JP2004173157A - 分布定数型フィルタ素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタ設計を容易にしつつ所望の特性インピーダンスを容易に実現し得る分布定数型フィルタ素子を提供する。
【解決手段】入力端子5、出力端子6および接地用端子7を有するフィルタ素子1であって、一端側が入力端子5に接続されると共に他端側が出力端子6に接続された平面状のスパイラルコイル2と、切り込み4bを介して外縁側と連通する中心孔4aが形成されると共に非磁性材からなる誘電体3を介してスパイラルコイル2の両外面側に配設されて接地用端子7に接続された接地用電極4,4と、スパイラルコイル2の周囲に形成される磁路の少なくとも一部に配設された磁性体8とを備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力端子および出力端子を有すると共に信号伝送路に用いられる分布定数型フィルタ素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のフィルタ素子として、特開2002−84157に開示された分布定数型フィルタ素子が知られている。この分布定数型フィルタ素子(以下、「フィルタ素子」ともいう)は、内部誘電体層(13)の上下に対向して配置される平行導体ライン(11,12)が磁性体と誘電体層の複合体(14,15)で挟持されると共に、これらの磁性体と誘電体層の複合体(14,15)の上下外側表面に接地導体(18,19)が形成されて構成されている。このフィルタ素子によれば、磁性体を備えているため、分布インダクタンスが大きくなると共に2本の導体ラインの磁気結合係数が大きくなる結果、特にコモンモード信号に対する特性インピーダンスを大きく設定することが可能になる。また、コモンモード動作時は、平衡モード動作時と比較して、磁性体の磁束密度が遥かに高くなることに起因して磁気損失が大幅に増大し、さらには、導体ラインを鎖交する高周波磁束も増加するために導体のうず電流損失も増大する。このため、コモンモード信号を広い周波数範囲に亘って抑制することが可能となる。したがって、平衡モード信号を効率よく通過させつつ信号の不平衡で生じるコモンモード信号を大幅に除去することが可能となる。
【0003】
一方、上記した従来のフィルタ素子は、400MHz以上の非常に高い周波数のノイズ除去に適した特性を有している。しかしながら、今日では、より低い周波数(例えば、数kHz〜100MHz程度)のノイズを抑制し得る特性を有するフィルタ素子の実現も望まれている。この要望に応じて発明者は、図11に示すフィルタ素子51を既に開発している。このフィルタ素子51は、同一平面内において周回する線状の導体によって形成された平面コイル(以下、「スパイラルコイル」ともいう)2と、スパイラルコイル2が埋設されて環状に形成された誘電体層52と、誘電体層52を取り囲んで配設された磁性体53と、磁性体53の両面(同図中の上下面)側に配設された一対の接地用電極54,54とを備え、ノーマルモード用の分布定数型フィルタ素子として構成されている。この場合、フィルタ素子51では、環状の誘電体層52の周囲全体、つまり誘電体層52(スパイラルコイル2)の中央部、誘電体層52の上下面および誘電体層52の外周面が磁性体53によって取り囲まれている構成のため、スパイラルコイル2に電流が流れた際にスパイラルコイル2の周囲に発生する磁束に対する閉磁路が磁性体53によって形成される。このため、このフィルタ素子51では、スパイラルコイル2を形成する線状の導体における各部位同士間の磁気的結合度合いが強まる結果、上記した従来のフィルタ素子と比較して分布インダクタンスが大幅に増大する。したがって、フィルタ素子51は、信号に対する波長の短縮率が一層大きくなるため、より低い周波数帯域に対しても大きな特性インピーダンスを確保することができる結果、低い周波数のノイズに対しても大きな抑制能力が発揮されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−84157号公報(第7頁、図9)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のフィルタ素子やフィルタ素子51には、以下のような解決すべき共通の課題がある。以下、代表としてフィルタ素子51を例に挙げて説明する。すなわち、フィルタ素子51では、各接地用電極54,54とスパイラルコイル2との間に、誘電体層52と共に磁性体53が配置されている構成のため、各接地用電極54,54とスパイラルコイル2との間に形成される分布容量は、磁性体53の誘電率に左右される。したがって、分布定数型回路として機能するフィルタ素子の分布インダクタンスの値と分布容量の値とを独立して設定することができない結果、フィルタ設計が難しく、また、所望の特性インピーダンスを有するフィルタ素子の実現も難しく、これらの点の改善が要望されている。
【0006】
本発明は、かかる要望に応じてなされたものであり、フィルタ設計を容易にしつつ所望の特性インピーダンスを容易に実現し得る分布定数型フィルタ素子を提供することを主目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく請求項1記載の分布定数型フィルタ素子は、入力端子、出力端子および接地用端子を有する分布定数型フィルタ素子であって、一端側が前記入力端子に接続されると共に他端側が前記出力端子に接続された平面状のスパイラルコイルと、切り込みを介して外縁側と連通する中心孔が形成されると共に非磁性材からなる誘電体を介して前記スパイラルコイルの両外面側に配設されて前記接地用端子に接続された接地用電極と、前記スパイラルコイルの周囲に形成される磁路の少なくとも一部に配設された磁性体とを備えている。本発明における「端子」には、金具状の端子を含むのは勿論のこと、いわゆるリード線も含まれる。
【0008】
請求項2記載の分布定数型フィルタ素子は、一対の入力端子、一対の出力端子および接地用端子を有する分布定数型フィルタ素子であって、同一方向に周回して形成されると共に互いに平行状態で離間して対向配置された平面状の一対のスパイラルコイルと、切り込みを介して外縁側と連通する中心孔が形成されると共に非磁性材からなる誘電体を介して前記一対のスパイラルコイルにおける各非対向面側に配設されて前記接地用端子に接続された接地用電極と、前記一対のスパイラルコイルの周囲に形成される磁路の少なくとも一部に配設された磁性体とを備え、前記一対の入力端子が前記各スパイラルコイルにおける同一方向の各一端側にそれぞれ接続されると共に前記一対の出力端子が当該各スパイラルコイルの各他端側にそれぞれ接続されている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る分布定数型フィルタ素子の好適な実施の形態について説明する。
【0010】
最初に、本発明の第1の実施の形態に係る分布定数型フィルタ素子(以下、「フィルタ素子」ともいう)1について、図面を参照して説明する。なお、フィルタ素子51と同一の構成要素については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0011】
フィルタ素子1は、図1に示すように、スパイラルコイル2、誘電体としての誘電体層3、一対の接地用電極4,4、入力端子5、出力端子6、接地用端子7および磁性体8を備え、ノーマルモードフィルタとして構成されている。スパイラルコイル2は、一例として同一平面内で所定回数(一例として3.5ターン)だけ周回された線状の導体によって形成されている。この場合、スパイラルコイル2は、平板状の金属体に対してメッキ処理や打ち抜き加工を施すことによって形成される。
【0012】
誘電体層3は、非磁性材としての誘電材料を用いて環状(中心孔3aが形成された円板状)に形成されると共に、その厚みが一定に規定されている。また、誘電体層3は、その内部にスパイラルコイル2が埋設されている。具体的には、図3に示すように、スパイラルコイル2は、誘電体層3の厚み方向における中央部に誘電体層3に対して平行に埋設されている。なお、本実施の形態では、誘電体層3を一層として、その内部にスパイラルコイル2を配設する構成を採用したが、互いに分離した一対の誘電体層3,3を用いて、一層の誘電体層3をスパイラルコイル2の両面側にそれぞれ配設する構成を採用することもできる。
【0013】
一対の接地用電極4,4は、外形が環状(中心孔4aが形成された円板状)に形成されると共に、図3に示すように、誘電体層3の両面(同図中の上下両面)側にそれぞれ配設されている。つまり、各接地用電極4,4は、スパイラルコイル2を挟み込むようにしてその両面側に、誘電体である誘電体層3を介して配設されている。また、図1に示すように、各接地用電極4には、切り込み4bがそれぞれ設けられて、上記の中心孔4aは、この切り込み4bを介して接地用電極4の外縁に連通する。つまり、接地用電極4は、磁性体8によって形成される閉磁路に対してショートリングとして機能しないように構成されている。したがって、接地用電極4に設ける切り込みは、細いスリット状に限られない。例えば、切り込みの切り込み幅を拡げて接地用電極4自体をC字状に形成することができる。また、本発明における切り込みは直線状に限らず、曲線状に形成することもできる。入力端子5は、その一端側がスパイラルコイル2の一端側に接続され、他端側が誘電体層3の外周面から外部に突出している。出力端子6も同様にして、その一端側がスパイラルコイル2の他端側に接続され、他端側が誘電体層3の外周面から外部に突出している。また、接地用端子7は、その一端側が各接地用電極4,4に接続されている。
【0014】
磁性体8は、図1,2に示すように、箱状磁性部材11と蓋状磁性部材12とを備えている。この場合、箱状磁性部材11は、磁性材料を用いて有底筒体(一例として有底円筒体)に形成されると共に、内底面11aの中央部分に柱状部11bが立設され、かつ周壁11cの一部に切り欠き部11d,11d,11dが3つ形成されている。また、箱状磁性部材11の柱状部11bは、一例として、周壁11cと同じ高さに形成されると共に、環状の誘電体層3の中心孔3aおよび接地用電極4,4の各中心孔4a内に挿入可能な外径に形成されている。また、周壁11cは、その内径および高さが誘電体層3および接地用電極4,4を収納可能な長さに設定されている。一方、蓋状磁性部材12は、磁性材料を用いて平板体(一例として円板状)に形成され、箱状磁性部材11の上部開口部を閉塞可能に構成されている。具体的には、蓋状磁性部材12は、その外径が箱状磁性部材11の外径と同一に設定されて、箱状磁性部材11の開口部側端面に載置可能に構成されている。つまり、磁性体8は、いわゆるポットコアとして構成されている。
【0015】
上記のように誘電体層3の両面側に各接地用電極4,4を配設して形成された積層体13は、誘電体層3の中心孔3aおよび接地用電極4,4の各中心孔4a内に柱状部11bが挿入された状態で箱状磁性部材11内に装着され、さらに箱状磁性部材11の上部開口部側端面に蓋状磁性部材12が載置されることにより、図2,3に示すように、磁性体8の内部に収納されている。この構成により、スパイラルコイル2の周囲全体(スパイラルコイル2の周囲に形成される磁路の全体)に磁性体8が配設される結果、磁性体8は、全体として、スパイラルコイル2の周囲に発生する磁束に対する閉磁路を形成する。一方、入力端子5、出力端子6および接地用端子7は、図2に示すように、周壁11cに形成された各切り欠き部11d,11d,11dを通して各々の他端側が磁性体8の外部に突出している。
【0016】
このフィルタ素子1では、フィルタ素子51と同様にして、磁性体8が、入力端子5から信号を入力している状態においてスパイラルコイル2の周囲に発生する磁束に対する閉磁路を形成する。このため、スパイラルコイル2を形成する線状の導体は、この閉磁路によって互いに磁気的に強く結合する。その結果、分布インダクタンスが増大して、低い周波数(例えば、数kHz〜100MHz程度)に対する特性インピーダンスも大きくなる。したがって、フィルタ素子1は、このような低い周波数のノイズに対してもローパスフィルタとして有効に機能し、信号に重畳している低い周波数のノイズを効果的に抑制することができる。さらに、フィルタ素子1は、図3に示すように、各接地用電極4,4とスパイラルコイル2との間に磁性体を介在させることなく誘電体層3のみを介在させて構成されている。このため、このフィルタ素子1では、誘電体層3の材料や、誘電体層3の厚み(スパイラルコイル2と接地用電極4との間の距離)を変えることで、分布インダクタンスとは別個独立して分布容量を個別に設定することができる。したがって、このフィルタ素子1によれば、フィルタ素子51と比較して、フィルタ設計を容易に行うことができ、しかも所望の特性インピーダンスをより簡単に実現することができる。
【0017】
次いで、本発明の第2の実施の形態に係るフィルタ素子21について、図面を参照して説明する。なお、フィルタ素子1と同一の構成要素については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0018】
フィルタ素子21は、図4,5に示すように、一対のスパイラルコイル2,2、一対の誘電体層3,3、一対の接地用電極4,4、一対の入力端子5,5、一対の出力端子6,6、接地用端子7および磁性体8を備え、コモンモードフィルタとして構成されている。この場合、一対のスパイラルコイル2,2は、低誘電率の絶縁材料で構成された非磁性の絶縁体22を介して互いに平行状態で離間して対向配置されている。また、各スパイラルコイル2,2は、同一方向に周回するように配置されている。一対の誘電体層3,3は、スパイラルコイル2,2における各非対向面側(各外面側)に、スパイラルコイル2,2を挟み込むようにして対向配設されている。
【0019】
一方、一対の接地用電極4,4は、誘電体層3,3における非対向面側に、誘電体層3,3を挟み込むようにして対向配設されている。言い換えれば、各接地用電極4,4は、誘電体層3,3を介してスパイラルコイル2,2における各非対向面側にそれぞれ配設されている。各入力端子5,5は、各々の一端側が各スパイラルコイル2,2における周回方向に沿った同一方向の各一端側にそれぞれ接続され、各々の他端側が絶縁体22、スパイラルコイル2,2、誘電体層3,3および接地用電極4,4からなる環状の積層体23の外周面から外部にそれぞれ突出している。各出力端子6,6も同様にして、各々の一端側が各スパイラルコイル2,2における他端側にそれぞれ接続され、各々の他端側が積層体23の外周面から外部にそれぞれ突出している。また、接地用端子7は、その一端側が各接地用電極4,4に接続されている。
【0020】
上記した積層体23は、その中心孔23a内に柱状部11bが挿入されることで箱状磁性部材11内に装着され、箱状磁性部材11の上部開口部が蓋状磁性部材12で閉塞されることにより、図5に示すように、磁性体8の内部に収納されている。また、各入力端子5,5、各出力端子6,6および接地用端子7は、周壁11cに形成された各切り欠き部11d,11d,11dを通して各々の他端側が磁性体8の外部に突出している。
【0021】
このフィルタ素子21では、フィルタ素子1と同様にして、磁性体8が、各入力端子5,5から信号を入力している状態において各スパイラルコイル2,2の周囲に発生する磁束に対する閉磁路を形成する。このため、スパイラルコイル2,2を形成する線状の各導体は、この閉磁路によって互いに磁気的に強く結合する。その結果、分布インダクタンスが増大する。すなわち、コモンモード信号に対する分布インダクタンスが増大して、より低い周波数のコモンモード信号に対しても特性インピーダンスが大きくなる。一方、各スパイラルコイル2,2に互いに例えば電流の向きが逆方向の信号を入力したときには、各スパイラルコイル2,2の周囲に発生する磁束が磁性体8内で打ち消し合うため、分布インダクタンスは信号の周波数に拘わらず小さい値に維持される。したがって、フィルタ素子21は、理想的なコモンモードフィルタとして機能する。さらに、フィルタ素子21は、図5に示すように、各接地用電極4,4と各スパイラルコイル2,2との間に磁性体を介在させることなく誘電体層3,3のみを介在させて構成されている。このため、誘電体層3の材料や、誘電体層3の厚み(スパイラルコイル2と接地用電極4との間の距離)を変えることで、分布インダクタンスとは別個独立して分布容量を個別に設定することができる。したがって、フィルタ素子1と同様にして、フィルタ設計を容易に行うことができ、しかも所望の特性インピーダンスをより簡単に実現することができる。
【0022】
ところで、上記各実施の形態のフィルタ素子1,21において、一対の接地用電極4,4のうちの一方のみを配設して構成したとしても、フィルタ設計において、分布インダクタンスとは別個独立して分布容量を個別に設定することができる。ところが、このようなフィルタ素子では、外来ノイズが信号線路としてのスパイラルコイル2に侵入し易くなる。これに対して、上記したフィルタ素子1,21では、スパイラルコイル2の両面側に誘電体3を介して一対の接地用電極4,4を配設して構成したことにより、磁性体8を介してフィルタ素子1,21の内部に外来ノイズが侵入した場合であっても、一対の接地用電極4,4がシールド板として機能するため、スパイラルコイル2を通過する信号に対する外来ノイズの重畳を十分に低減することができる結果、外来ノイズに対する耐性を十分に向上させることができる。
【0023】
なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されない。例えば、スパイラルコイル2は、円形に周回して形成する構成に代えて、三角形や四角形などの多角形に周回して形成する構成を採用することもできる。この場合、誘電体3、接地用電極4、箱状磁性部材11および蓋状磁性部材12の平面形状は、スパイラルコイル2の平面形状に合わせた形状に構成することもできる。また、磁性体8として、いわゆるトロイダルコアやEIコア等を用いることもできる。さらに、磁性体8と接地用電極4との電気的な短絡を避ける必要があるときには、接地用電極4と磁性体8との間に、絶縁材料で形成された絶縁層や、電気抵抗を有する材料で形成された抵抗層などを配設することもできる。また、上記した実施の形態では、互いに分離した一対の接地用電極4,4を用いた例を挙げて説明したが、各接地用電極4,4は共に接地用端子7に接続される構成のため、例えば金属板材によって互いに連結して一体化した構成を採用することもできる。
【0024】
また、上記の実施の形態では、スパイラルコイル2(または一対のスパイラルコイル2,2)の中央部および一対の接地用電極4,4の各中心孔4aを貫通すると共にスパイラルコイル2を被覆するようにして配設されてスパイラルコイル2の周囲に発生する磁束に対する閉磁路を形成可能な磁性体8を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、磁性体は、スパイラルコイル2の周囲に形成される磁路の少なくとも一部に配設されていればよい。具体的には、スパイラルコイル2(または一対のスパイラルコイル2,2)の中央部および一対の接地用電極4,4の各中心孔4aを貫通する棒状に磁性体を構成してもよいし、貫通させることなく接地用電極4に対向して配置される膜状(または層状)に磁性体を構成してもよい。
【0025】
また、上記の第1の実施の形態における積層体13に代えて、図6に示すように、多層のプリント基板32を用いて形成した積層体13Aを使用して、フィルタ素子31を構成することもできる。この場合、プリント基板32は、一例としてガラスエポキシ、ベークライト、紙エポキシ、またはセラミックス等の非磁性材料である絶縁材で形成された基材(絶縁層)32a(図7参照)で構成されており、その内層(導体層)32b(図7参照)によって図8に示す積層体13Aのスパイラルコイル2が形成され、その表面の導体層32c(図7参照)によって図8に示す一方の接地用電極4、入力端子5、出力端子6および接地用端子7が形成され、さらに、その裏面の導体層32d(図7参照)によって図8に示す他方の接地用電極4が形成されている。また、スパイラルコイル2は、その一端側がビアホール(図示せず)を介して入力端子5における内側の端部に接続され、他端側がビアホール(図示せず)を介して出力端子6における内側の端部に接続されている。同様にして、各接地用電極4,4もビアホール(図示せず)を介して互いに接続されている。また、各接地用電極4,4には、切り込み4bがそれぞれ設けられて、ショートリングとして機能しないように構成されている。また、プリント基板32の基材32aが積層体13の誘電体層3と同等の誘電体層として機能する。また、プリント基板32の表面および裏面には、磁性体8との電気的絶縁性を確保するために、図7に示すように、絶縁材としてのレジスト層32eがそれぞれ形成されている。また、プリント基板32には、図6に示すように、箱状磁性部材11の柱状部11bを挿通させるための円形貫通孔32fがスパイラルコイル2および各接地用電極4,4の中央部に形成され、箱状磁性部材11の各周壁11cを挿通させるための弧状貫通孔32gがスパイラルコイル2および各接地用電極4,4の周縁側に形成されている。
【0026】
上記した積層体13Aは、円形貫通孔32f内に箱状磁性部材11の柱状部11bが挿入されると共に、各弧状貫通孔32g内に各周壁11cが挿入され、さらにプリント基板32の表面から突出する柱状部11bおよび各周壁11cの端面に蓋状磁性部材12が載置されることにより、箱状磁性部材11と蓋状磁性部材12との間で挟持される。この構成により、積層体13Aのスパイラルコイル2および一対の接地用電極4,4は、磁性体8の内部に収納される。また、入力端子5、出力端子6および接地用端子7は、周壁11cに形成された各切り欠き部11d,11d,11dを介して各々の他端側が磁性体8の外部に突出させられる。
【0027】
このフィルタ素子31においても、フィルタ素子1と同様にして、磁性体8がスパイラルコイル2の周囲に発生する磁束に対する閉磁路を形成するため、スパイラルコイル2はその分布インダクタンスが増大する。したがって、フィルタ素子31は、上記したフィルタ素子1と同等の効果を奏することができる。また、基材(絶縁層)32a、絶縁層32eおよび導体層32b,32c,32dの厚みを正確に設定可能なプリント基板32を利用して積層体13Aを作製することにより、精度の高い分定数型フィルタ素子を確実かつ容易に実現することができる。また、積層体13Aを形成するためのプリント基板32は、積層体13A専用に構成してもよいし(上記したスパイラルコイル2や接地用電極4,4等のフィルタ素子31の構成要素のみが形成されている構成)、積層体13A専用の構成と他の電子回路とを共に形成するように構成することもできる。後者の場合には、積層体13A専用の構成が形成されたプリント基板の一部の領域に円形貫通孔32fおよび弧状貫通孔32gを利用して磁性体8を取り付けることにより、この一部の領域にフィルタ素子31を形成することができる。この構成によれば、フィルタ素子31を含む電子回路を一枚のプリント基板上に形成することができるため、フィルタ素子31と他の電子回路との間の配線作業を省くことができる結果、電子機器を安価に製造することができる。
【0028】
また、上記のフィルタ素子31におけるプリント基板32に代えて、図9に示すような複数の内層(導体層)42b,42cを備えたプリント基板42を用いて形成した積層体23A(図6参照)を使用して、上記したフィルタ素子21と同様のコモンモードフィルタとしてのフィルタ素子41を構成することもできる。この場合、図9に示すプリント基板42の各内層42b,42cによって積層体23Aの各スパイラルコイル2,2を図10に示すように形成する。また、図9に示すプリント基板42における表面の導体層42dによって図6,10に示すように一方の接地用電極4、一方の入力端子5、一方の出力端子6および接地用端子7を形成し、図9に示す裏面の導体層42eによって図10に示すように他方の接地用電極4、他方の入力端子5、および他方の出力端子6を形成する。また、一方のスパイラルコイル2は、その一端側がビアホール(図示せず)を介して一方の入力端子5における内側の端部に接続され、他端側がビアホール(図示せず)を介して一方の出力端子6における内側の端部に接続される。また、他方のスパイラルコイル2は、その一端側がビアホール(図示せず)を介して他方の入力端子5における内側の端部に接続され、他端側がビアホール(図示せず)を介して他方の出力端子6における内側の端部に接続される。同様にして、各接地用電極4,4もビアホール(図示せず)を介して互いに接続されている。また、各接地用電極4,4には、切り込み4bがそれぞれ設けられて、ショートリングとして機能しないように構成されている。また、プリント基板42の基材42aが積層体13の誘電体層3と同等の誘電体層として機能する。また、プリント基板42の表面および裏面には、図9に示すように、絶縁材としてのレジスト層42fがそれぞれ形成されている。また、プリント基板42には、図6に示すように、プリント基板32と同様にして、箱状磁性部材11の柱状部11bを挿通させるための円形貫通孔32fが各スパイラルコイル2,2および各接地用電極4,4の中央部に形成され、箱状磁性部材11の各周壁11cを挿通させるための弧状貫通孔32gがスパイラルコイル2および各接地用電極4,4の周縁側に形成されている。
【0029】
このフィルタ素子41においても、磁性体8が各スパイラルコイル2,2の周囲に発生する磁束に対する閉磁路を形成するため、各スパイラルコイル2,2はフィルタ素子21と同様にしてその分布インダクタンスが増大する。したがって、フィルタ素子41は、フィルタ素子21と同様にして理想的なコモンモードフィルタとして機能する。また、プリント基板42を利用しているため、フィルタ素子31と同様の効果を奏することもできる。
【0030】
また、上記した各フィルタ素子1,21,31,41によれば、接地用電極4,4の面積を変更することにより、フィルタ特性を容易に調整することができる。さらに、コンデンサなどの容量性素子や抵抗素子を介して接地用電極4,4を基準電位面(例えばアース)に接続し、容量性素子の容量や抵抗素子の抵抗値を変更することによっても、フィルタ特性を容易に調整することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の分布定数型フィルタ素子によれば、平面状のスパイラルコイルと、非磁性材からなる誘電体を介してスパイラルコイルの両外面側に配設された接地用電極と、スパイラルコイルの周囲に形成される磁路の少なくとも一部に配設された磁性体とを備えたことにより、各接地用電極とスパイラルコイルとの間に磁性体を介在させることなく誘電体のみを介在させて構成できるため、誘電体の材料や厚みを変えることで、分布インダクタンスとは別個独立して分布容量を個別に設定することができる。したがって、フィルタ設計が容易で、しかも所望の特性インピーダンスを有するノーマルモード用の分布定数型フィルタ素子をより簡単に実現することができる。さらに、外来ノイズに対する耐性を向上させることもできる。
【0032】
また、請求項2記載の分布定数型フィルタ素子によれば、平面状の一対のスパイラルコイルと、非磁性材からなる誘電体を介して一対のスパイラルコイルにおける各非対向面側に配設された接地用電極と、一対のスパイラルコイルの周囲に形成される磁路の少なくとも一部に配設された磁性体とを備えたことにより、近接する一の接地用電極と一のスパイラルコイルとの間に磁性体を介在させることなく誘電体のみを介在させて構成できるため、誘電体の材料や厚みを変えることで、分布インダクタンスとは別個独立して分布容量を個別に設定することができる。したがって、フィルタ設計が容易で、しかも所望の特性インピーダンスを有するコモンモード用の分布定数型フィルタ素子をより簡単に実現することができる。さらに、外来ノイズに対する耐性を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルタ素子1の構成を示す分解斜視図である。
【図2】フィルタ素子1の完成状態の斜視図である。
【図3】図2におけるフィルタ素子1のA−A線断面図である。
【図4】フィルタ素子21の構成を示す分解斜視図である。
【図5】フィルタ素子21の内部構造を示す側面断面図である。
【図6】フィルタ素子31,41の構造を示す分解斜視図である。
【図7】フィルタ素子31に用いられる積層体13A(プリント基板32)の構成を示す断面図である。
【図8】フィルタ素子31に用いられる積層体13A(プリント基板32)における各導体層の構成を示す分解斜視図である。
【図9】フィルタ素子41に用いられる積層体23A(プリント基板42)の構成を示す断面図である。
【図10】フィルタ素子41に用いられる積層体23A(プリント基板42)における各導体層の構成を示す分解斜視図である。
【図11】フィルタ素子51の内部構造を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1,21,31,41 フィルタ素子
2 スパイラルコイル
3 誘電体層
3a,4a 中心孔
4 接地用電極
5 入力端子
6 出力端子
7 接地用端子
8 磁性体

Claims (2)

  1. 入力端子、出力端子および接地用端子を有する分布定数型フィルタ素子であって、一端側が前記入力端子に接続されると共に他端側が前記出力端子に接続された平面状のスパイラルコイルと、切り込みを介して外縁側と連通する中心孔が形成されると共に非磁性材からなる誘電体を介して前記スパイラルコイルの両外面側に配設されて前記接地用端子に接続された接地用電極と、前記スパイラルコイルの周囲に形成される磁路の少なくとも一部に配設された磁性体とを備えている分布定数型フィルタ素子。
  2. 一対の入力端子、一対の出力端子および接地用端子を有する分布定数型フィルタ素子であって、同一方向に周回して形成されると共に互いに平行状態で離間して対向配置された平面状の一対のスパイラルコイルと、切り込みを介して外縁側と連通する中心孔が形成されると共に非磁性材からなる誘電体を介して前記一対のスパイラルコイルにおける各非対向面側に配設されて前記接地用端子に接続された接地用電極と、前記一対のスパイラルコイルの周囲に形成される磁路の少なくとも一部に配設された磁性体とを備え、
    前記一対の入力端子が前記各スパイラルコイルにおける同一方向の各一端側にそれぞれ接続されると共に前記一対の出力端子が当該各スパイラルコイルの各他端側にそれぞれ接続されている分布定数型フィルタ素子。
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