JP2004179551A - コイル装置、及び、その製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属端子21〜24はコア1に設けられている。被覆導線41、42はコア1に巻装され、端末が金属端子21〜24に溶着されている。樹脂81〜84は、被覆導線41、42の巻装部401と溶接部402との間で被覆導線41、42を覆っている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コイル装置、及び、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のコイル装置として、コアに巻装した被覆導線の端部を、端子にはんだ付けした構造のものが知られている。コイル装置は、一般には、回路基板などにはんだ付けして実装されるので、実装時のはんだ付け温度によって、端子と被覆導線とを接合するはんだが溶融してはならない。そこで、従来は、端子と被覆導線との接合には、融点が290℃程度の鉛入り高温はんだを用い、実装用のはんだとしては、例えば融点が230℃程度のはんだを用いていた。
【0003】
ところが、近年は、環境への影響を考慮し、高温はんだの代わりに無鉛はんだが用いられるようになっている。無鉛はんだは、溶融温度が、例えば230℃程度と低い。このため、無鉛はんだを用いてコイル端部をはんだ付けした場合、実装時のはんだ付け温度によっては、コイル端部を端子に接合しているはんだ付けの信頼性が低下してしまうという問題点を生じる。
【0004】
かかる問題点を解決する技術として、アーク溶接またはYAGレーザー等を用い、被覆導線の端部を金属端子に溶接する技術が知られている。
【0005】
しかし、この溶接技術では、その溶接プロセスにおいて、溶接部に与えられた熱が被覆導線上を巻装部側に伝達され、溶接部付近の被覆導線のみならず、巻装部側の被覆導線も熱的損傷を受けることとなる。熱的損傷の例としては、被覆導線の被覆膜の軟化、薄膜化及び剥離が挙げられる。巻装部側での被覆導線の熱的損傷は、被覆導線間の短絡等の原因となる。
【0006】
巻装部側での被覆導線の熱的損傷を回避するためには、溶着時の温度を低く抑えざるを得ない。この場合、被覆導線の芯線や金属端子の構成材料に高融点の金属を採用することができず、溶接部の信頼性が低下してしまう。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−133522号公報
【特許文献2】
特開2000−269050号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、巻装部側での被覆導線の熱的損傷を回避し得るコイル装置及びそのコイル装置の製造方法を提供することである。
【0009】
本発明のもう一つの課題は、被覆導線間の短絡を防止し得るコイル装置及びそのコイル装置の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係るコイル装置は、コアと、金属端子と、被覆導線と、樹脂とを含む。前記金属端子は、前記コアに設けられている。前記被覆導線は、前記コアに巻装され、端部が前記金属端子に溶接されている。前記樹脂は、前記コアに付着され、前記被覆導線の巻装部と溶接部との間で前記被覆導線を覆っている。
【0011】
上述したように、被覆導線は、端部が溶接部により金属端子に溶接されているから、当該コイル装置を基板などに実装する時のはんだ溶融温度によって、溶接部の接合強度が低下することがない。なぜなら、溶接部は金属溶融部分であり、実装時のはんだ溶融温度よりは著しく高い溶融温度を持つからである。
【0012】
かかる構造において、被覆導線が巻装部と溶接部との間で樹脂により覆われているから、コイル装置の製造工程において金属端子に被覆導線の端部を溶接したとき、被覆導線の溶接部に与えられた熱は樹脂に吸収される。従って、被覆導線の巻装部側への熱の伝達が抑制されるので、巻装部側での被覆導線の熱的損傷が回避される。よって、被覆導線間の短絡も抑制される。
【0013】
更に本発明は、上述したコイル装置の製造方法を開示する。この製造方法では、被覆導線の巻装部と端部との間で被覆導線を覆うように、樹脂を付着させる。その後、被覆導線の端部を金属端子に溶接する。
【0014】
本発明の他の特徴及びそれによる作用効果は、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。添付図面は単なる一例を示すに過ぎない。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るコイル装置の分解斜視図、図2は図1に示したコイル装置の斜視図、図3は図1及び図2に示したコイル装置において第2のコア部材を取り除いた平面図、図4は図1〜図3に示したコイル装置の拡大部分断面図である。図示されたコイル装置は、コア11、12と、金属端子21〜24と、被覆導線41、42と、樹脂81〜84とを含む。
【0016】
コア11、12は、用途に応じ、構成及び形状を選択し得る。図示実施例では、コア11、12は、第1のコア部材11と第2のコア部材12との組立体である。第1のコア部材11は、コイル巻回部111と、第1のつば部112と、第2のつば部113とを含む。コイル巻回部111は長さ方向Xに延びている。
【0017】
第2のつば部112、113は、コイル巻回部111の長さ方向Xの両端に備えられ、コイル巻回部111と同体となっている。第1のつば部112は、厚さ方向Zに、高段面115と、低段面61、62とを有している。高段面115は幅方向Yの中間部に設けられ、長さ方向Xの1側端面に突出するように設けられた突出面117に連続する。
【0018】
低段面61、62は高段面115の幅方向Yの両側に配置されている。低段面61、62は高段面115から段差をもって落ち込む。低段面61、62は、長さ方向Xの1側端面に、突出して設けられた突出面117から段差をもって落ち込む低段面65、66に連なる。
【0019】
第2のつば部113も、厚さ方向Zに、高段面116と、低段面63、64とを有している。高段面116は幅方向Yの中間部に設けられ、長さ方向Xの他側端面に突出するように設けられた突出面118に連続する。
【0020】
低段面63、64は、高段面116の幅方向Yの両側に配置され、高段面116から段差をもって落ち込む。低段面63、64は、長さ方向Xの他側端面に突出して設けられた突出面118から段差をもって落ち込む低段面67、68に連なる。
【0021】
上記構成により、第1のコア部材11は、平面から見て、4隅部に切り欠き部A1〜A4を設けた構造となる。
【0022】
第2のコア部材12は平板状の形状であり、接着剤によって第1のコア部材11に接合されている。具体的には、第2のコア部材12は、第1、第2のつば部112、113に備えられた厚さ方向Zの同一側の高段面115、116に接合されている。第2のコア部材12は、長さ方向Xの両端側に突出する突出部121、122を有する。突出部121は、幅方向Yの中間部に設けられ、その両側には切欠き部B1、B2が備えられている。突出部122も、幅方向Yの中間部に設けられ、その両側には切欠き部B3、B4が備えられている。突出部121、122は、第1のコア部材11の高段面115、116に重なる。重なり状態では、切欠き部B1〜B4が、第1のコア部材11の切欠き部A1〜A4と一致する。
【0023】
第1、第2のコア部材11、12は、Ni−Zn系フェライトもしくはMn−Zn系フェライトを材料として用い、これらの粉体を一体成型して焼結したものであってもよいし、または、焼結体を研削加工したものであってもよい。また、第1、第2のコア部材11、12は、例えばパーマロイ、Si−Fe合金等の金属磁性材料を用い、これらの金属磁性材料でなる薄板を積層して構成してもよいし、または、これらの金属磁性材料の粉体を用いて一体成型したものであってもよい。
【0024】
金属端子21〜24は第1のコア部材11に設けられている。図示実施例では、金属端子21、22が、第1のコア部材11に備えられた第1のつば部112に設けられ、金属端子23、24が、第1のコア部材11に備えられた第2のつば部113に設けられている。図示の金属端子21〜24は薄板でなり、それぞれ、中間に折り曲げ部を有している。金属端子21、22は、第1のつば部112において長さ方向Xの外端面及び厚さ方向Zの端面に跨がって設けられ、接着剤により接着されている。金属端子23、24についても同様である。
【0025】
好ましい一例として、金属端子21〜24は燐青銅の薄板(箔)を用いて構成することができる。燐青銅は溶接に適した材料の1つである。図示の金属端子21〜24は、帯状の燐青銅薄板に打ち抜き加工及び曲げ加工を施したものである。燐青銅薄板の厚みは、例えば約0.1mmとする。更に、燐青銅薄板の表面に錫めっき膜を形成することが好ましい。錫めっき膜の厚みは、例えば4μm以上10μm以下とする。錫めっき膜の代わりに金めっき膜を形成してもよい。
【0026】
被覆導線41、42は第1のコア部材11のコイル巻回部111に巻回されている。図示実施例のコイル装置では2つの被覆導線41、42が備えられているが、被覆導線の数は任意である。例えば、図示実施例と異なり、1つの被覆導線のみが備えられていてもよい。
【0027】
被覆導線41は被覆膜406で芯線405を被覆したものでなる。芯線405は銅等の電気伝導材料により構成され、被覆膜406はウレタン等の電気絶縁材料により構成される。もう1つの被覆導線42についても同様である。
【0028】
被覆導線41、42は、端部が金属端子21〜24に、その溶融によって溶接されている。詳しくは、被覆導線41、42の一方の端部が、コイル巻回部111から、第1のつば部112の低段面61、62を介して、第1のつば部112の長さ方向Xに位置する外端面に引き出され、第1のつば部112の上記外端面上で金属端子21、22に溶接されている。被覆導線41、42の他方の端部についても同様であり、被覆導線41、42の他方の端部は、金属端子23、24に溶接されている。
【0029】
次に、図4を参照し、被覆導線41と金属端子21との溶接について代表的に説明すると、被覆導線41の一方の端部が、金属端子21に絡げられ、かつ、溶接されている。図示実施例では、アーク溶接またはYAGレーザー等の溶融手段によって、金属端子21の一部を溶融させ、ほぼ球状の金属溶接部201を発生させることによって、芯線405の端部を、金属端子21に接合してある。被覆導線41と金属端子23との溶接、及び、もう1つの被覆導線42と金属端子22、24との溶接についても同様である。
【0030】
金属溶接部201は、図3及び図4に図示するように、第1のコア部材11の長さ方向Xに位置する側面を、幅方向Yに延長した線分よりも、間隔ΔX1だけ内側に配置させる。金属溶接部201は、好ましくは、第1のコア部材11の幅方向Yに位置する側面を、長さ方向Xに延長した線分よりも、間隔ΔY1だけ内側に配置させる。即ち、金属溶接部201は、第1のコア部材11の切欠き部A1〜A4の内部に位置させる。
【0031】
樹脂81〜84は、第1のコア部材11に付着され、被覆導線41、42の巻装部401と溶接部402との間で被覆導線41、42を覆っている。例えば、樹脂81は、第1のつば部112の長さ方向Xに位置する外端面に付着され、被覆導線41の巻装部401と溶接部402との間で被覆導線41を覆っている(図4参照)。樹脂82〜84についても同様である。これらの樹脂81〜84としては、熱硬化型樹脂またはシリコン樹脂を用いることが好ましい。これらの材料のうち、熱膨張率がコア材料のそれと近時しているものが、特に好ましい。
【0032】
図5は図1〜図4に示したコイル装置の等価回路図である。被覆導線41は、両端部が金属端子21、23にそれぞれ接続され、被覆導線42は、両端部が金属端子22、24にそれぞれ接続されている。
【0033】
図1〜図5を参照して説明したように、被覆導線41、42の端部が溶接部402により金属端子21〜24に溶接されているから、当該実装時のはんだ溶融温度によって、溶接部402の接合強度が低下することがない。なぜなら、溶接部402は、アーク溶接などによる金属溶融部分であり、実装時のはんだ溶融温度よりも著しく高い溶融温度を持ち、はんだ溶融温度による接合強度低下を招くことがないからである。
【0034】
かかる構造において、被覆導線41、42が巻装部401と溶接部402との間で樹脂81〜84により覆われているから、コイル装置の製造工程において金属端子21〜24に被覆導線41、42の端部を溶接したとき、被覆導線41、42の溶接部402に与えられた熱は樹脂81〜84に吸収される。
【0035】
しかも、実施例の場合、樹脂81〜84はコア11、12に付着されているから、樹脂81〜84に吸収された熱は更にコア11、12に放熱される。従って、被覆導線41、42の巻装部401側への熱の伝達が抑制されるので、巻装部401側での被覆導線41、42の熱的損傷が回避される。
【0036】
この点に関し、図4を参照して更に詳しく説明する。被覆導線41のうち、溶接部402の付近の部分は、熱的損傷を受け、芯線405が露出されている。これに対し、樹脂81に覆われている部分、及び、樹脂81から巻装部401に至る部分では、熱的損傷が回避され、被覆導線41の被覆膜406が保たれている。よって、巻装部401における被覆導線41、42間の短絡が抑制される。
【0037】
更に、図4を参照すると、被覆導線41の端部は金属端子21に絡げられているから、金属端子21に被覆導線41の端部を溶接したとき、被覆導線41の芯線405は金属端子21に絡げられた状態で残される。従って、溶接しても芯線405の強度を保持することができる。他の被覆導線42及び金属端子23〜24についても同様である。
【0038】
図示実施例の場合、金属溶接部201は、第1のコア部材11の長さ方向Xに位置する側面を、幅方向Yに延長した線分よりも、間隔ΔX1だけ内側に配置させてあるので、溶接後の工程において、図6に図示するように、複数のコイル装置C1〜C3を、長さ方向Xに突き合わせて、冶具Jの内部に配列した場合、コイル装置C1〜C3のうち、隣接するコイル装置C1−C2、C2−C3は、第1のコア部材11の長さ方向Xにおける端面で互いに接触し、互いの金属溶接部201、201は、ほぼ間隔2ΔX1を有して隔てられる。従って、互の金属溶接部201が接触するのを避け、端子部損傷等による品質低下を回避できる。コイル装置C1〜C3を自動供給用マガジンに装填した場合なども同様である。
【0039】
図示はされていないが、複数のコイル装置を、幅方向Yに突き合わせて、冶具の内部に配列し、その際に、隣接するコイル装置C1−C2、C2−C3の間において、互の金属溶接部201が接触するのを避け、端子部損傷等による品質低下を回避できる。
【0040】
次に図7〜図13を参照し、図1〜図4に示したコイル装置の製造方法について説明する。
【0041】
図示実施例の製造方法では、図7に図示されたリードフレーム7が利用される。リードフレーム7は、枠部71と、金属端子21〜24とを含んでいる。枠部71は、帯状金属薄板であって、所定の間隔をおいて、切り抜き空間72を有している。実施例の場合、リードフレーム7として、燐青銅薄板を用いている。金属端子21〜24は、切り抜き空間72内において、連結片291〜294により枠部71に連結されている。このようなリードフレーム7は、帯状金属薄板(帯状燐青銅薄板)に打ち抜き加工及び曲げ加工を施すことにより、得ることができる。
【0042】
次に、図8に示すように、リードフレーム7の金属端子21〜24に、コア11、12を構成する第1のコア部材11を矢印F1で示す方向に設置し、接着剤によって固定する。接着にあたっては、第1のコア部材11に対する金属端子21〜24の固定面に接着剤を塗布した後、第1のコア部材11を設置し、位置決めを行う。その後、加熱により接着剤を硬化させればよい。
【0043】
この接着固定で用いられる接着剤は、製造工程における分離負荷及び熱衝撃耐久性を保持するため、高いガラス転移温度を有する熱硬化型接着剤が適している。また、接着剤塗布手段としては、金型方式のピン転写処理、または、デイスペンサーによる塗布処理の何れも用い得るが、好ましくは金型方式のピン転写処理を用いる。金型方式のピン転写処理は、接着剤塗布量が被塗布面とのクリアランスによらず一定となる点、及び、ノズルのクリーニングが不要となる点で、デイスペンサーによる塗布処理よりも優れている。
【0044】
図8に示した工程の後、リードフレーム7上、または、リードフレーム7から、連結片291〜294の部分で切断する。これにより、図9に示すように、金属端子21〜24と、第1のコア部材11との接着組立体が得られる。
【0045】
次に、図10に示すように、第1のコア部材11のコイル巻回部111に被覆導線41、42を巻装するとともに、被覆導線41、42の端部を金属端子21〜24に絡げる。図10に示した工程は、例えば、次のように実行することができる。まず、スピンドルチャックにより第1のコア部材11の第1、第2のつば部112、113をくわえ、固定しておく。固定後、被覆導線41を通したノズルによって、第1のつば部112の金属端子21に被覆導線41を絡げる。その後、ノズルをコイル巻回部111側に移動させ、スピンドルを回転駆動することにより、コイル巻回部111に被覆導線41を巻装する。巻装後、第2のつば部113の金属端子23にも被覆導線41を絡げ、切断する。もう1つの被覆導線42についても同様である。また、ノズルとしては、NC制御可能なものを用いればよい。
【0046】
次に、図11に示すように、被覆導線41、42の巻装部401と端部との間で被覆導線41、42を覆うように、樹脂81〜84を第1のコア部材11に付着させる。例えば、樹脂81は、被覆導線41の巻装部401と、金属端子21に絡げられた端部との間で被覆導線41を覆うように、第1のつば部112の長さ方向Xに位置する外端面に付着される。
【0047】
樹脂付着手段としては、非接触式の塗布装置が適している。この種の非接触式塗布装置によれば、被覆導線41、42またはその近傍に樹脂81〜84を塗布しても、被覆導線41、42の断線を回避することができる。樹脂81〜84として熱硬化型樹脂を用いた場合は、塗布後、加熱により樹脂81〜84を硬化させればよい。
【0048】
次に、図12に示すように、被覆導線41、42の端部を金属端子21〜24に溶接する。
【0049】
図11、図12を参照して説明したように、被覆導線41、42の巻装部401と端部との間で被覆導線41、42を覆うように、樹脂81〜84を第1のコア部材11に付着させた後、被覆導線41、42の端部を金属端子21〜24に溶接する。従って、図12の溶接工程で被覆導線41、42の端部に与えられた熱は樹脂81〜84に吸収され、樹脂81〜84に吸収された熱は更に第1のコア部材11に放熱される。このため、被覆導線41、42の巻装部401側への熱の伝達が抑制され、巻装部401側での被覆導線41、42の熱的損傷が回避される。よって、巻装部401における被覆導線41、42間の短絡も抑制される。
【0050】
図12の溶接工程を、金属端子21での溶接について代表的に説明すると、アーク溶接またはYAGレーザー等の溶融手段によって、金属端子21の一部を溶融させ、ほぼ球状の金属溶接部201によって、被覆導線41の芯線405の端部を、金属端子21に接合する。
【0051】
更に、金属端子21の溶融体積と、被覆導線41の溶融体積との比を、およそ8:2とすることにより、金属溶接部201のこぼれ落ちを回避し、金属溶接部201に被覆導線41の芯線405を包み込ませることができる。上記溶融体積比を実現するには、金属端子21の形状及び厚さ、並びに、金属端子21に対する被覆導線41の絡げ回数などを適当に設定すればよい。
【0052】
更に、被覆導線41のノズルに対するNC制御及びテンション管理を行うことにより、上記溶融体積比が一定化され、かつ、金属端子21の溶融熱が被覆導線41に再現性よく伝達される。これにより、再現性の高い溶接が達成され、微細な溶接が可能となる。
【0053】
溶融手段の一つとしてアーク溶接を用いる場合、アーク放電電極が、金属端子21と、被覆導線41の芯線405とにアーク放電するため、再現性の高い溶接が可能となる。アーク溶接に当たっては、微電流のパルス波形制御を行うことが好ましい。
【0054】
溶接の際、溶接部は、アーク放電の安定化のためアルゴンガス雰囲気とするが、皮膜導線41の被覆膜406の燃焼には酸素が必要であり、酸素を含有する雰囲気が溶接部のまわりで、流れる条件を設定することが好ましい。こうすることにより、冷却効果にも寄与することになるので、局部的な微細溶接が可能となる。
【0055】
アーク溶接の具体的手段としては、ノンフイラー型アーク溶接機が挙げられる。ノンフイラー型アーク溶接機は、溶接材を用いずに済み、微細部の溶接に適している。
【0056】
別の溶融手段としてYAGレーザーを用いる場合、低エネルギーを数回に分けて加えることにより、微細溶接を達成することができる。更に、金属端子21または被覆導線41の位置精度が低くても、レーザー照射時に、画像認識などによる3次元補正を行うことによって、再現性の高い溶接外観を達成することができる。
【0057】
図12に示した溶接工程の後、図13に示すように、第1のコア部材11に第2のコア部材12を、矢印F2に示すように重ね、かつ、接合する。第2のコア部材12は、第1、第2のつば部112、113の高段面115、116に接合される。図示実施例では、接合手段として接着剤を用いている。この接着剤は、例えば、金属端子21〜24の接着固定に用いた接着剤と同じものでもよい。接着剤は、金型方式のピン転写処理などにより、第1のコア部材11の上記高段面115、116に塗布しておく。
【0058】
上述した実施例では、図12の溶接工程の後に図13のコア接合工程を行っているが、実施例と異なり、図12の溶接工程の前に図13のコア接合工程を行ってもよい。
【0059】
図14は本発明に係るコイル装置の別の実施例を示す部分断面図である。図において、図1〜図4に現れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、重複説明を省略する。この実施例では、樹脂81、83は、被覆導線41の巻装部401と溶接部402との間で被覆導線41を覆うのみならず、第1のコア部材11と、第2のコア部材12とを接合している。樹脂81は、第1のコア部材11の第1のつば部112に備えられた低段面61に供給され、同様にもう一つの樹脂83も、第2のつば部113の低段面63に供給されている。図示は省略するが、被覆導線42を覆う樹脂82、84についても同様である。
【0060】
図15は本発明に係るコイル装置の更に別の実施例を示す部分断面図である。図において、図14に現れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付す。この実施例では、樹脂81が、第1のコア部材11のコイル巻回部111(被覆導線41、42の巻装部401)と、第2のコア部材12との間の領域にも供給されている。
【0061】
図16は本発明に係るコイル装置の更に別の実施例を示す部分断面図である。図において、図1〜図4に現れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付す。この実施例では、樹脂81、83は、第1、第2のつば部112、113の低段面61、63に供給され、被覆導線41の巻装部401と溶接部402との間で被覆導線41を覆っている。樹脂81、83は第1のコア部材11と、第2のコア部材12とを接合している。図示は省略するが、被覆導線42を覆う樹脂82、84についても同様である。
【0062】
図14、図15または図16に示されたコイル装置を製造する場合、樹脂による第1、第2のコア部材11、12の接合を行った後に、被覆導線41、42と金属端子21〜24との溶接を行えばよい。
【0063】
図17は本発明に係るコイル装置の更に別の実施例を示す分解斜視図である。図において、図1〜図4に現れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付す。
【0064】
この実施例では、第1のコア部材11のコイル巻回部111は厚さ方向Zに延びている。第1、第2のつば部112、113は、コイル巻回部111の厚さ方向Zの両端に備えられている。更に、第1のつば部112の厚さ方向Zにおける外端面が、マザーボード等に取り付けるための取り付け面として用いられる。
【0065】
第2のコア部材12は筒状の形状であり、厚さ方向Zの両側に開口する孔123を有する。第2のコア部材12は、第1のコア部材11が孔123に嵌め込まれ、接着剤により第1のコア部材11に接合される。
【0066】
金属端子21、22は、第1のコア部材11における第1のつば部112に設けられている。詳しくは、金属端子21、22は、第1のつば部112の長さ方向Xで見た一端面側に設けられている。第1のつば部112の長さ方向Xで見た他端面側には、残りの金属端子23、24が設けられている。
【0067】
被覆導線41、42は、第1のコア部材11のコイル巻回部111に巻回されている。更に、被覆導線41、42の端部が金属端子21、22に溶接されている。例えば、被覆導線41の一方の端部が金属端子21に溶接されている。詳しくは、被覆導線41の一方の端部は、コイル巻回部111から第1のつば部112の長さ方向Xにおける一端面に引き出され、第1のつば部112の上記端面上で金属端子21に溶接されている。被覆導線41と金属端子21との溶接部402の構造は、図4に図示された構造と同様である。
【0068】
樹脂81、82は第1のコア部材11に付着され、被覆導線41、42の巻装部401と溶接部402との間で被覆導線41、42を覆っている。図示実施例では、樹脂81、82は、第1のつば部112の長さ方向Xにおける上記端面に付着されている。樹脂81は、被覆導線41の巻装部401と溶接部402との間で被覆導線41を覆っており、もう一つの樹脂82は、被覆導線42の巻装部401と溶接部402との間で被覆導線42を覆っている。
【0069】
図18は本発明に係るコイル装置の更に別の実施例を示す分解斜視図である。図において、図17に現れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、重複説明を省略する。この実施例では、樹脂81は、第1のつば部112の厚さ方向Zにおける内端面119に付着され、被覆導線41、42の両者を覆っている。
【0070】
図19は本発明に係るコイル装置の更に別の実施例を示す分解斜視図、図20は図19に示したコイル装置において、第2のコア部材12を取り除いた断面図である。図において、図17に現れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、重複説明を省略する。この実施例においても、樹脂81は本発明の特徴を備えている。すなわち、樹脂81は、被覆導線41、42の巻装部401と溶接部402との間で被覆導線41、42を覆っている。樹脂81は第1のつば部112の厚み方向Zにおける内端面119付近で被覆導線41を覆っている。被覆導線41のうち、第1のつば部112における内端面119付近の部分が、被覆導線41の巻装部401と溶接部402との間の部分に該当する。また、樹脂81は、第1、第2のつば部112、113の厚み方向Zの内端面119、120において、第1のコア部材11に付着されている。もう一つの被覆導線42についても同様である。
【0071】
更に、この実施例では、樹脂81は、巻装部401のほぼ全体において被覆導線41、42を覆っている。樹脂81は巻装部401のほぼ全体において被覆導線41、42の表面に付着されている。
【0072】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
(a)巻装部側での被覆導線の熱的損傷を回避し得るコイル装置及びそのコイル装置の製造方法を提供することができる。
(b)被覆導線間の短絡を防止し得るコイル装置及びそのコイル装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコイル装置の分解斜視図である。
【図2】図1に示したコイル装置の斜視図である。
【図3】図1及び図2に示したコイル装置において、第2のコア部材を取り除いた平面図である。
【図4】図1〜図3に示したコイル装置の拡大部分断面図である。
【図5】図1〜図4に示したコイル装置の等価回路図である。
【図6】図1〜図4に示したコイル装置の取り扱いを説明する図である。
【図7】図1に示したコイル装置の製造方法を説明する図である。
【図8】図1に示したコイル装置の製造方法に含まれる一つの工程を示す図である。
【図9】図8に示した工程の後の工程を示す図である。
【図10】図9に示した工程の後の工程を示す図である。
【図11】図10に示した工程の後の工程を示す図である。
【図12】図11に示した工程の後の工程を示す図である。
【図13】図12に示した工程の後の工程を示す図である。
【図14】本発明に係るコイル装置の別の実施例を示す部分断面図である。
【図15】本発明に係るコイル装置の更に別の実施例を示す部分断面図である。
【図16】本発明に係るコイル装置の更に別の実施例を示す部分断面図である。
【図17】本発明に係るコイル装置の更に別の実施例を示す分解斜視図である。
【図18】本発明に係るコイル装置の更に別の実施例を示す分解斜視図である。
【図19】本発明に係るコイル装置の更に別の実施例を示す分解斜視図である。
【図20】図19に示したコイル装置において、第2のコア部材を取り除いた断面図である。
【符号の説明】
11 第1のコア部材
12 第2のコア部材
21〜24 金属端子
41、42 被覆導線
81〜84 樹脂
Claims (2)
- コアと、金属端子と、被覆導線と、樹脂とを含むコイル装置であって、
前記金属端子は、前記コアに設けられており、
前記被覆導線は、前記コアに巻装され、端部が前記金属端子に溶接されており、
前記樹脂は、前記被覆導線の巻装部と溶接部との間で前記被覆導線を覆っている
コイル装置。 - コイル装置の製造方法であって、
前記コイル装置は、コアと、金属端子と、被覆導線と、樹脂とを含み、
前記金属端子は、前記コアに設けられ、
前記被覆導線は、前記コアに巻装され、端部が前記金属端子に溶接され、
前記樹脂は、前記被覆導線の巻装部と溶接部との間で前記被覆導線を覆っており、
前記コイル装置の製造にあたり、
前記被覆導線の前記巻装部と前記端部との間で前記被覆導線を覆うように、前記樹脂を付着させ、
その後、前記被覆導線の前記端部を前記金属端子に溶接する工程を含む
製造方法。
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