JP2004207006A - 燃料電池セル及び燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、簡単な構造で複数の燃料電池セルに均一にガスを供給することができる燃料電池セル及び燃料電池を提供することを目的とする。
【解決手段】一方側が供給口とされ、他方側が排出口とされたガス流路1が軸長方向に形成されるとともに、固体電解質7が燃料極5及び空気極9で挟持された発電部を有する柱状のセル本体Aと、該セル本体Aの排出口側端部に設けられるとともに、前記ガス流路1のガス流通量を抑制するガス排出抑制孔11が形成された蓋状部材13とを具備することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池セル及び燃料電池に関するもので、特に複数のセル本体にに均一にガスを分配、供給できる燃料電池セル及び燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来技術】
近年、次世代エネルギーとして、燃料電池セルのスタックを収納容器内に収容した燃料電池が種々提案されている。
【0003】
燃料電池セルは固体電解質を空気極、燃料極で挟持して構成されており、空気極に酸素含有ガスを供給し、燃料極に水素を含むガス、もしくは水素に変化しうるガスを供給することにより、固体電解質を挟んで対峙する両電極間に電位差が発生し、発電するものである。
【0004】
これらの燃料電池セルは、用いる電解質や形態により様々な組み合わせが考えられるが、ほとんどの場合、燃料電池セルに酸素含有ガスと水素を含むガス、もしくは水素に変化しうるガスを供給して発電する点は共通している。
【0005】
また、燃料電池は燃料電池セル当たりの発電量が小さいため、複数の燃料電池セルを電気的に接続して構成されている。
【0006】
そのため、発電に際し、複数の燃料電池セルに酸素含有ガスと水素を含むガス、もしくは水素に変化しうるガスをそれぞれ供給する必要がある。また、同時に、発電量並びに発電効率を向上させるため、それぞれの燃料電池セルに供給するガスの量は同じにする必要がある。
【0007】
図7は、従来の燃料電池セルの縦断面を示したもので、内部にガス流路1を有する円筒柱状の多孔質支持体3の表面に、多孔質の燃料極5、緻密質の固体電解質7、多孔質の空気極9が順次積層されている。この燃料電池セルのガス流路1に燃料を流し、燃料電池セルの外部に酸素含有ガスを流すことで、固体電解質7を介して燃料極5、空気極9間に電位差が生じ、発電が行われる。燃料電池はこのような燃料電池セルを収納容器内に複数収納して構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−125346号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような燃料電池では、複数の燃料電池セルに同時にガスを供給する必要があり、また、発電量並びに発電効率を安定させる為、各燃料電池セルに供給するガス量を同じにし、各燃料電池セルの燃料利用率を均一にする必要がある。各燃料電池セルに供給されるガス量が均一でない場合には、各燃料電池セルの発電量がばらつくため、総発電量が小さくなるという問題がある。また、適正なガス供給がされない燃料電池セルでは破壊が起こるなどの問題もある。
【0010】
例えば、燃料極支持型燃料電池の場合、燃料電池セルに供給される水素を含むガスが設計ガス量より少量であれば、燃料利用率が大きくなる。燃料利用率があまりにも大きくなると、燃料電池反応の燃料である水素が燃料電池セルのガス供給口側で消費され、燃料電池セルのガス排出口側には水素が供給されず、いわゆる燃料枯れの現象が生じる。
【0011】
この現象が起こると、還元されていた燃料極が酸化され、水素が供給されない部分の燃料極が絶縁体となる。燃料極が絶縁体となった場合、その燃料電池セルの電気抵抗は大きく増大し、燃料電池セルを直列で構成していたスタックの電気抵抗が増大し、出力が大きく低下し、燃料電池全体の特性が低下する。
【0012】
逆に、水素を含むガスが設計量よりも多くなる場合には、燃料利用率が低下し、発電に寄与しない水素の量が増加し、発電効率が低下するという問題がある。
【0013】
また、空気極支持型燃料電池の場合、燃料電池セルに供給される酸素含有ガスが設計ガス量より少量であれば、空気利用率が大きくなる。空気利用率があまりにも大きくなると、燃料電池反応のもう一つの燃料である酸素が燃料電池セルのガス供給口側で消費され、燃料電池セルのガス排出口側には酸素が供給されず、いわゆる空気枯れの現象が生じる。
【0014】
この現象が起こると、空気極が還元されて体積変化が起き、大気中で共焼結されていた電解質と空気極の界面に、空気極の体積変化に伴う応力が発生し、燃料電池セルの破壊に至る。
【0015】
以上の理由から、各燃料電池セルに同じ量のガスを供給する必要がある。しかしながら、燃料電池セルの内部に形成されたガス流路の断面積にばらつきがある場合には、仮に、同じ圧力で燃料電池セルにガスを供給したとしても、燃料電池内部に形成されたガス流路を流れるガス量は、燃料電池セルごとにばらつくことになる。
【0016】
特に、生産性の高い押し出し成形などで支持体を作製する場合には、燃料電池セルのガス流路の断面積は、ばらつきが多くなりやすいという問題がある。
【0017】
そのため、燃料電池セルのガス流路のばらつきを管理し、管理範囲内の燃料電池セルのみが用いられている。しかしながら、燃料電池セルのガス流路のばらつきを検査するには時間とコストがかかり、生産性の点で問題がある。また、良品率の低下によるコストの上昇の問題もある。
【0018】
この問題を解決するため、例えば、各々の燃料電池セルに供給されるガス量を測定し、弁などを用いてガス量を制御するなどの手法が考えられるが、構造が複雑になり、また、制御用のシステムが必要となるため、装置が大型化したり、高コストになるなどの問題がある。
【0019】
本発明は、簡単な構造で複数のセル本体に均一にガスを供給することができる燃料電池セル及び燃料電池を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の燃料電池セルは、一方側が供給口とされ、他方側が排出口とされたガス流路が軸長方向に形成されるとともに、固体電解質が燃料極及び空気極で挟持された発電部を有する柱状のセル本体と、該セル本体の排出口側端部に設けられるとともに、前記ガス流路のガス流通量を抑制するガス排出抑制孔が形成された蓋状部材とを具備することを特徴とする。
【0021】
このような燃料電池セルでは、仮に、セル本体内に形成されたガス流路の断面積にばらつきがあったとしても、セル本体のガス排出口側端部に、セル本体の内部に設けられたガス流路のガス流通量を抑制し、流体抵抗を増大させるガス排出抑制孔を有する蓋状部材を設けたことで、燃料電池セルに供給されるガス量は、セル本体のガス流路の断面積に影響されず、ガス排出抑制孔を有する蓋状部材によって制御される。
【0022】
そのため、複数の燃料電池セルにそれぞれ供給されるガス量を容易に均一にすることができ、各燃料電池セルの発電量のばらつきを容易に抑制することができるため、発電量の低下や、発電効率の低下、燃料電池セルの破壊を防止できる。
【0023】
また、ガス排出抑制孔を有する蓋状部材により燃料電池セルから排出されるガス量が抑制されるため、ガス流路内の圧力が高くなり、ガス流路側に形成された多孔質の燃料極又は空気極に供給されるガス量が多くなり、発電量が増加することが期待される。
【0024】
また、本発明の燃料電池セルは蓋状部材に設けられたガス排出抑制孔がスリット状であることを特徴とする。
【0025】
ガス排出抑制孔の形状は、例えば、円状の穴であってもよく、または、星形のような穴であってもよいが、スリット状の穴が最も生産性が高く、かつ、再現よく同じ形状の穴を作製することができ、各燃料電池セルに供給されるガス量の均一性をさらに向上させることができる。
【0026】
また、本発明の燃料電池セルは、セル本体は複数のガス流路を有し、セル本体の排出口側端面に、ガス排出抑制孔が形成された蓋状部材の遮蔽板が、前記セル本体の排出口側端面と所定間隔をおいて設けられており、前記遮蔽板と、前記セル本体の排出口側端面との間に共通ガス室が設けられていることを特徴とする。
【0027】
一つのセル本体の内部に複数のガス流路が形成されている場合、蓋状部材に、各ガス流路にそれぞれ連通するガス排出抑制孔を設ければよい。
【0028】
しかしながら、形状が複雑になり、部材の強度も低くなる傾向にある。そこで、複数のガス流路を有するセル本体のガス排出口側端面と、蓋状部材のガス排出抑制孔が形成された遮蔽板との間に、所定の間隔をおいて前記複数のガス流路と前記ガス排出抑制孔と連通した共通ガス室を設けることで、セル本体内部に設けられた複数のガス流路を連通させることができ、蓋状部材に各ガス流路に対応するガス排出抑制孔を複数設ける必要が無くなり、蓋状部材の構造を簡略化することができ、取り付けも容易になる。
【0029】
また、本発明の燃料電池は、上記の燃料電池セルを収納容器内に複数収納してなることを特徴とする。
【0030】
このような燃料電池では、各燃料電池セルに供給されるガス量が均一となり、発電能力が向上する。また、ガスの供給不足や供給過多による燃料電池セルの破壊や性能劣化を抑制することができる。特に、燃料電池セルを電気的に直列に接続する場合には、一つの燃料電池セルの性能劣化が燃料電池全体の発電能力に大きく影響するため、燃料電池セルの電気的抵抗の増大を防止することができる本発明の燃料電池は、特に、燃料電池セルが直列接続された燃料電池では、大幅な性能劣化を防止できる。また、特別な制御装置を必要とせず、簡単な構造とすることができ、発電効率の向上、燃料電池の小型化や、低コスト化を達成できる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1、2に本発明の燃料電池セルの一形態の斜視図と縦断面図を示す。尚、従来の技術と同一部材には、同一符号を付した。
【0032】
本発明の燃料電池セルでは、内部に複数のガス流路1が軸長方向に形成された扁平柱状の支持体3表面に、多孔質の燃料極5、緻密質の固体電解質7、多孔質の空気極9が順次形成されてセル本体Aが構成されている。このセル本体Aの排出口側端部には、ガス排出抑制孔11が形成された蓋状部材13が設けられている。蓋状部材13はキャップ形状をしており、ガス排出抑制孔11が形成された遮蔽板13a、セル本体Aに外嵌する環状体13bとから構成されており、この蓋状部材13は、セル本体A内部に形成されたガス流路1を流通するガス流量を抑制する機能を有している。
【0033】
また、セル本体Aの排出口側端面14と遮蔽板13a間には共通ガス室15が形成されている。このようにセル本体Aの排出口側端面14と遮蔽板13a間に共通ガス室15を設けることで、複数のガス流路1を通過するガスは一旦、共通ガス室15で合流するため、ガス排出抑制孔11は例えば一つだけでもよい。ガス排出抑制孔11の数は少ないほど蓋状部材13の生産性が向上し、また、部材としての強度も向上する。また、共通ガス室15を設けることで、セル本体Aと蓋状部材13との接点が減少するため、セル本体Aと蓋状部材13との取り付けが容易になる。
【0034】
このような燃料電池セルでは、セル本体A内部に供給されるガスは、セル本体Aの排出口側端部とは逆側の端部からガス流路1に導入され、共通ガス室15を経て、蓋状部材13に設けられたガス排出抑制孔11を通過し、燃料電池セル外に排出される。また、燃料電池セルの外部には、他のガスが供給され、多孔質の燃料極5、緻密質の固体電解質7、多孔質の空気極9が積層された発電部で、燃料極5と空気極9間の酸素濃度差に基づく発電が行われる。
【0035】
この燃料電池セルでは、燃料電池セルの内外でのガスの混入を防ぐため、セル本体Aの端部にまで緻密質の固体電解質7が形成されている。
【0036】
このような燃料電池セルでは、支持体3は一般的に生産性の高い押し出し成形法を用いて作製されるが、この成形法は寸法精度が低く、燃料電池セル内部のガス流路1の形状は燃料電池セルによって大きくばらつく傾向にある。
【0037】
このように、ガス流路1の形状がばらついた複数の燃料電池セルを用いてスタックを作製し、このスタックをマニホールドに固定して燃料電池セル内部にガスを流す場合、ガスが、各燃料電池セル間で均等に流れないという問題が生じていた。例えば、スタックを形成する燃料電池セルの本数分の設計ガス量をスタックに供給しても、ガス流路1の大きな燃料電池セルにはガスが多く流れるが、ガス流路1の小さな燃料電池セルには少量のガスしか流れないという現象が生じる。
【0038】
この現象は、狭いガス流路1を流れるガスの圧力損失が、広いガス流路1を流れるガスの圧力損失より大きくなることに起因し、圧力損失が大きくなることで、燃料電池セル内部のガス流路1を流れるガスの流速は遅くなる。
【0039】
ガス流路1を通過するガス量は、ガスの流速とガス流路1の断面積の積となるので、狭いガス流路1を流れるガス量は、広いガス流路1を流れるガス量に比べて少なくなる。この傾向は、ガス流路1の流れ方向長さが長いほど顕著に表れる。
【0040】
このようなガス流路1の形状のばらつきによるガス流量のばらつきは、例えば、一つのガスタンクに複数の燃料電池セルを接続し、一つのガスタンクから複数の燃料電池セルのガス流路1にガスを供給する場合、特に顕著になり、ガスが流れにくい燃料電池セルが一本でも存在すると、この燃料電池セルには、ガスはほとんど流れず、他の燃料電池セルのみに過剰に供給されることになり、燃料電池全体の発電量、発電効率が低下するという問題があった。
【0041】
本発明の燃料電池セルは、仮にガス流路1の断面積が異なる場合でも、セル本体Aの排出口側端部にガス排出抑制孔11を有する蓋状部材13を設けることで、供給されるガス量を制御することができるため、複数の燃料電池セル間の供給されるガス量のばらつきを抑制することができ、ガス流量が多すぎることによる燃料利用率の低下に伴う発電効率の低下や、ガス流量が少なすぎることにより発生する燃料枯れに伴う燃料電池セルの破壊や、電気的抵抗の増大に伴う燃料電池セルの性能劣化、空気枯れに伴う燃料電池の破壊を防止することができる。また、それぞれの燃料電池セルに均一にガスを分配、供給することができるため、燃料電池の発電能力の向上と、燃料電池セルの破壊防止とを同時に達成できる。特に、その効果は一本の燃料電池セルの特性劣化が燃料電池全体の特性に大きく影響する直列接続型の燃料電池では絶大である。
【0042】
また、さらにセル本体Aの排出口側端部にガス排出抑制孔11を有する蓋状部材13を設けることで、ガス流路1内の水素ガス又は酸素含有ガスの圧力を高くすることができるため、ガス流路1側の多孔質の燃料極5又は空気極9へのガス供給量を増加させることができ、燃料電池セルの発電量を増加させることができると期待される。
【0043】
図3に本発明における燃料電池セルの他の形態の縦断面図を示す。この燃料電池セルは、セル本体A内部に複数のガス流路1が形成され、セル本体Aの排出口側端部に、ガス流路1にそれぞれ対応する複数のガス排出抑制孔11が形成された蓋状部材13が設けられている。ガス排出抑制孔11が設けられた遮蔽板13aとセル本体の排出口側端面14との間には共通ガス室15が設けられている。
【0044】
このような燃料電池セルでも、蓋状部材13に複数のガス流路1にそれぞれ対応するガス排出抑制孔11を設けることで、複数の燃料電池セル間に供給されるガス量を均一にすることができるとともに、セル本体A内部に形成された複数のガス流路1に供給されるガス量が、それぞれ均一になり、燃料電池セルとしての発電量が向上する。
【0045】
図4に本発明における燃料電池セルの他の形態の縦断面図を示す。この燃料電池セルは、セル本体A内部に複数のガス流路1が形成され、セル本体Aの排出口側端部に、それぞれセル本体Aのガス流路1に対して、それぞれ対応するようにガス排出抑制孔11が形成された蓋状部材13が設けられている。このような燃料電池セルでも、ガス排出抑制孔11はそれぞれセル本体Aのガス流路1に独立して設けられているため、各ガス流路1に供給されるガス量を均一にすることができる。
【0046】
図5に、蓋状部材13の種々の形態を示す。蓋状部材13に設けられた貫通孔であるガス排出抑制孔11は、図5(a)、(b)のように円状の穴であってもよく、図5(c)、(d)、(e)のようにスリット状であってもよい。
【0047】
また、ガス排出抑制孔11の数は、図5(b)、(c)、(d)のように一つであっても、図5(a)、(e)のように複数であってもよい。例えば、蓋状部材13に設けられたガス排出抑制孔11の数を一つにすることで、蓋状部材13の構造が簡単になり、ガス排出抑制孔11の数が減ることで、蓋状部材13の作製が容易になり、また、蓋状部材13の強度も向上する。
【0048】
なお、この蓋状部材13は、熱伝導率が高いという点から、熱膨張係数をセル本体Aと近似させた耐熱金属等が好適に用いられる。また、耐熱性、耐熱衝撃性、強度に優れ、酸化雰囲気、還元雰囲気での安定性に優れるアルミナやジルコニア、安定化ジルコニア、部分安定化ジルコニアなどのセラミック部材も好適に用いられる。
【0049】
特に、燃料電池セルのガス排出口側端部近傍で、余剰のガスを燃焼させる場合には蓋状部材13を金属よりも熱伝導率が低いセラミックにすることでセル本体Aを急激な加熱による破壊から保護することができる。
【0050】
また、ガス流通量の抑制効果の観点から、蓋状部材13に設けられたガス排出抑制孔11の形状は、孔の深さ、即ち遮蔽板13aの厚さが2mm以上であることが望ましく、さらに、4mm以上であることが望ましい。また、ガス排出抑制孔11の短径方向の幅は1mm以下であることが望ましく、さらに0.7mm以下であることが望ましい。
【0051】
図6に本発明における燃料電池セルの他の形態の縦断面図(a)と、蓋状部材13の一形態の斜視図(b)を示す。この燃料電池セルは円筒柱状のセル本体A内部にガス流路1が形成され、セル本体Aの排出口側端部に、ガス排出抑制孔11が形成された蓋状部材13が設けられている。例えば、このような円筒柱状のセル本体Aの場合でも、セル本体Aの排出口側端部に、ガス排出抑制孔11が形成された蓋状部材13を設けることで、複数の燃料電池セルに供給されるガス量を均一にすることができる。
【0052】
本発明の燃料電池は、本発明の燃料電池セルを収納容器内に複数収納して構成される。このような燃料電池では、燃料電池セル内あるいは燃料電池セル間に、ガスを均一に、分配、供給することができ、各燃料電池セル間の発電量のばらつきを抑制することができ、燃料電池セルの破損を防ぐことができるとともに、発電能力を高めることができる。
【0053】
さらに、燃料電池セルごとにガス流路1の検査をする必要がなくなり、生産性が向上する。
【0054】
なお、本発明は上記形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、セル本体端部からガスを排出する形態であれば、片端封止型や折り返し型のセル本体であっても、同様の効果が得られる。また、蓋状部材13はガス排出抑制の機能を有するものであればよく、例えば、遮蔽板13aやガス排出抑制孔11に代わり、多孔体や、網状の部材を用いてもよい。
【0055】
【発明の効果】
本発明では、各燃料電池セルに供給されるガス量が均一となり、発電能力に優れ、ガスの供給不足や供給過多による燃料電池セルの破壊を抑制することができる。また、特別な制御装置を必要とせず、簡単な構造で、発電効率の向上、燃料電池の小型化や、低コスト化を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池セルを示す斜視図である。
【図2】図1の燃料電池セルの縦断面図である。
【図3】複数のガス流路に対応するように、ガス排出抑制孔が形成された本発明の燃料電池セルの他の形態を示す縦断面図である。
【図4】本発明の燃料電池セルのさらに他の形態を示す縦断面図である。
【図5】(a)〜(e)は本発明の扁平柱状の燃料電池セルに用いられる蓋状部材の種々の形態を示す平面図である。
【図6】(a)は本発明の円筒柱状の燃料電池セルの形態を示す縦断面図であり、(b)は蓋状部材を示す斜視図である。
【図7】従来の燃料電池セルを示す縦断面図である。
【符号の説明】
A・・・セル本体
1・・・ガス流路
3・・・支持体
5・・・燃料極
7・・・固体電解質
9・・・空気極
11・・・ガス排出抑制孔
13・・・蓋状部材
13a・・・遮蔽板
13b・・・環状体
14・・・排出口側端面
15・・・共通ガス室

Claims (4)

  1. 一方側が供給口とされ、他方側が排出口とされたガス流路が軸長方向に形成されるとともに、固体電解質が燃料極及び空気極で挟持された発電部を有する柱状のセル本体と、該セル本体の排出口側端部に設けられるとともに、前記ガス流路のガス流通量を抑制するガス排出抑制孔が形成された蓋状部材とを具備することを特徴とする燃料電池セル。
  2. 蓋状部材に設けられたガス排出抑制孔がスリット状であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池セル。
  3. セル本体は複数のガス流路を有し、セル本体の排出口側端面に、ガス排出抑制孔が形成された蓋状部材の遮蔽板が、前記セル本体の排出口側端面と所定間隔をおいて設けられており、前記遮蔽板と、前記セル本体の排出口側端面との間に共通ガス室が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の燃料電池セル。
  4. 収納容器内に請求項1乃至3のうちいずれかに記載の燃料電池セルを複数収納してなることを特徴とする燃料電池。
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