JP2004173533A - 発泡酒の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】特殊な粉砕設備を使うことなく、粉砕しない未製麦の麦原料、あるいは既存の麦芽の粉砕設備を用いて粉砕した未製麦の麦原料を用いて、発酵性がビール並に高く、麦芽使用比率の低い発泡酒でありながらピルスナービール並の麦芽感を有し、渋味の少ない発泡酒の提供。
【解決手段】麦芽と該麦芽よりも多い量の副原料とを使用して発泡酒を製造する方法において、副原料の一部又は全部を押麦とすることを特徴とする発泡酒の製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】麦芽と該麦芽よりも多い量の副原料とを使用して発泡酒を製造する方法において、副原料の一部又は全部を押麦とすることを特徴とする発泡酒の製造方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、麦芽を使用した酒類のうち、麦芽の使用量が、他の副原料よりも少ない発泡酒の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
我が国の酒税法上、麦芽を使用する酒類のうち、ビールは、主原料としての麦芽、副原料としての米、コーン、スターチ等の澱粉質、ホップ及び水を原料とするものであり、水を除く麦芽の使用量が、66.7重量%以上と規定されている。一方、発泡酒の場合、上記原料の内水を除く麦芽の使用量が50重量%以上66.7重量%未満、25重量%以上50重量%未満、及び、25重量%未満の3段階の規定がある。
【0003】
発泡酒は、我が国の酒税法上、麦芽を原料の一部として用いた雑酒に属し、ビールも発泡酒も、いずれも麦芽の活性酵素あるいはカビ由来などの精製された酵素を用い、副原料である澱粉質を糖化させ、糖化液を発酵させて、アルコール、炭酸ガスに分解して得るアルコール飲料である点においては変わりがない。従って、発泡酒の作り方も、ビールの作り方と基本的に大きく変わるものでなく、ビールの製造装置を使用して作ることが可能である。
【0004】
このような発泡酒において、仕込等を同一条件で製造したとしても、麦芽の使用量が少ないために、酵母が麦汁中のエキス分を資化するスピード(一日の最大エキス資化量を以下、「発酵性」という。)が減少する上、その味及び香り(以下、「香味」という。)に変化を生ずる。つまり、麦芽の使用量を減らして行き、麦芽以外の副原料の使用量に対して麦芽の使用量を少なくした場合には、ビールと同一条件で製造したとしても、ビール特有の麦芽感が減少する他、酵母の発酵性が悪いためにプラスチック様のS(硫黄)系臭、コゲ臭などの発酵不順臭(発泡酒臭)が目立つようになる。
【0005】
例えば、発泡酒の香味改善の技術としては特許文献1に、仕込工程中にプロテアーゼを添加する、又は仕込工程以降、発酵工程に入るまでの間にアミノ酸を添加することにより、アミノ体窒素の生成量を調整し、有機酸、エステル類及び高級アルコール類の生成量を制御し、発泡酒の香味の調整を行うことができる発泡酒の製造方法が開示されている。
また、特許文献2には、発酵工程前に酵母の栄養源として酵母エキス又はペプトンの有機窒素源を添加することにより、発泡酒の香味の調整を行うことができる発泡酒の製造方法が開示されている。
【0006】
大麦原料を用いた酒類の従来技術として、特許文献3及び特許文献4には、澱粉をα化した大麦と酵素剤(放線菌アミラーゼ、セルラーゼ、βグルカナーゼ、プロテアーゼ等)を併用したビール醸造用の麦汁の製造法が開示されている。
【0007】
また、本発明者等は先に窒素源、ミネラル、ビタミンを含んでいる大麦分解物を使用することにより、従来の発泡酒にあるような発泡酒臭を少なくして、しかも泡特性の良い発泡酒の製造方法を提案している(特許文献5参照)。
【0008】
しかし、これまでの市販発泡酒は明らかに市販のピルスナービールらしい麦芽感が不足している(表3)。それを補うためにこれまで大麦そのものを使用する技術が示されているが、大麦は麦芽より堅いために専用の精麦機や粉砕機など粉砕設備一式が必要となる上に、麦芽と同じように細かく粉砕すると麦汁濾過が困難となり、過剰なポリフェノールが溶出し、渋味を呈してしまう。一方粗く粉砕すると濾過性が向上し、ポリフェノールの溶出がやや抑えられるが、仕込の副産物である麦粕の組成がビールの麦粕と大きく異なってしまい、ビールの麦粕と同様に牛の飼料などへの再利用ができない。しかも、上記のような理由から発泡酒への大麦の使用量が制限され、結果として酵母の発酵に十分な栄養源を付加できず、発酵性をあげることは難しかった。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−225287号公報
【特許文献2】
特開平11−178564号公報
【特許文献3】
特公昭55−38109号公報
【特許文献4】
特公昭55−38110号公報
【特許文献5】
特開2001−333760号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、特殊な粉砕設備を使うことなく、粉砕しない未製麦の麦原料、あるいは既存の麦芽の粉砕設備を用いて粉砕した未製麦の麦原料を用いて、発酵性がビール並に高く、麦芽使用比率の低い発泡酒でありながらピルスナービール並の麦芽感を有し、渋味の少ない発泡酒を提供する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、鋭意検討の結果、副原料として用いる米、コーン、スターチ等の澱粉質の一部又は全部を未粉砕の押麦に置き換え、必要に応じてアミラーゼ、プロテアーゼ、βグルカナーゼ、プルラナーゼ等酵素剤を添加することにより、仕込の副産物である麦粕の品質をビール並とすることができる上、アミノ態窒素などの栄養源を増加させ、酵母の発酵性を高めると共にピルスナービール並の麦芽感を付与し、渋味の少ない発泡酒が製造できることを見出し本発明に至った。
【0012】
本発明の第1は、麦芽と該麦芽よりも多い量の副原料とを使用して発泡酒を製造する方法において、副原料の一部又は全部を押麦とすることを特徴とする発泡酒の製造方法に関する。
本発明の第2は、麦芽の使用量が、水を除く原料の25重量%未満であることを特徴とする請求項1記載の発泡酒の製造方法に関する。
本発明の第3は、押麦の原料を大麦、小麦、ライ麦又は燕麦としたことを特徴とする請求項1記載の発泡酒の製造方法に関する。
本発明の第4は、押麦と共に、アミラーゼ、プロテアーゼ、βグルカナーゼおよび/又はプルラナーゼを使用することを特徴とする請求項1記載の発泡酒の製造方法に関する。
本発明の第5は、麦芽を含む全原料(水は除く)中の大麦押麦を1重量%以上、好ましくは25重量%以上とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発泡酒の製造方法に関する。
【0013】
本発明における副原料とは、酒税法で規定されている麦芽とポップ以外の原料のことであり、例えば未製麦の大麦や小麦、コーングリッツ、コーンスターチ、米、こうりゃん、ばれいしょ、などの各種澱粉、液糖(澱粉質を酸または糖化酵素で分解、糖化して製造されたものであり、主として、ブドウ糖すなわちグルコース、麦芽糖すなわちマルトース、マルトトリオースなどである)や砂糖などの糖物質などが挙げられる。とくに、本発明においては押麦を用いることが好ましい。
本発明に用いる押麦には大麦、小麦、ライ麦、燕麦など麦原料由来の押麦が市販されており、いずれも本発明に用いる原料として適しているが、ここでは麦の押麦のうち、特に製造量の多い大麦の押麦(以下、大麦押麦という。)について説明する。大麦押麦は、未精白のまま、あるいは精麦機を用いて精白し、100℃から130℃の蒸気で水分含量17〜21%程度まで加湿して蒸しあげて澱粉をα化し、その後2本のローラーで1〜2ミリメートル程度の厚さの薄い板状に加工し、温風及び外気で水分含量14%以下まで乾燥冷却されたフレーク状にしたものを言う。精白してフレーク化したものは一般に押麦として知られている。また、大麦の押麦は大麦フレークともいう。原料となる大麦は様々な大きさ、品種のものが使用できるが、穀粒の大きさが2ミリメートル以上のものが好ましく、さらに穀粒の大きさが2.5ミリメートル以上で、例えばアレクシス、ハリントン、オプティック、アサカゴールド、ミカモゴールデンなどの麦芽用の品種を使用することがなお好ましい。
【0014】
大麦押麦は市販のものを粉砕しても使用可能であるが、未粉砕でそのまま使用することが可能で、麦汁濾過槽を用いた場合の麦汁の濾過性にも差異がない。また、大麦押麦は未粉砕物を用いても、仕込工程中で十分に分解され、粉砕した麦芽同等のエキス分が抽出される。また、大麦押麦を使用することにより麦芽感を付与でき、発酵性を高められるのは、大麦押麦が窒素源、ビタミン、ミネラルなど麦芽の成分に近い組成を持っており、それが麦芽感を高めると共に酵母の発酵性を高めているためと考えられる。また、大麦押麦を使用すると大麦そのものを使用した場合に比べて渋味が低減できるのは、大麦由来の渋味を呈するポリフェノールの溶出が大麦押麦にすることで抑えられることが原因と考えられる。従って、押麦の原料としては大麦が特に好ましい。
【0015】
本発明の発泡酒の製造方法は、仕込工程中に未粉砕の大麦押麦を添加すること以外は、通常のビール製造と変わるところはなく、大麦をそのまま使用する際に必要な専用の粉砕設備を必要とせず、通常のビール製造装置をそのまま利用することができる。また、本発明に使用する酵母の種類は、製造したい発泡酒の風味等を考慮して、適宜選択すればよく、通常のビール製造に用いられる酵母を使用することができる。麦芽の使用量は、上記のように麦芽以外の副原料よりも少ない量(水を除く原料の50重量%未満)であれば良いが、麦芽の使用量が少なく、特に麦芽の使用量が水を除く原料の25重量%未満である発泡酒の製造に、本発明は好適に利用される。
【0016】
次に、本発明の発泡酒の製造方法について図1を参照して説明する。主原料である粉砕した麦芽及び未粉砕の大麦押麦、そして適宜麦芽由来の酵素剤あるいは微生物由来の酵素剤(アミラーゼ、プロテアーゼ、βグルカナーゼおよび/又はプルラナーゼ)を仕込槽1に入れ、温水を加えて混合し、所定温度、通常は35〜50℃とした後、該温度に所定時間(通常は20〜90分間)保持してマイシェを作った後、徐々に昇温してこのマイシェを所定温度、通常は60〜72℃にて所定時間(通常は30〜90分間程度)保持して酵素作用による糖化を行う。糖化工程終了後、76〜78℃で10分間程度保持した後、麦汁濾過槽2で濾過を行って濾液としての透明な麦汁を得る。また、別の方法として主原料である麦芽の一部及びコーンスターチ、コーングリッツ、米あるいは大麦押麦など澱粉質の副原料の全部又は一部を仕込釜に入れ、温水を加えてこれらの原料を混合して液化を行いマイシェを作る工程を加え、前記糖化前の仕込槽1のマイシェを加えて合一して糖化し、麦汁濾過槽2で濾過を行って麦汁を得る方法を適用しても良い。
【0017】
次いで、この麦汁を煮沸釜3に移し、ホップを加えて煮沸する。煮沸した麦汁をワールプール4と呼ばれる沈殿槽に入れて、生じた熱凝固した蛋白質やホップの粕を除去し、ついでプレートクーラー5により適切な発酵温度、通常は8〜10℃まで冷却してから酵母を接種して発酵タンク6に移す。次いで得られた発酵液を熟成(後発酵)させ、目的の発泡酒を得る事が出来る。
【0018】
なお、大麦押麦の添加は、仕込釜および仕込槽でのマイシェ工程、麦汁濾過工程のいずれの工程でもよく、仕込工程中であればよい。また、水を除く副原料の100%を大麦押麦にしてもよいし、大麦押麦を一部に使い、コーンスターチ、コーングリッツ、米、液糖等の他の副原料を併用することもできる。麦芽を含む全原料(水は除く)中の大麦押麦の比率は1重量%以上とし、好ましくは25重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上がよく、25重量%以上であれば、麦芽感の高い発泡酒が得られる。
【0019】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0020】
実施例1(250mlスケール麦汁製造装置を使用した麦汁濾過性試験)
麦汁の濾過性を250mlスケールの麦汁製造装置(以下、コングレス装置と言う。)を用いて試験した。コングレス装置は加熱及び冷却装置が付随した温度パターンを自由に設定することが出来る浴槽で図1の仕込槽工程を再現できる装置で、ステンレスでできた500ml容器を用いて同時に30個まで試験できる。濾過性はコングレス装置で製造したもろみをガラスファイバー濾紙(Whatman社 GF/A)を敷いたブフナー漏斗に移して、濾過性を比較する。
【0021】
粉砕した麦芽25gに、皮付きのまま及び全体の25%まで精白した皮むき大麦押麦の粉砕物あるいは未粉砕物25gに50℃の湯を200ml加え、βグルカナーゼ、プロテアーゼをそれぞれ等量添加して、図2のダイヤグラムでもろみを製造し、ブフナー漏斗に移して時間当たりの麦汁濾過量(g/h)を測定した。この数値が100g/hを超えれば図1のような醸造設備においても濾過性に問題はない。
【表1】
表1の結果からも、大麦押麦を精白して皮をむいた方が濾過性はわずかに高いものの、いずれも100g/hを超えており、大麦押麦は精白、粉砕の有無にかかわらず、高い濾過性を示している。
【0022】
実施例2(200Lスケール醸造設備における試験醸造)
図1により、200Lスケール醸造設備の概略と製造方法について説明する。仕込槽1、煮沸釜3は蒸気ジャケットを用いて温度パターンを自由に設定することが出来る上、攪拌機で中の温度分布を均一に保つことが出来る。濾過槽2では堆積した麦芽層を均一にする解層機とステンレス製の篩からなっており、ここでもろみは濾過され、麦芽粕と麦汁に分離される。煮沸釜3では麦汁にホップを添加して煮沸し、そこで生じた蛋白質などの粕をワールプール4と呼ばれる沈殿槽で除去する。そして、水等を冷媒に用いたプレートクーラー5により適切な発酵温度にまで冷却されて、ブラインコントロールによって温度制御できる200Lの発酵タンク6に移される。
【0023】
粉砕した麦芽と、未粉砕の大麦の押麦と液糖とを含んだ副原料を計40〜50kg使用して麦汁を製造し、泥状酵母を加えて、発酵温度6〜12℃で発酵させた後、−1℃にして貯酒を行った。発酵液を濾過して酵母を取り除き、アルコール5%程度の発泡酒と同じ麦芽使用比率25%以下の酒類を製造した。なお大麦の押麦以外の副原料としては液糖を用いた。全原料中の大麦の押麦使用率を変更してまず発酵性について調査した。発酵性に関する指標として一日に酵母が消費したエキス分の最大値を比較するのが最も判りやすい。
【表2】
なお、前記表中、液糖の使用比率は下記式で示すことができる。
液糖の使用比率(%)=100%−{麦芽分(25%)+大麦の押麦分(%)}
したがって、試験品1中の液糖使用比率は 0%
試験品2中の液糖使用比率は 35%
試験品3中の液糖使用比率は 50%
試験品4中の液糖使用比率は 75%
となる。
表2からも、大麦の押麦の使用率が高くなればなるほど発酵性が向上していることが判る。
【0024】
次に上記サンプルに関して市販発泡酒と比較して官能評価を行った。評価項目は麦芽感で、評価基準は下記表3の通りである。
【表3】
表3から、大麦押麦を使用したものは市販発泡酒に比べて高い麦芽感を有しており、その一つの原因として全蛋白質の量が関係していることがわかる。
【0025】
実施例3(200Lスケール醸造設備における試験醸造)
次に大麦そのものではなく、大麦押麦を使う利点について調査するため、専用の粉砕機で粗く粉砕した大麦と、同品種の未粉砕の大麦から製造した未粉砕の大麦押麦をそれぞれ全原料中の40%用いて上記と同じ方法で試験醸造を行った。
大麦押麦使用の場合の原料配合割合は
麦芽:大麦押麦:液糖=25:40:35
麦芽: 大麦 :液糖=25:40:35
である。
この試験醸造品に関して渋味についてパネリスト14名による官能評価を実施し、併せて渋味に関与すると言われる総ポリフェノールとポリフェノールの一種であるアントシアノーゲンの含有量について分析をおこなった。
【表4】
表4から、大麦を大麦押麦にする事で大麦由来のポリフェノールの溶出が抑えられ、大麦使用に比べて渋味の低い発泡酒が製造できる事がわかる。
なお、液糖の一部をコーンスターチに変えても官能評価や分析結果はほぼ同等の結果が得られている。
【0026】
実施例4(3000Lスケール醸造設備における試験醸造)
副産物として発生する麦粕の組成を調べるため、実施例1の200L醸造設備と同様に3000L醸造設備にて、大麦と大麦押麦をそれぞれ全原料中の25重量%使用して麦粕を得て乾燥させた後、従来のビールの乾燥麦粕(スーパードライ)と比較分析した。
【表5】
表5から、大麦使用の麦粕の組成は従来のビール麦粕の組成と粗蛋白質や可溶性無窒素物含量の比率が大きく異なっている一方で、大麦押麦使用の麦粕の組成はビール麦粕の組成に酷似していることがわかる。
【0027】
【発明の効果】
本発明により、麦芽よりも多い副原料を使用する発泡酒の製造に於いて、発酵性が高く、麦芽感が強く、しかも渋味成分であるポリフェノールの少ない発泡酒を製造することが出来る。また、副産物として発生する麦粕の組成は、従来のビール製造の際発生する麦粕と同等で、ビール麦粕同様の再資源化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発泡酒の製造方法を示す説明図である。
【図2】本発明の実施例1のもろみ製造の温度、時間のダイヤグラムを示す。
【符号の説明】
1 仕込槽
2 麦汁濾過槽
3 煮沸釜
4 ワールプール
5 プレートクーラー
6 発酵タンク
【発明の属する技術分野】
本発明は、麦芽を使用した酒類のうち、麦芽の使用量が、他の副原料よりも少ない発泡酒の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
我が国の酒税法上、麦芽を使用する酒類のうち、ビールは、主原料としての麦芽、副原料としての米、コーン、スターチ等の澱粉質、ホップ及び水を原料とするものであり、水を除く麦芽の使用量が、66.7重量%以上と規定されている。一方、発泡酒の場合、上記原料の内水を除く麦芽の使用量が50重量%以上66.7重量%未満、25重量%以上50重量%未満、及び、25重量%未満の3段階の規定がある。
【0003】
発泡酒は、我が国の酒税法上、麦芽を原料の一部として用いた雑酒に属し、ビールも発泡酒も、いずれも麦芽の活性酵素あるいはカビ由来などの精製された酵素を用い、副原料である澱粉質を糖化させ、糖化液を発酵させて、アルコール、炭酸ガスに分解して得るアルコール飲料である点においては変わりがない。従って、発泡酒の作り方も、ビールの作り方と基本的に大きく変わるものでなく、ビールの製造装置を使用して作ることが可能である。
【0004】
このような発泡酒において、仕込等を同一条件で製造したとしても、麦芽の使用量が少ないために、酵母が麦汁中のエキス分を資化するスピード(一日の最大エキス資化量を以下、「発酵性」という。)が減少する上、その味及び香り(以下、「香味」という。)に変化を生ずる。つまり、麦芽の使用量を減らして行き、麦芽以外の副原料の使用量に対して麦芽の使用量を少なくした場合には、ビールと同一条件で製造したとしても、ビール特有の麦芽感が減少する他、酵母の発酵性が悪いためにプラスチック様のS(硫黄)系臭、コゲ臭などの発酵不順臭(発泡酒臭)が目立つようになる。
【0005】
例えば、発泡酒の香味改善の技術としては特許文献1に、仕込工程中にプロテアーゼを添加する、又は仕込工程以降、発酵工程に入るまでの間にアミノ酸を添加することにより、アミノ体窒素の生成量を調整し、有機酸、エステル類及び高級アルコール類の生成量を制御し、発泡酒の香味の調整を行うことができる発泡酒の製造方法が開示されている。
また、特許文献2には、発酵工程前に酵母の栄養源として酵母エキス又はペプトンの有機窒素源を添加することにより、発泡酒の香味の調整を行うことができる発泡酒の製造方法が開示されている。
【0006】
大麦原料を用いた酒類の従来技術として、特許文献3及び特許文献4には、澱粉をα化した大麦と酵素剤(放線菌アミラーゼ、セルラーゼ、βグルカナーゼ、プロテアーゼ等)を併用したビール醸造用の麦汁の製造法が開示されている。
【0007】
また、本発明者等は先に窒素源、ミネラル、ビタミンを含んでいる大麦分解物を使用することにより、従来の発泡酒にあるような発泡酒臭を少なくして、しかも泡特性の良い発泡酒の製造方法を提案している(特許文献5参照)。
【0008】
しかし、これまでの市販発泡酒は明らかに市販のピルスナービールらしい麦芽感が不足している(表3)。それを補うためにこれまで大麦そのものを使用する技術が示されているが、大麦は麦芽より堅いために専用の精麦機や粉砕機など粉砕設備一式が必要となる上に、麦芽と同じように細かく粉砕すると麦汁濾過が困難となり、過剰なポリフェノールが溶出し、渋味を呈してしまう。一方粗く粉砕すると濾過性が向上し、ポリフェノールの溶出がやや抑えられるが、仕込の副産物である麦粕の組成がビールの麦粕と大きく異なってしまい、ビールの麦粕と同様に牛の飼料などへの再利用ができない。しかも、上記のような理由から発泡酒への大麦の使用量が制限され、結果として酵母の発酵に十分な栄養源を付加できず、発酵性をあげることは難しかった。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−225287号公報
【特許文献2】
特開平11−178564号公報
【特許文献3】
特公昭55−38109号公報
【特許文献4】
特公昭55−38110号公報
【特許文献5】
特開2001−333760号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、特殊な粉砕設備を使うことなく、粉砕しない未製麦の麦原料、あるいは既存の麦芽の粉砕設備を用いて粉砕した未製麦の麦原料を用いて、発酵性がビール並に高く、麦芽使用比率の低い発泡酒でありながらピルスナービール並の麦芽感を有し、渋味の少ない発泡酒を提供する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、鋭意検討の結果、副原料として用いる米、コーン、スターチ等の澱粉質の一部又は全部を未粉砕の押麦に置き換え、必要に応じてアミラーゼ、プロテアーゼ、βグルカナーゼ、プルラナーゼ等酵素剤を添加することにより、仕込の副産物である麦粕の品質をビール並とすることができる上、アミノ態窒素などの栄養源を増加させ、酵母の発酵性を高めると共にピルスナービール並の麦芽感を付与し、渋味の少ない発泡酒が製造できることを見出し本発明に至った。
【0012】
本発明の第1は、麦芽と該麦芽よりも多い量の副原料とを使用して発泡酒を製造する方法において、副原料の一部又は全部を押麦とすることを特徴とする発泡酒の製造方法に関する。
本発明の第2は、麦芽の使用量が、水を除く原料の25重量%未満であることを特徴とする請求項1記載の発泡酒の製造方法に関する。
本発明の第3は、押麦の原料を大麦、小麦、ライ麦又は燕麦としたことを特徴とする請求項1記載の発泡酒の製造方法に関する。
本発明の第4は、押麦と共に、アミラーゼ、プロテアーゼ、βグルカナーゼおよび/又はプルラナーゼを使用することを特徴とする請求項1記載の発泡酒の製造方法に関する。
本発明の第5は、麦芽を含む全原料(水は除く)中の大麦押麦を1重量%以上、好ましくは25重量%以上とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発泡酒の製造方法に関する。
【0013】
本発明における副原料とは、酒税法で規定されている麦芽とポップ以外の原料のことであり、例えば未製麦の大麦や小麦、コーングリッツ、コーンスターチ、米、こうりゃん、ばれいしょ、などの各種澱粉、液糖(澱粉質を酸または糖化酵素で分解、糖化して製造されたものであり、主として、ブドウ糖すなわちグルコース、麦芽糖すなわちマルトース、マルトトリオースなどである)や砂糖などの糖物質などが挙げられる。とくに、本発明においては押麦を用いることが好ましい。
本発明に用いる押麦には大麦、小麦、ライ麦、燕麦など麦原料由来の押麦が市販されており、いずれも本発明に用いる原料として適しているが、ここでは麦の押麦のうち、特に製造量の多い大麦の押麦(以下、大麦押麦という。)について説明する。大麦押麦は、未精白のまま、あるいは精麦機を用いて精白し、100℃から130℃の蒸気で水分含量17〜21%程度まで加湿して蒸しあげて澱粉をα化し、その後2本のローラーで1〜2ミリメートル程度の厚さの薄い板状に加工し、温風及び外気で水分含量14%以下まで乾燥冷却されたフレーク状にしたものを言う。精白してフレーク化したものは一般に押麦として知られている。また、大麦の押麦は大麦フレークともいう。原料となる大麦は様々な大きさ、品種のものが使用できるが、穀粒の大きさが2ミリメートル以上のものが好ましく、さらに穀粒の大きさが2.5ミリメートル以上で、例えばアレクシス、ハリントン、オプティック、アサカゴールド、ミカモゴールデンなどの麦芽用の品種を使用することがなお好ましい。
【0014】
大麦押麦は市販のものを粉砕しても使用可能であるが、未粉砕でそのまま使用することが可能で、麦汁濾過槽を用いた場合の麦汁の濾過性にも差異がない。また、大麦押麦は未粉砕物を用いても、仕込工程中で十分に分解され、粉砕した麦芽同等のエキス分が抽出される。また、大麦押麦を使用することにより麦芽感を付与でき、発酵性を高められるのは、大麦押麦が窒素源、ビタミン、ミネラルなど麦芽の成分に近い組成を持っており、それが麦芽感を高めると共に酵母の発酵性を高めているためと考えられる。また、大麦押麦を使用すると大麦そのものを使用した場合に比べて渋味が低減できるのは、大麦由来の渋味を呈するポリフェノールの溶出が大麦押麦にすることで抑えられることが原因と考えられる。従って、押麦の原料としては大麦が特に好ましい。
【0015】
本発明の発泡酒の製造方法は、仕込工程中に未粉砕の大麦押麦を添加すること以外は、通常のビール製造と変わるところはなく、大麦をそのまま使用する際に必要な専用の粉砕設備を必要とせず、通常のビール製造装置をそのまま利用することができる。また、本発明に使用する酵母の種類は、製造したい発泡酒の風味等を考慮して、適宜選択すればよく、通常のビール製造に用いられる酵母を使用することができる。麦芽の使用量は、上記のように麦芽以外の副原料よりも少ない量(水を除く原料の50重量%未満)であれば良いが、麦芽の使用量が少なく、特に麦芽の使用量が水を除く原料の25重量%未満である発泡酒の製造に、本発明は好適に利用される。
【0016】
次に、本発明の発泡酒の製造方法について図1を参照して説明する。主原料である粉砕した麦芽及び未粉砕の大麦押麦、そして適宜麦芽由来の酵素剤あるいは微生物由来の酵素剤(アミラーゼ、プロテアーゼ、βグルカナーゼおよび/又はプルラナーゼ)を仕込槽1に入れ、温水を加えて混合し、所定温度、通常は35〜50℃とした後、該温度に所定時間(通常は20〜90分間)保持してマイシェを作った後、徐々に昇温してこのマイシェを所定温度、通常は60〜72℃にて所定時間(通常は30〜90分間程度)保持して酵素作用による糖化を行う。糖化工程終了後、76〜78℃で10分間程度保持した後、麦汁濾過槽2で濾過を行って濾液としての透明な麦汁を得る。また、別の方法として主原料である麦芽の一部及びコーンスターチ、コーングリッツ、米あるいは大麦押麦など澱粉質の副原料の全部又は一部を仕込釜に入れ、温水を加えてこれらの原料を混合して液化を行いマイシェを作る工程を加え、前記糖化前の仕込槽1のマイシェを加えて合一して糖化し、麦汁濾過槽2で濾過を行って麦汁を得る方法を適用しても良い。
【0017】
次いで、この麦汁を煮沸釜3に移し、ホップを加えて煮沸する。煮沸した麦汁をワールプール4と呼ばれる沈殿槽に入れて、生じた熱凝固した蛋白質やホップの粕を除去し、ついでプレートクーラー5により適切な発酵温度、通常は8〜10℃まで冷却してから酵母を接種して発酵タンク6に移す。次いで得られた発酵液を熟成(後発酵)させ、目的の発泡酒を得る事が出来る。
【0018】
なお、大麦押麦の添加は、仕込釜および仕込槽でのマイシェ工程、麦汁濾過工程のいずれの工程でもよく、仕込工程中であればよい。また、水を除く副原料の100%を大麦押麦にしてもよいし、大麦押麦を一部に使い、コーンスターチ、コーングリッツ、米、液糖等の他の副原料を併用することもできる。麦芽を含む全原料(水は除く)中の大麦押麦の比率は1重量%以上とし、好ましくは25重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上がよく、25重量%以上であれば、麦芽感の高い発泡酒が得られる。
【0019】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0020】
実施例1(250mlスケール麦汁製造装置を使用した麦汁濾過性試験)
麦汁の濾過性を250mlスケールの麦汁製造装置(以下、コングレス装置と言う。)を用いて試験した。コングレス装置は加熱及び冷却装置が付随した温度パターンを自由に設定することが出来る浴槽で図1の仕込槽工程を再現できる装置で、ステンレスでできた500ml容器を用いて同時に30個まで試験できる。濾過性はコングレス装置で製造したもろみをガラスファイバー濾紙(Whatman社 GF/A)を敷いたブフナー漏斗に移して、濾過性を比較する。
【0021】
粉砕した麦芽25gに、皮付きのまま及び全体の25%まで精白した皮むき大麦押麦の粉砕物あるいは未粉砕物25gに50℃の湯を200ml加え、βグルカナーゼ、プロテアーゼをそれぞれ等量添加して、図2のダイヤグラムでもろみを製造し、ブフナー漏斗に移して時間当たりの麦汁濾過量(g/h)を測定した。この数値が100g/hを超えれば図1のような醸造設備においても濾過性に問題はない。
【表1】
表1の結果からも、大麦押麦を精白して皮をむいた方が濾過性はわずかに高いものの、いずれも100g/hを超えており、大麦押麦は精白、粉砕の有無にかかわらず、高い濾過性を示している。
【0022】
実施例2(200Lスケール醸造設備における試験醸造)
図1により、200Lスケール醸造設備の概略と製造方法について説明する。仕込槽1、煮沸釜3は蒸気ジャケットを用いて温度パターンを自由に設定することが出来る上、攪拌機で中の温度分布を均一に保つことが出来る。濾過槽2では堆積した麦芽層を均一にする解層機とステンレス製の篩からなっており、ここでもろみは濾過され、麦芽粕と麦汁に分離される。煮沸釜3では麦汁にホップを添加して煮沸し、そこで生じた蛋白質などの粕をワールプール4と呼ばれる沈殿槽で除去する。そして、水等を冷媒に用いたプレートクーラー5により適切な発酵温度にまで冷却されて、ブラインコントロールによって温度制御できる200Lの発酵タンク6に移される。
【0023】
粉砕した麦芽と、未粉砕の大麦の押麦と液糖とを含んだ副原料を計40〜50kg使用して麦汁を製造し、泥状酵母を加えて、発酵温度6〜12℃で発酵させた後、−1℃にして貯酒を行った。発酵液を濾過して酵母を取り除き、アルコール5%程度の発泡酒と同じ麦芽使用比率25%以下の酒類を製造した。なお大麦の押麦以外の副原料としては液糖を用いた。全原料中の大麦の押麦使用率を変更してまず発酵性について調査した。発酵性に関する指標として一日に酵母が消費したエキス分の最大値を比較するのが最も判りやすい。
【表2】
なお、前記表中、液糖の使用比率は下記式で示すことができる。
液糖の使用比率(%)=100%−{麦芽分(25%)+大麦の押麦分(%)}
したがって、試験品1中の液糖使用比率は 0%
試験品2中の液糖使用比率は 35%
試験品3中の液糖使用比率は 50%
試験品4中の液糖使用比率は 75%
となる。
表2からも、大麦の押麦の使用率が高くなればなるほど発酵性が向上していることが判る。
【0024】
次に上記サンプルに関して市販発泡酒と比較して官能評価を行った。評価項目は麦芽感で、評価基準は下記表3の通りである。
【表3】
表3から、大麦押麦を使用したものは市販発泡酒に比べて高い麦芽感を有しており、その一つの原因として全蛋白質の量が関係していることがわかる。
【0025】
実施例3(200Lスケール醸造設備における試験醸造)
次に大麦そのものではなく、大麦押麦を使う利点について調査するため、専用の粉砕機で粗く粉砕した大麦と、同品種の未粉砕の大麦から製造した未粉砕の大麦押麦をそれぞれ全原料中の40%用いて上記と同じ方法で試験醸造を行った。
大麦押麦使用の場合の原料配合割合は
麦芽:大麦押麦:液糖=25:40:35
麦芽: 大麦 :液糖=25:40:35
である。
この試験醸造品に関して渋味についてパネリスト14名による官能評価を実施し、併せて渋味に関与すると言われる総ポリフェノールとポリフェノールの一種であるアントシアノーゲンの含有量について分析をおこなった。
【表4】
表4から、大麦を大麦押麦にする事で大麦由来のポリフェノールの溶出が抑えられ、大麦使用に比べて渋味の低い発泡酒が製造できる事がわかる。
なお、液糖の一部をコーンスターチに変えても官能評価や分析結果はほぼ同等の結果が得られている。
【0026】
実施例4(3000Lスケール醸造設備における試験醸造)
副産物として発生する麦粕の組成を調べるため、実施例1の200L醸造設備と同様に3000L醸造設備にて、大麦と大麦押麦をそれぞれ全原料中の25重量%使用して麦粕を得て乾燥させた後、従来のビールの乾燥麦粕(スーパードライ)と比較分析した。
【表5】
表5から、大麦使用の麦粕の組成は従来のビール麦粕の組成と粗蛋白質や可溶性無窒素物含量の比率が大きく異なっている一方で、大麦押麦使用の麦粕の組成はビール麦粕の組成に酷似していることがわかる。
【0027】
【発明の効果】
本発明により、麦芽よりも多い副原料を使用する発泡酒の製造に於いて、発酵性が高く、麦芽感が強く、しかも渋味成分であるポリフェノールの少ない発泡酒を製造することが出来る。また、副産物として発生する麦粕の組成は、従来のビール製造の際発生する麦粕と同等で、ビール麦粕同様の再資源化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発泡酒の製造方法を示す説明図である。
【図2】本発明の実施例1のもろみ製造の温度、時間のダイヤグラムを示す。
【符号の説明】
1 仕込槽
2 麦汁濾過槽
3 煮沸釜
4 ワールプール
5 プレートクーラー
6 発酵タンク
Claims (5)
- 麦芽と該麦芽よりも多い量の副原料とを使用して発泡酒を製造する方法において、副原料の一部又は全部を押麦とすることを特徴とする発泡酒の製造方法。
- 麦芽の使用量が、水を除く原料の25重量%未満であることを特徴とする請求項1記載の発泡酒の製造方法。
- 押麦の原料を大麦、小麦、ライ麦又は燕麦としたことを特徴とする請求項1記載の発泡酒の製造方法。
- 押麦と共に、アミラーゼ、プロテアーゼ、βグルカナーゼおよび/又はプルラナーゼを使用することを特徴とする請求項1記載の発泡酒の製造方法。
- 麦芽を含む全原料(水は除く)中の大麦押麦を1重量%以上、好ましくは25重量%以上とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発泡酒の製造方法。
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