図lは、本実施例における写真プリント提供装置の外観の具体例を示す図である。
この写真プリント提供装置は、大きく分けて撮影操作を行なう側の撮影側筐体1と、撮影後の画像にスタンプ画像やペンによる文字などの入力である編集操作(いわゆる「落書き」や「お絵描き」)を行なう側の編集側筐体2とを対にして備えている。
具体的には、図1に示すように、内側,外側,側面および内部に各種の装置が設けられた撮影側筐体1を備え、上記撮影側筐体1の内側(図1の左側,図2で見えている側)の撮影プレイ提供部で撮影プレイ(撮影操作)を行ない、外側(図1の右側,図3で見えている側)の編集プレイ提供部で撮影画像にスタンプ画像やペンによる文字などの入力である編集プレイ(編集操作)を行ない、撮影側筐体1の側面(図3で見えている側)で写真プリントの提供を受けるようになっている。このように、本実施例の写真プリント提供装置は、大きく分けて撮影プレイ提供部と編集プレイ提供部とを対にして備えている。
すなわち、本実施例における写真プリント提供装置は、撮影側の装置と編集側の装置に分かれ、それぞれが独立し、連携して機能しており、写真プリント提供装置の撮影側の装置を動作させるためのコンピュータ装置である撮影側コンピュータ装置101(図4参照)と、編集側の装置を動作させるためのコンピュータ装置である編集側コンピュータ装置151(図4参照)とを備えている。上記撮影側コンピュータ装置101と編集側コンピュータ装置151とは、直接あるいはネットワークハブ(図示せず)等を介してLAN(Local Area Network)ケーブル等により、データ転送可能に接続されている。
このような写真プリント提供装置において、撮影操作側の撮影側筐体1は、撮影側コンピュータ装置101(図4参照)などの各種機器類を収容し、編集操作側の編集側筐体2は、編集側コンピュータ装置151やプリンタ12(図4参照)などの各種機器類を収容している。
被写体であるユーザ15は、撮影側筐体1、パネル、フレーム材、サイドカーテン6a、および後述の背景装置51で構成される撮影プレイ提供部を含む撮影スペースである撮影ブース4内に入り、撮影側筐体1に相対する向きで撮影プレイを行なう。撮影プレイが終了すると、ユーザ15は、編集側筐体2、フレーム材、およびサイドカーテン6bで構成される編集プレイ提供部を含む編集スペースである編集ブース53内に入り、編集側筐体2に相対する向きで編集プレイを行なう。そして、撮影、編集の一連のプレイによって得られた画像はシールなどの印刷媒体35(図4参照)に印刷され、ユーザ15に提供される。なお、以降の説明において、被写体がユーザ15であるものとして説明するが、被写体はユーザ15に限定されず、その他の物体であってもかまわない。また、被写体であるユーザ15は、図1においては、1人であるものとして示されているが、複数のユーザ15でプレイすることも可能である。
撮影ブース4の内部となるパネルの内面は、照明の反射による間接光を得ることを目的とする場合は白色、逆に光を吸収させたいときは黒色、クロマキー合成を行なう目的のときは青色等の色彩が施される。すなわち、パネルの内面の色は、写真プリント提供装置がどのような撮影を行なうかによって、設計開発時に適宜選ばれる。また、パネルは、布またはビニール材等で代替することもでき、その場合には、フレーム材にたるみなく張られた状態で固定される。
また、ユーザ15が撮影ブース4内に出入りできるように、写真プリント提供装置の側面は開けられているが、撮影が妨げられないようにしたり、外部光を遮断するため等の理由で、その側面にサイドカーテン6aが備えられている。なお、撮影ブース4への出入りが一方の側面のみである場合には、その側面にのみサイドカーテン6aが備えられる。また、両側面から出入りできる場合には、両側面にサイドカーテン6aが備えられていてもよい。ユーザ15は、撮影を行なう際には、このサイドカーテン6aを開けて撮影ブース4に入り、撮影時はサイドカーテン6aを閉める。
編集側筐体2の内部に設けられたプリンタ12(図4参照)は、撮影された画像を紙やシールや金属やプラスチック等の印刷媒体35(図4参照)に印刷するためのプリンタであって、昇華型プリンタやサーモオートクローム方式(光定着型直接感熱記録方式)等のプリンタが一般的に用いられる。
なお、本実施例においては、プリンタ12でシールが印刷されるものとして説明するが、上記印刷媒体35はシールに限定されず、上記のような他の印刷媒体であっても同様の処理が実行される。
さらに、撮影ブース4内には、後で図20〜図22を参照して説明する背景装置51が配備されている。
つぎに、図2を参照して、撮影ブース4について説明する。図2は、上述の撮影側筐体1を内面(撮影ブース4内方向)から見た具体例を示す。
図2に示すように、撮影側筐体1の内面(被写体であるユーザ15と相対する面)には、複数の照明部18a〜18cとカメラ21aと複数のライブモニタ24L,24Rとパイロットランプ32aとを含んで構成される第1撮影部19aと、複数の照明部18a〜18cとカメラ21bとライブモニタ25L,25Rとパイロットランプ32bとを含んで構成される第2撮影部19bと、デモンストレーション(以下、「デモ」と略す)音声、BGMおよび操作方法等のアナウンスを出力する撮影側スピーカ23L,23Rと、タッチパネルディスプレイ111と、対価である硬貨を投入するためのコイン投入口26と、投入された不良硬貨等を排出するコイン返却口27と、筐体内部の機器のメンテナンスなどを行なうときなどに開閉する開閉部であるフロントドア28とが備えられる。
上記照明部18a〜18cは、蛍光灯などの照明装置30やフラッシュ115(図4参照)などを内蔵し、被写体であるユーザ15の照明を行なう。カメラ21a,21bは、撮像領域内のユーザ15を含む被写体を撮影する撮影手段としての機能を果たす。ライブモニタ24L,24R,25L,25Rは、カメラ21a,21bで撮影された画像をリアルタイムに表示する。パイロットランプ32a,32bは、撮影しているカメラに応じて点灯、消灯、または点滅することで、現在どのカメラで撮影されているかをユーザ15に報知する。
タッチパネルディスプレイ111は、デモ画面や、実行されるプレイ方法(コース)の選択などの選択肢を表示するとともに、上下左右に選択肢の選択を移動させるカーソルボタン、当該選択を決定する決定ボタン、および当該決定をキャンセルするキャンセルボタンを含んで構成される操作ボタンを適宜画像表示し、該操作ボタンの画像領域に、ユーザが指などで触れることにより、ユーザからの操作を受け付ける。
なお、上記タッチパネルディスプレイ111は、画像表示のみのモニタであってもよく、この場合は、上記のように画面に表示される操作ボタンに代えて、それらの操作ボタン対応する操作ボタンを撮影側筐体1の前面等のようにユーザ15が操作可能な位置に別途設けてもよい。
上記照明部18aおよび照明部18cの前面には、それぞれ側面から見ると撮影側筐体1の外側に凸の曲線状である乳白色のアクリル等からなる拡散板が配備されている。照明部18bの前面には、平板または略平板の乳白色のアクリル等からなる拡散板が配備される。照明部18aは、撮影側筐体1の上部に向っていくにしたがって前方に突出し、照明部18cは、撮影側筐体1の下部に向っていくにしたがって前方に突出し、照明部18bは、照明部18aと照明部18cとの間に位置する構造となっている。
上記照明部18a〜18cの光源としては、蛍光灯等の照明装置30やフラッシュ115が用いられ、上記光源を乳白色のアクリル等からなる拡散板で覆って光源から照射された光を拡散させて被写体に照射することが行なわれている。上記拡散板は、できるだけ面積を大きくして撮影ブース4内をできるだけ均一に照明することが行なわれている。照明部18a〜18c内のフラッシュ115は、カメラ21a,21bのシャッタ動作に同期して発光する。
上記カメラ21aで撮影されているライブ映像はリアルタイムにライブモニタ24L,24Rに表示され、上記カメラ21bで撮影されているライブ映像はリアルタイムにライブモニタ25L,25Rに表示される。これにより、ユーザ15は、撮影により得られる画像を確認することができる。カメラ21a,21bとしては、一般にデジタルカメラが用いられる。一般的なデジタルカメラで設定できる項目(たとえばシャッタスピード、絞り値、露出補正、ホワイトバランス等)の変更や撮影タイミングは、撮影側コンピュータ装置101(図4参照)から指示される。
上記ライブモニタ24L,24R,25L,25Rは、液晶ディスプレイにより構成され、カメラ21a,21bで撮影される画像をそれぞれリアルタイムに表示する。カメラ21a,21bで撮像された動画データは、カメラ21a,21bと接続する画像信号線または画像信号分配器等の画像信号分配手段によって、画像信号が複数のライブモニタ24L,24R,25L,25Rにそれぞれ分配される。これにより、ライブモニタ24L,24Rには、カメラ21aで撮影された撮像映像がリアルタイムで同時に同じ画像信号が供給され、画面表示され、ライブモニタ25L,25Rには、カメラ21bで撮影された撮像映像がリアルタイムで同時に同じ画像信号が供給され、画面表示される。
さらに、撮影側筐体1の上面には、撮影側筐体1内部の熱を逃がすためのファン31、外部装置への画像の配信、リモートメンテナンス等の外部装置と通信を行なうための通信ケーブルを差込むためのLAN(Local Area Network)ケーブル差込口等が備えられていることが好ましい。なお、上記ファンは、撮影側筐体1内部の熱を逃がす目的で備えられるものであるため、撮影側筐体1の上面に限定されず、熱を発生しやすい機器類の近傍等の他の場所に備えられてもよいし、複数備えられてもよい。また、LANケーブル差込口が備えられる位置も、ケーブルの配線の取回しが容易な位置であれば撮影側筐体1の上面に限定されない。
つぎに、図3を参照して、編集ブース53について説明する。図3は、撮影側筐体1を外側(お絵描きブース53方向)から見た具体例を示す。
上記撮影側筐体1の外側の編集ブース53は、編集側コンピュータ装置151やプリンタ12(図4参照)等の各種機器類を収め、タブレットディスプレイ13やタッチペン14L,14Rを配置した編集側の編集側筐体2と、撮影側の撮影側筐体1の背面に当たる部分に配置されている編集側スピーカ16と、編集プレイのための照明をする照明部18dと、フレーム材とサイドカーテン6b(図1参照)とを含んで構成される。
上記編集側スピーカ16は、ユーザ15に対して操作方法の説明を音声で出力したり、音楽を出力する。上記サイドカーテン6bは、撮影ブース4と同様に編集ブース53にも、順番待ちなどの他のユーザ15に編集している場面を見られたくない等のユーザ15の気持ちに配慮するためや、外部光を遮断するため等の目的で、側面および背面に備えられている。
上記編集側筐体2の上面には、撮影により得られた画像(撮影画像)を表示し、画像の編集を受け付けるタブレットディスプレイ13と、画像入力を行なうための2つのタッチペン14L,14Rとが備えられる。
より詳しく説明すると、タブレットディスプレイ13は、撮影画像、後述の記憶装置151bに記憶されたスタンプ画像やフレーム等の落書き画像(編集用画像)等を表示する。また、ユーザ15より、後述の編集処理(図6のS14)において、撮影により得られた画像に対してタッチペン14L,14Rを用いた落書き画像入力(落書き)を受け付ける。また、タブレットディスプレイ13は、ユーザ15が撮影画像に対する落書き入力する落書き入力領域70(例えば、図10参照)と、ユーザ15が上記落書き入力領域に落書き入力するための落書き機能を選択する落書き機能選択領域71(例えば、図10参照)とを含む編集画面を表示する表示手段としての機能を有する。
なお、本実施例では、タブレットディスプレイ13を1つだけ設けているが、後で図19を参照して説明するように複数設けてもよい。
上記タッチペン14L,14Rは、ペン形状の入力装置であって、タブレットディスプレイ13にタッチすることで、背景、スタンプ、フレーム等の画像や文字の入力、または使用する項目(ボタン)の選択、操作の選択等の入力をすることができる。すなわち、タッチペン14L,14Rは、ユーザ15が落書き機能選択領域71で選択した落書き機能により落書き入力領域70に入力するための入力手段としての機能を果たす。このタッチペン14L,14Rは、写真プリント提供装置に複数備えられて同時に複数のユーザ15からの入力操作を可能にしている。
なお、タッチペン14L,14Rは、後述の編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)で選択し得る落書き入力領域の数の最大数と同数配置されていることが望ましい。また、タッチペン14L,14Rは、それぞれ設置されている箇所の近傍のタブレットディスプレイ13の表示領域にのみ対応していることが望ましいが、入力時のペン制御に関しては後に詳細を説明する。具体的には、本実施例における写真プリント提供装置は、後述の編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)において複数の編集画面の中から所定の編集画面を選択できるため、タッチペン14L,14Rがどの表示領域(例えば、図10の落書き入力領域70や落書き機能選択領域71)に対応し編集し得るかは、ユーザ15が選択した編集画面のレイアウトにあわせて、自動的に変更されることが望ましいが、これに限定されるものではなく、全てのタッチペン14が編集画面の全ての領域を編集し得るように対応していてもよい。
上述のように、タブレットディスプレイ13には、2本のタッチペン14Lとタッチペン14Rが備えられているが、それらのタッチペン14L,14Rには、後述のCPU151aがいずれのタッチペンから入力されたかを識別するために、それぞれ識別情報を付加されている。本実施例では、タッチペン14Lには、識別情報としてID=1、タッチペン14Rには識別情報としてID=2が割り当てられている。
上記編集側筐体2の側面には、箱型の形状を奏したプリント取出口9が備えられる。プリンタ12でプリントされた写真は、プリンタ12から排出され、プリント取出口9に落とされる。プリント取出口9は、プリント取出口9に落とされた写真が、ユーザ15が手にするまで地面に落ちない等の作用を奏するものであれば、その形状は限定されない。例えば、撮影側筐体1の内部方向に窪んだ箱状の空間と撮影側筐体1の側面に沿う方向に取りつけられた蓋とで形成されていてもよい。そして、ユーザ15は、プリント取出口9よりプリントされた写真を取り出す。プリント取出ロ9付近には、印刷中LED(Light Emitting Diode)10と印刷エラーLED11が備えられ、それらが点灯あるいは点滅することによって、ユーザ15は、印刷中であるという状態、あるいは印刷中に用紙切れ、インク切れ、用紙詰り、メカニカルエラー等のエラーが発生しているという状態を知ることができる。
なお、本実施例の写真プリント提供装置は、撮影ブース4と編集ブース53とに分かれて構成され、筐体はそれぞれの撮影側の撮影側筐体1と編集側の編集側筐体2とに分かれて構成されているが、このような構成に限定されるものではない。すなわち、本発明の作用効果を奏するものであれば、写真プリント提供装置は、撮影ブース4と編集ブース53とが分かれて構成されていなくてもよく、同じスペースで撮影プレイ、編集プレイが順次行なわれてもよいし、撮影側の撮影側筐体1と編集側の編集側筐体2とが分かれて構成されていなくてもよく、1つの筐体に各種機器類が格納されていてもよい。
つぎに、図4を参照して、本実施例における写真プリント提供装置の機能について説明する。
図4に示すように、写真プリント提供装置(「本装置」という)は、外部からの電源の供給を入断する電源スイッチ29と、本装置内部に設けられた各種機器に電源を供給する電源制御部103とを備える。電源制御部103は、外部から入力される電源電圧を安定させ各種機器に供給し、また、各種機器に必要な電圧に変換する制御を行なう。なお、図4では、電源制御部103は、照明装置30、熱対策のためのファン31、UPS(Uninterrupted Power Supply)104に接続されているが、その他電源を必要とするカメラ21、プリンタ12等にも接続されている。具体的には、カメラ21やプリンタ12等は、電源制御部103からUPS104を介して電源が供給される。
上記UPS104を設けることで、停電等の突発的な電源切断の発生により、撮影側コンピュータ装置101や編集側コンピュータ装置151等の動作が不安定になり、本装置の故障の原因となりうることを防止することができる。すなわち、本装置には、常に電源が安定的に供給されている。
具体的には、UPS104は、電源制御部103への電源が切断されても、しばらくの間、電源をバックアップするとともに、撮影側コンピュータ装置101や編集側コンピュータ装置151等に停電したことを示す停電信号を送信する。撮影側コンピュータ装置101や編集側コンピュータ装置151は、UPS104から送信された停電信号に基づいて実行しているプログラムの終了処理を行ない、プログラムを正常に終了させる。また、UPS104は、停電時には、電源を必要とする撮影側制御部102、編集側制御部153、その他の装置等にも電源を供給する。
上記撮影側コンピュータ装置101は、各種機器の制御を行なう演算装置であるCPU(Central Processing Unit)101aと、装置を動作させるためのプログラム、そのプログラムで必要なグラフィックデータ、音声データ、撮影された画像(撮影画像)、およびその他の各種画像等を記憶する記憶装置101bと、プログラムの一時的な作業領域ともなるメモリ101cと、周辺機器を制御するためのソフトウェアであるドライバ101dと、LANケーブルを介して外部機器と接続された場合に通信を行なう通信部101eとを含んで構成されている。
上記編集側コンピュータ装置151は、各種機器の制御を行なう演算装置であるCPU151aと、装置を動作させるためのプログラム、そのプログラムで必要なグラフィックデータ、音声データ、撮影画像、撮影画像に合成するためのフレームや背景等の合成用画像、およびその他の各種画像等を記憶する記憶装置151bと、プログラムの一時的な作業領域ともなるメモリ151cと、周辺機器を制御するためのソフトウェアであるドライバ151dと、LANケーブルを介して外部機器と接続された場合に通信を行なう通信部151eとを含んで構成されている。
なお、撮影側コンピュータ装置101および編集側コンピュータ装置151は、上述のような機能を備えているものであれば、例えばPC(パーソナルコンピュータ)、ボードコンピュータ等であってもよく、その形態は問わない。また、コンピュータ装置、制御回路は、それぞれ2つで構成されているが、これに限定されるものでなく、それぞれ1つでも構わない。
上記撮影側コンピュータ装置101の記憶装置101bには、撮影側の動作を制御するプログラムが格納(記憶)されている。撮影側コンピュータ装置101は、このプログラムを読出して実行し、後述の撮影側の装置の制御をする。
一方、編集側コンピュータ装置151の記憶装置151bには、編集側の動作を制御するプログラムが格納されている。編集側コンピュータ装置151は、このプログラムを読出して実行し、後述の編集側の装置の制御をする。このようにすることにより、撮影側、編集側のそれぞれで並列にプレイをすることが可能になる。なお、電源スイッチ29が操作され、本装置に電源プラグより電源が投入されると、撮影側コンピュータ装置101および編集側コンピュータ装置151の電源が投入され、それぞれのプログラムが自動で起動されて本装置が動作可能な状態となる。また、CPU151aは、後述の編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)と編集処理(図6のS14)とを制御する制御手段としての機能も果たす。
つぎに、撮影側の各装置の機能について詳しく説明する。
撮影側コンピュータ装置101には、カメラ21a,21b、UPS104、タッチパネルディスプレイ111、編集側コンピュータ装置151および撮影側制御部102が接続されている。タッチパネルディスプレイ111は、ディスプレイにタッチパネルが積層され、実行されるプレイ方法(コース)の選択などの選択肢を表示すると共に、上下左右に選択肢の選択を移動させるカーソルボタンと、当該選択を決定する決定ボタンと、当該決定をキャンセルするキャンセルボタンとを含んで構成される操作ボタンや選択ボタンと、プレイ待機中のデモ画像、プレイ進行に応じた案内画像、選択画像等のユーザ15に必要な画像を撮影側コンピュータ装置101のプログラムが指示した内容で適宜画面表示し、該操作ボタンや選択ボタンの画像領域に、ユーザ15が指等で触れることにより、ユーザからの操作を受け付ける。
なお、タッチパネルディスプレイ111は、デモ画像、実行されるプレイ方法(コース)の選択などの選択肢を表示するのみであって、ユーザからの入力操作を受け付けないディスプレイであってもよい。この場合、切換ボタン、決定ボタン、キャンセルボタン等のボタンを含んで構成された操作部を撮影側筐体1の前面等のようにユーザ15が操作可能な位置に設けユーザ15からの入力を受け付けるようにしてもよい。また、タッチパネルディスプレイ111に替えて、タッチペンでの入力受け付け可能なタブレットディスプレイであってもよい。
カメラ21a,21bは、分配器23を介してライブモニタ24L,24R,25L,25Rに接続されている。また、カメラ21a,21bは、フラッシュ制御部113にも接続されている。分配器23は、カメラ21aから送信された映像信号をライブモニタ24L,24Rに送信し、カメラ21bから送信された映像信号をライブモニタ25L,25Rに送信する。これにより、カメラ21aで撮像されている動画は、それぞれのライブモニタ24L,24Rに同時にライブ映像として表示され、カメラ21bで撮像されている動画は、それぞれのライブモニタ25L,25Rに同時にライブ映像として表示される。
カメラ21a,21bは、撮影側コンピュータ装置101からUSB(Universal Serial Bus)ケーブル等の電気信号を送信可能なケーブルを介してシャッタ動作の指示を示すシャッタ動作信号を受信すると、フラッシュ115を発光させる旨の同期信号をフラッシュ制御部113に送信する。フラッシュ制御部113は、同期信号に基づいてカメラ21a,21bのシャッタ動作タイミングに同期してフラッシュ115を発光させる。これは、一般にX接点と呼ばれる同期方法である。そして、カメラ21a,21bは、被写体を撮像し、被写体の画像(静止画)である撮影画像を得る。カメラ21a,21bによって撮像された撮影画像は、カメラ21a,21bより取り出され、必要に応じて撮影側コンピュータ装置101内部の記憶装置101bにデータとして格納される。
なお、カメラ21a,21bは、無線で撮影側コンピュータ装置101と接続されていてもよい。すなわち、カメラ21a,21bで撮影される画像を無線で撮影側コンピュータ装置101に送信できるようにしてもよい。具体的には、カメラ21a,21bとして、いわゆるコンパクトフラッシュ(R)等の外部記録媒体を差込んでその外部記録媒体と画像データ等の情報を送受信するための差込口を有する一般的なデジタルカメラを用いる。そして、撮影側コンピュータ装置101と無線で送受信できる通信媒体が上記差込口に差し込まれることで、カメラ21a,21bで撮影される画像データ等の情報が上記通信媒体を介して撮影側コンピュータ装置101に送信可能になるようにしてもよい。
このようにすることで、カメラ21a,21bは、USB等の通信ケーブルを介することなく、直接、撮影側コンピュータ装置101とワイヤレスで通信が可能となる。これにより、カメラ21a,21bを自由に移動させることができ、写真プリント提供装置においてユーザ15の撮影方法の自由度が高まる。さらに、撮影した画像をコンピュータ装置101の内部の記憶装置101bに直接保存することが可能になるため、カメラ21a,21b側で撮影した画像を一旦メモリに保存するという処理工程を省くことができる。すなわち、撮影した画像を保存する一連の処理工程が短縮できるため、ユーザ15の待ち時間を短縮することができる。
上記撮影側制御部102には、撮影側サービスパネル105、撮影側スピーカ23L,23R、背景装置51、およびコイン制御部107が接続されている。
上記撮影側サービスパネル105は、投入されたコインの枚数をカウントするコインカウンタ、印刷されたプリントの枚数をカウントするプリントカウンタ、撮影側スピーカから出力する音声のボリュームを調整する音量調節つまみ、撮影側テストモードを行なうためのテストボタン、および対価を受け付けなくても装置が利用できるようにするためのサービスボタン等を備えるパネルであって、本装置の設置者等が各種設定やメンテナンスの操作を行なう際に用いられる。このため、撮影側サービスパネル105は、ユーザ15が容易に操作することができないように、撮影側筐体1内部に設置される。
撮影側サービスパネル105は、テストボタンやサービスボタンが操作(押下)されたことを示す信号を撮影側制御部102に送信する。また、撮影側サービスパネル105は、撮影側制御部102からの送信された制御信号により、コインカウンタ、プリントカウンタを動作させる(例えば、カウンタを1インクリメントする)。また、撮影側サービスパネル105は、音量調節つまみで調整された音量信号を撮影側制御部102に対して出力する。これにより、撮影側コンピュータ装置101から撮影側制御部102を介して撮影側スピーカ23L,23Rに送信された音声信号は、撮影側サービスパネル105上の音量調節つまみで調整された音量で撮影側スピーカ23L,23Rから音として出力される。
ここで写真プリント提供装置の設置者とは、当該写真プリント提供装置を設置し営業を行なっている店舗等の経営者、管理者、および従業員、営業員等であり、営業中に、利用者に対応できるものを含む。
上記背景装置51は、複数の多色集合LEDランプ42(図20〜図22参照)を備える。それらの多色集合LEDランプ42は、LEDランプ41a,41b,41cを有し、各LEDランプ41a,41b,41cの発光パターンによって背景を形成する。具体的には、背景装置51は、撮影側コンピュータ装置101から撮影側制御部102を介して、発光パターン信号を受信し、その発光パターン信号に基づいて各LEDランプ41a,41b,41cを点灯または消灯させる。すなわち、撮影側コンピュータ装置101は、背景装置51の表示を制御する背景制御手段としての機能を果たす。
上記コイン制御部107は、コイン投入口26(図2参照)に投入されたコインの正当性を検出(判別)し、コインが正当なものであれば、コインが投入されたことを示すコイン投入信号を撮影側制御部102に送信する。また、コイン制御部107は、撮影側制御部102から送信される制御信号により、コイン投入口26をブロック(閉鎖)したり、投入されたコインをコイン返却口27(図2参照)に排出(対価受領拒否)し、コインの投入を受け付けないようにすることができる。さらに、本装置がコイン投入口26に代えて対価の受付機能を備える場合(例えば、電子的に対価を受け付ける読取装置を備える場合)には、コイン制御部107は、上述の対価の受付機能により受け付けた対価の正当性を検出して、その対価が正当なものであれば、対価を受け付けたことを示す対価受領信号を撮影側制御部102に送信する。撮影側制御部102は、その対価受領信号を撮影側コンピュータ装置101に送信する。撮影側コンピュータ装置101は、撮影側制御部102から対価受領信号を受信して、プレイの開始等の所定の処理を実行する。
つぎに、編集側の各装置の機能について詳しく説明する。
編集側コンピュータ装置151には、タッチペン14L,14Rの入力を受け付けるタブレットディスプレイ13、プリンタ12、編集側制御部153、撮影側コンピュータ装置101およびUPS104が接続されている。
上記表示手段としてのタブレットディスプレイ13は、撮影側コンピュータ装置101から受信した情報(カメラ21で撮影された撮影画像、編集画像等の必要な表示画像)を編集側コンピュータ装置151のプログラムから指示された内容で出力して表示するとともに、タッチペン14L,14Rよりの入力を受け付ける機能を有する。すなわち、タブレットディスプレイ13は、タッチペン14L,14Rでタッチされた位置を検出し、検出した位置に応じた指示信号を編集側コンピュータ装置151に送信する機能を有する。
なお、本実施例では、タブレットディスプレイ13は、1台であるが複数台備えていてもよい。また、それに応じてタッチペン14L,14Rも同様にさらに設けてもよい。また、タッチペン14L,14Rは、後述の編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)で選択し得る落書き入力領域70の数の最大数と同数配置されていることが望ましい。
上記プリンタ12は、上記撮影画像と、上記編集画面の落書き入力領域70に入力された落書き入力画像との合成画像等を紙やシール等の印刷媒体35に写真プリントとして印刷出力するとともに、プリンタ12の状態を編集側コンピュータ装置151に通知する。編集側コンピュータ装置151は、その状態に応じて編集側制御部153にプリンタ12の状態を示すプリンタ情報信号を送出する。編集側制御部153は、編集側コンピュータ装置151から送信されたプリンタ情報信号に基づいて印刷中LED10または印刷エラーLED11を点灯または点滅させる制御を行なう。
上記編集側制御部153には、編集側サービスパネル155、編集側スピーカ16、印刷中LED10、および印刷エラーLED11が接続されている。
上記編集側サービスパネル155は、編集側スピーカ16から出力する音声のボリュームを調整する音量調節つまみ、編集側テストモードを行なうためのテストボタン等を備えるパネルであって、本装置の設置者等が各種設定やメンテナンスの操作を行なう際に用いられる。このため、編集側サービスパネル155は、ユーザ15が容易に動作することができないように本装置内部に設置される。上記編集側サービスパネル155は、テストボタンが押下されたことを示すテストボタン操作信号を編集側制御部153に送信する。
また、編集側コンピュータ装置151から編集側制御部153を介して編集側スピーカ16に出力された音声信号は、編集側サービスパネル155上の音量調節つまみで調整された音量で編集側スピーカ16から出力される。
なお、本実施例においては、図4に示すように、本装置が2台のコンピュータ装置を含んで構成され、以降に説明する処理は、撮影側コンピュータ装置および編集側コンピュータ装置のCPUがそれぞれのプログラムを実行することで行なわれるものとするが、本装置に含まれるコンピュータ装置の数は2台に限定されず、撮影側、編集側の処理を1台のコンピュータ装置で制御してもよいし、2台以上のコンピュータ装置で処理を適宜分散して制御してもよい。
つぎに、図5〜図7のフローチャートを参照して、上記写真プリント提供装置の動作の一例について説明する。ここで、図5〜図7において、「S」はステップを意味する。
図5は、撮影側コンピュータ装置101のCPU101aの制御処理を示し、図6および図7は、編集側コンピュータ装置151のCPU151aの制御処理を示す。
これらの処理は、各コンピュータ装置のCPUが、記憶装置に記憶される各々のプログラム(撮影操作側のプログラムと編集操作側のプログラムと)をそれぞれのメモリに読出して並列的に実行する。これにより、各制御処理が並列的に行なわれ、撮影側、編集側で同時にプレイすることが可能になる。
まず、図5を参照して、撮影側コンピュータ装置101のCPU101aの制御処理について説明する。
電源スイッチ29が操作され、電源が投入されると、撮影側コンピュータ装置101のCPU101aは、記憶装置101bに記憶されたプログラムを起動する。そして、撮影側コンピュータ装置101のCPU101aは、撮影側コンピュータ装置101に接続されている各種機器が正常に動作可能な状態になっていると、CPU101aは、本装置の名称、特長、遊び方等の情報を表したデモ画面をタッチパネルディスプレイ111に表示するタイトルデモ処理を行なう(S1)。このとき、撮影側スピーカ23L,23Rから上記情報を音声で出力して案内してもよい。上記デモ画面や音声による案内(いわゆるタイトルデモ)により、ユーザ15に本装置の利用を促す。
ついで、CPU101aは、デモ画面が表示されている状態で、撮影側サービスパネル105において、テストボタンが押されたか否かを判別する(S2)。ここで、テストボタンが押されたと判別すると(S2で“YES”)、S3に進み、テストボタンが押されていないと判別すると(S2で“NO”)、S4に進む。
テストボタンが押されると(S2で“YES”)、当該写真プリント提供装置のメンテナンスを行なうためのテストモードを起動する(S3)。このテストモードは、写真プリント提供装置の設置者等が写真プリント提供装置を操作するためのモードであり、このモードにおいては当該写真プリント提供装置の利用状況(例えば、コイン投入数等)の確認や、カメラ21a,21b、プリンタ12、サイドカーテン6a等の周辺機器の調整ができ、種々の設定を受け付ける。このテストモードを終了すると、S2に戻る。
また、上記テストモードでは、編集画面のレイアウトを設定できるようになっている。
具体的には、上記テストモードにおいては、本装置の設置者等の所定の操作(例えば、編集画面レイアウト設定ボタンの操作)により、図8に示す編集画面レイアウト設定画面が表示される。本装置の設置者等は、この編集画面レイアウト設定画面でユーザ15が後述の編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)において選択しうる編集画面を任意に複数選択することができるようになっている。
より詳しく説明すると、図8は、上記編集画面レイアウト設定画面において、9つの編集画面のレイアウト例が表示され、その中から7つの編集画面のレイアウト例が選択されている状態を示す。ここで、選択された7つの編集画面のレイアウト例は、後述の編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)における編集画面レイアウト選択画面で表示される。ユーザ15は、編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)において、その7つの編集画面のレイアウト例の中から編集画面のレイアウト例を任意に選択することができ、その選択した編集画面のレイアウト例と同じレイアウトの編集画面で編集プレイを行なうことができるようになっている。
なお、編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)が行なわれない写真プリント提供装置であっても、上記テストモードにおいて、本装置の設置者等がユーザ15に対して編集プレイを行なわせる編集画面を選択できるようにしてもよい。すなわち、前述の編集画面選択ステップとして、編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)に代えて上記テストモード(図5のS3)が採用される。
具体的には、上記テストモードにおいて、本装置の設置者等の所定の操作により図9に示す編集画面レイアウト設定画面を表示する。そして、本装置の設置者等が、この編集画面レイアウト設定画面でユーザ15が編集プレイを行なう編集画面を任意に選択することができるようにする。
より詳しく説明すると、図9は、上記編集画面レイアウト設定画面において、9つの編集画面のレイアウト例が表示され、その中から1つの編集画面(左上の編集画面)のレイアウト例が選択されている状態を示す。ユーザ15は、後述の編集処理(図6のS14)において、その選択された1つの編集画面のレイアウト例と同じレイアウトの編集画面で編集プレイを行なうことができるようにする。
これにより、例えば、2つの落書き入力領域70を備える写真プリント提供装置において、2本のタッチペン14L,14Rのうち1本が壊れてしまい、片方のタッチペンしか使えないということがあった場合、そのまま写真プリント提供装置自体の運転を停止させてしまい、そのタッチペンを修理するまで収益があがらなくなってしまったり、写真プリント提供装置を運転させておくが、2つの落書き入力領域70があるにもかかわらず、1本のタッチペンしか使用できないままに放置しておいて、ユーザ15に対して迷惑をかけたり、不自然に思わせたりする等という問題を防止することができる。
例えば、上記のような問題が発生した場合、上記テストモードにおいて、ユーザ15が編集プレイを行なう編集画面を1画面の編集画面レイアウト(1画面モードの編集画面)に設定しておくことができるため、片方のタッチペンしか使えないという場合でもユーザ15が上述のように不自然に感じ、顧客満足度が低下するというようなことを防止することができる。また、写真プリント提供装置の運転を停止させておく必要がないため、収益の低下を防止することができる。すなわち、写真プリント提供装置を設置した遊戯店や、写真プリント提供装置の状態や状況にあわせた設定が可能になる。
図5に示すように、本装置は、このタイトルデモによる案内している間に対価の投入を受け付けるようになっている。CPU101aは、デモ画面が表示されている間にコイン制御部107から検出信号を受信し、所定の対価(例えば、400円)を受け付けたか否かを判別する(S4)。ここで、対価を受け付けたと判別すると(S4で“YES”)、S5に進み、対価を受け付けていないと判別すると(S4で“NO”)、S1に戻る。
所定の対価を受け付けると(S4で“YES”)、CPU101aは、撮影側コンピュータ装置101の記憶装置101bに記憶されたデータ(各種のガイダンスや撮影方法の案内を示す画像データ、およびサウンドデータ)を読出し、読出した画像データおよびサウンドデータをグラフィックI/F回路(図示していない)およびサウンドI/F回路(図示していない)に送信する。そして、タッチパネルディスプレイ111はグラフィックI/F回路から送信された画像信号を画像として表示し、スピーカ23L,23RはサウンドI/F回路から送信された音声信号を音として出力し、ユーザ15に対して適宜、各種のガイダンス等の指示を出力し、撮影方法の案内する。そして、アンケート画面をタッチパネルディスプレイ111に表示し、ユーザ15にアンケートを実施するアンケート選択処理を行なう(S5)。このアンケート選択処理では、ユーザ15から使用者に関する情報を受け付ける。
上記アンケート画面(アンケート選択の画面)は、撮影人数、好みの画質、髪の色、服装、肌の色、撮影したいシチュエーション、所望のBGM、所望の背景、編集プレイの熟練度および男女比等の使用者に関する情報を選択可能に提示し、それらの選択を受け付ける画面である。アンケート画面では、ユーザ15は、各アンケート項目を表示する各選択画面(例えば、後述の撮影人数選択画面)に沿って、その選択画面に表示される選択領域(ボタン)の中から、アンケートの答えに該当する選択領域をタッチしてアンケートに答えるようになっている。なお、アンケート画面に提示される使用者に関する情報は、上記のような情報に限定されるものではない。
ここで、上記選択画面として撮影人数を選択させる撮影人数選択画面をタッチパネルディスプレイ111に表示し、ユーザ15に対して撮影するユーザ15の人数を選択させる場合について説明する。
まず、撮影側コンピュータ装置101は、上記撮影人数選択画面をタッチパネルディスプレイ111に表示させ、ユーザ15から使用者に関する情報としての撮影人数の選択を受け付ける。撮影人数選択画面では、ユーザ15に対して撮影するユーザ15の人数を選択可能に提示される。そして、ユーザ15は、撮影人数選択画面に沿ってタッチパネルディスプレイ111の画面上の該当する人数に対応する選択領域(ボタン)をタッチ(決定)するようになっている。
上記選択領域をタッチされると、撮影側コンピュータ装置101のCPU101aは、タッチパネルディスプレイ111から受信した信号に基づいて撮影側制御部102を介して照明装置30に対して制御信号を送信し、撮影する人数に応じて照明部18a〜18bの照明の設定を変更する。例えば、撮影する人数が多ければ照明の光量を増やし、撮影する人数が少なければ、光量を減らすようにして、被写体に適度な光が照射されるように照明の設定を変更する。
このため、撮影する人数に応じて好適な、より美しい撮影が実現できる。また、ここで受け付けた撮影人数を記憶装置101bに記憶し、後で説明する編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)でレイアウトを選択するときの編集画面レイアウト選択画面や、シール分割のレイアウトを選択するときのシールレイアウト選択画面のレイアウト(構成)を人数に対応して変更することが好ましい。
すなわち、本発明において、上記編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)の実行に先立ってユーザ15の人数を入力する入力ステップであるアンケート選択処理(図5のS5)を備え、上述のように、上記編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)では、入力されたユーザ15の人数に対応して設定された編集画面を選択するようにすることで、上記編集処理(図6のS14)において人数に対応して設定されたレイアウトの編集画面で落書き入力を実行することができる。これにより、例えば、1組のユーザ15のいずれかが上記落書き入力領域70や上記落書き機能選択領域71が足りず落書き入力を実行し難いということを防止することができ、ユーザ15の全員が満足のいく遊戯を提供することができる。
上記アンケート選択処理(S5)では、アンケート選択時間に時間制限が設けられている。すなわち、ユーザ15がアンケートの選択操作を規定時間内で行なうように設定されている。また、アンケート選択画面には、ユーザ15が選択操作可能な残り時間が表示されるようになっている。この残り時間がなくなると、現在選択されている選択肢が決定され、自動的に次の処理(本実施例では、S6)へ進むようになっている。以降の説明においても、特に説明しない限り、残り時間の表示が上述と同様に行なわれる。
上記アンケート選択処理(S5)においてのユーザ15によるアンケートの選択結果は、撮影プレイに反映されるようになっている。このアンケートの選択結果は、1回のプレイにおける全ての撮影について用いられてもよい。また、撮影ごとに上記アンケート選択処理(S5)を行なって、ユーザ15によるアンケートの選択操作が行なわれてもよい。アンケートの選択操作を撮影ごとに行なうことにより、ユーザ15は、1回のプレイで違ったタイプの画像を写真プリントとして得ることができ、遊戯に対しての満足度が向上する。
上記アンケート選択処理(S5)が終了すると、CPU101aは、カメラ21a,21bで被写体であるユーザ15を撮影する撮影処理を行なう(S6)。この撮影処理では、撮影側コンピュータ装置101のCPU101aは、カメラ21aまたはカメラ21bが取得する撮像映像を、ライブモニタ24L,24Rまたはライブモニタ25L,25Rにリアルタイムに表示する。撮像映像が各ライブモニタにリアルタイムに表示されることで、ユーザ15は、各ライブモニタに表示される画像を見ながら、好みの表情やポーズをとることができる。なお、ここでは、カメラ21a,21bが取得した画像をそのまま各ライブモニタに表示してもよいし、左右に反転処理して表示してもよい。左右に反転処理して表示した場合、ユーザ15の姿を鏡に写す方向と同じ方向で各ライブモニタに表示することができる。そのため、ユーザ15は、各ライブモニタを見ながら好みの表情やポーズをとることが容易になる。
撮影側コンピュータ装置101は、カメラ21a,21bに撮影信号を送信し、カメラ21a,21bがその撮影信号に応じてシャッタを切ることで、カメラ21a,21bから撮影側コンピュータ装置101の記憶装置101bに静止画像が取込まれる。カメラ21a,21bの撮影タイミングは、撮影側コンピュータ装置101が動作プログラムにしたがって所定のタイミングで自動的に撮影信号をカメラ21a,21bに送信し、時間経過と共に「3、2、1」などのカウントダウンをタッチパネルディスプレイ111あるいはスピーカ23L,23Rに出力してユーザ15に報知されるようにしてもよい。
また、タッチパネルディスプレイ111に表示される撮影画面(ライブ映像)を見ながら任意のタイミングでユーザ15がタッチパネルディスプレイ111に表示される撮影ボタン(具体的には、タッチパネルディスプレイ111上の撮影ボタン領域)にタッチすることで、撮影側コンピュータ装置101が指示信号を受信し、指示信号を受信したタイミングで撮影信号をカメラ21a,21bに送信してもよい。このシャッタ動作によってカメラ21a,21bからの撮影画像が固定され、記憶装置101bに記憶される。
また、シャッタ動作のタイミングと同期して、タッチパネルディスプレイ111の画面を白色に変化させる。具体的には、撮影側コンピュータ装置101は、カメラ21a,21bに撮影信号を送信すると略同時期に、タッチパネルディスプレイ111が画面に白色を表示するようにタッチパネルディスプレイ111を制御する。本実施例において、タッチパネルディスプレイ111は、ユーザ15の正面のカメラ21a,21bの下側に配置されているため、正面部分(タッチパネルディスプレイ111の画面)が白色に変わることによってハイキーな画像(撮影画像)が得られるという効果がある。
図5に示すように、撮影処理(S6)を終了すると、CPU101aは、規定回数の撮影が終了したか否かを判別する(S7)。ここで、規定回数の撮影が終了していると(S7で“YES”)、S8に進み、規定回数の撮影が終了していないと(S7で“NO”)、S6に戻り、撮影処理(S6)を繰返して行なう。
規定回数の撮影が終了すると(S7で“YES”)、CPU101aは、キープ画像選択処理(S8)を行なう。このキープ画像選択処理は、複数の撮影画像の中から以降の編集処理(図6のS14)で用いる撮影画像(キープ画像)を選択するための写真選択画面をタッチパネルディスプレイ111に表示し、ユーザ15より規定枚数(例えば、4枚)の選択を受け付けて、その選択された画像をキープ画像とする。
キープ画像選択処理(S8)では、ユーザ15は、タッチパネルディスプレイ111に表示される写真選択画面において、一覧で表示される複数の撮影画像に対応する選択領域にタッチして選択を行なう。具体的には、写真選択画面において、撮影画像がいわゆるサムネイル画像として選択可能に表示され、ユーザ15は、その中から所望のキープ画像をタッチパネルディスプレイ111の画面上のサムネイル画像をタッチして選択するようになっている。
上記キープ画像が選択され、ユーザ15の操作または時間制限に応じて撮影プレイが終了すると、タッチパネルディスプレイ111に「編集側に移動してください」等の案内を表示し、ユーザ15を編集操作側(編集ブース53)に案内する。このとき、例えば、編集操作側で他のユーザ15が操作している等のように編集操作側で直ちに編集操作を行なうことが不可能な場合には、撮影プレイを終了する前にタッチパネルディスプレイ111を用いてユーザ15に対してミニゲームを行なわせることが好ましい。また、ミニゲームに限定されず、案内表示やお絵描きの操作ヘルプ表示等の遊戯に関する情報をタッチパネルディスプレイ111に表示し、ユーザ15の待ち時間を退屈させないようにすることが好ましい。
1組のユーザに対しての撮影操作側での処理が終了し、撮影操作側から編集操作側に移ると、上記案内表示を終了し、S1に戻る。すなわち、再びタッチパネルディスプレイ111にデモ画面を表示し、次のユーザ15を待機する。また、本発明の写真プリント提供装置のようにコンピュータ装置が2台含まれる場合には、撮影操作側のコンピュータ装置101は、上述の撮影操作側の処理で得られたキープ画像を編集操作側のコンピュータ装置151に対して送信する。これらのキープ画像は、適宜、編集側コンピュータ装置151の記憶装置151bに記憶される。
つぎに、図6を参照して、編集側コンピュータ装置151のCPU151aの制御処理について説明する。
撮影側コンピュータ装置101と同様に、編集側コンピュータ装置151のプログラムが起動されると、CPU151aは、編集側コンピュータ装置151に接続されている各種機器が正常に動作可能か否かをチェックする。正常に動作可能であれば、CPU151aは、タブレットディスプレイ13にユーザ15に利用を待機させるための待機画面を表示する(S11)。
撮影側コンピュータ装置101から送信されたキープ画像の準備が完了すると、CPU151aは、タブレットディスプレイ13に明るさ調整画面を表示し、ユーザ15にキープ画像の色調を調整する操作を提供する明るさ調整処理を行なう(S12)。明るさ調整処理では、ユーザ15は、タッチペン14L,14Rを用いて、キープ画像を好みの色調の画像に調整することができる。
ここで、明るさ調整は、画像の明るさだけを調整するのでなく、例えば、彩度、濃度、色合い等の画像に係わる色調を調整することを含み、さらに、特定の色(例えば、ユーザ15の肌の色や髪の色)のみの色調を補正する等の写真プリント提供装置特有の画像処理を施すことも含む。
明るさ調整画面には、キープ画像選択処理(図5のS8)で選択された各キープ画像を明るさ調整可能に表示するキープ画像表示領域と、各キープ画像の明るさ調整の操作を行なうための明るさ調整ボタンを表示する明るさ調整領域とが含まれる。このような明るさ調整の画像処理には、時間がかからないようにするため、明るさ調整画面の表示に先だって、上記明るさ調整ボタンに対応した画像処理を施した画像を予め作成してメモリに記憶させ、その画像処理を施した画像の中からユーザ15に選択させるようにすることが好ましい。このようにすることで、ユーザ15がボタンを押してから画像が切り替わるまでの時間を短縮でき、操作性をよくすることができる。なお、明るさ調整処理(S12)での明るさ調整処理は、撮影操作側での操作によって、撮影処理(図5のS6)のアンケート選択処理において実行されてもよい。
明るさ調整処理(S12)が終了すると、CPU151aは、編集画面レイアウト選択処理を行なう(S13)。この編集画面レイアウト選択処理では、ユーザ15に対して上記落書き入力領域70および/または上記落書き機能選択領域71のレイアウトが異なる複数種類の編集画面の中から所定の編集画面を選択させるようになっている。具体的には、タブレットディスプレイ13に編集画面のレイアウトを選択する編集画面レイアウト選択画面を表示し、ユーザ15から編集画面のレイアウトの選択を受け付ける。これにより、ユーザ15は、レイアウトの異なる複数の編集画面(例えば、後で図10を参照して説明する第1編集画面72a、第2編集画面72b、第3編集画面72c、第4編集画面72d)の中から任意に編集画面を選択することができるようになっている。
図16に示すように、編集画面は主に、キープ画像を表示して選択可能にする画像選択領域69と、これらの画像選択領域69に表示されるキープ画像の中から選択されたキープ画像を編集対象画像として表示し、ユーザ15が編集入力(いわゆるお絵描き)をするための作業領域である落書き入力領域70と、いわゆるお絵描きパレットと言われている編集ツールを選択するための選択領域である落書き機能選択領域71とで構成される。この構成は、もちろん一例であって限定するものではない。
図10に示すように、上記編集画面レイアウト選択画面には、ユーザ15が撮影画像に対する落書き入力する落書き入力領域70の数が異なる編集画面、ユーザ15が上記落書き入力領域に落書き入力するための落書き機能を選択する落書き機能選択領域71の配置や数が異なる編集画面、画像選択領域69におけるキープ画像の選択方法が異なる編集画面(図示していない)、後述の編集ヒントウィンドウの大きさが異なる編集画面(図示していない)等の編集画面が複数表示され、その中からユーザ15が所定の編集画面を選択できるように、ユーザ15による編集画面の選択を受け付ける。
また、上記編集画面レイアウト選択画面には、ユーザ15が上記所定の編集画面を選択できる時間(制限時間)を表示する残り時間表示領域75と、ユーザ15が編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)を強制的に終了させるための「決定」ボタン73が表示されている。これにより、例えば、ユーザ15によって「決定」ボタン73が押されなくても残り時間が“0”になることで次の処理に進むようになっている。一方、残り時間が“0”になっていなくてもユーザ15によって「決定」ボタン73が押されることでも次の処理(本実施例では、編集処理)に進むようになっている。
1人のユーザ15が複数のキープ画像に対して1つずつ落書きするのに好適な編集画面のレイアウト例は、落書き入力領域70が1つと、落書き機能選択領域71が1つとで構成されている第1編集画面72aである。また、1人のユーザ15が複数の画像を並行して落書きするのに好適な編集画面のレイアウト例は、落書き入力領域70が2つと、落書き機能選択領域71が1つとで構成されている第2編集画面72bである。また、複数のユーザが同一の画像を落書きするのに好適な編集画面のレイアウト例は、落書き入力領域70が1つと、落書き機能選択領域71が複数とで構成されている第3編集画面72cである。また、複数のユーザ15が別々の画像を落書きするのに好適な編集画面のレイアウト例は、落書き入力領域70が複数と、落書き機能選択領域71が複数とで構成されている第4編集画面72dである。
上記第1編集画面72aには「1人で1枚ずつらくがき」と表示され、第2編集画面72bには「1人で同時にたくさんらくがき」と表示され、第3編集画面72cには「みんなで同じ写真にらくがき」と表示され、第4編集画面72dには「みんなで別々にらくがき」と表示されている。このような表示を行なうことにより、ユーザ15に対して人数や編集形態に合った好適なレイアウトの編集画面を選択させることができる。
また、上記編集画面のレイアウト例は、ユーザ15にとってわかりやすい図柄とわかりやすい言葉で表現しておき、ユーザ15が所定の編集画面を選択しやすいようにしておくことが好ましい。ユーザ15が編集画面レイアウト選択画面の「次へ」ボタン76にタッチすると、次のページの第2の編集画面レイアウト選択画面が表示され、さらに違うパターンのレイアウトの編集画面が表示されるようになっている。すなわち、編集画面レイアウト選択処理においては、最初に第1の編集画面レイアウト選択画面が表示され、「次へ」ボタン76がタッチされると、第2の編集画面レイアウト選択画面、第3,第4…の編集画面レイアウト選択画面が表示されるようになっている。このように、編集画面レイアウト選択処理においては、複数の編集画面レイアウト選択画面の中から所定の編集画面レイアウト選択画面を表示し、その所定の編集画面レイアウト選択画面の中から所定の編集画面を選択するようになっている。
すなわち、上記複数種類の編集画面は、少なくとも落書き入力領域70の数が異なる複数種類のレイアウトの編集画面を含み、上記編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)では、落書き入力領域70の数が異なる複数種類の編集画面から、落書き入力領域70の数が適切な編集画面を選択する。これにより、落書き入力領域70の数が適切な編集画面が、例えばユーザ15の人数に対応した数の落書き入力領域70を有する場合、ユーザ15は、それぞれ1つの落書き入力領域70を専有して落書き入力することができる。また、落書き入力領域70の数が適切な編集画面が、例えば上記編集形態に対応した数の落書き入力領域70を有する場合、人数よりも多いあるいは人数よりも少ない数の落書き入力領域70に落書き入力したいユーザ15の編集形態に対応することができる。
上記編集画面のレイアウトは、上述のような構成に限定されるものではなく、各構成要素(落書き入力領域70や落書き機能選択領域71等を含む)の配置が異なるもの、キープ画像の選択方法が異なる(すなわち、画像選択領域69が異なる)もの、後述の編集ヒントウィンドウ83の異なるもの等の編集画面が複数種類用意される。例えば、キープ画像の選択方法は、1つの落書き入力領域70に対して全てのキープ画像の選択を可能にする方法や、複数の落書き入力領域70がある場合、複数の落書き入力領域70のそれぞれに対して、任意のキープ画像を割り当てる方法等がある。このようなキープ画像の選択方法も含めて様々な編集画面レイアウトの構成を提示することが望ましい。
このようにすることにより、本発明の写真プリント提供装置で遊戯するユーザ15は、その人数や編集態様に好適な編集画面のレイアウトを選択し得る。また、ユーザ15は、編集プレイを行ないたくないユーザ15がいる場合等の状況にあわせて、好適な編集画面を選択できる。例えば、編集プレイを行ないたくないユーザ15の落書き入力領域70や落書き機能選択領域71が表示されないレイアウトの編集画面を選択することで、他のユーザ15は、編集入力を効率的に行なうことができるとともに、ユーザ15全員の満足度を向上させることができる。
また、撮影側におけるアンケート選択処理(図5のS5)においては、プレイする人数を選択することができるようになっているが、このプレイする人数に好適な編集画面のレイアウトを編集画面レイアウト選択画面に優先的に表示してもよい。この場合、CPU151aは、撮影側コンピュータ装置101から送信された撮影人数を編集側コンピュータ装置151の記憶装置151bから読出すことにより、プレイする人数に好適な編集画面のレイアウトを編集画面レイアウト選択画面に優先的に表示する。上記優先的に表示とは、第1の編集画面レイアウト選択画面内に表示することを含む。
すなわち、上記編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)では、入力された使用者の人数に応じた優先順に編集画面を上記タブレットディスプレイ13に表示してユーザ15に選択入力を行なわせる。これにより、ユーザ15は、人数や編集形態に適した編集画面を選択し易くなり、効率的に素早く編集画面を選択することができる。これにより、例えば、ユーザ15が人数や編集形態に適した編集画面を選び損ねることを防止することができ、ユーザ15の遊戯に対する満足度を向上させることができる。
また、タブレットディスプレイ13が複数台設置されている場合も、各々のタブレットディスプレイ13において、ユーザ15が所望の編集画面を選択できるようにしてもよい。このようにすることにより、タブレットディスプレイ13全体として、様々な種類の編集画面の組合せが可能である。
例えば、図11に示すように、タブレットディスプレイ13を2台設置した場合には、図示のような編集画面レイアウト選択画面が表示される。なお、上述のように、編集画面レイアウト選択画面には、残り時間表示領域75と「決定」ボタン73が表示されているが、図において編集画面レイアウト選択画面は、残り時間表示領域75と「決定」ボタン73を省略して示している。
図11(a)は、各タブレットディスプレイ13において同じ編集画面レイアウト選択画面が表示されている様子を示す。図11(b)は、図示の左側のタブレットディスプレイ13に編集画面レイアウト選択画面が表示され、右側のタブレットディスプレイ13に「編集画面をもうひとつのディスプレイで選んでね」と表示され、ユーザ15に対して左側のタブレットディスプレイ13で編集画面を選択するように促している様子を示す。なお、図11(a)に示すように、それぞれのタブレットディスプレイ13でそれぞれ所望の編集画面を選択するようにしてもよいし、図11(b)に示すように、1つのタブレットディスプレイ13で一括して編集画面を選択するようにしてもよい。また、アンケート選択処理(図5のS5)においてユーザ15に編集画面を選択させるようにしてもよい。
つぎに、図12を参照して、タブレットディスプレイ13を2台設置した場合に表示する編集画面のレイアウト例について説明する。
図12(a)は、両方のタブレットディスプレイ13に落書き入力領域70がそれぞれ1つずつ表示されている例である。すなわち、落書き入力領域70が1つあるレイアウトの編集画面は、1画面モードの編集画面である。図12(b)は、片方のタブレットディスプレイ13に落書き入力領域70を1つ設け、他方のタブレットディスプレイ13に落書き入力領域70が2つあるレイアウトを選択した場合の編集画面の例である。すなわち、落書き入力領域70が2つあるレイアウトの編集画面は、2画面モードの編集画面である。図12(c)は、両方のタブレットディスプレイ13に2画面モードの編集画面が表示されている例である。もちろんこのレイアウトに限定されるものではない。
すなわち、上記タブレットディスプレイ13を複数備え、上記複数のタブレットディスプレイ13においてそれぞれ上記編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)および上記編集処理(図6のS14)をユーザ15に実行させるようになっている。これにより、様々なレイアウトの編集画面を表示することができ、ユーザ15は上記編集処理(図6のS14)において人数や編集形態により一層適した編集画面で落書き入力を実行することができる。また、図12(c)に示すように、2つのタブレットディスプレイ13が備えられた場合、2つのタブレットディスプレイ13に2つずつ、すなわち4つの落書き入力領域70を表示することができる。これにより、1つのタブレットディスプレイ13に落書き入力領域70を4つ表示するよりも、落書き入力領域70を大きく表示することができ、複数のユーザ15で落書き入力を実行する際にそれぞれのユーザ15は落書き入力し易くなる。
また、上記編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)では、上記落書き入力領域70が1つ設けられた1画面モードの編集画面と、上記落書き入力領域70が2つ設けられた2画面モードの編集画面とのうち適切な編集画面を選択するようになっている。これにより、ユーザ15は、上記編集処理(図6のS14)において1画面モードの編集画面または2画面モードの編集画面の落書き入力領域70に当該編集画面の落書き機能選択領域71で選択された機能による落書き入力を実行することができる。
具体的には、上記1画面モードの編集画面は、上記落書き入力領域70と上記落書き機能選択領域71がそれぞれ1つずつ設けられ、上記2画面モードの編集画面は、上記落書き入力領域70と上記落書き機能選択領域71がそれぞれ2つずつ設けられている。これにより、落書き入力が実行される可能性の高いレイアウトの編集画面が用意されるため、ユーザ15の満足度を向上させることができる。また、それぞれの落書き入力領域70に対応してそれぞれ落書き機能選択領域71が設けられていることから、複数人で落書きを行なう場合にプレイの独立性が確保でき、操作性が向上する。
また、このようにすることにより、ユーザ15が編集態様等の遊戯状況にあわせて所望の編集画面を選択でき、1台のタブレットディスプレイ13で編集するよりも画面が大きく表示されるため、複数のユーザ15で編集する際に編集し易くなる。
なお、上述のように、2台のタブレットディスプレイ13を設置するときにタブレットディスプレイ13の間隔が狭いと、4人以上で編集する際には、真中の位置に立つユーザ15が、編集しづらくなることを防止するため、2台のタブレットディスプレイ13の間は4人がゆとりを持てる程度の間隔があいていることが望ましい。
また、図13に示すように、編集画面においては、編集画面のレイアウトを切り替えることを可能とするための編集画面切替ボタン80を画面に構成している。
図13に示すように、編集側コンピュータ装置151のCPU151aは、タブレットディスプレイ13に表示された編集画面切替ボタン80がタッチペン14L,14Rでタッチされると(タブレットディスプレイ13の画面のうち編集画面切替ボタン80が表示されている表示領域がタッチペン14L,14Rによってタッチされたという指示信号を受け付けると)、編集画面レイアウト選択画面をタブレットディスプレイ13に表示し、ユーザ15による編集画面の選択を受け付ける。ユーザ15によって、編集画面の選択が行なわれると、該選択した編集画面をタブレットディスプレイ13に表示するようになっている。なお、編集画面切替ボタン80がタッチされる毎に、次々にレイアウトの異なった編集画面に切り替わるようにしてもよい。
すなわち、CPU151aは、上記編集ステップにおいて、ユーザ15の操作(本実施例では、ユーザ15がタッチペン14L,14Rで編集画面切替ボタン80をタッチすること)により、上記編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)で選択された編集画面を当該編集画面とは別の編集画面に切り替えるようになっている。これにより、例えば、ユーザ15は、編集画面のレイアウトが気に入らない場合や、途中で1人のユーザ15が編集プレイを終わらせたいが、他のユーザはまだ編集プレイをしていたい場合など、編集途中でユーザ15が編集画面のレイアウトを変更したいときに、その状況に対応した編集画面のレイアウトに切り替えることができる。このように、ユーザ15は、プレイ人数や編集形態に合わせて編集画面を変更することができるため、効率よく編集プレイを行なうことができる。
なお、編集画面は、ユーザ15によって選択されるようになっているが、これに限定されるものではなく、CPU151aによって自動的に選択されるようにしてもよい。この場合、例えば、CPU151aは、キープ画像選択処理(図5のS8)において選択されたキープ画像の枚数に応じたレイアウトの編集画面を自動的に選択するようにしてもよい。
ここで、図14を参照して、キープ画像選択処理(図5のS8)において選択されたキープ画像の枚数に応じて、編集画面を自動的に選択するようにした場合について説明する。図示のA〜Fは、それぞれ撮影処理(図5のS6)において撮影された画像(撮影画像)を示す。
図14(a)に示すように、撮影処理(図5のS6)においてユーザ15によりキープ画像が選択されると、その選択されたキープ画像の選択枚数に応じて編集画面が選択される。具体的には、図14(b)に示すように、A〜Fの撮影画像のうちキープ画像としてAとCの2枚選択した場合は、図14(d)に示すように、編集画面は、2枚編集するのに好適な1人用の編集画面(1画面モード)に決定される。図14(c)に示すように、A〜Fの撮影画像のうちA、C、D、Fの4枚選択した場合は、編集画面は、4枚編集するのに好適な2人用の編集画面(2画面モード)に決定される。この場合、各編集画面において後で他の編集画面に切り替えることができるようにしておくことが望ましい。
また、上記の例に限られず、CPU151aは、アンケート選択処理(図5のS5)において選択された人数に応じて、編集画面を自動的に選択するようにしてもよいし、例えば顔認識等により人数を判別する人数認識装置を設け、その判別結果に応じて、編集画面を自動的に選択するようにしてもよい。
図6に示すように、編集画面レイアウト選択処理(S13)が終了すると、CPU151aは、後で図7を参照して後に詳しく説明する編集処理を行なう(S14)。この編集処理では、上記編集画面レイアウト選択処理(S13)において選択された編集画面を上記タブレットディスプレイ13に表示してその落書き入力領域70に当該編集画面の落書き機能選択領域71で選択された機能による落書き入力をユーザ15に実行させるようになっている。具体的には、タブレットディスプレイ13に選択された編集画面を表示し、ユーザ15がキープ画像に対して編集用画像を入力する編集入力(お絵描き入力)を受け付けるようになっている。
ここで、ユーザ15は、図16に示すような編集画面において、落書き画像(編集用画像)を入力するために用いられる編集機能(ツール)として落書き機能選択領域71に表示されるペン、スタンプ、背景、色、線種、および柄等の中から、所望するツールをタッチペン14L,14Rで選択する。そして、落書き入力領域70に対して、選択されたツールを用いた任意の画像や文字等の編集用画像を入力する。すなわち、CPU151aは、上記編集用画像の入力を受け付ける。
ユーザ15は、タッチペン14L,14Rで落書き機能選択領域71に表示された種々の落書き画像の中から好みの落書き画像を選択し、撮影画像を表示する落書き入力領域70の任意の位置にタッチすることで、その位置に選択した落書き画像を入力することができる。すなわち、ユーザ15は、落書き入力領域70に表示された撮影画像の任意の位置に落書き機能選択領域71から選択した落書き画像を合成することができる。なお、入力された落書き画像は、スタンプ画像の層、フレーム画像の層等、それぞれ複数の画層で構成されていてもよい。
上記編集処理(S14)において、CPU151aは、編集画面にキープ画像と、入力されたペン画像や編集用画像とをメモリ上のそれぞれ別のレイヤに展開しタブレットディスプレイ13上にそれらレイヤを重ねて表示する。それぞれのレイヤのどちらを上に表示するかは、用途により設定されている。例えば、編集用画像をキープ画像の前景画像とする場合には編集用画像が上のレイヤとなり、キープ画像の背景画像とする場合には編集用画像が下のレイヤとなる。さらに、編集用画像は、スタンプ画像のレイヤ、フレーム画像のレイヤなど、それぞれ機能ごとの複数のレイヤで構成されていてもよい。このように編集用画像を表示するレイヤを複数のレイヤとすることにより、「ひとつもどる」、「ひとつすすむ」、および「はじめから」などの編集過程のコントロールを容易に実現できる。この編集処理(S14)では、CPU151aによって予め決められた時間内(例えば、120秒以内)に操作を行なうように制御される。すなわち、ユーザ15は、その時間に達するまで編集用画像の入力を行なうことができる。
具体的には、CPU151aは、編集処理が開始されてからの時間を計時する計時手段としての機能を果たし、編集処理が開始されてから所定の時間が経過すると、編集処理を終了するようになっている。このようにすることで、ユーザ15の1回のプレイ時間が長引くことを防止することができ、写真プリント提供装置の稼動回転率(顧客回転率)の低下を防ぐことができる。
本実施例では、編集画面に編集方法のヒントを与えたり、編集を誘導し、編集画面における編集方法を案内する案内手段としての編集ヒントボタン82や編集ヒントウィンドウ83を設け、編集処理(S14)において編集に慣れていないユーザにわかりやすく編集方法を案内したりヒントを与えたりするように構成されている。
図16に示すように、編集ヒントボタン82と編集ヒントウィンドウ83では、CPU151aは、ユーザ15が、編集時にタッチペン14で編集ヒントボタン82をタッチすると、編集ヒントウィンドウ83に文字等で編集のヒントや上手な使い方などをランダムに表示するようになっている。
図17に示すように、上記編集のヒントの具体例としては、図17(a)に示す質問系ヒントや図17(b)に示す落書きアイデア系ヒントがある。質問系ヒントは、編集ヒントウィンドウ83に「今日は何食べた?」、「今日はどこにきてるの?」、「名前書いた?」等のように、画像に落書きする言葉(具体的には、落書き入力領域70に入力する落書き画像)のヒントとなる質問を文字、記号、図形等によって編集ヒントウィンドウ83に表示する。
上記落書きアイデア系ヒントは、編集ヒントウィンドウ83に「花のコロコロスタンプを、髪に押して花のティアラ」、「ほっぺたに赤丸を書くと可愛いよ」等のように、編集ツールを使用して、工夫した編集の仕方を間接的に案内するものや、「コロコロスタンプを使ってオリジナルフレームが作れるよ」、「フレームつけた?かぶったところは消しゴムで消してネ」、「スタンプを沢山押してみよう」、「ハートのスタンプを押してみて!」等のように、編集ツールの使い方を文字、記号、図形等を編集ヒントウィンドウ83に表示して直接的に案内する。
なお、ここで、質問系ヒントか落書きアイデア系ヒントのうちどのような形態のヒントがほしいかをユーザ15に選択可能にしてもよいし、編集ヒントボタン82にタッチする毎に編集ヒントウィンドウ83にランダムにヒントが表示されるようにしてもよい。この場合、ユーザ15またはCPU等の制御手段は、これらのヒントを示す情報の中から所定の情報を選択し、その選択した情報をCPU等の制御手段が編集ヒントウィンドウ83に表示させるようにし、ユーザ15に対して編集画面に編集方法のヒントを与えたり、編集を誘導し、編集画面における編集方法を案内するようにしてもよい。
また、編集ヒントウィンドウ83には、スタンプの機能についてのヒントや工夫した編集をするためのヒントが表示される。このとき同時に音声でもヒントを案内されることが好ましい。なお、編集ヒントウィンドウ83を表示せず音声のみで案内してもよいが、どちらも限定するものではない。
また、例えば、編集ヒントボタン82を複数設け、それらの編集ヒントボタン82を初級・中級・上級等のように編集に慣れているかどうかの熟練度に対応させ、ユーザ15がいずれかの編集ヒントボタン82を選択できるようにしてもよい。この場合、選択された編集ヒントボタン82に対応した内容が編集ヒントウィンドウ83に表示されるようにしてもよい。また、熟練度は、撮影側のアンケート選択処理(図5のS5)においてユーザ15に選択させるようにし、その選択された熟練度に応じた内容が編集ヒントウィンドウ83に表示されるようにしてもよい。
上記熟練度に応じた内容としては、例えば、編集にあまり慣れていない初級者の場合は、直接的なヒント表示が好ましい。編集にある程度熟練した中級者の場合は、直接的なヒント表示でなく、「今日はどこにきてるの?」、「今日は何の日?」等の質問系ヒントのような、編集のヒントとなる間接的なヒント表示が好ましい。編集に熟練した上級者の場合は、上手に編集を行なう丸秘テクニック等を紹介するようなヒント表示が好ましい。
なお、編集画面レイアウト選択処理(S13)において編集画面を選択する際に、編集ヒントウィンドウ83を大きく表示するようなレイアウトの編集画面を有する編集画面レイアウト選択画面を表示してもよい。すなわち、ユーザ15に対して編集ヒントウィンドウ83を大きく表示するような編集画面を選択可能に用意しておいてもよい。
図18に示すように、編集ヒントウィンドウ83を大きく表示するようなレイアウトが選択された場合、編集画面には、編集ヒントウィンドウ83を大きく表示される。特に編集に慣れていない初心者等のユーザ15は、どのように編集ツールを使用すればよいのかわからなかったり、どのような編集ツールがあるのかわからないことが多いため、視覚的に絵などを用いて表示することによって、わかりやすく編集方法のヒントを案内することができる。
写真プリント提供装置の稼動回転率(顧客回転率)の低下を防止するために、編集プレイ時において、編集時間が制限されている場合においては、編集ツールは多種多様な機能があるため、編集があまり得意でないユーザ15や編集に慣れていないユーザ15にとって何をしていいのかわからないうちに編集時間が終了し、中途半端な状態で編集作業が終わってしまったり、編集ツールの機能を活かしきらないまま終わってしまったりするという問題があり、このような問題を防止することができる。
また、写真自動販売機の外部に、編集ツールを簡単に説明するポスターやガイドが設置されていても、それでも実際に編集プレイになると慌ててしまい、せっかくの機能を使用できないという問題があり、このような問題も防止できる。
また、編集中に、新機能等の特別な編集ツールのみだけではなく、全ての編集ツールの使い方を案内することもでき、慣れていないユーザ15に対して使い方を案内することができる。さらに、編集ツールを使用して、どのように工夫したら面白い編集ができるかという案内をすることができ、どう編集してよいのかわからないということを防止することができる。
上記編集処理では、CPU151aは、上述の編集画面レイアウト選択処理で選択された編集画面をタブレットディスプレイ13に表示して、タッチペン14での編集入力を制御するようになっているが、これについては、図7を参照して後に詳しく説明する。
図6に示すように、編集処理(S14)が終了すると、CPU151aは、ユーザ15が好みのシールレイアウトの選択を行なうシール分割レイアウト選択処理を行なう(S15)。シール分割レイアウト選択処理では、アンケート選択処理(図5のS5)でユーザ15によって選択された撮影人数を記憶装置151bから読出し、その撮影人数で分割するのに好適なシールレイアウトの第1のシールレイアウト選択画面を優先的にディスプレイ13に表示し、ユーザ15よりシールレイアウトの選択を受け付ける。ここで、好適なシールレイアウトは、印刷対象画像を撮影人数で分割するのに好適な複数のレイアウトを含む。
シールレイアウトは、印刷対象画像のサイズと配置との組合せ例である。サイズとしては、所定の印刷媒体のサイズを8分割、16分割、24分割、28分割、および36分割等にしたサイズがあるが、これに限定されるものではない。第1のシールレイアウト選択画面では、撮影人数の倍数で分割したサイズのシールレイアウトや、撮影人数で切り分けやすいようにユーザ15に1人分ずつにグループ分けされた配置のシールレイアウト(例えば、撮影人数が2人の場合には、左右対象に配置して中央から2人分に切り分けられるようなレイアウト)等がシールレイアウト表示画面に選択可能に表示される。
ユーザ15は、シールレイアウト選択画面に表示された複数のレイアウトの中から好みのシールレイアウトをタッチペン14で選択し、レイアウトを決定する。ユーザ15によって、例えば好みのシールレイアウトがない場合等に所定の操作が行なわれることで、他のシールレイアウト選択画面(例えば、第2のシールレイアウト選択画面)を表示し、撮影人数に関わらない他の分割のシールレイアウトのサンプルを選択可能に表示するようになっている。
図6に示すように、シール分割レイアウト選択処理(S15)が終了すると、CPU151aは、印刷開始処理を行なう(S16)。この印刷開始処理は、タッチペン14L,14Rとタブレットディスプレイ13とからなる入力装置からシールレイアウトの選択の入力を受け付けると、選択されたシールレイアウトに沿って、キープ画像と指示信号、または/および編集対象であるキープ画像と編集用画像とを合成した合成画像と、指示信号とをプリンタ12に送信する。そして、プリンタ12にキープまたは/および合成画像を印刷媒体35の表面に印刷させる印刷制御を行なう。
すなわち、この印刷処理では、CPU151aは、ユーザ15をプリンタ12の前に誘導するアナウンス音声(例えば、「シールは左から出るよ!」)をスピーカ16から出力するスピーカ制御、またはユーザ15をプリンタ12の前に誘導する表示をタブレットディスプレイ13に表示する表示を行なうとともに、ユーザ15により選択された撮影画像および/または合成画像の情報やレイアウトの情報に基づいてプリンタ12を制御する。
印刷開始処理(S16)を行なうと、S11に戻り、待機画面をタブレットディスプレイ13に表示して次の利用者の利用を待機する。
なお、プリント取出口9がタブレットディスプレイ13の側面に設けられている場合は、印刷を開始するタイミングでタブレットディスプレイ13に「印刷中です。プリントは横から出ます。外に出て待ってね。」などの案内を表示することが好ましい。
プリンタ12は、CPU151aと独立して動作し、CPU151aの印刷制御により、撮影画像や合成画像をシール(写真プリント)として印刷し、その写真プリントをプリント取出口9から排出するシール排出処理を行なうようになっている。これにより、シールは、ユーザ15に提供される。
また、編集プレイを終えたユーザ15を写真プリント提供装置の外に待機させ、プリンタ12の印刷時間(例えば、約1分)の間に、つぎのユーザ(編集プレイを待機しているユーザ)に編集プレイを開始させることができる。
例えば、上記印刷開始時(具体的には、編集画面レイアウト選択処理の後であって印刷開始処理前)に、プリンタ12に故障や用紙切れエラー等の異常が発生した場合は、タブレットディスプレイ13等にその旨を表示してユーザ15に報知し、プリンタ12が異常状態から復帰するまで、つぎのユーザが編集プレイを行なうことができないように制御するようになっている。
また、プリンタ12の印刷が開始され、つぎのユーザが編集プレイを始めた後、プリンタ12にエラー等の異常が発生した場合は、その編集プレイを始めたユーザの編集プレイが終了した後に、プリンタ12に異常が発生した旨を表示してユーザ15に報知するようになっている。このようにすることで、編集プレイを始めたユーザが編集プレイの途中で遊戯に興ざめしてしまうことを防止することができる。
すなわち、本発明の写真プリント提供装置は、ユーザ15が撮影画像に対する落書き入力する落書き入力領域70と、ユーザ15が上記落書き入力領域70に落書き入力するための落書き機能を選択する落書き機能選択領域71とを含む編集画面を表示する表示手段であるタブレットディスプレイ13を備える。
さらに、上記落書き入力領域70および/または上記落書き機能選択領域71のレイアウトが異なる複数種類の編集画面の中から所定の編集画面を選択する編集画面選択ステップである編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)と、上記編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)において選択された編集画面を上記タブレットディスプレイ13に表示してその落書き入力領域70に当該編集画面の落書き機能選択領域71で選択された機能による落書き入力をユーザ15に実行させる編集ステップである編集処理(図6のS14)とを制御する制御手段である編集側コンピュータ装置151と、上記撮影画像と、上記編集画面の落書き入力領域70に入力された落書き入力画像との合成画像を写真プリントとして印刷出力するプリンタ12とを備えている。
すなわち、編集側コンピュータ装置151は、上記編集処理(図6のS14)において、上記落書き入力領域70および/または上記落書き機能選択領域71のレイアウトが異なる複数種類の編集画面の中から所定の編集画面を選択する編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)で選択された編集画面を上記タブレットディスプレイ13に表示してその落書き入力領域70に当該編集画面の落書き機能選択領域71で選択された機能による落書き入力をユーザ15に実行させる。そして、プリンタ12は、上記撮影画像と、上記編集画面の落書き入力領域70に入力された落書き入力画像との合成画像を写真プリントとして印刷出力する。
また、本発明の写真プリント提供方法は、上記のような構成の写真プリント提供装置において、複数種類の編集画面の中から所定の編集画面を選択する編集画面選択ステップである編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)と、編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)において選択された編集画面を上記タブレットディスプレイ13に表示し落書き入力をユーザ15に実行させる編集ステップである編集処理(図6のS14)とを備える。その後、上記撮影画像と、上記編集画面の落書き入力領域70に入力された落書き入力画像(編集用画像)との合成画像を写真プリントとして印刷出力するようになっている。
したがって、上記編集処理(図6のS14)において、複数種類の編集画面の中から所定の編集画面を選択する編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)で選択された編集画面を上記タブレットディスプレイ13に表示し落書き入力をユーザ15に実行させる。そして、上記撮影画像と、上記編集画面の落書き入力領域70に入力された落書き入力画像との合成画像を写真プリントとして印刷出力することができる。
すなわち、上記タブレットディスプレイ13は、上記編集処理(図6のS14)において、複数種類の編集画面の中から所定の編集画面を選択する編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)で選択された編集画面を表示する。そして、ユーザ15は、その編集画面の落書き入力領域70に落書き入力を実行し、上記撮影画像と、上記編集画面の落書き入力領域70に入力された落書き入力画像との合成画像を写真プリントとして得ることができる。
これにより、上記複数種類の編集画面の中から選択された編集画面が、例えばユーザ15の人数や2人で1つの落書き入力領域70に落書き入力する等のユーザ15の編集形態に合ったレイアウトの編集画面である場合、ユーザ15に対して個別のプレイ状況や所望の編集形態に合わせた編集プレイを提供することができる。また、ユーザ15のプレイ人数や編集形態に対応できるため、例えば、ユーザ15が少人数である場合において、落書き入力領域70が大きい編集画面を選択することで、ユーザ15(特に大きな落書き入力領域70や落書き機能選択領域71で編集プレイを行ないたいユーザ15)は編集プレイが行ない易くなる等、ユーザ15の満足を向上させることができる。
具体的には、本発明の写真プリント提供方法では、上記編集画面にユーザ15が上記落書き入力領域70に落書き入力するための落書き機能を選択する落書き機能選択領域71を含め、上記編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)では、上記落書き入力領域70および/または上記落書き機能選択領域71の数が異なる複数種類の編集画面の中から所定の編集画面を選択し、上記編集処理(図6のS14)では、上記編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)において選択された編集画面をタブレットディスプレイ13に表示してその落書き入力領域70に当該編集画面の落書き機能選択領域71で選択された機能による落書き入力をユーザ15に実行させるようになっている。
したがって、上記編集処理(図6のS14)において、上記落書き入力領域70および/または上記落書き機能選択領域71の数が異なる複数種類の編集画面の中から所定の編集画面を選択する編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)で選択された編集画面を上記タブレットディスプレイ13に表示してその落書き入力領域70に当該編集画面の落書き機能選択領域71で選択された機能による落書き入力をユーザ15に実行させる。そして、上記撮影画像と、上記編集画面の落書き入力領域に入力された落書き入力画像との合成画像を写真プリントとして印刷出力することができる。
すなわち、上記タブレットディスプレイ13は、上記編集処理(図6のS14)において、上記落書き入力領域70および/または上記落書き機能選択領域71の数が異なる複数種類の編集画面の中から所定の編集画面を選択する編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)で選択された編集画面を表示する。そして、ユーザ15は、その編集画面の落書き入力領域70に当該編集画面の落書き機能選択領域71で選択された機能による落書き入力を実行し、上記撮影画像と、上記編集画面の落書き入力領域に入力された落書き入力画像との合成画像を写真プリントとして得ることができる。
また、上記印刷媒体35は、ユーザ15が撮影画像に対する落書き入力する落書き入力領域70を含む編集画面を表示する表示手段であるタブレットディスプレイ13を備えた写真プリント提供装置に用いる写真プリント提供方法により生成される印刷媒体である。
そして、複数種類の編集画面の中から所定の編集画面を選択する編集画面選択ステップである編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)と、編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)において選択された編集画面を上記タブレットディスプレイ13に表示し落書き入力をユーザ15に実行させる編集ステップである編集処理(図6のS14)とを備える。その後、上記撮影画像と、上記編集画面の落書き入力領域70に入力された落書き入力画像(編集用画像)との合成画像を写真プリントとして印刷出力する写真プリント提供方法により生成される。これにより、ユーザ15は、上述と同様に、上記写真プリントを得ることができる。
つぎに、図7を参照して、編集処理について説明する。
まず、CPU151aは、編集入力が終了したか否かを判別する(S21)。すなわち、編集入力を受け付ける期間中、編集入力終了を監視する。ここで、編集入力が終了していると(S21で“YES”)、編集処理を終了し、シール分割レイアウト選択処理(図6のS15)に進み、編集入力が終了していないと(S21で“NO”)、S22に進む。
ここで、編集処理(編集入力)を終了する条件は、例えば、予め設定された編集入力制限時間が経過したか、ユーザ15がタブレットディスプレイ13に表示された終了ボタン(図16に示す「おしまい」ボタン)をタッチペン14L,14Rでタッチすることである。ユーザ15の編集入力中、CPU151aは、上述の編集入力の終了を監視しながら、タッチペン14L,14Rの入力を監視し続ける(S21、S22、S24、S21のループ処理)。
編集入力が終了していないと(S21で“NO”)、CPU151aは、ID=1(ID1)の識別情報を有するタッチペン14Lでタブレットディスプレイ13がタッチされたか否かを判別する(S22)。ここで、タッチペン14Lでタブレットディスプレイ13がタッチされると(S22で“YES”)、S23に進み、タッチペン14Lでタブレットディスプレイ13がタッチされていないと(S22で“NO”)、S24に進む。
ユーザ15がタッチペン14L,14Rでタブレットディスプレイ13をタッチすると、タブレットディスプレイ13からCPU151aへタッチペン14L,14Rの情報(タッチした位置やタッチペンの識別情報等)が送信されるようになっている。
タッチペン14Lでタブレットディスプレイ13がタッチされると(S22で“YES”)、CPU151aは、表示されている編集画面がID1のタッチペン14Lからの入力を受け付けるレイアウトであるか否かを判別する(S23)。ここで、タッチペン14Lからの入力を受け付けるレイアウトであると(S23で“YES”)、S26に進み、タッチペン14Lからの入力を受け付けるレイアウトでないと(S23で“NO”)、入力できない旨を利用者に案内する表示を行ない、S31に進む。
具体的には、図15(a)に示すように、ユーザ15に対してタッチペン14Lの入力を受け付けない旨を報知するため、タッチした位置に禁止マーク85を表示している。この禁止マーク85は、タッチペン14Lを離すと、画面から消去される。
ここで、図15(a)は、1つの落書き入力領域70と1つの落書き機能選択領域71がタブレットディスプレイ13に並置して表示されたレイアウトの編集画面を示す。この場合、初期設定ではタッチペン14Rの入力のみを受け付けるように予め設定されている。さらに、タッチペン14Rで入力受け付け可能な領域として、落書き入力領域70(図示においてAで示す領域)、落書き機能選択領域71(図示においてBで示す領域)が予め設定されている。
図15(a)に示す編集画面の上部の配置された左ペン設定ボタン77L、右ペン設定ボタン77Rは、ユーザ15の意図により、予め設定された入力受け付け可能なタッチペン14Lまたはタッチペン14Rの入力を変更するためのボタンである。また、現在どのペンでの入力が可能であるかをユーザ15に示す案内機能としても作用する。左ペン設定ボタン77L、右ペン設定ボタン77Rは、落書き入力領域70が1つのレイアウトの編集画像において機能するようにすることが好ましい。
ここで、入力を変更するとは、上述の編集入力処理の説明において、落書き入力領域70または落書き機能選択領域71の操作入力を、どちらのペンで行なうかを変更するという趣旨である。
図15(a)の例では、左のペンの入力を受け付けないようになっている。ここで、ユーザ15が左利きであり、装置の右側に設置されているタッチペン14Rでは入力しづらいという場合には、タッチペン14Lで左ペン設定ボタン77Lをタッチすることで、タッチペン14Lの入力を受け付け可能とする。このとき、左ペン設定ボタン77Lに「左ペン有効」と表示される。
すなわち、左ペン設定ボタン77Lには、タッチペン14Lで左ペン設定ボタン77Lがタッチされるごとに、左ペン設定ボタン77Lに「左ペン有効」と「左ペン無効」とを切り替えて表示される。これにより、ユーザ15は、現在どのペンでの入力が可能であるかを認識することができる。
タッチペン14Rにおいてもタッチペン14Lと同様であり、右ペン設定ボタン77Rにより、同様な処理が、左ペン設定ボタン77Lとは独立に行なわれる。
ここで、これら左ペン設定ボタン77L、右ペン設定ボタン77Rは、どちらのタッチペン14Lまたはタッチペン14Rで常に操作可能にしておくことも可能であるが、左ペン設定ボタン77Lはタッチペン14Lでのみ入力を受け付け、右ペン設定ボタン77Rはタッチペン14Rでのみ入力を受け付けるようにすると、対応がわかりやすくなり、好ましい。
上記左ペン設定ボタン77Lおよび右ペン設定ボタン77Rは、上述の設定した状態に関わらず常に、入力を受け付けるようになっていることが望ましい。例えば、「左ペン無効」で落書き入力領域70への入力が無効な場合であっても、左ペン設定ボタン77Lに対するタッチペン14Lの入力は受け付けるようにしてもよい。
一方、図15(b)は、1つの落書き入力領域70と1つの落書き機能選択領域71がタブレットディスプレイ13に上下に配置され、その1つの落書き入力領域70と1つの落書き機能選択領域71との組が左と右に2組配置された編集画面のレイアウトを示す。図示のX座標より左側の領域はタッチペン14Lで操作し、上記X座標より右側の領域はタッチペン14Rで操作するように、予め設定されている。また、タッチペン14Lで入力受け付け可能な領域として、落書き入力領域70(図示においてCで示す領域)と、落書き機能選択領域71(図示においてDで示す領域)が予め設定され、タッチペン14Rで入力受け付け可能な領域として、落書き入力領域70(図示においてEで示す領域)、落書き機能選択領域71(図示においてFで示す領域)が予め設定されている。
このように予め設定する内容は、先の編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)において選択された編集画面に対応するように、本処理を行なうプログラム中に、タッチペンに設定された情報、タッチペンの入力可能な領域情報等の情報がテーブルとして記憶されている。
図7に示すように、タッチペン14Lでタブレットディスプレイ13がタッチされていないと(S22で“NO”)、CPU151aは、ID=2(ID2)の識別情報を有するタッチペン14Rでタブレットディスプレイ13がタッチされたか否かを判別する(S24)。ここで、タッチペン14Lでタブレットディスプレイ13がタッチされると(S24で“YES”)、S25に進み、タッチペン14Lでタブレットディスプレイ13がタッチされていないと(S24で“NO”)、S21に戻る。
タッチペン14Rでタブレットディスプレイ13がタッチされると(S24で“YES”)、CPU151aは、表示されている編集画面がID2のタッチペン14Rからの入力を受け付けるレイアウトであるか否かを判別する(S25)。ここで、タッチペン14Rからの入力を受け付けるレイアウトであると(S25で“YES”)、S26に進み、タッチペン14Rからの入力を受け付けるレイアウトでないと(S25で“NO”)、入力できない旨を利用者に案内する表示を行ない、S31に進む。
タッチペン14Lまたはタッチペン14Rでの入力を受け付けるレイアウトである場合(S23で“YES”またはS25で“YES”)、CPU151aは,タッチした位置やタッチペンの識別情報等の情報をメモリ151cに記憶させる(S26)。ついで、CPU151aは、入力した位置(入力座標)が入力受け付け可能な編集機能選択領域内の各種ボタン(例えば、図16に示す「ペン」ボタン、ペン種を選択する「ペン種選択」ボタン)、「けしゴム」ボタン等)であるか否かを判別する(S27)。ここで、入力座標が入力受け付け可能な編集機能選択領域内であると(S27で“YES”)、S28に進み、入力座標が入力受け付け可能な編集機能選択領域内でないと(S27で“NO”)、S29に進む。
入力座標が入力受け付け可能な編集機能選択領域内であると(S27で“YES”)、入力位置に対応する編集内容を選択した状態にし(S28)、S21に戻る。すなわち、入力位置のボタンに対応する編集内容での編集入力が可能な状態とする。
具体的には、図15(b)に示すように、タッチペン14Lは図においてXで示すX座標より左側の領域をタッチ(操作)し、タッチペン14Rは上記X座標より右側の領域で操作するように設定されている。このため、タッチペン14Lでは、領域Dが入力可能な落書き機能選択領域71内であり、タッチペン14Rでは、領域Fが入力可能な落書き機能選択領域71である。すなわち、タッチペン14Lで領域Fをタッチした場合には、タッチペン14Lでは、入力可能な落書き機能選択領域71内ではないため、S27の判別で“NO”となる。
タッチペン14L,14Rでタッチした入力座標が入力受け付け可能な落書き機能選択領域71内でないと(S27で“NO”)、CPU151aは、入力座標が入力可能な落書き入力領域内であるか判定する(S29)。ここで、入力座標が入力可能な落書き入力領域70内であると(S29で“YES”)、S30に進み、入力座標が入力可能な落書き入力領域70内でないと(S29で“NO”)、S31に進む。
入力座標が入力可能な落書き入力領域70内であると(S29で“YES”)、CPU151aは、現在選択状態の編集内容で編集用画像を入力する(S30)。具体的には、現在選択されている編集内容にしたがって、所定の処理を行ない、落書き入力領域70に編集入力を行なう。ついで、編集入力の所定の処理が完了すると、S21に戻る。
ここで、上記編集内容として、例えばスタンプ画像が選択されている場合は、落書き入力領域70の入力座標位置にスタンプ画像を表示し、「けしゴム」が選択されている場合は、指定した位置の既に入力されている編集用画像を消去する。
また、図15(b)に示すように、上述と同様、タッチペン14LはX座標より左側の領域で操作し、タッチペン14RはX座標より右側の領域で操作するように設定されているため、タッチペン14Lでは領域Cが入力可能な落書き入力領域70内であり、タッチペン14Rでは領域Eが入力可能な落書き入力領域70内である。すなわち、図示のように、タッチペン14Lで領域Cをタッチした場合には、タッチペン14Lでは、入力可能な落書き入力領域70内ではないため、S29で“NO”となり、上述の禁止マーク85を表示し(S31)、S21に戻る
また、CPU151aは、タッチペン14Lまたはタッチペン14Rがタッチした位置が入力可能な編集機能選択領域71内でもなく(S27で“NO”)、落書き入力領域70内でもない場合(S29で“NO”)には、上述の禁止マーク85を表示し(S31)、S21に戻る。
上記説明および図15(a)および図15(b)は例示であり、その他のレイアウトであっても、同様の処理により、タッチペン14の制御を行なうことができる。
なお、図15(a)および図15(b)では、画像選択領域を示していないが、画像選択領域を表示する場合、ユーザ15は、入力受け付け可能なタッチペン14で、画像選択領域に表示された複数のキープ画像(編集対象画像)の中から編集を行ないたい画像をタッチする。CPU151aは、タッチされた位置に対応するキープ画像を落書き入力領域70内に表示する。
すなわち、本発明においては、ユーザ15が上記落書き機能選択領域71で選択した落書き機能により上記落書き入力領域70に入力するための複数の入力手段であるタッチペン14を備えている。そして、上記編集処理(図6のS14)において、上記タッチペン14L,14Rのうちいずれかのタッチペンからのいずれかの上記落書き入力領域70への入力を制限するようになっている。これにより、ユーザ15がいずれかのタッチペンでいずれかの上記落書き入力領域70に落書き入力することを防止することができる。例えば、ユーザ15が誤って他のユーザ15が落書き入力する落書き入力領域70に落書き入力してしまうことを防止することができる。
なお、本実施例では、上記編集ブース53には、タブレットディスプレイ13が1つ設けられている構成を有するが、これに限定されるものではない。
例えば、図19(a)に示すようにタブレットディスプレイ13を複数設けてもよい(図示では2つ)。また、図19(b)に示すように、編集側筐体2を構成せず、撮影側筐体1の背面に複数台で構成されていてもよい。
また、図19(c)に示すように、タブレットディスプレイ13を設置する面を略水平に構成してもよい。このような構成の場合は、ユーザ15は他方向から編集することが可能になる。用意しておく編集画面のレイアウトも、画面数、編集アイテムの配置だけでなく、画面の向きなども選択できることが好ましい。このようにすることによって、ユーザ15は、同じ画面数であっても、同一方向を向いて編集するか、対面を向いて編集するかなど、編集する時に立つ位置が選択できることになるため、ユーザのそれぞれの状況や、所望のプレイスタイル(編集形態)に対応できる。
また、タブレットディスプレイ13を設置する面の角度を変更できるようにすると、プレイ人数によって、好適な編集画面のレイアウトを選択しやすくなる。例えば、2人のときは、タブレットディスプレイ13を設置する面を斜めに構成したり、4人以上いるときは、タブレットディスプレイ13を設置する面を床面に対して略水平に構成すると、すべてのユーザが編集をし易くなるため、効果的である。
つぎに、図20〜図22を参照して、背景装置51について説明する。
撮影ブース4内には、被写体の背景を表示する背景表示手段としての背景装置51が設けられている。上記背景装置51は、光の3原色であるR(赤)、G(緑)、B(青)のそれぞれに対応するLED(Light Emitting Diode)ランプ41a,41b,41cを密集させた多色集合LEDランプ42をマトリックス状に配置し、それぞれのLEDランプ41a,41b,41cを点灯させ、アクリルなどの拡散板を通して、点灯させた光を拡散させて撮影時の背景として利用する構成となっている。
従来、撮影画像の背景となる部分には、背景用にカーテンレールに懸下されている手引き式のカーテン、またはエンドレスベルト状や巻取り巻上げ式のカーテンが利用されていることが多い。また、フレームを選択して、上半身のみを撮影するだけの写真プリント提供装置においては、カーテンは外部から、撮影ブース4内で撮影している様子が見えないようにするための目隠し目的や、背景の風景が写らないようにする目的に使用されていたが、近年の写真プリント提供装置においては、ユーザは多様な写真のできあがりを求める傾向にあるため、撮影ブースの後方に配置したカーテンまたはカーテンに色や模様を付加したり様々な素材の生地を利用し、多様な写真を撮影するための背景として使用されるようになった。さらに背景のカーテンは、手動式も多いが、近年は電動式でユーザ15の選択により自動で動くカーテンやロールカーテンなどが使用されることが増えてきた。
手引き式のカーテンを利用する場合は、背景のバリエーションを増やすために複数のカーテンを用意する場合もあるが、バリエーションを増やすためにカーテンの数を増やすと、該カーテンに写真プリント提供装置内の多くのスペースが占有されてしまうという問題があった。また、カーテンを複数用意した場合であっても、背景の種類は該カーテンの数に限られてしまうという問題はある。また、カーテンが複数ある場合には、所望する背景を配備するためにカーテンの移動に手間がかかるという問題があった。
電動カーテンを利用する場合は、複数の背景バリエーションを実現するが、空間を広くとることによって背景のバリエーションを増やしているため、装置が大型化する傾向があり、このため、店舗設置面積が大きくなる、あるいは撮影ブース4を狭くしなければならないという問題があった。また、電動のため、簡単に背景の切換操作ができるが、背景の切換に時間がかかるという問題があった。
さらに、現在の写真プリント提供装置は、被写体をきれいに撮影するためにフラッシュを使用しているため、該フラッシュの影響を受けて、背景が白く反射する傾向がある。このような問題を解決するために、現在は、カメラのシャッタ速度を背景に合わせることによって、反射を最小限に調整している。このため、背景の位置は固定である必要があった。
上記背景装置51のLED(Light Emitting Diode)ランプ41a,41b,41cは、ランプ寿命が長い、熱を持たない、高輝度で色彩が鮮やかであり視認性に優れる、応答速度が速くICでの直接駆動が可能である、などのメリットがある。このため、写真プリント提供装置の撮影時の背景として様々な問題を解決することができる。具体的には、ランプ寿命が長いためにランプ交換などをしなくてもよいため、メンテナンス費用がかからない。また、熱を持たないため装置が熱くなることもない。また、明るく多彩な色表現と模様表現ができるため、背景のバリエーションが広がり、撮影時の背景に好適である。さらに、応答速度が速いために背景の切換が速くできるなどが挙げられる。
つぎに、LEDランプ41a,41b,41cで構成された多色集合LEDランプ42を用いた背景装置51についてより詳しく説明する。
図20は、背景装置51の色表現をするための多色集合LEDランプ42の具体例を表す図である。
多色集合LEDランプ42は、青色のLEDランプ41aと赤色のLEDランプ41bと緑色のLEDランプ41cとを、密集させて一列に並べた状態で構成されている。但し、LEDランプ41a,41b,41cが密集されているのであれば、このような配置に限定するものではない。また、LEDランプ41a,41b,41cの色も限定するものではない。桃色、黄色、白色等の任意の色を発光するLEDランプを構成していてもよい。LEDランプ41a,41b,41cは、撮影側コンピュータ装置101の指示(制御指令)により、撮影側制御部102を介して発光パターンの信号が背景装置51に送信され、発光パターンに従ってLEDランプ41a,41b,41cに電圧をかけることによって点灯する。光の三原色のLEDランプ41a,41b,41cそれぞれを独立して点灯させるため、組合せによって多彩な色表現や模様表現が実現できる。
写真プリント提供装置の撮影時のフラッシュは、美しい写真を撮影できるように、フラッシュなどの光量がやや強めに設定されていることが多い。このため、多色集合LEDランプ42は、撮影時のフラッシュの光が反射して白飛びしないように高輝度のものを使用することが好ましい。
図21(a)に示すように、上述のように構成された多色集合LEDランプ42は、均一にマトリックス状に行列配置され、多色集合LEDランプ42のそれぞれのLEDランプ41a,41b,41cを適宜点灯させることによって、図21(b)に示すように、ハート型の模様を表現したり、更にグラデーションや、流線型の模様など組合せの多彩な色彩表現と模様表現とを実現するようになっている。
図22に示すように、LEDランプ41a,41b,41cの前面(すなわち、被写体であるユーザ15の背後に当たる面)には、アクリルなどの乳白色の拡散板40を配置し、LEDランプ41a,41b,41cの光を拡散させる。また、拡散板40は、ユーザ15が写真プリント提供装置を利用する際に多色集合LEDランプ42などに直接触れることを防止する隔離手段でもある。背景装置51がこのような隔離手段を備えることで、ユーザ15がLEDランプ41a,41b,41cに直接触れることによって、ユーザ自身が怪我をしたり、LEDランプ41a,41b,41cが破損することを防止することができる。
また、図示していないが、拡散板40を背景装置51の撮影側から見て最も後方(すなわち、外部に面している面)にも備えてもよい。このようにすることで、当該写真プリント提供装置の外部からも背景装置51の色再現を視認することができる。外部に面している面は、通常、写真プリント提供装置の商品名やロゴマークや宣伝等を表示する面である。商品名やロゴマークなどの表示媒体を、拡散板40に貼付けたり、組込むことにより、商品名やロゴマークや宣伝等の背景となる部分の絵柄や色彩などが、背景装置51のLEDランプ41a,41b,41cの点灯に伴って変化するため、写真プリント提供装置外部から人目を引くことができる。
また、この拡散板40を透明板にしてもよい。LEDランプ41a,41b,41cがそのままの状態で見えていても幻想的な背景を形成することが可能である。また、LEDランプ41a,41b,41cで構成する背景装置51の前に、上記手引き式のカーテン等を用意しておき、併用するようにしてもよい。
本実施例のように背景装置51に多色集合LEDランプ42を利用することにより、色や表現のバリエーションが広がり、背景装置の厚みを薄くすることができる。また、プログラムにより、どの色のLEDランプを発光させるかを制御することによって、色再現性が無限に広がり、幻想的な背景を提供できる。更に、点灯のパターンによっては各種の模様を表現することもできる。
また、このようにLEDランプ41a,41b,41cを利用した背景装置51は、装置の厚みを薄くすることができるため、背景装置51の移動も容易になる。近年、写真プリント提供装置は大型化している傾向があるので、背景装置51を移動可能にすることによって、設置面積が狭い場所にも設置することができるようになる。
例えば、図23に示すように、写真プリント提供装置の撮影側筐体1のフレーム201に案内レール203を施設し、背景装置51にはローラ205を設置してもよい。これにより、案内レールに沿ってローラ205を移動させることで、背景装置51を前後に移動することが可能である。ユーザ15等は、背景装置51に取り付けられた持ち手207を持ち背景装置51を前後に移動させ、撮影ブース4の空間(体積)を小さくしたり大きくしたりできる。
また、図24に示すように、上記背景装置51を床面に使用してもよい。具体的には、多色集合LEDランプ42を、均一にマトリックス状に行列配置し、多色集合LEDランプ42のそれぞれのLEDランプ41a,41b,41cを適宜点灯させることによって、床面と背景に設置された背景装置51により、撮影ブース4において、更にグラデーションや、流線型の模様等の組合せの多彩な色彩表現と模様表現とを実現する。床面として設置された背景装置51において、撮影ブース4の床面にあたる部分には、衝撃や荷重に耐える強度の強い拡散板40を使用する。このようにすることにより、床面も背景のように多彩な色表現ができるため、例えば、ユーザ15の上方から撮影するカメラ211でユーザ15を撮影する際に、床面が写り込んでも、写真の雰囲気を損ねるということを防止することができる。
なお、本実施例の写真プリント提供装置で行なう処理は、撮影側の処理と編集側の処理とに分けられており、それぞれの処理を並列的に行なうことを可能としているが、これに限定されるものではなく、撮影側の処理と編集側の処理を並列的に行なわず、撮影処理および編集処理が順次行なわれるような形態であってもよい。
また、写真プリント提供装置のコンピュータ装置の制御方法を、プログラムとして提供することもできる。
すなわち、本発明の写真プリント提供プログラムは、ユーザ15が撮影画像に対する落書き入力する落書き入力領域70を含む編集画面を表示する表示手段であるタブレットディスプレイ13を備えた写真プリント提供装置に用いる写真プリント提供プログラムである。
そして、複数種類の編集画面の中から所定の編集画面を選択する編集画面選択ステップである編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)と、編集画面レイアウト選択処理(図6のS13)において選択された編集画面を上記タブレットディスプレイ13に表示し落書き入力をユーザ15に実行させる編集ステップである編集処理(図6のS14)と、上記撮影画像と、上記編集画面の落書き入力領域70に入力された落書き入力画像との合成画像を写真プリントとして印刷出力する印刷ステップとを備える。
これにより、ユーザ15は、上記のように写真プリントを得ることができる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカード等のコンピュータ読取り可能な記録媒体に記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスク等の記録媒体に記録させて、プログラムを提供することもできる。また、電気通信回線や衛星通信回線などのネットワークを通じて、プログラムを提供することもできる。提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。