JP2005012071A - 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法 - Google Patents

積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005012071A
JP2005012071A JP2003176361A JP2003176361A JP2005012071A JP 2005012071 A JP2005012071 A JP 2005012071A JP 2003176361 A JP2003176361 A JP 2003176361A JP 2003176361 A JP2003176361 A JP 2003176361A JP 2005012071 A JP2005012071 A JP 2005012071A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
common mode
conductor
nonmagnetic
choke coil
mode choke
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003176361A
Other languages
English (en)
Inventor
Kensho Nagatomo
憲昭 長友
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2003176361A priority Critical patent/JP2005012071A/ja
Publication of JP2005012071A publication Critical patent/JP2005012071A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】ノーマルモード及びコモンモードのインピーダンスを最適化すると共に高周波特性を改善して、ノイズ除去特性を向上させた積層型コモンモードチョークコイルを提供すること。
【解決手段】非磁性絶縁材料を積層して第1及び第2の内部導体31,32を形成する非磁性絶縁材料層20と、非磁性積層体層20の上下両面に配置された磁性材料層15,16とを具備してなる積層体に、外部電極が設けられている積層型コモンモードチョークコイル10において、第1及び第2の内部導体31,32が、隣接する第2非磁性材料22及び第3非磁性材料23に分割形成された第1上部導体31a,第1下部導体31b及び第2上部導体32a,第2下部導体32bを電気的に接続して平面視8の字状バイファイラ巻きに構成した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器に侵入するコモンモードノイズを除去する積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、パーソナルコンピュータやその周辺機器で採用されているUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)及びLDVS(Low Voltage Differential Signaling)といった高速の差動伝送方式のラインに流れるコモンモードノイズを除去するために、コモンモードチョークコイルが使用されている。
このコモンモードチョークコイルは、2つ以上のコイルを磁気的に組み合わせたコイルのことであり、電流の伝導方向におけるノーマル(ディファレンシャル)モードの成分には影響を与えないようにしてコモンモードの成分のみを除去するように構成したものである。すなわち、ノーマルモードのインピーダンスを最小限に抑えて、コモンモードのインピーダンスをできるだけ大きくすることが必要となる。
【0003】
さて、従来のコモンモードチョークコイルには、表面に導体線路を形成した複数の非磁性体シートを積層し、各導体線路を連結することで平面視8の字状ソレノイド巻きとした第1及び第2のコイルを形成したものがある。(たとえば、特許文献1参照)
【0004】
【特許文献1】
特開平6−215949号公報(第3〜4頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した特許文献1記載のコモンモードチョークコイルは、8の字ソレノイド巻きのコイルが二つ形成された構成であるため、二つのコイルが上下の異なる層にあって位置ずれを生じやすく、磁気結合が低くなるという問題を有している。また、二つのコイルは上下の位置関係にあって誘電体を挟んでいるため、コンデンサとしての容量が大きくなって高周波特性を低下させるという問題もある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、ノーマルモード及びコモンモードのいずれにおいてもインピーダンスを最適化すると共に高周波特性を改善して、ノイズ除去特性を向上させることができる積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
本発明の積層型コモンモードチョークコイルは、複数の非磁性絶縁材料を積層して第1及び第2の内部導体を形成する非磁性絶縁材料層と、該非磁性積層体層の上下両面に配置された磁性材料層とを具備してなる積層体に、前記第1及び第2の内部導体に接続された外部電極が設けられている積層型コモンモードチョークコイルであって、前記第1及び第2の内部導体が、隣接する複数の非磁性材料に分割形成された内部導体を電気的に接続して1または複数層の平面視8の字状バイファイラ巻きに構成されている。
【0007】
このような積層型コモンモードチョークコイルとすれば、第1及び第2の内部導体が平面視8の字状バイファイラ巻きに形成されているので、同一面内に二つの内部導体が配列されて誘電体を挟まないため、コンデンサとしての容量を低減することができる。また、バイファイラ巻きとしたため、磁気結合する内部導体の線長を等しくして高い結合係数が得られ、かつ、磁気結合する内部導体の有効長さを十分に確保することもできる。
【0008】
本発明の積層型コモンモードチョークコイルの製造方法は、複数の非磁性絶縁材料を積層して第1及び第2の内部導体を形成する非磁性絶縁材料層と、該非磁性積層体層の上下両面に配置された磁性材料層とを具備してなる積層体に、前記第1及び第2の内部導体に接続された外部電極が設けられている積層型コモンモードチョークコイルの製造方法であって、前記第1及び第2の内部導体は、隣接する複数の非磁性材料に内部導体が分割形成され、これら非磁性材料を積層して隣接する内部導体間が電気的に接続されることで、1または複数層の平面視8の字状バイファイラ巻きとされる。
【0009】
このような積層型コモンモードチョークコイルの製造方法にすれば、第1及び第2の内部導体を平面視8の字状バイファイラ巻きに形成して、同一面内に二つの内部導体が配列されて誘電体を挟まないためコンデンサとしての容量が低く、磁気結合する内部導体の線長を等しくして高い結合係数が得られ、かつ、磁気結合する内部導体の有効長さを十分に確保できる積層型コモンモードチョークコイルを容易に製造することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による積層型コモンモードチョークコイル(以下では「コモンモードチョークコイル」と呼ぶ)及びその製造方法の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図1は本発明におけるコモンモードチョークコイルの分解斜視図、図2は図1の完成状態を示すコモンモードチョークコイルの外観斜視図、図3は本発明によるコモンモードチョークコイルの磁気結合の様子を示す分解斜視図である。
【0011】
図1及び図2において、図中の符号10はコモンモードチョークコイルを示している。このコモンモードチョークコイル10は、シート状とした複数枚の非磁性絶縁材料及び磁性材料を積層して一体化した構成とされる。また、略直方体形状の積層体としたコモンモードチョークコイル10の対向する2側面には、後述する2組の内部導体と引出電極を介して接続されている4つの外部電極11,12,13,14が分配して設けられている。
図1に示す構成例では、積層体としたコモンモードチョークコイル10の上下両端面側に、それぞれが1または複数層よりなる磁性材料層15,16を配置してある。そして、これら上下の磁性材料層15,16の間には、少なくとも2層の複数層よりなる非磁性絶縁材料層20を配置してある。
【0012】
磁性材料層15,16は、それぞれが磁性材料15a,15b,15c及び磁性材料16a,16b,16cを3層に積層した構成とされる。ここで、磁性材料層15,16としては高透過率のものが好ましく、使用可能なシート状の磁性材料には、たとえばNi−Znフェライト、Ni−Zn−Cuフェライト等がある。
なお、磁性材料層15,16については、上述した3層に限定されることはなく、磁性材料の種類や厚みに応じて適宜変更することができる。
【0013】
非磁性絶縁材料層20は、上面側から第1非磁性絶縁材料21、第2非磁性絶縁材料22、第3非磁性絶縁材料23及び第4非磁性絶縁材料24の順に、シート状の非磁性絶縁材料を4層に積層した構成とされる。ここで、非磁性絶縁材料層20として使用可能なシート状の非磁性絶縁材料には、たとえばアルミナなどのセラミックス材料、シリカなどのガラス材料やポリイミド樹脂などの樹脂材料等がある。
なお、第1非磁性絶縁材料21及び第4非磁性絶縁材料24については、諸条件に応じてなくしたり、あるいはそれぞれを2層以上としてもよい。
【0014】
さて、上述した4層の非磁性絶縁材料のうち、中間層となる第2非磁性絶縁材料22及び第3非磁性絶縁材料23の上面側には、平面視8の字状バイファイラ巻きとした第1内部導体31及び第2内部導体32が設けられている。
一方の第1内部導体31は、8の字状の略半分に相当する第1上部導体31aが第2非磁性絶縁材料22の上面に、そして、8の字状の残りの略半分に相当する第1下部導体31bが第3非磁性絶縁材料23の上面にそれぞれ形成されている。これら第1上部導体31a及び第1下部導体31bは、第2非磁性材料22に穿設されたスルーホール22aを介して電気的に接続され、その両端には引出電極34及び35が設けられている。
【0015】
また、第2内部導体32は、8の字状の略半分に相当する第2上部導体32aが第2非磁性絶縁材料22の上面に、そして、8の字状の残りの略半分に相当する第2下部導体32bが第3非磁性絶縁材料23の上面に、それぞれが第1上部導体31a及び第1下部導体31bと短絡しないようにして、所定の間隔をもってほぼ平行に配置されている。これらの第2上部導体32a及び第2下部導体32bも、第1内部導体31と同様に、第2非磁性材料22に穿設されたスルーホール22bを介して電気的に接続され、その両端には引出電極36及び37が設けられている。
なお、これらの各導体31a,31b,32a,32bは、たとえば銀などの導電体を印刷やメッキなど周知の手法により、非磁性絶縁材料の表面に形成したものである。
【0016】
このように、第1内部導体31は、隣接する二つの非磁性材料、すなわち第2非磁性材料22及び第3非磁性材料23に分割形成された第1上部導体31a及び第1下部導体31bを電気的に接続することにより、1層(1個)の平面視8の字状導体(コイル)を形成している。同様に、第2内部導体32は、隣接する二つの非磁性材料である第2非磁性材料22及び第3非磁性材料23に分割形成された第2上部導体32a及び第2下部導体32bを電気的に接続することにより、1層(1個)の平面視8の字状導体を形成している。
そして、これら二つの第1内部導体31及び第2内部導体32が重ならないようほぼ平行に配置することにより、平面視8の字状バイファイラ巻きに構成された1層のコイルとなる。
【0017】
従って、第1導体31及び第2導体32は、隣接する二つの非磁性材料22,23に形成された導体間がスルーホール22a,22bにより接続される構成としたため、線長が短くなる内側と線長が長くなる外側とに配置される割合を同じにすることができる。この結果、第1導体31及び第2導体32の有効長さは、すなわち、引出電極34,35,36,37との接続に必要な部分を除いて互いに平行に配置されている導体の長さは、バイファイラ巻きの採用で全長を長く確保でき、かつ、その長さについても同じに設定することができる。
換言すれば、図示した平面視8の字状バイファイラ巻きは、一方の非磁性導体を表裏逆にして重ねれば、導体のパターンが完全に一致するようになっており、当然ながら導体の有効長さは等しくなる。
【0018】
ここで、第1内部導体31の導体経路を詳細に説明すると、外部電極11から第3非磁性絶縁材料23の引出電極34及び第1下部導体31bを経由して他端Aに至り、ここからスルーホール22aを介して第2非磁性絶縁材料22の第1上部導体31aと電気的に接続される。そして、この第1上部導体31aは、引出電極35を経由して引出電極12に接続される。
また、第2内部導体32の導体経路を詳細に説明すると、外部電極13から第2非磁性絶縁材料22の引出電極36及び第2上部導体32aを経由してスルーホール22bに至り、ここでスルーホール22bを介して第3非磁性絶縁材料23の第2下部導体32b(他端B)と電気的に接続される。そして、この第2下部導体32bは、引出電極37を経て外部電極14に接続される。
【0019】
以上のように構成された本発明のコモンモードチョークコイル10について、以下にその製造方法を説明する。
最初に、所定の形状(たとえば矩形状)としたシート状の第1非磁性絶縁材料21、第2非磁性絶縁材料22、第3非磁性絶縁材料23及び第4非磁性絶縁材料24を作製する。
次に、第2非磁性絶縁材料22の所定位置に、レーザ、パンチングなど周知の手法で穴あけ加工を施し、スルーホール22a,22bを設ける。
【0020】
次に、第2非磁性絶縁材料22の上面に、それぞれが平面視8の字状のほぼ半分となるように、第1上部導体31a及び第2上部導体32aを、印刷やメッキなど周知の手法を用いて互いに短絡しないように形成する。
また、第3非磁性絶縁材料23の上面所定位置には、積層した状態で上述した第1上部導体31a及び第2上部導体32aとスルーホール22a,22bを介して接続され、平面視8の字状の残りの部分となる第1下部導体31b及び第2下部導体32aを印刷やメッキなど周知の手法により形成する。
【0021】
この時、第1上側導体31aの一端には引出電極35が、第2上部導体32aの一端には引出電極36が、第1下部導体31bの一端には引出電極34が、そして第2下部導体32bの一端には引出電極37がそれぞれ一体に連続して形成されている。また、スルーホール22a,22bには、スルーホールを設けた非磁性絶縁材料に形成される導体と一体的に連続するよう銀などの導電材料が充填される。なお、スルーホールを介して接続される非磁性絶縁材料側の導体とは、導体端部に図示しない凸状の電極部を設けるなどしてスルーホールの導電体に接触させ、電気的に接続されるようになっている。
【0022】
次に、第1非磁性絶縁材料21、第2非磁性絶縁体材料22、第3非磁性絶縁材料23及び第4非磁性絶縁材料24を積層し、非磁性絶縁材料層20を形成する。これにより、第1上部導体31a及び第1下部導体31bがスルーホール22aを介して電気的に接続され、また、第2上部導体32a及び第2下部導体32bがスルーホール22bを介して電気的に接続される。
なお、磁性材料層15,16は、非磁性材料層20を挟み込むようにして上下に積層されることにより、積層体が完成する。
【0023】
また、上述したコモンモードチョークコイル10は、各非磁性絶縁材料に対し所定のピッチで複数組の内部導体を形成して積層してもよく、この場合、ダイシングなどで切断することにより、上述した積層体を同時に多数製造することができる。
最後に、積層体の対向する両側面に露出した引出電極34,35,36,37と接続させて、銀などの導電体からなる外部電極11,12,13,14をそれぞれ形成し、上述した構成のコモンモードチョークコイルを製造する。このような製造方法により、第1内部導体31及び第2内部導体32の長さを等しくした平面視8の字状バイファイラ巻きのコモンモードチョークコイル10を容易に製造することができる。
なお、外部電極11,12,13,14は、必要に応じて銀などの導電体の上面にメッキ処理を施してもよい。
【0024】
このように構成されたコモンモードチョークコイル10は、平面視8の字状バイファイラ巻きとして第1内部導体31及び第2内部導体32の長さを十分に確保し、しかも、両内部導体31,32の長さを等しくしてあるので、コモンモードのインピーダンス値を高くし、かつ、ノーマルモードのインピーダンス値を低く抑えることができる。
【0025】
図3は、上述したコモンモードチョークコイル10において、コモンモード時における磁気結合の様子を示す図である。
この場合、第1内部導体31及び第2内部導体32の長さを等しく設定してあるので、第1上部導体31aと第2上部導体32aとが影響し合って矢印Z1,Z2,Z3のように磁気結合し、同時に、第1下部導体31bと第2下部導体32bとが影響し合って矢印Z4,Z5,Z6のように磁気結合する。この結果、矢印Z7で示すように、コモンモードチョークコイル10全体に大きな磁気結合が生じることとなるので、コモンモードのインピーダンス値を向上させることができる。
すなわち、磁気結合に寄与する内部導体の有効長さを十分に確保することでコモンモードにおけるインピーダンス値を高くしてノイズ除去性能が向上し、かつ、磁気結合に寄与しない内部導体を極力低減し、磁気結合に寄与する両内部導体の長さを等しくしてあるので、ノーマルモードにおけるインピーダンス値を低減して電流が流れやすい、すなわち高速信号波形に影響を及ぼすことのない積層型のコモンモードチョークコイル10となる。
【0026】
さらに、上述した平面視8の字状バイファイラ巻きでは、同一の非磁性材料面上に二つの内部導体(第1内部導体31及び第2内部導体32)が配列されているので、ふたつの導体間に誘電体を挟んでコンデンサとしての容量を増すようなことはない。しかも、磁気結合する内部導体間の対向面積を小さく抑えることができるので、これによってもコンデンサ容量を低く抑えることが可能になる。
すなわち、同一の非磁性材料上に配置されて磁気結合する第1内部導体31及び第2内部導体32の対向面積は、非磁性材料の上下方向に配置されて磁気結合する場合の対向面積となる導体線幅とは異なり、導体高さ(厚み)の影響を受けることとなる。このため、現状の導体形成技術においては、たとえば50〜100μm程度となる導体の線幅を対向面積とするより、たとえば10μm程度となる厚さが対向面積となるように、同一面上にバイファイラ巻きとした導体間で磁気結合させれば、対向面積を1/5〜1/10程度まで小さくすることができるので、この結果、コンデンサ容量を低く抑えて良好な高周波特性を得ることができる。
【0027】
また、上述したコモンモードチョークコイルは、たとえば図4に示すように、上述した構成の平面視8の字状バイファイラ巻きを上下方向に複数層並べて積層し、多層化することも可能である。
すなわち、図4に示す多層化したコモンモードチョークコイル10Aは、磁性材料層15,16間に非磁性材料層20Aを配置した積層体とされる。この場合の非磁性材料層20Aは、上述した第2非磁性材料22及び第3非磁性材料23の間に、第1中間非磁性材料25及び第2中間非磁性材料26を挟み込んで積層し、平面視8の字状バイファイラ巻きを2層形成した構成としてある。
【0028】
この場合、第1中間非磁性材料25に形成された導体31b′,32b′は、引出電極34,37及びその接続部を除いて第3非磁性材料23の導体パターンと実質的に同じである。
また、第2中間非磁性材料26に形成された導体31a′,32a′は、引出電極35,36及びその接続部を除いて第2非磁性材料22の導体パターンと実質的に同じである。
【0029】
ただし、導体31b′は、一方の端部A′がスルーホール22aを介して第1上部導体31aと電気的に接続され、他方の端部がスルーホール25aを介して導体31a′の一端Cと電気的に接続される。同様にして、導体32b′は、一方の端部B′がスルーホール22bを介して第2上部導体32aと電気的に接続され、他方の端部がスルーホール25bを介して導体32a′の一端Dと電気的に接続される。
さらに、導体31a′の他端がスルーホール26aを介して第1下部導体31bの端部Aと電気的に接続され、導体32a′の他端がスルーホール26bを介して第2下部導体32bの端部Bと電気的に接続されている。
【0030】
このように、平面視8の字状バイファイラ巻きを2層としても、上述したものと同様に、内部導体の有効長さがより一層長くなることでコモンモードにおけるインピーダンス値を高くしてノイズ除去性能を向上させ、かつ、ノーマルモードにおけるインピーダンス値を低減して電流が流れやすいものとなる。また、コンデンサ容量を低く抑えることができるので、良好な高周波特性を得ることができる。
また、上述した第1中間非磁性材料25及び第2中間非磁性材料26を1ユニットとして積層数を増せば、平面視8の字状バイファイラ巻きを2層以上に多層化することができ、特に、内部導体の有効長さが増すことにより、コモンモードにおけるインピーダンス値を高くしてノイズ除去性能を向上させることが可能になる。
なお、本発明の構成は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明の積層型コモンモードチョークコイルによれば、平面視8の字状バイファイラ巻きとした第1及び第2の内部導体を設けたので、第1内部導体と第2内部導体との長さが等しくなって高結合係数を得ることができ、互いの磁気結合が高くなることによりノーマルモードにおけるインピーダンス値は低減される。また、互いに平行に配置されて磁気結合する内部導体の有効長さを十分に確保することができるため、コモンモードのインピーダンス値は高くなる。従って、ノーマルモード及びコモンモードのいずれにおいてもインピーダンスが最適化され、さらに、良好な高周波特性も得られるので、ノイズ除去特性がより一層向上した積層型コモンモードチョークコイルとなる。
【0032】
また、本発明による積層型コモンモードチョークコイルの製造方法によれば、コンデンサとしての容量が低く良好な高周波特性が得られ、磁気結合する内部導体の線長が等しく高い結合係数を得られ、かつ、磁気結合する内部導体の有効長さを十分に確保できる積層型コモンモードチョークコイルの製造を容易にし、ノイズ除去特性が高く安価で信頼性の高い製品を提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層型コモンモードチョークコイルの一実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1の完成状態を示す斜視図である。
【図3】図1の積層型コモンモードチョークコイルにおける磁気結合の様子を示す図である。
【図4】本発明の変形例として多層化した積層型コモンモードチョークコイルを示す分解斜視図である。
【符号の説明】
10,10A 積層型コモンモードチョークコイル(コモンモードチョークコイル)
11、12,13,14 外部電極
15,16 磁性材料層
15a,15b,15c,16a,16b,16c 磁性材料
20,20A 非磁性絶縁材料層
21 第1非磁性絶縁材料
22 第2非磁性絶縁材料
22a,22b,25a,25b,26a,26b スルーホール
23 第3非磁性絶縁材料
24 第4非磁性絶縁材料
25 第1中間非磁性材料
26 第2中間非磁性材料
31 第1内部導体
32 第1内部導体
34,35,36,37 引出電極

Claims (2)

  1. 複数の非磁性絶縁材料を積層して第1及び第2の内部導体を形成する非磁性絶縁材料層と、該非磁性積層体層の上下両面に配置された磁性材料層とを具備してなる積層体に、前記第1及び第2の内部導体に接続された外部電極が設けられている積層型コモンモードチョークコイルであって、
    前記第1及び第2の内部導体が、隣接する複数の非磁性材料に分割形成された内部導体を電気的に接続して1または複数層の平面視8の字状バイファイラ巻きに構成された積層型コモンモードチョークコイル。
  2. 複数の非磁性絶縁材料を積層して第1及び第2の内部導体を形成する非磁性絶縁材料層と、該非磁性積層体層の上下両面に配置された磁性材料層とを具備してなる積層体に、前記第1及び第2の内部導体に接続された外部電極が設けられている積層型コモンモードチョークコイルの製造方法であって、前記第1及び第2の内部導体は、隣接する複数の非磁性材料に内部導体が分割形成され、これら非磁性材料を積層して隣接する内部導体間が電気的に接続されることで、1または複数層の平面視8の字状バイファイラ巻きとされる積層型コモンモードチョークコイルの製造方法。
JP2003176361A 2003-06-20 2003-06-20 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法 Pending JP2005012071A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003176361A JP2005012071A (ja) 2003-06-20 2003-06-20 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003176361A JP2005012071A (ja) 2003-06-20 2003-06-20 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005012071A true JP2005012071A (ja) 2005-01-13

Family

ID=34099259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003176361A Pending JP2005012071A (ja) 2003-06-20 2003-06-20 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005012071A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008069098A1 (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Holy Loyalty International Co., Ltd. コイル装置
JP2008141201A (ja) * 2006-11-29 2008-06-19 Holy Loyalty Internatl Co Ltd コイル装置
US7616085B2 (en) 2007-06-08 2009-11-10 Tdk Corporation Common mode choke coil
JP2014096588A (ja) * 2012-11-07 2014-05-22 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd コモンモードフィルタ及びその製造方法
CN113223808A (zh) * 2020-02-04 2021-08-06 株式会社村田制作所 共模扼流圈

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008069098A1 (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Holy Loyalty International Co., Ltd. コイル装置
JP2008141201A (ja) * 2006-11-29 2008-06-19 Holy Loyalty Internatl Co Ltd コイル装置
US7982573B2 (en) 2006-11-29 2011-07-19 Ryutaro Mori Coil device
US7616085B2 (en) 2007-06-08 2009-11-10 Tdk Corporation Common mode choke coil
JP2014096588A (ja) * 2012-11-07 2014-05-22 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd コモンモードフィルタ及びその製造方法
CN113223808A (zh) * 2020-02-04 2021-08-06 株式会社村田制作所 共模扼流圈
CN113223808B (zh) * 2020-02-04 2023-03-31 株式会社村田制作所 共模扼流圈

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6998951B2 (en) Common mode choke coil array
JP4367487B2 (ja) コイル部品
JP4477345B2 (ja) 薄膜コモンモードフィルタ及び薄膜コモンモードフィルタアレイ
JP4682890B2 (ja) 積層型ノイズフィルタ
US6294976B1 (en) Complex electronic component having a plurality of devices formed side by side in a ceramic material
JP2005159222A (ja) 薄膜コモンモードフィルタ及び薄膜コモンモードフィルタアレイ
JP3545701B2 (ja) コモンモードチョーク
JP6380717B2 (ja) Lcフィルタおよびlcフィルタの製造方法
JP2007200923A (ja) 積層コモンモードチョークコイル
KR102194727B1 (ko) 인덕터
JP2000277354A (ja) 積層型コモンモードチョークコイル
JP2005012072A (ja) 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
JP2005012071A (ja) 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
JP2007281315A (ja) コイル部品
JP2005044834A (ja) 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
JP2005166791A (ja) 積層チップコモンモードチョークコイル
JP2005223261A (ja) 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
JP2004304118A (ja) 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
JP2004311829A (ja) 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
JP2005223262A (ja) 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
JP2004311828A (ja) 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
JP2004311830A (ja) 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
JP4433956B2 (ja) 積層型コモンモードチョークコイルアレイ及びその製造方法
JP2005064077A (ja) 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
JP2004173157A (ja) 分布定数型フィルタ素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060331

A977 Report on retrieval

Effective date: 20081113

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081118

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090331