WO2018173533A1 - コイル部品 - Google Patents

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Abstract

特に、エッジワイズコイルを用いたコイル部品において、特性の安定性及び小型化を促進できると共に安価に製造できるコイル部品を提供すること。本発明のコイル部品(1)は、圧粉コア(2)と、高さ方向に巻回された巻回部(3a)、及び巻回部の上下両端に位置するコイル端末(3b、3c)を備え、圧粉コアに埋設されたエッジワイズコイル(3)と、コイル端末の夫々に電気的に接続される接続部(4b、5b)、及び接続部から圧粉コアの外面に延出する電極(4a、5a)を備えた金属板からなる一対の端子(4、5)と、を有し、一方の端子の接続部は、他方の端子の接続部よりも長い長爪接続部(4b)であり、長爪接続部は、エッジワイズコイルの上下面のいずれかに延出されて、一方のコイル端末の外面に電気的に接続されている。

Description

コイル部品
 この発明は、コイルがコアに埋設されてなるコイル部品に関する。
 近年、電子機器の小型化に伴い、小型で大電流に対応したコイル部品が要求されている。
 チップインダクタ等として用いられるコイル部品は、例えば、圧粉コアの内部にコイルを封入した構造である。コイルは、そのコイル端末が特許文献1や特許文献2に示すように、圧粉コアの外面にまで延出されて電極を構成している。或いは、特許文献3に示すように、コイル端末と、板状の金属端子とが接続されて、金属端子が圧粉コアの外面に露出して電極を構成している。
 また、コイルとしては、特許文献3に示すような、断面円形の丸導線を螺旋巻きにしたコイルや、特許文献1及び特許文献2に示すような、断面矩形状の平角導線を、エッジ側(短辺側)の曲がりにくい方向に巻いて、幅広の面を常に高さ方向の上下面に向けた、いわゆるエッジワイズ巻きしたコイル(エッジワイズコイル)を利用できる。
特開2006-294775号公報 特開2009-123927号公報 特開2011-54713号公報
 しかしながら、従来では、コイルがコアに埋設されてなるコイル部品において、以下のような問題点があった。
 すなわち、従来では、コアに埋設されたコイルのコイル端末を折り曲げており、これにより、折曲部にストレスがかかり、ショート等の特性不良を起こす原因となっていた。
 また、コイル端末を巻回部から離れる方向に折り曲げることで、コイル部品の外形寸法が大きくなり、小型化の弊害となっていた。
 また、従来では、コイル巻き数により、コイル高さが変わると、その高さに対応した専用の端子を作製していた。
 そこで本発明は、上記従来の課題を解決するためのものであり、コイルがコアに埋設されてなるコイル部品において、特性の安定性及び小型化を促進できると共に安価に製造できるコイル部品を提供することを目的とする。
 本発明におけるコイル部品は、コアと、高さ方向に巻回された巻回部、及び前記巻回部の上下両端に位置するコイル端末を備え、前記コアに埋設されたコイルと、前記コイル端末の夫々に電気的に接続される接続部、及び前記接続部から前記コアの外面に延出する電極を備えた金属板からなる一対の端子と、を有し、一方の前記端子の前記接続部は、他方の端子の前記接続部よりも長い長爪接続部であり、前記長爪接続部は、前記コイルの上下面のいずれかに延出されて、一方の前記コイル端末の外面に電気的に接続されていることを特徴とする。
 本発明では、他方の前記端子の短爪接続部は、他方の前記コイル端末の内面に電気的に接続されていることが好ましい。
 また、本発明では、前記長爪接続部は、下コイル端末の外面である下面に電気的に接続されており、前記短爪接続部は、上コイル端末の内面である下面に電気的に接続されていることが好ましい。
 また、本発明では、平面視にて前記巻回部の中心から外周に向けて直交する2方向に線を引き、前記線と外周とが接する点を接点とした4つの接線にて囲まれる領域内にて、各接続部と各コイル端末とが電気的に接続されていることが好ましい。
 また、本発明では、前記長爪接続部は、前記巻回部の外周内にて前記コイル端末と電気的に接続されていることが好ましい。
 また、本発明では、前記コイルが、エッジワイズコイルであることが好ましい。
 本発明のコイル部品によれば、コアに埋設されたコイルのコイル端末を折り曲げずに端子と適切に接続することができる。また、本発明の端子接続構造により、コイル高さが変更されても、共通の端子を使用することができる。以上により、コイルがコアに埋設されてなるコイル部品において、従来に比べて、特性を安定させることができ、また、小型化を促進することができ、更に、安価に製造することが可能になる。
本発明における第1の実施の形態のコイル部品の斜視図である。 本発明における第1の実施の形態のコイル部品の平面図である。 図1Aに示すA矢視の正面図である。 本発明における第1の実施の形態のコイル部品の裏面図である。 図1Aに示すB矢視の側面図である。 図1BのC-C線に沿って高さ方向に切断し、矢印方向から見た拡大断面図である。 本実施の形態のコイル部品を構成するエッジワイズコイルの平面図である。 本発明における第1の実施の形態のコイル部品の製造工程を示す工程図であり、プレート部材(2端子)の平面図を示す。 図4Aに続く工程図であり、プレート部材に設けられた端子の長爪接続部を折り曲げた状態を示す平面図である。 図4Bに続く工程図であり、プレート部材上にエッジワイズコイルを挿入した状態を示す平面図である。 図4Cの裏面図である。 図4Cに示すエッジワイズコイルを挿入した状態を側方から見た部分側面図である。 図2に示すコイル部品に対する比較例を示す拡大断面図である。 図2に示すコイル部品の変形例を示す拡大断面図である。 図2に示すコイル部品の変形例を示す拡大断面図である。 本発明における第2の実施の形態のコイル部品の斜視図である。 本発明における第2の実施の形態のコイル部品の平面図である。 図9Aに示すD矢視の正面図である。 本発明における第2の実施の形態のコイル部品の裏面図である。 図9Aに示すE矢視の側面図である。 プレート部材(4端子)にエッジワイズコイルを挿入した状態を示す平面図である。 図10Aの裏面図である。
 以下、本発明の一実施の形態(以下、「実施の形態」と略記する。)について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
 図1Aは、本発明における第1の実施の形態のコイル部品の斜視図であり、図1Bは、平面図であり、図1Cは、図1Aに示すA矢視の正面図であり、図1Dは、裏面図であり、図1Eは、図1Aに示すB矢視の側面図である。図2は、図1BのC-C線に沿って高さ方向に切断し、矢印方向から見た拡大断面図である。図3は、本実施の形態のコイル部品を構成するエッジワイズコイルの平面図である。
 図2に示すように、本実施の形態におけるコイル部品1は、圧粉コア2と、圧粉コア2に埋設されるエッジワイズコイル3と、エッジワイズコイル3のコイル端末3b、3cに電気的に接続される金属板からなる一対の端子4、5と、を有して構成される。
 エッジワイズコイル3は、例えば、絶縁被膜された平角導線を螺旋状に巻回して形成されたものである。エッジワイズコイル3は、巻回部3aと、巻回部3aの上下両端のコイル端末3b、3cと、を備える。図2、及び図3に示すように、コイル端末3bは、巻回部3aの下面側に位置する下コイル端末3bであり、コイル端末3cは、巻回部3aの上面側に位置する上コイル端末3cである。
 エッジワイズコイル3の巻き数は、必要なインダクタンス等に応じて適宜設定される。
 圧粉コア2は、磁性体粉末を結着材により固化形成されたメタルコンポジットコアであることが好ましい。圧粉コア2の材質を問うものではないが、例えば、磁性体粉末としては、Fe-Ni合金、Fe-Ni-Mo合金、Fe-Si-Al合金、Fe-Si合金等を例示できる。また、結着材としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、PVA(ポリビニルアルコール)、アクリル樹脂等の樹脂材を用いることができる。更に、潤滑剤として、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム等を添加することができる。
 図1A~図1Eの各図、及び図2に示すように、圧粉コア2は、コイル部品1の外形を成している。図1A、及び図1Bに示すように、圧粉コア2(コイル部品1)は、方形状を成している。圧粉コア2の平面形状を限定するものではないが、特に、本実施の形態では、方形状(特に、正方形状)の構造に適している。
 図2に示すように、エッジワイズコイル3の下コイル端末3bに、第1の端子4が電気的に接続されている。エッジワイズコイル3を構成する平角導線が絶縁被膜された形態では、下コイル端末3bの絶縁被膜が剥がされて第1の端子4に接着或いは溶接等により接合されている。なお、「電気的に接続」とは、コイル端末と接続部とが導通していればよく、コイル端末と接続部との間に他部材が介在していてもよい。
 また、図2に示すように、エッジワイズコイル3の上コイル端末3cに、第2の端子5が電気的に接続されている。エッジワイズコイル3を構成する平角導線が絶縁被膜された形態では、上コイル端末3cの絶縁被膜が剥がされて第2の端子5に接着或いは溶接等により接合されている。
 図2に示すように、各端子4、5は、圧粉コア2の側面2aに引き出され、側面2aから圧粉コア2の裏面2bにまで延出する電極4a、5aを構成している。
 図1Dに示すように、圧粉コア2の裏面2bには、微小深さの凹部2b1が形成されており、電極4a、5aは凹部2b1内に配置される。
 図2に示すように、本実施の形態に示す各端子4、5は、電極4a、5aと、各コイル端末3b、3cに接続される接続部4b、5bと、を備える。
 本実施の形態では、第1の端子4の接続部4bは、第2の端子5の接続部5bよりも長さが長い長爪接続部(以下、長爪接続部4bと称する)であり、接続部5bは、長爪接続部4bよりも長さが短い短爪接続部(以下、短爪接続部5bと称する)である。
 図2に示すように、長爪接続部4bは折り曲げられて、エッジワイズコイル3の高さ方向の最下面にまで延出し、下コイル端末3bの外面である下面3dに電気的に接続されている。
 一方、図2に示すように、短爪接続部5bは、上コイル端末3cの内面である下面3eに電気的に接続されている。短爪接続部5bは、折り曲げられていない。
 また、本実施の形態では、下コイル端末3b及び上コイル端末3cは、共に、上下方向に折り曲げられることなく、エッジワイズコイル3の高さ方向に対して直交する平面方向に平行に延出している。
 本実施の形態のコイル部品1の構成によれば、コイル端末3b、3cを圧粉コア2の側面2aにまで引き出して電極とせず、圧粉コア2内部で、エッジワイズコイル3とは別部材の端子4、5に接続させている。このとき、コイル端末3b、3cの高さ位置は異なるため、図2の実施の形態では、第1の端子4に第2の端子5よりも長さの長い長爪接続部4bを設けて、長爪接続部4bを圧粉コア2内でコイル端末3bとの接続側から上方に折り曲げ、第1の端子4の電極4aの高さを第2の端子5の電極5aの高さと同等となるように調整している。
 図2に示すように、本実施の形態では、エッジワイズコイル3のコイル端末3b、3cを折り曲げておらず平行に引き出している。このため、従来のようにコイル端末を折り曲げたことによるショートを未然に防止でき、また、コイル部品1の小型化を促進することができる。
 また、巻き数が変更される等してコイルサイズが変わったときでも、端子形状を変更せずに、共通の端子4、5を使用できる。すなわち、本実施の形態では、第1の端子4に長爪接続部4bを設けている。よって、例えば、エッジワイズコイル3の巻回部3aの高さが図2より高くなっても、長爪接続部4bの下コイル端末3bとの接続位置を調整したり、長爪接続部4bの圧粉コア2内での折り曲げ位置を変更することができる。一方、エッジワイズコイル3の巻回部3aの高さが図2より低くなった場合は、長爪接続部4bの下コイル端末3bとの接続位置を調整したり、長爪接続部4bの圧粉コア2内での折り曲げ位置を変更したり、或いは、一部を切断して長さ調整を行うことができる。切断は、接続部であっても電極であってもよい。
 特に、本実施の形態では、長爪接続部4bを下コイル端末3bの外面である下面3dで接続している。このため、下コイル端末3bとの接続位置の微調整を適切に行うことができる。このように、本実施の形態では、コイル高さの変更に伴って専用の端子を形成しなくとも共通の端子4、5を用いることができるため、コイル部品1を従来に比べて安価に製造することができる。
 次に、本実施の形態の端子4、5の構成について、図4に示す製造工程の説明も交えながら、更に詳しく説明する。
 図4Aは、本発明における第1の実施の形態のコイル部品の製造工程を示す工程図であり、プレート部材(2端子)の平面図を示し、図4Bは、プレート部材に設けられた端子の長爪接続部を折り曲げた状態を示す平面図であり、図4Cは、プレート部材上にエッジワイズコイルを挿入した状態を示す平面図であり、図4Dは、図4Cの裏面図である。また、図5は、図4Cに示すエッジワイズコイルを挿入した状態を側方から見た部分側面図である。
 図1に示すコイル部品1を製造する際、図4Aに示す金属板からなるプレート部材(端子フレーム)6が用意される。金属板の材質を問うものではないが、例えば、Cu、Ni、Sn、Au等の金属板を用いることができる。図4Aに示すように、プレート部材6には、平板状の一対の端子4、5が設けられている。プレート部材6内では、各端子4、5は、互いの接続部4b、5b側を内側に向けて配置され、各端子4、5の後端(電極4a、5a側)間を枠状のフレーム7で連結した構成である。
 図4Aに示すように、向かい合う端子4、5間には略円形状の空間Sが空いているが、これは、エッジワイズコイル3を設置する空間である。
 図4Aに示すように、第1の端子4には、第2の端子5よりも長さの長い長爪接続部4bと、長爪接続部4bと一体の電極4aとが設けられている。
 また、図4Aに示すように、第2の端子5には、長爪接続部4bよりも長さの短い短爪接続部5bと、短爪接続部5bと一体の電極5aとが設けられている。
 図4Aに示すように、電極4a、5aは、共に同じ大きさの略矩形状である。そして、各電極4a、5aから電極幅よりも幅の小さい各接続部4b、5bが空間Sに向けて延出している。また、図4Aに示すように、各端子4、5には夫々、接続部4b、5bと幅方向に間隔を空けた位置に小突起片4c、5cが各電極4a、5aと一体に設けられている。この実施の形態では、これら小突起片4c、5cは、短爪接続部5bとほぼ同形状で形成されている。なお、小突起片4c、5cは、エッジワイズコイル3と電気的に接続されない。小突起片4c、5cから接続部4b、5bの方向にかけての輪郭は、円弧状に湾曲しているが、この輪郭形状は、エッジワイズコイル3の外周形状に倣っており、小突起片4c、5cを設けることで、端子4、5の強度を高めることができる。図4Aに示すように、小突起片4c、5cには微小穴4d、5dが設けられているが、これは、圧粉コア2の成形時に、磁性体粉を裏面側に適切に通すための穴である。
 図4B及び図5に示すように、第1の端子4の長爪接続部4bを所定方向に向けて折り曲げる。具体的には、図4B及び図5に示すように、長爪接続部4bを電極4a側から略90度下方に折り曲げ、更に長爪接続部4bの先端を、空間Sに向けて、平行に折り曲げる。一方、短爪接続部5bは折り曲げない。
 続いて、図4C及び図5に示すように、エッジワイズコイル3を上方から空間S内に挿入する。これにより、エッジワイズコイル3の下コイル端末3bの外面である下面を、第1の端子4の長爪接続部4bに当接させる。同様に、エッジワイズコイル3の上コイル端末3cの内面である下面3eを、第2の端子5の短爪接続部5bに当接させる。このとき、下コイル端末3b及び上コイル端末3cの絶縁被膜は除去されており、接着や溶接等にて、コイル端末3b、3cと接続部4b、5b間を導通接続させる。
 本実施の形態において、コイル端末3b、3cの絶縁被膜を除去するタイミングを問うものではなく、例えば、エッジワイズコイル3を巻回形成した後に、巻回部3aから延出するコイル端末3b、3cの絶縁被膜を除去してもよいし、或いは、予め、コイル端末3b、3cの部分の絶縁被膜を除去した平角導線を巻回してエッジワイズコイル3を形成してもよい。
 図5に示すように、本実施の形態では、エッジワイズコイル3を矢印に示すように、接続部4b、5b間の空間S内に上方から挿入すれば、適切に、下コイル端末3bの下面3dと、第1の端子4の長爪接続部4bとを電気的に接続し、上コイル端末3cの下面3eと、第2の端子5の短爪接続部5bとを電気的に接続できる。
 一方、図6は、図2のコイル部品1に対する比較例を示すコイル部品100の拡大断面図であり、図6では、本実施の形態のコイル部品1と異なって、第1の端子104の長爪接続部104bが、エッジワイズコイル103の下コイル端末103bの内面である上面103fに電気的に接続され、第2の端子105の短爪接続部105bが、エッジワイズコイル103の上コイル端末103cの内面である下面103eに電気的に接続されている。
 このように、エッジワイズコイル103の各コイル端末103b、103cの各内面側に、各端子104、105の接続部104b、105bを接続する接続構造(以下では、内・内接続と称する)では、エッジワイズコイル103のコイル端子104、105を、各端子104、105の接続部104b、105b間に横方向から挿入することになる。このため、挿入の際に、エッジワイズコイル103のコイル端末103b、103cの内面が傷つく恐れがある。ここで、コイル端末103b、103cの内面は、平角導線を巻回する際に平角導線同士が向き合う側のコイル面であり、コイル面の損傷はショートの原因になる。したがって、コイル面が損傷しないように、各コイル端末と各接続部とを接続することが好ましい。
 これに対して、図5に示す本実施の形態では、エッジワイズコイル3の下コイル端末3bの外面に、第1の端子4の長爪接続部4bを接続し、上コイル端末3cの内面に、第2の端子5の短爪接続部5bを接続する接続構造(以下では、外・内接続と称する)では、エッジワイズコイル3を、各端子4、5の接続部4b、5bに対して上方から挿入できるため、内面であるコイル面に擦り傷が作られることを適切に抑制することができる。
 図4Cでは、プレート部材6を金型8にセットする。図4Cは、プレート部材6の平面図であり、図4Dは、裏面図であるが、金型8を透視して、エッジワイズコイル3の設置状態を示している。図4Cに示すように、エッジワイズコイル3の上コイル端末3cは、第2の端子5の短爪接続部5bに接続され、図4Dに示すように、エッジワイズコイル3の下コイル端末3bは、第1の端子4の長爪接続部4bに接続されていることがわかる。
 上記した、磁性体粉末、樹脂材、及び潤滑剤を混合し加熱して造粒し、金型8内にて圧粉コア2を成形する。金型8内での加圧力や加熱温度に関しては任意に設定することができる。続いて、プレート部材6のフレーム7を除去し、各端子4、5の電極4a、5aを、図2に示すように、圧粉コア2の側面2aから裏面2bに沿って折り曲げることで、図1及び図2に示すコイル部品1を製造することができる。
 本実施の形態のコイル部品1の大きさを特に限定するものではないが、例えば、数mm~数十mm角で厚みが数mm程度の大きさのコイル部品1を製造することが可能である。
 図7は、図2に示すコイル部品の変形例を示す拡大断面図である。図7に示す実施の形態では、エッジワイズコイル3の下コイル端末3bの外面である下面3dに第1の端子4の長爪接続部4bが電気的に接続されると共に、上コイル端末3cの外面である上面3gに第2の端子5の短爪接続部5bが電気的に接続されている。図7では、エッジワイズコイル3の各コイル端末3b、3cの各外面側に、各端子4、5の接続部4b、5bを接続する接続構造(以下では、外・外接続と称する)である。このような外・外接続では、図6に示す内・内接続と異なって、コイル面の外側にて接続部4b、5bと接続される構成であるため、コイル面に擦り傷が作られることがなく、ショートを回避することができる。
 図2、図5に示す外・内接続では、図7と同様に、コイル面に擦り傷が作られる不具合を抑制できると共に、図7の外・外接続に比べて、エッジワイズコイル3を上方から挿入して各端子4、5の接続部4b、5bと接続することができるので、製造を容易化できるメリットがある。
 図8は、図2に示すコイル部品の変形例を示す拡大断面図である。図8では、図2と異なってコイル端末3b、3cと各端子9、10の接続部9b、10bとの接続が逆になっている。すなわち、図8に示すように、エッジワイズコイル3の上コイル端末3cに長爪接続部9bを有する第1の端子9が接続されており、長爪接続部9bは、上コイル端末3cの外面である上面3gに電気的に接続されている。また、エッジワイズコイル3の下コイル端末3bに短爪接続部10bを有する第2の端子10が接続されており、短爪接続部10bは、下コイル端末3bの内面である上面3fに電気的に接続されている。
 図8に示す接続構造においても図2に示すコイル部品1と同様に、コイル端末3b、3cを折り曲げずに端子9、10と適切に接続することができる。また、図8に示す端子接続構造により、上コイル端末3cと長爪接続部9bとの接続位置等の微調整ができ、コイルサイズが変更されても共通の端子9、10を使用することができる。以上により、エッジワイズコイルを用いたコイル部品において、従来に比べて、特性を安定させることができ、また、小型化を促進することができ、更に、安価に製造することが可能になる。
 また図8に示す接続構造においては、製造の際に、エッジワイズコイル3を図示下方向から挿入することができ(実際には端子9、10を上下反転させて、エッジワイズコイル3を上方向から挿入することができる)、したがって、上記した外・内接続で説明したように、コイル面に擦り傷が作られる不具合を抑制できると共に、製造を容易化できるメリットがある。なお、第2の端子10の短爪接続部10bを、下コイル端末3bの外面である下面3dに接続してもよい。これにより、図7と同様に、外・外接続を構成することができる。
 また、本実施の形態のコイル部品1では、更に以下のような効果を有する。すなわち、図3に示すように、平面視にて巻回部3aの中心Oから外周に向けて直交する2方向に線L1、L2を引く。そして、線と外周とが接する点を接点P1~P4とした4つの接線T1~T4にて囲まれる方形領域を形成する。本実施の形態では、この方形領域内にて、各接続部4b、5bと各コイル端末3b、3cとを電気的に接続することができる。このように、巻回部3aの外側を囲む方形領域内にて、各端子4、5の接続部4b、5bとコイル端末3b、3cとを接続することで、方形状とされた圧粉コア2の側面2aから該方形領域までの肉厚(図3に示す厚みTh)を均一な厚みで形成できる。したがって、圧粉コア2の四方のどの位置においても適度なコア強度を確保できる。
 また、本実施の形態では、長爪接続部は、巻回部の外周内にてコイル端末3bと電気的に接続されている構成にできる。例えば、図4Dに示すように、長爪接続部4bは、巻回部3aの外周内まで延出しており、下コイル端末3bと接続されている。本実施の形態では、長爪接続部4bを、下コイル端末3bの外面である下面に接続するため、巻回部3aの外周内にて、下コイル端末3bと電気的に接続することが可能である。例えば、本実施の形態では、特性(L値等)の微調整のために、巻回部3aの外周内にてコイル端末との接続位置を適宜調整することが可能である。
 なお、各コイル端末と各接続部の接続位置は、溶接方法よって変わる。例えば、レーザ溶接である場合、図3に示す方形領域内のどの位置であっても、各端子の接続部とコイル端末3b、3c間を電気的に接続することが可能である。一方、抵抗溶接にて接合する場合は、各端子の接続部とコイル端末3b、3cとを上下から挟むことが必要であるため、コイル端末3b、3cを巻回部3aから適度に引き出して、抵抗溶接が可能な領域を確保することが必要とされる。
 図9は、本発明における第2の実施の形態のコイル部品の説明図であり、図9Aは、斜視図であり、図9Bは、平面図であり、図9Cは、図9Aに示すD矢視の正面図であり、図9Dは、裏面図であり、図9Eは、図9Aに示すE矢視の側面図である。図10Aは、プレート部材(4端子)にエッジワイズコイルを挿入した状態を示す平面図であり、図10Bは、図10Aの裏面図である。なお、図9A~図9E及び図10A、図10Bにおいて、図1及び図4C、図4Dと同じ部分には同じ符号を付した。
 図9A~図9Eに示すコイル部品20は、図1A~図1Eに示すコイル部品1と異なり4端子構造である。図10A及び図10Bは、図4C及び図4D(2端子)と同様の工程時の図面である。図10A及び図10Bに示すように、4端子のうち、2端子(接続部4b、5b)は、エッジワイズコイル3のコイル端末3b、3cに電気的に接続されるが、残りの2端子は、ダミー端子21、22であり、エッジワイズコイル3とは電気的に絶縁されている。
 ダミー端子21、22は、コイル部品の姿勢安定性の向上や、放熱性向上のために設けられるものである。
 上記に挙げた実施形態では、コイルは、エッジワイズコイルであったが、限定するものでなく、丸導線を巻回したコイル等にも適用できる。ただし、エッジワイズコイルは、巻線の抵抗値が低くなることや、周波数特性が向上する等の利点があるため、コイルは、エッジワイズコイルであることが好ましい。
 また、本実施形態では、圧粉コアに限定されるものでなく、樹脂やプラスチック等のコアでコイルを埋設したモールドコイルを用いて、コイル部品を構成することも可能である。
 本実施の形態におけるコイル部品は、小型で且つ熱伝導の高い面実装パワーインダクタや、その他の電子部品を構成することができる。
 本出願は、2017年3月21日出願の特願2017-054013に基づく。この内容は、全てここに含めておく。

Claims (6)

  1.  コアと、
     高さ方向に巻回された巻回部、及び前記巻回部の上下両端に位置するコイル端末を備え、前記コアに埋設されたコイルと、
     前記コイル端末の夫々に電気的に接続される接続部、及び前記接続部から前記コアの外面に延出する電極を備えた金属板からなる一対の端子と、を有し、
     一方の前記端子の前記接続部は、他方の前記端子の前記接続部よりも長い長爪接続部であり、前記長爪接続部は、前記コイルの上下面のいずれかに延出されて、一方の前記コイル端末の外面に電気的に接続されていることを特徴とするコイル部品。
  2.  他方の前記端子の短爪接続部は、他方の前記コイル端末の内面に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
  3.  前記長爪接続部は、下コイル端末の外面である下面に電気的に接続されており、前記短爪接続部は、上コイル端末の内面である下面に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコイル部品。
  4.  平面視にて前記巻回部の中心から外周に向けて直交する2方向に線を引き、前記線と外周とが接する点を接点とした4つの接線にて囲まれる方形領域内にて、各接続部と各コイル端末とが電気的に接続されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のコイル部品。
  5.  前記長爪接続部は、前記巻回部の外周内にて前記コイル端末と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のコイル部品。
  6.  前記コイルが、エッジワイズコイルであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のコイル部品。
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