JP2022063404A - アルバムの製造方法 - Google Patents

Abstract

【課題】写真画像等の画像を表示する１乃至複数のページに中枠を備えるアルバムを製造する際の製造効率の効率化を図ることが可能なアルバムの製造方法の提供を課題とする。【解決手段】表紙部形成工程Ｕと、ページ部形成工程Ｖと、ページ部貼り付け工程Ｗとを備え、ページ部形成工程Ｖとして、印刷体形成工程Ｖ１と、ページ構成体用印刷体形成工程Ｖ２と、ページ構成体用印刷体屈曲工程Ｖ４と、ページ構成体用印刷体貼付け工程Ｖ５と、ページ構成体形成工程Ｖ６と、ページ構成体裁断工程Ｖ７とを少なくとも備えると共に、印刷体形成工程Ｖ１において、ページ構成体形成工程Ｖ６において中枠２１ｃを貼り付けることになる印画紙に対して、中枠２１ｃを貼り付ける際の目印となる位置決め用印Ｅを印刷すると共に、折り目線Ｌ２の左右近傍領域を中枠２１ｃと同系色に印刷するアルバムの製造方法である。【選択図】 図６

Description

本発明は、写真画像等の画像を表示する１乃至複数のページに中枠を備えるアルバムの製造方法に関する。

従来、お宮参り、入学式、成人式、婚礼等の記念行事に際しての記念写真を保存、閲覧することができるものとして、アルバムが用いられている。
近年、写真の鮮明さや耐久性などの観点から、印画紙に写真画像や装飾画像を印刷してアルバムを形成するものが一般的なものとなってきている。
また、このような印画紙を用いてなるアルバムにおいて、装飾性に富んだアルバムとすべく、写真画像や装飾画像を表示する１乃至複数のページに中枠を備えるアルバムが各種開発されている。しかしながら、このような中枠を備えるアルバムにおいては、接着剤を介して１ページを構成する中枠１枚ずつに印画紙を貼り付ける構成のものが一般的であったことから、製造効率が悪いという問題があった。
このような問題に対して、中枠を備えるアルバムの製造効率を改善する従来技術として、例えば下記特許文献１がある。

実用新案登録第３１４４２３４号公報

上記特許文献１に示す従来の中枠を備えるアルバムは、中枠紙に写真印画紙を位置決めして貼り付ける作業を効率よく正確に行うことができるメリットがある。
しかしながら、あくまで中枠紙に写真印画紙を貼り付ける構成であると共に、位置決め用の治具に１ページを構成する中枠紙を１枚ずつ差し込んだ状態で写真印画紙を中枠紙に貼り付ける構成であることから、依然として作業効率が悪いという問題があった。

そこで本発明は上記従来における問題点を解決し、写真画像等の画像を表示する１乃至複数のページに中枠を備えるアルバムを製造する際の製造効率の効率化を図ることが可能なアルバムの製造方法の提供を課題とする。

本発明のアルバムの製造方法は、写真画像等の画像を表示する１乃至複数のページに中枠を備えるアルバムの製造方法であって、表紙を備える表紙部を形成する表紙部形成工程と、複数枚のページ構成体を備えるページ部を形成するページ部形成工程と、前記ページ部形成工程により形成されたページ部を、前記表紙部形成工程により形成された表紙部に貼り付けるページ部貼り付け工程とを備え、前記ページ部形成工程として、所定大きさの複数枚の印画紙に写真画像や装飾画像を印刷すると共に、各印画紙の横方向の中央位置に、印画紙を二つ折りにするための折り目線を印刷して複数枚の印刷体を形成する印刷体形成工程と、前記印刷体形成工程により形成された各印刷体をアルバム用台紙に貼りつけて複数枚のページ構成体用印刷体を形成するページ構成体用印刷体形成工程と、前記ページ構成体用印刷体形成工程により形成された各ページ構成体用印刷体を前記折り曲げ線を介して二つ折りに折り曲げると共に、折り曲げられた状態にあるページ構成体用印刷体の前記印画紙側の面に空間保持用挟持材を挟持させるページ構成体用印刷体屈曲工程と、前記ページ構成体用印刷体屈曲工程より二つ折りにされた状態にある複数枚のページ構成体用印刷体を、接着材を介して前記アルバム用台紙側で貼り付けるページ構成体用印刷体貼付け工程と、前記ページ構成体用印刷体貼付け工程により貼り付けられた状態にある各ページ構成体用印刷体から空間保持用挟持材を取り出した後に、接着材を介して各ページ構成体用印刷体の印画紙側の所定位置に中枠を貼り付けてページ構成体を形成するページ構成体形成工程と、前記ページ構成体形成工程により形成されたページ構成体を所定位置で裁断するページ構成体裁断工程とを少なくとも備えると共に、前記印刷体形成工程において、前記ページ構成体形成工程において前記中枠を貼り付けることになる印画紙に対して、前記中枠を貼り付ける際の目印となる位置決め用印を印刷すると共に、前記折り目線の左右近傍領域を前記中枠と同系色に印刷することを第１の特徴としている。

上記本発明の第１の特徴によれば、印刷体形成工程において、ページ構成体形成工程において中枠を貼り付けることになる印画紙に対して、中枠を貼り付ける際の目印となる位置決め用印を印刷する構成とすることで、ページ構成体用印刷体に中枠を貼り付ける際に、位置決め用印に中枠を合わせるだけでページ構成体用印刷体と中枠との位置決めを完了させることができ、ページ構成体用印刷体に中枠を容易且つ迅速に貼り付けることができる。よって、作業効率の良いアルバムの製造方法とすることができる。また、印画紙に印刷する折り目線の左右近傍領域を中枠と同系色に印刷する構成とすることで、折り目線を介して並列配置される左右のページに中枠を設ける場合において、隣接する中枠の間に生じる隙間を目立たなくすることができ、隣接するページに統一感を持たすことが可能で、見る者に違和感を与えず、視認性に優れたアルバムを製造することが可能なアルバムの製造方法とすることができる。

本発明のアルバムの製造方法によれば、写真画像等の画像を表示する１乃至複数のページに中枠を備えるアルバムを製造する際の製造効率の効率化を図ることが可能となる。

本発明の実施形態に係るアルバムを示す図で、（ａ）はアルバムのページ部側を示す斜視図、（ｂ）はアルバムの表紙部側を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るアルバムの分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るアルバムを構成するページ部を示す図で、（ａ）はページ部を開いた状態を示す平面図、（ｂ）は（ａ）のＡ―Ａ線方向における断面のうち、１枚のページ構成体の断面を示す図である。 本発明の実施形態に係るアルバムの製造方法を簡略化して示す図である。 本発明の実施形態に係るアルバムの製造方法を簡略化して示す図である。 本発明の実施形態に係るアルバムの製造方法を簡略化して示す図で、（ａ）はページ構成体用印刷体を形成する状態を示す図、（ｂ）、（ｃ）は複数枚のページ構成体用印刷体を貼り付ける状態を示す図である。 本発明の実施形態に係るアルバムの製造方法を簡略化して示す図で、ページ構成体を形成する状態を示す図である。 本発明の実施形態に係るアルバムの製造方法を簡略化して示す図で、（ａ）はページ部を形成する状態を示す図、（ｂ）、（ｃ）はアルバムが形成された状態を示す図である。

以下の図面を参照して、本発明の実施形態に係るアルバム１及びアルバム１の製造方法を説明し、本発明の理解に供する。しかし、以下の説明は本発明の実施形態であって、特許請求の範囲に記載の内容を限定するものではない。
なお、図１、図２、図８において、本来はアルバム用台紙２１ａと印刷体２１ｂとの二層の厚みが見えるものであるところ、アルバム用台紙２１ａと印刷体２１ｂとの厚みを一層の厚みで図示するものとする。

まず、図１～図３を参照して、本発明の実施形態に係るアルバム１を説明する。

本発明の実施形態に係るアルバム１は、画像を表示するページ構成体２１を見開き自在に複数連結させて備えると共に、全てのページに中枠２１ｃを備えるアルバムである。
また印刷形成した顔写真等の写真画像Ｐや、イラストや図形等の装飾画像Ｓを各ページに表示（掲載）してあるアルバムである。
なお、ここで「写真画像Ｐ」とは、画像のうち、デジタルカメラ等の写真機（いわゆるカメラ）で撮影された画像を意味するものとし、「装飾画像Ｓ」とは、画像のうち、写真画像以外の画像（例えばイラスト、飾り枠、文字、数字等）を意味するものとする。
このアルバム１は、図１、図２に示すように、表紙部１０と、ページ部２０とから構成される。

前記表紙部１０は、アルバム１の骨格（芯）をなすものである。
本実施形態においては図２に示すように、この表紙部１０は、芯材１１と、表紙１２と、背板１３とから構成される。

前記芯材１１は、表紙部１０の土台をなすものである。
本実施形態においては図２に示すように、四角形からなる板状部材で芯材１１を形成する構成としてある。また本実施形態においては、同一形状、同一大きさ、同一厚みである２枚の芯材１１を備える構成としてある。
また、本実施形態においては、アルバム１を形成した状態において、芯材１１の表裏の一面側（本実施形態においては、図２に示す芯材１１のうら面１１ａ側）に表紙１２を設けると共に、残る他面側（本実施形態においては、図２に示す芯材１１のおもて面１１ｂ側）に写真画像等の画像を印刷表示するページ部２０を設ける構成としてある。
なお、芯材１１を形成する板状部材としては、厚紙、チップボール、ＭＤＦボード等を用いることができる。
本実施形態においては、板状部材としてチップボールを用いる構成としてある。
また、芯材１１の縦、横の長さや厚みは、製造するアルバムの大きさに合わせて適宜変更可能である。

前記表紙１２は、アルバム１の表紙を構成すると共に、複数の芯材１１（本実施形態においては２枚の芯材１１）を折り畳み可能に連結させるためのものである。
この表紙１２は、図２に簡略化して示すように、シート状部材（いわゆるシート）からなり、表裏の何れか一面側（本実施形態においては、図２に示すうら面１２ａ側）を、表紙面としてあると共に、残る他面側（本実施形態においては、図２に示すおもて面１２ｂ側）を、芯材１１、背板１３を貼り付けるための貼り付け用面としてある。
また、図１（ｂ）に示すように、表紙面となるうら面１２ａに装飾画像Ｓを備える構成としてある。
この装飾画像Ｓは、例えば画像描画ソフトや画像処理ソフトを用いてシート状部材に印刷形成することができる。
本実施形態においては、画像描画ソフトや画像処理ソフトを用いて所定の装飾画像Ｓを形成し、シート状部材に印刷する構成としてある。
また、シート状部材への装飾画像Ｓの印刷は、例えばインクジェット印刷や、印画紙出力を用いて行うことができる。
本実施形態においては、プリンターを用いて水性顔料インクによるインクジェット印刷で行う構成としてある。

また、本実施形態においては、並列配置させた複数（２枚）の芯材１１の表面全体に、１枚のシート状部材を被覆させることで、複数の芯材１１を折り畳み可能に連結させた状態で表紙１２を形成する構成としてある。
つまり、図３に一部を示すように、一定の間隔を空けた状態で並列配置させた２枚の芯材１１の表面全体に、表紙１２を構成する１枚のシート状部材を一体的に被覆させることで、隣接する芯材１１の間に形成される領域を屈曲領域Ｋとし、この屈曲領域Ｋで表紙１２を屈曲可能とさせ、１枚のシート状部材からなる表紙１２で２枚の芯材１１を折り畳み可能に連結させる構成としてある。
なお、表紙１２を形成するシート状部材としては、ビニールレザーやフォトペーパー等を用いることができる。
本実施形態においては、シート状部材としてフォトペーパーを用いる構成としてある。
また、表紙１２の厚みは、適宜変更可能である。
なお、芯材１１に対する表紙１２の被覆方法は、例えば接着材を介して表紙１２と芯材１１とを貼り付けることで行うことができる。

より具体的には、本実施形態においては、表紙１２を形成する１枚のシート状部材の所定位置に接着材を塗布した後、２枚の芯材１１を表紙１２に貼り付けると共に、表紙１２の端部（図２に示す表紙１２の折り目線Ｌ１よりも外側の部分）を芯材１１のうら面１１ａ側からおもて面１１ｂ側へと折り返して接着させることで行う構成としてある。
なお、接着材としては、表紙１２を形成するシート状部材と芯材１１とを貼り合わせることができるものであれば、如何なるものを用いてもよい。
例えば両面テープ、にかわ等を用いることができる。

また、本実施形態においては詳しくは図示していないが、図２に示す表紙１２のうら面１２ａの表面に、表面保護膜を備える構成としてある。
この表面保護膜としては、例えば表面保護剤や透明の表面保護フィルム等を用いることができる。
また、表面保護剤としては、ニス、液体ラミネート等を用いることができる。
また、透明の表面保護フィルムとしては、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等を用いることができる。
また、本実施形態においては、表面保護膜として透明のフィルムを用い、うら面１２ａの表面に透明のフィルムをラミネート加工することで、うら面１２ａの表面に表面保護膜を被覆させる構成としてある。
また表面保護膜の厚みは、適宜変更可能であるが、アルバムの表面保護膜として通常用いられている厚みとすることが望ましい。

前記背板１３は、アルバム１における、いわゆる背表紙部分の骨格を形成すると共に、強度を補強するために配設される板状部材である。
この背板１３は、隣接する芯材１１の間に形成される表紙１２の屈曲領域Ｋに配置されると共に、芯材１１と同様に接着材を介して表紙１２に貼り付けられる。
なお、背板１３を形成する板状部材としては、厚紙、チップボール等を用いることができる。本実施形態においては、板状部材としてチップボールを用いる構成としてある。
なお、背板１３の縦、横の長さや厚みは、製造するアルバムの大きさに合わせて適宜変更可能である。

前記ページ部２０は、写真画像Ｐや装飾画像Ｓを表示するためのものである。
本実施形態においては図１、図２に示すように、このページ部２０は、見開き自在に２つ折り可能な１枚の長方形からなる板状部材で形成されるページ構成体２１を複数連結させることで形成されている。

前記ページ構成体２１は図３（ｂ）に示すように、アルバム用台紙２１ａと、印刷体２１ｂと、中枠２１ｃとから構成される。

前記アルバム用台紙２１ａは、主としてページ構成体２１の骨格を構成すると共に、印刷体２１を接着させて支持するためのものである。

前記印刷体２１ｂは、四角形の板状部材からなり、写真画像Ｐや装飾画像Ｓを印刷表示するためのものである。
本実施形態においては、１枚の印刷体２１ｂに１乃至複数の写真画像Ｐ（顔写真）及び／又は１乃至複数の装飾画像Ｓ（イラスト、フレーム枠等）を印刷して設ける構成としてある。また、詳しくは図示していないが、本実施形態においては、ページ部２０を構成する複数枚の印刷体２１ｂにそれぞれ異なる画像を印刷する構成としてある。
この印刷体２１ｂとしては、印画紙、インクジェット紙等を用いることができる。
本実施形態においては、印刷体２１ｂとして印画紙を用いる構成としてある。
なお、印刷体２１ｂの縦、横の長さや厚みは、製造するアルバムの大きさに合わせて適宜変更可能である。

また、写真画像Ｐや装飾画像Ｓは、例えば画像描画ソフトや画像処理ソフトを用いて印刷体２１ｂに印刷形成することができる。
本実施形態においては、画像描画ソフトや画像処理ソフトを用いて所定の写真画像Ｐや装飾画像Ｓ、或いは写真画像Ｐと装飾画像Ｓとの合成画像を形成し、シート状部材に印刷する構成としてある。
また、印刷体２１ｂへの写真画像Ｐや装飾画像Ｓの印刷は、例えばインクジェット印刷や、印画紙出力を用いて行うことができる。
本実施形態においては、プリンターを用いて印画紙出力で行う構成としてある。

また、本実施形態においては詳しくは図示していないが、印刷体２１ｂの表面に、印刷体２１ｂを保護するための表面保護膜を備える構成としてある。より具体的には、写真画像Ｐや装飾画像Ｓを備える印刷体２１ｂに汚れや傷がつくことを防止すると共に、アルバム１を閉じた状態において隣接する印刷体２１ｂ同士が湿気等により接着することを防止するためのものである。
この表面保護膜としては、例えば表面保護剤や透明の表面保護フィルム等を用いることができる。
また、表面保護剤としては、ＵＶニス、水性ラミネート等を用いることができる。
また、透明の表面保護フィルムとしては、ポリエチレンフィルム等を用いることができる。
なお、表面保護膜の厚みは、適宜変更可能であるが、アルバムの表面保護膜として通常用いられている厚みとすることが望ましい。

次に、図４～図８を参照して、本発明の実施形態に係るアルバム１の製造方法を説明する。本実施形態においては、表紙部形成工程Ｕと、ページ部形成工程Ｖと、ページ部貼り付け工程Ｗとの大きく三つの工程によりアルバム１が製造される。

まず、図４、図５を参照して、表紙部形成工程Ｕを説明する。
図４（ａ）を参照して、表紙１２を形成する所定大きさのシート状部材を準備する。なお本実施形態においては、シート状部材として透明のフィルムからなる表面保護膜を備えるフォトペーパーを用いる構成としてある。
なお、図４（ａ）に示すシート状部材の縦、横の長さや厚みは、製造するアルバムの大きさに合わせて適宜変更可能である。
次に、図４（ｂ）を参照して、シート状部材における、芯材１１を貼り付ける面に折り目線Ｌ１を形成すると共に、折り目線Ｌ１に沿ってシート状部材の仮折りを行う。この折り目線Ｌ１の形成及びシート状部材の仮折りは、図示しない機械を用いて行う。
次に、図４（ｃ）を参照して、折り目線Ｌ１を形成した面の所定領域（具体的には、芯材１１と背板１３とを貼り付ける領域）に接着材３０を塗布する。なお、接着材３０としては、シート状部材と芯材１１及び背板１３とを貼り合わせることができるものであれば、如何なるものを用いてもよい。
例えば、両面テープ、にかわ等を用いることができる。

次に、図５（ａ）を参照して、シート状部材の所定位置（具体的には、２枚の芯材１１をシート状部材で折り畳み可能に連結させることができると共に、２枚の芯材１１の間に背板１３を配置できる位置、更に具体的には図４（ｃ）において１点鎖線で囲む位置）に、所定大きさのチップボールからなる基材１１及び背板１３を貼り付ける。
次に図５（ｂ）を参照して、シート状部材を折り目線Ｌ１で折り返して、シート状部材の端部（図４（ｂ）に示すシート状部材の折り目線Ｌ１よりも外側の部分）を芯材１１のおもて面１１ｂ側及び背板１３のおもて面１３ａ側に貼り付ける。また同時に屈曲領域Ｋとなる領域においてはシート状部材同士を貼り付ける。
以上の工程により、表紙部形成工程Ｕが終了し、芯材１１の一面側（本実施形態においては、図２に示す芯材１１のうら面１１ａ側）に表紙１２が設けられる。

次に、図６～図８（ａ）を参照して、ページ部形成工程Ｖを説明する。本実施形態においては、このページ部形成工程Ｖとして、印刷体形成工程Ｖ１と、表面保護剤塗布工程Ｖ２と、ページ構成体用印刷体形成工程Ｖ３と、ページ構成体用印刷体屈曲工程Ｖ４と、ページ構成体用印刷体貼付け工程Ｖ５と、ページ構成体形成工程Ｖ６と、ページ構成体裁断工程Ｖ７とを備える構成としてある。

まず、図６（ａ）を参照して、印刷体形成工程Ｖ１により、印刷体２１ｂを形成する所定大きさの印画紙（折り目線を介して対向する２ページを形成可能な大きさの印画紙）を準備して、写真画像Ｐや装飾画像Ｓ（図示しない）を印刷する。
なお、写真画像Ｐや装飾画像Ｓは、例えば画像描画ソフトや画像処理ソフトを用いて印画紙に印刷形成することができる。
本実施形態においては、画像描画ソフトや画像処理ソフトを用いて所定の写真画像Ｐや装飾画像Ｓ、或いは写真画像Ｐと装飾画像Ｓとの合成画像を形成し、印画紙に印刷する構成としてある。
また、印画紙への写真画像Ｐや装飾画像Ｓの印刷は、例えばインクジェット印刷や、印画紙出力を用いて行うことができる。本実施形態においては、プリンターを用いて印画紙出力で行う構成としてある。
また、本工程において、図６（ａ）に示すように、各印画紙の横方向の中央位置に、印画紙を二つ折りにするための折り目線Ｌ２を印刷形成する。

また、本実施形態においては、図６（ａ）に示すように、印刷体形成工程Ｖ１において、ページ構成体形成工程Ｖ６において中枠２１ｃを貼り付けることになる印画紙に対して、中枠２１ｃを貼り付ける際の目印となる位置決め用印Ｅを印刷する構成としてある。なお、本実施形態においては、位置決め用印Ｅを鍵括弧形状とする構成としたが、位置決め用印Ｅの形状、大きさ、配置位置は本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。

更に、本実施形態においては、図６（ａ）にハッチングで示すように、ページ構成体形成工程Ｖ６において中枠２１ｃを貼り付けることになる印画紙に対して、折り目線Ｌ２の左右近傍領域を中枠２１ｃと同系色に印刷して着色領域Ｃを設ける構成としてある。なお、ここで「折り目線Ｌ２の左右近傍領域」とは、折り目線Ｌ２から左右にそれぞれ１．５ｃｍ程度の長さで、且つ印画紙の縦方向の全領域を囲む範囲の領域を意味するものである。
なお、印刷体形成工程Ｖ１においては、この工程を所定回数（本実施形態においては５回）繰り返す。

次に、図示していないが、表面保護剤塗布工程Ｖ２により、印画紙の表面全体に表面保護剤を塗布することで、印刷体２１ｂの表面に表面保護膜を被覆させる。
なお、本実施形態においては、表面保護剤としてＵＶニスを用い、機械を用いて印刷体２１ｂの表面に表面保護膜を被覆させる構成としてある。

次に、図示していないが、ページ構成体用印刷体形成工程Ｖ３により、印刷体形成工程Ｖ１により形成された各印刷体２１ｂをアルバム用台紙２１ａに貼りつけて複数枚のページ構成体用印刷体２１ｄを形成する。

次に、図６（ｂ）、図６（ｃ）を参照して、ページ構成体用印刷体屈曲工程Ｖ４により、ページ構成体用印刷体形成工程Ｖ３により形成された各ページ構成体用印刷体２１ｄを折り曲げ線Ｌ２を介して二つ折りに折り曲げると共に、折り曲げられた状態にあるページ構成体用印刷体２１ｄの印画紙側の面に空間保持用挟持材Ｆを挟持させる。
なお、本工程において、折り曲げ線Ｌ２を介してページ構成体用印刷体２１ｄを折り曲げる際には、機械を用いると共に、図３（ｂ）に示すようにページ構成体用印刷体２１ｄの印刷体２１ｂ側に凸部Ｔができるように、ページ構成体用印刷体２１ｄのアルバム用台紙２１ａ側から印刷体２１ｂに向けてページ構成体用印刷体２１ｄを押し込んだ後、印刷体２１ｂが向かい合うようにページ構成体用印刷体２１ｄを屈曲させる。

次に、図６（ｂ）、図６（ｃ）を参照して、ページ構成体用印刷体貼付け工程Ｖ５により、ページ構成体用印刷体屈曲工程Ｖ４より二つ折りにされた状態にある複数枚のページ構成体用印刷体２１ｄを、接着材３０を介してアルバム用台紙２１ａ側で貼り付ける。

次に、図７に示すように、ページ構成体形成工程Ｖ６により、ページ構成体用印刷体貼付け工程Ｖ５により貼り付けられた状態にある各ページ構成体用印刷体２１ｄから空間保持用挟持材Ｆを取り出した後に、接着材を介して各ページ構成体用印刷体２１ｄの印画紙側の所定位置に中枠２１ｃを貼り付けてページ構成体２１を形成する。なお、この工程においては、印刷体形成工程Ｖ１において形成した位置決め用印Ｅを基準にして１枚のページ構成体用印刷体２１ｄに２枚の中枠２１ｃを貼り付ける。
また、接着材としては、ページ構成体用印刷体２１ｄに中枠２１ｃを貼り付けることができるものであれば、如何なるものを用いてもよい。例えば両面テープ、澱粉系接着剤、サクビ系接着剤等を用いることができる。

次に、図８（ａ）を参照して、ページ構成体裁断工程Ｖ７により、ページ構成体形成工程Ｖ６により形成されたページ構成体２１を所定位置（裁断線Ｄ）で裁断する。これにより、ページ部２０が形成される。
また、この工程により、アルバム用台紙２１ａと印刷体２１ｂとの貼り合わせ工程で生じる、アルバム用台紙２１ａと印刷体２１ｂとの間におけるズレ部分を切断することができ、アルバム用台紙２１ａと印刷体２１ｂとの寸法合わせを行うことができる。更に、中枠２１ｃの四辺の幅を全て同じ幅に揃えることができる。

次に図８（ｂ）を参照して、ページ部貼り付け工程Ｗにより、接着材（図示しない）を介して芯材１１にページ部２０を貼り付ける。具体的には、図２に示すページ部２０のうら面Ｒを芯材１１に貼り付ける。なおこの際、ページ部２０の折り目線Ｌ２（図示しない）が屈曲領域Ｋ（図示しない）の幅の中央に配置されるように位置合わせを行う。
これにより、図８（ｂ）に示すように、芯材１１の他面側（本実施形態においては図２に示す芯材１１のおもて面１１ｂ側）にページ部２０が設けられる。
以上の工程を経ることで、図８（ｃ）に示す本発明の実施形態に係るアルバム１が形成される。

このような構成からなる本発明のアルバムの製造方法は、以下の効果を奏する。

印刷体形成工程Ｖ１において、ページ構成体形成工程Ｖ６において中枠２１ｃを貼り付けることになる印画紙に対して、中枠２１ｃを貼り付ける際の目印となる位置決め用印Ｅを印刷する構成とすることで、ページ構成体用印刷体２１ｄに中枠２１ｃを貼り付ける際に、位置決め用印Ｅに中枠２１ｃを合わせるだけでページ構成体用印刷体２１ｄと中枠２１ｃとの位置決めを完了させることができ、ページ構成体用印刷体２１ｄに中枠２１ｃを容易且つ迅速に貼り付けることができる。よって、作業効率の良いアルバムの製造方法とすることができる。
また、印刷体形成工程Ｖ１において、１枚の印画紙に折り目線Ｌ２を介して２枚のページ分の写真画像等を印刷すると共に、各ページに位置決め用印Ｅを印刷し、折り目線Ｌ２を介して折り曲げられた状態にある複数枚のページ構成体用印刷体２１ｄを張り合わせた状態で位置決め用印Ｅを基準として中枠２１ｃを貼り付ける構成とすることで、接着剤を介して１ページを構成する中枠１枚ずつに印画紙を貼り付けて製造していた中枠を備える従来のアルバムの製造方法に比べて、作業効率を飛躍的に向上させることができる。

また、印画紙に印刷する折り目線Ｌ２の左右近傍領域を中枠２１ｃと同系色に印刷する構成とすることで、折り目線Ｌ２を介して並列配置される左右のページに中枠２１ｃを設ける場合において、隣接する中枠２１ｃの間に生じる隙間（アルバム１を折り畳んだ際に、隣接する中枠２１ｃの側面が干渉しないようにするために設ける隙間）を目立たなくすることができ、隣接するページに統一感を持たすことが可能で、見る者に違和感を与えず、視認性に優れたアルバムを製造することが可能なアルバムの製造方法とすることができる。

また、ページ構成体用印刷体屈曲工程Ｖ４において、折り曲げられた状態にあるページ構成体用印刷体２１ｄの印画紙側の面に空間保持用挟持材Ｆを挟持させ、ページ構成体用印刷体貼付け工程Ｖ５において、ページ構成体用印刷体屈曲工程Ｖ４より二つ折りにされた状態にある複数枚のページ構成体用印刷体２１ｄを、接着材を介してアルバム用台紙側で貼り付け、ページ構成体形成工程Ｖ６において、ページ構成体用印刷体貼付け工程Ｖ５により貼り付けられた状態にある各ページ構成体用印刷体２１ｄから空間保持用挟持材Ｆを取り出した後に、接着材を介して各ページ構成体用印刷体２１ｄの印画紙側の所定位置に中枠２１ｃを貼り付ける構成とすることで、中枠２１ｃを実際に貼り付けるまでの製造過程において、中枠２１ｃの厚み分の空間を形成した状態のまま作業工程を進めることができ、ページ構成体用印刷体２１ｄに設けた中枠２１ｃの厚み分の空間が製造過程で押しつぶされることを効果的に防止でき、一段と製造効率が良く、加工精度の高いアルバムの製造方法とすることができる。

更に、中枠２１ｃを備えるアルバム１とすることで、しっかりとした厚みのあるアルバムとすることができ、高級感を醸し出すことが可能でありながら、軽量化、省コスト化を実現可能なアルバム及びアルムの製造方法とすることができる。

なお、本実施形態においては、全てのページに中枠２１ｃを備えるアルバム１とする構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、中枠２１ｃを備えるページと中枠２１ｃを備えないページが混在するアルバムとする構成としてもよい。
また、中枠２１ｃの構成として、本実施形態においては、ページの外周と同じ大きさの中枠２１ｃとする構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、ページの外周よりも小さい大きさの中枠２１ｃを用いる構成としてもよい。

また、本実施形態においては、芯材１１、印刷体２１ｂ、中枠２１ｃを四角形若しくは長方形で形成する構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、芯材１１、印刷体２１ｂ、中枠２１ｃの形状は適宜変更可能である。
また、本実施形態においては、芯材１１を２枚備えることで、見開き自在な２面を備える表紙部１０とする構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、芯材１１の枚数、表紙部１０を見開き自在とすることができる面の数は適宜変更可能である。
また、写真画像Ｐ、装飾画像Ｓの構成（デザイン、配置位置、大きさ、数等）、ページ部２０の構成（ページ構成体２１の枚数、印刷体２１ｂの枚数等）も本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。

また、本実施形態においては、ページ部２０を構成する複数枚の印刷体２１ｂにそれぞれ異なる画像を印刷する構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものでない。例えばページ構成体２１を構成する２枚の印刷体２１ｂの２面に渡って連続する画像を印刷するような構成としてもよい。このような構成とすることで、隣接するページに関連性を持たすことができる。また、一段とオリジナル性を有すると共に、ビジュアル性に優れたアルバム１とすることができる。

また、ページ部２０における表紙部１０との接着面の全面に芯材を更に貼り付ける構成としてもよい。このような構成とすることで、一段と強度と耐久性に優れたアルバムを製造することができる。

本発明は、写真画像等の画像を表示する１乃至複数のページに中枠を備えるアルバムを製造する際の製造効率の効率化を図ることが可能であることから、アルバムの製造方法の分野における産業上の利用性が高い。

１ アルバム
１０ 表紙部
１１ 芯材
１１ａ うら面
１１ｂ おもて面
１２ 表紙
１２ａ うら面
１２ｂ おもて面
１３ 背板
１３ａ おもて面
２０ ページ部
２１ ページ構成体
２１ａ アルバム用台紙
２１ｂ 印刷体
２１ｃ 中枠
２１ｄ ページ構成体用印刷体
３０ 接着材
Ｃ 着色領域
Ｄ 裁断線
Ｅ 位置決め用印
Ｆ 空間保持用挟持材
Ｋ 屈曲領域
Ｌ１ 折り目線
Ｌ２ 折り目線
Ｐ 写真画像
Ｒ うら面
Ｓ 装飾画像
Ｔ 凸部
Ｕ 表紙部形成工程
Ｖ ページ部形成工程
Ｖ１ 印刷体形成工程
Ｖ２ 表面保護剤塗布工程
Ｖ３ ページ構成体用印刷体形成工程
Ｖ４ ページ構成体用印刷体屈曲工程
Ｖ５ ページ構成体用印刷体貼付け工程
Ｖ６ ページ構成体形成工程
Ｖ７ ページ構成体裁断工程
Ｗ ページ部貼り付け工程

Claims (1)

1. 写真画像等の画像を表示する１乃至複数のページに中枠を備えるアルバムの製造方法であって、表紙を備える表紙部を形成する表紙部形成工程と、複数枚のページ構成体を備えるページ部を形成するページ部形成工程と、前記ページ部形成工程により形成されたページ部を、前記表紙部形成工程により形成された表紙部に貼り付けるページ部貼り付け工程とを備え、前記ページ部形成工程として、所定大きさの複数枚の印画紙に写真画像や装飾画像を印刷すると共に、各印画紙の横方向の中央位置に、印画紙を二つ折りにするための折り目線を印刷して複数枚の印刷体を形成する印刷体形成工程と、前記印刷体形成工程により形成された各印刷体をアルバム用台紙に貼りつけて複数枚のページ構成体用印刷体を形成するページ構成体用印刷体形成工程と、前記ページ構成体用印刷体形成工程により形成された各ページ構成体用印刷体を前記折り曲げ線を介して二つ折りに折り曲げると共に、折り曲げられた状態にあるページ構成体用印刷体の前記印画紙側の面に空間保持用挟持材を挟持させるページ構成体用印刷体屈曲工程と、前記ページ構成体用印刷体屈曲工程より二つ折りにされた状態にある複数枚のページ構成体用印刷体を、接着材を介して前記アルバム用台紙側で貼り付けるページ構成体用印刷体貼付け工程と、前記ページ構成体用印刷体貼付け工程により貼り付けられた状態にある各ページ構成体用印刷体から空間保持用挟持材を取り出した後に、接着材を介して各ページ構成体用印刷体の印画紙側の所定位置に中枠を貼り付けてページ構成体を形成するページ構成体形成工程と、前記ページ構成体形成工程により形成されたページ構成体を所定位置で裁断するページ構成体裁断工程とを少なくとも備えると共に、前記印刷体形成工程において、前記ページ構成体形成工程において前記中枠を貼り付けることになる印画紙に対して、前記中枠を貼り付ける際の目印となる位置決め用印を印刷すると共に、前記折り目線の左右近傍領域を前記中枠と同系色に印刷することを特徴とするアルバムの製造方法。

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