JPH08186461A - 共振型lcフィルタ及びその共振周波数調節方法 - Google Patents

共振型lcフィルタ及びその共振周波数調節方法

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JPH08186461A
JPH08186461A JP6339514A JP33951494A JPH08186461A JP H08186461 A JPH08186461 A JP H08186461A JP 6339514 A JP6339514 A JP 6339514A JP 33951494 A JP33951494 A JP 33951494A JP H08186461 A JPH08186461 A JP H08186461A
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JP
Japan
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resonance type
conductive pattern
resonance
substrate
plate
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Application number
JP6339514A
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English (en)
Inventor
Sadahiro Sato
貞弘 佐藤
Yoshihisa Saitou
兆古 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okaya Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Okaya Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のLCフィルタに比べて大幅な小型化、
薄型化、軽量化が可能なLCフィルタを実現する。 【構成】 フィルム基板14の表面14a及び裏面14bに第
1の導電パターン20及び第2の導電パターン22を狭小な
間隔24を保って渦巻状に配置し、各導電パターンに同一
方向に電流が流れるように、それぞれを第1の貫通孔2
6、第2の貫通孔28、第3の貫通孔30内において直列接
続して成る共振型インダクタ18と、共振型インダクタ18
の一端とアース端子42との間に接続されたチップ型コン
デンサ46とを備えて成る第1の共振型LCフィルタ10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、インダクタとコンデ
ンサを組み合わせて形成したLCフィルタに係り、特
に、共振型インダクタとコンデンサを接続して成る共振
型LCフィルタ及びその共振周波数調節方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電源線や信号線を伝って侵入する
ノイズによって電子機器が誤動作するのを防止するた
め、インダクタとコンデンサを組み合わせたLCフィル
タが用いられている。図25はその一例を示すものであ
り、インダクタL1,L2を接続した一対のライン間にコ
ンデンサC1,C2を接続すると共に、各ラインとグラン
ド間にそれぞれコンデンサC3,C4を挿入して成る。し
かして、各ラインを伝って外部から高周波のコモンモー
ド・ノイズが侵入した場合には、インダクタL1,L2に
よって該ノイズは減衰され、コンデンサC3,C4を介し
てグランドに逃がされる。また、ノーマルモード・ノイ
ズが侵入した場合には、コンデンサC1,C2によって該
ノイズは吸収される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近時、電子機器の小型
化に伴い、これに内蔵する電子部品にも小型化、薄型
化、軽量化の要請が強まっている。しかしながら、従来
のLCフィルタは、必要なインダクタンスを確保する必
要上、フェライト等の磁性体より成るコアに導線を立体
的に巻回して形成したインダクタを用いているため、そ
の分嵩張ることとなり、小型化等には一定の限界があっ
た。この発明は、従来の上記問題に鑑みて案出されたも
のであり、その目的とするところは、従来のLCフィル
タに比べて大幅な小型化、薄型化、軽量化が可能なLC
フィルタを実現することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る共振型LCフィルタは、第1の導電パ
ターン及び第2の導電パターンを、狭小な間隔を保って
絶縁性の基板上に並列配置すると共に、各導電パターン
に同一方向に電流が流れるよう両導電パターンを直列接
続して成る共振型インダクタと、該共振型インダクタの
一端とグランド間に接続されるコンデンサとを備えて成
るよう構成した。
【0005】例えば、第1の導電パターン及び第2の導
電パターンを、上記基板の表面及び裏面に形成し、基板
表面側の第1の導電パターンの一端と裏面側の第1の導
電パターンの一端とを接続すると共に、基板表面側の第
2の導電パターンの一端と裏面側の第2の導電パターン
の一端とを接続し、さらに基板裏面側の第1の導電パタ
ーンの他端と表面側の第2の導電パターンの他端とを接
続することによって上記共振型インダクタが形成され
る。
【0006】この基板表面側の第1の導電パターン及び
第2の導電パターンをそれぞれ渦巻状に巻回して形成す
ると共に、基板裏面側の第1の導電パターン及び第2の
導電パターンもそれぞれ渦巻状に巻回して形成してもよ
い。この場合には、上記渦巻状に巻回した第1の導電パ
ターン及び第2の導電パターンの内周側で発生した熱を
放散させる貫通孔を、上記基板に形成することが望まし
い。また、該貫通孔内に、熱伝導率の比較的高い物質よ
り成る放熱部材を嵌挿させてもよい。あるいは、上記貫
通孔内に、共振型LCフィルタを構成する各種のコンデ
ンサを配置するよう構成してもよい。このように、第1
の導電パターン及び第2の導電パターンを渦巻状に巻回
して形成した場合には、基板表面側の第1の導電パター
ン及び第2の導電パターン、並びに基板裏面側の第1の
導電パターン及び第2の導電パターンの巻回数を変える
ことによって共振型インダクタのインダクタンスを加減
し、以てその共振周波数を任意の値に設定することがで
きる。
【0007】上記基板に一対の共振型インダクタを形成
すると共に、各共振型インダクタの一端とグランド間に
それぞれコンデンサを接続するよう構成してもよい。こ
の場合、一対の共振型インダクタの少なくとも一端間に
も他のコンデンサを接続することが望ましい。また、少
なくとも一つの共振型インダクタを形成した基板を複数
枚積層し、各基板の共振型インダクタを直列又は並列に
接続するよう構成してもよい。この場合、共振型インダ
クタの共振周波数が、各基板毎に異なるよう構成するこ
ともできる。
【0008】上記基板は、例えば絶縁性のフィルム基板
より形成される。この場合、フィルム基板の表面に電極
板を貼着すると共に、該フィルム基板の裏面に表面側の
電極板と対応する電極板を貼着することにより、コンデ
ンサをフィルム基板と一体形成することもできる。ある
いは上記基板を、外面に絶縁処理を施した金属板によっ
て形成することもできる。
【0009】上記基板の表面及び裏面、あるいは積層し
た基板の最上層表面及び最下層裏面を、一対の板状磁性
体で覆ってもよい。この際、板状磁性体の少なくとも一
方を、平板部の各辺に縁部を立設させた縁付板状磁性体
より構成し、該縁付板状磁性体の縁部を他方の板状磁性
体に接触させることにより、共振型インダクタの周囲に
閉磁路を形成してもよい。また、渦巻状に巻回した第1
の導電パターン及び第2の導電パターンの内周側で発生
した熱を放散させる貫通孔を上記基板に形成し、該貫通
孔内に磁性体より成る放熱部材を嵌挿させると共に、該
放熱部材の両端を各板状磁性体あるいは縁付板状磁性体
の内面にそれぞれ接触させることにより、第1の導電パ
ターン及び第2の導電パターンの少なくとも内周側に閉
磁路を形成してもよい。この磁性体より成る放熱部材
を、少なくとも一方の板状磁性体(縁付板状磁性体)の
内面に一体的に形成するよう構成してもよい。このよう
に、共振型インダクタを形成した基板を一対の磁性体で
挟み込む場合には、当該板状磁性体の形状、面積、厚
さ、材質、位置の少なくとも一つを変えることによって
共振型インダクタのインダクタンスを加減し、以てその
共振周波数を任意の値に設定することができる。
【0010】また、基板に形成された共振型インダクタ
と各板状磁性体との間に間隙を形成すると共に、その間
隙長を変えることによって共振型インダクタのインダク
タンスを加減し、以てその共振周波数を任意の値に設定
するよう構成してもよい。この場合には、共振型インダ
クタと各板状磁性体との間の間隙長を、連続的に変化さ
せるよう構成してもよい。
【0011】さらに、第1の導電パターン及び第2の導
電パターンのパターン幅を変えることによって共振型イ
ンダクタのインダクタンスを加減し、以てその共振周波
数を任意の値に設定するよう構成してもよい。あるいは
第1の導電パターン及び第2の導電パターン間の間隔を
変えることによって共振型インダクタのキャパシタンス
を加減し、以てその共振周波数を任意の値に設定するよ
う構成してもよい。
【0012】
【作用】上記共振型インダクタを構成する第1の導電パ
ターン及び第2の導電パターンに交流電流を通電する
と、両導電パターンが並列共振回路を構成することとな
る。このため、当該並列共振回路の共振周波数に合致す
る帯域のノイズに対してはインピーダンスが最大とな
り、これを有効に遮断することが可能となる。しかも、
この共振型インダクタは、基板上に導電パターンを平面
的に配置して成り、磁性体より成る立体的なコアを必要
としないため、小型化、薄型化、軽量化が容易に実現で
きる。
【0013】第1の導電パターン及び第2の導電パター
ンを、基板の表面のみならず裏面にも形成することで、
基板スペースを有効利用でき、表面のみに形成する場合
に比べて半分の基板スペースで同じインダクタンスを確
保することができる。また、基板を絶縁性のフィルム基
板によって構成すると共に、該フィルム基板の両面に電
極板を貼着してコンデンサを一体形成することにより、
共振型LCフィルタの全体形状をさらに小型化、薄型化
できる。さらに、必要なインダクタンスを確保するため
に磁性体の併用が不可欠な場合にも、板状の磁性体で基
板を挟み込むようにすれば、寸法の拡大を最小限に抑え
ることができる。
【0014】
【実施例】以下に本発明を、図示の実施例に基づいて説
明する。図1は、本発明に係る共振型LCフィルタの基
本構成を示す斜視図であり、図2はその回路図である。
この第1の共振型LCフィルタ10は、絶縁材料によって
形成された補強板12と、ポリイミドやポリエステル等よ
り構成された絶縁性のフィルム基板14と、チップ型コン
デンサ16及び共振型インダクタ18を備えて成る。上記補
強板12の裏面には脚部12a,12bが突設されており、載
置面との間に隙間を形成することにより、放熱効果を高
めている。上記フィルム基板14は上記補強板12の表面に
接着・固定されると共に、上記チップ型コンデンサ16は
該フィルム基板14の表面に接着・固定されている。
【0015】上記共振型インダクタ18は、上記フィルム
基板14の表面に、第1の導電パターン20と第2の導電パ
ターン22を狭小な間隔24を隔てて渦巻き状(同心軸状)
に形成すると共に、図示は省略したが、該フィルム基板
14の裏面にも、第1の導電パターン20と第2の導電パタ
ーン22を狭小な間隔24を隔てて渦巻状に形成し、両面の
導電パターンをフィルム基板14に穿設された貫通孔内に
おいて接続して成る。各導電パターンは、銅をエッチン
グやリソグラフ等の手法でフィルム基板14上に印刷して
形成される。
【0016】この表面側の導電パターンと背面側の導電
パターンとの接続関係について、図3の模式図に基づい
て説明する。まず、表面14a側の第1の導電パターン20
aの内端部は、渦巻の中心付近に形成された第1の貫通
孔26内において、裏面14b側の第1の導電パターン20b
の内端部と接続される(図中の点線Xがこれを示す)。
つぎに、裏面14b側の第1の導電パターン20bの外端部
は、渦巻の外郭部に形成された第2の貫通孔28内におい
て、表面14a側の第2の導電パターン22aの外端部と接
続される(図中の点線Yがこれを示す)。さらに、表面
14a側の第2の導電パターン22aの内端部は、渦巻の中
心付近に形成された第3の貫通孔30内において、裏面14
b側の第2の導電パターン22bの内端部と接続される
(図中の点線Zがこれを示す)。
【0017】すなわち、各導電パターンは、表面14a側
の第1の導電パターン20a→裏面14b側の第1の導電パ
ターン20b→表面14a側の第2の導電パターン22a→裏
面14b側の第2のパターン22bの順で繋がり、結果的に
1本の長い導電パターンを形成している。そして、表面
14a側の第1の導電パターン20aの外端部32と裏面14b
側の第2の導電パターン22bの外端部34間に電流を流す
と、図中の矢印が示すように、狭小な間隔24を隔てて隣
接する第1の導電パターン20及び第2の導電パターン22
には、それぞれ同一方向に電流が流れることとなる。
【0018】ところで、図4に示すように、2本の導線
36a,36bを空間的に接近させて並列配置すると共に、
同方向に電流が流れるように直列接続し、かつ導線36
a,36b間の接続線37から発生する磁界が上記2本の導
線36a,36bと干渉しないように当該接続線37を配置
し、両導線36a,36bに交流電流を流すと、両導線の磁
界が合成されてインダクタを形成することとなる。ま
た、導線36a,36bは近接配置されているため、両導線
間にはキャパシタンスが存在することとなる。これを回
路図で示せば図5のようになり、図6を経て図7の等価
回路に纏めることができる。すなわち、この図7より明
らかなように、上記2本の導線36a,36bはインダクタ
とキャパシタンスを含んだ並列共振回路を構成すること
となる。
【0019】なお、導体に交流を通電する場合、その周
波数が高くなるほど電流は当該導体断面の周辺側に分布
して導体の抵抗及びインダクタンスが高まると共に、周
波数が低くなるほど導体断面に均一に分布して導体の抵
抗及びインダクタンスが低下するという、いわゆる「表
皮効果」現象が見られる。したがって、上記2本の導線
36a,36bは、より周波数の高い電流を流した場合に
は、上記「表皮効果」によってインピーダンスとインダ
クタンスが大きくなると共に、キャパシタンスの影響も
大きくなるため、高域周波数成分を遮断するフィルタと
して機能することとなる。また、上記「表皮効果」によ
り、導線36a,36b間の磁気的結合が強まるため、特に
磁性体のコアを設けなくても一定のインダクタンスを確
保できるものである。
【0020】上記においては、理解の便宜上、直線状の
導線36a,36bを用いて説明したが、近接配置された2
本の導線を渦巻状に形成し、同一方向に電流が流れるよ
う両導線を直列接続した場合にも同様の理論が当てはま
る。すなわち、上記第1の導電パターン20及び第2の導
電パターン22も、インダクタとして機能すると共に、並
列共振回路を構成することとなる。また、この並列共振
回路の共振周波数に合致する高周波のノイズに対して
は、共振型インダクタ18のインピーダンスが最大とな
り、その流入を阻止することが可能となる。なお、第1
の導電パターン20及び第2の導電パターン22は、それぞ
れフィルム基板14に形成された第1の貫通孔26、第2の
貫通孔28、第3の貫通孔30の内部において最短距離で接
続されているため、当該接続部分で発生する磁界の影響
は最小限に抑えられている。ただし、裏面14b側の第1
の導電パターン20bの外端部と、表面14a側の第2の導
電パターン22aの外端部との接続は、必ずしも第2の貫
通孔28内で行う必要はなく、例えばフィルム基板14の表
面14a、裏面14b及び側面14cを引き回して接続しても
よい。
【0021】この共振型インダクタ18の一端(第1の導
電パターン20の外端部32)は、フィルム基板14の表面14
aから補強板12の側面にかけて形成された第1の外部端
子38に接続されると共に、他端(第2の導電パターン22
の外端部34)はフィルム基板14の裏面14bにおいて、第
2の外部端子41に接続されている。この第2の外部端子
41はチップ型コンデンサ16の一端16aに接続されると共
に、該チップ型コンデンサ16の他端16bはアース端子42
に接続されている。この結果、図2に示す回路構成を備
えた共振型LCフィルタ10が形成される。しかして、ア
ース端子42を接地すると共に、第2の外部端子41を被保
護電子機器の回路に接続すれば、第1の外部端子38を介
して外部より侵入して来る特定周波数のノイズを阻止す
ることができる。
【0022】上記のように、共振型インダクタ18の第1
の導電パターン20及び第2の導電パターン22を渦巻状に
配置する代わりに、図8に示すように、略L字型に配置
しても同様の効果を得ることができる。あるいは、図9
に示すように、第1の導電パターン20及び第2の導電パ
ターン22を略矩形状に配置してもよい。
【0023】図10は本発明に係る他の共振型LCフィル
タを示すものであり、この第2の共振型LCフィルタ44
は、フィルム基板14に一対の共振型インダクタ18a,18
bを並べて形成すると共に、該フィルム基板14を絶縁基
板45上に接着・固定し、さらに4個のコンデンサ46,4
7,48,49を絶縁基板45上に配置して成る。また、図示
は省略したが、絶縁基板45の裏面には所定の配線パター
ンが印刷されると共に、該配線パターンに接続された計
5本の接続ピン50が突設されている(図10においては3
本の接続ピン50のみが表されている)。この第2の共振
型LCフィルタ44を構成する素子の各端子は、絶縁基板
45を貫通して裏面に導かれ、上記配線パターンを介して
各々接続される結果、図11に示す回路構成が実現され
る。
【0024】この第2の共振型LCフィルタ44は、各接
続ピン50を介して被保護電子機器の回路基板上に実装さ
れる。例えば、第1の接続ピン50a及び第2の接続ピン
50bは信号線に接続されると共に、第3の接続ピン50c
及び第4の接続ピン50dは被保護回路に接続される。ま
た、第5の接続ピン50eは接地される。このように、各
線にそれぞれ共振型インダクタ18を接続すると共に、各
線−グランド間にコンデンサ48,49を接続したため、何
れの線を伝ってコモンモード・ノイズが侵入しても、こ
れを確実に除去できる。また、線間にコンデンサ46,47
を挿入したため、ノーマルモード・ノイズにも有効に対
処できる。また、接続ピン50を介して電子機器の回路基
板上に実装されるため、取付け面との間に一定の距離を
保つことができ、放熱効果も期待できる。
【0025】図12は本発明に係る他の共振型LCフィル
タを示すものであり、この第3の共振型LCフィルタ52
は、フィルム基板14の表面及び裏面を、共振型インダク
タ18a,18b共々一対の板状磁性体54で挟んだ点に特徴
を有しており、他の構成は上記第2の共振型LCフィル
タ44と実質的に同一である。この板状磁性体54は、厚さ
1mm程度のタイル状フェライトの表面に絶縁処理を施し
たものより成り、所定の接着剤を用いてフィルム基板14
及び絶縁基板45上に固着される。このように、板状磁性
体54で挟むことにより、共振型インダクタ18a,18bの
インダクタンスが増加し、共振時のインピーダンスが高
まるため、フィルタとしての特性を向上させることがで
きる。また、板状磁性体54を介して放熱効果が高まると
いう利点もある。
【0026】図13〜図15は本発明に係る他の共振型LC
フィルタを示すものであり、この第4の共振型LCフィ
ルタ56は、一対の共振型インダクタ18a,18bを形成し
たフィルム基板14の余白部分に、表裏一対の電極板を4
組貼着して4個のコンデンサを一体形成したことを特徴
とする。すなわち、図14に示すように、ポリイミドやポ
リエステル等の絶縁材より成るフィルム基板14の表面14
aには、第1の電極板57、第2の電極板58、第3の電極
板59、及び第4の電極板60が貼着されている。また、図
15に示すように、フィルム基板14の裏面14bにおける上
記第1の電極板57に対応する箇所には第5の電極板61
が、第2の電極板58に対応する箇所には第6の電極板62
が、第3の電極板59に対応する箇所には第7の電極板63
が、さらに第4の電極板60に対応する箇所には第8の電
極板64がそれぞれ貼着されている。
【0027】この結果、第1の電極板57と第5の電極板
61との間には、フィルム基板14を誘電体とするコンデン
サが形成される。同様に、第2の電極板58と第6の電極
板62との間、第3の電極板59と第7の電極板63との間、
さらに第4の電極板60と第8の電極板64との間にも、フ
ィルム基板14を誘電体とするコンデンサがそれぞれ形成
される。上記電極板の中、第1の電極板57、第4の電極
板60、第5の電極板61及び第7の電極板63は、それぞれ
フィルム基板14の外側に向けて突出する端子片57a,60
a,61a,63aを備えている。また、フィルム基板14に
は、共通端子65が接続されており、該共通端子65の接続
片65a,65bがフィルム基板の表面14a及び裏面14bに
それぞれ配置されている。
【0028】各素子間は、以下のように接続されてい
る。まず、フィルム基板の表面14a側においては、第1
の電極板57と第1の共振型インダクタ18aの一端間、第
2の共振型インダクタ18bの一端と第2の電極板58間、
第2の電極板58と第4の電極板60間、第3の電極板59と
共通端子の接続片65a間がそれぞれ接続される。フィル
ム基板の裏面14b側においては、第5の電極板61と第2
の共振型インダクタ18bの他端間、第1の共振型インダ
クタ18aの他端と第6の電極板62間、第6の電極板62と
第7の電極板63間、第8の電極板64と共通端子の接続片
65b間がそれぞれ接続される。この結果、図11に示した
のと同様の回路構成が実現される。このフィルム基板14
の両面全域を板状磁性体54,54で挟むことにより、この
第4の共振型LCフィルタ56は完成する(図13)。この
第4の共振型LCフィルタ56は、上記のようにフィルム
基板14に一体的に各コンデンサを形成したため、全体形
状のより一層の薄型化が実現できる。
【0029】上記共振型インダクタ18の共振周波数を調
節することにより、所望の周波数のノイズを減衰するこ
とができる。この共振周波数を調節する方法としては、
まず図16〜18に示すように、共振型インダクタ18の表裏
両面を覆う一対の板状磁性体54の形状や寸法を調整する
ことが挙げられる。すなわち、上記においては、共振型
インダクタ18の全体を完全に覆う形状・寸法(面積)を
備えた板状磁性体54を用いた例を示したが、これに対
し、図16は帯状の板状磁性体54によって共振型インダク
タ18の中心付近のみを覆い、他の部分を露出させた例を
示している。また、図17は板状磁性体54に矩形状の切欠
部54aを設けて共振型インダクタ18の右側部分を露出さ
せた例を、図18は板状磁性体54の中心付近に円形状の切
欠部54bを設けて共振型インダクタ18の中心部分を露出
させた例をそれぞれ示している。
【0030】これらは何れも、磁性体の使用量や使用箇
所(位置)を変化させることにより、共振型インダクタ
18のインダクタンスを加減し、以てその共振周波数を必
要な値に設定することを企図しているものである。すな
わち、共振型インダクタ18のインダクタンスを増加させ
れば共振周波数を低めることができ、インダクタンスを
低下させれば共振周波数を高めることができる。板状磁
性体54の形状は上記に限定されるものではなく、必要と
する共振周波数が得られるように、板状磁性体54の厚さ
や面積、切欠部の形状や形成位置等を調整すればよい。
なお、図16〜18においては、図示の便宜上フィルム基板
14に1個の共振型インダクタ18を形成した例を示した
が、一対の共振型インダクタを併設した場合にも、板状
磁性体54の形状や寸法を変化させることにより、共振周
波数を調節することができることはいうまでもない。ま
た、フィルム基板の表面14a側のみを例示したが、実際
にはフィルム基板の裏面14b側にも、表面14a側に配置
したのと同様の板状磁性体54が装着されているものであ
る。
【0031】上記においては、板状磁性体54を共振型イ
ンダクタ18の表面に密着させることを前提としていた
が、適当な手段を講じて両者間に間隙を設けてもよい。
図19はその一例を示すものであり、この第5の共振型L
Cフィルタ66は、フィルム基板14と一対の板状磁性体5
4,54間にスペーサ68a〜68dを介装することにより、
フィルム基板の表面14aと板状磁性体54間、及び裏面14
bと板状磁性体54間にそれぞれ間隙70,70を形成してい
る。なお、図示の便宜上、コンデンサの記載は省略し
た。この第5の共振型LCフィルタ66にあっては、各ス
ペーサ68a〜68dの高さを変えることにより、板状磁性
体54と共振型インダクタ18間の距離(間隙長)を変化さ
せてインダクタンスを加減し、以て共振型インダクタ18
の共振周波数を所望の値に設定することができる。
【0032】また、板状磁性体54と共振型インダクタ18
間の間隙長を連続的に変化させることにより、その共振
周波数を連続的に変化させることができる。図20はその
一例を示すものであり、この第6の共振型LCフィルタ
72は、フレーム部74の内壁に突設された固定縁部76上に
フィルム基板14を載置・接着すると共に、同じく内壁に
突設された上部可動縁部78及び下部可動縁部79上に板状
磁性体54,54をそれぞれ載置・接着して成る。なお、図
示の便宜上、コンデンサの記載は省略した。上部可動縁
部78及び下部可動縁部79は、フレーム部74の外面に取り
付けられたツマミ80を一方向に回すことにより、図示し
ないラックやピニオン等の歯車機構の作用によって、板
状磁性体54,54がフィルム基板14から遠ざかる方向に同
じ比率で移動し、ツマミ80を逆方向に回すことにより、
板状磁性体54,54がフィルム基板14に接近する方向に同
じ比率で移動するよう仕組まれている。
【0033】したがって、このツマミ80の回す方向及び
回す量に応じて、板状磁性体54,54と共振型インダクタ
18との間に形成された間隙70,70の間隙長が伸縮するこ
ととなり、そのインダクタンスが連続的に変化すること
となるため、結局共振型インダクタ18の共振周波数を連
続的に変化させることが可能となる。この第6の共振型
LCフィルタ72にあっては、被保護電子機器の回路基板
上に実装した後に、必要に応じて設定値を変えることが
できる利点を有する。
【0034】図示は省略したが、各共振型インダクタ18
を構成する導電パターンのパターン幅や巻回数を変化さ
せることにより、インダクタンスを増減させ、以て共振
型インダクタ18の共振周波数を任意の値に設定すること
もできる。また、共振型インダクタ18を構成する第1の
導電パターン20及び第2の導電パターン22間の間隔24の
幅を変化させることにより、共振型インダクタ18のキャ
パシタンスを増減させ、以て共振型インダクタ18の共振
周波数を任意の値に設定することもできる。
【0035】上記においては、各線に1個の共振型イン
ダクタ18を接続した例を示したが、図21に示すように、
各線に複数個(図21においては各3個)の共振型インダ
クタ18を直列接続してもよい。この際、直列接続される
各共振型インダクタ18の共振周波数を共通化しておけ
ば、特定周波数のノイズに対する減衰特性を向上させる
ことができる。また、共振周波数がそれぞれ異なる複数
個の共振型インダクタ18を直列接続すれば、複数の共振
点を備えた共振型LCフィルタが実現でき、より広帯域
のノイズに対処可能となる。さらに、図示は省略した
が、各線に複数個の共振型インダクタ18を並列接続すれ
ば、許容電流量を増加させることができる。
【0036】各線に複数個の共振型インダクタ18を接続
する具体的な方法としては、一枚のフィルム基板14上に
複数個の共振型インダクタ18を平面的に配置する他、一
又は複数個の共振型インダクタ18を形成したフィルム基
板14を複数枚積層させ、各共振型インダクタ18間に必要
な結線を施すことが考えられる。図22はその一例を示す
ものであり、この第7の共振型LCフィルタ81は、それ
ぞれ一つの共振型インダクタ18を形成したフィルム基板
14を3枚積層し、最上層に位置するフィルム基板14の表
面14aを縁付板状磁性体82で覆うと共に、最下層に位置
するフィルム基板14の裏面14bを板状磁性体54で覆って
成る。この縁付板状磁性体82は、フェライト等の磁性体
より成る平板部82aの各辺から同じ材質の縁部82bを垂
下させた形状を備えており、各縁部82bの先端面は板状
磁性体54の内面周縁部に密着・固定されている。この結
果、各共振型インダクタ18の外周側において閉磁路が形
成されることとなり、磁束の漏洩が減少してインダクタ
ンスが増加するという利点が得られる。各フィルム基板
14間には絶縁フィルム83が介装されると共に、縁付板状
磁性体82及び板状磁性体54の少なくとも内面には絶縁処
理が施されている。なお、図示の便宜上、各共振型イン
ダクタ18とコンデンサや外部端子との接続関係に関する
記載は省略した。
【0037】共振型インダクタ18を縁付板状磁性体82と
板状磁性体54で挟み込み、その外周側に閉磁路を形成す
ることは、特に複数枚のフィルム基板14を積層した場合
にのみ適用できるものではなく、一枚のフィルム基板14
を用いて共振型LCフィルタを構成する場合にも応用可
能である。また、図示は省略したが、一対の縁付板状磁
性体によって一又は複数枚のフィルム基板14を挟み込
み、各縁部の先端面同士を密着させることにより、共振
型インダクタ18の外周側に閉磁路を形成してもよい。
【0038】ところで、共振型インダクタ18において
は、巻回した導電パターンの外周側に比べて内周側の方
が熱がこもり易く高温となる傾向があり、導電パターン
の形状や寸法、あるいはパターン幅やパターン間の間隔
等の条件によっては両者間に摂氏10度以上の差異が生じ
る場合がある。この対策として、図23に示すように、フ
ィルム基板14の中央付近に略円形の放熱用貫通孔84を穿
設することが有効である。この結果、導電パターンの内
周側で発生した熱はこの放熱用貫通孔84内に拡散するた
め、導電パターンの内周側の温度は低下することとな
る。この場合、フィルム基板14の表面14a側の導電パタ
ーンと背面14b側の導電パターン間の接続は、この放熱
用貫通孔84内において行うことができる。また、図示は
省略したが、この放熱用貫通孔84内に、共振型LCフィ
ルタを構成するコンデンサ(各線−グランド間に挿入さ
れるコンデンサ、及び線間に挿入されるコンデンサ)の
少なくとも一つを配置すると共に、必要な結線を施すこ
とにより、共振型LCフィルタの小型化を促進できる。
【0039】さらに、この放熱用貫通孔84内に、該放熱
用貫通孔84の孔径と略等しい直径を備えた円板状の放熱
部材85を嵌挿させれば、熱の拡散が促進される(図2
3)。この放熱部材85は、熱伝導率の比較的高い物質よ
り成り、具体的には表面に絶縁処理を施したアルミ材や
銅材、合成樹脂材等が該当する。
【0040】あるいは、この放熱部材85を、フェライト
等の磁性体によって形成すれば、放熱効果の促進のみな
らず、共振型インダクタ18のインダクタンスが増加する
効果も得られる。図24はその一例を示すものであり、こ
の第8の共振型LCフィルタ86は、中央付近に放熱用貫
通孔84を穿設した3枚のフィルム基板14を、絶縁フィル
ム83を間に挟んで積層させ、各フィルム基板14の放熱用
貫通孔84内に円柱状のフェライト製放熱部材85を嵌挿さ
せると共に、上下から一対の縁付板状磁性体82で挟み込
み、各縁付板状磁性体82の縁部82bの先端面同士、及び
放熱部材85の上下両端面と各縁付板状磁性体82の平板部
82aの内面間を接着剤を介して密着・固定させて成る。
なお、図示の便宜上、各共振型インダクタ18とコンデン
サや外部端子との接続関係に関する記載は省略した。
【0041】この結果、各共振型インダクタ18の内周側
及び外周側が磁性体によって連結され、略完全な閉磁路
が形成されるため、漏れ磁束が最小限となり、インダク
タンスが増加することとなる。また、導電パターンの内
周側で発生した熱を、より表面積の広い縁付板状磁性体
82を介して有効に放散させることができる。なお、場合
によっては、縁付板状磁性体82を用いる代わりに一対の
板状磁性体54を用い、各板状磁性体54の内面と上記フェ
ライト製放熱部材85の両端面間を密着・固定させること
により、各共振型インダクタ18の内周側のみに閉磁路を
形成してもよい。
【0042】磁性体より成る円板状の放熱部材85を放熱
用貫通孔84内に嵌挿させた一枚のフィルム基板14を、一
対の縁付板状磁性体82で上下から挟み込んでも、上記と
同様の効果が生じることは言うまでもない。また、上記
のように縁付板状磁性体82と放熱部材85とを別体として
形成する代わりに、一方の縁付板状磁性体82の平板部82
aの内面に、放熱部材85を一体形成してもよい。あるい
は、両方の縁付板状磁性体82の内面に、必要な寸法より
も短めの放熱部材85をそれぞれ一体形成すると共に、各
放熱部材85の先端面同士を当接させて上記閉磁路を構成
してもよい。もちろん、縁付板状磁性体82の代わりに板
状磁性体54を用いる場合にも、上記と同様に、少なくと
も一方の板状磁性体54の内面に放熱部材85を一体形成す
ることができる。
【0043】上記のように、共振型インダクタ18をフィ
ルム基板14に形成する代わりに、外面に絶縁処理を施し
たアルミ薄板等に導電パターンを形成して共振型インダ
クタ18を形成してもよい。このように、共振型インダク
タを形成する基板として金属製の薄板を用いる場合に
は、放熱効果が高まるという利点がある。
【0044】
【発明の効果】本発明に係る共振型LCフィルタにあっ
ては、基板上に第1の導電パターン及び第2の導電パタ
ーンを平面的に配置して成る共振型インダクタを採用し
て成り、立体的なコアを必要としないため、全体形状の
小型化、薄型化及び軽量化を達成できる。しかも、第1
の導電パターン及び第2の導電パターンを、基板の表面
のみならず裏面にも形成することで、基板スペースを有
効利用でき、結果的に全体形状のより一層の小型化が可
能となる。また、基板を絶縁性のフィルム基板によって
構成すると共に、該フィルム基板の両面に電極板を貼着
してコンデンサを基板と一体形成することによって、共
振型LCフィルタの全体形状をより小型化、薄型化する
ことができる。さらに、必要なインダクタンスを確保す
るために磁性体の併用が不可欠な場合にも、板状の磁性
体で基板を挟み込むようにすれば、寸法の拡大を最小限
に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の共振型LCフィルタの外観を示す斜視図
である。
【図2】第1の共振型LCフィルタの回路図である。
【図3】共振型インダクタを示す模式図である。
【図4】共振型インダクタの動作原理を説明する模式図
である。
【図5】共振型インダクタの動作原理を説明する回路図
である。
【図6】図5の等価回路図である。
【図7】図5の等価回路図である。
【図8】共振型インダクタの変形例を示す平面図であ
る。
【図9】共振型インダクタの変形例を示す平面図であ
る。
【図10】第2の共振型LCフィルタの外観を示す斜視
図である。
【図11】第2の共振型LCフィルタ及び第4の共振型
LCフィルタの回路図である。
【図12】第3の共振型LCフィルタの外観を示す分解
斜視図である。
【図13】第4の共振型LCフィルタの外観を示す斜視
図である。
【図14】第4の共振型LCフィルタに係るフィルム基
板の表面側を示す斜視図である。
【図15】第4の共振型LCフィルタに係るフィルム基
板の裏面側を示す斜視図である。
【図16】板状磁性体の変形例を示す平面図である。
【図17】板状磁性体の変形例を示す平面図である。
【図18】板状磁性体の変形例を示す平面図である。
【図19】第5の共振型LCフィルタを示す側面図であ
る。
【図20】第6の共振型LCフィルタを示す側面図であ
る。
【図21】複数の共振型インダクタを各線に直列接続し
た例を示す回路図である。
【図22】第7の共振型LCフィルタを示す断面図であ
る。
【図23】フィルム基板の変形例を示す斜視図である。
【図24】第8の共振型LCフィルタを示す断面図であ
る。
【図25】従来のLCフィルタを示す回路図である。
【符号の説明】
10 第1の共振型LCフィルタ 14 フィルム基板 14a フィルム基板の表面 14b フィルム基板の裏面 16 チップ型コンデンサ 18 共振型インダクタ 20 第1の導電パターン 22 第2の導電パターン 24 間隔 26 第1の貫通孔 28 第2の貫通孔 30 第3の貫通孔 44 第2の共振型LCフィルタ 46,47,48,49 コンデンサ 52 第3の共振型LCフィルタ 54 板状磁性体 56 第4の共振型LCフィルタ 57 第1の電極板 58 第2の電極板 59 第3の電極板 60 第4の電極板 61 第5の電極板 62 第6の電極板 63 第7の電極板 64 第8の電極板 66 第5の共振型LCフィルタ28 排気口 70 間隙 72 第6の共振型LCフィルタ 81 第7の共振型LCフィルタ 82 縁付板状磁性体 82a 平板部 82b 縁部 84 放熱用貫通孔 85 放熱部材 86 第8の共振型LCフィルタ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01G 4/40 H03H 7/075 A

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の導電パターン及び第2の導電パタ
    ーンを、狭小な間隔を保って絶縁性の基板上に並列配置
    すると共に、各導電パターンに同一方向に電流が流れる
    よう両導電パターンを直列接続して成る共振型インダク
    タと、該共振型インダクタの一端とグランド間に接続さ
    れるコンデンサとを備えて成る共振型LCフィルタ。
  2. 【請求項2】 上記第1の導電パターン及び第2の導電
    パターンを、上記基板の表面及び裏面に形成し、基板表
    面側の第1の導電パターンの一端と裏面側の第1の導電
    パターンの一端とを接続すると共に、基板表面側の第2
    の導電パターンの一端と裏面側の第2の導電パターンの
    一端とを接続し、さらに基板裏面側の第1の導電パター
    ンの他端と表面側の第2の導電パターンの他端とを接続
    して上記共振型インダクタと成したことを特徴とする請
    求項1に記載の共振型LCフィルタ。
  3. 【請求項3】 上記基板表面側の第1の導電パターン及
    び第2の導電パターンをそれぞれ渦巻状に巻回して形成
    すると共に、基板裏面側の第1の導電パターン及び第2
    の導電パターンもそれぞれ渦巻状に巻回して形成したこ
    とを特徴とする請求項2に記載の共振型LCフィルタ。
  4. 【請求項4】 上記基板に一対の共振型インダクタを形
    成すると共に、各共振型インダクタの一端とグランド間
    にそれぞれコンデンサを接続したことを特徴とする請求
    項1〜3の何れかに記載の共振型LCフィルタ。
  5. 【請求項5】 上記一対の共振型インダクタの少なくと
    も一端間に他のコンデンサを接続したことを特徴とする
    請求項4に記載の共振型LCフィルタ。
  6. 【請求項6】 上記基板に、上記渦巻状に巻回した第1
    の導電パターン及び第2の導電パターンの内周側で発生
    した熱を放散させる貫通孔を形成したことを特徴とする
    請求項3〜5の何れかに記載の共振型LCフィルタ。
  7. 【請求項7】 上記貫通孔内に熱伝導率の比較的高い物
    質より成る放熱部材を嵌挿させたことを特徴とする請求
    項6に記載の共振型LCフィルタ。
  8. 【請求項8】 上記貫通孔内に上記コンデンサを配置し
    たことを特徴とするする請求項6に記載の共振型LCフ
    ィルタ。
  9. 【請求項9】 少なくとも一つの共振型インダクタを形
    成した基板を複数枚積層し、各基板の共振型インダクタ
    を直列又は並列に接続したことを特徴とする請求項1〜
    8の何れかに記載の共振型LCフィルタ。
  10. 【請求項10】 上記共振型インダクタの共振周波数
    が、各基板毎に異なっていることを特徴とする請求項9
    に記載の共振型LCフィルタ。
  11. 【請求項11】 上記基板が絶縁性のフィルム基板より
    成ることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の
    共振型LCフィルタ。
  12. 【請求項12】 上記フィルム基板の表面に電極板を貼
    着すると共に、該フィルム基板の裏面に表面側の電極板
    と対応する電極板を貼着し、以て上記コンデンサをフィ
    ルム基板と一体形成したことを特徴とする請求項11に
    記載の共振型LCフィルタ。
  13. 【請求項13】 上記基板が外面に絶縁処理を施した金
    属板より成ることを特徴とする請求項1〜10の何れか
    に記載の共振型LCフィルタ。
  14. 【請求項14】 上記基板の表面及び裏面、あるいは積
    層した基板の最上層表面及び最下層裏面を、一対の板状
    磁性体で覆ったことを特徴とする請求項1〜13の何れ
    かに記載の共振型LCフィルタ。
  15. 【請求項15】 上記板状磁性体の少なくとも一方が、
    平板部の各辺に縁部を立設させた縁付板状磁性体より成
    り、該縁付板状磁性体の縁部を他方の板状磁性体に接触
    させることにより、上記共振型インダクタの周囲に閉磁
    路を形成したことを特徴とする請求項14に記載の共振
    型LCフィルタ。
  16. 【請求項16】 上記基板に、渦巻状に巻回して形成し
    た第1の導電パターン及び第2の導電パターンの内周側
    で発生した熱を放散させる貫通孔を形成し、該貫通孔内
    に磁性体より成る放熱部材を嵌挿させると共に、該放熱
    部材の両端を各板状磁性体の内面にそれぞれ接触させた
    ことを特徴とする請求項14又は15に記載の共振型L
    Cフィルタ。
  17. 【請求項17】 上記磁性体より成る放熱部材を、少な
    くとも一方の板状磁性体の内面に一体的に形成したこと
    を特徴とする請求項16に記載の共振型LCフィルタ。
  18. 【請求項18】 請求項3の共振型LCフィルタにおい
    て、基板表面側の第1の導電パターン及び第2の導電パ
    ターン、並びに基板裏面側の第1の導電パターン及び第
    2の導電パターンの巻回数を変えることによって共振型
    インダクタのインダクタンスを加減し、以てその共振周
    波数を任意の値に設定することを特徴とする共振型LC
    フィルタの共振周波数調節方法。
  19. 【請求項19】 請求項14の共振型LCフィルタにお
    いて、板状磁性体の形状、面積、厚さ、材質、位置の少
    なくとも一つを変えることによって共振型インダクタの
    インダクタンスを加減し、以てその共振周波数を任意の
    値に設定することを特徴とする共振型LCフィルタの共
    振周波数調節方法。
  20. 【請求項20】 請求項14の共振型LCフィルタにお
    いて、共振型インダクタと各板状磁性体との間に間隙を
    形成すると共に、その間隙長を変えることによって該共
    振型インダクタのインダクタンスを加減し、以てその共
    振周波数を任意の値に設定することを特徴とする共振型
    LCフィルタの共振周波数調節方法。
  21. 【請求項21】 上記共振型インダクタと各板状磁性体
    との間の間隙長を連続的に変化させることを特徴とする
    請求項20に記載の共振型LCフィルタの共振周波数調
    節方法。
  22. 【請求項22】 第1の導電パターン及び第2の導電パ
    ターンのパターン幅を変えることによって共振型インダ
    クタのインダクタンスを加減し、以てその共振周波数を
    任意の値に設定することを特徴とする請求項1〜21の
    何れかに記載の共振型LCフィルタの共振周波数調節方
    法。
  23. 【請求項23】 上記第1の導電パターン及び第2の導
    電パターン間の間隔を変えることによって共振型インダ
    クタのキャパシタンスを加減し、以てその共振周波数を
    任意の値に設定することを特徴とする請求項1〜22の
    何れかに記載の共振型LCフィルタの共振周波数調節方
    法。
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