JP2004207355A - 表面実装型電子部品およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品素体に組み込まれた巻線状コイルの両端に接続された外部電極、または前記コイルの両端から部品素体の外部に引き出された外部電極を有する表面実装型電子部品において、外部電極の曲げ加工性の向上と、局部発熱の防止の双方を実現すること。
【解決手段】前記表面実装型電子部品において、前記外部電極は前記部品素体の外表面に沿って前記部品素体の底面直下まで折り曲げられ、前記外部電極の少なくとも前記部品素体の底面に沿う部分が基板へはんだ付けされることにより実装され、前記はんだ付けによりはんだが付着する部分の厚みが、前記外部電極の他の部分より薄くされることを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】前記表面実装型電子部品において、前記外部電極は前記部品素体の外表面に沿って前記部品素体の底面直下まで折り曲げられ、前記外部電極の少なくとも前記部品素体の底面に沿う部分が基板へはんだ付けされることにより実装され、前記はんだ付けによりはんだが付着する部分の厚みが、前記外部電極の他の部分より薄くされることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面実装型電子部品に関する。特に、大電流下で使用される巻線型のコイル部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
巻線型のコイル部品として、部品素体の内部に組み込まれたコイルの両端部が、部品素体外部へ引き出されて外部電極とされるものがある。本構造のコイル部品においては、前記外部電極は実装基板との接続のために曲げ加工されることが多い。その際、曲げ加工性の向上や実装安定性の確保を目的として、前記外部電極の厚みがコイルの厚みよりも薄くされたコイル部品が知られる。
【0003】
このようなコイル部品の例として、特開2000−164431号公報に記載されるインダクタがある。前記インダクタは、平角銅線または打ち抜き銅板を、両端が露出するようにUおよびI型磁性コアで挟み込んだ構造であって、露出した両端、すなわちコイルの端子部分をプレスにより潰して薄くしたものである。このようにすることで端子部分の実装面積が広くなり、基板実装時の安定性が良くなる。また、製品としての低背化も可能となる。
【0004】
また、他の例として、特開2001−35731号公報に記載されるインダクタ部品がある。本インダクタ部品においては、金属板を折り曲げ加工して形成された一体物のコイルが用いられる。前記コイルは二個以上の磁脚を挿入する穴を有し、この穴に対応した磁脚を有する磁芯が組み込まれたコイル構造のインダクタ部品である。前記インダクタ部品において、コイルの引き出し部の厚みがコイルの厚みより薄く形成される。このようにすることで、折り曲げ回数や板厚の異なるコイルであっても、引き出し端子の折り曲げ工程、冶具等を共用できるので生産効率が向上する。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−164431号公報
【特許文献2】
特開2001−35731号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特開2000−164431号公報に記載のインダクタのように、端子部分に相当する平角銅線等の先端がプレスにより潰される場合、プレス後の銅線の幅は元の幅より大きくなる。また、プレス後の銅線の幅と厚みは、プレス型の構造とパンチ押し込み深さでコントロールされる。しかし、厚みの異なる銅線間でプレス後の幅や厚みを揃えることは不可能であり、銅線の仕様毎にプレス後の寸法が異なってしまうという問題が生ずる。また、特に厚みの大きな銅板をプレスした場合に、銅板の先端に加わる応力によって先端が丸くなるという問題が生ずる。これを防ぎ先端を精度よく所望の形状にするため、プレス加工を段階的に行う必要があるが、この場合加工数の増加によりコストが高くなる。
【0007】
上述したプレス加工による銅線の形状変化の問題を、プレス後に先端部をカットすることにより解決しようとすると、カット工程が新たに加わりコストが上昇する。また、コイル部よりも断面積の小さい部分、すなわち抵抗の高い部分が生ずるため、特に電源用途等の大電流にて使用される場合に局部発熱するという問題が発生する。
【0008】
一方、上述の特開2001−35731号公報に記載のインダクタ部品では、コイル部以外の引き出し部の断面積はコイル部の断面積よりも小さくなっている。このため、インダクタ部品の両端子間において、前記引き出し部が局所的に抵抗値の高い部分として存在することになり、この部分で局部発熱してしまう。この局部発熱を抑えるため、引き出し部の幅を大きくしてコイル部と同じ断面積にする方法がある。しかし、この方法では、コイルの厚みが異なる製品群において引き出し部の幅が異ることになり、これらの製品群を同一設計のランドに実装できないという問題が生ずる。
【0009】
本発明では、部品素体に組み込まれた巻線状のコイルの両端に接続された、前記コイルと一体または別体の外部電極を有する表面実装型電子部品において、前記外部電極の曲げ加工性の向上と局部発熱の防止の双方を実現することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の表面実装型電子部品は、部品素体の内部に巻線状のコイルが組み込まれ、前記コイルの両端に形成された板状の外部電極を有し、前記外部電極は前記部品素体の外表面に沿って前記部品素体の底面直下まで折り曲げられ、前記外部電極において少なくとも前記部品素体の底面に沿う部分が基板へはんだ付けされることにより実装されるとともに、前記はんだ付けの際にはんだが付着する部分(以下はんだ付け部とする)の厚みが、前記外部電極の他の部分より薄くされることを特徴とする。
【0011】
このように、外部電極においてはんだ付け部の厚みを他の部分より薄くすることで、外部電極の曲げ加工性が向上される。また、基板実装時に部品の両端子間で抵抗の高い箇所が存在しないため、局部発熱が防止される。
【0012】
また、前記の表面実装型電子部品において、前記コイルは平角線よりなり、前記外部電極は前記コイルの両端が部品素体外部へ引き出された部分であることを特徴とする。
【0013】
このように内部導体と外部電極を同一材料とすることでコストを低減でき、また一体とすることで十分な接合強度を得ることができる。
【0014】
また、前記表面実装型電子部品の製造方法は、前記はんだ付け部のはんだ付けされる面と反対の面が加工され薄くされることを特徴とする。このようにすることで、折り曲げによる外部電極の破断や強度低下が生じにくくなる。
【0015】
また、前記表面実装型電子部品の製造方法において、前記加工が削り加工であることを特徴とする。削り加工を用いることで、外部電極を薄くする工程に要するコストを低減することができ、また折り曲げ工程の共通化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による表面実装型電子部品の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施の形態による表面実装型電子部品であるコイル部品の斜視図である。また、図2は前記コイル部品の基板実装時の側面図である。また、図3は図2の外部電極4b付近の拡大図である。
【0018】
図において、コイル部品1は、部品素体2と、部品素体2に内部導体として組み込まれた巻線型のコイル3と、コイル3の両端が部品素体2の外部にそれぞれ引き出されてなる外部電極4a、4bより構成される。ここで、コイル3および外部電極4a、4bは平角線や打ち抜き板などの板状の金属よりなる。特に、成形性や加工性などの点で平角線が好ましい。上記金属の種類に制限はなく、銅や銀などの種々のものが用いられる。
【0019】
また、前記外部電極4a、4bはそれぞれ第一の折り曲げ部7および第二の折り曲げ部8で折り曲げられる。すなわち、前記外部電極4a、4bはコイル引き出し部近傍の第一の折り曲げ部7にて部品素体2の外周に沿い基板6の方へ折り曲げられ、さらに前記第一の折り曲げ部7より先端側にある第二の折り曲げ部8にて部品素体2の底面直下へ折り曲げられる。
【0020】
そして、図3に示すように、前記外部電極4a、4bの部品素体2の底面に沿う部分及び第二の折り曲げ部8は、基板へのはんだ付けの際にはんだが付着する部分であって、はんだ付け部10を構成する。すなわち、前記はんだ付け部10のうち、部品素体2の底面に沿う部分は一方の面が部品素体2の底面に接するとともに、他方の面ははんだ9を介して基板6に接合される。また、前記第二の折り曲げ部8の一方の面に付着するように、はんだフィレット5が形成される。
【0021】
そして、前記はんだ付け部10の厚みは、前記外部電極4a、4bの他の部分(部品素体2の側面に沿う部分)やコイル3の厚みよりも薄くなるよう、あらかじめ加工される。このようにはんだ付け部10が薄く加工されることにより、第二の折り曲げ部8の曲げ加工性が向上する。
【0022】
また、コイル部品1が基板6に実装される際、厚みの薄い前記はんだ付け部10の全体が基板6にはんだ付けされるため、コイル部品1の両端子間で導体の厚みが局所的に薄くなる箇所が存在しなくなる。すなわち、電気抵抗の高い箇所が存在しないため、局所発熱が防止される。
【0023】
このように、本発明の表面実装型電子部品は、外部電極のうちはんだ付けされる部分のみを薄くすることにより、外部電極の曲げ加工性の向上と局所発熱の防止の双方が実現されるという効果を有する。
【0024】
また、前記はんだ付け部10の厚みを薄くする加工は、はんだ付けされる面と反対の面になされることが好ましい。前記外部電極4a、4bは第二の折り曲げ部8で部品素体2の外周に沿って折り曲げられ、このときはんだ付けされる方の面に引っ張り応力が生じる。通常厚みを薄くする加工の際、被加工面に微小な凹凸やキズが生じるため、引っ張り応力の生じる面が被加工面とされると外部電極が破断しやすくなる。したがって、本発明のようにはんだ付けされる面と反対の面が被加工面とされることにより、折り曲げ時の強度が向上する。
【0025】
また、前記の加工は、削り加工であることが好ましい。削り加工はプレス加工等に比べて工程に要するコストを低減することができる。また、プレス加工は加工により外部電極の幅が広がるため、加工前の外部電極の厚みにより加工後の幅が変わってくる。これに対し、削り加工では外部電極の幅が加工により変化しないため、厚みの異なる外部電極を同一の幅に加工できる。よって、コイル厚みの異なる製品群に対して曲げ工程の共通化が図れるとともに、同一の実装ランド設計を適用することができる。
【0026】
以上、本発明の一実施の形態として巻線型のコイル部品とその製造方法について説明してきた。しかし、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、平角線や打ち抜き板などの板状の内部導体および外部電極を有する表面実装型の電子部品であれば、例えば抵抗体部品、絶縁体部品等であってもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の表面実装型電子部品は、外部電極においてはんだ付け部の厚みを他の部分より薄くすることで、外部電極の曲げ加工性の向上と、局部発熱の防止が両立される効果を有する。
【0028】
また、厚みを薄くする加工が前記はんだ付け部のはんだ付けされる面と反対の面になされることにより、外部電極の折り曲げ部の強度が向上する。
【0029】
また、前記の加工が削り加工であることにより、曲げ工程の共通化や実装ランド設計の共通化を図ることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による表面実装型電子部品の斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態による表面実装型電子部品の基板実装時における側面図である。
【図3】図2の外部電極4b側の要部拡大図である。
【符号の説明】
1 コイル部品 2 部品素体
3 コイル 4a、4b 外部電極
5 はんだフィレット 6 基板
7 第一の折り曲げ部 8 第二の折り曲げ部
9 はんだ 10 はんだ付け部
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面実装型電子部品に関する。特に、大電流下で使用される巻線型のコイル部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
巻線型のコイル部品として、部品素体の内部に組み込まれたコイルの両端部が、部品素体外部へ引き出されて外部電極とされるものがある。本構造のコイル部品においては、前記外部電極は実装基板との接続のために曲げ加工されることが多い。その際、曲げ加工性の向上や実装安定性の確保を目的として、前記外部電極の厚みがコイルの厚みよりも薄くされたコイル部品が知られる。
【0003】
このようなコイル部品の例として、特開2000−164431号公報に記載されるインダクタがある。前記インダクタは、平角銅線または打ち抜き銅板を、両端が露出するようにUおよびI型磁性コアで挟み込んだ構造であって、露出した両端、すなわちコイルの端子部分をプレスにより潰して薄くしたものである。このようにすることで端子部分の実装面積が広くなり、基板実装時の安定性が良くなる。また、製品としての低背化も可能となる。
【0004】
また、他の例として、特開2001−35731号公報に記載されるインダクタ部品がある。本インダクタ部品においては、金属板を折り曲げ加工して形成された一体物のコイルが用いられる。前記コイルは二個以上の磁脚を挿入する穴を有し、この穴に対応した磁脚を有する磁芯が組み込まれたコイル構造のインダクタ部品である。前記インダクタ部品において、コイルの引き出し部の厚みがコイルの厚みより薄く形成される。このようにすることで、折り曲げ回数や板厚の異なるコイルであっても、引き出し端子の折り曲げ工程、冶具等を共用できるので生産効率が向上する。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−164431号公報
【特許文献2】
特開2001−35731号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特開2000−164431号公報に記載のインダクタのように、端子部分に相当する平角銅線等の先端がプレスにより潰される場合、プレス後の銅線の幅は元の幅より大きくなる。また、プレス後の銅線の幅と厚みは、プレス型の構造とパンチ押し込み深さでコントロールされる。しかし、厚みの異なる銅線間でプレス後の幅や厚みを揃えることは不可能であり、銅線の仕様毎にプレス後の寸法が異なってしまうという問題が生ずる。また、特に厚みの大きな銅板をプレスした場合に、銅板の先端に加わる応力によって先端が丸くなるという問題が生ずる。これを防ぎ先端を精度よく所望の形状にするため、プレス加工を段階的に行う必要があるが、この場合加工数の増加によりコストが高くなる。
【0007】
上述したプレス加工による銅線の形状変化の問題を、プレス後に先端部をカットすることにより解決しようとすると、カット工程が新たに加わりコストが上昇する。また、コイル部よりも断面積の小さい部分、すなわち抵抗の高い部分が生ずるため、特に電源用途等の大電流にて使用される場合に局部発熱するという問題が発生する。
【0008】
一方、上述の特開2001−35731号公報に記載のインダクタ部品では、コイル部以外の引き出し部の断面積はコイル部の断面積よりも小さくなっている。このため、インダクタ部品の両端子間において、前記引き出し部が局所的に抵抗値の高い部分として存在することになり、この部分で局部発熱してしまう。この局部発熱を抑えるため、引き出し部の幅を大きくしてコイル部と同じ断面積にする方法がある。しかし、この方法では、コイルの厚みが異なる製品群において引き出し部の幅が異ることになり、これらの製品群を同一設計のランドに実装できないという問題が生ずる。
【0009】
本発明では、部品素体に組み込まれた巻線状のコイルの両端に接続された、前記コイルと一体または別体の外部電極を有する表面実装型電子部品において、前記外部電極の曲げ加工性の向上と局部発熱の防止の双方を実現することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の表面実装型電子部品は、部品素体の内部に巻線状のコイルが組み込まれ、前記コイルの両端に形成された板状の外部電極を有し、前記外部電極は前記部品素体の外表面に沿って前記部品素体の底面直下まで折り曲げられ、前記外部電極において少なくとも前記部品素体の底面に沿う部分が基板へはんだ付けされることにより実装されるとともに、前記はんだ付けの際にはんだが付着する部分(以下はんだ付け部とする)の厚みが、前記外部電極の他の部分より薄くされることを特徴とする。
【0011】
このように、外部電極においてはんだ付け部の厚みを他の部分より薄くすることで、外部電極の曲げ加工性が向上される。また、基板実装時に部品の両端子間で抵抗の高い箇所が存在しないため、局部発熱が防止される。
【0012】
また、前記の表面実装型電子部品において、前記コイルは平角線よりなり、前記外部電極は前記コイルの両端が部品素体外部へ引き出された部分であることを特徴とする。
【0013】
このように内部導体と外部電極を同一材料とすることでコストを低減でき、また一体とすることで十分な接合強度を得ることができる。
【0014】
また、前記表面実装型電子部品の製造方法は、前記はんだ付け部のはんだ付けされる面と反対の面が加工され薄くされることを特徴とする。このようにすることで、折り曲げによる外部電極の破断や強度低下が生じにくくなる。
【0015】
また、前記表面実装型電子部品の製造方法において、前記加工が削り加工であることを特徴とする。削り加工を用いることで、外部電極を薄くする工程に要するコストを低減することができ、また折り曲げ工程の共通化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による表面実装型電子部品の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施の形態による表面実装型電子部品であるコイル部品の斜視図である。また、図2は前記コイル部品の基板実装時の側面図である。また、図3は図2の外部電極4b付近の拡大図である。
【0018】
図において、コイル部品1は、部品素体2と、部品素体2に内部導体として組み込まれた巻線型のコイル3と、コイル3の両端が部品素体2の外部にそれぞれ引き出されてなる外部電極4a、4bより構成される。ここで、コイル3および外部電極4a、4bは平角線や打ち抜き板などの板状の金属よりなる。特に、成形性や加工性などの点で平角線が好ましい。上記金属の種類に制限はなく、銅や銀などの種々のものが用いられる。
【0019】
また、前記外部電極4a、4bはそれぞれ第一の折り曲げ部7および第二の折り曲げ部8で折り曲げられる。すなわち、前記外部電極4a、4bはコイル引き出し部近傍の第一の折り曲げ部7にて部品素体2の外周に沿い基板6の方へ折り曲げられ、さらに前記第一の折り曲げ部7より先端側にある第二の折り曲げ部8にて部品素体2の底面直下へ折り曲げられる。
【0020】
そして、図3に示すように、前記外部電極4a、4bの部品素体2の底面に沿う部分及び第二の折り曲げ部8は、基板へのはんだ付けの際にはんだが付着する部分であって、はんだ付け部10を構成する。すなわち、前記はんだ付け部10のうち、部品素体2の底面に沿う部分は一方の面が部品素体2の底面に接するとともに、他方の面ははんだ9を介して基板6に接合される。また、前記第二の折り曲げ部8の一方の面に付着するように、はんだフィレット5が形成される。
【0021】
そして、前記はんだ付け部10の厚みは、前記外部電極4a、4bの他の部分(部品素体2の側面に沿う部分)やコイル3の厚みよりも薄くなるよう、あらかじめ加工される。このようにはんだ付け部10が薄く加工されることにより、第二の折り曲げ部8の曲げ加工性が向上する。
【0022】
また、コイル部品1が基板6に実装される際、厚みの薄い前記はんだ付け部10の全体が基板6にはんだ付けされるため、コイル部品1の両端子間で導体の厚みが局所的に薄くなる箇所が存在しなくなる。すなわち、電気抵抗の高い箇所が存在しないため、局所発熱が防止される。
【0023】
このように、本発明の表面実装型電子部品は、外部電極のうちはんだ付けされる部分のみを薄くすることにより、外部電極の曲げ加工性の向上と局所発熱の防止の双方が実現されるという効果を有する。
【0024】
また、前記はんだ付け部10の厚みを薄くする加工は、はんだ付けされる面と反対の面になされることが好ましい。前記外部電極4a、4bは第二の折り曲げ部8で部品素体2の外周に沿って折り曲げられ、このときはんだ付けされる方の面に引っ張り応力が生じる。通常厚みを薄くする加工の際、被加工面に微小な凹凸やキズが生じるため、引っ張り応力の生じる面が被加工面とされると外部電極が破断しやすくなる。したがって、本発明のようにはんだ付けされる面と反対の面が被加工面とされることにより、折り曲げ時の強度が向上する。
【0025】
また、前記の加工は、削り加工であることが好ましい。削り加工はプレス加工等に比べて工程に要するコストを低減することができる。また、プレス加工は加工により外部電極の幅が広がるため、加工前の外部電極の厚みにより加工後の幅が変わってくる。これに対し、削り加工では外部電極の幅が加工により変化しないため、厚みの異なる外部電極を同一の幅に加工できる。よって、コイル厚みの異なる製品群に対して曲げ工程の共通化が図れるとともに、同一の実装ランド設計を適用することができる。
【0026】
以上、本発明の一実施の形態として巻線型のコイル部品とその製造方法について説明してきた。しかし、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、平角線や打ち抜き板などの板状の内部導体および外部電極を有する表面実装型の電子部品であれば、例えば抵抗体部品、絶縁体部品等であってもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の表面実装型電子部品は、外部電極においてはんだ付け部の厚みを他の部分より薄くすることで、外部電極の曲げ加工性の向上と、局部発熱の防止が両立される効果を有する。
【0028】
また、厚みを薄くする加工が前記はんだ付け部のはんだ付けされる面と反対の面になされることにより、外部電極の折り曲げ部の強度が向上する。
【0029】
また、前記の加工が削り加工であることにより、曲げ工程の共通化や実装ランド設計の共通化を図ることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による表面実装型電子部品の斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態による表面実装型電子部品の基板実装時における側面図である。
【図3】図2の外部電極4b側の要部拡大図である。
【符号の説明】
1 コイル部品 2 部品素体
3 コイル 4a、4b 外部電極
5 はんだフィレット 6 基板
7 第一の折り曲げ部 8 第二の折り曲げ部
9 はんだ 10 はんだ付け部
Claims (4)
- 部品素体の内部に巻線状のコイルが組み込まれ、前記コイルの両端に形成された板状の外部電極を有し、前記外部電極は前記部品素体の外表面に沿って前記部品素体の底面直下まで折り曲げられ、前記外部電極において少なくとも前記部品素体の底面に沿う部分が基板へはんだ付けされることにより実装される表面実装型電子部品であって、前記はんだ付けの際にはんだが付着する部分(以下はんだ付け部とする)の厚みが、前記外部電極の他の部分より薄くされることを特徴とする表面実装型電子部品。
- 前記コイルは平角線よりなり、前記外部電極は前記コイルの両端が部品素体外部へ引き出された部分であることを特徴とする、請求項1に記載の表面実装型電子部品。
- 前記はんだ付け部のはんだ付けされる面と反対の面が加工され薄くされることを特徴とする、請求項2に記載の表面実装型電子部品の製造方法。
- 前記加工が削り加工であることを特徴とする、請求項3に記載の表面実装型電子部品の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2002372271A JP2004207355A (ja) | 2002-12-24 | 2002-12-24 | 表面実装型電子部品およびその製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104700991A (zh) * | 2013-12-09 | 2015-06-10 | 阿尔卑斯绿色器件株式会社 | 电感元件以及电感元件的制造方法 |
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2002
- 2002-12-24 JP JP2002372271A patent/JP2004207355A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104700991A (zh) * | 2013-12-09 | 2015-06-10 | 阿尔卑斯绿色器件株式会社 | 电感元件以及电感元件的制造方法 |
KR20150067021A (ko) * | 2013-12-09 | 2015-06-17 | 알프스 그린 디바이스 가부시키가이샤 | 인덕턴스 소자 및 인덕턴스 소자의 제조 방법 |
KR20160022844A (ko) * | 2013-12-09 | 2016-03-02 | 알프스 그린 디바이스 가부시키가이샤 | 인덕턴스 소자 및 인덕턴스 소자의 제조 방법 |
KR101659666B1 (ko) * | 2013-12-09 | 2016-09-26 | 알프스 그린 디바이스 가부시키가이샤 | 인덕턴스 소자 및 인덕턴스 소자의 제조 방법 |
KR101711325B1 (ko) * | 2013-12-09 | 2017-02-28 | 알프스 덴키 가부시키가이샤 | 인덕턴스 소자 및 인덕턴스 소자의 제조 방법 |
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