JP2004151174A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】感光性フィルムの搬送不良を処理するのにかかる手間を減らす。
【解決手段】本発明の画像形成装置としてのレーザイメージャ1は、搬送経路10に沿って感光性フィルム99を搬送する搬送機構3と、感光性フィルム99の有無を検知するセンサ7a〜7jと、センサ7a〜7jの検知結果に基づき搬送機構3を制御する制御部(図示略)と、を備えている。搬送経路10は、感光性フィルム99に対し各種処理を施す複数の工程部A〜Fにわたり連続している。例えば、第二の搬送工程部Dで感光性フィルム99の搬送不良が発生した場合、制御部は、第二の搬送工程部D及びこの工程部Dよりも感光性フィルム99の搬送方向の上流側の工程部A〜Cに存する各感光性フィルム99を第一の搬送工程部Bに搬送するように、搬送機構3を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の画像形成装置としてのレーザイメージャ1は、搬送経路10に沿って感光性フィルム99を搬送する搬送機構3と、感光性フィルム99の有無を検知するセンサ7a〜7jと、センサ7a〜7jの検知結果に基づき搬送機構3を制御する制御部(図示略)と、を備えている。搬送経路10は、感光性フィルム99に対し各種処理を施す複数の工程部A〜Fにわたり連続している。例えば、第二の搬送工程部Dで感光性フィルム99の搬送不良が発生した場合、制御部は、第二の搬送工程部D及びこの工程部Dよりも感光性フィルム99の搬送方向の上流側の工程部A〜Cに存する各感光性フィルム99を第一の搬送工程部Bに搬送するように、搬送機構3を制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光により潜像を形成する感光性フィルムに画像を形成する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像情報に基づきレーザ光を走査して感光性フィルムに潜像を付し、その後、加熱処理を施すことで当該感光性フィルムの潜像を可視化する(現像する)レーザイメージャ(Laser Imager)が知られている。レーザイメージャは、例えば、X線撮影装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、CT(Computed Tomography)等といった医療用画像撮影装置で撮影した被験者の診断部位を可視画像として感光性フィルムに出力するのに好適に用いられている。
【0003】
上記レーザイメージャは、記録媒体としての感光性フィルムを搬送経路に沿って順次搬送しながら画像情報に基づく診断画像を感光性フィルムに形成するものであるが、各種プリンタ、各種コピー機等の記録機器も、レーザイメージャと同様に、記録媒体を搬送経路に沿って搬送しながら当該記録媒体に画像を記録する形態を有している。これらレーザイメージャを含む画像形成装置においては、記録媒体の癖、傷み、折れ等に起因して記録媒体の搬送不良が少なからず発生してしまう。
【0004】
記録媒体の搬送不良の発生は、記録媒体の搬送を伴う記録装置において回避が困難な共通の問題ではあるが、記録媒体の搬送不良が発生した場合に、搬送が継続可能な記録媒体については搬送を継続して装置外に搬出したり、搬送不良に係る記録媒体を搬送方向にそのまま搬送せずに記録媒体の供給源に再度戻したりして、記録媒体の搬送不良の発生に係る更なる不都合を回避している(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−297813号公報(第1実施例、第2実施例)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の技術をレーザイメージャに適用した場合に、搬送不良に係る感光性フィルムを供給源に戻せば、当該感光性フィルムが供給源に戻りきらずに供給源の遮光シャッタを開放する可能性があり、このとき、供給源に収められている感光性フィルムに僅かながらも光が入射し、記録前の感光性フィルムを感光させ無駄にしてしまう。
【0007】
さらに、特許文献1に記載の画像記録装置では、記録媒体の搬送経路が単純であるため、搬送経路上で記録媒体の搬送不良が発生してもこの搬送不良を比較的容易に処理することができる。しかし、搬送経路が複雑である場合には、一度記録媒体の搬送不良が発生すると、記録媒体の搬送不良の箇所を特定したり搬送不良に係る記録媒体を除去するのに手間がかかり、特に、搬送経路の距離が比較的長く複数枚の記録媒体を同時に搬送するときには、このような手間が顕著なものとなる。
【0008】
本発明の課題は、記録媒体の搬送不良を処理するのにかかる手間を減らすことができる画像形成装置であって、記録媒体の搬送不良に関わらない記録媒体を無駄にすること無く記録媒体の搬送不良を処理できる画像形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
所定の搬送経路に沿って感光性フィルムを搬送する搬送機構と、
前記搬送経路上での感光性フィルムの有無を検知するセンサと、
前記センサの検知結果に基づき、前記搬送経路上で感光性フィルムの搬送不良が発生したか否かを判定し、その判定結果によって前記搬送機構を制御する制御部と、を備える画像形成装置において、
前記搬送経路は、感光性フィルムに対し各種処理を施す複数の工程部にわたって連続し、これら複数の工程部の中には、前記搬送経路上に存する感光性フィルムを回収可能な回収部が設けられ、
前記制御部は、感光性フィルムの搬送不良が発生したと判定した場合に、搬送不良を発生した工程部よりも感光性フィルムの搬送方向の下流側の工程部に存する感光性フィルムの搬送を継続し、搬送不良を発生した工程部及び搬送不良を発生した工程部よりも感光性フィルムの搬送方向の上流側の工程部に存する各感光性フィルムを前記回収部に搬送するように、前記搬送機構を制御することを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明では、搬送経路が複数の工程部にわたり繋がっているため、搬送機構により搬送される感光性フィルムは各工程部を順に通過するが、複数枚の感光性フィルムに高速で画像を次々に形成する場合、搬送経路上には複数枚の感光性フィルムが互いに所定間隔をあけた状態で存し、各感光性フィルムが搬送経路に沿って同時に搬送される。この場合に、感光性フィルムの搬送不良が発生すると、搬送不良を生じた感光性フィルム及びそれ以外の搬送経路上に存する各感光性フィルムは、複数の工程部のうちのいずれかの工程部に存している。
【0011】
このとき、請求項1に記載の発明では、搬送不良を発生した工程部よりも感光性フィルムの搬送方向の下流側の工程部に存する感光性フィルムは搬送を継続され、搬送不良を発生した工程部及び搬送不良を発生した工程部よりも感光性フィルムの搬送方向の上流側の工程部に存する各感光性フィルムは回収部に搬送される。つまり、搬送の継続が可能な感光性フィルムは正常に搬送され続け、一方、搬送の継続が不可能な感光性フィルムは回収部に回収される。従って、搬送の継続が不可能な感光性フィルムは回収部に回収されるから、感光性フィルムの搬送不良の箇所を特定する手間が省け、搬送不良を発生した感光性フィルムを除去するのも容易に行うことができる。これにより、感光性フィルムの搬送不良を処理するのにかかる手間を減らすことができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
複数枚の感光性フィルムを収納可能な収納トレイと、
前記収納トレイ内への光の入射を遮る開閉可能な遮光シャッタとを備え、
前記遮光シャッタは、前記制御部により開閉動作を制御され、
前記制御部は、感光性フィルムの搬送不良が発生したと判定した場合に、前記遮光シャッタを閉じた状態で前記搬送機構を制御することを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明では、感光性フィルムの搬送不良が発生した場合、遮光シャッタは制御部により閉じた状態に制御され、このとき、収納トレイに収納されている感光性フィルムは遮光シャッタにより遮光される。従って、感光性フィルムの搬送不良が発生した場合には、少なくとも収納トレイに収納されている感光性フィルムを無駄にすること無く感光性フィルムの搬送不良を処理できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像形成装置に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、本実施形態では、本発明の画像形成装置としてレーザイメージャを適用した例を示す。また、発明の範囲は図示例に限定されない。
【0015】
図1は、レーザイメージャの側面断面図である。図1に示す通り、レーザイメージャ1には、主に、複数枚の感光性フィルム99,99,…の中から感光性フィルム99を一枚ずつ搬送経路10上に供給する二つのフィルム供給機構2,2と、感光性フィルム99を所定の搬送方向(図1中矢印方向参照。)に搬送する搬送機構3と、感光性フィルム99にレーザ光Lを照射して感光性フィルム99に潜像を形成する光走査機構4と、潜像が形成された感光性フィルム99に加熱処理を施して当該感光性フィルム99の現像を行う熱現像機構5と、各種部材の動作を制御する制御部8(図2参照。)とが配設されている。
【0016】
各フィルム供給機構2には、上面が開放した箱状のトレイ2aが配設されており、トレイ2aの内部には、さらに上面が開放した箱状の収納トレイ2bが配設されている。収納トレイ2bには、複数枚の感光性フィルム99,99,…が上下に積層された状態で収納されている。トレイ2a及び収納トレイ2bの上部又は上方は遮光シャッタ2cにより覆われている。
【0017】
遮光シャッタ2cは、駆動機構(図示略)により開閉自在とされている。図1は、遮光シャッタ2cが閉じた状態を示しており、この状態で、遮光シャッタ2cは、収納トレイ2bに収納された各感光性フィルム99に光が入射して感光するのを防止している。
【0018】
なお、図1は、複数枚の感光性フィルム99,99,…を図示するために、遮光シャッタ2cを一部省略して表している。
【0019】
さらに、各フィルム供給機構2には、カム2dの回転に伴って上下に昇降自在なピックアップ部材2eが配設されている。ピックアップ部材2eには、パイプ(図示略)を介して吸引ポンプ(図示略)に接続された吸盤2fが設けられている。また、各フィルム供給機構2の吸盤の近傍には、一対の供給ローラ2gが配設されており、供給ローラ2gの近傍には、感光性フィルム99の有無を検知するセンサ2hが設けられている。センサ2hとしては、発光素子と受光素子とを有する周知のフォトセンサ等が用いられる。
【0020】
搬送機構3には、複数対の搬送ローラ3a〜3lと、搬送経路10に沿って連続的又は断続的に設けられたガイド部材(図示略)とが配設されている。
【0021】
各搬送ローラ3a〜3lは、搬送経路10沿いにそれぞれ設けられている。各搬送ローラ3a〜3lは、感光性フィルム99を間に挟み所定方向に回転することで、図1中矢印方向(感光性フィルム99の搬送方向)に感光性フィルム99を送り出す(搬送する)ことができる。また、各搬送ローラ3a〜3lは、感光性フィルム99を図1中矢印方向に送り出す方向とは逆の方向に回転することも可能であり、感光性フィルム99を図1中矢印方向に送り出す場合と同様に、感光性フィルム99を間に挟んで図1中矢印方向と反対の方向に送り戻すこともできる。
【0022】
なお、以下の説明では、感光性フィルム99の搬送を分かり易く説明するため、各搬送ローラ3a〜3lにおいて、「正方向に回転(正回転)」する場合には感光性フィルム99が図1中矢印方向に搬送されるものとし、「逆方向に回転(逆回転)」する場合には感光性フィルム99が図1中矢印方向とは反対の方向に搬送されるものとする。
【0023】
光走査機構4には、レーザ光Lを発するレーザ光源4aと、レーザ光Lを偏光するポリゴンミラ4bと、レーザ光Lを所定の方向に反射する三つの反射鏡4c,4c,4cとが配設されている。
【0024】
熱現像機構5には、加熱の制御が可能な加熱ドラム5aが配設されている。加熱ドラム5aは、加熱制御された状態で図1中半時計回り方向に回転駆動されるようになっている。
【0025】
上記構成を備えるレーザイメージャ1において、各フィルム供給機構2は搬送経路10の始端に配置されており、光走査機構4及び熱現像機構5はこの順で搬送経路10沿いにそれぞれ配置されている。各フィルム供給機構2に保持されている感光性フィルム99は、搬送機構3により、搬送経路10の始端のフィルム供給機構2から搬送経路10に沿って搬送され、搬送の途中で、光走査機構4及び熱現像機構5による作用(後述)をそれぞれ受けて、最終的に、搬送経路10の終端の搬出トレイ6に搬出されるようになっている。
【0026】
この場合に、感光性フィルム99は、供給工程部A、第一の搬送工程部B、潜像形成工程部C、第二の搬送工程部D、熱現像工程部E、搬出工程部Fの各工程部をこの順に通過する。ここでいう「供給工程部A」とは、各フィルム供給機構から供給された感光性フィルム99を第一の搬送工程部B側に供給する工程が行われる部分であり、「第一の搬送工程部B」とは、供給工程部Aを経た感光性フィルム99を画像形成工程部C側に搬送する工程が行われる部分であり、「潜像形成工程部C」とは、光走査機構4により感光性フィルム99に所定の潜像を形成する工程が行われる部分であり、「第二の搬送工程部D」とは、潜像形成工程部Cを経た感光性フィルム99を熱現像工程部E側に搬送する工程が行われる部分であり、「熱現像工程部E」とは、熱現像機構5により感光性フィルム99を現像する工程が行われる部分であり、「搬出工程部F」とは、現像された感光性フィルム99を搬出トレイ6に搬出する工程が行われる部分である。搬送経路10は、上記した供給工程部A、第一の搬送工程部B、潜像形成工程部C、第二の搬送工程部D、熱現像工程部E、搬出工程部Fの各工程部にわたり連続している(図1中太線参照。)。
【0027】
さらに、上記各工程部A〜D,Fにわたる搬送経路10沿いには、搬送中の感光性フィルム99の有無を検知するセンサ7a〜7jがそれぞれ設けられている。具体的に、供給工程部Aにおいては、搬送ローラ3aの近傍にセンサ7aが設けられ、搬送ローラ3bの近傍にセンサ7bが設けられている。第一の搬送工程部Bにおいては、搬送ローラ3cの近傍にセンサ7cが設けられている。画像形成工程部Cにおいては、搬送ローラ3eの近傍にセンサ7dが設けられている。第二の搬送工程部Dにおいては、搬送ローラ3fの近傍にセンサ7eが設けられ、搬送ローラ3gの近傍にセンサ7fが設けられ、搬送ローラ3hの近傍にセンサ7gが設けられている。搬出工程部Fにおいては、搬送ローラ3iの近傍にセンサ7hが設けられ、搬送ローラ3jの近傍にセンサ7iが設けられ、搬送ローラ3kの近傍にセンサ7jが設けられている。
【0028】
各センサ7a〜7jは、自己の近傍の搬送ローラ3a〜3k(搬送ローラ3dを除く。)よりも図1中矢印方向(感光性フィルム99の搬送方向)の下流側に配置されている。センサ7a〜7jとしては、発光素子と受光素子とを有する周知のフォトセンサ等が用いられる。
【0029】
感光性フィルム99は、感光により潜像を形成しかつ潜像を有した状態で加熱処理されると当該潜像を可視像として映し出すものである。本実施形態では、PET樹脂(PolyEthylene Terephthalate resin)製の基材に対して、ハロゲン化銀粒子、有機酸銀塩、調色剤、還元剤等を含む乳剤を塗布したものが、感光性フィルム99として用いられている。
【0030】
なお、上記構成を備えるレーザイメージャ1においては、第一の搬送工程部Bの正面を覆う部分に開閉可能な開閉扉(図示略)が設けられており、ユーザは、この開閉扉を開けることで第一の搬送工程部Bに存する感光性フィルム99を除去できるようになっている。
【0031】
次に、レーザイメージャ1の回路構成の概略を説明する。
図2は、制御部8と制御部8に係る各種部材との回路構成の概略を示すブロック図である。図2に示す通り、制御部8には、レーザイメージャ1の各種部材の動作を予め制御するための制御プログラム、制御プログラムで使用されるデータ等を格納するROM8aと、制御プログラムに基づく各種処理を行うCPU8bと、ROM8aから読み出したデータ及び制御プログラムに基づいてCPU8bにより算出されたデータ等を格納するRAM8cとが配設されている。
【0032】
特に、CPU8bには、インターフェイス(I/F)8dを介して、各フィルム供給機構2のセンサ2h及び各工程部A〜D,Fのセンサ7a〜7jがそれぞれ接続されている。また、CPU8bには、I/F8eを介して、各フィルム供給機構2の遮光シャッタ2c及び各工程部A〜D,Fの搬送ローラ3a〜3lを駆動する駆動回路8f〜8kがそれぞれ接続されている。
【0033】
次に、レーザイメージャ1の動作を説明する。
まず、各フィルム供給機構2の収納トレイ2bに複数枚の感光性フィルム99,99,…が収納され、遮光シャッタ2cが閉じた状態に保持されている。画像形成動作が開始されると、制御部8のCPU8bは、各フィルム供給機構2のいずれかの遮光シャッタ2cを開ける旨の制御信号を駆動回路8fに出力する。これにより、遮光シャッタ2cの駆動機構が作動し、遮光シャッタ2cは閉じた状態(図1に示す状態)から所定の距離だけ右側に移動して停止する。つまり、遮光シャッタ2cは閉じた状態から開いた状態に移行する。このとき、遮光シャッタ2cの左側に開口部が形成される。
【0034】
その後、カム2d及び吸引ポンプが作動して、ピックアップ部材2eが下降するとともに吸盤2fが開口部を通過して感光性フィルム99を吸引する。その後、吸盤2fが感光性フィルム99を吸引した状態でピックアップ部材2eが上昇し、収納トレイ2bに収納された複数枚の感光性フィルム99,99,…の中から1枚の感光性フィルム99がピックアップされる。その後、ピックアップされた感光性フィルム99が供給ローラ2g間に挟み込まれ、一対の供給ローラ2g,2gのうちの少なくとも一方の供給ローラ2gが回転することにより、収納トレイ2bに収納された1枚の感光性フィルム99が、供給ローラ2g間を通過して搬送経路10に向かう先端部から後端部にかけて順に搬送経路10上に供給される。
【0035】
この場合、感光性フィルム99の先端部がセンサ2gに対応する位置を通過し始めてから、感光性フィルム99の後端部がセンサ2gに対応する位置を通過し終わる直前まで、制御部8のCPU8bには、感光性フィルム99が有る旨の検知信号がセンサ2gから入力される。そして、感光性フィルム99の後端部がセンサ2gに対応する位置を通過し終わると、制御部8のCPU8bには、感光性フィルム99が無い旨の検知信号がセンサ2gから入力される。このとき、制御部8のCPU8bは、遮光シャッタ2cを閉じる旨の制御信号を駆動回路8fに出力し、これにより、遮光シャッタ2cは開いた状態から元の状態(閉じた状態)に戻る。
【0036】
その後、感光性フィルム99は供給工程部Aに供給され、搬送経路10に沿って各工程部B〜Fを順に通過し、搬出トレイ6に搬出される。
【0037】
具体的に、供給工程部Aでは、各搬送ローラ3a,3bがそれぞれ正回転して、感光性フィルム99を第一の搬送工程部B側に搬送する。第一の搬送工程部Bでも、搬送ローラ3cが正回転して、感光性フィルム99を潜像形成工程部C側に搬送する。
【0038】
潜像形成工程部Cでは、各搬送ローラ3d,3eがそれぞれ正回転して、感光性フィルム99を第二の搬送工程部D側に搬送する。同時に、レーザ光源4aがレーザ光Lを発するとともにポリゴンミラ4bが回転する。このとき、感光性フィルム99には、ポリゴンミラ4b及び三つの反射鏡4c,4c,4cを介してレーザ光Lが照射されるから、感光性フィルム99の乳剤中のハロゲン化銀粒子が感光し、感光性フィルム99に所定の潜像が形成される。
【0039】
第二の搬送工程部Dでは、各搬送ローラ3f〜3hがそれぞれ正回転して、感光性フィルム99を熱現像工程部E側に搬送する。
【0040】
熱現像工程部Eでは、加熱ドラム5aが加熱制御された状態で図1中反時計周り方向に回転する。感光性フィルム99は、加熱ドラム5aに密着した状態で加熱ドラム5aの回転に追従するとともに加熱ドラム5aの熱を受けて加熱処理(現像)される。このとき、感光性フィルム99においては、有機酸銀塩から銀イオンが放出され、銀イオンを放出した有機酸銀塩(有機酸)は調色剤と錯体を形成する。そして、銀イオンが拡散して、感光したハロゲン化粒子を核として還元剤が作用し、化学的反応により所定の銀画像が形成される。
【0041】
搬出工程部Fでは、各搬送ローラ3i〜3lがそれぞれ正回転して、感光性フィルム99を搬出トレイ6に搬出する。
【0042】
このように、収納トレイ2bに保持された感光性フィルム99は各工程部A〜Fを順に通過し、搬出トレイ6に搬出された感光性フィルム99には、所定の画像が形成される。
【0043】
ここで、本実施形態に係るレーザイメージャ1では、各工程部A〜D、Fのセンサ7a〜7jにより感光性フィルム99の有無を検知することで、複数枚の感光性フィルム99,99,…を互いに所定間隔をあけた状態で搬送経路10上に存在させ、各感光性フィルム99を同時に複数の工程部A〜Fにわたって搬送することができる。この場合に、各感光性フィルム99は、癖、傷み、折れ等に起因して、各工程部A〜Fで搬送不良を発生させる可能性がある。
【0044】
以下では、第二の搬送工程部Dで感光性フィルム99の搬送不良が発生した場合を例にして、その後のレーザイメージャ1の動作を説明する。
【0045】
所定の時間が経過しても第二の搬送工程部Dのいずれかのセンサ7e〜7gから、感光性フィルム99が有る旨の検知信号が制御部8のCPU8bに入力されない場合、CPU8bは、第二の搬送工程部Dで感光性フィルム99の搬送不良が発生したと判定する。その後、CPU8bは、各工程部A〜Dの搬送ローラ3a〜3hの正回転を停止させる旨の制御信号を各駆動回路8g〜8jに出力する。これにより、各工程部A〜Dの搬送ローラ3a〜3hは正回転を停止し、工程部A〜Dに存する感光性フィルム99はその位置でそれぞれ停止する。
【0046】
その後、制御部8のCPU8bは、供給工程部Aの各搬送ローラ3a,3bを再度正回転させる旨の制御信号を駆動回路8gに出力する。これにより、供給工程部Aの各搬送ローラ3a,3bが正回転を再開し、供給工程部Aに停止していた感光性フィルム99は、第一の搬送工程部Bに搬送されて第一の搬送工程部Bで停止する。また、制御部8のCPU8bは、潜像形成工程部C及び第二の搬送工程部Dの各搬送ローラ3d〜3hを逆回転させる旨の制御信号を各駆動回路8i、8jにそれぞれ出力する。これにより、潜像形成工程部C及び第二の搬送工程部Dの各搬送ローラ3d〜3hが逆回転し、潜像形成工程部C及び第二の搬送工程部Dに停止していた各感光性フィルム99は、第一の搬送工程部Bに送り戻されて第一の搬送工程部Bで停止する。
【0047】
このような動作が行われる一方で、制御部8のCPU8bは、搬出工程部Fの各搬送ローラ3i〜3lの回転を通常通り行わせる旨の制御信号を駆動回路8kに出力し続ける。これにより、搬出工程部Fの各搬送ローラ3i〜3lは、それぞれ正回転し続け感光性フィルム99の搬送を継続する。
【0048】
その後、所定の時間を経過しても、搬出工程部Fのセンサ7jから感光性フィルム99が有る旨の検知信号が制御部8のCPU8bに入力されない場合、CPU8bは、搬送可能な感光性フィルム99を搬出トレイ6に搬出し終えたと判定し、感光性フィルム99の搬送不良の発生をユーザに通知する処理を行う。これにより、ユーザは、感光性フィルム99の搬送不良が発生したことを認識することができる。そして、ユーザは、レーザイメージャ1の正面に設けられた開閉扉を開けて第一の搬送工程部Bで停止している感光性フィルム99(第二の搬送工程部Dで搬送不良を発生した感光性フィルム99を含む。)をまとめて除去することができる。
【0049】
なお、熱現像工程部Eに感光性フィルム99が存する場合には、熱現像工程部Eでの処理が通常通り行われ、搬出トレイ6に搬出される感光性フィルム99には所定の画像が形成される。また、制御部8のCPU8bは、第二の搬送工程部Dで感光性フィルム99の搬送不良が発生したと判定したときから感光性フィルム99の搬送不良の発生を処理し終えるまで、遮光シャッタ2cを閉じる旨の制御信号を駆動回路8fに出力し続けており、遮光シャッタ2cは閉じた状態を保持し続けるように制御される。
【0050】
以上のようなレーザイメージャ1では、第二の搬送工程部Dで感光性フィルム99の搬送不良が発生した場合に、第二の搬送工程部Dよりも感光性フィルム99の搬送方向の下流側の熱現像工程部E及び搬出工程部Fに存する感光性フィルム99は、通常通りに搬送されるように制御されている。従って、熱現像工程部E及び搬出工程部Fに存する感光性フィルム99を無駄にすることは無い。
【0051】
さらに、この場合に、第二の搬送工程部D及び第二の搬送工程部Dよりも感光性フィルム99の搬送方向の上流側の工程部A〜Cに存する各感光性フィルム99は、第一の搬送工程部Bに搬送されるように制御されている。つまり、第一の搬送工程部Bが、本発明に係る回収部としての機能を有している。
【0052】
従って、上記の通り、第二の搬送工程部Dで感光性フィルム99の搬送不良が発生した場合に、第二の搬送工程部D及び第二の搬送工程部Dよりも感光性フィルム99の搬送方向の上流側の工程部A〜Cに存する各感光性フィルム99が、第一の搬送工程部Bの一箇所に回収されるから、感光性フィルム99の搬送不良の箇所を特定する手間を省くことができ、また、ユーザは、一の開閉扉を開けることでこれら感光性フィルム99を容易に除去できる。これにより、感光性フィルム99の搬送不良を処理するのにかかる手間を減らすことができる。また、レーザイメージャ1では、搬送不良を発生した感光性フィルム99及びこの感光性フィルム99よりも搬送方向の上流側に存する感光性フィルム99が特定の第一の搬送工程部Bに回収されるから、開閉扉等の感光性フィルム99を除去するための多数の開閉機構を設ける必要がなくなる。
【0053】
さらに、レーザイメージャ1では、上記のように感光性フィルム99の搬送不良を処理する場合に、遮光シャッタ2cは閉じた状態のままに制御されるから、搬送経路10上の各感光性フィルム99がフィルム供給機構2に戻されて、遮光シャッタ2cが開放されることは無い。従って、この場合、各フィルム供給機構2に保持された感光性フィルム99は遮光されており、少なくとも収納トレイ2bに収納されている感光性フィルム99を無駄にすること無く感光性フィルム99の搬送不良を処理できる。
【0054】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更を行ってもよい。
【0055】
例えば、本実施形態では、第二の搬送工程部Dで感光性フィルム99の搬送不良が発生した場合を例にして、その後のレーザイメージャ1の動作を説明したが、熱現像工程部Eで感光性フィルム99の搬送不良が発生した場合には、以下のように搬送機構3を制御すればよい。
【0056】
搬出工程部Fでは、各搬送ローラ3i〜3lをそれぞれ正回転させて、搬出工程部Fに存する感光性フィルム99を正常に搬送し、搬送した感光性フィルム99を搬出トレイ6に搬出する。また、工程部A〜Dでは、第一の搬送工程部Bの搬送ローラ3cを停止させたままで、供給工程部Aの各搬送ローラ3a,3bをそれぞれ正回転させるとともに潜像形成工程部C及び第二の搬送工程部Dの各搬送ローラ3d〜3hをそれぞれ逆回転させて、工程部A〜Dに存する各感光性フィルム99を第一の搬送工程部Bに搬送(回収)する。
【0057】
さらに、各工程部A〜Fのいずれかの工程部で感光性フィルム99の搬送不良が発生し、搬送不良が発生した工程部及びその工程部よりも感光性フィルム99の搬送方向の上流側の工程部に存する各感光性フィルム99を第一の搬送工程部Bに搬送(回収)する場合に、感光性フィルム99の回収に係る工程部の各搬送ローラを手動により操作して感光性フィルム99を第一の搬送工程部Bに回収する構成としてもよい。
【0058】
ところで、本実施形態では、潜像形成工程部C及び第二の搬送工程部Dの各搬送ローラ3d〜3hを逆回転させて感光性フィルム99を送り戻すことができた。これは、感光性フィルム99の搬送方向の先端部に折れが生じて搬送不良が発生しても、感光性フィルム99の搬送方向の後端部は正常であることが非常に多いという事情に基づいている。しかしながら、必ずしも潜像形成工程部C及び第二の搬送工程部Dの各搬送ローラ3d〜3hを逆回転させて感光性フィルム99を送り戻すことができるとは限らないので、第一の搬送工程部Bの正面を覆う部分以外にも、各工程部A〜Dを覆う部分に開閉扉等の開閉機構を設けてもよい。この場合、ユーザは、第一の搬送工程部Bに回収できなかった感光性フィルム99を適切な部分で除去できる。
【0059】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、感光性フィルムの搬送不良を処理するのにかかる手間を減らすことができる。
【0060】
請求項2に記載の発明によれば、少なくとも収納トレイに収納されている感光性フィルムを無駄にすること無く感光性フィルムの搬送不良を処理できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザイメージャを示す側面断面図である。
【図2】レーザイメージャの回路構成の概略を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 レーザイメージャ(画像形成装置)
2 フィルム供給機構
2b 収納トレイ
2c 遮光シャッタ
3 搬送機構
4 光走査機構
5 熱現像機構
6 搬出トレイ
7a〜7j センサ
8 制御部
10 搬送経路
99 感光性フィルム
A 供給工程部
B 第一の搬送工程部(回収部)
C 潜像形成工程部
D 第二の搬送工程部
E 熱現像工程部
F 搬出工程部
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光により潜像を形成する感光性フィルムに画像を形成する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像情報に基づきレーザ光を走査して感光性フィルムに潜像を付し、その後、加熱処理を施すことで当該感光性フィルムの潜像を可視化する(現像する)レーザイメージャ(Laser Imager)が知られている。レーザイメージャは、例えば、X線撮影装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、CT(Computed Tomography)等といった医療用画像撮影装置で撮影した被験者の診断部位を可視画像として感光性フィルムに出力するのに好適に用いられている。
【0003】
上記レーザイメージャは、記録媒体としての感光性フィルムを搬送経路に沿って順次搬送しながら画像情報に基づく診断画像を感光性フィルムに形成するものであるが、各種プリンタ、各種コピー機等の記録機器も、レーザイメージャと同様に、記録媒体を搬送経路に沿って搬送しながら当該記録媒体に画像を記録する形態を有している。これらレーザイメージャを含む画像形成装置においては、記録媒体の癖、傷み、折れ等に起因して記録媒体の搬送不良が少なからず発生してしまう。
【0004】
記録媒体の搬送不良の発生は、記録媒体の搬送を伴う記録装置において回避が困難な共通の問題ではあるが、記録媒体の搬送不良が発生した場合に、搬送が継続可能な記録媒体については搬送を継続して装置外に搬出したり、搬送不良に係る記録媒体を搬送方向にそのまま搬送せずに記録媒体の供給源に再度戻したりして、記録媒体の搬送不良の発生に係る更なる不都合を回避している(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−297813号公報(第1実施例、第2実施例)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の技術をレーザイメージャに適用した場合に、搬送不良に係る感光性フィルムを供給源に戻せば、当該感光性フィルムが供給源に戻りきらずに供給源の遮光シャッタを開放する可能性があり、このとき、供給源に収められている感光性フィルムに僅かながらも光が入射し、記録前の感光性フィルムを感光させ無駄にしてしまう。
【0007】
さらに、特許文献1に記載の画像記録装置では、記録媒体の搬送経路が単純であるため、搬送経路上で記録媒体の搬送不良が発生してもこの搬送不良を比較的容易に処理することができる。しかし、搬送経路が複雑である場合には、一度記録媒体の搬送不良が発生すると、記録媒体の搬送不良の箇所を特定したり搬送不良に係る記録媒体を除去するのに手間がかかり、特に、搬送経路の距離が比較的長く複数枚の記録媒体を同時に搬送するときには、このような手間が顕著なものとなる。
【0008】
本発明の課題は、記録媒体の搬送不良を処理するのにかかる手間を減らすことができる画像形成装置であって、記録媒体の搬送不良に関わらない記録媒体を無駄にすること無く記録媒体の搬送不良を処理できる画像形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
所定の搬送経路に沿って感光性フィルムを搬送する搬送機構と、
前記搬送経路上での感光性フィルムの有無を検知するセンサと、
前記センサの検知結果に基づき、前記搬送経路上で感光性フィルムの搬送不良が発生したか否かを判定し、その判定結果によって前記搬送機構を制御する制御部と、を備える画像形成装置において、
前記搬送経路は、感光性フィルムに対し各種処理を施す複数の工程部にわたって連続し、これら複数の工程部の中には、前記搬送経路上に存する感光性フィルムを回収可能な回収部が設けられ、
前記制御部は、感光性フィルムの搬送不良が発生したと判定した場合に、搬送不良を発生した工程部よりも感光性フィルムの搬送方向の下流側の工程部に存する感光性フィルムの搬送を継続し、搬送不良を発生した工程部及び搬送不良を発生した工程部よりも感光性フィルムの搬送方向の上流側の工程部に存する各感光性フィルムを前記回収部に搬送するように、前記搬送機構を制御することを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明では、搬送経路が複数の工程部にわたり繋がっているため、搬送機構により搬送される感光性フィルムは各工程部を順に通過するが、複数枚の感光性フィルムに高速で画像を次々に形成する場合、搬送経路上には複数枚の感光性フィルムが互いに所定間隔をあけた状態で存し、各感光性フィルムが搬送経路に沿って同時に搬送される。この場合に、感光性フィルムの搬送不良が発生すると、搬送不良を生じた感光性フィルム及びそれ以外の搬送経路上に存する各感光性フィルムは、複数の工程部のうちのいずれかの工程部に存している。
【0011】
このとき、請求項1に記載の発明では、搬送不良を発生した工程部よりも感光性フィルムの搬送方向の下流側の工程部に存する感光性フィルムは搬送を継続され、搬送不良を発生した工程部及び搬送不良を発生した工程部よりも感光性フィルムの搬送方向の上流側の工程部に存する各感光性フィルムは回収部に搬送される。つまり、搬送の継続が可能な感光性フィルムは正常に搬送され続け、一方、搬送の継続が不可能な感光性フィルムは回収部に回収される。従って、搬送の継続が不可能な感光性フィルムは回収部に回収されるから、感光性フィルムの搬送不良の箇所を特定する手間が省け、搬送不良を発生した感光性フィルムを除去するのも容易に行うことができる。これにより、感光性フィルムの搬送不良を処理するのにかかる手間を減らすことができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
複数枚の感光性フィルムを収納可能な収納トレイと、
前記収納トレイ内への光の入射を遮る開閉可能な遮光シャッタとを備え、
前記遮光シャッタは、前記制御部により開閉動作を制御され、
前記制御部は、感光性フィルムの搬送不良が発生したと判定した場合に、前記遮光シャッタを閉じた状態で前記搬送機構を制御することを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明では、感光性フィルムの搬送不良が発生した場合、遮光シャッタは制御部により閉じた状態に制御され、このとき、収納トレイに収納されている感光性フィルムは遮光シャッタにより遮光される。従って、感光性フィルムの搬送不良が発生した場合には、少なくとも収納トレイに収納されている感光性フィルムを無駄にすること無く感光性フィルムの搬送不良を処理できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像形成装置に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、本実施形態では、本発明の画像形成装置としてレーザイメージャを適用した例を示す。また、発明の範囲は図示例に限定されない。
【0015】
図1は、レーザイメージャの側面断面図である。図1に示す通り、レーザイメージャ1には、主に、複数枚の感光性フィルム99,99,…の中から感光性フィルム99を一枚ずつ搬送経路10上に供給する二つのフィルム供給機構2,2と、感光性フィルム99を所定の搬送方向(図1中矢印方向参照。)に搬送する搬送機構3と、感光性フィルム99にレーザ光Lを照射して感光性フィルム99に潜像を形成する光走査機構4と、潜像が形成された感光性フィルム99に加熱処理を施して当該感光性フィルム99の現像を行う熱現像機構5と、各種部材の動作を制御する制御部8(図2参照。)とが配設されている。
【0016】
各フィルム供給機構2には、上面が開放した箱状のトレイ2aが配設されており、トレイ2aの内部には、さらに上面が開放した箱状の収納トレイ2bが配設されている。収納トレイ2bには、複数枚の感光性フィルム99,99,…が上下に積層された状態で収納されている。トレイ2a及び収納トレイ2bの上部又は上方は遮光シャッタ2cにより覆われている。
【0017】
遮光シャッタ2cは、駆動機構(図示略)により開閉自在とされている。図1は、遮光シャッタ2cが閉じた状態を示しており、この状態で、遮光シャッタ2cは、収納トレイ2bに収納された各感光性フィルム99に光が入射して感光するのを防止している。
【0018】
なお、図1は、複数枚の感光性フィルム99,99,…を図示するために、遮光シャッタ2cを一部省略して表している。
【0019】
さらに、各フィルム供給機構2には、カム2dの回転に伴って上下に昇降自在なピックアップ部材2eが配設されている。ピックアップ部材2eには、パイプ(図示略)を介して吸引ポンプ(図示略)に接続された吸盤2fが設けられている。また、各フィルム供給機構2の吸盤の近傍には、一対の供給ローラ2gが配設されており、供給ローラ2gの近傍には、感光性フィルム99の有無を検知するセンサ2hが設けられている。センサ2hとしては、発光素子と受光素子とを有する周知のフォトセンサ等が用いられる。
【0020】
搬送機構3には、複数対の搬送ローラ3a〜3lと、搬送経路10に沿って連続的又は断続的に設けられたガイド部材(図示略)とが配設されている。
【0021】
各搬送ローラ3a〜3lは、搬送経路10沿いにそれぞれ設けられている。各搬送ローラ3a〜3lは、感光性フィルム99を間に挟み所定方向に回転することで、図1中矢印方向(感光性フィルム99の搬送方向)に感光性フィルム99を送り出す(搬送する)ことができる。また、各搬送ローラ3a〜3lは、感光性フィルム99を図1中矢印方向に送り出す方向とは逆の方向に回転することも可能であり、感光性フィルム99を図1中矢印方向に送り出す場合と同様に、感光性フィルム99を間に挟んで図1中矢印方向と反対の方向に送り戻すこともできる。
【0022】
なお、以下の説明では、感光性フィルム99の搬送を分かり易く説明するため、各搬送ローラ3a〜3lにおいて、「正方向に回転(正回転)」する場合には感光性フィルム99が図1中矢印方向に搬送されるものとし、「逆方向に回転(逆回転)」する場合には感光性フィルム99が図1中矢印方向とは反対の方向に搬送されるものとする。
【0023】
光走査機構4には、レーザ光Lを発するレーザ光源4aと、レーザ光Lを偏光するポリゴンミラ4bと、レーザ光Lを所定の方向に反射する三つの反射鏡4c,4c,4cとが配設されている。
【0024】
熱現像機構5には、加熱の制御が可能な加熱ドラム5aが配設されている。加熱ドラム5aは、加熱制御された状態で図1中半時計回り方向に回転駆動されるようになっている。
【0025】
上記構成を備えるレーザイメージャ1において、各フィルム供給機構2は搬送経路10の始端に配置されており、光走査機構4及び熱現像機構5はこの順で搬送経路10沿いにそれぞれ配置されている。各フィルム供給機構2に保持されている感光性フィルム99は、搬送機構3により、搬送経路10の始端のフィルム供給機構2から搬送経路10に沿って搬送され、搬送の途中で、光走査機構4及び熱現像機構5による作用(後述)をそれぞれ受けて、最終的に、搬送経路10の終端の搬出トレイ6に搬出されるようになっている。
【0026】
この場合に、感光性フィルム99は、供給工程部A、第一の搬送工程部B、潜像形成工程部C、第二の搬送工程部D、熱現像工程部E、搬出工程部Fの各工程部をこの順に通過する。ここでいう「供給工程部A」とは、各フィルム供給機構から供給された感光性フィルム99を第一の搬送工程部B側に供給する工程が行われる部分であり、「第一の搬送工程部B」とは、供給工程部Aを経た感光性フィルム99を画像形成工程部C側に搬送する工程が行われる部分であり、「潜像形成工程部C」とは、光走査機構4により感光性フィルム99に所定の潜像を形成する工程が行われる部分であり、「第二の搬送工程部D」とは、潜像形成工程部Cを経た感光性フィルム99を熱現像工程部E側に搬送する工程が行われる部分であり、「熱現像工程部E」とは、熱現像機構5により感光性フィルム99を現像する工程が行われる部分であり、「搬出工程部F」とは、現像された感光性フィルム99を搬出トレイ6に搬出する工程が行われる部分である。搬送経路10は、上記した供給工程部A、第一の搬送工程部B、潜像形成工程部C、第二の搬送工程部D、熱現像工程部E、搬出工程部Fの各工程部にわたり連続している(図1中太線参照。)。
【0027】
さらに、上記各工程部A〜D,Fにわたる搬送経路10沿いには、搬送中の感光性フィルム99の有無を検知するセンサ7a〜7jがそれぞれ設けられている。具体的に、供給工程部Aにおいては、搬送ローラ3aの近傍にセンサ7aが設けられ、搬送ローラ3bの近傍にセンサ7bが設けられている。第一の搬送工程部Bにおいては、搬送ローラ3cの近傍にセンサ7cが設けられている。画像形成工程部Cにおいては、搬送ローラ3eの近傍にセンサ7dが設けられている。第二の搬送工程部Dにおいては、搬送ローラ3fの近傍にセンサ7eが設けられ、搬送ローラ3gの近傍にセンサ7fが設けられ、搬送ローラ3hの近傍にセンサ7gが設けられている。搬出工程部Fにおいては、搬送ローラ3iの近傍にセンサ7hが設けられ、搬送ローラ3jの近傍にセンサ7iが設けられ、搬送ローラ3kの近傍にセンサ7jが設けられている。
【0028】
各センサ7a〜7jは、自己の近傍の搬送ローラ3a〜3k(搬送ローラ3dを除く。)よりも図1中矢印方向(感光性フィルム99の搬送方向)の下流側に配置されている。センサ7a〜7jとしては、発光素子と受光素子とを有する周知のフォトセンサ等が用いられる。
【0029】
感光性フィルム99は、感光により潜像を形成しかつ潜像を有した状態で加熱処理されると当該潜像を可視像として映し出すものである。本実施形態では、PET樹脂(PolyEthylene Terephthalate resin)製の基材に対して、ハロゲン化銀粒子、有機酸銀塩、調色剤、還元剤等を含む乳剤を塗布したものが、感光性フィルム99として用いられている。
【0030】
なお、上記構成を備えるレーザイメージャ1においては、第一の搬送工程部Bの正面を覆う部分に開閉可能な開閉扉(図示略)が設けられており、ユーザは、この開閉扉を開けることで第一の搬送工程部Bに存する感光性フィルム99を除去できるようになっている。
【0031】
次に、レーザイメージャ1の回路構成の概略を説明する。
図2は、制御部8と制御部8に係る各種部材との回路構成の概略を示すブロック図である。図2に示す通り、制御部8には、レーザイメージャ1の各種部材の動作を予め制御するための制御プログラム、制御プログラムで使用されるデータ等を格納するROM8aと、制御プログラムに基づく各種処理を行うCPU8bと、ROM8aから読み出したデータ及び制御プログラムに基づいてCPU8bにより算出されたデータ等を格納するRAM8cとが配設されている。
【0032】
特に、CPU8bには、インターフェイス(I/F)8dを介して、各フィルム供給機構2のセンサ2h及び各工程部A〜D,Fのセンサ7a〜7jがそれぞれ接続されている。また、CPU8bには、I/F8eを介して、各フィルム供給機構2の遮光シャッタ2c及び各工程部A〜D,Fの搬送ローラ3a〜3lを駆動する駆動回路8f〜8kがそれぞれ接続されている。
【0033】
次に、レーザイメージャ1の動作を説明する。
まず、各フィルム供給機構2の収納トレイ2bに複数枚の感光性フィルム99,99,…が収納され、遮光シャッタ2cが閉じた状態に保持されている。画像形成動作が開始されると、制御部8のCPU8bは、各フィルム供給機構2のいずれかの遮光シャッタ2cを開ける旨の制御信号を駆動回路8fに出力する。これにより、遮光シャッタ2cの駆動機構が作動し、遮光シャッタ2cは閉じた状態(図1に示す状態)から所定の距離だけ右側に移動して停止する。つまり、遮光シャッタ2cは閉じた状態から開いた状態に移行する。このとき、遮光シャッタ2cの左側に開口部が形成される。
【0034】
その後、カム2d及び吸引ポンプが作動して、ピックアップ部材2eが下降するとともに吸盤2fが開口部を通過して感光性フィルム99を吸引する。その後、吸盤2fが感光性フィルム99を吸引した状態でピックアップ部材2eが上昇し、収納トレイ2bに収納された複数枚の感光性フィルム99,99,…の中から1枚の感光性フィルム99がピックアップされる。その後、ピックアップされた感光性フィルム99が供給ローラ2g間に挟み込まれ、一対の供給ローラ2g,2gのうちの少なくとも一方の供給ローラ2gが回転することにより、収納トレイ2bに収納された1枚の感光性フィルム99が、供給ローラ2g間を通過して搬送経路10に向かう先端部から後端部にかけて順に搬送経路10上に供給される。
【0035】
この場合、感光性フィルム99の先端部がセンサ2gに対応する位置を通過し始めてから、感光性フィルム99の後端部がセンサ2gに対応する位置を通過し終わる直前まで、制御部8のCPU8bには、感光性フィルム99が有る旨の検知信号がセンサ2gから入力される。そして、感光性フィルム99の後端部がセンサ2gに対応する位置を通過し終わると、制御部8のCPU8bには、感光性フィルム99が無い旨の検知信号がセンサ2gから入力される。このとき、制御部8のCPU8bは、遮光シャッタ2cを閉じる旨の制御信号を駆動回路8fに出力し、これにより、遮光シャッタ2cは開いた状態から元の状態(閉じた状態)に戻る。
【0036】
その後、感光性フィルム99は供給工程部Aに供給され、搬送経路10に沿って各工程部B〜Fを順に通過し、搬出トレイ6に搬出される。
【0037】
具体的に、供給工程部Aでは、各搬送ローラ3a,3bがそれぞれ正回転して、感光性フィルム99を第一の搬送工程部B側に搬送する。第一の搬送工程部Bでも、搬送ローラ3cが正回転して、感光性フィルム99を潜像形成工程部C側に搬送する。
【0038】
潜像形成工程部Cでは、各搬送ローラ3d,3eがそれぞれ正回転して、感光性フィルム99を第二の搬送工程部D側に搬送する。同時に、レーザ光源4aがレーザ光Lを発するとともにポリゴンミラ4bが回転する。このとき、感光性フィルム99には、ポリゴンミラ4b及び三つの反射鏡4c,4c,4cを介してレーザ光Lが照射されるから、感光性フィルム99の乳剤中のハロゲン化銀粒子が感光し、感光性フィルム99に所定の潜像が形成される。
【0039】
第二の搬送工程部Dでは、各搬送ローラ3f〜3hがそれぞれ正回転して、感光性フィルム99を熱現像工程部E側に搬送する。
【0040】
熱現像工程部Eでは、加熱ドラム5aが加熱制御された状態で図1中反時計周り方向に回転する。感光性フィルム99は、加熱ドラム5aに密着した状態で加熱ドラム5aの回転に追従するとともに加熱ドラム5aの熱を受けて加熱処理(現像)される。このとき、感光性フィルム99においては、有機酸銀塩から銀イオンが放出され、銀イオンを放出した有機酸銀塩(有機酸)は調色剤と錯体を形成する。そして、銀イオンが拡散して、感光したハロゲン化粒子を核として還元剤が作用し、化学的反応により所定の銀画像が形成される。
【0041】
搬出工程部Fでは、各搬送ローラ3i〜3lがそれぞれ正回転して、感光性フィルム99を搬出トレイ6に搬出する。
【0042】
このように、収納トレイ2bに保持された感光性フィルム99は各工程部A〜Fを順に通過し、搬出トレイ6に搬出された感光性フィルム99には、所定の画像が形成される。
【0043】
ここで、本実施形態に係るレーザイメージャ1では、各工程部A〜D、Fのセンサ7a〜7jにより感光性フィルム99の有無を検知することで、複数枚の感光性フィルム99,99,…を互いに所定間隔をあけた状態で搬送経路10上に存在させ、各感光性フィルム99を同時に複数の工程部A〜Fにわたって搬送することができる。この場合に、各感光性フィルム99は、癖、傷み、折れ等に起因して、各工程部A〜Fで搬送不良を発生させる可能性がある。
【0044】
以下では、第二の搬送工程部Dで感光性フィルム99の搬送不良が発生した場合を例にして、その後のレーザイメージャ1の動作を説明する。
【0045】
所定の時間が経過しても第二の搬送工程部Dのいずれかのセンサ7e〜7gから、感光性フィルム99が有る旨の検知信号が制御部8のCPU8bに入力されない場合、CPU8bは、第二の搬送工程部Dで感光性フィルム99の搬送不良が発生したと判定する。その後、CPU8bは、各工程部A〜Dの搬送ローラ3a〜3hの正回転を停止させる旨の制御信号を各駆動回路8g〜8jに出力する。これにより、各工程部A〜Dの搬送ローラ3a〜3hは正回転を停止し、工程部A〜Dに存する感光性フィルム99はその位置でそれぞれ停止する。
【0046】
その後、制御部8のCPU8bは、供給工程部Aの各搬送ローラ3a,3bを再度正回転させる旨の制御信号を駆動回路8gに出力する。これにより、供給工程部Aの各搬送ローラ3a,3bが正回転を再開し、供給工程部Aに停止していた感光性フィルム99は、第一の搬送工程部Bに搬送されて第一の搬送工程部Bで停止する。また、制御部8のCPU8bは、潜像形成工程部C及び第二の搬送工程部Dの各搬送ローラ3d〜3hを逆回転させる旨の制御信号を各駆動回路8i、8jにそれぞれ出力する。これにより、潜像形成工程部C及び第二の搬送工程部Dの各搬送ローラ3d〜3hが逆回転し、潜像形成工程部C及び第二の搬送工程部Dに停止していた各感光性フィルム99は、第一の搬送工程部Bに送り戻されて第一の搬送工程部Bで停止する。
【0047】
このような動作が行われる一方で、制御部8のCPU8bは、搬出工程部Fの各搬送ローラ3i〜3lの回転を通常通り行わせる旨の制御信号を駆動回路8kに出力し続ける。これにより、搬出工程部Fの各搬送ローラ3i〜3lは、それぞれ正回転し続け感光性フィルム99の搬送を継続する。
【0048】
その後、所定の時間を経過しても、搬出工程部Fのセンサ7jから感光性フィルム99が有る旨の検知信号が制御部8のCPU8bに入力されない場合、CPU8bは、搬送可能な感光性フィルム99を搬出トレイ6に搬出し終えたと判定し、感光性フィルム99の搬送不良の発生をユーザに通知する処理を行う。これにより、ユーザは、感光性フィルム99の搬送不良が発生したことを認識することができる。そして、ユーザは、レーザイメージャ1の正面に設けられた開閉扉を開けて第一の搬送工程部Bで停止している感光性フィルム99(第二の搬送工程部Dで搬送不良を発生した感光性フィルム99を含む。)をまとめて除去することができる。
【0049】
なお、熱現像工程部Eに感光性フィルム99が存する場合には、熱現像工程部Eでの処理が通常通り行われ、搬出トレイ6に搬出される感光性フィルム99には所定の画像が形成される。また、制御部8のCPU8bは、第二の搬送工程部Dで感光性フィルム99の搬送不良が発生したと判定したときから感光性フィルム99の搬送不良の発生を処理し終えるまで、遮光シャッタ2cを閉じる旨の制御信号を駆動回路8fに出力し続けており、遮光シャッタ2cは閉じた状態を保持し続けるように制御される。
【0050】
以上のようなレーザイメージャ1では、第二の搬送工程部Dで感光性フィルム99の搬送不良が発生した場合に、第二の搬送工程部Dよりも感光性フィルム99の搬送方向の下流側の熱現像工程部E及び搬出工程部Fに存する感光性フィルム99は、通常通りに搬送されるように制御されている。従って、熱現像工程部E及び搬出工程部Fに存する感光性フィルム99を無駄にすることは無い。
【0051】
さらに、この場合に、第二の搬送工程部D及び第二の搬送工程部Dよりも感光性フィルム99の搬送方向の上流側の工程部A〜Cに存する各感光性フィルム99は、第一の搬送工程部Bに搬送されるように制御されている。つまり、第一の搬送工程部Bが、本発明に係る回収部としての機能を有している。
【0052】
従って、上記の通り、第二の搬送工程部Dで感光性フィルム99の搬送不良が発生した場合に、第二の搬送工程部D及び第二の搬送工程部Dよりも感光性フィルム99の搬送方向の上流側の工程部A〜Cに存する各感光性フィルム99が、第一の搬送工程部Bの一箇所に回収されるから、感光性フィルム99の搬送不良の箇所を特定する手間を省くことができ、また、ユーザは、一の開閉扉を開けることでこれら感光性フィルム99を容易に除去できる。これにより、感光性フィルム99の搬送不良を処理するのにかかる手間を減らすことができる。また、レーザイメージャ1では、搬送不良を発生した感光性フィルム99及びこの感光性フィルム99よりも搬送方向の上流側に存する感光性フィルム99が特定の第一の搬送工程部Bに回収されるから、開閉扉等の感光性フィルム99を除去するための多数の開閉機構を設ける必要がなくなる。
【0053】
さらに、レーザイメージャ1では、上記のように感光性フィルム99の搬送不良を処理する場合に、遮光シャッタ2cは閉じた状態のままに制御されるから、搬送経路10上の各感光性フィルム99がフィルム供給機構2に戻されて、遮光シャッタ2cが開放されることは無い。従って、この場合、各フィルム供給機構2に保持された感光性フィルム99は遮光されており、少なくとも収納トレイ2bに収納されている感光性フィルム99を無駄にすること無く感光性フィルム99の搬送不良を処理できる。
【0054】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更を行ってもよい。
【0055】
例えば、本実施形態では、第二の搬送工程部Dで感光性フィルム99の搬送不良が発生した場合を例にして、その後のレーザイメージャ1の動作を説明したが、熱現像工程部Eで感光性フィルム99の搬送不良が発生した場合には、以下のように搬送機構3を制御すればよい。
【0056】
搬出工程部Fでは、各搬送ローラ3i〜3lをそれぞれ正回転させて、搬出工程部Fに存する感光性フィルム99を正常に搬送し、搬送した感光性フィルム99を搬出トレイ6に搬出する。また、工程部A〜Dでは、第一の搬送工程部Bの搬送ローラ3cを停止させたままで、供給工程部Aの各搬送ローラ3a,3bをそれぞれ正回転させるとともに潜像形成工程部C及び第二の搬送工程部Dの各搬送ローラ3d〜3hをそれぞれ逆回転させて、工程部A〜Dに存する各感光性フィルム99を第一の搬送工程部Bに搬送(回収)する。
【0057】
さらに、各工程部A〜Fのいずれかの工程部で感光性フィルム99の搬送不良が発生し、搬送不良が発生した工程部及びその工程部よりも感光性フィルム99の搬送方向の上流側の工程部に存する各感光性フィルム99を第一の搬送工程部Bに搬送(回収)する場合に、感光性フィルム99の回収に係る工程部の各搬送ローラを手動により操作して感光性フィルム99を第一の搬送工程部Bに回収する構成としてもよい。
【0058】
ところで、本実施形態では、潜像形成工程部C及び第二の搬送工程部Dの各搬送ローラ3d〜3hを逆回転させて感光性フィルム99を送り戻すことができた。これは、感光性フィルム99の搬送方向の先端部に折れが生じて搬送不良が発生しても、感光性フィルム99の搬送方向の後端部は正常であることが非常に多いという事情に基づいている。しかしながら、必ずしも潜像形成工程部C及び第二の搬送工程部Dの各搬送ローラ3d〜3hを逆回転させて感光性フィルム99を送り戻すことができるとは限らないので、第一の搬送工程部Bの正面を覆う部分以外にも、各工程部A〜Dを覆う部分に開閉扉等の開閉機構を設けてもよい。この場合、ユーザは、第一の搬送工程部Bに回収できなかった感光性フィルム99を適切な部分で除去できる。
【0059】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、感光性フィルムの搬送不良を処理するのにかかる手間を減らすことができる。
【0060】
請求項2に記載の発明によれば、少なくとも収納トレイに収納されている感光性フィルムを無駄にすること無く感光性フィルムの搬送不良を処理できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザイメージャを示す側面断面図である。
【図2】レーザイメージャの回路構成の概略を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 レーザイメージャ(画像形成装置)
2 フィルム供給機構
2b 収納トレイ
2c 遮光シャッタ
3 搬送機構
4 光走査機構
5 熱現像機構
6 搬出トレイ
7a〜7j センサ
8 制御部
10 搬送経路
99 感光性フィルム
A 供給工程部
B 第一の搬送工程部(回収部)
C 潜像形成工程部
D 第二の搬送工程部
E 熱現像工程部
F 搬出工程部
Claims (2)
- 所定の搬送経路に沿って感光性フィルムを搬送する搬送機構と、
前記搬送経路上での感光性フィルムの有無を検知するセンサと、
前記センサの検知結果に基づき、前記搬送経路上で感光性フィルムの搬送不良が発生したか否かを判定し、その判定結果によって前記搬送機構を制御する制御部と、を備える画像形成装置において、
前記搬送経路は、感光性フィルムに対し各種処理を施す複数の工程部にわたって連続し、これら複数の工程部の中には、前記搬送経路上に存する感光性フィルムを回収可能な回収部が設けられ、
前記制御部は、感光性フィルムの搬送不良が発生したと判定した場合に、搬送不良を発生した工程部よりも感光性フィルムの搬送方向の下流側の工程部に存する感光性フィルムの搬送を継続し、搬送不良を発生した工程部及び搬送不良を発生した工程部よりも感光性フィルムの搬送方向の上流側の工程部に存する各感光性フィルムを前記回収部に搬送するように、前記搬送機構を制御することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
複数枚の感光性フィルムを収納可能な収納トレイと、
前記収納トレイ内への光の入射を遮る開閉可能な遮光シャッタとを備え、
前記遮光シャッタは、前記制御部により開閉動作を制御され、
前記制御部は、感光性フィルムの搬送不良が発生したと判定した場合に、前記遮光シャッタを閉じた状態で前記搬送機構を制御することを特徴とする画像形成装置。
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