JP2004171310A - 交通車両利用案内システム、交通車両利用案内方法及び交通車両利用案内プログラム - Google Patents

交通車両利用案内システム、交通車両利用案内方法及び交通車両利用案内プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】車内で、強い電波の送受信を行うことなく、利用者が、目的の路線バス等に確実に乗車し、目的の停留所等で確実に降車が可能なように案内する。
【解決手段】利用者端末2は、問合せ先通知部4から情報提供サービスセンタ3の電子メールアドレスを受信し、情報提供サービスセンタ3宛てに、案内情報要求と、キーワードを含む目的地情報を送信する。情報提供サービスセンタ3では、キーワードに関連付けられた停留所のうち、最適な降車停留所を検索し、関連した情報を検索又は演算して案内情報を作成し利用者端末2宛に送信する。乗車時に利用者端末2からは、案内情報と降車案内要求とが車載案内サーバ5にブルートゥースを利用して送信され、車載案内サーバ5は、走行距離に基づいて、所定のタイミングで、降車案内情報を利用者端末2にブルートゥースを利用して送信し、振動部の振動によって利用者Bに降車の準備を促す。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば携帯電話を用いた利用者の求めに応じて路線バス等の交通車両に関する利用案内情報を提供する交通車両利用案内システム、交通車両利用案内方法、及び該交通車両利用案内方法を実施するための交通車両利用案内プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、路線バス等の公共の交通車両の利用者は、例えば停留所の案内板に掲示されている時刻表や路線図等を見て、目的地の最寄の停留所を調べ、この最寄の停留所を経由する路線バスが接近してきたことを視認したならば、この路線バスの行先表示等を確認して乗車し、予め覚えておいた目的地の最寄の停留所で降車することが多い。
しかしながら、路線バス等は、比較的近距離の移動のためには、安価で便利である反面、予め、目的地の最寄の停留所を知っていなければ、停留所の案内板の路線図等を見ても、現在位置の停留所を通る路線バスが目的地近くを通るか否かも調べることができず、乗車してしまっても後で間違った路線バスであることに気付くという問題があった。
【0003】
また、目的地の最寄の停留所を知っていても、路線上の停留所数が多数である場合には、路線図等でも省略されていることがあり、調べようもないという問題があった。
さらに、もし、地理に詳しくない地域で路線バスを利用する場合は、目的地の最寄の停留所を経由する路線バスに乗車することができても、車内案内放送を聞き逃して降車すべき停留所を乗り過ごしてしまうという問題があった。
このように、確実に目的のバスに乗車し、確実に目的の停留所で降車することが困難であるという問題があった。
【0004】
このため、利用者が予め携帯端末から目的地情報を入力しておき、路線バス接近時に、携帯端末が、路線バス内に設置された車載装置から案内データを受け取った際に、この案内データと目的地情報とを照合し、接近中の路線バスが目的の路線バスであると判断された場合は、この旨の表示を行い、利用者が乗車後、降車停留所に近づくと、携帯端末が、車載装置から案内データを受信して、降車案内を表示するようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、利用者が携帯端末を操作して、路線経路案内装置にアクセスし、目的地を指定すると、路線経路案内装置が、検索後対応する路線経路案内情報を記憶して、利用者が目的地に到着するまで、中継案内や、到着案内等の案内情報を携帯端末に送信するようにした技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−48587号公報
【特許文献2】
特開2001−331888号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、いずれの技術においても、路線バス等の車内でも比較的強い電波を送受信しなければならないので、例えば、同一車内の一部の医療機器の使用者に被害を与えてしまうことがあるという問題があった。
【0007】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、路線バス等の車内で、例えば一部の医療機器の動作に悪影響を与えるほどの強い電波の送受信を行うことなく、利用者が、目的地を経由する路線バス等に確実に乗車し、目的の停留所等で確実に降車が可能なように案内することができる交通車両利用案内システム、交通車両利用案内方法、及び交通車両利用案内プログラムを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、定期路線を運行し、複数の停車場で利用者を乗降させる交通車両に関する案内情報を、前記利用者に提供するための交通車両利用案内システムに係り、前記利用者が用いる移動可能な利用者端末と、前記利用者端末からの要求に応じて前記案内情報を提供する案内情報提供手段とがネットワークを介して通信でき、上記交通車両に搭載され、上記利用者端末との間で、少なくとも上記交通車両内での通信が可能な車載通信手段を備え、上記利用者端末は、上記ネットワークを介して上記案内情報提供手段に目的地情報を送信して、対応する上記案内情報を要求し、上記案内情報提供手段は、上記利用者端末からの要求に応じて、上記ネットワークを介して上記利用者端末に上記案内情報を提供し、上記車載通信手段は、上記利用者端末から上記案内情報に基づく降車案内要求を受信すると、上記利用者端末へ降車案内情報を送信することを特徴としている。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の交通車両利用案内システムに係り、上記車載通信手段は、上記利用者端末との間で、通信範囲が上記交通車両の内部及び近傍に限定された近距離通信が可能であることを特徴としている。
【0010】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の交通車両利用案内システムに係り、上記利用者端末と上記車載通信手段とは、ブルートゥースを利用した通信又は赤外線通信によって、所定の情報の送受信を行うことを特徴としている。
【0011】
また、請求項4記載の発明は、請求項1、2又は3記載の交通車両利用案内システムに係り、上記目的地情報は、上記目的地に関するキーワードを含むことをことを特徴としている。
【0012】
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1に記載の交通車両利用案内システムに係り、少なくとも上記交通車両の所定の停車場所に設置され、上記案内情報提供手段の問合せ先情報を通知するための問合せ先通知手段を備えたことを特徴としている。
【0013】
また、請求項6記載の発明は、請求項5のいずれか1に記載の交通車両利用案内システムに係り、上記問合せ先通知手段は、要求に応じて上記利用者端末に対して、上記問合せ先情報を送信することを特徴としている。
【0014】
また、請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1に記載の交通車両利用案内システムに係り、上記車載通信手段は、上記交通車両の走行距離に基づいて、目的地に接近した際に、上記降車案内情報を上記利用者端末へ送信することを特徴としている。
【0015】
また、請求項8記載の発明は、定期路線を運行し、複数の停車場で利用者を乗降させる交通車両に関する案内情報を、上記利用者に提供するための交通車両利用案内システムに係り、上記利用者が用いる移動可能な利用者端末と、上記利用者端末からの要求に応じて、上記交通車両に関する案内情報を提供する案内情報提供手段とがネットワークを介して通信でき、上記利用者端末は、上記ネットワークを介して上記案内情報提供手段に目的地情報を送信して、対応する上記案内情報を要求し、供給された案内情報に基づいて、降車案内の時機を判定し、目的地に接近した際に降車準備を促すための報知を行うことを特徴としている。
【0016】
また、請求項9記載の発明は、定期路線を運行し、複数の停車場で利用者を乗降させる交通車両に関する案内情報を、上記利用者に提供するための交通車両利用案内方法に係り、上記利用者が用いる移動可能な利用者端末と、上記利用者端末からの要求に応じて、上記交通車両に関する案内情報を提供する案内情報提供手段とがネットワークを介して接続されることによって通信が行われ、上記利用者端末は、上記ネットワークを介して上記案内情報提供手段に目的地情報を送信して、対応する上記案内情報を要求し、上記案内情報提供手段は、上記利用者端末からの要求に応じて、上記ネットワークを介して上記利用者端末に上記案内情報を提供し、上記交通車両に搭載され、上記利用者端末との間で、少なくとも上記交通車両内での通信が可能な車載通信手段が、上記利用者端末から、上記案内情報に基づく降車案内要求を受信すると、上記利用者端末へ降車案内情報を送信することを特徴としている。
【0017】
また、請求項10記載の発明は、請求項9記載の交通車両利用案内方法に係り、上記車載通信手段は、上記利用者端末との間で、通信範囲が上記交通車両の内部及び近傍に限定された近距離通信が可能であることを特徴としている。
【0018】
また、請求項11記載の発明は、請求項10記載の交通車両利用案内方法に係り、上記利用者端末と上記車載通信手段とは、ブルートゥースを利用した通信又は赤外線通信によって、所定の情報の送受信を行うことを特徴としている。
【0019】
また、請求項12記載の発明は、請求項9、10又は11記載の交通車両利用案内方法に係り、上記目的地情報は、上記目的地に関するキーワードを含むことをことを特徴としている。
【0020】
また、請求項13記載の発明は、請求項9乃至12のいずれか1に記載の交通車両利用案内方法に係り、少なくとも上記交通車両の所定の停車場所に設置された問合せ先通知手段が、上記案内情報提供手段の問合せ先情報を通知することを特徴としている。
【0021】
また、請求項14記載の発明は、請求項13記載の交通車両利用案内方法に係り、上記問合せ先通知手段は、要求に応じて上記利用者端末に対して、上記問合せ先情報を送信することを特徴としている。
【0022】
また、請求項15記載の発明は、請求項9乃至14のいずれか1に記載の交通車両利用案内方法に係り、上記車載通信手段は、上記交通車両の走行距離に基づいて、目的地に接近した際に、上記降車案内情報を上記利用者端末へ送信することを特徴としている。
【0023】
また、請求項16記載の発明は、定期路線を運行し、複数の停車場で利用者を乗降させる交通車両に関する案内情報を、上記利用者に提供するための交通車両利用案内方法に係り、上記利用者が用いる移動可能な利用者端末と、上記利用者端末からの要求に応じて、上記交通車両に関する案内情報を提供する案内情報提供手段とがネットワークを介して接続されることによって通信が行われ、上記利用者端末は、上記ネットワークを介して上記案内情報提供手段に目的地情報を送信して、対応する上記案内情報を要求し、供給された案内情報に基づいて、降車案内の時機を判定し、目的地に接近した際に降車準備を促すための報知を行うことを特徴としている。
【0024】
また、請求項17記載の発明に係る交通車両利用案内プログラムは、コンピュータに請求項9乃至16のうちいずれか1に記載の交通車両利用案内方法を実行させることを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用いて具体的に行う。
◇第1実施例
図1は、この発明の第1実施例であるバス利用案内システムの構成を示すブロック図、図2は、同システムの利用者端末の構成を示すブロック図、図3は、同システムの情報提供サービスセンタの構成を示すブロック図、図4は、同情報提供サービスセンタの案内処理サーバの構成を示すブロック図、図5は、同システムの問合せ先通知部の構成を示すブロック図、図6は、同システムの車載案内サーバの構成を示すブロック図、図7は、同システムの通信管理センタの構成を示すブロック図、図8は、同システムの動作を説明するための処理手順図、また、図9は、同システムの動作を説明するための説明図である。
【0026】
この例のバス利用案内システム(交通車両利用案内システム)1は、図1に示すように、公共の交通車両としての路線バスAの利用者Bが用いる利用者端末2と、例えばバス会社Cが管理し利用者端末2からの要求に応じて路線バスAに関する案内情報を提供する情報提供サービスセンタ(案内情報提供手段)3と、例えばターミナルのバス停留所に設けられ、情報提供サービスセンタ3の問合せ先としての電子メールアドレスやURLを利用者端末2へ通知する問合せ先通知部(問合せ先通知手段)4と、路線バスA内に設置された車載案内サーバ(車載通信手段)5と、利用者端末2と情報提供サービスセンタ3とを接続するためのネットワーク6とを備えている。
ネットワーク6は、移動通信事業者Dが管理する通信管理センタ7を介して、インターネット8に接続可能な移動通信網9を有してなっている。
この例では、利用者端末2からの案内情報要求は、最寄の基地局11を経由して、通信管理センタ7へ向けて送信され、インターネット8に接続された情報提供サービスセンタ3からの対応する案内情報は、通信管理センタ7を経由して利用者端末2に供給される。
また、問合せ先通知部4及び車載案内サーバ5は、ネットワーク6に接続されていない。
【0027】
利用者端末2は、利用者Aが案内情報要求を行うために携帯する携帯電話機等の移動端末であり、本来の通話機能に加えて、パケット交換によるデータ通信機能や、ブルートゥースを利用した比較的近距離(例えば略10m以内)に配置された通信機器との間での無線通信機能と、利用者Aの所定の操作によってブルートゥースを利用した近距離通信以外の通信を停止する通信制限機能とを有している。
この利用者端末2は、図2に示すように、制御部13と、記憶部14と、無線通信部15と、ブルートゥース通信部16と、操作部17と、表示部18と、送話部19と、受話部21と、振動部22とから概略構成されている。
【0028】
制御部13は、CPU(中央処理装置)等からなり、通信制御プログラムや、ホームページを閲覧するためのプログラムとしてのブラウザ、電子メールを作成したり送受信するためのプログラムとしてのメーラ等の記憶部14に記憶された各種処理プログラムを実行し、利用者端末本体の構成各部を制御する。
制御部13は、記憶部14に記憶されているプログラムに基づいて、電話機としての通常の処理の他、ネットワーク6を介して情報提供サービスセンタ3にアクセスし、路線バスAに関する案内情報を受信する。
【0029】
例えば、制御部13は、メーラが起動され、表示部18に電子メールアドレス入力画面が表示された状態で、例えば問合せ先通知部4近傍で、後述するブルートゥース送信キーが押下された場合に、情報提供サービスセンタ3宛ての電子メールアドレスを問い合わせる問合せ先アドレス要求信号を問合せ先通知部4に送信させるようにブルートゥース通信部16を制御し、問合せ先通知部4からブルートゥース通信部16を介して情報提供サービスセンタ3の電子メールアドレスを受け取った場合に、表示部18にこの電子メールアドレスを表示させる。
また、制御部13は、表示部18に情報提供サービスセンタ3から受信した案内情報が表示された状態で、例えば路線バスA内で、ブルートゥース送信キーが押下された場合に、受信した案内情報と、案内情報に基づく降車案内を要求する降車案内要求信号とを車載案内サーバ5に送信させるようにブルートゥース通信部16を制御し、車載案内サーバ5からブルートゥース通信部16を介して降車案内信号を受け取った場合に、振動部18を制御して振動させ、利用者Bに降車の準備を促す。
【0030】
記憶部14は、ROM、RAM等の半導体メモリからなり、制御部13が実行するブラウザやメーラ等の各種処理プログラムや、受信した情報等の各種情報等が記憶されると共に、制御部13がプログラム実行時に用いる各種レジスタやフラグが確保されている。
無線通信部15は、音声やデータを変調してアンテナを介して無線電波としてネットワーク6を構成する最寄りの基地局11へ送信すると共に、基地局11から送信されてきた無線電波をアンテナを介して受信して音声やデータに復調する。
ブルートゥース通信部16は、2.45GHz帯の電波をアンテナを介して送受信するためのRFチップとベースバンドチップとを有し、問合せ先通知部4や車載案内サーバ5から問合せ先アドレス情報や降車案内情報等を受け取るために用いられる。
ここで、電波伝送距離は、略10mとされ、利用者端末2と問合せ先通知部4との間、及び利用者端末2と車載案内サーバ5との間の通信は、いずれも略10m以下の近距離で行われる。
【0031】
操作部17は、ブルートゥースを利用した通信を行うために用いられるブルートゥース送信キーや、ブルートゥースを利用した近距離通信以外の通信を停止する通信制限モードへ移行するための通信制限モードキー、電子メールの作成や送受信を行うためのメールモード選択キー、音声通話を行うために用いる通話モード選択キー、ブラウザを起動させてホームページを閲覧するためのブラウザモード選択キー、撮影モード等から待受画面を表示して操作や着信を待機する待受モードへ移行させるためのクリアキー、電源キー、数字等を入力するためのテンキー、表示部18に表示された表示画面上のカーソルを上下左右方向へ移動させるためのカーソルキー等が、筐体の正面に配置されてなっている。
表示部18は、液晶ディスプレイ等からなり、例えば情報提供サービスセンタ3等から受け取った案内情報やメッセージ等を表示する。また、送話部19は、マイクロフォンを有してなり、受話部21は、スピーカを有してなっている。また、振動部22は、振動を発生させて、降車時に注意を喚起したり、着信の通知を行うために用いられる。
【0032】
情報提供サービスセンタ3は、図3に示すように、利用者端末2からの案内情報要求に対して案内情報を自動的に返信する案内処理サーバ25と、案内情報データベースサーバ26とを有している。
案内処理サーバ5は、図4に示すように、所定の制御プログラムに従って構成各部を制御する制御部27と、案内処理プログラム等の各種プログラムやデータが記憶される記憶部28と、所定のプロトコルに従ってデータ通信を行うための通信部29と、操作部31とを有している。
制御部27は、CPU等からなり、記憶部28に記憶された各種プログラムを実行して、案内処理サーバ5の構成各部を制御して、案内処理等を行う。
記憶部28は、ROM、RAMや、FD(フレキシブル・ディスク)、HD(ハード・ディスク)、CD−ROMが装着されるFDD、HDD、CD−ROMドライバ等からなっている。
【0033】
案内処理プログラムには、利用者端末2から、通信管理センタ7を介して、案内情報要求と、例えば複数のキーワードからなる目的地情報とを受け取ると、案内情報データベースサーバ26にアクセスしてキーワードに関連付けられた停留所のうち、最適な降車停留所を検索し、さらに、この降車停留所の名称と、この降車停留所に停車する全路線バスの行先名と、利用者Bの現在位置の停留所での発時刻と、運行経路(停車する全停留所の名称)と、乗車停留所から降車停留所に至る道のり及び所要時間と、降車停留所から目的地までの徒歩時間とを検索して、これらの情報を含む案内情報を作成し、利用者端末2宛に送信するための手順が記述されている。
【0034】
また、この案内処理プログラムには、必要に応じて地図情報を付加して送信するための手順が記述されている。
また、キーワードに特定の固有名詞が含まれていなくても、例えば、「歯科」、「日曜往診」、「急患受付」等の言葉が含めれていた場合は、関連した特定の歯科医院を選択し、かつ、最寄の停留所を検索し、この停留所に停車する全路線バスの行先名と、利用者Bの現在位置の停留所の発時刻と、経路(停車する全停留所の名称)と、乗車停留所から降車停留所に至る道のり及び所要時間と、停留所降車後の目的地までの徒歩時間とを検索して、これらの情報を含む案内情報を作成し、利用者端末2宛に送信するための手順が記述されている。
【0035】
案内情報データベースサーバ26は、ハードウェア上の概略構成は上述した案内処理サーバ25と同様であり、所定の制御プログラムに従って構成各部を制御する制御部と、各種プログラムやデータが記憶される記憶部と、所定のプロトコルに従ってデータ通信を行うための通信部と、操作部とを有している。
運行情報データベースサーバ26の記憶部には、路線バスに関する情報とキーワードとが互いに関連付けられ、データベース化されて記憶されている。
路線バスに関する情報は、バス会社Cが運行させている全系統の路線バスの停留所の名称と、各停留所に停車する全路線バスの行先名と、時刻表情報と、運行経路と、各停留所の所在地、各停留所最寄の建築物の名称や、この建築物の管理者名(又は所有者名、居住者名)、公園等を含んでいる。また、建築物が、商業施設や公共の施設、医療機関等である場合は、業種や、営業時間等の情報も付加されている。また、地図情報等を画像データとして記憶している。
【0036】
問合せ先通知部4は、例えば路線バスAの停留所の案内板に取り付けられ、図5に示すように、制御部33と、記憶部34と、ブルートゥース通信部35と、表示部36とから概略構成されている。
制御部33は、CPU等からなり、通信制御プログラム等の記憶部34に記憶された各種処理プログラムを実行し、問合せ先通知部本体の構成各部を制御する。
記憶部34は、ROM、RAM等の半導体メモリからなり、制御部33が実行する通信制御プログラム等の各種処理プログラムや、情報提供サービスセンタ3の電子メールアドレス情報や受信した情報等の各種情報等が記憶されると共に、制御部33がプログラム実行時に用いる各種レジスタやフラグが確保されている。
ブルートゥース通信部35は、利用者端末2のブルートゥース通信部16と略同一の構成を有しており、利用者端末2からの問合せ先アドレス要求信号を受信した場合に、制御部33の制御により、情報提供サービスセンタ3の電子メールアドレス情報を利用者端末2へ送信する。
【0037】
車載案内サーバ5は、路線バスAに搭載され、図6に示すように、制御部38と、記憶部39と、ブルートゥース通信部41と、操作部42と、表示部43とを有している。また、この車載案内サーバ5には、路線バスAに設置されている走行距離算出部44が接続されている。
制御部38は、CPU等からなり、降車案内プログラムや通信制御プログラム等の記憶部39に記憶された各種処理プログラムを実行し、車載案内サーバ本体の構成各部を制御する。
【0038】
記憶部39は、ROM、RAM等の半導体メモリからなり、制御部38が実行する通信制御プログラム等の各種処理プログラムや、受信した情報等の各種情報等が記憶されると共に、制御部33がプログラム実行時に用いる各種レジスタやフラグが確保されている。
降車案内プログラムには、利用者端末2から受信した案内情報と、走行距離算出部44から得た走行距離情報とに基づいて、ブルートゥース通信部41を制御して、所定のタイミングで、降車案内情報を利用者端末2へ送信させるための手順が記述されている。
ブルートゥース通信部41は、利用者端末2のブルートゥース通信部16と略同一の構成を有しており、利用者端末2から案内情報を受信し、制御部38の制御により、利用者端末2へ降車案内情報を送信する。
操作部42は、テンキーやファンクションキー等からなっている。表示部43は、液晶ディスプレイ等からなっている。
【0039】
通信管理センタ7は、顧客情報等を管理する情報管理サーバ46と、移動通信網9を例えばインターネット8に接続するための接続処理サーバ47と、例えば利用者端末2から送信されてきた電子メールや利用者端末2へ送信された電子メールを蓄積し管理するメールサーバ48とを有している。
情報管理サーバ46(接続処理サーバ47、メールサーバ48)は、ハードウェア上の概略構成は上述した案内処理サーバ25と同様であり、所定の制御プログラムに従って構成各部を制御する制御部と、各種プログラムやデータが記憶される記憶部と、所定のプロトコルに従ってデータ通信を行うための通信部と、操作部とを有している。
情報管理サーバ46の記憶部には、利用者端末2の現在位置情報や、加入者番号、課金情報等が常時更新された状態で記憶されている。
【0040】
次に、図8及び図9を参照して、上記構成のバス利用案内システム1の動作について説明する。
まず、前提として、利用者Bは、バス会社Cが管理する情報提供サービスセンタ3への自身の位置情報の提供を承認し、また、移動通信事業者Dは、情報提供サービスセンタ3からの求めに応じて、情報提供サービスセンタ3へ利用者Bの所有する利用者端末2の位置情報を提供する契約を締結しているものとする。
利用者端末2からは、電源オンの状態では、所定周期で、最寄りの基地局へ利用者端末識別信号が発信され、この基地局の上位局を介して、通信管理センタ7へ利用者端末識別信号が送信される。通信管理センタ7では、情報管理サーバ46の記憶部に、利用者端末2に付与された電話番号に対応した利用者端末位置情報が常に更新された状態で、記憶される。
【0041】
利用者Bが、例えば、X競技場へ行くために路線バスAを利用しようと考え、ターミナルのバス停へ向かうものとする。利用者Bは、バス停の案内板に対して略10m以内の距離に接近する。次に、利用者Bは、電子メールによって、情報提供サービスセンタ3から必要な案内情報を得ようと考えた場合は、利用者端末2を操作して、メーラを起動させる。
利用者Bの操作により、メーラが起動され、制御部13は、表示部18に電子メールアドレズ入力画面を表示させる。ここで、利用者Bは、図9(a)に示すように、利用者端末2を問合せ先通知部4に向けた状態で、ブルートゥース送信キーを押下する。
ブルートゥース送信キーの押下によって、制御部13は、ブルートゥース通信部16に、情報提供サービスセンタ3宛ての電子メールアドレスを問い合わせる問合せ先アドレス要求信号を問合せ先通知部4に送信させる(ステップST11(図8))。
【0042】
問合せ先通知部4では、問合せ先アドレス要求信号を受信すると、制御部33は、記憶部34から、情報提供サービスセンタ3の電子メールアドレス情報を読み出して、利用者端末2へ送信する(ステップST12)。
利用者端末2では、ブルートゥース通信部16を介して情報提供サービスセンタ3の電子メールアドレスを受信すると、制御部13は、表示部18の宛先欄にこの電子メールアドレスを表示させる(ステップST13)。
次に、利用者Bは、X競技場の南ゲートの最寄のバス停を通る路線バスに関する情報を得るために、キーワードとして、「X競技場」と「南ゲート」とを入力する。これにより、制御部13は、表示部18の本文欄にこれらのキーワードを表示させる。
【0043】
次に、利用者Bの操作により、表示部18の画面上に表示された送信キー(不図示)が選択されると、制御部13は、情報提供サービスセンタ3宛てに、案内情報要求情報と、キーワードを含む目的地情報とを送信する(ステップST14)。
これらの案内情報要求情報及び目的地情報は、通信管理センタ7のメールサーバ48の記憶部に一旦蓄積され、情報提供サービスセンタ3へ送信される。
情報提供サービスセンタ3では、利用者端末2から、通信管理センタ7を介して、案内情報要求情報と、例えば複数のキーワードからなる目的地情報とを受け取ると、案内情報作成処理を開始する(ステップST15)。
案内処理サーバ25は、まず、通信管理センタ7に対して、利用者端末位置情報の提供を要求して、情報管理サーバ46からこの利用者端末位置情報を受け取り、利用者端末位置情報に基づいて、利用者Bの現在位置の最寄の停留所を特定し、利用者Bの乗車停留所として記憶部28に記憶する。
【0044】
次に、案内処理サーバ25では、制御部27が、案内情報データベースサーバ26にアクセスして目的地情報に含まれたキーワードに関連付けられた停留所のうち、最適な降車停留所を検索し、さらに、この停留所に停車する全路線バスの行先名と、これらの路線バス利用者Bのうち現在時刻から所定の時間以内に乗車停留所から発車する路線バスの発車時刻と、運行経路(停車する全停留所の名称)と、乗車停留所から降車停留所に至る道のり及び所要時間と、降車停留所から目的地までの徒歩時間とを検索又は演算し、案内情報を作成する。
ここで、もし、対応する情報が検索されなかった場合には、この旨のメッセージを案内情報として作成する。
【0045】
次に、案内処理サーバ25は、作成した案内情報を利用者端末2宛に送信(返信)する(ステップST16)。この案内情報は、通信管理センタ7のメールサーバ48の記憶部に一旦蓄積され、利用者端末2へ送信される。
利用者端末2では、情報提供サービスセンタ3から通信管理センタ7を介して、案内情報を受信すると、制御部13は、表示部18に情報提供サービスセンタ3から受信した案内情報を記憶部14に記憶させる(ステップST17)と共に、表示部18に表示させる。
表示部18には、例えば降車停留所の名称と、この停留所に停車する路線バスの行先名と、路線バスの利用者Bの現在位置の最寄の発車停留所の発時刻と、運行経路(停車する全停留所の名称)と、乗車停留所から降車停留所に至る道のり及び所要時間と、降車停留所から目的地(この例では競技場Xの南ゲート)までの徒歩時間とが表示される。
利用者Bは、この案内情報を確認し、通信制限モードキー(不図示)を押下して、利用者端末2を通信制限モードとした後、所定の路線バスAに乗車する。
【0046】
路線バスAに乗車すると、利用者Bは、図9(b)に示すように、利用者端末2を車載案内サーバ5に向けた状態で、ブルートゥース送信キーを押下する。制御部13は、利用者Bによって、ブルートゥース送信キーが押下されると、ブルートゥース通信部16に、受信した案内情報と、この案内情報に基づく降車案内を要求する降車案内要求信号とを車載案内サーバ5に送信させる(ステップST18)。
車載案内サーバ5では、利用者端末2から案内情報及び降車案内要求信号を受け取ると、制御部38は、案内情報を一旦記憶部39に記憶させる。次に、制御部38は、走行距離計測部44から得られる走行距離情報と、案内情報に含まれる特に乗車停留所から降車停留所に至る道のりとに基づいて、降車案内可否判定処理を行い(ステップST19)、所定のタイミングで、ブルートゥース通信部41を制御して、降車案内情報を、利用者端末2に送信させる(ステップST20)。
制御部38は、乗車停留所から降車停留所に至る道のりと、乗車停留所からの走行距離とを比較し、降車停留所まで所定の距離(例えば300m)以内となったならば、降車案内情報を、利用者端末2に送信させる。
【0047】
利用者端末2では、車載案内サーバ5からブルートゥース通信部16を介して降車案内情報を受け取った場合に、制御部13は、振動部22を制御して振動させ(ステップST21)、利用者Bに降車の準備を促す。これにより、利用者Bは、乗り過ごすことなく、所望の停留所で降車する。
なお、案内処理サーバ25における案内情報作成処理で、キーワードに特定の固有名詞が含まれていなくても、例えば、「歯科」、「日曜往診」、「急患受付」等の言葉が含まれていた場合は、案内処理サーバ25を構成する制御部は、案内情報データベースサーバ26にアクセスして、関連した特定の歯科医院を検索し、かつ、最適な最寄の降車停留所を選択し、この停留所に停車する全路線バスの行先名と、利用者Bの乗車停留所の発時刻と、運行経路(停車する全停留所の名称)と、乗車停留所から降車停留所に至る道のり及び所要時間と、降車停留所から目的地までの徒歩時間とを検索又は演算し、案内情報を作成して利用者端末2へ送信する。
【0048】
このように、この例の構成によれば、利用者Bは、乗車前に、情報提供サービスセンタ3から目的地情報に対応した路線バスの行先名や発車時刻、降車停留所名を含む案内情報を受け取ることによって、目的地を経由する路線バスAに確実に乗車することができ、降車停留所に接近の際には、車載案内サーバ5から降車案内情報を受け取ることによって、例えば不案内な地域でも乗り過ごすことなく、目的の停留所で確実に降車することができる。
しかも、路線バスAの車内では、利用者端末2は、車載案内サーバ5との間で、ブルートゥースを利用した比較的近距離の通信を行うことによって、降車案内情報を受け取るように構成され、例えば一部の医療機器の動作に悪影響を与えるほどの強い電波の送受信を行うことはないので、例えば、同一車内の一部の医療機器の使用者に被害を与えてしまうことはない。
【0049】
また、利用者端末2と情報提供サービスセンタ3との間で、例えば電子メールによって、情報を送受信する場合、1回当りの通信費用は比較的低額(例えば10円未満)で済むので、従来技術を用いた場合に比べて、利用者Bの経済的負担を、軽減することができる。
また、情報提供サービスセンタ3から一旦受信した案内情報は、記憶部14に記憶させて再利用することができるので、利用者Bの経済的負担及び入力作業等の負担を軽減することができる。
また、必要なときに、情報提供サービスセンタ3から遅延なく迅速に案内情報を受け取ることができるので、緊急時にも的確に対応することができる。
また、例えば、電子メールの送受信に関しては、既存のシステムを使用することができるので、比較的安価に構成することができる。
【0050】
また、降車停留所名はもちろん、目的地の正確な施設名や地名等が不明でも、目的地情報として関連するキーワードを情報提供サービスセンタ3へ送信することによって、案内情報を要求して検索させ、最適な最寄の降車停留所名を含む案内情報を得ることができる。
また、利用者端末2から情報提供サービスセンタ3にアクセスする際に、問合せ先通知部4から、情報提供サービスセンタ3の電子メールアドレスを自動的に受け取ることができるので、簡単にかつ迅速に情報提供サービスセンタ3に対して案内情報の提供を要求することができる。
【0051】
また、案内処理サーバ25は、通信管理センタ7から、利用者端末位置情報を受け取り、利用者Bの現在位置の最寄の停留所を特定するように構成されているので、利用者Bは、現在位置を入力する必要がなく、一段と簡単にかつ迅速に情報提供サービスセンタ3に対して案内情報の提供を要求することができる。
また、特定の目的地に向かう場合に限らず、例えば休日に歯科で診療を受けたい場合等、所定の目的を達成するために、情報提供サービスセンタ3に検索を行わせて、最適な路線バスや降車停留所を探すことができる。
また、車載案内サーバ5の制御部は、路線バスAの走行距離に基づいて、降車案内情報を利用者端末へ送信するタイミングを判定するので、正確なタイミングで降車案内情報を送信し、かつ、安価に構成することができる。
【0052】
◇第2実施例
図10は、この発明の第2実施例であるバス利用案内システムの構成を示すブロック図、また、図11は、同システムの利用者端末の構成を示すブロック図である。
この例が上述した第1実施例と大きく異なるところは、第1実施例では、降車案内情報の送信のタイミングを、走行距離に基づいて判定していたのに対して、乗車停留所からの走行時間に基づいて利用者端末の制御部が判定するように構成し、車載案内サーバを廃した点である。
これ以外の構成は、上述した第1実施例の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
【0053】
バス利用案内システム(交通車両利用案内システム)1Aは、図10に示すように、路線バスAの利用者Bが用いる利用者端末2Aと、利用者端末2Aからの要求に応じて路線バスAに間する案内情報を提供する情報提供サービスセンタ(案内情報提供手段)3Aと、情報提供サービスセンタ3Aの問合せ先としての電子メールアドレスやURLを利用者端末2Aへ通知する問合せ先通知部(問合せ先通知手段)4と、利用者端末2Aと情報提供サービスセンタ3Aとを接続するためのネットワーク6とを備えている。
利用者端末2Aは、図11に示すように、制御部13Aと、記憶部14Aと、無線通信部15と、ブルートゥース通信部16と、操作部17と、表示部18と、送話部19と、受話部21と、振動部22と、時間を計測する計時部51とから概略構成されている。
【0054】
この例では、制御部13Aは、降車案内処理プログラム等の記憶部14Aに記憶された各種処理プログラムを実行し、利用者端末本体の構成各部を制御する。
降車案内プログラムには、情報提供サービスセンタ3Aから受信した案内情報と、計時部51によって得られた計時情報とに基づいて、降車案内可否判定処理を行い、所定のタイミングで、振動部22を制御して振動させ、利用者Bに降車の準備を促すための手順が記述されている。これにより、利用者Bは、乗り過ごすことなく、所望の停留所で降車する。
なお、情報提供サービスセンタ3Aが作成し送信する案内情報は、渋滞情報等に基づいて修正された時刻表を含んでいる。
また、計時部51は、現在時刻を計時すると共に、所定の報知時刻に報知信号を制御部13Aへ送る。
【0055】
この例では、制御部13Aは、情報提供サービスセンタ3Aから受信した案内情報のうち、乗車すべき路線バス候補を選択肢として表示部18に表示させ、利用者Bの選択操作によって、所定の路線バスAが選択されると、路線バスAの対応する到着時刻の所定時間前(例えば30秒前)の時刻を報知時刻として計時部51に与え、計時部51から報知信号を受け取ると、振動部22を振動させる。
なお、上記発車時刻及び到着時刻は、修正された時刻表に基づいている。
【0056】
この例の構成によれば、上述した第1実施例と略同一の効果を得ることができる。
加えて、車載案内サーバを廃することができるので、一段と安価に構成することができる。
【0057】
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、交通車両としては、路線バスに限らず路面電車を含む鉄道であっても良い。また、情報提供サービスセンタ3と通信管理センタ7との間の接続は、インターネットに属さない専用無線通信網を用いても良い。
また、ブルートゥースを利用した近距離無線通信に代えて、赤外線通信によっても良い。この場合、利用者端末2と問合せ先通知部4との間の通信距離、及び利用者端末2と車載案内サーバ5との間の通信距離は、いずれも数m(例えば8m)以下に設定するようにしても良い。
【0058】
また、車載案内サーバ5のブルートゥース通信部41を、例えば座席毎に複数配置しても良い。このことは、赤外線通信を行う場合も同様である。これにより、情報の送受信を円滑にかつ確実に行うことができる。
また、問合せ先表示部4において、電子メールアドレス等の通知は表示によって行うものとし、例えば電子メールアドレスの入力は利用者が行うようにしても良い。これによって、システムを一層安価に構成することができる。
また、電子メールアドレスに限らず、ブラウザ起動後、URLを入力して情報提供サービスセンタ3のホームページにアクセスするようにしても良い。
また、案内情報に、路線バスの乗換情報、乗継情報等を含めて提供するようにしても良い。
【0059】
また、例えば複数のバス会社C、C、…が加盟する統括管理組織を設けて、この統括管理組織が情報提供サービスセンタを管理するものとし、複数のバス会社の路線バスのなかからバス会社を問わず最適な路線バス及び降車停留所等を選択可能なように構成しても良い。すなわち、案内処理サーバにおいて、各バス会社からの運行情報等を常時受信し、これらの運行情報等に基づいて、バス会社を問わず、利用者Bの目的地へ至る最適な経路を運行する路線バスを推薦するようにしても良い。
これによって、利用者Bは、迅速にかつ安価に目的地へ向かうことができ、特に緊急時に利用価値が高くなる。
【0060】
また、利用者端末として、携帯電話機を用いる場合について述べたが、例えば簡易型携帯電話(PHS:Personal Handyphone System)端末としての機能を有する通信機器を用いるようにしても良い。これによって、情報提供サービスセンタ3では、一段と精細な利用者端末の位置情報を得ることができる。
また、情報提供サービスセンタ3へ案内情報を要求する際に、利用者端末2の現在位置情報(例えば、近傍のバス停の名称や識別番号等)を同時に送信するようにしても良い。また、問合せ先通知部4にもバス停の識別番号を表示したり、この識別番号を、問合せ先アドレス要求信号を受信した場合に、利用者端末2に送信するようにしても良い。
また、問合せ先通知部4に、利用者Bの接近を検知する赤外線センサを設け、接近検知によって、電子メールアドレス情報送信の準備を開始するようにしても良い。
また、第2実施例において、情報提供サービスセンタ3が案内情報を作成する際に用いる渋滞情報等は、独立した運行管理システムから取得するようにしても良い。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、利用者は、案内情報提供手段から目的地情報に対応した交通車両に関する案内情報を受け取ることによって、目的地を経由する交通車両に確実に乗車することができ、降車場所に接近の際には、車載通信手段から降車案内情報を受け取ることによって、例えば不案内な地域でも乗り過ごすことなく、目的の降車場所で確実に降車することができる。
また、路線バス等の車内では、利用者端末は、車載通信手段との間で、例えばブルートゥースを利用した通信や、赤外線通信等の比較的近距離の通信を行って、例えば降車案内情報を受け取ることによって、例えば一部の医療機器の動作に悪影響を与えるほどの強い電波の送受信を行うことはないので、例えば、同一車内の一部の医療機器の使用者に被害を与えてしまうことはない。
【0062】
また、正確な施設名や地名等が不明でも、目的地情報として関連するキーワードを案内情報提供手段へ送信することによって、案内情報を要求して検索させ、的確な案内情報を得ることができる。
また、利用者端末から案内情報提供手段にアクセスする際に、問合せ先通知手段から、案内情報提供手段の問合せ先情報を自動的に受け取ることによって、簡単にかつ迅速に案内情報提供手段に対して案内情報の提供を要求することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例であるバス利用案内システムの構成を示すブロック図である。
【図2】同システムの利用者端末の構成を示すブロック図である。
【図3】同システムの情報提供サービスセンタの構成を示すブロック図である。
【図4】同情報提供サービスセンタの案内処理サーバの構成を示すブロック図である。
【図5】同システムの問合せ先通知部の構成を示すブロック図である。
【図6】同システムの車載案内サーバの構成を示すブロック図である。
【図7】同システムの通信管理センタの構成を示すブロック図である。
【図8】同システムの動作を説明するための処理手順図である。
【図9】同システムの動作を説明するための説明図である。
【図10】この発明の第2実施例であるバス利用案内システムの構成を示すブロック図である。
【図11】同システムの利用者端末の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、1A バス利用案内システム(交通車両利用案内システム)
2、2A 利用者端末
3、3A 情報提供サービスセンタ(案内情報提供手段)
4 問合せ先通知部(問合せ先通知手段)
5 車載案内サーバ(車載通信手段)
6 ネットワーク
7 通信管理センタ
8 インターネット
9 移動通信網
25 案内処理サーバ
26 案内情報データベースサーバ
A 路線バス(交通車両)
B 利用者

Claims (17)

  1. 定期路線を運行し、複数の停車場で利用者を乗降させる交通車両に関する案内情報を、前記利用者に提供するための交通車両利用案内システムであって、
    前記利用者が用いる移動可能な利用者端末と、前記利用者端末からの要求に応じて前記案内情報を提供する案内情報提供手段とがネットワークを介して通信でき、
    前記交通車両に搭載され、前記利用者端末との間で、少なくとも前記交通車両内での通信が可能な車載通信手段を備え、
    前記利用者端末は、前記ネットワークを介して前記案内情報提供手段に目的地情報を送信して、対応する前記案内情報を要求し、
    前記案内情報提供手段は、前記利用者端末からの要求に応じて、前記ネットワークを介して前記利用者端末に前記案内情報を提供し、
    前記車載通信手段は、前記利用者端末から前記案内情報に基づく降車案内要求を受信すると、前記利用者端末へ降車案内情報を送信する
    ことを特徴とする交通車両利用案内システム。
  2. 前記車載通信手段は、前記利用者端末との間で、通信範囲が前記交通車両の内部及び近傍に限定された近距離通信が可能であることを特徴とする請求項1記載の交通車両利用案内システム。
  3. 前記利用者端末と前記車載通信手段とは、ブルートゥースを利用した通信又は赤外線通信によって、所定の情報の送受信を行うことを特徴とする請求項2記載の交通車両利用案内システム。
  4. 前記目的地情報は、前記目的地に関するキーワードを含むことをことを特徴とする請求項1、2又は3記載の交通車両利用案内システム。
  5. 少なくとも前記交通車両の所定の停車場所に設置され、前記案内情報提供手段の問合せ先情報を通知するための問合せ先通知手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の交通車両利用案内システム。
  6. 前記問合せ先通知手段は、要求に応じて前記利用者端末に対して、前記問合せ先情報を送信することを特徴とする請求項5記載の交通車両利用案内システム。
  7. 前記車載通信手段は、前記交通車両の走行距離に基づいて、目的地に接近した際に、前記降車案内情報を前記利用者端末へ送信することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の交通車両利用案内システム。
  8. 定期路線を運行し、複数の停車場で利用者を乗降させる交通車両に関する案内情報を、前記利用者に提供するための交通車両利用案内システムであって、
    前記利用者が用いる移動可能な利用者端末と、前記利用者端末からの要求に応じて、前記交通車両に関する案内情報を提供する案内情報提供手段とがネットワークを介して通信でき、
    前記利用者端末は、前記ネットワークを介して前記案内情報提供手段に目的地情報を送信して、対応する前記案内情報を要求し、供給された案内情報に基づいて、降車案内の時機を判定し、目的地に接近した際に降車準備を促すための報知を行う
    ことを特徴とする交通車両利用案内システム。
  9. 定期路線を運行し、複数の停車場で利用者を乗降させる交通車両に関する案内情報を、前記利用者に提供するための交通車両利用案内方法であって、
    前記利用者が用いる移動可能な利用者端末と、前記利用者端末からの要求に応じて、前記交通車両に関する案内情報を提供する案内情報提供手段とがネットワークを介して接続されることによって通信が行われ、
    前記利用者端末は、前記ネットワークを介して前記案内情報提供手段に目的地情報を送信して、対応する前記案内情報を要求し、
    前記案内情報提供手段は、前記利用者端末からの要求に応じて、前記ネットワークを介して前記利用者端末に前記案内情報を提供し、
    前記交通車両に搭載され、前記利用者端末との間で、少なくとも前記交通車両内での通信が可能な車載通信手段が、前記利用者端末から、前記案内情報に基づく降車案内要求を受信すると、前記利用者端末へ降車案内情報を送信する
    ことを特徴とする交通車両利用案内方法。
  10. 前記車載通信手段は、前記利用者端末との間で、通信範囲が前記交通車両の内部及び近傍に限定された近距離通信が可能であることを特徴とする請求項9記載の交通車両利用案内方法。
  11. 前記利用者端末と前記車載通信手段とは、ブルートゥースを利用した通信又は赤外線通信によって、所定の情報の送受信を行うことを特徴とする請求項10記載の交通車両利用案内方法。
  12. 前記目的地情報は、前記目的地に関するキーワードを含むことをことを特徴とする請求項9、10又は11記載の交通車両利用案内方法。
  13. 少なくとも前記交通車両の所定の停車場所に設置された問合せ先通知手段が、前記案内情報提供手段の問合せ先情報を通知することを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1に記載の交通車両利用案内方法。
  14. 前記問合せ先通知手段は、要求に応じて前記利用者端末に対して、前記問合せ先情報を送信することを特徴とする請求項13記載の交通車両利用案内方法。
  15. 前記車載通信手段は、前記交通車両の走行距離に基づいて、目的地に接近した際に、前記降車案内情報を前記利用者端末へ送信することを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1に記載の交通車両利用案内方法。
  16. 定期路線を運行し、複数の停車場で利用者を乗降させる交通車両に関する案内情報を、前記利用者に提供するための交通車両利用案内方法であって、
    前記利用者が用いる移動可能な利用者端末と、前記利用者端末からの要求に応じて、前記交通車両に関する案内情報を提供する案内情報提供手段とがネットワークを介して接続されることによって通信が行われ、
    前記利用者端末は、前記ネットワークを介して前記案内情報提供手段に目的地情報を送信して、対応する前記案内情報を要求し、供給された案内情報に基づいて、降車案内の時機を判定し、目的地に接近した際に降車準備を促すための報知を行う
    ことを特徴とする交通車両利用案内方法。
  17. コンピュータに請求項9乃至16のうちいずれか1に記載の交通車両利用案内方法を実行させることを特徴とする交通車両利用案内プログラム。
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