JP2004149964A - 融着糸および目崩れ防止布帛 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高融点モノフィラメント繊維と低融点モノフィラメント繊維が組み合わされ、かつ低融点モノフィラメント繊維表面が露出している融着糸、特にポリエチレンテレフタレート‐イソフタレート共重合体を主成分となし、融点140〜210℃で、150〜1000デニールのモノフィラメント糸から成るモノフィラメント繊維が組み合わされ、かつ低融点モノフィラメント繊維表面が露出している目崩れ防止用融着糸を編織し加熱処理より対象糸条に融着した目崩れ防止布帛により、高価な繊維を使用することなく効果的に目崩れを防止する。低融点モノフィラメント繊維が露出していることによって、編織に対応する繊維に容易に強固に圧着させる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、融着糸およびその融着糸を用いた目崩れ防止布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】
第1の従来の技術では、カーテン芯地において、縦糸にポリエステルマルチフィラメントを用い、横糸にポリエステルモノフィラメントを用いて、これらのマルチフィラメントとモノフィラメントとをテープ状に製織して芯地基材を形成し、この芯地基材を樹脂液に浸漬して乾燥させ、芯地基材の表面および裏面を樹脂被覆することによって、縦糸および横糸の相互間の滑りを阻止し、目崩れを防止している(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
第2の従来の技術では、接着芯地において、ポリエステルマルチフィラメントから成る織物の片面に、樹脂を、シンター、パウダードット、ペーストドット、およびダブルドットなどのドット加工によってドット状に点在させて塗布し、モアレの発生を防止している(たとえば、特許文献2参照)。
【0004】
また第3の従来の技術では、ポリエステル布にポリエステル接着剤を、剥離強度を低下させず、表地と接着した際に表地の表面の風合いしないように点在させて塗布することによって、目崩れを防止している(たとえば、特許文献3参照)。
【0005】
さらに第4の従来の技術では、ブラウスなどの薄くソフトな表地に対する裏地として用いられる芯地において、前記表地の薄くソフトな風合を低下させないために、繊度の小さい布帛の表面にドット状に熱融着性の接着剤を塗布している(特許文献4参照)。
【0006】
さらに第5の従来の技術では、カーテンの芯地において、芯地に縦方向のしなやかさを付与するとともに、芯地の目崩れを防止するために、ポリエステル糸から成るマルチフィラメントを経糸に用い、芯部が鞘部よりも高融点である芯鞘型複合フィラメントを緯糸に用い、これらの経糸と緯糸とをテープ状に製織して芯地基材を形成し、この芯地素材を熱処理することによって、(たとえば、特許文献5および特許文献6参照)。
【0007】
【特許文献1】
実開平4−21582号公報
【特許文献2】
特開平8−176931号公報
【特許文献3】
特開2001−32175号公報
【特許文献4】
特開平5−148733号公報
【特許文献5】
特開平8−299161号公報
【特許文献6】
特開平10−130989号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述の各従来の技術で、目崩れ防止に対して、織成交点での接着力が不足しており、このためさらに接着力の向上の向上を求めると芯鞘繊維のような高価な材料を使用しなければならず、布帛の製造コストが高価になってしまうという問題がある。
【0009】
本発明の目的は、芯鞘繊維やコンジュゲート繊維のような高価な繊維を使用することなく、安価で高い性能を有する目崩れ防止布帛、およびそれに使用する糸条を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、高融点モノフィラメント繊維と低融点繊維が組み合わされ、かつ低融点モノフィラメント繊維表面が露出していることを特徴とする融着糸である。
【0011】
請求項2記載の本発明は、高融点モノフィラメント繊維が150〜1000デニールであることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の本発明は、低融点モノフィラメント繊維が100〜1000デニールであることを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の本発明は、高融点モノフィラメント繊維が150〜1000デニールであって、高融点モノフィラメント繊維よりもデニール数が小さい低融点モノフィラメント繊維が組み合わされ、かつ低融点モノフィラメント繊維の表面が露出していることを特徴とする融着糸である。
【0014】
請求項5記載の本発明は、複数の高融点モノフィラメント繊維と低融点モノフィラメント繊維とが組み合わされ、前記複数の高融点モノフィラメント繊維のデニール数の合計が150以上であって、少なくとも1本の低融点モノフィラメント繊維が高融点モノフィラメント繊維間に挟まれ、かつ低融点モノフィラメント繊維の表面が露出していることを特徴とする目崩れ防止用融着糸である。
【0015】
請求項6記載の本発明は、ポリエチレンテレフタレート‐イソフタレート共重合体を主成分とし、融点140〜210℃で、100〜1000デニールのモノフィラメント糸から成ることを特徴とする融着糸である。
【0016】
請求項7記載の本発明は、経糸および緯糸のいずれか一方が、高融点モノフィラメント繊維と低融点モノフィラメント繊維とが組み合わされ、かつ低融点モノフィラメント繊維の表面が露出している目崩れ防止用融着糸を編織し、経糸と緯糸との交差部を熱融着したことを特徴とする目崩れ防止布帛である。
【0017】
請求項8記載の本発明は、経糸および緯糸のいずれか一方に前記融着糸を用いて編織し、経糸と緯糸との交差部を熱融着したことを特徴とする目崩れ防止布帛である。
【0018】
請求項9記載の本発明は、経糸および緯糸のいずれか一方に前記融着糸を用いて編織し、経糸と緯糸との交差部を熱融着したことを特徴とする目崩れ防止布帛である。
【0019】
請求項10記載の本発明は、経糸および緯糸のいずれか一方に前記融着糸を用いて編織し、経糸と緯糸との交差部を熱融着したことを特徴とする目崩れ防止布帛である。
【0020】
本発明に従えば、低融点モノフィラメント繊維は、高融点モノフィラメント繊維と組み合わされ、かつ低融点モノフィラメント繊維の表面が露出している。低融点モノフィラメント繊維は、高融点モノフィラメント繊維よりも少なくとも30〜50℃以上融点が低く、好ましくは140〜210℃に選ばれる。低融点モノフィラメント繊維が細くなるに従い、熱融着による接着が弱くなる。逆に、低融点モノフィラメント繊維が、高融点モノフィラメント繊維から成る糸条よりも細い場合の方が、熱融着によるはみ出しが少なく、外見の良いものが得られる。一方、低融点モノフィラメント繊維は、高融点モノフィラメント繊維糸条よりも太くした方が融着を確実にするためには好ましい。この相反する要求を満足するためには、低融点モノフィラメント繊維1本のデニール数を高融点モノフィラメント繊維1本のデニール数よりも大きくして太いものを用い、高融点モノフィラメント繊維の本数を低融点モノフィラメント繊維の本数より多くすることによって達成することができる。これによって、少なくとも低融点モノフィラメント繊維の一部は隣接する高融点モノフィラメント繊維の糸条より突出させることができる。
【0021】
低融点モノフィラメント糸条は、熱圧着性が優れているのは勿論、高融点モノフィラメント糸条と組み合わせて、美麗かつ確実に溶着する。低融点糸条として望ましい繊維は、ポリエチレンテレフタレート‐イソフタレート共重合体等の、低ポリマーの溶融紡糸した糸条、および融点が120℃〜180℃の共重合ナイロン繊維等が例示できる。
【0022】
本発明の低融点モノフィラメント繊維は、融点が140〜210℃のポリマーを紡糸したものが好適で、低融点ポリエステルコポリマーや、共重合ポリアミドが例示できる。特にポリエチレンテレフタレートと、イソフタール酸、セバシン酸、アジピン酸、ジエチレングライコールから選ばれた化合物との共重合体は低融点ポリエステルとして好適である。これらの共重合体の前記化合物の成分比率は、5%〜30%程度が望ましい。
【0023】
本発明の高融点モノフィラメント繊維は、融点が250〜270℃のポリエステルフィラメントが望ましく、高融点モノフィラメント繊維としてはモノフィラメント糸等の合計デニール数が100デニール以上、望ましくは150〜1000デニールの太さに選ばれ、これをたとえば2本以上に分割してもよい。高融点モノフィラメント繊維を100デニール以上、望ましくは150デニールの太さにすることによって、糸条の強度、剛性度が満足され、すなわち布帛の物性が望ましいものになる。また高融点モノフィラメント糸条の太さが1000デニールを越すと、硬すぎて製織することできない。
【0024】
高融点モノフィラメント繊維と低融点モノフィラメント繊維との組み合せは、低/高が1本/1本、2本/2本、1本/2本、2本/3本、4本/4本等が可能であり、その中でも、1本/2本、2本/2本が望ましい。このような本数比で組み合わせは、上記高融点モノフィラメント繊維と低融点モノフィラメント繊維との撚糸、引き揃え、あるいは製織中のシャトルによる接合等の方法によって達成され、目崩れ防止用融着糸条が得られる。
【0025】
本発明の目崩れ防止用融着糸は、高融点モノフィラメント繊維と低融点モノフィラメント繊維とが組み合わされ、かつ低融点モノフィラメント繊維の表面が露出していることを特徴とする融着糸である。
【0026】
目崩れ防止用融着糸条の実施態様については、高融点モノフィラメント繊維は100デニール以上、特に150デニール以上の太さのポリエステルモノフィラメント糸が、目崩れ防止のために望ましい。
【0027】
この繊維を100デニール以上の太さの低融点モノフィラメント繊維と組み合わせるのが特に好ましい。
【0028】
さらに、本発明では、150デニール以上の2本の高融点モノフィラメント繊維と、100デニール以上の2本の低融点モノフィラメント繊維とを組み合わせることが特に好ましい。
【0029】
低融点モノフィラメント繊維は、高融点モノフィラメント繊維より太い繊維としてもよいが、その場合は本数を少なくすることが望ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態の融着糸3を用いた目崩れ防止布帛を示す一部の平面図であり、図2は融着糸3の拡大断面図である。本実施の形態では、低融点モノフィラメント繊維と高融点モノフィラメント繊維を並べて製糸する。高融点モノフィラメント繊維1は、低融点モノフィラメント繊維2よりも太い糸であるが、低融点モノフィラメント繊維2の表面の一部または全部が露出しているので、これらが組み合わされた融着糸3は、織成する相手の糸条に強固にかつ確実に熱融着することができる。
【0031】
図3は、本発明の実施の他の形態の融着糸3を用いた目崩れ防止布帛を示す一部の平面図であり、図4は図3に示される融着糸3の拡大断面図である。なお、前述の実施の形態と対応する部分には、同一の参照符を付す。本実施の形態の目崩れ防止布帛では、複数本の高融点モノフィラメント繊維1間に低融点モノフィラメント繊維2が配置されている。同図に示されるように、2本の300デニールの高融点モノフィラメント繊維1間に、200デニールの融点160〜210℃の共重合ポリエステルモノフィラメント糸から成る低融点繊維2を2本挟んで、撚糸または引き揃えて配置し、本実施の形態の融着糸を得る。
【0032】
低融点モノフィラメント繊維2の表面が外部に臨んで露出されており、この部分が織成する相手の糸条と交点で熱圧着される。このとき低融点モノフィラメント繊維2の溶融した余分な部分は、高融点モノフィラメント繊維1と低融点モノフィラメント繊維2との間の空隙に吸着されるので、接着部分がはみ出して美観を損なうことはない。また低融点モノフィラメント繊維2の露出部分が圧着に際し、編織に対応する糸条に十分に熱融着して固定することができる。
【0033】
1本の低融点モノフィラメント繊維2に対し、それを囲む高融点モノフィラメント繊維1は、合計300デニール以上と太く、大きな強度を達成することができる。
【0034】
一例として、300デニール以上の2本の高融点モノフィラメント繊維1と、デニール数がたとえば200の2本の低融点モノフィラメント繊維2とが、各高融点モノフィラメント繊維1の間に挟まれた状態を1単位とした糸条を用いて、目崩れ防止糸条を形成する。低融点モノフィラメント繊維2は、高融点モノフィラメント繊維1の間に挟まれた状態で露出している。このため織成したとき、低融点モノフィラメント繊維2は、経糸4と緯糸5との交差部6で、露出部が加熱処理によって溶融し、結合することができる。
【0035】
本実施の形態の布帛は、経糸4または緯糸5の少なくともいずれか一方(本実施の形態では緯糸5)が、高融点モノフィラメント繊維1と低融点モノフィラメント繊維2とが組み合わされ、かつ低融点モノフィラメント繊維2の表面が露出している目崩れ防止用融着糸3を編織し、加熱処理により編織に対応する糸条である経糸4に融着するので、上記得られた本発明の糸条同士、あるいは本発明の糸条と従来から周知のマルチフィラメント糸とをニードル織機、ラピア織機またはラッセル編み機で編織する。たとえば経糸4にマルチフィラメント、緯糸5に本発明の糸条3を形成すると、経糸4により布帛にしなやかさが得られる。布帛を織成後、ヒートロール等の加熱手段で、低融点モノフィラメント繊維2が溶融して、高融点モノフィラメント繊維1が溶融しない温度、たとえば220℃以下で加熱圧着すると、本発明の目崩れ防止布帛が得られる。
【0036】
図5は、本発明の実施のさらに他の形態の目崩れ防止布帛を示す一部の平面図である。なお、前述の図1〜図4に示される実施の各形態と対応する部分には、同一の参照符を付す。高融点モノフィラメント繊維1と低融点モノフィラメント繊維2とが撚糸等の手法によって組み合わされて、緯糸5が得られる。マルチフィラメント糸等によって実現される経糸4が緯糸5と織成された後、加熱圧着され、低融点モノフィラメント繊維2と経糸4との相互に対向する表面側交差部7、裏面側交差部8で低融点モノフィラメント繊維2が溶融され、目崩れのない布帛8が得られる。
【0037】
布帛には物理的強度と接着性が必要で、物理的強度はたとえば、合計150デニール以上の高融点モノフィラメント繊維が必要である。一方低融点モノフィラメント繊維は露出した状態で溶融して交差する糸条と熱圧着され、確実に交点が固定される。
【0038】
さらに低融点モノフィラメント繊維が高融点モノフィラメント繊維に挟まれてはみ出さず、熱圧着後布帛の交点からはみ出さず、美観を損なわない。
【0039】
高融点モノフィラメント繊維と低融点モノフィラメント繊維が組み合わされた糸条が、ポリエステルフィラメントと交織された場合に、低融点モノフィラメント繊維接触部分が、対応するフィラメントに溶着されて、強固に固定され、目崩れが防止される。
【0040】
[実施例]
[実施例1]
ニードル織機を用いて、85cm巾のカーテン芯地用織物を織成した。経糸には150デニール/48フィラメントウーリー糸2本撚糸したポリエステルマルチフィラメントを用いた。緯糸として使用する低融点モノフィラメント繊維はポリエチレンテレフタレート‐イソフタレート共重合体(軟化点190℃・NOVAPEX;三菱化学製)を紡糸して200デニールのモノフィラメント繊維を得て、これに300Deの高融点繊維ポリエステルモノフィラメントとを、それぞれニードル織機のニードルに供給して打ち込み、低融点モノフィラメント繊維2本、高融点繊維ポリエステルモノフィラメント2本が緯糸として引き揃えられた芯地用布帛を得た。織成した布帛を210℃のホットローラーに通し上記緯糸を経糸と熱圧着してその交点を融着し目崩れのない本発明布を得た。得られた布帛は、経糸方向はしなやかで、緯糸方向は剛性、弾性が示された。また低融点モノフィラメント繊維部分は布帛からはみ出すことはなく、美観が保たれた。
【0041】
[実施例2]
緯糸に実施例1と同じ低融点繊維を用いた300デニールのモノフィラメント繊維1本を用い、これと200デニールの高融点モノフィラメント繊維2本を引き揃えてを撚糸し、1本の緯糸を得た。また、経糸は、実施例1同様に織成し、これらの糸をレピア織機を用いて製織し、芯地用布帛を得た。次いで、この布帛をヒートロール220℃に加熱して、本実施の形態の布帛を得た。得られた布帛は、経糸方向はしなやかで、緯糸方向は剛性、弾性が示された。また低融点モノフィラメント繊維部分は布帛からはみ出すことはなく、美観が保たれた。
【0042】
[実施例3]
ラッセル編み機を用いて芯地を作成した。経糸に150デニール48Filの高融点繊維ポリエステルウーリー糸を2本撚糸したものを用いた。緯糸としては、400デニールの高融点ポリエステルモノフィラメント繊維を1本と、250デニールの高融点ポリエステルモノフィラメント繊維1本とを、それぞれ別々にニードルに供給し、400デニールの高融点ポリエステルモノフィラメント繊維は全ウエールの跨って挿入し、また250デニールの高融点ポリエステルモノフィラメント繊維は、1ウエール毎に鎖編み目を構成し、これとは別に300デニールの低融点モノフィラメント繊維(低融点繊維共重合エステル;融点約190℃)1本を、1ウエール毎に鎖編み目を構成するように挿入して、緯糸が、ゲージ(またはコース)方向に高融点モノフィラメント繊維と低融点モノフィラメント繊維とが交互に配列されたラッセル編み機によるニット布帛を得た。この編物を200℃で加熱して、低融点繊維から成る緯糸が高融点繊維から成る経糸との交差部でしっかり接着され、目崩れのない、しなやかで反発弾性のある布帛が得られた。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、コンジュゲート繊維、芯鞘繊維等の高価な繊維を使用することなく、効果的に目崩れが防止でき、低融点繊維が露出しており、交織に対応する繊維とも容易に強固に圧着することができる。
【0044】
また本発明によれば、低融点モノフィラメント繊維が露出しており、交織する相手の繊維とも容易に強固に固着することができ、ポリエチレンテレフタレート‐イソフタレートコポリマを使用することによって、物理的性能に優れ、目崩れしない布帛が得られる。
【0045】
さらに本発明によれば、低融点モノフィラメント繊維の溶融部分が、高融点モノフィラメント繊維との間の空隙に吸収されるので、はみ出さず、美観を損ねるという不具合が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の融着糸3を用いた目崩れ防止布帛を示す一部の平面図である。
【図2】図1に示される融着糸3の拡大断面図である。
【図3】本発明の実施の他の形態の融着糸3を用いた目崩れ防止布帛を示す一部の平面図である。
【図4】図3に示される融着糸3の拡大断面図である。
【図5】本発明の実施のさらに他の形態の目崩れ防止布帛を示す一部の平面図である。
【符号の説明】
1 高融点繊維
2 低融点繊維
3 融着糸
4 経糸
5 緯糸
6 交差部
7 表面側交差部
8 裏面側交差部
Claims (10)
- 高融点モノフィラメント繊維と低融点モノフィラメント繊維とが組み合わされ、かつ低融点モノフィラメント繊維の表面が露出していることを特徴とする融着糸。
- 高融点モノフィラメント繊維が150〜1000デニールであることを特徴とする請求項1記載の融着糸。
- 低融点モノフィラメント繊維が100〜1000デニールであることを特徴とする請求項1記載の融着糸。
- 高融点モノフィラメント繊維が150〜1000デニールであって、高融点モノフィラメント繊維よりもデニール数が小さい低融点モノフィラメント繊維が組み合わされ、かつ低融点モノフィラメント繊維の表面が露出していることを特徴とする融着糸。
- 複数の高融点モノフィラメント繊維と低融点モノフィラメント繊維とが組み合わされ、前記複数の高融点モノフィラメント繊維のデニール数の合計が150以上であって、少なくとも1本の低融点モノフィラメント繊維が高融点モノフィラメント繊維間に挟まれ、かつ低融点モノフィラメント繊維の表面が露出していることを特徴とする目崩れ防止用融着糸。
- ポリエチレンテレフタレート‐イソフタレート共重合体を主成分とし、融点140〜210℃で、100〜1000デニールのモノフィラメント糸から成ることを特徴とする融着糸。
- 経糸および緯糸のいずれか一方が、高融点モノフィラメント繊維と低融点モノフィラメント繊維とが組み合わされ、かつ低融点モノフィラメント繊維の表面が露出している目崩れ防止用融着糸を編織し、経糸と緯糸との交差部を熱融着したことを特徴とする目崩れ防止布帛。
- 経糸および緯糸のいずれか一方に請求項5の融着糸を用いて編織し、経糸と緯糸との交差部を熱融着したことを特徴とする目崩れ防止布帛。
- 経糸および緯糸のいずれか一方に請求項6の融着糸を用いて編織し、経糸と緯糸との交差部を熱融着したことを特徴とする目崩れ防止布帛。
- 経糸および緯糸のいずれか一方に請求項7の融着糸を用いて編織し、経糸と緯糸との交差部を熱融着したことを特徴とする目崩れ防止布帛。
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