JP2004167706A - インクジェット記録材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】顔料インク、特に、溶剤系顔料インクを用いて印字画像を形成した際、反射光及び透過光いずれにおいても、濃度の高い印字画像を与えるインクジェット記録材料を提供する。
【解決手段】インクジェット方式の記録に用いられる記録材料であって、基材上に多孔質構造のインク受容層を設けたものからなり、該インク受容層中に酸化チタンが0.5〜5質量%含有されていることを特徴とするインクジェット記録材料。
【選択図】 なし
【解決手段】インクジェット方式の記録に用いられる記録材料であって、基材上に多孔質構造のインク受容層を設けたものからなり、該インク受容層中に酸化チタンが0.5〜5質量%含有されていることを特徴とするインクジェット記録材料。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顔料インク、特に、溶剤系顔料インクからなる鮮明な印字画像が形成可能なインクジェット記録材料及びそれを用いた電飾看板であり、反射光、透過光のいずれにおいても鮮明で濃度の高い印字画像が得られるインクジェット記録材料及び電飾看板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、インクジェット技術の向上により、インクジェット方式による画像形成が銀塩写真に比べ安価で、鮮明な印字画像が得られ、しかもプリントサイズの選択が自由であることから、ポスターや広告等の作成に利用されている。このポスターや広告等の場合は、屋内はもちろんのこと屋外での使用が考えられるため、画像形成用インクとしては、耐水性、耐光性にすぐれる油性ないしは溶剤系顔料インクが用いられるようになってきている。この油性ないしは溶剤系顔料インクを用いたインクジェット記録材料としては、例えば、支持体上にアルミナ水和物を含む多孔質層上に、平均凝集粒子径または平均1次粒子径が0.1〜0.5μmの粒子を含む顔料定着層を設けた顔料インク用記録媒体(特許文献1参照)、基材上に耐水膜保持率95%以上の粒子と樹脂とを含む多孔質層からなるインク受容層を設けた記録材(特許文献2参照)、又は支持体上に表面60度鏡面光沢度が10〜30%、特定測定下での中心線平均粗さRaが0.8〜3.0μmであるインク吸収層を設けた顔料インクジェット記録用紙(特許文献3参照)などが提案されている。これらの記録材料は、いずれも、インク定着性、インク吸収性のほか、耐水性や印刷光沢を向上させることを目的としているが、印字画像濃度、特に透過光による印字画像濃度の面で満足できるものでなく、また、これらのものを電飾看板に用いると、インク受容層の持つ光拡散機能が乏しいため、高発色な画像が得られないという問題があり、いまだ満足できるものではなかった。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−78225号公報(特許請求の範囲その他)
【特許文献2】
特開2000−335083号公報(特許請求の範囲その他)
【特許文献3】
特開2001−341409号公報(特許請求の範囲その他)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の記録材料が持つ問題点、すなわち、顔料インク、特に、溶剤系顔料インクを用いて印字画像を形成した際、反射光及び透過光いずれにおいても、濃度の高い印字画像を与えるインクジェット記録材料及びそれを用いた電飾看板を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記のような好ましい特性を有する記録材料の開発について鋭意研究を重ねた結果、酸化チタンを特定量配合する多孔質インク受容層を基材上に設けたインクジェット記録材料を用いるときには、顔料インク、特に、溶剤系顔料インクによるその印字画像は、反射光、透過光のいずれにおいても濃度の高い印字画像を与えることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明によれば、以下に示すインクジェット記録材料及び電飾看板が提供される。
(1)インクジェット方式の記録に用いられる記録材料であって、基材上に多孔質構造のインク受容層を設けたものからなり、該インク受容層中に酸化チタンが0.5〜5質量%含有されていることを特徴とするインクジェット記録材料。
(2)溶剤系顔料インクを用いるインクジェット方式の記録に用いられる記録材料であって、該基材上に多孔質構造のインク受容層を設けたものからなり、該インク受容層中に酸化チタンが0.5〜5質量%含有されていることを特徴とするインクジェット記録材料。
(3)該基材と該インク受容層との間にアンカー層を有することを特徴とする前記(2)に記載のインクジェット記録材料。
(4)前記(1)、(2)又は(3)に記載の透光性インクジェット記録材料の該インク受容層に、インクジェット方式の記録により溶剤系顔料インクにて印字画像を形成し、該印字画像形成面とは反対の面側に光源を設けたことを特徴とする電飾看板。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のインクジェット記録材料は、基材上に多孔質構造のインク受容層を設けたものである。
この場合、基材としては、プラスチックフィルム、合成紙、織布、不織布等が用いられるが、記録物を電飾看板に使用する場合には、基材としては、透明ないし半透明のものを用いる。また、耐水性の点から、基材としては、プラスチックフィルムの使用が好ましいが、表面に耐水性を付与する塗工層を設けた耐水紙も好ましく用いることができる。
【0007】
前記プラスチックフィルムにおいて、そのプラスチック(樹脂)としては、従来公知の各種のものを用いることができる。このようなものには、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ジアセテート系樹脂、トリアセテート系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂及び生分解性樹脂(ポリ乳酸、脂肪族系ポリエステル等)が包含される。
【0008】
基材の厚さは、通常25〜250μmの範囲で選択されるが、プリンターでの搬送面から50〜175μmの範囲のものを用いるのが有利である。
【0009】
前記基材の片面又は両面には、基材とインク受容体との密着性を向上させるため、所望により表面処理を行うことができる。この場合の表面処理としては、例えば、(1)コロナ放電処理やグロー放電処理などの放電処理、(2)プラズマ処理、(3)火炎処理、(4)オゾン処理、(5)紫外線処理や電子線、放射線処理等の電離活性線処理、(6)サンドマット処理やヘアライン処理などの粗面化処理、(7)化学薬品処理、(8)アンカー層形成等が挙げられる。
【0010】
前記アンカー層としては、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂などから形成された樹脂被膜が用いられる。また、アンカー層中に、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、アクリル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン/メラミン/ホルムアルデヒド縮合物等の粒子を0.5〜1質量%配合し、さらなるインク受容層との密着性向上を図ることもできる。このアンカー層の厚さは、通常0.5〜4μmの範囲である。
【0011】
本発明の記録材料においては、基材上には、多孔質構造のインク受容層を形成するが、この場合、多孔質構造のインク受容層の形成方法としては、従来公知の方法、例えば、(1)樹脂と固体粒子とから形成する方法、(2)貧溶剤と良溶剤とからなる混合溶媒に樹脂を分散又は溶解させた塗工液を用いて形成する方法、(3)層中に他の材料を分散させ、溶媒で処理することによりに多孔質層を形成する方法、(4)層中に発泡剤を含有し、発泡剤を発泡させることにより多孔質層を形成する方法などが挙げられるが、本発明の場合、特に(1)樹脂と固体粒子とから形成する方法がインク吸収能力の調整や全光線透過率のコントロールの面でより好ましい。
【0012】
多孔質構造のインク受容層を形成する際に用いる樹脂としては、従来公知の各種の水溶性樹脂や水不溶性樹脂が用いられる。水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリ酢酸ビニル、水溶性ポリエステル及びポリエチレンオキサイドの他、澱粉、カゼイン、ゼラチン、多糖類等の天然高分子、さらに、アクリルアミド共重合体、メラミン樹脂、ポリエーテルポリオール又はその架橋物などが挙げられる。また、水不溶性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、ポリビニルアセタール樹脂等が挙げられる。これらのものは、使用する溶剤系顔料インクの溶剤に応じて適宜選択される。
【0013】
本発明では、インク受容層に含有させる樹脂としては、特に、ポリビニルアセタール樹脂の使用が好ましい。このポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコール(以下、PVAともいう)をアセタール化したものであり、特にPVAにブチルアルデヒドを反応させたポリビニルブチラール樹脂、ホルムアルデヒドを反応させたポリビニルホルマール樹脂又はブチルアルデヒドとホルムアルデヒドを各種比率で反応させた部分ホルマール化ブチラール樹脂(あるいは部分ブチラール化ホルマール樹脂)等がある。中でも、ポリビニルブチラール樹脂は、一般的に溶剤系顔料インクに用いられる溶剤に対して膨潤性・溶解性を示し、インク吸収の面で好ましい。
【0014】
このPVAをブチルアルデヒドやイソブチルアルデヒドによりブチラール化させたポリビニルブチラール樹脂のブチラール化度は、通常50mol%〜81.6mol%のものが用いられるが、インク受容層の耐水性、インク溶剤による樹脂の溶解・膨潤性、基材又は所望により用いられるアンカー層との密着性の面から、好ましいブチラール化度は、60〜81.6mol%の範囲である。ブチラール化度がこの範囲より低いとインク受容層の耐水性が劣り、また、インク溶剤による樹脂の溶解・膨潤性が乏しくなり、インク吸収能力が低下する。
なお、ポリビニルアルコールのブチラール化反応においては、ポリビニルアルコールを完全にブチラール化することはできず、最高ブチラール化度は、81.6mol%である。
【0015】
さらに、このポリビニルブチラール樹脂の重合度は、粒子の保持性やインク溶剤での樹脂の溶解性を考慮し、通常300以上のものを用いるのが好ましい。重合度が300未満であると、粒子の保持性が劣るため粉散りが発生し、また、インク溶剤により樹脂が溶解され易く、インク受容層とした場合、印字部にクラックが発生するという不具合が生じる。粒子保持性、印字部のクラック発生防止または、インク受容層形成性の面から、特に好ましい重合度は600〜2400の範囲である。
【0016】
樹脂とともに、粒子を含有する多孔質構造の受容層において、該粒子としては、従来公知の各種の無機粒子及び有機粒子を用いることができる。無機粒子としては、例えば、シリカ、カオリナイト、タルク、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム、カーボンブラック、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。また、有機樹脂粒子としては、アクリル或いはメタアクリル系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系、ナイロン、ポリスチレン/ブタジエン系、ポリスチレン/アクリル系、ポリスチレン/イソプレン系、ポリスチレン/イソプレン系、メチルメタアクリレート/ブチルメタアクリレート系、メラミン系、ポリカーボネート系、尿素系、エポキシ系、ウレタン系、フェノール系、ジアリルフタレート系、ポリエステル系の粒子等が挙げられる。これらの粒子の平均粒径は0.1〜15μmである。平均粒径がこの範囲よりも小さいと顔料インクがインク受容層中に取り込まれないため定着性が劣り、この範囲を超えるとインク受容層の持つ光拡散機能が低く、電飾看板で使用した場合に、高発色な印字画像を得ることができない。インク定着性及び光拡散機能性の面から、特に好ましい平均粒径は、0.2〜12μmの範囲である。また、粒子として好ましいのは、インク吸収性を有するシリカ、特に平均粒径が5μm以下の合成シリカである。このものを用いることにより顔料インクの定着性と光拡散性の良好なインク受容層を形成することができる。
【0017】
前記樹脂と粒子との配合割合は、質量比で1:1.2〜1:4の範囲である。この範囲より粒子の配合割合が少ないと、多孔質構造を形成できなくなり、その結果、溶剤系顔料インクの吸収性、定着性及び印字画像鮮明性が低下するし、この範囲を超えると、粒子と樹脂の結着力が低すぎ、塗膜が脱落し易く粉散りが生じる。インク吸収性、定着性、印字画像鮮明性や塗膜強度の面から、樹脂と粒子の好ましい配合割合(質量比)は、1:1.5〜1:3の範囲である。
【0018】
本発明のインクジェット記録材料を構成するインク受容層は、多孔質構造であると同時に、酸化チタンを受容層中0.5〜5質量%含有する。酸化チタンの含有割合が、0.5%未満であると、インク受容層内の光拡散能力が乏しく、基材面側から光を照射して印字画像面側から印字画像を観賞した場合の発色性に欠け、5質量%を超えると、全光線透過率が下がりすぎ、基材面側から光を照射して印字画像面側から印字画像を観賞した場合に画像が暗くなり、鮮やかさに欠ける。基材面から光を照射した場合、印字画像部の発色性及び鮮明性の面から、好ましい酸化チタンの配合割合は0.5〜3質量%である。
【0019】
本発明のインクジェット記録材料のインク受容層を好ましく形成するには、前記した成分を適当な溶剤に溶解又は分散させて固形分濃度を10〜50質量%程度に調整したインク受容層形成塗工液を調製し、このインク受容層形成塗工液を、基材又は所望により設けられた基材の表面処理面に、常法に従って、塗布、乾燥する。受容層の厚みは、通常、5〜60μmの範囲である。この範囲より受容層の厚さが厚いと、乾燥工程の時間を長くする必要があり生産性が低下するし、この範囲より薄いと、インク吸収力に欠け、印字部の乾燥に要する時間が長くなる。
このインク受容層形成塗工液には、従来慣用されている各種添加剤、例えば潤滑剤、安定剤、粘度調整剤等を添加することができる。
【0020】
本発明の記録材料は、水性系、溶剤系あるいは油性系の顔料インク、特に、溶剤系顔料インクを用いるインクジェット記録方式の記録材料(記録媒体)として用いられる。
【0021】
本明細書で言う溶剤系顔料インクとは、顔料を有機溶剤中に分散させて形成されたインクを意味する。このインクにおいて、着色剤として用いられる顔料としては、例えば以下のものが挙げられる。
アルミニウム粉、ブロンズ粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄、亜鉛華、アルミナホワイト、べんがら、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、群青、黄鉛、コバルトブルー、紺青等の無機顔料、ファストエローG、ファストエロー10G、ジスアゾエローAAA、ジスアゾエローAAMX、ジスアゾエローAAOT、ジスアゾエローAAOA、オルトニトロアニリンオレンジ、ジニトロアニリンオレンジ、ジスアゾオレンジ、ジスアゾオレンジPMP、バルカンオレンジ、トルイジンレッド、塩素化パラレッド、ナフトールカーミンFB、ナフトールレッドM、ブリリアントファストスカーレッド、ナフトールレッド23、ピラゾロンレッド、バリウムレッド2B、カルシウムレッド2B、ストロンチウムレッド2B、マンガンレッド2B、バリウムリソールレッド、レーキレッドC、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3Bレート、レーキボルドー10B、アンソシン3Bレーキ、アンソシン5Bレーキ、ローダミン6Gレーキ、エオシンレーキ、ナフトールレッドFGR、ローダミンBレーキ、メチルバイオレットレーキ、キナクリドンレッドk、ジオキサジンバイオレット、ビクトリアピュアブルーBOレーキ、ベーシックブルー5Bレーキ、ベーシックブルー6Gレーキ、フタロシアンブルー、ファストスカイブルー、アルカリブルーGトーナー、アルカリブルーRトーナー、ピーコックブルーレーキ、レフレックスブルー2G、レフレックスブルーR、ブリリアントグリーンレーキ、ダイヤモンドグリーンチオフラビンレーキ、フタロシアニングリーンG、グリーンゴールド、フタロシアニングリーンY、アニリンブラック、ボーンブラック、昼光蛍光顔料、パール顔料等。
【0022】
前記インクにおいて、顔料を分散させるための有機溶剤としては、従来公知の各種のもの、例えば、以下のものが挙げられる。
【0023】
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等のグリコールないしトリオール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル類ないしグリコールエーテルモノエステル類、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、トリデシルアルコール、シクロヘキシルアルコール、2−メチルシクロヘキシルアルコール等のアルコール類、n−ヘキサン、n−ペプタン、ゴム揮発油、ミネラルスピリッツ等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ1号、ソルベントナフサ2号、ソルベントナフサ3号、ソルベッソ100、ソルベッソ150、テトラリン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸イソプロピレン、酢酸n−ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、ジアセトンアルコール等のケトン類等。
【0024】
前記溶剤系顔料インクには、必要に応じて各種の補助成分を添加することができる。例えば、該インクには、保存安定性、耐擦過性等を向上させる目的で、ポリアクリル酸エステル、アマニ油変性アルキッド樹脂、ポリスチレン、ロジン系樹脂、テンペンフェノール系樹脂、アルキルフェノール変性キシレン系樹脂などの樹脂を添加することができる他、可塑剤、ワックス、ドライヤー、分散剤、増粘剤、ゲル化剤、チキソトロピー付与剤、消泡剤、抑泡剤、沈降防止剤、皮張り防止剤、乾燥抑制剤、酸化防止剤、平滑剤、防カビ剤、紫外線吸収剤、つや消し剤、帯電防止剤、安定剤、難燃剤、表面張力調節剤、界面活性剤、粘度調節剤などの添加剤を配合することができる。
【0025】
前記溶剤系顔料インクにおいて、前記した顔料、有機溶剤及びその他の成分は、それぞれ、単独で用いていもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。溶剤系顔料インクにおいて、地球環境及び作業環境の面から、その溶剤としては、ジプロピレングリコールメチルエーテル、1−(2−メトキシプロポキシ)−2−ポロパノール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、n−ブチルアセテート等のグリコールエーテル類を用いるのが好ましい。
【0026】
【実施例】
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、インクジェット用記録材料の物性は、次に示す方法に従って評価した。
【0027】
(1)印字性
ローランドディー.ジー.社製インクジェットプリンター(SOLJET SC−500)でブラック(Bk)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)のベタ印字画像を隣り合わせに出力し、24時間常温にて乾燥させた後、印字画像のニジミを目視にて以下の基準で評価した。
○…互いの境界にてニジミが生じない。
△…わずかに互いの境界にニジミが生じる。
×…境界が識別できないほどニジミが生じる。
【0028】
(2)反射印字画像濃度及び透過印字画像濃度
ローランドディー.ジー社製インクジェットプリンター(SOLJET SC−500)でブラック(Bk)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)のベタ印字画像を出力し、24時間常温にて乾燥させた後、反射画像濃度を蛍光灯下で、また、透過印字画像濃度を支持体側から光を照射した状態において、その反射印字画像濃度及び透過印字画像濃度を目視にて以下の基準で評価した。
◎…極めて発色性が高く、鮮明な画質である。
○…高発色で鮮明な画質である。
△…発色性はやや劣るものの、実用上問題のない画質である。
×…発色性に乏しく、くすんだ画質である。
【0029】
(3)耐水性
ローランドディー.ジー.社製インクジェットプリンター(SOLJET SC−500)でブラック(Bk)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)各色ベタ印字画像を出力し、24時間常温にて乾燥させた後、印字画像部を水に浸した脱脂綿でこすり、色落ちが発生する回数を測定し以下の基準で判定を行った。
○…100回こすっても色落ちの発生なし。
△…100回こすると、若干色落ちが発生する。
×…50回以下でも色落ちが発生する。
【0030】
実施例1
ポリビニルブチラール(電気化学工業社製、製品名:デンカブチラール#3000−2、重合度700、ブチラール化度79mol%)8.5質量部、合成シリカ(平均粒径3.0μm)14.5質量部、酸化チタン(平均粒径0.28μm)0.2質量部、メチルエチルケトン51.8質量部、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート25.0質量部とを混合し、ホモジナイザーを用いて6000rpmで20分間分散してインク受容層形成塗液を調製した。
次に、厚さ100μmのあらかじめ易接着処理された透明ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、前記塗工液を塗布し、110℃のオーブンで5分間加熱乾燥して、厚さ35μmの多孔質構造の受容層を形成させた。このものの物性を表1に示す。
【0031】
実施例2
実施例1において、ポリビニルブチラールを、積水化学工業社製、製品名:エスレックBMS(重合度800、ブチラール化度73mol%)にした以外は、全て実施例1と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0032】
実施例3
実施例2において、合成シリカを、平均粒径3.0μmの合成シリカ8.7質量部と平均粒径2.2μmの合成シリカ5.8質量部との混合物にした以外は、全て実施例2と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0033】
実施例4
実施例2において、酸化チタンの配合割合を1質量部とした以外は、全て実施例2と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0034】
実施例5
実施例2において、ポリビニルブチラールを、セルロースアセテートブチレート(イーストマンケミカル社製、製品名:CAB−381−2)にした以外は、全て実施例2と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0035】
実施例6
実施例2において、ポリビニルブチラールに代えて、セルロースアセテートプロピオネート(イーストマンケミカル社製、製品名:CAP−482−0.5)を用いた以外は、全て実施例2と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0036】
実施例7
水61.3質量部、エチルアルコール15.0質量部、合成シリカ(平均粒径3.0μm)14.5質量部、酸化チタン(平均粒径0.28μm)0.2質量部を、ホモジナイザーを用いて6000rpmで20分間分散し、分散液を作成した。この分散液に、ポリビニルアルコール(日本合成社製、製品名:KH−17)8.5質量部、メラミン系架橋剤(住友化学工業社製、製品名:Sumitex Resin M−3、固形分80%)0.5質量部を混合溶解し、次いで実施例1と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0037】
実施例8
水50.9質量部、エチルアルコール15.0質量部、合成シリカ(平均粒径3.0μm)14.5質量部、酸化チタン(平均粒径0.28μm)0.2質量部を、ホモジナイザーを用いて6000rpmで20分間分散し、分散液を作成した。この分散液に、アクリルエマルジョン(クラリアントポリマー社製、製品名:モビニール718、固形分45wt%)18.9質量部、メラミン系架橋剤(住友化学工業社製、製品名:Sumitex Resin M−3、固形分80%)0.5質量部を混合し、次いで、実施例1と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0038】
実施例9
実施例2において、基材を昜接着処理された透明ポリエチレンテレフタレートフィルムに代えて、未処理の透明ポリエチレンテレフタレートを用いた以外は、全て実施例2と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0039】
実施例10
実施例2において、厚さ3μmのアクリル樹脂(Tg:−5℃)からなるアンカー層を基材上に設けた以外は、全て実施例2と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0040】
比較例1〜比較例8
実施例1〜8において、酸化チタンを配合しなかった以外は、全て実施例1〜8と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0041】
比較例9
実施例1において、合成シリカを配合しなかった(インク受容層を多孔質としなかった)以外は、全て実施例1と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0042】
比較例10
実施例2において、酸化チタンの配合割合を2質量部(インク受容層中の酸化チタン配合割合8質量%)とした以外は、全て実施例2と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
実施例2、9及び10で作製した記録材料の塗膜表面にセロテープ(R)を貼付け、セロテープ(R)の上を親指の腹の部分で10回擦り圧着させた後、瞬間的にセロテープ(R)を剥離した結果、実施例10は全く剥離しなかったが、実施例2及び9は塗膜の剥離面積が1/4以下であった。
【0045】
実施例8および比較例8で作製した記録材料の塗膜表面に、ヒューレットパッカード社製インクジェットプロッター(designjet 2500cp)でブラック(Bk)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の各水性顔料インクでベタ印字画像を出力し、24時間常温にて乾燥させた後、反射画像濃度を蛍光灯下で、また、透過印字画像濃度を支持体側から光を照射した状態において、その反射印字画像濃度および透過印字画像濃度を目視にて評価したところ、実施例8のものは、比較例8に比べ、反射印字画像濃度および透過印字画像濃度のいずれにおいても画像濃度が高いものであった。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、顔料インク、特に、溶剤系顔料インクを用い、インクジェット方式で記録することにより、ニジミがなく、高濃度で高品質の印字画像を与える記録材料が提供される。
また、本発明による基材が透明な記録材料に対して、溶剤系顔料インクを用いてインクジェット方式で記録した記録物は、そのインク受容層側とは反対のその基材側から光を照射することにより、高濃度で高品質の印字画像を与える電飾看板として好適のものである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、顔料インク、特に、溶剤系顔料インクからなる鮮明な印字画像が形成可能なインクジェット記録材料及びそれを用いた電飾看板であり、反射光、透過光のいずれにおいても鮮明で濃度の高い印字画像が得られるインクジェット記録材料及び電飾看板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、インクジェット技術の向上により、インクジェット方式による画像形成が銀塩写真に比べ安価で、鮮明な印字画像が得られ、しかもプリントサイズの選択が自由であることから、ポスターや広告等の作成に利用されている。このポスターや広告等の場合は、屋内はもちろんのこと屋外での使用が考えられるため、画像形成用インクとしては、耐水性、耐光性にすぐれる油性ないしは溶剤系顔料インクが用いられるようになってきている。この油性ないしは溶剤系顔料インクを用いたインクジェット記録材料としては、例えば、支持体上にアルミナ水和物を含む多孔質層上に、平均凝集粒子径または平均1次粒子径が0.1〜0.5μmの粒子を含む顔料定着層を設けた顔料インク用記録媒体(特許文献1参照)、基材上に耐水膜保持率95%以上の粒子と樹脂とを含む多孔質層からなるインク受容層を設けた記録材(特許文献2参照)、又は支持体上に表面60度鏡面光沢度が10〜30%、特定測定下での中心線平均粗さRaが0.8〜3.0μmであるインク吸収層を設けた顔料インクジェット記録用紙(特許文献3参照)などが提案されている。これらの記録材料は、いずれも、インク定着性、インク吸収性のほか、耐水性や印刷光沢を向上させることを目的としているが、印字画像濃度、特に透過光による印字画像濃度の面で満足できるものでなく、また、これらのものを電飾看板に用いると、インク受容層の持つ光拡散機能が乏しいため、高発色な画像が得られないという問題があり、いまだ満足できるものではなかった。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−78225号公報(特許請求の範囲その他)
【特許文献2】
特開2000−335083号公報(特許請求の範囲その他)
【特許文献3】
特開2001−341409号公報(特許請求の範囲その他)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の記録材料が持つ問題点、すなわち、顔料インク、特に、溶剤系顔料インクを用いて印字画像を形成した際、反射光及び透過光いずれにおいても、濃度の高い印字画像を与えるインクジェット記録材料及びそれを用いた電飾看板を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記のような好ましい特性を有する記録材料の開発について鋭意研究を重ねた結果、酸化チタンを特定量配合する多孔質インク受容層を基材上に設けたインクジェット記録材料を用いるときには、顔料インク、特に、溶剤系顔料インクによるその印字画像は、反射光、透過光のいずれにおいても濃度の高い印字画像を与えることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明によれば、以下に示すインクジェット記録材料及び電飾看板が提供される。
(1)インクジェット方式の記録に用いられる記録材料であって、基材上に多孔質構造のインク受容層を設けたものからなり、該インク受容層中に酸化チタンが0.5〜5質量%含有されていることを特徴とするインクジェット記録材料。
(2)溶剤系顔料インクを用いるインクジェット方式の記録に用いられる記録材料であって、該基材上に多孔質構造のインク受容層を設けたものからなり、該インク受容層中に酸化チタンが0.5〜5質量%含有されていることを特徴とするインクジェット記録材料。
(3)該基材と該インク受容層との間にアンカー層を有することを特徴とする前記(2)に記載のインクジェット記録材料。
(4)前記(1)、(2)又は(3)に記載の透光性インクジェット記録材料の該インク受容層に、インクジェット方式の記録により溶剤系顔料インクにて印字画像を形成し、該印字画像形成面とは反対の面側に光源を設けたことを特徴とする電飾看板。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のインクジェット記録材料は、基材上に多孔質構造のインク受容層を設けたものである。
この場合、基材としては、プラスチックフィルム、合成紙、織布、不織布等が用いられるが、記録物を電飾看板に使用する場合には、基材としては、透明ないし半透明のものを用いる。また、耐水性の点から、基材としては、プラスチックフィルムの使用が好ましいが、表面に耐水性を付与する塗工層を設けた耐水紙も好ましく用いることができる。
【0007】
前記プラスチックフィルムにおいて、そのプラスチック(樹脂)としては、従来公知の各種のものを用いることができる。このようなものには、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ジアセテート系樹脂、トリアセテート系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂及び生分解性樹脂(ポリ乳酸、脂肪族系ポリエステル等)が包含される。
【0008】
基材の厚さは、通常25〜250μmの範囲で選択されるが、プリンターでの搬送面から50〜175μmの範囲のものを用いるのが有利である。
【0009】
前記基材の片面又は両面には、基材とインク受容体との密着性を向上させるため、所望により表面処理を行うことができる。この場合の表面処理としては、例えば、(1)コロナ放電処理やグロー放電処理などの放電処理、(2)プラズマ処理、(3)火炎処理、(4)オゾン処理、(5)紫外線処理や電子線、放射線処理等の電離活性線処理、(6)サンドマット処理やヘアライン処理などの粗面化処理、(7)化学薬品処理、(8)アンカー層形成等が挙げられる。
【0010】
前記アンカー層としては、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂などから形成された樹脂被膜が用いられる。また、アンカー層中に、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、アクリル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン/メラミン/ホルムアルデヒド縮合物等の粒子を0.5〜1質量%配合し、さらなるインク受容層との密着性向上を図ることもできる。このアンカー層の厚さは、通常0.5〜4μmの範囲である。
【0011】
本発明の記録材料においては、基材上には、多孔質構造のインク受容層を形成するが、この場合、多孔質構造のインク受容層の形成方法としては、従来公知の方法、例えば、(1)樹脂と固体粒子とから形成する方法、(2)貧溶剤と良溶剤とからなる混合溶媒に樹脂を分散又は溶解させた塗工液を用いて形成する方法、(3)層中に他の材料を分散させ、溶媒で処理することによりに多孔質層を形成する方法、(4)層中に発泡剤を含有し、発泡剤を発泡させることにより多孔質層を形成する方法などが挙げられるが、本発明の場合、特に(1)樹脂と固体粒子とから形成する方法がインク吸収能力の調整や全光線透過率のコントロールの面でより好ましい。
【0012】
多孔質構造のインク受容層を形成する際に用いる樹脂としては、従来公知の各種の水溶性樹脂や水不溶性樹脂が用いられる。水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリ酢酸ビニル、水溶性ポリエステル及びポリエチレンオキサイドの他、澱粉、カゼイン、ゼラチン、多糖類等の天然高分子、さらに、アクリルアミド共重合体、メラミン樹脂、ポリエーテルポリオール又はその架橋物などが挙げられる。また、水不溶性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、ポリビニルアセタール樹脂等が挙げられる。これらのものは、使用する溶剤系顔料インクの溶剤に応じて適宜選択される。
【0013】
本発明では、インク受容層に含有させる樹脂としては、特に、ポリビニルアセタール樹脂の使用が好ましい。このポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコール(以下、PVAともいう)をアセタール化したものであり、特にPVAにブチルアルデヒドを反応させたポリビニルブチラール樹脂、ホルムアルデヒドを反応させたポリビニルホルマール樹脂又はブチルアルデヒドとホルムアルデヒドを各種比率で反応させた部分ホルマール化ブチラール樹脂(あるいは部分ブチラール化ホルマール樹脂)等がある。中でも、ポリビニルブチラール樹脂は、一般的に溶剤系顔料インクに用いられる溶剤に対して膨潤性・溶解性を示し、インク吸収の面で好ましい。
【0014】
このPVAをブチルアルデヒドやイソブチルアルデヒドによりブチラール化させたポリビニルブチラール樹脂のブチラール化度は、通常50mol%〜81.6mol%のものが用いられるが、インク受容層の耐水性、インク溶剤による樹脂の溶解・膨潤性、基材又は所望により用いられるアンカー層との密着性の面から、好ましいブチラール化度は、60〜81.6mol%の範囲である。ブチラール化度がこの範囲より低いとインク受容層の耐水性が劣り、また、インク溶剤による樹脂の溶解・膨潤性が乏しくなり、インク吸収能力が低下する。
なお、ポリビニルアルコールのブチラール化反応においては、ポリビニルアルコールを完全にブチラール化することはできず、最高ブチラール化度は、81.6mol%である。
【0015】
さらに、このポリビニルブチラール樹脂の重合度は、粒子の保持性やインク溶剤での樹脂の溶解性を考慮し、通常300以上のものを用いるのが好ましい。重合度が300未満であると、粒子の保持性が劣るため粉散りが発生し、また、インク溶剤により樹脂が溶解され易く、インク受容層とした場合、印字部にクラックが発生するという不具合が生じる。粒子保持性、印字部のクラック発生防止または、インク受容層形成性の面から、特に好ましい重合度は600〜2400の範囲である。
【0016】
樹脂とともに、粒子を含有する多孔質構造の受容層において、該粒子としては、従来公知の各種の無機粒子及び有機粒子を用いることができる。無機粒子としては、例えば、シリカ、カオリナイト、タルク、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム、カーボンブラック、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。また、有機樹脂粒子としては、アクリル或いはメタアクリル系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系、ナイロン、ポリスチレン/ブタジエン系、ポリスチレン/アクリル系、ポリスチレン/イソプレン系、ポリスチレン/イソプレン系、メチルメタアクリレート/ブチルメタアクリレート系、メラミン系、ポリカーボネート系、尿素系、エポキシ系、ウレタン系、フェノール系、ジアリルフタレート系、ポリエステル系の粒子等が挙げられる。これらの粒子の平均粒径は0.1〜15μmである。平均粒径がこの範囲よりも小さいと顔料インクがインク受容層中に取り込まれないため定着性が劣り、この範囲を超えるとインク受容層の持つ光拡散機能が低く、電飾看板で使用した場合に、高発色な印字画像を得ることができない。インク定着性及び光拡散機能性の面から、特に好ましい平均粒径は、0.2〜12μmの範囲である。また、粒子として好ましいのは、インク吸収性を有するシリカ、特に平均粒径が5μm以下の合成シリカである。このものを用いることにより顔料インクの定着性と光拡散性の良好なインク受容層を形成することができる。
【0017】
前記樹脂と粒子との配合割合は、質量比で1:1.2〜1:4の範囲である。この範囲より粒子の配合割合が少ないと、多孔質構造を形成できなくなり、その結果、溶剤系顔料インクの吸収性、定着性及び印字画像鮮明性が低下するし、この範囲を超えると、粒子と樹脂の結着力が低すぎ、塗膜が脱落し易く粉散りが生じる。インク吸収性、定着性、印字画像鮮明性や塗膜強度の面から、樹脂と粒子の好ましい配合割合(質量比)は、1:1.5〜1:3の範囲である。
【0018】
本発明のインクジェット記録材料を構成するインク受容層は、多孔質構造であると同時に、酸化チタンを受容層中0.5〜5質量%含有する。酸化チタンの含有割合が、0.5%未満であると、インク受容層内の光拡散能力が乏しく、基材面側から光を照射して印字画像面側から印字画像を観賞した場合の発色性に欠け、5質量%を超えると、全光線透過率が下がりすぎ、基材面側から光を照射して印字画像面側から印字画像を観賞した場合に画像が暗くなり、鮮やかさに欠ける。基材面から光を照射した場合、印字画像部の発色性及び鮮明性の面から、好ましい酸化チタンの配合割合は0.5〜3質量%である。
【0019】
本発明のインクジェット記録材料のインク受容層を好ましく形成するには、前記した成分を適当な溶剤に溶解又は分散させて固形分濃度を10〜50質量%程度に調整したインク受容層形成塗工液を調製し、このインク受容層形成塗工液を、基材又は所望により設けられた基材の表面処理面に、常法に従って、塗布、乾燥する。受容層の厚みは、通常、5〜60μmの範囲である。この範囲より受容層の厚さが厚いと、乾燥工程の時間を長くする必要があり生産性が低下するし、この範囲より薄いと、インク吸収力に欠け、印字部の乾燥に要する時間が長くなる。
このインク受容層形成塗工液には、従来慣用されている各種添加剤、例えば潤滑剤、安定剤、粘度調整剤等を添加することができる。
【0020】
本発明の記録材料は、水性系、溶剤系あるいは油性系の顔料インク、特に、溶剤系顔料インクを用いるインクジェット記録方式の記録材料(記録媒体)として用いられる。
【0021】
本明細書で言う溶剤系顔料インクとは、顔料を有機溶剤中に分散させて形成されたインクを意味する。このインクにおいて、着色剤として用いられる顔料としては、例えば以下のものが挙げられる。
アルミニウム粉、ブロンズ粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄、亜鉛華、アルミナホワイト、べんがら、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、群青、黄鉛、コバルトブルー、紺青等の無機顔料、ファストエローG、ファストエロー10G、ジスアゾエローAAA、ジスアゾエローAAMX、ジスアゾエローAAOT、ジスアゾエローAAOA、オルトニトロアニリンオレンジ、ジニトロアニリンオレンジ、ジスアゾオレンジ、ジスアゾオレンジPMP、バルカンオレンジ、トルイジンレッド、塩素化パラレッド、ナフトールカーミンFB、ナフトールレッドM、ブリリアントファストスカーレッド、ナフトールレッド23、ピラゾロンレッド、バリウムレッド2B、カルシウムレッド2B、ストロンチウムレッド2B、マンガンレッド2B、バリウムリソールレッド、レーキレッドC、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3Bレート、レーキボルドー10B、アンソシン3Bレーキ、アンソシン5Bレーキ、ローダミン6Gレーキ、エオシンレーキ、ナフトールレッドFGR、ローダミンBレーキ、メチルバイオレットレーキ、キナクリドンレッドk、ジオキサジンバイオレット、ビクトリアピュアブルーBOレーキ、ベーシックブルー5Bレーキ、ベーシックブルー6Gレーキ、フタロシアンブルー、ファストスカイブルー、アルカリブルーGトーナー、アルカリブルーRトーナー、ピーコックブルーレーキ、レフレックスブルー2G、レフレックスブルーR、ブリリアントグリーンレーキ、ダイヤモンドグリーンチオフラビンレーキ、フタロシアニングリーンG、グリーンゴールド、フタロシアニングリーンY、アニリンブラック、ボーンブラック、昼光蛍光顔料、パール顔料等。
【0022】
前記インクにおいて、顔料を分散させるための有機溶剤としては、従来公知の各種のもの、例えば、以下のものが挙げられる。
【0023】
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等のグリコールないしトリオール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル類ないしグリコールエーテルモノエステル類、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、トリデシルアルコール、シクロヘキシルアルコール、2−メチルシクロヘキシルアルコール等のアルコール類、n−ヘキサン、n−ペプタン、ゴム揮発油、ミネラルスピリッツ等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ1号、ソルベントナフサ2号、ソルベントナフサ3号、ソルベッソ100、ソルベッソ150、テトラリン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸イソプロピレン、酢酸n−ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、ジアセトンアルコール等のケトン類等。
【0024】
前記溶剤系顔料インクには、必要に応じて各種の補助成分を添加することができる。例えば、該インクには、保存安定性、耐擦過性等を向上させる目的で、ポリアクリル酸エステル、アマニ油変性アルキッド樹脂、ポリスチレン、ロジン系樹脂、テンペンフェノール系樹脂、アルキルフェノール変性キシレン系樹脂などの樹脂を添加することができる他、可塑剤、ワックス、ドライヤー、分散剤、増粘剤、ゲル化剤、チキソトロピー付与剤、消泡剤、抑泡剤、沈降防止剤、皮張り防止剤、乾燥抑制剤、酸化防止剤、平滑剤、防カビ剤、紫外線吸収剤、つや消し剤、帯電防止剤、安定剤、難燃剤、表面張力調節剤、界面活性剤、粘度調節剤などの添加剤を配合することができる。
【0025】
前記溶剤系顔料インクにおいて、前記した顔料、有機溶剤及びその他の成分は、それぞれ、単独で用いていもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。溶剤系顔料インクにおいて、地球環境及び作業環境の面から、その溶剤としては、ジプロピレングリコールメチルエーテル、1−(2−メトキシプロポキシ)−2−ポロパノール、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、n−ブチルアセテート等のグリコールエーテル類を用いるのが好ましい。
【0026】
【実施例】
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、インクジェット用記録材料の物性は、次に示す方法に従って評価した。
【0027】
(1)印字性
ローランドディー.ジー.社製インクジェットプリンター(SOLJET SC−500)でブラック(Bk)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)のベタ印字画像を隣り合わせに出力し、24時間常温にて乾燥させた後、印字画像のニジミを目視にて以下の基準で評価した。
○…互いの境界にてニジミが生じない。
△…わずかに互いの境界にニジミが生じる。
×…境界が識別できないほどニジミが生じる。
【0028】
(2)反射印字画像濃度及び透過印字画像濃度
ローランドディー.ジー社製インクジェットプリンター(SOLJET SC−500)でブラック(Bk)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)のベタ印字画像を出力し、24時間常温にて乾燥させた後、反射画像濃度を蛍光灯下で、また、透過印字画像濃度を支持体側から光を照射した状態において、その反射印字画像濃度及び透過印字画像濃度を目視にて以下の基準で評価した。
◎…極めて発色性が高く、鮮明な画質である。
○…高発色で鮮明な画質である。
△…発色性はやや劣るものの、実用上問題のない画質である。
×…発色性に乏しく、くすんだ画質である。
【0029】
(3)耐水性
ローランドディー.ジー.社製インクジェットプリンター(SOLJET SC−500)でブラック(Bk)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)各色ベタ印字画像を出力し、24時間常温にて乾燥させた後、印字画像部を水に浸した脱脂綿でこすり、色落ちが発生する回数を測定し以下の基準で判定を行った。
○…100回こすっても色落ちの発生なし。
△…100回こすると、若干色落ちが発生する。
×…50回以下でも色落ちが発生する。
【0030】
実施例1
ポリビニルブチラール(電気化学工業社製、製品名:デンカブチラール#3000−2、重合度700、ブチラール化度79mol%)8.5質量部、合成シリカ(平均粒径3.0μm)14.5質量部、酸化チタン(平均粒径0.28μm)0.2質量部、メチルエチルケトン51.8質量部、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート25.0質量部とを混合し、ホモジナイザーを用いて6000rpmで20分間分散してインク受容層形成塗液を調製した。
次に、厚さ100μmのあらかじめ易接着処理された透明ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、前記塗工液を塗布し、110℃のオーブンで5分間加熱乾燥して、厚さ35μmの多孔質構造の受容層を形成させた。このものの物性を表1に示す。
【0031】
実施例2
実施例1において、ポリビニルブチラールを、積水化学工業社製、製品名:エスレックBMS(重合度800、ブチラール化度73mol%)にした以外は、全て実施例1と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0032】
実施例3
実施例2において、合成シリカを、平均粒径3.0μmの合成シリカ8.7質量部と平均粒径2.2μmの合成シリカ5.8質量部との混合物にした以外は、全て実施例2と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0033】
実施例4
実施例2において、酸化チタンの配合割合を1質量部とした以外は、全て実施例2と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0034】
実施例5
実施例2において、ポリビニルブチラールを、セルロースアセテートブチレート(イーストマンケミカル社製、製品名:CAB−381−2)にした以外は、全て実施例2と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0035】
実施例6
実施例2において、ポリビニルブチラールに代えて、セルロースアセテートプロピオネート(イーストマンケミカル社製、製品名:CAP−482−0.5)を用いた以外は、全て実施例2と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0036】
実施例7
水61.3質量部、エチルアルコール15.0質量部、合成シリカ(平均粒径3.0μm)14.5質量部、酸化チタン(平均粒径0.28μm)0.2質量部を、ホモジナイザーを用いて6000rpmで20分間分散し、分散液を作成した。この分散液に、ポリビニルアルコール(日本合成社製、製品名:KH−17)8.5質量部、メラミン系架橋剤(住友化学工業社製、製品名:Sumitex Resin M−3、固形分80%)0.5質量部を混合溶解し、次いで実施例1と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0037】
実施例8
水50.9質量部、エチルアルコール15.0質量部、合成シリカ(平均粒径3.0μm)14.5質量部、酸化チタン(平均粒径0.28μm)0.2質量部を、ホモジナイザーを用いて6000rpmで20分間分散し、分散液を作成した。この分散液に、アクリルエマルジョン(クラリアントポリマー社製、製品名:モビニール718、固形分45wt%)18.9質量部、メラミン系架橋剤(住友化学工業社製、製品名:Sumitex Resin M−3、固形分80%)0.5質量部を混合し、次いで、実施例1と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0038】
実施例9
実施例2において、基材を昜接着処理された透明ポリエチレンテレフタレートフィルムに代えて、未処理の透明ポリエチレンテレフタレートを用いた以外は、全て実施例2と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0039】
実施例10
実施例2において、厚さ3μmのアクリル樹脂(Tg:−5℃)からなるアンカー層を基材上に設けた以外は、全て実施例2と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0040】
比較例1〜比較例8
実施例1〜8において、酸化チタンを配合しなかった以外は、全て実施例1〜8と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0041】
比較例9
実施例1において、合成シリカを配合しなかった(インク受容層を多孔質としなかった)以外は、全て実施例1と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0042】
比較例10
実施例2において、酸化チタンの配合割合を2質量部(インク受容層中の酸化チタン配合割合8質量%)とした以外は、全て実施例2と同様にして記録材料を作製した。このものの物性を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
実施例2、9及び10で作製した記録材料の塗膜表面にセロテープ(R)を貼付け、セロテープ(R)の上を親指の腹の部分で10回擦り圧着させた後、瞬間的にセロテープ(R)を剥離した結果、実施例10は全く剥離しなかったが、実施例2及び9は塗膜の剥離面積が1/4以下であった。
【0045】
実施例8および比較例8で作製した記録材料の塗膜表面に、ヒューレットパッカード社製インクジェットプロッター(designjet 2500cp)でブラック(Bk)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の各水性顔料インクでベタ印字画像を出力し、24時間常温にて乾燥させた後、反射画像濃度を蛍光灯下で、また、透過印字画像濃度を支持体側から光を照射した状態において、その反射印字画像濃度および透過印字画像濃度を目視にて評価したところ、実施例8のものは、比較例8に比べ、反射印字画像濃度および透過印字画像濃度のいずれにおいても画像濃度が高いものであった。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、顔料インク、特に、溶剤系顔料インクを用い、インクジェット方式で記録することにより、ニジミがなく、高濃度で高品質の印字画像を与える記録材料が提供される。
また、本発明による基材が透明な記録材料に対して、溶剤系顔料インクを用いてインクジェット方式で記録した記録物は、そのインク受容層側とは反対のその基材側から光を照射することにより、高濃度で高品質の印字画像を与える電飾看板として好適のものである。
Claims (4)
- インクジェット方式の記録に用いられる記録材料であって、基材上に多孔質構造のインク受容層を設けたものからなり、該インク受容層中に酸化チタンが0.5〜5質量%含有されていることを特徴とするインクジェット記録材料。
- 溶剤系顔料インクを用いるインクジェット方式の記録に用いられる記録材料であって、基材上に多孔質構造のインク受容層を設けたものからなり、該インク受容層中に酸化チタンが0.5〜5質量%含有されていることを特徴とするインクジェット記録材料。
- 該基材と該インク受容層との間にアンカー層を有することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録材料。
- 請求項1、2又は3に記載の透光性インクジェット記録材料の該インク受容層に、インクジェット方式の記録により溶剤系顔料インクにて印字画像を形成し、該印字画像形成面とは反対の面側に光源を設けたことを特徴とする電飾看板。
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2002
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