JP2006140807A - フィルタ素子 - Google Patents

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Fukuharu Cho
福春 張
Koichi Yanagisawa
浩一 柳沢
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Abstract

【課題】 広い周波数範囲にわたって大きなノイズ減衰特性を有するフィルタ素子を得る。
【解決手段】 基板110の一方の面に螺旋状に形成された第1導体(信号導体パターン)121からなる第1平面コイル(信号側平面コイル)120と、基板110の他方の面に螺旋状に形成された第2導体(接地導体パターン)131からなる第2平面コイル(接地側平面コイル)130とを含み、信号側平面コイル120と接地側平面コイル130とを基板110を挟んで容量的に結合するように配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電源ラインや信号伝送系などのノイズ除去(減衰)用として好適なフィルタ素子に関し、さらに詳しく言えば、例えば信号側の第1導体と接地側の第2導体とを基板上で平面コイルとして形成したフィルタ素子に関するものである。
ノイズ低減用のフィルタ素子については多くの提案がなされているが、そのうちの特許文献1に記載の分布定数型フィルタ素子においては、図8に示すように、内部誘電体層13内に平行導体ライン11,12を上下一対として配線するとともに、内部誘電体層13の上下両面に磁性体と誘電層の複合体14,15を介して接地導体18,19を積層するようにしている。
このフィルタ素子によれば、磁性体を備えているため、分布インダクタンスが大きくなるとともに、2本の平行導体ライン11,12の結合係数が大きくなるので、特にコモンモード信号に対する特性インピーダンスを大きく設定することができる。また、コモンモード動作時は、平衡モード動作時と比較して磁性体の磁束密度が遙かに高くことになることにより磁束損失が大幅に増大し、さらには平行導体ライン11,12を鎖交する高周波磁束も増大するため導体のうず電流損失も増大する。
このため、コモンモード信号を広い周波数範囲にわたって抑制することが可能になる。したがって、平衡モード信号を効率よく通過させつつ不平衡で生ずるコモンモード信号を大幅に除去することができる。また、このフィルタ素子は、400MHz以上のきわめて高い周波数のノイズ除去に適した特性を有している。
しかしながら、上記特許文献1のフィルタ素子にあっては、平行導体ライン11,12と接地導体18,19との間に磁性体と誘電層の複合体14,15が配置される構成であるため、平行導体ライン11,12と接地導体18,19との間に形成される分布容量は複合体14,15の誘電率に左右される。
したがって、分布定数型回路として機能するフィルタ素子の分布インダクタンスの値と分布容量の値とを独立して設定することができないため、所望とする特性インピーダンスを有するフィルタ素子の実現が困難である。
そこで、本出願人は、フィルタ設計を容易にしつつ所望とする特性インピーダンスが容易得られるようにした分布定数型フィルタ素子を特許文献2として提案しており、その構成を図9に示す。
このフィルタ素子1は、入力端子5,出力端子6および接地側端子7を有するフィルタ素子であって、一端側が入力端子5に接続されるとともに他端側が出力端子6に接続される平面状のスパイラルコイル2と、切り込み4bにより外縁側と連通する中心孔4aを有し、非磁性材からなる誘電体3を介してスパイラルコイル2の上下両面に配置されて接地側端子7に接続される一対の接地側電極4,4と、スパイラルコイル2の周囲に形成される磁路の少なくとも一部分に配設される磁性体8とを備えている。
特開2002−84157号公報 特開2004−173157号公報
上記特許文献2のフィルタ素子によれば、各接地側電極4,4とスパイラルコイル2との間に磁性体を介在させることなく誘電体3のみを介在させているため、その誘電体3の材質や厚みを変えることにより、分布インダクタンスとは別個に独立して分布容量を設定することができる。
しかしながら、接地側電極4,4がスパイラルコイル2に含まれる信号導体に対して共通に配置されており、しかも接地側電極4,4を擬似的コイルとして見た場合わずか1ターン分しかないため、スパイラルコイル2に含まれる信号導体に対する電位分布がほぼ一様であり偏りがあまりない。したがって、ノイズを減衰し得るにしても、その周波数範囲が限られてしまう。
したがって、本発明の課題は、広い周波数範囲にわたって大きなノイズ減衰特性を有するフィルタ素子を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、基板の一方の面に螺旋状に形成された第1導体からなる第1平面コイルと、上記基板の他方の面に螺旋状に形成された第2導体からなる第2平面コイルとを含み、上記第1平面コイルと上記第2平面コイルとが上記基板を挟んで容量的に結合するように配置されていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、上記請求項1において、第1および第2の2枚の基板を備え、上記第1平面コイルが上記第1および第2基板の対向する内面間に配置され、上記第1および第2基板の外面側の各々に上記第2平面コイルが配置されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、上記請求項1において、一方の面と他方の面とに、上記第1平面コイルと上記第2平面コイルとを有する上記基板の複数枚が電気絶縁性のスペーサ基板を介して積層されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、上記請求項1において、第1および第2の2枚の基板を備え、上記第2平面コイルが上記第1および第2基板の対向する内面間に配置され、上記第1および第2基板の外面側の各々に上記第1平面コイルが配置されていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、上記請求項1ないし4のいずれか1項において、上記基板の平面視において、上記第1導体が上記第2導体間に位置するように上記第1平面コイルと上記第2平面コイルとが相対的にずらされていることを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、上記請求項1ないし5のいずれか1項において、上記第1平面コイルを信号側平面コイルとし、上記第2平面コイルを接地側平面コイルとして、上記基板の平面視において、上記第1平面コイルが上記第2平面コイルの内側となるように巻回される場合、上記第1導体の外終端が信号入力端子,内周端が信号出力端子として選択され、かつ、上記第2導体が上記第1導体の外終端側信号入力端子の位置から内周端側に向ってほぼ1/2ターンずれた位置で接地に接続されることを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、上記請求項1ないし5のいずれか1項において、上記第1平面コイルを信号側平面コイルとし、上記第2平面コイルを接地側平面コイルとして、上記基板の平面視において、上記第1平面コイルが上記第2平面コイルの外側となるように巻回される場合、上記第1導体の内終端が信号入力端子,外周端が信号出力端子として選択され、かつ、上記第2導体が上記第1導体の内終端側信号入力端子の位置から外周端側に向かってほぼ1/2ターンずれた位置で接地に接続されることを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、上記請求項1ないし7のいずれか1項において、上記第1平面コイルおよび上記第2平面コイルに鎖交するように、それらの各コイル中心部分を貫通する磁性体を備えていることを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、上記請求項1ないし7のいずれか1項において、上記基板が上記第1平面コイルおよび上記第2平面コイルの各コイル中心部分を貫通するセンターコアを備えている磁性体からなるハウジング内に収納されていることを特徴としている。
上記請求項1に記載の発明よれば、それぞれ螺旋状に形成された第1導体からなる第1平面コイルと第2導体からなる第2平面コイルとを基板を挟んで容量的に結合するように配置したことにより、第1導体と第2導体との結合容量が大きく、しかも第2導体が接地側である場合、その電位は一様ではなく部分的に異なる電位をもつため、広い周波数範囲にわたって大きなノイズ減衰特性を発揮するフィルタ素子が得られる。また、平面コイルであるため、その分デバイスの低背化が図れる。
第1および第2の2枚の基板を備え、第1平面コイルを第1および第2基板の対向する内面間に配置し、第1および第2基板の外面側の各々に第2平面コイルを配置する請求項2に記載の発明によれば、第1導体と第2導体との間の分布容量が約2倍程度に大きなノーマルモードノイズフィルタが得られる。
一方の面と他方の面とに、第1平面コイルと第2平面コイルとを有する基板の複数枚を電気絶縁性のスペーサ基板を介して積層する請求項3に記載の発明によれば、第1導体と第2導体との結合容量を大きくとれるため、広い周波数範囲にわたって大きなノイズ減衰特性を発揮するコモンモードノイズフィルタが得られる。
また、第1および第2の2枚の基板を備え、第2平面コイルを第1および第2基板の対向する内面間に配置し、第1および第2基板の外面側の各々に第1平面コイルを配置する請求項4に記載の発明によれば、請求項3と同様の特性を有するコモンモードノイズフィルタが得られる。
基板の平面視において、第1導体を第2導体間に位置するように第1平面コイルと第2平面コイルとを相対的にずらすようにした請求項5に記載の発明によれば、第1導体と第2導体との結合容量をより大きくすることができる。
基板の平面視において、第1平面コイル(信号側平面コイル)が第2平面コイル(接地側平面コイル)の内側となるように巻回される場合、第1導体の外終端を信号入力端子,内周端を信号出力端子として選択し、かつ、第2導体を第1導体の外終端側信号入力端子の位置から内周端側に向ってほぼ1/2ターンずれた位置で接地に接続する請求項6に記載の発明によれば、広い周波数範囲にわたってより効果的にノイズを減衰することができる。
また、基板の平面視において、第1平面コイル(信号側平面コイル)が第2平面コイル(接地側平面コイル)の外側となるように巻回される場合、第1導体の内終端を信号入力端子,外周端を信号出力端子として選択し、かつ、第2導体を第1導体の内終端側信号入力端子の位置から外周端側に向かってほぼ1/2ターンずれた位置で接地に接続する請求項7に記載の発明によれば、請求項6と同様に、広い周波数範囲にわたってより効果的にノイズを減衰することができる。
第1平面コイルおよび上記第2平面コイルに鎖交するように、それらの各コイル中心部分を貫通する磁性体を備える請求項8に記載の発明によれば、コイルのインダクタンスをより大きくすることができる。
また、基板を第1平面コイルおよび第2平面コイルの各コイル中心部分を貫通するセンターコアを備えている磁性体からなるハウジング内に収納する請求項9に記載の発明によれば、コイルのインダクタンスをより大きくすることができるとともに、外部からの電磁波などの外乱による悪影響を排除することができる。
次に、図1ないし図5により、本発明のいくつかの実施形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態に係るフィルタ素子について説明する。図1はフィルタ素子の内部構造を模式的に示す断面図で、図2(a)(b)は信号側平面コイル(請求項における第1平面コイルに相当する)と接地側平面コイル(請求項における第2平面コイルに相当する)の組み合わせ例を示す模式的な平面図である。
第1実施形態に係るフィルタ素子100はノーマルモードノイズフィルタとして構成されている。すなわち、このフィルタ素子100は、一方の面に信号側平面コイル120が形成され、他方の面には接地側平面コイル130が形成された基板110と、この基板110を収納する外装体としての磁性体(例えばフェライト材)からなるハウジング140とを備えている。なお、ハウジング140がない場合でもフィルタとして機能するため、本発明においてハウジング140は採用されることが好ましい存在の構成要件である(後述する別の実施形態においても同様)。
信号側平面コイル120は螺旋状に形成された信号導体パターン(請求項における第1導体に相当する)121よりなり、また、接地側平面コイル130も螺旋状に形成された接地導体パターン(請求項における第2導体に相当する)131よりなるが、これらは基板110を挟んで容量的に結合するように組み合わされて配置される。
図2(a)(b)に信号側平面コイル120と接地側平面コイル130との相対的な位置関係を示すが、図2(a)(b)はいずれも図1において基板110を上面から見た平面視であるため、基板上面側の信号側平面コイル120を実線で示し、基板下面側の接地側平面コイル130は鎖線で示す。なお、これらのコイル配置について、作図の都合上、図2と図1とでは必ずしも一致していないことに留意されたい。
信号側平面コイル120に含まれる信号導体パターン121と、接地側平面コイル130に含まれる接地導体パターン131はほぼ同幅であるが、本発明において、信号導体パターン121と接地導体パターン131は位置的に完全に重ね合わされることはなく、相対的にずらされて配置される。
すなわち、図2(a)の平面視において、信号導体パターン121が接地導体パターン131に対して内側となるように巻回される場合と、図2(b)の平面視において、信号導体パターン121が接地導体パターン131に対して外側となるように巻回される場合とがあり、それに応じて信号の入出力端子の位置および接地導体パターンの接地箇所が異なる。
すなわち、図2(a)のように、信号導体パターン121が接地導体パターン131に対して内側となるように巻回される場合には、信号導体パターン121の外周端を信号入力端子INとし、内周端を信号出力端子OUTにするとともに、接地導体パターン122の接地箇所を信号導体パターン121の外終端側の信号入力端子INの位置から内周端側に向ってほぼ1/2ターンずれた位置Aとする。
これに対して、図2(b)のように、信号導体パターン121が接地導体パターン131に対して外側となるように巻回される場合には、信号導体パターン121の内周端を信号入力端子INとし、外周端を信号出力端子OUTにするとともに、接地導体パターン122の接地箇所を信号導体パターン121の内終端側の信号入力端子INの位置から外周端側に向ってほぼ1/2ターンずれた位置Bとする。
これが、広い周波数範囲にわたってノイズを効果的に減衰させる本発明の基本的な原則であるが、いずれの場合においても、信号導体パターン121と接地導体パターン131との容量結合をより高めるうえで、図1に示すように、信号導体パターン121が隣接する接地導体パターン131,131の間に跨るように、そのパターン幅とピッチが設定されることが好ましい。
基板110には一般的なプリント配線基板を用いることができ、その場合には信号導体パターン121と接地導体パターン131は、エッチングもしくはフォトリソなどにて銅箔により形成されるが、これとは別に銀やアルミニウムから形成されてもよい。
ハウジング140には、上下に分割して形成された底部側ハウジングメンバー141と蓋側ハウジングメンバー143とが含まれ、各平面コイル120,130のコイル中心と対応する各中央部分にセンターコア145を構成するボス142,144が形成される。
このハウジング140を備えることにより、外部からの電磁波などの外乱による悪影響を排除できるとともに、センターコア145によりコイルのインダクタンスをより大きくすることができるが、コイルのインダクタンスをより大きくするだけであれば、各平面コイル120,130の中心部分に、それらコイルと鎖交する上記センターコア145に相当する磁性体を配置すればよい。
また、信号導体パターン121と接地導体パターン131との間の分布容量をより大きくするうえで、ハウジング140内に誘電率の高い絶縁材150を充填することが好ましい。絶縁材140は合成樹脂でもよいが、抵抗率の高い磁性フェライト(例えば、Ni−Znフェライト粉を樹脂で固めたもの)を用いることが好ましい。この種の磁性フェライトは磁性体特性と誘電体特性とを合わせ持つことから、分布インダクタンスと分布容量の増大に寄与する。
上記第1実施形態のノーマルモードノイズフィルタには、図3に示す態様のフィルタ素子101も含まれる。なお、ハウジング140は同一構成であってよいため、図3にはその図示が省略されている。
このフィルタ素子101においては、図1に示す基板110の上に接地側平面コイル130を有する別の基板111がさらに重ねられる。すなわち、信号側平面コイル120が基板110と基板111の対向する内面間に配置され、基板110と基板111の外面側に2つの接地側平面コイル130が配置される。
これによれば、信号導体パターン121と接地導体パターン131との間の分布容量が約2倍となり、ノイズ減衰率をより大きくすることができる。なお、一方の接地側平面コイル130と信号側平面コイル120との組み合わせが例えば図2(a)の組み合わせであるとすれば、他方の接地側平面コイル130と信号側平面コイル120との組み合わせも同じく図2(a)の組み合わせとされる。
次に、図4を参照して、信号側平面コイルを2つ備えるコモンモードノイズフィルタとした本発明の第2実施形態に係るフィルタ素子200について説明する。このフィルタ素子200は、コモンモードノイズフィルタであることから、上記第1実施形態で説明した基板110を2枚積層することにより構成される。
すなわち、このフィルタ素子200は、図4に示すように、一方の面に信号側平面コイル120,他方の面に接地側平面コイル130を有する同一構成の基板110の2枚を電気絶縁性のスペーサ基板112を介して積層した構成であり、説明の便宜上、上側に配置される基板側の各構成要素にはその参照符号の末尾に「a」を付し、下側に配置される基板側の各構成要素にはその参照符号の末尾に「b」を付す。なお、ハウジング140は上記第1実施形態のものをそのまま使用できるため、図4においてその図示は省略されている。
このフィルタ素子200において、基板110a側の信号側平面コイル120aと接地側平面コイル130aの組み合わせが例えば図2(a)の組み合わせであるとすれば、基板110b側の信号側平面コイル120bと接地側平面コイル130bの組み合わせも同じく図2(a)の組み合わせとされる。一方の組み合わせが図2(a)で、他方の組み合わせを図2(b)とすることは、同相信号同士が打ち消されるおそれがあるため、好ましくない。
積層順は任意に選択されてよい。この例では、図4において上から順に、信号側平面コイル120a→接地側平面コイル130a→接地側平面コイル130b→信号側平面コイル120bの4層としているが、例えば接地側平面コイル130a→信号側平面コイル120a→信号側平面コイル120b→接地側平面コイル130bの順としてもよい。
また、別の態様として図5に示すフィルタ素子201のように、図4の積層体の中間に挟まれている2層の接地側平面コイル130a,130bを1層としてもよい。この場合にも、その中間にある接地側平面コイル130と上面側の信号側平面コイル120aとの組み合わせ,接地側平面コイル130と下面側の信号側平面コイル120bとの組み合わせは同一とされる。
上記第1実施形態および第2実施形態の説明から明らかなように、本発明は、ノーマルモードノイズフィルタ,コモンモードノイズフィルタのいずれにも適用でき、本発明によれば、広い周波数範囲にわたって大きなノイズ減衰特性を有するとともに、薄型化が可能なフィルタ素子を提供することができる。
〔実施例1〕
本発明の実施例1として、図3に示す実施形態にしたがってフィルタ素子を作製した。信号側平面コイルおよび接地側平面コイルはともに10ターンで、そのコイルの組み合わせは、図2(a)に示すように、接地側平面コイルを外側,信号側平面コイルを内側とし、それらの線間容量が50pFとなるようにコイルの配置を設計した。各平面コイルの内半径は5mm,外半径は10mm。接地側平面コイルの接地箇所はコイル外周端とした。ハウジングには、TDK社製のPC40磁性体の切削加工ポットコアを使用した。ADVANTEST社製のネットワークアナライザR3767CGにて、この実施例1に係るフィルタ素子のS21パラメータを測定した。そのグラフを図6(a)に示す。
〔実施例2〕
本発明の実施例2として、接地側平面コイルの接地箇所を信号側平面コイルの外終端側の信号入力端子の位置から内周端側に向ってほぼ1/2ターンずれた位置にしたほかは、上記第1実施例と同じとした。上記実施例1と同じ測定器にて、この実施例2に係るフィルタ素子のS21パラメータを測定したグラフを図6(b)に示す。
〔比較例1〕
本発明の比較例1として、図9に示す態様のフィルタ素子を作製した。上記実施例1と条件が同じとなるように、スパイラルコイル(上記信号側平面コイルに相当)は10ターンとし、そのスパイラルコイルと接地側電極間の容量が50pFとなるように設計した。スパイラルコイルの内半径は5mm,外半径は10mm。ハウジングには、TDK社製のPC40磁性体の切削加工ポットコアを使用した。上記実施例1と同じ測定器にて、この比較例1に係るフィルタ素子のS21パラメータを測定したグラフを図7に示す。
まず、実施例1,2による図6(a)(b)のグラフと、比較例1による図7のグラフを対比して明らかなように、本発明のフィルタ素子は比較例1のフィルタ素子に比べて、広い周波数範囲(特には、10〜400MH帯)にわたって大きな減衰率を示すことが分かる。
また、図6(a)と図6(b)とを対比して明らかなように、接地導体パターンの接地箇所を信号導体パターンの外終端側の信号入力端子の位置から内周端側に向ってほぼ1/2ターンずれた位置に設定することにより、より大きな減衰率を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係るフィルタ素子の内部構造を模式的に示す断面図。 本発明において採用される信号側平面コイルと接地側平面コイルの組み合わせの2例を示す模式的な平面図。 上記第1実施形態に含まれる変形態様の平面コイルを示す断面図。 本発明の第2実施形態に係るフィルタ素子の平面コイルを示す断面図。 上記第2実施形態に含まれる変形態様の平面コイルを示す断面図。 (a)本発明の実施例1のS21パラメータを測定したグラフ,(b)本発明の実施例2のS21パラメータを測定したグラフ。 比較例1のS21パラメータを測定したグラフ。 第1従来例(特許文献1)の構成例を示す斜視図。 第2従来例(特許文献2)の構成例を示す分解斜視図。
符号の説明
100,101,200,201 フィルタ素子
110,110a,110b,111,112 基板
120 信号側平面コイル
121,121a,121b 信号導体パターン
130 接地側平面コイル
131,131a,131b 接地導体パターン
140 ハウジング
145 センターコア
150 絶縁材
A,B 接地位置
IN 信号入力端子
OUT 信号出力端子

Claims (9)

  1. 基板の一方の面に螺旋状に形成された第1導体からなる第1平面コイルと、上記基板の他方の面に螺旋状に形成された第2導体からなる第2平面コイルとを含み、上記第1平面コイルと上記第2平面コイルとが上記基板を挟んで容量的に結合するように配置されていることを特徴とするフィルタ素子。
  2. 第1および第2の2枚の基板を備え、上記第1平面コイルが上記第1および第2基板の対向する内面間に配置され、上記第1および第2基板の外面側の各々に上記第2平面コイルが配置されていることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ素子。
  3. 一方の面と他方の面とに、上記第1平面コイルと上記第2平面コイルとを有する上記基板の複数枚が電気絶縁性のスペーサ基板を介して積層されていることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ素子。
  4. 第1および第2の2枚の基板を備え、上記第2平面コイルが上記第1および第2基板の対向する内面間に配置され、上記第1および第2基板の外面側の各々に上記第1平面コイルが配置されていることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ素子。
  5. 上記基板の平面視において、上記第1導体が上記第2導体間に位置するように上記第1平面コイルと上記第2平面コイルとが相対的にずらされていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のフィルタ素子。
  6. 上記第1平面コイルを信号側平面コイルとし、上記第2平面コイルを接地側平面コイルとして、上記基板の平面視において、上記第1平面コイルが上記第2平面コイルの内側となるように巻回される場合、上記第1導体の外終端が信号入力端子,内周端が信号出力端子として選択され、かつ、上記第2導体が上記第1導体の外終端側信号入力端子の位置から内周端側に向ってほぼ1/2ターンずれた位置で接地に接続されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のフィルタ素子。
  7. 上記第1平面コイルを信号側平面コイルとし、上記第2平面コイルを接地側平面コイルとして、上記基板の平面視において、上記第1平面コイルが上記第2平面コイルの外側となるように巻回される場合、上記第1導体の内終端が信号入力端子,外周端が信号出力端子として選択され、かつ、上記第2導体が上記第1導体の内終端側信号入力端子の位置から外周端側に向かってほぼ1/2ターンずれた位置で接地に接続されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のフィルタ素子。
  8. 上記第1平面コイルおよび上記第2平面コイルに鎖交するように、それらの各コイル中心部分を貫通する磁性体を備えていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のフィルタ素子。
  9. 上記基板が上記第1平面コイルおよび上記第2平面コイルの各コイル中心部分を貫通するセンターコアを備えている磁性体からなるハウジング内に収納されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のフィルタ素子。
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