JP2004143521A - 薄膜形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板表面に均一な膜厚の有機薄膜を形成することが可能な薄膜形成装置を提供する。
【解決手段】真空チャンバ11と、真空チャンバ11内に設けられた基板ホルダー12と、基板ホルダー12の基板装着面12aに向けてガスを供給する管状のガス供給端22とを備えた薄膜形成装置であって、ガス供給端22には、ガス供給端22内を閉塞する障壁42がガス供給端22のガス供給口21に向かって複数配置されており、各障壁42には複数の孔部41が設けられていることを特徴とする薄膜形成装置である。
【選択図】 図1
【解決手段】真空チャンバ11と、真空チャンバ11内に設けられた基板ホルダー12と、基板ホルダー12の基板装着面12aに向けてガスを供給する管状のガス供給端22とを備えた薄膜形成装置であって、ガス供給端22には、ガス供給端22内を閉塞する障壁42がガス供給端22のガス供給口21に向かって複数配置されており、各障壁42には複数の孔部41が設けられていることを特徴とする薄膜形成装置である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は薄膜形成装置に関するものであって、特に、真空チャンバ内で基板表面にキャリアガスとともに原料ガスを供給することにより有機薄膜を形成する有機気相堆積法に適用される薄膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機ELディスプレイ素子、有機半導体レーザーなどの低分子系有機EL発光素子用の有機薄膜は、一般的に真空蒸着法で成膜されている。
図6に示すように、真空蒸着法に用いられる真空蒸着装置は、真空チャンバ51と、真空チャンバ51内の底部に設けられた蒸着源52と、蒸着源52の上方に対向配置された基板ホルダー53とを備えている。
【0003】
このような装置を用いて、基板S表面に有機薄膜を形成するには、基板ホルダー53に表面を下方に向けた状態で基板Sを装着し、基板S表面をマスク(図示せず)で覆って、蒸着源52から有機原料を10−3〜10−4Paの高真空中で真空チャンバ51内に加熱蒸発させ、矢印Dで示すように、真空チャンバ51内において原料ガスを十分に拡散した状態で基板S表面に有機原料を蒸着させる。
【0004】
一方、近年、有機薄膜を形成する装置として、有機気相堆積法(Organic Vapor Phase Deposition(OVPD))による有機気相堆積装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特表2001−523768号公報
【0006】
有機気相堆積装置は、真空チャンバと、真空チャンバ内に設けられた基板ホルダーと、基板ホルダーに向けてガスを供給するように対向配置されたガス供給手段とを備えており、減圧雰囲気下の真空チャンバ内でキャリアガスとともに原料ガスを基板ホルダーに装着された基板表面に供給することで有機薄膜を形成する。
【0007】
上述したような真空蒸着装置および有機気相堆積装置を用いて有機薄膜を形成する場合には、基板を静止させた状態で有機薄膜を形成すると、原料ガスを基板表面に均一に堆積させることができず、形成される有機薄膜の膜厚が不均一となることから、基板ホルダーに回転機構またはスライド機構を設けることで、膜厚分布を調整している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、真空蒸着装置では真空チャンバ内で蒸着源から気化させた原料ガスが蒸着源の上方に配置された基板に向かって拡散された状態で供給されるため、基板ホルダーに回転機構やスライド機構が設けられていたとしても、基板の端部よりも中央部の方に原料ガスが供給されやすい傾向があった。
また、有機気相堆積装置では、真空チャンバ内に気相状態で原料ガスが供給されるため、ガス供給口から供給された原料ガスは排気口に向かって最短経路で流動し易い。このため、基板表面に原料ガスを均一に供給するには、原料ガスの流動方向を考慮に入れてガス供給口に対して基板装着面を可動させる必要がある。よって、装置構成が複雑になり、コスト的な面でも問題があった。
【0009】
したがって、基板表面に原料ガスが均一に供給され、基板表面に均一な膜厚の有機薄膜の形成を行うことができる薄膜形成装置が要望されていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するために、本発明の薄膜形成装置は、真空チャンバと、真空チャンバ内に設けられた基板ホルダーと、基板ホルダーの基板装着面に向けてガスを供給する管状のガス供給端とを備えた薄膜形成装置であって、ガス供給端には、ガス供給端内を閉塞する障壁がガス供給端のガス供給口に向かって所定の間隔を有して複数配置されており、各障壁には複数の孔部が設けられていることを特徴としている。
【0011】
このような薄膜形成装置によれば、ガス供給端にはガス供給端内を閉塞する障壁がガス供給端のガス供給口に向かって所定の間隔を有して複数配置されており、各障壁には複数の孔部が設けられていることから、ガス供給端に導入されたガスは障壁に衝突して拡散し、拡散したガスがこの障壁における孔部を通過する。そして、通過したガスは次の障壁に再び衝突して拡散し、その障壁における孔部を通過するといった過程を繰り返すことにより、ガス供給端内でガスが十分に拡散された状態となり、あらゆる形状のガス供給口の各部にガスが均等に分配され、このガス供給口の各部から基板装着面に向けてガスを均等に供給することができる。
これにより、ガス供給端の基板装着面に対する配置状態を調整することで、基板装着面に装着される基板表面に対してガスを均一に供給した成膜が可能である。
【0012】
また、各障壁における孔部がガス供給口の近くに配置される障壁ほど開口面積が小さくかつ開口数が多い場合には、ガス供給端に導入され、障壁に衝突して拡散してこの障壁の孔部を通過したガスは、次の障壁に再び衝突して拡散し、先に通過した障壁の孔部よりも開口面積が小さくかつ開口数が多い孔部を通過する。これにより、ガスがさらに拡散されるため、ガス供給口の各部にガスがより均等に分配され、このガス供給口の各部から基板装着面に向けてガスをより均等に供給することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の薄膜形成装置における実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の薄膜形成装置である有機気相堆積装置の一実施形態を説明するための概要構成図である。
この図に示す有機気相堆積装置は、減圧雰囲気下に維持した真空チャンバ11内で、基板Sを覆うようにマスク(図示せず)を配置し、このマスクを介して基板S上に所定パターンの有機薄膜の形成を行うものである。
有機気相堆積装置は真空チャンバ11と真空チャンバ11内に設けられた基板ホルダー12と、基板ホルダー12の基板装着面12aに向けてガスを供給するガス供給端22とを備えている。
【0014】
真空チャンバ11は、余分な原料ガスを排気するための排気口14から図示しない真空ポンプによって、その内部環境(例えば、減圧状態)が制御されるとともに、圧力計15によって真空チャンバ11内部の圧力が管理されている。
また、真空チャンバ11には例えばヒーター(図示せず)が設けられており、真空チャンバ11内で原料ガスが気相状態を維持できるように構成されている。
【0015】
また、真空チャンバ11内に設けられた基板ホルダー12は、基板装着面12aが水平状態に対して略垂直になるような状態で配置されており、基板装着面12aはマスクで覆われた状態の基板Sが装着されるように構成されている。
そして、基板ホルダー12には、基板装着面12aをその面内においてスライドさせるスライド機構(図示せず)が設けられている。ここでは、スライド機構によって基板装着面12aが図面上奥行方向と手前方向とで水平方向に往復運動する構成とする。
また、基板ホルダー12には装着された基板Sを冷却するための冷却機構16が設けられている。
【0016】
次に、本実施形態におけるガス供給手段13について説明する。
ガス供給手段13は原料ガス供給源31と、原料ガス供給源31にその一端が接続されたガス供給管23と、このガス供給管23の他端に接続された管状のガス供給端22とから構成されている。
【0017】
原料ガス供給源31には、例えば基板S表面に有機薄膜を形成するための有機原料が貯留されており、原料ガス供給源31の外側には、有機原料を気化するためのヒーター17が設けられている。また、原料ガス供給源31には圧力計15が設けられており、内部の圧力が管理されている。
【0018】
この原料ガス供給源31には、キャリアガス供給源32に接続された配管18が挿入されており、キャリアガス供給源32にはキャリアガスとなる不活性ガスが貯留されている。
ここでは例えば、キャリアガスにN2、He、Ar等の不活性ガスが用いられることとするが、本発明はこれに限定されず、原料ガスと反応しないものであればよく、例えばH2等であってもよい。
【0019】
そして、この配管18からキャリアガスが原料ガス供給源31に導入され、原料ガスと混合される。
また、配管18の周囲はヒーター17で覆われており、加熱されたキャリアガスが原料ガス供給源31に供給されるように構成されている。
さらに、配管18にはガス流量制御手段19が設けられており、キャリアガスの流量を調整することができる。
【0020】
また、原料ガス供給源31にはガス供給管23の一端が接続されている。ガス供給管23の周囲はヒーター17で覆われており、原料ガス供給源31からキャリアガスと混合された原料ガスが気相状態を維持したまま、真空チャンバ11内に供給されるように構成されている。
ガス供給管23にもガス流量制御手段19が設けられており、キャリアガスと混合された原料ガスの流量を調整することができる。
【0021】
そして、ガス供給管23は同一の供給断面形状(例えば円形または略正方形)を保った状態で、原料ガス供給源31から真空チャンバ11に挿入されており、真空チャンバ11内で供給断面形状を変形させたガス供給端22に接続されている。
なお、ここではガス供給端22が真空チャンバ11内に配設された構成としたが、その吹き出し口となるガス供給口21が真空チャンバ11内と連通していれば、ガス供給端22は真空チャンバ11外に配設されていてもよい。
このガス供給端22の周囲もヒーター17で覆われていることとする。
【0022】
ガス供給端22は基板ホルダー12の基板装着面12aに向けてキャリアガスとともに原料ガスを供給するように構成されており、本実施形態では、基板装着面12aにガスが長尺状に供給されるように形成されていることとする。
【0023】
特にここでは、図1(b)に示すように、ガス供給端22のガス供給口21は、開口形状を矩形状とし、長辺方向の開口幅L1は短辺方向の開口幅W1よりも広く形成されるとともに、基板装着面12aに所定状態で装着される基板Sの幅L2よりも広くなるように形成されていることとする。
そして、このような形状のガス供給口21に向けて、ガス供給端22はその開口形状が変形されている。
【0024】
このガス供給端22は、例えばガス供給口21の開口面積C1が、ガス供給管23の供給断面積C2と略同一または供給断面積C2よりも小さくなるように形成されていることが好ましい。ここで、供給断面積C2とはガス供給管23の内周壁側の断面積を示す。
このため、例えば図示したように、ガス供給端22はそのガス供給口21における長辺方向の開口幅L1に向けて徐々に拡大されるとともに、短辺方向の開口幅W1に向けて徐々に縮小される形状を有している。
【0025】
また、ここでは、ガス供給端22は開口幅L1に向けて徐々に広くなるように形成されているため、ガス供給口21の短辺方向側から見た側面形状はガス供給口21の長辺を底辺とした三角形状に形成されることとする。
なお、本実施形態ではガス供給端22が側面三角形状である例について説明するが、本発明はこれに限定されることなく、ガス供給口21の開口幅L1に向けて一段階で拡大された側面矩形状であってもよく、段階的に広く形成された段差形状であってもよい。また、ガス供給口21の開口幅L1に向けて広く形成された側面半円状であってもよい。
【0026】
そして、このガス供給端22には、ガス供給端22内を閉塞する障壁42が、ガス供給口21に向かって所定の間隔を有して複数配置されている。
ここでは、例えば4つの障壁42a、42b、42c、42dがガス供給口21に向かってこの順に配置されていることとする。
また、各障壁42はガスが十分に拡散されるような間隔で配置されていることとする。
【0027】
そして、各障壁42には複数の孔部41が設けられている。ここでは、ガス供給口21の近くに配置される障壁42ほど、孔部41の開口面積が小さくかつ開口数が多く形成されていることとする。すなわち、障壁42aから42dに向けて段階的に孔部41の開口面積が小さくかつ開口数が多くなるように形成されている。
ここでは、孔部41がガス供給口21の長辺側を構成する側壁43間にスリット状に形成されており、ガス供給口21における長辺方向の孔部41の開口幅が徐々に狭くなるように形成されていることとする。
また、各障壁42においては、各孔部41の開口面積は略同一であり、複数の孔部41は均一に配置されていることとする。
【0028】
なお、ここでは、ガス供給口21における長辺方向の孔部41の開口幅が徐々に狭くなるように形成されていることとするが、本発明はこれに限定されず、ガスの供給口21に向かって開口面積が小さくなるように形成されていればよく、ガス供給口21における短辺方向の孔部41の開口幅が徐々に狭くなるように形成されていてもよい。
【0029】
また、ここでは各障壁42における各孔部41の開口面積が略同一であり、均一に配置されていることとするが、原料ガスが基板S表面に長尺状に均一に供給されるように、孔部41の配置パターンが最適化されていれば好ましい。
例えば、予め基板S表面に有機薄膜を形成させた場合の膜厚分布において、基板Sの中央部の方が端部よりも薄い場合には、各障壁42における孔部41を中央部側が多くなるように配置して、中央部にガスがより供給されるような孔部41の配置パターンにしてもよい。
【0030】
このように形成されたガス供給端22は基板装着面12aに向けて同一方向にガスが供給されるように配置されており、例えば、基板装着面12aに向けて略垂直方向に原料ガスが供給されるように配置されていることとする。
なお、ここでは基板装着面12aに向けて略垂直方向に原料ガスが供給されることとしたが、基板装着面12aに斜め方向から原料ガスが供給されるようにガス供給端22が配置されていてもよい。
【0031】
さらに、ガス供給口21の長辺方向が基板装着面12aのスライド方向に対して略垂直となるように配置されていることとする。
ここでは、前述したように基板装着面12aが図面上奥行き方向にスライドする構成としたため、ガス供給口21の長辺方向(広口方向)は図面上の上下方向となる。また、ガス供給口21の短辺方向は、スライド方向と同一方向である図面上奥行き方向となる。
【0032】
このような有機気相堆積装置を用いて基板S表面に有機薄膜を形成する場合には、まず、図1(a)に示すように、固定された基板ホルダー12にマスク(図示せず)で覆われた基板Sを装着する。
この際、基板Sの幅L2方向をガス供給口21の長辺方向に対応させて基板装着面12aに装着する(図1(b)参照)。
そして、基板ホルダー12のスライド機構により、基板装着面12aをガス供給口21の短辺方向、すなわち図面上奥行き方向へスライドさせる。
【0033】
一方、キャリアガス供給源32に接続された配管18から、原料ガス供給源31にキャリアガスとして例えば不活性ガスを導入し、ヒーター17によって気化された原料ガスと混合する。
そして、キャリアガスと混合された原料ガスは、ガス供給管23を通り、このガス供給管23に接続されたガス供給端22内に導入される。
【0034】
図1(b)に示すように、導入された原料ガスはキャリアガスとともに、ガス供給端22の内部に配置された障壁42aに衝突して拡散し、障壁42aの孔部41を通過して次の障壁42bに衝突し、再び拡散される。
この過程を繰り返し、障壁42dの孔部41を通過した原料ガスは、キャリアガスとともにガス供給口21から真空チャンバ11内に供給され、基板装着面12aに装着された基板S表面に向けて矢印Aに示す方向に供給される。
【0035】
一方、基板装着面12aは図面上奥行き方向にスライドしていることから、基板Sの図面上上下方向に長尺状に供給された原料ガスが基板装着面12aに装着された基板S表面全域に堆積されて、有機薄膜が形成される。
【0036】
なお、本実施形態では基板Sをマスク(図示せず)で覆った例について説明したが、本発明はマスクを装着せずに、基板S表面全域に有機薄膜を形成する場合にも適用可能である。
【0037】
このような有機気相堆積装置によれば、ガス供給端22には、ガス供給端22内を閉塞する障壁42がガス供給端22のガス供給口21に向かって所定の間隔を有して複数配置されており、各障壁42には複数の孔部41が設けられている。さらに、この複数の孔部41はガス供給口21の近くに配置される障壁42ほど開口面積が小さくかつ開口数が多いことから、ガス供給端22内で原料ガスが十分に拡散された状態となり、ガス供給口21の各部に原料ガスが均等に分配され、このガス供給口21の各部から基板装着面12aに向けて原料ガスを均等に供給することができる。
【0038】
特に、本実施形態ではガス供給口21は基板装着面12aにガスが長尺状に供給されるように形成されており、開口形状を矩形状とするガス供給口21の長辺方向の開口幅L1が、基板装着面12aに所定状態で装着される基板Sの幅L2よりも広くなるように形成されていることから、基板Sの幅方向に渡る長尺状に原料ガスが分配され均一に供給される。
【0039】
そして、基板ホルダー12は基板装着面12aをガス供給口21の短辺方向にスライドするスライド機構を有していることから、基板Sの幅L2に渡る長尺状に供給された原料ガスを基板S表面全域に供給できるため、基板S表面に対して原料ガスを均一に供給した成膜が可能である。
したがって、より均一な膜厚の有機薄膜を形成することができ、大画面でも輝度むらのない有機発光素子層を形成することが可能である。
【0040】
また、本実施形態の有機気相堆積装置によれば、ガス供給端22は基板装着面12aに向けて略垂直方向に原料ガスが供給されるように配置されていることから、マスクを用いて有機薄膜を形成する場合には、シャドー効果を防止できるため、成膜パターンの位置ずれを防止することができる。
【0041】
さらに、ガス供給口21の開口面積C1がガス供給管23の供給断面積C2と略同一または供給断面積C2よりも小さくなるように形成されることで、開口面積C1が供給断面積C2よりも大きくなるように形成される場合と比較して、ガス供給端22の内部で圧力がかかるため、原料ガスをガス供給端22内でより拡散させた状態でガス供給口21から供給することができる。
【0042】
なお、本実施形態では、基板ホルダー12にスライド機構が設けられることとしたが、基板装着面12aの中心を回転軸とした回転機構が設けられていてもよい。
ただし、上述したように、本実施形態の有機気相堆積装置によれば、原料ガスが基板Sの幅に渡る長尺状に供給されることから、スライド機構の方がより均一に基板S表面全域にガスを供給できるので好ましい。
【0043】
また、本実施形態では、ガス供給口21の長辺方向を図面上上下方向、短辺方向を図面上奥行き方向としてガス供給口21が配置されることとしたが、長辺方向が図面上奥行き方向、短辺方向が図面上上下方向となるようにガス供給口21が配置されていてもよい。この場合にはスライド機構により基板装着面12aをその短辺方向、すなわちその面内において図面上上下方向に可動させるように構成される。
【0044】
(変形例1)
第1実施形態では1つのガス供給端22に1つのガス供給管23が接続された例について説明したが、第1実施形態の変形例として、1つのガス供給端22が複数のガス供給管23に共有された有機気相堆積装置の例について説明する。
図2に示すように、ガス供給管23a、23bは、その一端が例えば異なる有機原料が貯留された2つの原料ガス供給源31(前記図1(a)参照)にそれぞれ接続されており、これらの他端は、1つのガス供給端22を共有するように形成されている。
【0045】
また、ガス供給管23a、23bには、例えばガス流量制御手段19(前記図1(a)参照)が設けられており、ガス流量制御手段19を作動させることによって、ガスの流量を調整するだけでなく、流量をゼロにすることもできる。
したがって、ガス供給管23a、23bに異なる原料ガスを導入する場合には、原料ガスの種類を切り換えることも可能である。
【0046】
このような構成によれば、ガス供給管23a、23bからガス供給端22に導入される異なる原料ガスが、ガス供給端22内に配置された各障壁42に衝突して拡散し、各孔部41を通過することで十分に拡散されるため、異なる原料ガスをガス供給端22内で均一に混合させることができ、ガス供給口21の各部に混合されたガスが均等に分配され、このガス供給口21の各部から基板装着面12aに向けて混合されたガスを均等に供給することができる。
したがって、基板装着面12aに装着される基板S表面に、均一に混合された異種原料を均一に供給した成膜が可能であり、異種原料が混合された薄膜をより均一な膜厚で形成することできる。これにより、例えば異種原料がドーピングされた有機薄膜をより均一な膜厚で形成することが可能である。
【0047】
また、異なる原料ガスをガス供給端22の内部で反応させて、その反応生成物をガス供給口21から供給し、基板S表面に均一に堆積させることもできる。
さらに、ガス供給管23a、23bに設けられたガス流量制御手段19により原料ガスを切り換えることで、異なる原料ガスが順次堆積された有機薄膜の積層膜を形成することができ、各層をより均一な膜厚で形成することができる。
【0048】
ここでは、2つのガス供給管23により1つのガス供給端22が共有される例について説明したが、本発明はこれに限定されず、3つ以上のガス供給管23により1つのガス供給端22を共有してもよく、ガス供給管23の本数以下の複数種の原料ガスを均一に混合した状態で、ガスを供給することが可能である。
【0049】
(第2実施形態)
本実施形態では第1実施形態で説明したガス供給端22を複数備えた例について説明する。
図3に示すように、本実施形態における有機気相堆積装置は、例えば3つのガス供給管23を有しており、それぞれ真空チャンバ11(前記図1(a)参照)内に挿入されている。
また、ガス供給管23にはガス供給端22がそれぞれ接続されており、これらのガス供給端22は基板装着面12aに対向配置された状態でガス供給口21の短辺方向、すなわち、図面上奥行き方向に向かって並列されている。
そして、ガス供給端22の内部は第1実施形態と同様に、複数の孔部41を有する障壁42a〜42dが配置されていることとする。
【0050】
一方、各ガス供給管23は原料ガス供給源31(前記図1(a)参照)に接続されていることとする。
ここでは、複数のガス供給管23が1つの原料ガス供給源31に接続されていることとするが、各ガス供給管23にそれぞれに対応させて、原料ガス供給源31を複数設けてもよい。
【0051】
各ガス供給管23には、例えばそれぞれ独立したガス流量制御手段19(前記図1(a)参照)が設けられており、ガス流量制御手段19を作動させることによって、ガスの流量を調整するだけでなく、流量をゼロにすることもできることとする。
したがって、ガス供給管23に異なる原料ガスを導入する場合には、原料ガスの種類を切り換えることも可能である。
【0052】
このような有機気相堆積装置によれば、第1実施形態と同様の効果に加えて、ガス供給端22が、ガス供給口21の短辺方向に並列されており、それぞれのガス供給端22から基板Sの幅に渡る長尺状にガスが供給されるため、ガス基板S表面の全域に原料ガスを供給することができる。
また、各ガス供給管23にガス流量制御手段19を備えていることから、形成される有機薄膜の膜厚に応じて、ガス流量制御手段19を調整することで、均一な膜厚を有する有機薄膜の形成を行うことが可能である。
さらに本実施形態における有機気相堆積装置によれば、基板ホルダー12に基板装着面12aをガス供給口21の短辺方向に可動させるスライド機構が設けられていなくても、原料ガスを基板S表面に均一に堆積させることが可能であり、均一な膜厚の有機薄膜の形成を行うことができる。
【0053】
したがって、基板ホルダー12にスライド機構等の駆動機構を設けなくてもよいため、低コストで良質な有機薄膜を形成することができ、大画面でも輝度むらのない有機発光素子層を形成することが可能である。
【0054】
また、本実施形態では1つの原料ガス供給源31に接続された複数のガス供給管23に複数のガス供給端22がそれぞれ接続された例について説明したが、異なる有機原料が貯留された原料ガス供給源31に複数のガス供給管23がそれぞれ接続され、各ガス供給管23にガス供給端22がそれぞれ接続されていてもよい。
この場合には、スライド機構により基板装着面12aを奥行き方向に可動させて、ガス供給管23に設けられたガス流量制御手段により原料ガスを切り換えることにより、基板S表面にガス供給端22から供給される原料ガスが順次堆積された有機薄膜の積層膜を形成することができ、各層をより均一な膜厚で形成することができる。
また、例えば基板S表面に異種原料がドーピングされた有機薄膜をより均一な膜厚で形成することもできる。
【0055】
(第3実施形態)
本実施形態における有機気相堆積装置の例を図4に示す。
図4に示すように、本実施形態におけるガス供給端22は筒状であり、ガス供給管23(前記図1(a)参照)からその供給断面形状を変えずに、接続されていることとする。
【0056】
また、ここでのガス供給端22のガス供給口21は、例えば基板装着面12aに装着される基板Sと略同一形状であり、基板S表面の全域にガスを供給可能に構成されていることとする。
【0057】
ここで、ガス供給端22は、第1実施形態と同様に、ガス供給端22内を閉塞する障壁42がガス供給端22のガス供給口21に向かって所定の間隔を有して複数配置されていることとする。
ここでは、例えば3つの障壁42e、42f、42gが、ガス供給口21に向かってこの順で配置されており、ガス供給口21側に配置される障壁42gはガス供給口21を覆うように配置されていることとする。
各障壁42は、ガスが十分に拡散されるような間隔で配置されていることとする。
【0058】
そして、各障壁42には複数の孔部41が設けられており、ここでは、ガス供給口21に近い障壁42ほど孔部41の開口面積が小さく開口数が多くなるように形成されていることとする。
本実施形態では、例えば孔部41が円形状であり、障壁42eから42gに向けてその径が段階的に小さくなるように形成されることとする。
なお、ここでは孔部41が円形状である例について説明したが、本発明はこれに限定されず、矩形状であっても構わない。
また、各障壁42においては、各孔部41の開口面積は略同一であり、複数の孔部41は均一に配置されていることとする。
【0059】
このような有機気相堆積装置によれば、第1実施形態と同様の効果を奏し、ガス供給端22内で原料ガスが十分に拡散された状態となり、ガス供給口21の各部に原料ガスが均等に分配され、このガス供給口21の各部から基板装着面12aに向けてガスを均等に供給することができる。
【0060】
また、本実施形態におけるガス供給口21は、基板装着面12aに装着される基板Sと略同一形状であり、基板S表面の全域に原料ガスを供給可能に構成されていることから、基板ホルダー12に基板装着面12aを可動させるスライド機構や回転機構等の駆動機構が設けられていなくても、原料ガスを基板S表面に均一に堆積させることが可能であり、低コストで均一な膜厚の有機薄膜の形成を行うことができる。
ただし、スライド機構や回転機構等の駆動機構が設けられていれば、有機薄膜の膜厚分布をより調整することができる。
なお、本実施形態の有機気相堆積装置においても第1実施形態の変形例は適用可能である。
【0061】
また、本実施形態ではガス供給端22はガス供給管23から供給断面形状を変えずに接続されていることとしたが、本発明はこれに限定されず、ガス供給端22がガス供給管23から一段階で拡大された形状であってもよい。
この場合には、上記のようにガス供給端22の内部に障壁42e〜42gを配置することで、原料ガスがガス供給口21の各部に均等に分配されるため、障壁42が配置されていない場合のように、真空ポンプにより最短経路となるようにガスの流動が誘導され、ガス供給口21への原料ガスの分配が不均一になることがなく、原料ガスを十分に拡散させて供給することができる。
【0062】
(第4実施形態)
本実施形態における有機気相堆積装置の一例を図5に示す。
図5に示すように、本実施形態における有機気相堆積装置は、例えば6つの筒状のガス供給端22を有しており、これらのガス供給端22にガスを供給する6つのガス供給管23(前記図1(a)参照)に接続されている。
ここで、ガス供給管23からガス供給端22は供給断面形状を変化させずに接続されていることとする。
なお、ここでは6つのガス供給端22にガス供給管23がそれぞれ接続されていることとするが、1つのガス供給管23から分岐されていてもよい。
【0063】
また、ガス供給管23は原料ガス供給源31(前記図1(a)参照)に接続されており、それぞれ独立したガス流量制御手段19(前記図1(a)参照)が設けられていることとする。
【0064】
また、各ガス供給管23に接続された複数のガス供給端22はガス供給口21が基板装着面12aに対向配置された状態で、基板装着面12aに装着される基板S表面の全域にガスを供給できるように配置されていることとする。
ここで、ガス供給端22の内部には第3実施形態と同様に、複数の孔部41を有する障壁42e〜42gが配置されていることとする。
【0065】
このような有機気相堆積装置によれば、第3実施形態と同様の効果に加えて、ガス供給端22に接続される複数のガス供給管23にはそれぞれ独立したガス流量制御手段19を有していることから、ガス流量制御手段19により各ガス供給端22から供給されるガス流量を調整することで、基板S表面により均一に原料ガスを供給することが可能である。
【0066】
なお、本実施形態では基板S表面の全域にガスが供給されるように、ガス供給端22が配置されていることとしたが、本発明はこれに限定されず、基板Sの幅方向に渡って、ガス供給端22が1列に配置されていてもよい。
この場合にはガスが基板Sの幅方向に渡って長尺状に供給されるため、長尺状のガスの供給範囲における短辺方向に基板装着面12aを可動させるスライド機構を基板ホルダー12に設けることが好ましい。
【0067】
また、本実施形態では1つの原料ガス供給源31に接続された複数のガス供給管23に複数のガス供給端22がそれぞれ接続されている例について説明したが、異なる有機原料が貯留された原料ガス供給源31に複数のガス供給管23がそれぞれ接続され、各ガス供給管23にガス供給端22がそれぞれ接続されていてもよい。
【0068】
例えば、3種の異種原料を6つのガス供給端22により供給する場合には、6つのガス供給管23(図1(a)参照)が2本ずつ3つの原料ガス供給源31(図1(a)参照)に接続されていてもよい。
または、3つのガス供給管23がそれぞれ原料ガス供給源31に接続されており、各ガス供給管23から2つのガス供給端22に分岐されていてもよい。
この場合の原料ガス供給源31とガス供給管23との接続状態およびガス供給管23とガス供給端22との接続状態は、異種原料の数やその供給比によって最適な接続状態となるように適宜調整されることとする。
【0069】
このような構成により、ガス供給管23に設けられたガス流量制御手段19を調整し、原料ガスを切り換えることで、ガス供給端22から供給される原料ガスが順次堆積された有機薄膜の積層膜を基板S表面に形成することができ、各層をより均一な膜厚で形成することができる。また、例えば基板S表面に異種原料がドーピングされた有機薄膜をより均一な膜厚で形成することもできる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の薄膜形成装置によれば、ガス供給端内でガスが十分に拡散された状態となり、あらゆる形状のガス供給口の各部にガスが均等に分配され、このガス供給口の各部から基板装着面に向けてガスを均等に供給することができる。
これにより、ガス供給端の基板装着面に対する配置状態を調整することで、基板装着面に装着される基板表面に対してガスを均一に供給した成膜が可能である。
したがって、この薄膜形成装置を有機ELディスプレイ素子の形成に適用することにより、大画面でも輝度むらのない有機発光素子層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における薄膜形成装置を説明するための概略構成図(a)と、要部拡大図(b)である。
【図2】第1実施形態の変形例における薄膜形成装置を説明するための要部拡大図である。
【図3】第2実施形態における薄膜形成装置を説明するための要部拡大図である。
【図4】第3実施形態における薄膜形成装置を説明するための要部拡大図である。
【図5】第4実施形態における薄膜形成装置を説明するための要部拡大図である。
【図6】従来の技術における真空蒸着装置を説明するための概略構成図である。
【符号の説明】
11…真空チャンバ、12…基板ホルダー、12a…基板装着面、22…ガス供給端、23…ガス供給管、41…孔部、42…障壁、S…基板
【発明の属する技術分野】
本発明は薄膜形成装置に関するものであって、特に、真空チャンバ内で基板表面にキャリアガスとともに原料ガスを供給することにより有機薄膜を形成する有機気相堆積法に適用される薄膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機ELディスプレイ素子、有機半導体レーザーなどの低分子系有機EL発光素子用の有機薄膜は、一般的に真空蒸着法で成膜されている。
図6に示すように、真空蒸着法に用いられる真空蒸着装置は、真空チャンバ51と、真空チャンバ51内の底部に設けられた蒸着源52と、蒸着源52の上方に対向配置された基板ホルダー53とを備えている。
【0003】
このような装置を用いて、基板S表面に有機薄膜を形成するには、基板ホルダー53に表面を下方に向けた状態で基板Sを装着し、基板S表面をマスク(図示せず)で覆って、蒸着源52から有機原料を10−3〜10−4Paの高真空中で真空チャンバ51内に加熱蒸発させ、矢印Dで示すように、真空チャンバ51内において原料ガスを十分に拡散した状態で基板S表面に有機原料を蒸着させる。
【0004】
一方、近年、有機薄膜を形成する装置として、有機気相堆積法(Organic Vapor Phase Deposition(OVPD))による有機気相堆積装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特表2001−523768号公報
【0006】
有機気相堆積装置は、真空チャンバと、真空チャンバ内に設けられた基板ホルダーと、基板ホルダーに向けてガスを供給するように対向配置されたガス供給手段とを備えており、減圧雰囲気下の真空チャンバ内でキャリアガスとともに原料ガスを基板ホルダーに装着された基板表面に供給することで有機薄膜を形成する。
【0007】
上述したような真空蒸着装置および有機気相堆積装置を用いて有機薄膜を形成する場合には、基板を静止させた状態で有機薄膜を形成すると、原料ガスを基板表面に均一に堆積させることができず、形成される有機薄膜の膜厚が不均一となることから、基板ホルダーに回転機構またはスライド機構を設けることで、膜厚分布を調整している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、真空蒸着装置では真空チャンバ内で蒸着源から気化させた原料ガスが蒸着源の上方に配置された基板に向かって拡散された状態で供給されるため、基板ホルダーに回転機構やスライド機構が設けられていたとしても、基板の端部よりも中央部の方に原料ガスが供給されやすい傾向があった。
また、有機気相堆積装置では、真空チャンバ内に気相状態で原料ガスが供給されるため、ガス供給口から供給された原料ガスは排気口に向かって最短経路で流動し易い。このため、基板表面に原料ガスを均一に供給するには、原料ガスの流動方向を考慮に入れてガス供給口に対して基板装着面を可動させる必要がある。よって、装置構成が複雑になり、コスト的な面でも問題があった。
【0009】
したがって、基板表面に原料ガスが均一に供給され、基板表面に均一な膜厚の有機薄膜の形成を行うことができる薄膜形成装置が要望されていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するために、本発明の薄膜形成装置は、真空チャンバと、真空チャンバ内に設けられた基板ホルダーと、基板ホルダーの基板装着面に向けてガスを供給する管状のガス供給端とを備えた薄膜形成装置であって、ガス供給端には、ガス供給端内を閉塞する障壁がガス供給端のガス供給口に向かって所定の間隔を有して複数配置されており、各障壁には複数の孔部が設けられていることを特徴としている。
【0011】
このような薄膜形成装置によれば、ガス供給端にはガス供給端内を閉塞する障壁がガス供給端のガス供給口に向かって所定の間隔を有して複数配置されており、各障壁には複数の孔部が設けられていることから、ガス供給端に導入されたガスは障壁に衝突して拡散し、拡散したガスがこの障壁における孔部を通過する。そして、通過したガスは次の障壁に再び衝突して拡散し、その障壁における孔部を通過するといった過程を繰り返すことにより、ガス供給端内でガスが十分に拡散された状態となり、あらゆる形状のガス供給口の各部にガスが均等に分配され、このガス供給口の各部から基板装着面に向けてガスを均等に供給することができる。
これにより、ガス供給端の基板装着面に対する配置状態を調整することで、基板装着面に装着される基板表面に対してガスを均一に供給した成膜が可能である。
【0012】
また、各障壁における孔部がガス供給口の近くに配置される障壁ほど開口面積が小さくかつ開口数が多い場合には、ガス供給端に導入され、障壁に衝突して拡散してこの障壁の孔部を通過したガスは、次の障壁に再び衝突して拡散し、先に通過した障壁の孔部よりも開口面積が小さくかつ開口数が多い孔部を通過する。これにより、ガスがさらに拡散されるため、ガス供給口の各部にガスがより均等に分配され、このガス供給口の各部から基板装着面に向けてガスをより均等に供給することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の薄膜形成装置における実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の薄膜形成装置である有機気相堆積装置の一実施形態を説明するための概要構成図である。
この図に示す有機気相堆積装置は、減圧雰囲気下に維持した真空チャンバ11内で、基板Sを覆うようにマスク(図示せず)を配置し、このマスクを介して基板S上に所定パターンの有機薄膜の形成を行うものである。
有機気相堆積装置は真空チャンバ11と真空チャンバ11内に設けられた基板ホルダー12と、基板ホルダー12の基板装着面12aに向けてガスを供給するガス供給端22とを備えている。
【0014】
真空チャンバ11は、余分な原料ガスを排気するための排気口14から図示しない真空ポンプによって、その内部環境(例えば、減圧状態)が制御されるとともに、圧力計15によって真空チャンバ11内部の圧力が管理されている。
また、真空チャンバ11には例えばヒーター(図示せず)が設けられており、真空チャンバ11内で原料ガスが気相状態を維持できるように構成されている。
【0015】
また、真空チャンバ11内に設けられた基板ホルダー12は、基板装着面12aが水平状態に対して略垂直になるような状態で配置されており、基板装着面12aはマスクで覆われた状態の基板Sが装着されるように構成されている。
そして、基板ホルダー12には、基板装着面12aをその面内においてスライドさせるスライド機構(図示せず)が設けられている。ここでは、スライド機構によって基板装着面12aが図面上奥行方向と手前方向とで水平方向に往復運動する構成とする。
また、基板ホルダー12には装着された基板Sを冷却するための冷却機構16が設けられている。
【0016】
次に、本実施形態におけるガス供給手段13について説明する。
ガス供給手段13は原料ガス供給源31と、原料ガス供給源31にその一端が接続されたガス供給管23と、このガス供給管23の他端に接続された管状のガス供給端22とから構成されている。
【0017】
原料ガス供給源31には、例えば基板S表面に有機薄膜を形成するための有機原料が貯留されており、原料ガス供給源31の外側には、有機原料を気化するためのヒーター17が設けられている。また、原料ガス供給源31には圧力計15が設けられており、内部の圧力が管理されている。
【0018】
この原料ガス供給源31には、キャリアガス供給源32に接続された配管18が挿入されており、キャリアガス供給源32にはキャリアガスとなる不活性ガスが貯留されている。
ここでは例えば、キャリアガスにN2、He、Ar等の不活性ガスが用いられることとするが、本発明はこれに限定されず、原料ガスと反応しないものであればよく、例えばH2等であってもよい。
【0019】
そして、この配管18からキャリアガスが原料ガス供給源31に導入され、原料ガスと混合される。
また、配管18の周囲はヒーター17で覆われており、加熱されたキャリアガスが原料ガス供給源31に供給されるように構成されている。
さらに、配管18にはガス流量制御手段19が設けられており、キャリアガスの流量を調整することができる。
【0020】
また、原料ガス供給源31にはガス供給管23の一端が接続されている。ガス供給管23の周囲はヒーター17で覆われており、原料ガス供給源31からキャリアガスと混合された原料ガスが気相状態を維持したまま、真空チャンバ11内に供給されるように構成されている。
ガス供給管23にもガス流量制御手段19が設けられており、キャリアガスと混合された原料ガスの流量を調整することができる。
【0021】
そして、ガス供給管23は同一の供給断面形状(例えば円形または略正方形)を保った状態で、原料ガス供給源31から真空チャンバ11に挿入されており、真空チャンバ11内で供給断面形状を変形させたガス供給端22に接続されている。
なお、ここではガス供給端22が真空チャンバ11内に配設された構成としたが、その吹き出し口となるガス供給口21が真空チャンバ11内と連通していれば、ガス供給端22は真空チャンバ11外に配設されていてもよい。
このガス供給端22の周囲もヒーター17で覆われていることとする。
【0022】
ガス供給端22は基板ホルダー12の基板装着面12aに向けてキャリアガスとともに原料ガスを供給するように構成されており、本実施形態では、基板装着面12aにガスが長尺状に供給されるように形成されていることとする。
【0023】
特にここでは、図1(b)に示すように、ガス供給端22のガス供給口21は、開口形状を矩形状とし、長辺方向の開口幅L1は短辺方向の開口幅W1よりも広く形成されるとともに、基板装着面12aに所定状態で装着される基板Sの幅L2よりも広くなるように形成されていることとする。
そして、このような形状のガス供給口21に向けて、ガス供給端22はその開口形状が変形されている。
【0024】
このガス供給端22は、例えばガス供給口21の開口面積C1が、ガス供給管23の供給断面積C2と略同一または供給断面積C2よりも小さくなるように形成されていることが好ましい。ここで、供給断面積C2とはガス供給管23の内周壁側の断面積を示す。
このため、例えば図示したように、ガス供給端22はそのガス供給口21における長辺方向の開口幅L1に向けて徐々に拡大されるとともに、短辺方向の開口幅W1に向けて徐々に縮小される形状を有している。
【0025】
また、ここでは、ガス供給端22は開口幅L1に向けて徐々に広くなるように形成されているため、ガス供給口21の短辺方向側から見た側面形状はガス供給口21の長辺を底辺とした三角形状に形成されることとする。
なお、本実施形態ではガス供給端22が側面三角形状である例について説明するが、本発明はこれに限定されることなく、ガス供給口21の開口幅L1に向けて一段階で拡大された側面矩形状であってもよく、段階的に広く形成された段差形状であってもよい。また、ガス供給口21の開口幅L1に向けて広く形成された側面半円状であってもよい。
【0026】
そして、このガス供給端22には、ガス供給端22内を閉塞する障壁42が、ガス供給口21に向かって所定の間隔を有して複数配置されている。
ここでは、例えば4つの障壁42a、42b、42c、42dがガス供給口21に向かってこの順に配置されていることとする。
また、各障壁42はガスが十分に拡散されるような間隔で配置されていることとする。
【0027】
そして、各障壁42には複数の孔部41が設けられている。ここでは、ガス供給口21の近くに配置される障壁42ほど、孔部41の開口面積が小さくかつ開口数が多く形成されていることとする。すなわち、障壁42aから42dに向けて段階的に孔部41の開口面積が小さくかつ開口数が多くなるように形成されている。
ここでは、孔部41がガス供給口21の長辺側を構成する側壁43間にスリット状に形成されており、ガス供給口21における長辺方向の孔部41の開口幅が徐々に狭くなるように形成されていることとする。
また、各障壁42においては、各孔部41の開口面積は略同一であり、複数の孔部41は均一に配置されていることとする。
【0028】
なお、ここでは、ガス供給口21における長辺方向の孔部41の開口幅が徐々に狭くなるように形成されていることとするが、本発明はこれに限定されず、ガスの供給口21に向かって開口面積が小さくなるように形成されていればよく、ガス供給口21における短辺方向の孔部41の開口幅が徐々に狭くなるように形成されていてもよい。
【0029】
また、ここでは各障壁42における各孔部41の開口面積が略同一であり、均一に配置されていることとするが、原料ガスが基板S表面に長尺状に均一に供給されるように、孔部41の配置パターンが最適化されていれば好ましい。
例えば、予め基板S表面に有機薄膜を形成させた場合の膜厚分布において、基板Sの中央部の方が端部よりも薄い場合には、各障壁42における孔部41を中央部側が多くなるように配置して、中央部にガスがより供給されるような孔部41の配置パターンにしてもよい。
【0030】
このように形成されたガス供給端22は基板装着面12aに向けて同一方向にガスが供給されるように配置されており、例えば、基板装着面12aに向けて略垂直方向に原料ガスが供給されるように配置されていることとする。
なお、ここでは基板装着面12aに向けて略垂直方向に原料ガスが供給されることとしたが、基板装着面12aに斜め方向から原料ガスが供給されるようにガス供給端22が配置されていてもよい。
【0031】
さらに、ガス供給口21の長辺方向が基板装着面12aのスライド方向に対して略垂直となるように配置されていることとする。
ここでは、前述したように基板装着面12aが図面上奥行き方向にスライドする構成としたため、ガス供給口21の長辺方向(広口方向)は図面上の上下方向となる。また、ガス供給口21の短辺方向は、スライド方向と同一方向である図面上奥行き方向となる。
【0032】
このような有機気相堆積装置を用いて基板S表面に有機薄膜を形成する場合には、まず、図1(a)に示すように、固定された基板ホルダー12にマスク(図示せず)で覆われた基板Sを装着する。
この際、基板Sの幅L2方向をガス供給口21の長辺方向に対応させて基板装着面12aに装着する(図1(b)参照)。
そして、基板ホルダー12のスライド機構により、基板装着面12aをガス供給口21の短辺方向、すなわち図面上奥行き方向へスライドさせる。
【0033】
一方、キャリアガス供給源32に接続された配管18から、原料ガス供給源31にキャリアガスとして例えば不活性ガスを導入し、ヒーター17によって気化された原料ガスと混合する。
そして、キャリアガスと混合された原料ガスは、ガス供給管23を通り、このガス供給管23に接続されたガス供給端22内に導入される。
【0034】
図1(b)に示すように、導入された原料ガスはキャリアガスとともに、ガス供給端22の内部に配置された障壁42aに衝突して拡散し、障壁42aの孔部41を通過して次の障壁42bに衝突し、再び拡散される。
この過程を繰り返し、障壁42dの孔部41を通過した原料ガスは、キャリアガスとともにガス供給口21から真空チャンバ11内に供給され、基板装着面12aに装着された基板S表面に向けて矢印Aに示す方向に供給される。
【0035】
一方、基板装着面12aは図面上奥行き方向にスライドしていることから、基板Sの図面上上下方向に長尺状に供給された原料ガスが基板装着面12aに装着された基板S表面全域に堆積されて、有機薄膜が形成される。
【0036】
なお、本実施形態では基板Sをマスク(図示せず)で覆った例について説明したが、本発明はマスクを装着せずに、基板S表面全域に有機薄膜を形成する場合にも適用可能である。
【0037】
このような有機気相堆積装置によれば、ガス供給端22には、ガス供給端22内を閉塞する障壁42がガス供給端22のガス供給口21に向かって所定の間隔を有して複数配置されており、各障壁42には複数の孔部41が設けられている。さらに、この複数の孔部41はガス供給口21の近くに配置される障壁42ほど開口面積が小さくかつ開口数が多いことから、ガス供給端22内で原料ガスが十分に拡散された状態となり、ガス供給口21の各部に原料ガスが均等に分配され、このガス供給口21の各部から基板装着面12aに向けて原料ガスを均等に供給することができる。
【0038】
特に、本実施形態ではガス供給口21は基板装着面12aにガスが長尺状に供給されるように形成されており、開口形状を矩形状とするガス供給口21の長辺方向の開口幅L1が、基板装着面12aに所定状態で装着される基板Sの幅L2よりも広くなるように形成されていることから、基板Sの幅方向に渡る長尺状に原料ガスが分配され均一に供給される。
【0039】
そして、基板ホルダー12は基板装着面12aをガス供給口21の短辺方向にスライドするスライド機構を有していることから、基板Sの幅L2に渡る長尺状に供給された原料ガスを基板S表面全域に供給できるため、基板S表面に対して原料ガスを均一に供給した成膜が可能である。
したがって、より均一な膜厚の有機薄膜を形成することができ、大画面でも輝度むらのない有機発光素子層を形成することが可能である。
【0040】
また、本実施形態の有機気相堆積装置によれば、ガス供給端22は基板装着面12aに向けて略垂直方向に原料ガスが供給されるように配置されていることから、マスクを用いて有機薄膜を形成する場合には、シャドー効果を防止できるため、成膜パターンの位置ずれを防止することができる。
【0041】
さらに、ガス供給口21の開口面積C1がガス供給管23の供給断面積C2と略同一または供給断面積C2よりも小さくなるように形成されることで、開口面積C1が供給断面積C2よりも大きくなるように形成される場合と比較して、ガス供給端22の内部で圧力がかかるため、原料ガスをガス供給端22内でより拡散させた状態でガス供給口21から供給することができる。
【0042】
なお、本実施形態では、基板ホルダー12にスライド機構が設けられることとしたが、基板装着面12aの中心を回転軸とした回転機構が設けられていてもよい。
ただし、上述したように、本実施形態の有機気相堆積装置によれば、原料ガスが基板Sの幅に渡る長尺状に供給されることから、スライド機構の方がより均一に基板S表面全域にガスを供給できるので好ましい。
【0043】
また、本実施形態では、ガス供給口21の長辺方向を図面上上下方向、短辺方向を図面上奥行き方向としてガス供給口21が配置されることとしたが、長辺方向が図面上奥行き方向、短辺方向が図面上上下方向となるようにガス供給口21が配置されていてもよい。この場合にはスライド機構により基板装着面12aをその短辺方向、すなわちその面内において図面上上下方向に可動させるように構成される。
【0044】
(変形例1)
第1実施形態では1つのガス供給端22に1つのガス供給管23が接続された例について説明したが、第1実施形態の変形例として、1つのガス供給端22が複数のガス供給管23に共有された有機気相堆積装置の例について説明する。
図2に示すように、ガス供給管23a、23bは、その一端が例えば異なる有機原料が貯留された2つの原料ガス供給源31(前記図1(a)参照)にそれぞれ接続されており、これらの他端は、1つのガス供給端22を共有するように形成されている。
【0045】
また、ガス供給管23a、23bには、例えばガス流量制御手段19(前記図1(a)参照)が設けられており、ガス流量制御手段19を作動させることによって、ガスの流量を調整するだけでなく、流量をゼロにすることもできる。
したがって、ガス供給管23a、23bに異なる原料ガスを導入する場合には、原料ガスの種類を切り換えることも可能である。
【0046】
このような構成によれば、ガス供給管23a、23bからガス供給端22に導入される異なる原料ガスが、ガス供給端22内に配置された各障壁42に衝突して拡散し、各孔部41を通過することで十分に拡散されるため、異なる原料ガスをガス供給端22内で均一に混合させることができ、ガス供給口21の各部に混合されたガスが均等に分配され、このガス供給口21の各部から基板装着面12aに向けて混合されたガスを均等に供給することができる。
したがって、基板装着面12aに装着される基板S表面に、均一に混合された異種原料を均一に供給した成膜が可能であり、異種原料が混合された薄膜をより均一な膜厚で形成することできる。これにより、例えば異種原料がドーピングされた有機薄膜をより均一な膜厚で形成することが可能である。
【0047】
また、異なる原料ガスをガス供給端22の内部で反応させて、その反応生成物をガス供給口21から供給し、基板S表面に均一に堆積させることもできる。
さらに、ガス供給管23a、23bに設けられたガス流量制御手段19により原料ガスを切り換えることで、異なる原料ガスが順次堆積された有機薄膜の積層膜を形成することができ、各層をより均一な膜厚で形成することができる。
【0048】
ここでは、2つのガス供給管23により1つのガス供給端22が共有される例について説明したが、本発明はこれに限定されず、3つ以上のガス供給管23により1つのガス供給端22を共有してもよく、ガス供給管23の本数以下の複数種の原料ガスを均一に混合した状態で、ガスを供給することが可能である。
【0049】
(第2実施形態)
本実施形態では第1実施形態で説明したガス供給端22を複数備えた例について説明する。
図3に示すように、本実施形態における有機気相堆積装置は、例えば3つのガス供給管23を有しており、それぞれ真空チャンバ11(前記図1(a)参照)内に挿入されている。
また、ガス供給管23にはガス供給端22がそれぞれ接続されており、これらのガス供給端22は基板装着面12aに対向配置された状態でガス供給口21の短辺方向、すなわち、図面上奥行き方向に向かって並列されている。
そして、ガス供給端22の内部は第1実施形態と同様に、複数の孔部41を有する障壁42a〜42dが配置されていることとする。
【0050】
一方、各ガス供給管23は原料ガス供給源31(前記図1(a)参照)に接続されていることとする。
ここでは、複数のガス供給管23が1つの原料ガス供給源31に接続されていることとするが、各ガス供給管23にそれぞれに対応させて、原料ガス供給源31を複数設けてもよい。
【0051】
各ガス供給管23には、例えばそれぞれ独立したガス流量制御手段19(前記図1(a)参照)が設けられており、ガス流量制御手段19を作動させることによって、ガスの流量を調整するだけでなく、流量をゼロにすることもできることとする。
したがって、ガス供給管23に異なる原料ガスを導入する場合には、原料ガスの種類を切り換えることも可能である。
【0052】
このような有機気相堆積装置によれば、第1実施形態と同様の効果に加えて、ガス供給端22が、ガス供給口21の短辺方向に並列されており、それぞれのガス供給端22から基板Sの幅に渡る長尺状にガスが供給されるため、ガス基板S表面の全域に原料ガスを供給することができる。
また、各ガス供給管23にガス流量制御手段19を備えていることから、形成される有機薄膜の膜厚に応じて、ガス流量制御手段19を調整することで、均一な膜厚を有する有機薄膜の形成を行うことが可能である。
さらに本実施形態における有機気相堆積装置によれば、基板ホルダー12に基板装着面12aをガス供給口21の短辺方向に可動させるスライド機構が設けられていなくても、原料ガスを基板S表面に均一に堆積させることが可能であり、均一な膜厚の有機薄膜の形成を行うことができる。
【0053】
したがって、基板ホルダー12にスライド機構等の駆動機構を設けなくてもよいため、低コストで良質な有機薄膜を形成することができ、大画面でも輝度むらのない有機発光素子層を形成することが可能である。
【0054】
また、本実施形態では1つの原料ガス供給源31に接続された複数のガス供給管23に複数のガス供給端22がそれぞれ接続された例について説明したが、異なる有機原料が貯留された原料ガス供給源31に複数のガス供給管23がそれぞれ接続され、各ガス供給管23にガス供給端22がそれぞれ接続されていてもよい。
この場合には、スライド機構により基板装着面12aを奥行き方向に可動させて、ガス供給管23に設けられたガス流量制御手段により原料ガスを切り換えることにより、基板S表面にガス供給端22から供給される原料ガスが順次堆積された有機薄膜の積層膜を形成することができ、各層をより均一な膜厚で形成することができる。
また、例えば基板S表面に異種原料がドーピングされた有機薄膜をより均一な膜厚で形成することもできる。
【0055】
(第3実施形態)
本実施形態における有機気相堆積装置の例を図4に示す。
図4に示すように、本実施形態におけるガス供給端22は筒状であり、ガス供給管23(前記図1(a)参照)からその供給断面形状を変えずに、接続されていることとする。
【0056】
また、ここでのガス供給端22のガス供給口21は、例えば基板装着面12aに装着される基板Sと略同一形状であり、基板S表面の全域にガスを供給可能に構成されていることとする。
【0057】
ここで、ガス供給端22は、第1実施形態と同様に、ガス供給端22内を閉塞する障壁42がガス供給端22のガス供給口21に向かって所定の間隔を有して複数配置されていることとする。
ここでは、例えば3つの障壁42e、42f、42gが、ガス供給口21に向かってこの順で配置されており、ガス供給口21側に配置される障壁42gはガス供給口21を覆うように配置されていることとする。
各障壁42は、ガスが十分に拡散されるような間隔で配置されていることとする。
【0058】
そして、各障壁42には複数の孔部41が設けられており、ここでは、ガス供給口21に近い障壁42ほど孔部41の開口面積が小さく開口数が多くなるように形成されていることとする。
本実施形態では、例えば孔部41が円形状であり、障壁42eから42gに向けてその径が段階的に小さくなるように形成されることとする。
なお、ここでは孔部41が円形状である例について説明したが、本発明はこれに限定されず、矩形状であっても構わない。
また、各障壁42においては、各孔部41の開口面積は略同一であり、複数の孔部41は均一に配置されていることとする。
【0059】
このような有機気相堆積装置によれば、第1実施形態と同様の効果を奏し、ガス供給端22内で原料ガスが十分に拡散された状態となり、ガス供給口21の各部に原料ガスが均等に分配され、このガス供給口21の各部から基板装着面12aに向けてガスを均等に供給することができる。
【0060】
また、本実施形態におけるガス供給口21は、基板装着面12aに装着される基板Sと略同一形状であり、基板S表面の全域に原料ガスを供給可能に構成されていることから、基板ホルダー12に基板装着面12aを可動させるスライド機構や回転機構等の駆動機構が設けられていなくても、原料ガスを基板S表面に均一に堆積させることが可能であり、低コストで均一な膜厚の有機薄膜の形成を行うことができる。
ただし、スライド機構や回転機構等の駆動機構が設けられていれば、有機薄膜の膜厚分布をより調整することができる。
なお、本実施形態の有機気相堆積装置においても第1実施形態の変形例は適用可能である。
【0061】
また、本実施形態ではガス供給端22はガス供給管23から供給断面形状を変えずに接続されていることとしたが、本発明はこれに限定されず、ガス供給端22がガス供給管23から一段階で拡大された形状であってもよい。
この場合には、上記のようにガス供給端22の内部に障壁42e〜42gを配置することで、原料ガスがガス供給口21の各部に均等に分配されるため、障壁42が配置されていない場合のように、真空ポンプにより最短経路となるようにガスの流動が誘導され、ガス供給口21への原料ガスの分配が不均一になることがなく、原料ガスを十分に拡散させて供給することができる。
【0062】
(第4実施形態)
本実施形態における有機気相堆積装置の一例を図5に示す。
図5に示すように、本実施形態における有機気相堆積装置は、例えば6つの筒状のガス供給端22を有しており、これらのガス供給端22にガスを供給する6つのガス供給管23(前記図1(a)参照)に接続されている。
ここで、ガス供給管23からガス供給端22は供給断面形状を変化させずに接続されていることとする。
なお、ここでは6つのガス供給端22にガス供給管23がそれぞれ接続されていることとするが、1つのガス供給管23から分岐されていてもよい。
【0063】
また、ガス供給管23は原料ガス供給源31(前記図1(a)参照)に接続されており、それぞれ独立したガス流量制御手段19(前記図1(a)参照)が設けられていることとする。
【0064】
また、各ガス供給管23に接続された複数のガス供給端22はガス供給口21が基板装着面12aに対向配置された状態で、基板装着面12aに装着される基板S表面の全域にガスを供給できるように配置されていることとする。
ここで、ガス供給端22の内部には第3実施形態と同様に、複数の孔部41を有する障壁42e〜42gが配置されていることとする。
【0065】
このような有機気相堆積装置によれば、第3実施形態と同様の効果に加えて、ガス供給端22に接続される複数のガス供給管23にはそれぞれ独立したガス流量制御手段19を有していることから、ガス流量制御手段19により各ガス供給端22から供給されるガス流量を調整することで、基板S表面により均一に原料ガスを供給することが可能である。
【0066】
なお、本実施形態では基板S表面の全域にガスが供給されるように、ガス供給端22が配置されていることとしたが、本発明はこれに限定されず、基板Sの幅方向に渡って、ガス供給端22が1列に配置されていてもよい。
この場合にはガスが基板Sの幅方向に渡って長尺状に供給されるため、長尺状のガスの供給範囲における短辺方向に基板装着面12aを可動させるスライド機構を基板ホルダー12に設けることが好ましい。
【0067】
また、本実施形態では1つの原料ガス供給源31に接続された複数のガス供給管23に複数のガス供給端22がそれぞれ接続されている例について説明したが、異なる有機原料が貯留された原料ガス供給源31に複数のガス供給管23がそれぞれ接続され、各ガス供給管23にガス供給端22がそれぞれ接続されていてもよい。
【0068】
例えば、3種の異種原料を6つのガス供給端22により供給する場合には、6つのガス供給管23(図1(a)参照)が2本ずつ3つの原料ガス供給源31(図1(a)参照)に接続されていてもよい。
または、3つのガス供給管23がそれぞれ原料ガス供給源31に接続されており、各ガス供給管23から2つのガス供給端22に分岐されていてもよい。
この場合の原料ガス供給源31とガス供給管23との接続状態およびガス供給管23とガス供給端22との接続状態は、異種原料の数やその供給比によって最適な接続状態となるように適宜調整されることとする。
【0069】
このような構成により、ガス供給管23に設けられたガス流量制御手段19を調整し、原料ガスを切り換えることで、ガス供給端22から供給される原料ガスが順次堆積された有機薄膜の積層膜を基板S表面に形成することができ、各層をより均一な膜厚で形成することができる。また、例えば基板S表面に異種原料がドーピングされた有機薄膜をより均一な膜厚で形成することもできる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の薄膜形成装置によれば、ガス供給端内でガスが十分に拡散された状態となり、あらゆる形状のガス供給口の各部にガスが均等に分配され、このガス供給口の各部から基板装着面に向けてガスを均等に供給することができる。
これにより、ガス供給端の基板装着面に対する配置状態を調整することで、基板装着面に装着される基板表面に対してガスを均一に供給した成膜が可能である。
したがって、この薄膜形成装置を有機ELディスプレイ素子の形成に適用することにより、大画面でも輝度むらのない有機発光素子層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における薄膜形成装置を説明するための概略構成図(a)と、要部拡大図(b)である。
【図2】第1実施形態の変形例における薄膜形成装置を説明するための要部拡大図である。
【図3】第2実施形態における薄膜形成装置を説明するための要部拡大図である。
【図4】第3実施形態における薄膜形成装置を説明するための要部拡大図である。
【図5】第4実施形態における薄膜形成装置を説明するための要部拡大図である。
【図6】従来の技術における真空蒸着装置を説明するための概略構成図である。
【符号の説明】
11…真空チャンバ、12…基板ホルダー、12a…基板装着面、22…ガス供給端、23…ガス供給管、41…孔部、42…障壁、S…基板
Claims (7)
- 真空チャンバと、前記真空チャンバ内に設けられた基板ホルダーと、前記基板ホルダーの基板装着面に向けてガスを供給する管状のガス供給端とを備えた薄膜形成装置であって、
前記ガス供給端には、当該ガス供給端内を閉塞する障壁が当該ガス供給端のガス供給口に向かって所定の間隔を有して複数配置されており、
前記各障壁には複数の孔部が設けられている
ことを特徴とする薄膜形成装置。 - 前記各障壁における複数の孔部は前記ガス供給口の近くに配置される障壁ほど開口面積が小さくかつ開口数が多い
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 前記ガス供給端を複数備えている
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 前記ガス供給端は当該ガス供給端にガスを供給する複数のガス供給管に共有されている
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 前記ガス供給端は前記基板装着面にガスが長尺状に供給されるように形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 前記基板ホルダーはその基板装着面を前記長尺状のガスの供給範囲における短辺方向に可動させるスライド機構を備えている
ことを特徴とする請求項5記載の薄膜形成装置。 - 前記ガス供給端は前記基板装着面に装着される基板の全域にガスが供給されるように形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。
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