JP2004189396A - クレーンの制御装置 - Google Patents

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Teruo Ito
輝男 伊藤
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Abstract

【課題】モードの切換操作を行うことなく遠隔操作と手動操作の何れか一方を可能とし、意図せぬクレーンの作動を防止する。
【解決手段】油圧アクチュエータ5、8、9、10を制御する手動操作及びパイロット操作可能な切換制御弁31、32、33、34と、そのメインスプール35の位置検出器40と、油圧アクチュエータの選択スイッチ21、22、23、24と速度レバー26を有する遠隔操作器20と、手動操作モードを基本とし、遠隔操作器20の操作信号を受信したとき、遠隔操作モードへの移行を位置検出器40のフィードバック信号のいずれかが非中立なら拒否し、すべて中立なら行うようにし、遠隔操作モードでは切換制御弁毎にパイロット制御信号とフィードバック信号を比較し偏差異常時にクレーン停止信号を出力、遠隔操作終了後位置検出器40のフィードバック信号がすべて中立に戻ると手動操作モードに復帰する演算装置50を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、手動操作と遠隔操作が可能なクレーンの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
油圧駆動のクレーンでは、複数の油圧アクチュエータを制御しなければならない。
例えば、図4に示すような車両搭載型のクレーン1は、アウトリガ2を備えたベース4上にコラム6が旋回自在に設けられ、このコラム6の上端部に伸縮するブーム7が起伏自在に枢支されている。
【0003】
コラム6にはウインチ11が設けられており、このウインチからワイヤロープ12をブーム7の先端部に導いて、ブーム7の先端部の滑車(図示略)を介して吊荷用のフック13に掛回すことにより、フック13をブーム7の先端部から吊下している。
このクレーン1では、コラム6の旋回、ブーム7の起伏と伸縮、及びウインチ11の巻上巻下の作動を行うための油圧アクチュエータとして、旋回用油圧モータ5、ブーム起伏用油圧シリンダ9、ブーム伸縮用油圧シリンダ8、及びウインチ用油圧モータ10を備えており、また、アウトリガ2の伸縮作動を行うための油圧アクチュエータとして、アウトリガ用油圧シリンダ27L、27Rを備えていて、これらを作業の内容に応じて制御する必要がある。
【0004】
旋回用油圧モータ5、ブーム起伏用油圧シリンダ9、ブーム伸縮用油圧シリンダ8、ウインチ用油圧モータ10、及びアウトリガ用油圧シリンダ27L、27Rは、車両のエンジンで駆動される油圧ポンプ(図示略)から切換制御弁装置3を介して圧油を供給することにより作動する。油圧ポンプからの圧油の吐出量は、エンジンの回転速度を上げるほど多くなる。
【0005】
切換制御弁装置3は、図5のように旋回用油圧モータ5、ブーム起伏用油圧シリンダ9、ブーム伸縮用油圧シリンダ8、ウインチ用油圧モータ10、及びアウトリガ用油圧シリンダ27L、27Rの各アクチュエータをそれぞれ制御するための旋回用切換制御弁31、ブーム起伏用切換制御弁32、ブーム伸縮用切換制御弁33、ウインチ用切換制御弁34、アウトリガ用切換制御弁28L、28Rを連結して構成した多連結弁装置である。
【0006】
各切換制御弁31、32、33、34、28L、28Rには、メインスプール35が内蔵されており、このメインスプール35は、左右のスプリング36で通常は中立位置に保持されている。メインスプール35の一端はリンク15を介して操作レバー14と連結されている。他端にはパイロットピストン37が形成され、ピストンロッド38の先端には鉄芯39が設けられている。この鉄芯39は中空円筒形の差動トランスを備えた位置検出器40内に挿入されている。
【0007】
また、アウトリガ用切換制御弁28L、28R以外のクレーン操作用の各切換制御弁31、32、33、34の外側には、それぞれ比例電磁式パイロット弁41が設けられている。比例電磁式パイロット弁41は、油圧ポンプからパイロット圧油が供給されるポートPが常時閉、タンクへ作動油を戻すポートTが常時開となっており、ソレノイド42L、又は42Rに制御電流が入力されると左右のパイロットスプール43L、又は43Rが摺動し、入力電流値によってPポートの開口量が制御できる。従って、パイロットピストン37の左右の油室37L、又は37Rへのパイロット圧油の供給が制御される。
【0008】
油室37R、37Lの何れか一方にパイロット圧油が供給されると、メインスプール35が左又は右に移動して、サービスポートA、BとポンプポートPとを連通させるので、各切換制御弁31、32、33、34は、旋回用油圧モータ5、ブーム起伏用油圧シリンダ9、ブーム伸縮用油圧シリンダ8、ウインチ用油圧モータ10の各アクチュエータを作動させる。
【0009】
クレーン1を手動操作する場合には、切換制御弁装置3を操作レバー14で切換操作し直接メインスプール35を変位させる。
これに対し、クレーン1を遠隔操作する場合には、切換制御弁装置3を遠隔操作器20で切換操作する。
遠隔操作器20には、ブーム7の起伏作動を選択するためのブーム起伏タクトスイッチ21、ウインチ11の巻上巻下作動を選択するためのウインチ巻上下タクトスイッチ22、ブーム7の伸縮作動を選択するためのブーム伸縮タクトスイッチ23、ブーム7の左右への旋回作動を選択するための旋回タクトスイッチ24、及びクレーンの各作動の速度を制御する速度レバー26が設けられている。
【0010】
遠隔操作器20のタクトスイッチ21、22、23、24で必要な油圧アクチュエータを選択し、速度レバー26を引くと、油圧アクチュエータの選択信号と速度レバーの引き代信号が操作信号として遠隔操作器20から切換制御弁装置3に向けて無線送信される。この操作信号は、受信機30を経て演算装置50に送られる。
【0011】
演算装置50は、所要の制御データを記憶しており、油圧アクチュエータの選択信号と速度レバーの引き代信号に基づいて、各メインスプール35の変位量を求め、比例電磁式パイロット弁41にパイロット制御信号を送る。同時に、車両のエンジンの回転速度を制御するためのアクセル制御アクチュエータ55にもアクセル開度制御信号を送る。また、必要に応じてアンロード弁56にアンロード信号を送る。
【0012】
パイロット制御信号は、増幅器52で増幅されてソレノイド42L、又は42Rに送られ、パイロットスプール43L、又は43Rを作動させる。
入力信号値によってPポートの開口量が制御されるので、パイロットピストン37の左右の油室37L、又は37Rへのパイロット圧油の供給が制御され、メインスプール35が所要変位量だけ変位して、選択された油圧アクチュエータに圧油が供給され、油圧アクチュエータが作動する。
【0013】
ところが、切換制御弁装置3がこのように構成されていると、操作レバー14と遠隔操作器20とで同時に操作が可能であるため、オペレータが手動操作又は遠隔操作中にオペレータ以外の者が不注意やあるいはいたずら等で遠隔操作又は手動操作を行った場合、クレーン1はオペレータが意図しない動きを生じるおそれがある。
【0014】
そこで、遠隔操作と手動操作の同時操作による危険防止のため、遠隔操作器の電源スイッチを遠隔操作と手動操作の選択手段とし、電源スイッチがoff のとき手動操作が選択されたものとして手動での操作のみを可能とし、電源スイッチがonのとき遠隔操作が選択されたものとして遠隔操作のみを可能とするクレーンの制御装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0015】
しかし、このクレーンの制御装置では、遠隔操作が選択されている状態(遠隔操作モード)で、オペレータがクレーンを手動でちょっとだけ動かしたいとき、操作レバーを操作してもクレーンは作動しないため実際の作業において使用する場合不便である。
例えば、遠隔操作モードで操作中、玉掛け等のために遠隔操作器をトラックの荷台後端にちょっと置いて遠隔操作器から離れ操作レバー付近まで移動したような場合、用が済んですぐ近くにある操作レバーを使用して手動操作したくても、遠隔操作器の置かれた場所まで戻らなければ操作ができない。
【0016】
これに対し、遠隔操作モードのまま切換操作なしで(遠隔操作器の電源を切らないで)、手動操作を可能とするものもある。これは、遠隔操作モードであっても、遠隔操作器からの操作信号が中立となっており、位置検出器からのフィードバック値も中立であれば、手動操作を可能とするように構成されている。手動操作を止めれば遠隔操作が行える。
【0017】
従って、遠隔操作モードでオペレータがクレーンを手動でちょっとだけ動かしたいときは、遠隔操作器の操作を止めて操作信号を中立にすることで手動操作が可能となる(特許文献2参照)。
しかし、このクレーンの制御装置は、遠隔操作モードでは手動操作が可能であるが、当初遠隔操作器の電源がoff の手動モードである場合に、ちょっとだけ遠隔操作をしたいときには、電源をonにして遠隔操作モードに切り換える必要がある。
また、遠隔操作モードで手動操作と遠隔操作を全く同時に行った場合、どちらが優先して作動するかわからない。
【0018】
【特許文献1】
実用新案登録第2537755号公報(段落[0029])
【特許文献2】
特許第2612698号公報(第9−10頁)
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はクレーンの制御装置における上記問題を解決するものであって、遠隔操作モードと手動操作モードの切換操作を行うことなく、任意に遠隔操作と手動操作の何れか一方を可能とし、オペレータの意図しないクレーンの作動を防止することのできるクレーンの制御装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明のクレーンの制御装置は、複数の油圧アクチュエータをそれぞれ制御するための複数の手動操作及びパイロット操作可能な切換制御弁と、切換制御弁のメインスプールの位置を検出する位置検出器と、油圧アクチュエータの選択操作を行う選択スイッチと速度操作を行う速度レバーとを有する遠隔操作器と、手動操作モードを基本とし、遠隔操作器からの操作信号を受信したとき、位置検出器からのフィードバック信号のいずれかが非中立であれば遠隔操作モードへの移行を拒否して油圧アクチュエータへのパイロット制御信号を出力せず、位置検出器からのフィードバック信号がすべて中立であれば、遠隔操作モードに移行して遠隔操作器からの操作信号に基づき油圧アクチュエータへのパイロット制御信号を出力し、遠隔操作モードでは切換制御弁毎にパイロット制御信号とフィードバック信号とを比較して偏差異常時にクレーン停止信号を出力し、遠隔操作終了後位置検出器からのフィードバック信号がすべて中立に戻ると手動操作モードに復帰する演算装置とを備えることにより、上記課題を解決している。
【0021】
このクレーンの制御装置では、オペレータが手動操作を行っているときには、切換制御弁のいずれかのメインスプールが移動して非中立位置にあるので、オペレータ以外の者が遠隔操作器から操作を行っても、演算装置は位置検出器からのフィードバック信号により遠隔操作モードへの移行を拒否するため、クレーンがオペレータの意図しない異常な作動を行うことはない。
【0022】
遠隔操作を行うときには、手動操作を終了し、操作レバーを中立に戻す。すべての切換制御弁のメインスプールが中立位置に戻れば、位置検出器からのフィードバック信号がすべて中立となるので、オペレータが遠隔操作器を操作すれば演算装置は遠隔操作器からの操作信号により遠隔操作モードに移行して油圧アクチュエータへのパイロット制御信号を出力するため、クレーンが作動する。
【0023】
遠隔操作モードでは、演算装置はすべてのパイロット制御信号とフィードバック信号とを比較して偏差異常時にクレーン停止信号を出力するため、遠隔操作中にオペレータ以外の者が手動操作を行うとクレーンは自動的に停止し、異常な作動は防止される。
遠隔操作終了後位置検出器からのフィードバック信号がすべて中立に戻ると演算装置は手動操作モードに復帰する。
【0024】
従って、遠隔操作モードであるとき、オペレータがクレーンを手動でちょっとだけ動かしたい場合には、遠隔操作器による操作を止めて操作信号をすべて中立にするだけで手動操作が可能となる。
また、手動操作モードであるとき、ちょっとだけ遠隔操作をしたい場合には、手動操作を止めて操作レバーをすべて中立に戻すだけで遠隔操作が可能となる。
【0025】
このように、モード切換操作を行う必要がないので、クレーンの操作が容易となる。
なお、遠隔操作許可/不許可切換スイッチを設けておくと、上記のような先操作側を優先とする手動操作モードと遠隔操作モードの任意切換可能な状態から、手動操作のみが可能で遠隔操作は不可能な状態に変更することもできる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の一形態を示すクレーンの制御装置の構成図、図2はクレーンの制御装置による制御の流れ図である。
クレーンの構成は、従来のものと同様であるので図4を参照し、同一の部分には同一の符号を付して説明する。
【0027】
車両搭載型のクレーン1は、アウトリガ2を備えたベース4上にコラム6が旋回自在に設けられ、このコラム6の上端部に伸縮するブーム7が起伏自在に枢支されている。
コラム6にはウインチ11が設けられており、このウインチからワイヤロープ12をブーム7の先端部に導いて、ブーム7の先端部の滑車(図示略)を介して吊荷用のフック13に掛回すことにより、フック13をブーム7の先端部から吊下している。
【0028】
このクレーン1では、コラム6の旋回、ブーム7の起伏と伸縮、及びウインチ11の巻上巻下の作動を行うための油圧アクチュエータとして、旋回用油圧モータ5、ブーム起伏用油圧シリンダ9、ブーム伸縮用油圧シリンダ8、及びウインチ用油圧モータ10を備えており、また、アウトリガ2の伸縮作動を行うための油圧アクチュエータとして、アウトリガ用油圧シリンダ27L、27Rを備えている。
【0029】
旋回用油圧モータ5、ブーム起伏用油圧シリンダ9、ブーム伸縮用油圧シリンダ8、ウインチ用油圧モータ10、及びアウトリガ用油圧シリンダ27L、27Rは、車両のエンジンで駆動される油圧ポンプ(図示略)から切換制御弁装置3を介して圧油を供給することにより作動する。油圧ポンプからの圧油の吐出量は、エンジンの回転速度を上げるほど多くなる。
【0030】
切換制御弁装置3は、図1のように旋回用油圧モータ5、ブーム起伏用油圧シリンダ9、ブーム伸縮用油圧シリンダ8、ウインチ用油圧モータ10、及びアウトリガ用油圧シリンダ27L、27Rの各アクチュエータをそれぞれ制御するための旋回用切換制御弁31、ブーム起伏用切換制御弁32、ブーム伸縮用切換制御弁33、ウインチ用切換制御弁34、アウトリガ用切換制御弁28L、28Rを連結して構成した多連結弁装置である。
【0031】
各切換制御弁31、32、33、34、28L、28Rには、メインスプール35が内蔵されており、このメインスプール35は、左右のスプリング36で通常は中立位置に保持されている。メインスプール35の一端はリンク15を介して操作レバー14と連結されている。他端にはパイロットピストン37が形成され、ピストンロッド38の先端には鉄芯39が設けられている。この鉄芯39は中空円筒形の差動トランスを備えた位置検出器40内に挿入されている。
【0032】
また、アウトリガ用切換制御弁28L、28R以外のクレーン操作用の各切換制御弁31、32、33、34の外側には、それぞれ比例電磁式パイロット弁41が設けられている。比例電磁式パイロット弁41は、油圧ポンプからパイロット圧油が供給されるポートPが常時閉、タンクへ作動油を戻すポートTが常時開となっており、ソレノイド42L、又は42Rに制御電流が入力されると左右のパイロットスプール43L、又は43Rが摺動し、入力電流値によってPポートの開口量が制御できる。従って、パイロットピストン37の左右の油室37L、又は37Rへのパイロット圧油の供給が制御される。
【0033】
油室37R、37Lの何れか一方にパイロット圧油が供給されると、メインスプール35が左又は右に移動して、サービスポートA、BとポンプポートPとを連通させるので、各切換制御弁31、32、33、34は、旋回用油圧モータ5、ブーム起伏用油圧シリンダ9、ブーム伸縮用油圧シリンダ8、ウインチ用油圧モータ10の各アクチュエータを作動させる。
【0034】
クレーン1を手動操作する場合には、切換制御弁装置3を操作レバー14で切換操作し直接メインスプール35を変位させる。
クレーン1を遠隔操作する場合には、切換制御弁装置3を遠隔操作器20で切換操作する。
遠隔操作器20には、ブーム7の起伏作動を選択するためのブーム起伏タクトスイッチ21、ウインチ11の巻上巻下作動を選択するためのウインチ巻上下タクトスイッチ22、ブーム7の伸縮作動を選択するためのブーム伸縮タクトスイッチ23、ブーム7の左右への旋回作動を選択するための旋回タクトスイッチ24、及びクレーンの各作動の速度を制御する速度レバー26が設けられている。
【0035】
遠隔操作器20のタクトスイッチ21、22、23、24で必要な油圧アクチュエータを選択し、速度レバー26を引くと、油圧アクチュエータの選択信号と速度レバーの引き代信号が操作信号として遠隔操作器20から切換制御弁装置3に向けて無線送信される。この操作信号は、受信機30を経て演算装置50に送られる。
【0036】
演算装置50は、所要の制御データを記憶しており、油圧アクチュエータの選択信号と速度レバーの引き代信号に基づいて、各メインスプール35の変位量を求め、比例電磁式パイロット弁41にパイロット制御信号を送る。同時に、車両のエンジンの回転速度を制御するためのアクセル制御アクチュエータ55にもアクセル開度制御信号を送る。また、必要に応じてアンロード弁56にアンロード信号を送る。
【0037】
パイロット制御信号は、増幅器52で増幅されてソレノイド42L、又は42Rに送られ、パイロットスプール43L、又は43Rを作動させる。
入力信号値によってPポートの開口量が制御されるので、パイロットピストン37の左右の油室37L、又は37Rへのパイロット圧油の供給が制御され、メインスプール35が所要変位量だけ変位して、選択された油圧アクチュエータに圧油が供給され、油圧アクチュエータが作動する。
【0038】
メインスプール35が変位すると、鉄芯39が移動し、位置検出器40の差動トランスで、メインスプール35の変位量が電圧値として検出される。得られた電圧値は、アナログ・デジタルコンバータ53でデジタル信号に変換されて演算装置50にフィードバックされる。演算装置50はフィードバックされた値と操作信号の出力値とを比較し、過不足があれば補正を行うため、各切換制御弁31、32、33、34は正確な開口量の制御が可能となる。
【0039】
なお、この演算装置50は、手動操作モードを基本としており、遠隔操作器20からの操作信号を受信したとき、位置検出器40からのいずれかのフィードバック信号が非中立であれば遠隔操作モードへの移行を拒否して油圧アクチュエータへのパイロット制御信号を出力せず、位置検出器40からのフィードバック信号がすべて中立であれば、遠隔操作モードに移行して遠隔操作器20からの操作信号に基づき油圧アクチュエータへのパイロット制御信号を出力する。
【0040】
遠隔操作モードでは切換制御弁毎にパイロット制御信号とフィードバック信号とを比較して偏差異常時にアンロード弁56にクレーン停止信号を出力する。
遠隔操作終了後位置検出器40からのフィードバック信号がすべて中立に戻ると手動操作モードに復帰する。
なお、アウトリガ用切換制御弁28L、28Rのメインスプール35の位置検出も行われており、手動操作時、遠隔操作時を問わず、クレーン1を操作中にアウトリガ操作を行うと、アウトリガ用切換制御弁28L、又はアウトリガ用切換制御弁28Rの位置検出器40からのフィードバック信号が演算装置50で非中立と認識され、アンロード弁56にクレーン停止信号を出力するようにする。
【0041】
このクレーンの制御装置では、手動操作モードと遠隔操作モードの任意切換可能な状態から、手動操作のみが可能で遠隔操作は不可能な状態に変更する遠隔操作許可/不許可切換スイッチ57が設けられている。
この遠隔操作許可/不許可切換スイッチ57は、操作レバー14の近くに設けておくと、手動のみで操作したい場合に切換えを容易に行うことができる。
【0042】
遠隔操作許可/不許可切換スイッチ57は、トグルスイッチ式のものを使用してもよいし、押釦式のものを使用してもよい。
押釦式のものは、釦を押す毎に、手動操作可・遠隔操作不可→両方操作可→手動操作可・遠隔操作不可→両方操作可→・・・と交互に切換わるようにする。
以下、このクレーンの制御装置による制御の流れを図2によって説明する。
【0043】
このクレーンの制御装置では、演算装置50は、手動操作モードが基本となっている。
オペレータが遠隔操作許可/不許可切換スイッチ57をoff 、即ち手動操作可・遠隔操作不可側に切換えていない通常の両方操作可の状態では、操作レバー14を操作していれば、切換制御弁のメインスプール35が移動して非中立位置にあるので、オペレータ以外の者が遠隔操作器20から操作を行っても、演算装置50は位置検出器40からのフィードバック信号により遠隔操作モードへの移行を拒否するため手動操作モードが優先され、クレーン1がオペレータの意図しない異常な作動を行うことはない。
【0044】
遠隔操作を行うときには、手動操作を終了し、操作レバー14を中立に戻す。すべての切換制御弁のメインスプール35が中立位置に戻れば、位置検出器からのフィードバック信号がすべて中立となるので、オペレータが遠隔操作器20を操作すれば演算装置50は遠隔操作器20からの操作信号により遠隔操作モードに移行して油圧アクチュエータへのパイロット制御信号を出力するため、クレーン1が作動する。
【0045】
遠隔操作モードでは、演算装置50はすべてのパイロット制御信号とフィードバック信号とを比較して偏差異常時にアンロード弁56にクレーン停止信号を出力するため、遠隔操作中にオペレータ以外の者が手動操作を行うとクレーン1は自動的に停止し、異常な作動は防止される。
これは、操作中の油圧アクチュエータに限らず、遠隔操作中のクレーン1に、オペレータ以外のものが非操作である油圧アクチュエータを手動操作で行った場合についても、同様にアンロード弁56にクレーン停止信号を出力する。
【0046】
即ち、遠隔操作モードでは、遠隔操作している切換制御弁以外の遠隔操作していない切換制御弁にも、演算装置50から「0」のパイロット操作信号を出力し、「0」のフィードバック信号を受け取るよう構成されている。
従って、遠隔操作器20のタクトスイッチ21、22、23、24で選択されていない油圧アクチュエータが手動操作されると、演算装置50がその手動操作された切換制御弁からのフィードバック信号が「0」以外ののフィードバック信号を検出するため、偏差異常とみなされるためである。
【0047】
遠隔操作終了後位置検出器40からのフィードバック信号がすべて中立に戻ると演算装置50は手動操作モードに復帰する。
従って、遠隔操作モードであるとき、オペレータがクレーン1を手動でちょっとだけ動かしたい場合には、遠隔操作器20による操作を止めて操作信号をすべて中立にするだけで手動操作が可能となる。
【0048】
また、手動操作モードであるとき、ちょっとだけ遠隔操作をしたい場合には、手動操作を止めて操作レバー14をすべて中立に戻すだけで遠隔操作が可能となる。
このように、モード切換操作を行う必要がないので、クレーン1の操作が容易となる。
【0049】
オペレータが遠隔操作許可/不許可切換スイッチ57をon、即ち手動操作可・遠隔操作不可側に切換えれば、手動操作のみが可能となる。操作レバー14の操作を一時的に中断している間に、遠隔操作器20からの操作でクレーン1が作動することもないので、オペレータが手動のみで操作を行いたい場合には、この切換えにより安心して手動操作を行うことができる。
【0050】
なお、遠隔操作許可/不許可切換スイッチ57を設けない場合には、常時、先操作側を優先とする手動操作モードと遠隔操作モードの任意切換可能な状態となる。
この場合の制御の流れは図3に示すようになる。この場合には、遠隔操作許可/不許可切換スイッチ57がonかoff かの判断は行わない。その他は図2の場合と同様である。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のクレーンの制御装置によれば、遠隔操作モードと手動操作モードの切換操作を行うことなく、任意に遠隔操作と手動操作の何れか一方が可能となる。また、遠隔操作と手動操作が同時におこなわれることはなく、オペレータの意図しないクレーンの作動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すクレーンの制御装置の構成図である。
【図2】クレーンの制御装置による制御の流れ図である。
【図3】他の実施の形態を示すクレーンの制御装置による制御の流れ図である。
【図4】クレーンの構成図である。
【図5】従来のクレーンの制御装置の構成図である。
【符号の説明】
1 クレーン
3 切換制御弁装置
4 ベース
5 旋回用油圧モータ
6 コラム
7 ブーム
8 ブーム伸縮用油圧シリンダ
9 ブーム起伏用油圧シリンダ
10 ウインチ用油圧モータ
20 遠隔操作器
21 ブーム起伏タクトスイッチ
22 ウインチ巻上下タクトスイッチ
23 ブーム伸縮タクトスイッチ
24 旋回タクトスイッチ
26 速度レバー
30 受信機
31 旋回用切換制御弁
32 ブーム起伏用切換制御弁
33 ブーム伸縮用切換制御弁
34 ウインチ用切換制御弁
35 メインスプール
37 パイロットピストン
38 ピストンロッド
39 鉄芯
40 位置検出器
41 比例電磁式パイロット弁
50 演算装置
56 アンロード弁
57 遠隔操作許可/不許可切換スイッチ

Claims (2)

  1. 複数の油圧アクチュエータをそれぞれ制御するための複数の手動操作及びパイロット操作可能な切換制御弁と、切換制御弁のメインスプールの位置を検出する位置検出器と、油圧アクチュエータの選択操作を行う選択スイッチと速度操作を行う速度レバーとを有する遠隔操作器と、手動操作モードを基本とし、遠隔操作器からの操作信号を受信したとき、位置検出器からのフィードバック信号のいずれかが非中立であれば遠隔操作モードへの移行を拒否して油圧アクチュエータへのパイロット制御信号を出力せず、位置検出器からのフィードバック信号がすべて中立であれば、遠隔操作モードに移行して遠隔操作器からの操作信号に基づき油圧アクチュエータへのパイロット制御信号を出力し、遠隔操作モードでは切換制御弁毎にパイロット制御信号とフィードバック信号とを比較して偏差異常時にクレーン停止信号を出力し、遠隔操作終了後位置検出器からのフィードバック信号がすべて中立に戻ると手動操作モードに復帰する演算装置とを備えたクレーンの制御装置。
  2. 遠隔操作許可/不許可切換スイッチを設けたことを特徴とする請求項1記載のクレーンの制御装置。
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