JP2004186419A - 減圧乾燥装置、塗布膜形成装置及び減圧乾燥方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】気密容器30内に、多孔質な整流板46をウエハ表面と対向するように設け、前記ウエハを囲むように、かつ密閉容器30内に露出するように多孔質体52を設け、この多孔質体52に前記塗布液中の溶剤を供給するための凹部31を設ける。前記容器30内を減圧排気すると、多孔質体52内に供給された溶剤が多孔質体52表面から飛散して溶剤が霧化され、溶剤が霧状に発生される。こうして前記ウエハの周縁近傍領域に前記溶剤を霧状に供給すると、他の領域よりも溶剤の乾燥が早い領域に溶剤が供給され、これによりウエハ面内における溶剤の蒸発の程度が揃うので、塗布液膜の平坦化を図ることができる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばレジスト等の塗布液が表面に塗布された基板を減圧雰囲気下で乾燥処理する減圧乾燥装置、この減圧装置を用いた塗布膜形成装置及び減圧乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フォトリソグラフィに用いられるレジスト膜の形成方法としては、基板を回転させながらレジスト液を塗布するスピンコーティング法が一般的であるが、最近においてノズルにより一筆書きの要領でレジスト液を塗布する方法が開発されつつある。このような塗布方法に使用されるレジスト液においては、レジスト成分を溶解する溶剤として通常揮発性の低い溶剤例えば高沸点シンナーが用いられ、この場合レジスト液を塗布した後、当該レジスト液を短時間で乾燥させるためには減圧乾燥を行うことが得策である。
【0003】
このため本発明者は例えば図15に示す減圧乾燥ユニットを検討している。この減圧乾燥ユニットは、蓋体10及び載置部11にて構成される密閉容器1を備え、当該蓋体10の天井部には排気口12が設けられている。この排気口12は圧力調整部である圧力調整バルブ13を介して真空ポンプ14と配管15で接続されており、密閉容器1の内部を所定の圧力まで減圧できるようになっている。
【0004】
ところで乾燥前のウエハ表面上の塗布液膜Rの状態は、例えば図16(a)に示すように、ウエハWの周縁領域において、塗布液自体の表面張力により角が丸くなっている。そのためこれを補正する整流板16がウエハW表面と対向するようにして設けられており、整流板16とウエハW表面との隙間にて外方向に向かう気流を生じさせ、塗布液膜Rから蒸発した溶剤成分を、整流板16とウエハW表面との間で外方向に向かって流れさせて、これにより塗布液膜Rの平坦化を図るようになっている。
【0005】
しかしながら、整流板16を設けて塗布液膜Rを外方向に向かって押し広げると、図16(b)に示すように、塗布液膜Rの周縁領域に液が集まり、当該領域では結果として周縁にかなり近い部位にて鋭く盛り上がっている状態になる。この理由については、塗布液膜Rでは端部から溶剤の乾燥が始まってしまい、ウエハの面内において溶剤の蒸発の状態が揃わず、またウエハ表面では外方向に向かう気流が形成されるので、この気流により塗布液中の溶剤が周縁領域に移動してしまうからと推察される。
【0006】
このため、本発明者らは、塗布液膜Rの周縁領域に溶剤を供給し、減圧乾燥の初期時における塗布液膜端部での乾燥の進行を抑えて、塗布液膜の溶剤の蒸発の程度をウエハ面内において揃えることにより、塗布液膜を平坦化することを検討している。このように塗布液の溶剤を供給することにより塗布膜の平坦化を図る技術としては、表面に塗布液が塗布された基板に対して、基板の周縁領域から、塗布液の溶剤の蒸気をキャリアガスと共に供給し、これにより基板表面の塗布液(レジスト液)の粘性を低下させ、この後所定の減圧乾燥処理を行うことにより、レジスト膜の表面の平坦化を図る構成が知られている(特許文献1)。
【0007】
また、塗布膜の平坦化を図る他の手法として、多孔質の整流板を設けることにより整流板の全面から均一に排気し、これにより基板の周縁領域における液の盛り上がりの発生を抑えることを検討している。このような構成としては、減圧乾燥装置において、整流板をポーラス材にて形成すると共に、整流板の外縁領域の同一円周上に多数の通気孔を均等に設け、これにより基板表面の塗布液(レジスト液)の溶剤の蒸発をウエハ面内全面で行わせ、レジスト膜の表面の平坦化を図る構成が知られている(特許文献2)。
【0008】
【特許文献1】特願2001−118723号公報(段落0081〜0091、図13)
【特許文献2】特願2001−118738号公報(段落0083図17)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特許文献1のような手法は、塗布液の溶剤の蒸気の供給と、減圧乾燥とを同時に行うものではなく、前記溶剤の供給を行ってウエハ表面の塗布液の粘度を低下させてから、減圧乾燥処理を行うものである。ここで前記溶剤蒸気の供給と減圧乾燥処理を同時に行うとすると、前記溶剤蒸気はキャリアガスと共に処理室内に供給されるので、当該処理室内の圧力が高くなってしまう。この際、減圧乾燥処理は溶剤沸点近くの圧力まで処理室内を減圧するようにしているが、溶剤蒸気とキャリアガスとを共に供給すると、前記所定の圧力まで減圧しにくくなり、結果として塗布液の溶剤の乾燥スピードが遅くなってしまう。
【0010】
また、特許文献2の構成では、減圧乾燥装置の排気口はチャンバ上部のほぼ中央に形成されているので、チャンバ内を排気すると整流板の全面から排気されるとはいっても、整流板の面内に亘って均一に排気されるのではなく、排気口に向かう気流が形成される。このため結果として基板の中央領域では溶剤が揮発しやすくなり、塗布液が基板の中央領域に引き寄せられ、周縁領域の膜厚が薄くなってしまう。
【0011】
本発明はこのような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、基板に塗布された塗布液を減圧乾燥させて塗布膜を得るにあたり、膜厚について高い面内均一性が得られる減圧乾燥装置及び減圧乾燥方法を提供することにある。本発明の他の目的は、この減圧乾燥装置を組み込むことにより、膜厚について高い面内均一性が得られる塗布膜形成装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の減圧乾燥装置は、塗布液が塗布された基板を減圧雰囲気下に置くことにより塗布液中の溶剤を乾燥させる減圧乾燥装置において、
基板を載置するための基板載置部がその内部に設けられ、当該基板を減圧雰囲気下に置くための気密容器と、
前記基板載置部に載置された基板の表面と隙間を介して対向するように設けられ、基板の有効領域と同じかそれ以上の大きさの整流板と、
前記気密容器内を減圧排気するための減圧排気手段と、
前記基板載置部に載置された基板の周縁近傍領域に、前記塗布液中の溶剤を霧状に供給するための溶剤霧化手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
ここで前記溶剤霧化手段は、基板載置部に載置された基板を囲むように、かつ密閉容器内に露出するように設けられた多孔質体と、この多孔質体に前記塗布液中の溶剤を供給するための溶剤供給部と、よりなり、
前記気密容器内を減圧排気することにより、多孔質体内に供給された溶剤が多孔質体表面から飛散して溶剤が霧化され、溶剤が霧状に発生されることを特徴とする。
【0014】
また前記溶剤供給部は、基板載置部に載置された基板を囲むように設けられ、内部に溶剤が供給される凹部よりなり、この凹部の開口部を塞ぎ、かつ前記凹部内の溶剤に接触するように前記多孔質体が設けられていることを特徴とする。さらに前記塗布液から溶剤が激しく蒸発している間に、前記溶剤霧化手段からの霧状の溶剤の発生を停止する停止指令を出力する制御部を備えるようにしてもよいし、第1の位置と第2の位置との間で移動自在に設けられ、前記第2の位置では、前記多孔質体の前記密閉容器内に露出した面を覆うためのカバー体をさらに設け、前記制御部から出力される停止指令は、前記カバー体を第1の位置から第2の位置に移動させるための指令であってもよい。
【0015】
さらに前記制御部から出力される停止指令は、多孔質体への塗布液中の溶剤の供給を停止するための指令であってもよい。さらにまた前記凹部内の溶剤を外部へ排出する溶剤排出部をさらに設け、前記制御部から出力される停止指令は、凹部内の溶剤の液面を多孔質体と接触しない位置まで下降させるように溶剤排出部を調整するための指令であってもよい。さらにまた気密容器内の圧力を検出するための圧力検出部を備え、制御部は圧力検出部の圧力検出値に基づいて、溶剤の供給停止のタイミングを決定するようにしてもよい。ここで前記整流板は多孔質材料により形成されていることが好ましい。
【0016】
このような装置では、塗布液が塗布された基板を減圧雰囲気下に置くことにより塗布液中の溶剤を乾燥させる減圧乾燥方法において、
基板を気密容器の内部に設けられた基板載置部に載置する工程と、
次いで基板載置部に載置された基板の表面と隙間を介して対向するように整流板を位置させる工程と、
続いて気密容器内を、前記塗布液から激しく溶剤成分が蒸発する圧力まで減圧排気する工程と、
前記塗布液から激しく溶剤成分が蒸発している間に、基板の周縁近傍領域に塗布液中の溶剤を霧状に供給する工程と、を備えたことを特徴とする減圧乾燥方法が実施される。この際、前記基板の周縁近傍領域に塗布液中の溶剤を霧状に供給し、次いで前記塗布液から溶剤が激しく蒸発している間に、前記基板の周縁近傍領域への塗布液中の溶剤の供給を停止する工程と、を備えることが好ましい。
【0017】
このような構成では、他の領域よりも塗布液中の溶剤が乾燥しやすい基板の周縁近傍領域に前記溶剤を霧状に供給しているので、基板面内において塗布液膜の溶剤の蒸発の状態が揃えられ、均一な膜厚を得ることができる。
【0018】
本発明の他の発明は、塗布液が塗布された基板を減圧雰囲気下に置くことにより塗布液中の溶剤を乾燥させる減圧乾燥装置において、
基板を載置するための基板載置部がその内部に設けられ、当該基板を減圧雰囲気下に置くための気密容器と、
前記基板載置部に載置された基板の表面と対向するように設けられ、基板表面と対向する面に、基板の外周縁部またはその近傍と対向し、かつ基板の周方向に沿って排気孔が形成された排気室と、
前記排気室と、前記基板載置部に載置された基板の表面との間に、これらと隙間を介して対向し、気密容器を区画するように設けられた多孔質な整流板と、
前記排気室を介して気密容器内を減圧排気するための減圧排気手段と、
を備えたことを特徴とする。この際、気密容器の上面に排気口が形成されると共に、多孔質な整流板と気密容器の上面との間に、その外縁と気密容器の側壁との間に排気孔となる隙間が形成されるようにプレートが設けられ、このプレートの上部側が排気室を構成するようにしてもよい。
【0019】
このような構成では、整流板を多孔質材料により構成すると共に、この整流板の上方側では基板の外周縁側から排気するようにしているので、基板表面ではほぼ均一な排気分布を得ることができる。このため基板面内において塗布液膜の溶剤の蒸発の状態が揃えられ、均一な膜厚を得ることができる。
【0020】
ここで前記溶剤成分が激しく蒸発している間とは、気密容器内を減圧していったときに減圧排気手段による排気と溶剤の蒸発とがバランスして気密容器内が溶剤の蒸気圧あるいはそれに近い蒸気圧になった状態であり、例えば溶剤の沸点に至るよりも少し高い圧力である。整流板の大きさに関し、基板の有効領域とは基板上の塗布膜が活用される領域であり、例えば半導体ウエハ、液晶ディスプレイガラス基板における半導体デバイスの形成領域をいう。また基板の周縁近傍領域とは、例えば基板の側端面を含み、基板の外縁から10mm程度内側まで領域をいう。
【0021】
【発明の実施の形態】
先ず本発明の減圧乾燥装置を説明する前に、当該減圧乾燥装置が組み込まれた塗布膜形成装置である塗布・現像装置の一例の構成について図1及び図2を参照しながら簡単に説明する。図中B1は基板であるウエハWが例えば13枚密閉収納されたキャリアCを搬入出するためのキャリア載置部であり、キャリアCを複数個載置可能な載置部20aを備えたキャリアステーション20と、このキャリアステーション20から見て前方の壁面に設けられる開閉部21と、開閉部21を介してキャリアCからウエハWを取り出すための受け渡し手段A1とが設けられている。
【0022】
キャリア載置部B1の奥側には筐体22にて周囲を囲まれる処理部B2が接続されており、この処理部B2には手前側から順に加熱・冷却系のユニットを多段化した棚ユニットU1,U2,U3と、後述する塗布・現像ユニットを含む各処理ユニット間のウエハWの受け渡しを行う主搬送手段A2,A3とが交互に配列して設けられている。即ち、棚ユニットU1,U2,U3及び主搬送手段A2、A3はキャリア載置部B1側から見て前後一列に配列されると共に、各々の接続部位には図示しないウエハ搬送用の開口部が形成されており、ウエハWは処理部B1内を一端側の棚ユニットU1から他端側の棚ユニットU3まで自由に移動できるようになっている。また主搬送手段A2、A3は、キャリア載置部B1から見て前後方向に配置される棚ユニットU1,U2,U3側の一面部と、後述する例えば右側の液処理ユニットU4,U5側の一面部と、左側の一面をなす背面部とで構成される区画壁23により囲まれる空間内に置かれている。また図中24a、24bは各ユニットで用いられる処理液の温度調節装置や温湿度調節用のダクト等を備えた温湿度調節ユニットである。
【0023】
液処理ユニットU4,U5は、例えば図2に示すように塗布液(レジスト液)や現像液といった薬液供給用のスペースをなす収納部25の上に、塗布ユニット(COT)26、現像ユニットDEV及び反射防止膜形成ユニットBARC等を複数段例えば5段に積層した構成とされている。また既述の棚ユニットU1,U2,U3は、液処理ユニットU4,U5にて行われる処理の前処理及び後処理を行うための各種ユニットを複数段例えば10段に積層した構成とされており、その組み合わせは塗布ユニット26にて表面に塗布液が塗られたウエハWを減圧雰囲気下で乾燥し、当該塗布液中に含まれる溶剤を蒸発させるための減圧乾燥装置3、ウエハWを加熱(ベーク)する加熱ユニット、ウエハWを冷却する冷却ユニット等が含まれる。
【0024】
処理部B2における棚ユニットU3の奥側には、例えば第1の搬送室26及び第2の搬送室27からなるインターフェイス部B3を介して露光部B4が接続されている。インターフェイス部B3の内部には処理部B2と露光部B4との間でウエハWの受け渡しを行うための2つの受け渡し手段A4、A5の他、棚ユニットU6及びバッファキャリアC0が設けられている。
【0025】
この装置におけるウエハの流れについて一例を示すと、先ず外部からウエハWが収納されたキャリアCが載置部20aに載置されると、開閉部21と共にキャリアCの蓋体が外されて受け渡し手段A1によりウエハWが取り出される。そしてウエハWは棚ユニットU1の一段をなす受け渡しユニット(図示せず)を介して主搬送手段A2へと受け渡され、棚ユニットU1〜U3内の一の棚にて、塗布処理の前処理として例えば反射防止膜形成処理、冷却処理が行われ、しかる後塗布ユニット26にてレジスト液が塗布される。次いで本発明の減圧乾燥装置3にて減圧乾燥がなされウエハW表面にレジスト膜が形成されると、ウエハWは棚ユニットU1〜U3の一の棚をなす加熱ユニットで加熱(ベーク処理)され、更に冷却された後棚ユニットU3の受け渡しユニットを経由してインターフェイス部B3へと搬入される。このインターフェイス部B3においてウエハWは例えば受け渡し手段A4→棚ユニットU6→受け渡し手段A5という経路で露光部B4へ搬送され、露光が行われる。露光後、ウエハWは逆の経路で主搬送手段A2まで搬送され、現像ユニットDEVにて現像されることでレジストマスクが形成される。しかる後ウエハWは載置部20a上の元のキャリアCへと戻される。
【0026】
ここで本発明に係る減圧乾燥装置3の前段にある上述の塗布ユニット26において、例えばレジスト成分と溶剤とを混ぜ合わせて成る塗布液(レジスト液)RをウエハW表面に塗布する手法について図3を用いて簡単に説明する。塗布ユニット26の基板処理空間内において、図示しない基板保持部により水平に保持されたウエハWの表面側に対向するように設定された塗布液Rの供給ノズル28を一方向(図中X方向)に往復させながら塗布液をウエハWに供給する。この場合予定とする塗布領域外に塗布液Rが供給されないようにプレート29が設けられている。また供給ノズル28が基板の一端面から他端面に移動すると、そのタイミングに合わせて図示しない移動機構によりウエハWがそれに交差する方向に間欠送りされる。このような動作を繰り返すことにより、いわゆる一筆書きの要領で塗布液RがウエハWに塗布される。
【0027】
続いて本発明に係る減圧乾燥装置3の実施の形態について図4を用いて説明する。この減圧乾燥装置3は気密容器30を備えており、この気密容器30内には塗布液が塗布されたウエハWを載置するための基板載置部である載置台31が設けられている。更に載置台31には、載置したウエハWの温度を調節するための温度調整部32例えばペルチェ素子からなる冷却部が埋設されていて、載置台31と温度調整部32とにより温調プレートが構成されている。なお詳しくはウエハWが載置台31の表面から僅かな隙間、例えば0.1mm程度浮いた状態で載置されるようにウエハWの裏面側の周縁に対応する位置に基板保持用の突起部31aが設けられている。
【0028】
また載置台31には、ウエハWを搬入出する際にウエハWの裏面を下方向から支持して昇降するように基板支持ピン33が、載置台31を上下方向に貫通し、ベース体34aを介して昇降機構34により突没自在に設けられており、ウエハWは例えば主搬送手段A2,A3と基板支持ピン33との協働作用により載置台31に載置される。
【0029】
載置台31の上方側には、蓋体4が図示しない蓋体昇降機構により昇降自在に設けられている。この蓋体4はウエハWの搬入出時には上昇し、減圧乾燥を行う時には下降して、蓋体4と載置台31とにより気密容器30を形成する。また蓋体4の天井部には中心付近に排気口41が設けられ、この排気口41は例えば排気管からなる排気路42を介して真空排気手段である真空ポンプ43と接続されている。そして排気路42の途中には、気密容器30側から順に、流量調整部44例えば流量調整バルブ及びメインバルブ45が設けられており、さらに排気路42内の圧力を検出するための圧力検出部40が設けられている。
【0030】
また載置台31の上方側には、ウエハWの表面と対向するようにウエハWの有効領域と同じかそれよりも大きい整流板46が設けられている。前記ウエハWの有効領域とはウエハW上の塗布膜が活用される領域であり、この場合半導体デバイスの形成領域をいう。本発明では整流板46は多孔質材料により、ウエハWよりも少し大きい円形状に形成されている。ここで多孔質材料とは、例えば開口率が0.5程度の材料であり、このような材料としては例えば炭化ケイ素(SiC)、アルミナ等のセラミックス材を用いることができる。この整流板46の具体例を挙げると、12インチサイズのウエハを処理する場合には、口径が305mm〜350mm程度、厚さが3mm〜10mm程度のセラミックス材よりなる多孔質材料により構成され、例えば整流板46裏面側とウエハW表面側との離間距離は、例えば0.5mm〜10mm程度に設定されている。
【0031】
前記整流板46は、その周縁部を例えば3ヵ所で支持部材47により支持されており、これら支持部材47は載置台31を貫通し、昇降ベース48aを介して昇降機構48により例えば高さ位置を変更できるように構成されている。
【0032】
前記載置台31の、当該載置台31に支持されたウエハの外方側近傍領域には、ウエハの外周縁を囲むように例えば環状の凹部51が形成され、この凹部51の上部側開口部は多孔質体52により気密に塞がれている。この際多孔質体52は上部側表面が密閉容器30内に露出するようになっている。多孔質体52としては、例えば開口率が0.5程度の材料、例えばSiCやアルミナ等のセラミックス材を用いることができる。この多孔質体52の具体例を挙げると、幅が3mm〜10mm程度、厚さが1mm〜5mm程度のセラミックス材よりなる多孔質材料により構成され、多孔質体52の内面がウエハ外端より1.5mm程度離れた位置に設けられる。前記凹部51はポンプP1及びバルブV1を備えた溶剤供給路53により塗布液中の溶剤を貯留する溶剤タンク54と接続されており、当該凹部51内に溶剤が供給されるようになっている。
【0033】
この例では、多孔質体52と溶剤が供給された凹部51が、前記ウエハWの周縁近傍領域に前記塗布液中の溶剤を霧状に供給するための溶剤霧化手段に相当し、前記凹部51、溶剤供給路53、溶剤タンク54が溶剤供給部に相当する。
【0034】
図中55は、前記多孔質体52の前記露出部表面全体を覆うことができる大きさの例えば環状のカバー体であり、昇降軸56aを介して昇降機構56により昇降自在に構成されており、溶剤霧化手段からウエハ周縁近傍領域に溶剤を供給する第1の位置、つまり多孔質体52の上方側であって、例えばウエハW表面よりもカバー体55下面が上方側に位置する位置(図5(a)参照)と、前記溶剤の供給を停止する第1の位置よりも低い第2の位置、つまりカバー体55が多孔質体52の露出部表面と接触して、これにより密閉容器30内における多孔質体の露出部分を全て覆う位置(図5(b)参照)との間で昇降するようになっている。ここでカバー体55が第2の位置にあるときには、多孔質体52の露出部分を全て覆うことができるように、多孔質体52の露出部表面は例えば載置台2表面より僅かに低い高さレベルになるように構成されている。
【0035】
なお図中35,49,57は基板支持ピン23および支持部材47、昇降軸56aの貫通孔を介して気密容器30内の減圧状態が破られないようにするためのベローズである。また昇降機構34,48,56、温度調整部32、バルブV1、ポンプP1の動作は制御部6により制御されるようになっている。
【0036】
制御部6は、例えばレジスト液の種類とレジスト液の膜厚毎に、密閉容器30内の排気流量と、前記密閉容器30内の圧力の経時変化を記憶している。この例では、レジスト液の種類が決まると溶剤の種類及びレジスト成分の濃度が決まり、更にレジスト液の膜厚が決まると溶剤の量が決まってくるため、溶剤の種類と溶剤の量とに応じてレジスト膜の膜厚の面内均一性が良好になる排気流量が設定されている。従って排気流量の設定値と、この排気流量で密閉容器30内を排気したときの当該容器30内の圧力の経時変化の設定値とが格納されている。
【0037】
ここで密閉容器30内の圧力は例えば時間に対する設定値の時系列データとして記憶されており、図6(気密容器30内の圧力と時間との相関関係を示す特性図)により後で詳述するが、気密容器30内が大気圧から減圧され、レジスト液膜中の溶剤が激しく蒸発し始める時刻がt1、レジスト液膜中の溶剤が激しく蒸発している間であって、カバー体55が第1の位置から第2の位置に移動するタイミングはt2、レジスト液膜中の溶剤の蒸発が終了した時刻がt3となっている。t2のタイミングは、例えばt1を出力した時点(圧力検出値が図6に示す圧力P1になった時点)から予め設定した時間が経過した後に相当する。
【0038】
続いて本発明の作用について図6および図7を参照しながら説明する。図7は減圧乾燥処理の流れを示すフローチャートである。先ず蓋体4が上昇した状態で例えば12インチサイズのウエハWが主搬送手段A2,A3により搬入され、更に基板支持ピン33との協働作用により載置台31に載置される。このウエハはレジスト成分を溶剤に溶解した塗布液であるレジスト液が図3記載の塗布手法にて例えば液厚0.03mm程度に塗布されている。
【0039】
次いで蓋体4が下降してウエハWの周囲を囲む気密容器30が形成される。続いて整流板46が下降して、整流板46下面がウエハW表面から例えば1〜5mm離れた高さ位置に設定される。またカバー体55は前記第1の位置に高さ位置が設定される。このとき温度調整部32によりウエハWの温度が所定の温度例えば18℃に設定される。そして時刻t0にてメインバルブ43が開いて減圧排気が開始される(ステップS1)。
【0040】
一方制御部6は、例えばオペレータによるプロセスレシピの選択に基づいて、そのレシピに対応する排気流量の設定値パターンが選択される。プロセスレシピを選択するとレジスト液の種類及び塗布ユニット26で塗布されるレジスト液の膜厚が決まるので、これらに対応する排気流量の設定値が決まることになる。
【0041】
この例では、排気流量の設定値は例えば100リットル/分であり、この設定値に基づいて流量調整部44の開度が調整され、図6に示すように気密容器30内の圧力が急速に低下する。制御部6は圧力検出部40からの圧力検出値に基づいて気密容器30内の圧力を監視し、圧力がP1以下になったか否か判断する(ステップS2)。この圧力P1は、例えば塗布液中の溶剤の蒸気圧よりもわずかに高い圧力、即ち溶剤が沸騰する少し手前の状態となる圧力であり、そのため当該溶剤が激しく蒸発し始める。気密容器30内はウエハWの温度で決まる溶剤の蒸気圧まで下げて沸騰状態にしてもよいが、レジスト膜の荒れを回避するためには沸騰に至る少し手前の状態が好ましい。溶剤が激しく蒸発する圧力の値は、例えばおよそ1.33kPa(1Torr)前後である。なお大気圧から圧力P1まで減圧する工程は圧力制御で行ってもよい。
【0042】
このときウエハWの表面から溶剤が激しく蒸発する。一方密閉容器30内では、容器30の中央上部側に排気口41が形成されているため、排気口41に向かう気流が形成される。また前記整流板46は多孔質材料により構成されているため、整流板46の全面を通して排気が行われ、図5(a)に示すように、前記ウエハ表面から蒸発した溶剤の蒸気は、整流板46内を通過して排気口41に向かって流れる。
【0043】
一方密閉容器30内を排気することにより、凹部51に貯留される塗布液の溶剤が多孔質体52に吸引されていき、さらに多孔質体52表面から溶剤のミストとして密閉容器30内に飛散していく。つまり前記溶剤は多孔質体52により霧化された状態で霧状に密閉容器30内に供給される。この際、既述のように容器30内では排気口41に向かう気流、つまり容器30内において周縁領域から中央領域に向かう気流が形成されているので、前記溶剤のミストもこの気流に従って飛散し、ウエハWの周縁近傍領域がミストに曝されることになる。ここで前記ウエハの周縁近傍領域とは、ウエハの側端面及び、外端縁から10mm程度内側の領域である。
【0044】
こうして時間t2までウエハの周縁近傍領域に溶剤を霧状に供給しながら、減圧乾燥を進行させる。ところで図8はウエハW上のレジスト液の液膜から溶剤が蒸発し、レジスト成分が残ってレジスト膜が形成されるときの周縁部の表面形状を模式的に示す図であり、時刻t1の時点では101の符号で示すようにウエハの周縁領域は表面張力で丸まった状態にある。そして時刻t1から時刻t2までは、塗布液中の溶剤成分が激しく蒸発している間であり、容器30内では周縁領域から中央領域に向かって排気されていく状態である。
【0045】
ここで減圧乾燥の初期時では塗布液膜は端部から前記溶剤が蒸発していき、またこの例では周縁領域から中央領域に向かう気流が発生するので、周縁領域では中央領域よりも溶剤が少なく、塗布液膜の面内において溶剤の蒸発の程度が揃ってない状態である。従って塗布液膜の周縁近傍領域に溶剤を霧状に供給すると、乾燥が進んだり、溶剤が中央側に流動して行ってしまって溶剤の足りない部分が溶剤ミストで補われることになる。このため図8の符号102に示すように周縁部の液面がわずかに盛り上がった状態となるものの、塗布液膜全面に亘って溶剤の蒸発の状態が揃えられ、塗布液膜の形状を補正することができる。
【0046】
またこのままウエハの周縁近傍領域に溶剤のミストを供給し続けると、溶剤の乾燥に時間がかかりスループットが悪化してしまう。そこで図8の符号102に示すように周縁部の液面がわずかに盛り上がった時点(時刻t2)で溶剤ミストの供給を停止する。つまりカバー体55の昇降機構56に制御部6より溶剤ミストの供給を停止する停止指令を出力する。そしてカバー体55を前記第1の位置から第2の位置まで下降させて多孔質体52の密閉容器30内における露出部分を覆い、これにより溶剤ミストの発生を停止する。この結果、塗布液膜の溶剤成分の蒸発がより盛んに行われるが、既に溶剤がある程度蒸発して塗布液膜の流動性が少なくなっているので、図8の符号103に示すように補正した形状を維持したままあるいはその形状に近い状態で残りの溶剤を短時間で蒸発させることができる。
【0047】
この際、溶剤ミストの供給停止のタイミングは例えば時間で管理しており、圧力がP1以下になった時点から制御部6内に設けられた図示しないタイマーを駆動し、予め設定した時間tsが経過したか否か判断し(ステップS3)、時間tsが経過した時刻t2にて、カバー体55を第2の位置まで下降させて溶剤ミストの発生を停止する(ステップS4)。
【0048】
時刻t3には溶剤の殆どが蒸発し、これ以降は気密容器30内に残存する溶剤蒸気及び空気が排気されて圧力が急速に低下し始めるが、この圧力の下降段階においても、レジスト膜中に残っているわずかな溶剤が蒸発する。制御部6は常時圧力検出値を監視しており、圧力がP2以下になったか否かを判断し(ステップS5)、P2以下になったときにメインバルブ45を閉じて減圧排気を停止し(ステップS6)、図示しない給気手段によりパージ用の気体例えば窒素等の不活性ガスを供給して気密容器30内を大気圧に復帰させる(ステップS7)。なお圧力P2はレジスト膜中の溶剤がほぼ完全に蒸発されたときの圧力に相当する大きさである。気密容器30内が大気圧に復帰した後、蓋体4が開いてウエハWが載置台31から搬出される。
【0049】
以上において、カバー体55を下降させて溶剤ミストの供給を停止するタイミングについては、レジスト液の種類(例えば溶剤の種類、レジスト成分の濃度)及び塗布液の膜厚毎に予め実験を行って、膜厚について高い面内均一性が得られるタイミングを見つけて設定することができる。
【0050】
更にまたレジスト膜がほぼ完全に乾燥した時点の判断は、圧力検出値に基づいて行う代わりに時間で管理してもよく、例えば減圧排気を開始した時点からあるいは圧力がP1になった時点から予め設定した時間が経過したことを認識して行うようにしてもよい。
【0051】
上述の実施の形態によれば、減圧乾燥処理の初期時に、ウエハの周縁近傍領域に塗布液の溶剤を霧状に供給しているので、塗布液中の溶剤成分が激しく蒸発している間において、溶剤の蒸発が進み、足りない部分が溶剤ミストで補われる。これにより、塗布液膜の溶剤の乾燥状態を面内において制御でき、こうして塗布液膜の形状が補正され、塗布液膜の平坦化を図ることができる。またある程度塗布液膜の形状が補正された後に、溶剤ミストの供給を停止して排気することにより、残りの溶剤を短時間で蒸発させ、減圧乾燥時間を短くすることができて、スループットの向上を図ることができる。
【0052】
さらに整流板46を多孔質材料により構成しているので、整流板46の全面から均一に排気することができ、ウエハ周縁近傍領域への溶剤ミストの供給とあわせて、均一な膜厚を確保することができる。
【0053】
この際、溶剤を霧状に供給すると、塗布液中の溶剤は液体状態で密閉容器30内に入り、ここで気化することになる。一方溶剤を気体状態で密閉容器30内に供給すると、蒸気圧に応じた蒸気しか供給できない。この結果、霧状態で供給する場合は気体状態で供給する場合に比べて分子密度が高くなり、このためミストが供給されるウエハの周縁近傍領域における溶剤の揮発抑制効果が大きく、結果としてウエハ面内における溶剤の揮発状態を効率よく揃えることができ、塗布液膜の高い面内均一性を確保することができる。
【0054】
また溶剤を気体状態で供給するときには、キャリアガスを伴うので、容器内の圧力が高くなってしまう。従って密閉容器内を所定の圧力まで減圧しにくくなり、溶剤の乾燥速度が遅くなり、スループットが低下してしまう。これに対し本発明では多孔質体52に溶剤を供給すると共に、容器30内を減圧することにより溶剤を霧状に供給できるので、所定の圧力まで減圧しながら局所的に溶剤を供給でき、有効である。
【0055】
また整流板46や多孔質体52の大きさを調整することにより、排気状態が調整され、これにより塗布液膜の溶剤雰囲気を制御でき、塗布液膜の形状を制御することができる。さらに溶剤霧化手段からの溶剤の供給量を制御することにより、溶剤の乾燥時間を制御することができる。
【0056】
続いて溶剤霧化手段の他の例について図9により説明する。この例は、載置部31の、当該載置部31に保持されたウエハWの周囲に形成された例えば環状の凹部71よりなる溶剤貯留部と、この凹部71の上部側開口部を気密に覆うと共に、前記ウエハの周縁近傍領域に対して溶剤を霧状に供給できるように、前記ウエハの外方側において、ウエハ側面及びその近傍領域に対向する面と、ウエハよりも上方側の位置で前記面から内側に屈曲する面を有し、断面形状が逆L字状に形成された例えば環状の多孔質体72と、前記溶剤貯留部に、塗布液の溶剤を慮流するための溶剤タンク73から溶媒を循環供給するための、バルブV2とポンプP2とを備えた溶剤循環供給路74と、を備えている。この例では、凹部71と、溶剤タンク73と、溶剤循環供給路74とにより溶剤供給部及び溶剤排出部とが構成されており、制御部6よりバルブV2とポンプP2との動作が制御されるようになっている。前記多孔質体72としては、例えば開口率が0.5程度の材料、例えばSiC、アルミナ等のセラミックス材等を用いることができる。この多孔質体72の具体例を挙げると、例えばSiC等のセラミックス材により構成され、幅が3mm〜10mm程度、ウエハWよりも上方側の長さが1mm〜10mm程度、多孔質体72の内面がウエハ外端より1mm程度離れた位置に設けられる。その他は上述の図4に示す減圧乾燥装置と同様に構成されている。
【0057】
そして減圧乾燥工程では、バルブV2を開いてポンプP2により溶剤タンク73から凹部71に、多孔質体72の少なくとも下面が溶剤と接触するように、塗布液中の溶剤を供給する。このようにすると、既述の例と同様に、多孔質体72の内部に塗布液中の溶剤が吸引され、さらには多孔質体72表面から溶剤が霧状に飛散していき、ウエハ周縁近傍領域に霧状の溶剤が供給される。
【0058】
次いで溶剤ミストの供給を停止するときには、時刻t2の少し前、例えば5秒程度前に制御部6によりバルブV2とポンプP2とに停止指令が出力される。つまりバルブV2を開き、ポンプP2の作動を停止する指令が出力され、凹部71から溶剤タンク73に、多孔質体72と溶剤とが接触しない液面レベルまで、所定量の溶剤が排出される(図9(b)参照)。これにより多孔質体72内に溶剤が供給されないので溶剤ミストの発生が抑えられる。この際凹部71から溶剤を排出するタイミングは、多孔質体72内に残存している溶剤の残留量を考慮し、時刻t2のタイミングで溶剤ミストの発生が停止されるように、予め実験等を行い、決定される。また再び減圧乾燥を行うときには、溶剤タンク73から凹部71内に前記溶剤を、多孔質体72と溶剤とが接触する液面レベルまで供給する。
【0059】
このような構成においても、減圧乾燥時に塗布液中の溶剤を霧状にウエハの周縁近傍領域に供給し、次いで溶剤の供給を停止することができるので、上述の例と同様の効果が得られる。また、多孔質体72がウエハの外方側に、ウエハの側面を囲むように設けられているので、霧状の溶剤をより効率よくウエハの周縁近傍領域に供給することができる。
【0060】
続いて溶剤霧化手段のさらに他の例について図10により説明する。この例は、載置台31に保持されたウエハの周縁近傍領域に対して溶剤を霧状に供給できるように、前記ウエハの外方側において、ウエハ側面及びその近傍に対向する面と、ウエハよりも上方側の位置で前記面から内側に屈曲する面を有し、断面形状が逆L字状に形成された多孔質体75と、この多孔質体75に溶剤を供給するための溶剤供給部とより構成され、前記溶剤供給部は、塗布液中の溶剤を貯留するための溶剤タンク76と、このタンク76から多孔質体75に溶剤を供給するための、バルブV3とポンプP3とを備えた溶剤供給路77とよりなる。
【0061】
また前記多孔質体75は、当該多孔質体75の一面例えば載置部31に保持されたウエハWに対向する内側の面を除いて、この多孔質体75を覆うカバー体78を備えており、このカバー体78は、昇降軸79aを介して昇降機構79により昇降自在に構成され、カバー体78が下降したときには、前記多孔質体75が載置部31内に収納されるようになっている。
【0062】
つまりカバー体78が、溶剤霧化手段からウエハ周縁近傍領域に溶剤を供給する第1の位置、つまり多孔質体75のカバー体78で覆われていない露出面が、例えばウエハの側方側に位置する位置(図10(a)に示す位置)と、前記溶剤の供給を停止する第1の位置よりも低い第2の位置、つまり多孔質体75の露出部表面が載置台31内部に位置し、これにより密閉容器30内において多孔質体75の露出部分が存在しない位置(図10(b)に示す位置)との間で昇降するようになっている。ここでカバー体78が第2の位置にあるときには、カバー体78上面の裏面側が載置台31のウエハの外方側に設けられたシール部材31bと接触し、カバー体78上面と載置台31との間が気密にシールされるようになっている。図中79bはベローズである。
【0063】
前記バルブV3とポンプP3、昇降機構79の動作は制御部6より制御されるようになっている。また前記多孔質体75としては、例えば開口率が0.5程度の材料、例えばSiCやアルミナ等のセラミックス材等を用いることができる。この多孔質体75の具体例を挙げると、例えばSiC等のセラミックス材よりなる多孔質材料により構成され、幅が3mm〜10mm程度、載置部31よりも上方側の長さが1mm〜10mm程度、多孔質体75の内面がウエハ外端より1mm程度離れた位置に設けられる。その他は上述の図4に示す減圧乾燥装置と同様に構成されている。
【0064】
このような構成では、ウエハWに対して塗布液中の溶剤のミストを供給するときには、多孔質体75を前記第1の位置に上昇させ、当該多孔質体75にバルブV3を開き、ポンプP3により溶剤供給路77を介して前記溶剤を供給すると共に、密閉容器30内を排気することにより、既述のようにウエハの周縁領域に溶剤のミストが供給される。そして溶剤ミストの供給を停止するときには、制御部6によりカバー体78に第2の位置まで下降するように停止指令を出力すると共に、バルブV3を閉じ、ポンプP3を停止する指令を出力し、こうしてカバー体78上面を載置部31表面のシール部材31bに接触させることにより、多孔質体75を載置部31内に収納し、当該多孔質体75よりの溶剤ミストの飛散を防止する。
【0065】
このような構成においても、減圧乾燥時に塗布液中の溶剤を霧状にウエハの周縁近傍領域に供給し、次いで溶剤の供給を停止することができるので、上述の例と同様の効果が得られる。また、多孔質体75がウエハの外方側に、ウエハの側面を囲むように設けられているので、霧状の溶剤をより効率よくウエハの周縁近傍領域に供給することができる。
【0066】
以上において、本実施の形態では必ずしも整流板は多孔質材料により構成する必要はなく、この場合においてもウエハの周縁近傍領域に溶剤のミストを供給することにより、塗布液膜の周縁領域での乾燥を抑えて、ウエハ面内において塗布液中の溶剤の蒸発の程度が揃えられ、塗布液膜の平坦化を図ることができる。
【0067】
例えばウエハ表面と整流板との離間距離を2mm以上大きくすると、密閉容器30内を排気したときの、ウエハと整流板との間での中央から外方側に向かう気流の発生が抑えられ、ウエハの周縁領域では丸みが形成される。従ってこの領域に溶剤のミストを供給することにより、ウエハの面内全体に亘って溶剤の蒸発の程度が抑えられて、塗布液膜の平坦化を図ることができる。ここでウエハと整流板との離間距離が小さい場合には、整流板の水平度に高い精度が必要であり、またレジスト膜が整流板の表面の粗さの影響を受けやすいので、膜厚のプロファイルが乱れやすいという問題があり、整流板の高い表面精度が要求されず、また水平度調整が容易になるという観点からは、前記離間距離を大きくすることが要請されているので、この構成も有効である。
【0068】
また図9や図10の構成では、多孔質体をウエハの側端面に対向するように配置しているので、多孔質体より発生したミストは、ウエハの周縁領域に拡散しやすく、塗布膜の形状を効率よく補正することができ、有効である。さらに図4や図10に示す構成などのように、多孔質体にカバー体を設ける場合には、多孔質体の直ぐ上方側にカバー体が存在し、このカバー体は溶剤の通過を阻止するので、発生した溶剤ミストの外方側への飛散が抑えられ、より効率よく、ウエハの周縁近傍領域に溶剤ミストを供給することができる。さらにまた多孔質体は必ずしも環状でなくてもよく、ウエハの周縁を囲むように、環状体を分割した状態で設けるようにしてもよい。
【0069】
続いて本発明の第2の実施の形態について図11を用いて説明する。この例の減圧乾燥装置8について、上述の減圧乾燥装置3と異なる点を中心にして説明すると、図中81は載置台31の上方側に、載置台31に保持されたウエハWの表面と対向するように設けられた整流板であり、この整流板は多孔質な材料により密閉容器80内の空間を上下に区画するように設けられている。ここで多孔質な材料とは、例えば開口率が0.5程度の材料であり、このような材料としては例えばSiCやアルミナ等のセラミックス材等を用いることができる。この整流板81の具体例を挙げると、4mm〜15mmの厚さのSiCよりなるセラミックス材により構成され、例えば整流板81裏面側と、載置台31に保持されたウエハW表面側との離間距離は、例えば0.8mm〜2mm程度に設定されている。
【0070】
前記整流板の上方側には、整流板81と対向するようにバッファ板(プレート)82が設けられている。このバッファ板82は例えば1mm〜5mm程度の厚さのステンレスやアルミニウムより構成され、例えばバッファ板82裏面側と整流板81表面側との離間距離は、例えば1mm〜10mm程度、バッファ板82外縁と密閉容器80内壁面との離間距離は例えば3mm〜10mm程度に設定されている。これによりバッファ板82と密閉容器80の内面との間には、環状の排気孔が形成されることになる。その他の構成、例えば載置台31の構造や、密閉容器80の排気機構等は上述の実施の形態と同様である。
【0071】
この実施の形態では、バッファ板82と密閉容器80との隙間が排気孔の役割を果たすので、バッファ板82とその上部側の密閉容器80により排気室が形成されることになり、整流板81から見て排気孔が周縁側に設けられていることになる。
【0072】
このような構成では、図12(a)に示すように、密閉容器80内を減圧排気すると、多孔質な整流板81全面から排気が行われ、気体はバッファ板82は通過できないので、整流板81とバッファ板82との間では、中央領域から周縁領域に向かう気流が形成され、バッファ板82と密閉容器80内壁面との間の排気孔を介して再び排気口41に向けて流れて行く。
【0073】
ここで密閉容器80内に多孔質の整流板81のみを設けた場合には、図12(b)に示すように、気流は整流板81を介して容器80の上部側中央に設けられた排気口82に向かい、周縁領域から中央に向かう気流が形成されるので、中央領域での溶剤の揮発が進み、この領域に周縁領域からの溶剤が移動していくので、図に示すように塗布液膜Rでは周縁部の膜厚が薄くなってしまう。またバッファ板82のみを設けた場合には、図12(c)に示すように、ウエハWとバッファ板82との間では中央領域から周縁領域に向かう気流が形成されるので、周縁領域での溶剤の揮発が進み、この領域に中央領域からの溶剤が移動していくので、図に示すように塗布液膜Rでは周縁部で盛り上がりが発生する。
【0074】
これに対し、この実施の形態のように、整流板81の上方側にバッファ板82を設けると、整流板81による中央に向かう気流と、バッファ板82による周縁に向かう気流との組み合わせにより、ウエハWと整流板81との間では、排気がウエハの面内において揃い、ウエハ面内において溶剤の蒸発の程度が揃うので、塗布液膜Rでは膜厚をほぼ均一にすることができる。
【0075】
この例では、多孔質の整流板81の上方側にて、ウエハの外縁領域から排気を行う構成であればよく、例えば図13に示すように、載置台31と共に密閉容器90を構成する蓋体91の上面に、整流板81の外縁領域において、周方向に等間隔に形成される多数の略円形の排気孔92を形成し、この上方側に排気室93を設け、この排気室93に排気路42を接続して、密閉容器90内を排気するようにしてもよい。
【0076】
【実施例】
(実施例1)
図11に示す減圧乾燥装置において、レジスト液が厚さ0.03mm程度に塗布されたウエハに対して、ウエハ温度18℃、排気流量1000リットル/分の下、所定の減圧乾燥処理を行い、処理後のレジスト膜厚をウエハ面内において測定した。このときのウエハ周縁領域におけるレジスト膜厚を図14に実線により示すが、横軸のウエハ上の位置はウエハ中心からの距離を示し、75mmの位置がウエハ外縁部に相当する。このとき、整流板81の材質はSiC、厚さは5mm、ウエハW表面側との離間距離は3mm、バッファ板82の材質はアルミニウム、厚さは2mm、整流板81表面側との離間距離は5mmとした。
【0077】
(比較例1)
実施例1と同様の減圧乾燥装置において、整流板81を多孔質体により構成し、バッファ板82を設けない構成として、同様の実験を行った。このとき整流板81の材質はSiC、厚さは5mm、ウエハW表面側との離間距離は3mmとした。この結果を図14に一点鎖線により示す。
【0078】
(比較例2)
実施例1と同様の減圧乾燥装置において、整流板81を通気性のないタイプとし、バッファ板82を設けない構成として、同様の実験を行った。このとき整流板81の材質はアルミニウム、厚さは5mm、ウエハW表面側との離間距離は3mmとした。この結果を図14に点線により示す。
【0079】
以上により、比較例1ではウエハ中心からの距離が70mmの位置から膜厚が徐々に薄くなって丸みが発生し、また比較例2ではウエハ中心からの距離が73mmの位置にて膜厚が急激に厚くなるのに対し、実施例ではウエハ中心からの距離が73mmの位置まで膜厚がほぼ均一であり、ウエハの周縁領域における塗布液膜の丸みや急激な盛りあがりの発生を抑え、塗布液膜の平坦化を図ることができることが認められた。
【0080】
以上において本発明は、塗布ユニットとしては、上述の例に限らず、基板のほぼ中心に塗布液を供給し、基板の回転力により塗布液を広げて塗布するタイプを用いるようにしてもよい。また基板として半導体ウエハ以外の基板、例えばLCD基板、フォトマスク用レチクル基板を用いた場合の減圧乾燥処理にも適用できる。
【0081】
【発明の効果】
本発明では基板の周縁部における塗布膜の断面形状を補正し、塗布膜の平坦化を図ることができ、基板の表面において面内均一な塗布膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る減圧乾燥装置を組み込んだ塗布、現像装置の一例を示す平面図である。
【図2】本発明に係る減圧乾燥装置を組み込んだ塗布、現像装置の一例を示す斜視図である。
【図3】減圧乾燥処理の対象となる塗布液膜を形成する様子を示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る減圧乾燥装置を示す縦断面図である。
【図5】前記減圧乾燥装置の作用を説明するための縦断面図である。
【図6】前記減圧乾燥装置における圧力の状態の一例を示す説明図である。
【図7】前記減圧乾燥装置の減圧乾燥の工程を示すフローチャートである。
【図8】前記減圧乾燥装置にて減圧乾燥された塗布膜の形状の一例を示す説明図である。
【図9】前記減圧乾燥装置における溶剤霧化手段の他の例を示す縦断面図である。
【図10】前記減圧乾燥装置における溶剤霧化手段のさらに他の例を示す縦断面図である。
【図11】本発明の減圧乾燥装置の他の例を示す縦断面図である。
【図12】図11に示す減圧乾燥装置の作用を説明するための縦断面図である。
【図13】前記減圧乾燥装置のさらに他の例を示す縦断面図である。
【図14】図11に示す減圧乾燥装置の効果を確認するために行った実験結果を示す特性図である。
【図15】従来の減圧乾燥装置を示す縦断面図である。
【図16】基板の表面の塗布液の形状を示す説明図である。
【符号の説明】
W ウエハ
31 載置台
30 気密容器
4 蓋体
42 排気路
46 整流板
51,71 凹部
52,72,75 多孔質体
6 制御部
Claims (13)
- 塗布液が塗布された基板を減圧雰囲気下に置くことにより塗布液中の溶剤を乾燥させる減圧乾燥装置において、
基板を載置するための基板載置部がその内部に設けられ、当該基板を減圧雰囲気下に置くための気密容器と、
前記基板載置部に載置された基板の表面と隙間を介して対向するように設けられ、基板の有効領域と同じかそれ以上の大きさの整流板と、
前記気密容器内を減圧排気するための減圧排気手段と、
前記基板載置部に載置された基板の周縁近傍領域に、前記塗布液中の溶剤を霧状に供給するための溶剤霧化手段と、を備えたことを特徴とする減圧乾燥装置。 - 前記溶剤霧化手段は、基板載置部に載置された基板を囲むように、かつ密閉容器内に露出するように設けられた多孔質体と、この多孔質体に前記塗布液中の溶剤を供給するための溶剤供給部とよりなり、
前記気密容器内を減圧排気することにより、多孔質体内に供給された溶剤が多孔質体表面から飛散して溶剤が霧化され、溶剤が霧状に発生されることを特徴とする請求項1記載の減圧乾燥装置。 - 前記溶剤供給部は、基板載置部に載置された基板を囲むように設けられ、内部に溶剤が供給される凹部よりなり、この凹部の開口部を塞ぎ、かつ前記凹部内の溶剤に接触するように前記多孔質体が設けられていることを特徴とする請求項2記載の減圧乾燥装置。
- 前記塗布液から溶剤が激しく蒸発している間に、前記溶剤霧化手段からの霧状の溶剤の発生を停止する停止指令を出力する制御部を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の減圧乾燥装置。
- 第1の位置と第2の位置との間で移動自在に設けられ、前記第2の位置では、前記多孔質体の前記密閉容器内に露出した面を覆うためのカバー体がさらに設けられており、
前記制御部から出力される停止指令は、前記カバー体を第1の位置から第2の位置に移動させるための指令であることを特徴とする請求項4記載の減圧乾燥装置。 - 前記制御部から出力される停止指令は、多孔質体への塗布液中の溶剤の供給を停止するための指令であることを特徴とする請求項4記載の減圧乾燥装置。
- 前記凹部内の溶剤を外部へ排出する溶剤排出部をさらに設け、前記制御部から出力される停止指令は、凹部内の溶剤の液面を多孔質体と接触しない位置まで下降させるように溶剤排出部を調整するための指令であることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の減圧乾燥装置。
- 気密容器内の圧力を検出するための圧力検出部を備え、制御部は圧力検出部の圧力検出値に基づいて、溶剤の供給停止のタイミングを決定することを特徴とする請求項4ないし7のいずれかに記載の減圧乾燥装置。
- 前記整流板は多孔質材料により形成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の減圧乾燥装置。
- 塗布液が塗布された基板を減圧雰囲気下に置くことにより塗布液中の溶剤を乾燥させる減圧乾燥装置において、
基板を載置するための基板載置部がその内部に設けられ、当該基板を減圧雰囲気下に置くための気密容器と、
前記基板載置部に載置された基板の表面と対向するように設けられ、基板表面と対向する面に、基板の外周縁部またはその近傍と対向し、かつ基板の周方向に沿って排気孔が形成された排気室と、
前記排気室と、前記基板載置部に載置された基板の表面との間に、これらと隙間を介して対向し、気密容器を区画するように設けられた多孔質な整流板と、
前記排気室を介して気密容器内を減圧排気するための減圧排気手段と、
を備えたことを特徴とする減圧乾燥装置。 - 気密容器の上面に排気口が形成されると共に、多孔質な整流板と気密容器の上面との間に、その外縁と気密容器の側壁との間に排気孔となる隙間が形成されるようにプレートが設けられ、このプレートの上部側が排気室を構成していることを特徴とする請求項10記載の減圧乾燥装置。
- 塗布液が塗布された基板を減圧雰囲気下に置くことにより塗布液中の溶剤を乾燥させる減圧乾燥方法において、
基板を気密容器の内部に設けられた基板載置部に載置する工程と、
次いで基板載置部に載置された基板の表面と隙間を介して対向するように整流板を位置させる工程と、
続いて気密容器内を、前記塗布液から激しく溶剤成分が蒸発する圧力まで減圧排気する工程と、
前記塗布液から激しく溶剤成分が蒸発している間に、基板の周縁近傍領域に塗布液中の溶剤を霧状に供給する工程と、を備えたことを特徴とする減圧乾燥方法。 - 前記基板の周縁近傍領域に塗布液中の溶剤を霧状に供給し、次いで前記塗布液から溶剤が激しく蒸発している間に、前記基板の周縁近傍領域への塗布液中の溶剤の供給を停止する工程と、を備えたことを特徴とする請求項12記載の減圧乾燥方法。
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