JP2004165058A - 燃料電池システムの制御装置 - Google Patents

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勝 岡本
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Abstract

【課題】燃料電池の電圧低下原因に応じて最適な制御をする。
【解決手段】燃料電池本体1の暖機運転をし、コントローラ17により燃料電池本体1の出力電流、及び温度に対応する出力電圧を算出する。そして、算出した出力電圧と実際の燃料電池本体1の出力電圧とを比較して、燃料電池本体1の出力電圧状態が正常か否かを判定して、燃料電池電圧が低いと判定した場合には、燃料電池の温度又は電圧を回復させるように水素供給装置3又は純水供給装置10を制御する燃料電池状態回復運転を行う。このように燃料電池状態回復運転を行って、燃料電池温度又は燃料電池電圧が回復した後に燃料電池本体1から出力電圧を取り出すときには、燃料電池電圧が回復したときの電圧回復状態に基づいて、燃料電池本体1からの電力取り出し軌道を決定して、電力取り出しをする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気自動車の駆動源等として用いられる燃料電池システムの燃料電池の出力低下要因に応じて燃料電池から取り出す負荷を制御する燃料電池システムの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、燃料電池の燃料極(水素極)に水素ガス、空気極に空気をそれぞれ供給し、電解質膜を介してこれら水素と酸素とを電気化学的に反応させて発電電力を得る燃料電池システムが知られている。このような燃料電池システムは、例えば自動車の動力源等としての実用化に大きな期待が寄せられており、現在、実用化に向けての研究開発が盛んに行われている。
【0003】
燃料電池システムに用いられる燃料電池としては、例えば自動車に搭載する上で好適なものとして、固体高分子タイプの燃料電池が知られている。この固体高分子タイプの燃料電池は、水素極と空気極との間に電解質膜として固体高分子膜が設けられたものである。上記固体高分子タイプの燃料電池では、水素極で水素ガスが水素イオンと電子とに分離する反応が起き、空気極で酸素ガスと水素イオンと電子とから水を生成する反応が行われる。このとき、固体高分子膜がイオン伝導体として機能し、水素イオンは固体高分子膜を空気極に向かって移動することになる。
【0004】
ところで、上記固体高分子電解質型燃料電池においては、固体高分子膜は、飽和含水することによりイオン伝導性電解質として機能するとともに、水素と酸素とを分離する機能も有する。固体高分子膜の含水量が不足すると、イオン抵抗が高くなり、水素と酸素とが混合して燃料電池としての発電ができなくなってしまう。一方、発電により水素極で分離した水素イオンが電解質膜を通るときには、水も一緒に移動するため、水素極側は乾燥する傾向にある。また、供給する水素に含まれる水蒸気が少ないと、それぞれの反応ガス入口付近で固体高分子膜が乾燥する傾向にある。
【0005】
このようなことから、固体高分子電解質型燃料電池における固体高分子膜は、外部から水分を供給して積極的にこれを加湿する必要があり、電解質自体を加湿したり、供給される水素を加湿する等、通常の燃料電池システムでは固体高分子膜を加湿するための何らかの加湿手段が設けられている。
【0006】
加湿に有効な方法として、燃料電池本体で未使用のまま排出される水素ガスを燃料電池本体へ再循環して再利用する水素循環形式が用いられている。この場合、燃料電池本体外部に接続した負荷で消費する電力に要する水素量より幾分多めの水素を水素極へ供給し、未使用の水素を水素極出口から排出し、この排水素(循環水素)を再度、水素極入り口へ戻して再利用する。循環水素は水蒸気を多く含んでいるため、水蒸気を多く含んだ循環水素と水素タンクからの乾燥している水素を混合して水素極へ供給することにより、水素極へ供給する水素を加湿するようにしている。
【0007】
これに対し、加湿が過剰になると、水滴が電池電極を覆ったり燃料ガス経路を塞いだりして発電を妨害するように作用し、燃料電池電圧の低下を引き起こすことがある。逆に加湿不足の場合は、固体高分子上を水素イオンが移動するのを妨害するように作用しドライアウト現象を引き起こし燃料電池電圧の低下を引き起こす。したがって、燃料電池の加湿状態を最適に維持しながら運転する必要がある。
【0008】
そこで、燃料電池の加湿状態を維持する燃料電池の運転方法が種々提案されている(例えば、下記特許文献1を参照。)。この特許文献1に記載されている技術では、燃料電池内に水滴が滞留するフラッディング、燃料電池内が乾燥するドライアウト等の燃料電池電圧低下要素が発生している状況か否かを燃料電池電圧センサ、空気圧力センサ、冷却水温度等により検出するようにし、燃料電池セルへの供給ガス量を調整するようにしている。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−243421号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば冷却水温度、空気圧力、及び加湿が適正値であっても起動直後に電圧低下する場合がある。これは燃料電池を停止する時に封入した窒素が起動時に抜けきらないで残ってしまうことが原因である。燃料電池内に残留している窒素は、通常水素配管経路に残留する水素を置換するために、燃料電池停止時に主に水素配管経路に封入され、例えば水素供給配管や燃料電池アノード電極、水素循環系に封入される。そして、燃料電池の起動時には、先の停止時に封入した窒素を水素配管経路から追い出し、水素配管経路を水素で充満させなければならない。
【0011】
そこで、通常、燃料電池の水素排出側に設けたパージ弁を開いて水素配管経路内の窒素を大気へ放出しながら水素を水素配管経路内に供給することが行われている。ところが、パージ弁を開けただけでは窒素が完全に抜けきらないで水素配管経路内に滞留したままになる場合がある。これは、水素の分子量が窒素に比べてはるかに軽いために、水素を水素配管経路に供給しても系内の重い分子である窒素を完全に追い出すことができないことがあるからである。このように窒素が水素配管経路内に滞留したまま燃料電池を起動して発電して電流を取り出すと、水素不足により燃料電池電圧が低下して発電を継続できなくなる虞れがある。
【0012】
しかし、上述の特許文献1に記載されている技術等の従来例では、窒素残留に起因して燃料電池電圧が低下したことを判断することができず、燃料電池電圧を下限以下まで低下させてしまう不具合を生ずる。
【0013】
そこで、本発明は、かかる従来の実情に鑑みて提案されたものであり、燃料電池の起動時の電圧低下原因に応じて最適な制御をすることができる燃料電池システムの制御装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、当該燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置と、燃料電池に酸化剤ガスを供給する酸素剤ガス供給装置と、少なくとも燃料ガスを加湿する加湿装置とを備える燃料電池システムを起動するときに、所定の出力電流を燃料電池から取り出す暖機運転をし、燃料電池の出力電流及び温度に対応する出力電圧を算出する。そして、算出した出力電圧と実際の燃料電池の出力電圧とを比較して、燃料電池の出力電圧状態が正常か否かを判定して、燃料電池の出力電圧が低いと判定した場合には、燃料電池の温度又は電圧を回復させるように燃料ガス供給装置又は加湿装置を制御する燃料電池状態回復運転を行う。
【0015】
このように燃料電池状態回復運転を行って、燃料電池温度又は燃料電池電圧が回復した後に燃料電池から出力電圧を取り出すときには、燃料電池の出力電圧が回復したときの電圧回復状態に基づいて、燃料電池からの電力取り出し軌道を決定して、電力取り出しをする。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、暖機運転中に、燃料電池温度及び電流に対して、燃料電池電圧の低下があった場合に燃料電池状態回復運転をするので、燃料電池電圧の低下が温度に起因する場合に対応することができ、燃料電池電圧が回復する電圧回復状態に基づいて燃料電池からの電力取り出し軌道を最適な軌道に決定しているので、燃料電池の発電能力以上の電力を取り出して燃料電池電圧が異常低下することを防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した燃料電池システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
本発明は、例えば図1に示すように構成された燃料電池システムに適用される。
【0019】
[燃料電池システムの構成]
この燃料電池システムは、燃料電池本体1と、この燃料電池本体1に燃料ガスとして水素(あるいは水素リッチガス)を供給する水素供給系、酸化剤ガスとして空気を供給する空気供給系を有し、燃料電池本体1からの出力電力により、例えば燃料電池自動車の駆動モータなどの負荷2を駆動するものである。
【0020】
燃料電池本体1は、水素が供給される水素極と酸素(空気)が供給される空気極とが電解質・電極触媒複合体を挟んで重ね合わされた発電セルが多段積層された構造を有し、電気化学反応により化学エネルギーを電気エネルギーに変換する。水素極では、水素が供給されることで水素イオンと電子に解離し、水素イオンは電解質を通り、電子は外部回路を通って電力を発生させ、空気極にそれぞれ移動する。空気極では、供給された空気中の酸素と上記水素イオン及び電子が反応して水が生成し、外部に排出される。
【0021】
燃料電池本体1の電解質としては、例えば固体高分子電解質が用いられる。この固体高分子電解質は、例えばフッ素樹脂系イオン交換膜等、イオン(プロトン)伝導性の高分子膜からなるものであり、飽和含水することによりイオン伝導性電解質として機能する。したがって、燃料電池システムでは、燃料電池本体1に発電反応をさせるに際して、燃料電池本体1に水分を供給して加湿すると共に、適正な温度に保持する必要がある。
【0022】
水素供給系は、高圧水素タンクや流量制御弁等からなる水素供給装置3、水素供給配管4、水素循環配管5、循環水素ポンプ6からなる。この水素供給系では、コントローラ17により流量制御弁の開度が制御されることで、目標とする流量及び圧力に調整して高圧水素タンクの水素を燃料電池本体1側に供給する。そして、水素供給装置3から供給される水素ガスは、流量制御弁を通って水素供給配管4へと送り込まれ、加湿器7において加湿された後、燃料電池本体1の水素極に供給される。なお、水素供給装置3の直後には、水素流量センサ8が設けられており、燃料電池本体1へ供給する水素流量が計測されて、センサ信号としてコントローラ17に読み込まれる。
【0023】
加湿器7には、加湿用純水タンク9内の純水が純水供給装置10によって供給され、純水の流量や温度等によって水素ガスの加湿量がコントローラ17により制御される。純水供給装置10は、インジェクタのように純水を霧状にして水素ガスに混合させるものである。この純水供給装置10は、加湿器7に純水を滞留させる構造がある場合には、そこに純水を供給するようなポンプと同様な機能を持つものであっても良い。また、この純水供給装置10としては、加湿用純水タンク9内の純水を水素ガスに霧状にして混合させるインジェクタを使用したものであっても良く、更には超音波噴霧器等であっても良い。更に、本例において、加湿器7は、空気及び水素の双方を加湿する例を示しているが、水素ガスのみを加湿するものであっても良い。純水供給装置10から加湿器7に供給する純水は、純水流量センサ11により計測されて、センサ信号としてコントローラ17に読み込まれる。
【0024】
本実施形態における水素供給系は、水素循環経路である水素循環配管5を有する構成となっている。燃料電池本体1に供給した水素ガスは、その一部が発電に使用されずに燃料電池本体1の水素極出口から排出される。この排出水素は、燃料電池本体1の循環水素ポンプ6により水素循環配管5を介して水素極入り口に戻されて循環水素として再利用される。したがって、燃料電池本体1の水素極には、水素供給装置3から供給される水素と循環水素ポンプ6から供給される循環水素とが混合された混合水素が供給される。ここで、循環水素は水蒸気を多く含んでおり、水素供給装置3の乾燥した水素と混合して、燃料電池本体1の水素極に供給する水素を加湿するようにしている。
【0025】
一方、空気供給系は、空気を送り込むコンプレッサ12、及び空気供給配管13によって構成されている。コンプレッサ12によって供給される酸化剤ガスとしての空気は、その流量がコントローラ17により制御されて、空気供給配管13より燃料電池本体1の空気極に供給される。燃料電池本体1で消費されなかった酸素及び空気中の他の成分は、燃料電池本体1から外部に排出される。
【0026】
また、この燃料電池システムにおいて、燃料電池本体1と負荷2との間には、燃料電池本体1の出力電圧を計測する電圧センサ14、及び燃料電池本体1から負荷2に流れる出力電流を測定する電流センサ15が設置されている。また、燃料電池本体1には燃料電池温度を測定する温度センサ16が設けられている。
【0027】
この燃料電池システムでは、例えば外部からの負荷2の駆動要求がコントローラ17に送られると、負荷2の駆動量を決定して、燃料電池本体1の発電量を設定してコンプレッサ12及び水素供給装置3を制御して空気及び水素を燃料電池本体1に送る。このとき、コントローラ17では、コンプレッサ12の駆動量を制御すると共に、水素流量センサ8からのセンサ信号を参照して、空気及び水素の流量制御をする。そして、燃料電池本体1にて発電反応をさせると、コントローラ17では、電圧センサ14及び電流センサ15からのセンサ信号を読み出して、燃料電池本体1から負荷2に供給する出力電力を監視する。
【0028】
また、コントローラ17では、燃料電池本体1を起動するに際して、後述の起動制御処理を行う。
【0029】
「コントローラ17の機能的な構成例」
(第1構成例)
コントローラ17の第1構成例は、図2に示すような各機能を有して、燃料電池システムを構成する水素供給装置3,コンプレッサ12及び純水供給装置10を制御する。
【0030】
このコントローラ17は、例えば図示しないROM(Read Only Memory)に、燃料電池本体1を起動して負荷2に電力供給をする処理手順を記述した燃料電池起動プログラムを格納し、当該燃料電池起動プログラムをCPU(Central Processing Unit)などにより実行することで、図2に示す燃料電池基準電圧算出部21、燃料電池電圧状態判定部22、電圧低下原因温度推定部23、電圧低下原因推定部24、燃料電池温度回復部25、加湿用純水流量変更部26、原料流量変更部27、燃料電池電圧回復時間計測部28及び電力取り出し起動制御部29の各機能を有する。
【0031】
コントローラ17では、先ず、燃料電池基準電圧算出部21により、電流センサ15及び燃料電池温度センサ16からセンサ信号を読み出して、通常動作時の燃料電池電圧(基準燃料電池電圧)を算出して、当該基準燃料電池電圧を燃料電池電圧状態判定部22に送る。このとき、燃料電池基準電圧算出部21では、予め用意した燃料電池本体1の温度に応じた燃料電池電流−電圧特性マップを参照して、基準燃料電池電圧を求める。
【0032】
燃料電池電圧状態判定部22では、燃料電池基準電圧算出部21からの基準燃料電池電圧と、電圧センサ14からのセンサ信号に基づいた燃料電池電圧との比較をして、燃料電池本体1の状態が正常か否かの判定をする。これにより、燃料電池電圧状態判定部22では、起動時、又は起動後の暖機運転中の燃料電池本体1の電圧が、基準燃料電池電圧より大きいかを判定して、燃料電池本体1の電圧状態が正常か否かを判断する。そして、燃料電池電圧状態判定部22では、判定結果を電圧低下原因温度推定部23に送る。
【0033】
電圧低下原因温度推定部23では、燃料電池電圧状態判定部22からの判定結果及び温度センサ16からのセンサ信号から、燃料電池本体1の電圧状態が異常である場合(燃料電池本体1の電圧が低下した場合)、燃料電池電圧低下原因が燃料電池本体1の温度に起因するか否かを推定する。そして、電圧低下原因温度推定部23では、燃料電池本体1の電圧低下の原因が温度に起因すると判定した場合にはその旨の判定結果を燃料電池温度回復部25に送り、温度以外に起因すると判定した場合にはその旨の判定結果を電圧低下原因推定部24に送る。
【0034】
燃料電池温度回復部25では、電圧低下原因温度推定部23からの判定結果に応じて、燃料電池本体1の動作温度を所定温度に回復させて、燃料電池本体1の電圧を燃料電池基準電圧算出部21にて算出した基準燃料電池電圧とする制御をする。
【0035】
また、電圧低下原因推定部24では、電圧低下原因温度推定部23からの判定結果に応じて、燃料電池電圧状態判定部22にて取得した燃料電池本体1の電圧の時系列のデータを用いて、燃料電池電圧低下原因が加湿に起因するか、又は水素循環系に滞留する窒素に起因するかを推定して、その判定結果を加湿用純水流量変更部26及び原料流量変更部27に送る。
【0036】
加湿用純水流量変更部26では、電圧低下原因推定部24から燃料電池電圧低下の原因が加湿に起因するとの判定結果が送られると、基準燃料電池電圧まで回復する純水供給制御信号を出力して純水供給装置10を制御し、空気及び水素ガスの加湿用純水量を変更させる。
【0037】
また、原料流量変更部27では、電圧低下原因推定部24から燃料電池電圧低下の原因が水素循環系に滞留する窒素に起因するとの判定結果が送られると、基準燃料電池電圧まで回復する原料供給制御信号をコンプレッサ12及び水素供給装置3に出力して制御し、燃料電池本体1に供給する空気及び水素ガスの流量(原料流量)を変更させる。
【0038】
そして、加湿用純水流量変更部26及び原料流量変更部27では、純水供給制御信号及び原料供給制御信号を出力して、純水量及び原料流量の変更を開始した旨を燃料電池電圧回復時間計測部28に送る。これにより、燃料電池電圧回復時間計測部28では、燃料電池電圧が回復するまでの時間の計時を開始して、燃料電池電圧の回復に必要とした時間を電力取り出し起動制御部29に送る。
【0039】
電力取り出し起動制御部29では、燃料電池電圧回復時間計測部28からの燃料電池電圧の回復に必要とした時間に基づいて、燃料電池本体1から電力を取り出す軌道を変更するように負荷2を制御する負荷制御信号を送る。ここで、電力取り出し起動制御部29では、図3に示すように、燃料電池電圧の回復に必要とした時間が長い程、図中矢印方向に軌道を変更する。すなわち、電力取り出し起動制御部29では、より緩やかな電力取り出し軌道へと変更する。
【0040】
(第2構成例)
つぎに、コントローラ17の第2構成例について説明する。なお、上述の第1構成例と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
【0041】
コントローラ17の第2構成例は、図4に示すように、原料流量変更部27により変更された原料流量に対応する第1誤判定対応部30、加湿用純水流量変更部26により変更された純水流量に対応する第2誤判定対応部31を備える点で、第1構成例とは異なる。
【0042】
第1誤判定対応部30では、原料流量変更部27にて原料流量の変更をし、水素流量センサ8からのセンサ信号から水素流量が所定の上限流量となっても燃料電池電圧が基準燃料電池電圧に回復しない場合に、純水供給制御信号を出力して、燃料電池電圧を回復させる制御をする。
【0043】
また、第2誤判定対応手段31では、加湿用純水流量変更部26にて純水流量の変更をし、純水流量センサ11からのセンサ信号から純水流量が所定の上限流量又は下限流量となっても燃料電池電圧が基準燃料電池電圧に回復しない場合に、原料供給制御信号を出力して、燃料電池電圧を回復させる制御をする。
【0044】
[燃料電池システムの起動制御処理]
つぎに、上述した燃料電池システムにおいて、燃料電池本体1を起動するときの起動制御処理について図5のフローチャートを参照して説明する。なお、この起動制御処理では、図4に示した第2構成例のコントローラ17によって行う処理について説明する。
【0045】
この起動制御処理では、例えば外部からコントローラ17に燃料電池本体1を起動して負荷2に電力供給をする制御信号が供給されることで、制御信号に基づいて水素供給装置3、コンプレッサ12、純水供給装置10及び循環水素ポンプ6を駆動開始して、ステップS1以降の処理をする。
【0046】
先ず、ステップS1においては、コントローラ17により、各部を駆動開始して燃料電池本体1を起動開始した後に、所定の小さい負荷(アイドル運転に相当する負荷(電流))を取り出すように負荷2を制御して、燃料電池本体1を暖機運転させる。この暖機運転では、燃料電池本体1の発電に伴って温度が上昇し、適当な負荷を適当な時間取り出す。ここで、負荷2では、5kW程度の負荷を取り出すようにしている。なお、負荷2により取り出す負荷の値は、燃料電池システムに依存するので、最適な値を予め実験等により調べておく。
【0047】
次のステップS2においては、コントローラ17の燃料電池基準電圧算出部21により、温度センサ16からのセンサ信号を読み出す。そして、燃料電池基準電圧算出部21では、予め実験データ等に基づいて作成した燃料電池温度をパラメータとする電圧−電流特性関数を参照して、電流センサ15の出力と温度センサ16の出力を関数に入力し、関数の出力値である電圧値を参照して所望の燃料電池電圧を算出する。すなわち、ステップS2では、実際の燃料電池温度と電流に基づいて燃料電池温度に相応する所望の燃料電池電圧(基準燃料電池電圧)を算出する。
【0048】
次のステップS3においては、燃料電池電圧状態判定部22により、電圧センサ14からのセンサ信号を読み込んで、ステップS1にて燃料電池本体1の暖機運転を開始した後の燃料電池電圧が、ステップS2にて算出した基準燃料電池電圧の値より小さいか否かを判定する。このとき、燃料電池電圧状態判定部22では、基準燃料電池電圧と電圧センサ14の出力とを比較して、電圧センサ14の出力が許容範囲内か否かを調べても良い。実際の燃料電池電圧が基準燃料電池電圧よりも低くない場合には燃料電池本体1に異常がないと判定して処理を終了し、実際の燃料電池電圧が基準燃料電池電圧よりも低い場合には燃料電池電圧を回復させるためにステップS4に処理を進める。
【0049】
ステップS4においては、電圧低下原因温度推定部23により、燃料電池電圧低下の原因が燃料電池温度が低いことに起因するか否かを判定をする。このとき、電圧低下原因温度推定部23では、温度センサ16からセンサ信号を読み込んで、燃料電池温度が許容範囲内にある場合には、燃料電池温度に起因しないと判定し、ステップS5以降に処理を進めて燃料電池電圧低下の他の原因を調査する。
【0050】
一方、燃料電池温度が許容範囲外にある場合には、ステップS4aに処理を進めて、燃料電池温度回復部25により、燃料電池温度を回復させる制御をする。このとき、燃料電池温度回復部25では、燃料電池温度が許容下限値以下か否かを判断し(ステップS4a)、燃料電池温度が許容下限値以下の場合には燃料電池温度を上昇するための処理をする(ステップS4b)。このとき、燃料電池温度回復部25では、例えば燃料電池本体1を冷却するために使用される冷媒流量を減少させるように変更すると共に、所定の小さな負荷を取り出す燃料電池本体1の暖機運転の時間を長くして、処理を終了する。一方、燃料電池温度が許容下限値以上の場合は、冷媒流量を増加させるように変更して(ステップS4c)、処理を終了する。
【0051】
ステップS5においては、電圧低下原因推定部24により、電圧センサ14の時系列データにウエーブレット変換をして、時系列データの周波数成分を分析する。このウエーブレット変換は、リアルタイムで発生する燃料電池電圧の時系列データに周波数解析をする手法である。このウエーブレット変換では、時系列データに含まれる余計なノイズ等を選択的に排除して、注目する周波数成分のみの周波数データを得ることができ、正確な周波数解析が可能になる。なお、ウエーブレット変換する構成要素としては、燃料電池起動プログラムに含まれるソフトウエアで構成しても良く、燃料電池起動プログラムと共にフィルタ回路を組み合わせたハード的な構成であっても良い。なお、電圧低下原因推定部24では、高速フーリエ変換(FFT)によって周波数解析をしても良いが、この手法ではリアルタイム計測に向かないので注意が必要である。
【0052】
次のステップS6においては、電圧低下原因推定部24により、ステップS5での周波数解析の結果、時系列データの高周波成分の大きさが所定の値を超えたか否かを判定する。電圧低下原因推定部24により、時系列データの高周波成分の大きさが所定の値を超えていると判定した場合には、燃料電池電圧低下の原因が加湿に起因する可能性が高いと判定してステップS7に処理を進め、時系列データの高周波成分の大きさが所定の値を超えていないと判定した場合には、燃料電池電圧低下の原因が窒素に起因する可能性が高いと判定してステップS8に処理を進める。
【0053】
ここで、燃料電池本体1内にて水分が凝縮して水滴となると、この水滴は、空気及び水素ガスの流れで吹き飛ばされて動くので、動きがランダムになる。そして、このランダムに動く水滴が燃料電池本体1の発電を阻害するように作用するので、燃料電池電圧は、不安定な変動を示すようになり、燃料電圧電圧の時系列データに高周波成分が多く現れるようになる。したがって、時系列データの高周波成分の大きさが所定の値を超えた場合には、燃料電池電圧低下の原因が加湿に起因する可能性が高いと判定する。
【0054】
一方、窒素のような気体は、水滴に比べて均一に存在する。したがって、燃料電池電圧の不規則な変動が小さく、燃料電池電圧の時系列データの高周波成分が少なくなる。したがって、時系列データの高周波成分が所定の値を超えていない場合には、燃料電池電圧低下の原因が窒素に起因する可能性が高いと判定する。
【0055】
ステップS7においては、加湿用純水流量変更部26により、加湿過剰か加湿不足かを判断する。このとき、加湿用純水流量変更部26では、起動後の燃料電池本体1の状態が加湿過剰である場合は少ないために、先ず加湿を増加する純水供給制御信号を純水供給装置10に送る。ここで、増加させる加湿量は、加湿不足か否かが判定可能な幅であっても良い。そして、加湿量を増加した後に、所定時間経過して燃料電池本体1の電圧が上昇した場合には加湿不足であると判定する。
【0056】
また、ステップS7にて加湿状態を判定するには、例えば燃料電池本体1内の電極の交流抵抗値を検出して電極の湿度を判断しても良く、燃料電池本体1の湿度センサを使用しても良い。
【0057】
次のステップS9においては、加湿用純水流量変更部26により、ステップS7にて加湿量を増加した後に、燃料電池電圧が上昇したか否かを判定することで加湿量を減少させるように切り替えるか否か判定する。燃料電池電圧が上昇したと判定した場合には、燃料電池電圧低下の原因が加湿(不足)に起因する可能性が高いと判定してステップS10に処理を進め、燃料電池電圧が上昇していないと判定した場合には、燃料電池電圧低下の原因が加湿過剰に起因する可能性が高いと判定してステップS11に処理を進める。
【0058】
ステップS10においては、加湿用純水流量変更部26により、更に加湿量を増加させる純水供給制御信号を純水供給装置10に送って、加湿量を増加させてステップS12に処理を進める。
【0059】
ステップS12においては、加湿用純水流量変更部26により、純水流量センサ11からのセンサ信号から、純水供給量が所定の上限値を超えたか否かを判定する。なお、加湿用純水流量変更部26では、ステップS10以降から加湿量を増加させると共に電圧センサ14からのセンサ信号を読み込んで、純水供給量が所定の上限値を超えないで燃料電池本体1の電圧が基準燃料電池電圧となった場合にはステップS21に処理を進め、純水供給量が所定の上限値を超えた場合にはステップS13に処理を進める。
【0060】
ステップS13においては、第2誤判定対応手段31により、電圧センサ14からのセンサ信号を読み込んで、燃料電池本体1の電圧が基準燃料電池電圧よりも低いか否かを判定して、低い場合にはステップS16に処理を進め、低くない場合にはステップS21に処理を進める。
【0061】
また、ステップS9にて燃料電池電圧低下の原因が加湿過剰に起因する可能性が高いと判断された場合のステップS11においては、加湿用純水流量変更部26により、加湿量を減少させる純水供給制御信号を純水供給装置10に送って、ステップS14に処理を進める。
【0062】
ステップS14においては、加湿用純水流量変更部26により、純水流量センサ11からのセンサ信号から、純水供給量が所定の下限値を下回ったか否かを判定する。なお、加湿用純水流量変更部26では、ステップS11以降から加湿量を減少させると共に電圧センサ14からのセンサ信号を読み込んで、純水供給量が所定の下限値を下回らないで燃料電池本体1の電圧が基準燃料電池電圧となった場合にはステップS21に処理を進め、純水供給量が所定の下限値を超えた場合にはステップS15に処理を進める。
【0063】
ステップS15においては、加湿用純水流量変更部26により、電圧センサ14からのセンサ信号を読み込んで、燃料電池本体1の電圧が基準燃料電池電圧よりも低いか否かを判定して、低い場合にはステップS17に処理を進め、低くない場合にはステップS21に処理を進める。
【0064】
ステップS16及びステップS17においては、第2誤判定対応手段31により、燃料電池本体1に供給する空気及び水素の流量を増加させる原料供給制御信号を水素供給装置3及びコンプレッサ12に送ってステップS21に処理を進める。すなわち、ステップS12又はステップS14にて加湿量が上限値又は下限値を超えた場合には、先のステップS6にて燃料電池電圧低下の原因が加湿に起因する可能性が高いと判断したことが誤判断であったと判断して、水素流量(及び空気流量)を増加し、燃料電池電圧を基準燃料電池電圧に回復させる。
【0065】
一方、先のステップS6において、燃料電池電圧低下の原因が窒素に起因する可能性が高いと判断した場合のステップS8においては、原料流量変更部27により、燃料電池本体1に供給する空気及び水素の流量を増加させる原料供給制御信号を水素供給装置3及びコンプレッサ12に送り、ステップS18に処理を進める。これにより、水素循環系に存在する水素密度を高くして、燃料電池本体1のアノード極での水素不足を解消するとともに、水素循環系内に滞留している窒素を燃料電池本体1外に放出させる。ここで、空気流量も増加させるのは、燃料電池本体1のアノード極とカソード極間の差圧を解消するためであって、燃料電池本体1内での差圧を過大にすることによるダメージを防止するためである。
【0066】
ステップS18においては、水素流量センサ8からのセンサ信号から、水素流量が所定の上限値を越えたか否かを判定する。水素流量が上限値を超えた場合にはステップS19に処理を進め、水素流量が上限値を超えずに燃料電池電圧が基準燃料電池電圧に達した場合には場合にはステップS21に処理を進める。
【0067】
ステップS19においては、原料流量変更部27により、燃料電池電圧が基準燃料電池電圧よりも低いか否かを判定する。燃料電池電圧が基準燃料電池電圧より低い場合にはステップS20に処理を進め、燃料電池電圧が基準燃料電池電圧より低くない場合にはステップS21に処理を進める。
【0068】
ステップS20においては、第1誤判定対応部30により、加湿用純水量を変更するように純水供給制御信号を純水供給装置10に送る。ここで、第1誤判定対応部30では、ステップS7と同様に加湿過剰か加湿不足かを判断して加湿量を変更する。すなわち、ステップS6で燃料電池電圧低下の原因が窒素に起因する可能性が高いと判断したことが誤判断であったと判断して、純水流量を増加して燃料電池電圧が基準燃料電池電圧に回復するようにする。
【0069】
ステップS21においては、燃料電池電圧回復時間計測部28により、燃料電池電圧が基準燃料電池電圧に到達するまでに要した時間を計測して、ステップS22に処理を進める。
【0070】
ステップS22においては、電力取り出し起動制御部29により、燃料電池電圧が基準燃料電池電圧に到達するまでに要した時間が長いほど、緩やかな電力取り出し軌道に変更する負荷制御信号を負荷2に送って処理を終了する。
【0071】
すなわち、このステップS22では、燃料電池本体1を起動後、燃料電池本体1の状態が適正でなく燃料電池電圧が低い場合に、冷媒流量減少変更及び暖機運転時間を長くする処置を行ったとき(ステップS4b)、及び、水素量を増加(ステップS8)又は加湿用純水量を増加/減少して(ステップS10,11)、燃料電池電圧が基準燃料電池電圧に到達するように処置を行ったとき、燃料電池電圧が基準燃料電池電圧に到達するまでにかかった時間が長いほど燃料電池状態が悪かったことになり、電力取り出し起動を緩やかにする。
【0072】
ここで、燃料電池本体1の状態が適正な状態でない場合とは、燃料電池温度に起因する場合は燃料電池温度が高すぎたか低すぎたかのどちらかであり、加湿に起因する場合は加湿過剰すぎたか加湿不足すぎたかのどちらかである。また、水素循環系に滞留する窒素に起因する場合は、滞留する窒素が多かったという場合である。
【0073】
このような場合、燃料電池電圧が基準燃料電池電圧に回復した直後は、温度、加湿或いは水素循環系からの窒素抜けの状態が安定せず依然不安定な状態にあり、速い応答で負荷を取り出すと再び燃料電池電圧低下を引き起こす場合がある。このようなことを防止するために、電力取り出し起動制御部29では、燃料電池電圧が基準燃料電池電圧に到達するまでにかかった時間が長いほどより緩やかな電力取り出し軌道へ変更して、加湿或いは水素循環系からの窒素抜けの状態が安定してから速い応答で負荷を取り出すようにする。
【0074】
なお、上述した起動制御処理では、第2構成例のコントローラ17による処理を説明したが、第1構成例のコントローラ17を使用した場合には、ステップS12〜ステップS20の処理を省略し、ステップS8、ステップS10及びステップS11の処理をした後に燃料電池電圧が基準燃料電池電圧となったらステップS21以降の処理を実行することになる。
【0075】
[実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、この燃料電池システムによれば、暖機運転中の燃料電池本体1の出力電流及び温度に対する基準燃料電池電圧よりも、実際の燃料電池電圧が低いか否かを判定して燃料電池本体1の電圧状態を判定するので、燃料電池電圧の低下の原因が燃料電池温度に起因するかを判断できる。すなわち、この燃料電池システムによれば、燃料電池電圧が通常の値よりも低い場合であっても、燃料電池温度が低く、燃料電池温度相応の出力電圧であれば、燃料電池電圧が低いのは燃料電池温度が低いことに起因すると判断でき、燃料電池電圧が基準燃料電池電圧よりも低い場合であって燃料電池温度が正常値である場合は、燃料電池温度以外に起因すると判断できる。したがって、この燃料電池システムによれば、燃料電池電圧の低下の原因に応じて最適な燃料電池状態回復運転をすることができる。
【0076】
また、この燃料電池システムによれば、燃料電池本体1の出力電圧が回復した時間が長いほど図6の特性c〜特性fのように電力取り出し軌道を例えば段階的に緩やかにするようにシフトさせるので、何らかの燃料電池電圧低下原因があった場合に図6の特性aに示すように電力取り出し軌道の立ち上がりを急峻として、特性bに示すように著しい電圧低下を招くことを確実に無くすことができる。
【0077】
更に、この燃料電池システムによれば、燃料電池本体1の出力電圧が低いと判定した場合に、燃料電池本体1の出力電圧の低下が燃料電池温度に起因するか否かを判定して燃料電池温度を所定温度とするので、出力電圧の低下が燃料電池温度に起因する場合に最適な燃料電池状態回復運転をすることができる。
【0078】
更にまた、この燃料電池システムによれば、燃料電池本体1の出力電圧の低下が燃料電池温度に起因すると判定し、燃料電池温度が所定温度以下であると判定した場合に冷媒の流量を減少させると共に暖機運転時間を長くし、燃料電池温度が所定温度以下でないと判定した場合に冷媒の流量を増加させるので、燃料電池本体1の発電により燃料電池温度を所定の動作温度にすると共に、冷媒の流量調整とあわせて実行することにより、燃料電池温度を所定の動作温度に応答よく到達させることができる。
【0079】
更にまた、この燃料電池システムによれば、燃料電池の出力電圧の時系列データを周波数解析して、燃料電池電圧の低下が燃料電池本体1の加湿に起因するか、燃料電池電圧の低下が燃料電池本体1内に残留する窒素に起因するかを判定することができ、燃料電池電圧の低下の原因に応じて最適な燃料電池状態回復運転をすることができ、燃料電池本体1の発電能力以上の負荷を取り出して燃料電池電圧が異常低下することを防止することができる。
【0080】
更にまた、この燃料電池システムによれば、燃料電池電圧の低下が燃料電池本体1の加湿に起因すると判定した場合に、水素ガスの加湿量を変更するように純水供給装置10を制御するので、燃料電池電圧低下の原因が加湿に起因する場合であっても燃料電池電圧を基準燃料電池電圧に回復させることができ、燃料電池本体1の発電能力以上の負荷を取り出して燃料電池電圧が異常低下することを防止することができる。
【0081】
更にまた、この燃料電池システムによれば、加湿量を増加又は減少させた結果、加湿量が上限値又は下限値になっても燃料電池電圧が回復しない場合には、水素ガスの流量を変更するので、燃料電池電圧の低下の原因が加湿に起因する可能性が高いと判断したことが誤判断であったと判断して、加湿量を変更する代わりに、水素ガス流量を変更して燃料電池電圧を基準燃料電池電圧に回復させることができる。
【0082】
更にまた、この燃料電池システムによれば、燃料電池電圧の低下が燃料電池本体1内に残留する窒素に起因すると判定した場合に、水素ガスの流量を増加させるので、水素循環系に滞留する窒素に起因する場合であっても、燃料電池電圧を基準燃料電池電圧に回復させることができ、燃料電池本体1の発電能力以上の負荷を取り出して燃料電池電圧が異常低下することを防止することができる。
【0083】
更にまた、この燃料電池システムによれば、水素ガスの流量を増加させた結果、水素ガスの流量が上限値になっても燃料電池電圧が回復しない場合には、加湿量を変更するので、窒素に起因する可能性が高いと判断したことが誤判断であったと判断して、水素ガス流量を変更する代わりに、加湿量を変更して燃料電池電圧を基準燃料電池電圧に回復させることができる。
【0084】
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した燃料電池システムの構成を示すブロック図である。
【図2】コントローラの機能的な第1構成例を示すブロック図である。
【図3】燃料電圧の回復時間と、電力取り出し軌道との関係を示す図である。
【図4】コントローラの機能的な第2構成例を示すブロック図である。
【図5】本発明を適用した燃料電池システムによる起動制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】燃料電圧の回復時間と、電力取り出し軌道との関係を示す他の図である。
【符号の説明】
1 燃料電池本体
2 負荷
3 水素供給装置
4 水素供給配管
5 水素循環配管
6 循環水素ポンプ
7 加湿器
8 水素流量センサ
9 加湿用純水タンク
10 純水供給装置
11 純水流量センサ
12 コンプレッサ
13 電圧センサ
14 電圧センサ
15 電流センサ
16 温度センサ
17 コントローラ
21 燃料電池基準電圧算出部
22 燃料電池電圧状態判定部
23 電圧低下原因温度推定部
24 電圧低下原因推定部
25 燃料電池温度回復部
26 加湿用純水流量変更部
27 原料流量変更部
28 燃料電池電圧回復時間計測部
29 電力取り出し起動制御部
30 第1誤判定対応部
31 第2誤判定対応手段

Claims (12)

  1. 燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されて発電する燃料電池と、当該燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置と、上記燃料電池に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置と、少なくとも燃料ガスを加湿する加湿装置とを備える燃料電池システムを制御する燃料電池システムの制御装置において、
    起動後に所定の出力電流を上記燃料電池から取り出す暖機運転中の上記燃料電池の出力電流、及び上記燃料電池の温度に対応する出力電圧とに基づいて上記燃料電池の出力電圧状態が正常か否かを判定して、上記燃料電池の出力電圧が低いと判定した場合には、上記燃料電池の温度又は電圧を回復させるように上記燃料ガス供給装置又は加湿装置を制御する燃料電池状態回復運転を行い、
    上記燃料電池性能回復運転によって上記燃料電池の出力電圧が回復したときの電圧回復状態に基づいて、上記燃料電池からの電力取り出し軌道を決定する制御手段を備えることを特徴とする燃料電池システムの制御装置。
  2. 上記制御手段は、上記燃料電池状態回復運転を行って上記燃料電池の出力電圧が回復するまでの時間に基づいて、上記燃料電池からの電力取り出し軌道を決定することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムの制御装置。
  3. 上記制御手段は、上記燃料電池の出力電圧が回復するまでの時間が長いほど、緩やかな傾きで上記燃料電池から電力を取り出す電力取り出し軌道とすることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システムの制御装置。
  4. 上記制御手段は、上記燃料電池の出力電圧が低いと判定した場合に、上記燃料電池の出力電圧の低下が上記燃料電池の温度に起因するか否かを判定して、上記燃料電池の温度を所定温度とするように燃料電池状態回復運転を行う制御をすることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムの制御装置。
  5. 上記燃料電池システムは、上記燃料電池内に循環させる熱交換媒体の流量を調整する熱交換媒体循環手段を更に備え、
    上記制御手段は、上記燃料電池の出力電圧の低下が上記燃料電池の温度に起因すると判定し、上記燃料電池の温度が所定温度以下であると判定した場合に熱交換媒体の流量を減少させると共に上記燃料電池の暖機運転時間を長くし、上記燃料電池の温度が所定温度以下でないと判定した場合でかつ上記燃料電池の温度が所定の上限温度以下である場合には、現状の熱交換媒体の流量を維持し、上記燃料電池の温度が所定温度以下でないと判定した場合でかつ上記燃料電池の温度が所定の上限温度を上回る場合には、熱交換媒体の流量を増加させることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システムの制御装置。
  6. 上記制御手段は、上記燃料電池の出力電圧が低いと判定し、上記燃料電池の出力電圧の時系列データに基づいて、上記燃料電池の出力電圧の低下が上記燃料電池の加湿に起因するか、上記燃料電池の出力電圧の低下が上記燃料電池内に残留する窒素に起因するかを判定することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムの制御装置。
  7. 上記制御手段は、上記燃料電池の出力電圧の時系列データに含まれる高周波成分の大きさに応じて、上記燃料電池の出力電圧の低下が上記燃料電池の加湿に起因するか、上記燃料電池の出力電圧の低下が上記燃料電池内に残留する窒素に起因するかを判定することを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システムの制御装置。
  8. 上記制御手段は、上記燃料電池の出力電圧の低下が上記燃料電池の加湿に起因すると判定した場合に、燃料ガスの加湿用純水量を変更するように上記加湿装置を制御する燃料電池状態回復運転を行うことを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システムの制御装置。
  9. 上記制御手段は、上記燃料電池の出力電圧が低いと判定し、上記燃料電池の出力電圧の低下が上記燃料電池の加湿に起因すると判定した場合に、燃料ガスの加湿用純水量を増加させた結果、上記燃料電池の電圧が上昇したときには加湿用純水量を増加させ、上記燃料電池の電圧が上昇しないときには加湿用純水量を減少させることを特徴とする請求項8に記載の燃料電池システムの制御装置。
  10. 上記制御手段は、上記加湿用純水量を増加又は減少させた結果、上記加湿用純水量が上限値又は下限値になっても上記燃料電池の電圧が回復しない場合には、上記燃料電池に供給する燃料ガスの流量を変更するように上記燃料ガス供給装置を制御する燃料電池状態回復運転を行うことを特徴とする請求項9に記載の燃料電池システムの制御装置。
  11. 上記制御手段は、上記燃料電池の出力電圧の低下が上記燃料電池内に残留する窒素に起因すると判定した場合に、上記燃料電池に供給する燃料ガスの流量を増加させるように上記燃料ガス供給手段を制御する燃料電池状態回復運転を行うことを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システムの制御装置。
  12. 上記制御手段は、上記燃料電池に供給する燃料ガスの流量を増加させた結果、上記燃料ガスの流量が上限値になっても上記燃料電池の電圧が回復しない場合には、燃料ガスの加湿用純水の流量を変更するように上記加湿装置を制御する燃料電池状態回復運転を行うことを特徴とする請求項11に記載の燃料電池システムの制御装置。
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