JP2004189362A - 無人荷役車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】無人フォークリフト1は光センサ15を備えることで把持対象となるワークの前端及び後端の位置を検出可能であり、ワーク前端から後端までの走行距離をロータリエンコーダ17によって検出することでワーク径を得ることができる。必要移動距離算出部23はこのワーク径に応じてクランプアームによる適切な把持位置までの移動距離を算出する。必要移動距離計測基準点からの走行距離がロータリエンコーダ17によって得られ、判断部24は、この距離が必要移動距離に達した時点でアーム制御部25に信号を出力する。アーム制御部25は、シリンダ7を制御してクランプアームを回動させ、ワークを把持させる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種荷物、特にロール紙など円柱形の荷物の運搬・積み下ろし作業に使用される無人荷役車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
荷物(以下“ワーク”と称する)の運搬・積み下ろし作業に使用される荷役車両として、近年省力化などの要請により、無人フォークリフトが使用されることがある(特許文献1参照)。無人フォークリフトは、中央制御装置の指令に基づいて、ワークに向かって前進し、フォークリフトに備えられた当接式センサによりワークを検知した後停止し、停止位置にてワークを把持するように構成されている。
【0003】
特にロール紙などの円柱形ワークにおいて、その端面を上下に配置した場合の荷役作業を行う場合、ワークの側面を径方向両側から把持するための、開閉可能な長短一対のクランプアームが車両前部に取り付けられる。一対のクランプアームのうち短い方のショートアームはホルダに固定され、長い方のロングアームはシリンダによりホルダに対して回動可能であって、これにより両アームが開閉可能となっている。さらに各アームの先端にはヒンジピンを介してパッドが回動可能に備えられており、これらパッドの間にワークが把持される。
【0004】
ワークを検知するため、当接式センサであるリミットスイッチがショートアーム側のパッドに設けられているのが一般である。ショートアームがワークに当接するとリミットスイッチがONになり、フォークリフトが停止する。そしてフォークリフトの停止後にロングアームがホルダに対して回動し、両パッドの回動中心(各ヒンジピン)を結んだ直線がワークの中心をほぼ通る状態で、ワークが把持される。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−29697号公報 (第2頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように従来の無人フォークリフトはショートアームがワークに当接した後停止するよう制御されるため、当接の衝撃によって、ワークが検知位置からずれてしてしまう可能性がある。このようにワークが検知位置からずれると、各アーム先端に設けられたパッドの回動中心(各ヒンジピン)を結んだ直線がワークの中心から大幅に離れてしまう。すると、ワークを把持できなかったり、把持できたとしても深掴み又は浅掴みとなって、そのまま荷役作業を続行しようとすると途中でワークを脱落させたりするというおそれがある。
【0007】
また、通常フォークリフトはワークに当接するまで所定の速度で前進することから、当接の衝撃によって、ワークが移動するだけでなく、破損などの障害を及ぼすこともある。そこでこのような事態を回避しようとフォークリフトの速度を遅くすると、作業時間が長くなって作業効率が悪化するという問題が発生する。
【0008】
さらに、ワークは自走台車のパレット上に載置されることがあるが、このような場合、ワークに加わる当接の衝撃が下の自走台車にも加わり、自走台車が移動したり破損したりする可能性がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、作業効率が良好であり、しかもワークの脱落や破損などの障害を発生させることなくワークを適切に把持することが可能な無人荷役車両を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る無人荷役車両は、ワークを把持するために開閉可能な一対のクランプアームが取り付けられた無人荷役車両において、走行方向に沿ったワークの前端及び後端の位置を検出するためのワーク位置検出手段と、ワーク位置検出手段により検出されたワークの前端及び後端の位置に基づいて、クランプアームがワークを適切に把持可能な状態となる把持位置までクランプアームを走行方向に沿って移動させるべき距離を算出するための必要移動距離算出手段と、車両自体の走行距離を検出するための走行距離検出手段と、走行距離検出手段で検出された走行距離と必要移動距離算出手段で算出された距離とに基づいて、クランプアームがワークを適切に把持可能な状態にあるか否かを判断する判断手段と、クランプアームがワークを適切に把持可能な状態にあると判断手段が判断すると、クランプアームを閉じる方向に動作させるクランプアーム制御手段とを備えている(請求項1)。
【0011】
上記構成によると、走行距離検出手段によって、ワーク位置検出手段がワーク前端を検出した時点からワーク後端を検出した時点までの車両自体の走行距離、即ち走行方向に沿ったワークのサイズが検出される。また、必要移動距離算出手段によって把持位置までの必要移動距離が算出され、この必要移動距離と走行距離検出手段により検出される走行距離とに基づいて、クランプアームがワークを適切に把持可能であるか否かが判断手段により判断される。そしてクランプアームがワークを適切に把持可能であると判断された場合、クランプアーム制御手段によって、一対のクランプアームが閉じる方向に動作されることにより、ワークを適切に把持できるようになる。つまり、上記構成の無人荷役車両によると、把持作業を行う前にワークを適切に把持可能な把持位置まで移動させることにより、ワークの脱落や破損などの障害を発生させることなくワークを適切に把持することができる。さらに、車両の走行速度低下させずに作業効率を良好に保ったまま荷役作業を行うことができる。
【0012】
また、本発明に係る無人荷役車両において、判断手段は、必要移動距離算出手段が必要移動距離を算出した時点から走行距離検出手段で検出された走行距離が、必要移動距離と等しくなった場合に、クランプアームがワークを適切に把持可能な状態にあると判断することが好ましい(請求項2)。
【0013】
上記構成によると、必要移動距離が算出された時点を基準とし、この時点からの走行距離が検出され、それが必要移動距離に達した場合に、判断手段によってクランプアームがワークを適切に把持可能な状態にあると判断される。これにより、正確な判断を行うことができると共に、必要移動距離が算出された時点を基準とすることで、効率よく把持位置へと車両を移動させることができる。
【0014】
また、本発明に係る無人荷役車両において、ワーク位置検出手段が非接触型センサを含んでいることが好ましい(請求項3)。
【0015】
上記構成によると、ワークに接触することなくその前端及び後端の位置を検出することができるので、ワークに力が加わって把持作業を行う前にワークが移動したり破損したりするという事態を完全に回避することができる。
【0016】
また、本発明に係る無人荷役車両において、ワーク位置検出手段に含まれるセンサがクランプアームよりも走行方向前方に配置されていることが好ましい(請求項4)。
【0017】
上記構成によると、一般にクランプアームは車両におけるワークへの走行方向の一端に取り付けられるが、それよりも走行方向前方にセンサが配置されることから、車両がワークに向かって前進し、クランプアームや車両本体がワークの位置にさしかかるまでにワークの前端及び後端の位置を検出することができる。これにより、ワークに向かって前進して把持位置にて停止するまでの一連の動作を円滑に行うことができる。
【0018】
また、本発明に係る無人荷役車両において、把持すべきワークが円柱形であり、その側面をクランプアームが径方向両側から把持する構成であってよい(請求項5)。
【0019】
上記構成によると、ワークの把持される側面に角が含まれないので、クランプアームによる把持作業を確実且つ円滑に行うことができる。
【0020】
また、本発明に係る無人荷役車両において、把持すべきワークが可動台上に載置されたものであってよい(請求項6)。
【0021】
自走台車上のパレットなど、可動台上にワークが載置されている場合に、従来のように把持作業前にワークの当接検知が行われると、ワークの下にある可動台にも衝撃が加わり、可動台が移動したり破損したりする可能性がある。しかしながら、本発明においては、ワークを把持する前に、ワークを適切に把持可能な把持位置まで移動して把持作業を行うため、ワークだけでなく可動台についても破損などの障害を回避することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施の形態では、無人荷役車両として無人フォークリフトを想定する。
【0023】
図1に示すように、無人フォークリフト1は、車両前部において鉛直方向に延出するマスト2を有する。このマスト2の前方には、マスト2に沿って昇降されるリフトブラケット3aが装着されており、さらにその前面に、回転装置3bを介して一対のクランプアーム5,6を保持するホルダ4が水平軸回りに回転可能に取り付けられている。
【0024】
またクランプアーム5,6が取り付けられたホルダ4の上部には、例えばH型フランジ鋼などからなるバー12が、走行方向に沿って延出するように取り付けられている。バー12はクランプアーム5,6よりもさらに前方に至るまで延出し、その先端近傍に備えられた直接反射型の光センサ15は、クランプアーム5,6より走行方向前方に位置する。
【0025】
光センサ15は、図中に一点鎖線で示す下方向の所定高さに物体がある状態ではON信号、ない状態ではOFF信号を後述の走行制御部21(図3参照)に出力する。これにより、後に詳述するように、ワークWの前端及び後端の位置を検知することができる。
【0026】
一方、無人フォークリフト1の走行方向前方に配置された荷役作業の対象となるワークWは、自走台車32のパレット30上に載置されている。自走台車32は支持台33上に配置されており、無人フォークリフト1の走行面よりも若干上の平面において、紙面奥行方向にのみ移動可能となっている。
【0027】
さらに、図2(a),(b)には、無人フォークリフト1のクランプアーム5,6によりワークWが把持された状態が示されている。図2(b)から、ワークWは径Dの円形平面を有する円柱形であり、パレット30はこのワークWよりも若干大きい略正方形平面を有するのがわかる。本実施の形態では、ワークWの径Dが900mm、パレット30の一辺が1100mmである。なお、図2(a)では便宜上ワークWを二点鎖線で描いており、ワークWの後側にある長尺側クランプアーム6も示されている。
【0028】
ここで、クランプアーム5,6を含む無人フォークリフト1のワーク把持機構について、図2(b)を参照してより詳細に説明する。対向配置されたクランプアーム5,6は長さが異なり、短い方のクランプアーム5の基端部はホルダ4に固定され、長い方のクランプアーム6の基端部はホルダ4に回動可能に取り付けられシリンダ7により回動されるようになっている。また、各クランプアーム5,6の先端には、クランプ面を湾曲させたパッド8,9がヒンジピン10を介して回動可能に備えられている。このような構成により、一対のクランプアーム5,6を開閉させて、円柱形ワークWを径方向両側から把持できるようになっている。
【0029】
また図2(b)から、クランプアーム5,6上方に配置されたバー12は、ホルダ4上部の幅方向略中央に取り付けられており、車幅の中心線とほぼ一致する線上に延出しているのがわかる。これらバー12及びクランプアーム5,6は、リフトブラケット3aの昇降によって、鉛直方向に共に移動する。
【0030】
ここでクランプアーム5,6によるワークWの把持状態について、図2(b)に示すような、パッド8,9の回動中心(各ヒンジピン10)を結んだ直線がワークWの中心Oを通る状態が最適であると考えられる。本実施の形態ではワークWの中心Oと固定された短尺側クランプアーム5のヒンジピン10との無人フォークリフト1の走行方向に沿った間隔xに注目し、ワークWの径Dに応じて最適把持状態におけるxの値が決定されるものとする。なお、走行方向における無人フォークリフト1とワークWとの相対的な位置に関して、クランプアーム5,6がワークWを適切に把持可能な状態である位置を「把持位置」と称することとする。
【0031】
次に、図3を参照しつつ、無人フォークリフト1の電気的構成について説明する。走行制御部21は、走行モータ16と電気的に接続されており、車両自体の前進・停止・後退や走行速度を制御する。より詳細には、走行制御部21は、中央制御装置(図示せず)の指令に基づいて、車両を所定のワークWに向かって走行させ、接近しながらクランプアーム5,6を所定高さとなるように昇降させ、さらに後述のような方法によって把持位置で停止させるなど、車両自体の走行を制御するものである。
【0032】
一方、クランプアーム5,6の開閉動作は、アーム制御部25により制御される。アーム制御部25は、回動可能な長尺側クランプアーム6のシリンダ7と電気的に接続されており、このシリンダ7を制御することによりクランプアーム6を回動させる。
【0033】
また、無人フォークリフト1には、走行速度、クランプアーム5,6の所定高さ、様々なワークWの径Dと対応させた上記xの値、一連の荷役作業に関するプログラムなどを記憶する記憶部22が備えられている。上記走行制御部21及びアーム制御部25は、この記憶部22に記憶されたプログラムを参照して走行やアーム開閉を制御する。
【0034】
ここで図3と共に、図1及び図2(a),(b)を参照しながら無人フォークリフト1の動作について説明する。なお、無人フォークリフト1がワークWに向かって直線方向に走行する前には、予め車幅の中心線上、即ち本実施の形態ではバー12の延出方向の線上(図2(b)参照)前方に、ワークWの中心Oが配置されるよう調整される。本実施の形態では、自走台車32が無人フォークリフト1の走行方向と直交する方向に移動することにより調整される。
【0035】
このように調整された後、無人フォークリフト1は図1に示すようにワークWに向かって走行していく。そして光センサ15の下方にワークWがさしかかった時点、即ち光センサ15がワークWの前端に至った時点(t1)において、光センサ15から図3に示す走行制御部21に出力される信号がOFFからONに切り換わる。
走行制御部21は、必要移動距離算出部23に光センサ15がONした情報を伝える。
【0036】
ロータリエンコーダ17は、走行モータ16の回転数に基づいて走行距離を検出するものであり、図1及び図2(a),(b)には示されていないが、走行モータ16は車両後部、ロータリエンコーダ17はこのモータ16近傍にそれぞれ設置されている。必要移動距離算出部23では、走行制御部21からON信号を受信した時点、即ちワークW前端と光センサ15の位置とが一致した時点(t1)において、ロータリエンコーダ17のパルスカウントをワークWの前端部のパルスカウントとして記憶する。
【0037】
この時点では無人フォークリフト1は停止せず、時点t1以降もワークWに向かって引き続き前進する。したがって、必要移動距離算出部23では、ロータリエンコーダ17のパルスカウントから、ワークW前端からの走行距離が検出される。そして光センサ15がワークW後端に至ると、下方にワークWが存在しなくなることにより、光センサ15から走行制御部21に出力される信号がONからOFFに切り換わる。この時点をt2とする。このとき走行制御部21は、このON/OFF信号の切り換わりと同時に必要走行距離算出部23に光センサ15の信号がOFFした情報を伝える。
【0038】
必要走行距離算出部23では、この時点t2においてロータリエンコーダ17のパルスカウントをワークWの後端部のパルスカウントとして取り込む。ワークW前端部のパルスカウントとワークW後端部のパルスカウントの差から算出される走行距離は、ワークWの径Dとほぼ一致することになる。
【0039】
必要移動距離算出部23では、ワークW前端部とワークW後端部での、ロータリエンコーダ17のパルスカウント値からワーク径Dを算出する。ここで「必要移動距離」とは、図2(a),(b)に示す把持位置まで車両全体を走行方向に沿って移動させるべき距離である。本実施の形態では、光センサ15がワークW後端に位置する時点(t2)を基準として、ここからの必要移動距離が算出される。
【0040】
図2(b)から、必要移動距離Sが「S=y−D/2−x」という式により求められることがわかる。xは上述したようにワークWの径Dにより決定される値である。yは、共に固定されている短尺のクランプアーム5のヒンジピン10と光センサ15との無人フォークリフト1の走行方向に沿った間隔であって、荷役作業において変化することのない固定された値である。これらx,yの値は共に記憶部22の記憶内容を参照することにより得られる。
【0041】
必要移動距離算出部23は、上式を用いて必要移動距離Sを算出し、この値Sを判断部24に出力する。判断部24は、この必要移動距離Sの値が負の場合は車両を後退させるよう走行制御部21に対して信号を出力するが、正の場合は走行制御部21に対して信号を出力せず、そのままワークWに向かって前進させておく。本実施の形態では図2(b)に示すようにSが正の値であることから、車両は光センサ15がワークW後端に位置する時点(t2)からも後退することなくそのままワークWに向かって前進する。
【0042】
必要移動距離算出部23では、この光センサ15がワークWの後端に至った時点(t2)において、ロータリエンコーダ17のパルスカウントを取り込んでいる。これを基準にしてワークW後端から、即ち時点t2からの走行距離S1が検知される。必要移動距離算出部23は、この値S1を判断部24に出力する。
【0043】
判断部24は、必要移動距離算出部23が出力する走行距離S1と、上記必要移動距離算出部23で算出された値Sとが等しくなった時点(t3)において、走行制御部21に対して車両を停止させるよう信号を出力する。またこれと同時に、判断部24はアーム制御部25に対して制御開始命令の信号を出力する。
【0044】
アーム制御部25はこの信号を受け、シリンダ7を制御し、長尺側クランプアーム6を閉じる方向に回動させる。こうして図2(b)に示したような、両アーム5,6による適切なワークWの把持が達成される。
【0045】
以上に述べたように、本実施形態に係る無人フォークリフト1によると、必要移動距離算出部23がロータリエンコーダ17のパルスカウントを取り込むことによって、光センサ15がワークW前端を検出した時点(t1)からワーク後端を検出した時点(t2)までの車両自体の走行距離、即ち走行方向にワークWの中心Oが通ると想定した場合におけるワークWの径Dが検出される。また、必要移動距離算出部23によって把持位置までの必要移動距離Sが算出され、この必要移動距離Sの値と、ロータリエンコーダ17のパルスカウントから、必要移動距離算出部23により算出される走行距離S1とに基づいて、クランプアーム5,6がワークWを適切に把持可能であるか否かが、判断部24により判断される。そしてクランプアーム5,6がワークを適切に把持可能であると判断された場合、アーム制御部25によって、一対のクランプアーム5,6が閉じる方向に動作されることにより、ワークWを適切に把持できるようになる。つまり、本実施形態に係る無人フォークリフト1によると、ワークWに対する把持作業を行う前に、ワークWを適切に把持可能な把持位置まで移動させることにより、運搬中のワークWの脱落や破損などの障害を発生させることなくワークWを適切に把持することができる。さらに、走行速度を低下させずに作業効率を良好に保ったまま荷役作業を行うことができる。
【0046】
また、光センサ15がワークW後端に至り且つ必要移動距離Sが算出された時点(t2)を基準として、ロータリエンコーダ17のパルスカウントから、必要移動距離算出部23によって車両の走行距離S1が検出され、このS1の値が必要移動距離Sと等しくなった場合に、判断部24によってクランプアーム5,6がワークWを適切に把持可能な状態にあると判断される。これにより、正確な判断を行うことができると共に、必要移動距離Sが算出された時点(t2)を基準とすることで、効率よく把持位置へと車両を移動させることができる。
【0047】
また、非接触型センサである光センサ15によって、ワークWに接触することなく前端及び後端の位置を検出できるので、ワークWに力が加わって把持作業を行う前にワークWが移動したり破損したりするという事態を完全に回避することができる
【0048】
また光センサ15はクランプアーム5,6よりも走行方向前方に配置されていることから、無人フォークリフト1がワークWに向かって前進し、クランプアーム5,6や車両本体がワークWの位置にさしかかるまでにワークWの前端及び後端の位置を検出することができる。これにより、ワークWに向かって前進して把持位置にて停止するまでの一連の動作を円滑に行うことができる。
【0049】
また、本実施の形態で把持対象となるワークWは円柱形であり、その側面をクランプアーム5,6が径方向両側から把持する構成である。この場合ワークWの把持される側面に角が含まれないので、クランプアーム5,6による把持作業を確実且つ円滑に行うことができる。
【0050】
また、ワークWは自走台車32のパレット30上に載置されており、把持作業前にワークWの当接検知が行われる場合には、自走台車32にも衝撃が加わって移動したり破損したりする可能性がある。しかしながら、本実施の形態では、ワークWを把持する前に、ワークWを適切に把持可能な把持位置まで移動して把持作業を行うため、ワークWだけでなく自走台車32についても破損などの障害を回避することができる。
【0051】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
【0052】
例えば、必要移動距離算出部23により算出される必要移動距離Sは、光センサ15がワークWの後端に至った時点(t2)を基準とするのに限定されない。この他に、時点t2以降であって、ホルダ4前面とワークW前端との間隔が所定値に達した時点を基準としてもよい。
【0053】
また、本実施の形態の必要移動距離算出部23は、図2(b)に示したx,yの値から上述した式を用いて必要移動距離Sを算出するが、この他、例えばホルダ4前面とワークW前端との間隔を基準とした式など、様々な式を用いて算出してよい。
【0054】
また、判断部24は、必要移動距離算出部23により算出される必要移動距離Sと、ロータリエンコーダ17のパルスカウントから、必要移動距離算出部23によって得られる走行距離とに基づいて判断を行うのであれば、それらの距離計測の基準時点はt2に限定されるものではない。
【0055】
なお、本実施の形態では、無人フォークリフト1の光センサ15が配置されたバー12の延出方向の線上にワークWの中心Oが配置されていると仮定した上で、光センサ15による無人フォークリフト1の走行方向におけるワークW前端及び後端の間隔がワークWの径Dと等しいとしているが、若干のずれが生じていてもよい。つまり、ワークWの中心Oが図2(b)の紙面上下方向に若干ずれていたとしても、ワークの径Dの近似値を得ることができ、運搬中のワークWの脱落や破損などの障害を発生させることなくワークWを適切に把持することができる。
【0056】
また、直接反射型の光センサ15の代わりに、例えば磁気センサなど他の非接触型センサや、リミットスイッチなどの接触型センサを用いてよい。具体的には、リミットスイッチをバー12先端近傍に、ワークW高さより若干下側まで吊り下げ、通過するときワークWに接触させて検知する方法も考えられる。
【0057】
また、光センサ15はバー12の先端でクランプアーム5,6よりも前方に位置しているが、クランプアーム5,6やホルダ4、車体本体がワークWの位置にさしかかるまでにワークの径Dを検出できるのであれば、これに限定されない。
【0058】
また、ワークWの径Dは様々であってよく、互いに異なる径を有する複数のワークに対して連続的に荷役作業を行ってよい。この場合でも、ワークW毎にその径Dを検知して適切な荷役作業を行うことができる。さらにワークWを径方向両側から把持するのに限定されず、端面を両側から把持してもよい。さらにまた、ワークWは円柱形に限定されず、例えば角柱など様々な形状であってよい。
【0059】
また、ワークWは自走台車32のパレット30上にではなく、例えば無人フォークリフト1の走行面に直接載置されるなど、下側に可動な物体がない場合でもよい。
【0060】
また、クランプアーム5,6の構成は、把持対象となるワークWの形状に応じて変更されてよい。例えば円柱形のワークWを把持するため本実施の形態ではパッド8,9を湾曲させているが、四角柱のワークWを把持するにはこれを平坦にしてもよい。さらにクランプアーム5,6は互いに同じ長さであったり、共に回動可能であったりしてもよい。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1によると、車両の速度低下による作業効率の悪化を防止しつつ、運搬中のワークの脱落や破損などの障害を発生させることなくワークを適切に把持することができる。
【0062】
請求項2によると、正確な判断を行うことができると共に、必要移動距離が算出された時点を基準とすることで、効率よく把持位置へと車両を移動させることができる。
【0063】
請求項3によると、ワークに力が加わって把持作業を行う前にワークが移動したり破損したりするという事態を完全に回避することができる。
【0064】
請求項4によると、ワークに向かって前進して把持位置にて停止するまでの一連の動作を円滑に行うことができる。
【0065】
請求項5によると、ワークの把持される側面に角が含まれないので、クランプアームによる把持作業を確実且つ円滑に行うことができる。
【0066】
請求項6によると、ワークだけでなく可動台についても破損などの障害を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る無人フォークリフトがワークに向かって前進する状態を示す概略側面図である。
【図2】(a)は、図1の無人フォークリフトが把持位置においてワークを把持した状態を示す部分側面図である。(b)は、図2(a)における上面図である。
【図3】図1の無人フォークリフトにおける電気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 無人フォークリフト(無人荷役車両)
5 ショートアーム(クランプアーム)
6 ロングアーム(クランプアーム)
8、9 パッド
10 ヒンジピン
15 光センサ(ワーク位置検出手段)
17 ロータリエンコーダ(走行距離検出手段)
23 必要移動距離算出部(必要移動距離算出手段)
24 判断部(判断手段)
25 アーム制御部(クランプアーム制御手段)
30 パレット
32 自走台車(可動台)
W ワーク
Claims (6)
- ワークを把持するために開閉可能な一対のクランプアームが取り付けられた無人荷役車両において、
走行方向に沿った前記ワークの前端及び後端の位置を検出するためのワーク位置検出手段と、
前記ワーク位置検出手段により検出された前記ワークの前端及び後端の位置に基づいて、前記クランプアームが前記ワークを適切に把持可能な状態となる把持位置まで前記クランプアームを走行方向に沿って移動させるべき必要移動距離を算出するための必要移動距離算出手段と、
車両自体の走行距離を検出するための走行距離検出手段と、
前記走行距離検出手段で検出された走行距離と前記必要移動距離算出手段で算出された必要移動距離とに基づいて、前記クランプアームが前記ワークを適切に把持可能な状態にあるか否かを判断する判断手段と、
前記クランプアームが前記ワークを適切に把持可能な状態にあると前記判断手段が判断すると、前記クランプアームを閉じる方向に動作させるクランプアーム制御手段とを備えていることを特徴とする無人荷役車両。 - 前記判断手段は、前記必要移動距離算出手段が前記必要移動距離を算出した時点から前記走行距離検出手段で検出された走行距離が、前記必要移動距離と等しくなった場合に、前記クランプアームが前記ワークを適切に把持可能な状態にあると判断することを特徴とする請求項1に記載の無人荷役車両。
- 前記ワーク位置検出手段が非接触型センサを含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載の無人荷役車両。
- 前記ワーク位置検出手段に含まれるセンサが前記クランプアームよりも走行方向前方に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の無人荷役車両。
- 前記ワークが円柱形であり、その側面が前記クランプアームによって径方向両側から把持されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の無人荷役車両。
- 前記ワークが可動台上に載置されたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の無人荷役車両。
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