JP2000335084A - 記録材 - Google Patents

記録材

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JP2000335084A
JP2000335084A JP11150900A JP15090099A JP2000335084A JP 2000335084 A JP2000335084 A JP 2000335084A JP 11150900 A JP11150900 A JP 11150900A JP 15090099 A JP15090099 A JP 15090099A JP 2000335084 A JP2000335084 A JP 2000335084A
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resin
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ink
recording
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JP11150900A
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Kenichi Mori
憲一 森
Kazuyuki Tsuchiiwa
和行 土岩
Katsuya Ito
勝也 伊藤
Toru Kotani
徹 小谷
Yasushi Sasaki
靖 佐々木
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インクジェット記録方式、特に、油性インクを
用いたインクジェット記録方式において、高温多湿下な
いしは低温低湿下においても、カールが発生せず、取扱
や搬送が安定的に行え、しかも、ニジミのないシャープ
な記録が可能であり、かつ耐水性が良好な画像が得られ
る記録材を提供すること。 【解決手段】基材上にインク受容層を設けた記録材であ
って、前記基材は厚みが38〜200μmであり、前記
インク受容層は、粒子と樹脂を含む厚さが50μm以上
105μm以下の多孔質層であり、かつ記録材のカール
値が+10mm以下であるものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の記録方式に
適した記録材に関する。詳細には、如何なる環境下にお
いても安定的に連続印刷できる記録材に関する。更に詳
細には、インクジェット記録方式に適した記録材、とり
わけ油性インクを用いたインクジェット記録方式におい
て、高温多湿下及び低温低湿下等においても安定的に連
続印刷できる記録材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピューターの性能向上および
コンピューターの普及とともに、ハードコピー技術が急
速に発達した。ハードコピーの記録方式としては、昇華
転写記録方式、電子写真方式、インクジェット方式等の
方式が知られている。
【0003】インクジェット方式によるプリンターは、
ノズルから記録材に向けてインク液滴を高速で噴射して
画像を形成する方式のプリンターである。この方式のプ
リンターは、カラー化、小型化がしやすいこと、印字騒
音が低いことから、オフィス用やホーム用等のパーソナ
ルコンピューター等の印刷用端末装置として、近年急速
に普及しつつある。更に、銀塩写真に迫る記録品質の良
さ、大型化の容易さから、大型の看板、ポスター、電飾
看板等の作成用プリンター等の産業分野への応用が期待
されている。
【0004】インクジェット方式に使用されるインクと
しては、水性染料インク、すなわち水或いは水と親水性
溶剤の混合溶媒中に各種の水溶性染料を溶解し、必要に
応じて各種の添加剤を混合したものが主流である。これ
は水性インクが色調の鮮やかな記録が可能であること、
インクの粘度を調節しやすいこと、溶剤臭がせず安全性
の面でも優位である為である。
【0005】しかしながら、水性染料インクは水溶性染
料を用いていることから耐水性、耐候性が劣るという欠
点があり、それを改善した方策が各種提案されている
(特開昭55−150396、特開昭56−5886
9、特開昭56−77154、特開昭59−19628
5、特開昭62−141194、特開平2−8027
9)。しかし、野外で展示できる程の性能を発揮するも
のではなく、さらに表面に紫外線による染料の変色防止
のために紫外線吸収性のラミネートフィルムを貼る必要
もあり、その結果、コストが上昇するという問題があ
る。
【0006】水性染料インクの欠点を補う為に、水性顔
料インク、すなわち、有機顔料、無機顔料を水或いは水
と親水性溶剤との混合溶媒に分散し、かつ必要に応じて
各種の添加剤を添加したインクが提案されている。水性
顔料インクを用いて記録した場合には、印刷後の記録材
を十分に乾燥させれば完全な耐水性を得ることが可能で
あり、近年急激に使用されるようになりつつある。しか
しながら、主溶剤として水を用いている為、顔料の濃度
を高くすることができず、発色性、更には鮮やかさが劣
ること、ヘッドノズルの目詰まりが発生しやすいことな
どの欠点を有している。
【0007】これらの諸問題を解決する方策として、油
性インクを使用したインクジェット方式が提案されてい
る。油性インクとは、油溶性染料、有機顔料、無機顔料
等をパラフィン類、エーテル類、アルコール類等の溶剤
に溶解もしくは分散したインクであり、水性染料イン
ク、水性顔料インクと比較すると、染料、顔料の選択範
囲が広がり耐候性、耐水性にすぐれた色材を選択できる
こと、溶剤中に高濃度で溶解或いは分散できる為、高い
画像濃度を実現できること、ヘッドの目詰まりが起こり
難いこと、シートの吸水によるコックリングが生じ難い
こと、インクの表面張力を低くすることが可能であり、
記録材中への浸透性を高くすることが可能であること等
の利点がある。その為、高速印刷、高画質印刷、高耐候
性を必要とする分野での水性インクの代替として有望視
されている。
【0008】一方、記録材としては、水性染料インク及
び水性顔料インクに対して記録品質を満足させるべく、
各種のものが提案されている。例えば、顔料と樹脂を含
有した多孔質層を支持体上に設けたもの(特開昭55−
11829、特開昭56−157、特開昭56−996
92、特開昭56−148582、特開昭56−148
583、特開昭57−107879、特開昭57−12
6691、特開昭58−136480、特開昭60−2
22281、特開昭62−233284、特開平3−5
6552、特開平3−24905、特開平2−7677
5、特開平4−128091、特開平5−22111
5)、水溶性樹脂含有層を支持体上に設けたもの(特開
昭59−45188、特開昭60−56587、特開昭
60−234879、特開昭61−172786、特開
昭61−189985、特開平1−190483、特開
平4−263984、特開平4−201595、特開昭
63−162674)、透明支持体上に不透明な受理層
(インク受容層)を設けて画像を記録した面と反対面か
ら鑑賞するバックプリント方式(特開昭61−9288
5、特開昭61−40181、特開昭61−13578
6、特開昭61−148091、特開昭61−1480
92、特開昭61−35275、特開昭61−3527
6、特開昭61−35986、特開昭61−3598
8、特開昭61−35989、特開昭61−9288
6、特開昭61−135787、特開昭61−1357
88、特開昭61−49884、特開昭61−4988
5、特開昭61−57378、特開昭61−4158
7、特開昭61−41588、特開昭61−4158
9、特開昭62−222885、特開昭62−2228
87)、更には耐水性、ニジミ等の性能を向上させるた
めの各種の添加剤(特開昭60−83882、特開昭6
1−47290、特開昭61−74880、特開昭61
−89082))等が提案されている。
【0009】しかしながら、上記の公報に開示された記
録材は水性染料或いはいずれも水性顔料用に設計された
ものであり、油性インクでの記録で用いた場合には必ず
しも良好な記録が得られるものではない。これは、水性
インクに適合する記録材のインク受容層構成材料とし
て、インク中の水を吸収するために一般的に水溶性樹脂
或いは吸水性樹脂が用いられているが、水溶性樹脂、吸
水性樹脂は溶剤の吸収性能がよいものではないこと、水
性インクは、インク中の染料或いは顔料が電荷を有して
いることや主溶剤が水であることに起因して高い表面張
力を有していること等の特性上の差により油性インクと
異なった挙動を示すものであること等の理由による。従
って、油性インクの性能を最大限に生かせる記録材は存
在していない。さらに、インク受容層構成材料として吸
水性能がよい樹脂を使用した水性インクに適した記録材
は、湿度の変化によって吸水性樹脂の吸水率が大きく変
動して樹脂自体が体積変化を起こす結果、記録材がカー
リングを起こし、高温多湿下ないしは低温低湿下ではそ
のカーリングのために記録材の取扱いが困難な場合が発
生し、画像の連続印刷時におけるプリンター内での用紙
の搬送にもトラブルが発生しやすくなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イン
クジェット記録方式に適した記録材を提供することを目
的としている。詳細には、油性インクを用いたインクジ
ェット記録方式において、高温多湿下ないしは低温低湿
下においても、カールが発生せず、取扱や搬送が安定的
に行え、しかも、ニジミのないシャープな記録が可能で
あり、かつ耐水性が良好な画像が得られる記録材を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、油性インク
の性能を最大限に活かすべく鋭意検討した結果、基材上
にインク受容層を設けた記録材であって、前記基材は厚
みが38〜200μmであり、前記インク受容層は、粒
子と樹脂を含み、厚みが50μm以上105μm以下の
多孔質層である構成とすることにより、油性インクを用
いたインクジェット記録方式にてニジミの無いシャープ
な記録が可能であり、かつ、耐水性の良好な画像を形成
する記録材が得られると共に、高温多湿下及び低温低湿
下等の過酷な環境条件においてもカールを起こしにく
く、安定的に連続印刷できる記録材が得られることを見
いだした。
【0012】即ち本発明は、基材上にインク受容層を設
けた記録材であって、前記基材は厚みが38〜200μ
mであり、前記インク受容層は、粒子と樹脂を含む厚さ
が50μm以上105μm以下の多孔質層であり、かつ
記録材としてのカール値が+10mm以下であることを
特徴とする。
【0013】インク受容層において粒子の結着材として
樹脂、好ましくは非吸水性の樹脂を用いることにより耐
水性を良好にし、更には、多孔質層の厚みをある一定範
囲とすることにより油性インクに対して良好な記録品質
を有すると共に、高温多湿環境、低温低湿環境において
も水の吸収、放出による体積変化がわずかであるため、
基材に積層してもカールを起こさない記録材が得られ
た。また、インク受容層を50μm以上105μm以下
の多孔質層とすることにより、インク吐出量の大きな、
大型の看板、ポスター、電飾看板等の作成用プリンター
の記録材として使用しても良好な記録品質を示す記録材
が得られた。
【0014】本発明においては、結着材である樹脂は、
非吸水性の熱可塑性樹脂であることが優れた耐水性を有
する多孔質層であるインク受容層が形成され、記録材の
カール発生が抑制されて特に好ましい。
【0015】基材が38μm未満の場合は、基材の剛性
が不足し、インク受容層のわずかな膨張、収縮等の寸法
変化で波打ちやカーリングを起こし、200μmを超え
るとインク受容層の寸法変化による記録材の変形は起こ
らないが、コストが増加するだけでなく、柔軟性が低下
してハンドリングが困難となる。
【0016】上記のインク受容層の厚みが50μm未満
の場合にはインク吸収容量が不足して混色部でニジミが
発生したり、電飾看板の製作に使用した場合に発色濃度
が不足する。逆に105μmを超える場合にはカットし
たときに粉落ちが発生するという問題が起こり、好まし
くない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において、基材は特に限定されるものではなく、
印刷後の記録材を壁等に貼り付ける場合には、下地が見
えないように不透明基材を使用することが好ましく、電
飾看板等、背面から光線を照射する場合には透光性基材
を使用することが好ましい。
【0018】透光性基材としては、例えばポリエステル
系、ポリスチレン系、ポリプロピレン、ポリアミド、ポ
リカーボネート、ポリノルボルネン、ビニロン、アクリ
ル系等のプラスティックフィルム又はシート(以下、フ
ィルムを含む意味で単にシートという場合が有る)、ガ
ラス及びこれらの任意の2種類以上のものを貼り合わせ
たものが挙げられるが、好ましくは、耐熱性、柔軟性に
優れる透明なポリエステル系樹脂シート、フィルムが好
ましい。ポリエステル系樹脂の中でも、透明性、強度、
インク受容層の密着性、耐久性に優れ、しかも比較的低
コストであるポリエチレンテレフタレート(PET)が
特に好ましい。
【0019】電飾看板等に使用する場合には、基材は透
光性であることが好ましく、かかる透光性基材の好まし
い透明度は、全光線透過率で85%以上である。全光線
透過率が85%未満の場合には、印刷画像背面から光を
照射したときに画像の鮮明さが十分得られないという問
題が発生する。
【0020】ポリエステル系樹脂シートとしては、公知
のポリエステル系樹脂シートは限定なく使用可能である
が、本発明においては、テレフタル酸、イソフタル酸、
ナフタレンジカルボン酸のごとき芳香族ジカルボン酸又
はそのエステルとエチレングリコール、ジエチレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール等のグリコールとを重縮合させて製造されるポリエ
ステル樹脂を主成分とする樹脂シートが使用される。
【0021】本発明における透光性基材に使用するポリ
エステル系樹脂シートは、上記の樹脂を少なくとも1軸
方向に延伸したシートを基材に用いることが好ましい。
延伸することにより強度が向上するのみならず、コスト
的にも有利になる。ポリエステル系樹脂シートの延伸方
法としては、チューブラ法延伸、同時二軸延伸、逐次二
軸延伸等が挙げられ、限定なく使用可能であるが、平面
性、寸法安定性が良好であり、厚みムラが少ないこと等
から逐次二軸延伸が好ましい。逐次二軸による延伸の具
体例としては、長手方向にポリエステルのガラス転移温
度の+0〜+30℃で、2.0〜5.0倍にロール延伸
し、引き続き、120〜150℃で倍率を1.2〜5.
0倍にテンター延伸する。さらに、延伸後に220℃以
上で3〜8%緩和させながら熱固定を行なう方法が挙げ
られる。
【0022】本発明の記録材に使用する透光性基材は、
2種以上の層を積層したいわゆる複合フィルムとしても
よい。その複合フィルムの製造方法は、公知の複合フィ
ルムの製造方法が特に限定なく使用可能である。しかし
生産性を考慮すると、複合フィルムの各層を構成する原
料を別々の押出機から押出し、1つのダイスに導いて積
層し、樹脂混合物の未延伸シートを得た後、少なくとも
1軸に配向させる、いわゆる共押出法による積層が最も
好ましい。
【0023】本発明において、不透明基材は特に限定さ
れるものではないが、例えばポリエステル系、ポリスチ
レン系、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリノルボルネン、ビニロン、アクリル系等のプラ
スティックフィルム又はシートやこれらの材料に無機顔
料、発泡剤を混合した不透明樹脂フィルム、ポリエステ
ル系布、ポリエステル/綿混合布、綿布、不織布、パル
プ、樹脂含浸紙、キャストコート紙、レジンコート紙、
ガラスペーパーおよびこれらの任意の2種類以上のもの
を貼り合わせたものが挙げられるが、好ましくは、耐熱
性、柔軟性に優れる不透明なポリエステル系合成紙が好
ましい。好ましい不透明度は、全光線透過率で60%以
下である。全光線透過率が60%を超えると、不透明性
が不良となり、壁等に貼り付けた際に裏地が見えるとい
う問題が発生する。
【0024】本発明の不透明基材は、非多孔質であるこ
とが好ましい。基材へのインクないしインク中の溶剤の
浸透が防止され、その結果基材強度の低下、印刷後の記
録材を重ねて保存した場合の裏移り等の問題が防止され
る。なお、非多孔質とは、内部に多数の空洞があっても
外部に開口していない材質を含む意味である。
【0025】ポリエステル系合成紙としては、公知のポ
リエステル合成紙は限定なく使用可能であるが、本発明
においては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン
ジカルボン酸のごとき芳香族ジカルボン酸又はそのエス
テルとエチレングリコール、ジエチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等の
グリコールとを重縮合させて製造されるポリエステル樹
脂内部に空洞が形成された不透明なフィルムである空洞
含有ポリエステル系合成紙の使用が特に好ましい。
【0026】上記の空洞含有ポリエステル系合成紙にお
いて空洞を発現させる方法としては、公知の方法は特に
限定なく使用可能であるが、好ましくは以下に述べるポ
リエステルに非相溶の熱可塑性樹脂を混合、溶融、押し
出しした未延伸シートを少なくとも1軸方向に延伸する
ことにより、内部に微細な空洞を多数形成する方法であ
る。
【0027】かかる空洞形成方法において使用されるポ
リエステルに非相溶性の熱可塑性樹脂としては、具体的
には、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポ
リアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホ
ン系樹脂、セルロース系樹脂などが挙げられる。特にポ
リスチレン系樹脂、ポリメチルペンテン、ポリプロピレ
ンなどのポリオレフィン系樹脂の使用が好ましい。
【0028】ポリエステルとポリエステルに非相溶性の
熱可塑性樹脂を混合させた樹脂混合物の未延伸シート
は、例えば、各樹脂のチップを混合し押出機内で溶融混
練した後、押出して固化する方法、あらかじめ混練機に
よって両樹脂を混練したものを更に押出機より溶融押出
して固化する方法、ポリエステルの重合工程においてポ
リエステルに非相溶性の熱可塑性樹脂を添加し、攪拌分
散して得たチップを溶融押出して固化する方法等によっ
て製造することができる。固化して得られた未延伸シー
トは通常、無配向もしくは弱い配向状態のものである。
また、ポリエステルに非相溶性の熱可塑性樹脂はポリエ
ステル中に、球状もしくは楕円球状、もしくは糸状など
様々な形状で分散した形態をとって存在する。
【0029】ポリエステルに混合されるポリエステルに
非相溶性の熱可塑性樹脂の量は、目的とする空洞の量に
よって異なるが、混合物全体中、3重量%〜40重量%
であることが好ましく、特に6〜35重量%であること
が好ましい。3重量%未満では、空洞の生成量を多くす
ることに限界があり、目的とする柔軟性、軽量性、描画
性が得られない。逆に、40重量%を超えて添加する
と、ポリエステルフィルムの持つ耐熱性や強度、特に腰
の強さが著しく損なわれる。
【0030】ポリエステル系合成紙には、必要に応じて
隠ぺい性や描画性を向上させるため無機粒子を添加する
ことは好ましい態様である。添加する無機粒子としては
二酸化チタン、二酸化珪素、炭酸カルシウム、硫酸バリ
ウム、酸化アルミニウム、カオリン、タルクなどが挙げ
られるが特に限定されるものではない。
【0031】空洞が形成された不透明なフィルムである
ポリエステル系合成紙を製造するための樹脂混合物に
は、用途に応じて着色材、紫外線吸収剤剤、蛍光増白
剤、帯電防止剤、減粘剤、酸化防止剤などを添加するこ
とも可能である。
【0032】本発明の記録材に使用する不透明基材、好
ましくは空洞含有ポリエステル合成紙も、透光性基材と
同様に2種以上の層を積層したいわゆる複合フィルムと
してもよい。その複合フィルムの製造方法は、透光性基
材の場合と同じ方法が適用される。
【0033】樹脂混合物からポリエステル合成紙を製造
するための延伸方法としては、チューブラ法延伸、同時
二軸延伸、逐次二軸延伸等が挙げられが、平面性、寸法
安定性がよいこと、厚みムラが小さいこと等から逐次二
軸延伸が好ましい。逐次二軸による延伸の具体例として
は、長手方向にポリエステルのガラス転移温度の+0〜
+30℃の温度で、2.0〜5.0倍にロール延伸し、
引き続き、120〜150℃で倍率を1.2〜5.0倍
にテンター延伸する。さらに、延伸後に220℃以上で
3〜8%緩和させながら熱固定を行なう方法が挙げられ
る。
【0034】不透明基材としては、白色であることが好
ましく、好ましい範囲はL,a,b値にて、それぞれL
≧80、−5≦a≦5、−5≦b≦5である。
【0035】本発明において、このような透光性もしく
は不透明基材上に直接インク受容層である多孔質層を設
けることにより記録材が得られるが、基材と多孔質層の
間にアンカー層を設けることも好適な態様である。
【0036】かかるアンカー層は、基材とインク受容層
の密着性を向上させる為の層である。アンカー層を構成
する樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、アクリル系樹脂、メ
ラミン樹脂及びそれらの混合等が適用可能である。
【0037】上記のアンカー層中には、滑り性の改善、
多孔質層との密着力向上を目的に各種の粒子を添加して
もよい。例えば、シリカ、カオリナイト、タルク、炭酸
カルシウム、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム、カ
ーボンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機粒子、
アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ベンゾグアナミン・ホルマリン縮合物
樹脂等の有機粒子が挙げられる。
【0038】更に、アンカー層には各種の目的で、界面
活性剤、帯電防止剤、蛍光染料、蛍光増白剤、紫外線吸
収剤等を添加してもよい。
【0039】また塗布層を設ける方法としては、グラビ
アコート方式、キスコート方式、ディップ方式、スプレ
イコート方式、カーテンコート方式、エアナイフコート
方式、ブレードコート方式、リバースロールコート方式
など通常用いられている方法が適用でき、フィルムの成
膜工程でアンカー層を設けるインラインコート方式、成
膜後にアンカー層を設けるオフラインコート方式により
設けることができる。好ましくは、コスト的に有利であ
るインラインコート方式である。
【0040】本発明では、透光性ないし非透明性基材上
に直接或いはアンカー層を介してインク受容層として多
孔質層を設けて記録材とする。
【0041】かかる多孔質層を形成する方法は特に限定
される訳ではないが、水又は水と親水性溶剤との混合液
中に粒子と樹脂を含有する塗液を基材上に塗布し乾燥す
る方法、有機溶剤中に粒子と樹脂を含有する塗液を塗布
し乾燥する方法などが挙げられる。好ましくは、主溶剤
が水である方法で、水又は水と親水性溶剤との混合液中
に粒子、樹脂を分散した塗液を塗布することが好まし
い。
【0042】多孔質層構成材料である粒子としては、シ
リカ、カオリナイト、タルク、軽質炭酸カルシウム、重
質炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウ
ム、カーボンブラック、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、炭酸亜
鉛、二酸化チタン、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪
酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウ
ム、水酸化マグネシウム等の無機粒子、アクリル或いは
メタアクリル系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系、ナイロ
ン、スチレン/アクリル系、ポリスチレン/ブタジエン
系、ポリスチレン/アクリル系、ポリスチレン/イソプ
レン系、ポリスチレン/イソプレン系、メチルメタアク
リレート/ブチルメタアクリレート系、メラミン系、ポ
リカーボネート系、尿素系、エポキシ系、ウレタン系、
フェノール系、ジアリルフタレート系、ポリエステル系
等の樹脂粒子が挙げられる。
【0043】上記の粒子の中でシリカ粒子の使用が好ま
しく、特に、表面に細孔を有する合成非晶質シリカの使
用が、有機溶剤の吸収の観点より好ましい。
【0044】シリカ粒子の特性としては、2次凝集粒子
の平均粒径が0.1μm〜30μm、細孔径10〜20
00オングストロームのものが好ましい。また、必要に
応じて表面改質されたものでも良い。表面処理として
は、有機シラン、有機チタネートなどを用いた化学処
理、パラフィンワックスやグリコール化合物を単に表面
に付着させる物理処理などがある。
【0045】このようなシリカ粒子としては、市販品を
好適に選択できる。例えば、水沢化学製ミズカシル、徳
山ソーダ製トクシール、ファインシール、シオノギ製薬
製カープレックス、富士シリシア製サイリシア、グレー
スデビソン製サイロイド、サイロジェット等が挙げられ
る。
【0046】粒子を結合する結着材としては、非吸水性
の熱可塑性樹脂を使用する。熱可塑性樹脂を用いること
により、乾燥工程においての加熱により流動性が付与さ
れるために、歪や表面のザラツキの少ない層を形成する
ことができる。更には、非吸水性樹脂を用いることによ
り耐水性の優れる層を形成することが可能になり、耐水
性、耐候性に優れる油性インクの特徴を活かせる事が可
能になる。
【0047】結着材として使用する上述の熱可塑性樹脂
としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレ
ンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、アルキッド、ポリウレタン、メチルメタアクリレー
ト、セルロースなどが挙げられ、限定なく使用可能であ
る。これらの中で、基材との密着性、耐水性、耐候性等
からポリエステル系熱可塑性樹脂の使用が特に好まし
い。
【0048】本発明で非吸水性の樹脂とは、常温の水を
樹脂固体に対して10%以上吸水しない樹脂のことであ
り、より好ましくは5%以上吸収しない樹脂のことであ
る。吸水性の評価としては、樹脂の固体を常温で24時
間浸漬したときの体積の変化で測定することができる、
具体的には実質的に非吸水性の支持体、例えばアルミ
箔、ガラス等の上に樹脂層を数十μmの厚みで塗布、乾
燥し、18℃のイオン交換水中に24時間浸漬した後の
厚みの変化から測定できる。
【0049】本発明において特に好適な結着材であるポ
リエステル系樹脂は、二塩基酸とグリコールから形成さ
れる水に乳化または分散可能なポリエステル樹脂であ
る。具体的には、二塩基酸は全ジカルボン酸の50〜0
・5モル%がスルホン酸金属塩基含有のジカルボン酸で
あり、これら少なくとも2種のジカルボン酸成分とグリ
コール成分とが共重合されたポリエステル共重合体であ
る。
【0050】上記スルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸
としては、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル
酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,
7−ジカルボン酸、5[4−スルホフエノキシ]イソフ
タル酸等の金属塩が挙げられ、特に好ましいのは5−ナ
トリウムスルホイソフタル酸、ナトリウムスルホテレフ
タル酸である。これらのスルホン酸金属塩含有ジカルボ
ン酸は、全ジカルボン酸成分に対して、50〜0.5モ
ル%、好ましくは20〜1モル%である。50モル%を
越えると水に対する分散性は良くなるとしても共重合体
の耐水性が低下する。ポリエステル共重合体の水の中に
対する分散性は、共重合組成、水溶性有機化合物の種類
及び量などによって異なるが、上記スルホン酸金属塩基
含有ジカルボン酸成分の量は水に対する分散性を損なわ
ない限り、少ない方がよい。
【0051】スルホン酸金属塩基を含まないジカルボン
酸としては、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン
酸、脂環族ジカルボン酸が用いられる。芳香族ジカルボ
ン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフ
タル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などをあげる
ことができる。これらの芳香族ジカルボン酸は全ジカル
ボン酸成分の40モル%以上であることが好ましく、4
0モル%未満であるとポリエステル共重合体の機械的強
度や耐水性が低下する。脂肪族、脂環族のジカルボン酸
としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、1,3
−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサ
ンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げら
れる。これらの非芳香族ジカルボン酸成分を加えると接
着性能が高められる場合もあるが、一般にはポリエステ
ル共重合体の強度や耐水性は悪くなる。
【0052】上記ジカルボン酸成分と反応させるグリコ
ール成分としては、炭素数2〜8個の脂肪族グリコー
ル、炭素数6〜12個の脂環族グリコール、および両者
の混合物、並びに必要に応じてポリエーテルグリコール
化合物が使用される。
【0053】炭素数2〜8個の脂肪族グリコール、炭素
数6〜12個の脂環族グリコールとしては、エチレング
リコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プ
ロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオぺンチ
ルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シ
クロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、p−キシリレングリコールなどがあげられ
る。炭素数4個以上の脂肪族ジオールとしては、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコールなどがあげら
れる。
【0054】またポリエーテルグリコールとしてはポリ
オキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリ
コール、ポリオキシテトラメチレングリコールなどが挙
げられる。
【0055】ポリエステル系熱可塑性樹脂は、公知の溶
融重縮合によって得られる。すなわち前述のジカルボン
酸成分およびグリコール成分を直接反応させ水を留去し
てエステル化したのち重縮合を行う直接エステル化法、
あるいはジカルボン酸成分のジメチルエステルとグリコ
ール成分を反応させ、メチルアルコールを留去してエス
テル交換を行ったのち重縮合を行うエステル交換法によ
って得られる。このほかに溶液重縮合や界面重縮合など
によっても重合体が得られるが、本発明においては、こ
れらの方法に限定されるものではない。溶融重縮合の際
には、必要に応じて酸化防止剤、滑り剤、無機微粒子、
帯電防止剤を加えることができる。前述したポリオキシ
エチレングリコールなどのポリエーテルグリコールは、
溶融重縮合の際、あるいは重合後に溶融ブレンドして共
重合することができる。
【0056】樹脂を塗液中に含有させるためには、樹脂
を有機溶剤に含有或いは水に分散させる必要がある。樹
脂を有機溶剤に溶解する方法としては、樹脂をグリコー
ル系、グリコールエーテル系、ケトン系、脂肪族炭化水
素系、芳香族炭化水素系等の有機溶剤中に入れて加熱す
る方法が挙げられる。水に分散、乳化する方法として
は、樹脂と樹脂を溶解できる溶剤と水を加熱した状態で
攪拌し続ける方法、樹脂を有機溶剤に加熱溶解した後に
水を投入して分散させる方法が例示される。
【0057】上記のポリエステル系樹脂としては市販の
ものが好適に選択できる。例えば、東洋紡績製バイロナ
ール、大日本インキ製ファインテックス等が挙げられ
る。
【0058】熱可塑性樹脂と粒子の比率は、特に限定さ
れるものではないが、樹脂/粒子重量比で1/1.3〜
1/2.5であることが好ましい。粒子の比率が小さい
場合は、粒子が熱可塑性樹脂で被覆される割合が多くな
り、多孔質の構造を形成しにくくなる。逆に粒子の比率
が大きくなると、本発明のように50〜105μmとい
う厚さの多孔質層の表面強度が低下する問題が発生す
る。
【0059】本発明において多孔質とは内部に多数の空
隙が存在し、表面から内部にかけて連通していることで
ある。
【0060】インク受容層にはコート時のレベリング性
の向上、コート液の脱泡等を目的に界面活性剤を添加す
ることもできる。界面活性剤はカチオン系、アニオン
系、ノニオン系および非イオン性などいずれのものでも
構わない。しかし、好ましくはシリコーン系またはフッ
素系界面活性剤が好ましい。シリコン系界面活性剤とし
てはジメチルシリコン、アミノシラン、アクリルシラ
ン、ビニルベンジルシラン、ビニルベンジシルアミノシ
ラン、グリシドシラン、メルカプトシラン、ジメチルシ
ラン、ポリジメチルシロキサン、ポリアルコキシシロキ
サン、ハイドロジエン変性シロキサン、ビニル変性シロ
キサン、ビトロキシ変性シロキサン、アミノ変性シロキ
サン、カルボキシル変性シロキサン、ハロゲン化変性シ
ロキサン、エポキシ変性シロキサン、メタクリロキシ変
性シロキサン、メルカプト変性シロキサン、フッ素変性
シロキサン、アルキル基変性シロキサン、フェニル変性
シロキサン、アルキレンオキシド変性シロキサンなどが
挙げられる。フッ素系界面活性剤としては、パーフルオ
ロアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルスル
ホン酸アミド、パーフルオロアルキルスルホン酸ナトリ
ウム、パーフルオロアルキルカリウム塩、パーフルオロ
アルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン
酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、
パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、パー
フルオロアルキルアミノスルホン酸塩、パーフルオロア
ルキルりん酸エステル、パーフルオロアルキルアルキル
化合物、パーフルオロアルキルアルキルベタイン、パー
フルオロアルキルハロゲン化物などが挙げられる。これ
らの界面活性剤はインク受容層のインク吸収性能が極度
に低下しない程度に添加するのが好ましい。
【0061】インク受容層には各種の添加剤をインク吸
収能力及び他の物性を損なわない程度に加えても構わな
い。例えば、蛍光染料、蛍光増白剤、可塑剤、紫外線吸
収剤、顔料分散剤、抑泡剤、消泡剤、防腐剤等が挙げら
れる。
【0062】インク受容層には各種の架橋剤を本発明の
目的を阻害しない範囲で添加しても良い。架橋剤として
は、尿素系、エポキシ系、メラミン系、イソシアネート
系等が挙げられる。
【0063】インク受容層を設ける方法は特に限定され
る物ではないが、グラビアコート方式、キスコート方
式、ディップ方式、スプレイコート方式、カーテンコー
ト方式、エアナイフコート方式、ブレードコート方式、
リバースロールコート方式、バーコート方式、リップコ
ート方式など通常用いられている方法が適用できる。
【0064】本発明において、インク受容層の厚みをあ
る一定範囲になるように塗工量を調節する必要があり、
インク受容層の厚みを50μm以上105μm以下にす
る必要がある。
【0065】インク受容層を設けた反対面には必要に応
じて各種の加工を行っても構わない。帯電防止層、粘着
層、筆記層等が挙げられる。
【0066】本発明の記録材に対して使用されるインク
は油性インクであれば如何なるものでも良く、染料或い
は顔料を溶剤に溶解或いは分散したものが好適に使用で
きる。
【0067】油性インクに使用させる染料としては、ナ
フトール染料、アゾ染料、金属錯塩染料、シアニン染
料、キノリン染料、ニトロ染料、アントラキノン染料、
キノイミン染料、インジゴ染料、ニトロソ染料、ベンゾ
キノン染料、カーボニウム染料、ナフトキノン染料、ナ
フタルイミド染料、フタロシアニン染料、ペリニン染料
などの油溶性染料が挙げられる。
【0068】油性インクに使用される顔料としては、ア
ルミニウム粉、ブロンズ粉、カーボンブラック、酸化チ
タン、酸化鉄、亜鉛華、アルミナホワイト、べんがら、
硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ク
レー、群青、黄鉛、コバルトブルー、紺青等の無機顔
料、ファストエローG、ファストエロー10G、ジスア
ゾエローAAA、ジスアゾエローAAMX、ジスアゾエ
ローAAOT、ジスアゾエローAAOA、オルトニトロ
アニリンオレンジ、ジニトロアニリンオレンジ、ジスア
ゾオレンジ、ジスアゾオレンジPMP、バルカンオレン
ジ、トルイジンレッド、塩素化パラレッド、ナフトール
カーミンFB、ナフトールレッドM、ブリリアントファ
ストスカーレッド、ナフトールレッド23、ピラゾロン
レッド、バリウムレッド2B、カルシウムレッド2B、
ストロンチウムレッド2B、マンガンレッド2B、バリ
ウムリソールレッド、レーキレッドC、ブリリアントカ
ーミン6B、ピグメントスカーレット3Bレート、レー
キボルドー10B、アンソシン3Bレーキ、アンソシン
5Bレーキ、ローダミン6Gレーキ、エオシンレーキ、
ナフトールレッドFGR、ローダミンBレーキ、メチル
バイオレットレーキ、キナクリドンレッドk、ジオキサ
ジンバイオレット、ビクトリアピュアブルーBOレー
キ、ベーシックブルー5Bレーキ、ベーシックブルー6
Gレーキ、フタロシアンブルー、ファストスカイブル
ー、アルカリブルーGトーナー、アルカリブルーRトー
ナー、ピーコックブルーレーキ、レフレックスブルー2
G、レフレックスブルーR、ブリリアントグリーンレー
キ、ダイヤモンドグリーンチオフラビンレーキ、フタロ
シアニングリーンG、グリーンゴールド、フタロシアニ
ングリーンY、アニリンブラック、ボーンブラック、昼
光蛍光顔料、パール顔料等が挙げられる。
【0069】油性インクで使用される溶剤としては、ヘ
ッドノズルの特性への適合性、安全性、乾燥性の観点か
ら種々の溶剤が選択され、必要に応じて複数の溶剤を混
合して用いる。このような溶剤としては、n−ヘキサ
ン、n−ペプタン、ゴム揮発油、ミネラルスピリッツ等
の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン、ソルベントナ
フサ1号、ソルベントナフサ2号、ソルベントナフサ3
号、ソルベッソ100、ソルベッソ150、テトラリン
等の芳香族炭化水素、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、トリデシルアルコール、シ
クロヘキシルアルコール、2−メチルシクロヘキシルア
ルコール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、グリセリン等のグリコールないしトリオー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチレンエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコー
ルモノエチルアセテート、エチレングリコールモノブチ
ルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルアセテ
ート、ジエチレングリコールモノエチルアセテート、ジ
エチレングリコールモノブチルアセテート等のグリコー
ルエーテルないしグリコールモノエステル類、酢酸エチ
ル、酢酸イソプロピレン、酢酸n−ブチル等のエステル
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、ジアセトンア
ルコール等のケトン類等が挙げられる。
【0070】油性インクには、保存安定性、耐擦過性等
を挙げる目的で、例えば、ポリアクリル酸エステル、ア
マニ油変性アルキッド樹脂、ポリスチレン、ロジン系樹
脂、テンペンフェノール系樹脂、アルキルフェノール変
性キシレン系樹脂などの樹脂を添加したり、可塑剤、ワ
ックス、ドライヤー、分散剤、増粘剤、ゲル化剤、チキ
ソトロピー付与剤、消泡剤、抑泡剤、沈降防止剤、皮張
り防止剤、乾燥抑制剤、酸化防止剤、平滑剤、防カビ
剤、紫外線吸収剤、つや消し剤、帯電防止剤、安定剤、
難燃剤、表面張力調節剤、界面活性剤、粘度調節剤など
の添加剤を添加することもできる。
【0071】かくして得られた記録材は、特に油性イン
クを用いたインクジェット記録方式において、ニジミの
無いシャープな記録が可能であり、かつ耐水性が良好な
画像が形成される。なお本発明の記録材は、インク受容
層が多孔質であり、水性インクを使用した記録材として
も使用可能である。
【0072】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げて説明するが、
本発明はこれらの例に限定されるものでは無い。また、
実施例において「部」又は「%」は、特に明示しない限
り重量部及び重量%を示す。
【0073】<評価方法>以下に挙げた実施例及び比較
例で作製した記録材は、次ぎの方法で評価を行った。
【0074】(1)記録品位 解像度720dpi、インク吐出量は単色(黒、シア
ン、マゼンタ、イエロー)を最大で約24ml/ 、二
次色(赤、青、緑)で最大約48ml/ になるように
調節したピエゾ型オンデマンド方式のインクジェットプ
リンターを用いて、オリンパス光学工業製インクジェッ
トプリンターIJP−3600用油性顔料インクを噴射
して、写真調の画像とイラストを印刷し、コクヨトレー
ス台上で非印刷面から光を照射して目視で観察した。記
録品位の評価結果は以下のように表示した。 ◎:鮮やかで、発色性に非常に優れた記録である。 ○:鮮やかで、発色性に優れた記録である。 △:若干発色性が劣るが問題無いレベルの記録である。 ×:くすみのある記録、或いは、発色性の乏しい記録で
ある。
【0075】(2)厚み 記録材の厚み、インク受容層を除去した後の厚みから基
材の厚みとインク受容層の厚みを次式により求めた。
【0076】(インク受容層の厚み)=(記録材の厚
み)―(インク受容層除去後の厚み)(基材の厚み)=
(インク受容層除去後の厚み) 3)カール値 20cm×20cmの大きさに記録材評価サンプルを2
枚切り出し、台紙上に評価サンプルの1枚はインク受容
層側を下に、もう1枚はインク受容層側を上にした状態
で20℃/60%RHの環境下で24時間放置し、台紙
からの4角の高さの最大値を処理前のカール値として求
めた。この際にインク受容層側を内側にしてカールした
ものをプラス値、インク受容層側が外側にしてカールし
たものをマイナス値とした。同様にして、15℃/20
%RH、30℃/80%RHでのカール値を測定した。
【0077】(4)搬送性 オリンパス製インクジェットプリンターIJ−3600
及び914mm巾×30m巻の記録材を15℃/20%
RH、20℃/60%RH、30℃/80%RHの環境
下でそれぞれ24時間放置した後に、30m巻き全てに
黒ベタを印刷し、問題無く印刷できた場合を○、ヘッド
が記録材と擦れたり、記録材が詰まったりした場合を×
と評価した。
【0078】(5)カット性 記録材をカッターでカットした場合に粉落ちが発生しな
いものを○、若干の粉落ちが発生するものを△、粉落ち
が多量に発生するものを×と評価した。
【0079】<記録材の調製> (実施例1) [基材の調製]固有粘度0.62のポリエチレンテレフ
タレ−ト樹脂(PET)を2軸スクリュ−押出機に投入
し、T−ダイスより290℃で溶融押出しし、静電気的
に冷却回転ロ−ルに密着固化し、PETの未延伸シ−ト
を得た。引き続き該未延伸シ−トをロ−ル延伸機で90
℃(Tg+15℃)に加熱して3.5倍縦延伸を行い、
引き続きテンタ−で140℃に加熱して3.7倍横延伸
したあと、235℃で4%緩和させながら熱処理してフ
ィルムを得た。得られたフィルムは厚み100μm、全
光線透過率90%のポリエステル系樹脂フィルムであっ
た。
【0080】[粒子分散液、界面活性剤希釈液の調製]
粒子(富士シリシア製サイリシア450)を固形分濃度
が20重量%になるように水を添加し、ホモジナイザー
を用いて5000rpmで30分間分散して粒子分散液
Aを作成した。界面活性剤(大日本インキ製メガファッ
クF−144D)を同量のイソプロピルアルコールで溶
解し、更に水で5倍に希釈して固形分濃度10重量%の
界面活性剤希釈液Bを作成した。
【0081】[塗液の作成] 原料並びに混合重量比 イオン交換水 3.73部 粒子分散液A 68.78部 熱可塑性樹脂 26.97部 (東洋紡績(株)バイロナールMD1100、固形分濃
度30%) 蛍光増白剤 0.11部 (チバスペシャリティー・ケミカルズ製UvitexE
BF250%) 界面活性剤希釈液B 0.41部 以上の材料を混合攪拌して塗液を作成した。
【0082】[記録材の作成]上記[基材の調製]にて
得られた厚み100μmの基材上に、上記塗液をマイク
ログラビアを用いて塗布し、100℃で風量10m/s
ecの乾燥ゾーンを20秒、次いで、160℃で風量2
0m/secの乾燥ゾーンを40秒通過させることによ
り乾燥して記録材を得た。インク受容層の厚みは55μ
mであった。
【0083】(実施例2〜9)基材の厚み及びインク受
容層の厚みを表1の通りにしたこと以外は実施例1と同
様にして記録材を得た。
【0084】(比較例1〜4)基材の厚み及びインク受
容層の厚みを表1の通りにしたこと以外は実施例1と同
様にして記録材を得た。
【0085】(比較例5〜7)樹脂を部分ケン化ポリビ
ニルアルコール(クラレ製PVA−217)にし、基材
の厚み、インク受容層の厚みを表1にしたこと以外は実
施例1と同様に記録材を得た。
【0086】実施例1〜9、比較例1〜7の記録材の評
価結果は表1に示した。
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 勝也 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 小谷 徹 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 佐々木 靖 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 2H086 BA15 BA19 BA32 BA36 BA41 BA54

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上にインク受容層を設けた記録材で
    あって、前記基材は厚みが38〜200μmであり、前
    記インク受容層は、粒子と樹脂を含む厚さが50μm以
    上105μm以下の多孔質層であり、かつ記録材のカー
    ル値が+10mm以下であることを特徴とする記録材。
  2. 【請求項2】 前記基材がポリエステル系樹脂シートで
    ある請求項1に記載の記録材。
  3. 【請求項3】 前記樹脂が非吸水性の熱可塑性樹脂であ
    る請求項1又は2に記載の記録材。
  4. 【請求項4】 前記熱可塑性樹脂がポリエステル系熱可
    塑性樹脂である請求項3に記載の記録材。
  5. 【請求項5】 前記粒子がシリカ粒子である請求項1〜
    4のいずれかに記載の記録材。
  6. 【請求項6】 前記多孔質層を構成する前記粒子と前記
    熱可塑性樹脂の重量比が樹脂/粒子重量比にて1/1.
    3〜1/2.5である請求項1〜5のいずれかに記載の
    記録材
  7. 【請求項7】 インクジェット記録に使用する請求項1
    〜6のいずれかに記載の記録材。
  8. 【請求項8】 前記インクジェット記録は、油性インク
    を使用するものである請求項7に記載の記録材。
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