JP2004188979A - ブックカバー - Google Patents
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Abstract
【課題】 カバーがブックカバーの第1面(または外面)から判読可能な方向に現れるようにするべく、その第2面上に逆読み(側方反転または鏡像)方向にて印刷を施した、透明または実質的に透明なプラスチックあるいはセロハン材料で構造した、改善されたブックカバーと、このような改善されたブックカバーの製造方法の両方を提供する。
【解決手段】 対向する第1面と第2面を備える透明または半透明なカバーシートで構造した、耐久性に優れ、高品質の装丁本の製造に用いられる、改善されたブックカバーとその製造方法を開示する。カバーシートがその第2面上に逆読み方向にて印刷されているため、ブックカバーの第1(または外)面上にこの印刷を見ることができる。本発明による改善されたブックカバーは、高額な積層または保護コーティングを要する紙製のブックカバーの必要を省き、このような従来のブックカバーに耐久性と強度を追加すると同時に、従来のブックカバー構造に優れた光沢的外観を与える。
【選択図】 図2
【解決手段】 対向する第1面と第2面を備える透明または半透明なカバーシートで構造した、耐久性に優れ、高品質の装丁本の製造に用いられる、改善されたブックカバーとその製造方法を開示する。カバーシートがその第2面上に逆読み方向にて印刷されているため、ブックカバーの第1(または外)面上にこの印刷を見ることができる。本発明による改善されたブックカバーは、高額な積層または保護コーティングを要する紙製のブックカバーの必要を省き、このような従来のブックカバーに耐久性と強度を追加すると同時に、従来のブックカバー構造に優れた光沢的外観を与える。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ブックカバー、より詳細にはブックカバーの改善された構造、及び改善されたブックカバーの製造方法に関する。
ハード装丁本は、多年数の使用に耐え得る強度及び耐久性を備えたブックカバーを必要とする。特に、教科書は、可能な限り安価な方法でその使用年数を最長化しながら、連邦政府、州、業界が課する基準を満たさなければならない。さらに、ハード装丁本カバーは人目を引くものでなければならず、本の耐久年数にかけてその外観を維持する必要がある。品質と耐久性の両方を高いものにするだけでなく、ハード装丁本のコスト上の効率的な製造も重要である。
従来、ハード装丁本は、布または革のような高額な材料を使用して被覆されていた。より最近では、プラスチック含浸紙またはこれ以外の印刷可能な紙材料を使用して、ブックカバーを製造していた。
紙で被覆したハード装丁本は、まず、不透明な1枚のプラスチック含浸紙、または類似の印刷可能な紙製品で製造する。この紙製のカバーシートは2面、つまり、印刷された紙の表面である上面または第1面と、印刷されていない、同紙の下面である底面または第2面とを備えている。組み立てたブックカバーにおいて、カバーシートの第1面は、使用者が見ることができるブックカバーの外面または外側となり、カバーシートの第2面は、ブックカバーを作るために製本台紙に糊付けまたは直接接着される面となる。
製造工程の第1段階において、カバー絵、デザイン、及び/または教科書のタイトルが紙の第1面上に通常の読む方向(以下、正読み又は右読み方向と記す)にて印刷される。すなわち、タイトル文字及び/または画像が紙の第1面上に、側方に向かって逆方向でない通常の読み位置にて印刷される。紙が不透明なため、印刷した文字は紙の第1面からのみ判読可能である。
次に、印刷した第1面が最終的にブックカバーの外側面となり、損傷要素及び擦りに晒されるため、保護的なトップコートを付加する必要がある。したがって、インキと紙を損傷から保護するために、印刷後に、印刷したカバーシートの第1面に保護トップコートを付加する。一般に付加されるトップコートには、紫外線硬化コーディング、水性アクリル、ニス、積層材料が含まれる。積層材料には、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニール、ナイロン、または、一般にゲージが0.005インチ〜0.030インチの類似の材料を含むことができる。
積層後に、カバーシートの第2面全体にニカワまたは類似の接着剤を塗布する。次に、印刷していない第2面を、ブックボードで出来た表表紙、背表紙、裏表紙の外側面と合致させ、接着する。印刷したカバーシートの縁を表表紙、背部分、裏表紙の内面上に折り畳み、接着することで、ブックカバーの角と縁が形成される。
中本(本の頁)をブックカバーに綴じる際に、見返しを中本と、表カバー表紙及び裏カバー表紙両方の内面とに接着し、カバーシートの折り畳んだ縁と、表表紙及び裏表紙の内面上に露出したブックボードを全て被覆する。
印刷したカバーシートへの積層または保護コーティングを現在使用されている工程において付加するには、高額な積層またはコーティング材料を使用する必要がある。さらに、保護コーティングの付加は追加の工程、すなわち追加の処理時間及び設備が必要となる。またこれに加えて、積層またはコーティングした印刷した紙カバーの第1面は、最初は光沢のある外観を呈するが、本の連続的な摩耗と共に急速にその光沢と耐久性を損失してしまう。熱、油脂、または湿気に晒すことで、積層部分が印刷したシートから分離したり、丸まってしまう可能性、または、あらゆる保護コーティングがすり減る可能性があり、インキと紙のみでなく、ブックカバーの全体外観及び構造を破壊してしまう可能性がある。したがって、印刷したインキを最大限に保護し、ブックカバーの高い応力がかかる部分、例えばのど布及び背部分のような部分の耐久性及び強度を向上させるブックカバーを備えたハード装丁本を達成することが望ましい。
ソフト装丁本は、ハード装丁本に見られるハードカバーの代わりに、柔軟または曲げやすいブックカバーを使用している。ソフト装丁本は多くの場合「ペーパーバック」本と呼ばれるが、この本は軽量であり、一般にハード装丁本よりも著しく安価である。そのためソフト装丁本は、より軽量で経済的な形態で情報を幅広く流通させることでハード装丁本に代わるものを提供している。
ソフトカバー本は、ハード装丁本の出版費用が別途かかるような多くの状況において出版され、一般大衆に流通される。例えば、限定版のような数冊しか必要ない本、新しい著者による本または自費出版著者による本、または一般大衆への関心が限られた主題に関する本は、一般にソフトカバー形式で配本される。さらに、食料雑貨店の商品棚で見られる多くの小説本、教室にある学習帳、第二版印刷は一般にソフトカバー形式で配本される。
ソフト装丁本の製造は、まず、1枚の厚い不透明なカバー紙、またはこれと類似のダンボール紙のような印刷可能な紙製品を用意する。この紙製のカバーシートは2つの面、すなわち上面または第1面と、底面または第2面を備えている。組み立てたブックカバーにおいて、カバーシートの第1面は、使用者が見ることができる、ブックカバーの外面または外側面となり、カバーシートの第2面はブックカバーの内側または内面となる。
製造工程の第1段階において、外側の表及び裏のカバー絵、デザイン、及び/または教科書のタイトルがこの紙の第1面上に右読み方向に印刷される。つまり、タイトル文字及び/または画像が紙の第1面上に、側方に向かい逆方向ではない通常の読み位置にて印刷される。紙は不透明であるため、印刷した文字はシートの第1面からしか判読できない。
デザイン、他の著書目録情報、及び/または著者の写真が紙製カバーシートの第2面上に右読み方向にて印刷されるため、印刷したデザインまたは著書目録情報が本のカバーの内側または内面上に現れる。文字及び/または画像が紙の第2面上に、側方に向かい逆方向ではない通常の読み位置にて印刷される。この紙は不透明であるため、印刷した文字は、シートの2面からしか判読できない。
次に、印刷したカバーシートが本のカバーとなり、損傷要素及び擦りに晒されるため、保護的なトップコートを付加する必要がある。そのため、インキと紙を損傷から保護するために、印刷後に、印刷したカバーシートの第1面に保護トップコートを付加する。一般的に付加される保護トップコートには、紫外線硬化コーティング、水性アクリル、ニス、または積層材料が含まれる。積層材料には、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニール、ナイロン、または、一般にゲージが0.005インチ〜0.030インチの類似の材料を含むことができる。
保護コーティングを付加した後に、「中本」(綴じられた本の頁)をブックカバーに接着する。このカバーを中本と接触させる前に、カバーにスコアリングを施したり、または別の方法で準備することができる。次に、ブックカバーを、中本の背部分、及び/または中本の前頁及び後頁の側部付近近くに直接接着する。
しかし、ソフトカバー本は持ち運びに便利で安価であるため、ソフトカバー本は使用中にしばしば落としたり、物をこぼしたり、折り畳まれたり、曲げられたり、押し込まれたり、その他損傷されることが多い。さらに、ハードカバー本と同様に、熱、油脂、または湿気に晒されることで、積層が印刷した紙から分離したり、丸まってしまう可能性、または、あらゆる保護コーティングがすり減る可能性があり、インキと紙だけでなく、ブックカバーの外観と構造さえも破壊してしまう可能性がある。さらに、特に本の繰り返し使用に伴って起こる要素に晒されることで、ブックカバーが中本または本の頁から完全に分離してしまう可能性がある。
当然ながら、従来の紙製のブックカバーは、角、のど布、または背部分のようなブックカバーの高い応力に晒される部分の構造的補強が弱い、非常に薄い積層またはUVコーティングしか備えていない。その結果、保護コーティングまたは積層を補っても、従来のソフトカバー本の紙製ブックカバーは、複数回の読書または高い頻度で使用する場合に、ソフトカバー本の耐久性を増加させる上で効果的でない。
この理由のために、ビジネス、図書館、教室では、頻度の高いソフト装丁本を外部的なブックカバーで保護するために、ソフト装丁本の所有に経費が余計にかかり、ソフト装丁本購入の利点が損なわれてしまう。さらに、外部的なブックカバーをサイズの異なる様々なソフト装丁本に合わせることは困難であり、手作業で適切なサイズに切断する必要があるため、本が簡単に落下してしまうことが多い。本が落下しないまでも、外部的なブックカバーでは高い応力がかかる部分に対する保護力が弱く、場合によってはカバーと背部分に過度の力を付加しかねない。
印刷したカバーへの積層または保護コーティングの付加は、ハードまたはソフトブックカバーの強度または外観を向上させる上で完全に効果的なわけではないことがわかる。さらに、積層または保護コーティングを従来の処理で付加するには、高額な積層またはコーティング材料が必要であり、これらの処理に、さらなる処理時間及び設備を要する工程を追加しなくてはならないことを意味する。したがって、耐久性及び外観の美観に優れ、使用頻度が高い場合にも外部的カバーの追加が不要なブックカバーを備えたハード装丁本及び/またはソフト装丁本を提供することが望ましい。
したがって、本発明の第1の目的は、カバーがブックカバーの第1面(または外面)から判読可能な方向に現れるようにするべく、その第2面上に逆読み(側方反転または鏡像)方向にて印刷を施した、透明または実質的に透明なプラスチックあるいはセロハン材料で構成されたブックカバーと、このような改善されたブックカバーの製造方法の両方を提供することである。また、改善されたブックカバーが従来のブックカバー構造よりも優れた耐久性を有し、印刷したインキを最大限に保護し、のど布や背部分のようにブックカバーの高い応力がかかる部分の耐久性及び強度を向上させることは、本発明の目的である。
上述した背景技術の欠点と制限は本発明によって克服される。本発明を使用すれば、改善されたブックカバーの第1形態が得られ、この第1形態はすなわち、透明または実質的に透明なプラスチックまたはセロハン製のカバーシートで構成されており、その第2面上に逆読み(側方反転または鏡像)方向にて印刷を施し、その後、ブックボードで作成した、印刷した表表紙の第2側部、背部分、裏表紙の上に接着してハードブックカバーを形成する。
一般に、本発明のカバーシート材料は芯ロール上に巻着され、これをまず「シート化する」、または最終的な本の条件及び処理設備により事前に決定されたサイズに切断する。しかし、既にシート化されている材料を使用することもできる。カバーシートに使用する材料には、セロハン、Bryce社または認可を受けた業者より登録商標COVERLAMの名称で販売されている熱薄層フィルム、ナイロン、ビニール、Illinois Tools Works社または認可を受けた業者より登録商標VALERONの名称で販売されている高密度ポリエチレンフィルム、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル(PET)のような材料、または、類似の薄く、透明あるいは実質的に透明な材料が含まれる。
カバーシートを要求のサイズにシート化した後、次に、第2(裏)側上に、カバーデザイン、タイトル、他の画像が逆読み(側方反転または鏡像)方向にて印刷されるようにシートに印刷を施す。インキが硬化及び/または乾燥した後に、実質的にカバーシートにホイルスタンプ加工、エンボス加工、スポット二ス加工を施したり、または、ブックボード片と合致させる前に加えるホログラム加工のような任意の効果を施すことができる。
ブックバインダボード片は、ハードブックカバーの構造における印刷したカバーシートに構造を与える。ブックボード材料を、本の表(表表紙)、背(背表紙)、裏(裏表紙)に関連して切断する。各表紙は、要求された綴じるべき頁の寸法に従って寸法される。ブックボード材料はダンボール、Book Cover社または認可を受けた業者より登録商標MAXITE名称で販売されている板紙材料、ヘビーゲージプラスチック、またはこれ以外の類似材料であってよい。
印刷後に、カバーシートの第2の、印刷を施した面に接着剤を塗布する。表表紙、背表紙、裏表紙を、カバーシートの接着剤でコーティングした第2面と合致させ、各表紙がブックカバーの表部分、背部分、裏部分と正確に整列するように位置決めを行う。各ブックボード片の1側面全体をカバーシート第2面に接着する。カバーシート材料の余剰部分を表表紙、背表紙、裏表紙上に折り畳み、接着することで、ブックカバーの縁と角が形成される。
本発明で、印刷したプラスチックまたはセロハンカバーシートをブックボード片に直接接着するために使用する接着剤は液状ニカワ、紫外線硬化可能接着剤を含む、National Starch and Chemical社または認可を受けた業者より登録商標ULTRACASEの名称で販売されているタイプの感圧ホットメルト接着剤、またはNational Starch and Chemical社または認可を受けた業者より登録商標CONTOURの名称で販売されているタイプの放射線硬化接着剤であることが好ましい。接着剤は、従来の設備または若干改良した従来設備を使用して、カバーシートの第2面に塗布する。放射線硬化接着剤の場合には、ブックカバーをブックボード片に接着するために、塗布後にカバーシートを照射して接着剤を活性化させる。
見返しを中本(本の頁)に綴じ付けるが、その自由端は、表表紙と裏表紙と同サイズまたはこれよりも若干小さい。見返しを表表紙と裏表紙の内面に接着することで、折り畳んだカバーシートの縁と、残りの可視ブックボードが見返しで被覆される。一般に、見返しは厚い紙またはこれと類似の材料で構造され、表カバーと裏カバーの両方、綴じ付けた中本の終端頁に接着される。
さらに、本発明の改善されたブックカバーの別の実施形態も提供されるが、この実施形態は、透明または実質的に透明なプラスチックカバーシートをその第2面上に複数層において印刷するソフト装丁本のためのものである。その後、プラスチックカバーシートを、印刷を施したその第2面において中本と接着させる。
ここで記述しているように、カバーシート材料を芯ロール上に巻着して提供し、これをまず「シート化」するか、または、最終的な本の条件と処理設備により事前に決定したサイズに切断する。しかし、既にシート化された材料を使用することもできる。これに加えて、カバーシート材料のロールを、オフセット印刷を用いて印刷し、印刷後に適切なサイズに切断することも可能である。
この実施形態では、カバーシートに使用する材料には、セロハン、Bryce社または認可を受けた業者より登録商標COVERLAMの名称で販売されている熱薄層フィルム、ナイロン、ビニール、Illinois Tools Works社または認可を受けた業者より登録商標VALERONの名称で販売されている高密度ポリエチレンフィルム、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル(PET)、またはあらゆる類似の薄い、透明または実質的に透明な材料が含まれる。
ソフトブックカバーの用途において、一般にカバーシートの厚みは約5〜30mmである。しかし、カバーシートの厚みは、ブックカバーに使用する材料のタイプによって影響される。さらに、本のタイプ、及び予想される本の使用によっても、ブックカバーとして使用する材料のタイプと厚みが影響を受ける。例えば、使用頻度の高い用途では、カバーシートを厚く、より硬質な材料で構造することができる。
要求されるサイズにシート化した後に、ブックカバーの外面上に配置されるべきタイトル、著者、デザイン、またはこれ以外の任意の情報に関連した第1印刷層をカバーシートの第2面に付加する。第1印刷層を、カバーシートの第2面に逆読み(側方向または鏡像)方向にて付加することで、カバーシートを中本に接着した際に、第1印刷層が、カバーシートの第1面(本組み立て時におけるブックカバーの外面)から見て判読可能な方向に現れるようになる。
第1印刷層は、外部的なブックカバーデザイン全体に関連して、カバーシートの第2面全体をインキの1層において被覆することができる。しかし、第1印刷層は、カバーシートの第2面の一部分のみを被覆し、これにより、ブックカバーの外面の外観を向上させながら、追加の印刷層をカバーシートの第2面に付加できるようにすることが好ましい。
したがって、インキの第1印刷層の硬化及び/または乾燥後に、カバーシートの第2面に印刷層を追加することで、ブックカバーの外面の深度を増し、その外観を向上させることが可能である。追加の印刷層には、追加のアートワーク、または本に関する追加の情報が含まれる。さらに、追加の印刷層には、第1または先に印刷したそうを対比させるための白または黒といった単色の背景幕、または、複数の追加印刷層において付加する背景デザインが含まれる。
追加の印刷層をカバーシートの第2面に、所望の効果に従って逆読み(鏡像)方向または判読可能な方向にて追加することができる。その結果、カバーシートの第1面から見て、または組み立てた本の外面から見て、ブックカバーの外面が多次元的あるいは図形的に独特に写る。
ブックカバーの外面に指定したアートワーク及び他の情報に関連した印刷層を印刷、硬化及び/または乾燥させた後に、ブックカバーの内面に現れるよう意図された著作目録情報、または他の装飾に関連した印刷層をブックカバーの第2面に付加する。ブックカバーの内面上に現れるよう意図されたこの印刷層は、カバーシートの第2面に判読可能な方向にて印刷されるため、カバーシートを中本に接着した際に、カバーシートの第2面(つまり、本組み立て時における内面)から見て、印刷層が判読可能な方向にて表示されるようになる。
印刷層は、内部ブックカバーデザイン全体に関連したインキ層において、カバーシートの第2面全体を被覆する。しかし、印刷層は、追加の印刷層のカバーシートの第2面への付加を可能にしながら、カバーシートの第2面の一部分のみを被覆して、内部ブックカバーのデザインを完成させることが好ましい。
さらに、カバーシート上に各層を印刷する前、後、及び/または夫々の印刷の間に、カバーシートにホイルスタンプ加工、エンボス加工、スポット二ス加工を施したり、または、以降に印刷した任意の層が硬化及び/または乾燥した後に、カバーシートの第1面、またはカバーシートの第2面に付加したホログラム加工のような効果を任意に施すことが可能である。
カバーシートが完成すると、本のタイトル、カバーアートワーク、または、ブックカバーの外側/外面上に表示するよう意図したこれ以外の情報を、カバーシートの第1面からのみ見えるように付加することができる。つまり、ブックカバーの内側/内面に付加するよう意図した情報はブックカバーの外面からは見えないということである。同様に、ブックカバーの内面/表面上に表示されるよう指定された著作目録情報または他の装飾を、ブックカバーの第2面、または内側/内面からのみ見えるように付加することが可能である。
あるいは、「シースルー」または部分的に透明なブックカバーを設けることが望ましい場合もある。この場合には、ブックカバーに、インキを含有しない透明または実質的に透明な部分を残し、カバーシートの第1面から第2面へとブックカバーを文字通り見通せるようにすることもできる。さらに、ブックカバーの「シースルー」部分により、ブックカバーを通して、中本の見返し上に印刷した画像または文字を見通すことが可能である。
印刷後に、カバーシートの第2面を、ミシン綴じ、接着、縫い綴じ、リベット締めした中本を含む任意タイプの中本に綴じ付けることができる。これに加え、当業者に知られている、無線綴じ、レイフラット、ミシン綴じソフトカバー製本を含む任意の従来の製本工程を使用して、カバーシートの第2面を中本に綴じ付けることも可能である。
さらに、本発明のブックカバー構造は、カバーシートの第2面を中本に接着する別の製本方法を許容する。例えば、中本を、中本の頁に綴じ付けたプラスチック補強したシートを含むように適合させることができる。次に、補強したシートを中本に沿って、印刷したカバーシートの第2面に接着することができる。
したがって、本発明が、魅力的でダイナミックな外観のハードまたはソフトブックカバーを達成するべく、実質的に透明なシートの第2面上に複数層において印刷したプラスチックのような実質的に透明な材料で構造した、改善されたブックカバーと、このような改善されたブックカバーの製造方法の両方を示唆することが理解できる。
本発明の改善したブックカバーは、積層またはUVコーティングを使用せずに、魅力的な外観と高い耐久性を有する光沢のある第1面を有する。ブックカバーに積層またはUVコーティングを施す必要を省くことで、本発明の改善されたブックカバーを、従来の紙製のブックカバーと比較してより安価及び/またはより効率的にすることができる。
本発明のこれら及び他の利点は、図面を参照することで最良に理解される。
カバーシートがその第2面上に逆読み方向にて印刷されているため、ブックカバーの第1(または外)面上にこの印刷を見ることができる。本発明による改善されたブックカバーは、高額な積層または保護コーティングを要する紙製のブックカバーの必要を省き、このような従来のブックカバーに耐久性と強度を追加すると同時に、従来のブックカバー構造に優れた光沢的外観を与える。
カバーシートがその第2面上に逆読み方向にて印刷されているため、ブックカバーの第1(または外)面上にこの印刷を見ることができる。本発明による改善されたブックカバーは、高額な積層または保護コーティングを要する紙製のブックカバーの必要を省き、このような従来のブックカバーに耐久性と強度を追加すると同時に、従来のブックカバー構造に優れた光沢的外観を与える。
本発明の改良されたブックカバーの第1実施形態を図1に示す。図1に示すように、改善されたブックカバーの最も特徴的な部分は、新規構造の透明または半透明のカバーシート30にある。最も単純な形態における改善されたブックカバーは、前面または第1面32、裏面または第2面34を備えたカバーシート30で構成されている。カバーシート30の第2面34上には、逆読み(側方反転または鏡像)方向に向かう標示部(図1には図示せず)が印刷される。本発明の改善されたカバーシート30の第2面34は、図4〜図7と共に以降に説明するように、ブックバインダボードの表表紙、背表紙、裏表紙に接着固定され、その後、図8、図9と共に以降に説明するように、本の頁がブックカバーに綴じられる。
次に図1を参照し、改善されたブックカバーの製造に使用するカバーシート30の構造について説明する。第1面32、第2面34に加えて、カバーシート30は右端36、左端38、頂部端40、底部縁42を備えている。
カバーシート30は、薄く、可撓性の透明または半透明の材料で構造される。この透明または半透明の材料はセロハン、Bryce社または認可を受けた業者より登録商標COVERLAMの名称で販売されている熱薄層フィルム、ナイロン、ビニール、Illinois Tools Works社より登録商標VALERONの名称で販売されている高密度ポリエチレンフィルム、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル(PET)、またはこれらの組み合わせであってよい。さらに、カバーシート30が実質的に透明に保たれる限り、カバーシート材料を薄い可視色に色付けすることができる。
透明または半透明の材料は、一般に芯上に巻着させたロールとして提供され、これをシート状に切断してカバーシート30が形成される。あるいは、製造業者が透明または半透明の材料を事前にシート化し、必要であれば次にこれを指定サイズにトリミングして提供することも可能である。一般に、カバーシート30は矩形形状であり、最終的な本製品の条件、頁数、処理設備の条件に関連して寸法が設定される。
図1に示すように、カバーシート30は、参照符号44で示す総表面領域を備えており、この総表面領域は、符号46で示す表カバー、背部分、裏カバーを合わせた全体外郭(図1に一点鎖線で示している)よりも大きい。そのため、改善されたブックカバーを組み立てると、カバーシート30の総表面領域44の大きさは外郭46を超えた状態となる。カバーシート30を矩形形状として図示しているが、このカバーシート30は、綴じるべき最終的な本製品に要求されるあらゆる形状またはサイズであってよい。
次に図2、図3を参照すると、本のタイトル、カバー画像、及び/またはカバーアートワークのような印刷した標示部48が、カバーシート30の第2面34上に、直接、逆読み(側方反転または鏡像)方向で印刷される。したがって、第2面34から見た場合に、印刷した標示部48が鏡像または逆方向に表示される(図2に示すとおり)。カバーシート30は透明または半透明であるため、カバーシート30の第1面32から見た場合に、印刷した標示部48が右読み(判読可能)方向に表示される(図3に示すとおり)。
図2、図3に示すように、仕上がり製本の表カバー、背部分、裏カバーの外面上に表示されるようにした任意の印刷した標示部48が、カバーシート30の第2面34上の画像領域50内に印刷される。画像領域50は実質的に表カバー42、背部分、裏カバーに関連するが、典型的には、ブックカバーの縁、ブックカバーの表部分、背部分、裏部分を被覆できるように、外郭46よりも若干大きくなっている。
印刷した標示部は、当業者に知られている単色または複数色刷りの枚葉紙印刷機を使用して、カバーシート30の第2面34上に印刷される。この印刷した標示部48は、紫外線(UV)硬化型インキを用いて印刷することが好ましい。しかし、印刷した標示部48は、ヒートセットインキ、コールドセットインキ、または、当業者に知られているこれ以外のあらゆる従来のインキを使用してカバーシート30の第2面34上に印刷することもできる。さらに、オフセット印刷を使用して、本発明による改善されたブックカバーのカバーシート30を印刷してもよい。オフセット印刷を使用する場合には、透明または半透明の材料がロール上に配置され、材料に印刷が施され、続いて要求されるサイズのカバーシート30に切断される。
第2面34上に印刷した標示部48に加えて、カバーシート30にホイルスタンプ加工、エンボス加工、スポットニス加工を施したり、またはこれ以外の様々な特殊効果、例えばホログラム加工をカバーシート30の第2面34に施すことができる。本発明の改善されたブックカバーのこれ以外の実施形態では、カバーシート30の第2面34に付加した印刷した標示部48に加えて、またはこの代わりに、カバーシート30の第1面32に付加した印刷した標示部、ホイルスタンプ加工、ニス加工、あるいはこれ以外の例えばホログラム加工のような様々な効果を追加的に含むことができる。
次に図4を参照すると、ブックバインダボードまたは類似の材料で作成した表表紙52、背表紙54、裏表紙56を使用して、カバーシート30に剛性を与えることで改善されたブックカバーが得られる。上述したように、表カバー、背部分、裏カバーを合わせた全体外郭46は、カバーシート30の総表面領域44よりも概して小さい。
次に、図4に加えて図5〜図7を参照すると、カバーシート30、表表紙52、背表紙54、裏表紙56から成るブックカバー58を示している。図7に示すように、表表紙52、背表紙54、裏表紙56は、それぞれ符号60、62、64で示す第1外面と、それぞれ符号66、68、70で示す第2外面とを備えている。改善されたブックカバー68を組み立てた状態で、表表紙52、背表紙54、裏表紙56の第1面60、62、64のそれぞれがブックカバー58の外面または外側面となる。同様に、表表紙52、背表紙54、裏表紙56の第2面66、68、70のそれぞれが、改善されたブックカバー58の内面または内側面となる。
表表紙52、背表紙54、裏表紙56を無漂白のクラフト紙、イーフルート波形ボード、ダンボール、Book Cover社または認可を受けた業者より登録商標MAXITEの名称で販売されている板紙材料、ヘビーゲージプラスチック、またはこれ以外の、特定のブックカバー用途に必要な硬性をカバーシート30に与える、業界で知られている材料で構造することができる。
当業者には、改善されたブックカバー58と、本発明による改善されたブックカバー58の製造方法を使用して、柔軟で可撓性のブックカバーを構成することができる。この用途では、好ましいハード装丁本で使用する硬質のバインダボードピースを使用するのではなく、印刷を施したカバーシート30をヘビーゲージ紙、可撓性プラスチック、またはこれ以外の可撓性材料と合わせて、柔軟なブックカバーを作成する。さらに、本発明の柔軟なカバーの使用には、ブックカバー構造に使用するためのより厚型の透明または不透明な材料の印刷を施したカバーシート30が含まれる。
図7に示すように、カバーシート30の第2面34の、その総表面領域44全体(図4に示す)をカバーする、印刷した標示部48上に接着剤72が塗布されている。接着剤72は液状ニカワ、感圧ホットメルト接着剤、また、紫外線硬化可能接着剤を含む放射線硬化接着剤、あるいはこれらの合成物であってよい。接着剤72は、従来の塗布システム、または若干改良した技術上知られている接着剤塗布システムを使用して塗布される。次に、カバーシート30を、表表紙52、背表紙54、裏表紙56に関連して適所に配置し(図4に示すとおり)、これらの構成部分の縁を包む(図5〜図7に示すとおり)。放射線硬化接着剤を使用する場合には、ここで接着剤70を活性化するか、または必要な光源で照射する。カバーシート30の第2面34上の印刷した標示部48を破壊しない限り、プラスチックまたはセロハン製のカバーシート30を表表紙52、背表紙54、裏表紙56に接着する任意のUV接着剤、またはニカワを含む他の接着剤、あるいは当業者に知られているこれらの合成物を使用することができる。
カバーシート30の第2面34に接着剤72を塗布した後に、表表紙52、背表紙54、裏表紙56(図5、図6に示す)を、接着剤で被覆したカバーシート30の第2面34と一致させ、これにより、表カバー74、背部分76、裏カバー78を形成する。表表紙52、背表紙54、裏表紙56は、ブックカバー58の表カバー74、背部分76、裏カバー78上に表示される印刷した標示部48に関連して画像領域50に整列される(図6に示す)。
表表紙52、背表紙54、裏表紙56(これらは全てブックボードで構成される)の第1表面60、62、64の各々をカバーシート30と一致させた後に、カバーシート30の接着剤で被覆した第2面34を表表紙52、背表紙54、裏表紙56を越えて広げる。次に、カバーシート30の縁36、38、40、42を表表紙52、背表紙54、裏表紙56の第2面66、68、70上にそれぞれ折り畳み、接着する(図5、図7に示す)。
図5、図8に示すように、カバーシート30の縁36、38、40、42を表表紙52、背表紙54、裏表紙56の第2面66、68、70上へ折り畳み、接着すると、ブックカバー58の4つの角80、82、84、86が形成される。角80、82、84、86は、従来のケース製造装置上に従来の方法で折り畳んだタイプの角であってよく、また、湾曲形、角形、ライブラリ形、あるいは当業者に知られているこれ以外の任意の角タイプであってよい。角80、82、84、86は、従来のケース製造装置に供給する前にトリミングされるか、あるいはケース製造工程の一部として形成される。
次に図8、図9を参照すると、改善されたブックカバー58に中本88を綴じ付ける際に、一対の見返し90、92を設けている。第1見返し90を、表表紙52の露出した第2面66、カバーシート30の折り畳んだ縁36、40、42を被覆しながら、表表紙52と、中本88の開始部における終端頁94との両方に接着する。同様に、第2見返し92を、裏表紙56の露出した第2面70と、カバーシート30の折り畳んだ縁38、40、42とを被覆しながら、裏表紙56、中本88の終了部における終端頁96との両方に接着する。
図10〜図24は、ソフト装丁ブックカバー用途に使用するための本発明の応用実施形態を示す。図10に示すように、新規構造の透明または半透明のカバーシート130を設けている。改善されたブックカバーは、その最も単純な形態において、第1または表面132、第2または裏面134を備えたカバーシート130で構成される。カバーシート130は、図11〜図20と共に以降に説明するように、その第2面134に複数層の印刷した標示部(図10には図示せず)を付加し、次に、図21〜図24と共に以降に説明するように、中本の頁をブックカバーに綴じる。
次に図10を参照し、改善された柔軟なブックカバーの製造に使用するカバーシート130の構造について説明する。第1面132、第2面134に加えて、カバーシート130は右縁136、左縁138、頂部縁140、底部縁142を備えている。一般に、カバーシート130の第1面132は、これを本の頁と共に完全に組み立てると、ソフトブックカバーの外面となる。同様に、カバーシート130の第2面134は、これを本のページと共に完全に組み立てると、ソフトブックカバーの内面となる。
カバーシート130は可撓性の透明または半透明の材料で構造される。透明または半透明の材料はポリエステル、ナイロン、ビニール、Bryce社または認可を受けた業者より登録商標COVERLAMの名称で販売されている熱薄層フィルム、Illinois Tools Works社より登録商標VALERONの名称で販売されている高密度ポリエチレンフィルム、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはこれらの任意の組み合わせであってよい。さらに、カバーシート130が実質的に透明な状態に保たれる限り、カバーシート材料を薄い可視色に色付けすることもできる。
カバーシート130の厚みは、約5〜約30ミリであることが好ましい。しかし、カバーシートの厚みは、ブックカバーに使用する材料のタイプに影響されるため、カバーシートを好ましい厚みの範囲よりも厚くまたは薄くすることが可能であると考えられる。したがって、比較的薄い材料で構成する場合にはカバーシートを可撓性にすることができ、また、比較的厚い材料で構成する場合にはカバーシートを硬質にし、ハードカバー本の製造に使用することができる。
さらに、本のタイプ、及びその予想される用途も、ブックカバーに使用する材料のタイプ及び厚みに影響を及ぼす。例えば、図書館で貸し出すためのソフト装丁本は、より頑丈なブックカバーを要するため、より厚いカバーシート、またはより頑丈な材料で製造したカバーシートを設けている。またさらに、本発明に従って構造したブックカバーは、児童本のような通常とは極端に異なる状況に晒される本にブックカバーを使用することを目的とした場合には、完全に硬質にすることが考えられる。
透明または半透明の材料は、一般に芯上に巻着されたロールとして提供され、これをシート状に切断し、カバーシート130を形成する。あるいは、製造業者が透明または半透明の材料を事前にシート化し、必要であれば次にこれを指定サイズにトリミングして提供することも可能である。カバーシート30は、綴じるべき最終的な本製品に要求されるあらゆる形状またはサイズを取り得る。
図11に示すように、カバーシート130は、符号144で示す総表面領域を備え、この総表面領域は、表カバー部分146、裏カバー部分148、背部分150(図1中では、例証のために別個の破線で示す)を含む。以降に詳細に説明するように、カバーシート130の表カバー部分146上に印刷した情報が、組み立てた本の表カバーの外面または内面のいずれかの上に表示される。同様に、カバーシート130の裏カバー部分148内に印刷した情報が、組み立てた本の裏カバーの外面または内面のいずれかの上に現れ、また、カバーシート130の背部分内に印刷した情報が、組み立てた本の背部分の第1面上に表示される。
次に図11、図12を参照すると、柔軟なブックカバーの外面上に表示されるようにする本のタイトル、カバー画像、及び/またはカバーアートワークのような印刷した標示部152の第1層が、カバーシート130の第2面134上に直接、逆読み(側方反転または鏡像)方向にて印刷される。したがって、印刷した標示部152の第1層が、第2面134から見て鏡像または逆読み方向にて表示される(図11に示すとおり)。カバーシート130は透明または半透明であるため、印刷した標示部152の第1層が、カバーシート130の第1面132から見て右読み(判読可能)方向にて表示される(図12に示すとおり)。
図13、図14に示すように、印刷した標示部152の第1層を硬化及び/または乾燥させた後に、印刷した標示部154の第2層をカバーシート130の第2面134に付加することができる。印刷した標示部154の第2層は、追加のアートワーク、本に関する情報、あるいは組み立てた本の表カバー、裏カバー、及び/または背部分の外面上に表示されるようにする他の任意のデザインを含むことができる。
図13、図14にさらに示すように、印刷した標示部154の第2層が、カバーシート130の第1または外面132から見て判読可能方向に表示される文字または画像を含む場合には、これらの文字または画像を、カバーシート130の第2面134の、印刷した標示部152の第1層上に逆読み方向にて印刷する。カバーシート130は透明または半透明であるため、逆読み方向にて印刷した標示部の第2層の任意の部分が、カバーシート130の第1面132から見て右読み(判読可能)方向にて表示される(図14に示すとおり)。
しかし、印刷した標示部154の第2層が、好ましい判読可能方向にない画像またはデザインを含む場合、または本質的に対称的である場合には、これらの画像またはデザインを、所望の効果に応じ、逆読み方向または右読み(判読可能)方向のいずれかにて、カバーシート130の第2面134の、印刷した標示部152の第1層上にかけて印刷することができる(図13、図14に示すとおり)。
当業者は、組み立てた本の表カバーの外面上、裏カバー、背部分に表示されるようにした印刷した材料を、所望または必要な限り多くの層に印刷して、所与の視覚効果を得ることができる。このような印刷した層により、深さが加わり、全体的なブックカバーの外面の視覚効果を強調することができる。
したがって、標示部152、154の印刷した層の各々は、カバーシート130の総表面領域144を必要なだけ広く、または狭く被覆することで、ブックカバーの外面に望まれる視覚効果を達成することができる。例えば、印刷した層152、154の各々は、カバーシート130の総表面領域144の一部分だけを占め、次に、総表面領域144の印刷していない部分を充填するべく使用している印刷した層を付加してもよい。あるいは、総表面領域144の少なくとも一部分上に相互に重なる印刷した層を含め、カバーシート130の総表面領域の一部分を全く印刷しない状態に残すことで、積層効果を達成することも可能である。さらに、印刷した層の被覆率を、カバーシート130の総表面領域144の100%にすることができる。
例えば、印刷した標示部154の第2層が硬化及び/または乾燥した後に、図15に示すように、カバーシート130の第2面134の、印刷した標示部152、154の第1、第2層にかけて第3の印刷層156を付加する。第3印刷層156は総表面領域144を100%被覆する(例証の目的で、図15中に、底部縁142付近において部分的なカットアウェイにて示す)。第3の印刷層156は、印刷した標示部156、154の第1、第2層の各々上の背景幕または背景グラフィックであってよく、また、第3の印刷層156を黒または白のようなべた一色にして、印刷した標示部152、154の第1層、第2層をそれぞれ対照的に引き立たせてもよい。
次に図16を参照すると、柔軟なブックカバーの外面上に表示されるよう指定された印刷した標示部または印刷した情報を完全に付加し、硬化及び/または乾燥させた後に、柔軟なブックカバーの内面上に標示されるよう指定されたこの印刷した情報に関連する追加の印刷した標示部の層を付加する。したがって、柔軟なブックカバーの内面に指定された情報がカバーシート130の表カバー部分146及び裏カバー部分148内に印刷される。背部分150の内面が本の頁に対して綴じられるため、一般に、本を組み立てた際にブックカバーの内面から見ることができる印刷情報がこの部分には含まれないことが当業者には明白であろう。
したがって、著作情報及び/または他の装飾に関する印刷した標示部158の第4層が、カバーシート130の第2面134上の、先に付加した層152、154、156上にかけて、右読み方向にて印刷される(図17に示すとおり)。この印刷した標示部158の第4層をカバーシートの第2面134から見ると、判読可能な方向に表示されている(図16に示すとおり)。
印刷した標示部158の第4層を硬化し、及び/または乾燥した後に、追加の印刷した標示部の層をカバーシート130の第2面に付加し、ブックカバーの内面上に現れるように指定された材料を完成することができる。したがって、ブックカバーの内面上に標示されるよう指定された印刷した材料を、所望の、または必要な層数で印刷して所与の視覚効果を得ることが可能である。このような印刷した層により、深さが増し、また、本のカバー全体の内面の視覚効果を強調することができる。
カバーシート130が透明または半透明であるため、先に付加したインキ層によっては、全体被覆標示部158の第4の印刷した層と、ブックカバーの内面上に表示されるべき材料に関連したこれ以降に付加する任意の標示部の層が、カバーシート130の第1層134(または、組み立てた本のブックカバーの内面)から見える。
例えば、次に図18〜図20に示すように、ブックカバーの外面と内面の両方から見ることができる画像160を設けることが望ましい場合もある。この場合は、その後に付加する印刷した層を、カバーシート130の総表面領域144の一部分162を全く印刷しない状態及びインキの付かない状態に保ちながら、カバーシート130の総表面領域144の一部分のみを占めるようにする。図19、図20からわかるように、画像160をカバーシートの第2面134上に付加した場合、この画像160を、カバーシート130の第1(または外)面132(図20に示す)と、カバーシート130の第2(または内)面134(図19に示す)の両方から見ることが可能である。
さらに、カバーシート130は、総表面領域144の、全くの無印刷部分とインキが全く付いていない部分を含む部分、または、光を通すインキ層のみを含む部分を含有することで、ブックカバーを本の頁と共に組み立てた際に、ブックカバーの外観を透明または「シースルー」にすることが可能になる。これを、図中の、画像160を含む部分162の領域内に示す。
さらに、各層の印刷前、印刷後、及び/または各層の印刷と印刷の間に、カバーシート130をホイルスタンプ加工、エンボス加工、スポットニス加工したり、あるいは、ホログラム加工のようなこれ以外の様々な特殊効果をカバーシート130の第2面134に追加することが可能である。本発明による改善されたブックカバーの他の実施形態は、印刷した標示部、ホイルスタンプ加工、ニス加工をさらに含むことができ、あるいは、本発明による改善されたブックカバーの他の実施形態は、カバーシート130の第2面134に付加した印刷した標示部152、154、156、158に加えて、またはこの代わりに、カバーシート130の第1面132に付加した印刷した標示部、ホイルスタンプ加工、ニス、あるいはこれ以外のホログラム加工のような様々な効果を追加的に含むことができる。例えば、図20に示すように、カバーシート130の第2面134にエンボス加工を施して、表カバー部分146上に質感を与えたり、レリーフ(起伏)を作成している。
当業者に知られている単色または複数色枚葉紙印刷機を使用して、印刷した層152、154、156、158をカバーシート130の第2層134上に印刷する。印刷には紫外線(UV)硬化インキを用いることが好ましい。しかし、ヒートセットインキ、コールドセットインキ、またはこれ以外の当業者に知られている従来のあらゆるインキ、あるいはこれらの組み合わせを使用して、印刷した層152、154、156、158をカバーシート130の第2層134上に印刷することも可能である。さらに、オフセット印刷を用いて、本発明による改善されたブックカバーのカバーシート130に印刷を施してもよい。オフセット印刷用途では、透明または半透明の材料をロール上に巻着させ、この材料に巻取り印刷を施し、その後、要求されるサイズのカバーシート130に切断する。
印刷完了後に、製本の準備として、技術上知られている任意の方法でカバーシート130のトリミング、折目付け、または仕上げを行う。仕上げが完了すると、ソフトブックカバー166を形成するべく、印刷したカバーシート130の第2面134を中本164(本の頁)と結合する準備ができる。
本発明のより広域な局面と同様に、カバーシート130を実質的に硬質の材料で構造することが可能である。前述した方法と同様の方法で、実質的に硬質なカバーシート130をその第2面134上に印刷し、ハードブックカバーを形成する。
次に、ブックカバー130を、ミシン綴じ、接着、縫い綴じ、リベット締めした任意のタイプの中本164、またはこれ以外の、当業者に知られている任意の形態の中本に対して綴じることができる。さらに、無線綴じ、レイフラット、ミシン綴じソフトカバー製本を含む当業者に知られている従来のあらゆる製本工程を用いて、ブックカバー166を中本164に対して綴じることも可能である。
さらに、本発明は、改善された製本方法を用いて中本164に綴じることができる改善されたブックカバー166を提供する。図21、図22を参照すると、中本165をカバーシート130の第2面134に対して綴じるための第1の改善された方法を示している。したがって、中本164は、中本164の第1シート、最終シートとして中本164に綴じられる第1終端頁168と最終端頁170を含む。
終端頁168、170は透明または半透明の材料で構成されるが、この材料には、セロハン、Bryce社または認可を受けた業者より登録商標COVERLAMの名称で販売されている熱薄層フィルム、ポリエステル、ナイロン、ビニール、Illinois Tools Works社より登録商標VALERONの名称で販売されている高密度ポリエチレンフィルム、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル(PET)、またはこれらの組み合わせが含まれる。さらに、終端頁168、170を紙、または、当業者に知られているこれ以外の任意の紙ベースの材料で構成することもできる。終端頁168、170には、これを同本の他の頁に綴じる前に、印刷を施したり、または、当業者に知られている任意の方法によりいずれかの側に特殊効果を加えることができる。
終端ページ168、170を含む中本164をカバーシート130の第2面134に綴じるために、中本164の綴じ縁172をカバーシート130の背部分150と整合させ、カバーシート130の第2面134に直接接着する。次に、第1終端頁168をカバーシート130の第2面134に対して整合、積層、あるいは接着するため、表カバー部分146が第1終端頁168により実質的に完全に被覆される。同様に、最終端頁170をカバーシート130の第2面134に対して整合、積層、あるいは接着するため、裏カバー部分148が最終端頁170により実質的に完全に被覆される。こうすることで、終端頁168、170が、カバーシート130を中本164に取り付け、これによりブックカバー166を補強し、カバーシート130の第2面134上に印刷したインキを保護するために使用される。
最後に図23、図24を参照すると、中本164をカバーシート130の第2面134に第2の改善された方法を示している。この実施形態では、中本164は、中本164の見出し頁及び終端ページとして中本164に綴じられた第1終端頁174、最終端頁176を含む。
終端頁174、176は厚い紙、または、当業者に知られている任意のプラスチック加工した補強材料で構成することができる。さらに、終端頁174、176を本のこれ以外の頁と共に綴じる前に、最終頁174、176に印刷を施したり、当業者に知られた任意の方法によりいずれかの側に特殊効果を加えることができる。
さらに、中本164を改善されたブックカバー166に綴じる際に、一対の見返し178、180を設ける。見返し178、180は光を通す透明または半透明な任意の材料で構成するが、この材料には、セロハン、Bryce社または認可を受けた業者より登録商標COVERLAMの名称で販売されている熱薄層フィルム、ナイロン、ビニール、Illinois Tools Works社より登録商標VALERONの名称で販売されている高密度ポリエチレンフィルム、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル(PET)、またはこれらの組み合わせが含まれる。さらに、見返し178、180には印刷を施したり、当業者に知られている任意の方法によりいずれかの側に任意の特殊効果を加えることができる。
第1見返し178は、カバーシート130の第2面134と、中本164の最初にある第1終端頁174の両方に対して、カバーシート130の表カバー部分146を実質的に被覆しながら積層または接着される(図23に、部分的にカットして示す)。同様に、第2見返し180は、カバーシート130の第2面134と、中本164の最終部分にある最終端頁176の両方に対して、カバーシート130の裏カバー部分146を実質的に被覆しながら、積層あるいは接着される(図23に、部分的にカットして示す)。
いずれの実施形態においても、本発明による改善されたブックカバー166は、当業者に知られた任意の接着剤を用いて、中本164に接着することが可能である。例えば、接着剤は液状のニカワ、感圧ホットメルト接着剤、紫外線硬化可能接着剤を含む放射線硬化接着剤、またはこれらの合成物であってよい。接着剤は、従来型の、または若干改善された技術上知られた接着剤塗布システムを使用して塗布する。
さらに、放射線硬化接着剤を使用する場合には、接着剤を活性化させるか、または要求されるUV光源で放射する。使用する接着剤がカバーシート130を中本、及び/または本の構造に含まれる任意の見返しあるいは終端ページに対して適切に接着する限り、任意のUV接着剤、または、当業者に知られているこれ以外のニカワまたはこれらの合成物を含む接着剤を使用できることが明白になるだろう。
本発明は、特にのど布または背部分のような、ブックカバーのより大きな負担がかかる範囲において、ブックカバーの強度と耐久性を増加させるプラスチックまたはセロハンタイプの材料で構成した改善されたブックカバーを提供することができる。本発明による改善されたブックカバーはさらに、従来のブックカバーよりも優れた光沢のあるブックカバーを提供する。
本発明の例証的な実施形態を、特定の実施形態及びその用途を参照しながら示し、説明してきたが、当業者には、本発明の精神または範囲を逸脱しない限り、ここで記載した本発明に多数の変更、改良、応用形を加えられることが明白であろう。したがって、このような変更、改良、応用形は全て、本発明の範囲内に包含されるものとして見られるべきである。
本発明による改善されたブックカバーは、高額な積層または保護コーティングを要する紙製のブックカバーの必要を省き、このような従来のブックカバーに耐久性と強度を追加すると同時に、従来のブックカバー構造に優れた光沢的外観を与える。
30,130,166 カバーシート
32,132 第1面
34,134 第2面
36,136 右端
38,138 左端
40,140 頂部端
42,142 底部縁
44,144 総表面領域
46 全体外郭
48,152,154,156,158 標示部
50 画像領域
52 表表紙
54 背表紙
56 裏表紙
60,62,64 第1外面
66,68,70 第2外面
72 接着剤
74,146 表カバー
76,150 背部分
78,148 裏カバー
88,164 中本
90,92,178,180 見返し
32,132 第1面
34,134 第2面
36,136 右端
38,138 左端
40,140 頂部端
42,142 底部縁
44,144 総表面領域
46 全体外郭
48,152,154,156,158 標示部
50 画像領域
52 表表紙
54 背表紙
56 裏表紙
60,62,64 第1外面
66,68,70 第2外面
72 接着剤
74,146 表カバー
76,150 背部分
78,148 裏カバー
88,164 中本
90,92,178,180 見返し
Claims (37)
- 対向する第1面及び第2面と、縁と、表カバー部分、裏カバー部分及び背部分を含む総表面領域とを有し、実質的に透明なシートと、
前記実質的に透明なシートの第2面の少なくとも一部分に形成された少なくとも1層の標示部とを備え、
前記標示部の層の少なくとも一部分が、前記実質的に透明なシートの第2面に逆読み方向に形成されている、
ブックカバー。 - 前記標示部の少なくとも一部分が、前記実質的に透明なシートの第2面に正読み方向に形成されている請求項1に記載のブックカバー。
- 前記実質的に透明なシートが、セロハン、熱積層フィルム、ナイロン、ビニール、高密度ポロエチレンフィルム、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル(PET)、及びこれらの任意の組み合わせから成るグループより選択した材料で作成されている請求項1又は2に記載のブックカバー。
- 前記実質的に透明なシートが薄い可視色に色付けされている請求項1から3のいずれかに記載のブックカバー。
- 前記実質的に透明なシートの、前記第1面及び前記第2面の少なくとも1つの上に、ホイルスタンプ加工、エンボス加工、ホログラム加工、スポットワニス加工が施されている請求項1から4のいずれかに記載のブックカバー。
- 前記実質的に透明なシートが、前記第1面上に印刷した標示部を備えている請求項1から5のいずれかに記載のブックカバー。
- 前記標示部が、枚葉紙印刷機を使用して、前記実質的に透明なシートの前記第2面上に印刷されている請求項1から6のいずれかに記載のブックカバー。
- 前記枚葉紙印刷機が、単色枚葉紙印刷機、2色枚葉紙印刷機、複数色枚葉紙印刷機から成るグループより選択されている請求項7に記載のブックカバー。
- 前記標示部が、紫外線硬化インキを使用して印刷されている請求項1から8のいずれかに記載のブックカバー。
- 前記実質的に透明なシートの前記第2面に付加された複数の標示部層をさらに備え、
前記複数の標示部層が、前記実質的に透明なシートの第2面の総表面領域の少なくとも一部分を被覆する、
請求項1に記載のブックカバー。 - 前記実質的に透明なシートの前記第2面に付加した接着剤層をさらに備え、
表表紙、裏表紙、前記表表紙と裏表紙の間に位置決めされた背表紙をさらに備え、前記表紙が共に或る外郭を構成し、前記表表紙、前記裏表紙、前記背表紙が第1面と第2面を備え、
前記表表紙、前記裏表紙、前記背表紙の前記第1面が前記実質的に透明なシートの第2面に接着されているため、前記実質的に透明なシートの縁が前記表表紙、背表紙、裏表紙の外郭を越えて、前記表表紙、裏表紙、背表紙の第2面上へと突出し、これらと接着されている、
請求項1に記載のブックカバー。 - 前記接着剤が液状ニカワ、感圧ホットメルト接着剤、放射線硬化接着剤、またはこれらの合成物である請求項11に記載のブックカバー。
- 前記表表紙、背表紙、裏表紙が無漂白クラフト紙、イーフルート波形ボード、ダンボール、Book Cover社または認可を受けた業者より登録商標MAXITE名称で販売されている板紙材料、ヘビーゲージプラスチックで構造されている請求項11に記載のブックカバー。
- 第1見返し、第2見返しをさらに備え、前記第1見返しが前記表表紙の第2面に接着し、前記第2見返しが前記裏表紙の第2面に接着しており、前記見返しが、前記実質的に透明なシートの折り畳んだ縁を被覆する請求項11に記載のブックカバー。
- 前記ブックカバーを中本に綴じた際に、前記ブックカバーの第2面が中本と対向する請求項1に記載のブックカバー。
- 第1見返し、第2見返しをさらに備え、前記第1見返しが前記実質的に透明なシートの表カバー部分の第2面上に接着し、前記第2見返しが前記実質的に透明なシートの裏カバー部分の第2面上に接着し、前記第1、第2見返しが中本に固定される請求項15に記載のブックカバー。
- 第1面及び第2面を有する実質的に透明なシートと、
前記実質的に透明なシートの第2面に逆読み方向に付加した標示部と、
を備えたブックカバー。 - 前記実質的に透明なシートが、セロハン、熱積層フィルム、ナイロン、ビニール、高密度ポリエチレンフィルム、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル(PET)、及びこれらの任意の組み合わせから成るグループより選択した材料で作成されている請求項17に記載のブックカバー。
- 前記実質的に透明なシートが薄い可視色に色付けされている請求項17又は18に記載のブックカバー。
- 前記実質的に透明なシートの第1面及び第2面の少なくとも1つに、ホイルスタンプ加工、エンボス加工、ホログラム加工、またはスポットワニス加工が施されている請求項17から19のいずれかに記載のブックカバー。
- 前記実質的に透明なシートの第1面上に標示部が印刷されている請求項17から20のいずれかに記載のブックカバー。
- 前記実質的に透明なシートの第2面に、正読み方向にて付加した標示部をさらに備える請求項17に記載のブックカバー。
- 前記実質的に透明なシートの第2面に付加した接着剤をさらに備え、
表カバーボード、裏カバーボード、前記表カバーボードと裏カバーボードの間に位置決めした背ボードをさらに備え、前記表カバーボード、裏カバーボード、背ボードの各々が、前記実質的に透明なシートの第2面に前記接着剤によって接着している請求項17から22のいずれかに記載のブックカバー。 - ブックカバーの製造方法であって、
実質的に透明なシートを提供し、前記実質的に透明なシートが、対向する第1面と第2面、4つの縁を備え、
前記実質的に透明なシートの第2面の少なくとも一部分に、標示部を逆読み方向にて付加する、
ブックカバーの製造方法。 - 前記付加工程が、前記実質的に透明なシートの第2面を実質的に100%被覆しながら、前記実質的に透明なシートに標示部の付加を含む、請求項24に記載のブックカバーの製造方法。
- 前記付加工程が、前記標示部を前記実質的に透明なシートの第1部分に付加し、前記実質的に透明なシートの第2部分が前記標示部によって妨害されることがない、請求項24に記載のブックカバーの製造方法。
- 前記実質的に透明なシートが、セロハン、熱積層フィルム、ナイロン、ビニール、高密度ポリエチレンフィルム、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル(PET)、またはこれらの任意の組み合わせで構造されている、請求項24から26のいずれかに記載のブックカバーの製造方法。
- 前記実質的に透明な材料が薄い可視色に色付けされている請求項24から27のいずれかに記載のブックカバーの製造方法。
- 前記付加工程が、枚葉紙印刷機を用いて、前記標示部を、前記シートの第2面上に印刷することを含む請求項24から28のいずれかに記載のブックカバーの製造方法。
- 前記枚葉紙印刷機が、単色枚葉紙印刷機、2色枚葉紙印刷機、複数色枚葉紙印刷機のうちの1つである請求項29に記載のブックカバーの製造方法。
- 前記付加工程が、巻取り印刷を用いて、前記シートを、第2面上への前記標示部へ印刷することを含む請求項24から30のいずれかに記載のブックカバーの製造方法。
- 前記実質的に透明なシートの第2面の少なくとも一部分に、標示部を正読み方向にて付加することをさらに含む請求項24から31のいずれかに記載のブックカバーの製造方法。
- 前記第1面及び前記第2面の少なくとも1つに仕上げ効果を付加することをさらに含み、前記さらなる仕上げ効果がホイルスタンプ加工、エンボス加工、ホログラム加工またはスポットワニス加工をさらに含む請求項24から32のいずれかに記載のブックカバーの製造方法。
- 標示部を、前記実質的に透明なシートの第1面に付加することをさらに含む請求項24から33のいずれかに記載のブックカバーの製造方法。
- 前記実質的に透明なシートの第2面に接着剤を付加し、
表表紙、裏表紙、前記表表紙と裏表紙の間に位置決めされた背表紙を設け、前記表表紙、裏表紙、背表紙の各々が第1面と第2面を備え、
前記表表紙、裏表紙、背表紙の各々の第1面を前記実質的に透明なシートの第2面に接着し、
前記実質的に透明なシートの縁を、前記表表紙、裏表紙、背表紙の各々の第2面上にかけて折り畳み、これを接着する、
請求項24から34のいずれかに記載のブックカバーの製造方法。 - 前記接着剤が液状ニカワ、感圧ホットメルト接着剤、放射線硬化接着剤、またはこれらの合成物である請求項35に記載のブックカバーの製造方法。
- 第1終端頁と最終端頁を備える本の頁を内容した中本を設け、
前記中本を前記実質的に透明なシートの第2面に接着し、
第1見返し、第2見返しを設け、
前記第1見返しを、前記実質的に透明なシートの第2面上の表カバー部分と、前記中本の第1終端頁との両方に接着し、
前記第2見返しを、前記実質的に透明なシートの第2面上の裏カバー部分と、前記中本の最終端頁との両方に接着している、
請求項24に記載のブックカバーの製造方法。
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