JP2004180140A - 集合住宅共用玄関装置、集合住宅戸別ドアホン装置、戸別収納ボックス管理装置および通信システム - Google Patents

集合住宅共用玄関装置、集合住宅戸別ドアホン装置、戸別収納ボックス管理装置および通信システム Download PDF

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広幸 松村
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Abstract

【課題】集合住宅において、訪問業者等の立ち入りや呼び出しを制御するとともに、住民の在宅、不在宅に関わりなく住戸毎に物品の引渡しや受け取りをできるようにする。
【解決手段】住民、立ち入りを許可した業者(登録業者)には識別情報を記録したICカードを配布し、これを用いて共用玄関装置2に対して住民識別情報、業者識別情報を送信し、その集合住宅の住民や予め登録された登録業者であれば、当該集合住宅への立ち入りを許可する。各住戸においては、同様にICカードからドアホン装置4に家族識別情報、業者識別情報を送信し、家族であれば玄関ドアロックを解除する。また登録業者とこれ以外の業者とで呼出音を変えたり、呼出音の放音/非放音を制御する。また、登録業者内の設定した業者に戸別収納ボックスの利用を許可する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、マンションなどの集合住宅の共用玄関部分に設けられ、部外者の入門を制限するようにするための装置、集合住宅の各住戸の戸別玄関部分に設けられる装置および居住者の在宅、不在宅に関わり無く戸別に物品の集配を行うようにするための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的なドアホン装置は、屋外に設置され、マイクロホン、スピーカおよびドアホンボタンを備える屋外ユニットと、屋内に設置され、呼出音発生手段と、マイクロホンおよびスピーカを備える屋内ユニットとからなる。そして、例えば、屋外ユニットのドアホンボタンを訪問者が押すと、屋内ユニットの呼出音発生手段が、「ピンポーン」などの呼出音を送出する。
【0003】
この呼出音の送出により在宅者は訪問者を知る。そして、屋内ユニットのマイクロホンとスピーカおよび屋外ユニットのマイクロホンとスピーカとが用いられて、訪問者と在宅者との間で会話が行なわれ、在宅者は、玄関を開けることなく、訪問者による訪問目的を知ることができる。
【0004】
最近のドアホン装置は、屋外ユニットに撮像素子が設けられ、当該撮像素子からの訪問者の画像を屋内ユニットに設けられるディスプレイ画面に表示して、訪問者がどのような人であるかを知ることができるようにしている(例えば特許文献1(特開2000−092221号公報参照))。これにより、呼出音に応答して訪問者と会話をする前に、訪問者がどのような人であるかをしることができ、場合によっては、居留守を使うことも可能である。
【0005】
また、上述したドアホン装置はマンションなどの集合住宅にも適用されている。集合住宅の場合には、その集合住宅の共用玄関部分にロック機構を備えたドアを設置するとともに、部屋番号を入力するための数字キーや呼出キー、マイクロホン、スピーカを備えた共用玄関装置を設置する。さらに、その集合住宅の各住戸には、共用玄関部分に設置された共用玄関装置との間で音声の送受などができるようにされたドアホン装置を設置する。
【0006】
来訪者は、共用玄関装置の数字キーを操作し、目的とする部屋番号を入力して、呼出キーを押下操作することにより、目的とする住戸のドアホン装置から呼出音を放音するようにして、その住戸の住民に対して来訪者があることを通知する。そして、その住戸の住民が、自宅のドアホン装置を通じて応答し、その来訪者の自宅への来訪を許可する場合には、自宅のドアホン装置のロック解除キーを操作することにより、共用玄関部分のドアのロックを解除し、来訪者の当該集合住宅への立ち入り(入門)を許可する。
【0007】
この後は、各住戸の玄関部分に設けられているドアホン装置を通じて、再度、来訪者があることを通知し、その住戸の住民が応答することにより、来訪者は目的とする住戸への訪問ができるようにされる。
【0008】
このように、マンションなどの集合住宅の場合には、マンションなどの1棟の集合住宅を1つの住宅として捉え、集合住宅の共用玄関部分にロック機構を備えたドアを設けて、これを各住戸の住民が制御できるようにしておくとともに、集合住宅の各住戸についても戸別の住宅してドアホン装置を設けることにより、いわば2重のチェック機能を備えたドアホンシステムを構築するようにすることが行われている。
【0009】
なお、上述したようなドアホンシステムが構築された集合住宅の住民は、住民専用の共用玄関用鍵を用いたり、あるいは、暗証番号を用いたりするなどの方式が用いられて、当該集合住宅へ立ち入ることができるようにされている。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−092221号公報。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したようなドアホンシステムを備えた集合住宅の場合、部外者の集合住宅への立ち入りを効果的に制限することができ、防犯上好ましいというメリットを備えている反面、これが不都合となる場合もある。
【0012】
例えば、宅配や出前の業者、あるいは、電気、ガス、水道などの点検や修繕を行なう業者など、たびたび当該集合住宅へ立ち入ることが予定されている業者であっても、当該集合住宅の住民は、その業者が共用玄関先に来た時と自宅玄関先に来た時との2回、ドアホン装置を介して応答を行なわなければならず面倒な場合がある。
【0013】
また、小荷物の宅配については、配達先が留守である場合には、留守であったために配達すべき荷物を持ち返ったことを示すメモを残しておき、配達先の住民が帰宅後に再度配達を行なうことが行われている。しかし、配達先の住民は、帰宅後に、再度の配達を依頼する電話をかけなければならないなどの手間が必要であるし、また、宅配業者も何度も同じ相手先を訪問するのは、手間やコストの面から避けたいところである。
【0014】
そこで、最近の集合住宅においては、その集合住宅の住民が共用する収納ボックスを介して、不在時の小荷物などの受け取りを行なうようにすることも考えられている。これは、誰でも入れる共用スペース(エントランスホール)に、当該集合住宅の住民が共用する宅配ボックスを例えば複数個設けておき、宅配業者は空いている収納ボックスに配達先を指定して小荷物を入れてロックを掛け、指定された住民しか、その住民宛ての小荷物が収納された収納ボックスを開けられないようにしておくことにより、不在時の宅配物の受け取りを行なうようにするものである。
【0015】
しかし、この場合、収納ボックスは宅配業者を含め誰でも入れる共用スペースに設置されるため、共用される収納ボックスが空いていない場合には、小荷物の受け取りはできなくなってしまい、利用できなかった住民にとっては不満となってしまう。このため、収納ボックスは、結局、その集合住宅の戸数分必要になってしまう。
【0016】
以上のことにかんがみ、この発明は、集合住宅において、訪問業者等の立ち入りや呼び出しを制御して訪問者があるときの住民の負荷を軽減するとともに、住民の在宅、不在宅に関わりなく住戸毎に物品の引渡しや受け取りをできるようにする装置等を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の集合住宅共用玄関装置は、
集合住宅の共用玄関に設けられ、当該集合住宅への立ち入りを管理する集合住宅共用玄関装置であって、
訪問を許可される業者として登録された業者の少なくとも業者識別情報を記憶する業者情報記憶手段と、
少なくとも前記業者識別情報が記憶され、少なくとも当該業者識別情報を外部に送出する機能を備える業者情報通信装置と通信を行って、前記業者情報通信装置からの少なくとも前記業者識別情報を受信する機能を備える通信手段と、
前記通信手段を通じて取得した情報と、前記業者情報記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記訪問を許可される業者が来訪したと判断した場合に、前記共用玄関に設けられたドアのロックを解除して立ち入りを許可するようにするロック制御手段と
を備えることを特徴とする。
【0018】
この請求項1に記載の発明の集合住宅用共用玄関装置によれば、通信手段を通じて取得した業者の持つ業者情報通信装置からの業者識別情報と、業者情報記憶手段に記憶されている業者識別情報とに基づいて、ロック制御手段により共用玄関に設けられたドアのロック機構が制御される。
【0019】
これにより、当該集合住宅への立ち入りが予め許可されて、予め業者情報記憶手段に業者識別情報が登録されている業者は、自己の業者識別情報が記憶された業者情報通信装置を用いることにより、当該集合住宅の住民や管理人などの手を煩わせることなく、当該集合住宅の共用玄関から当該集合住宅に立ち入ることができるようにされる。
【0020】
したがって、登録された業者識別情報を持つ業者以外の業者等は、従来通り自動的には当該集合住宅へは立ち入ることはできないので、防犯上の利点を損なうことがなく、また、必要な業者の当該集合住宅への立ち入りは自動的に許可することができるようにされるので、訪問者があるときの住民の負荷を軽減することができる。
【0021】
また、請求項11に記載の発明の集合住宅戸別ドアホン装置は、
集合住宅の共用玄関に設けられ、来訪者からの情報の入力を受け付けて、来訪者が予め登録された業者である場合には、当該共用玄関に設けられたドアのロックを解除して立ち入りを許可し、登録されていない来訪者であって、所定の住戸への来訪者であるときには、その住戸に対して来訪者があることを通知するようにする集合住宅共用玄関装置と所定の通信路を通じて接続され、当該集合住宅の各住戸に設置される集合住宅戸別ドアホン装置であって、
住戸毎に訪問を許可される業者として登録された業者の少なくとも業者識別情報を記憶する住戸用業者情報記憶手段と、
少なくとも前記業者識別情報が記憶され、少なくとも当該業者識別情報を外部に送出する機能を備える業者情報通信装置と通信を行って、前記業者情報通信装置からの少なくとも前記業者識別情報を受信する機能を備える通信手段と、
前記通信手段を通じて取得した情報と、前記住戸用業者情報記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記訪問を許可される業者と、その他とを区別するように呼出音の制御を行なう呼出音制御手段と
を備えることを特徴とする。
【0022】
この請求項11に記載の発明の集合住宅戸別ドアホン装置によれば、通信手段を通じて取得した業者の持つ業者情報通信装置からの業者識別情報と、住戸用業者情報記憶手段に記憶されている業者識別情報とに基づいて、呼出音制御手段により住戸の呼出音が制御される。
【0023】
これにより、当該集合住宅への立ち入りが許可された業者であっても、各住戸においては、住戸用業者情報記憶手段に業者識別情報が登録されていない、あるいは、登録が取り消されるようにされた業者については、訪問が許可されている業者とは呼出音を変えたり、あるいは、呼出音を放音しないようにしたりするなどのことができるようにされる。
【0024】
したがって、集合住宅として立ち入りができる者を制限するようにすることができるとともに、その集合住宅の各住戸毎にも、訪問できるものを制限することができるようにされ、訪問者に対しては常に応答しなければならない状態を回避し、訪問者があるときの住民の負荷を軽減することができる。
【0025】
また、請求項13に記載の発明の戸別収納ボックス管理装置は、
集合住宅の各住戸あるいは戸別住宅に併設して設けられるロック機構を備えた収納ボックスの前記ロック機構を制御する戸別収納ボックス管理装置であって、
使用を許可される業者として登録された業者の少なくとも業者識別情報を記憶する業者情報記憶手段と、
少なくとも前記業者識別情報が記憶され、少なくとも当該業者識別情報を外部に送出する機能を備える業者情報通信装置と通信を行って、前記業者情報通信装置からの少なくとも前記業者識別情報を受信する機能を備える通信手段と、
前記通信手段を通じて取得した情報と、前記業者情報記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記収納ボックスの前記ロック機構を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする。
【0026】
この請求項13に記載の発明の戸別収納ボックス管理装置によれば、ロック機能を備えた収納ボックスは戸別に設けられる。そして、通信手段を通じて取得した業者の持つ業者情報通信装置からの業者識別情報と、業者情報記憶手段に記憶されている業者識別情報とに基づいて、制御手段により戸別の収納ボックスのロック機構が制御される。
【0027】
これにより、業者情報記憶手段に業者識別情報が登録されている業者のみが、戸別収納ボックスを利用することができるようにされる。つまり、特定の者しか、戸別の収納ボックスを利用できないようにすることができ、住民の手を煩わせることなく、収納ボックスを通じて、物品の受け取り、および、物品の引渡しの両方を安全に行なうようにすることができるようにされる。
【0028】
例えば、洗濯物を預かりに来るクリーニング業者や宅配業者が訪問してきたときにも、住民は一々応対することなく、物品の引渡しや受け取りを行なうことができるので、物品の収集業者や配達業者が訪問してきたときの住民の負荷を軽減することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態を、図を参照しながら説明する。
以下に説明する実施の形態では、マンションなどの集合住宅のロック機構を備えた共用玄関ドアの外側に集合住宅共用玄関装置(以下、共用玄関装置という。)を設ける。共用玄関装置は、後述するように、当該集合住宅への立ち入り(入門)が許可された業者の情報が予め登録されたメモリを備えると共に、立ち入りが許可された業者の情報が記憶されている業者情報通信装置と通信を行なう通信手段を備える。
【0030】
そして、共用玄関装置においては、当該通信手段において訪問者が所有する業者情報通信装置と通信を行って業者識別情報を受信したときに、メモリに記憶されている業者識別情報と受信した業者識別情報とを比較することにより、訪問者が登録された業者であるか否かを判定し、登録された業者のときに共用玄関ドアのロック機構を制御し、ロックを解除して、当該集合住宅への立ち入りを許可するようにする。この後、共用玄関ドアは例えば自動的に閉じられてロック状態に戻るようにする。
【0031】
また、共用玄関装置は、当該集合住宅の各住戸の戸別玄関の近傍に設けられる集合住宅戸別ドアホン装置(以下、ドアホン装置という。)のそれぞれと有線あるいは無線の所定の通信路を通じて接続される。共用玄関装置は、部屋番号を入力するための数字キーや呼出キー、スピーカやマイクロホンを備えたものである。
【0032】
また、ドアホン装置は、各住戸の外部に設置される外部ユニットと、各住戸の内部に設置される内部ユニットであるドアホン制御ユニットとからなり、外部ユニットには、呼出キー、スピーカ、マイクロホン、内部ユニットには、応答キー、共用玄関ドアロック解除キー、スピーカ、マイクロホンなどを備えたものである。
【0033】
そして、業者情報通信装置を持たない業者などの場合には、共用玄関装置の数字キーを通じて訪問しようとする目的とする相手先の部屋番号を入力し、呼出キーを押下操作することにより、目的とする住戸のドアホン装置を通じて呼出音を放音するなどして、訪問者があることを通知し、共用玄関ドアのロックを解除してもらうようにすることができるようにしている。
【0034】
また、各住戸のドアホン装置のそれぞれもまた、後述もするように、その住戸への訪問が許可された業者の情報が予め登録されたメモリを備えると共に、訪問が許可された業者の情報が記憶されている業者情報通信装置と通信を行なう通信手段を備える。
【0035】
そして、各住戸のドアホン装置においては、当該通信手段において訪問者が所有する業者情報通信装置と通信を行って業者識別情報を受信したときに、メモリに記憶されている業者識別情報と受信した業者識別情報とを比較することにより、訪問者が登録された業者であるか否かを判定し、登録された業者と、その他の訪問者のときとで、ドアホンの呼出音を制御する。
【0036】
呼出音の制御の方法としては、登録された業者と、その他の訪問者とで、呼出音の送出を制御(鳴らすか、鳴らさないか)や呼出音を異ならせる方法などがある。また、呼出音を異ならせる方法としては、音色を変える、リズムを変える、メロディを変える、など種々の方法がある。
【0037】
また、この実施形態の各住戸のドアホン装置は、前記通信手段により、電子鍵装置と電子鍵情報の通信を行って、各住戸の玄関ドアの施錠、開錠を制御するドアロック制御機構を制御するようにする機能も備えている。
【0038】
さらに、当該集合住宅の各住戸には、各住戸毎にロック機構を備えた戸別収納ボックスが設けられている。この戸別収納ボックスに対応して、戸別収納ボックスのロック機構を制御するための戸別収納ボックス管理装置が設けられている。戸別収納ボックス管理装置は、その戸別収納ボックスを利用可能な業者の業者の情報が予め登録されたメモリを参照できると共に、訪問が許可された業者の情報が記憶されている業者情報通信装置と通信を行なう通信手段を備える。
【0039】
そして、戸別収納ボックス管理装置においては、当該通信手段において業者が所有する業者情報通信装置と通信を行って業者識別情報を受信したときに、メモリに記憶されている参照した業者識別情報と受信した業者識別情報とを比較することにより、戸別収納ボックスの利用が許可された業者であるか否かを判定し、許可された業者である場合に、戸別収納ボックスのロック機構を制御して、戸別収納ボックスの利用を可能にする。
【0040】
もちろん、各住戸の住民は、自己の電子鍵装置を用いることにより、自己の住戸の戸別収納ボックスを自由に開閉することができるようにされる。つまり、各住戸の戸別収納ボックスは、利用が許可された業者と、その住戸の住民とが戸別収納ボックスを利用することができるようにしている。
【0041】
また、この実施形態においては、業者情報通信装置と電子鍵装置とは、同一の構成を有し、制御用IC(Integrated Circuit)と、通信手段とを備えるもので、種々の形態のものが構成可能である。この例では、業者情報通信装置と電子鍵装置との具体例としては、ICカードの他、携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistants)端末などを用いることもできる。
【0042】
業者情報通信装置と電子鍵装置に搭載される制御用ICは、業者情報用メモリあるいは電子鍵情報用メモリを備え、そのメモリには、少なくとも業者識別情報を含む業者情報あるいは少なくとも電子鍵情報を含む個人情報が格納されている。
【0043】
業者識別情報または電子鍵情報としては、この例では、同一のものが存在しないように一元管理された識別情報が記憶される。この例では、この識別情報としては、ICチップ製造番号が用いられる。なお、業者識別情報は、業者単位で付与することもできるが、この実施形態では、業者識別情報は、業者単位で付与されるのではなく、業者の担当者単位で付与されるものである。
【0044】
例えば、図2に示すように、1社あるいは複数社のICチップの製造会社1001において、製造した制御用ICチップ1002に対して、一元管理された重複のないICチップ製造番号を付与するようにする。ICチップの製造会社1001が複数社の場合には、例えば、それぞれのICチップ製造会社1001に、予め、制御用ICチップ1002に付与する製造番号を割り当てておくようにすることにより、一元管理される。したがって、製造された制御用ICチップ1002のメモリには、互いに異なるICチップ製造番号が識別情報として記憶される。
【0045】
この制御用ICチップ1002は、ICカード製造工場(あるいは製造会社)1003、携帯電話端末製造工場(あるいは製造会社)1004、PDA端末製造工場(あるいは製造会社)1005などに供給されて、それらの制御用ICチップと通信手段とが搭載されたICカード、携帯電話端末、PDA端末などが製造される。
【0046】
図3は、この実施形態で用いられるICチップ製造番号の一例を説明するための図である。
【0047】
この例のICチップ製造番号は、3桁のメーカー番号と、3桁のカテゴリーコードと、4桁のシリアル番号とからなる、合計10桁の番号(記号を含む)で構成される。
【0048】
なお、識別情報は、ICチップ製造番号に限定されるものではなく、同一のものが存在しないように一元管理された情報であれば、どのようなものも使用可能である。また、識別情報として、ICチップ製造番号とは異なるものを使用するときは、当該識別情報は、ICチップ製造番号とは別個にICのメモリに記憶するようにしてもよい。
【0049】
業者情報通信装置および電子鍵装置の通信手段、また、ドアホン装置の前記通信手段としては、例えば、電磁誘導や電波、光や超音波などを用いた非接触による通信手段が用いられる。この実施形態においては、この通信手段は、例えば数ミリメートル〜数十センチメートルの範囲で通信ができるものであればよく、小パワーのもので十分である。
【0050】
上述したように、この実施の形態においては、集合住宅の共用玄関ドア、各住戸の戸別玄関ドア、各住戸の戸別収納ボックスのドアには、ロック機構が設けられている。
【0051】
そして、集合住宅の共用玄関ドアは、登録された業者の業者情報通信装置または当該集合住宅の住民の電子鍵装置と共用玄関装置との間で業者識別情報または電子鍵情報の通信を行ない、共用玄関装置は、その通信に基づいて共用玄関ドアのドアロック機構を制御して共用玄関ドアの施錠、開錠を制御するようにする。
【0052】
また、各住戸の玄関ドアは、その住戸の住民の電子鍵装置と各住戸のドアホン装置との間で電子鍵情報の通信を行ない、各住戸のドアホン装置は、その通信に基づいて各住戸の玄関ドアのドアロック機構を制御して各住戸の玄関ドアの施錠、開錠を制御するようにする。また、各住戸のドアホン装置は、業者情報通信装置と通信を行ない、得られた業者識別情報に基づいて呼出音の制御を行なうこともできるようにしている。
【0053】
また、各住戸の戸別収納ボックスのドアは、登録された業者の業者情報通信装置またはその住戸の住民の電子鍵装置と各住戸の戸別収納ボックス管理装置との間で業者識別情報または電子鍵情報の通信を行ない、戸別収納ボックス管理装置は、その通信に基づいて戸別収納ボックスのドアロック機構を制御して戸別収納ボックスのドアの施錠、開錠を制御するようにする。
【0054】
なお、この実施の形態において、共用玄関ドア、各住戸の戸別玄関ドア、各住戸の戸別収納ボックスのドアは、自動ロック機能をも備え、ロックが解除され、ドアが開けられて閉められた後、あるいは、ロックが解除されたにも関わらずドアが開かれなかった場合には、自動的にロックが掛かるようにしている。
【0055】
以下に説明する例では、業者情報通信装置および電子鍵装置と、共用玄関装置やドアホン装置や戸別収納ボックス管理装置との間の通信は、電磁誘導を用いた非接触による通信とされており、後述するように、共用玄関装置、ドアホン装置、戸別収納ボックス管理装置に設けられるリード/ライト部を介して、通信が行われる。
【0056】
この実施形態では、ドアの施錠、開錠を制御するための電子鍵情報としては、前述したICチップ製造番号からなる識別情報が用いられる。この実施形態では、電子鍵情報として、前述のようにして一元管理された識別情報が内蔵メモリに書き込まれた電子鍵装置の前記識別情報を電子鍵情報として管理サーバ装置に登録することにより、家族構成員のそれぞれが、自分用の電子鍵装置を所有して使用するようにする。
【0057】
この実施の形態では、管理サーバ装置は、登録された家族構成員のそれぞれについての電子鍵情報を後述もするように目的とする集合住宅の共用玄関装置と、この共用玄関装置を通じて目的とする住戸のドアホン装置の電子鍵情報の記憶部に転送して、電子鍵情報をドアホン装置に登録させるようにする。共用玄関装置および各住戸のドアホン装置は、登録された電子鍵情報と、通信装置としての電子鍵装置から受信した電子鍵情報とを比較し認証して、その結果に応じてドアの施錠、開錠を制御する。
【0058】
この実施形態では、家族構成員のそれぞれは、自分用の電子鍵情報として、本鍵情報と、バックアップ鍵情報とを管理サーバ装置に登録することができる。電子鍵情報は、前述したように、電子鍵装置毎に異なるので、本鍵情報とバックアップ鍵情報との登録は、本鍵装置と、バックアップ鍵装置との登録に等しい。
【0059】
以下に説明する例においては、各人に与えられる本鍵装置としては、共用玄関装置、ドアホン装置を含むシステムの提供会社が提供するICカードとされる。そして、この本鍵装置であるICカードの識別情報が、予め管理サーバ装置に、当該ICカードの所有者の電子鍵情報として登録される。
【0060】
この場合に、この実施形態では、家族構成員の数分だけ、ICカードが前記提供会社から提供され、それらの複数のICカードの全ての識別情報が、設置されるドアロック制御用の電子鍵情報として管理サーバ装置に登録される。
【0061】
さらに、この実施形態では、管理サーバ装置には、ドアホン装置が設置される住戸の家族構成員のそれぞれについての個人情報が収集され、その個人情報に対応して、それぞれの家族構成員が持つICカード(電子鍵装置)の識別情報が電子鍵情報として登録される。
【0062】
そして、家族構成員の個人情報は、この実施の形態においては、管理サーバ装置から共用玄関装置と、ドアホン装置とにダウンロードされ、それぞれのメモリに格納される。なお、この実施の形態においては、上述もしたように、家族構成員の個人情報は、管理サーバ装置から共用玄関装置を通じてドアホン装置にダウンロードされる。
【0063】
したがって、共用玄関装置、ドアホン装置は、電子鍵装置と通信を行って取得した電子鍵情報を検索子としてメモリに記憶されている個人情報を検索することにより、それが誰の電子鍵情報であるかを判別することができる。つまり、この例の通信システムにおいては、電子鍵情報を、家族構成員の個人識別情報として用いることが可能である。
【0064】
そして、管理サーバ装置に登録された各家族構成員の本鍵情報は、ドアロック制御システムが、当該住戸に設置された後、システムの設置事業者や、ユーザが管理サーバ装置に対して初期登録要求をすることにより、ドアロック装置の記憶部に登録され、電子鍵情報の認証用として使用されることになる。
【0065】
なお、前述したように、この実施形態においては、電子鍵情報として用いる識別情報は、個人識別情報としても用いることができることを利用して、各住戸の構成員個々の共用玄関ドア、あるいは、各住戸の戸別玄関ドアからの入退出を管理することも可能である。
【0066】
また、この実施形態では、業者情報に含まれる担当者毎の業者識別情報として、前述したICチップ製造番号からなる識別情報が用いられる。この業者識別情報は、管理サーバ装置を運用する管理会社が、次のようにして発行する。
【0067】
すなわち、先ず、この実施形態では、集合住宅の各住戸を訪問して営業活動などを行ないたい業者は、管理サーバ装置を運用する管理会社に対して、訪問許可業者の登録許可申請を行なう。この登録許可申請を受け取った管理会社は、当該登録許可申請をしてきた業者について、訪問許可についての適格性の審査を行なう。そして、管理会社は、訪問許可についての審査をパスした業者について、業者識別情報を付与し、その業者識別情報とともに、商店名や会社名などの業者名、担当者名、担当者の顔写真情報等を含む業者情報を管理サーバ装置のメモリに格納して、管理サーバ装置に登録する。
【0068】
そして、管理会社は、訪問許可についての審査をパスして登録された業者(以下、登録業者という)には、業者識別情報を含む業者情報をメモリに格納した業者情報通信装置を担当者単位で発行する。この実施形態の場合には、前述したように、業者情報通信装置としては、電子鍵装置と同様のICカードが用いられ、業者識別情報としては、前述したように一元管理されたICチップ製造番号が用いられる。この場合において、この実施形態では、申請を許可した業者に複数の担当者が存在する場合には、それぞれの担当者毎に業者識別情報が付与される。したがって、各担当者毎にICカードが発行される。
【0069】
そして、管理サーバ装置に登録された業者情報は、管理サーバ装置から共用玄関装置とドアホン装置にダウンロードされ、共用玄関装置とドアホン装置のメモリに格納され、共用玄関装置とドアホン装置に登録される。
【0070】
登録業者の担当者は、前記管理会社と契約している集合住宅の各住戸を訪問した場合には、当該集合住宅の共用玄関部部に設置されている共用玄関装置の通信手段と、業者情報通信装置の例としての前記ICカードとで通信を行なわせるようにし、ICカードに格納されている業者識別情報を含む業者情報を共用玄関装置に受信させるようにする。
【0071】
すると、共用玄関装置は、受信した業者情報中の業者識別情報と、メモリに格納されている業者情報中の業者識別情報とを比較することにより、訪問してきた業者担当者が登録業者の登録された担当者であるかを認識し、共用玄関ドアのロック機構を制御して、当該集合住宅への登録業者の立ち入りを許可するようにする。
【0072】
また、当該集合住宅への立ち入りが許可された業者は、住戸に設置されているドアホン装置の通信手段と、業者情報通信装置の例としての前記ICカードとで通信を行なわて、ICカードに格納されている業者識別情報を含む業者情報をドアホン装置に受信させるようにする。すると、ドアホン装置は、受信した業者情報中の業者識別情報と、メモリに格納されている業者情報中の業者識別情報とを比較することにより、訪問してきた業者担当者が登録業者の登録された担当者であるかを認識し、ドアホンの呼出音を制御して、住戸の家人に登録業者の訪問であるか、その他の者の訪問であるかを認識させるようにする。
【0073】
このため、共用玄関装置のメモリ登録される業者識別情報は、いわゆる共通業者情報であり、各住戸のメモリに登録される業者識別情報は、各住戸に個別の個別業者情報となる。この実施の形態においては、各住戸のドアホン装置のメモリには、上述もしたように、共用玄関装置を通じて業者情報が提供するようにされるので、基本的には、共用玄関装置とドアホン装置とに登録される業者情報は当初同じになる。
【0074】
しかし、各住戸のドアホン装置の業者情報は、各住戸の使用者(住民)がメンテナンスすることができるようにされており、集合住宅への立ち入りは認められている業者であっても、各住戸の住民が自宅への訪問を希望しない業者については、自宅のドアホン装置の業者情報の該当業者識別情報に削除フラグを立てるなどのメンテナンスを施すことにより、自宅用の業者情報を整えることができるようにされる。
【0075】
また、各住戸の戸別収納ボックス管理装置の場合には、戸別収納ボックスは各住戸の例えば玄関近傍に併設されるので、これを使用できる業者は、当該集合住宅に立ち入りが許可された業者でなければならない。このため、この実施の形態において、戸別収納ボックス管理装置は、同じ住戸のドアホン装置のメモリの業者情報を参照し、戸別収納ボックスが利用可能な業者か否かを判別するようにしている。
【0076】
戸別収納ボックスを使用するのは、例えば、宅配業者やクリーニング店などの比較的限られた業者であるので、各住戸の住民が、自宅のドアホン装置、あるいは、戸別収納ボックス管理装置に直接に登録するようにすることも可能である。
【0077】
以下に、この実施の形態の共用玄関装置、ドアホン装置、戸別格納ボックス管理装置、およびこれらを含む通信システムの詳細な構成および動作を説明することにする。
【0078】
[実施形態の共用玄関装置、ドアホン装置、戸別収納ボックス管理装置を含むシステムの概要]
図1は、共用玄関装置、ドアホン装置、戸別収納ボックス管理装置を含む、この実施形態の通信システムの概要を説明するための図である。
【0079】
集合住宅の外側であって、当該集合住宅の共用玄関ドア1の近傍には、業者情報通信装置または電子鍵装置の例としてのICカードと通信を行なう通信手段を備える共用玄関装置2が設けられている。この共用玄関装置2は、後述もするように、部屋番号を入力するための数字キー、呼出キー、マイクロホン、スピーカ、カメラなどを備えたものである。
【0080】
さらに、当該集合住宅の各住戸の戸別玄関ドア3(1)、3(2)、3(3)、…の近傍の外壁には、業者情報通信装置または電子鍵装置の例としてのICカードと通信を行なう通信手段を備えるドアホン装置4(1)、4(2)、4(3)、…の屋外ユニット4A(1)、4A(2)、4(3)、…が取り付けられている。また、各住戸の室内には、ドアホン装置4(1)、4(2)、4(3)、…のドアホン制御ユニット(室内ユニット)4B(1)、4B(2)、4B(3)、…が設けられる。
【0081】
屋外ユニット4A(1)、4A(2)、4(3)、…のそれぞれは、呼出キー、マイクロホン、スピーカなどをも備えたものであり、ドアホン制御ユニット4B(1)、4B(2)、4B(3)、…のそれぞれは、共用玄関ドア1のロック機構を制御し、ロックを解除するようにするためのロック解除キー、マイクロホン、スピーカ、LCD(Liquid Crystal Display)等を備えたものである。
【0082】
各住戸の屋外ユニット4A(1)、4A(2)、4(3)、…は、その住戸の対応するドアホン制御ユニット4B(1)、4B(2)、4B(3)、…と有線あるいは無線で接続され、音声信号の送受や屋外ユニットのカメラで撮影した画像の画像信号の送受を行なうことができるようにしている。
【0083】
また、上述のように、屋外ユニット4Aとドアホン制御ユニット4Bとからなるドアホン装置4(1)、4(2)、4(3)、…のそれぞれは、共用玄関装置2と有線あるいは無線を通じて接続され、音声信号の送受や共用玄関装置2のカメラで撮影した画像の画像信号の送受、さらには、ドアホン装置4(1)、4(2)、4(3)、…からの共用玄関ドアのロック機構の解除制御信号の送受を行なうことができるようにしている。
【0084】
なお、この例においては、室内に設けられるドアホン制御ユニット4B(1)、4B(2)、4B(3)、…のそれぞれも、電子鍵装置の例としてのICカードと通信を行なう通信手段を備え、各住戸の家族の外出、帰宅の管理などを行なうこともできるようにしている。
【0085】
そして、図1には図示しなかったが、共用玄関ドア1および各住戸の戸別玄関ドア3(1)、3(2)、3(3)、…には、ロック機構が設けられている。共用玄関ドア1のロック機構は、共用玄関装置2により制御され、電子鍵装置(ICカード)を持つこの集合住宅の住民や、業者情報通信装置(ICカード)を持つ登録された業者は、電子鍵装置、業者情報通信装置を共用玄関装置2の通信部にかざすことにより、共用玄関装置2において、自機に登録された住民情報や業者識別情報を用いて認証処理を行ない、認証が取れた場合に共用玄関ドアのロックを解除し、当該集合住宅に立ち入ることができるようにしている。
【0086】
また、各住戸の戸別玄関ドア3(1)、3(2)、3(3)、…のロック機構は、ドアホン装置4(1)、4(2)、4(3)、…により制御され、電子鍵装置(ICカード)を持つこの集合住宅の住民は、電子鍵装置を自宅のドアホン装置の外部ユニット3Aにかざすことにより、ドアホン装置において、自機に登録された住民情報を用いて認証処理を行ない、認証が取れた場合に玄関ドアのロックを解除し、当該住戸に入室することができるようにしている。
【0087】
また、当該集合住宅への立ち入りが許可された業者情報通信装置(ICカード)を持つ業者が、目的とする住戸の外部ユニット4A(1)、4A(2)、4A(3)、…に業者情報通信装置をかざすことにより、訪問が認められた業者として訪問先の住戸のドアホン装置4(1)、4(2)、4(3)、…に登録されているか否かに応じて呼出音を変えるなどのことができるようにもしている。
【0088】
さらに、当該集合住宅の各住戸には、ドア部分にロック機構が設けられた戸別収納ボックス5(1)、5(2)、5(3)、…が設けられている。この戸別収納ボックス5(1)、5(2)、5(3)、…の近傍には、戸別収納ボックスのドア部分のロック機構を制御するための戸別収納ボックス管理装置6(1)、6(2)、6(3)、…が設けられている。
【0089】
この実施の形態においては、戸別収納ボックス管理装置6(1)、6(2)、6(3)、…は、対応するドアホン装置4(1)、4(2)、4(3)、…と接続されており、各住戸のドアホン装置の住民情報や業者情報を参照することができるようにしている。
【0090】
そして、各住戸の住民は、電子鍵装置を自分の住戸の戸別収納ボックス管理装置6の通信部にかざすことにより、自分の住戸の戸別収納ボックスのドアのロックを解除し、ボックス内に荷物を収納したり、収納されている荷物を取り出したりすることができるようにしている。
【0091】
また、当該集合住宅への立ち入りが許可された業者情報通信装置(ICカード)を持つ業者のうち、住戸毎に戸別収納ボックスの利用が許可された業者は、電子鍵装置あるいは業者情報通信装置を、戸別収納ボックス管理装置6(1)、6(2)、6(3)、…の通信部にかざすことにより、戸別収納ボックスのドアのロックが解除され、ボックス内に荷物を収納したり、収納されている荷物を取り出したりすることができるようにしている。
【0092】
このように、各住戸の戸別収納ボックス5(1)、5(2)、5(3)、…のそれぞれのドア部分には、ロック機構が設けられ、これが戸別収納ボックス管理装置6(1)、6(2)、6(3)、…により制御され、その住戸の住民や利用が許可された業者であれば、戸別収納ボックスに収納されている物品を回収したり、あるいは、目的とする住戸の住民が留守である場合にも物品を配達したりすることができるようにしている。
【0093】
そして、共用玄関装置2は、電話回線8を通じ、通信ネットワーク9を通じて管理会社が運営する管理サーバ装置10に接続される。この管理会社の管理サーバ装置10も、共用玄関装置2などからの電子鍵情報や業者識別情報を、受け取ることにより、電子鍵情報や業者識別情報の認証を行なう装置となることもできる。
【0094】
通信ネットワーク9は、公衆電話交換網、携帯電話網などの公衆通信網の他、インターネットなどのネットワークをも含むものであり、パーソナルコンピュータ12は、管理サーバ装置10に対して当該インターネットを通じてアクセスすることが可能とされている。また、携帯電話端末などからも、管理サーバ装置10にアクセスすることが可能とされている。
【0095】
そして、上述もしたように、管理会社に対して、電子鍵装置、業者情報通信装置として用いるようにするICカードの発行を請求することにより、住民情報や業者情報が管理サーバ装置10に形成され、これが通信ネットワーク9および電話回線8を通じて共用玄関装置2や、この共用玄関装置2を通じて各住戸のドアホン装置4に配信されて、各装置のメモリに登録するようにされる。
【0096】
なお、図1およびその説明においては、当該集合住宅の各住戸の戸別玄関近傍に設けられる戸別玄関ドア、ドアホン装置、戸別収納ボックス、戸別収納ボックス管理装置などは、住戸毎に別個に設けられることを明確にするため、外部ユニット4A(1)、4A(2)、…というように、サフィックスを用いて示すようにしたが、各住戸に設けられる戸別玄関ドア、ドアホン装置、戸別収納ボックス、戸別収納ボックス管理装置などの構成はほぼ同じであるので、特に必要な場合を除き、サフィックスを用いずに、単に外部ユニット4Aなどのように表記することとする。
【0097】
次に、共用玄関装置2の具体的構成例およびその動作、ドアホン装置4の具体的構成例およびその動作、また、戸別収納ボックス管理装置6の具体的構成例およびその動作、また、電子鍵装置や業者情報通信装置や各ドア部のロック機構の構成について、詳細に説明する。
【0098】
[電子鍵装置や業者情報通信装置の例としてのICカードの構成例]
前述したように、電子鍵装置や業者情報通信装置としては、ICカードの他、携帯電話端末やPDA端末なども用いることができる。しかし、電子鍵装置および業者情報通信装置は、制御用ICチップと、通信手段とを備える点では共通している。電子鍵装置および業者情報通信装置がICカードである場合の構成例を次に示す。
【0099】
図4(A)は、この例のICカード70の表面を示し、この表面には、所有者の氏名と、ID番号が表示されていると共に、所有者の顔写真70Pが貼付されている。所有者は、電子鍵装置としてのICカードの場合には家族構成員であり、業者情報通信装置の場合には管理サーバ装置10に登録された業者の担当者である。
【0100】
また、図4(B)は、ICカード70の内部構成例を示しており、ICカード70内には、後述するドアホン装置のリード/ライト部と通信を行なうための電磁誘導アンテナ71と、制御用IC72とが内蔵されている。
【0101】
図5は、この例の場合のICカード70の内部ブロック構成を示すものである。CPU(Central Processing Unit)701に対してシステムバス702を介してプログラムやデータが記録されているROM(Read Only Memory)703と、ワークエリア用RAM(Random Access Memory)704と、電子鍵情報となる識別情報を含む個人情報あるいは業者識別情報を含む業者情報が記憶されている識別情報等メモリ705と、通信履歴メモリ706と、送受信インターフェース707とが接続されている。
【0102】
なお、識別情報等メモリ705には、当該ICカードが、電子鍵情報を提供する電子鍵装置と、業者情報を提供する業者情報通信装置とのいずれであるかを示すカード種別情報も記憶されている。ドアホン装置のリード/ライト部は、ICカードから受信した情報に含まれるこのカード種別情報により、通信を行なったICカードが電子鍵装置、業者情報通信装置のいずれであるかを認識するようにする。
【0103】
識別情報等メモリ705には、前述したIC製造番号からなる個人識別情報を含む個人情報あるいは同様にIC製造番号からなる担当者毎の業者識別情報を含む業者識別情報が記憶されている。
【0104】
通信履歴メモリ706には、各所有者がこのICカード70とドアホン装置の後述するリード/ライト部との通信を行なった時刻や履歴(内側と外側のどちらのリード/ライト部と通信したか情報を含む)や、各所有者の外出、帰宅の履歴などを書き込むことが可能とされている。なお、これらの履歴情報は、ドアホン装置4のメモリに記録することにより、家族の在宅、外出の管理を行なうこともできる。
【0105】
送受信インターフェース707には、電磁誘導アンテナ71に接続されている情報送受信回路部708が接続されている。
【0106】
また、CPU701は、電磁誘導アンテナ71にて受信した情報を、情報送受信回路部708および送受信インターフェース707を通じて取り込み、通信履歴メモリ706に書き込んだりする処理も行なう。
【0107】
[共用玄関装置の構成]
共用玄関装置2は、図6に示すように、集合住宅の共用玄関ドア1の外側の横に設置される。図7は、この共用玄関装置2の外観を示しており、電子鍵装置あるいは業者情報通信装置の例としてのICカード70と通信を行なうリード/ライト部21と、電子鍵情報や業者識別情報の認証結果や共用玄関ドア1の施錠または開錠を視覚的に知らせるための表示素子の例としての外側LED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)22とを備えている。
【0108】
さらに、共用玄関装置2は、電子鍵情報や業者識別情報の認証結果や共用玄関ドア1の施錠または開錠を音声により知らせるためのスピーカ23と、マイクロホン24と、部屋番号を入力するための数字キー(テンキー)25、呼出ボタン26と、訪問者を撮影するためのカメラ27が設けられている。カメラ27の撮像素子としては、例えばCCD(Charged Coupled Device)が用いられる。
【0109】
また、ドアロック制御機構(ドアロック機構)は、共用玄関ドア1に取り付けられており、図8に示すように構成されている。この実施の形態において、共用玄関ドア1は、2枚の共用玄関ドア1a、1bを備えている。通常は、共用玄関ドア1aのみの開閉が認められ、共用玄関ドア1bは、例えば大きな荷物を搬入するなどの場合に、例えば、当該集合住宅の管理会社の管理人によって所定の鍵が用いられて開かれるようにされる。
【0110】
図8(A)および図8(B)は、共用玄関ドア1のドアロック制御機構の構成例を説明するための図である。図8(A)は、集合住宅の外側から共用玄関ドア1aのドア制御機構の取り付け部分近傍を見た図である。また、図8(B)は、共用玄関ドア1aのドアロック制御機構の取り付け部分近傍を、共用玄関ドア1aの端面側から見た図である。
【0111】
この例のドアロック制御機構においては、共用玄関ドア1aには、共用玄関ドア係止片11と、ロック片12と、ドア開閉センサ13が設けられている。さらに、共用玄関ドア1aの内側には、共用玄関装置2に設けられる電子ロック機構駆動部により駆動制御される電子ロック機構130が設けられている。
【0112】
共用玄関ドア係止片11は、外側ドア取っ手1exあるいは内側ドア取っ手1inの操作に応じて、共用玄関ドア1aの端面1cに垂直な方向に摺動移動する部材である。これは、共用玄関ドア1aが施錠されていないときにも、共用玄関ドア1aの端面1cと対向するもう一方の共用玄関ドア1bの端面側に設けられる凹部に勘合して、共用玄関ドア1aを、係止するためのものである。
【0113】
ロック片12は、ドアロック制御機構の一部を構成する部材であり、図8では図示を省略した電子ロック機構駆動部により電子ロック機構130が駆動されることにより、共用玄関ドアの端面1cに垂直な方向に摺動移動して、共用玄関ドア1aを施錠するときには、図8のように、共用玄関ドア1aの端面1cから突出する状態に固定され、共用玄関ドア1aを開錠するときには、共用玄関ドア1aの端面1cから突出しない状態に固定される。
【0114】
なお、図示は省略したが、共用玄関ドア1aの端面1cと対向するもう一方の共用玄関ドア1bの端面には、このロック片12が突出した状態のときに嵌合される凹部が形成されており、ロック片12が当該凹部に嵌合される状態が共用玄関ドアの施錠状態となる。そして、ロック片12が共用玄関ドア1a側に引っ込んで、当該凹部に嵌合していないときには、施錠状態が解除されて、開錠状態になる。
【0115】
共用玄関ドア開閉センサ13は、例えば光学式センサが用いられ、共用玄関ドア1aが開けられたときは外部光を検知することにより、それを検知し、共用玄関ドア1aが閉じられたときには、玄関ドア1aの端面1cが、他方の共用玄関ドア1bの端面と衝合することにより外部光が遮断されることを検知することにより、それを検知して、玄関ドア1aの開閉を検知する。
【0116】
[ドアホン装置の構成]
次に、この実施の形態の集合住宅の各住戸に設置されるドアホン装置4について説明する。この実施形態のドアホン装置4は、前述したように、図1に示した屋外ユニット(外側ユニット)4Aと、ドアホン制御ユニット(内側ユニット)4Bとから構成されるものである。
【0117】
屋外ユニット4Aは、図9(A)に示すように、各住戸の戸別玄関ドア3の外側の横の壁に取り付けられる。図10は、この屋外ユニット4Aの外観を示しており、電子鍵装置あるいは業者情報通信装置の例としてのICカード70と通信を行なう外側リード/ライト部41exと、電子鍵情報や業者識別情報の認証結果や玄関ドア1の施錠または開錠を視覚的に知らせるための表示素子の例としての外側LED(発光ダイオード)42exと、電子鍵情報や業者識別情報の認証結果や玄関ドア3の施錠または開錠を音声により知らせるための外側スピーカ43exと、マイクロホン44exと、ドアホンボタン45と、訪問者を撮影するためのカメラ46が設けられている。カメラ46の撮像素子としては、例えばCCDが用いられる。
【0118】
ドアホン制御ユニット4Bは、図9(B)に示すように、各住戸の玄関ドア3の室内側の横の壁に取り付けられる。図11は、このドアホン制御ユニット4Bの外観を示しており、電子鍵装置の例としてのICカード70と通信を行なうための内側リーダ/ライタ部41inと、電子鍵情報の認証結果や玄関ドア3の施錠または開錠を視覚的に知らせるための表示素子の例としての内側LED42inと、電子鍵情報の認証結果や玄関ドア1の施錠または開錠を音声により知らせるための内側スピーカ43in、マイクロホン44inとが設けられている。
【0119】
また、共用玄関装置2のカメラ27、自住戸の外部ユニット4Aのカメラ46からの画像の表示や、メニューや各種のガイダンスを表示するためのLCD47、各種の情報を入力するための操作キー群48、共用玄関ドア1のロック機構を解除するための共用玄関ロック解除キー49を備えている。そして、ドアホン制御油にBの内部には、マイクロコンピュータを搭載する後述する制御装置部400が設けられている。内側リード/ライト部41inは、この例では、業者情報通信装置の例としてのICカード70とは通信を行なうことはない。
【0120】
また、各住戸の戸別玄関ドア3部分に設けられるドアロック制御機構は、上述した共用玄関ドア1部分に設けられるドアロック制御機構とほぼ同様に構成されるものである。つまり、各住戸のドアロック制御機構は、戸別玄関ドア3に取り付けられており、図12に示すように構成されている。
【0121】
図12(A)および図12(B)は、各住戸のドアロック制御機構の構成例を説明するための図である。図12(A)は、住戸の外側から戸別玄関ドア3のドア制御機構の取り付け部分近傍を見た図である。また、図12(B)は、戸別玄関ドア3のドアロック制御機構の取り付け部分近傍を、戸別玄関ドア3の端面側から見た図である。
【0122】
この例のドアロック制御機構においては、戸別玄関ドア3には、玄関ドア係止片31と、ロック片32と、ドア開閉センサ33が設けられている。さらに、戸別玄関ドア3の内側には、ドアホン装置のドアホン制御ユニット4Bに設けられる電子ロック機構駆動部により駆動制御される電子ロック機構330が設けられている。
【0123】
玄関ドア係止片31は、外側ドアノブ3exあるいは内側ドアノブ3inの操作に応じて、各住戸の戸別玄関ドア3の端面3aに垂直な方向に摺動移動する部材である。これは、戸別玄関ドア3が施錠されていないときにも、玄関ドア3の端面3aと対向する壁の端面側に設けられる凹部に勘合して、戸別玄関ドア3を、係止するためのものである。
【0124】
ロック片32は、ドアロック制御機構の一部を構成する部材であり、図12では図示を省略した電子ロック機構駆動部により電子ロック機構330が駆動されることにより、戸別玄関ドア3の端面3aに垂直な方向に摺動移動して、戸別玄関ドア3を施錠するときには、図12のように、戸別玄関ドア3の端面3aから突出する状態に固定され、戸別玄関ドア3を開錠するときには、戸別玄関ドア3の端面3aから突出しない状態に固定される。
【0125】
なお、図示は省略したが、戸別玄関ドア3の端面3aと対向する壁の端面には、このロック片32が突出した状態のときに嵌合される凹部が形成されており、ロック片32が当該凹部に嵌合される状態が玄関ドアの施錠状態となる。そして、ロック片32が玄関ドア3側に引っ込んで、当該凹部に嵌合していないときには、施錠状態が解除されて、開錠状態になる。
【0126】
玄関ドア開閉センサ33は、例えば光学式センサが用いられ、戸別玄関ドア3が開けられたときは外部光を検知することにより、それを検知し、戸別玄関ドア3が閉じられたときには、戸別玄関ドア3の端面3aが、壁の端面と衝合することにより外部光が遮断されることを検知することにより、それを検知して、玄関ドア3の開閉を検知する。
【0127】
[共用玄関装置2の内部構成の説明]
共用玄関装置2には、電子鍵情報、業者識別情報の認証制御や、共用玄関ドア1のドアロック制御を行なうための制御装置部100が内蔵されている。この実施の形態の共用玄関装置2の制御装置部200の構成例を図13に示す。なお、以下の説明においては、電子鍵装置や業者情報通信装置としては、ICカード70を用いるものとする。
【0128】
すなわち、共用玄関装置2に内蔵の制御装置部200は、マイクロコンピュータの構成を備えており、CPU201に対してシステムバス202を介してプログラムやデータが記録されているROM203と、ワークエリア用RAM204と、当該集合住宅の各住戸の住民の個々についての電子鍵情報となる識別情報(この例では、IC製造番号)を含む個人情報が記憶されている住民情報メモリ205と、登録された業者についての業者情報が記憶される業者情報メモリ206と、種々の音声メッセージが記憶されている音声メッセージメモリ207と、管理サーバ装置10との間で通信回線を接続するようにするための通信インターフェース208とが接続されている。
【0129】
住民情報メモリ205および業者情報メモリ206は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)で構成される。
【0130】
住民情報メモリ205には、後述するように、管理サーバ装置10に登録された本鍵情報やバックアップ鍵情報が、家族構成員のそれぞれについて、電子鍵情報として登録されて格納されている。また、各家族構成員を識別するための情報、例えば、氏名、年齢、性別、続柄、その他の個人情報も、併せて住民情報メモリ205に格納するようにしてもよい。この住民情報メモリ205への電子鍵情報の登録に関しては、後述する。
【0131】
また、業者情報メモリ206には、後述するように、管理サーバ装置10に登録された業者の担当者毎の業者識別情報と、当該登録された業者の社名、担当者名、業種、その他の業者に関する情報が格納されている。この業者情報メモリ206への業者情報の登録に関しては、後述する。
【0132】
また、システムバス202には、セレクタ209を介して、この集合住宅の各住戸の室内に設けられるドアホン制御ユニット4B(1)、4B(2)、4B(3)、…のそれぞれが接続される。さらに、インターフェース210を介してリード/ライト部21が接続され、また、LED駆動部211を介してLED22が接続され、音声出力インターフェース212を介してスピーカ23が接続され、音声入力インターフェース213を介してマイクロホン24が接続される。
【0133】
また、システムバス202には、ボタンインターフェース115を介してボタン操作部25、26が接続されるとともに、画像入力インターフェース115を介してカメラ26が接続される。
【0134】
さらに、システムバス202には、インターフェース216を介してドア開閉センサ13が接続されると共に、電子ロック機構駆動部217を介して、ロック片12を摺動駆動させる電子ロック機構130が接続される。さらに、システムバス202には、時刻情報およびカレンダー情報を提供する時計回路218が接続されている。
【0135】
リード/ライト部21は、ICカード70と通信を行なう通信部を構成する。リード/ライト部21は、この例では、電磁誘導アンテナおよび情報送受信回路部を含む。
【0136】
この例の共用玄関装置2は、ドアロック制御機構に関するドアロック制御モードとして、オートロックモードを備えている。オートロックモードは、リード/ライト部21を介して電子鍵装置としてのICカード70と通信することに基づき、電子ロック機構130が共用玄関装置2より制御されて、共用玄関ドア1が一旦開錠された後、所定時間後に自動的に玄関ドアが施錠状態にされるモードである。
【0137】
なお、この実施の形態においては、共用玄関ドア1は、集合住宅の内側からは例えば手動でドアロックを解除することができ、ICカード70を用いることはないようにされている。しかし、集合住宅内部にも共用玄関装置を設け、認証された場合にのみ共用玄関ドア1を開くようにすることにより、当該集合住宅への人の入退出を管理することもできる。
【0138】
[ドアホン装置4の内部構成の説明]
各住戸の主に玄関部分に設けられるドアホン装置4について説明する。ドアホン装置4は、上述もしたように、各住戸の玄関の外側に設けられる屋外ユニット4Aと、各住戸の屋内に設けられるドアホン制御ユニット4Bとからなり、このドアホン制御ユニット4Bには、この実施形態のドアホン装置4における電子鍵情報、業者識別情報の認証制御や、ドアロック制御を行なうための制御装置部400が内蔵されている。このドアホン装置4の制御装置部400の構成例を図14に示す。なお、以下の説明においては、電子鍵装置や業者情報通信装置としては、ICカード70を用いるものとする。
【0139】
すなわち、ドアホン制御ユニット4Bに内蔵の制御装置部400は、マイクロコンピュータの構成を備えており、CPU401に対してシステムバス402を介してプログラムやデータが記録されているROM403と、ワークエリア用RAM404と、家族構成員の個々についての電子鍵情報となる識別情報(この例では、IC製造番号)を含む個人情報が記憶されている家族情報メモリ405と、登録された業者についての業者情報が記憶される業者情報メモリ406と、種々の音声メッセージが記憶されている音声メッセージメモリ407と、例えば、パーソナルコンピュータなどとの間で通信を行なうための通信インターフェース408と、共用玄関装置2との間で通信を行なうための共用玄関インターフェース409とが接続されている。
【0140】
家族情報メモリ405および業者情報メモリ406は、例えばEEPROMで構成される。ここで家族情報メモリ405は、共用玄関装置2の住民情報メモリ205に相当するものであり、共用玄関装置2の住民情報メモリ205が、当該集合住宅の全住民の情報を記憶するものであるのに対し、各住戸のドアホン装置4の家族情報メモリ405は、その住戸の家族のみの情報を記憶するものである。
【0141】
家族情報メモリ405には、後述するように、管理サーバ装置10に登録された本鍵情報やバックアップ鍵情報が、家族構成員のそれぞれについて、電子鍵情報として登録されて格納されている。また、各家族構成員を識別するための情報、例えば、氏名、年齢、性別、続柄、その他の個人情報も、併せて家族情報メモリ405に格納するようにしてもよい。この家族情報メモリ405への電子鍵情報の登録に関しては、後述する。
【0142】
また、業者情報メモリ406には、後述するように、管理サーバ装置10に登録された業者の担当者毎の業者識別情報と、当該登録された業者の社名、担当者名、業種、その他の業者に関する情報が格納されている。この業者情報メモリ406への業者情報の登録に関しては、後述する。
【0143】
また、システムバス402には、インターフェース410および411を介して内側リード/ライト部41inおよび外側リード/ライト部41exが接続され、また、外側LED駆動部417を介して外側LED42exが接続され、さらに、音声出力インターフェース412を介して内側スピーカ43inが接続され、音声出力インターフェース413を介して外側スピーカ43exが接続される。
【0144】
また、システムバス402には、音声入力インターフェース414を介して内側マイクロホン44inが接続され、音声入力インターフェース415を介して外側マイクロホン44exが接続される。さらに、画像入力インターフェース419を介してカメラ46が接続されると共に、ボタンインターフェース418および419を介して内側ボタン操作部48、49および外側ボタン操作部45が接続される。なお、図14には図示しないが、システムバス402には、内側LED駆動部を介して内側LED42inも接続される。
【0145】
さらに、システムバス402には、インターフェース421を介してドア開閉センサ33が接続されると共に、電子ロック機構駆動部422を介して、ロック片32を摺動駆動させる電子ロック機構330が接続される。さらに、システムバス402には、時刻情報およびカレンダー情報を提供する時計回路423が接続されている。
【0146】
外側リード/ライト部41exおよび内側リード/ライト部41inは、ICカード70と通信を行なう通信部を構成する。外側リード/ライト部41exおよび内側リード/ライト部41inは、この例では、電磁誘導アンテナおよび情報送受信回路部を含む。
【0147】
この例のドアホン装置4は、ドアロック制御機構に関するドアロック制御モードとして、オートロックモードと、逐次ロックモードとの2通りの制御モードを備えている。
【0148】
オートロックモードは、リード/ライト部41ex,41inを介して電子鍵装置としてのICカード70と通信することに基づき、電子ロック機構がドアホン制御ユニットより制御されて、玄関ドア1が一旦開錠された後、所定時間後に自動的に玄関ドアが施錠状態にされるモードである。オートロックモードにおいては、常に、外側、内側リード/ライト部21ex,21inの両方を用いるものとなる。
【0149】
また、逐次ロックモードは、少なくとも玄関ドア1の外側のリード/ライト部41exを通じてICカード70Fと通信することに基づき、電子ロック機構がドアホン制御ユニットより制御されて、玄関ドアの施錠、開錠の状態が、そのときの状態とは逆の状態に反転されるモードである。この逐次ロックモードにおいても、外側、内側リード/ライト部41ex,41inの両方を用いることができるが、内側は、別途のマニュアルの施錠手段により施錠するようにした場合には、外側リード/ライト部41exを通じたICカード70との通信のみにより、玄関ドアの施錠、開錠動作を行なわせるようにすることができる。この逐次ロックモードは、従来からの一般的な鍵による施錠、開錠の方法に合わせたモードである。
【0150】
ドアロック制御モードをオートロックモードとするか、逐次ロックモードとするかの選択設定は、この例では、例えば、ドアホン装置を取り付ける際に、作業者によりドアホン制御ユニット4Bを通じて行なわれる。
【0151】
いずれのドアロック制御モードに設定されているかの情報は、ドアホン制御ユニットの制御装置部400内の、図示を省略した不揮発性メモリに格納されており、ドアホン制御ユニットの制御装置部400は、当該不揮発性メモリの記憶情報を参照することにより、自装置のドアロック制御モードが、オートロックモードか、逐次ロックモードかを認識するものである。
【0152】
なお、ドアホン装置におけるドアロック制御モードをオートロックモードとするか、逐次ロックモードとするかの選択設定は、例えば、予め、ドアホン装置の出荷時に、いずれのドアロック制御モードにするかの設定をドアホン装置に行なっておくようにしても良い。また、ドアホン装置に、ドアホン装置の設置作業者が操作可能な入力操作手段、例えばディップスイッチ等をドアホン制御ユニット4Bに設けておき、当該入力操作手段を通じて、ドアロック制御モードの設定を行なうようにしてもよい。
【0153】
そして、上述もしたように、共用玄関装置2の住民情報メモリ205、業者情報メモリ206、および、各住戸のドアホン装置4の家族情報メモリ405、業者情報メモリ406に格納される情報は、管理サーバ装置10から提供を受けるものである。
【0154】
この実施の形態においては、例えば、この実施の形態の集合住宅の管理者が、パーソナルコンピュータ11を通じて管理サーバ装置10にアクセスし、住民情報や業者情報の提供を要求する。この要求に応じて、管理サーバ装置10は、自己が保持する要求元の集合住宅に対する住民情報や業者情報を要求元の共用玄関装置2に提供する。
【0155】
住民情報は、上述もしたように、当該集合住宅の全ての住民の情報であり、共用玄関装置2は、受信した住民情報を住民情報メモリ205に格納するとともに、住民情報に含まれる個人識別情報や部屋番号等に基づいて、各住戸のドアホン装置4に対して、その住戸の家族情報を提供するようにする。各住戸のドアホン装置4は、共用玄関装置2からの住民情報から抽出された自戸の家族情報を受信し、これを家族情報メモリ405に格納して利用できるようにする。
【0156】
なお、住民情報や家族情報は、住民構成員あるいは家族構成員のそれぞれについての識別情報と、個人情報とからなるものであり、この明細書では、識別情報と個人情報とからなる情報を、個人プロファイル情報と呼ぶことにする。
【0157】
また、業者情報は、基本的には、共用玄関装置2においても、各住戸のドアホン装置においても同じであるため、共用玄関装置2は、管理サーバ装置10から業者情報の提供を受けると、これを自己の業者情報メモリ206に格納するとともに、各住戸のドアホン装置4にも配信する。各住戸のドアホン装置4は、共用玄関装置2からの業者情報を受信し、これを業者情報メモリ406に格納して利用できるようにする。
【0158】
なお、共用玄関装置2から各住戸に配信された業者情報は、各住戸のドアホン装置4において、メンテナンスすることができ、当該集合住宅への立ち入りが許可された業者であっても、訪問を受けたくない場合には、その業者の訪問を受け付けないように設定するなどのことができるようにされる。
【0159】
図15に、電子鍵装置としてのICカード70および住民情報メモリ205、家族情報メモリ405に記憶される一人分の個人プロファイル情報の例を示す。図15に示すように、個人プロファイル情報は、個人識別情報と個人情報とが対応付けられて記憶された情報である。この実施形態では、個人識別情報は、前述したように、ICチップ製造番号が用いられる。個人識別情報は個人情報と対応させることで、具体的に誰の識別情報であるかが判明する。この識別情報は、電子鍵情報の役割を有することは前述した通りであり、図15に示すように、電子鍵情報としては、本鍵情報とバックアップ鍵情報とが登録可能である。バックアップ鍵情報は、複数個、登録可能としてもよい。
【0160】
図15の例においては、個人情報としては、パスワード情報、氏名、住所、部屋番号、生年月日、年齢、続柄、登録日、銀行口座番号、電話番号(携帯電話の電話番号等、連絡先の電話番号である)、電子メールアドレス、IPアドレス、趣味/嗜好情報、家の玄関からの入退出履歴情報、電子鍵登録・紛失履歴情報などが住民情報メモリ205、家族情報メモリ405に記憶される。
【0161】
この例の入退出履歴情報は、各住戸のドアホン装置4において用いられるものであり、外出時刻、帰宅時刻が記憶されるほか、外出中であるか、在宅であるかの在/不在フラグが含まれる。
【0162】
また、電子鍵登録・紛失履歴情報は、管理サーバ装置10から電子鍵情報のバックアップ登録要求や抹消要求が到来して、バックアップ登録や抹消処理をしたときに、その日付、時刻とともに、バックアップ鍵情報や抹消した電子鍵情報を、バックアップ登録および抹消の区別をして記録しておくものである。
【0163】
なお、この図15の個人プロファイル情報が記憶されるICカード70には、前述したように、カード種別情報として、電子鍵装置であることを示す情報(図15では、点線で囲んで示した)が格納される。
【0164】
なお、ここでは、共用玄関装置2の住民情報メモリ205と、各住戸のドアホン装置4の家族情報メモリ405とには、同じ個人プロファイル情報が記憶されるものとして説明したが、これに限るものではない。共用玄関装置2は、住民か、予め登録された業者の認証を行なう部分であるので、例えば、この集合住宅に住んでいる住民すべての識別情報のみを住民情報メモリ205に格納するようにし、個人情報については、住民情報メモリ205には格納しないようにすることもできる。
【0165】
次に、業者情報であるが、業者情報は、図16に示すようなものとされる。図14に示すように、業者情報は、業者識別情報と業者詳細情報とが対応付けられて記憶された情報である。この実施形態では、業者識別情報は、前述したように、ICチップ製造番号が用いられる。業者識別情報は業者詳細情報と対応させることで、具体的にどの業者のどの担当者の識別情報であるかが判明する。この業者情報は、業者情報通信装置としてのICカード70や、業者情報メモリ206、406に記憶される。
【0166】
図16の例においては、業者情報としては、パスワード情報、業種、会社名(商店名)、住所、担当者情報、登録日、銀行口座番号、電話番号、電子メールアドレス、訪問履歴情報などからなる。業種は、例えば宅配、郵便、クリーニング、保険などである。
【0167】
担当者情報として、氏名、性別、年齢、顔写真情報などが登録される。顔写真情報は、ICカード70への業者情報の記憶の際には、省略してもよい。この例の訪問履歴情報には、訪問先および訪問時刻が記憶される。
【0168】
なお、この図16の業者情報が記憶されるICカード70には、前述したように、カード種別情報として、業者情報通信装置であることを示す情報(図16では、点線で囲んで示した)が格納される。
【0169】
また、上述した戸別収納ボックス5の利用を許可した業者だけが戸別収納ボックスを利用できるようにするため、例えば、クリーニング店に対して洗濯物の収集を許可する場合などのように、物品の収集を許可する業者か否かを示す収集許可フラグと、例えば、宅配業者に対して荷物の配達を許可する場合のどのように、物品の配達を許可する業者か否かを示す配達許可フラグとが設けられている。
【0170】
[管理サーバ装置10の構成]
次に、管理サーバ装置10の構成例を図17に示す。管理サーバ装置10は、コンピュータの構成を備えており、CPU301に対して、システムバス302を介して、プログラムやデータが記録されているROM303と、ワークエリア用RAM304と、管理データベース305と、電子鍵登録・紛失履歴メモリ306と、インターネットなどの通信ネットワークを通じて通信を行なうための通信インターフェース307とが接続されている。また、システムバス302には、さらに、ホームページ用メモリ308と、画像・音声メモリ309とが接続されている。
【0171】
管理データベース305には、個人情報メモリ部305Aと、業者情報メモリ部305Bとが設けられる。個人情報メモリ部305Aには、集合住宅の共用玄関装置2のシリアル番号、共用玄関装置2が設置された契約関係にある集合住宅の住所、電話番号、IPアドレス、緊急時連絡先など、この実施形態の共用玄関装置2による共用玄関ドアロック管理およびセキュリティ管理に必要な事項が格納されている。ここで集合住宅の電話番号、IPアドレスは、共用玄関装置2の通信ネットワーク9上のアドレス情報である。
【0172】
さらに、個人情報メモリ部305Aには、その集合住宅の各住戸のドアホン装置4のシリアル番号、ドアホン装置4が設置された住戸の住所、電話番号、IPアドレス、ドアホン装置4の利用者の氏名、登録された電子鍵情報の個人プロファイル情報など、この実施形態のドアホン装置4によるドアロック管理およびセキュリティ管理に必要な事項が格納されている。この場合の電話番号、IPアドレスは、ドアホン装置4の通信ネットワーク9上のアドレス情報である。
【0173】
このように、ドアホン装置4に対して、電話番号、IPアドレスを設定しておくことにより、管理サーバ装置10は、家族情報のメンテナンスなどを共用玄関装置2を介すことなく、直接的に目的とする住戸のドアホン装置4に対して行なうようにすることができるようにしている。
【0174】
また、業者情報メモリ部305Bには、管理会社に対して後述のようにして登録要求してきた業者のうちの審査に合格して登録された業者についての業者情報が格納されている。
【0175】
電子鍵登録・紛失履歴メモリ306には、各ドアホン装置毎に、電子鍵情報の登録と電子鍵装置の紛失の履歴が記憶される。業者情報通信装置の登録と、紛失の履歴も、このメモリ306に記憶される。
【0176】
ホームページ用メモリ308には、ホームページの各ページの表示情報が格納されており、CPU301の指示に従い、必要なページの表示情報が、このメモリ308から読み出されて、通信インターフェース307を通じて通信ネットワークに送出される。
【0177】
画像・音声メモリ309は、例えば、共用玄関装置2やドアホン装置4が不正操作された場合などにおいて、共用玄関装置2やドアホン装置4から送られてくる画像・音声情報を格納する。管理サーバ装置10では、共用玄関装置2、ドアホン装置4からの画像・音声をチェックして、警備会社に通知したり、ユーザの求めに応じて、画像・音声情報をホームページを通じて提供したりすることができるようにしている。
【0178】
次に、以上のような構成の通信システムにおける種々の動作について、以下に説明する。
【0179】
[電子鍵情報および業者情報の登録]
図18は、電子鍵情報および業者情報の管理サーバ装置10への登録を説明するための図である。先ず、電子鍵情報の登録について説明する。
【0180】
[電子鍵情報の登録]
この実施形態の集合住宅の各住戸の住民は、当該集合住宅への入居に際し、当該集合住宅の共用玄関装置2や各住戸のドアホン装置4の維持管理を行なう管理会社と契約を行なう。そして、管理会社が運用する管理サーバ装置10に電子鍵情報が登録(記憶)されて、管理される。
【0181】
この電子鍵情報としての識別情報の登録が簡単にできることはセキュリティの点で好ましくないので、この例では、この電子鍵情報としての識別情報の登録は、次のようにセキュリティを重視した方法により、例えば共用玄関装置2やドアホン装置4の販売業者あるいは設置業者もしくは共用玄関装置2、ドアホン装置4の使用者や管理者により行なわれる。
【0182】
先ず、本鍵情報の登録について説明する。この実施形態においては、前述したように、初期的な本鍵情報となる識別情報を記憶する電子鍵装置は、ICカードとしており、共用玄関装置2、ドアホン装置4の販売業者あるいは設置業者あるいは当該集合住宅の管理者から、当該集合住宅の入居者に対して、入居に際して渡される。
【0183】
この実施形態の場合、当該集合住宅の住戸への入居前に、入居住戸の家族構成員の各人についての個人情報が収集され、管理サーバ装置10に記憶される。個人情報の収集方法としては、アンケート形式の文書による収集方法の他、入居者のパーソナルコンピュータ142(1)、…142(n)を用いて入居者が管理サーバ装置10の個人情報収集ホームページにアクセスして、個人情報を提供する方法などがある。
【0184】
入居者宅141(1)、…、141(n)の家族構成員の個人情報を収集し、管理サーバ装置10に当該個人情報を格納した管理会社は、当該家族構成員の各人に対して、収集した個人情報と本鍵情報となる識別情報とを記憶するICカード70を発行する。それぞれのICカード70に記憶される本鍵情報としての識別情報と、前記収集された個人情報とから個人プロファイル情報が構成される。
【0185】
そして、設置されるドアホン装置4のシリアル番号等からなる製品番号、設置される住戸の住所、電話番号、ドアホン装置を利用する家族構成員の氏名などのユーザ情報と、各家族構成員の前記個人プロファイル情報が、予め管理サーバ装置10の管理データベース305の個人情報メモリ部305Aに記憶される。すなわち、家族構成員それぞれの本鍵情報は、各家族構成員の個人プロファイル情報に含められて予め管理サーバ装置10に登録されている。
【0186】
そして、各家族構成員に対して発行されるICカード70のメモリには、管理サーバ装置10に格納された個人情報の一部または全部が書き込まれることになる。
【0187】
この際に、管理サーバ装置10の管理データベース305においては、家族構成員の個人プロファイル情報は、この実施の形態においてはドアホン装置4の通信ネットワーク上のアドレス情報に対応して記憶される。当該アドレス情報としては、前述したように、この例では、電話番号やIPアドレスが用いられる。
【0188】
管理サーバ装置10に登録された本鍵情報および各家族構成員の個人プロファイル情報は、共用玄関装置2、ドアホン装置4の設置業者や販売業者が、ドアホン装置の設置を完了したときに、あるいは、当該集合住宅の管理者が、各住戸への入居者が決まりその入居前の所定のタイミングで管理会社の管理サーバ装置10に初期登録要求を行なうことにより、管理サーバ装置10から共用玄関装置2に転送され、共用玄関装置2の住民情報メモリ205に書き込まれて登録されるとともに、共用玄関装置2から該当する住戸のドアホン装置4にも転送されて、該当する住戸のドアホン装置4の家族情報メモリ405に書き込まれて登録される。
【0189】
このように、当該集合住宅の共用玄関装置2の住民情報メモリ205と入居する住戸のドアホン装置4の家族情報メモリ405に入居者に関する情報およびその入居者に渡されるICカードの識別情報などの必要な情報を登録することにより、共用玄関ドア1と自宅住戸の玄関ドア3の外からの開錠が可能となるようにされる。
【0190】
なお、ここでは、各住戸のドアホン装置4への家族情報、業者情報の提供は、その集合住宅の共用玄関装置2を介して行なうものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、各住戸のドアホン装置4も通信ネットワークに接続できるようにしておき、管理サーバ装置10から直接に各住戸のドアホン装置4に対し、その住戸の家族情報やその集合住宅に立ち入りが許可された業者の業者情報を提供するようにすることもできる。
【0191】
また、各住戸の住民が所有するパーソナルコンピュータ142を通じて、管理サーバ装置10からその住戸の家族情報やその集合住宅に立ち入りが許可された業者の業者情報の提供を受け、そのパーソナルコンピュータ142からその住戸のドアホン装置4に提供し、メモリに格納するようにすることもできる。
【0192】
また、家族に変更があった場合には、各住戸のドアホン装置4あるいはパーソナルコンピュータ142から管理サーバ装置10にアクセスして変更を届け、その住戸のドアホン装置4あるいはパーソナルコンピュータ142に変更により生じた情報を返信するようにしてもよい。この場合には、変更により生じた情報は、その集合住宅の共用玄関装置2にも管理サーバ装置10から直接に、あるいは、変更があった住戸のドアホン装置4から共用玄関装置2に供給され登録するようにされることになる。
【0193】
[管理会社への業者情報の登録]
図18に示すように、管理会社が契約している集合住宅の各住戸への訪問を希望する業者150は、管理会社に対して業者登録申請を行なう。この業者登録申請は、管理会社へ出向いて行なうこともできるが、業者150が所有するパーソナルコンピュータ151から、インターネットを含む通信ネットワーク9を通じて管理サーバ装置10の業者登録申請のホームページにアクセスすることにより行なうことができる。
【0194】
管理会社は、業者登録申請があると、申請してきた業者を訪問業者として許可してよいかどうかの適格性についての審査を行なう。そして、管理会社は、審査に合格した業者からは、前述したような業者詳細情報を収集し、収集した業者詳細情報と、前述した業者識別情報とからなる業者情報を、管理サーバ装置10の管理データベース305の業者情報メモリ305Bに格納する。そして、管理会社は、当該登録した業者に対して、業者識別情報を含む業者情報を記憶する業者情報通信装置、つまり、この例の場合には、業者用のICカード70を発行する。
【0195】
そして、業者識別情報を含む業者情報は、ドアホン装置の設置業者や販売業者が、ドアホン装置の設置を完了したときに、あるいは、当該集合住宅の管理者が、各住戸への入居者が決まりその入居前の所定のタイミングで管理会社の管理サーバ装置10に初期登録要求を行なうことにより、管理サーバ装置10から共用玄関装置2に転送され、共用玄関装置2の業者情報メモリ206に書き込まれて登録されるとともに、この実施の形態においては、共用玄関装置2から当該集合住宅の各住戸のドアホン装置4にも転送されて、各住戸のドアホン装置4の業者情報メモリ406に書き込まれて登録される。
【0196】
なお、管理会社は、業者登録申請を随時受け付けている。そして、追加された業者情報は、その管理サーバ装置10へ登録されるたびに、契約関係にある集合住宅の共用玄関装置2と、共用玄関装置2を通じてその集合住宅の各住戸のドアホン装置4に転送されて、追加登録されるようにされている。
【0197】
また、管理会社は、登録されている業者の担当者の変更要求も随時受け付けている。登録されている業者の担当者が変更登録されたときには、その変更情報が、契約関係にある集合住宅の共用玄関装置2と、共用玄関装置2を通じてその集合住宅の各住戸のドアホン装置4に転送されて、変更登録されるようにされている。
【0198】
図19は、このときの業者登録の手順を説明するための図である。この図19において、二重線で囲んだ部分は、管理サーバ装置10側で実行する手順、その他は、業者側で行なう手順である。
【0199】
先ず、管理会社が契約している契約者宅への訪問を希望する業者は、管理会社に対して業者登録申請を行なう(手順S1)。この業者登録申請を受けた管理会社は、申請してきた業者を訪問業者として許可してよいかどうかの適格性についての審査を行なう(手順S2)。そして、その審査の結果として、登録を承認してよいかどうかを判断する(手順S3)。
【0200】
そして、適格性に欠けており、登録承認ができないと判断したときには、管理会社はその旨を登録申請してきた業者に伝え、登録申請を却下する(手順S4)。また、適格性を備えており、登録承認できると判断したときには、管理会社は、登録申請してきた業者に対して、認証用情報としてパスワードを発行する(手順S5)。
【0201】
このパスワードを受け取った業者は、パーソナルコンピュータ151を用いて、管理会社の管理サーバ装置10の業者登録のホームページに、アクセスする。この際に、受け取ったパスワードを入力することで、業者は、業者登録のホームページにアクセスすることが可能となる(手順S6)。
【0202】
業者登録のホームページにおいては、新規登録と、担当者変更(追加を含む)とが可能である。そこで、当該ホームページにアクセスした業者は、ホームページ上において、新規登録であるのか、担当者変更登録であるかを選択する(手順S7)。
【0203】
新規登録を選択したときには、業者は、自分について情報、つまり、会社名(商店名)、業種などを管理サーバ装置10に転送し(手順S8)、続いて、登録する担当者の氏名、性別などや、顔写真の画像情報を管理サーバ装置10に転送する(手順S9)。
【0204】
これらの情報の転送を受信した管理サーバ装置10は、次の手順で発行する業者用のICカード70のICチップ番号を業者識別情報として、この業者識別情報と受信した業者詳細情報とを対応させた業者情報を、管理データベース305の業者情報メモリ305Bに格納する(手順S10)。
【0205】
次に、格納した業者情報を、管理サーバ装置10は、契約関係にある集合住宅の共用玄関装置2と、この共用玄関装置2を通じて当該集合住宅の各住戸のドアホン装置4に転送して、共用玄関装置2と各住戸のドアホン装置4とに登録させる(手順S11)。
【0206】
共用玄関装置3は、この管理サーバ装置10からの登録要求を受け取ると、後述のようにして、業者情報メモリ206に業者情報を追加登録し、登録が終わると、各住戸のドアホン装置4に登録する業者情報を転送して、各住戸のドアホン装置4の業者メモリ406にも業者情報を追加登録するようにする。このようにして、新規の業者情報は、共用玄関装置2とその集合住宅の各ドアホン装置4とに追加登録される。
【0207】
次に、管理会社は、登録した業者に、管理データベースに書き込んだ業者識別情報を業者情報中に含んで記憶する業者用のICカード70を、登録した業者に発行する(手順S12)。この業者用のICカード70は、前述したように、担当者毎に発行される。
【0208】
手順S7で選択されたのが担当者変更登録であったときには、業者は、変更前と後の担当者の情報と、変更後の担当者の顔写真の画像情報とを管理サーバ装置10に送る(手順S13)。管理サーバ装置10では、この担当者の変更情報を受信して、管理データベース305の業者情報メモリ部305Bに登録されている当該業者の担当者の変更を登録する(手順S14)。この担当者変更のときには、後の手順においてICカード70も再発行されるが、そのICカードのチップ番号を新たな業者識別情報として変更された業者情報が業者情報メモリ部305Bに登録される。
【0209】
次に、格納した業者の担当者の変更情報を、管理サーバ装置10は、契約関係にある集合住宅の共用玄関装置2と、この共用玄関装置2を通じて当該集合住宅の各住戸のドアホン装置4に転送して、共用玄関装置2と各住戸のドアホン装置4とに変更を登録させる(手順S15)。
【0210】
共用玄関装置2は、この管理サーバ装置10からの担当者変更登録要求を受け取ると、後述のようにして、業者情報メモリ206に記憶されている対応する業者情報のうちの担当者情報を変更登録する。この変更登録は、前の担当者を抹消し、新たな担当者を登録するものである。共用玄関装置2は、担当者変更登録が終わると、各住戸のドアホン装置4にも当該担当者変更情報を転送して、業者情報メモリ406に格納されている対応する業者情報の担当者変更登録を実行させる。
【0211】
次に、管理会社は、変更登録した業者の担当者に、管理データベースに書き込んだ業者識別情報を業者情報中に含んで記憶する業者用のICカード70を、変更登録した業者の担当者に発行する(手順S12)。
【0212】
図20は、図19に示したような手順で行なわれる業者登録の場合における管理サーバ装置10における処理動作を説明するためのフローチャートである。このフローチャートの各ステップは、管理サーバ装置10のCPU301がROM303に格納されているプログラムに基づいて実行するものである。
【0213】
この場合、業者は、パーソナルコンピュータ151からインターネットを通じて管理サーバ装置10の業者登録ホームページにアクセスする。
【0214】
管理サーバ装置10では、この業者登録ホームページへのアクセスの有無を監視しており(ステップS21)、アクセスがないときには、その他の処理を行なう(ステップS22)。そして、業者登録ホームページへのアクセスを受信したときには、CPU301は、業者登録ホームページの表示情報を送信する(ステップS23)。
【0215】
この業者登録ホームページは、パーソナルコンピュータ151の画面に表示される。この画面には、登録者の認証確認用情報の入力を促すメッセージと、入力欄が表示されているので、予め定められたパスワードや共用玄関装置2、ドアホン装置4が設置された住所、電話番号、業者登録を要求している業者の会社名などの必要な認証確認用情報を入力した後、当該認証確認用情報を管理サーバ装置10に送る。
【0216】
管理サーバ装置10では、この認証確認用情報を受信したか否か判別し(ステップS24)、受信したら認証がOKであるか否か判別する(ステップS25)。認証が取れなかったとき(認証NGのとき)には、認証NGを報知する画面をパーソナルコンピュータ151に送る(ステップS26)。
【0217】
この認証NGを報知する画面では、認証確認用情報の再入力をすることができると共に、アクセスを中断することもできる。業者登録者は、いずれかの操作をすることになる。
【0218】
そこで、管理サーバ装置10のCPU301は、認証確認用の情報を再受信したか否か判別し(ステップS27)、再受信しなかったときには、アクセスが中断されたかどうか判別し(ステップS28)、アクセス中断と判別されなかったときには、ステップS27に戻る。そして、ステップS27で、認証確認用の情報を再受信したと判別したときには、CPU301は、ステップS25に戻って、認証が取れるかどうか判別する。ステップS28で中断であると判別したときには、アクセス切断処理を行なう(ステップS29)。
【0219】
ステップS25において、認証がOKであると判別したときには、CPU301は、業者登録用画面を送信する(図21のステップS31)。この業者登録用画面には、新規登録ボタンと、担当者変更登録ボタンと、アクセス中断ボタンがある。登録者は、いずれかのボタンを操作することになる。新規業者登録を行なうときには、登録者は、新規業者登録ボタンを押下操作し、担当者変更登録をするときには、担当者変更登録ボタンを押下操作する。
【0220】
そして、新規業者登録ボタンが押されたときには、前述したように、パーソナルコンピュータ151からは、新規登録したい業者の業者詳細情報が管理サーバ装置10に送られてくる。また、担当者変更登録ボタンが押されたときには、前述したように、パーソナルコンピュータ151からは、担当者変更登録情報が管理サーバ装置10に送られてくる。
【0221】
なお、アクセスを中断するときには、アクセス中断ボタンが押されて、業者登録が中断される。
【0222】
そこで、管理サーバ装置10のCPU301は、登録情報を受信したか否か判別し(ステップS32)、受信しなかったときには、アクセスが中断されたかどうか判別し(ステップS33)、アクセス中断と判別されなかったときには、ステップS32に戻る。
【0223】
そして、ステップS33で中断であると判別したときには、アクセス切断処理を行なって(ステップS34)、業者登録ホームページを閉じる。また、ステップS32で、登録情報を受信したと判別したときには、CPU301は、新規登録であるのか、担当者変更登録であるのかを判別し(ステップS35)、新規登録であると判別したときには、管理データベース305の業者情報メモリ部305Bに、登録要求者の業者情報として、受信した業者詳細情報と、後で発行するICカードのチップ製造番号からなる業者識別情報とを、業者情報として登録する(ステップS36)。この業者情報には、前述したように、担当者の顔写真の画像情報も含まれる。
【0224】
そして、アクセス切断を行なった後(ステップS37)、契約関係にある集合住宅の共用玄関装置2に、業者情報の追加登録要求の発信を行なう(ステップS38)。共用玄関装置2では、この業者情報の追加登録要求の発信の着信を受けると、その着信に自動応答するので、CPU301は、当該共用玄関装置2との間に通信路を形成する(ステップS39)。
【0225】
次に、CPU301は、追加登録する業者情報を共用玄関装置2に送信する(ステップS40)。次に、CPU301は、共用玄関装置2に送信すべき情報が全部終了し終わり、共用玄関装置2から登録完了通知が到来するのを待ち(ステップS46)、登録完了通知を受け取ったと判別したときには、共用玄関装置2との通信路を切断する(ステップS47)。
【0226】
そして、すべての契約関係にある集合住宅の共用玄関装置2への業者情報の転送登録が終了したかどうか判別し(ステップS48)、未だ、業者情報の転送登録が終了していない契約関係にある共用玄関装置2が有ると判別したときには、ステップS38に戻り、当該契約関係にある共用玄関装置2に転送登録のための発呼を行ない、上述の動作を繰り返す。ステップS48で、すべての契約関係にある集合住宅の共用玄関装置2への業者情報の転送登録が終了したと判別したときには、この業者登録の処理ルーチンを終了する。
【0227】
なお、集合住宅の共用玄関装置2は、上述もしたように、その集合住宅の各住戸のドアホン装置4に対しても、管理サーバ装置10から提供を受け、自機の業者情報メモリ206に登録した業者情報を転送し、各住戸のドアホン装置4の業者情報メモリ406にも業者情報を登録するようにする。
【0228】
また、ステップS35で、担当者変更登録であると判別したときには、CPU301は、前述したようにして、対応する登録済み業者の担当者の変更を登録する(ステップS41)。
【0229】
そして、アクセス切断を行なった後(ステップS42)、契約関係にある集合住宅の共用玄関装置2に、業者情報の担当者変更登録要求の発信を行なう(ステップS43)。共用玄関装置2では、この業者情報の担当者変更登録要求の発信の着信を受けると、その着信に自動応答するので、CPU301は、当該共用玄関装置2との間に通信路を形成する(ステップS44)。
【0230】
次に、CPU301は、前述したように、変更の前後の担当者情報からなる担当者変更登録情報を共用玄関装置2に送信する(ステップS45)。次に、CPU301は、共用玄関装置2に送信すべき情報が全部終了し終わり、共用玄関装置2から登録完了通知が到来するのを待ち(ステップS46)、登録完了通知を受け取ったと判別したときには、共用玄関装置2との通信路を切断する(ステップS47)。
【0231】
そして、すべての契約関係にある集合住宅の共用玄関装置2への業者情報の担当者変更登録が終了したかどうか判別し(ステップS48)、未だ、業者情報の担当者変更登録が終了していない契約のある集合住宅の共用玄関装置2が有ると判別したときには、ステップS38に戻り、当該契約者宅に担当者変更登録のための発呼を行ない、上述の動作を繰り返す。ステップS48で、すべての契約関係のある集合住宅の共用玄関装置2への業者情報の担当者変更登録が終了したと判別したときには、この業者登録の処理ルーチンを終了する。
【0232】
なお、図19に示した手順および図20および図21に示した処理のフローチャートは、契約約関係のある集合住宅の共用玄関装置2への追加された業者情報の登録の場合であるが、新規に管理会社と契約した集合住宅の共用玄関装置2および各住戸のドアホン装置4には、当該新規設置時に、それまでに管理サーバ装置10の管理データベース305の業者情報メモリ部305Bに登録されている業者情報がすべて新規登録されるものであるのは、前述した通りである。
【0233】
図22は、その初期登録の際における管理サーバ装置10における処理のフローチャートである。図22の各ステップの動作は、主としてCPU301が主体となって行なうものである。この初期登録は、例えば共用玄関装置2やドアホン装置4の設置担当業者などが、共用玄関装置2、ドアホン装置4の住戸への設置完了後、管理サーバ装置10に初期登録要求を送ることにより開始される。
【0234】
初期登録要求は、共用玄関装置2、ドアホン装置4の設置担当業者などが、ド共用玄関装置2、アホン装置4の住戸への設置完了後、共用玄関装置2、ドアホン装置4のシリアル番号等の装置識別情報を伴って、例えばパーソナルコンピュータなどから通信ネットワーク9を通じて管理サーバ装置10に送られることによりなされる。
【0235】
また、共用玄関装置2、ドアホン装置4の設置担当業者などが、共用玄関装置2や、ドアホン装置の各住戸への設置完了後、電話等で初期登録要求を管理会社に連絡し、当該初期登録要求を受けたオペレータが初期登録のための実行するようにすることもできる。
【0236】
そして、その初期登録要求を受け取った場合、管理サーバ装置10は、管理データベースから初期登録要求してきた契約関係のある集合住宅の共用玄関装置2のアドレス(あるいは電話番号)を検索して、当該共用玄関装置2にアクセスし、以下に示すような初期登録動作を行なうものである。
【0237】
先ず、管理サーバ装置10のCPU301は、初期登録要求を受け付けたか否か判別する(ステップS51)。CPU301は、この初期登録要求を受け取ると、装置識別情報を検索子として、管理データベースを検索し、予め登録されている電話番号を読み出して、初期登録要求を含む発呼をする。つまり、初期登録要求された集合住宅の共用玄関装置2に対して初期登録要求の発呼を行なう(ステップS52)。
【0238】
このとき、共用玄関装置2は、自動応答を行なうので、CPU301は、当該共用玄関装置2からの応答を確認して、当該共用玄関装置2との間に通信路を形成する(ステップS53)。
【0239】
次に、CPU301は、当該集合住宅の各住戸に設置されるドアホン装置4に関連して上述のように管理サーバ装置10の管理データベース305の個人情報メモリ部305Aに記憶している、当該集合住宅の各住戸の家族構成員全員についての本鍵情報を含む個人プロファイル情報を共用玄関装置2に送信する(ステップS54)。
【0240】
次に、CPU301は、共用玄関装置2に送信すべき情報が全部終了し終わり、共用玄関装置2から登録完了通知が到来するのを待ち(ステップS55)、登録完了通知を受け取ったと判別したときには、管理サーバ装置10の管理データベース305の業者情報メモリ部305Bに記憶している、そのときまでに登録が行なわれている業者の業者情報を共用玄関装置2に送信する(ステップS56)。
【0241】
次に、CPU301は、共用玄関装置2に送信すべき情報が全部終了し終わり、共用玄関装置2から登録完了通知が到来するのを待ち(ステップS57)、登録完了通知を受け取ったと判別したときには、共用玄関装置2との通信路を切断して(ステップS58)、この初期登録の処理ルーチンを終了する。
【0242】
なお、初期登録要求は、例えば、共用玄関装置2で、通常は行なわない操作として割り当てられた操作をすることにより、通信ネットワーク9を通じて共用玄関装置2から管理サーバ装置10に自動的に送られるようにすることもできる。その場合には、共用玄関装置2側から通信ネットワーク9を通じた通信路が形成されて、共用玄関装置2のシリアル番号等の装置識別情報を伴って初期登録要求が送られ、これに対応して管理サーバ装置10は、図22のステップS54以降の処理を実行するようになる。
【0243】
次に、管理サーバ装置10から、初期登録要求、業者追加登録要求、あるいは業者の担当者変更要求を受け取ったときの集合住宅の共用玄関装置2の動作を、図23および図24のフローチャートを参照して説明する。
【0244】
共用玄関装置2のCPU201は、管理サーバ装置10からの着信を受信したか否か判別し(ステップS61)、管理サーバ装置10からの着信の受信でなかったと判別したときには、その他の処理を行なう(ステップS62)。
【0245】
管理サーバ装置10からの着信を受信したと判別したときには、CPU201は、その着信に自動応答して管理サーバ装置10との間に通信路を形成する(ステップS63)。そして、受信した着信は初期登録要求であるか否か判別する(ステップS64)。初期登録要求であると判別すると、CPU201は、管理サーバ装置10からの未登録住民全員の個人情報についての登録情報を待ち、当該登録情報を受信したら(ステップS65)、受信した登録情報を、住民情報メモリ205に書き込む(ステップS66)。
【0246】
そして、未登録住民全員についての登録情報の書き込みが完了したら、管理サーバ装置10に登録完了通知を返送する(ステップS67)。そして、次に送られてくる業者情報の登録情報を待ち(ステップS68)、当該業者情報の登録情報を受信したら、受信した登録情報を、業者情報メモリ206に書き込む(ステップS69)。
【0247】
そして、業者情報の登録情報の書き込みが完了したら、管理サーバ装置10に登録完了通知を返送し(ステップS70)、その後、管理サーバ装置10との通信路を切断する(ステップS71)。
【0248】
次に、CPU201は、住民情報メモリ205に登録した個人プロファイル情報のうち、少なくとも、家族構成員のそれぞれについての本鍵情報である識別情報をその住民が居住する住戸のドアホン装置4の制御装置部400に転送する。ドアホン装置4の制御装置部400は、この情報を受けて、家族情報メモリ405に、受信した本鍵情報を登録する。本鍵情報としての識別情報のほかに、家族構成員についての個人情報の必要なものをも、ドアホン装置4の制御装置部400に転送するようにしてもよいことは言うまでもない。
【0249】
なお、家族情報の供給を受けるドアホン装置4の制御装置部400においての家族情報メモリ405への登録動作は、上述の共用玄関装置2での住民情報メモリ205への登録動作と同様であり、登録を完了すると制御装置部400は、登録完了通知を共用玄関装置2に送る。
【0250】
そこで、共用玄関装置2のCPU201は、制御装置部400からの登録完了通知を待ち(ステップS73)、登録完了通知を受信すると、業者情報メモリ206に登録した業者情報を各住戸のドアホン装置4の制御装置部400に転送する(ステップS74)。
【0251】
各住戸のドアホン装置4の制御装置部400は、業者情報メモリ406に受信した業者情報を登録する。そして、業者情報の登録が完了すると、登録完了通知を共用玄関装置2に返送する。そこで、共用玄関装置2のCPU201は、制御装置部400からの登録完了通知を待ち(ステップS75)、登録完了通知を受信すると、この初期登録の処理ルーチンを終了する。
【0252】
ステップS64で、初期登録ではないと判別したときには、CPU201は、業者追加登録要求であるか否か判別し(図24のステップS81)、業者追加登録要求であると判別したときには、追加登録する業者情報を待ち(ステップS82)、追加する登録業者情報を受信すると、業者情報メモリ206に、受信した業者情報を追加登録する(ステップS83)。
【0253】
そして、追加登録業者情報の業者情報メモリ206への書き込みが完了したら、管理サーバ装置10に登録完了通知を返送し(ステップS84)、その後、管理サーバ装置10との通信路を切断する(ステップS85)。次に、CPU201は、追加業者情報を各住戸のドアホン装置4の制御装置部400に転送し、登録業者の追加要求をする(ステップS86)。
【0254】
ドアホン装置4の制御装置部400は、業者情報メモリ406に受信した業者情報を追加登録する。そして、業者情報の追加登録が完了すると、登録完了通知を共用玄関装置2に返送する。そこで、共用玄関装置2のCPU201は、各住戸のドアホン装置4の制御装置部400からの登録完了通知を待ち(ステップS87)、登録完了通知を受信すると、この登録の処理ルーチンを終了する。
【0255】
また、ステップS81において、業者追加登録要求ではないと判別したときには、登録済み業者の担当者変更要求であるか否か判別する(ステップS88)。そして、登録済み業者の担当者変更要求ではないと判別したときには、バックアップ鍵登録、鍵抹消登録などのその他の処理を行なう(ステップS94)。
【0256】
また、ステップS88で、担当者変更要求であると判別したときには、管理サーバ装置10からの担当者変更情報を待ち(ステップS89)、担当者変更情報を受信したときには、対応する業者情報中の担当者の変更処理を行なう。つまり、業者情報メモリ206の格納情報中の、対応する業者の変更する前の担当者の情報を抹消すると共に、その代わりに新担当者の情報を書き込みようにする(ステップS90)。
【0257】
そして、担当者の変更登録が完了すると、CPU201は、登録完了通知を管理サーバ装置10に返送する(ステップS91)。そして、管理サーバ装置10との通信路を切断し(ステップS92)、担当者変更情報を各住戸のドアホン装置4の制御装置部400に転送し、担当者変更要求をする(ステップS93)。
【0258】
各住戸のドアホン装置4の制御装置部400は、受信した担当者変更情報を用いて、前述した共用玄関装置2での業者情報メモリ206における担当者変更登録と同様にして、業者情報メモリ406における担当者変更登録を実行する。そして、担当者変更登録が完了すると、登録完了通知を共用玄関装置2に返送する。そこで、共用玄関装置2のCPU201は、制御装置部400からの登録完了通知を待ち(ステップS87)、登録完了通知を受信すると、この登録の処理ルーチンを終了する。
【0259】
次に、図25、図26のフローチャートを参照しながら、共用玄関装置2の動作について説明する。以下に説明するフローチャートにおける各ステップSの動作は、共用玄関装置2のCPU201が主として実行する処理動作である。
【0260】
[共用玄関装置2における動作について]
共用玄関装置2により制御するようにされる共用玄関ドア1は、いわゆるオートロックとされ、定常状態では、施錠状態とされる。共用玄関装置2のCPU201は、電子鍵装置、業者情報通信装置としてのICカード70がリードライト部21にかざされてICカードから識別情報やカード種別などの必要な情報を読み出したか(ステップS101)、あるいは、ボタン操作部の呼出キー26が押下操作されたか(ステップS102)を監視している。
【0261】
ステップS101の判断処理において、ICカード70から必要な情報を読み出したと判断したときには、そのICカード70から読み出した情報に基づいて、リード/ライト部21にかざされたICカード70は、この共用玄関装置2が設けられた集合住宅の住民が持つ個人カードか、あるいは、業者カードかを判別する(ステップS103)。
【0262】
ステップS103の判断処理において、個人カードであると判断したときには、共用玄関装置2のCPU201は、ICカードから読み出した識別情報に基づいて、住民情報メモリ205に記憶されている識別情報を参照して、この集合住宅の住民か否の認証をチェックする(ステップS104)。
【0263】
また、ステップS103の判断処理において、業者カードであると判断したときには、共用玄関装置2のCPU201は、ICカードから読み出した業者識別情報に基づいて、業者情報メモリ206に記憶されている業者識別情報を参照して、この集合住宅に立ち入りが許可された業者か否の認証をチェックする(ステップS105)。
【0264】
ステップS104またはステップS105の認証チェックの後、共用玄関装置2のCPU201は、認証が取れたか否かを確認する(ステップS106)。ステップS106の判断処理において、認証が取れなかったと判断したときには、共用玄関装置2のCPU201は、LED駆動部211を通じてLED22を制御し、LED(赤)を点滅させるとともに、音声出力インターフェース212を通じてスピーカ23から警告音を放音するようにし(ステップS107)、この後、ステップS101から処理を繰り返すようにする。
【0265】
また、ステップS106の判断処理において、認証が取れたと判断したときには、共用玄関装置2のCPU201は、LED駆動部211を通じてLED22を制御し、LED(緑)を点灯させる(ステップS108)。そして、電子ロック機構駆動部217を通じて、電子ロック機構130を制御し、共用玄関ドア1のドアロックを解除する(ステップS109)。
【0266】
そして、共用玄関装置2のCPU201は、音声出力インターフェース212を通じてスピーカ23から、「ドアロックを解除しました。」などの音声メッセージを放音して、当該集合住宅への立ち入りが許可されたことを通知する(ステップS110)。これにより、共用玄関装置2のリード/ライト部21にICカードをかざした者の当該集合住宅への立ち入りが可能となる。
【0267】
この後、共用玄関装置2のCPU201は、インターフェース216を通じて、ドア開閉センサ13を監視し、共用玄関ドア1が開かれたか否かを判断する(ステップS111)。このステップS111の判断処理において、共用玄関ドア1が開かれていないと判断したときには、CPU201は、時計回路218からの情報に基づいて、共用玄関ドアのロックを解除してから10秒経過したか否かを判断する(ステップS112)。
【0268】
ステップS112の判断処理において、10秒経過していないと判断したときには、CPU201は、ステップS111からの処理を繰り返すようにする。ステップS112の判断処理において、10秒経過したと判断したときには、当該集合住宅へ立ち入る者がいないと判断し、共用玄関ドア1のロックを施錠し(ステップS113)、ステップS101からの処理を繰り返す。
【0269】
また、ステップS111の判断処理において、共用玄関ドア1が開かれたと判断したときには、その開かれた共用玄関ドア1が閉じられるまで待ち状態となる(ステップS114)。ステップS114の判断処理において、共用玄関ドア1が閉じられたと判断したときには、CPU201は、ステップS113の処理に進み、共用玄関ドア1のロックを施錠して、ステップS101からの処理を繰り返す。
【0270】
なお、例えば、共用玄関ドア1のロックが解除された後、共用玄関ドア1が開かれ、所定時間経過しても共用玄関ドア1が閉じられない場合には、共用玄関装置2から警報を放音したり、警備会社や当該集合住宅の管理者に連絡したりするなどの適宜の対応を取るようにすることもできる。
【0271】
また、上述もしたように、ステップS101の判断処理において、ICカード70から情報を読み取っていないと判断したときには、共用玄関装置2のCPU201は、呼出ボタン26の押下操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS102)。
【0272】
このステップS102の判断処理において、呼出ボタン26の押下操作を受け付けていないと判断したときには、CPU201は、ステップS101からの処理を繰り返すようにする。また、ステップS102の判断処理において、呼出ボタン26の押下操作を受け付けたと判断したときには、図26に示す処理に進み、数字キー25を通じて部屋番号が入力されたか否かを判断する(ステップS115)。
【0273】
ステップS115の判断処理において、部屋番号が入力されていない、あるいは、該当する部屋番号がないと判断したときには、誤操作であると判断し、図25に示したステップS101からの処理を繰り返すようにする。ステップS115の判断処理において、該当する部屋番号が入力されたと判断したときには、共用玄関装置2のCPU201は、セレクタ209を制御して、目的とする部屋番号を有する住戸のドアホン装置4の内側ユニットを通じて呼出音を放音するようにして、部屋番号で指示された住戸の住民を呼び出すようにする(ステップS116)。
【0274】
そして、その目的とする住戸のドアホン装置4の内側ユニット4Bを通じて、応答があったか否かを判断する(ステップS117)。このステップS117の判断処理において、応答がなかったと判断したときには、共用玄関装置2のCPU201は、時計回路218からの時刻情報に基づいて、最初の呼出から所定時間経過したか否かを判断する(ステップS118)。
【0275】
ステップS118の判断処理において、所定時間経過していないと判断したときには、ステップS116からの処理を繰り返す。また、ステップS118の判断処理において、所定時間経過したと判断したときには、図25に示したステップS101からの処理を繰り返すようにする。
【0276】
ステップS117の判断処理において、目的とする住戸の住民が呼出に応答したと判断したときには、CPU201は、その住戸のドアホン制御ユニット4Bと共用玄関装置2との間に回線を接続して通話をできるようにする(ステップS119)。
【0277】
これにより、訪問者とその呼び出された住戸の住民との間で通話を行ない、訪問を許可する場合には、その住戸の住民は、自己のドアホン装置4の内側ユニット4Bに設けられている共用玄関ロック解除キー49を押下し、共用玄関装置2に対して共用玄関ドア1のロック解除要求を送信する。
【0278】
共用玄関装置2のCPU201は、回線の接続先の住戸からロック解除要求が送信されて来たか否かを判断する(ステップS120)。ステップS120の判断処理において、ロック解除要求ではなく、内部ユニット4Bから回線切断がされたことを検知した場合には、共用玄関装置2のCPUは、図25に示したステップS101からの処理を繰り返すようにする。
【0279】
ステップS120の判断処理において、ロック解除要求が送信されて来たと判断したときには、共用玄関装置2のCPU201は、LED駆動部211を通じて、LED22を制御し、LED(緑)を点灯させ(ステップS121)、共用玄関ドア1のドアロックを解除し(ステップS122)、音声出力インターフェース212を通じてスピーカ23から「ドアロックを解除しました。」という音声メッセージを放音する(ステップS123)。
【0280】
これにより、訪問者は、ICカード70を持たなくても、目的とする住戸の住民の許可により、当該集合住宅に立ち入り、訪問先の住戸を訪問することができるようにされる。
【0281】
そして、共用玄関装置2のCPU201は、インターフェース216を通じて、ドア開閉センサ13を監視し、共用玄関ドア1が開かれたか否かを判断する(ステップS124)。このステップS124の判断処理において、共用玄関ドア1が開かれていないと判断したときには、CPU201は、時計回路218からの情報に基づいて、共用玄関ドアのロックを解除してから10秒経過したか否かを判断する(ステップS125)。
【0282】
ステップS125の判断処理において、10秒経過していないと判断したときには、CPU201は、ステップS124からの処理を繰り返すようにする。ステップS125の判断処理において、10秒経過したと判断したときには、当該集合住宅へ立ち入る者がいないと判断し、共用玄関ドア1のロックを施錠し(ステップS126)、図25に示したステップS101からの処理を繰り返す。
【0283】
また、ステップS124の判断処理において、共用玄関ドア1が開かれたと判断したときには、その開かれた共用玄関ドア1が閉じられるまで待ち状態となる(ステップS127)。ステップS127の判断処理において、共用玄関ドア1が閉じられたと判断したときには、CPU201は、ステップS126の処理に進み、共用玄関ドア1のロックを施錠して、ステップS101からの処理を繰り返す。
【0284】
なお、ステップS127の処理において、所定時間経過しても共用玄関ドア1が閉じられない場合には、共用玄関装置2から警報を放音したり、警備会社や当該集合住宅の管理者に連絡したりするなどの適宜の対応を取るようにすることもできる。
【0285】
[各住戸のドアホン装置4の動作について;図27〜図32]
次に、この実施の形態の共用玄関装置2が設けられた集合住宅の各住戸のそれぞれに設けられるドアホン装置4の動作について、図27から図32のフローチャートを参照しながら説明する。
【0286】
なお、この実施の形態において、各住戸に設置されるドアホン装置4は、上述もしたように、オートロックモードと遂次ロックモードとを有するものであるが、ここでは説明を簡単にするため、ドアホン装置4はオートロックモードとなるようにされている場合を例にして説明する。
【0287】
オートロックモードのときには、各住戸の玄関ドア3は、定常状態では、施錠状態とされる。そして、電子鍵装置の例としてのICカード70が、内側リード/ライト部41inまたは外側リード/ライト部41exにかざされて通信が両者の間で行なわれ、電子鍵情報についての認証がとれたときには、所定時間のみ玄関ドア3を開錠し、所定時間後に、自動的に玄関ドア3は施錠状態に戻るように、ドアホン装置4の制御装置部400により制御されるものである。
【0288】
CPU401は、インターフェース410、411を介して、内側リード/ライト部41inおよび外側リード/ライト部41exを監視し、ICカード70がかざされて、ICカード70と内側リード/ライト部41inまたは外側リード/ライト部41exとの間で通信が行われるのを待つ(ステップS131)。
【0289】
そして、ステップS131において、ICカード70がかざされず、リード/ライト部41inまたは41exと通信が行なわれなかったと判別したときには、CPU401は、ドアホンボタン45が押されたか否か判別し(ステップS132)、ドアホンボタン45も押されないときには、ステップS131に戻る。
【0290】
[ドアホンボタン押下;図28]
ステップS132で、ドアホンボタン45が押下されたと判別したときには、CPU401は、ドアホン機能を立ち上げ(図28のステップS151)、ICカード70をドアホン装置4の屋外ユニット4Aにかざすように促すメッセージを、スピーカ43exから送出する(ステップS152)。
【0291】
このメッセージを聴取した訪問者が、業者用のICカードを所持する登録業者の担当者であるときには、当該ICカードを外側リード/ライト部41exにかざして通信を行なうようにする。
【0292】
そこで、CPU401は、このメッセージに促されて、訪問者がICカードをかざして外側リード/ライト部41exと通信を行なったか否か判別する(ステップS153)。
【0293】
外側リード/ライト部41exと通信が行なわれないと判別したときには、CPU401は、メッセージ送出から予め定められた所定時間経過したか否かを時計回路423の時刻情報に基づいて判別し(ステップS159)、予め定められた所定時間経過したと判別したときには、訪問者は、登録業者以外の非登録業者あるいはその他の訪問者であると認識して、その旨を示す呼出音をドアホン制御ユニット4Bの内側スピーカ43in、屋外ユニット4Aのスピーカ43exを通じて放音するようにする(ステップS161)。
【0294】
そして、CPU401は、屋外ユニット4Aのカメラ46で撮影して得た訪問者の画像情報を、ドアホン制御ユニット4BのLCD47に表示するようにする(ステップS162)と共に、屋外ユニット4Aとドアホン制御ユニット4Bとの間で音声通信(通話)が可能な状態にする(ステップS163)。
【0295】
すなわち、CPU401は、屋外ユニット4Aのマイクロホン44exで収音した訪問者の音声を、音声入力インターフェース415、音声出力インターフェース412を通じて、ドアホン制御ユニット4Bの内側スピーカ43inに供給して放音するようにする。また、ドアホン制御ユニット4Bの内側マイクロホン44inで収音された音声を、音声入力インターフェース414、音声出力インターフェース413を通じて、屋外ユニット4Aのスピーカ43exに供給し放音するようにする。
【0296】
次に、CPU401は、訪問者と在宅者との間での音声通話が終了したかどうかを前記通話における無音状態(訪問者および在宅者の両方の音声無しの状態)が予め定めた所定時間継続したかどうかにより判別する(ステップS164)。このステップS164において、訪問者と在宅者との間での音声通話が終了したと判別したときには、ドアホン機能を終了させ(ステップS165)、ステップS131に戻る。また、ステップS164において、音声通話が終了していない場合には、ステップS163からの処理を繰り返すようにする。
【0297】
また、ステップS153において、前記メッセージの送出に対応して、外側リード/ライト部41exにICカード70がかざされて通信が行われたと判別したときには、CPU401は、識別情報(業者識別情報)をICカード70から受信し、例えばRAM404などに一時的に格納する(ステップS154)。このとき、制御装置部400が備える時計回路423の時刻情報も、通信があった時刻として、前記識別情報(業者識別情報)と共にRAM404に格納されると共に、当該時刻情報が、ICカード70に与えられ、その制御用IC内72のメモリに書き込まれる。
【0298】
次に、CPU401は、業者情報メモリ406に記憶されている業者識別情報と、ICカード70から受信した業者識別情報とを比較して、業者情報メモリ406に記憶されている業者情報に含まれる業者識別情報の中に、ICカード70から受信した業者識別情報と一致するものがあるかどうかにより、当該ICカード70が登録業者のICカード70であるか否かを判別して、訪問者が管理会社に登録された業者の担当者であるか否かの判別を行なう(ステップS155)。
【0299】
そして、訪問者が管理会社に登録された業者の担当者ではないと判別したときには、CPU401は、外側LED駆動部417を駆動して、外側LED42exを赤色で点滅させる(ステップS160)と共に、上述もしたように、ステップS161からの処理を行なうようにする。
【0300】
また、ステップS155において、訪問者が管理会社に登録された業者の担当者であると判別したときには、CPU401は、外側LED駆動部417を駆動して、外側LED42exを緑色で1秒間点灯させ、認証OKであることをICカード70の使用者に報知する(ステップS156)。このとき、CPU401により、併せて外側スピーカ43exから「認証がとれました」というメッセージを放音させるようにしても良い。
【0301】
そして、CPU401は、訪問者は、登録業者の担当者であると認識して、その旨を示す呼出音を内側スピーカ43inを通じて放音するようにし(ステップS157)、制御装置部400の業者情報メモリ406に記憶保持されている登録担当者画像と屋外ユニット4Aのカメラ46で撮影した画像とをドアホン制御ユニット4BのLCD47に表示し(ステップS158)、上述もしたように、屋外ユニット4Aとドアホン制御ユニット4Bとの間で音声通信(通話)が可能な状態にする(ステップS163)。
【0302】
そして、CPU401は、訪問者と在宅者との間での音声通話が終了したかどうかを前記通話における無音状態(訪問者および在宅者の両方の音声無しの状態)が予め定めた所定時間継続したかどうかにより判別する(ステップS164)。このステップS164において、訪問者と在宅者との間での音声通話が終了したと判別したときには、ドアホン機能を終了させ(ステップS165)、ステップS131に戻る。また、ステップS164において、音声通話が終了していない場合には、ステップS163からの処理を繰り返すようにする。
【0303】
なお、ステップS158の処理により、訪問を受けた住戸の在宅者は、正常に登録された業者の担当者であるか否かを判断することができるようにされ、業者情報通信装置であるICカード70が不正に利用された場合にはこれを知ることができるようにされる。
【0304】
そして、この場合に、ICカード70から読み取った業者識別情報と、時計回路423から取得した訪問時刻情報(この例では、ドアホンボタン45が押下された時刻あるいはICカード70と通信を行なった時刻の情報)とを、訪問履歴として、業者情報メモリ406または他のメモリに記憶させるようにしてもよい。
【0305】
次に、図27のステップS131において、ICカード70がかざされて、リード/ライト部41inまたは41exと通信が行なわれたと判別したときには、CPU401は、識別情報をICカード70から受信し、例えばRAM404などに一時的に格納する(ステップS133)。このとき、制御装置部400が備える時計回路423の時刻情報も、通信があった時刻として、前記識別情報と共にRAM404に格納されると共に、当該時刻情報が、ICカード70に与えられ、その制御用IC内72のメモリに書き込まれる。
【0306】
また、ICカード70においては、内側リード/ライト部41inまたは外側リード/ライト部41exのどちらと通信をしたかの情報として、通信相手のID等が制御用IC42のメモリに書き込まれる。
【0307】
次に、CPU401は、内側リード/ライト部41inまたは外側リード/ライト部41exのどちらでICカード70と通信が行われたかを判別する(ステップS134)。その判別結果と、前記の通信の時刻情報と、ICカードから取得した識別情報は、制御装置部400の図示を省略した通信履歴メモリに格納される。
【0308】
[内側リード/ライト部21inでの通信の場合;図27、図29]
ステップS134で、ICカード70と通信が行われたのが内側リード/ライト部21inであると判別したときには、CPU101は、ICカード70は、電子鍵装置であり、在宅者が外出する場合であるとして、以下のような処理を行なう。
【0309】
CPU401は、先ず、家族情報メモリ405に記憶されている識別情報と、ICカード70から受信した識別情報とを比較して、家族情報メモリ405に記憶されている電子鍵情報としての識別情報の中に、ICカード70から受信した識別情報と一致するものがあるかどうかにより、当該ICカード70がドアホン装置4に登録された電子鍵装置であるか否かを判別して、当該ICカード70についての認証を行なう(ステップS135)。
【0310】
そして、その認証結果を判別し(ステップS136)、家族情報メモリ405に記憶されている識別情報の中に、ICカード70から受信した識別情報と一致するものがなくて、認証が取れなかったとき(認証NG)であると判別したときには、CPU401は、内側LED42inを赤色で点滅させると共に、内側スピーカ43inから警告音を放音して、認証NGであることをICカード70の使用者に報知する(ステップS137)。そして、電子ロック機構330は施錠状態のままとして、ステップS131に戻る。
【0311】
また、ステップS136で、家族情報メモリ405に記憶されている識別情報の中に、ICカード70から受信した識別情報と一致するものがあって、認証がOKであると判別したときには、CPU401は、内側LED42inを緑色で1秒間点灯させ、認証OKであることをICカード70の使用者に報知する(ステップS138)。このとき、CPU101により、併せて内側スピーカ43inから「認証がとれました」というメッセージを放音させるようにしても良い。
【0312】
そして、このように認証がOKであるときには、家族情報メモリ405の、前記識別情報に対応する家人の記録エリアにも、通信履歴情報として、通信時刻情報と、外側と内側のどちらのリード/ライト部と通信をしたかが書き込まれる。
【0313】
そして、このとき、認証がOKであることから、CPU401は、電子ロック機構駆動部422を駆動制御して、電子ロック機構330により玄関ドア1を開錠状態にし(ステップS139)、内側スピーカ43inから、「ドアロックを解除しました」というメッセージを放音させる(ステップS140)。このとき、内側LED42inを、例えば緑色で点滅させ、ドアロックの解除状態をICカード70の使用者に報知するようにしてもよい。
【0314】
次に、CPU401は、ドア開閉センサ33のセンサ出力をインターフェース421を通じて取り込み、玄関ドア3が開けられた否か監視する(ステップS171)。そして、CPU401は、玄関ドア3が開けられずに所定時間、例えば10秒経過したかどうかを判別し(ステップS172)、10秒経過したと判別したときには、玄関ドア3を自動的に施錠状態に戻すようにする(ステップS173)。そして、CPU401は、内側LED42inを緑色で点滅して、玄関ドア3が施錠状態に戻ったことを報知する(ステップS174)。そして、ステップS131からの処理を繰り返すようにする。
【0315】
また、ステップS171で、ステップS139での開錠後、10秒以内に玄関ドア3が開かれたと判別したときには、CPU401は、ステップS133で取り込んだ識別情報で示される在宅者が外出をしたと認識して、当該識別情報、時刻情報を含む個人情報を保持し、外出者として管理するようにしてもよい。
【0316】
その後、CPU401は、ドア開閉センサ33のセンサ出力を参照して、玄関ドア3が閉じられたことを確認し(ステップS175)、玄関ドア3が閉じられた後、所定時間、例えば3秒経過したことを確認したら(ステップS176)、電子ロック機構駆動部422を駆動制御して、電子ロック機構330により玄関ドア3を施錠状態に復帰させるようにする(ステップS173)。
【0317】
そして、CPU401は、外側LED42exを緑色で点滅して、玄関ドア1が施錠状態に戻ったことをICカード70の使用者に報知する(ステップS174)。この外側LED42exの緑色点滅は、所定時間、例えば10秒間続けられる。そして、ステップS131からの処理を繰り返すようにする。
【0318】
[外側リード/ライト部21exでの通信の場合;図30〜図32]
ステップS134で、ICカード70と通信が行われたのが外側リード/ライト部41exであると判別したときには、CPU401は、家人が帰宅した場合の入室要求あるいは訪問者の到来であるとして、以下のような処理を行なう。
【0319】
CPU401は、まず、ICカード70から、カード種別の情報を取得して、ICカード70が電子鍵装置であるか業者情報通信装置であるかの判別をする(ステップS181)。ここで、前述の説明において、ICカード70と通信が行われたのが内側リード/ライト部41inであるとステップS134で判別したときには、カード種別の情報を判別しなかったが、それは、内側リード/ライト部21inと通信が行なわれるのは、家族が所有する電子鍵装置としてのICカードのみであるから、カード種別の判別を省略したものである。
【0320】
ステップS181で、ICカード70が電子鍵装置であると判別したときには、CPU401は、ステップS133で取り込んだICカード70から受信した識別情報と、家族情報メモリ405に記憶されている識別情報とを比較して、家族情報メモリ405に記憶されている識別情報の中に、ICカード70から受信した識別情報と一致するものがあるかどうかにより、当該ICカード70がドアホン装置4に登録されたICカード70であるか否かを判別して、当該ICカード70についての認証を行なう(ステップS182)。
【0321】
そして、その認証結果を判別し(ステップS183)、家族情報メモリ405に記憶されている識別情報の中に、ICカード70から受信した識別情報と一致するものがなくて、認証が取れなかったとき(認証NG)であると判別したときには、CPU401は、外側LED駆動部417を駆動して、外側LED42exを赤色で点滅させると共に、外側スピーカ43exから警告音を放音して、認証NGであることをICカード70の使用者に報知する(ステップS184)。そして、電子ロック機構330は施錠状態のままとして、ステップS131に戻る。
【0322】
また、ステップS183で、家族情報メモリ405に記憶されている識別情報の中に、ICカード70から受信した識別情報と一致するものがあって、認証がOKであると判別したときには、CPU401は、外側LED駆動部417を駆動して、外側LED42exを緑色で1秒間点灯させ、認証OKであることをICカード70の使用者に報知する(ステップS185)。このとき、CPU401により、合わせて外側スピーカ43exから「認証がとれました」というメッセージを放音させるようにしても良い。
【0323】
そして、このとき、認証がOKであることから、CPU401は、電子ロック機構駆動部422を駆動制御して、電子ロック機構330により玄関ドア3を開錠状態にし(ステップS186)、外側スピーカ43exから、「ドアロックを解除しました」というメッセージを放音させる(ステップS187)。このとき、外側LED42exを、例えば緑色で点滅させ、ドアロックの解除状態をICカード70の使用者に報知するようにしてもよい。
【0324】
次に、CPU401は、ドア開閉センサ33のセンサ出力をインターフェース421を通じて取り込み、玄関ドア3が開けられた否か監視する(ステップS188)。そして、CPU401は、玄関ドア3が開けられずに所定時間、例えば10秒経過したかどうかを判別し(ステップS189)、10秒経過したと判別したときには、玄関ドア3を自動的に施錠状態に戻すようにする(ステップS190)。そして、CPU401は、外側LED42exを緑色で点滅して、玄関ドア3が施錠状態に戻ったことを報知する(ステップS191)。そして、ステップS131からの処理を繰り返すようにする。
【0325】
ステップS188において、玄関ドア3が開かれたと判断したときには、図32の処理に進み、CPU401は、ドア開閉センサ33のセンサ出力を参照して、玄関ドア3が閉じられたことを確認し(ステップS221)、玄関ドア3が閉じられた後、所定時間、例えば3秒経過したことを確認したら(ステップS222)、電子ロック機構駆動部422を駆動制御して、電子ロック機構330により玄関ドア3を施錠状態に復帰させるようにする(ステップS223)。
【0326】
そして、CPU401は、外側LED42exを緑色で点滅して、玄関ドア1が施錠状態に戻ったことをICカード70の使用者に報知する(ステップS224)。この外側LED42exの緑色点滅は、所定時間、例えば10秒間続けられる。そして、ステップS131からの処理を繰り返すようにする。
【0327】
[外側リード/ライト部41exとの通信相手が業者情報通信装置の場合]
次に、図30のステップS181でのカード種別の判別の結果、外側リード/ライト部41exと通信が行なわれたICカード70が、業者情報通信装置であると判別した場合には、CPU401は、ドアホンボタン45を押下するように促すメッセージを外側スピーカ43exから放音する(図31のステップS201)。
【0328】
そして、CPU401は、このメッセージに促されて、訪問者がドアホンボタン45を押下するのを待つ(ステップS202)。ドアホンボタン45が押下されたことを判別すると、CPU401は、ドアホン機能を立ち上げ(ステップS203)、業者情報メモリ406に記憶されている業者識別情報と、ICカード70から受信した業者識別情報とを比較して、業者情報メモリ406に記憶されている業者情報に含まれる業者識別情報の中に、ICカード70から受信した識別情報と一致するものがあるかどうかにより、当該ICカード70が登録業者のICカード70であるか否かを判別して、訪問者が管理会社に登録された業者の担当者であるか否かの判別を行なう(ステップS204)。
【0329】
そして、訪問者が管理会社に登録された業者の担当者ではないと判別したときには、CPU401は、外側LED駆動部417を駆動して、外側LED42exを赤色で点滅させ(ステップS211)、非登録業者、未知の訪問者の訪問であることを知られる呼出音を内側スピーカ43inから放音させる(ステップS212)。
【0330】
そして、CPU401は、屋外ユニット4Aのカメラ46で撮影して得た訪問者の画像情報を、ドアホン制御ユニット4BのLCD47に表示するようにする(ステップS213)と共に、屋外ユニット4Aとドアホン制御ユニット4Bとの間で音声通信(通話)が可能な状態にする(ステップS208)。
【0331】
すなわち、CPU401は、屋外ユニット4Aのマイクロホン44exで収音した訪問者の音声を、音声入力インターフェース415、音声出力インターフェース412を通じて、ドアホン制御ユニット4Bの内側スピーカ43inに供給し放音するようにする。また、ドアホン制御ユニット4Bの内側マイクロホン44inで収音された音声を、音声入力インターフェース414、音声出力インターフェース413を通じて、屋外ユニット4Aのスピーカ43exに供給し放音するようにする。
【0332】
次に、CPU401は、訪問者と在宅者との間での音声通話が終了したかどうかを前記通話における無音状態(訪問者および在宅者の両方の音声無しの状態)が予め定めた所定時間継続したかどうかにより判別する(ステップS209)。このステップS209において、訪問者と在宅者との間での音声通話が終了したと判別したときには、ドアホン機能を終了させ(ステップS210)、ステップS131に戻る。また、ステップS164において、音声通話が終了していない場合には、ステップS208からの処理を繰り返すようにする。
【0333】
また、ステップS204において、訪問者が管理会社に登録された業者の担当者であると判別したときには、CPU401は、外側LED駆動部417を駆動して、外側LED42exを緑色で1秒間点灯させ、認証OKであることをICカード70の使用者に報知する(ステップS205)。このとき、CPU401により、併せて外側スピーカ43exから「認証がとれました」というメッセージを放音させるようにしても良い。
【0334】
そして、CPU401は、訪問者は、登録業者の担当者であると認識して、その旨を示す呼出音を内側スピーカ43inを通じて放音するとともに(ステップS206)、制御装置部400の業者情報メモリ406に記憶保持されている登録担当者画像と屋外ユニット4Aのカメラ46で撮影した画像とをドアホン制御ユニット4BのLCD47に表示し(ステップS207)、上述もしたように、屋外ユニット4Aとドアホン制御ユニット4Bとの間で音声通信(通話)が可能な状態にする(ステップS209)。
【0335】
そして、CPU401は、訪問者と在宅者との間での音声通話が終了したかどうかを前記通話における無音状態(訪問者および在宅者の両方の音声無しの状態)が予め定めた所定時間継続したかどうかにより判別する(ステップS209)。このステップS209において、訪問者と在宅者との間での音声通話が終了したと判別したときには、ドアホン機能を終了させ(ステップS210)、ステップS131に戻る。また、ステップS209において、音声通話が終了していない場合には、ステップS208からの処理を繰り返すようにする。
【0336】
このように、この実施の形態のドアホン装置4は、図28に示したステップS157、ステップS161の処理、また、図31に示したステップS206、ステップS212の処理において説明したように、この実施の形態の共用玄関装置2、ドアホン装置4が設置された集合住宅において、ドアホン装置4は、当該集合住宅への立ち入りが許可され業者情報通信装置であるICカード(業者カード)が付与された業者と、そうでない業者とでドアホン制御ユニット4Bのスピーカ43inから放音する呼出音を異ならせるようにしている。
【0337】
これにより、審査を経て、立ち入りが認められた身元のはっきりした業者か、そうでない業者かを、この集合住宅の各住戸の住民(在宅者)は呼出音ではっきりと区別し、適切な対応を取ることができるようにされる。
【0338】
また、図28に示したステップS162の処理、また、図31に示したステップS213の処理において説明したように、この実施の形態の共用玄関装置2、ドアホン装置4が設置された集合住宅において、ドアホン装置4は、当該集合住宅への立ち入りが許可され業者情報通信装置であるICカード(業者カード)が付与されていない業者の場合には、例えば図33(A)に示すように、屋外ユニット4Aのカメラ46が撮影した画像7aが、ドアホン制御ユニット4BのLCD47の全面に表示するようにされるので、知人か否かをはっきりと判別することができる。
【0339】
また、図28に示したステップS158の処理、また、図31に示したステップS207の処理において説明したように、この実施の形態の共用玄関装置2、ドアホン装置4が設置された集合住宅において、ドアホン装置4は、当該集合住宅への立ち入りが許可され業者情報通信装置であるICカード(業者カード)が付与された業者の場合には、図33(B)に示すように、登録された担当者の画像情報(顔写真)7cと、屋外ユニット4Aのカメラ46が撮影した画像7bとを、ドアホン制御ユニット4BのLCD47に並べて表示することができるので、正規に登録された担当者が、そうでない者かを明確に区別し、登録された正規の担当者でない場合には応対しないなどの適切な対応を取ることができるようにされる。
【0340】
なお、ここではオートロックモード時のドアホン装置4の動作を例にして説明したが、遂次ロックモード時においても、同じ様にして、ICカード70を用いた業者の認証処理を行なうようにすることによって、登録された業者とそうでない業者とで呼出音を区別することができる。また、登録済みの担当者画像とカメラ46からの画像とを並べて表示したり、また、カメラ46からの画像のみを表示したりすることもできる。
【0341】
また、上述の説明においては、共用玄関装置2の業者情報メモリ206と、各住戸のドアホン装置4の業者情報メモリ406との登録内容は同じものとして説明したが、必ずしも同じ状態になくてもよい。つまり、当該集合住宅への立ち入りが認められた業者であっても、自宅への訪問を受けたくない場合には、自宅のドアホン装置の業者情報メモリ406の内容を変更し、訪問を受けたくない業者の情報を削除したり、あるいは、情報に削除フラグを立てるなどすることにより、その住戸においては、未登録業者として扱うようにすることもできる。
【0342】
[ドアホン装置の他の実施形態]
上述の実施形態では、登録された業者担当者と、その他の訪問者とで、呼出音を異ならせるようにしたが、この実施形態においては、業者情報には、業種情報が含まれているので、業者用のICカードが屋外ユニット4Aのリード/ライト部41exにかざされて、登録された業者担当者の訪問であると判別される場合において、その訪問してきた業者担当者の業種情報に応じて呼出音を異ならせるようにすることもできる。このようにした場合には、在宅者は、呼出音を聴取するだけで、いずれの業種の業者の訪問であるかを認識することができるようになる。
【0343】
その場合において、業種情報は、ICカード70から制御装置部400を通じて取得したものを用いてもよいし、制御装置部400からは業者識別情報を取得して、その取得した業者識別情報に基づき業者情報メモリ406から読み出した業種情報を用いてもよい。
【0344】
また、ドアホンの呼出音は、登録された業者毎に、さらに、この実施形態では、業者情報は担当者毎の情報であるので、呼出音は、業者担当者毎に異ならせるようにすることもできる。例えば、携帯電話の着信音と同様に、インターネットから呼出音をダウンロードして、呼出音を割り当てるようにすることも可能である。そして、ドアホンの呼出音は、登録業者とそれ以外の訪問者の場合のほか、業者毎、担当者毎、業種毎に使用者が設定して異ならせることもできる。
【0345】
また、ドアホンの呼出音は、登録業者の場合にのみ鳴らし、その他の訪問者の場合には鳴らさないようにすることもできる。これは、例えば、在宅中の家人が、できるだけ訪問者により邪魔されたくないような状況がある場合において、登録された業者など、特に必要な訪問者にのみ応対できるようにする場合に便利である。
【0346】
また、予め、訪問が予定されている特定の登録業者のみの訪問だけを許可するようにしたい場合には、当該業者を予め設定しておき、その登録業者の訪問時にのみドアホンの呼出音を送出するようにすることができれば便利である。
【0347】
そして、この実施の形態のドアホン装置4のドアホン制御ユニット4Bには、図11にも示したように、比較的に表示画面の大きなLCD47と、テンキーや幾つかのファンクションキーからなる操作キー群48を備えており、LCD47にメニューを表示し、目的とする項目の設定プログラムを起動させることにより、操作キー群48を通じて種々の設定をドアホン装置4に対して行なうことができるようにしている。つまり、各住戸毎に戸別の調整ができるようにしている。
【0348】
図34は、この実施の形態のドアホン装置4の制御装置部400において実行するようにされる設定プログラムにより可能となる種々の設定の内の呼出音に関する設定処理を説明するためのフローチャートである。ドアホン制御ユニット4Bの操作キー群のメニューキーを押下操作すると、CPU401は、図34に示すプログラムを読み出して実行し、実行可能な処理のメニュー画面をLCD47に表示する(ステップS231)。
【0349】
そして、LCD47に表示されたメニュー画面の中から目的とする処理の選択入力を受け付けるようにする(ステップS232)。このステップS232の処理は、例えは、数字キーを用いて行なうようにされる。次に、CPU401は、ステップS232において入力された選択入力は、呼出音の設定を指示するものか否かを判断する(ステップS233)。
【0350】
ステップS233の判断処理において、呼出音の設定が指示されたと判断したときには、CPU401は、呼出音についての設定画面を表示し、呼出音についての種々の設定を受け付けるようにする(ステップS234)。
【0351】
例えば、ステップS234に示したように、(1)登録業者以外の訪問者のときには、呼出音は停止するかどうか。この場合の設定は、「する(YES)」または「しない(NO)」である。
【0352】
(2)呼出音を鳴らす登録業者を設定するかどうか。この場合の設定は、「する(YES)」または「しない(NO)」である。そして、「する(YES)」を選択したときには、業者情報メモリ406から読み出された業者のリストがドアホン制御ユニット4BのLCD47に表示され、そのリストの中から、ユーザは、呼出音を鳴らす業者を設定する。この場合には、設定された業者担当者が、そのICカードを屋内ユニット4Aの外側リード/ライト部41exにかざしたときにのみ、ドアホンの呼出音が鳴り、その他の訪問者のときには、ドアホンの呼出音は鳴らない。
【0353】
(3)呼出音を鳴らさない登録業者を設定するかどうか。この場合の設定は、「する(YES)」または「しない(NO)」である。そして、「する(YES)」を選択したときには、業者情報メモリ406から読み出された業者のリストがドアホン制御ユニット4BのLCD47に表示され、そのリストの中から、ユーザは、呼出音を鳴らさない業者を設定する。この場合には、設定された業者担当者が、そのICカードを屋内ユニット4Aの外側リード/ライト部41exにかざしたときにのみ、ドアホンの呼出音が停止されて鳴らず、その他の訪問者のときには、ドアホンの呼出音が鳴る。
【0354】
このように、ドアホン装置4の制御装置部400は、ドアホン制御ユニット4Bの操作―キー群48を通じて、登録業者以外は呼出音を停止するか否か、呼出音を鳴らす業者設定は有るか否か、呼出音を鳴らさない担当者を設定するか否かなど、呼出音に関する種々の選択入力を受け付ける。
【0355】
そして、CPU401は、設定が完了するまで、必要な選択入力(指示入力)を受け付け(ステップS235)、設定が終了したと判断したときには、ステップS234で受け付けた種々の選択情報を設定事項として、業者情報メモリの該当エリア、あるいは、制御装置部400の図示しない不揮発性メモリに格納される(ステップS236)。
【0356】
このようにして、各住戸のドアホン装置4のそれぞれには、その住戸の住民によって、呼出音についての設定がなされる。そして、各住戸のドアホン装置4においては、例えば、図28に示したステップS155の処理、あるいは、図31に示したステップS204の処理において、上述したように設定される呼出音についての設定情報をも参照することにより、登録業者であっても、その住戸に限っては未登録業者として処理するようにしたり、あるいは、図28に示したステップS157の処理、図31に示したステップS206の処理において、登録業者であっても呼出音を鳴らさなかったり、呼出音を変えたりするなどのことを住戸毎に行なうことができるようにされる。
【0357】
さらに、上述に用にして設定される各住戸における各業者に対する呼出音についての設定情報を、各住戸のドアホン装置4から所定の通信路を通じて共用玄関装置2に転送し、共用玄関装置2において、共通業者情報と、各住戸からの設定情報を含む戸別業者情報とを管理するようにする。
【0358】
これにより、例えば、当該集合住宅への立ち入りが許可された業者であっても、全ての住戸の住民が呼出音の放音を停止するように設定している場合には、共用玄関装置2の共通業者情報の抹消処理を行なわなくても、その業者の立ち入りを認めないようにすることができる。もちろん、戸別業者情報については、共用玄関装置2が登録業者の訪問があるごとに、各住戸の業者情報メモリの情報を参照し、訪問を許可するか否かを判別するようにすることもできる。
【0359】
また、共用玄関装置2において、例えば、テンキー25を通じて部屋番号が入力され、業者情報通信装置であるICカード70が共用玄関装置2のリード/ライト部21にかざされた場合には、共用玄関装置2はICカードから読み取った業者情報を指示された住戸のドアホン装置4に送信し、登録業者の訪問があることをいち早く通知し、迅速に対応できるようにしたり、その業者がその住戸において訪問が許可された業者か、訪問を希望しない業者かを訪問を受ける前に通知したりすることもできる。
【0360】
このように、共用玄関装置2において管理される業者情報を共通業者情報として位置付け、また、各住戸のドアホン装置4において管理される業者情報を戸別業者情報として位置付けて、その両方を考慮し、共用玄関ドア1のドアロックの開錠制御や、各住戸の呼出音の放音制御などを行なうようにすることもできる。
【0361】
[戸別収納ボックスおよび戸別収納ボックス管理装置について]
図1に示したように、この実施の形態の集合住宅においては、各住戸の戸別玄関ドア3の近傍には、電子ロック機構が設けられた戸別収納ボックス5が設けられており、登録業者であれば、この実施の形態の集合住宅に立ち入り、目的とする住戸の訪問し、その住戸の住民が不在のときであっても、その住戸の戸別収納ボックスを用いて、物品を受け取ったり、物品を届けたりすることができるようにしている。
【0362】
登録業者が戸別収納ボックス5を用いて住民から物品を受け取る場合の具体例としては、例えば、登録業者であるクリーニング店の従業員が、洗濯物を預かる場合などであり、また、登録業者が戸別収納ボックス5を用いて住民に対して物品を届ける場合の例としては、例えば、宅配業者が宅配物を届ける場合などがある。もちろん、これに限らず、各住戸の収納ボックス5を用いることにより、種々の登録業者が、物品を受け取ったり、物品を届けたりすることができる。
【0363】
しかし、当該集合住宅への立ち入りが許可された登録業者であっても、無制限に戸別収納ボックスの開閉ができたのでは問題が生じる場合がある。つまり、クリーニング店Aに依頼するつもりの洗濯物が、別のクリーニング店Bによって回収されてしまったり、また、1度適正に届けられた品物が誤って回収されてしまったりするなどのことがないようにしなければならない。
【0364】
このため、この実施の形態においては、戸別収納ボックス5から物品の収集(回収)を許可された業者と、戸別収納ボックス5への物品の配達(納品)が許可された業者を、各住戸毎に予め設定しておくことにより、戸別収納ボックス5を通じて、物品の受け渡しを行なうことができるようにしている。以下、この実施の形態の集合住宅の各住戸に併設される戸別収納ボックス5とその電子ロック機構を制御する戸別収納ボックス管理装置6について詳細に説明する。
【0365】
図35に示すように、戸別収納ボックス5は、各住戸の玄関ドア3の近傍に設けられる。この実施の形態の戸別収納ボックス5は、2つの戸別収納ボックス5a、5bからなり、一方を登録業者への物品の受け渡し用、他方を登録業者からの物品の受け取り用というように使い分けることができるようにしている。
【0366】
そして、戸別収納ボックス5a、5bのそれぞれには、電子ロック機構66a、66bが設けられている。戸別収納ボックス5の電子ロック機構66a、66bは、例えば、図12を用いて前述した各住戸の玄関ドア3に設けられた電子ロック機構と同様に、ドア係止片66a1、66b1と、ロック片66a2、66b2と、ドア開閉センサ66a3、66b3とからなるものである。
【0367】
そして、このロック片66a2、66b2のそれぞれのドア内部への収納とドア内部からの突出とを制御することにより、戸別収納ボックス5a、5bそれぞれのドアの開錠、施錠を行なうことができるようにしている。この戸別収納ボックス5a、5bの電子ロック機構66a、66bを制御するのが戸別収納ボックス管理装置6である。この実施の形態において、戸別収納ボックス管理装置6は、図35、図36に示すように、各住戸の戸別収納ボックス5の上側部分に設けられている。
【0368】
戸別収納ボックス管理装置6は、そのフロントパネル面に電子鍵装置、業者情報通信装置として用いられるICカード70との通信を行なうリード/ライト部61と、LED62と、小型のプリンタ65からのプリント用紙を出力するプリンタ用紙出力孔65aと、操作ボタン64とが設けられたものである。
【0369】
戸別収納ボックス管理装置6は、この実施の形態においては、その住戸のドアホン装置4と有線あるいは無線で接続されており、ドアホン装置4の制御装置部400の業者情報メモリ406の情報を参照するなどのことができるようにされている。
【0370】
そして、この実施の形態においては、この実施の形態の集合住宅への立ち入りが許可された業者であって、目的とする住戸の業者情報メモリ406に物品の引き取りが許可された業者として登録された業者によって、物品が収納された戸別収納ボックスを開錠して、物品の受け取りができ、また、目的とする住戸の業者情報メモリ406に物品の配達が許可された業者として登録された業者によって、空いている戸別収納ボックスを開錠して、物品の配達ができるようにしている。
【0371】
また、戸別収納ボックス管理装置6は、戸別収納ボックス5に設けられた収納センサ68a、68bにも接続され、収納ボックス5a、5bに収納物が収納されているか否かの検出も行なうことができるようにしている。
【0372】
なお、この戸別収納ボックス5の場合にも、いわゆるオートロックが採用され、開錠後、戸別収納ボックスのドアが閉められたときには、自動的に施錠するようにしている。また、各住戸の戸別収納ボックス5は、その住戸の住民が自己のICカード70を用いた場合には、自由に開錠して物品の出し入れを行なうことができるようにしている。
【0373】
[戸別収納ボックス管理装置の内部構成の説明]
戸別収納ボックス管理装置6には、前述した共用玄関装置2、ドアホン装置4の場合と同様に、電子鍵情報、業者識別情報の認証制御を行なうとともに、戸別数納ボックス5a、5bのドアロック制御を行なうための制御装置部600が内蔵されている。この実施の形態の戸別収納ボックス管理装置6の構成例を図37に示す。
【0374】
すなわち、戸別収納ボックス管理装置37に内蔵の制御装置部600は、マイクロコンピュータの構成を備えており、CPU601に対してシステムバス602を介してプログラムやデータが記録されているROM603と、ワークエリア用RAM604と、例えばEEPROMなどの不揮発性メモリ605と、時刻情報、カレンダー情報を提供する時計回路606と、種々の音声メッセージが記憶されている音声メッセージメモリ607と、その住戸のドアホン装置4との間でデータを送受するためのドアホンインターフェース608とが接続されている。
【0375】
また、システムバス602には、インターフェース611を介してリード/ライト部61が接続され、また、LED駆動部612を介してLED62が接続され、音声出力インターフェース613を介してスピーカ63が接続され、ボタンインターフェース614を介して操作ボタン64が接続され、プリントインターフェース615を通じてプリンタ65が接続される。
【0376】
さらに、システムバス602には、インターフェース616を介して、戸別収納ボボックス5a、5bに設けられた収納物センサ68a、68bが接続され、また、インターフェース617を介して戸別収納ボックス5a、5bに設けられたドア開閉センサ67a、67bが接続されるとともに、電子ロック機構駆動部618を介して、戸別収納ボックス5aに設けられている、ロック片66a2を摺動駆動させる電子ロック機構66aと、戸別収納ボックス5bに設けられている、ロック片66a2を摺動駆動させる電子ロック機構66bとが接続される。
【0377】
そして、この実施の形態においては、上述もしたように、各住戸の戸別収納ボックス5の使用を許可する業者を、各住戸のドアホン装置4の業者情報メモリに予め登録しておくことにより、その登録された業者しか戸別収納ボックス5の使用ができないようにしている。
【0378】
具体的には、業者情報メモリ406などに格納される図16に示した業者情報の収集許可フラグ、配達許可フラグがオンにされた業者が戸別収納ボックス5の利用が許可される。そして、収集許可フラグがオンにされた業者は、各住戸の住民によって開錠され、物品が収納されて施錠された収納ボックスの開錠ができるようにされ、配達許可フラグがオンにされた業者は、未使用の戸別収納ボックスの開錠ができるようにされる。
【0379】
そして、各住戸の戸別収納ボックス管理装置6においては、不揮発性メモリ605に、図38に示すような戸別収納ボックス管理データが形成され、その住戸の住民により開錠され、物品が収納されて、収集が許可された業者による利用が可能な収納ボックスか、空きボックスであり、配達が許可された業者によって利用が可能な収納ボックスか、あるいは、配達が許可された業者によって物品が収納された収納ボックスかを区別することができるようにしている。
【0380】
すなわち、各住戸の住民が自己のICカード70を用いて自己の戸別収納ボックス5a、5bのドアを開錠し、物品が収納された後に施錠した場合には、図38Aの収納ボックス5aの欄に示したように、収集フラグと使用フラグとがオン(“1”)にされる。この場合、収納ボックス5aは、その住戸の住民が自己のICカードを用いて、または、収集が許可された業者が自己のICカードを用いて認証を取った場合にしか開錠しないようにされる。
【0381】
その住戸の住民または収集が許可された業者が、自己のICカードを用いて、収集用ボックスとされた戸別収納ボックスを開錠し、収納されている物品の全部が回収された後に施錠したときには、図38Bの収納ボックス5aの欄に示すように、収集フラグと使用フラグとはオフ(“0”)に戻され、未使用収納ボックスとして認識される。
【0382】
なお、収集が許可された業者によって、開錠され物品が収集された場合には、図38Bの収納ボックス5aの欄に示すように、業者のICカードから読み取った業者識別情報が収集業者識別情報欄に更新されるとともに、物品が収集されて施錠したときに時計回路606から取得した時刻情報が収集時刻欄に更新するようにされる。
【0383】
また、配達が許可された業者が、目的とする住戸の戸別収納ボックスを開錠し、そこに品物を収納した場合には、図38Bの収納ボックス5bの欄に示すように、不揮発性メモリ605の戸別収納ボックス管理データの使用フラグがオン(“1”)にされるとともに、業者のICカードから読み取った業者識別情報が配達業者識別情報欄に更新されるとともに、物品が収納されて施錠したときに時計回路606から取得した時刻情報が配達時刻欄に更新するようにされる。
【0384】
なお、物品の配達が正常に行なわれた場合、つまり、配達が許可された業者により、未使用の戸別収納ボックスが開錠され、物品が収納された後に施錠された場合には、制御装置部600は、プリンタ65から受け取り時刻、受け取り場所(当該住戸の住所)、部屋番号、住民氏名、配達業者名、担当者名などを印字した受取証を発行し、配達業者がこれを回収するようにする。この受取証により、配達業者は、その住戸に物品を配達したことを第三者に対して証明することができるようにされる。
【0385】
なお、戸別収納ボックス5a、5bに物品が収納されたか、あるいは、収納されていた物品が取り出された(収集された)かは、収納ボックス5a、5bに設けられた収納物センサ68a、68bによって検出することが可能である。
【0386】
この収納物センサ68a、68bは、例えば、赤外線センサを用い、物品が収納された場合には、赤外線を遮断し、物品が収納されていないときには赤外線を検出できるようにしておくことにより、物品が収納されているか、されていないかを検出するように構成したり、あるいは、収納物の重さを検出することにより、物品が収納されているか、されていないかを検出するように構成したりするなど、種々の構成をとることが可能である。
【0387】
なお、収集業者毎に使用を許可する収納ボックスをも設定するようにすることにより、2つの収集業者を設定することも可能であるが、戸別収納ボックス5は、物品の受け取りにも用いるため、この実施の形態においては、収集業者の設定は、同時には1社しかできないようにしている。
【0388】
これにより、複数の業者が戸別収納ボックスから物品を回収できるようにした場合に発生する不都合、例えば、物品が目的とする業者以外の業者に渡ってしまうなどということが発生しないようにしている。
【0389】
しかし、配達業者は、物品を配達するだけであるので、戸別収納ボックス5が未使用である限り利用できることが望ましいので、複数の配達業者を同時に設定しておくようにすることも可能とされる。また、クリーニング業者のように、洗濯物を回収して、洗濯した物を配達する場合もあるので、収集業者として設定するとともに、配達業者としても設定することもできるようにされている。
【0390】
次に、各住戸のドアホン装置4のドアホン制御ユニット4Bの操作キー群48を通じて行なう収集業者、配達業者の設定処理と、戸別格納ボックス管理装置6の動作について説明する。
【0391】
[収集業者、配達業者の設定について]
各住戸のドアホン装置4の業者情報メモリ406に対して行なうようにされる収集業者、配達業者の設定および設定解除は、図34にその一部分を示したドアホン装置4の制御装置部400において実行するようにされる設定プログラムを実行することにより行なうことができるようにされている。
【0392】
つまり、ドアホン制御ユニット4Bの操作キー群48のメニューキーを押下操作すると、CPU401は、図39(図34に示したプログラムと同じ)を読み出して実行し、実行可能な処理のメニュー画面をLCD47に表示する(ステップS231)。
【0393】
そして、LCD47に表示されたメニュー画面の中から目的とする処理の選択入力を受け付けるようにする(ステップS232)。このステップS232の処理は、例えは、数字キーを用いて行なうようにされる。次に、CPU401は、ステップS232において入力された選択入力は、呼出音の設定を指示するものか否かを判断する(ステップS233)。
【0394】
ステップS233の判断処理において、呼出音の設定が指示されたと判断したときには、CPU401は、呼出音についての設定画面を表示し、呼出音についての種々の設定を受け付けるようにする(ステップS234)。ステップS233の判断処理において、呼出音の設定の指示でないと判断したときには、CPU401は、ステップS232において入力された選択入力は、集配業者の設定を指示するものか否かを判断する(ステップS241)。
【0395】
ステップS241の判断処理において、集配業者の設定が指示されたと判断したときには、CPU401は、集配業者についての設定画面を表示し、集配業者についての種々の設定を受け付けるようにする(ステップS242)。
【0396】
このステップS242の処理においては、まず、集配業者の設定か設定の解除かの選択を受け付け、設定が指示された場合には、登録されている業者情報を表示するようにして、その中から目的とする業者情報の選択を受け付け、選択された業者に対して、収集業者フラグ、配達業者フラグをオンにする指示入力を受け付けるようにする。
【0397】
また、設定の解除が指示された場合には、収集業者、配達業者として設定されている業者の業者情報を表示するようにしてその選択を受け付け、選択された業者情報を確認して、その業者情報の収集業者フラグ、配達業者フラグを解除するようにする(オフにする)。なお、ここでは、オンにされている収集業者フラグ、配達業者フラグを自動的にオフにしたり、あるいは、収集業者フラグ、配達業者フラグの両方がオンにされている場合には、指示した一方のみを解除したりすることもできるようにされる。
【0398】
そして、CPU401は、設定が完了するまで、必要な選択入力(指示入力)を受け付け(ステップS235)、設定が終了したと判断したときには、ステップS242で受け付けた種々の情報に応じて、この場合には、業者情報メモリ406の該当エリア、すなわち、収集業者フラグ、配達業者フラグを更新し(ステップS236)、この図39に示す処理を終了する。
【0399】
このようにして、各住戸のドアホン装置4のそれぞれには、その住戸の住民によって、収集業者と配達業者との設定がなされる。そして、収集業者と配達業者の設定を行なうことによって、例えば、日ごとに、収集業者を異ならせたり、必要な場合にだけ、収集業者や配達業者を設定したりするなどことができるようにされる。
【0400】
[戸別収納ボックス管理装置の動作について]
次に、戸別収納ボックス5が利用される場合の戸別収納ボックス管理装置6の動作について、図40〜図43のフローチャートを参照しながら説明する。戸別収納ボックス5a、5bの各ドアもまた、いわゆるオートロックとされ、定常状態では、施錠状態とされる。
【0401】
各住戸の戸別収納ボックス管理装置6の制御装置部600のCPU601は、電子鍵装置、業者情報通信装置としてのICカード70がリードライト部61にかざされてICカード70から識別情報やカード種別などの必要な情報を読み出したかを監視している(ステップS301)。
【0402】
ステップS301の判断処理において、ICカード70から必要な情報を読み出したと判断したときには、そのICカード70から読み出した情報(カード種別)に基づいて、戸別収納ボックス管理装置6のリード/ライト部61にかざされたICカード70は、個人カードか、あるいは、業者カードかを判別する(ステップS302)。
【0403】
ステップS302の判断処理において、個人カードであると判断したときには、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、ICカードから読み出した識別情報に基づいて、ドアホンインターフェース608を通じて接続されるドアホン装置4の家族情報メモリ405に記憶されている識別情報を参照して、当該住戸の住民(家族)か否の認証をチェックする(ステップS303)。
【0404】
ステップS303の認証チェックの後、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、認証が取れたか否かを確認する(ステップS304)。ステップS304の判断処理において、認証が取れなかったと判断したときには、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、LED駆動部612を通じてLED62を制御し、LED(赤)を点滅させるとともに、音声出力インターフェース613を通じてスピーカ63から警告音を放音するようにし(ステップS305)、この後、ステップS301からの処理を繰り返すようにする。
【0405】
また、ステップS304の判断処理において、認証が取れたと判断したときには、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、LED駆動部612を通じてLED62を制御し、LED(緑)を点灯させる(ステップS306)。そして、電子ロック機構駆動部618を通じて、電子ロック機構66a、66bを制御し、戸別収納ボックス5a、5bのドアロックを解除する(ステップS307)。
【0406】
そして、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、音声出力インターフェース613を通じてスピーカ63から、「収納ボックスのロックが解除されました。」などの音声メッセージを放音して、当該住戸の戸別収納ボックス5a、5bのドアロックが解除されたことを通知する(ステップS308)。
【0407】
この後、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、図41のステップS311の処理に進み、インターフェース617を通じて開閉センサ67a、67bを監視し、当該住戸の戸別収納ボックス5a、5bのいずれか一方でも、そのドアが開かれたか否かを判断する(ステップS311)。
【0408】
ステップS311の判断処理において、当該住戸の戸別収納ボックス5a、5bのいずれのドアも開かれていないと判断したときには、収納ボックスのロックが解除されてから所定時間(例えば10秒)経過したか否かを判断する(ステップS312)。ステップS312の判断処理において、10秒経過していないと判断したときには、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、ステップS311からの処理を繰り返す。
【0409】
ステップS312の判断処理において、10秒経過したと判断したときには、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、電子ロック機構駆動部618を通じて、電子ロック機構66a、66bを制御して、戸別収納ボックス5a、5bのロックを施錠する(ステップS313)。そして、CPU601は、音声出力インターフェース613、スピーカ63を通じて、「収納ボックスを施錠しました。」などの音声メッセージを放音し(ステップS314)、図40に示したステップS301からの処理を繰り返すようにする。
【0410】
ステップS311の判断処理において、戸別収納ボックス5a、5bのいずれか一方でもそのドアが開かれたと判断したときには、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、開閉センサ67a、67bからの出力に基づいて、収納ボックス5a、5bの両方とも閉じられた状態になるまで待ち状態となる(ステップS315)。
【0411】
このステップS315において、収納ボックス5a、5bの両方とも閉じられたと判断したときには、所定時間(この例では3秒間)待ち、この後、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、電子ロック機構駆動部618を通じて、電子ロック機構66a、66bを制御して、戸別収納ボックス5a、5bのロックを施錠する(ステップS317)。
【0412】
そして、CPU601は、インターフェース616を通じて収納物センサ68a、68bからの出力から、戸別収納ボックス5a、5bのうち、収納物なしから収納物有りに変化した収納ボックスがあるか否かを確認する(ステップS318)。
【0413】
ステップS318の判断処理において、収納物なしから収納物有りに変化した収納ボックスがあると判断したときには、CPU601は、不揮発性メモリ605に形成されている戸別収納ボックス管理データの変化した収納ボックスの収集用フラグ、使用フラグの両方をオンにする(ステップS319)。
【0414】
ステップS318の判断処理において、収納物なしから収納物有りに変化した収納ボックスがないと判断したときには、収納物有りから収納物なしに変化した収納ボックスがあるか否かを判断する(ステップS320)。このステップS320の判断処理において、収納物有りから収納物なしに変化した収納ボックスがあると判断したときには、CPU601は、不揮発性メモリ605に形成されている戸別収納ボックス管理データの変化した収納ボックスの収集用フラグ、使用フラグの両方をオフにする(ステップS321)。
【0415】
ステップS319、ステップ321の処理の後、また、ステップS320において、収納物なしから収納物有りに変化した収納ボックスもないと判断した時には、ステップS314の処理に移り、ロック機構66a、66bを制御して、収納ボックス5a、5bを施錠したことを使用者に通知し(ステップS314)、図40に示したステップS301からの処理を繰り返す。
【0416】
また、ステップS302の判断処理において、業者カードであると判断したときには、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、ICカード70から読み出した業者識別情報に基づいて、当該住戸のドアホン装置4の業者情報メモリ406に記憶されている業者識別情報を参照して、登録された業者か否の認証をチェックする(ステップS309)。
【0417】
ステップS309の認証チェックの後、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、認証が取れたか否かを確認する(ステップS310)。ステップS310の判断処理において、認証が取れなかったと判断したときには、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、LED駆動部612を通じてLED62を制御し、LED(赤)を点滅させるとともに、音声出力インターフェース613を通じてスピーカ63から警告音を放音するようにし(ステップS305)、この後、ステップS301からの処理を繰り返すようにする。
【0418】
ステップS310の判断処理において、認証が取れなかったと判断したときには、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、図42のステップS322の処理に進み、ICカード70をかざした業者は、物品の収集が許可された業者か否かを判断する(ステップS322)。この判断処理は、ステップS309において参照した業者情報メモリの業者情報の収集業者フラグのオン/オフによって判断することができる。
【0419】
ステップS322の判断処理において、収集業者であると判断したときには、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、不揮発性メモリ605の戸別収納ボックス管理データを参照し、収集用フラグがオンになっている収納ボックスがあるか否かを判断する(ステップS323)。
【0420】
ステップS323の判断処理において、収集用フラグがオンになっている収納ボックスがあると判断したときには、CPU601は、収集用フラグがオンになっている収納ボックスNのロックを解除するように、電子ロック機構駆動部618を通じて電子ロック機構66a、あるいは、電子ロック機構66bを制御する(ステップS324)。このとき、LED駆動部612を通じて、LED62を制御し、LED(緑)を一定時間点灯させるようにしてもよい。
【0421】
そして、CPU601は、音声出力インターフェース613、スピーカ63を通じて、「ボックスNのロックが解除されました。」などの音声メッセージを放音し(ステップS325)、開閉センサ67a、67bからの検出出力に基づいて、そのロックが解除された収納ボックスNのドアが開かれたか否かを判断する(ステップS326)。
【0422】
ステップS326の判断処理において、収納ボックスNのドアが開かれていないと判断したときには、CPU601は、収納ボックスNのロックを解除してから所定時間(例えば10秒)経過したか否かを判断する(ステップS327)。このステップS327の判断処理において、所定時間経過していないと判断したときには、ステップS326からの処理を繰り返し、所定時間経過したと判断したときには、その収納ボックスNのドアのロックを施錠し(ステップS328)、スピーカから「収納ボックスNを施錠しました。」などの音声メッセージを放音して(ステップS329)、図40に示したステップS301からの処理を繰り返すようにする。
【0423】
ステップS326の判断処理において、CPU601が開閉センサ67a、67bからの検出出力に基づいて、収集用フラグがオンにされ住民の物品が収納されて、収集用のボックスとして用いられるようにされている収納ボックスNのドアが開かれたと判断したときには、次にCPU601は、その収納ボックスNのドアが閉じられるまで待ち状態となる(ステップS330)。
【0424】
収納ボックスNのドアが閉じられると、CPU601は3秒間待ち(ステップS331)、その収納ボックスのドアを施錠する(ステップS332)。そして、その収納ボックスNの収納物センサ68a、または、収納物センサ68bからの検出出力に基づいて、その収納ボックスNは収納物有りから収納物なし変化したか否かを判断する(ステップS333)。
【0425】
ステップS333の判断処理において、その収納ボックスNは収納物有りから収納物なし変化したと判断したときには、CPU601は、収納ボックスNの収集用フラグ、使用フラグをオフにして未使用状態にする(ステップS334)。
【0426】
このステップS334の処理の後、または、ステップSS333の判断処理において、その収納ボックスNは収納物有りから収納物なし変化していないと判断したときには、不揮発性メモリ605の収納ボックスNの収集業者識別情報と収集時刻とを更新する(ステップS335)。この後、ステップS329の処理に進んで、収納ボックスNが施錠されたことを使用者に通知し、図40に示したステップS301からの処理を繰り返すようにする。
【0427】
ステップS323の判断処理において、収集フラグがオンになっている収納ボックスがないと判断したときには、例えば、「収集物はありません。」などの音声メッセージを放音する(ステップS336)。このステップS336の処理の後、および、ステップS322の判断処理において、ICカード70をかざしたのは、収集業者として設定された業者ではないと判断したときには、CPU601は、図43に示すステップS337の処理に進む。
【0428】
そして、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、ICカード70をかざした業者は、物品の配達が許可された業者か否かを判断する(ステップS337)。この判断処理もまた、ステップS309において参照した業者情報メモリの業者情報の配達業者フラグのオン/オフによって判断することができる。
【0429】
なお、ステップS322において収集業者であり、かつ、ステップS323において、収集フラグがオンである収納ボックスがないと判断した場合にも、このステップS337において、配達業者か否かを判断するようにしているのは、例えば、クリーニング業者のように、洗濯物の収集する収集業者として登録されているとともに、洗濯済みの衣類を配達する配達業者としても登録されている場合があるからである。
【0430】
ステップS337の判断処理において、配達業者であると判断したときには、戸別収納ボックス管理装置6のCPU601は、不揮発性メモリ605の戸別収納ボックス管理データを参照し、収集用フラグ、使用フラグがともにオフの状態にある空き収納ボックスがあるか否かを判断する(ステップS338)。
【0431】
ステップS323の判断処理において、空き収納ボックスがあると判断したときには、CPU601は、空き収納ボックスMのロックを解除するように、電子ロック機構駆動部618を通じて電子ロック機構66a、あるいは、電子ロック機構66bを制御する(ステップS339)。このとき、LED駆動部612を通じて、LED62を制御し、LED(緑)を一定時間点灯させるようにしてもよい。
【0432】
そして、CPU601は、音声出力インターフェース613、スピーカ63を通じて、「収納ボックスMのロックが解除されました。」などの音声メッセージを放音し(ステップS340)、開閉センサ67a、67bからの検出出力に基づいて、そのロックが解除された収納ボックスMのドアが開かれたか否かを判断する(ステップS341)。
【0433】
ステップS341の判断処理において、収納ボックスMのドアが開かれていないと判断したときには、CPU601は、収納ボックスMのロックを解除してから所定時間(例えば10秒)経過したか否かを判断する(ステップS342)。このステップS342の判断処理において、所定時間経過していないと判断したときには、ステップS341からの処理を繰り返し、所定時間経過したと判断したときには、その収納ボックスMのドアのロックを施錠し(ステップS343)、スピーカから「収納ボックスMを施錠しました。」などの音声メッセージを放音して(ステップS344)、図40に示したステップS301からの処理を繰り返すようにする。
【0434】
ステップS341の判断処理において、CPU601が開閉センサ67a、67bからの検出出力に基づいて、空き収納ボックスMのドアが開かれたと判断したときには、次にCPU601は、その収納ボックスMのドアが閉じられるまで待ち状態となる(ステップS345)。
【0435】
収納ボックスNのドアが閉じられると、CPU601は3秒間待ち(ステップS346)、その収納ボックスのドアを施錠する(ステップS347)。そして、その収納ボックスMの収納物センサ68a、または、収納物センサ68bからの検出出力に基づいて、その収納ボックスMは収納物なしから収納物有りに変化したか否かを判断する(ステップS348)。
【0436】
ステップS348の判断処理において、その収納ボックスNは収納物なしから収納物ありに変化したと判断したときには、CPU601は、プリンタインターフェース615を通じてプリンタ65を制御し、受取証を印刷して出力し(ステップS349)、収納ボックスMの使用フラグをオンにする(ステップS350)。
【0437】
このステップS350の処理の後、または、ステップS348の判断処理において、収納物なしから収納物ありに変化していないと判断したときには、不揮発性メモリ605の収納ボックスMの配達業者識別情報と配達時刻とを更新する(ステップS335)。この後、ステップS344の処理に進んで、収納ボックスMが施錠されたことを使用者に通知し、図40に示したステップS301からの処理を繰り返すようにする。
【0438】
また、ステップS338の判断処理において、空き収納ボックスがないと判断したときには、例えば、「空き収納ボックスはありません。」などの音声メッセージを放音する(ステップS352)。このステップS352の処理の後、または、ステップS337の判断処理において、ICカード70をかざしたのは、配達業者として設定された業者ではないと判断したときには、CPU601は、図40に示したステップS301からの処理を繰り返す。
【0439】
このように、この実施の形態の集合住宅の各住戸に設けられた戸別収納ボックス5は、その住戸の住民は自己のICカード70を持ちて自由に開閉して利用することができ、また、収集業者として設定された登録業者、配達業者として設定された登録業者は、各住戸の収納ボックス5を通じて、物品を回収したり、物品を配達したりすることができる。
【0440】
そして、各住戸の戸別収納ボックスは、オートロックで戸別収納ボックスのドアのロックの開錠、施錠が行なわれるので、収納物が盗難にあったり、紛失したりするなどの不都合を防止し、各住戸の住民の手を介すことなく、目的とする業者に物品を引き渡したり、自己への配達物を受け取ったりすることができる。
【0441】
なお、ここでは、戸別収納ボックス管理装置6をドアホン装置4とは別体のものとして設けるようにしたが、これに限るものではない。例えば、戸別収納ボックス管理装置6とドアホン装置4とを一体に形成することもできる。この場合には、各住戸の住民が不在か否かを管理できるようにし、不在である場合には、訪問業者が物品の収集を許可された業者か、物品の配達を許可された業者かを判別して、図40〜図43のフローチャートを用いて説明したように、戸別収納ボックス5を介して、物品の回収や物品の配達を行なうようにすることもできる。
【0442】
また、この実施の形態においては、戸別収納ボックス5は、各住戸の外側からのみそのドアの開閉を行なうものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、各住戸の内側にも戸別収納ボックスにドアを設け、その住戸の住民は、一々住戸外に出て、収集を依頼する物品を戸別収納ボックス内に収納するようにしたり、配達された物品を取り出したりすることなく、各住戸の内部から、収集を依頼する物品を戸別収納ボックス内に収納するようにしたり、配達された物品を取り出したりすることができるようにすることもできる。
【0443】
この場合には、戸別収納ボックス5を通じて戸外から住戸内部への侵入や、不信物の住戸ないへの投入などを防止するため、住戸内側の戸別収納ボックス5のドアは、例えば、オートロックにし、その住戸の住民のICカードを用いなければ開かないようにしたり、専用の鍵を用いなければ開かないようにしたりしておくようにすればよい。
【0444】
また、この実施の形態では、戸別収納ボックス5は、物品の収集と配達とを考慮し、別々に管理可能な2つの戸別収納ボックス5a、5bを設けるようにしたが、これに限るものではない。戸別収納ボックス5は、1つのドアを有する1つのものであってもよいし、別々に、あるいは、一括して管理するようにされる複数のドアを有する複数のものであってももちろんよい。
【0445】
また、戸別収納ボックス5の内部の容積(大きさ)は、種々の大きさとすることができる。例えば、各住戸の占有面積や玄関や部屋などの配置などを考慮するとともに、収集を依頼する物品の平均的な大きさや配達される物品の平均的な大きさなどを考慮して、戸別収納ボックスの内部の大きさを決めるようにすればよい。
【0446】
また、戸別収納ボックスは、住民の不在時に利用するばかりでなく、住民の在宅時において利用できることはいうまでもない。
【0447】
[電子鍵装置および業者情報通信装置の他の構成例]
以下に説明する電子鍵装置および業者情報通信装置の例は、人の生体情報を用いることにより、所有者本人しか使用できないように構成した場合の例である。前述したように、この実施形態においては、電子鍵装置や業者情報通信装置としては、ICカードの他、携帯電話端末やPDA端末なども用いることができる。しかし、電子鍵装置や業者情報通信装置は、生体情報の取得部と、制御用ICチップと、通信手段とを備える点では共通している。電子鍵装置がICカードである場合の構成例を次に示す。
【0448】
<第1の例>
この第1の例の電子鍵装置および業者情報通信装置は、生体情報として、指紋を用いるICカードの場合の例である。図44(A)は、この例のICカード70Fの表面を示し、この表面には、所有者の氏名と、ID番号が表示されていると共に、指紋読取部73の指紋読取窓73Wが形成されている。
【0449】
また、図44(B)は、ICカード70Fの内部構成例を示しており、ICカード70F内には、指紋読取部73と、リード/ライト部と通信を行なうための電磁誘導アンテナ74と、制御用IC75と、情報送受信回路部76が内蔵されている。
【0450】
指紋読取部73は、指紋読取窓73Wに置かれた指の指紋を読み取り、その読み取った指紋の情報を制御用IC75に送る。制御用IC75は、予め登録されて記憶しているICカード70Fの所有者の指紋情報と、読み取った指紋情報とを比較し、一致しているかどうか判別する。
【0451】
そして、一致していると判別すると、予め制御用IC75内のメモリに記憶されている電子鍵情報を読み出して、情報送受信回路部76および電磁誘導アンテナ74を通じて、外部に送出する。記憶している指紋情報と、読み取った指紋情報とを比較し、一致していないと判別したときには、電子鍵情報の外部への送出は禁止する。
【0452】
図45は、この第1の例の場合のICカード70Fの内部ブロック構成を示すものである。CPU701に対してシステムバス702を介してプログラムやデータが記録されているROM703と、ワークエリア用RAM704と、電子鍵情報や業者識別情報となる識別情報が記憶されている識別情報等メモリ705と、通信履歴メモリ706と、送受信インターフェース707と、指紋登録メモリ710と、指紋読取部インターフェース711と、指紋照合部712とが接続されている。
【0453】
識別情報等メモリ705には、前述したIC製造番号からなる識別情報が記憶されている。なお、この識別情報等メモリ705には、前述の例と同様に、個人プロファイル情報や業者情報を記憶することもできる。
【0454】
通信履歴メモリ706には、ICカード70Fの所有者が行ったリード/ライト部との通信の時刻や履歴(内側と外側のどちらのリード/ライト部と通信したか情報を含む)や、ICカード70Fの所有者の外出、帰宅の履歴などを書き込むことが可能とされている。送受信インターフェース707には、電磁誘導アンテナ74に接続されている情報送受信回路部76が接続されている。
【0455】
指紋登録メモリ710には、当該ICカード70Fの所有者の指紋の情報が予め登録されて記憶されている。家族用のICカードの場合には、家族構成員それぞれの者の指紋であり、業者用ICカードの場合には、業者の担当者の指紋である。これらの指紋は、管理サーバ装置10に電子鍵情報を登録する際、あるいは業者登録する際に、管理会社に提出される。管理会社は、提出された指紋の情報を指紋登録メモリ710に格納して、ICカード70Fを発行する。
【0456】
指紋読取部インターフェース711は、指紋読取部73で読み取った指紋の情報を取り込むためのものである。指紋照合部712は、指紋読取部インターフェース711を通じて取得した指紋の情報と、指紋登録メモリ710から読み出した前記所有者の指紋の情報とを比較し、一致しているか否かを判定して、その判定結果をシステムバス702に送出する。指紋照合部712は、ハードウエアの構成ではなく、CPU701によるソフトウエアによる構成とすることもできる。
【0457】
CPU701は、前述したように、指紋照合部712での判定結果に基づき、指紋一致、つまり、指紋照合がOKであったときには、識別情報等メモリ705から読み出した識別情報からなる電子鍵情報や業者識別情報(あるいは業者情報)を、送受信インターフェース707、情報送受信回路76および電磁誘導アンテナ74を通じて送出し、指紋照合部712での判定結果が指紋不一致、つまり、指紋照合がNGであったときには、電子鍵情報や業者識別情報(あるいは業者情報)の送出を禁止する。
【0458】
また、CPU701は、電磁誘導アンテナ74にて受信した情報を、情報送受信回路部76および送受信インターフェース707を通じて取り込み、通信履歴メモリ706に書き込んだりする処理も行なう。
【0459】
図46は、このときのCPU701での処理動作を説明するためのフローチャートである。
【0460】
CPU701は、指紋読取部インターフェース711を通じた指紋読取部73からの指紋情報の受信を待ち(ステップS531)、指紋情報を受信したと判別したときには、指紋登録メモリ710に登録されている所有者の指紋情報を読み出し、指紋照合部712において指紋照合を行なわせる(ステップS532)。
【0461】
そして、CPU701は、指紋照合部712からの指紋照合の判定結果が指紋一致であるか否か判別し(ステップS533)、指紋不一致で照合がNGであったときには、処理をそのまま終了して、電子鍵情報の送出は行なわない。
【0462】
また、CPU701は、指紋一致で照合がOKであったときには、識別情報等メモリ705から識別情等報を読み出して、情報送受信回路部76および電磁誘導アンテナ74を通じて送出する(ステップS534)。
【0463】
そして、CPU701は、相手方のリード/ライト部と通信を行なったか否か判別し(ステップS535)、電磁誘導アンテナ74、情報送受信回路部76および送受信インターフェース707を通じて相手方から所定の情報を受け取ったときには、相手方との通信を行なったとして、通信履歴を通信履歴メモリ706に書き込み(ステップS536)、その後、この処理ルーチンを終了する。
【0464】
ステップS535で、相手方のリード/ライト部からの情報を受信せず、通信を行っていないと判別したときには、CPU701は、識別情報等を送出してから予め定めた所定時間、経過したか否か判別し(ステップS537)、所定時間経過していないと判別したときには、ステップS534に戻り、識別情報等を再度送って相手方からの情報を待つ。そして、ステップS537で、所定時間経過したと判別したときには、この処理ルーチンをそのまま終了する。
【0465】
以上のように、この例の電子鍵装置および業者情報通信装置の例としてのICカード70Fによれば、予め登録してある所有者の指紋と、使用者の指紋とを照合して、照合がOKである場合にのみ電子鍵情報や業者識別情報を含む業者情報等の送出を行なうので、予め登録された使用者しか、当該ICカード70Fを使用できず、もしも、当該ICカード70Fを紛失したとしても、他の使用者の使用を阻止することができる。
【0466】
<第2の例>
この第2の例の電子鍵装置および業者情報通信装置は、生体情報として、虹彩を用いるICカード70Iの場合の例である。図47(A)は、この例のICカード70Iの表面を示し、この表面には、所有者の氏名と、ID番号が表示されていると共に、使用者の虹彩を読み取るための手段として、この例では、CCD(Charge Coupled Device)カメラ77が設けられている。
【0467】
また、図47(B)は、ICカード70Iの内部構成例を示しており、ICカード70I内には、第1の例のICカード70Fと同様に、電磁誘導アンテナ74と、制御用IC75と、情報送受信回路部76とが内蔵されていると共に、CCDカメラ77からの撮像信号を処理して制御用IC75に供給するための撮像信号処理回路部78が内蔵されている。
【0468】
使用者は、CCDカメラ77により自分の目(虹彩)を撮影させる。CCDカメラ77は、撮影した使用者の虹彩情報を撮像信号処理回路部78を通じて取り込み、その取り込んだ虹彩の情報を制御用IC75に送る。制御用IC75は、予め登録されて記憶されているICカード70Iの所有者の虹彩情報と、取り込んだ虹彩情報とを比較し、一致しているかどうか判別する。
【0469】
そして、一致していると判別すると、予め制御用IC75内のメモリに記憶されている識別情報等を読み出して、情報送受信回路部76および電磁誘導アンテナ74を通じて、外部に送出する。記憶している虹彩情報と、取り込んだ虹彩情報とを比較し、一致していないと判別したときには、識別情報等の外部への送出は禁止する。
【0470】
図48は、第2の例の場合のICカード70Iの内部ブロック構成を示すものである。この第2の例においては、図45の第1の例の指紋登録メモリ710と、指紋読取部インターフェース711と、指紋照合部712とに代わって、虹彩情報登録メモリ720と、撮像信号インターフェース721と、虹彩照合部722とが設けられる。撮像信号インターフェース721は、CCDカメラ77に接続されている。その他の構成は、第1の例の図45と同様である。
【0471】
虹彩情報登録メモリ720には、当該ICカード70Iの所有者の虹彩の情報が予め登録されて記憶されている。この虹彩情報の登録は、前述した指紋情報の登録の場合と同様にして、管理サーバ装置10を運用する管理会社においてなされ、管理会社が当該ICカード70Iを前述したようにして発行する。
【0472】
撮像信号インターフェース721は、撮像信号処理回路部78からの虹彩情報を取り込むためのものである。虹彩照合部722は、撮像信号インターフェース721を通じて取り込んだ虹彩情報と、虹彩情報登録メモリ720から読み出した前記所有者の虹彩情報とを比較し、一致しているか否かを判定して、その判定結果をシステムバス702に送出する。虹彩照合部722は、ハードウエアの構成ではなく、CPU701によるソフトウエアによる構成とすることもできる。
【0473】
CPU701は、虹彩照合部722での判定結果に基づき、虹彩一致、つまり、虹彩照合がOKであったときには、識別情報等メモリ705から読み出した識別情報等を、送受信インターフェース707、情報送受信回路部76および電磁誘導アンテナ74を通じて送出し、虹彩照合部722での判定結果が虹彩不一致、つまり、虹彩照合がNGであったときには、識別情報等の送出を禁止する。
【0474】
図49は、このときのCPU701での処理動作を説明するためのフローチャートである。
【0475】
CPU701は、撮像信号インターフェース721を通じた撮像信号処理回路部78からの虹彩情報の受信を待ち(ステップS541)、虹彩情報を受信したと判別したときには、虹彩情報登録メモリ720に登録されている所有者の虹彩情報を読み出し、虹彩照合部722において虹彩照合を行なわせる(ステップS542)。
【0476】
そして、CPU701は、虹彩照合部722からの虹彩照合の判定結果が虹彩一致であるか否か判別し(ステップS543)、虹彩不一致で照合がNGであったときには、処理をそのまま終了して、識別情報等の送出は行なわない。
【0477】
また、CPU701は、虹彩一致で照合がOKであったときには、識別情報等メモリ705から識別情報等を読み出して、情報送受信回路部76および電磁誘導アンテナ74を通じて送出する(ステップS544)。
【0478】
そして、CPU701は、相手方のリード/ライト部と通信を行なったか否か判別し(ステップS545)、電磁誘導アンテナ74、情報送受信回路部76および送受信インターフェース707を通じて相手方から所定の情報を受け取ったときには、相手方との通信を行なったとして、通信履歴を通信履歴メモリ706に書き込み(ステップS546)、その後、この処理ルーチンを終了する。
【0479】
ステップS545で、相手方のリード/ライト部からの情報を受信せず、通信を行っていないと判別したときには、CPU701は、識別情報等を送出してから予め定めた所定時間、経過したか否か判別し(ステップS547)、所定時間経過していないと判別したときには、ステップS544に戻り、識別情報等を再度送って相手方からの情報を待つ。そして、ステップS547で、所定時間経過したと判別したときには、この処理ルーチンをそのまま終了する。
【0480】
以上のように、この第2の例の電子鍵装置としてのICカード70Iによれば、予め登録してある所有者の虹彩と、使用者の虹彩とを照合して、照合がOKである場合にのみ電子鍵情報や業者識別情報を含む業者情報等の送出を行なうので、予め登録された使用者しか、当該ICカード70Iを使用できず、もしも、当該ICカード70Iを紛失したとしても、他の使用者の使用を阻止することができる。
【0481】
[生体情報の他の例]
以上の例では、生体情報としては、指紋と、虹彩の場合について説明したが、生体情報としては、これに限られるものではない。例えば手の甲の静脈パターンを生体情報として用いることもできる。この場合には、虹彩情報に代えて、所有者の手の甲の静脈パターンを登録して記憶しておくとともに、CCDカメラ77により、手の甲の静脈パターンを撮影して取り込むことにより、第2の例のICカード70Iの構成をそのまま用いることができる。
【0482】
なお、以上の例に限らず、個人識別が可能な生体情報であって、所定の手段により取得可能なものであれば、どのような生体情報も、利用することができることは勿論である。
【0483】
このICカードの例によれば、予め登録された所有者の生体情報が確認されたときにのみ、識別情報等を送出するように制御することができるので、当該ICカードを紛失したとしても、ICカードの生体情報記憶部に登録された生体情報と一致しない悪意の拾得者の使用を阻止することができるので、セキュリティ上の安全性が非常に高い。
【0484】
[その他の実施形態]
また、以上の実施形態では、登録業者の担当者の顔写真の情報は、例えば各住戸のドアホン装置4の業者情報メモリ406に記憶しておき、当該登録業者の担当者が訪問してきたときに読み出して、屋外ユニット4Aのカメラ46で撮影した訪問者の画像と比較可能に表示するようにしたが、業者情報通信装置の例としてのICカードに担当者の顔写真情報も記憶しておき、制御装置部400は、ICカードから当該顔写真情報を受信して、カメラ46の撮影画像と共に、ドアホン装置4のLCD47の画面に図33(B)に示すように、並列的に表示するようにしてもよい。
【0485】
また、上述の実施形態では、業者情報は担当者単位に登録し、ICカードも担当者単位に発行するようにしたが、業者単位に登録し、ICカードも業者単位で発行するようにしてもよい。
【0486】
また、上述の実施形態では、電子鍵情報をICチップの製造番号とし、これと個人情報とを対応させることにより、電子鍵情報を家族のそれぞれを識別するための情報としても用いるようにしたが、電子鍵情報とは別に、予め個人識別情報を定めて電子鍵装置70や、ドアホン装置の制御装置部400などに登録しておき、電子鍵装置70と、リード/ライト部との通信の際に電子鍵情報と共に、個人識別情報をやり取りするようにしてもよい。その場合には、電子鍵情報のほかに、各個人ごとに識別情報が設定され、それが電子鍵装置のメモリに記憶されると共に、ドアホン装置の制御装置部400のメモリの個人プロファイル情報に含められて記憶される。
【0487】
そのように個人識別情報を電子鍵情報と別個とする場合には、一つのドアホン装置に一つの電子鍵情報として、当該家に住む家族構成員の全員に共通の一つの電子鍵情報を用いるようにして、各人が、その共通鍵情報を格納する電子鍵装置をそれぞれ持つようにすることもできる。
【0488】
なお、電子鍵情報や業者情報の初期登録情報は、管理サーバ装置10から共用玄関装置2や各住戸のドアホン装置の制御装置部400の家族情報メモリや業者情報メモリに転送して、登録するのではなく、これらの機器を設置する前に、予め、共用玄関装置2やドアホン装置4に登録して記憶しておくようにしても勿論よい。その場合にも、電子鍵情報の変更や、バックアップ鍵登録、紛失抹消の登録、業者情報追加登録、業者情報の削除などは、上述のように、管理サーバ装置10から、そのつど、アクセスして、共用玄関装置2や各住戸のドアホン装置4の制御装置部400の家族情報メモリや業者情報メモリに転送して、書き換えを行なわすようにするのは、前述と同様である。
【0489】
また、ICチップのメモリには、予め一元管理された識別情報が記憶されているように説明したが、後から、一元管理されている識別情報が書き込まれるようにされてもよいことは言うまでもない。
【0490】
なお、以上の実施形態の説明では、鍵情報としての識別情報の認証は、共用玄関装置2、各住戸のドアホン装置の制御装置部400で行なうようにしたが、共用玄関装置2や各住戸のドアホン装置4の制御装置部400は、通信回線を介して管理サーバ装置10に鍵情報を送り、管理サーバ装置10で、認証作業を行ない、その認証結果を、共用玄関装置2やドアホン装置の制御装置部400に返すようにしても良い。また、開錠者、施錠者の識別情報も、管理サーバ装置10に送り、管理サーバ装置10により、セキュリティ管理をするようにしてもよい。
【0491】
なお、電子鍵装置や業者情報通信装置は、上述もしたように、ICカードに限られるものではなく、ICカードと同様のICチップや、通信手段、さらには、上述の他の例の場合には、生体情報の取得手段などを備えるものであればどのようなものでもよく、例えば携帯電話端末やPDA(携帯情報端末)などを用いることができるものである。
【0492】
また、電子鍵装置や業者情報通信装置は、上述の実施形態のような非接触形式で電子鍵情報の通信を行なうのものに限られるものではなく、接触形式で電子鍵情報の通信を行なうものであっても勿論よい。
【0493】
また、共用玄関装置2、ドアホン装置4に登録された登録業者であっても、業種毎、業者毎、あるいは、担当者毎に、立ち入りや訪問を制限するようにすることももちろんできる。
【0494】
この場合には、例えば、立ち入りや訪問を認めない業種、業者、担当者を予め共用玄関装置2、ドアホン装置4の不揮発性メモリに登録しておき、業者のICカードの業種情報、業者識別情報、担当者情報に基づいて、立ち入りや訪問を許可するか否かを判別することにより実現することができる。もちろん、業者情報メモリ206、406の個々の業者情報に、立ち入りや訪問を認めない業者の設定欄を設け、これを用いるようにしてもよい。
【0495】
また、上述した実施の形態においては、戸別収納ボックス管理装置6は、各住戸のドアホン装置4の家族情報メモリ405、業者情報メモリ406を参照するようにしたが、戸別収納ボックス管理装置6に家族情報メモリ、業者情報メモリを設け、戸別収納ボックス管理装置6をドアホン装置4から独立した装置として用いるようにすることもできる。
【0496】
また、また、上述した実施の形態において、戸別収納ボックスは、収集業者、配達業者を設定、変更することにより、複数の業者に対して使い分けを行なうようにすることができるようにしたが、例えば、収集専用ボックス、配達専用ボックスなどというように、用途を固定させるようにすることもできるし、これを用いる業者も固定的に定めるようにすることもできる。
【0497】
また、戸別収納ボックス内に監視カメラを設け、戸別収納ボックスのドアが開かれたときに、開いた人物の顔などを撮影し、これをドアホン装置のメモリ等に保存できるようにしておくことにより、盗難を抑制することができるとともに、物品が誤って収集されたり配達された場合の問題の解決に役立てることもできる。
【0498】
また、共用玄関ドア1、各住戸の戸別玄関ドア3、戸別収納ボックスのドアの電子ロック機構は、上述した実施の形態の例の構成に限るものではなく、種々の構成の電子ロック機構を用いることができる。
【0499】
また、上述の実施の形態においては、集合住宅の各住戸に戸別収納ボックスを設置する場合を例にして説明したが、戸別収納ボックスは、一般の一戸建住宅にも設けることができる。この場合には、戸別収納ボックス管理装置に家族情報メモリや業者情報メモリを設けて管理すればよい。
【0500】
また、一戸建住宅のドアホン装置に家族情報メモリや業者情報メモリを設けて、このドアホン装置を戸別収納ボックス管理装置として用いるようにしたり、このドアホン装置と戸別収納ボックス管理装置とを接続して上述した実施の形態の場合のように、戸別収納ボックスのドアロックを制御するようにすることもできる。
【0501】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、予め登録された業者であれば、集合住宅への立ち入りが許可され、目的とする住戸を直接に訪問するようにすることができる。また、各住戸の住民は、登録業者の訪問に対して一々対応しなくても良くなり、訪問者があるときの住民の負荷を軽減することができる。
【0502】
また、集合住宅の各住戸においては、予め登録され、訪問を許可した業者が訪問してきた場合と、その他の者が訪問してきた場合とで、呼出音を異ならせる、または呼出音を鳴らす、鳴らさないというように、呼出音の制御を行なうことができるので、在宅の応答者は、応答する前に、誰が訪問してきたかを容易に認識することができるようになる。また、応答する業者と応答しない業者とを区別することができるので、訪問者があるときの住民の負荷を軽減することができることにもなる。
【0503】
また、予め登録された業者であって、住戸毎に収集業者、配達業者として設定された業者は、戸別収納ボックスを通じて、住民の在宅、不在に関わりなく、物品の収集や物品の配達を行なうことができる。また、住民は、収集業者、配達業者と一々対面しなくても、物品の引渡しや受取を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用された通信システムの概要を説明するための図である。
【図2】この発明の実施の形態で用いる識別情報の概要を説明するための図である。
【図3】この発明の実施形態で用いる識別情報の一例を示す図である。
【図4】この発明の実施形態で用いる電子鍵装置および業者情報通信装置の一実施形態を示す図である。
【図5】この発明の実施形態で用いる電子鍵装置および業者情報通信装置の一実施形態の構成例を示すブロック図である。
【図6】この発明の共用玄関装置の実施形態の構成例を説明するための図である。
【図7】この発明の共用玄関装置の実施形態の構成例を説明するための図である。
【図8】この発明の共用玄関装置の実施形態の構成例を説明するための図である。
【図9】この発明のドアホン装置の実施形態の構成例を説明するための図である。
【図10】この発明のドアホン装置の実施形態の構成例を説明するための図である。
【図11】この発明のドアホン装置の実施形態の構成例を説明するための図である。
【図12】この発明のドアホン装置の実施形態におけるドアロック制御機構部分の構成例を説明するための図である。
【図13】実施形態の共用玄関装置の要部のブロック構成例を説明するための図である。
【図14】実施形態のドアホン装置の要部のブロック構成例を説明するための図である。
【図15】個人プロファイル情報の一例を示す図である。
【図16】業者情報の一例を示す図である。
【図17】管理サーバ装置の構成例を示すブロック図である。
【図18】電子鍵情報および業者情報の登録方法等の一例を説明するための図である。
【図19】管理会社への業者登録のための手順の例を示す図である。
【図20】管理会社への業者情報の登録処理を説明するためのフローチャートの一部である。
【図21】管理会社への業者情報の登録処理を説明するためのフローチャートの一部である。
【図22】管理サーバ装置から共用玄関装置への個人プロファイル情報および業者情報を初期登録するための手順を説明するためのフローチャートである。
【図23】管理サーバ装置からの情報の共用玄関装置における登録処理を説明するためのフローチャートの一部である。
【図24】管理サーバ装置からの情報の共用玄関装置における登録処理を説明するためのフローチャートの一部である。
【図25】共用玄関装置の動作を説明するためのフローチャートの一部である。
【図26】共用玄関装置の動作を説明するためのフローチャートの一部である。
【図27】ドアホン装置の動作を説明するためのフローチャートの一部である。
【図28】ドアホン装置の動作を説明するためのフローチャートの一部である。
【図29】ドアホン装置の動作を説明するためのフローチャートの一部である。
【図30】ドアホン装置の動作を説明するためのフローチャートの一部である。
【図31】ドアホン装置の動作を説明するためのフローチャートの一部である。
【図32】ドアホン装置の動作を説明するためのフローチャートの一部である。
【図33】訪問者が到来したときのLCDの表示例を説明するための図である。
【図34】ドアホン装置におけるドアホンの呼出音制御に関する設定動作を説明するためのフローチャートである。
【図35】戸別収納ボックスおよび戸別収納ボックス管理装置の実施の形態を説明するための図である。
【図36】戸別収納ボックスおよび戸別収納ボックス管理装置の実施の形態を説明するための図である。
【図37】戸別収納ボックス管理装置の構成例を説明するためのブロック図である。
【図38】戸別収納ボックス管理装置において管理される戸別収納ボックス管理データを説明するための図である。
【図39】ドアホン装置における集配業者に関する設定動作を説明するためのフローチャートである。
【図40】戸別収納ボックス管理装置の動作を説明するためのフローチャートの一部である。
【図41】戸別収納ボックス管理装置の動作を説明するためのフローチャートの一部である。
【図42】戸別収納ボックス管理装置の動作を説明するためのフローチャートの一部である。
【図43】戸別収納ボックス管理装置の動作を説明するためのフローチャートの一部である。
【図44】この発明による電子鍵装置および業者情報通信装置の他の実施形態を示す図である。
【図45】この発明による電子鍵装置および業者情報通信装置の他の実施形態の構成例を示すブロック図である。
【図46】この発明による電子鍵装置および業者情報通信装置の他の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図47】この発明による電子鍵装置および業者情報通信装置のさらに他の実施形態を示す図である。
【図48】この発明による電子鍵装置および業者情報通信装置のさらに他の実施形態の構成例を示すブロック図である。
【図49】この発明による電子鍵装置および業者情報通信装置のさらに他の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…共用玄関ドア、2…共用玄関装置、3…各住戸の玄関ドア、4…ドアホン装置、4A…ドアホン装置の屋外ユニット、4B…ドアホン制御ユニット、5…戸別収納ボックス、6…戸別収納ボックス管理装置、8…電話回線、10…管理サーバ装置、21…リード/ライト部、41in…内側リード/ライト部、41ex…外側リード/ライト部、61…リード/ライト部、70、70F、70I…電子鍵装置および業者情報通信装置の例としてのICカード

Claims (19)

  1. 集合住宅の共用玄関に設けられ、当該集合住宅への立ち入りを管理する集合住宅共用玄関装置であって、
    訪問を許可される業者として登録された業者の少なくとも業者識別情報を記憶する業者情報記憶手段と、
    少なくとも前記業者識別情報が記憶され、少なくとも当該業者識別情報を外部に送出する機能を備える業者情報通信装置と通信を行って、前記業者情報通信装置からの少なくとも前記業者識別情報を受信する機能を備える通信手段と、
    前記通信手段を通じて取得した情報と、前記業者情報記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記訪問を許可される業者が来訪したと判断した場合に、前記共用玄関に設けられたドアのロックを解除して立ち入りを許可するようにするロック制御手段と
    を備える集合住宅共用玄関装置。
  2. 請求項1に記載の集合住宅共用玄関装置において、
    玄関装置起動ボタンを備え、
    前記ロック制御手段は、前記通信手段を通じて取得した情報と、前記業者情報記憶手段に記憶されている情報と、前記玄関装置起動ボタンの操作情報とに基づいて、前記訪問を許可される業者が来訪したか否かを判断する
    ことを特徴とする集合住宅共用玄関装置。
  3. 請求項2に記載の集合住宅共用玄関装置において、
    前記玄関装置起動ボタンが操作されたときに、訪問者に対して、前記業者情報通信装置と前記通信手段との通信を行なうように促す手段を備える
    ことを特徴とする集合住宅共用玄関装置。
  4. 請求項1、請求項2または請求項3に記載の集合住宅共用玄関装置において、
    前記業者識別情報は、その業者の担当者識別情報を含んでおり、担当者単位の選別が可能であることを特徴とする集合住宅共用玄関装置。
  5. 請求項4に記載の発明の集合住宅共用玄関装置において、
    前記業者情報記憶手段に記憶されている前記業者情報に対して、予め前記共用玄関の前記ドアのロックを解除しない担当者を設定するための手段を
    備えることを特徴とする集合住宅共用玄関装置。
  6. 請求項1に記載の集合住宅共用玄関装置において、
    前記業者情報記憶手段に記憶された情報には、訪問担当者の画像情報が含まれていると共に、
    前記通信手段を通じて前記業者情報通信手段から、前記業者情報記憶手段に記憶されている業者の前記業者識別情報と等しい業者識別情報を受信したと判別したときに、前記業者情報記憶手段に記憶されている当該受信した業者の訪問担当者の画像情報を読み出して表示する手段を設けた
    ことを特徴とする集合住宅共用玄関装置。
  7. 請求項1に記載の集合住宅共用玄関装置において、
    前記業者情報記憶手段に記憶された情報には、担当者の画像情報が含まれていると共に、
    訪問者を撮影するための撮像素子と、
    前記通信手段で、前記業者情報通信手段からの情報を受信したときに、前記撮像素子からの訪問者の画像情報と、予め登録されている業者の画像情報とを対比して表示するようにする手段とを設けた
    ことを特徴とする集合住宅共用玄関装置。
  8. 請求項1、請求項2または請求項3に記載の集合住宅共用玄関装置において、
    前記業者識別情報は、その業者が属する業種の識別情報を含んでおり、業種単位の選別が可能であることを特徴とする集合住宅共用玄関装置。
  9. 請求項8に記載の発明の集合住宅用玄関装置において、
    前記業者情報記憶手段に記憶されている前記業者情報に対して、予め前記共用玄関の前記ドアのロックを解除しない業種を設定するための手段を
    備えることを特徴とする集合住宅共用玄関装置。
  10. 請求項1に記載の集合住宅共用玄関装置において、
    当該集合住宅の各住戸に設けられ、住戸毎に訪問を許可される業者として登録された業者の少なくとも業者識別情報を記憶する住戸用業者情報記憶手段を備えた住戸管理装置との間で通信を行なう住戸通信手段を備え、
    前記ロック制御手段は、前記住戸通信手段を通じて接続される各住戸の前記住戸管理装置からの業者識別情報をも考慮して、前記共用玄関に設けられたドアのロックを制御することを特徴とする集合住宅共用玄関装置。
  11. 集合住宅の共用玄関に設けられ、来訪者からの情報の入力を受け付けて、来訪者が予め登録された業者である場合には、当該共用玄関に設けられたドアのロックを解除して立ち入りを許可し、登録されていない来訪者であって、所定の住戸への来訪者であるときには、その住戸に対して来訪者があることを通知するようにする集合住宅共用玄関装置と所定の通信路を通じて接続され、当該集合住宅の各住戸に設置される集合住宅戸別ドアホン装置であって、
    住戸毎に訪問を許可される業者として登録された業者の少なくとも業者識別情報を記憶する住戸用業者情報記憶手段と、
    少なくとも前記業者識別情報が記憶され、少なくとも当該業者識別情報を外部に送出する機能を備える業者情報通信装置と通信を行って、前記業者情報通信装置からの少なくとも前記業者識別情報を受信する機能を備える通信手段と、
    前記通信手段を通じて取得した情報と、前記住戸用業者情報記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記訪問を許可される業者と、その他とを区別するように呼出音の制御を行なう呼出音制御手段と
    を備えることを特徴とする集合住宅戸別ドアホン装置。
  12. 請求項11に記載の集合住宅戸別ドアホン装置において、
    前記住戸用業者情報記憶手段に記憶する住戸用業者情報の提供を受け付ける住戸用業者情報受付手段と、
    前記住戸用業者情報記憶手段に記憶された情報を上記集合住宅用玄関装置に提供する提供手段と
    を備えることを特徴とする集合住宅戸別ドアホン装置。
  13. 集合住宅の各住戸あるいは戸別住宅に併設して設けられるロック機構を備えた収納ボックスの前記ロック機構を制御する戸別収納ボックス管理装置であって、
    使用を許可される業者として登録された業者の少なくとも業者識別情報を記憶する業者情報記憶手段と、
    少なくとも前記業者識別情報が記憶され、少なくとも当該業者識別情報を外部に送出する機能を備える業者情報通信装置と通信を行って、前記業者情報通信装置からの少なくとも前記業者識別情報を受信する機能を備える通信手段と、
    前記通信手段を通じて取得した情報と、前記業者情報記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記収納ボックスの前記ロック機構を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする戸別収納ボックス管理装置。
  14. 請求項13に記載の戸別収納ボックス管理装置において、
    前記業者識別情報は、その業者の担当者識別情報を含んでおり、担当者単位の選別が可能であることを特徴とする戸別収納ボックス管理装置。
  15. 請求項14に記載の発明の戸別収納ボックス管理装置において、
    前記業者情報記憶手段に記憶されている前記業者情報に対して、予め前記収納ボックスの前記ロック機構のロックを解除しない担当者を設定するための手段を
    備えることを特徴とする戸別収納ボックス管理装置。
  16. 請求項13に記載の戸別収納ボックス管理装置において、
    前記業者識別情報は、その業者が属する業種の識別情報を含んでおり、業種単位の選別が可能であることを特徴とする戸別収納ボックス管理装置。
  17. 請求項16に記載の発明の戸別収納ボックス管理装置において、
    前記業者情報記憶手段に記憶されている前記業者情報に対して、予め前記共用玄関の前記ドアのロックを解除しない業種を設定するための手段を
    備えることを特徴とする戸別住戸用収納ボックス管理装置。
  18. 契約関係にある集合住宅への立ち入りを許可される業者の業者情報を管理する管理装置と、
    前記管理装置と通信ネットワークを通じて接続される前記集合住宅の集合住宅共用玄関装置とからなる通信システムであって、
    前記管理装置は、
    入門を許可される業者の登録を受け付け、当該登録された業者の少なくとも業者識別情報を記憶部に保存する業者情報登録手段と、
    前記集合住宅共用玄関装置と前記通信ネットワークを通じて通信を行なうための第1の通信手段と、
    前記登録された業者の前記少なくとも業者情報を前記集合住宅共用玄関装置に前記通信手段を通じて送信するようにする第1の制御手段と、
    前記集合住宅共用玄関装置は、
    前記管理装置と前記通信ネットワークを通じて通信を行なうための第2の通信手段と、
    前記第2の通信手段を通じて受信した前記登録された業者の少なくとも前記業者識別情報を記憶する業者情報記憶手段と、
    少なくとも前記業者識別情報が記憶されており、少なくとも当該業者識別情報を外部に送出する機能を備える業者情報通信装置と通信を行なって、前記業者情報通信装置からの情報を受信する機能を備える第3の通信手段と、
    前記通信手段を通じて取得した情報と、前記業者情報記憶手段に記憶されている情報とに基づいて、前記入門を許可される業者が来訪したと判断した場合に、前記共用玄関に設けられたドアのロックを解除して入門を許可するようにするロック制御手段と
    を備えることを特徴とする通信システム。
  19. 請求項18に記載の通信システムにおいて、
    前記管理装置は、前記業者情報登録手段の前記記憶部に記憶されている前記業者識別情報を前記業者情報通信装置に少なくとも記憶させるために、前記業者情報通信手段に供給するようにする手段を備える
    ことを特徴とする通信システム。
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