JP2004149170A - 画像形成装置用部品のシート状トレー - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、保管や輸送スペースをとらず、自動組立機による装填が容易で、かつ自動組立機による組込み工程を減らせ、自動組立機の小形化ができる画像形成装置用部品のシート状トレーを提供する。
【解決手段】本発明の画像形成装置用部品のシート状トレー1は、印刷機用のローラー4等の部品を多数収納して搬送するシート状トレーであって、合成樹脂製シートa上に、前記部品の収納部Aが一定の間隔をあけて設けられた構成である。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の画像形成装置用部品のシート状トレー1は、印刷機用のローラー4等の部品を多数収納して搬送するシート状トレーであって、合成樹脂製シートa上に、前記部品の収納部Aが一定の間隔をあけて設けられた構成である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザープリンター、インクジェットプリンター等の印刷機や複写機あるいはファクシミリ等の画像形成装置ないしはこれらに使用されるトナーカートリッジ等に組み込まれる各種ローラー、ブレード等の部品を収納して、保管、搬送および自動組立機への装填に有用な画像形成装置用部品のシート状トレーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、前記部品は、部品の形状に合わせた収納凹部が本体に並列状に形成された蓋付きの発泡スチロール製もしくは、熱可塑性樹脂から形成される一般にソフトトレイと呼ばれるケースに収納して搬送され、組立工程では、前記ケースから自動組立機または作業員により手作業で個々に取出されてプリンター等へ組み込まれていた。
前記部品、特に、各種ローラー、ブレード等の長尺状の部品(以下、長尺部品と略称する。)は、プリンター等への取付部となる芯金や軸部材の両端部以外の部分が、画像形成機能や、紙送り機能、複写機能その他の画像形成装置そのものの機能に影響を与える部分(以下、作動部という)であり、特に汚れ・傷等を嫌う部分であるため、箱形ケースの収納凹部内では、両端部が支持され、前記作動部は、非接触状に空間に浮いた状態で保持されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のケースは、いずれもケース自体が箱形に形成されているため嵩張りやすく、複数のケースの保管、輸送に際して、ケースを積重ねるなどしてもスペースが多く取られ、その割りに収納効率が悪い。特にケースが樹脂発泡体の場合には、その強度や耐久性を図る必要上、厚みを大きくしているため、他のケースよりも保管、輸送に要するスペースが倍化する。
【0004】
また、従来のケース内の長尺部品を自動組立機に適用する場合、自動組立機は、ケースに合わせて設計され、長尺部品の取出しには、ケースの仮置き場所、仮置き場所から取出し場所への移動、開蓋、蓋体の移動および仮置き、長尺部品の取出し、長尺部品取出し後の蓋体の戻し、空ケースの移動、空ケースの一時的な仮置き場所等と、ケースのスペースの確保を要するため、従来の箱形ケースでは、自動組立機自体が大型化し、大掛かりなものとなって高価となる。
【0005】
さらに、従来の箱形ケースはいずれもケース自体に柔軟性がないため、自動組立機に適用する場合にも、組立機における上記ケースの移動等は、ケースが破損しないように考慮してケースを変形させることなく行わなければならない。そのため、例えば、ケースの天地を逆転させる場合などでは、ケースの把持、引き上げ、回転、配置等の動作が必要となり、工程が増え設備も大きくなる。
【0006】
そこで、本発明は、保管や輸送用のスペースをとらず、自動組立機による装填が容易で、かつ自動組立機による組込み工程を減らせ、自動組立機の小形化ができる画像形成装置用部品のシート状トレーを提供することを目的とする。
なお、この技術分野において、上記画像形成装置用部品をシート状トレーに載せて保管、搬送もしくは自動組立機に使用する先行例は存在しない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の画像形成装置用部品のシート状トレーは、合成樹脂製シートに、前記部品の収納部を間隔をあけて設けている。
本発明のシート状トレーは、前記収納部を長尺部品収納凹部として設け、この長尺部品収納凹部に前記長尺部品の支持部を形成してもよく、また、前記収納部を前記合成樹脂製シート上に設けられた一対の凸状部とその間の空間として形成し、該凸状部に設けられる支持部を、前記凸状部に形成される支持凹部に形成してもよい。
【0008】
また、前記支持部は、いずれも、前記長尺部品の端部を嵌入できる支持凹部として形成し、この支持凹部の開口を前記長尺部品の端部の幅より狭く、内部を前記長尺部品の端部の幅より広い構成にするとよい。
前記長尺部品の収納部は、前記シート上に設けられた一対の凸状部とその間の空間として形成し、この凸状部に設けられる支持部を、前記長尺部品の端部を係止できる孔として形成してもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図に基づいて説明する。
図1は、本発明の画像形成装置用部品のシート状トレーの一例を示した図であり、(a)は一部短縮した模式的な裏面図、(b)はローラーとそれを収納する長尺部品収納凹部とを示す一部短縮した模式的な正面図、(c)は長尺部品収納凹部の側面図である。
図2は、本発明のシート状トレーの別の例を示す一部短縮した模式的な斜視図である。図3は、本発明のシート状トレーの別の例を示す凸状部からなる模式的な断面正面図であり、図4は本発明のシート状トレーのさらに別の例を示す凸状部からなる模式的な断面正面図である。
【0010】
図5〜図7は、本発明のシート状トレーに形成される凸状部の支持凹部にローラーを支持させた状態を示す模式図であり、(a)は側面図、(b)は部分正面図を示す。
図8は、図4に示す本発明のシート状トレーの成形加工前における合成樹脂製シートの一例を示す概略平面図であり、図9は、図4に示した凸状部と突出補強部を成形する場合の概略工程図である。図10は、本発明のシート状トレーを自動組立機に適用した場合の模式図である。
【0011】
本発明の一実施の形態では、図1(a)に示すように、本発明の画像形成装置用部品のシート状トレー1には、印刷機用の部品を個別に収納するための収納部Aが、合成樹脂製シートa上に、間隔をあけて並列に設けられている。
また、このシート状トレー1には、収納部Aの近傍に位置決め機構となるシート凹陥部2が設けられている。
【0012】
図1(a)、(b)に示す収納部Aは、印刷機等の画像形成装置に使用されるローラー用の長尺部品収納用凹部3を示しており、この長尺部品収納用凹部3の内側端部には、対向状にローラー4の端部を支持する支持部5が形成されている。
【0013】
上記支持部5、5は、いずれも、ローラー4の両端部の芯金6を嵌入できる支持凹部7に形成されており、この支持凹部7の開口8は、ローラー4の芯金6の幅wより狭く、支持凹部7の内部が芯金6の幅wより広く形成されている。
【0014】
支持凹部7の開口8と長尺部品の端部の幅wとの差は、長尺部品の端部形状によっても異なるが、支持凹部7の開口8に長尺部品の端部をあてがい、押圧により支持凹部7の内部に嵌入でき、かつ嵌入後は、支持凹部7の開口8を下に向けても、芯金6が支持凹部7の内部から外れて、長尺部品が長尺部品収納用凹部3から落下せず、さらには、芯金6の部分にメカニカルチャッキングもしくは磁力などを用いて、所要の取り出し負荷をかけることにより芯金6を支持凹部7から外すことのできるものとする必要がある。
【0015】
このような条件を満たす具体例として、長尺部品がローラーであって、その両端の芯金の断面形状が円形で外径がφ6mmの場合には、支持凹部7の開口8は、芯金6の幅wより0.2〜3mm(約3〜50%)狭く形成するのが好ましい。
また、支持凹部7の内部は、長尺部品の端部の幅wとほぼ同じか幅wより若干拡げることが好ましいが、広げすぎると長尺部品が長尺部品収納用凹部内でガタツキを生じるため、長尺部品の端部の幅より0.2〜0.9mm(約3〜15%)広く形成するのが好ましい。
【0016】
また、図2に示す本発明のシート状トレー11は、図1と同じく、画像形成装置に使用されるローラー収納用のトレーの一例を示している。
このシート状トレー11は、収納部Aが、合成樹脂製シートa上に、一対の凸状部12、12とその間の空間13として設けられており、また、凸状部12には、ローラー4の端部の芯金6を支持する支持部15、15が形成されている。
【0017】
支持部15、15間の合成樹脂製シートa上には、ローラー4の底部形状に沿って湾曲した上面を有する台部16が形成されている。
この台部16は、シート状トレーの補強リブの役を果たすとともに、収納されたローラー4底部への異物の侵入を阻止する。
この台部16は、図2に示すように、ローラー4の大部分を覆うように形成してもよく、また部分的に覆うようにしてもよい。
なお、台部16は、必ずしも必須なものでは無く、一対の凸状部12、12間を平坦な合成樹脂製シートa面のままにしてもよい。
【0018】
上記支持部15、15は、いずれも、ローラー4の両端部の芯金6を嵌入できる支持凹部17に形成されており、この支持凹部17の開口18は、ローラー4の芯金6の幅wより狭く、支持凹部7の内部が芯金6の幅wより広く形成されている。
支持凹部17の開口18と長尺部品の端部の幅wとの差、および長尺部品がローラーである場合の具体例、並びに支持凹部17の内部のサイズは、いずれも前記した図1のシート状トレー1と同様である。
なお、凸状部12の側面には、凸状部12の補強を図るための補強溝19が形成されている。
【0019】
図1で示したシート状トレー1では、長尺部品収納用凹部3の長軸側の寸法を、図2で示したシート状トレー11では、一対の凸状部12、12間の寸法を、それぞれ、長尺部品(ローラー)4の全長よりも僅かに長くして左右のガタツキを支持凹部7、17の側壁で制御するとよい。
また、図1で示したシート状トレー1では、左右のガタツキがあってもローラー4の作動部9が、シート状トレーの長尺部品収納用凹部3の側壁に接触しないように、端部と支持凹部の側壁とのガタツキ量は、作動部と前記側壁との距離より小さくなるように設定される。
すなわち、ローラー等の長尺部品は、端部を除く作動部9が、印刷機等そのものの機能に影響を与える部分であって、特に汚れ・傷等を嫌う部分であるため、長尺部品収納用凹部3は、長尺部品の端部を支持凹部7に挿入係止した際に、前記作動部9が長尺部品収納用凹部3の内周面に接触することのない形状および大きさに形成する必要がある。
【0020】
図1で示した本発明のシート状トレー1は、長尺部品を収納した後、収納部3の開口部にカバーテープを熱融着等により接合させて開口部の一部または全部を閉鎖して蓋をするようにすることもできる。
また、図2で示した本発明のシート状トレーは、一対の凸状部12、12間の空間13に、長尺部品を収納した後、凸状部12および長尺部品を非接触状に覆うことのできるカバー体を合成樹脂シートa上に係合できるようにしてもよい。
【0021】
従来の箱形ケースの場合には、画像形成装置用部品の収納数が限られ、単一部品のみとされてきたが、本発明のシート状トレーにおいては、単一部品とするほかに、一基に装填組み込まれる複数種類の画像形成装置用部品とすることもできる。
さらに、収納部を、合成樹脂製シート上に設ける場合には、先に例示した各種ローラー、ブレード等だけでなく、それらを組み付けるのに用いられるギア等の付属品も、専用の収納部を用意することによって、一緒に収納するようにすることもできる。
【0022】
図3、図4は、本発明のシート状トレーの別の例を示すもので、合成樹脂製シートa上に間隔をあけて設けられた収納部が、一対の凸状部とその間の空間として形成されたものを示している。
図3に示す本発明のシート状トレー21は、上記凸状部22が、対向する一対の断面三角形状に形成され、かつ支持部が凸状部22の対向する斜面20に孔23として設けられたものを示している。
この孔23は、長尺部品の端部を受け入れて係止するものであり、長尺部品がローラー4の場合には、その芯金6を孔23に挿入して係止する。
それ故、孔23は、長尺部品の端部の幅よりやや広く、かつ孔23に挿入した長尺部品の端部が孔23内で、ガタツキを生じない程度の大きさに形成する必要がある。
【0023】
孔23は、長尺部品の端部の断面形状に合わせて、円形、多角形等に形成される。また、この孔23は、長尺部品の端部を孔23に挿入係止した場合に、長尺部品の作動部9が合成樹脂製シートaに触れることのない位置(高さ)に形成する必要がある。
このような構成のシート状トレー21では、孔23は、凸状部22の対向する斜面20に設けられているため、長尺部品の端部を前記斜面20に当てて滑らすことにより容易に孔23に挿入させることができる。
孔23に挿入係止された長尺部品の端部の先端は、断面三角形状の凸状部22における斜面20の反対斜面24に拘束されるので、収納された長尺部品が左右に動いて作動部9が凸状部22に触れることは無い。
【0024】
図4に示すシート状トレー31は、凸状部32が、対向する一対の直方体状に形成され、かつ支持部が凸状部32の対向する平面30に孔33として設けられたものを示している。
この孔33は、長尺部品の端部を受け入れて係止するものであるため、大きさや形状、さらには対向する平面30の形成位置は、前記した図3に示すシート状トレー21と同様に設定される。
【0025】
なお、図4に示すように、孔33が凸状部32を貫通状に形成した場合には、収納された長尺部品が左右へと動き、凸状部32に接触する可能性があるが、その場合には、収納された長尺部品の左右への動きを阻止し、凸状部32を補強するため、対向する凸状部32の外側に隣接して突出補強部35を設けるとよい。
孔33を凸状部32の対向する平面30にのみ形成する場合には、凸状部32の他の平面により、収納された長尺部品の左右への動きが阻止される。必要であるならば、凸状部32の内部に補強を兼ねて別途作動部の左右移動阻止部を設けることもできる。
【0026】
図3、図4に示す、本発明のシート状トレーの凸状部は、基材となる合成樹脂製シートに後述する位置決め機構と同時に成形してもよいし、別体に成形して前記シート上に接着等の手段で一体に形成してもよい。
【0027】
次に、凸状部を別体として形成した場合において、凸状部22、32に設ける支持部を凹部状に形成した支持凹部の例を、図5〜図7に示す。なお、図には、長尺部品にローラー4を使用した例を示している。
図5の支持凹部40は、ローラー4の芯金6を収納した支持凹部40を、支持凹部40の端縁から伸びた蓋体45で覆うようにして、支持凹部40の開口を下方に向けても、芯金6が落下しない構成としている。
図6に示す支持凹部50は、頂部に開口を有する断面三角形状であり、開口より嵌入された芯金6は、内部の底面および両側面により固定されて、開口から落下しないようになっている。
図7に示す支持凹部60は、この支持凹部に収納したローラー4の芯金6の上から止め治具62を凹部周縁に固定して、支持凹部60の開口から容易に落下できないようになっている。
【0028】
本発明のシート状トレーの位置決め機構は、図1、図2に示すように、合成樹脂製シートの側縁の近傍にシート凹陥部2として形成してもよく、また、図3、図4に示すようなシート貫通孔25に形成してもよい。なお、位置決め機構をシート凹陥部とした場合には、このシート凹陥部は、合成樹脂製テープの表裏いずれの面側に形成してもよい。
【0029】
図8は、図4に示した本発明のシート状トレーの成形加工前における、切込み線および折れ線位置を示す合成樹脂製シートの一例を示す模式的平面図であり、図9は、図8の楕円Bで囲った部分について、合成樹脂製シートを用いて図4に示した凸状部32と突出補強部35を成形する場合の概略工程図を示している。
図8の黒塗り部分は、図9に点線で示した凸状部32と突出補強部35の基部36となる部分であり、楕円Bで囲った部分内の実線は切込み線(切断線)Cであり、破線は折れ線(山折り線)Dである。
図9に示すように、凸状部32および突出補強部35は、基部36から切込み線Cによってそれぞれが対向する方向に剥がされ、折れ線Dによって山折りされた先端側の長片E面を、それぞれ接着、溶着等の手段により貼り合せ状に一体化させて形成される。
【0030】
本発明のシート状トレーの基材となる、合成樹脂製シートとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリエステル、ナイロンなどの熱可塑性のプラスチックシートを射出成形、真空成形、圧空成形およびプレス成形などによって製造することができる。
また、上記合成樹脂製シートは、シート状トレーに収納する部品の大きさ、重量によっても異なるが、厚さが0.3〜0.7mmのものが好適に採用できる。
【0031】
本発明のシート状トレーは、従来の箱形ケースが高価な金型を要する射出成形による生産であったのに対し、シート成形が可能であり、画像形成装置用部品の収納部や位置決め機構を、圧空若しくは、真空成形、凸型成形、プレス成形あるいは、真空圧空成形などのこれらの組み合わせによる成形方法で一度に成形することができるので、低コスト生産が可能となる。
本発明のシート成形は、連続的に送出される合成樹脂製シート上に、収納部や位置決め機構を連続的に形成した後、所定長さに切断するか、合成樹脂製シート枚葉を順次送供して収納部等を形成する。
【0032】
本発明のシート状トレーは、合成樹脂製シートをベースに形成されており、柔軟性、屈曲性がある上に、従来の箱形ケースとは異なり、天地逆にしても収納物品が落下せず収納部での保持が可能な保持機構を有するため、自動組立機のプーリー部のような湾曲した誘導部分の通過も可能になる。
そのため、例えば、本発明のシート状トレーを反転させて搬送誘導させる場合には、図10に示すように、湾曲通路部26を通過させて反転させるだけで行えるため、柔軟性のない従来の箱形トレーとは異なり搬送機構の簡素化が図れる。
また、同様にして、排出機構のバリエーションを拡げることができ、シート状トレーを自然落下させる等、簡単な機構を採用することもできる。
【0033】
本発明のシート状トレーは、フレキシブルな構造であるため、位置決め機構の凹凸若しくは孔を利用し、その部分を押圧若しくは支点にして、癖がついて曲がる等している場合でも、シート状トレーを矯正し、収納物の挿入、取り出しの場合の芯出しを精度良く行える。
さらに、収納部加工前の原料が長尺の合成樹脂製シートであるので、導電性付与や表面処理が容易に行うことができる。
また、収納物品に触れないようにして、スタック可能とすることで、シート状トレー自体が薄物であることから、箱形ケースなどに比して省スペース化が可能となる。
【0034】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置用部品のシート状トレーを用いれば、複写機やファクシミリ等に使用される画像形成装置のローラー等の部品搬送が容易となり、またそれらの保管や輸送用のスペースをとらず、自動組立機への装填が容易で、自動組立機による印刷機等への組込み工程を減らすことができ、自動組立機の小形化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置用部品のシート状トレーの一例を示した図であり、(a)は一部短縮した模式的な裏面図、(b)はローラーと長尺部品収納凹部とを示す一部短縮した模式的な正面図、(c)は長尺部品収納凹部の側面図である。
【図2】本発明のシート状トレーの別の例を示す模式的な斜視図である。
【図3】本発明のシート状トレーの別の例を示す凸状部からなる模式的な断面正面図である。
【図4】本発明のシート状トレーのさらに別の例を示す凸状部からなる模式的な断面正面図である。
【図5】本発明のシート状トレーに形成される凸状部の支持凹部にローラーを支持させた状態を示す模式図であり、(a)は側面図、(b)は部分正面図を示す。
【図6】本発明のシート状トレーに形成される凸状部の支持凹部にローラーを支持させた状態を示す模式図であり、(a)は側面図、(b)は部分正面図を示す。
【図7】本発明のシート状トレーに形成される凸状部の支持凹部にローラーを支持させた状態を示す模式図であり、(a)は側面図、(b)は部分正面図を示す。
【図8】図4に示す本発明のシート状トレーの成形加工前における合成樹脂製シートの一例を示す概略平面図である。
【図9】図4に示した凸状部と突出補強部を成形する場合の概略工程図である。
【図10】本発明のシート状トレーを自動組立機に適用した場合の模式図である。
【符号の説明】
1、11、21,31 シート状トレー
2 シート凹陥部
3 長尺部品収納用凹部
4 ローラー
5、15 支持部
6 芯金
7、17 支持凹部
8、18 支持凹部の開口
9 ローラーの作動部
12、22、32 凸状部
13 一対の凸状部間の空間
16 台部
20 斜面
23、33 孔
25 シート貫通孔
26 湾曲通路部
30 対向する平面
35 突出補強部
36 突出補強部の基部
40、50、60 支持凹部
45 蓋体
62 止め治具
a 合成樹脂製シート
A 収納部
B 楕円
C 切込み線(切断線)
D 折れ線(山折り線)
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザープリンター、インクジェットプリンター等の印刷機や複写機あるいはファクシミリ等の画像形成装置ないしはこれらに使用されるトナーカートリッジ等に組み込まれる各種ローラー、ブレード等の部品を収納して、保管、搬送および自動組立機への装填に有用な画像形成装置用部品のシート状トレーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、前記部品は、部品の形状に合わせた収納凹部が本体に並列状に形成された蓋付きの発泡スチロール製もしくは、熱可塑性樹脂から形成される一般にソフトトレイと呼ばれるケースに収納して搬送され、組立工程では、前記ケースから自動組立機または作業員により手作業で個々に取出されてプリンター等へ組み込まれていた。
前記部品、特に、各種ローラー、ブレード等の長尺状の部品(以下、長尺部品と略称する。)は、プリンター等への取付部となる芯金や軸部材の両端部以外の部分が、画像形成機能や、紙送り機能、複写機能その他の画像形成装置そのものの機能に影響を与える部分(以下、作動部という)であり、特に汚れ・傷等を嫌う部分であるため、箱形ケースの収納凹部内では、両端部が支持され、前記作動部は、非接触状に空間に浮いた状態で保持されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のケースは、いずれもケース自体が箱形に形成されているため嵩張りやすく、複数のケースの保管、輸送に際して、ケースを積重ねるなどしてもスペースが多く取られ、その割りに収納効率が悪い。特にケースが樹脂発泡体の場合には、その強度や耐久性を図る必要上、厚みを大きくしているため、他のケースよりも保管、輸送に要するスペースが倍化する。
【0004】
また、従来のケース内の長尺部品を自動組立機に適用する場合、自動組立機は、ケースに合わせて設計され、長尺部品の取出しには、ケースの仮置き場所、仮置き場所から取出し場所への移動、開蓋、蓋体の移動および仮置き、長尺部品の取出し、長尺部品取出し後の蓋体の戻し、空ケースの移動、空ケースの一時的な仮置き場所等と、ケースのスペースの確保を要するため、従来の箱形ケースでは、自動組立機自体が大型化し、大掛かりなものとなって高価となる。
【0005】
さらに、従来の箱形ケースはいずれもケース自体に柔軟性がないため、自動組立機に適用する場合にも、組立機における上記ケースの移動等は、ケースが破損しないように考慮してケースを変形させることなく行わなければならない。そのため、例えば、ケースの天地を逆転させる場合などでは、ケースの把持、引き上げ、回転、配置等の動作が必要となり、工程が増え設備も大きくなる。
【0006】
そこで、本発明は、保管や輸送用のスペースをとらず、自動組立機による装填が容易で、かつ自動組立機による組込み工程を減らせ、自動組立機の小形化ができる画像形成装置用部品のシート状トレーを提供することを目的とする。
なお、この技術分野において、上記画像形成装置用部品をシート状トレーに載せて保管、搬送もしくは自動組立機に使用する先行例は存在しない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の画像形成装置用部品のシート状トレーは、合成樹脂製シートに、前記部品の収納部を間隔をあけて設けている。
本発明のシート状トレーは、前記収納部を長尺部品収納凹部として設け、この長尺部品収納凹部に前記長尺部品の支持部を形成してもよく、また、前記収納部を前記合成樹脂製シート上に設けられた一対の凸状部とその間の空間として形成し、該凸状部に設けられる支持部を、前記凸状部に形成される支持凹部に形成してもよい。
【0008】
また、前記支持部は、いずれも、前記長尺部品の端部を嵌入できる支持凹部として形成し、この支持凹部の開口を前記長尺部品の端部の幅より狭く、内部を前記長尺部品の端部の幅より広い構成にするとよい。
前記長尺部品の収納部は、前記シート上に設けられた一対の凸状部とその間の空間として形成し、この凸状部に設けられる支持部を、前記長尺部品の端部を係止できる孔として形成してもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図に基づいて説明する。
図1は、本発明の画像形成装置用部品のシート状トレーの一例を示した図であり、(a)は一部短縮した模式的な裏面図、(b)はローラーとそれを収納する長尺部品収納凹部とを示す一部短縮した模式的な正面図、(c)は長尺部品収納凹部の側面図である。
図2は、本発明のシート状トレーの別の例を示す一部短縮した模式的な斜視図である。図3は、本発明のシート状トレーの別の例を示す凸状部からなる模式的な断面正面図であり、図4は本発明のシート状トレーのさらに別の例を示す凸状部からなる模式的な断面正面図である。
【0010】
図5〜図7は、本発明のシート状トレーに形成される凸状部の支持凹部にローラーを支持させた状態を示す模式図であり、(a)は側面図、(b)は部分正面図を示す。
図8は、図4に示す本発明のシート状トレーの成形加工前における合成樹脂製シートの一例を示す概略平面図であり、図9は、図4に示した凸状部と突出補強部を成形する場合の概略工程図である。図10は、本発明のシート状トレーを自動組立機に適用した場合の模式図である。
【0011】
本発明の一実施の形態では、図1(a)に示すように、本発明の画像形成装置用部品のシート状トレー1には、印刷機用の部品を個別に収納するための収納部Aが、合成樹脂製シートa上に、間隔をあけて並列に設けられている。
また、このシート状トレー1には、収納部Aの近傍に位置決め機構となるシート凹陥部2が設けられている。
【0012】
図1(a)、(b)に示す収納部Aは、印刷機等の画像形成装置に使用されるローラー用の長尺部品収納用凹部3を示しており、この長尺部品収納用凹部3の内側端部には、対向状にローラー4の端部を支持する支持部5が形成されている。
【0013】
上記支持部5、5は、いずれも、ローラー4の両端部の芯金6を嵌入できる支持凹部7に形成されており、この支持凹部7の開口8は、ローラー4の芯金6の幅wより狭く、支持凹部7の内部が芯金6の幅wより広く形成されている。
【0014】
支持凹部7の開口8と長尺部品の端部の幅wとの差は、長尺部品の端部形状によっても異なるが、支持凹部7の開口8に長尺部品の端部をあてがい、押圧により支持凹部7の内部に嵌入でき、かつ嵌入後は、支持凹部7の開口8を下に向けても、芯金6が支持凹部7の内部から外れて、長尺部品が長尺部品収納用凹部3から落下せず、さらには、芯金6の部分にメカニカルチャッキングもしくは磁力などを用いて、所要の取り出し負荷をかけることにより芯金6を支持凹部7から外すことのできるものとする必要がある。
【0015】
このような条件を満たす具体例として、長尺部品がローラーであって、その両端の芯金の断面形状が円形で外径がφ6mmの場合には、支持凹部7の開口8は、芯金6の幅wより0.2〜3mm(約3〜50%)狭く形成するのが好ましい。
また、支持凹部7の内部は、長尺部品の端部の幅wとほぼ同じか幅wより若干拡げることが好ましいが、広げすぎると長尺部品が長尺部品収納用凹部内でガタツキを生じるため、長尺部品の端部の幅より0.2〜0.9mm(約3〜15%)広く形成するのが好ましい。
【0016】
また、図2に示す本発明のシート状トレー11は、図1と同じく、画像形成装置に使用されるローラー収納用のトレーの一例を示している。
このシート状トレー11は、収納部Aが、合成樹脂製シートa上に、一対の凸状部12、12とその間の空間13として設けられており、また、凸状部12には、ローラー4の端部の芯金6を支持する支持部15、15が形成されている。
【0017】
支持部15、15間の合成樹脂製シートa上には、ローラー4の底部形状に沿って湾曲した上面を有する台部16が形成されている。
この台部16は、シート状トレーの補強リブの役を果たすとともに、収納されたローラー4底部への異物の侵入を阻止する。
この台部16は、図2に示すように、ローラー4の大部分を覆うように形成してもよく、また部分的に覆うようにしてもよい。
なお、台部16は、必ずしも必須なものでは無く、一対の凸状部12、12間を平坦な合成樹脂製シートa面のままにしてもよい。
【0018】
上記支持部15、15は、いずれも、ローラー4の両端部の芯金6を嵌入できる支持凹部17に形成されており、この支持凹部17の開口18は、ローラー4の芯金6の幅wより狭く、支持凹部7の内部が芯金6の幅wより広く形成されている。
支持凹部17の開口18と長尺部品の端部の幅wとの差、および長尺部品がローラーである場合の具体例、並びに支持凹部17の内部のサイズは、いずれも前記した図1のシート状トレー1と同様である。
なお、凸状部12の側面には、凸状部12の補強を図るための補強溝19が形成されている。
【0019】
図1で示したシート状トレー1では、長尺部品収納用凹部3の長軸側の寸法を、図2で示したシート状トレー11では、一対の凸状部12、12間の寸法を、それぞれ、長尺部品(ローラー)4の全長よりも僅かに長くして左右のガタツキを支持凹部7、17の側壁で制御するとよい。
また、図1で示したシート状トレー1では、左右のガタツキがあってもローラー4の作動部9が、シート状トレーの長尺部品収納用凹部3の側壁に接触しないように、端部と支持凹部の側壁とのガタツキ量は、作動部と前記側壁との距離より小さくなるように設定される。
すなわち、ローラー等の長尺部品は、端部を除く作動部9が、印刷機等そのものの機能に影響を与える部分であって、特に汚れ・傷等を嫌う部分であるため、長尺部品収納用凹部3は、長尺部品の端部を支持凹部7に挿入係止した際に、前記作動部9が長尺部品収納用凹部3の内周面に接触することのない形状および大きさに形成する必要がある。
【0020】
図1で示した本発明のシート状トレー1は、長尺部品を収納した後、収納部3の開口部にカバーテープを熱融着等により接合させて開口部の一部または全部を閉鎖して蓋をするようにすることもできる。
また、図2で示した本発明のシート状トレーは、一対の凸状部12、12間の空間13に、長尺部品を収納した後、凸状部12および長尺部品を非接触状に覆うことのできるカバー体を合成樹脂シートa上に係合できるようにしてもよい。
【0021】
従来の箱形ケースの場合には、画像形成装置用部品の収納数が限られ、単一部品のみとされてきたが、本発明のシート状トレーにおいては、単一部品とするほかに、一基に装填組み込まれる複数種類の画像形成装置用部品とすることもできる。
さらに、収納部を、合成樹脂製シート上に設ける場合には、先に例示した各種ローラー、ブレード等だけでなく、それらを組み付けるのに用いられるギア等の付属品も、専用の収納部を用意することによって、一緒に収納するようにすることもできる。
【0022】
図3、図4は、本発明のシート状トレーの別の例を示すもので、合成樹脂製シートa上に間隔をあけて設けられた収納部が、一対の凸状部とその間の空間として形成されたものを示している。
図3に示す本発明のシート状トレー21は、上記凸状部22が、対向する一対の断面三角形状に形成され、かつ支持部が凸状部22の対向する斜面20に孔23として設けられたものを示している。
この孔23は、長尺部品の端部を受け入れて係止するものであり、長尺部品がローラー4の場合には、その芯金6を孔23に挿入して係止する。
それ故、孔23は、長尺部品の端部の幅よりやや広く、かつ孔23に挿入した長尺部品の端部が孔23内で、ガタツキを生じない程度の大きさに形成する必要がある。
【0023】
孔23は、長尺部品の端部の断面形状に合わせて、円形、多角形等に形成される。また、この孔23は、長尺部品の端部を孔23に挿入係止した場合に、長尺部品の作動部9が合成樹脂製シートaに触れることのない位置(高さ)に形成する必要がある。
このような構成のシート状トレー21では、孔23は、凸状部22の対向する斜面20に設けられているため、長尺部品の端部を前記斜面20に当てて滑らすことにより容易に孔23に挿入させることができる。
孔23に挿入係止された長尺部品の端部の先端は、断面三角形状の凸状部22における斜面20の反対斜面24に拘束されるので、収納された長尺部品が左右に動いて作動部9が凸状部22に触れることは無い。
【0024】
図4に示すシート状トレー31は、凸状部32が、対向する一対の直方体状に形成され、かつ支持部が凸状部32の対向する平面30に孔33として設けられたものを示している。
この孔33は、長尺部品の端部を受け入れて係止するものであるため、大きさや形状、さらには対向する平面30の形成位置は、前記した図3に示すシート状トレー21と同様に設定される。
【0025】
なお、図4に示すように、孔33が凸状部32を貫通状に形成した場合には、収納された長尺部品が左右へと動き、凸状部32に接触する可能性があるが、その場合には、収納された長尺部品の左右への動きを阻止し、凸状部32を補強するため、対向する凸状部32の外側に隣接して突出補強部35を設けるとよい。
孔33を凸状部32の対向する平面30にのみ形成する場合には、凸状部32の他の平面により、収納された長尺部品の左右への動きが阻止される。必要であるならば、凸状部32の内部に補強を兼ねて別途作動部の左右移動阻止部を設けることもできる。
【0026】
図3、図4に示す、本発明のシート状トレーの凸状部は、基材となる合成樹脂製シートに後述する位置決め機構と同時に成形してもよいし、別体に成形して前記シート上に接着等の手段で一体に形成してもよい。
【0027】
次に、凸状部を別体として形成した場合において、凸状部22、32に設ける支持部を凹部状に形成した支持凹部の例を、図5〜図7に示す。なお、図には、長尺部品にローラー4を使用した例を示している。
図5の支持凹部40は、ローラー4の芯金6を収納した支持凹部40を、支持凹部40の端縁から伸びた蓋体45で覆うようにして、支持凹部40の開口を下方に向けても、芯金6が落下しない構成としている。
図6に示す支持凹部50は、頂部に開口を有する断面三角形状であり、開口より嵌入された芯金6は、内部の底面および両側面により固定されて、開口から落下しないようになっている。
図7に示す支持凹部60は、この支持凹部に収納したローラー4の芯金6の上から止め治具62を凹部周縁に固定して、支持凹部60の開口から容易に落下できないようになっている。
【0028】
本発明のシート状トレーの位置決め機構は、図1、図2に示すように、合成樹脂製シートの側縁の近傍にシート凹陥部2として形成してもよく、また、図3、図4に示すようなシート貫通孔25に形成してもよい。なお、位置決め機構をシート凹陥部とした場合には、このシート凹陥部は、合成樹脂製テープの表裏いずれの面側に形成してもよい。
【0029】
図8は、図4に示した本発明のシート状トレーの成形加工前における、切込み線および折れ線位置を示す合成樹脂製シートの一例を示す模式的平面図であり、図9は、図8の楕円Bで囲った部分について、合成樹脂製シートを用いて図4に示した凸状部32と突出補強部35を成形する場合の概略工程図を示している。
図8の黒塗り部分は、図9に点線で示した凸状部32と突出補強部35の基部36となる部分であり、楕円Bで囲った部分内の実線は切込み線(切断線)Cであり、破線は折れ線(山折り線)Dである。
図9に示すように、凸状部32および突出補強部35は、基部36から切込み線Cによってそれぞれが対向する方向に剥がされ、折れ線Dによって山折りされた先端側の長片E面を、それぞれ接着、溶着等の手段により貼り合せ状に一体化させて形成される。
【0030】
本発明のシート状トレーの基材となる、合成樹脂製シートとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリエステル、ナイロンなどの熱可塑性のプラスチックシートを射出成形、真空成形、圧空成形およびプレス成形などによって製造することができる。
また、上記合成樹脂製シートは、シート状トレーに収納する部品の大きさ、重量によっても異なるが、厚さが0.3〜0.7mmのものが好適に採用できる。
【0031】
本発明のシート状トレーは、従来の箱形ケースが高価な金型を要する射出成形による生産であったのに対し、シート成形が可能であり、画像形成装置用部品の収納部や位置決め機構を、圧空若しくは、真空成形、凸型成形、プレス成形あるいは、真空圧空成形などのこれらの組み合わせによる成形方法で一度に成形することができるので、低コスト生産が可能となる。
本発明のシート成形は、連続的に送出される合成樹脂製シート上に、収納部や位置決め機構を連続的に形成した後、所定長さに切断するか、合成樹脂製シート枚葉を順次送供して収納部等を形成する。
【0032】
本発明のシート状トレーは、合成樹脂製シートをベースに形成されており、柔軟性、屈曲性がある上に、従来の箱形ケースとは異なり、天地逆にしても収納物品が落下せず収納部での保持が可能な保持機構を有するため、自動組立機のプーリー部のような湾曲した誘導部分の通過も可能になる。
そのため、例えば、本発明のシート状トレーを反転させて搬送誘導させる場合には、図10に示すように、湾曲通路部26を通過させて反転させるだけで行えるため、柔軟性のない従来の箱形トレーとは異なり搬送機構の簡素化が図れる。
また、同様にして、排出機構のバリエーションを拡げることができ、シート状トレーを自然落下させる等、簡単な機構を採用することもできる。
【0033】
本発明のシート状トレーは、フレキシブルな構造であるため、位置決め機構の凹凸若しくは孔を利用し、その部分を押圧若しくは支点にして、癖がついて曲がる等している場合でも、シート状トレーを矯正し、収納物の挿入、取り出しの場合の芯出しを精度良く行える。
さらに、収納部加工前の原料が長尺の合成樹脂製シートであるので、導電性付与や表面処理が容易に行うことができる。
また、収納物品に触れないようにして、スタック可能とすることで、シート状トレー自体が薄物であることから、箱形ケースなどに比して省スペース化が可能となる。
【0034】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置用部品のシート状トレーを用いれば、複写機やファクシミリ等に使用される画像形成装置のローラー等の部品搬送が容易となり、またそれらの保管や輸送用のスペースをとらず、自動組立機への装填が容易で、自動組立機による印刷機等への組込み工程を減らすことができ、自動組立機の小形化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置用部品のシート状トレーの一例を示した図であり、(a)は一部短縮した模式的な裏面図、(b)はローラーと長尺部品収納凹部とを示す一部短縮した模式的な正面図、(c)は長尺部品収納凹部の側面図である。
【図2】本発明のシート状トレーの別の例を示す模式的な斜視図である。
【図3】本発明のシート状トレーの別の例を示す凸状部からなる模式的な断面正面図である。
【図4】本発明のシート状トレーのさらに別の例を示す凸状部からなる模式的な断面正面図である。
【図5】本発明のシート状トレーに形成される凸状部の支持凹部にローラーを支持させた状態を示す模式図であり、(a)は側面図、(b)は部分正面図を示す。
【図6】本発明のシート状トレーに形成される凸状部の支持凹部にローラーを支持させた状態を示す模式図であり、(a)は側面図、(b)は部分正面図を示す。
【図7】本発明のシート状トレーに形成される凸状部の支持凹部にローラーを支持させた状態を示す模式図であり、(a)は側面図、(b)は部分正面図を示す。
【図8】図4に示す本発明のシート状トレーの成形加工前における合成樹脂製シートの一例を示す概略平面図である。
【図9】図4に示した凸状部と突出補強部を成形する場合の概略工程図である。
【図10】本発明のシート状トレーを自動組立機に適用した場合の模式図である。
【符号の説明】
1、11、21,31 シート状トレー
2 シート凹陥部
3 長尺部品収納用凹部
4 ローラー
5、15 支持部
6 芯金
7、17 支持凹部
8、18 支持凹部の開口
9 ローラーの作動部
12、22、32 凸状部
13 一対の凸状部間の空間
16 台部
20 斜面
23、33 孔
25 シート貫通孔
26 湾曲通路部
30 対向する平面
35 突出補強部
36 突出補強部の基部
40、50、60 支持凹部
45 蓋体
62 止め治具
a 合成樹脂製シート
A 収納部
B 楕円
C 切込み線(切断線)
D 折れ線(山折り線)
Claims (5)
- 画像形成装置用部品を収納して搬送するシート状のトレーであって、合成樹脂製シートに、前記部品の収納部を間隔をあけて設けてなる画像形成装置用部品のシート状トレー。
- 前記部品が長尺部品であって、前記収納部が長尺部品収納凹部として設けられ、該長尺部品収納凹部に前記長尺部品の支持部が形成されてなる請求項1に記載の画像形成装置用部品のシート状トレー。
- 前記部品が長尺部品であって、前記収納部が前記シート上に設けられた一対の凸状部とその間の空間として形成され、該凸状部に設けられる支持部が、前記凸状部に形成される支持凹部である請求項1に記載の画像形成装置用部品のシート状トレー。
- 前記支持部は、前記長尺部品の端部を嵌入できる支持凹部として形成され、該支持凹部の開口は前記長尺部品の端部の幅より狭く、内部は前記長尺部品の端部の幅より広い請求項2または請求項3に記載の画像形成装置用部品のシート状トレー。
- 前記部品が長尺部品であって、前記収納部が前記シート上に設けられた一対の凸状部とその間の空間として形成され、前記凸状部に設けられる支持部が、前記長尺部品の端部を係止できる孔として形成されてなる請求項3に記載の画像形成装置用部品のシート状トレー。
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JP2008174270A (ja) * | 2007-01-18 | 2008-07-31 | Lgc Co Ltd | 通い箱 |
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2002
- 2002-10-31 JP JP2002317275A patent/JP2004149170A/ja active Pending
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