JP2005019265A - 薄膜形成装置および表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】成膜基板表面へ供給される成膜原料ガスが熱対流の影響を受けにくいようにした薄膜形成装置を提供することで、高精度、高品質な有機薄膜の成膜を可能にする。
【解決手段】チャンバ110と、被成膜基板150を載置するものでチャンバ110内底部側に往復動自在に設けられたステージ130と、搬送ガスおよび成膜原料ガスを被成膜基板150上に供給するものでチャンバ110内上部のステージ130に対向する位置にガス噴き出し口121が設けられたノズル120とを備え、ノズル120はガス噴き出し口121がスリット状に形成されているものである。
【選択図】 図1
【解決手段】チャンバ110と、被成膜基板150を載置するものでチャンバ110内底部側に往復動自在に設けられたステージ130と、搬送ガスおよび成膜原料ガスを被成膜基板150上に供給するものでチャンバ110内上部のステージ130に対向する位置にガス噴き出し口121が設けられたノズル120とを備え、ノズル120はガス噴き出し口121がスリット状に形成されているものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜形成装置に関し、詳しくは有機薄膜を形成する薄膜形成装置であり、特に有機エレクトロルミネッセンス表示装置に用いる有機薄膜を形成する薄膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
低分子系の有機半導体、特に有機発光デバイスは、主として真空蒸着法により作製されている。真空蒸着法では、真空蒸着装置内下部に位置する蒸着源を加熱し、真空蒸着装置内上部で上記蒸着原料ガスに対向するように設置された基板上に薄膜を形成する。この方法によりデバイスを作製する場合、図4に示すように、チャンバ(図示せず)内に設置された基板ホルダー410に保持された基板420の被成膜面側にマスク(例えば金属製マスク)430が配置される(例えば、非特許文献1参照。)。しかしながら、基板面積が大きくなると重力によりマスク430がたわみ、そのたわんだ部分の蒸着パターンの輪郭がぼやけるという問題がある。
【0003】
この問題を解決する成膜方法として有機物気相堆積法がある。有機物気相堆積法は原料を搬送(キャリア)ガスにより輸送する成膜法である。有機物気相堆積法による成膜では、基板ホルダーを垂直に立てて成膜を行う(例えば、特許文献1参照。)。このため、基板ホルダーに保持される被成膜基板およびこの基板に装着されるマスクも垂直に立てた状態で保持されるので、マスクのたわみを回避することができる。また、原料を基板上に供給する一つのシャワーヘッドを備えたもので、基板をステージ上に置く形式の有機物気相堆積装置が開示されている(例えば、非特許文献2参照。)。この有機物気相堆積装置では、多層膜を成膜するため、一つのチャンバ内に複数原料が収納されていて、その複数原料を用いて上記シャワーヘッドより基板上に原料を供給して有機物気相堆積を行うものである。
【0004】
【特許文献1】
特願2002−200780号(第5−6頁、図1)
【非特許文献1】
伊藤昌弘、他著「有機ELディスプレイの最新技術動向」情報機構、2003年4月25日、P.15
【非特許文献2】
Markus Schwambera著「Organic Vapor Phase Deposition an Innovative Technology for the Production of OEL Devices」EDF電子ディスプレイ・フォーラム2003講演集、社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)、2003年4月9日、P.4−9
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、基板を立てに置くタイプでは、原料ガスを高温に加熱するこの方式では、熱対流の影響を受けてガスが上方に偏り、基板上に均一に膜が成膜されないという問題が発生することがシミュレーション結果により明らかとなった。それを図5によって説明する。図5に示すように、ガス噴き出し口400から放出された成膜原料ガス440は、温度が高いために上方に片寄った状態で、マスク430を通してホルダー410にお保持されている被成膜基板420表面に到達し、膜(図示せず)を形成する。その結果、被成膜基板420に形成される膜は、成膜原料ガス440が多く到達する被成膜基板420上部では厚く形成され、成膜原料ガス440の到達量が少ない被成膜基板420下部では、薄く成膜される。このように、成膜された膜厚が不均一になるという問題が生じる。特に、基板表面積が大きくなるほど、この問題は顕著に表れ、被成膜基板を用いて大画面の表示装置、例えば有機エレクトロルミネッセンス表示装置を実現する際には、非常に大きな問題となる。また、上記従来の技術で説明した基板を下に置く形式の有機物気相堆積装置では、原料噴き出し口となるシャワーヘッドを共有する構造を採用しているため、有機原料間の相互汚染が問題となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされた薄膜形成装置および表示装置である。
【0007】
本発明に係る第1の形態の薄膜形成装置は、チャンバと、被成膜基板を載置するもので往復動自在にかつ前記チャンバ内底部側に設けられたステージと、搬送ガスおよび成膜原料ガスを前記被成膜基板上に供給するもので前記チャンバ内上部の前記ステージに対向する位置にガス噴き出し口が設けられたノズルとを備え、前記ノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されているものである。
【0008】
上記薄膜形成装置では、ステージ上に載置される被成膜基板の被成膜面に対向して成膜に必要な原料ガスを供給するノズルが設けられていることから、被成膜基板上にマスクを設置することが可能になる。このため、マスクがたわむことが無くなるので、マスクに形成された成膜パターンを高精度に転写した成膜パターンを形成することができる。また、ノズルの噴き出し口がスリット状に形成されていることから、ノズルのガス噴き出し口を被成膜基板面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向にステージを移動させることによって、均一な膜厚で均質な膜を成膜することが可能になる。このように、本発明の薄膜形成装置は、高精度、高品質な成膜が可能になる。
【0009】
本発明に係る第2の形態の薄膜形成装置は、チャンバと、被成膜基板を載置するもので往復動自在にかつ前記チャンバ内底部側に設けられたステージと、搬送ガスおよび成膜原料ガスを前記被成膜基板上に供給するもので前記チャンバ内上部の前記ステージに対向する位置にガス噴き出し口が設けられた複数のノズルとを備え、前記複数のノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されていて、前記複数のノズルのうち少なくとも一つは搬送ガスを供給するノズルからなり、前記搬送ガスを供給するノズル以外のノズルは成膜原料ガスを供給するノズルからなるものである。
【0010】
上記薄膜形成装置では、ステージ上に載置される被成膜基板の被成膜面に対向して成膜に必要な原料ガスを供給する複数のノズルが設けられていることから、被成膜基板上にマスクを設置することが可能になる。このため、マスクがたわむことが無くなるので、マスクに形成された成膜パターンを高精度に転写した成膜パターンを形成することができる。また、複数のノズルの噴き出し口は、各ノズルのスリット状に形成された噴き出し口から噴き出されるガスがステージ上に載置される被成膜基板上に同一線状に供給される方向に向けられていることが望ましく、このようにノズルが配置されていることにより、ノズルのガス噴き出し口を被成膜基板面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向にステージを移動させることによって、均一な膜厚で均質な膜を成膜することが可能になる。さらに、複数のノズルのうち少なくとも一つは搬送ガスを供給するノズルからなり、搬送ガスを供給するノズル以外のノズルは成膜原料ガスを供給するノズルからなることから、搬送ガスが供給されるノズルを中央部に設置することにより、その他のノズルより供給される成膜原料ガスは搬送ガス側に引き寄せられ、中央部において高精度に成膜を行うことができる。また、原料ガス毎に異なるノズルを使用することができるため、原料ガスの相互汚染の恐れも無い。このように、本発明の薄膜形成装置は、高精度、高品質な成膜が可能になる。
【0011】
本発明に係る第3の形態の薄膜形成装置は、チャンバと、ベルト状の被成膜基板が巻かれているもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第1ローラと、ベルト状の被成膜基板が巻き取られるもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第2ローラと、搬送ガスと成膜原料ガスとを前記被処理基板上に供給するもので、前記チャンバ内上部の前記被成膜基板に対向する位置の複数箇所に設けられたノズルとを備え、前記ノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されているものである。
【0012】
上記薄膜形成装置では、第1ローラおよび第2ローラとによって送給される被成膜基板の被成膜面に対向して成膜に必要な原料ガスを供給するノズルが設けられていることから、被成膜基板上に成膜パターン形状の開口が形成されたマスクを設置することが可能になる。このため、マスクがたわむことが無くなるので、マスクに形成された成膜パターン形状を被成膜基板表面に高精度に転写した成膜を行うことができる。また、ノズルの噴き出し口がスリット状に形成されていることから、ノズルのガス噴き出し口を被成膜基板面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向にステージを移動させることによって、均一な膜厚で均質な膜を成膜することが可能になる。また、各ノズルの噴き出し口は、好ましくは、噴き出されたガスが被成膜基板上の同一線上に供給される方向に設けられている。このように各ノズルが配置されることによって、原料ガスが吹きつけられる領域の幅が狭められるので、より高精度で高品質な成膜が可能になる。
【0013】
本発明に係る第4の形態の薄膜形成装置は、チャンバと、ベルト状の被成膜基板が巻かれているもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第1ローラと、ベルト状の被成膜基板が巻き取られるもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第2ローラと、搬送ガスと成膜原料ガスとを前記被処理基板上に供給するもので、前記チャンバ内上部の前記被成膜基板に対向する位置にガス噴き出し口が設けられた複数のノズルからなる複数のノズル群とを備え、前記各ノズル群の各ノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されていて、前記各ノズル群における前記各ノズルは、そのうちの少なくとも一つのノズルが搬送ガスを供給するノズルからなり、前記搬送ガスを供給するノズル以外のノズルは成膜原料ガスを供給するノズルからなるものである。
【0014】
上記薄膜形成装置では、第1ローラおよび第2ローラとによって送給される被成膜基板の被成膜面に対向して成膜に必要な原料ガスを供給する複数のノズルからなる複数のノズル群が設けられていることから、被成膜基板上に成膜パターン形状の開口が形成されたマスクを設置することが可能になる。このため、マスクがたわむことが無くなるので、マスクに形成された成膜パターン形状を被成膜基板表面に高精度に転写した成膜を行うことができる。また、複数のノズル群が設けられていることから、複数種類の薄膜の形成が可能になる。また、ノズルの噴き出し口がスリット状に形成されていることから、ノズルのガス噴き出し口を被成膜基板面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向にステージを移動させることによって、均一な膜厚で均質な膜を成膜することが可能になる。また、各ノズルの噴き出し口は、好ましくは、噴き出されたガスが被成膜基板上の同一線上に供給される方向に設けられている。このように各ノズルが配置されることによって、原料ガスが吹き付けられる領域の幅が狭められるので、より高精度、高品質な成膜が可能になる。また、成膜される薄膜毎に異なるノズル群を使用することができるため、原料ガスの相互汚染の恐れも無い。
【0015】
本発明の表示装置は、発光層を含む有機層を備えた表示装置であって、前記有機層は薄膜形成装置により形成された複数層の有機薄膜からなり、前記薄膜形成装置に本発明の薄膜形成装置を用いたものである。
【0016】
上記表示装置では、有機薄膜が本発明の薄膜形成装置を用いて形成されることから、均一性のよい品質に優れた有機薄膜となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の薄膜形成装置に係る第1実施の形態を、図1の概略構成図によって説明する。図1に示す薄膜形成装置は、一例として、気相堆積法により有機物を堆積して有機薄膜を形成する装置である。図1において、(1)は薄膜形成装置の概略構成断面図を示し、(2)は各ノズルのガス噴き出し口の正面図を示す。
【0018】
図1に示すように、薄膜形成装置100は、気密性を保持できるチャンバ110を備えている。このチャンバ110内上部側には搬送ガスを含む成膜原料ガス(以下、単に原料ガス140という)を供給するノズル120が設置されている。このノズル120は原料ガス140の噴き出し口121がスリット状に形成されているものであり、この噴き出し口121から噴き出された原料ガス140は後に説明する被成膜基板表面に線状に吹き付けるものである。
【0019】
上記ノズル120の噴き出し口121に対向して上記チャンバ110内底部側には被成膜基板150を載置して保持するステージ130が設置されている。このステージ130は、図示されない駆動手段により、チャンバ110底面側でかつノズル120のガス噴き出し口121をステージ面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向に往復動自在に設けられている。また、チャンバ110の底部にはチャンバ110内の不要な気体を排気する排気口111が設けられ、この排気口111には図示されない排気装置に接続される排気管112が接続されている。また、上記被成膜基板150上には成膜パターンが開口、形成されたマスク155が設けられている。
【0020】
上記薄膜形成装置100では、ステージ130上に載置される被成膜基板150の被成膜面に対向して成膜に必要な原料ガス140を供給するノズル120が設けられていることから、被成膜基板150上にマスク155を設置することが可能になる。このため、マスク155がたわむことが無くなるので、マスク155に形成された成膜パターンを高精度に転写した成膜パターンを形成することができる。
【0021】
また、ノズル120の噴き出し口121がスリット状に形成されていることから、ノズル120のガス噴き出し口121を被成膜基板150表面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向にステージ130を移動させることによって、均一な膜厚で均質な膜を成膜することが可能になる。このように、本発明の薄膜形成装置100は、大面積に高精度、高品質な成膜が可能になる。
【0022】
次に、本発明の表示装置を説明する。この表示装置は発光層を含む有機層を備えたものであって、有機層は本発明の薄膜形成装置により形成された有機薄膜からなり、上記薄膜形成装置には、例えば上記第1実施の形態の薄膜形成装置100を用いることができる。以下、有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELという)表示装置を一例として説明する。有機EL表示装置に備えられる有機EL素子は、発光層として有機薄膜を有するものであり、この有機薄膜は、第1実施の形態の薄膜形成装置100を用いて形成されるものである。
【0023】
有機EL素子は、下部電極と有機層と上部電極とで構成されている。下部電極は、クロム(Cr)をスパッタ法で形成し、先に基板に形成しておいた各TFTのソース電極に接続され、個別に電流を流せるようになっている。
【0024】
有機層としては、有機正孔輸送層と有機発光層とを積層させた構造となっている。有機正孔輸送層は、例えば銅フタロシアニンで形成し、発光層は、緑色発光層を例えばAlq3[tris(8−quinolinolato)aluminium(III)]を成膜し、青色発光層を例えばバソクプロイン(Bathocuproine:2,9−dimethyl−4,7−diphenyl−1,10phenanthroline)を成膜し、赤色発光層を例えばBSB−BCN[2,5−bis{4−(N−methoxyphenyl−N−phenylamino)styryl}benzene−1,4−dicarbonitrile]を成膜する。それぞれの成膜は、薄膜形成装置100により、それぞれの有機膜に対応したマスクおよび搬送ガスを含む成膜原料ガスを用いて行う。
【0025】
なお、上部電極は、例えばインジウムスズオキサイド(ITO)を使用した。今回は、有機EL素子として、上記構造を用いたが、電極に、電子輸送層、正孔輸送層、電子注入層、正孔注入層、電子阻止層、正孔阻止層、発光層を組み合わせた公知の構造を用いてもよい。
【0026】
このように形成された有機薄膜は、膜厚均一性のよい品質に優れた有機薄膜となる。
【0027】
次に、本発明の薄膜形成装置に係る第2実施の形態を、図2の概略構成図によって説明する。図2に示す薄膜形成装置は、一例として、気相堆積法により有機物を堆積して有機薄膜を形成する装置である。図2において、(1)は薄膜形成装置の概略構成断面図を示し、(2)は各ノズルのガス噴き出し口の正面図を示す。
【0028】
図2に示すように、薄膜形成装置200は、気密性を保持できるチャンバ210を備えている。このチャンバ210内上部側には搬送ガスを含む成膜原料ガス(以下、単に原料ガス140という)を供給する複数のノズル220(2201、2202、2203)が設置されている。この複数のノズル220は原料ガス140の噴き出し口221がスリット状に形成されているものであり、この噴き出し口221から噴き出された原料ガス140は後に説明する被成膜基板表面に線状に吹き付けるものであり、原料ガスを被成膜基板表面において同一線上に吹き付けるように、各ノズル220が配置されることが好ましい。
【0029】
上記ノズル220の噴き出し口221に対向して上記チャンバ210内底部側には被成膜基板150を載置して保持するステージ230が設置されている。このステージ230は、図示されない駆動手段により、チャンバ210底面側でかつ各ノズル220のガス噴き出し口221をステージ230表面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向に往復動自在に設けられている。なお、図示されているチャンバ210はステージ230に対して小さいが、実際にはチャンバ210はステージ230が上記往復動可能な大きさに形成されている。また、チャンバ210の底部にはチャンバ210内の不要な気体を排気する排気口211が設けられ、この排気口211には図示されない排気装置に接続される排気管212が接続されている。また、上記被成膜基板150上には成膜パターンが開口、形成されたマスク155が設けられている。
【0030】
上記薄膜形成装置200では、ステージ230上に載置される被成膜基板150の被成膜面に対向して成膜に必要な原料ガス140を供給する複数のノズル220が設けられていることから、被成膜基板150上にマスク155を設置することが可能になる。このため、マスク155がたわむことが無くなるので、マスク155に形成された成膜パターンを高精度に転写した成膜パターンを形成することができる。
【0031】
また、複数のノズル220の噴き出し口221は、各ノズル220のスリット状に形成された噴き出し口221から噴き出されるガスがステージ230上に載置される被成膜基板150上に同一線状に供給される方向に向けられていることが望ましく、このように各ノズル220が配置されていることにより、各ノズル220のガス噴き出し口221を被成膜基板150表面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向にステージ230を移動させることによって、均一な膜厚で均質な膜を成膜することが可能になる。
【0032】
さらに、複数のノズル220のうち少なくとも一つは搬送ガスを供給するノズル2202からなり、搬送ガスを供給するノズル以外のノズル2201、2203は原料ガス140を供給することから、搬送ガスが供給されるノズル2202を中央部に設置することにより、その他のノズル2201、2203より供給される成膜原料ガスは搬送ガス側に引き寄せられ、中央部において高精度に成膜を行うことができる。このように、本発明の薄膜形成装置は、高精度、高品質な成膜が可能になる。
【0033】
次に、本発明の表示装置を説明する。この表示装置は発光層を含む有機層を備えたものであって、有機層は本発明の薄膜形成装置により形成された有機薄膜からなり、上記薄膜形成装置には、例えば上記第2実施の形態の薄膜形成装置200を用いることができる。以下、有機EL表示装置を一例として説明する。有機EL表示装置に備えられる有機EL素子は、発光層として有機薄膜を有するものであり、この有機薄膜は、第2実施の形態の薄膜形成装置200を用いて形成されるものである。
【0034】
有機EL素子は、下部電極と有機層と上部電極とで構成されている。下部電極は、クロム(Cr)をスパッタ法で形成し、先に基板に形成しておいた各TFTのソース電極に接続され、個別に電流を流せるようになっている。
【0035】
有機層としては、有機正孔輸送層と有機発光層とを積層させた構造となっている。有機正孔輸送層は、例えば銅フタロシアニンで形成し、発光層は、緑色発光層を例えばAlq3[tris(8−quinolinolato)aluminium(III)]を成膜し、青色発光層を例えばバソクプロイン(Bathocuproine:2,9−dimethyl−4,7−diphenyl−1,10phenanthroline)を成膜し、赤色発光層を例えばBSB−BCN[2,5−bis{4−(N−methoxyphenyl−N−phenylamino)styryl}benzene−1,4−dicarbonitrile]を成膜する。それぞれの成膜は、薄膜形成装置100により、それぞれの有機膜に対応したマスクおよび搬送ガスを含む成膜原料ガスを用いて行う。
【0036】
なお、上部電極は、例えばインジウムスズオキサイド(ITO)を使用した。今回は、有機EL素子として、上記構造を用いたが、電極に、電子輸送層、正孔輸送層、電子注入層、正孔注入層、電子阻止層、正孔阻止層、発光層を組み合わせた公知の構造を用いてもよい。
【0037】
このように形成された有機薄膜は、膜厚均一性のよい品質に優れた有機薄膜となる。
【0038】
次に、本発明の薄膜形成装置に係る第3実施の形態を、図3の概略構成図によって説明する。図3に示す薄膜形成装置は、一例として、気相堆積法により有機物を堆積して有機薄膜を形成する装置である。図3において、(1)は薄膜形成装置の概略構成断面図を示し、(2)は各ノズルのガス噴き出し口の正面図を示す。
【0039】
図3に示すように、薄膜形成装置300は、気密性を保持できるチャンバ310を備えている。上記チャンバ310内底部側には、被成膜基板350(例えば、シート状の基板)を送給する第1ローラ331と送給された被成膜基板350を巻き取る第2ローラ332が、それぞれ、回動自在に設置されている。各第1、第2ローラ331、332には、図示はしないが、回動手段が接続されている。この回動手段としては、例えば回転数の制御が可能なモータが上げられる。そして、上記第1、第2ローラ331、332は、第1、第2ローラ331、332によって送給される被成膜基板350の送給方向は、次に説明する各ノズル320のガス噴き出し口321を被成膜基板350表面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向に設けられている。
【0040】
上記チャンバ310内上部側には、第1ローラ331および第2ローラ332によって搬送される被成膜基板の送給路の上方に、隔壁によって区画された複数の処理室360(3601、3602、3603)が設置されていて、各処理室360には、搬送ガスを含む成膜原料ガス(以下、単に原料ガス140という)を供給する複数のノズル320(3201、3202、3203)から構成される複数のノズル群325(第1ノズル群326、第2ノズル群327、第3ノズル群328)が設置されている。なお、図面では、3つのノズルで構成される3つのノズル群を示したが、ノズル群の個数、各ノズル群を構成するノズルの本数は3つに限定されることはなく、必要に応じて適宜増減は可能である。また、処理室数も3つに限定されず、4つ以上とする事も可能であり。また1つもしくは二つとすることも可能であり、成膜する膜種に応じて適宜選択できる。また、各ノズル群325の複数のノズル320は原料ガス140の噴き出し口321がスリット状に形成されているものであり、この噴き出し口321から噴き出された原料ガス140は被成膜基板350表面に線状に吹き付けるものであり、原料ガスを被成膜基板350表面において同一線上に吹き付けるように、各ノズル320が配置されてもよい。
【0041】
また、複数のノズル320は原料ガス140の噴き出し口321がスリット状に形成されているものであり、この噴き出し口321から噴き出された原料ガス140は上記被成膜基板350表面に線状に吹き付けるものであり、原料ガスを被成膜基板表面において同一線上に吹き付けるように、各ノズル320が配置されることが好ましい。また、各ノズル320は供給するガス流量を調整する機能、例えば流量制御バルブ(図示せず)を備えている。
【0042】
このように、搬送ガスが中央部より供給され、成膜原料ガスが搬送ガスの両側から供給されることにより、被成膜基板350のガスが供給される領域(成膜領域)は狭い幅の領域とすることが可能になり、成膜される膜が均一となる。また、各ノズル320は供給するガス流量を調整する機能、例えば流量制御バルブ(図示せず)を有している。
【0043】
また、上記チャンバ310の底部にはチャンバ310内の不要な気体を排気する排気口311が設けられ、この排気口311には図示されない排気装置に接続される排気管312が接続されている。また、上記被成膜基板350上には成膜パターンが開口、形成されたマスク355が設けられている。
【0044】
このように、一つのノズル群をみた場合、搬送ガスが中央部のノズルより供給され、搬送ガスが供給されるノズルの両側のノズルから成膜原料ガスが供給されることにより、搬送ガスにより各ガスが混合されやすくなる。さらに、ノズルの噴き出し口がスリット状に形成され、各ノズルからの噴出ガスが被成膜基板表面に一直線状に噴き付けられるので、被成膜基板350表面にガスが供給される領域(成膜領域)は狭い幅の領域とすることが可能になる。これらによって、均一な膜厚で均質な成膜が可能になる。
【0045】
また、上記第3実施の形態では、一つのノズル群に対して、前記図2によって説明したのと同様に、3つのノズルで構成されているが、前記図1によって説明したように、一つのノズルで構成することも可能である。この場合には、一つのノズルによって、搬送ガスと成膜原料ガスとが被成膜基板350表面に供給される。
【0046】
次に、本発明の表示装置を説明する。この表示装置は発光層を含む有機層を備えたものであって、有機層は本発明の薄膜形成装置により形成された有機薄膜からなり、上記薄膜形成装置には、例えば上記第3実施の形態の薄膜形成装置300を用いることができる。以下、有機EL表示装置を一例として説明する。有機EL表示装置に備えられる有機EL素子は、発光層として有機薄膜を有するものであり、この有機薄膜は、第3実施の形態の薄膜形成装置300を用いて形成されるものである。
【0047】
有機EL素子は、下部電極と有機層と上部電極とで構成されている。下部電極は、クロム(Cr)をスパッタ法で形成し、先に基板に形成しておいた各TFTのソース電極に接続され、個別に電流を流せるようになっている。
【0048】
有機層としては、有機正孔輸送層と有機発光層とを積層させた構造となっている。有機正孔輸送層は、例えば銅フタロシアニンで形成し、発光層は、緑色発光層を例えばAlq3[tris(8−quinolinolato)aluminium(III)]を成膜し、青色発光層を例えばバソクプロイン(Bathocuproine:2,9−dimethyl−4,7−diphenyl−1,10phenanthroline)を成膜し、赤色発光層を例えばBSB−BCN[2,5−bis{4−(N−methoxyphenyl−N−phenylamino)styryl}benzene−1,4−dicarbonitrile]を成膜する。それぞれの成膜は、薄膜形成装置100により、それぞれの有機膜に対応したマスクおよび搬送ガスを含む成膜原料ガスを用いて行う。
【0049】
例えば、有機発光層を形成する場合には、第1ノズル群326で赤色発光層、第2ノズル群327で緑色発光層、第3ノズル群328で青色発光層を成膜する。
【0050】
なお、上部電極は、例えばインジウムスズオキサイド(ITO)を使用した。今回は、有機EL素子として、上記構造を用いたが、電極に、電子輸送層、正孔輸送層、電子注入層、正孔注入層、電子阻止層、正孔阻止層、発光層を組み合わせた公知の構造を用いてもよい。
【0051】
このように形成された有機薄膜は、膜厚均一性のよい品質に優れた有機薄膜となる。したがって、本発明の薄膜形成装置により有機薄膜を形成した表示装置は表示品質に優れたものとなる。
【0052】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の薄膜形成装置によれば、被成膜基板状にマスクを載せる状態に配置することができるので、重力によるマスクのたわみは発生しなくなり、マスクに形成されている成膜パターンを高精度に転写した成膜ができる。また各ノズルの噴き出し口がスリット状に形成されていることから、さらに被成膜基板がステージもしくはローラによって、被成膜基板はスリット状の長手方向の噴き出し口に対して直交する方向に往復動可能になっていることから、成膜基板の幅方向(噴き出し口長手方向)に均一に成膜に必要な原料ガスが噴き出すことができるとともに、原料ガスを下方に噴き出すことができるので、噴き出し口内のガス分布への熱対流の影響を抑制することができる。このため、面内均一性の良好な有機薄膜を形成することができる。
【0053】
本発明の表示装置によれば、発光層に用いる有機薄膜が本発明の薄膜形成装置を用いて形成されるので、均一性のよい品質に優れた有機薄膜を有することができる。よって、表示品質に優れた表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜形成装置に係る第1実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明の薄膜形成装置に係る第2実施の形態を示す概略構成図である。
【図3】本発明の薄膜形成装置に係る第3実施の形態を示す概略構成図である。
【図4】従来の薄膜形成装置におけるマスクの問題点を説明する概略構成図である。
【図5】従来の技術の薄膜形成装置のノズルから噴き出される成膜原料ガスの分布を示す図である。
【符号の説明】
100…薄膜形成装置、110…チャンバ、120…ノズル、121…噴き出し口、130…ステージ
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜形成装置に関し、詳しくは有機薄膜を形成する薄膜形成装置であり、特に有機エレクトロルミネッセンス表示装置に用いる有機薄膜を形成する薄膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
低分子系の有機半導体、特に有機発光デバイスは、主として真空蒸着法により作製されている。真空蒸着法では、真空蒸着装置内下部に位置する蒸着源を加熱し、真空蒸着装置内上部で上記蒸着原料ガスに対向するように設置された基板上に薄膜を形成する。この方法によりデバイスを作製する場合、図4に示すように、チャンバ(図示せず)内に設置された基板ホルダー410に保持された基板420の被成膜面側にマスク(例えば金属製マスク)430が配置される(例えば、非特許文献1参照。)。しかしながら、基板面積が大きくなると重力によりマスク430がたわみ、そのたわんだ部分の蒸着パターンの輪郭がぼやけるという問題がある。
【0003】
この問題を解決する成膜方法として有機物気相堆積法がある。有機物気相堆積法は原料を搬送(キャリア)ガスにより輸送する成膜法である。有機物気相堆積法による成膜では、基板ホルダーを垂直に立てて成膜を行う(例えば、特許文献1参照。)。このため、基板ホルダーに保持される被成膜基板およびこの基板に装着されるマスクも垂直に立てた状態で保持されるので、マスクのたわみを回避することができる。また、原料を基板上に供給する一つのシャワーヘッドを備えたもので、基板をステージ上に置く形式の有機物気相堆積装置が開示されている(例えば、非特許文献2参照。)。この有機物気相堆積装置では、多層膜を成膜するため、一つのチャンバ内に複数原料が収納されていて、その複数原料を用いて上記シャワーヘッドより基板上に原料を供給して有機物気相堆積を行うものである。
【0004】
【特許文献1】
特願2002−200780号(第5−6頁、図1)
【非特許文献1】
伊藤昌弘、他著「有機ELディスプレイの最新技術動向」情報機構、2003年4月25日、P.15
【非特許文献2】
Markus Schwambera著「Organic Vapor Phase Deposition an Innovative Technology for the Production of OEL Devices」EDF電子ディスプレイ・フォーラム2003講演集、社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)、2003年4月9日、P.4−9
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、基板を立てに置くタイプでは、原料ガスを高温に加熱するこの方式では、熱対流の影響を受けてガスが上方に偏り、基板上に均一に膜が成膜されないという問題が発生することがシミュレーション結果により明らかとなった。それを図5によって説明する。図5に示すように、ガス噴き出し口400から放出された成膜原料ガス440は、温度が高いために上方に片寄った状態で、マスク430を通してホルダー410にお保持されている被成膜基板420表面に到達し、膜(図示せず)を形成する。その結果、被成膜基板420に形成される膜は、成膜原料ガス440が多く到達する被成膜基板420上部では厚く形成され、成膜原料ガス440の到達量が少ない被成膜基板420下部では、薄く成膜される。このように、成膜された膜厚が不均一になるという問題が生じる。特に、基板表面積が大きくなるほど、この問題は顕著に表れ、被成膜基板を用いて大画面の表示装置、例えば有機エレクトロルミネッセンス表示装置を実現する際には、非常に大きな問題となる。また、上記従来の技術で説明した基板を下に置く形式の有機物気相堆積装置では、原料噴き出し口となるシャワーヘッドを共有する構造を採用しているため、有機原料間の相互汚染が問題となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされた薄膜形成装置および表示装置である。
【0007】
本発明に係る第1の形態の薄膜形成装置は、チャンバと、被成膜基板を載置するもので往復動自在にかつ前記チャンバ内底部側に設けられたステージと、搬送ガスおよび成膜原料ガスを前記被成膜基板上に供給するもので前記チャンバ内上部の前記ステージに対向する位置にガス噴き出し口が設けられたノズルとを備え、前記ノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されているものである。
【0008】
上記薄膜形成装置では、ステージ上に載置される被成膜基板の被成膜面に対向して成膜に必要な原料ガスを供給するノズルが設けられていることから、被成膜基板上にマスクを設置することが可能になる。このため、マスクがたわむことが無くなるので、マスクに形成された成膜パターンを高精度に転写した成膜パターンを形成することができる。また、ノズルの噴き出し口がスリット状に形成されていることから、ノズルのガス噴き出し口を被成膜基板面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向にステージを移動させることによって、均一な膜厚で均質な膜を成膜することが可能になる。このように、本発明の薄膜形成装置は、高精度、高品質な成膜が可能になる。
【0009】
本発明に係る第2の形態の薄膜形成装置は、チャンバと、被成膜基板を載置するもので往復動自在にかつ前記チャンバ内底部側に設けられたステージと、搬送ガスおよび成膜原料ガスを前記被成膜基板上に供給するもので前記チャンバ内上部の前記ステージに対向する位置にガス噴き出し口が設けられた複数のノズルとを備え、前記複数のノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されていて、前記複数のノズルのうち少なくとも一つは搬送ガスを供給するノズルからなり、前記搬送ガスを供給するノズル以外のノズルは成膜原料ガスを供給するノズルからなるものである。
【0010】
上記薄膜形成装置では、ステージ上に載置される被成膜基板の被成膜面に対向して成膜に必要な原料ガスを供給する複数のノズルが設けられていることから、被成膜基板上にマスクを設置することが可能になる。このため、マスクがたわむことが無くなるので、マスクに形成された成膜パターンを高精度に転写した成膜パターンを形成することができる。また、複数のノズルの噴き出し口は、各ノズルのスリット状に形成された噴き出し口から噴き出されるガスがステージ上に載置される被成膜基板上に同一線状に供給される方向に向けられていることが望ましく、このようにノズルが配置されていることにより、ノズルのガス噴き出し口を被成膜基板面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向にステージを移動させることによって、均一な膜厚で均質な膜を成膜することが可能になる。さらに、複数のノズルのうち少なくとも一つは搬送ガスを供給するノズルからなり、搬送ガスを供給するノズル以外のノズルは成膜原料ガスを供給するノズルからなることから、搬送ガスが供給されるノズルを中央部に設置することにより、その他のノズルより供給される成膜原料ガスは搬送ガス側に引き寄せられ、中央部において高精度に成膜を行うことができる。また、原料ガス毎に異なるノズルを使用することができるため、原料ガスの相互汚染の恐れも無い。このように、本発明の薄膜形成装置は、高精度、高品質な成膜が可能になる。
【0011】
本発明に係る第3の形態の薄膜形成装置は、チャンバと、ベルト状の被成膜基板が巻かれているもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第1ローラと、ベルト状の被成膜基板が巻き取られるもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第2ローラと、搬送ガスと成膜原料ガスとを前記被処理基板上に供給するもので、前記チャンバ内上部の前記被成膜基板に対向する位置の複数箇所に設けられたノズルとを備え、前記ノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されているものである。
【0012】
上記薄膜形成装置では、第1ローラおよび第2ローラとによって送給される被成膜基板の被成膜面に対向して成膜に必要な原料ガスを供給するノズルが設けられていることから、被成膜基板上に成膜パターン形状の開口が形成されたマスクを設置することが可能になる。このため、マスクがたわむことが無くなるので、マスクに形成された成膜パターン形状を被成膜基板表面に高精度に転写した成膜を行うことができる。また、ノズルの噴き出し口がスリット状に形成されていることから、ノズルのガス噴き出し口を被成膜基板面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向にステージを移動させることによって、均一な膜厚で均質な膜を成膜することが可能になる。また、各ノズルの噴き出し口は、好ましくは、噴き出されたガスが被成膜基板上の同一線上に供給される方向に設けられている。このように各ノズルが配置されることによって、原料ガスが吹きつけられる領域の幅が狭められるので、より高精度で高品質な成膜が可能になる。
【0013】
本発明に係る第4の形態の薄膜形成装置は、チャンバと、ベルト状の被成膜基板が巻かれているもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第1ローラと、ベルト状の被成膜基板が巻き取られるもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第2ローラと、搬送ガスと成膜原料ガスとを前記被処理基板上に供給するもので、前記チャンバ内上部の前記被成膜基板に対向する位置にガス噴き出し口が設けられた複数のノズルからなる複数のノズル群とを備え、前記各ノズル群の各ノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されていて、前記各ノズル群における前記各ノズルは、そのうちの少なくとも一つのノズルが搬送ガスを供給するノズルからなり、前記搬送ガスを供給するノズル以外のノズルは成膜原料ガスを供給するノズルからなるものである。
【0014】
上記薄膜形成装置では、第1ローラおよび第2ローラとによって送給される被成膜基板の被成膜面に対向して成膜に必要な原料ガスを供給する複数のノズルからなる複数のノズル群が設けられていることから、被成膜基板上に成膜パターン形状の開口が形成されたマスクを設置することが可能になる。このため、マスクがたわむことが無くなるので、マスクに形成された成膜パターン形状を被成膜基板表面に高精度に転写した成膜を行うことができる。また、複数のノズル群が設けられていることから、複数種類の薄膜の形成が可能になる。また、ノズルの噴き出し口がスリット状に形成されていることから、ノズルのガス噴き出し口を被成膜基板面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向にステージを移動させることによって、均一な膜厚で均質な膜を成膜することが可能になる。また、各ノズルの噴き出し口は、好ましくは、噴き出されたガスが被成膜基板上の同一線上に供給される方向に設けられている。このように各ノズルが配置されることによって、原料ガスが吹き付けられる領域の幅が狭められるので、より高精度、高品質な成膜が可能になる。また、成膜される薄膜毎に異なるノズル群を使用することができるため、原料ガスの相互汚染の恐れも無い。
【0015】
本発明の表示装置は、発光層を含む有機層を備えた表示装置であって、前記有機層は薄膜形成装置により形成された複数層の有機薄膜からなり、前記薄膜形成装置に本発明の薄膜形成装置を用いたものである。
【0016】
上記表示装置では、有機薄膜が本発明の薄膜形成装置を用いて形成されることから、均一性のよい品質に優れた有機薄膜となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の薄膜形成装置に係る第1実施の形態を、図1の概略構成図によって説明する。図1に示す薄膜形成装置は、一例として、気相堆積法により有機物を堆積して有機薄膜を形成する装置である。図1において、(1)は薄膜形成装置の概略構成断面図を示し、(2)は各ノズルのガス噴き出し口の正面図を示す。
【0018】
図1に示すように、薄膜形成装置100は、気密性を保持できるチャンバ110を備えている。このチャンバ110内上部側には搬送ガスを含む成膜原料ガス(以下、単に原料ガス140という)を供給するノズル120が設置されている。このノズル120は原料ガス140の噴き出し口121がスリット状に形成されているものであり、この噴き出し口121から噴き出された原料ガス140は後に説明する被成膜基板表面に線状に吹き付けるものである。
【0019】
上記ノズル120の噴き出し口121に対向して上記チャンバ110内底部側には被成膜基板150を載置して保持するステージ130が設置されている。このステージ130は、図示されない駆動手段により、チャンバ110底面側でかつノズル120のガス噴き出し口121をステージ面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向に往復動自在に設けられている。また、チャンバ110の底部にはチャンバ110内の不要な気体を排気する排気口111が設けられ、この排気口111には図示されない排気装置に接続される排気管112が接続されている。また、上記被成膜基板150上には成膜パターンが開口、形成されたマスク155が設けられている。
【0020】
上記薄膜形成装置100では、ステージ130上に載置される被成膜基板150の被成膜面に対向して成膜に必要な原料ガス140を供給するノズル120が設けられていることから、被成膜基板150上にマスク155を設置することが可能になる。このため、マスク155がたわむことが無くなるので、マスク155に形成された成膜パターンを高精度に転写した成膜パターンを形成することができる。
【0021】
また、ノズル120の噴き出し口121がスリット状に形成されていることから、ノズル120のガス噴き出し口121を被成膜基板150表面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向にステージ130を移動させることによって、均一な膜厚で均質な膜を成膜することが可能になる。このように、本発明の薄膜形成装置100は、大面積に高精度、高品質な成膜が可能になる。
【0022】
次に、本発明の表示装置を説明する。この表示装置は発光層を含む有機層を備えたものであって、有機層は本発明の薄膜形成装置により形成された有機薄膜からなり、上記薄膜形成装置には、例えば上記第1実施の形態の薄膜形成装置100を用いることができる。以下、有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELという)表示装置を一例として説明する。有機EL表示装置に備えられる有機EL素子は、発光層として有機薄膜を有するものであり、この有機薄膜は、第1実施の形態の薄膜形成装置100を用いて形成されるものである。
【0023】
有機EL素子は、下部電極と有機層と上部電極とで構成されている。下部電極は、クロム(Cr)をスパッタ法で形成し、先に基板に形成しておいた各TFTのソース電極に接続され、個別に電流を流せるようになっている。
【0024】
有機層としては、有機正孔輸送層と有機発光層とを積層させた構造となっている。有機正孔輸送層は、例えば銅フタロシアニンで形成し、発光層は、緑色発光層を例えばAlq3[tris(8−quinolinolato)aluminium(III)]を成膜し、青色発光層を例えばバソクプロイン(Bathocuproine:2,9−dimethyl−4,7−diphenyl−1,10phenanthroline)を成膜し、赤色発光層を例えばBSB−BCN[2,5−bis{4−(N−methoxyphenyl−N−phenylamino)styryl}benzene−1,4−dicarbonitrile]を成膜する。それぞれの成膜は、薄膜形成装置100により、それぞれの有機膜に対応したマスクおよび搬送ガスを含む成膜原料ガスを用いて行う。
【0025】
なお、上部電極は、例えばインジウムスズオキサイド(ITO)を使用した。今回は、有機EL素子として、上記構造を用いたが、電極に、電子輸送層、正孔輸送層、電子注入層、正孔注入層、電子阻止層、正孔阻止層、発光層を組み合わせた公知の構造を用いてもよい。
【0026】
このように形成された有機薄膜は、膜厚均一性のよい品質に優れた有機薄膜となる。
【0027】
次に、本発明の薄膜形成装置に係る第2実施の形態を、図2の概略構成図によって説明する。図2に示す薄膜形成装置は、一例として、気相堆積法により有機物を堆積して有機薄膜を形成する装置である。図2において、(1)は薄膜形成装置の概略構成断面図を示し、(2)は各ノズルのガス噴き出し口の正面図を示す。
【0028】
図2に示すように、薄膜形成装置200は、気密性を保持できるチャンバ210を備えている。このチャンバ210内上部側には搬送ガスを含む成膜原料ガス(以下、単に原料ガス140という)を供給する複数のノズル220(2201、2202、2203)が設置されている。この複数のノズル220は原料ガス140の噴き出し口221がスリット状に形成されているものであり、この噴き出し口221から噴き出された原料ガス140は後に説明する被成膜基板表面に線状に吹き付けるものであり、原料ガスを被成膜基板表面において同一線上に吹き付けるように、各ノズル220が配置されることが好ましい。
【0029】
上記ノズル220の噴き出し口221に対向して上記チャンバ210内底部側には被成膜基板150を載置して保持するステージ230が設置されている。このステージ230は、図示されない駆動手段により、チャンバ210底面側でかつ各ノズル220のガス噴き出し口221をステージ230表面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向に往復動自在に設けられている。なお、図示されているチャンバ210はステージ230に対して小さいが、実際にはチャンバ210はステージ230が上記往復動可能な大きさに形成されている。また、チャンバ210の底部にはチャンバ210内の不要な気体を排気する排気口211が設けられ、この排気口211には図示されない排気装置に接続される排気管212が接続されている。また、上記被成膜基板150上には成膜パターンが開口、形成されたマスク155が設けられている。
【0030】
上記薄膜形成装置200では、ステージ230上に載置される被成膜基板150の被成膜面に対向して成膜に必要な原料ガス140を供給する複数のノズル220が設けられていることから、被成膜基板150上にマスク155を設置することが可能になる。このため、マスク155がたわむことが無くなるので、マスク155に形成された成膜パターンを高精度に転写した成膜パターンを形成することができる。
【0031】
また、複数のノズル220の噴き出し口221は、各ノズル220のスリット状に形成された噴き出し口221から噴き出されるガスがステージ230上に載置される被成膜基板150上に同一線状に供給される方向に向けられていることが望ましく、このように各ノズル220が配置されていることにより、各ノズル220のガス噴き出し口221を被成膜基板150表面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向にステージ230を移動させることによって、均一な膜厚で均質な膜を成膜することが可能になる。
【0032】
さらに、複数のノズル220のうち少なくとも一つは搬送ガスを供給するノズル2202からなり、搬送ガスを供給するノズル以外のノズル2201、2203は原料ガス140を供給することから、搬送ガスが供給されるノズル2202を中央部に設置することにより、その他のノズル2201、2203より供給される成膜原料ガスは搬送ガス側に引き寄せられ、中央部において高精度に成膜を行うことができる。このように、本発明の薄膜形成装置は、高精度、高品質な成膜が可能になる。
【0033】
次に、本発明の表示装置を説明する。この表示装置は発光層を含む有機層を備えたものであって、有機層は本発明の薄膜形成装置により形成された有機薄膜からなり、上記薄膜形成装置には、例えば上記第2実施の形態の薄膜形成装置200を用いることができる。以下、有機EL表示装置を一例として説明する。有機EL表示装置に備えられる有機EL素子は、発光層として有機薄膜を有するものであり、この有機薄膜は、第2実施の形態の薄膜形成装置200を用いて形成されるものである。
【0034】
有機EL素子は、下部電極と有機層と上部電極とで構成されている。下部電極は、クロム(Cr)をスパッタ法で形成し、先に基板に形成しておいた各TFTのソース電極に接続され、個別に電流を流せるようになっている。
【0035】
有機層としては、有機正孔輸送層と有機発光層とを積層させた構造となっている。有機正孔輸送層は、例えば銅フタロシアニンで形成し、発光層は、緑色発光層を例えばAlq3[tris(8−quinolinolato)aluminium(III)]を成膜し、青色発光層を例えばバソクプロイン(Bathocuproine:2,9−dimethyl−4,7−diphenyl−1,10phenanthroline)を成膜し、赤色発光層を例えばBSB−BCN[2,5−bis{4−(N−methoxyphenyl−N−phenylamino)styryl}benzene−1,4−dicarbonitrile]を成膜する。それぞれの成膜は、薄膜形成装置100により、それぞれの有機膜に対応したマスクおよび搬送ガスを含む成膜原料ガスを用いて行う。
【0036】
なお、上部電極は、例えばインジウムスズオキサイド(ITO)を使用した。今回は、有機EL素子として、上記構造を用いたが、電極に、電子輸送層、正孔輸送層、電子注入層、正孔注入層、電子阻止層、正孔阻止層、発光層を組み合わせた公知の構造を用いてもよい。
【0037】
このように形成された有機薄膜は、膜厚均一性のよい品質に優れた有機薄膜となる。
【0038】
次に、本発明の薄膜形成装置に係る第3実施の形態を、図3の概略構成図によって説明する。図3に示す薄膜形成装置は、一例として、気相堆積法により有機物を堆積して有機薄膜を形成する装置である。図3において、(1)は薄膜形成装置の概略構成断面図を示し、(2)は各ノズルのガス噴き出し口の正面図を示す。
【0039】
図3に示すように、薄膜形成装置300は、気密性を保持できるチャンバ310を備えている。上記チャンバ310内底部側には、被成膜基板350(例えば、シート状の基板)を送給する第1ローラ331と送給された被成膜基板350を巻き取る第2ローラ332が、それぞれ、回動自在に設置されている。各第1、第2ローラ331、332には、図示はしないが、回動手段が接続されている。この回動手段としては、例えば回転数の制御が可能なモータが上げられる。そして、上記第1、第2ローラ331、332は、第1、第2ローラ331、332によって送給される被成膜基板350の送給方向は、次に説明する各ノズル320のガス噴き出し口321を被成膜基板350表面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向に設けられている。
【0040】
上記チャンバ310内上部側には、第1ローラ331および第2ローラ332によって搬送される被成膜基板の送給路の上方に、隔壁によって区画された複数の処理室360(3601、3602、3603)が設置されていて、各処理室360には、搬送ガスを含む成膜原料ガス(以下、単に原料ガス140という)を供給する複数のノズル320(3201、3202、3203)から構成される複数のノズル群325(第1ノズル群326、第2ノズル群327、第3ノズル群328)が設置されている。なお、図面では、3つのノズルで構成される3つのノズル群を示したが、ノズル群の個数、各ノズル群を構成するノズルの本数は3つに限定されることはなく、必要に応じて適宜増減は可能である。また、処理室数も3つに限定されず、4つ以上とする事も可能であり。また1つもしくは二つとすることも可能であり、成膜する膜種に応じて適宜選択できる。また、各ノズル群325の複数のノズル320は原料ガス140の噴き出し口321がスリット状に形成されているものであり、この噴き出し口321から噴き出された原料ガス140は被成膜基板350表面に線状に吹き付けるものであり、原料ガスを被成膜基板350表面において同一線上に吹き付けるように、各ノズル320が配置されてもよい。
【0041】
また、複数のノズル320は原料ガス140の噴き出し口321がスリット状に形成されているものであり、この噴き出し口321から噴き出された原料ガス140は上記被成膜基板350表面に線状に吹き付けるものであり、原料ガスを被成膜基板表面において同一線上に吹き付けるように、各ノズル320が配置されることが好ましい。また、各ノズル320は供給するガス流量を調整する機能、例えば流量制御バルブ(図示せず)を備えている。
【0042】
このように、搬送ガスが中央部より供給され、成膜原料ガスが搬送ガスの両側から供給されることにより、被成膜基板350のガスが供給される領域(成膜領域)は狭い幅の領域とすることが可能になり、成膜される膜が均一となる。また、各ノズル320は供給するガス流量を調整する機能、例えば流量制御バルブ(図示せず)を有している。
【0043】
また、上記チャンバ310の底部にはチャンバ310内の不要な気体を排気する排気口311が設けられ、この排気口311には図示されない排気装置に接続される排気管312が接続されている。また、上記被成膜基板350上には成膜パターンが開口、形成されたマスク355が設けられている。
【0044】
このように、一つのノズル群をみた場合、搬送ガスが中央部のノズルより供給され、搬送ガスが供給されるノズルの両側のノズルから成膜原料ガスが供給されることにより、搬送ガスにより各ガスが混合されやすくなる。さらに、ノズルの噴き出し口がスリット状に形成され、各ノズルからの噴出ガスが被成膜基板表面に一直線状に噴き付けられるので、被成膜基板350表面にガスが供給される領域(成膜領域)は狭い幅の領域とすることが可能になる。これらによって、均一な膜厚で均質な成膜が可能になる。
【0045】
また、上記第3実施の形態では、一つのノズル群に対して、前記図2によって説明したのと同様に、3つのノズルで構成されているが、前記図1によって説明したように、一つのノズルで構成することも可能である。この場合には、一つのノズルによって、搬送ガスと成膜原料ガスとが被成膜基板350表面に供給される。
【0046】
次に、本発明の表示装置を説明する。この表示装置は発光層を含む有機層を備えたものであって、有機層は本発明の薄膜形成装置により形成された有機薄膜からなり、上記薄膜形成装置には、例えば上記第3実施の形態の薄膜形成装置300を用いることができる。以下、有機EL表示装置を一例として説明する。有機EL表示装置に備えられる有機EL素子は、発光層として有機薄膜を有するものであり、この有機薄膜は、第3実施の形態の薄膜形成装置300を用いて形成されるものである。
【0047】
有機EL素子は、下部電極と有機層と上部電極とで構成されている。下部電極は、クロム(Cr)をスパッタ法で形成し、先に基板に形成しておいた各TFTのソース電極に接続され、個別に電流を流せるようになっている。
【0048】
有機層としては、有機正孔輸送層と有機発光層とを積層させた構造となっている。有機正孔輸送層は、例えば銅フタロシアニンで形成し、発光層は、緑色発光層を例えばAlq3[tris(8−quinolinolato)aluminium(III)]を成膜し、青色発光層を例えばバソクプロイン(Bathocuproine:2,9−dimethyl−4,7−diphenyl−1,10phenanthroline)を成膜し、赤色発光層を例えばBSB−BCN[2,5−bis{4−(N−methoxyphenyl−N−phenylamino)styryl}benzene−1,4−dicarbonitrile]を成膜する。それぞれの成膜は、薄膜形成装置100により、それぞれの有機膜に対応したマスクおよび搬送ガスを含む成膜原料ガスを用いて行う。
【0049】
例えば、有機発光層を形成する場合には、第1ノズル群326で赤色発光層、第2ノズル群327で緑色発光層、第3ノズル群328で青色発光層を成膜する。
【0050】
なお、上部電極は、例えばインジウムスズオキサイド(ITO)を使用した。今回は、有機EL素子として、上記構造を用いたが、電極に、電子輸送層、正孔輸送層、電子注入層、正孔注入層、電子阻止層、正孔阻止層、発光層を組み合わせた公知の構造を用いてもよい。
【0051】
このように形成された有機薄膜は、膜厚均一性のよい品質に優れた有機薄膜となる。したがって、本発明の薄膜形成装置により有機薄膜を形成した表示装置は表示品質に優れたものとなる。
【0052】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の薄膜形成装置によれば、被成膜基板状にマスクを載せる状態に配置することができるので、重力によるマスクのたわみは発生しなくなり、マスクに形成されている成膜パターンを高精度に転写した成膜ができる。また各ノズルの噴き出し口がスリット状に形成されていることから、さらに被成膜基板がステージもしくはローラによって、被成膜基板はスリット状の長手方向の噴き出し口に対して直交する方向に往復動可能になっていることから、成膜基板の幅方向(噴き出し口長手方向)に均一に成膜に必要な原料ガスが噴き出すことができるとともに、原料ガスを下方に噴き出すことができるので、噴き出し口内のガス分布への熱対流の影響を抑制することができる。このため、面内均一性の良好な有機薄膜を形成することができる。
【0053】
本発明の表示装置によれば、発光層に用いる有機薄膜が本発明の薄膜形成装置を用いて形成されるので、均一性のよい品質に優れた有機薄膜を有することができる。よって、表示品質に優れた表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜形成装置に係る第1実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明の薄膜形成装置に係る第2実施の形態を示す概略構成図である。
【図3】本発明の薄膜形成装置に係る第3実施の形態を示す概略構成図である。
【図4】従来の薄膜形成装置におけるマスクの問題点を説明する概略構成図である。
【図5】従来の技術の薄膜形成装置のノズルから噴き出される成膜原料ガスの分布を示す図である。
【符号の説明】
100…薄膜形成装置、110…チャンバ、120…ノズル、121…噴き出し口、130…ステージ
Claims (23)
- チャンバと、
被成膜基板を載置するもので前記チャンバ内底部側に往復動自在に設けられたステージと、
搬送ガスおよび成膜原料ガスを前記被成膜基板上に供給するもので前記チャンバ内上部の前記ステージに対向する位置にガス噴き出し口が設けられたノズルとを備え、
前記ノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されている
ことを特徴とする薄膜形成装置。 - 前記ステージは、前記チャンバ底面側でかつ前記ノズルのガス噴き出し口を前記ステージ面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向に往復動自在に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 前記被成膜基板上に成膜パターンが開口されたマスクが設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - チャンバと、
被成膜基板を載置するもので前記チャンバ内底部側に往復動自在に設けられたステージと、
搬送ガスおよび成膜原料ガスを前記被成膜基板上に供給するもので前記チャンバ内上部の前記ステージに対向する位置にガス噴き出し口が設けられた複数のノズルとを備え、
前記複数のノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されていて、
前記複数のノズルのうち少なくとも一つは搬送ガスを供給するノズルであり、前記搬送ガスを供給するノズル以外のノズルは成膜原料ガスを供給するノズルである
ことを特徴とする薄膜形成装置。 - 前記複数のノズルの噴き出し口は、各ノズルの噴き出し口から噴き出されるガスが前記ステージ上に載置される被成膜基板上に同一線状に供給される方向に向けられている
ことを特徴とする請求項4記載の薄膜形成装置。 - 前記複数のノズルのうち、前記搬送ガスを供給するノズルはその他のノズルの中央部に配置されている
ことを特徴とする請求項4記載の薄膜形成装置。 - 前記ステージは、前記チャンバ底面側でかつ前記複数のノズルのガス噴き出し口を前記ステージ面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向に往復動自在に設けられている
ことを特徴とする請求項4記載の薄膜形成装置。 - 前記被成膜基板上に成膜パターンが開口されたマスクが設けられている
ことを特徴とする請求項4記載の薄膜形成装置。 - チャンバと、
ベルト状の被成膜基板が巻かれているもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第1ローラと、
ベルト状の被成膜基板が巻き取られるもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第2ローラと、
搬送ガスと成膜原料ガスとを前記被処理基板上に供給するもので、前記チャンバ内上部の前記被成膜基板に対向する位置の複数箇所に設けられたノズルとを備え、
前記ノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されている
ことを特徴とする薄膜形成装置。 - 前記第1ローラおよび前記第2ローラによって搬送される被成膜基板の上方に、隔壁によって区画された複数の処理室が設置されていて、
前記各処理室には前記ノズルが配置されている
ことを特徴とする請求項9記載の薄膜形成装置。 - 前記被成膜基板上に成膜パターンが開口されたマスクが設けられている
ことを特徴とする請求項9記載の薄膜形成装置。 - 前記被成膜基板は、前記複数のノズルのガス噴き出し口を前記被成膜基板面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向に往復動自在もしくは一方向に移動自在に設けられている
ことを特徴とする請求項9記載の薄膜形成装置。 - 前記各ノズルの噴き出し口は、噴き出されたガスが前記被成膜基板上の同一線上に供給される方向に設けられている
ことを特徴とする請求項9記載の薄膜形成装置。 - チャンバと、
ベルト状の被成膜基板が巻かれているもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第1ローラと、
ベルト状の被成膜基板が巻き取られるもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第2ローラと、
搬送ガスと成膜原料ガスとを前記被処理基板上に供給するもので、前記チャンバ内上部の前記被成膜基板に対向する位置にガス噴き出し口が設けられた複数のノズルからなる複数のノズル群とを備え、
前記各ノズル群の各ノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されていて、
前記各ノズル群における前記各ノズルは、そのうちの少なくとも一つのノズルが搬送ガスを供給するノズルであり、前記搬送ガスを供給するノズル以外のノズルは成膜原料ガスを供給するノズルである
ことを特徴とする薄膜形成装置。 - 前記第1ローラおよび前記第2ローラによって搬送される被成膜基板の上方に、隔壁によって区画された複数の処理室が設置されていて、
前記各処理室には前記ノズル群の一つが配置されている
ことを特徴とする請求項14記載の薄膜形成装置。 - 前記被成膜基板上に成膜パターンが開口されたマスクが設けられている
ことを特徴とする請求項14記載の薄膜形成装置。 - 前記被成膜基板は、前記複数のノズルのガス噴き出し口を前記被成膜基板面に投影した投影像の長手方向に対して直交する方向に往復動自在もしくは一方向に移動自在に設けられている
ことを特徴とする請求項14記載の薄膜形成装置。 - 前記各ノズル群における各ノズルの噴き出し口は、噴き出されたガスが前記被成膜基板上の同一線上に供給される方向に設けられている
ことを特徴とする請求項14記載の薄膜形成装置。 - 前記複数のノズルのうち、前記搬送ガスを供給するノズルはその他のノズルの中央部に配置されている
ことを特徴とする請求項14記載の薄膜形成装置。 - 発光層を含む有機層を備えた表示装置であって、
前記有機層は薄膜形成装置により形成された有機薄膜からなり、
前記薄膜形成装置には、チャンバと、被成膜基板を載置するもので往復動自在にかつ前記チャンバ内底部側に設けられたステージと、搬送ガスおよび成膜原料ガスを前記被成膜基板上に供給するもので前記チャンバ内上部の前記ステージに対向する位置にガス噴き出し口が設けられたノズルとを備え、前記ノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されているものを用いる
ことを特徴とする表示装置。 - 発光層を含む有機層を備えた表示装置であって、
前記有機層は薄膜形成装置により形成された有機薄膜からなり、
前記薄膜形成装置には、チャンバと、被成膜基板を載置するもので往復動自在にかつ前記チャンバ内底部側に設けられたステージと、搬送ガスおよび成膜原料ガスを前記被成膜基板上に供給するもので前記チャンバ内上部の前記ステージに対向する位置にガス噴き出し口が設けられた複数のノズルとを備え、前記複数のノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されていて、前記複数のノズルのうち少なくとも一つは搬送ガスを供給するノズルからなり、前記搬送ガスを供給するノズル以外のノズルは成膜原料ガスを供給するノズルからなるものを用いる
ことを特徴とする表示装置。 - 発光層を含む有機層を備えた表示装置であって、
前記有機層は薄膜形成装置により形成された有機薄膜からなり、
前記薄膜形成装置には、チャンバと、ベルト状の被成膜基板が巻かれているもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第1ローラと、ベルト状の被成膜基板が巻き取られるもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第2ローラと、搬送ガスと成膜原料ガスとを前記被処理基板上に供給するもので、前記チャンバ内上部の前記被成膜基板に対向する位置の複数箇所に設けられたノズルとを備え、前記ノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されているものからなるものを用いる
ことを特徴とする表示装置。 - 発光層を含む有機層を備えた表示装置であって、
前記有機層は薄膜形成装置により形成された複数層の有機薄膜からなり、
前記薄膜形成装置には、チャンバと、ベルト状の被成膜基板が巻かれているもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第1ローラと、ベルト状の被成膜基板が巻き取られるもので前記チャンバ内底部側に設けた回動自在な第2ローラと、搬送ガスと成膜原料ガスとを前記被処理基板上に供給するもので、前記チャンバ内上部の前記被成膜基板に対向する位置にガス噴き出し口が設けられた複数のノズルからなる複数のノズル群とを備え、前記各ノズル群の各ノズルはガス噴き出し口がスリット状に形成されていて、前記各ノズル群における前記各ノズルは、そのうちの少なくとも一つのノズルが搬送ガスを供給するノズルからなり、前記搬送ガスを供給するノズル以外のノズルは成膜原料ガスを供給するノズルからなるものを用いる
ことを特徴とする表示装置。
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JP2003183897A JP2005019265A (ja) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | 薄膜形成装置および表示装置 |
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JP2003183897A JP2005019265A (ja) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | 薄膜形成装置および表示装置 |
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Cited By (1)
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JP2007070679A (ja) * | 2005-09-06 | 2007-03-22 | Tohoku Univ | 成膜装置、成膜装置系、成膜方法、及び電子機器または有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 |
-
2003
- 2003-06-27 JP JP2003183897A patent/JP2005019265A/ja active Pending
Cited By (2)
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US8383194B2 (en) | 2005-09-06 | 2013-02-26 | Tohoku University | Film forming apparatus, film forming system, film forming method, and method of manufacturing electronic device or organic electroluminescence element |
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