JP2004161309A - 折り畳みコンテナー - Google Patents
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Abstract
【効果】箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーが変形した場合や、はね上げ側壁、上部分割側壁及び下部分割側壁に負荷が加わり、はね上げ側壁、上部分割側壁及び下部分割側壁が変位した場合にも、係合部材の挿入片が損傷するようなことがない。
【選択図】図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、種々の物品の保管、輸送或いは搬送等に使用される折り畳みコンテナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7〜図10を用いて、従来の折り畳みコンテナーについて説明する。
【0003】
折り畳みコンテナーは、上部フレーム1と、底部2と、上部フレーム1にその上端部がヒンジ連結された、折り畳みコンテナーの内側方向に回動可能な側壁(以下、この側壁を、はね上げ側壁という。)3と、上下に分割されているとともに、適当なヒンジ部を介して連結された側壁(以下、この側壁を、分割側壁という。)4とを有しており、分割側壁4は、ヒンジ部を挟んで上方に位置する上部分割側壁4’と、ヒンジ部を挟んで下方に位置する下部分割側壁4”とから構成されており、且つ、上部分割側壁4’の上端部が、上部フレーム1にヒンジ連結されており、また、下部分割側壁4”の下端部が、底部2にヒンジ連結されている。
【0004】
図7に示されている箱型状態の折り畳みコンテナーの略垂直状のはね上げ側壁3を、折り畳みコンテナーの内部方向に回動させて、図8に示されているように、略水平状態とし、次いで、分割側壁4を構成する上部分割側壁4’と下部分割側壁4”を連結しているヒンジ部を、折り畳みコンテナーの内部方向に移動させて、上部分割側壁4’と下部分割側壁4”とを重ねることにより、箱型状態の折り畳みコンテナーを、図9に示されているように、高さの低いコンパクトな状態に折り畳むことができるように構成されている。また、底部2に対して上部フレーム1を持ち上げて、略水平状態に重ねられている上部分割側壁4’と下部分割側壁4”を、互いに略面一になるように略垂直に立て、次いで、上部フレーム1に、その上端部がヒンジ連結されているはね上げ側壁3を、略水平状態から垂直方向に回動させることにより、折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーを、箱型に組み立てるように構成されている。
【0005】
上部分割側壁4’及び下部分割側壁4”(以下、便宜的に、単に、側壁ともいう。)の左右方向の端側4aには、端側4aを、内側に延長することにより形成された、側壁4’、4”の内壁面4bに垂直な突片5aと、突片5aの先端から、内壁面4bに略平行な挿入片5bとからなる係合部材5が、それぞれ、1個ずつ形成されている。一方、はね上げ側壁3の左右方向の端部には、はね上げ側壁3の一部を、外側から内側方向に凹ますことにより形成された凹部6aを有する嵌合部材6が、上部分割側壁4’及び下部分割側壁4”に形成された係合部材5に対応して2個形成されている。
【0006】
折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーを、箱型に組み立てる際には、上述したように、上部分割側壁4’と下部分割側壁4”が、互いに略面一になるように略垂直に立てられた後、はね上げ側壁3を、略水平状態から垂直方向に回動させることになるが、はね上げ側壁3が略垂直に回動された時点で、はね上げ側壁3に形成された嵌合部材6の凹部6aに、上部分割側壁4’及び下部分割側壁4”に形成された係合部材5の挿入片5bが挿入されるように構成されている。このように構成することにより、箱型への組み立て作業の際に、はね上げ側壁3の位置決めを行うことができるとともに、上部分割側壁4’及び下部分割側壁4”に上方や側方から負荷が加わった際に、上部分割側壁4’及び下部分割側壁4”が、外側に膨出するようなことを防止することができる。
【0007】
上述したような構成を有する折り畳みコンテナーは、実用新案登録番号第2500334号公報や特開2001−55228号公報等に開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
折り畳みコンテナーが、箱型に組み立てられた際には、上述したように、はね上げ側壁3に形成された嵌合部材6の凹部6aに、上部分割側壁4’及び下部分割側壁4”に形成された係合部材5の挿入片5bが挿入されているが、上述した従来の折り畳みコンテナーにおいては、係合部材5の挿入片5bと嵌合部材6の凹部6aの内壁面6a1との間の間隙が少ないために、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーが変形した場合や、はね上げ側壁3、上部分割側壁4’及び下部分割側壁4”に負荷が加わり、はね上げ側壁3、上部分割側壁4’及び下部分割側壁4”が変位した場合に、係合部材5の挿入片5bが損傷するという問題があった。
【0009】
また、上部分割側壁4’及び下部分割側壁4”の左右方向の端側4aの内壁面4bからの距離が長いために、端側4aが損傷し易いという問題があった。
【0010】
本発明の目的は、上述した従来の折り畳みコンテナーが有する課題を解決することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、上部フレームと、底部と、上部フレームにその上端部が枢支されたはね上げ側壁と、上部分割側壁と下部分割側壁とを有する分割側壁とからなる折り畳みコンテナーにおいて、第1には、上部分割側壁及び下部分割側壁に形成された係合部材の挿入片が、はね上げ側壁に形成された嵌合部材内において、嵌合部材の横幅方向に移動することができるように構成したものであり、第2には、上部分割側壁及び下部分割側壁の係合部材付近に位置する側部垂直土手部に形成された隔壁室に、上部分割側壁及び下部分割側壁の平板部より、外側方向に引っ込んだ隔壁を形成したものである。
【0012】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものではない。
【0013】
折り畳みコンテナーは、上述した従来の折り畳みコンテナーと同様に、上部フレーム1と、底部2と、上部フレーム1にその上端部がヒンジ連結された、折り畳みコンテナーの内側方向に回動可能に構成されたはね上げ側壁3と、上部分割側壁4’と下部分割側壁4”とからなる分割側壁4とから構成されている。
【0014】
以下に、分割側壁4を構成する上部分割側壁4’と下部分割側壁4”とに形成された、上述した従来の折り畳みコンテナーの係合部材5に相当する係合部材50について説明するが、上部分割側壁4’と下部分割側壁4”とは、実質的に同じ構成を有しているとともに、上部分割側壁4’に形成されている係合部材50と、下部分割側壁4”に形成されている係合部材50とも、同じ構成を有しているので、以下においては、下部分割側壁4”に形成されている係合部材50についてのみ、主として、図4及び図5を用いて説明する。
【0015】
下部分割側壁4”は、横長の長方形状の平板部40と、平板部40の両側部に形成された、外側に膨出する側部垂直土手部41を有しており、側部垂直土手部41は、平板部40の側部両端から、外側方向に略垂直に延在する内側壁部41aと、内側壁部41aの先端から、平板部40に略平行に延在する前面水平部41bと、前面水平部41bの先端から、内側に延在する端側壁部41cとから構成されている。
【0016】
側部垂直土手部41を構成する端側壁部41cの一部を、端側壁部41cと面一に内側方向に延在することにより、突片50aが形成されており、突片50aの先端には、前面水平部41bに略平行な挿入片50bが形成されており、突片50aと挿入片50bとにより係合部材50が構成されている。
【0017】
係合部材50付近に位置する側部垂直土手部41の前面水平部41bには、略中央部に、平板部40と略平行な隔壁70aを有する隔壁室70が形成されている。隔壁室70は、側部垂直土手部41を構成する外側壁部41cと、外側壁部41cと相対する側壁70bと、天板70cと、底板70dとにより構成されており、また、隔壁70aは、平板部40より、外側に引っ込ん位置しており、隔壁70aの内面70a1と平板部40の内面40aの延長面との間には、所定の間隙D1が形成されている。
【0018】
はね上げ側壁3は、略方形状の平板部30と、平板部30の両側部に形成された、外側に膨出する側部垂直土手部31とを有しており、側部垂直土手部31は、平板部30の側部両端から、外側方向に略垂直に延在する内側壁部31aと、内側壁部31aの先端から、平板部30に略平行に延在する前面水平部31bと、前面水平部31bの先端から、内側に延在する端側壁部31cとから構成されている。
【0019】
はね上げ側壁3の端側壁部31cに隣接する前面水平部31bには、前面水平部31bの一部を、外側から内側方向に凹ますことにより形成された凹部60aを有する嵌合部材60が形成されている。嵌合部材60の凹部60aの横幅Wは、凹部60aに挿入される、下部分割側壁4”に形成された係合部材50の挿入片50bが、嵌合部材60の凹部60aの横幅W方向に自由に移動可能な幅に形成されている。例えば、嵌合部材60の凹部60aの横幅Wは、下部分割側壁4”に形成された隔壁室70を構成する隔壁70aの内面70a1と、係合部材50を構成する挿入片50bの内面50b1との間隙D2と、略同じに形成されている。
【0020】
上述したように、折り畳みコンテナーが、箱型に組み立てられた際には、はね上げ側壁3に形成された嵌合部材60の凹部60aに、上部分割側壁4’及び下部分割側壁4”に形成された係合部材50の挿入片50bが挿入されているが、上部分割側壁4’及び下部分割側壁4”に形成された係合部材50の挿入片50bが、はね上げ側壁3に形成された嵌合部材60の凹部60a内において、従来の折り畳みコンテナーに比べて、嵌合部材60の凹部60aの横幅W方向に自由に移動することができるので、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーが変形した場合や、はね上げ側壁3、上部分割側壁4’及び下部分割側壁4”に負荷が加わり、はね上げ側壁3、上部分割側壁4’及び下部分割側壁4”が変位した場合にも、係合部材50の挿入片50bが損傷するようなことがない。
【0021】
また、上部分割側壁4’及び下部分割側壁4”の係合部材50付近に位置する側部垂直土手部41の前面水平部41bに形成された隔壁室70には、平板部40より、外側方向に引っ込ん位置に隔壁70aが形成されているので、上部分割側壁4’及び下部分割側壁4”の端側壁部41cの強度が向上し、従って、端側壁部41cが損傷するようなことがない。
【0022】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0023】
上部分割側壁及び下部分割側壁に形成された係合部材の挿入片が、はね上げ側壁に形成された嵌合部材内において、嵌合部材の横幅方向に移動することができるように構成されているので、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーが変形した場合や、はね上げ側壁、上部分割側壁及び下部分割側壁に負荷が加わり、はね上げ側壁、上部分割側壁及び下部分割側壁が変位した場合にも、係合部材の挿入片が損傷するようなことがない。
【0024】
上部分割側壁及び下部分割側壁の係合部材付近に位置する側部垂直土手部に形成された隔壁室に、上部分割側壁及び下部分割側壁の平板部より、外側方向に引っ込んだ隔壁が形成されているので、上部分割側壁及び下部分割側壁の端側壁部の強度が向上し、従って、端側壁部が損傷するようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は箱型に組み立てられた状態の本発明の折り畳みコンテナーの斜視図である。
【図2】図2は折り畳み途中或いは組み立て途中の本発明の折り畳みコンテナーの斜視図である。
【図3】図3は折り畳まれた状態の本発明の折り畳みコンテナーの斜視図である。
【図4】図4は箱型に組み立てられた状態の本発明の折り畳みコンテナーの分割側壁の外側からの部分拡大斜視図である。
【図5】図5は箱型に組み立てられた状態の本発明の折り畳みコンテナーの分割側壁の内側からの部分拡大斜視図である。
【図6】図6は箱型に組み立てられた状態の本発明の折り畳みコンテナーの分割側壁とはね上げ側壁の部分水平断面図である。
【図7】図7は箱型に組み立てられた状態の従来の折り畳みコンテナーの斜視図である。
【図8】図8は折り畳み途中或いは組み立て途中の従来の折り畳みコンテナーの斜視図である。
【図9】図9は折り畳まれた状態の従来の折り畳みコンテナーの斜視図である。
【図10】図10は箱型に組み立てられた状態の従来の折り畳みコンテナーの分割側壁とはね上げ側壁の部分水平断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・上部フレーム
2・・・・・・・・底部
3・・・・・・・・はね上げ側壁
4・・・・・・・・分割側壁
4’・・・・・・・上部分割側壁
4”・・・・・・・下部分割側壁
40・・・・・・・平板部
41・・・・・・・側部垂直土手部
50・・・・・・・係合部材
60・・・・・・・嵌合部材
60a・・・・・・凹部
70・・・・・・・隔壁室
70a・・・・・・隔壁
Claims (2)
- 上部フレームと、底部と、上部フレームにその上端部が枢支されたはね上げ側壁と、上部分割側壁と下部分割側壁とを有する分割側壁とからなる折り畳みコンテナーにおいて、上部分割側壁及び下部分割側壁に形成された係合部材の挿入片が、はね上げ側壁に形成された嵌合部材内において、嵌合部材の横幅方向に移動することができるように構成されていることを特徴とする折り畳みコンテナー。
- 上部分割側壁及び下部分割側壁の係合部材付近に位置する側部垂直土手部に形成された隔壁室には、上部分割側壁及び下部分割側壁の平板部より、外側方向に引っ込んだ隔壁が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の折り畳みコンテナー。
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- 2002-11-12 JP JP2002327764A patent/JP4078189B2/ja not_active Expired - Fee Related
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