JP2004188409A - 濾材および液体濾過用フィルター濾材 - Google Patents

濾材および液体濾過用フィルター濾材 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、濾材の均一性、固体粒子の捕集効率、圧力損失といった性能をバランス良く発現した、フィブリル化リヨセル繊維を含有してなる濾材および、該濾材を用いてなる液体濾過用フィルターを提供することにある。
【解決手段】(A)剪断力を加えて、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化リヨセル繊維、(B)剪断力を加えて、繊維径2μm以上の幹部から、繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化リヨセル繊維、(C)繊維径1〜30μmの1種以上の有機繊維を含有することを特徴とする濾材および、該濾材と支持体層を一体化させてなる液体濾過用フィルター濾材。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気中の粉塵を捕集するエアフィルター、あるいは液体中に含有される粒子を効率良く除去し清浄な液体を得るための液体濾過用フィルターなどに用いられる濾材、および該濾材を用いてなる液体濾過用フィルター濾材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体濾過材の構造には大きく分けて2つある。一つは「内部濾過タイプ」であり、これは濾材の内部で固体粒子を捕捉する構造の濾材である。もう一つは「表面濾過タイプ」であり、これは濾材の表面で固体粒子を捕捉する構造の濾材である(例えば、特許文献1参照)。また、これら濾材をプリーツ加工「ひだ折り加工」を施して濾材の表面積を増大させてから所定の形状に成形してフィルターを作製し、他の部品と組み合わせて濾過機にセットして使用するものである。
【0003】
従来、放電加工機やIC生産工程で使用されている液体濾過フィルター用の濾材としては、天然パルプと有機繊維の混抄シートにフェノール樹脂等を含浸処理したシートやポリエステル不織布等が使用されていた。しかしこれらは固体粒子の濾過効率が低く、寿命が短い等の問題点があった。また、高性能の濾材としてフッ素樹脂等の多孔質シートがあるが、高価なため特殊用途に限定され、多量の液体を処理する濾材としては不適当であった。
【0004】
これらの問題を解決する濾材の一つとして、本出願人らは、1μm以下にフィブリル化された有機繊維5〜40質量%と繊維径1〜5μmの極細有機繊維5〜60質量%及び繊維径5μm以上の有機繊維20〜70質量%からなり、且つ該繊維径5μm以上の有機繊維の一部又は全部が繊維状有機バインダーであり、濾過密度が0.25〜0.8g/mの「表面濾過タイプ」の液体濾過用の濾材を提案し、上記問題を解決した(特許文献2参照)。この濾材は、フィブリル化された有機繊維が固体粒子の捕集効率を発現し、その他の有機繊維との含有量を限定することで、圧力損失を抑え、多量の液体を効率よく短時間に処理することができるようにしている。
【0005】
上記濾材は、厚みが非常に薄く、硬くないために、ひだ折り加工が出来ない問題点があったことから、本出願人らは、強度や腰(堅さ)を向上させるために、薄くて表面濾過性能に優れた上記濾材層と、液体の透過性が良く高強度でひだ折り加工性のよい支持体層を抄合わせ一体化した液体濾過用フィルター濾材を考案するに至り、現在でも有用に産業界で活用されている(特許文献3参照)。
【0006】
フィブリル化繊維を用いた濾材として、あらたに、叩解度(カナディアン濾水度)を制御したリヨセル繊維を使用した濾材が提案されている(例えば、特許文献4〜6参照)。リヨセル繊維は、溶剤紡糸によって製造されているため、セルロース結晶が繊維の縦方向に配向しており、フィブリル化が容易である。また、湿式抄紙法で濾材を製造した際に、水素結合によってリヨセル繊維が結合し、濾材の強度を向上させることができるという利点がある。
【0007】
しかし、非特許文献1の写真3(CSF=370ml)で明らかなように、リヨセルはフィブリル化の途中段階であり、繊維の幹から分岐して繋がったフィブリル繊維と、幹から完全に離脱したフィブリル化繊維の両方が存在している。同じCSF値を示すフィブリル化状態であっても、フィブリル化の形態は同一ではない。フィブリル化状態は、濾材の均一性、固体粒子の捕集効率、圧力損失といった特性に影響を与える重要な因子である。最適なフィブリル化状態をもって、これら特性のバランスをとることが、高性能な濾材を得るために必要である。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−70628号公報(第2頁)
【特許文献2】
特許第2633355号公報(第3頁、作用)
【特許文献3】
特許第3305372号公報(第2〜4頁)
【特許文献4】
特開平11−70305号公報(第2頁)
【特許文献5】
特開2000−153116号公報(第3頁)
【特許文献6】
特開2001−300225号公報(第2〜3頁)
【非特許文献1】
機関誌「不織布情報」平成7年8月10日発行、22〜24頁「Courtaulds Fibresの製紙用途向け高強度セルロース繊維」
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、濾材の均一性、固体粒子の捕集効率、圧力損失といった性能をバランス良く発現した、フィブリル化リヨセル繊維を含有してなる濾材および、該濾材を用いてなる液体濾過用フィルターを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、
(1)(A)剪断力を加えて幹部から離脱して繊維径1μm以下にフィブリル化したリヨセル繊維、及び(C)繊維径1〜30μmの1種以上の有機繊維を含有することを特徴とする濾材。
【0011】
(2)(B)剪断力を加えて、繊維径2μm以上の幹部から、繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化リヨセル繊維、及び(C)繊維径1〜30μmの1種以上の有機繊維を含有することを特徴とする濾材。
【0012】
(3)(A)剪断力を加えて幹部から離脱して繊維径1μm以下のフィブリル化リヨセル繊維、(B)剪断力を加えて、繊維径2μm以上の幹部から、繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化リヨセル繊維、(C)繊維径1〜30μmの1種以上の有機繊維を含有することを特徴とする濾材。
【0013】
(4)(A)と(B)の濾材に対する含有量が、3〜70質量%(C)の濾材に対する含有量が3〜97質量%であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の濾材。
【0014】
(5)有機繊維の一部または全てが熱融着性バインダー繊維であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の濾材。
【0015】
(6)支持体層として、繊維径5μm以上の有機繊維で、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系、アクリル系、ビニロン系、ナイロン系、再生繊維系、天然繊維の少なくとも1種類を含み、且つ20〜150g/mの坪量からなる支持体層を上記(1)〜(5)のいずれかに記載の濾材と積層し一体化されてなることを特徴とする液体濾過用フィルター濾材。
【0016】
(7)濾材層の密度が0.1〜0.8g/cmであり、かつ支持体層の密度が0.05〜0.5g/cmであり、全体の密度が0.1〜0.6g/cmであることを特徴とする上記(6)記載の液体濾過用フィルター濾材。
【0017】
(8)液体フィルター濾材に対して、0.01〜10質量%の熱可塑性樹脂を含有することを特徴とする上記(6)または(7)に記載の液体濾過用フィルター濾材。
【0018】
(9)グラビア塗工方式によって、支持体層のみに熱可塑性樹脂を含有させたことを特徴とする上記(8)記載の液体濾過用フィルター濾材。
【0019】
(10)支持体層に繊維状有機バインダーの少なくとも1種類を1〜70質量%含有することを特徴とする上記(6)〜(9)のいずれか記載の液体濾過用フィルター濾材。
【0020】
(11)濾材面を上流側にセットして使用することを特徴とする上記(6)〜(10)のいずれか記載の液体濾過用フィルター濾材、を見出した。
【0021】
本発明の濾材は、固体粒子の捕捉能を出すために、フィブリル化リヨセル繊維を含有している。本発明の濾材において、フィブリル化リヨセル繊維は、(A)剪断力を加えて幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化リヨセル繊維、(B)剪断力を加えて、繊維径2μm以上の幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化リヨセル繊維がそれぞれ単独、又は二つのフィブリル化状態として存在している。フィブリル化リヨセル繊維が(B)幹部から枝部が発生したフィブリル化リヨセル繊維のみで濾材を形成される場合、湿式抄造中に水中に分散する際に均一に分散されずに、該繊維の幹部がモコモコ状に重なり合う部分が存在したり、全く存在しない部分が生じたりして、結果として通気性は高いが濾材としての捕集効率は低下してしまう事があるが繊維径1〜30μmの1種以上の有機繊維を併用することにより均一なネットワークを形成することにより、均一性を高め捕集効率を高めることが出来る。逆に、(A)リヨセル繊維の幹から離脱したフィブリル化繊維のみで濾材を形成される場合、リヨセル繊維が脱落したり、水素結合で結合したフィブリル化リヨセル繊維が空隙を埋めてしまったりして、圧力損失を高めてしまうという問題が生じるが、繊維径1〜30μmの1種以上の有機繊維を併用することによりリヨセル繊維と均一なネットワークを形成し、抄紙ワイヤーからの脱落を防止するばかりでなく、空隙を形成することにより圧力損失を低く抑えることが可能となる。
【0022】
本発明の濾材は、さらに(A)剪断力を加えて幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化リヨセル繊維、(B)剪断力を加えて、繊維径2μm以上の幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化リヨセル繊維、(C)繊維径1〜30μmの1種以上の有機繊維を含有させることで、濾材の均一性、固体粒子の捕捉能、圧力損失をバランス良く発現させた濾材となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳説する。本発明において、「リヨセル」とは、ISO規格及び日本のJIS規格に定める繊維用語で「セルロース誘導体を経ずに、直接、有機溶剤に熔解させて紡糸して得られるセルロース繊維」とされている。リヨセル繊維の特徴としては、湿潤強度に優れていること、フィブリル化し易いこと、およびセルロース繊維由来の水素結合によりシート化したときの強度が得やすいこと、等が挙げられる。
【0024】
リヨセル繊維は、通常のパルプ繊維と同様に、ビーター、PFIミル、シングルディスクリファイナー(SDR)、ダブルディスクリファイナー(DDR)、また、顔料等の分散や粉砕に使用するボールミル、ダイノミル等の叩解、分散設備でフィブリル化可能である。リヨセル繊維はセルロース繊維が原料であることから、フィブリル化した後も水素結合による強度向上が望めるという特徴を有している。さらに、本発明の濾材を用いて、液体中で濾過を行う際に、リヨセル繊維は若干膨潤することにより、濾過の対象となる固体粒子の捕集効率が高くなる。
【0025】
リヨセル繊維の特徴を最大限に発揮させ、濾材の均一性、固体粒子の捕捉能、圧力損失等の性能をバランス良く発現させるためには、最適なフィブリル化条件を見出すことが重要である。(A)剪断力を加えて幹部から離脱して繊維径1μm以下のフィブリル化リヨセル繊維、および、(B)剪断力を加えて、繊維径2μm以上の幹部から、繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化リヨセル繊維の2つのフィブリル化状態のリヨセル繊維を含有する必要がある。
【0026】
リヨセル繊維は、叩解することでフィブリル化が進行し濾材に適した素材となりうるが、最適な叩解条件の見極めが重要となる。(A)および(B)が適正に存在するフィブリル化状態を確認するためには、フィブリル化した繊維を水等で十分希釈した後に乾燥させて顕微鏡か好ましくは電子顕微鏡で観察することが好ましい。しかし、最適フィブリル化条件が決定した後はその都度観察しなくても良い。
【0027】
本発明の濾材において、固体粒子捕捉能、圧力損失をバランス良く発現するためには、(A)幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化繊維は、アスペクト比(繊維長/繊維径)が10〜100000、好ましくは、100〜50000である。また、(B)幹部から枝部が発生したフィブリル化リヨセル繊維において、幹部のアスペクト比は、10〜50000、好ましくは50〜30000である。また、枝部のアスペクト比は、10 〜100000、好ましくは100〜50000である。これらのフィブリル化状態は、上述の顕微鏡観察によって、確認することができる。
【0028】
本発明の濾材において、リヨセル繊維の配合比率は特に限定しないが、(A)および(B)の濾材に対する含有量が、3〜70質量%、(C)の含有量が3〜97質量%であることが好ましい。(A)および(B)の含有量が3質量%未満では、フィブリル化したリヨセル繊維が濾材に均一に分布できないことから捕集効率を高めることが出来ない。一方、70質量%を超えると捕集効率は十分得られるものの圧力損失、通気抵抗、通液抵抗が高くなりすぎ、濾材の寿命が短くなってしまう。
【0029】
本発明の濾材において、(C)繊維径が1〜30μmの有機繊維とは、皮膜の少ない木材パルプ、麻パルプ、コットンリンター、リント、リヨセル繊維、また、再生繊維としては、レーヨン、キュプラが、半合成繊維としては、アセテート、トリアセテート、プロミックスが、合成繊維としては、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリアクリル系、ビニロン系、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル系、ナイロン系、ポリオレフィン系、ベンゾエート、ポリクラール、フェノール系などの繊維が挙げられる。上記の繊維の他に、植物繊維として、針葉樹パルプ、広葉樹パルプなどの木材パルプや藁パルプ、竹パルプ、ケナフパルプなどの木本類、草本類を含むものとする。これらの繊維はフィブリル化されていても通液性、通気性を阻害しない範囲であればなんら差し支えない。さらに、古紙、損紙などから得られるパルプ繊維等も含まれる。また、断面形状がT型、Y型、三角等の異形断面を有する繊維も通気性、通液性確保のために含有できる。
【0030】
本発明の濾材のように、(A)および(B)のフィブリル化リヨセル繊維と、(C)繊維径1〜30μmで1種以上の有機繊維を含有したシートは、該リヨセル繊維が繊維径1μm以上の有機繊維に程良く絡み合い、良好な三次元ネットワークを形成することにより、緻密さによる捕集性能を保持しつつ、適当な空間によって通気性、通液性を確保することができる。好ましくは、1μm以上の有機繊維が繊維径の異なる2種類以上の繊維等を含んだ場合、ネットワークにさらなる空間が生まれ通気性、通液性が向上する。
【0031】
また、用途上支障がなければ1μm以上の有機繊維以外に繊維径0.1〜20μmの無機繊維、好ましくはガラス繊維を併用することにより、更なるネットワークと空間が確保され、通気性、通液性が良好な濾材が得られる。
【0032】
本発明の濾材において、(C)繊維径が1〜30μmの有機繊維は、熱融着性バインダー繊維であっても良い。熱融着性バインダー繊維を含有させて、該バインダー繊維の溶融温度以上に濾材の温度を上げる工程を濾材の製造工程に組み入れることで、濾材の機械的強度が向上する。例えば、濾材を湿式抄造法で製造し、その後の乾燥工程で、熱融着性バインダー繊維を溶融させることができる。
【0033】
本発明の濾材に係わる熱融着性バインダー繊維としては、単繊維のほか、芯鞘繊維(コアシェルタイプ)、並列繊維(サイドバイサイドタイプ)、放射状分割繊維などの複合繊維が挙げられる。複合繊維は、皮膜を形成しにくいので、濾材の空間を保持したまま、機械的強度を向上させることができる。熱融着性バインダー繊維としては、例えば、ポリプロピレンの短繊維、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の組み合わせ、ポリプロピレン(芯)とエチレンビニルアルコール(鞘)の組み合わせ、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の組み合わせ、高融点ポリエステル(芯)と低融点ポリエステル(鞘)の組み合わせが挙げられる。また、ポリエチレン等の低融点樹脂のみで構成される単繊維(全融タイプ)や、ポリビニルアルコール系のような熱水可溶性バインダーは、濾材の乾燥工程で皮膜を形成し易いが、特性を阻害しない範囲で使用することができる。
【0034】
本発明の濾材において、熱融着性バインダー繊維の繊維径は特に限定されないが、0.3〜5dtexであることが好ましく、より好ましくは1〜3dtexである。
【0035】
(1)〜(3)のいずれか記載の本発明の濾材は、支持体層と一体化して、液体濾過用フィルターとして優位に用いることができる。該支持体層としては、繊維径5μm以上の有機繊維で、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系、アクリル系、ビニロン系、再生繊維系の繊維の少なくとも1種類を含み、且つ20〜150g/mの坪量からなる支持体層を用いることが好ましい。更にこれにポリエステル系、ポリオレフィン系、塩化ビニル酢酸ビニル系、ビニロン系等の繊維状有機バインダーの少なくとも1種類を1〜70質量%含有することにより、強度が高い支持体層が得られる。また、この支持体層は湿式抄紙機で得られたものに限らず、用途に応じてポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、コットン、レーヨン、等の素材からなるスパンボンド、メルトブロー、ニードルパンチ、スパンレース等の方法で製造されたシートを用いることが出来る。
【0036】
濾材と支持体層を積層し一体化して得られた本発明の液体濾過用フィルターは、濾材のみでは得られなかった腰(堅さ)、耐水性、プリーツ加工性が得られ、放電加工機用、エンジンオイル用、燃料用、油水分離用、油圧機器用等の液体濾過用フィルター濾材に好適となる。この場合、濾材層を上流側として使用することにより、表層濾過機構を発現でき好ましい。しかし、対象となる液体中の粒子径が大きい場合などは、支持体層を上流とする事が好ましい場合がある。
【0037】
本発明の液体濾過用フィルター濾材において、濾材層の密度は、0.1〜0.8g/cmであることが好ましい。密度が0.1g/cm未満の場合、濾材層中に粒子が詰まりやすくなり寿命が短くなる。逆に、0.8g/cmを超えると圧力損失が大きくなる。支持体層は、液体濾過用フィルター濾材の濾過効率を損なうことなく、機械的強度を向上させている。支持体層の密度は、0.05〜0.5g/cmであることが好ましい。支持体層の密度が0.05g/cm未満であると、液体濾過用フィルター濾材の機械的強度、加工性が低下し、0.5をg/cm超えると濾過抵抗が高くなる。また、濾材全体の密度は0.1〜0.6g/cmであることが好ましい。濾材全体の密度が0.1g/cm未満の場合は濾材の厚みが厚くなるためユニットに組み込める濾材の面積が小さくなってしまい、結果としてフィルターのライフが短くなってしまう。
【0038】
また、本発明の液体濾過用フィルター濾材には、機械的強度、耐水性を付与するために熱可塑性樹脂を含有させることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル系、酢酸ビニル系、エポキシ系、合成ゴム系、ウレタン系、ポリエステル系、塩化ビニリデン系などのラテックス、ポリビニルアルコール、澱粉、フェノール樹脂などが挙げられ、これらを単独または2種類以上を併用できる。
【0039】
本発明の液体濾過用フィルター濾材に含有せしめる液状可塑性樹脂の量としては、該フィルター濾材に対して0.01〜10質量%が適当である。10質量%を超えると、フィルター濾材の圧力損失が大きくなる。また、0.01質量%未満では、熱可塑性樹脂を含有しない液体濾過用フィルター濾材と比較して、機械的強度や耐水性が向上しない。
【0040】
熱可塑性樹脂の液体用フィルター濾材へ含有させる状態は、濾材層のみ、濾材層および支持体層の両方、支持体層のみのいずれの状態であっても良い。しかし、濾材層に熱可塑性樹脂を含有させると、濾材層の空間をふさいでしまい、固体粒子の捕捉能が小さくなり、圧力損失が大きくなることから、支持体層のみに含有させることが好ましい。
【0041】
熱可塑性樹脂を液体濾過用フィルター濾材に含有させる方法としては、特に限定はしないが、サイズプレス方式、タブサイズプレス方式、スプレー方式、内添方式、グラビア塗工方式などの方法が挙げられる。支持体層のみに含有させるためには、スプレー方式、グラビア塗工方式を用いることが好ましい。
【0042】
本発明の液体濾過用フィルター濾材には、必要に応じて濾材の特性を阻害しない範囲で、架橋剤、撥水剤、分散剤、歩留り向上剤、紙力剤、染料などの添加剤を適宜配合することができる。
【0043】
本発明の濾材および液体濾過用フィルター濾材は、一般紙や湿式不織布を製造するための抄紙機、例えば、長網抄紙機、円網抄紙機、傾斜ワイヤー式抄紙機が単独、またはこれらの抄紙機が同種または異種の2機以上がオンラインで設置されているコンビネーション抄紙機などにより製造される。抄紙機で製造された湿紙は、ドライヤーで乾燥させる。乾燥させた後、熱可塑性樹脂を含有させ、エアードライヤー、シリンダードライヤー、サクションドラム式ドライヤー、赤外方式ドライヤー等で乾燥する。
また、乾式法で製造した支持体層を用いる場合は、抄紙機で製造した濾材層と該支持体層とを抄紙機で積層しても良いし、別途加工機を用いて積層しても良い。
【0044】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。
【0045】
実施例1
フィブリル化していないリヨセル単繊維(1.7dtex×4mm、コートルズ社製)をダブルディスクリファイナーを用いて40回繰り返し処理し、幹部から離脱した平均繊維径0.9μmのフィブリル化リヨセル繊維を調製した。
【0046】
上記フィブリル化リヨセル繊維15質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を40質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を45質量%の比率で水に分散し、乾燥重量20g/mになるように分散液を採取し、標準角形手抄き抄紙機を用いて抄紙した後、シリンダードライヤーで乾燥して、実施例1の濾材を作製した。
【0047】
実施例2
フィブリル化していないリヨセル単繊維(1.7dtex×4mm、コートルズ社製)をシングルディスクリファイナーを用いて30回繰り返し処理し、平均繊維径4μmの幹部から平均繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化リヨセル繊維の混合繊維を調製した。
【0048】
上記フィブリル化リヨセル繊維15質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を40質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を45質量%の比率で水に分散し、乾燥重量20g/mになるように分散液を採取し、標準角形手抄き抄紙機を用いて抄紙した後、シリンダードライヤーで乾燥して、実施例2の濾材を作製した。
【0049】
実施例3
フィブリル化していないリヨセル単繊維(1.7dtex×4mm、コートルズ社製)をPFIミルを用いて40000回転処理し、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化リヨセル繊維と、平均繊維径4μmの幹部から平均繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化リヨセル繊維の混合繊維を調製した。
【0050】
上記フィブリル化リヨセル繊維15質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を40質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を45質量%の比率で水に分散し、乾燥重量20g/mになるように分散液を採取し、標準角形手抄き抄紙機を用いて抄紙した後、シリンダードライヤーで乾燥して、実施例3の濾材を作製した。
【0051】
比較例1
フィブリル化していないリヨセル単繊維(1.7dtex×4mm、コートルズ社製)を15質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を40質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を45質量%の比率で水に分散し、乾燥重量20g/mになるように分散液を採取し、標準角形手抄き抄紙機を用いて抄紙した後、シリンダードライヤーで乾燥して比較例1の濾材を作製した。
【0052】
比較例2
フィブリル化していないリヨセル単繊維(1.7dtex×5mm、コートルズ社製)を顔料等の分散装置であるボールミル(ペイントコンディショナー)に直径2mmのビーズを水と共に投入し、11時間処理した。その結果、リヨセル繊維はフィブリル化の過程を超えて、粒子状になっていた。このリヨセル処理品を15質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を40質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を45質量%の比率で水に分散し、乾燥重量20g/mになるように分散液を採取し、標準角形手抄き抄紙機を用いて抄紙した後、シリンダードライヤーで乾燥して比較例2の濾材を作製した。
【0053】
比較例3
フィブリル化したアラミド繊維(商品名:ティアラー400S、ダイセル化学工業社製)を15質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を40質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を45質量%の比率で水に分散し、乾燥重量20g/mになるように分散液を採取し、標準角形手抄き抄紙機を用いて抄紙した後、シリンダードライヤーで乾燥して比較例3の濾材を作製した。
【0054】
実施例4
実施例3で調製したフィブリル化リヨセル繊維を5質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を50質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を45質量%の比率で水に分散し、乾燥重量20g/mになるように分散液を採取し、標準角形手抄き抄紙機を用いて抄紙した後、シリンダードライヤーで乾燥して、実施例4の濾材を作製した。
【0055】
実施例5
実施例3で調製したフィブリル化リヨセル繊維を50質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を5質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を45質量%の比率で水に分散し、乾燥重量20g/mになるように分散液を採取し、標準角形手抄き抄紙機を用いて抄紙した後、シリンダードライヤーで乾燥して、実施例5の濾材を作製した。
【0056】
(濾材の評価)
上記実施例1〜5及び比較例1〜3で作製した濾材について、圧力損失、粒子捕集効率、引張強度を以下の方法で評価した(表1)。
【0057】
圧力損失(単位:Pa):JIS B9908に準じて、面風速5.3cm/秒の条件で測定した。
【0058】
粒子捕集効率(単位:%):JIS B9908に準じて面風速5.3cm/秒の条件で測定した。測定対象粒子は、大気塵を使用して、粒子径0.3〜0.5μm、0.5〜1.0μm、1.0〜2.0μmの3段階の粒子についての捕集効率をパーティクルカウンター(商品名「KC−11」、リオン社製)を使用して測定した。
【0059】
引張強度(単位:N/m):JIS P8113に則り、濾材を幅15mm、長さ200mmに裁断し、テンシロン測定機(オリエンテック社製、HTM−100)を用いて、フルスケール4kgで、破断時の荷重をおのおの10回測定し、その平均値を示した。
【0060】
【表1】
Figure 2004188409
【0061】
表1の結果より、リヨセル繊維を最適にフィブリル化した繊維を使用した実施例1〜5の濾材は、圧力損失、捕集効率のバランスが良く、エアフィルターや液体フィルター用の濾材に適していることが分かる。また、フィブリル化繊維同士の水素結合、及び他の繊維と絡み合いにより、引張強度も高いことを確認した。
【0062】
比較例1の濾材はフィブリル化していないリヨセル繊維を使用しているため、捕集効率が極めて低い。比較例2の濾材は、リヨセル繊維をフィブリル化したものの、その後過剰に叩解を進めているために粒子状になってしまっていた。そのため、抄造時に粒子状のリヨセルが抄紙網から抜け落ち、所定の坪量が得られなかった。また、その濾材は他の繊維と有効にネットワークを形成できないことから捕集効率が低かった。比較例3は、アラミド繊維をフィブリル化した繊維を使用していることにより、圧力損失、捕集効率のバランスが良いが、繊維の自着能が弱いことから、実施例1〜5の濾材より引張強度が弱かった。
【0063】
実施例6
実施例3で調製したフィブリル化リヨセル繊維15質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を40質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を45質量%の比率で水に分散し、濾材層用分散液を調製した。
【0064】
別途、有機繊維(繊維径:約7μm、繊維長:5mmのポリエステル繊維、帝人社製)を50質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を50質量%の比率で水に分散し、支持体層用スラリーを調製した。
【0065】
支持体層用スラリー、及び濾材層用スラリーを標準角形手抄き抄紙機を用いて抄き合わせにより積層した後、表面温度120℃のシリンダードライヤーで乾燥させ、濾材層と支持体層とからなる実施例6の液体濾過用フィルター濾材を得た。
【0066】
実施例7
実施例3で調製したフィブリル化リヨセル繊維3質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を52質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を45質量%の比率で水に分散し、濾材層用分散液を調製した。
【0067】
別途、有機繊維(繊維径:約7μm、繊維長:5mmのポリエステル繊維、帝人社製)を50質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を50質量%の比率で水に分散し、支持体層用スラリーを調製した。
【0068】
支持体層用スラリー、及び濾材層用スラリーを標準角形手抄き抄紙機を用いて抄き合わせにより積層した後、表面温度120℃のシリンダードライヤーで乾燥させ、濾材層と支持体層とからなる実施例7の液体濾過用フィルター濾材を得た。
【0069】
実施例8
実施例3で調製したフィブリル化リヨセル繊維50質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を5質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を45質量%の比率で水に分散し、濾材層用分散液を調製した。
【0070】
別途、未叩解NBKP(三菱製紙社製)を50質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を50質量%の比率で水に分散し、支持体層用スラリーを調製した。
【0071】
支持体層用スラリー、及び濾材層用スラリーを標準角形手抄き抄紙機を用いて抄き合わせにより積層した後、表面温度120℃のシリンダードライヤーで乾燥させ濾材層と支持体層とからなる実施例8の液体濾過用フィルター濾材を得た。
【0072】
比較例4
フィブリル化していないリヨセル単繊維(1.7dtex×5mm、コートルズ社製)を15質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を40質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を45質量%の比率で水に分散し、濾材層用分散液を調製した。
【0073】
別途、有機繊維(繊維径:約7μm、繊維長:5mmのポリエステル繊維、帝人社製)を50質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を50質量%の比率で水に分散し、支持体層用スラリーを調製した。
【0074】
支持体層用スラリー、及び濾材層用スラリーを標準角形手抄き抄紙機を用いて抄き合わせにより積層した後、表面温度120℃のシリンダードライヤーで乾燥させ、濾材層と支持体層とからなる比較例4の液体濾過用フィルター濾材を得た。
【0075】
比較例5
フィブリル化していないリヨセル単繊維(1.7dt×5mm、コートルズ社製)、直径2mmのビーズ、水を顔料等の分散装置であるボールミル(ペイントコンディショナー)に投入し、11時間処理した。その結果、リヨセル繊維はフィブリル化の過程を超えて、粒子状になっていた。このリヨセル処理品を15質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を40質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を45質量%の比率で水に分散し、濾材層用分散液を調製した。
【0076】
別途、有機繊維(繊維径:約7μm、繊維長:5mmのポリエステル繊維、帝人社製)を50質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を50質量%の比率で水に分散し、支持体層用スラリーを調製した。
【0077】
支持体層用スラリー、及び濾材層用スラリーを標準角形手抄き抄紙機を用いて抄き合わせにより積層した後、表面温度120℃のシリンダードライヤーで乾燥させ、濾材層と支持体層とからなる比較例5の液体濾過用フィルター濾材を得た。
【0078】
実施例9
実施例3で調製したフィブリル化リヨセル繊維を15質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を82質量%、有機繊維(ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、帝人社製)を3質量%の比率で水に分散し、濾材層用分散液を調製した。
【0079】
別途、有機繊維(繊維径:約7μm、繊維長:5mmのポリエステル繊維、帝人社製)を50質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を50質量%の比率で水に分散し、支持体層用スラリーを調製した。
【0080】
支持体層用スラリー、及び濾材層用スラリーを標準角形手抄き抄紙機を用いて抄き合わせにより積層した後、表面温度120℃のシリンダードライヤーで乾燥させ、濾材層と支持体層とからなる液体濾過用フィルター濾材を得た。
【0081】
上記液体濾過用フィルター濾材に、タブサイズプレスにてバインダーであるアクリル系エマルジョンを含浸し、次いで、130℃のエアードライヤーで乾燥させて、実施例9の液体濾過用フィルター濾材を得た。
【0082】
実施例10〜12
実施例3で調製したフィブリル化リヨセル繊維を15質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を40質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を45質量%の比率で水に分散し、濾材層用分散液を調製した。
【0083】
別途、有機繊維(繊維径:約7μm、繊維長:5mmのポリエステル繊維、帝人社製)を50質量%、熱融着性バインダー繊維(芯鞘タイプ、ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、ユニチカ社製)を50質量%の比率で水に分散し、支持体層用スラリーを調製した。
【0084】
支持体層用スラリー、及び濾材層用スラリーを標準角形手抄き抄紙機を用いて抄き合わせにより積層した後、表面温度120℃のシリンダードライヤーで乾燥させ、濾材層と支持体層とからなる液体濾過用フィルター濾材を得た。
【0085】
上記液体濾過用フィルター濾材に、グラビア塗工方式にて、支持体層面にバインダーであるアクリル系エマルジョンを表2に記載の量塗布し、次いで、130℃のエアードライヤーで乾燥させて、実施例10〜12の液体濾過用フィルター濾材を得た。
【0086】
実施例13
実施例3で調製したフィブリル化リヨセル繊維を15質量%、有機繊維(繊維径:約3.5μm、繊維長:3mmのアクリル繊維、三菱レイヨン社製)を82質量%、有機繊維(ポリエステル繊維、直径約15μm、繊維長:5mm、帝人社製)を3質量%の比率で水に分散し、濾材層用分散液を調製した。
【0087】
別途、支持体層として東洋紡績社製のポリエステルスパンボンド不織布(バルコンポHP6050G、坪量50g/m)を準備した。
【0088】
濾材層用スラリーを標準角形手抄き抄紙機を用いて抄き上げた後に支持体としてのポリエステルスパンボンド不織布と貼り合わせにより積層した後、表面温度120℃のシリンダードライヤーで乾燥させ、濾材層と支持体層とからなる液体濾過用フィルター濾材を得た。
【0089】
上記液体濾過用フィルター濾材に、タブサイズプレスにてバインダーであるアクリル系エマルジョンを含浸し、次いで、130℃のエアードライヤーで乾燥させて、実施例13の液体濾過用フィルター濾材を得た。
【0090】
(液体濾過用フィルター濾材の評価)
上記実施例6〜13及び比較例4〜5で作製した液体濾過用フィルター濾材について、以下の評価を行った(表2)。
【0091】
湿潤引張強度(単位:N/m):湿潤引張強度は、JIS P8135、及びJIS P8113に則り、フィルター濾材を巾15mm、長さ200mmに裁断し、20℃の純水に5分間浸した後、テンシロン測定機(オリエンテック社製、HTM−100)を用いて、フルスケール20kg(タテ測定時)、及び10kg(ヨコ測定時)で、破断時の荷重をおのおの10回測定し、その平均値を示した。
【0092】
濾過効率、濾過速度の測定:JIS第8種粉体を0.05%濃度になるように水に希釈したものを試験用液体として用い、以下の方法で測定した。
初期濾過効率(単位:%):濾材を水で湿潤した後、試験用液体100mlを濾過面積14cm、差圧△P=320mmHgで濾過し、濾過前後液の3〜10μm粒子数をリオン(株)製の液中微粒子計数器(KL−01)で測定した。
初期濾過速度(単位:cc/cm・min):上記濾過性能試験時の濾過時間から濾過速度を得た。
ライフ試験:上記試験液を用いて10回繰り返し濾過した後、上記試験と同様の方法で濾過効率、濾過速度を測定した。
【0093】
プリーツ(ひだ折り)加工性試験:サンプルをひだ状に加工し、加工性の非常に良いものを◎、良いものを○、やや悪いものを△、悪いものを×の4段階で評価した。
【0094】
【表2】
Figure 2004188409
【0095】
実施例6の液体濾過用フィルター濾材は、最適にフィブリル化したリヨセル繊維を濾材層に配合していることから初期濾過効率、ライフの濾過効率・濾過速度のいずれもバランスが取れており、放電加工機用濾材に適している。
【0096】
実施例7の液体濾過用フィルター濾材は、濾材層のフィブリル化したリヨセル繊維含有量が3%と少ないことから、初期濾過効率、ライフの濾過効率が実施例6の濾材よりやや劣るもの実用範囲であった。実施例8の濾材は、フィブリル化リヨセル繊維を濾材層に50%配合していることから初期濾過効率、ライフの濾過効率は非常に良好であり放電加工機用濾材に適しているが、濾過速度がやや遅くなっていた。一方、比較例4、5の濾材は、初期濾過速度は早いものの、初期、ライフの濾過効率が低く放電加工機用濾材には不適である。特に比較例4の濾材は、10回濾過を繰り返した後でも、濾液にやや濁りが見られた。これは、濾材中に捕捉されたJIS粉体が、テスト時の加圧によりリークしたためと考えられる。
【0097】
表2の実施例8において、濾材層および支持体層の密度比は適正範囲内であるが、濾材層、支持体層の密度が0.40以上であり、濾過速度がやや遅くなっているが使用できる範囲であった。
【0098】
表2の実施例9〜12の液体濾過用フィルター濾材は、実施例6の液体濾過用フィルター濾材に、熱可塑性樹脂を含浸せしめたものである。実施例9〜12の液体濾過用フィルター濾材は、湿引張強度が実施例6と比較して、いずれも良好な数値を示しており、ひだ折り加工適性が良好であり、濾過性能も優れていることがわかる。実施例11〜12では、実施例9と比較して、濾過性能が更に優れていることがわかる。これは、実施例9では、濾材層の微細な空隙を熱可塑性樹脂で埋めているが、実施例11〜12の液体濾過用フィルター濾材は、支持体層のみに熱可塑性樹脂が存在するために、固体粒子の捕捉能を保持しているためであると考えられる。また、実施例13の液体濾過用フィルター濾材は、支持体層にポリエステルのスパンボンド不織布を使用していることから湿引張強度が非常に優れている。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したごとく、本発明の濾材は、(A)剪断力を加えて幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化リヨセル繊維、(B)剪断力を加えて、繊維径2μm以上の幹部から繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化リヨセル繊維の、二つの状態のリヨセル繊維が存在し、また、(C)より繊維径の大きい有機繊維を適当に配合しているため、濾材の均一性、固体粒子の捕捉能、圧力損失といった性能をバランス良く発現することができる。また、本発明の濾材と支持体層を一体化させた本発明の液体濾過用フィルター濾材は、これら濾材としての性能の他に、機械的強度、加工特性も良好である。

Claims (11)

  1. (A)剪断力を加えて幹部から離脱して繊維径1μm以下にフィブリル化したリヨセル繊維、及び(C)繊維径1〜30μmの1種以上の有機繊維を含有することを特徴とする濾材。
  2. (B)剪断力を加えて、繊維径2μm以上の幹部から、繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化リヨセル繊維、及び(C)繊維径1〜30μmの1種以上の有機繊維を含有することを特徴とする濾材。
  3. (A)剪断力を加えて、幹部から離脱した繊維径1μm以下のフィブリル化リヨセル繊維、(B)剪断力を加えて、繊維径2μm以上の幹部から、繊維径1μm以下の枝部が発生したフィブリル化リヨセル繊維、(C)繊維径1〜30μmの1種以上の有機繊維を含有することを特徴とする濾材。
  4. (A)と(B)の濾材に対する総含有量が3〜70質量%、(C)の濾材に対する含有量が3〜97質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の濾材。
  5. 有機繊維の一部または全てが熱融着性バインダー繊維であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の濾材。
  6. 繊維径5μm以上の有機繊維で、ポリオレフィン系繊維、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、ビニロン系繊維、ナイロン繊維、再生繊維、天然繊維の少なくとも1種類を含み、且つ20〜150g/mの坪量からなる支持体層を請求項1〜5のいずれか記載の濾材と積層し一体化されてなることを特徴とする液体濾過用フィルター濾材。
  7. 濾材層の密度が0.1〜0.8g/cmであり、かつ支持体層の密度が0.05〜0.6g/cmであり、全体の密度が0.1〜0.6g/cmであることを特徴とする請求項6に記載の液体濾過用フィルター濾材。
  8. 液体濾過用フィルター濾材に対して、0.01〜10質量%の熱可塑性樹脂を含有することを特徴とする請求項6または7に記載の液体濾過用フィルター濾材。
  9. グラビア塗工方式によって、支持体層面に熱可塑性樹脂を含有させたことを特徴とする請求項8記載の液体濾過用フィルター濾材。
  10. 支持体層に、繊維状有機バインダーの少なくとも1種類を1〜70質量%含有することを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の液体濾過用フィルター濾材。
  11. 濾材面を上流側にセットして使用することを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載の液体濾過用フィルター濾材。
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