JP2603749Y2 - 車両搭載型クレーンにおけるエンジンアクセルの制御装置 - Google Patents

車両搭載型クレーンにおけるエンジンアクセルの制御装置

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JP2603749Y2 JP1992009798U JP979892U JP2603749Y2 JP 2603749 Y2 JP2603749 Y2 JP 2603749Y2 JP 1992009798 U JP1992009798 U JP 1992009798U JP 979892 U JP979892 U JP 979892U JP 2603749 Y2 JP2603749 Y2 JP 2603749Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両搭載型クレーンに
おけるエンジンアクセルの制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】車両搭載型クレーンにおけるエンジンア
クセルの制御装置としては、従来一般には方向切換弁に
よる各種油圧アクチュエータの作動制御とは別にアクセ
ル制御手段を設け、両操作を同時に行いながら所要のク
レーン作業を行うようにしていたが、このように油圧ア
クチュエータの制御とアクセル制御とを同時に行うもの
においてはその操作性が低劣であるという問題があり、
これを解決する一つの手段として、例えば油圧アクチュ
エータ制御用のスプール式の方向切換弁に、方向切換及
び油量調整を行う本来のストロークの外側に、これらの
機能には関与しないオーバストローク域を設定し、この
オーバストローク域においてその操作量に対応してエン
ジンのアクセル制御を行うようにし、もって方向切換弁
の操作のみによって油圧アクチュエータの制御とアクセ
ル制御とを同時に行うことができるようにしたものが知
られている。
【0003】ところが、このように方向切換弁のオーバ
ストローク域を利用してアクセル制御を行うものにおい
ては、スプールのストロークが長くなる分だけオーバス
トローク域でのスプール付勢用スプリングの付勢力が大
きくなり、結果的にアクセル制御時の操作力が大きくな
り、操作の軽快性という点において問題が生じた。この
ような事情から、方向切換弁にオーバストローク域を設
けることなく、本来のストローク範囲内においてアクセ
ル制御を行うようにしたものが開発されている。
【0004】具体的には、図4(ロ)に示すように、方向
切換弁の全ストローク(中立位置から一方側へのストロ
ーク)のほぼ3/4に当たるストロークST1までの領域
(a)においてはエンジン回転数をアイドル回転数に一定
保持し、該ストロークST1から最大ストロークST2までの
領域(b)においては方向切換弁のストロークの増加に伴
ってエンジン回転数を上昇させるようにしている。従っ
て、作業用アクチュエータの作動速度は、図4(イ)に示
すように、上記領域(a)においては方向切換弁のスプー
ルの移動に伴う開口面積の増加により作動速度はストロ
ークの増大変化に対してほぼリニアに増大変化するが、
上記ストロークST1を越えるとエンジン回転数が上昇す
るため油量の増加により作動速度は急激に立ち上がり、
最大ストロークST2において最大作動速度に達するもの
である。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところが、このように
エンジンのアクセル制御を方向切換弁の本来のストロー
ク範囲内において行うようにした場合には、オーバスト
ロークを設定したものに比して、方向切換弁の方向切換
・油量調整のみに関与するストローク範囲(即ち、図4
(イ)の領域(a)の範囲)が小さくなり、またこれが所定
ストローク(図4のストロークST1)以上操作された場合
には自動的にエンジン回転数の上昇制御が行なわれるこ
とから、上記領域(a)の範囲内でのシビアな制御が行い
にくく、例えば低速での作業が要求される重荷重作業時
とかインチング作業時において上記方向切換弁をついつ
い上記領域(a)の範囲を越えてアクセル制御域(領域
(b))にまで操作してしまい、これによってエンジンが
不用意に吹き上がるということが懸念されるものであ
り、クレーン作業における作業性あるいは操作性という
点において改善すべき余地がある。
【0006】そこで本考案は、方向切換弁のストローク
範囲内においてアクセル制御をも行うものにおいて、方
向切換弁の操作量が方向切換・流量調整域を越えてアク
セル制御域に移行する場合に該方向切換弁の操作に所定
の抵抗を与えて作業者にこれを感知させ且つ弁操作を修
正せしめることで作業中における不用意なエンジン回転
数の吹き上がりを未然に回避し、もってクレーン作業に
おける作業性あるいは操作性の向上を図るようにした車
両搭載型クレーンにおけるエンジンアクセルの制御装置
を提供せんとしてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案ではかかる課題を
解決するための具体的手段として、図1Aに示すよう
に、車両のシャーシフレーム上に搭載された基台に対し
て旋回動可能に旋回台を取り付けてこれを旋回台駆動用
アクチュエータにより旋回駆動させるとともに、該旋回
台にはブーム起伏駆動用油圧アクチュエ−タにより起伏
動せしめられるブームと、ウィンチ駆動用アクチュエ−
タにより巻き上げ巻き下げ自在に駆動されるウィンチと
を設ける一方、上記車両のエンジン1によって駆動され
る油圧発生装置3からの圧油をそれぞれ直接操作手段A
と遠隔操作手段Bにより操作されるスプール式の方向切
換弁4を介して上記各作業用油圧アクチュエ−タCに供
給し得るようにし、さらに上記遠隔操作手段Bは、これ
を上記方向切換弁4のスプールに連結されたスプリング
センター型の複動油圧アクチュエータDと該複動油圧ア
クチュエータDの対向する二つの油室への作動油の給排
を制御する第1電磁弁装置Eとからなる駆動手段Fと、
上記複動油圧アクチュエータDあるいは方向切換弁4の
中立位置からの作動量を検出する作動量検出手段Gと、
遠隔操作信号を出力する遠隔操作信号出力手段Hと、該
遠隔操作信号出力手段Hと上記作動量検出手段Gからの
信号を受け取り作動量信号が遠隔操作信号に対応する値
となるまで上記複動油圧アクチュエータDを駆動せしめ
るべく上記第1電磁弁装置Eに制御信号を出力する第1
制御手段Iとで構成する一方、上記エンジン1のアクセ
ルレバー2には、これに連結されたアクセル用油圧アク
チュエータJと該アクセル用油圧アクチュエータJの作
動を制御する第2電磁弁装置Kとからなるアクセル操作
手段Lを設けるとともに、上記作動量検出手段Gからの
作動量信号を受け取り該作動量信号が予じめ設定した所
定作動量を越えた場合にその差分に対応してエンジン回
転数を増速せしめるべく上記第2電磁弁装置Kに制御信
号を出力する第2制御手段Mを備えてなる車両搭載型ク
レーンにおけるエンジンアクセルの制御装置において、
上記直接操作手段Aによる上記方向切換弁4の操作に伴
って該方向切換弁4の作動に連動して上記複動油圧アク
チュエータDが追従作動している場合で、且つ上記第2
制御手段Mがエンジン回転数を増速させるべく制御信号
を出力した場合において、上記複動油圧アクチュエータ
Dに圧油を給排して該複動油圧アクチュエータDに所要
の作動抵抗を付与することで上記方向切換弁4に所定の
操作抵抗を付与する操作抵抗付与手段Nを備えたことを
特徴としている。
【0008】
【作用】本考案ではかかる構成とすることによって次の
ような作用が得られる。
【0009】直接操作時 直接操作手段によって方向切換弁を操作して(具体的に
は、方向切換弁に設けた操作レバーを作業者が直接手動
にて操作して)所定のクレーン作業を行う場合には、該
方向切換弁の操作方向に対応して作業用油圧アクチュエ
ータが作動するとともにその中立位置からの操作量に対
応して作業速度も上昇する。この場合、遠隔操作手段の
複動油圧アクチュエータはフリー状態とされ、上記方向
切換弁により強制的に作動せしめられるとともに、その
作動量は常時作動量検出手段によって検出されている。
【0010】この方向切換弁の操作量、即ち、複動油圧
アクチュエータの作動量が予じめ設定した所定作動量以
下のストローク範囲内においては、第2制御手段からア
クセル制御信号が出力されないため、エンジンはアイド
ル回転数程度で低速運転されている。
【0011】一方、上記作動量が所定作動量を越えて操
作されると、第2制御手段からアクセル操作手段の第2
電磁弁装置にエンジン回転数を増速させるべく制御信号
が出力され、アクセル用油圧アクチュエータをしてアク
セルレバーが増速側に操作され、エンジン回転数は上記
作動量と所定作動量との差分に対応した値だけ上昇せし
められる。
【0012】このようなアクセル制御を伴う方向切換弁
の操作は、作業者がより高速作業を欲して方向切換弁を
大きく操作した場合の他に、例えば作業者は所定作動量
の範囲内で方向切換弁を操作して低速作業を行おうとし
ていたにもかかわらずつい誤って該所定作動量を越えて
方向切換弁を操作してしまい、これによってエンジン回
転数が不用意に上昇してしまったという場合にも起こり
得る。
【0013】後者の場合には、作業者の要求と異なる作
業態様であり、このような不用意なエンジン回転数の上
昇は、作業性及び操作性という観点から未然に回避され
るべきである。かかる場合、本考案においては、方向切
換弁の操作に伴って複動油圧アクチュエータあるいは方
向切換弁の作動量が上記所定作動量に達すると上記第2
制御手段からの制御信号を受けて操作抵抗付与手段が作
動し、上記直接操作手段の操作に追従して動作する上記
複動油圧アクチュエータに対してその動作方向に対抗す
る方向に圧油が供給され又は該複動油圧アクチュエータ
の動作に伴う該複動油圧アクチュエータからの圧油の排
出が抑制されることで、該複動油圧アクチュエータに連
結された上記方向切換弁に所定の操作抵抗が与えられ、
作業者は該方向切換弁の操作力が増大変化することで上
記所定作動量に達したことを感知することができる。従
って、作業者は、元々高速作業を欲していた場合にはそ
のまま方向切換弁の操作を続行すればよく、逆に操作を
誤って所定作動量に達したのであればこの操作力の変化
を感知した時点で方向切換弁の操作量を減じる方向に操
作を修正すれば不用意なエンジン回転数の上昇を未然に
防止することができることとなる。
【0014】遠隔操作時 遠隔操作時には、遠隔操作手段からの操作信号を受けて
第1制御手段から第1電磁弁装置に制御信号が出力さ
れ、複動油圧アクチュエータは、その作動量が上記遠隔
操作信号出力手段からの操作信号に対応する値となるま
で所定方向に作動し、これに連結された方向切換弁をし
て作業用油圧アクチュエータを駆動せしめる。そして、
この遠隔操作時にも、作動量が所定作動量を越えると第
2制御手段から制御信号が出力され、アクセル操作手段
をしてエンジン回転数の上昇制御が行なわれる。
【0015】
【考案の効果】従って、本考案の車両搭載型クレーンに
おけるエンジンアクセルの制御装置によれば、直接操作
手段により方向切換弁を操作して所要のクレーン作業を
行う場合において、該方向切換弁の作動量がアクセル制
御が開始される所定作動量を越えた時には操作抵抗付与
手段をして複動油圧アクチュエータに所定の操作抵抗を
付与しもって上記所定作動量を越えたことを作業者に知
らしめ、エンジン回転数の増速を欲しない場合には操作
の修正を促すようにしていることから、作業中に不用意
にエンジン回転数が吹き上がるということが未然に防止
され、クレーン作業における作業性及び操作性が向上す
るものである。
【0016】また、この場合、上記方向切換弁に操作抵
抗を付与する上記操作抵抗付与手段が、上記方向切換弁
の遠隔操作用に備えられている複動油圧アクチュエータ
を利用した油圧機構で構成されているので、例えば操作
抵抗付与手段としてそれ専用に部材を設ける場合に比し
て、構造の簡略化及び低コスト化が図れるとともに、上
記複動油圧アクチュエータへの圧油の給排特性を適宜選
択設定することで操作抵抗の付与形態を容易に変更設定
することができることから、例えば操作抵抗の付与形態
を作業者の感性に対応させて設定することで、作業者に
アクセル制御の開始をより的確に知らしめて作業上の安
全性の更なる向上を図ることも可能である。
【0017】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例に基づいて本考
案の車両搭載型クレーンにおけるエンジンアクセルの制
御装置を具体的に説明すると、図1Bには、本考案の実
施例にかかる車両搭載型クレーンにおけるエンジンアク
セルの制御装置の制御系統図の一部が示されている。こ
の車両搭載型クレーンは、車両駆動用のエンジン1によ
って駆動される油圧ポンプ3(実用新案登録請求の範囲
中の「油圧発生装置」に該当する)から吐出される圧油
をブームの起伏用油圧シリンダ5等の各作業油圧アクチ
ュエータ(実用新案登録請求の範囲中の「作業用油圧ア
クチュエータC」に該当する)に供給するようになって
いる。そして、この作業用油圧シリンダ5は、必要に応
じて直接操作あるいは後述の遠隔操作手段Bによって遠
隔操作される六ポート三位置型の方向切換弁4によりそ
の作動が制御される。即ち、方向切換弁4の位置切り換
えにより上記油圧シリンダ5の作動方向が制御され、ま
た方向切換弁4の操作量(即ちスプール4aの移動量)に
より作動速度が制御されるようになっている。さらに、
油圧シリンダ5の最高作動速度は、上記エンジン1の回
転速度に支配され、エンジン回転数が上昇するに従って
作動速度が上昇するようになっている。従って、実際の
クレーン作業に際しては作業条件に応じて上記エンジン
1の回転速度を制御する必要があり、この実施例におい
ては後述するアクセル操作手段Lによってこれを達成す
るようにしている。
【0018】上記遠隔操作手段Bは、上記方向切換弁4
のスプール4aの一端に連結されたロッド31を有する
複動式の遠隔操作用油圧シリンダ30を備えている。こ
の遠隔操作用油圧シリンダ30は、一対のスプリング3
2,32によって常時中立位置に位置設定され、その対
向する二つの油室30a,30bへの圧油の給排により
上記ロッド31を矢印aーb方向へ移動させ、これに連
結された上記方向切換弁4のスプール4aを所定方向へ
操作することができるようになっている。
【0019】尚、この場合、上記遠隔操作用油圧シリン
ダ30のロッド31の作動量(即ち、上記方向切換弁4
のスプール4aの作動量)は、第1ポテンショメータ2
6(実用新案登録請求の範囲中の「作動量検出手段G」
に該当する)によって常時検出され後述のコントロール
ユニット6に入力される。また、上記遠隔操作用油圧シ
リンダ30は、実用新案登録請求の範囲中の「操作抵抗
付与手段N」の構成要素の一つとなるものである。
【0020】一方、上記遠隔操作用油圧シリンダ30の
第1油室30aと第2油室30bは、それぞれ三ポート
二位置型の制御弁15,16(実用新案登録請求の範囲中
の「第1電磁弁装置E」に該当する)を介してポンプラ
イン35あるいはタンクライン36に選択的に接続され
る。そして、この各制御弁15,16は、そのソレノイ
ドコイル17,18への非通電状態においては上記遠隔
操作用油圧シリンダ30の各油室30a,30bをとも
にタンクライン36に接続し、通電状態においてはこれ
らをポンプライン35に接続するようになっている。
【0021】従って、上記各制御弁15,16の各ソレ
ノイドコイル17,18への通電が遮断された状態にお
いては、上記遠隔操作用油圧シリンダ30はフリー状態
となっており、そのロッド31は上記方向切換弁4が手
動操作された場合にそのスプール4aと一体的に追従し
て変位し、該方向切換弁4の操作抵抗とはならない(直
接操作状態)。一方、上記各制御弁15,16のソレノイ
ドコイル17,18に対して択一的に通電されることに
より、上記遠隔操作用油圧シリンダ30のロッド31は
矢印a方向あるいは矢印b方向に移動せしめられ、上記
方向切換弁4のスプール4aを駆動させることになる
(遠隔操作状態)。そして、この各制御弁15,16の作
動制御は、遠隔操作レバー21の操作量に対応して第2
ポテンショメータ27(実用新案登録請求の範囲中の
「遠隔操作信号出力手段H」に該当する)から出力され
る操作量信号に基づいて後述のコントロールユニット6
により行なわれる。
【0022】尚、上述した各制御弁15,16の作動制
御は通常の遠隔操作時における作動であるが、この実施
例のものにおいては後述するようにこの各制御弁15,
16を実用新案登録請求の範囲中の「操作抵抗付与手段
N」の構成要素の一つとして利用するようにしているこ
とから、該各制御弁15,16は直接方向切換弁4を人
為操作する直接操作時においても作動せしめられる。こ
れについては後に詳述する。
【0023】上記アクセル操作手段Lは、ロッド8を有
するアクセルシリンダ7(実用新案登録請求の範囲中の
「アクセル用油圧アクチュエータJ」に該当する)と、
該アクセルシリンダ7の油室7aへの圧油の給排を制御
する三ポート三位置型制御弁からなるアクセル用制御弁
19(実用新案登録請求の範囲中の「第2電磁弁装置
K」に該当する)とで構成されている。上記アクセルシ
リンダ7のロッド8の一端には揺動レバー10が連結さ
れ、さらに該揺動レバー10は操作ワイヤ11を介して
エンジン1のアクセルレバー2に連結されている。そし
て、上記アクセル用制御弁19の一方のソレノイドコイ
ル22を励磁して上記油室7aをポンプライン35に接
続することにより上記ロッド8が矢印d方向へ移動して
上記アクセルレバー2が増速側(UPと略記)へ操作され、
エンジン回転数は上昇せしめられる。
【0024】逆に、アクセル用制御弁19の他方のソレ
ノイドコイル23を励磁して上記油室7aをタンクライ
ン36に接続することにより該油室7a内の圧油が排出
され、ロッド8はリターンスプリング9のバネ力によっ
て矢印c方向へ復帰せしめられるとともに、上記アクセ
ルレバー2はスプリング24のバネ力によって減速側(D
OWNと略記)へ操作される。また、上記二つのソレノイド
コイル22,23がともに励磁されていない状態(即ち、
アクセル用制御弁19が中立位置に設定された状態)に
おいては、上記アクセルシリンダ7の油室7aは閉塞状
態で保持される。従って、上記各ソレノイドコイル22
あるいは同23を適宜励磁させてエンジン回転数を所要
回転数に設定した後、該各ソレノイドコイル22あるい
は同23への通電を遮断することにより、エンジン回転
数はその時の回転数のまま保持されることとなる。
【0025】そして、このように上記アクセルシリンダ
7をして所定のアクセル制御を行わしめる上記アクセル
用制御弁19の作動は、後述するコントロールユニット
6からの制御信号によって制御されるが、これについて
は後述する。また上記アクセルシリンダ7のロッド8の
作動量は、第3ポテンショメータ28によって常時検出
され、後述のコントロールユニット6に入力される。
【0026】さらに、図1Bにおいて符号29はモード
選択スイッチであって、該モード選択スイッチ29は上
記遠隔操作レバー21に近接して配置され、該遠隔操作
レバー21を使用しての遠隔操作を行う場合において作
業者が二つのモード(オートアクセルモードとオートア
クセル解除モード)を任意に選択できるようになってお
り、そのモード信号は後述のコントロールユニット6に
入力される。
【0027】上記コントロールユニット6は、実用新案
登録請求の範囲中の「第1制御手段I」と「第2制御手
段M」とに該当するものであって、後述するように上記
方向切換弁4の遠隔操作とエンジン1のアクセル制御及
び本考案の要旨である直接操作時における操作抵抗付与
制御とを同時に行う。以下、このコントロールユニット
6による上記各制御を、上記各構成を踏まえた上で図2
のフロ−チャ−トを参照して具体的に説明する。
【0028】先ず、制御開始後、第1ポテンショメータ
26と第2ポテンショメータ27の出力(α),(β)をそ
れぞれ読み込む(ステップS1)。そして、第2ポテンシ
ョメータ27の出力信号(β)から遠隔操作レバー21が
操作されているかどうか(即ち、現在遠隔操作状態であ
るのか直接操作状態であるのか)を判定する(ステップS
2)。
【0029】ここで、現在は直接操作状態であったとす
る。この場合には、上記各制御弁15,16はそれぞれ
タンクライン36側に接続され、遠隔操作用油圧シリン
ダ30はフリー状態となっており、そのロッド31は方
向切換弁4の操作に連動して追従作動している。この場
合においては、該方向切換弁4の操作量(即ち、遠隔操
作用油圧シリンダ30の作動量)に対応したアクセル制
御を行うとともに、このアクセル制御領域への移行時に
はこれを作業者に知らしめる必要がある。
【0030】このため、先ずステップS3において、第
1ポテンショメータ26の出力信号(α)に対応する遠隔
操作用油圧シリンダ30の作動量Aと、アクセル制御の
開始点となる上記ストロークST1(図4参照)とを比較す
る。ここで、A<ST1である場合(即ち、図4の領域(a)
である場合)には、なんらアクセル制御は行なわれず、
従ってエンジン1は低速運転され、低速でのクレーン作
業が行なわれる。
【0031】これに対して、A>ST1となった場合(即
ち、図4の領域(a)から領域(b)側へ移行した場合)に
は、アクセル制御領域への移行を作業者に知らしめるべ
く上記遠隔操作用油圧シリンダ30に所定の操作抵抗を
付与せしめる。即ち、ステップS4において方向切換弁
4の操作方向を判定する。そして、方向切換弁4が油圧
シリンダ5を縮小させる方向へ操作された場合には第1
制御弁15のソレノイドコイル17を励磁してロッド3
1の矢印a方向への動作に所定の抵抗を付与し(ステッ
プS6)、逆に方向切換弁4が油圧シリンダ5を伸長さ
せる方向へ操作された場合には第2制御弁16のソレノ
イドコイル18を励磁して上記ロッド31の矢印b方向
への動作に対して所定の抵抗を付与する(ステップS
5)。このようなロッド31の操作抵抗は直接方向切換
弁4の操作力の増加として反映されることから、作業者
は方向切換弁4の操作量がアクセル制御領域まで達した
ことを感知することができるものである(尚、この場合
における各制御弁15,16による操作抵抗の態様につ
いては後述する)。
【0032】従って、作業者は、本来低速でのクレーン
作業を欲していたにもかかわらず誤ってアクセル制御領
域まで達したのであればその時点で方向切換弁4の操作
量を減じる方向に操作を修正すれば良く、逆に自らが高
速でのクレーン作業を欲して方向切換弁4の操作量を大
きくしたのであればそのまま該方向切換弁4に対する操
作を継続すれば良い。
【0033】かかる選択により、前者の場合(即ち、A
<ST1と修正された場合)には、以降のアクセル制御は行
なわれず、後者の場合(即ち、A>ST1の場合)にのみ所
定のアクセル制御が行なわれる(ステップS7)。即ち、
後者の場合には、先ずロッド31の作動量Aに対応する
アクセルシリンダ7の操作量A0をマップから読み出す
(ステップS8)とともに、アクセル用制御弁19のソレ
ノイドコイル22を励磁してアクセルシリンダ7の油室
7aに圧油を供給し該アクセルシリンダ7を増速側に制
御し、アクセルレバー2を増速側に操作せしめる。そし
て、このアクセル用制御弁19をしての増速制御は、第
3ポテンショメータ28の出力信号γに対応するアクセ
ルシリンダ7のロッド8の作動量Bを上記マップ値Aに
合致せしめるべくフィードバック制御される(ステップ
S10,11)。
【0034】このように方向切換弁4の直接操作時にお
いては、その操作量に対応して作業者にアクセル制御領
域への移行が知らされるとともに、必要に応じて所定の
アクセルが行なわれるものであることから、作業者の誤
った操作によって不用意にエンジン回転数が吹き上がる
というようなことが未然に回避されるものであり、クレ
ーン作業における操作性、作業性が向上するものであ
る。
【0035】尚、ここで上記各制御弁15,16をして
の遠隔操作用油圧シリンダ30に対する操作抵抗の付与
形態について説明すると、この操作抵抗の付与の仕方と
しては、図3(イ)〜(ハ)に示す如く種々の形態が考えら
れる。図3(イ)に示したものは、領域aから領域bへの
移行時に単発的に操作抵抗を高めるものであり、図3
(ロ)に示したものは領域bにおいては連続的に所定の操
作抵抗を付与するものであり、さらに図3(ハ)のものは
領域bへの移行時から方向切換弁4のストローク量の増
大に比例して操作抵抗を高めるものであり、これら各態
様とも上記各制御弁15,16の各ソレノイドコイル1
7,18への通電時間、通電間隔等を適宜に選択するこ
とにより容易に達成し得るものである。
【0036】また、この実施例においては上述のように
各制御弁15,16を遠隔操作用油圧シリンダ30の操
作抵抗付与手段として利用しているが、本考案の他の実
施例においては、例えば図1Bに鎖線図示するように、
上記各制御弁15,16より下流側のポンプライン35
中に可変絞り弁40を設け、該可変絞り弁40によって
上記遠隔操作用油圧シリンダ30の各油室30a,30
bからの排出油を絞ることで遠隔操作用油圧シリンダ3
0に所定の操作抵抗を付与するようにすることもでき
る。
【0037】再び、図2のフロ−チャ−トに戻って、ス
テップS2での判定の結果、現在は遠隔操作状態である
と判定された場合には、先ずステップS12において、
第2ポテンショメータ27の出力信号βに対応する遠隔
操作用油圧シリンダ30の操作量Cをマップより読み出
す。そして、第1ポテンショメータ26の出力値αに対
応する遠隔操作用油圧シリンダ30の作動量Aを上記マ
ップ値Cに合致せしめるべく上記遠隔操作レバー21の
操作方向に応じて上記制御弁15あるいは第2制御弁1
6を選択的に制御する(ステップS13〜ステップS1
6)。このように遠隔操作レバー21の操作量に対応し
て上記遠隔操作用油圧シリンダ30のロッド31が進退
変位することにより、該ロッド31に連結された方向切
換弁4のスプール4aが所定方向に所定量だけ作動し、
該方向切換弁4をしての油圧シリンダ5の作動制御が実
現されるものである。
【0038】さらに、ステップS17において、モード
選択スイッチ29がどのモードに設定されているかを判
定する。そして、オートアクセル解除モードに設定され
ている場合には、アクセルシリンダ7をしてのアクセル
制御は行なわれないが、オートアクセルモードに設定さ
れている場合には、さらに現在の遠隔操作用油圧シリン
ダ30の作動量Aと上記ストロークST1とを比較し(ステ
ップS18)、A>ST1である場合には、上記直接操作時
と同様にステップS7〜ステップS11のアクセル制御
が実行される。
【0039】このように遠隔操作時には、遠隔操作レバ
ー21の操作量に対応して上記遠隔操作用油圧シリンダ
30を介して上記方向切換弁4を適宜に操作せしめるこ
とにより上記油圧シリンダ5の作動制御が可能ならしめ
られるとともに、モード選択スイッチ29によって作業
者が自由にモード選択を行うことでオートアクセル状態
あるいはオートアクセル解除状態を必要に応じて容易に
達成することができるものである。
【0040】尚、上記実施例においては遠隔操作レバー
21の操作により電磁弁15,16をして遠隔操作用油
圧シリンダ30を作動せしめ、もってこれに連結された
方向切換弁4を遠隔操作し得るようにしたものを対象と
しているが、本考案は上記油圧シリンダ30及びその作
動を制御する電磁弁15,16を備えたものであれば上
記遠隔操作レバー21を備えないものにおいても適用で
きることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本考案の機能ブロック図である。
【図1B】本考案の実施例にかかるエンジンアクセルの
制御装置における制御系統図である。
【図2】図1Bに示した制御装置における制御フロ−チ
ャ−トである。
【図3】方向切換弁のストロークに対する操作抵抗の付
与形態説明図である。
【図4】方向切換弁のストロークに対するアクチュエー
タの作動速度及びエンジン回転数の変化状態説明図であ
る。
【符号の説明】 1はエンジン、2はアクセルレバー、3は油圧ポンプ、
4は方向切換弁、5は油圧シリンダ、6はコントロール
ユニット、7はアクセルシリンダ、8はロッド、9はリ
ターンスプリング、10は揺動レバー、11は操作ワイ
ヤ、15は第1制御弁、16は第2制御弁、17及び1
8はソレノイドコイル、19はアクセル用制御弁、21
は遠隔操作レバー、22及び23はソレノイドコイル、
26は第1ポテンショメータ、27は第2ポテンショメ
ータ、28は第3ポテンショメータ、29はモード選択
スイッチ、30は遠隔操作用油圧シリンダ、31はロッ
ド、32はスプリング、40は可変絞り弁である。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のシャーシフレーム上に搭載された
    基台に対して旋回動可能に旋回台を取り付けてこれを旋
    回台駆動用アクチュエータにより旋回駆動させるととも
    に、該旋回台にはブーム起伏駆動用油圧アクチュエ−タ
    により起伏動せしめられるブームと、ウィンチ駆動用ア
    クチュエ−タにより巻き上げ巻き下げ自在に駆動される
    ウィンチとを設ける一方、上記車両のエンジンによって
    駆動される油圧発生装置からの圧油をそれぞれ直接操作
    手段と遠隔操作手段により操作されるスプール式の方向
    切換弁を介して上記各油圧アクチュエ−タに供給し得る
    ようにし、 さらに上記遠隔操作手段は、これを上記方向切換弁のス
    プールに連結されたスプリングセンター型の複動油圧ア
    クチュエータと該複動油圧アクチュエータの対向する二
    つの油室への作動油の給排を制御する第1電磁弁装置と
    からなる駆動手段と、上記複動油圧アクチュエータある
    いは方向切換弁の中立位置からの作動量を検出する作動
    量検出手段と、遠隔操作信号を出力する遠隔操作信号出
    力手段と、該遠隔操作信号出力手段と上記作動量検出手
    段からの信号を受け取り作動量信号が遠隔操作信号に対
    応する値となるまで上記複動油圧アクチュエータを駆動
    せしめるべく上記第1電磁弁装置に制御信号を出力する
    第1制御手段とで構成する一方、 上記エンジンのアクセルレバーには、これに連結された
    アクセル用油圧アクチュエータと該アクセル用油圧アク
    チュエータの作動を制御する第2電磁弁装置とからなる
    アクセル操作手段を設けるとともに、上記作動量検出手
    段からの作動量信号を受け取り該作動量信号が予じめ設
    定した所定作動量を越えた場合にその差分に対応してエ
    ンジン回転数を増速せしめるべく上記第2電磁弁装置に
    制御信号を出力する第2制御手段を備えてなる車両搭載
    型クレーンにおけるエンジンアクセルの制御装置であっ
    て、上記直接操作手段による上記方向切換弁の操作に伴って
    該方向切換弁の作動に連動して上記複動油圧アクチュエ
    ータが追従作動している場合で、 且つ上記第2制御手段
    がエンジン回転数を増速させるべく制御信号を出力した
    場合において、上記複動油圧アクチュエータに圧油を給
    排して該複動油圧アクチュエータに所要の作動抵抗を付
    与することで上記方向切換弁に所定の操作抵抗を付与す
    る操作抵抗付与手段を備えたことを特徴とする車両搭載
    型クレーンにおけるエンジンアクセルの制御装置。
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DE3772042D1 (de) * 1986-10-05 1991-09-12 Hitachi Construction Machinery Steuerregelungsvorrichtung fuer hydraulische konstruktionsmaschinen.

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