JP2000058341A - プレーナトランス - Google Patents

プレーナトランス

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JP2000058341A
JP2000058341A JP10222779A JP22277998A JP2000058341A JP 2000058341 A JP2000058341 A JP 2000058341A JP 10222779 A JP10222779 A JP 10222779A JP 22277998 A JP22277998 A JP 22277998A JP 2000058341 A JP2000058341 A JP 2000058341A
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conductor
planar transformer
conductor pattern
pattern
spiral
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JP10222779A
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English (en)
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Toshitaka Minamizawa
俊孝 南沢
Kiyoto Yamazawa
清人 山沢
Toshiro Sato
敏郎 佐藤
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Japan Radio Co Ltd
Nagano Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Japan Radio Co Ltd
Nagano Japan Radio Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻線用導体層間の結合係数の向上を図ること
が可能なプレーナトランスを提供することを主目的とす
る。 【解決手段】 互いにそれぞれ独立したスパイラル状の
一次巻線用導体層W1および二次巻線用導体層W2をス
パイラル平面の垂直方向において少なくとも2段に重ね
た状態で対向配置させ、かつ両導体層W1,W2を板状
磁性体F,Fに挟持させて構成したプレーナトランス1
において、両導体層W1,W2の一方と他方とがスパイ
ラル平面における水平および垂直の両方向において交互
に隣り合うように配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ電源用に
適したプレーナトランスに関し、詳しくは、互いに独立
したスパイラル状の一次巻線用導体層および二次巻線用
導体層をスパイラル平面の垂直方向において少なくとも
2段に重ねた状態で対向配置させ、かつ両導体層を板状
磁性体に挟持させて構成したプレーナトランスに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯用機器などの薄形化が飛躍的
に進んでおり、これらに内蔵する電源用トランスやデー
タ通信用のパルストランスなどにも当然に薄形化が要請
されている。この種の薄形トランスとして、図6
(a),(b)に示すプレーナトランス51が従来から
知られている。このプレーナトランス51は、同図
(b)に示すように、ベース基板としての基板Pと、基
板Pの同一平面上にそれぞれ形成された一次巻線用の導
体パターンW1および二次巻線用の導体パターンW2
(以下、区別しないときには「導体パターンW」とい
う)と、両導体パターンWを相互に絶縁するポリイミド
樹脂で成膜された絶縁性樹脂層Rと、薄板状に形成され
たフェライトコアF,Fとを備えている。導体パターン
W1および導体パターンW2は、同図(a)に示すよう
に、互いにほぼ相似形の渦巻き模様(スパイラル)状に
形成されている。なお、以下、導体パターンW1を二次
巻線用の導体パターンとして、導体パターンW2を一次
巻線用の導体パターンとして使用してもよいものとす
る。また、以下、同図(a)などに示す渦巻き模様は、
パターン形状を概念的に示し、同図(b)などに示す断
面図とは、導体パターンの相対的な位置関係や構造的な
関係が必ずしも一致しないものとする。
【0003】このプレーナトランス51は、巻枠(ボビ
ン)に導線を巻き回して形成した一般的な小形トランス
と比較し、回路基板に実装する際の実装高を低く抑える
ことができる。ところが、このプレーナトランス51
は、導体パターンW1および導体パターンW2の間の結
合係数が低いため、電源用トランスとして用いた場合、
電源装置の変換効率の低下を招くという問題点がある。
そこで、薄型化を図りつつ、両導体パターンWの間の結
合係数を高めたものとして、図7(a),(b)に示す
プレーナトランス61が知られている。このプレーナト
ランス61では、同図(b)に示すように、基板Pの上
面および下面に導体パターンW1および導体パターンW
2がそれぞれ形成されている。両導体パターンWは、同
図(a)に示すように、基板Pを挟んで互いに面対称の
渦巻き模様状に形成されている。なお、以下、原則とし
て、実線で示す導体パターンが基板Pの上面に形成さ
れ、破線で示す導体パターンが基板Pの下面に形成され
ているものとする。
【0004】このプレーナトランス61では、プレーナ
トランス51とは異なり、両導体パターンW1,W2を
互いに対向配置することにより、両導体パターンW1,
W2間の結合係数を高めることができる。このため、電
源用トランスとして用いた場合、プレーナトランス51
よりも電源装置の変換効率を向上させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のプレ
ーナトランス61には、以下の問題点がある。第1に、
プレーナトランス61では、導体パターンW1,W2間
の結合係数をプレーナトランス51よりも高めることが
できるものの、小型高効率が要求されるマイクロ電源な
どに用いる場合には、両導体パターンW1,W2間の結
合係数が依然として低いため、高変換効率のマイクロ電
源を実現するのが困難であるという問題点がある。
【0006】第2に、プレーナトランス61では、渦巻
き模様状に形成された導体パターンW2が、同一平面上
で隣接させられているため、例えば、導体パターンW2
に所定電流を導通させた際に、隣接する導体パターンW
2に対し、いわゆる近接効果を生じさせる。このため、
表皮効果と相俟って導体パターンW2の一部の表面にの
み二次電流を導通させることとなる。したがって、導体
パターンW2の導通抵抗が増大して損失を招く結果、電
源用トランスとして用いた場合、電源装置の変換効率を
却って悪化させてしまうことがあるという問題点があ
る。
【0007】第3に、導体パターンW1および導体パタ
ーンW2を渦巻き模様状に形成したプレーナトランス6
1では、導体パターンW1,W2における一方の端部T
1b,T2bが、渦巻き模様の中央部位に位置させられ
る。したがって、その一方の端部T1b,T2bに外部
導線を接続して引き出す作業が煩雑であるため、プレー
ナトランス61の製作時間の長時間化に伴う製作コスト
の上昇が問題となっている。この場合、図8(a),
(b)に示すプレーナトランス71のように構成するこ
ともできる。具体的には、基板P1の上面に形成した一
次巻線用の導体パターンW1aと、基板P1の下面に形
成した導体パターンW1bとを渦巻き模様の中央部位で
スルーホールH1を介して接続し(以下、接続された両
導体パターンW1a,W1bを「導体パターンW1」と
もいう)、かつ、基板P2の上面に形成した二次巻線用
の導体パターンW2aと、基板P2の下面に形成した導
体パターンW2bとを渦巻き模様の中央部位でスルーホ
ールH2を介して接続する(以下、接続された両導体パ
ターンW2a,W2bを「導体パターンW2」ともい
う)。これにより、導体パターンW1の端部T1a,T
1bおよび導体パターンW2の端部T2a,T2bをそ
れぞれ渦巻き模様の外側に位置させることができる結
果、端部T1a,T1b,T2a,T2bに外部導線を
接続する作業を容易にすることができる。しかし、かか
る場合には、導体パターンWの層が4層となり、プレー
ナトランス71が厚くなるため、プレーナトランスの薄
形化という本来の目的に反することになるという問題が
生じる。
【0008】第4に、プレーナトランス61は、基板P
の両面にそれぞれ形成された導体パターンW1,W2を
薄板状のフェライトコアF,Fで挟み込む構造のため、
フェライトコアF,Fの縁部が磁気的に開放されてい
る。したがって、漏れ磁束によって生じる銅損が大きい
ため、電源用トランスに用いた場合に、電源装置の変換
効率を悪化させるという問題点がある。
【0009】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、巻線用導体層間の結合係数の向上を図るこ
とが可能なプレーナトランスを提供することを主目的と
する。また、薄型化を維持しつつ、外部導線を容易に接
続することが可能なプレーナトランスを提供すること、
および漏れ磁束による損失を低減することが可能なプレ
ーナトランスを提供することを他の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載のプレーナトランスは、互いにそれぞれ独立
したスパイラル状の一次巻線用導体層および二次巻線用
導体層をスパイラル平面の垂直方向において少なくとも
2段に重ねた状態で対向配置させ、かつ両導体層を板状
磁性体に挟持させて構成したプレーナトランスにおい
て、両導体層の一方と他方とがスパイラル平面における
水平および垂直の両方向において交互に隣り合うように
配置したことを特徴とする。
【0011】請求項2記載のプレーナトランスは、請求
項1記載のプレーナトランスにおいて、両導体層の各々
は、それぞれ、垂直方向において少なくとも2段に重ね
て配置されたスパイラル状導体層で構成されると共に、
そのスパイラル平面の中央部位においてスパイラル状導
体層の端部同士が接続されていることを特徴とする。
【0012】請求項3記載のプレーナトランスは、請求
項1または2記載のプレーナトランスにおいて、両導体
層の少なくとも一方は、並列接続または直列接続が可能
な独立した複数のスパイラル状導体層で構成されている
ことを特徴とする。
【0013】請求項4記載のプレーナトランスは、請求
項1から3のいずれかに記載のプレーナトランスにおい
て、両導体層は、互いにほぼ同幅に形成され、かつ垂直
方向において隣り合う両導体層同士がその幅方向におい
て重なり合うように配置されていることを特徴とする。
【0014】請求項5記載のプレーナトランスは、請求
項1から4のいずれかに記載のプレーナトランスにおい
て、両板状磁性体の各々の縁部を磁性体によって互いに
連結させることにより磁気的に閉鎖したことを特徴とす
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係るプレーナトランスの実施の形態について説明す
る。なお、従来から知られているプレーナトランス5
1,61,71と同一の構成要素または同一の機能につ
いては、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0016】最初に、本発明の実施の形態に係るプレー
ナトランス1について図1(a),(b)を参照して説
明する。
【0017】プレーナトランス1は、同図(b)に示す
ように、基板Pと、本発明における一次巻線用導体層に
相当する導体パターンW1a,W1bと、本発明におけ
る二次巻線用導体層に相当する導体パターンW2a,W
2bと、絶縁性樹脂層R,Rと、フェライトコアF,F
とを備えて構成されている。この場合、導体パターンW
1aおよび導体パターンW1bは、互いに同幅であっ
て、基板Pの上面側および下面側にそれぞれ形成され、
かつ、同図(a)に示すように、渦巻き模様の中央部位
でスルーホールH1を介して互いに接続されている(以
下、接続された導体パターンW1a,W1bを「導体パ
ターンW1」ともいう)。一方、導体パターンW2aお
よび導体パターンW2bは、導体パターンW1と同幅で
あって、基板Pの上面側および下面側にそれぞれ形成さ
れ、かつ、同図(a)に示すように、渦巻き模様の中央
部位でスルーホールH2を介して互いに接続されている
(以下、接続された導体パターンW2a,W2bを「導
体パターンW2」ともいう)。このため、導体パターン
W1と導体パターンW2とがスパイラル平面における水
平および垂直の両方向において交互に隣り合うように配
置される。
【0018】絶縁性樹脂層Rは、導体パターンW1,W
2が形成された状態の基板Pに対して高絶縁性のポリイ
ミド樹脂をスピンコートすることにより形成されてい
る。また、絶縁性樹脂層Rは、導体パターンW1aおよ
び導体パターンW2aの間、導体パターンW1bおよび
導体パターンW2bの間、各導体パターンWおよびフェ
ライトコアFの間をそれぞれ絶縁する。フェライトコア
F,Fは、本発明における板状磁性体に相当し、導体パ
ターンW1,W2が形成され絶縁性樹脂層R,Rに覆わ
れた状態の基板Pを挟持する。
【0019】この種のプレーナトランスでは、例えば、
導体パターンWに所定電流を導通させた際に、概念的に
は、図2(a)に示すように、導体パターンWの周囲に
磁束Mが発生する。この場合、導体パターンWと、それ
に隣接する導体パターンWとの間の結合係数は、同図
(b)に示すように、導体パターンW,W間の水平方向
における離間距離Lが長くなる程、指数関数的に小さく
なる。一方、このプレーナトランス1では、導体パター
ンW1と導体パターンW2とがスパイラル平面における
水平および垂直の両方向において交互に隣り合うように
配置されているため、両導体パターンW1,W2が基板
Pを挟んで常に対向する。したがって、両導体パターン
W1,W2は、同図(b)における離間距離Lが最小と
なるように配置される。この結果、従来のプレーナトラ
ンス51と比較して、結合係数の向上が図られている。
【0020】また、プレーナトランス1では、図3
(a)に示すように、二次巻線としての導体パターンW
2a,W2bの相互間の距離が、同図(b)に示す従来
のプレーナトランス61における二次巻線としての導体
パターンW2,W2の相互間の距離よりも長く形成され
ている。このため、従来のプレーナトランス61と比較
して、近接効果が生じ難くい分、銅損が低減されてい
る。この結果、電源用トランスとして用いた場合、プレ
ーナトランス1は、プレーナトランス61と比較して、
電源装置の変換効率を向上させることができる。
【0021】さらに、このプレーナトランス1では、同
図(a)に示すように、導体パターンW1aと、これに
隣接する導体パターンW2bとの距離がL1で、導体パ
ターンW1a,W2a間の距離がL2となっている。こ
れに対して、従来のプレーナトランス61では、導体パ
ターンW1と、これに隣接する導体パターンW2,W
2,W2との距離がそれぞれL1,L3,L3となって
いる。この場合、距離L2の方が距離L3よりも短い。
このため、プレーナトランス1における一次巻線として
の導体パターンW1および二次巻線としての導体パター
ンW2間の結合係数が、従来のプレーナトランス61に
おける両導体パターンW1,W2間の結合係数よりも高
くなっている。この結果、電源用トランスとして用いた
場合、プレーナトランス1は、プレーナトランス61,
71と比較して、電源装置の変換効率を向上させること
ができる。
【0022】また、プレーナトランス1では、導体パタ
ーンW1a,W1bが渦巻き模様の中央部位でスルーホ
ールH1を介して接続されると共に、導体パターンW2
a,W2bが渦巻き模様の中央部位でスルーホールH2
を介して接続されている。したがって、導体パターンW
1の端部T1a,T1bおよび導体パターンW2の端部
T2a,T2bのすべてを渦巻き模様の外側に位置させ
ることができる。このため、薄型化を維持しつつ、導体
パターンWの各端部T1a,T1b,T2a,T2bに
対して外部導線を容易に接続することができる。
【0023】次に、本発明の他の実施の形態に係るプレ
ーナトランス11について、図4(a),(b)を参照
して説明する。
【0024】プレーナトランス11は、同図(b)に示
すように、基板P、一次巻線用導体層としての導体パタ
ーンW1a,W1b,W11a、二次巻線用導体層とし
ての導体パターンW21a,W21b、二次巻線として
の導体パターンW22a,W22b、絶縁性樹脂層R,
RおよびフェライトコアF,F,F1,F1,F1,F
1を備えて構成されている。この場合、導体パターンW
1bが基板Pの上面に、導体パターンW1a,W11a
が基板Pの下面にそれぞれ形成されている。また、同図
(a)に示すように、導体パターンW1aの一端が、渦
巻き模様の中央部位でスルーホールH11を介して導体
パターンW1bの一端に接続され、導体パターンW1b
の他端が、スルーホールH12を介して導体パターンW
11aに接続されている。(以下、接続された導体パタ
ーンW1a,W1b,W11aを「導体パターンW1」
ともいう)
【0025】一方、導体パターンW21aおよび導体パ
ターンW21b(以下、接続された導体パターンW21
a,W21bを「導体パターンW21」ともいう)は、
基板Pの下面および上面にそれぞれ形成され、渦巻き模
様の中央部位でスルーホールH21を介して互いに接続
されている。また、導体パターンW22aおよび導体パ
ターンW22b(以下、接続された導体パターンW22
a,W22bを「導体パターンW22」ともいう)は、
基板Pの下面および上面にそれぞれ形成され、渦巻き模
様の中央部位でスルーホールH22を介して互いに接続
されている。
【0026】このプレーナトランス11では、上記した
プレーナトランス1と同様にして、導体パターンW1
と、導体パターンW21,W22との間の結合係数を向
上させることができる。また、このプレーナトランス1
1では、導体パターンW21,W21を独立した巻線と
して用いることにより、1つの一次巻線(導体パターン
W1)に対して2つの二次巻線(導体パターンW21,
W22)が形成されたプレーナトランスを構成すること
もできるし、2つの一次巻線(導体パターンW21,W
22)に対して1つの二次巻線(導体パターンW1)が
形成されたプレーナトランスを構成することもできる。
【0027】さらに、このプレーナトランス11では、
一次巻線と二次巻線との巻数比を変更することもでき
る。具体的には、導体パターンW21の端部T21b
(以下、アンダーライン部分が正しいか否かの確認をお
願い致します)と導体パターンW22の端部T22aと
を接続して両導体パターンW21,W22を1つの二次
巻線として用いることにより、一次巻線としての導体パ
ターンW1と、二次巻線としての直列接続した導体パタ
ーンW21,W22との巻数比が1:1のプレーナトラ
ンスを構成することができる。一方、導体パターンW2
1の端部T21aと導体パターンW22の端部T22b
とを接続し、かつ導体パターンW21の端部T21bと
導体パターンW22の端部T22aとをそれぞれ接続し
て両導体パターンW21,W22を1つの二次巻線とし
て用いることにより、一次巻線としての導体パターンW
1と、二次巻線としての並列接続した導体パターンW2
1,W22との巻数比が2:1のプレーナトランスを構
成することができる。
【0028】この場合、導体パターンW21,W22の
各々の端部T21a,T21b,T22a,T22bが
渦巻き模様の外側(つまりプレーナトランス11の外
側)にそれぞれ形成されているため、プレーナトランス
11の組立後においても、導体パターンW1および導体
パターンW2の巻数比を1:1または2:1に容易に変
更することができる。したがって、電源用トランスとし
て用いる場合、電源装置の負荷条件などに応じて、一次
巻線と二次巻線との巻数比をダイナミックに変更するこ
とが可能となる。
【0029】また、プレーナトランス11では、導体パ
ターンW1,導体パターンW21,W22が形成された
基板Pを挟持しているフェライトコアF,Fにおける4
つの側面を4つのフェライトコアF1,F1・・によっ
て閉じているため、閉磁路構造となっている。したがっ
て、漏れ磁束に起因しての銅損が小さいため、側面を開
放した開磁路構造のプレーナトランス1と比較して、電
源用トランスとして用いた場合、電源装置の変化効率を
向上させることができる。
【0030】なお、本発明は、上記した本発明の実施の
形態に示した構成に限定されない。例えば、本発明の実
施の形態では、1枚の基板Pの両面に導体パターンW1
および導体パターンW2を2層に形成したプレーナトラ
ンスについて説明したが、図5に示すプレーナトランス
21のように、2枚の基板P1,P2上に、導体パター
ンを3層に積層形成することできる。具体的には、一次
巻線としての導体パターンW1aを基板P1の上面に形
成すると共に、図外のスルーホールを介して導体パター
ンW1aに接続した導体パターンW1bを基板P1の下
面に形成し、かつ導体パターンW1bに図外の導線によ
って接続した導体パターンW1cを基板P2の上面に形
成する。また、二次巻線としての導体パターンW2aを
基板P1の上面に形成すると共に、図外のスルーホール
を介して導体パターンW2aに接続した導体パターンW
2bを基板P1の下面に形成し、かつ導体パターンW2
bに図外の導線によって接続した導体パターンW2cを
基板P2の上面に形成する。これにより、一次巻線と二
次巻線との巻数比が1:1のプレーナトランス21を構
成することができる。さらに、3層構造に限らず、4層
以上に積層形成したプレーナトランスを構成することも
できる。また、導体パターンW1,W2をフェライトコ
アF,Fの上に蒸着させることもできる。
【0031】また、フェライトコアF,Fの中央部位
(つまり、渦巻き模様の中央部位)に立設したフェライ
トコアによって薄板状のフェライトコアF,F間を磁気
的接続するように構成してもよい。
【0032】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載のプレーナ
トランスによれば、一次巻線用導体層および二次巻線用
導体層をスパイラル平面における水平および垂直の両方
向において交互に隣り合うように配置したことにより、
近接効果による各導体層における損失を低減することが
できると共に、一次巻線用導体層および二次巻線用導体
層間の係合係数を向上させることができ、これにより、
マイクロ電源などの電源用トランスとして用いた場合
に、その電源装置の変換効率を向上させることができ
る。
【0033】また、請求項2記載のプレーナトランスに
よれば、両導体層の各々を、それぞれ、垂直方向におい
て少なくとも2段に重ねて配置されたスパイラル状導体
層で構成し、かつ、そのスパイラル平面の中央部位にお
いてスパイラル状導体層の端部同士を接続したことによ
り、両導体層の端部をトランスの外側に位置させること
ができ、これにより、外部導線との接続が容易となる。
【0034】さらに、請求項3記載のプレーナトランス
によれば、独立した複数のスパイラル状導体層を並列接
続または直列接続することにより、一次巻線と二次巻線
との巻数比を容易に変更することができる。
【0035】また、請求項4記載のプレーナトランスに
よれば、両導体層を、互いにほぼ同幅に形成し、かつ垂
直方向において隣り合う両導体層同士がその幅方向にお
いて重なり合うように配置したことにより、両導体層間
の結合係数が最も高いプレーナトランスを提供すること
ができる。
【0036】また、請求項5記載のプレーナトランスに
よれば、両板状磁性体の各々の縁部を磁性体によって互
いに連結させて磁気的に閉鎖したことにより、漏れ磁束
を低減することができ、電源用トランスとして用いた場
合に、電源装置の変換効率をさらに向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプレーナトランス1
を示す図であって、(a)は導体パターンW1,W2を
スパイラル平面の垂直方向側から見た概念図、(b)は
プレーナトランス1の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るプレーナトランスの
導体パターンW,W間の結合係数を説明するための図で
あって、(a)は導体パターンWの周囲における磁束の
発生状態を示す概念図、(b)は導体パターンW,W間
の水平方向における離間距離Lに対する結合係数の関係
を示す特性図である。
【図3】(a)はプレーナトランス1における導体パタ
ーンW1,W2間の離間距離を示す配置図、(b)は従
来のプレーナトランス61における導体パターンW1,
W2間の離間距離を示す配置図である。
【図4】本発明の他の実施の形態に係るプレーナトラン
ス11を示す図であって、(a)は導体パターンW1,
W21,W22をスパイラル平面の垂直方向側から見た
概念図、(b)はプレーナトランス11の断面図であ
る。
【図5】本発明のさらに他の実施の形態に係るプレーナ
トランス21の断面図である。
【図6】従来のプレーナトランス51を示す図であっ
て、(a)は導体パターンW1,W2をスパイラル平面
の垂直方向側から見た概念図、(b)はプレーナトラン
ス51の断面図である。
【図7】従来のプレーナトランス61を示す図であっ
て、(a)は導体パターンW1,W2をスパイラル平面
の垂直方向側から見た概念図、(b)はプレーナトラン
ス61の断面図である。
【図8】従来のプレーナトランス71を示す図であっ
て、(a)は導体パターンW1,W2をスパイラル平面
の垂直方向側から見た概念図、(b)はプレーナトラン
ス71の断面図である。
【符号の説明】
1 プレーナトランス 11 プレーナトランス 21 プレーナトランス F フェライトコア F1 フェライトコア H1 スルーホール H2 スルーホール H11 スルーホール H12 スルーホール H21 スルーホール H22 スルーホール W1 導体パターン W2 導体パターン W1a 導体パターン W1b 導体パターン W1c 導体パターン W2a 導体パターン W2b 導体パターン W2c 導体パターン W11a 導体パターン W21a 導体パターン W21b 導体パターン W22a 導体パターン W22b 導体パターン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月4日(1999.6.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】さらに、このプレーナトランス11では、
一次巻線と二次巻線との巻数比を変更することもでき
る。具体的には、導体パターンW21の端部T21bと
導体パターンW22の端部T22aとを接続して両導体
パターンW21,W22を1つの二次巻線として用いる
ことにより、一次巻線としての導体パターンW1と、二
次巻線としての直列接続した導体パターンW21,W2
2との巻数比が1:1のプレーナトランスを構成するこ
とができる。一方、導体パターンW21の端部T21a
と導体パターンW22の端部T22bとを接続し、かつ
導体パターンW21の端部T21bと導体パターンW2
2の端部T22aとをそれぞれ接続して両導体パターン
W21,W22を1つの二次巻線として用いることによ
り、一次巻線としての導体パターンW1と、二次巻線と
しての並列接続した導体パターンW21,W22との巻
数比が2:1のプレーナトランスを構成することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E043 AA07 AB02 BA01 BA03 5E070 AA11 AB01 AB10 BA11 BA20 CB13 CB17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いにそれぞれ独立したスパイラル状の
    一次巻線用導体層および二次巻線用導体層をスパイラル
    平面の垂直方向において少なくとも2段に重ねた状態で
    対向配置させ、かつ前記両導体層を板状磁性体に挟持さ
    せて構成したプレーナトランスにおいて、 前記両導体層の一方と他方とが前記スパイラル平面にお
    ける水平および垂直の両方向において交互に隣り合うよ
    うに配置したことを特徴とするプレーナトランス。
  2. 【請求項2】 前記両導体層の各々は、それぞれ、前記
    垂直方向において少なくとも2段に重ねて配置されたス
    パイラル状導体層で構成されると共に、そのスパイラル
    平面の中央部位において前記スパイラル状導体層の端部
    同士が接続されていることを特徴とする請求項1記載の
    プレーナトランス。
  3. 【請求項3】 前記両導体層の少なくとも一方は、並列
    接続または直列接続が可能な独立した複数のスパイラル
    状導体層で構成されていることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のプレーナトランス。
  4. 【請求項4】 前記両導体層は、互いにほぼ同幅に形成
    され、かつ前記垂直方向において隣り合う当該両導体層
    同士がその幅方向において重なり合うように配置されて
    いることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載
    のプレーナトランス。
  5. 【請求項5】 前記両板状磁性体の各々の縁部を磁性体
    によって互いに連結させることにより磁気的に閉鎖した
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプ
    レーナトランス。
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