニタ24aおよび第2のライブモニタ24bの画面をそれぞれ分割して、1つのライブモニタ24に第1のカメラ21aが撮影している画像と第2のカメラ21bが撮影している画像とを、リアルタイムで同時に画面表示するようにしてもよい。また、図14(a)および図14(b)に示されるように、切換えボタンや選択画面などで、上述のように同時に複数のカメラの画像を2画面で表示するモードと、いずれかの1台のカメラが撮影している画像のみを画面表示するモードとを切換えるようにしてもよい。
また、図15に示されるように、第1のカメラ21aに対応した第1のライブモニタ24aと第2のライブモニタ24bとを配置し、第2のカメラ21bに対応した第3のライブモニタ24cと第4のライブモニタ24dとを配置してもよい。第1のカメラ21aが撮影に用いるカメラとして選択されている場合には、第1のカメラ21aが撮影している画像が、ライブモニタ24a,24bにリアルタイムで同時に画面表示される。また、第2のカメラ21bが撮影に用いるカメラとして選択されている場合には、第2のカメラ21bが撮影している画像が、ライブモニタ24c,24dにリアルタイムで同時に画面表示される。または、図16に示されるように、選択されたカメラが撮影している画像が、すべてのライブモニタ24a〜24dにリアルタイムで同時に画面表示されてもよい。または、いずれのカメラが撮影に用いるカメラとして選択されていた場合にも、どちらのカメラに対応するライブモニタ24にも、各々対応するカメラ21が撮影している画像がリアルタイムで同時に画面表示されてもよい。または、選択されたカメラ21が撮影している画像のみが該カメラ21に対応するライブモニタ24に画面表示され、選択されていないカメラ21に対応するライブモニタ24には画面表示されないようにしてもよい。
また、写真自動販売機が移動可能な第1のカメラ21aと、固定された第2のカメラ21bとを備える場合、上述の図12〜図16に示されたライブモニタ24設置のどの形態においても、複数のライブモニタ24a〜24dだけでなく、第5のライブモニタ24eを移動ユニット35内に設置して、移動可能な第1のカメラ24aが撮影している画像を画面表示してもよい。
また、移動可能な第1のカメラ21aが備えられる移動ユニット35は位置のみでなく、角度を変更することができることが好ましい。また、移動ユニット35は、回転してもよいし、写真を縦方向または横方向のどちらでも撮影できるように、選択できることが好ましい。
さらに、上述の、写真自動販売機が第1のカメラ21aが配された移動ユニット35を含んで、可動であるカメラを備える場合について図17を用いて説明する。
図17は、本実施の形態にかかる写真自動販売機が2台のカメラ21a,21bを有する場合の具体例を表わす図であり、第1のカメラ21aを移動ユニット35内に備えて移動可能にし、第2のカメラ21bを固定して撮影する構成になっている。さらに、本具体例にかかる写真自動販売機に含まれる移動ユニット35には、ユーザ6が手などを用いて所望の位置(高さ)に該移動ユニット35を保持するための取っ手などの保持手段が備えられる。そして、第1のカメラ21aが配される移動ユニット35は、ユーザ6の手などで保持しない場合に自動的に降下し、図17に示されるような、移動用のレールの最下部まで降下するような仕組みとなっている。つまり、カメラ21aを用いて撮影を行なう場合、ユーザ6は、該取っ手を持って所望する高さにカメラ21aが配される移動ユニット35を押上げ、その位置で保持したまま撮影を行なう必要がある。
写真自動販売機がこのように構成されるのは、次のような理由による。すなわち、このような写真自動販売機においては、カメラ21から遠く離れて撮影するよりも接近して撮影するほうがかわいい写りの写真が撮影できる場合が多い。しかし、写真自動販売機での撮影に慣れていないユーザはカメラから遠くに離れて撮影しがちである。このように自動的に降下する移動ユニット35にカメラ21aが配されることで、保持しないと降下してしまうためにユーザは手で移動ユニット35を支持しておく必要がある。このため、ユーザ6は必ず移動ユニット35を持上げて撮影しなくてはならなくなる。このように、移動ユニット35を手で支持しなければならないので、ユーザ6は意識することなくカメラ21に近づき、かわいい写りの写真が撮影できる。
さらに、本具体例にかかる写真自動販売機は、ユーザ6が、第1のカメラ21aが配される移動ユニット35を保持したまま撮影する際に、体の一部が筐体1と接触せずに撮影しやすいようにするために、撮影側の筐体1の移動ユニット35の下方は、筐体1の一部分がくり抜かれた形になっていることがより好ましい。また、第1のカメラ21aはユーザ6を斜め上方から撮影することを念頭におかれて設計されているために、ユーザ6の身長が達しない場合には、移動ユニット35を移動用のレールの最上部まで持上げることが難しく、所望する写真が撮影できない場合もあり得る。このため、くり抜かれた箇所には図18に示されるように、階段34を設置しておくことが好ましい。
以上が筐体1の撮影部19の説明である。本実施の形態にかかる写真自動販売機の撮影部19がこのような形態であることにより、複数のユーザで撮影する際に、それぞれのユーザが、それぞれの位置する場所において、撮影により得られる画像を確認しやすくするようにでき、複数のカメラにより、1つの撮影プレイで複数の異なった角度の画像が得られる。また、上述の説明においては、複数のカメラとしてカメラ21a,21bの2台のカメラを備える場合が示されたが、言うまでもなく複数のカメラは2台に限定されず、2台以上であっても同様である。
さらに図2には示されないものの、筐体1の上面には、筐体1内部の熱を逃がすためのファン31や、外部装置への画像の配信、リモートメンテナンスなどの、外部装置との通信を行なうときにケーブルを差込むためのLAN(Local Area Network)ケーブル差込口などが備えられていることが好ましい。なお、このようなファン31は、筐体1内部の熱を逃がす目的で備えられるものであるため、筐体1の上面に限定されず、熱を発生しやすい機器類の近傍などの他の場所に備えられても、また複数備えられてもかまわない。また、LANケーブル差込口が備えられる位置も、ケーブルの配線の取回しが容易な位置であれば筐体1の上面に限定されない。
次に、図19を用いて、背景装置5の構成について説明する。背景装置5は、撮影ブース3内に撮影時にユーザ6の背面となる部分に配備され、撮影時の背景として用いられる。
図19を参照して、背景装置5は、撮影方向より見て最前面すなわちユーザ6に最も近い位置に背景板40と、背景画像が表わされる表示媒体であるロールスクリーン42と、ロールスクリーン42を輪転させるために該ロールスクリーン42の上下に備えられる回転装置41a〜41d(これらを代表させて回転装置41という)と、回転装置41を駆動するモータ43と、ロールスクリーン42の位置を検出するフォトセンサ45とを含んで構成される。なお、ここでは、背景画像を具体的にロールスクリーン42である表示媒体に表示されているものとして図示して説明を行なうが、背景画像はロールスクリーン42に限定された表示媒体に表示されるものではなく、巻取可能な、あるいは折畳み可能な表示媒体であればよい。
上述の背景板40はアクリル等の無色透明または半透明な板であり、その内側に構成される空間に備えられるロールスクリーン42が、背景板40の外側より視認できる。また背景板40は背景形成装置5に上下部共に固定され、ユーザ6が、写真自動販売機を利用する際にロールスクリーン42、回転装置41、およびモータ43に直接触れることを防止する隔離手段である。背景形成装置5がこのような隔離手段である背景板40を備えることで、ユーザ6自身や衣服がロールスクリーン42や回転装置41やモータ43の駆動に巻込まれる等のトラブルを確実に防止することができ、安全性を確保することができる。また、ロールスクリーン42の汚れや破損を防止することもできる。
ロールスクリーン42には、グラデーションで様々な色彩が施されている。さらにロールスクリーン42は、選択可能な複数の領域区分を含んで、各領域区分ごとにフォトセンサ45で位置検出するためのサイン46(不図示)を備えることが好ましい。また、ロールスクリーン42には色彩に限定されず、図柄や写真や質感が施されていてもよい。
ロールスクリーン42は、回転装置41でその上下部が外側の筐体に固定される。このような構成することで、ロールスクリーン42のしわやよじれの発生を防ぐことができ、撮影画像にしわやよじれが写込むことを防止できる。
フォトセンサ45は、上述のように、ロールスクリーン42の領域区分ごとに記されたサイン46(図示せず)を読取り、検出信号を撮影側コンピュータ装置101a(図25参照)に出力する。コンピュータ装置101は、フォトセンサ45から入力される検出信号に基づいて、ロールスクリーン42のスクロールを停止させるよう回転装置41を制御したり、ロールスクリーン42の終端を認識してロールスクリーン42のスクロール方向が変わるように回転装置41を制御したりすることができる。なお、背景装置5で所望の背景を形成する方法については、後に説明する。
次に、図20を用いて、本実施の形態にかかる写真自動販売機の編集操作側の筐体2の構成について説明する。図20は、写真自動販売機を筐体2を正面(編集操作を行なう面)から見たときの外観の具体例を示す図である。
図20を参照して、写真自動販売機の筐体2は、画像の編集を受付ける編集筐体7とプリンタ12やコンピュータ装置101を格納する印刷筐体8とに分かれる。編集筐体7と印刷筐体8とは任意に配置可能であって、その配置例を図21および図22に示す。すなわち、編集筐体7と印刷筐体8とは、図21および図22に示されるように組み合わせて用いられ、それぞれを自由に配置可能であり、設置者の意図やスペースの都合によって自由に配置できる。また、印刷筐体8の上部分はユーザ6の荷物置場などに使用できる。荷物を盗まれないように、防犯対策のためのネットなども同時に設置できるとよい。このように任意に配置可能とするために、編集筐体7および印刷筐体8の側面および/または背面には、配線可能な扉を備えることが好ましい。
さらに筐体2の正面には、撮影により得られた画像を表示し、画像の編集を受付ける操作ディスプレイ13と、画像入力を行なうためのタッチペン14と、ユーザに対し音楽や操作方法の説明などを音声で出力するスピーカ23cとが備えられる。
操作ディスプレイ13は撮影後の画像を表示する。また、操作ディスプレイ13とタッチペン14とは対となって入力装置を構成し、ユーザ6より、撮影により得られた画像に対してタッチペン14を用いた編集入力(いわゆるお絵描き)を受付ける。
タッチペン14は、ペン形状の入力装置であって、操作ディスプレイ13にタッチすることで、背景、スタンプ、およびフレームなどの画像や文字の入力、または/および使用する項目(ボタン)の選択、操作の選択などの入力をすることができる。タッチペン14は、写真自動販売機に1本備えられていてもよいし、複数備えられて同時に複数のユーザからの入力操作を可能にしてもよい。
また、本実施の形態は入力装置として、タッチペン14以外に(またはタッチペン14に替えて)携帯電話型の入力装置である携帯電話型入力装置15を備える。図23および図24を用いて携帯電話型入力装置15の説明を行なう。携帯電話型入力装置15の操作を行なう側の面を正面とし、図23は、携帯電話型入力装置15の正面図であって、図23に示される正面が操作ディスプレイ13に相対する向きに立ったユーザ6に向いて備えられているものとする。また、図24は、携帯電話型入力装置15を斜め側方からみた斜視図である。
図23および図24を参照して、携帯電話型入力装置15は携帯電話に模した形態の入力装置であって、キー配列が一般的な携帯電話と同じような配列となっており、本写真自動販売機の編集操作において文字などを入力するときの入力装置として機能する。近年、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)が広く普及し、幅広い世代で日常的に利用されている。そのため、操作方法が広く浸透しており簡易に操作でき、ユーザによっては、文字等を入力する際にタッチペン14よりも使い勝手がよい場合もある。
また、携帯電話型入力装置15には、文字などの入力だけでなく、独自の絵文字、顔文字などを入力できるボタンが配置されており、ワンタッチで顔文字や絵文字などが入力できてもよいし、音声認識装置を配置することにより、ユーザの話した言葉をそのまま文字にする機能が備えられていてもよいし、カメラを配置することにより、あたかもカメラ付携帯電話で撮影しているかのような感覚で、ユーザを撮影することができるようにしてもよい。
さらに、携帯電話型入力装置15に、SDカード、コンパクトフラッシュ(R)などの外部記録媒体を挿入することができるスロットが設けられることも好ましい。そのスロットに外部記録媒体を挿入し、中のデータを写真自動販売機に取込み編集入力し、合成した画像をさらに外部メディアに記録することができるようにしてもよい。
また、図20を参照して、写真自動販売機の印刷筐体8には、箱型の形状を奏したプリント取出口9が備えられる。印刷筐体8の内部にはプリンタ12が備えられ、プリンタ12でプリントされた写真は排出され、ここに落とされる。
プリント取出口9は、そこに落とされた写真が、ユーザが手にするまで地面に落ちない等の作用を奏するものであればその形状は限定されない。たとえば、印刷筐体8の内部方向に窪んだ箱状の空間と印刷筐体8の側面に沿う方向に取付けられた蓋とで形成されていてもよい。なお、プリント取出口9付近には、印刷中LED(Light Emitting Diode)10および印刷エラーLED11が備えられ、それらが点灯あるいは点滅することによって、印刷中、あるいは印刷中に用紙切れ、インク切れ、用紙詰り、メカニカルエラーなどのエラーが発生していることを通知する。
プリンタ12は、撮影された画像を紙やシールや金属やプラスチックなどの印刷媒体に印刷するためのプリンタであって、昇華型プリンタやサーモオートクローム方式(光定着型直接感熱記録方式)等のプリンタが一般的に用いられる。なお、本実施の形態においては、プリンタ12でシールが印刷されるものとして説明を行なうが、印刷媒体はシールに限定されず、上に示す他の印刷媒体であっても同様の処理が実行される。
次に、図25に、本実施の形態にかかる写真自動販売機の機能構成の具体例を示し、その機能について説明する。
図25を参照して、本実施の形態にかかる写真自動販売機は、撮影側の装置と編集側の装置とに構成が分かれ、それぞれが独立し、かつ連携して機能しており、撮影側の装置を動作させるためのコンピュータ装置である撮影側コンピュータ装置101aと、編集側の装置を動作させるためのコンピュータ装置である編集側コンピュータ装置101b(コンピュータ装置101a,101bを代表させてコンピュータ装置101と称する)とを備えて構成される。上記撮影側コンピュータ装置101aと編集側コンピュータ装置101bとは、直接あるいはネットワークハブ(図示せず)等を介してLAN(Local Area Network)ケーブルなどにより、データ転送可能に接続されている。
撮影側コンピュータ装置101aおよび編集側コンピュータ装置101bは各々、各種機器の制御を行なう演算装置であるCPU(Central Processing Unit)と、装置を動作させるためのプログラムおよびプログラムで必要なグラフィックデータ、音声データ、撮影された画像、撮影画像に対して入力した編集用画像、およびその他の各種画像などを記憶する記憶装置と、プログラムの一時的な作業領域ともなるメモリと、周辺機器を制御するためのソフトウェアであるドライバと、LANケーブルを介して外部機器と接続された場合に通信を行なう通信部とを含んで構成されている。コンピュータ装置は、上述のような機能を備えているもの、たとえばコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ)、ボードコンピュータなど、その形態は問わない。
撮影側コンピュータ装置101aおよび編集側コンピュータ装置101bは、各々撮影側の動作を制御するプログラムおよび編集側の動作を制御するプログラムをそれぞれの記憶装置に記録し、それぞれのプログラムを読出して実行することで、後述の撮影側の装置および編集側の装置を制御する。このようにすることにより、撮影側および編集側のそれぞれで並列にプレイをすることが可能になる。
さらに、本写真自動販売機は、外部からの電源の供給を入断する電源スイッチ29と写真自動販売機内部に備わる各種機器に電源を供給する電源制御部103とを備える。電源制御部103は、外部から入力される電源電圧を安定させ各種機器に供給し、また、各種機器に必要な電圧に変換する制御を行なう。図25では、電源制御部103は、照明装置30、熱対策のためのファン31、およびUPS(Uninterrupted Power Supply)104に接続されているが、その他電源を必要とするカメラ21、プリンタ12などにも、もちろん全てこの電源制御部103またはUPS104より電源を供給している。
しかし、電源はいつでも安定的に供給されるわけではなく、停電などの突発的な電源切断が発生することもある。急な電源切断はコンピュータ装置101などの動作を不安定にさせ、故障の原因となり得る。このような状況に対応するため、UPS104を設置している。電源が切断されても、しばらくはUPS104が電源をバックアップし、撮影側コンピュータ装置101a、編集側コンピュータ装置101bなどに停電信号を送信する。その間に、撮影側コンピュータ装置101aおよび編集側コンピュータ装置101bはプログラムの終了の手続きを行ない、プログラムを正常に終了させる。ここでは図示していないが、電源を必要とする撮影側制御部102a、編集側制御部102bや、その他の装置などにもUPS104は停電時に電源を供給する。
電源スイッチ29が押され、写真自動販売機に電源プラグより電源が投入されると、撮影側コンピュータ装置101aおよび編集側コンピュータ装置101bの電源が投入され、各記憶装置に記憶されているプログラムが自動で起動されて、写真自動販売機が動作可能な状態となる。
さらに図25を参照して、撮影側の各装置の機能について説明する。
撮影側の撮影側コンピュータ装置101aは、タッチボタンディスプレイ22、カメラ21、撮影側制御部102a、編集側コンピュータ装置101b、およびUPS104と接続される。
タッチボタンディスプレイ22は、ディスプレイにタッチパネルを積層し、デモ画面や、実行されるプレイ方法(コース)の選択などの選択肢を表示すると共に、上下左右に選択肢の選択を移動させるカーソルボタンと、当該選択を決定する決定ボタンと、当該決定をキャンセルするキャンセルボタンとを含んで構成される操作ボタンや選択ボタンを適宜画面表示し、該操作ボタンや選択ボタンの画像領域に、ユーザが指などで触れることにより、ユーザからの操作を受付ける。
なお、本実施の形態のように、タッチボタンディスプレイ22は、デモ画面や、実行されるプレイ方法(コース)の選択などの選択肢を表示するのみのディスプレイであってもよい。この場合、切換ボタン、決定ボタン、およびキャンセルボタンなどを含んで構成された操作部をさらに設け、該操作部においてユーザ6からの入力を受付ける。また、タッチボタンディスプレイ22に替えて、タッチペンでの入力受付け可能なタブレットディスプレイを備えてもよい。
撮影側コンピュータ装置101aと接続される被写体を撮影するカメラ21は、さらに、分配器33を介してライブモニタ24、およびフラッシュ制御部106と接続される。
カメラ21は被写体を撮像して画像を取込み、動画データを画像信号として分配器33に対して出力する。さらに、分配器33は、カメラ21から入力された画像信号を複数のライブモニタ24に対して出力する。複数のライブモニタ24は、分配器33から入力された画像信号に基づいて、カメラ21で撮像された動画を同時に表示する。
また、カメラ21は、撮影側コンピュータ装置101aからUSB(Universal Serial Bus)ケーブルなどの電気信号を送信可能なケーブルを介して、シャッタ動作の指示を受取る。撮影側コンピュータ装置101aからシャッタ動作の指示を受取ると、カメラ21は被写体を撮像し、被写体の画像(静止画)を得る。撮像した静止画像データは、必要に応じて、撮影側コンピュータ装置101a内部の記憶装置に保存するために、カメラ21より取出される。撮影側コンピュータ装置101aは、記憶装置に保存した該静止画像データを、必要に応じて、LANケーブルなどを介して編集側コンピュータ装置101bに対して出力する。
また、カメラ21は、撮影側コンピュータ装置101aからシャッタ動作の指示を受取ると、同時に、フラッシュ制御部106に対して信号を出力する。フラッシュ制御部106は、カメラ21から信号を受取り、カメラ21のシャッタ動作タイミングに同期してフラッシュ20に対して制御信号を出力してフラッシュ20を発光させる。これは、一般にX接点と呼ばれる同期方法であって、その詳細についてはここでの説明を行なわない。
撮影側コンピュータ装置101aと接続される撮影側制御部102aは、撮影側サービスパネル105a、撮影側スピーカ23a、コイン制御部107、およびロールスクリーン42を輪転させて背景画像を生成する回転装置41とにさらに接続される。
撮影側サービスパネル105aは、投入されたコインの枚数をカウントするコインカウンタ、印刷されたプリントの枚数をカウントするプリントカウンタ、撮影側スピーカから出力する音声のボリュームを調整する音量調節つまみ、撮影側テストモードを行なうためのテストボタン、および対価を受付けなくても装置が利用できるようにするためのサービスボタン等を備えるパネルであって、写真自動販売機の設置者が各種設定やメンテナンスの操作を行なう際に用いる。このため上記撮影側サービスパネル105aは、ユーザが容易に操作することができないように、本装置の筐体内部に設置される。
撮影側サービスパネル105aは、テストボタンまたは/およびサービスボタンが押下されたことを示す信号を撮影側制御部102aに対して出力する。逆に、撮影側制御部102aから制御信号を受取り、コインカウンタ、プリントカウンタを動作させる(たとえばカウンタを1インクリメントする)。また、撮影側サービスパネル105aは、音量調節つまみで調整された音量信号を撮影側制御部102aに対して出力する。撮影側制御部102aは、撮影側コンピュータ装置101aから受取った音声信号を、該音量信号に基づいた音量で撮影側スピーカ23aから出力させる。
コイン制御部107は、コイン投入口26に投入されたコインの正当性を検出し、コインが投入されたことを示す信号を撮影側制御部102aに対して出力する。また、コイン制御部107は撮影側制御部102から制御信号を受取り、該制御信号に基づいてコインの投入を受付けないようにするためにコイン投入口26をブロックしたり、投入されたコインをコイン返却口27に排出したりするように制御する。さらに、本装置がコイン投入口26に替わる対価の受付機能を備える場合は(たとえば、電子的に対価を受付ける読取装置など)、コイン制御部107は、上述の対価の受付機能により受付けた対価の正当性を検出して、対価を受付けたことを示す信号を撮影側制御部102aに対して出力する。
撮影側制御部102aは、コイン制御部107から対価を受付けたことを示す信号を受取ると、撮影プレイの開始を指示する指示信号を撮影側コンピュータ装置101aに対して出力する。撮影側コンピュータ装置101aは、撮影側制御部102aから指示信号を受付けて、プレイの開始などの所定の処理を実行する。
また、図25を参照して、編集側の各装置の機能について説明する。
編集側の編集側コンピュータ装置101bは、タッチペン14の入力を受付ける操作ディスプレイ13、先に説明した携帯電話型入力装置15、プリンタ12、GPS(Global Positioning System)機能を備える通信媒体51、編集側制御部102b、撮影側コンピュータ装置101a、およびUPS104と接続される。
操作ディスプレイ13は、撮影側コンピュータ装置101aから受取ったカメラ21で撮影された画像や編集画面など必要な表示データと共に表示内容に関する指示信号を編集側コンピュータ装置101bから受取り、それらの表示データを該指示信号に基づいて出力し表示する。また、操作ディスプレイ13は、タッチペン14からの入力を受付ける。つまり、操作ディスプレイ13は、タッチペン14でタッチされた位置を検出して検出された位置に応じた指示信号を編集側コンピュータ装置101bに対して出力する。
編集側コンピュータ装置101bは、操作ディスプレイ13や携帯電話型入力装置15から指示信号を受取り、必要に応じて、該指示信号に基づいて画像データに対する画像処理等を実行する。そして、印刷用画像データを生成し、プリンタ12に対して出力する。
プリンタ12は、編集側コンピュータ装置101bから受取った印刷用画像を紙やシールなどの印刷媒体に印刷すると共に、当該プリンタ12の状態を編集側コンピュータ装置101bに通知する。編集側コンピュータ装置101bは、プリンタ12から通知された該プリンタ12の状態に応じて、編集側制御部102bに対して信号を出力する。
編集側コンピュータ装置101bと接続される編集側制御部102bは、編集側サービスパネル105b、編集側スピーカ23b、印刷中LED10、および印刷エラーLED11とさらに接続される。
編集側制御部102bは、編集側コンピュータ装置101bから受取ったプリンタ12の状態に応じた信号に基づいて、印刷中LED10または印刷エラーLED11を、点灯または点滅させる制御を行なう。
編集側サービスパネル105bは、編集側スピーカ23bから出力する音声のボリュームを調整する音量調節つまみ、編集側テストモードを行なうためのテストボタン等を備えるパネルであって、当該本装置の設置者が各種設定やメンテナンスの操作を行なう際に用いる。このため上記編集側サービスパネル105bは、ユーザが容易に動作することができないように装置内部に設置される。上記編集側サービスパネル105bは、テストボタンが押下されたことを示す信号を編集側制御部102bに対して出力する。また、編集側サービスパネル105bは、音量調節つまみで調整された音量信号を編集側制御部102bに対して出力する。編集側制御部102bは、編集側コンピュータ装置101bから受取った音声信号を、該音量信号に基づいた音量で編集側スピーカ23cから出力させる。
GPS機能を備える通信媒体51とはGPS機能を備えるPHSや携帯電話などの通信機器が該当し、GPS衛星から発信される電波を受信することで本写真自動販売機の位置を検出する。通信媒体51は、検出した位置を示す信号を編集側コンピュータ装置101bに対して出力する。これによって、編集側コンピュータ装置101bでは、本写真自動販売機の位置を把握できる。
本写真自動販売機において、通信媒体51で検出した位置を利用したシステムを構成する場合、図26に示されるように、本写真自動販売機における測位演算の演算結果に対する処理や補正を実行する位置確認サーバ52を設置し、当該写真自動販売機の地域を算出することが好ましい。通信媒体51は、演算結果を位置確認サーバ52に対して送信する。
今までは、地域性に即したフレーム画像やスタンプ画像を新しく写真自動販売機に記憶し直すときは、いちいちその地域ごとにフレーム画像やスタンプ画像が記憶されたCD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)などの記憶媒体を用意していたが、このようにGPS機能を使用し、地域性に即したフレーム画像やスタンプ画像などの編集用画像を位置確認サーバ52に接続されたデータベースに用意して、それぞれの地域ごとにまとめてフラグをたてておけば、位置確認サーバ52より、自動的にフレーム画像やスタンプ画像などの編集用画像を該当する写真自動販売機に対して配信することができる。
また、本実施の形態にかかる写真自動販売機は、図25に示されるように、2台のコンピュータ装置101を含んで構成され、以降に説明する処理はすべて撮影側コンピュータ装置101aおよび編集側コンピュータ装置101bのCPUがそれぞれのプログラムを実行することで行なわれるものとするが、写真自動販売機に含まれるコンピュータ装置101の数は2台に限定されず、撮影側の処理および編集側の処理を1台のコンピュータ装置101で制御してもよいし、2台以上のコンピュータ装置101で処理を適宜分散して制御してもよい。
次に、図27および図28のフローチャートを用いて、本実施の形態における写真自動販売機での処理について説明する。図27のフローチャートに示される処理は、主に写真自動販売機の撮影操作側での操作に応じて行なわれる処理であって、図28のフローチャートに示される処理は、写真自動販売機の編集操作側での操作に応じて行なわれる処理である。これらの処理は、コンピュータ装置101のCPUが、記憶装置に記憶される各々のプログラム(撮影操作側のプログラムと編集操作側のプログラムと)をメモリに読出して並列的に実行することによって、並列的に行なわれる。
始めに、図27を用いて、主に写真自動販売機の撮影操作側での操作に応じた処理について説明する。
まず、電源スイッチ29が投入されると、各種装置の電源が投入される。電源の投入時が初回の工場出荷時である場合には(S100でYES)、コンピュータ装置101の記憶装置に格納された筐体の起動をチェックするプログラムが自動的に起動して起動チェックモードに移行する(S110)。ステップS110では、コンピュータ装置101のCPUは筐体の起動をチェックするプログラムを実行することで、始めに筐体の各種装置が正常に接続されて正常に作動しているかなどの動作をチェックし、初期化が必要な装置に対しては初期化を実行する。
ステップS110でこのような起動チェックを実行することで、組立時の不備を容易にチェックでき、不具合箇所を素早く設置者に報知することができる。このため、ユーザに最適な環境で満足のいく写真を提供することができる。
電源の投入時が初回の工場出荷時でない場合、および/または筐体の起動チェック終了後は(S100でNO)、撮影操作側のタッチボタンディスプレイ22には当該写真自動販売機の利用を促すタイトルデモが表示され(S105)、編集操作側の操作ディスプレイ13には撮影を先に行なう旨の待機画面が表示される(図28のS200)。同時に音声をスピーカ23から出力する。
タイトルデモが表示されている状態で、サービスパネル105において、テストボタンが押下されたことを検出すると(S115でYES)、当該写真自動販売機のメンテナンスを行なうためのテストモードを起動し、種々の設定を受付ける(S120)。
テストモードは、写真自動販売機の設置者が写真自動販売機を操作するためのモードであり、このモードにおいては当該写真自動販売機の利用状況(たとえばコイン投入数など)の確認や、カメラ21、プリンタ12など周辺機器の調整ができる。
一方、デモ画面が表示されている時にユーザ6より所定の必要な枚数のコインの投入など対価を受付けると、コイン検出部107は対価の受付けを検出する(S125)。撮影側制御部102aはコイン検出部107から検出信号を受信し、記憶装置に記憶された所定の画像データおよびサウンドデータを読出す。読出された画像データおよびサウンドデータは、グラフィックI/F回路(図示せず)およびサウンドI/F回路(図示せず)に送信される。そしてタッチボタンディスプレイ22からの表示およびスピーカ23からの音声によって、ユーザ6に適宜、各種のガイダンスなどの指示が出力され、ユーザ6に撮影方法の案内をする。
続いて撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、撮影人数選択画面をタッチボタンディスプレイ22に表示し、ユーザ6から被写体に関する情報として、被写体の状況である撮影人数の選択を受付ける(S130)。撮影人数選択画面においては撮影するユーザの人数が「2人以下」、「3人」、および「4人以上」などと選択可能に提示される。ステップS130でユーザ6は、撮影人数選択画面に沿ってタッチボタンディスプレイ22の画面上の該当する選択領域をタッチして決定する。
撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、タッチボタンディスプレイ22から受取った信号に基づいて、照明部18に対して制御信号を出力し、撮影する人数に応じて照明の設定を変更する。このため、撮影する人数に応じて好適な、より美しい撮影が実現できる。また、ここで受付けたユーザの撮影人数を記憶装置に記憶し、後に説明するシール分割のレイアウトを選択するときの画面表示や編集用画像やポーズ指定もこのとき入力した人数に対応して変更することが好ましい。
なお、上述の撮影人数選択画面の具体例においては人数の選択肢を「2人以下」、「3人」、および「4人以上」としているが、選択肢のバリエーションはこれに限定されるものではない。また、直接人数を入力する形態にしてもよい。
さらに、ステップS130で入力する利用者に関する情報は撮影人数に限定されず、好みの画質、髪の色、服装のタイプ、肌の色、撮影したいシチュエーション、および男女比などの情報であってもよい。そして、これらの情報に基づいて、同様に照明の設定などが変更されることが好ましい。たとえば、ステップS130で入力する利用者に関する情報が髪の色に関する情報ならば、ステップS130では選択画面として「黒髪キレイに」「明るい髪色キレイに」「みんなの髪色をキレイに」などの選択項目が提示された選択画面を表示する。そして、ユーザ6が選択した項目に対応させてカメラや照明の設定を変更し、それぞれのユーザの髪色にあった撮影を実現することが好ましい。
このような、被写体であるユーザ6の状況に応じた照明の制御については、後に説明を行なう。
ステップS130での撮影人数の選択操作は規定時間内で行なうように予め設定されており、操作可能な残り時間もまた撮影人数選択画面に表示される。そして残り時間がなくなると現在選択されている選択肢が決定され、自動的に次の処理へ進む。以降の説明においても、特に説明しない限り、残り時間の表示は同様のものである。
続いて撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、画質モード選択画面をタッチボタンディスプレイ22に表示し、ユーザ6から写真の画質モードの選択を受付ける(S135)。画質モード選択画面において、画質モードとしては、たとえば、「くっきりモード」や「ふんわりモード」などが選択可能に提示される。ステップS135でユーザ6は、タッチボタンディスプレイ22の画面上の所望の画質モードの選択領域をタッチして決定する。
具体的には、上述の「くっきりモード」である画質モードは、輪郭や目元などがくっきりシャープに写るようにコントラストを強く設定されたモードで、顔立ちや化粧などをはっきりと強調したような写りが実現できる。また「ふんわりモード」である画質モードは、輪郭などが比較的ぼんやりとはっきり写らないようにコントラストを弱く設定されたモードで、柔らかく暖かい雰囲気の写りが実現できる。
さらに、画質モード選択画面においては、各々の画質モードは実際にどのような画質で写るのかを説明するために、タッチボタンディスプレイ22に実際に各々の画質モードで写った画像を表示し、言葉で表現することが好ましい。なお、表示される画像は、予め記憶装置に格納されている当該画質モードを表わすサンプル画像であってもよいし、カメラ21から取込まれる実際の撮影画像をリアルタイムに当該画質モードで表示する画像であってもよい。
さらに、ステップS135での画質の選択は1回のプレイにおけるすべての撮影についての画質の選択であってもよいし、各撮影についての画質の選択であって1回撮影するごとに行なってもよい。画質の選択を各撮影についての選択とすることにより、1回のプレイで違った画質の写真を得ることができ、ユーザの満足度が向上する。
撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、タッチボタンディスプレイ22から受取った信号に基づいて制御部102に対して制御信号を出力し、選択された画質モードに応じてカメラ21の設定を変更する。
続いて撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、背景色選択画面をタッチボタンディスプレイ22に表示し、ユーザ6から写真の背景色の選択を受付ける(S140)。背景色選択画面においては、背景色が選択可能に提示される。ステップS140でユーザ6は、タッチボタンディスプレイ22の画面上の所望の背景色の選択領域をタッチして、撮影に用いる背景色を決定する。
ステップS140において、背景装置5で所望の背景を形成する方法について説明する。撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、タッチボタンディスプレイ22から背景色の選択を受付けると、該背景色がユーザ6の背後に現われるよう、フォトセンサ45からの検出信号を参照して、回転装置41に対してロールスクリーン42のスクロールを実行または停止させるよう回転またはその停止を指示する。上述のように、本実施の形態にかかる背景装置5はグラデーションが施された電動のロールスクリーン42を含んで構成され、ユーザ6が選択した背景色が1回目の撮影前に、被写体であるユーザ6の背景となる位置に配置される。
または、ステップS140において、タッチボタンディスプレイ22には「とめる」ボタンと「うごく」ボタンとが選択可能に表示され、「うごく」ボタンがタッチされたことを検知すると、撮影側コンピュータ装置101aのCPUはロールスクリーン42の駆動を開始するよう回転装置41を制御する。そして、「とめる」ボタンがタッチされたことを検知すると、撮影側コンピュータ装置101aのCPUはロールスクリーン42の駆動を停止するよう回転装置41を制御する。また、その状態で再度「うごく」ボタンがタッチされたことを検知すると、撮影側コンピュータ装置101aのCPUはロールスクリーン42の駆動を再開するよう回転装置41を制御する。このように構成されることでも、ユーザ6の所望する背景色が、被写体であるユーザ6の背景となる位置に配置される。
さらに、背景色が選択されて撮影が実行された後、ロールスクリーン42は、撮影プレイ中、常に輪転させられて動作してもよい。このため、撮影プレイにおいて複数回撮影を実行した場合には、撮影した画像の背景色が、少しずつ異なるという効果が得られる。
ステップS130〜ステップS140で撮影人数と画質モードと背景色とが決定すると、被写体であるユーザ6をカメラ21で撮影する処理(S150)に移行する
ユーザ6の所定の選択が終わったら、撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、所定のタイミングで、自動的にシャッタ動作を指示する。シャッタタイミングは、「3,2,1」や「はい、チー、ズ」などの音声出力などで指示される。このようにして被写体をカメラ21で撮影する処理が実行される(S150)。
さらに、シャッタ動作のタイミングと同期して、タッチボタンディスプレイ22の画面は白色に変化することが好ましい。本実施の形態においてタッチボタンディスプレイ22は、カメラ21の下側のユーザ6の正面に配置されているため、正面部分が白色に変わることによってハイキーな画像が得られるという効果がある。
このシャッタ動作によってカメラ21からの撮影画像が固定され、記憶装置に記憶される。これがステップS150で実行される1回の撮影処理である。
そして、撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、撮影の規定時間が終了しているか確認し(S160)、撮影の規定時間が終了していなければ(S160でYES)、処理をステップS150に戻して、規定時間内、撮影処理を繰返す。
ここで、撮影時の照明の制御であって、被写体の状況に応じた照明について具体例を挙げながら説明する。
被写体の状況とは、ステップS130で受付けた被写体に関する情報であって、たとえば、被写体であるユーザ6の人数や、被写体であるユーザ6の髪の色、服装や化粧の色合いなどが該当する。
具体例として、ここでは、被写体の状況として、被写体であるユーザ6の髪の色に応じた照明の制御について説明する。
この場合、撮影プレイにおいて、撮影前に、たとえば「黒髪」、「茶髪」、および「ミックス」などの髪の色を示すボタンを選択可能にタッチボタンディスプレイ22に提示し、被写体の髪の色を入力する。本実施の形態にかかる写真自動販売機では、コンピュータ装置101において、被写体の髪の色に応じて、必要な位置、光量、照射角度でフラッシュ20が発光するように制御する。黒い髪は光を吸収しやすく、茶色い髪は光を反射しやすいので、「黒髪」が選択された場合は、「茶髪」が選択された場合より相対的にフラッシュ20を発光させる光量を強くする、などの制御がなされる。
図29および図30は、被写体の状況に応じた照明の制御を説明する図である。図29および図30は、本実施の形態にかかる写真自動販売機の撮影側の筐体1を横から見た概要図であり、被写体であるユーザ6の正面に1台の固定的に設置されたカメラ21により撮影を行なう写真自動販売機の概要を示している。ここでは、本写真自動販売機が、被写体であるユーザ6の正面上方より下向きに照射するフラッシュ20a、ユーザ6の正面より略水平方向に照射するフラッシュ20b、ユーザ6の正面下方より上向きに照射するフラッシュ20c、撮影ブース3の上部より下向きに照射するフラッシュ20d、およびユーザ6の後方より照射するフラッシュ20eを備える場合についての具体例を示しており、図29および図30においては、これらのフラッシュ20が発光した場合の、おおよその照射方向と光量とを矢印の向きと長さとで表わしている。
図29は、被写体の状況として「黒髪」が選択された場合の照明の制御を説明する図である。このとき、撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、たとえば、フラッシュ20aおよびフラッシュ20dから照射される光量を、他のフラッシュから照射される光量よりも多くするよう制御する。このように制御することで、被写体の黒髪を艶っぽく、また、天使の輪のような反射を表現できる照明環境を実現することができる。
一方、図30は、被写体の状況として「茶髪」が選択された場合の照明の制御を説明する図である。このとき、撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、たとえば、図29に示される「黒髪」が選択された場合より、相対的に、フラッシュ20aおよびフラッシュ20dから照射される光量を少なくし、さらに、フラッシュ20eから照射される光量を他のフラッシュから照射される光量よりも多くするよう制御する。このように制御することで、茶髪での反射(てかり)を抑え、茶髪のふんわりとした感じを表現できる照明環境を実現することができる。
また、被写体の状況として「ミックス」が選択された場合にも、同様に照明を制御することで、上述の「黒髪」が選択された場合の照明効果と「茶髪」が選択された場合の照明効果とが合わさったように表現できる照明環境を実現することができる。
また、被写体の状況が、人数、服装の色合い、肌の色、および化粧の色合いなど髪の色以外である場合であっても、撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、上述と同様に、それらの選択内容に応じて照明を制御し、最適な照明環境を実現することができる。
さらに、写真自動販売機が、センサなどの髪の色や服装の色合い、肌の色、化粧の色合い、および人数などの被写体の状況を検出する検出機能を備える場合、撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、上述の選択された被写体の状況に替えて、該検出機能で検出された被写体の状況に応じて照明を制御し、最適な照明環境を実現することができる。
また、本写真自動販売機での1回の撮影プレイで複数の撮影が行なわれる場合、これらの被写体の状況を、複数回の撮影について1回の撮影ごとに選択可能としてもよいし、複数回の撮影のうちの1回もしくは複数の所定の回数の撮影について選択可能にしてもよい。
さらに、本写真自動販売機に備えられるカメラ21が、上述の固定的に設置されておらず可動である場合や、位置の異なる複数のカメラから構成される場合には、撮影を行なうカメラの位置や角度など、カメラの状況に応じた最適な照明の制御が行なわれることが好ましい。そこで、次に、本実施の形態にかかる写真自動販売機に備えられるカメラ21が、図1や図2に示されるように、複数のカメラ21a,21bから構成される場合の照明の制御について、説明する。
この場合、ステップS150の撮影に先だって、たとえば「正面からまっすぐ」および「上から見おろす」などの撮影に用いるカメラの位置や角度を示すボタンを選択可能にタッチボタンディスプレイ22に提示し、撮影に用いるカメラの位置や角度を決定する。撮影側コンピュータ装置101aのCPUでは、カメラの位置や角度など、撮影に用いるカメラの状況に応じて、必要な位置、光量、照射角度でフラッシュ20が発光するように制御する。
一般的に、撮影時には、照明を、カメラから平行に、被写体の顔の正面の光量を均一とするように強く照射した方が、影の映り込みが減り、写りがよくなる。そこで、本実施の形態において撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、カメラが被写体の正面に位置するときには、被写体の正面方向の上部から照射される光量を多くし、下部から照射される光量を少なくし、その他の位置を発光させないような照明が最適な照明環境であるものと仮定する。
図31および図32は、撮影に用いるカメラの位置や角度などの状況に応じた照明の制御を説明する図である。ここでも、写真自動販売機は、先に図29および図30に示された位置にフラッシュ20a〜20eを備えるものとし、図31および図32において、同様に、これらのフラッシュ20が発光した場合の、おおよその照射方向と光量とを矢印の向きと長さとで表わしている。
図31は、被写体であるユーザ6の正面のカメラ21bを用いて撮影する場合の照明の制御を説明する図である。このとき、撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、たとえば、フラッシュ20aから照射される光量を多くし、フラッシュ20bおよびフラッシュ20cから照射される光量を少なくし、その他のフラッシュを発光させないよう制御する。このように制御することで、撮影に用いるカメラの位置に応じた、写りのよい照明環境を実現することができる。
一方、図32は、被写体であるユーザ6の正面上方のカメラ21aを用いて撮影する場合の照明の制御を説明する図である。この位置にあるカメラ21aを用いて撮影する際には、被写体であるユーザ6は、カメラ21aの方向に見上げる場合が多い。そのため、図31に示されたカメラ21bを用いて撮影する場合と同様の照明であると、見上げた顔面正面に強い光が照射されて、顔の肌色がいわゆる白とびした、白色が勝った写真となってしまい、最適な照明環境での撮影が行なえない。そこで、このときには、撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、たとえば、図31に示されるカメラ21bを用いて撮影する場合より、相対的に、発光させるフラッシュの位置をカメラの位置と共にシフトし、フラッシュ20dから照射される光量を図31のフラッシュ20aから照射される光量と略同量に多くし、フラッシュ20aおよびフラッシュ20bから照射される光量を図31のフラッシュ20bおよびフラッシュ20cから照射される光量と略同量に少なくするよう制御する。このように制御することで、撮影に用いるカメラの位置に応じた、写りのよい照明環境を実現することができる。
さらに、フラッシュ20の位置、またはフラッシュ20と被写体であるユーザ6との間に位置する拡散板との位置とユーザ6との間の距離は、発光するフラッシュ20の位置により異なるため、上述のように単純にシフトするだけでなく、その距離の差異に応じてさらに光量を調整して制御することが好ましい。たとえば、フラッシュ20aとユーザ6との距離が、フラッシュ20dとユーザ6との距離に比較して長い場合、図31に示された場合のフラッシュ20aから照射される光量を2とすると、図32に示される場合には、フラッシュ2dから照射される光量は2よりも少ない1.5と減ずるよう制御する、などが考えられる。
また、撮影ブース3内部は、拡散板や装置の内装などにより、光が散乱、反射しやすい環境であるため、さらに、発光するフラッシュ20の位置によって、照射角度や光量などを調整して制御することがより好ましい。
また、撮影側コンピュータ装置101aが、複数のカメラ21の中から撮影するために選択されているカメラ21や該カメラ21の角度などのカメラの状況を検出する検出機能を備える場合、撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、上述の選択されたカメラの状況に替えて、該検出機能で検出された撮影に用いるカメラや該カメラの角度などのカメラの状況に応じてフラッシュ20の光量を変化させる指示を出力する。フラッシュ制御部106は、その指示を受けて、そのカメラの状況において最適な光量で撮影するために、フラッシュ20の調整を行なう。また、フラッシュ制御部106は、フラッシュ20から照射される光量だけでなく、フラッシュ20の照射角度などを制御してもよい。
さらに、本写真自動販売機が、上述のように固定的に設置されておらず可動であるカメラ21を少なくとも1台備える場合の照明の制御について、図33および図34を用いて説明する。ここでも、写真自動販売機は、先に図29および図30に示された位置にフラッシュ20a〜20eを備えるものとし、図33および図34において、同様に、これらのフラッシュ20が発光した場合の、おおよその照射方向と光量とを矢印の向きと長さとで表わしている。
図33は、被写体であるユーザ6の正面にカメラ21を位置させて撮影する場合の照明の制御を説明する図である。このとき、撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、たとえば、フラッシュ20aから照射される光量を多くし、フラッシュ20cから照射される光量を少なくし、その他のフラッシュを発光させないよう制御する。このように制御することで、撮影に用いるカメラの位置に応じた、写りのよい照明環境を実現することができる。
一方、図34は、被写体であるユーザ6の正面上方にカメラ21を位置させて撮影する場合の照明の制御を説明する図である。このとき、撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、たとえば、図33に示されるカメラ21bを用いて撮影する場合には発光していなかった位置のフラッシュ20、つまり、フラッシュ20b、フラッシュ20d、およびフラッシュ20eを発光させ、さらに、照明下方にあるフラッシュ20cを発光させないように制御し、また、上部にあるフラッシュ20aから照射される光量を少なくするよう制御する。このように制御することで、撮影に用いるカメラの位置に応じた、写りのよい照明環境を実現することができる。
このように撮影を行なうカメラの位置に応じた照明の制御を行なう場合であって、複数のカメラ21の中から任意のカメラ21で撮影を行なう場合、撮影側コンピュータ装置101aが、複数のカメラ21の中から撮影するために選択されているカメラ21の位置や角度などのカメラの状況を検出する検出機能を備える場合、撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、上述の選択されたカメラの状況に替えて、該検出機能で検出された撮影に用いるカメラの位置や角度などのカメラの状況に応じてフラッシュ20の光量を変化させる指示を出力する。フラッシュ制御部106は、その指示を受けて、そのカメラの状況において最適な光量で撮影するために、フラッシュ20の調整を行なう。また、フラッシュ20の照射角度などを制御してもよい。また、フラッシュ制御部106は、フラッシュ20から照射される光量だけでなく、フラッシュ20の照射角度などを制御してもよい。
上記制御された照明でステップS150の撮影が実行され、撮影の規定時間が終了すると(S160でNO)、撮影側コンピュータ装置101aのCPUは、撮影した画像の中から以降の編集処理で用いる写真を選択するための写真選択画面をタッチボタンディスプレイ22に表示し、ユーザ6より規定枚数(たとえば4枚)の選択を受付けて、選択された画像をキープ画像とする(S165)。
ステップS165においては、ユーザ6はタッチボタンディスプレイ22に表示される写真選択画面に沿ってタッチボタンディスプレイ22の画面上の選択領域にタッチして選択を行なう。具体的には、写真選択画面において撮影された画像がサムネイル画像として選択可能に表示され、ユーザ6は、その中から所望の画像を、タッチボタンディスプレイ22画面上のサムネイル画像をタッチして選択する。
撮影操作側での操作に応じて撮影処理が終了すると、タッチボタンディスプレイ22に「編集側に移動してください」などの案内を表示し、ユーザ6を編集操作側に移動するように誘導する。このとき、編集操作側で他のユーザが操作しているなど、編集操作側で直ちに編集操作を行なうことが不可能な場合は、撮影処理を終了する前にミニゲームをタッチボタンディスプレイ22を用いて行なうことが好ましい。そしてこのミニゲームでユーザ6が勝つと撮影回数を追加するなどが行なわれることがより好ましい。または、ミニゲームに限定されず、案内表示やお絵描きの操作ヘルプ表示など利用者の待ち時間を退屈させないようにすることが好ましい。なお、撮影回数を追加した場合には、ステップS165において、追加して撮影した写真を含めた写真の中から編集処理で用いる写真を規定枚数選択してキープ画像とする。
撮影操作側での処理が終了し、撮影操作側から編集操作側に処理が移ると、撮影操作側では上記案内表示を終了し処理をステップS100へ戻す。すなわち、再びタッチボタンディスプレイ22にタイトルデモを表示し、次の利用者を待機する。また、撮影側コンピュータ装置101aは、上述の撮影操作側の処理で得られたキープ画像を編集側コンピュータ装置101bに対して出力し、編集操作側の動作プログラムに引渡す。さらに、撮影側コンピュータ装置101aは、上述のステップS130〜S140で入力された情報であって、後の編集操作で用いられる情報(たとえば撮影人数など)も編集側コンピュータ装置101bに対して出力し、編集操作側の動作プログラムに引渡す。これらの情報やキープ画像は、適宜、編集側コンピュータ装置101bの記憶装置に記憶される。
次に、図28を用いて、写真自動販売機の編集操作側での操作に応じた処理について説明する。
前述のとおり、撮影が終了し編集を行なう画像が装置に存在しない間は、操作ディスプレイ13には待機画面が表示される(S200)。
撮影側コンピュータ装置101aからの指示により、編集対象となる画像であるキープ画像が準備されると、まず、編集側コンピュータ装置101bのCPUは、操作ディスプレイ13に明るさ調整画面を表示し、明るさの選択を受付ける(S205)。ユーザ6は、タッチペン14を用いて撮影された画像を好みの色調の画像に調整する。
ここで、明るさ調整とは、画像の明るさだけを調整するのでなく、たとえば、彩度、濃度、色合い、など画像に係わる色調を調整することを含み、さらに、肌色のみを補正するなど写真自動販売機特有の画像処理を施すことも含む。
明るさ調整画面には、ステップS165で選択された各キープ画像が明るさ調整可能に表示される領域と、各キープ画像の明るさ調整の操作を行なうためのボタンを表示する領域とが含まれる。このような明るさ調整の画像処理には時間がかかることがある。そのため、明るさ調整画面の表示に先だって、予め各調整用のボタンに対応した画像処理を施した画像を作成し、メモリに置くことが好ましい。このようにすることで、ユーザ6がボタンを押してから画像が切替わるまでの時間を短縮でき、操作性をよくすることができる。
なお、ステップS205での明るさ調整は、撮影操作側での操作によって、ステップS135の画質の選択と同じタイミングで実行されてもよい。
ステップS205での明るさ調整が終了すると、続いて編集側コンピュータ装置101bのCPUは、操作ディスプレイ13に編集画面を表示し、ユーザ6よりキープ画像に対して編集用画像を入力する編集入力(お絵描き入力)を受付ける(S210)。
編集画面には、編集処理が可能な残り時間を表示する残り時間表示領域と、現在の日付・時間や1行メッセージなどを表示する情報表示領域と、選択された各キープ画像をサムネイル表示するサムネイル表示領域と、編集対象画像として選択されたキープ画像を編集可能に表示する編集入力領域と、「ペン」「スタンプ」「ライン」「フレーム」および「スペシャル」などの編集に用いることが可能な機能を選択するための機能ボタンを表示する機能ボタン表示領域と、選択された機能において用いることが可能な、各アイテムやテクスチャや色を選択するためのボタン、選択した「スタンプ」や「ライン」等の大きさを選択したり、「ペン」の太さを選択したりするためのボタン、入力したスタンプ画像や文字などのお絵描きの一部を消すときに使用する「けしゴム」ボタン、直近で入力したお絵描きを取消すときに使用する「ひとつもどる」ボタン、お絵描きを取消してしまったがもう一度取消したお絵描きを復帰させたいときに使用する「ひとつすすむ」ボタン、何もお絵描きされていない初期状態のキープ画像に戻すとき選択される「はじめから」ボタン、およびお絵描きを終了するときに選択される「おしまい」ボタンなどの各指示ボタンを表示するボタン表示領域とが含まれる。
ステップS210でユーザ6は、編集画面において、編集用画像を入力するために用いられる機能(ツール)として機能ボタン表示領域に表示される、ペン、スタンプ、背景、色、線種、および柄等の中から、所望するツールをタッチペン14で選択する。そして選択されたツールを用いて、任意の画像や文字等の編集用画像の入力操作を行なう。また、上述のように、携帯電話型入力装置15を用いて、文字や予め用意された顔文字などの任意の画像等の編集用画像の入力操作も行なう。編集側コンピュータ装置101bは、操作ディスプレイ13および/または携帯電話型入力装置15から編集用画像の入力を受取る。
また、本実施の形態にかかる写真自動販売機での編集入力処理においては、編集画面に、様々な情報を表示する情報表示領域が配置されており、この情報表示領域は、現在のプレイの進行状況をユーザのプレイ状況にあわせて表示したり、現在の日時を表示したりする。なお、情報表示領域内のカーソルボタンをタッチペン14でタッチすることにより、情報表示領域に表示されるメッセージや画像などの情報は、フォント、色、および大きさなどの属性が変更可能であることが好ましい。さらに情報表示領域に表示される情報をタッチペン14で編集入力領域にドラッグすることで、その情報をスタンプ画像として編集入力領域に表示されているキープ画像に編集入力できることがより好ましい。
さらに、編集側コンピュータ装置101bは顔認識機能を備え、ステップS210での編集処理において、顔認識技術を利用して自動的に編集用画像を配置することが好ましい。具体的には、ユーザ6が、操作ディスプレイ13に表示される編集画面において、編集対象画像として選択されたキープ画像に含まれる顔全体のうちの、予めプログラムで設定されている指定された1点をタッチペン14でタッチすることにより、編集側コンピュータ装置101bのCPUは、顔画像の中の目、鼻、口などの各要素を判定して認識する。そして、認識された該当要素の部分に、自動的に選択されたスタンプ画像などの編集用画像を配置する画像処理を行なう。
より具体的には、ステップS210において操作ディスプレイ13に表示される編集画面の具体例を図35に示す。該編集操作を行なうユーザ6は、図35に示される編集画面で選択可能に提示される各機能の中から「スペシャル」を選択し、機能「スペシャル」に対応したツールのうち「顔認識」を選択する。編集側コンピュータ装置101bのCPUは、キープ画像に含まれる顔の部分の中で認識可能な要素(目、鼻、口など)を文字等でユーザ6に指示し、同時に、該要素を変換して該要素の部分に配置する編集用画像であるスタンプ画像を選択可能に表示させる。ユーザ6は、キープ画像に含まれる顔の領域のうちの所定の1点をタッチペン14でタッチする。また、該要素を変換する「漫画目」や「ハート」などの所望のスタンプ画像をタッチペン14でタッチする。
編集側コンピュータ装置101bのCPUは、タッチペン14でタッチされた点の情報を操作ディスプレイ13から受付け、タッチされた点から顔領域の中の目、鼻、口などの各要素を判定して認識する。そして、図36に示されるように、自動的に、認識した各要素の中から必要な部分の領域、具体例では目領域を、選択されたスタンプ画像で上書きする。
編集側コンピュータ装置101bがこのような処理を行なうことで、面白いできあがり画像が得られ、ユーザの顧客満足度が向上する。
ステップS210において、編集側コンピュータ装置101bのCPUは、編集画面にて、キープ画像と入力されたペン画像や編集用画像とを、メモリ上のそれぞれ別のレイヤに展開し操作ディスプレイ13上にそれらレイヤを重ねて表示する。それぞれのレイヤのどちらを上に表示するかは、用途により設定されている。たとえば、編集用画像をキープ画像の前景画像とする場合には編集用画像が上のレイヤとなり、キープ画像の背景画像とする場合には編集用画像が下のレイヤとなる。さらに編集用画像は、スタンプ画像のレイヤ、フレーム画像のレイヤなど、それぞれ機能ごとの複数のレイヤで構成されていてもよい。このように編集用画像を表示するレイヤを複数のレイヤとすることにより、「ひとつもどる」、「ひとつすすむ」、および「はじめから」などの編集過程のコントロールを容易に実現できる。
ステップS210における編集用画像の入力の受付けは、所定の制限時間に達するまで行なうことができる。そして、ステップS210での編集操作が終了すると、編集側コンピュータ装置101bのCPUは、ステップS130で選択された撮影人数を記憶装置から読出し、ステップS165で選択されたキープ画像またはステップS210で編集されたキープ画像である印刷対象の画像を、撮影人数に応じて、その撮影人数で分割するのに好適な複数のレイアウトに対応させた第1のシールレイアウト選択画面を優先的に操作ディスプレイ13に表示して、ユーザ6よりシールレイアウトの選択を受付ける(S215)。
第1のシールレイアウト選択画面には、撮影人数(たとえば2人)で分割するのに好適なシールレイアウトのサンプルを選択可能に表示する領域と、選択したシールレイアウトを拡大表示する領域と、決定するための決定ボタンを表示する領域と、他のシールレイアウト選択画面である第2のシールレイアウト選択画面に移行させるボタンを表示する領域とが含まれる。
シールレイアウトは印刷する印刷対象画像のサイズと配置との組合せ例であって、そのサイズとしては、所定の印刷媒体のサイズを8分割、16分割、24分割、28分割、および36分割等にしたサイズがある。第1のシールレイアウト選択画面では、撮影人数の倍数で分割したサイズのシールレイアウトや、撮影人数で切り分けやすいようにユーザ1人分ずつにグループ分けされた配置のシールレイアウト(撮影人数が2人の場合には左右対象に配置して中央から2人分に切り分けられるようなレイアウト)などがシールレイアウト表示画面に選択可能に表示される。
ユーザ6は、シールレイアウト選択画面に表示されるシールレイアウトの中から好みのシールレイアウトをタッチペン14で選択し、決定する。または、好みのシールレイアウトがない場合には、他のシールレイアウト選択画面である第2のシールレイアウト選択画面を表示させる。
第2のシールレイアウト選択画面も第1のシールレイアウト選択画面と同様の画面構成であって、シールレイアウトのサンプルを選択可能に表示する領域に、撮影人数に関わらない他の分割のシールレイアウトのサンプルを選択可能に表示する。
なお、シールレイアウト選択画面の他の具体例として、2人以下、3人、および4人以上などの分割する人数をタッチペン14で切替え可能なタブを表示する領域をさらに含み、タブに表示される人数に応じたシールレイアウトのサンプルを選択可能に表示するシール選択画面であってもよく、その場合、ステップS130で入力された撮影人数が優先的にタブに表示されるような構成とすることが好ましい。
編集側コンピュータ装置101bのCPUは、操作ディスプレイ13からシールレイアウトの選択の入力を受付けると、必要に応じてキープ画像と編集用画像とを合成して、ステップS165で選択されたキープ画像、またはキープ画像と編集用画像とを合成して得られた画像を、選択されたシールレイアウトに沿って編集して印刷対象画像データを生成する。そして、編集側コンピュータ装置101bのCPUは、印刷対象画像データと指示信号とをプリンタ12に送信する。
プリンタ12は、該指示信号に基づいて、編集側コンピュータ装置101bから受取った印刷対象画像データを所定の印刷媒体の表面に印刷し、印刷した印刷媒体をプリント取出口9から排出することでユーザ6に提供する(S220)。
さらにステップS220では、印刷媒体の余白部分に、ステップS215で選択されたシールレイアウトのサイズおよび配置とは異なる、印刷媒体の余白部分のサイズに収まる小さなサイズの印刷対象画像を「おまけ」として1つまたは複数印刷することを1つの特徴とする。またさらに、印刷媒体の余白部分に、写真自動販売機の商品名や自由なメッセージなどを印刷してもよい。
なお、プリント取出口9が操作ディスプレイ13の側面側にある場合は、印刷を開始するタイミングで操作ディスプレイ13に「印刷中です。プリントは横から出ます。外に出て待ってね。」などの案内を表示することが好ましい。
そしてその後、処理をステップS200に戻し、待機画面を操作ディスプレイ13に表示して次の利用者の利用を待機する。
以上が本写真自動販売機における処理の説明である。
さらに、本発明にかかる写真自動販売機のコンピュータ装置101で実行される制御方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,2 写真自動販売機の筐体、3 撮影ブース、4 編集ブース、5 背景装置、6 ユーザ、7 編集筐体、8 印刷筐体、9 プリント取出口、10 印刷中LED、11 印刷エラーLED、12 プリンタ、13 操作ディスプレイ、14 タッチペン、15 携帯電話型入力装置、18 照明部、19 撮影部、20 フラッシュ、21 カメラ、22 タッチボタンディスプレイ、23 スピーカ、24 ライブモニタ、25 フード、26 コイン投入口、27 コイン返却口、28 フロントドア、29 電源スイッチ、30 照明装置、31 ファン、32 パイロットランプ、33 分配器、34 階段、35 移動ユニット、39 サイドカーテン、40 背景板、41 回転装置、42 ロールスクリーン、43 モータ、45 フォトセンサ、46 サイン、51 通信媒体、52 位置確認サーバ、101 コンピュータ装置、102 制御部、103 電源制御部、104 UPS、105 サービスパネル、106 フラッシュ制御部、107 コイン制御部。