JP2004147811A - 車両用シートの内歯式リクライニング装置の製造方法 - Google Patents

車両用シートの内歯式リクライニング装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】各構成部材の形成寸法にバラツキがあったとしても、ガイド部とロック部材との間での密接をできるだけ大きい面積で行えるようにして、これらの間に「ガタ」の原因である隙間が殆ど発生しないようにすることができて、耐久性にも優れたものとすること。
【解決手段】ガイド溝14内にロック部材30を収納した状態で、少なくとも一方のガイド部11を塑性加工することにより、このガイド部11のガイド溝14側部分の略全長にわたって、ロック部材30の摺動端面31と略平行な膨出部12を形成した後、ロック部材30のガイド溝14内への収納状態を維持したまま、膨出部12を加熱して冷却することにより、この膨出部12のガイド溝14側端面にロック部材30側の摺動端面31と略平行となるガイド面13を形成するようにしたこと。
【選択図】図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用シートにおけるシートクッションとシートバックとを傾動自在に接続するリクライニング装置に関し、特に、シートクッションとシートバックとの接続に際して「ガタ」の発生を防止できるリクライニング装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用シートをはじめとして、背もたれ部が傾動可能に構成される「リクライニングシート」は、「シートクッション(座部)」と「シートバック(背もたれ部)」とをリクライニング装置にて接続することにより構成している。
【0003】
このリクライニング装置、とりわけ車両用シートにおけるリクライニング装置は、シートクッション側に固定されるベースプレートと、シートバック側に固定されるトゥースプレートとを同一シャフト上に軸着して、ベースプレートに対しトゥースプレートを回動自在に構成している。
【0004】
このリクライニング装置におけるトゥースプレートの一方の面には凹部が形成され、この凹部の周面には歯部が設けられている。一方、ベースプレートにあっては、相互に対峙する一対のガイド部を突設することによってガイド溝が設けられ、このガイド溝内にロック部材が摺動可能に配置されることとなる。そして、このロック部材の先端部が、上記トゥースプレートにおける歯部に対して係脱することにより、ベースプレートに対するトゥースプレートの回動を制御するのである。
【0005】
ここで、上記ガイド溝に配置されたロック部材は、ガイド溝内において繰り返し摺動させるために、ガイド部とロック部材との間に、若干の隙間が存在することとなる。この隙間の幅が大きい場合には、リクライニング装置を車両用シートに装着した後に、シートバックを前後方向に揺動させた際に「ガタ」として現れることとなる。このような「ガタ」が大きく発生する車両用シートに着座した場合には、例えば、ブレーキングのたび毎にシートバックが前方に微動し、著しく乗り心地を害することとなる。仮に「ガタ」の程度が、乗り心地を害さないものであっても、部品精度の悪さを感じずにはいられない。
【0006】
このような「ガタ」の発生を有効に防ぐものとして、特許文献1に記載された技術がある。この特許文献1に記載の技術は、図8に示すように、シートクッション側に固定されるベースプレートのガイド部に対し「ポンチ」にて叩打する等の塑性加工を行うことにより、当該ガイド部の一部を、トゥース部材に内側から噛合するロック部材に向けて「肉移動」させ、これらガイド部とロック部材とを相互に密接させるものである。ここで、「ポンチ」は一般的にプレス機の可動部に設けられ、当該プレス機にてガイド部に対し、ポンチを介して加重することにより、ガイド部を塑性変形させることとしているのである。
【0007】
この特許文献1に記載された技術は、ガイド部とロック部材との間の隙間を確実に埋め、上記「ガタ」の発生を防止できるという点で優れた技術であるといえる。
【0008】
【特許文献1】特開平11−299563号公報(特許請求の範囲、図4)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1の技術は次に示す点において不具合が存在する。即ち、上記ガイド部を備える「ベースプレート」はロット生産されるものであり、ロット生産されたベースプレートにおける各部の形成寸法は、ロット毎にバラツキが発生する。そのため、ガイド部に対しプレス機にて一定の加重でポンチを打ち込んだとしても、均一な密接部を形成することが困難であると考えられる。
【0010】
従って、上記プレス機による塑性加工を行うに際しては、ロット毎にプレス機の荷重を調整することにより上述の「バラツキ」に対処する必要がある。この荷重調整を行う間は製造ラインを停止させなければならず、当該荷重調整では「トライ&エラー」を繰り返すことともなり、著しく生産効率が低下してしまうという問題がある。
【0011】
さらに、ガイド部に対し過大な加重にてポンチを打ち込んだ場合には、当該ガイド部がロック部材に対して必要以上に密接することとなり、各部材が相互に緊合することとなる。そのため、当該ロック部材が、ガイド部の間の「ガイド溝」において完全に固定され、一切動かなくなってしまうという問題が発生する。
【0012】
また、上記特許文献1に記載の技術において、ガイド部に対し塑性加工を施すことにより形成された「突起」にて、ガイド部とロック部材とを密接させることとしている。このように「突起」を形成することによりガイド部とロック部材とを密接させるために、各部材どうしは「極めて狭い面積」、即ち「点」にて密接することとなる。
【0013】
ここで、車両用シートのリクライニング装置というのは、一般にシートクッションに対してシートバックを傾斜させた状態にて固定するように使用されるので、当該リクライニング装置内部のガイド部とロック部材との「密接部」は、常にシートバックからの荷重にて押圧された状態にある。更に、当該リクライニング装置が設置された車両が加速又は減速を繰り返すたび毎に、「密接部」に対して非常に大きな荷重が集中することとなる。
【0014】
かかる過酷な箇所に設置されるリクライニング装置において、上述の如く「密接部」を「極めて狭い面積」にて形成すると、「ガイド部」や「ロック部材」の摩耗が激しくなり、これら部材の耐久性が低下してしまうおそれがある。
【0015】
そこで、本発明者等は、上述した種々の問題を解決するためにはどうしたらよいかについて種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したものであり、その解決しようとする課題は以下に示すものである。
【0016】
すなわち、まず、請求項1に係る発明の目的とするところは、各構成部材の形成寸法にバラツキがあったとしても、ガイド部とロック部材との間での密接をできるだけ大きい面積で行えるようにして、これらの間に「ガタ」の原因である隙間が殆ど発生しないようにすることができて、耐久性にも優れたものとすることのできる車両用シートの内歯式リクライニング装置の製造方法を提供することにある。
【0017】
また、請求項2に係る発明の目的とするところは、上記請求項1のそれと同様な目的を達成することができる他、ガイド部とロック部材との間の摺動をより確実にすることのできる車両用シートの内歯式リクライニング装置の製造方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、後述する実施の形態の説明中において使用する符号を付して説明すると、
「シートクッション側またはシートバック側に固定されるベースプレート10と、シートバック側またはシートクッション側に固定されるトゥースプレート20と、ベースプレート10の内面側に形成されて、ガイド溝14を形成することになる少なくとも一対のガイド部11と、ガイド溝14内に摺動可能に組み込まれてトゥースプレート20に向けて移動されたときこれに噛合するロック部材30とを備えた内歯式リクライニング装置100の製造方法であって、
ガイド溝14内にロック部材30を収納した状態で、少なくとも一方のガイド部11を塑性加工することにより、このガイド部11のガイド溝14側部分の略全長にわたって、ロック部材30の摺動端面31と略平行な膨出部12を形成した後、
ロック部材30のガイド溝14内への収納状態を維持したまま、膨出部12を加熱して冷却することにより、この膨出部12のガイド溝14側端面にロック部材30側の摺動端面31と略平行となるガイド面13を形成するようにしたことを特徴とする内歯式リクライニング装置の製造方法」
である。
【0019】
すなわち、この請求項1に係るリクライニング装置100の製造方法においては、一対のガイド部11と、これによって形成されているガイド溝14内で摺動することになるロック部材30との間での密接をできるだけ大きい面積で行えるようにして、これらの間に「ガタ」の原因である隙間が殆ど発生しないように、つまりこれらの間のクリアランスを非常に小さなものとするものであり、これにより、当該リクライニング装置100によるリクライニング操作が確実に行えるようにするとともに、ガタの発生が殆どなく、耐久性にも優れたリクライニング装置100を製造するものである。
【0020】
そのために、この請求項1の製造方法では、まず、ガイド溝14内にロック部材30を収納した状態で、少なくとも一方のガイド部11を、ポンチ加工またはプレス加工等の塑性加工することにより、このガイド部11のガイド溝14側部分の略全長にわたって、膨出部12を形成するのである。この膨出部12は、ポンチ加工等によって、ロック部材30の摺動端面31に向けて文字通り「膨出」するのであり、摺動端面31と大きな面積で密着したものとなるのである。このポンチ加工またはプレス加工等の塑性加工をすれば、図2、図3、及び図6に示すように、加工部11aが形成されるが、この加工部11aより内側(ガイド溝14側)部分が膨出部12となる。なお、この塑性加工による加工部11aの形成、つまり膨出部12の形成は、図4に示すように、上下一対ずつあるガイド部11の片方にのみ行ってもよいが、一対ずつあるガイド部11の両方に行ってもよい。
【0021】
この塑性加工を行えば、ガイド部11やこれに形成されている膨出部12、そしてロック部材30側について製品としてのバラツキがあったとしても、これらのバラツキは、各膨出部12の強制的な形成、つまり各ガイド部11の塑性変形によって完全に解消されてしまい、ガイド部11側のガイド面13とロック部材30側の摺動端面31とは、大きな面積で隙間無く面接触し合うのである。
【0022】
ガイド部11上に加工部11aによって区画された膨出部12が形成されれば、この膨出部12に対して加熱を行う。この加熱により、膨出部12がある程度膨張してそのガイド面13がロック部材30の摺動端面31に完全に接触し合ったものとなるだけでなく、ガイド面13と摺動端面31とが隙間無く面接触したままの状態にあるから、膨出部12内に残存していたポンチ加工等の塑性加工による応力の除去が行われるのである。
【0023】
その後に、膨出部12を含むベースプレート10の全体を室温にまで徐々に冷却すれば、各膨出部12は、その収縮によってロック部材30の摺動端面31との間に非常に小さなクリアランスを残した状態でガイド溝14内に組み込まれたものとなる。つまり、ロック部材30は、一対のベースプレート10によって形成されたガイド溝14内で、ガタなく摺動可能な状態に配置されることになるのである。これにより、リクライニング装置100としては異音の発生が防止されたものとなるのであり、しかもガタがないことから耐久性にも優れたものとすることができたのである。
【0024】
また、この少なくとも一方のガイド部11のガイド溝14側部分に、このガイド部11の略全長にわたって、ロック部材30の摺動端面31と略平行となる膨出部12を塑性加工により形成したから、両ガイド部11間にて摺動するロック部材30に力が加わっても、このロック部材30が「コジレ」ることなく案内されるのであり、当該ロック部材30やガイド部11に摩耗等による損傷が発生しにくくなっている。これにより、リクライニング装置100全体からしてみれば、その耐久性が高まっているのである。
【0025】
以上の結果、ロット生産されたベースプレート10における各部の形成寸法について、ロット毎にバラツキが発生したとしても、本発明に係る製造方法を採用することにより、このバラツキは殆ど解消されることになる。そのため、ポンチ加工やプレス加工による塑性加工を行うに際しては、ロット毎にプレス機等の荷重調整をそれ程シビアに行う必要がなくなり、荷重調整のための製造ライン停止が不要となり生産効率を低下させることもないのである。
【0026】
さらに、本発明に係る製造方法では、膨出部12を形成後加熱するのであるから、ガイド部11がロック部材30に対して必要以上に密接することはなく、ガイド部11とロック部材30とが相互に緊合することもない。そのため、ロック部材30が、ガイド部11の間のガイド溝14において完全に固定されることはなく、一切動かなくなってしまうという問題の発生する余地がなくなるのである。
【0027】
従って、この請求項1の製造方法によれば、非常に簡単な工程を踏むことにより、ガイド部11とロック部材30との間での密接をできるだけ大きい面積で行えるようにしているだけでなく、これらの間に「ガタ」の原因である隙間を殆ど発生させないようにすることができ、一対のガイド部11間でのロック部材30の摺動をガタを発生させることなく行えるリクライニング装置100とすることができるだけでなく、このリクライニング装置100を耐久性にも優れたものとし得るのである。
【0028】
上記課題を解決するために、請求項2に係る発明の採った手段は、上記請求項1に記載の内歯式リクライニング装置100の製造方法について、
「膨出部12の冷却時に、ロック部材30をガイド溝14内にて複数回摺動することにより、摺動端面31及びガイド面13の均しを行うようにしたこと」である。
【0029】
すなわち、この請求項2の製造方法では、膨出部12の冷却時に、ロック部材30をガイド溝14内にて複数回摺動するようにするものであり、これにより、摺動端面31及びガイド面13の「均し」を積極的に行うようにしたものである。
【0030】
このロック部材30のガイド溝14内にての摺動により、ガイド部11側のガイド面13とロック部材30側の摺動端面31との接触面の均しが完全になされるのであり、ガイド部11における膨出部12の形成時の膨出作用とも相まって、ガイド面13と摺動端面31との面接触は、凹凸が均された状態にあるため、安定した状態でなされることになるのである。
【0031】
従って、この請求項2の製造方法によれば、上記請求項1のそれと同様な結果を生むことは勿論、ガタ防止のためにガイド溝14が狭くなっているにも拘わらず、ロック部材30の摺動作用が、引っかかり感等のないスムーズなものとすることができるのである。
【0032】
【発明の実施の形態】
次に、上記のように構成した各請求項の発明を、図面に示したリクライニング装置100について説明すると、図1〜図3には、本発明によって製造したリクライニング装置100が示してある。このリクライニング装置100は、内歯式といわれるものであって、まず、その構成の概略と機能から説明すると、次の通りである。
【0033】
このリクライニング装置100は、図1〜図3に示したように、シートクッション側またはシートバック側に固定されるベースプレート10と、シートバック側またはシートクッション側に固定されるトゥースプレート20と、ベースプレート10の内面側に形成されて、ガイド溝14を形成することになる少なくとも一対のガイド部11と、ガイド溝14内に摺動可能に組み込まれるロック部材30と、このロック部材30の内端側に配置したカム部材40と、このカム部材40をベースプレート10とトゥースプレート20との間で軸支するシャフト50を備えたものである。
【0034】
本実施形態に係るリクライニング装置100では、図1に示したように、間にロック部材30、カム部材40、及びカムプレート60とを介在させながら、ベースプレート10とトゥースプレート20とを拝み合わせ状態でシャフト50上に枢着したものであり、これらのベースプレート10及びトゥースプレート20の外周をカバー80によって包み込むことにより一体化したものである。ベースプレート10の内面側には、図2〜図4に示したように、プレス加工によって一対のガイド部11が互いに対向し合うように膨出成形してあり、本実施形態のリクライニング装置100では、これらのガイド部11は、図3にも示したように、上方に一対、下方にも一対の合計4個が形成されている。
【0035】
一対ずつ形成された各ガイド部11は、図3に示したように、その間にガイド溝14を形成するものであり、このガイド溝14を形成しているガイド部11の端面は、後述する本発明に係る方法によって形成されるガイド面13となっている。各ガイド面13は、その対向するガイド面13に対して平行にしてあり、これに摺動端面31にて摺動するロック部材30を面接触で支持するものである。
【0036】
トゥースプレート20は、図1に示したように、後述するロック部材30等を収納する凹部21が形成してあり、この凹部21の外周となる内面には、ロック部材30のロック歯32が噛合し得る歯部22が形成してある。勿論、このトゥースプレート20の中心には、ハンドル等によって回動操作されるシャフト50を挿通するための穴が形成してある。
【0037】
ロック部材30は、一対のガイド部11間に形成されたガイド溝14内を、図3の図示上下方向に摺動するものであり、その両側には、各ガイド部11のガイド面13と平行となるべき摺動端面31が形成してある。また、これら各ロック部材30の外端にはロック歯32が形成してあり、このロック歯32は、これが後述するカム部材40によって外方に押し出されたとき、ロック部材30を覆っているトゥースプレート20の内周面に形成してある歯部22に噛合することになるものである。
【0038】
カム部材40は、図2及び図3に示したような形状のものであり、上記のロック部材30を外方に押動する突起41を有し、中心には、シャフト50が回動不能に挿通される角穴43が形成してある。また、このカム部材40は、ベースプレート10側に係止したスプリング42によって、ロック部材30を外方に押し出す方向に回動するように付勢されている。そして、このカム部材40が挿通されるシャフト50には、図1に示したように、このカム部材40を回動不能に支持するためのカム支持部51、つまり角柱部分が形成してある。
【0039】
なお、本実施形態に係るリクライニング装置100では、図1に示したように、ベースプレート10とトゥースプレート20との間にカムプレート60を介在させたものであった。このカムプレート60は、図2に示したように、その下側になっている各ロック部材30をシャフト50側に向けて引き込むためのものであり、そのために、各ロック部材30に設けたカムピン33が係合するカム穴61を有するものである。つまり、このカムプレート60は、シャフト50とともに回動されるものであり、図2の図示反時計方向に回動したとき、各ロック部材30のシャフト50側への引き込みを行うのである。
【0040】
さて、以上のように構成されているリクライニング装置100の製造方法であるが、この製造方法の「要」は、一対のガイド部11間にロック部材30を如何にしてガタなく組み付けるか、である。そのために、この方法においては、まず、ガイド溝14内にロック部材30を収納した状態で、少なくとも一方のガイド部11をポンチ加工またはプレス加工等の塑性加工をすることにより、このガイド部11のガイド溝14側部分の略全長にわたって、ロック部材30の摺動端面31と略平行な膨出部12を形成するのである。
【0041】
本実施形態におけるポンチ加工またはプレス加工等の塑性加工で使用した加工具は、図5の(a)に示したような先端形状を有しているもので、ベースプレート10の直径が80mm程度のリクライニング装置100の場合、先端の幅が約0.5mmで長さは約22mmであった。また、このような形状の加工具に加えられる荷重は、2.5〜2.7トンであった。そして、このような加工具によって形成される加工部11aの位置は、図5の(b)に示したように、ガイド溝14側の端面から約3mm程度のガイド部11上であり、かつロック部材30の摺動端面31と平行になる部分であった。
【0042】
次に、ロック部材30のガイド溝14内への収納状態を維持したまま、膨出部12を加熱した。この加熱は、図6に示したような受けブロック70上に、ガイド部11に加工部11aを形成したベースプレート10を載置し、加工部11aの上方から高周波誘導等による加熱手段によって行った。このときの加熱温度は約900℃であり、加熱時間は約2秒であった。
【0043】
なお、この加熱時において、加えられた熱がロック部材30に移動してこれを変質させないようにするために、図7に示すように、上下のロック部材30を冷却ブロックによって冷却しながら行った。この冷却ブロックは、内部を水が循環するようにしたものである。
【0044】
この加熱後には、各膨出部12を自然冷却した。これにより、各ガイド部11が収縮して、これに形成してあった膨出部12のガイド面13が、ガイド溝14側端面にロック部材30側の摺動端面31と略平行となった状態で形成できた。つまり、ガイド部11のガイド面13と、ロック部材30の摺動端面31とのクリアランスは、摺動端面31の全ての部分において、0.01±0.002mmであった。また、この冷却時に、各ロック部材30をガイド部11間にて100回前後摺動させて均しを行ったところ、ロック部材30の摺動端面31とのクリアランスは、摺動端面31の全ての部分において、0.01±0.005mmであった。
【0045】
【発明の効果】
以上、詳述した通り、本発明においては、上記実施形態にて例示した如く、
「シートクッション側またはシートバック側に固定されるベースプレート10と、シートバック側またはシートクッション側に固定されるトゥースプレート20と、ベースプレート10の内面側に形成されて、ガイド溝14を形成することになる少なくとも一対のガイド部11と、ガイド溝14内に摺動可能に組み込まれてトゥースプレート20に向けて移動されたときこれに噛合するロック部材30とを備えた内歯式リクライニング装置100の製造方法であって、
ガイド溝14内にロック部材30を収納した状態で、少なくとも一方のガイド部11を塑性加工することにより、このガイド部11のガイド溝14側部分の略全長にわたって、ロック部材30の摺動端面31と略平行な膨出部12を形成した後、
ロック部材30のガイド溝14内への収納状態を維持したまま、膨出部12を加熱して冷却することにより、この膨出部12のガイド溝14側端面にロック部材30側の摺動端面31と略平行となるガイド面13を形成するようにしたこと」
にその主たる構成上の特徴があり、これにより、各構成部材の形成寸法にバラツキがあったとしても、ガイド部11とロック部材30との間での密接をできるだけ大きい面積で行えるようにして、これらの間に「ガタ」の原因である隙間が殆ど発生しないようにすることができて、耐久性にも優れたものとすることのできる車両用シートの内歯式リクライニング装置100を確実に製造することができたのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法によって製造したリクライニング装置の、図2中に示した2−2線に沿ってみた拡大断面図である。
【図2】同リクライニング装置の部分破断正面図である。
【図3】図1中の1−1線に沿ってみた同リクライニング装置の断面図である。
【図4】ベースプレート上のガイド部とロック部材との関係を示す正面図である。
【図5】本発明の製造方法において使用するポンチの部分拡大正面図(a)と、このポンチによって形成される加工部の位置を示すベースプレートの部分平面図(b)である。
【図6】ガイド部に形成した加工部の加熱工程を示す部分拡大断面図である。
【図7】加熱工程において、各ロック部材の冷却を行う様子を示した部分底面図である。
【図8】従来の技術を示す部分拡大平面図である。
【符号の説明】
100 リクライニング装置
10 ベースプレート
11 ガイド部
11a 加工部
12 膨出部
13 ガイド面
14 ガイド溝
20 トゥースプレート
21 凹部
22 歯部
30 ロック部材
31 摺動端面
32 ロック歯
33 カムピン
40 カム部材
41 突起
42 スプリング
43 角穴
50 シャフト
51 カム支持部
60 カムプレート
61 カム穴
70 受けブロック
80 カバー

Claims (2)

  1. シートクッション側またはシートバック側に固定されるベースプレートと、前記シートバック側またはシートクッション側に固定されるトゥースプレートと、前記ベースプレートの内面側に形成されて、ガイド溝を形成することになる少なくとも一対のガイド部と、前記ガイド溝内に摺動可能に組み込まれて前記トゥースプレートに向けて移動されたときこれに噛合するロック部材とを備えた内歯式リクライニング装置の製造方法であって、
    前記ガイド溝内に前記ロック部材を収納した状態で、少なくとも一方の前記ガイド部を塑性加工することにより、このガイド部の前記ガイド溝側部分の略全長にわたって、前記ロック部材の摺動端面と略平行な膨出部を形成した後、
    前記ロック部材のガイド溝内への収納状態を維持したまま、前記膨出部を加熱して冷却することにより、この膨出部のガイド溝側端面に前記ロック部材側の摺動端面と略平行となるガイド面を形成するようにしたことを特徴とする内歯式リクライニング装置の製造方法。
  2. 前記膨出部の冷却時に、前記ロック部材をガイド溝内にて複数回摺動することにより、前記摺動端面及びガイド面の均しを行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の内歯式リクライニング装置の製造方法。
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