JP4688321B2 - 立体倉庫 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、材料搬送装置により材料を搬送する立体倉庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、立体倉庫においては、搬送する材料を材料搬送装置のリフトアームによりすくい上げて搬送を行っている。この搬送の際には、リフトアーム上の材料の有無の認識が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術にあっては、材料搬送装置のリフトアーム上の材料の有無は認識されているものの、リフトアーム上における材料の姿勢までは認識していないので、リフトアーム上において材料の姿勢が変わって斜めになったり、すくい上げた際に材料が中途半端な状態でリフトアームの上に載ってしまうことがある。このような場合には、材料が他の装置や他の材料と干渉したり、材料が落下して作業の安全性を確保できないおそれがある。
【0004】
この発明の目的は、以上のような従来の技術の問題点に着目してなされたものであり、材料を搬送する材料搬送装置のリフトアーム上における材料の姿勢を把握して、作業の安全性を確保するための立体倉庫を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述のごとき問題に鑑みてなされたもので、前後方向に長い材料(W)を収納支持する収納棚(9)を上下に複数段備えた立体棚(3)を左右方向に複数備え、前記立体棚(3)の前後両側方に備えた左右方向のガイドレール(39)に案内されて左右方向へ移動自在な門型フレーム(43)を備えた材料搬送装置(37)を備え、前記門型フレーム(43)における前後両側の脚部(45)に備えた上下方向の上下ガイド部材(47)に前後両端部が上下動自在に案内されたリフタビーム(49)に、前記各立体棚(3)の各収納棚(9)に対して材料(W)の搬入出を行うために材料(W)を支持する複数のリフタアーム(55)を前後方向に適宜間隔にかつ左右方向へ移動自在に備えた立体倉庫において、
前記リフタビーム(49)の前後両端側に左右方向に長く設けた端部センサアーム(57)の先端面に、前記リフタアーム(55)の先端部からの材料(W)のはみ出しを検出するはみ出し材料検出センサ(61、63)を備え、複数の前記リフタアーム(55)の両側先端部に備えた第1材料センサ(73A)からの検出光を受ける第2材料センサ(73B)を先端部に備えた複数のセンサアーム(75)を前記リフタビーム(49)の左右両側部に上下動可能に備えていることを特徴とするものである
【0006】
また、前記立体倉庫において、前記センサアーム(75)は、水平に旋回可能に備えられていることを特徴とするものである
【0007】
また、前記立体倉庫において、前記適宜の立体棚(3)の間に、送材ローラコンベア(19)からなる材料入出庫装置(11)を備え、前記送材ローラコンベア(19)に、搬入される材料(W)の長さを測定するための測長センサ(71)を備えていることを特徴とするものである
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図3および図4には、この発明に係る立体倉庫1が示されている。この立体倉庫1は、図3中左右に複数個の立体棚3を有しており、この立体棚3には複数の支柱5が設けられている。この複数の支柱5は、材料Wの長手方向に配設されていると共に各支柱5は適宜の連結部材によって一体的に連結されている。
【0016】
そして、各支柱5には、適宜の長さの材料Wを支持する支持アーム7が図4中左右方向に突出して設けられており、上記の支持アーム7は上下に複数段に設けられている。上記の複数の支持アーム7は材料Wを収納支持する作用をなすものであって、収納棚9を構成している。
【0017】
適宜位置の立体棚3の間には、材料Wを立体倉庫1に供給する材料入出庫装置11が設けられており、後述する入出庫エリア(図1参照)を形成する.また、別の立体棚3の間には、材料Wを切断する例えば帯鋸盤や丸鋸盤のような切断機13、この切断機13に材料Wを供給する材料供給装置15、材料入れ替え装置17等が設けられており、後述する材料入れ替えエリア(図1参照)を形成している。なお、切断機13はすでによく知られているものなので、詳細な説明は省略する。
【0018】
前記材料入出庫装置11では、材料Wを送材する送材ローラコンベア19が搬入方向(図4中上下方向)に設けられており、材料Wを突き当てる送材用基準面を有する多数の基準ローラ21が略垂直方向に軸承されている。送材ローラコンベア19は、材料Wを支持する支持ローラ23がフレーム25に回転自在に設けられており、各支持ローラ23は材料Wの搬入出を行うべく適宜に設けた図示省略の送材用モータに適宜に連結されている。
【0019】
また、材料供給装置15は、材料Wを載置するローラコンベア27を備えており、このローラコンベア27に載置された材料Wと収納棚9の材料Wとをスムーズに入れ替えるために、図4において上方側と下方側に2つの上向きU字状をなす材料入れ替え装置17の入れ替え装置本体29が床上に図4における左右方向に延伸するレール31の上を走行移動自在に設けられており、入れ替え装置本体29には昇降自在に設けられた2つの材料入れ替えビーム33に多数の材料入れ替えアーム35が図3および図4において左右方向に延伸して設けられている。
【0020】
各立体棚3の各収納棚9あるいは送材ローラコンベア19および材料入れ替え装置17に対する材料Wの搬出入を行うために、立体倉庫1にはクレーン状の材料搬送装置37が設けられている。この材料搬送装置37は、立体棚3の長手方向の両側(図4において上下両側)に設けた左右方向のガイドレール39に案内されて、複数の立体棚3の併設方向へ移動自在に設けられている。なお、ガイドレール39は、送材ローラコンベア19の上方を横切るように、支柱41により持ち上げられて高い位置に設けられている。
【0021】
図5を併せて参照するに、材料搬送装置37は門型フレーム43を有しており、この門型フレーム43の前後両側の脚部45が車輪46を介してガイドレール39に移動自在に案内される。両脚部45の内側には、上下ガイド部材47がそれぞれ垂直に設けられており、この上下ガイド部材47には前後方向に水平に延伸したリフタビーム49の前後両端部が上下動自在に案内されている。
【0022】
門型フレーム43の上部の梁部51には、前述のリフタビーム49を昇降するための昇降用モータ53が装着されており、この昇降用モータ53とリフタビーム49は適宜に連動連結されている。
【0023】
門型フレーム43は立体棚3を跨いだ状態で左右方向へ移動し得るものであり、この門型フレーム43を立体棚3に対応して位置決めした状態においてリフタビーム49を上下動することにより、リフタビーム49は立体棚3における上下の収納棚9に対応しうるものである。
【0024】
したがって、立体棚3の各収納棚9に対して材料Wの搬入出を行うべく、リフタビーム49には材料Wを支持するクレーンフォークとしての複数のリフタアーム55が設けられている。立体棚3における支柱5の両側の各収納棚9に対して材料Wの搬入出を行い得るように、リフタアーム55はリフタビーム49の長手方向に対して直交する左右方向(図3および図4において左右方向、図5において上下方向)の両方向へ突出できるように移動自在に設けられている。
【0025】
図5〜図7を参照するに、リフタビーム49の両端部には、リフタビーム49に直交して両側に端部センサアーム57が固定的に設けられており、この端部センサアーム57の先端面にはエンドプレート59が各々垂直方向(図7(A)において上下方向)に取付けられている。
【0026】
エンドプレート59の外側面には、下端部において所定の高さ間隔で2組のはみ出し材料検出センサ61、63が設けられており、リフタアーム55上の材料Wがエンドプレート59を結ぶ線よりも外側(図6において上下両外側)にはみ出していないかの検出を行う。
【0027】
エンドプレート59の上部には2組のリフタアーム検出センサ65、(67)が、各々所定のリフタアーム55の両端に取付けられている反射板69に向かって設けられている。従って、リフタアーム検出センサ65は、リフタアーム55が図6中下側に突出するようにセットされている場合に、リフタアーム55が所定の位置までまっすぐに突出しているか否かを検出する。同様にして、図6中下側のリフタアーム検出センサ67は、リフタアーム55が図6中上側に突出するようにセットされている場合に、リフタアーム55が所定の位置までまっすぐに突出しているか否かを検出する。なお、反射板69は2本のリフタアーム55に設けられているが、全リフタアーム55は一体的に左右方向(図6において上下方向)へ移動・セットされるので、これによりリフタアーム55が正常にセットされているか否かを確認することができる。
【0028】
また、図6を参照するに、材料W搬入方向手前側(図6において左側)の端部センサアーム57の内側(図6において右側)に対応する前述のローラコンベア19には、搬入される材料Wの長さを測定するための測長センサ71が、材料搬入方向に直交する方向(図6において上下方向)に設けられている。これにより、ローラコンベア19で搬入された材料Wの測長を行うと共に、材料Wが完全に搬入されたことを確認することができる。
【0029】
図5および図8を参照するに、前記リフタアーム55のうちの複数箇所(例えば図5においては3箇所)のリフタアーム55の両側先端部には第1材料センサ73Aが設けられている。この第1材料センサ73Aからの検出光をうける第2材料センサ73Bは、前記第1材料センサ73Aが設けられているリフタアーム55の上方位置において、左右(図5中左右方向)に合計6個設けられているセンサアーム75の先端に取付けられている。
【0030】
このセンサアーム75は各々リフタビーム49の左右両側において水平面内で90度旋回可能に設けられており、材料W検出時には図8に示されているように左右方向へ旋回してリフタアーム55と平行に突出する。また、このセンサアーム75は、ガイド支柱77に沿って上下動自在の上下スライダ79に取付けられており、立体棚9の材料Wを取りに行く際に材料Wの側端面を検出して、材料搬送装置37の立体棚9への接近距離を求める。
【0031】
同時に、センサアーム75を材料Wの上方に位置決めし、リフタビーム49を下降させることによりセンサアーム75を材料Wの上端に接触させて、センサアーム75とリフタアーム55の間隔から材料Wを取りに行く際にリフタアーム55が材料Wと干渉しない位置までリフタビーム49を下降させてから、リフタアーム55を立体棚9側へ移動させる。
【0032】
このときのセンサアーム75の高さ位置は、上下スライダ79に取付けられている進入センサ81がセンサアーム75と一体で上下移動する際に、リフタビーム49の側面に所定高さ位置に取付けられているドグ83に接触することにより検出される.なお、センサアーム75は、進入センサ81が上限ストッパ81Sに当接するまで上昇可能である。
【0033】
図9(A)、(B)を参照するに、前記リフタビーム49の左右両側面には、前記センサアーム75を旋回させるための旋回機構85が設けられている(図8において実線で示す位置および二点鎖線で示す位置)。
【0034】
旋回機構85では、上下ビーム87がリフタビーム49の側面(図5において上下両側面)に沿って設けられており、この上下ビーム87の一端(図9(B)において左端)に設けられている軸受け部89には支軸91が回転自在に支持されている。この支軸91の一端にはセンサアーム75が支軸91と一体的に取付けられている。
【0035】
また、前記上下ビーム87の他端(図9(A)において右端)には、アクチュエータとしての例えば電動シリンダ93が旋回軸95により若干の旋回が可能に取付けられている。この電動シリンダ93のピストンロッド97の先端には伝達部材99が連結されている。
【0036】
一方、前記支軸91の他端には旋回部材101が一体的に取付けられており、この旋回部材101の先端には回転ピン103を介して前記伝達部材99の一端が回転可能に連結されている。
【0037】
上記構成により、電動シリンダ93がピストンロッド97を引っ込めると、伝達部材99を介して旋回部材101が図9(A)において反時針回りに旋回し、支軸91を介してセンサアーム75を上下ビーム87側に収容する(図9(A)に示される状態)。一方、電動シリンダ93がピストンロッド97を押し出すと、伝達部材99および支軸91を介して旋回部材101が図9(A)において時針方向へ旋回して、センサアーム75をセットする(図8に示される状態)。
【0038】
図2には、前述した立体倉庫における材料監視方法を実行するこの発明に係る立体倉庫における材料監視装置105が示されている。この材料監視装置105では、制御装置107を有しており、中央処理装置であるCPU109に、種々のデータを入力するキーボードのごとき入力手段111と、種々のデータを表示するCRTのごとき出力手段113が接続されており、さらに、はみ出し材料検出センサ61、リフタアーム検出センサ65、測長センサ71、材料センサ73が接続されている。
【0039】
また、CPU109には、はみ出し領域F、RやL/W(入出庫)エリア、Q/C(材料入れ替え)エリア等の位置を記憶してあるメモリ115、各センサ61,65,71,73からの信号より材料Wが後述するはみ出し領域F、R(図1参照)にはみ出しているか否かを判断する判断部117が接続されている。
【0040】
次に、図1に図3および図4を併せて参照して、材料Wのはみ出し領域F、Rについて説明する。図1においてハッチングで示したはみ出し領域F、Rに材料Wがある場合をはみ出し状態とし、材料Wがはみ出し領域F、Rにないことを確認して材料Wの搬送を行う。ここで、はみ出し領域Fは、材料搬送装置37が左右方向へ移動した際に材料Wと干渉するおそれがある前後方向(図4において上下方向)の範囲をいう.また、はみ出し領域Rは、隣接する立体棚3の間であって、材料Wの立体倉庫1への入出庫作業を行うL/Wエリアおよび材料Wの入れ替え作業を行うQ/Cエリアを除いた部分をいう。
【0041】
従って、この発明に係る立体倉庫における材料監視方法においては、前後方向のはみ出し領域Fへの材料Wのはみ出し検出は、前述の測長センサ71を用いて行う。すなわち、ローラコンベア19により搬入される材料Wの前端が測長センサ71により検出されてから、材料Wの後端が検出されるまでの送り量から材料Wの長さが測長されるので、材料Wの後端が検出されてからの送り量と材料Wの長さから前端位置が検出される。この前端位置がはみ出し領域Fに達していなければ材料Wのはみ出しはないと確認される。
【0042】
また、立体棚3と立体棚3の間のはみ出し領域Rへの材料Wのはみ出し検出は、はみ出し材料検出センサ61,63により行う。但し、前述したように、L/WエリアおよびQ/Cエリアについては、はみ出し検出を行わない。
【0043】
以上の結果から、はみ出し領域F、Rでは常時リフタアーム55上の材料Wの監視を行い、材料Wがはみ出し領域F、Rにはみ出していると検出された場合には、材料Wの搬送を中止するので、材料Wの落下や材料Wと他の装置との干渉を防止して、作業の安全性を確保することができる。
【0044】
なお、この発明は前述の発明の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他の態様で実施し得るものである。すなわち、前述の発明の実施の形態においては、リフタアーム55からの材料Wのはみ出しをはみ出し材料検出センサ61,63を用いて行う場合について説明したが、材料センサ73A、73Bを併せて材料Wのはみ出しの検出に使用することもできる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、発明によれば、材料の長さや、材料がリフタアームからはみ出していないことを確認することにより、材料が予め設定されている領域にはみ出していないことを確認して、搬送を行うので、材料を搬送するクレーンのリフタアーム上における材料の姿勢を把握して、作業の安全性を確保するができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る立体倉庫における材料監視方法および材料監視装置により検出されるはみ出し領域を示す平面図である。
【図2】この発明に係る立体倉庫における材料監視装置を示すブロック図である。
【図3】立体倉庫の正面図である。
【図4】図3中IV方向から見た平面図である。
【図5】材料搬送装置の平面図である。
【図6】材料搬送装置の両端部の拡大図である。
【図7】(A)は図6中VII(A)方向から見た正面図であり、(B)は(A)の平面図、(C)はC方向から見た側面図である。
【図8】図5中VIII−VIIIにおける断面図である。
【図9】(A)(B)は、センサアームの旋回機構を示す平面図および側面図である。
【符号の説明】
1 立体倉庫
3 立体棚
9 収納棚
37 材料搬送装置
55 リフタアーム
61,63 材料検出センサ
65,67 リフタアーム検出センサ
71 測長センサ
97 材料監視装置
107 メモリ
109 判断部
W 材料
F、R はみ出し領域

Claims (3)

  1. 前後方向に長い材料(W)を収納支持する収納棚(9)を上下に複数段備えた立体棚(3)を左右方向に複数備え、前記立体棚(3)の前後両側方に備えた左右方向のガイドレール(39)に案内されて左右方向へ移動自在な門型フレーム(43)を備えた材料搬送装置(37)を備え、前記門型フレーム(43)における前後両側の脚部(45)に備えた上下方向の上下ガイド部材(47)に前後両端部が上下動自在に案内されたリフタビーム(49)に、前記各立体棚(3)の各収納棚(9)に対して材料(W)の搬入出を行うために材料(W)を支持する複数のリフタアーム(55)を前後方向に適宜間隔にかつ左右方向へ移動自在に備えた立体倉庫において、
    前記リフタビーム(49)の前後両端側に左右方向に長く設けた端部センサアーム(57)の先端面に、前記リフタアーム(55)の先端部からの材料(W)のはみ出しを検出するはみ出し材料検出センサ(61、63)を備え、複数の前記リフタアーム(55)の両側先端部に備えた第1材料センサ(73A)からの検出光を受ける第2材料センサ(73B)を先端部に備えた複数のセンサアーム(75)を前記リフタビーム(49)の左右両側部に上下動可能に備えていることを特徴とする立体倉庫
  2. 請求項1に記載の立体倉庫において、前記センサアーム(75)は、水平に旋回可能に備えられていることを特徴とする立体倉庫
  3. 請求項1又は2に記載の立体倉庫において、前記適宜の立体棚(3)の間に、送材ローラコンベア(19)からなる材料入出庫装置(11)を備え、前記送材ローラコンベア(19)に、搬入される材料(W)の長さを測定するための測長センサ(71)を備えていることを特徴とする立体倉庫
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