JP2004010989A - 薄膜形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板表面に効率よく原料を堆積させて有機薄膜が形成されるとともに、真空チャンバの内壁への原料付着が抑制される薄膜形成装置を提供する。
【解決手段】真空チャンバ11と、真空チャンバ11内に設けられた基板ホルダー12と、真空チャンバ11内にガスを供給するように配置されたガス供給手段13とを備えた薄膜形成装置であって、ガス供給手段13は、基板ホルダー12の基板装着面12aに向けて原料ガスを供給する原料ガス供給口21と、この原料ガス供給口21を囲む位置に配置され、ガス流壁形成用の不活性ガスを原料ガス流と略平行に供給する不活性ガス供給口22とを備えていることを特徴とする薄膜形成装置である。
【選択図】 図1
【解決手段】真空チャンバ11と、真空チャンバ11内に設けられた基板ホルダー12と、真空チャンバ11内にガスを供給するように配置されたガス供給手段13とを備えた薄膜形成装置であって、ガス供給手段13は、基板ホルダー12の基板装着面12aに向けて原料ガスを供給する原料ガス供給口21と、この原料ガス供給口21を囲む位置に配置され、ガス流壁形成用の不活性ガスを原料ガス流と略平行に供給する不活性ガス供給口22とを備えていることを特徴とする薄膜形成装置である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は薄膜形成装置に関するものであって、特に、真空チャンバ内で基板表面にキャリアガスとともに原料ガスを供給することにより有機薄膜を形成する有機気相堆積法に適用される薄膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機ELディスプレイ素子、有機半導体レーザーなどの低分子系有機EL発光素子用の有機薄膜は、一般的に真空蒸着法で成膜されている。
図4に示すように、真空蒸着法に用いられる真空蒸着装置は、真空チャンバ51と、真空チャンバ51内の底部に設けられた蒸着源52と、蒸着源52の上方に対向配置された基板ホルダー53とを備えている。
【0003】
このような装置を用いて、基板W表面に有機薄膜を形成するには、基板ホルダー53に表面を下方に向けた状態で基板Wを装着し、基板W表面を蒸着マスク(図示せず)で覆って、蒸着源52から有機原料を10−3〜10−4Paの高真空中で真空チャンバ51内に加熱蒸発させ、矢印Dで示すように、ある程度拡散した状態で基板W表面に有機原料を蒸着させる。
【0004】
一方、近年、有機薄膜を形成する装置として、有機気相堆積法(Organic Vapor Phase Deposition(OVPD))による有機気相堆積装置が提案されている(特表2001−523768号公報)。
有機気相堆積装置は、真空チャンバと、真空チャンバ内に設けられた基板ホルダーと、真空チャンバ内にガスを供給するように配置されたガス供給手段とを備えており、減圧雰囲気下の真空チャンバ内でキャリアガスとともに原料ガスを基板ホルダーに装着された基板表面に供給することで、有機薄膜を形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したような真空蒸着装置および有機気相堆積装置では、真空チャンバの内壁面に原料が付着することにより、有機薄膜を形成する際の基板表面への原料の堆積率が悪く、生産性の点で問題があった。
また、この内壁面への原料付着により、真空チャンバ内が汚染されるという問題も生じており、製品品質の点からも真空チャンバ内の汚染を防ぐために、メンテナンスを頻繁に行い管理する必要があった。
【0006】
したがって、基板表面に効率よく原料を堆積させて有機薄膜が形成されるとともに、真空チャンバの内壁への原料付着が抑制される薄膜形成装置が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するために、本発明の薄膜形成装置は、真空チャンバと、真空チャンバ内に設けられた基板ホルダーと、真空チャンバ内にガスを供給するように配置されたガス供給手段とを備えた薄膜形成装置であって、ガス供給手段は、基板ホルダーの基板装着面に向けて原料ガスを供給する第1のガス供給口と、第1のガス供給口を囲む位置に配置され、ガス流壁形成用のガスを原料ガス流と略平行に供給する第2のガス供給口とを備えていることを特徴としている。
【0008】
このような薄膜形成装置によれば、基板ホルダーの基板装着面に向けて原料ガスを供給する第1のガス供給口と、この第1のガス供給口を囲む位置に配置され、ガス流壁形成用のガスを原料ガス流と略平行に供給する第2のガス供給口とを備えていることから、原料ガス流の周囲にガス流壁が形成される。
これにより、このガス流壁に妨げられて、真空チャンバ内で原料ガスの拡散が抑制されるとともに、進行方向が制御されて基板表面に誘導されるため、基板表面に効率よく原料ガスを堆積させ、有機薄膜を形成することができる。
また、ガス流壁に妨げられて、真空チャンバの内壁への原料ガスの付着が抑制されることから、真空チャンバ内の汚染も抑制することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明の薄膜形成装置である有機気相堆積装置の一実施形態を説明するための概要構成図である。
この図に示す有機気相堆積装置は、減圧雰囲気下に維持した真空チャンバ11内で、基板Wを覆うようにマスク(図示せず)を配置し、このマスクを介して基板W上に所定パターンの有機薄膜の形成を行うものである。
有機気相堆積装置は真空チャンバ11と真空チャンバ11内に設けられた基板ホルダー12と、真空チャンバ11内にガスを供給するように配置されたガス供給手段13とを備えている。
【0010】
真空チャンバ11は、余分な原料ガスを排気するための排気口14から図示しない真空ポンプによって、その内部環境(例えば、減圧状態)が制御されるとともに、圧力計15によって真空チャンバ11内部の圧力が管理されている。
また、真空チャンバ11の外側には、例えばヒーター(図示せず)が設けられており、真空チャンバ11内で原料ガスが気相状態を維持できるように構成されている。
【0011】
また、真空チャンバ11内に設けられた基板ホルダー12は、基板装着面12aが水平状態に対して略垂直になるような状態で配置されており、基板装着面12aはマスクで覆われた状態の基板Wが装着されるように構成されている。
そして、基板ホルダー12の内部には、装着された基板Wを冷却するための冷却機構16が設けられている。
ここでは、基板ホルダー12を固定させた状態で用いることとするが、基板ホルダー12に回転機構やスライド機構が設けられていてもよい。
【0012】
また、本発明に特徴的なガス供給手段13は、原料ガス供給源31と、原料ガス供給源31に接続され、原料ガス供給口21(第1のガス供給口)を吹き出し口とする原料ガス供給管23と、不活性ガス供給源32と、不活性ガス供給口22(第2のガス供給口)を吹き出し口とする不活性ガス供給管24とを備えている。
【0013】
原料ガス供給源31には、基板W表面に有機薄膜を形成するための有機原料が貯留されており、原料ガス供給源31の外側には、有機原料を気化するためのヒーター17が設けられている。また、原料ガス供給源31には圧力計15が設けられており、内部の圧力が管理されている。
【0014】
この原料ガス供給源31には、不活性ガス供給源32に接続された配管18が挿入されており、不活性ガス供給源32にはキャリアガスまたはガス流壁形成用のガスとなる不活性ガスが貯留されている。
ここでは例えば、キャリアガスまたはガス流壁形成用のガスにN2、He、Ar等の不活性ガスが用いられることとするが、本発明はこれに限定されず、原料ガスと反応しないものであればよく、例えばH2等であってもよい。
【0015】
そして、この配管18からキャリアガスが原料ガス供給源31に導入され、原料ガスと混合される。
また配管18の周囲はヒーター17で覆われており、加熱されたキャリアガスが原料ガス供給源31に供給されるように構成されている。
さらに、配管18にはガス流量制御手段19が設けられており、キャリアガスの流量を調整することができる。
【0016】
また、原料ガス供給源31に接続された原料ガス供給管23は、その周囲がヒーター17で覆われており、原料ガス供給源31からキャリアガスと混合された原料ガスが気相状態を維持したまま、真空チャンバ11内に供給されるように構成されている。
原料ガス供給管23にもガス流量制御手段19が設けられており、キャリアガスと混合された原料ガスの流量を調整することができる。
【0017】
そして、原料ガス供給管23の吹き出し口である原料ガス供給口21は、真空チャンバ11内の基板ホルダー12の基板装着面12aに向けてキャリアガスとともに原料ガスを供給するように構成されている。
本実施形態では、例えば基板装着面12aに対して略垂直方向から原料ガスが供給されるように基板装着面12aに対向させて原料ガス供給口21が設けられることとする。
なお、ここでは、基板装着面12aに対して略垂直方向から原料ガスが供給されることとしたが、基板装着面12aに対して斜め方向から原料ガスが供給されるように原料ガス供給口21が設けられていてもよい。
【0018】
また、本実施形態では原料ガス供給口21が単一であることとしたが、本発明はこれに限定されることなく、複数の原料ガス供給口21を有していてもよい。この場合には、1本の原料ガス供給管23から複数の原料ガス供給口21に分岐されてもよく、複数の原料ガス供給管23の吹き出し口として構成されていてもよい。
【0019】
一方、不活性ガス供給管24は不活性ガス供給源32に接続されており、その吹き出し口である不活性ガス供給口22から真空チャンバ11内にガス流壁形成用の不活性ガスを供給する。
ここで、不活性ガス供給管24はヒーター17で覆われており、真空チャンバ11内で不活性ガス供給口22から供給される不活性ガスが原料ガス供給口21から供給される原料ガスと混ざった場合においても、原料ガスが気相状態を維持したまま、基板装着面12aに供給されるように構成されている。
また、不活性ガス供給管24にはガス流量制御手段19が設けられており、真空チャンバ11内に供給される不活性ガスの流量を調整することができる。
【0020】
そして、図1(b)に示すように、不活性ガス供給口22は、原料ガス供給口21よりも径が大きく、原料ガス供給口21を囲むように形成された二重構造となっており、基板装着面12aの外縁側に向けて原料ガス流(矢印A)と略平行にガス流壁形成用の不活性ガスを供給するように構成されている。
これにより、原料ガス流の周囲に不活性ガスのガス流壁(矢印B)が形成され、このガス流壁により、原料ガス流はその進行方向が制御され、真空チャンバ11内に拡散することなく、基板装着面12aに装着された基板W表面に誘導される。
【0021】
ここで、本実施形態では、不活性ガス供給口22が原料ガス供給口21を囲むように形成された二重構造となっていることから、基板装着面12aを底面とした不活性ガスのガス流壁が筒状に形成されるため、原料ガス流の進行方向を確実に制御することができるので好ましく、不活性ガスのガス流壁が基板装着面12aに装着された基板W外縁により近い位置に形成されるように構成されていれば、原料ガスをより確実に基板W表面に誘導できるのでさらに好ましい。
【0022】
このような有機気相堆積装置を用いて基板W表面に有機薄膜を形成する場合には、図1(a)に示すように、まず、固定された基板ホルダー12にマスク(図示せず)で覆われた基板Wを装着する。
【0023】
一方、不活性ガス供給源32に接続された配管18から、原料ガス供給源31に例えば不活性ガスからなるキャリアガスを導入し、ヒーター17によって気化された原料ガスと混合する。
そして、図1(b)に示すように、原料ガス供給管23(図1(a)参照)を通って、原料ガス供給口21から真空チャンバ11内にキャリアガスと混合された原料ガスが供給される。原料ガスは基板ホルダー12の基板装着面12aに装着された基板W表面に向けて、矢印Aに示す方向へ供給される。
【0024】
一方、例えば不活性ガスからなるガス流壁形成用のガスは不活性ガス供給源32(図1(a)参照)から不活性ガス供給管24(図1(a)参照)を通って、不活性ガス供給口22から真空チャンバ11内に供給される。
ここで、この不活性ガスは基板ホルダー12に基板装着面12aの外縁側に向けて、原料ガス流と略平行に矢印Bに示す方向へ流動する。この不活性ガスの流動により、原料ガスは基板装着面12aに装着された基板W表面に誘導され、基板W表面に堆積されて有機薄膜が形成される。
【0025】
なお、本実施形態では基板Wをマスク(図示せず)で覆った例について説明したが、本発明はマスクを装着せずに、基板W表面全域に有機薄膜を形成する場合にも適用可能である。
【0026】
このような有機気相堆積装置によれば、真空チャンバ11内にガスを供給するガス供給手段13が基板ホルダー12の基板装着面12aに向けて原料ガスを供給する原料ガス供給口21と、この原料ガス供給口21を囲む位置に配置され、ガス流壁形成用の不活性ガスを原料ガス流と略平行に供給する不活性ガス供給口22とを備えていることから原料ガス流の周囲に不活性ガスのガス流壁が形成される。
【0027】
これにより、原料ガス流は不活性ガスのガス流壁に妨げられて、真空チャンバ11内での拡散が抑制され、進行方向が制御されて基板W表面に誘導されることから、原料ガスを効率よく基板W表面に堆積させ、有機薄膜を形成することができるため、生産性に優れている。
また、不活性ガスのガス流壁に妨げられて、真空チャンバ11の内壁への原料ガスの付着が抑制されることから、真空チャンバ11内の汚染が抑制され、メンテナンスの回数を低減することが可能となる。
【0028】
特に、本実施形態においては、不活性ガス供給口22が原料ガス供給口21を囲む二重構造となっていることから、原料ガス流の周囲に基板装着面12aを底面とした不活性ガスのガス流壁が筒状に形成されるため、原料ガス流の進行方向をより確実に制御することができる。
【0029】
また、基板装着面12aに装着される基板Wに対して略垂直方向から原料ガスが供給されることから、真空蒸着法と比較して、シャドー効果が抑制され、マスクパターンをより正確に転写した有機薄膜を形成することができる。
なお、基板装着面12aに装着される基板Wに対して斜め方向から原料ガスが供給される場合には、基板ホルダー12に回転機構やスライド機構が設けられていれば、基板装着面12aを駆動させることでシャドー効果を防止できるのでより好ましい。
【0030】
なお、本実施形態では、不活性ガス供給口22が原料ガス供給口21を囲むように形成された二重構造となっているが、本発明はこれに限定されることなく、原料ガス流の周囲に不活性ガスのガス流壁が形成されれば、複数の不活性ガス供給口22が原料ガス供給口21を囲む位置に配置されていてもよい。
この場合、不活性ガス供給口22は原料ガス供給口21の全周囲を囲むように多数配置する、または、不活性ガス供給口22の形状を調整することで、原料ガス流の周囲に基板装着面12aを底面とした不活性ガスのガス流壁が筒状に形成されるように構成されていれば、不活性ガス供給口22が二重構造の場合と同様の効果を奏することができるため好ましい。
【0031】
例えば不活性ガス供給口22が原料ガス供給口21の図1(b)における図面上上下2ヶ所に配置された場合であっても、不活性ガス供給口22の形状を原料ガス供給口21の形状に沿った幅広な形状に調整することで不活性ガスのガス流壁が筒状に形成されるように構成されていてもよい。
また、ガス流壁は上記のような筒状に限定されず、原料ガス供給口21の図面上上下に配置された不活性ガス供給口22から、原料ガス流と略平行に不活性ガスが供給され、原料ガス流を上下から挟むようにガス流壁が形成されてもよく、図1(b)における原料ガス供給口21の手前と奥に配置され、原料ガス流を手前側と奥側から挟むようにガス流壁が形成されてもよい。
この場合は特に、基板装着面12aを上下方向または奥行き・手前方向にスライドさせた場合に有効である。
【0032】
(第2実施形態)
第1実施形態では、原料ガス供給口21が不活性ガス供給口22の内側に単一の流路で形成された例について説明したが、本実施形態では原料ガス供給口21が原料ガス供給源31に接続された原料ガス供給管23から段階的に分岐される例について説明する。
なお、原料ガス供給口21以外の構成は第1実施形態と同様であることとする。
【0033】
図2に本実施形態におけるガス供給手段13の要部拡大図を示す。
本実施形態におけるガス供給手段13は第1実施形態と同様に、基板ホルダー12の基板装着面12aに向けて原料ガスを供給する原料ガス供給口21と、この原料ガス供給口21を囲む位置に配置され、ガス流壁形成用の不活性ガスを原料ガスと略平行に供給する不活性ガス供給口22とを備えている。
【0034】
本実施形態における原料ガス供給口21は、ガスの進行方向(矢印A)に向かって複数段階で分割されたガス拡散室41を備えている。
具体的には、原料ガス供給源31に接続された原料ガス供給管23は1段目のガス拡散室41Aに接続されており、ガス拡散室41Aは2つの原料ガス供給口21Aを介してガスの進行方向に隣接された2段目のガス拡散室41B、41B’にそれぞれ接続される。
さらに、ガス拡散室41B、41B’は、それぞれ2つの原料ガス供給口21Bを介して、ガスの進行方向に隣接された3段目(最終段)のガス拡散室41C、41C’に接続される。
そして、ガス拡散室41C、41C’はガスの進行方向に原料ガス供給口21Cをそれぞれ3つずつ有しており、これら6つの原料ガス供給口21Cから、キャリアガスとともに原料ガスが真空チャンバ11内に供給される。
【0035】
なお、ガス拡散室41および原料ガス供給口21の数は上記に限定されるものではなく、その分岐の形状も供給する原料ガスおよびキャリアガスが十分に混合され、拡散されるような形状であればよい。
【0036】
このような有機気相堆積装置によれば、基板ホルダー12の基板装着面12aに向けてキャリアガスとともに原料ガスを供給する原料ガス供給口21と、この原料ガス供給口21を囲む位置に配置され、ガス流壁形成用の不活性ガスを原料ガス流と略平行に供給する不活性ガス供給口22とを備えていることから、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0037】
また、複数のガス拡散室41を経由して複数の原料ガス供給口21Cから真空チャンバ11内に原料ガスが供給されるため、原料ガス供給管23から直接原料ガスを供給するよりも、原料ガスをより拡散させた状態で、真空チャンバ11内に供給することが可能である。
さらに、上記のような原料ガス供給口21の形状であれば、原料ガスが複数段階のガス拡散室41に強制的に分配されるため、原料ガス供給管23から一段階で複数の原料ガス供給口21に分岐された場合のように、真空ポンプにより最短流路となるようにガスの流動が誘導され、各原料ガス供給口21への原料ガスの分配が不均一になることがなく、原料ガスを十分に拡散させて供給することができる。
したがって、より均一な膜厚の有機薄膜を形成することができ、大画面でも輝度むらのない有機発光素子層を形成することが可能である。
【0038】
(第3実施形態)
第1実施形態ではガス供給手段13が単一の原料ガス供給口21を備えた例について説明したが、本実施形態では複数の原料ガス供給口21を備えており、これに対応した複数の原料ガス供給管23を備えた例について説明する。
【0039】
図3(a)に本実施形態における有機気相堆積装置の要部拡大図を示す。
図3(a)に示すように、ガス供給手段13は、基板ホルダー12側に向けてガスを供給するように配置されており、基板ホルダー12の基板装着面12aに向けて原料ガスを供給する原料ガス供給口21と、この原料ガス供給口21を囲む位置に配置されガス流壁形成用のガスを原料ガス流と略平行に供給する不活性ガス供給口22とを備えている。
【0040】
本実施形態では、原料ガス供給口21は例えば5つの原料ガス供給口21a〜21eに分割されており、原料ガス供給口21a〜21eは各々原料ガス供給管23a〜23eの吹き出し口となっている。
また、異なる原料が貯留された原料ガス供給源31A、31Bを有しており、原料ガス供給管23a、23c、23eは原料ガス供給源31Aに、原料ガス供給管23b、23dは原料ガス供給源31Bにそれぞれ接続されていることとする。
ここでは、原料ガス供給源31A、31Bにそれぞれ異なる原料が貯留されていることとするが、本発明はこれに限定されず、同一原料が貯留されていてもよい。
【0041】
また、本実施形態では、複数の原料ガス供給管23a〜23eがガス供給源31A、31Bにそれぞれ接続されていることとするが、原料ガス供給管23a〜23eにそれぞれに対応させて、原料ガス供給源31を複数設けてもよい。
【0042】
原料ガス供給管23a〜23eには、それぞれ独立したガス流量制御手段(図示せず)が設けられており、ガス流量制御手段を作動させることによって、ガスの流量を調整するだけでなく、流量をゼロにすることもできる。
したがって、原料ガス供給管23a〜23eに異なる原料ガスを導入する場合には、原料ガスの種類を切り換えることも可能である。
【0043】
このような有機気相堆積装置を用いて基板W表面に有機薄膜を形成する場合には、まず、固定された基板ホルダー12にマスク(図示せず)で覆われた基板Wを装着する。
【0044】
一方、不活性ガス供給源32に接続された配管18から、原料ガス供給源31A、31Bにキャリアガスを導入し、ヒーター17によって気化された原料ガスと混合する。
そして、図3(b)に示すようにガス供給源31A(図3(a)参照)からキャリアガスとともに原料ガスAが原料ガス供給口21a、21c、21eから矢印A’に示す方向へ供給される。
また、ガス供給源31B(図3(a)参照)からキャリアガスとともに原料ガスBが原料ガス供給口21b、21dから矢印B’に示す方向へ供給される。
【0045】
一方、ガス流壁形成用の不活性ガスは不活性ガス供給源32から不活性ガス供給管24を通って、不活性ガス供給口22から真空チャンバ11内に供給される(図1(a)参照)。
不活性ガスは基板ホルダー12に基板装着面12aの外縁側に向けて、原料ガス流と略平行に矢印C’に示す方向へ流動する。これにより原料ガス流の周囲に不活性ガスのガス流壁が形成されるため、原料ガスA、Bは基板W表面に誘導され、基板W表面に堆積されて、有機薄膜が形成される。
【0046】
このような有機気相堆積装置によれば、基板ホルダー12に基板装着面12aに向けて原料ガスを供給する原料ガス供給口21と、この原料ガス供給口21を囲む位置に配置され、ガス流壁形成様の不活性ガスを原料ガス流と略平行に供給する不活性ガス供給口22とを備えていることから第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、ガス供給手段13が複数の原料ガス供給口21を有しており、原料ガス供給口21a、21c、21eからは原料ガスAが供給され、原料ガス供給口21b、21dからは原料ガスBが導入されることから、原料ガスBをドーピング材料とした場合、基板W表面に異種原料がドーピングされた有機薄膜を形成することができる。
【0047】
また、原料ガス供給口21a〜21eを吹き出し口とする原料ガス供給管23a〜23eにそれぞれ独立したガス流量制御手段を有していることから、例えば原料ガス供給管23に同一の原料ガスを導入した場合において、膜厚の薄い領域に対応した原料ガス供給口21のガス流量を増大させる、または、膜厚の厚い領域に対応した原料ガス供給口21のガス流量を低減させることで、有機薄膜の膜厚を調整することが可能である。
【0048】
したがって、基板Wを固定した状態であっても、有機薄膜の膜厚を均一に形成することができるため、基板ホルダー12に回転機構やスライド機構を設けなくても、低コストで良質な有機薄膜を形成することができ、大画面でも輝度むらのない有機発光素子層を形成することが可能である。
【0049】
【発明の効果】
このような薄膜形成装置によれば、基板ホルダーの基板装着面に向けて原料ガスを供給する第1のガス供給口と、この第1のガス供給口を囲む位置に配置され、ガス流壁形成用のガスを原料ガス流と略平行に供給する第2のガス供給口とを有していることから、原料ガス流の周囲を覆うガス流壁に妨げられて真空チャンバ内への原料ガスの拡散が抑制されるとともに、原料ガスの進行方向が制御されて基板表面に誘導されるため、効率よく有機薄膜を形成することができる。
また、このガス流壁に妨げられて、真空チャンバの内壁への原料ガスの付着が抑制されるため、真空チャンバの汚染が抑制され、メンテナンスの回数を低減させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における薄膜形成装置を説明するための概略構成図(a)と、要部拡大図(b)である。
【図2】第2実施形態における薄膜形成装置の要部拡大図である。
【図3】第3実施形態における薄膜形成装置を説明するための概略構成図(a)と、要部拡大図(b)である。
【図4】従来の技術における真空蒸着装置を説明するための概略構成図である。
【符号の説明】
11…真空チャンバ、12…基板ホルダー、12a…基板装着面、13…ガス供給手段、21…原料ガス供給口(第1のガス供給口)、22…第2のガス供給口(第2のガス供給口)
【発明の属する技術分野】
本発明は薄膜形成装置に関するものであって、特に、真空チャンバ内で基板表面にキャリアガスとともに原料ガスを供給することにより有機薄膜を形成する有機気相堆積法に適用される薄膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機ELディスプレイ素子、有機半導体レーザーなどの低分子系有機EL発光素子用の有機薄膜は、一般的に真空蒸着法で成膜されている。
図4に示すように、真空蒸着法に用いられる真空蒸着装置は、真空チャンバ51と、真空チャンバ51内の底部に設けられた蒸着源52と、蒸着源52の上方に対向配置された基板ホルダー53とを備えている。
【0003】
このような装置を用いて、基板W表面に有機薄膜を形成するには、基板ホルダー53に表面を下方に向けた状態で基板Wを装着し、基板W表面を蒸着マスク(図示せず)で覆って、蒸着源52から有機原料を10−3〜10−4Paの高真空中で真空チャンバ51内に加熱蒸発させ、矢印Dで示すように、ある程度拡散した状態で基板W表面に有機原料を蒸着させる。
【0004】
一方、近年、有機薄膜を形成する装置として、有機気相堆積法(Organic Vapor Phase Deposition(OVPD))による有機気相堆積装置が提案されている(特表2001−523768号公報)。
有機気相堆積装置は、真空チャンバと、真空チャンバ内に設けられた基板ホルダーと、真空チャンバ内にガスを供給するように配置されたガス供給手段とを備えており、減圧雰囲気下の真空チャンバ内でキャリアガスとともに原料ガスを基板ホルダーに装着された基板表面に供給することで、有機薄膜を形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したような真空蒸着装置および有機気相堆積装置では、真空チャンバの内壁面に原料が付着することにより、有機薄膜を形成する際の基板表面への原料の堆積率が悪く、生産性の点で問題があった。
また、この内壁面への原料付着により、真空チャンバ内が汚染されるという問題も生じており、製品品質の点からも真空チャンバ内の汚染を防ぐために、メンテナンスを頻繁に行い管理する必要があった。
【0006】
したがって、基板表面に効率よく原料を堆積させて有機薄膜が形成されるとともに、真空チャンバの内壁への原料付着が抑制される薄膜形成装置が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するために、本発明の薄膜形成装置は、真空チャンバと、真空チャンバ内に設けられた基板ホルダーと、真空チャンバ内にガスを供給するように配置されたガス供給手段とを備えた薄膜形成装置であって、ガス供給手段は、基板ホルダーの基板装着面に向けて原料ガスを供給する第1のガス供給口と、第1のガス供給口を囲む位置に配置され、ガス流壁形成用のガスを原料ガス流と略平行に供給する第2のガス供給口とを備えていることを特徴としている。
【0008】
このような薄膜形成装置によれば、基板ホルダーの基板装着面に向けて原料ガスを供給する第1のガス供給口と、この第1のガス供給口を囲む位置に配置され、ガス流壁形成用のガスを原料ガス流と略平行に供給する第2のガス供給口とを備えていることから、原料ガス流の周囲にガス流壁が形成される。
これにより、このガス流壁に妨げられて、真空チャンバ内で原料ガスの拡散が抑制されるとともに、進行方向が制御されて基板表面に誘導されるため、基板表面に効率よく原料ガスを堆積させ、有機薄膜を形成することができる。
また、ガス流壁に妨げられて、真空チャンバの内壁への原料ガスの付着が抑制されることから、真空チャンバ内の汚染も抑制することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明の薄膜形成装置である有機気相堆積装置の一実施形態を説明するための概要構成図である。
この図に示す有機気相堆積装置は、減圧雰囲気下に維持した真空チャンバ11内で、基板Wを覆うようにマスク(図示せず)を配置し、このマスクを介して基板W上に所定パターンの有機薄膜の形成を行うものである。
有機気相堆積装置は真空チャンバ11と真空チャンバ11内に設けられた基板ホルダー12と、真空チャンバ11内にガスを供給するように配置されたガス供給手段13とを備えている。
【0010】
真空チャンバ11は、余分な原料ガスを排気するための排気口14から図示しない真空ポンプによって、その内部環境(例えば、減圧状態)が制御されるとともに、圧力計15によって真空チャンバ11内部の圧力が管理されている。
また、真空チャンバ11の外側には、例えばヒーター(図示せず)が設けられており、真空チャンバ11内で原料ガスが気相状態を維持できるように構成されている。
【0011】
また、真空チャンバ11内に設けられた基板ホルダー12は、基板装着面12aが水平状態に対して略垂直になるような状態で配置されており、基板装着面12aはマスクで覆われた状態の基板Wが装着されるように構成されている。
そして、基板ホルダー12の内部には、装着された基板Wを冷却するための冷却機構16が設けられている。
ここでは、基板ホルダー12を固定させた状態で用いることとするが、基板ホルダー12に回転機構やスライド機構が設けられていてもよい。
【0012】
また、本発明に特徴的なガス供給手段13は、原料ガス供給源31と、原料ガス供給源31に接続され、原料ガス供給口21(第1のガス供給口)を吹き出し口とする原料ガス供給管23と、不活性ガス供給源32と、不活性ガス供給口22(第2のガス供給口)を吹き出し口とする不活性ガス供給管24とを備えている。
【0013】
原料ガス供給源31には、基板W表面に有機薄膜を形成するための有機原料が貯留されており、原料ガス供給源31の外側には、有機原料を気化するためのヒーター17が設けられている。また、原料ガス供給源31には圧力計15が設けられており、内部の圧力が管理されている。
【0014】
この原料ガス供給源31には、不活性ガス供給源32に接続された配管18が挿入されており、不活性ガス供給源32にはキャリアガスまたはガス流壁形成用のガスとなる不活性ガスが貯留されている。
ここでは例えば、キャリアガスまたはガス流壁形成用のガスにN2、He、Ar等の不活性ガスが用いられることとするが、本発明はこれに限定されず、原料ガスと反応しないものであればよく、例えばH2等であってもよい。
【0015】
そして、この配管18からキャリアガスが原料ガス供給源31に導入され、原料ガスと混合される。
また配管18の周囲はヒーター17で覆われており、加熱されたキャリアガスが原料ガス供給源31に供給されるように構成されている。
さらに、配管18にはガス流量制御手段19が設けられており、キャリアガスの流量を調整することができる。
【0016】
また、原料ガス供給源31に接続された原料ガス供給管23は、その周囲がヒーター17で覆われており、原料ガス供給源31からキャリアガスと混合された原料ガスが気相状態を維持したまま、真空チャンバ11内に供給されるように構成されている。
原料ガス供給管23にもガス流量制御手段19が設けられており、キャリアガスと混合された原料ガスの流量を調整することができる。
【0017】
そして、原料ガス供給管23の吹き出し口である原料ガス供給口21は、真空チャンバ11内の基板ホルダー12の基板装着面12aに向けてキャリアガスとともに原料ガスを供給するように構成されている。
本実施形態では、例えば基板装着面12aに対して略垂直方向から原料ガスが供給されるように基板装着面12aに対向させて原料ガス供給口21が設けられることとする。
なお、ここでは、基板装着面12aに対して略垂直方向から原料ガスが供給されることとしたが、基板装着面12aに対して斜め方向から原料ガスが供給されるように原料ガス供給口21が設けられていてもよい。
【0018】
また、本実施形態では原料ガス供給口21が単一であることとしたが、本発明はこれに限定されることなく、複数の原料ガス供給口21を有していてもよい。この場合には、1本の原料ガス供給管23から複数の原料ガス供給口21に分岐されてもよく、複数の原料ガス供給管23の吹き出し口として構成されていてもよい。
【0019】
一方、不活性ガス供給管24は不活性ガス供給源32に接続されており、その吹き出し口である不活性ガス供給口22から真空チャンバ11内にガス流壁形成用の不活性ガスを供給する。
ここで、不活性ガス供給管24はヒーター17で覆われており、真空チャンバ11内で不活性ガス供給口22から供給される不活性ガスが原料ガス供給口21から供給される原料ガスと混ざった場合においても、原料ガスが気相状態を維持したまま、基板装着面12aに供給されるように構成されている。
また、不活性ガス供給管24にはガス流量制御手段19が設けられており、真空チャンバ11内に供給される不活性ガスの流量を調整することができる。
【0020】
そして、図1(b)に示すように、不活性ガス供給口22は、原料ガス供給口21よりも径が大きく、原料ガス供給口21を囲むように形成された二重構造となっており、基板装着面12aの外縁側に向けて原料ガス流(矢印A)と略平行にガス流壁形成用の不活性ガスを供給するように構成されている。
これにより、原料ガス流の周囲に不活性ガスのガス流壁(矢印B)が形成され、このガス流壁により、原料ガス流はその進行方向が制御され、真空チャンバ11内に拡散することなく、基板装着面12aに装着された基板W表面に誘導される。
【0021】
ここで、本実施形態では、不活性ガス供給口22が原料ガス供給口21を囲むように形成された二重構造となっていることから、基板装着面12aを底面とした不活性ガスのガス流壁が筒状に形成されるため、原料ガス流の進行方向を確実に制御することができるので好ましく、不活性ガスのガス流壁が基板装着面12aに装着された基板W外縁により近い位置に形成されるように構成されていれば、原料ガスをより確実に基板W表面に誘導できるのでさらに好ましい。
【0022】
このような有機気相堆積装置を用いて基板W表面に有機薄膜を形成する場合には、図1(a)に示すように、まず、固定された基板ホルダー12にマスク(図示せず)で覆われた基板Wを装着する。
【0023】
一方、不活性ガス供給源32に接続された配管18から、原料ガス供給源31に例えば不活性ガスからなるキャリアガスを導入し、ヒーター17によって気化された原料ガスと混合する。
そして、図1(b)に示すように、原料ガス供給管23(図1(a)参照)を通って、原料ガス供給口21から真空チャンバ11内にキャリアガスと混合された原料ガスが供給される。原料ガスは基板ホルダー12の基板装着面12aに装着された基板W表面に向けて、矢印Aに示す方向へ供給される。
【0024】
一方、例えば不活性ガスからなるガス流壁形成用のガスは不活性ガス供給源32(図1(a)参照)から不活性ガス供給管24(図1(a)参照)を通って、不活性ガス供給口22から真空チャンバ11内に供給される。
ここで、この不活性ガスは基板ホルダー12に基板装着面12aの外縁側に向けて、原料ガス流と略平行に矢印Bに示す方向へ流動する。この不活性ガスの流動により、原料ガスは基板装着面12aに装着された基板W表面に誘導され、基板W表面に堆積されて有機薄膜が形成される。
【0025】
なお、本実施形態では基板Wをマスク(図示せず)で覆った例について説明したが、本発明はマスクを装着せずに、基板W表面全域に有機薄膜を形成する場合にも適用可能である。
【0026】
このような有機気相堆積装置によれば、真空チャンバ11内にガスを供給するガス供給手段13が基板ホルダー12の基板装着面12aに向けて原料ガスを供給する原料ガス供給口21と、この原料ガス供給口21を囲む位置に配置され、ガス流壁形成用の不活性ガスを原料ガス流と略平行に供給する不活性ガス供給口22とを備えていることから原料ガス流の周囲に不活性ガスのガス流壁が形成される。
【0027】
これにより、原料ガス流は不活性ガスのガス流壁に妨げられて、真空チャンバ11内での拡散が抑制され、進行方向が制御されて基板W表面に誘導されることから、原料ガスを効率よく基板W表面に堆積させ、有機薄膜を形成することができるため、生産性に優れている。
また、不活性ガスのガス流壁に妨げられて、真空チャンバ11の内壁への原料ガスの付着が抑制されることから、真空チャンバ11内の汚染が抑制され、メンテナンスの回数を低減することが可能となる。
【0028】
特に、本実施形態においては、不活性ガス供給口22が原料ガス供給口21を囲む二重構造となっていることから、原料ガス流の周囲に基板装着面12aを底面とした不活性ガスのガス流壁が筒状に形成されるため、原料ガス流の進行方向をより確実に制御することができる。
【0029】
また、基板装着面12aに装着される基板Wに対して略垂直方向から原料ガスが供給されることから、真空蒸着法と比較して、シャドー効果が抑制され、マスクパターンをより正確に転写した有機薄膜を形成することができる。
なお、基板装着面12aに装着される基板Wに対して斜め方向から原料ガスが供給される場合には、基板ホルダー12に回転機構やスライド機構が設けられていれば、基板装着面12aを駆動させることでシャドー効果を防止できるのでより好ましい。
【0030】
なお、本実施形態では、不活性ガス供給口22が原料ガス供給口21を囲むように形成された二重構造となっているが、本発明はこれに限定されることなく、原料ガス流の周囲に不活性ガスのガス流壁が形成されれば、複数の不活性ガス供給口22が原料ガス供給口21を囲む位置に配置されていてもよい。
この場合、不活性ガス供給口22は原料ガス供給口21の全周囲を囲むように多数配置する、または、不活性ガス供給口22の形状を調整することで、原料ガス流の周囲に基板装着面12aを底面とした不活性ガスのガス流壁が筒状に形成されるように構成されていれば、不活性ガス供給口22が二重構造の場合と同様の効果を奏することができるため好ましい。
【0031】
例えば不活性ガス供給口22が原料ガス供給口21の図1(b)における図面上上下2ヶ所に配置された場合であっても、不活性ガス供給口22の形状を原料ガス供給口21の形状に沿った幅広な形状に調整することで不活性ガスのガス流壁が筒状に形成されるように構成されていてもよい。
また、ガス流壁は上記のような筒状に限定されず、原料ガス供給口21の図面上上下に配置された不活性ガス供給口22から、原料ガス流と略平行に不活性ガスが供給され、原料ガス流を上下から挟むようにガス流壁が形成されてもよく、図1(b)における原料ガス供給口21の手前と奥に配置され、原料ガス流を手前側と奥側から挟むようにガス流壁が形成されてもよい。
この場合は特に、基板装着面12aを上下方向または奥行き・手前方向にスライドさせた場合に有効である。
【0032】
(第2実施形態)
第1実施形態では、原料ガス供給口21が不活性ガス供給口22の内側に単一の流路で形成された例について説明したが、本実施形態では原料ガス供給口21が原料ガス供給源31に接続された原料ガス供給管23から段階的に分岐される例について説明する。
なお、原料ガス供給口21以外の構成は第1実施形態と同様であることとする。
【0033】
図2に本実施形態におけるガス供給手段13の要部拡大図を示す。
本実施形態におけるガス供給手段13は第1実施形態と同様に、基板ホルダー12の基板装着面12aに向けて原料ガスを供給する原料ガス供給口21と、この原料ガス供給口21を囲む位置に配置され、ガス流壁形成用の不活性ガスを原料ガスと略平行に供給する不活性ガス供給口22とを備えている。
【0034】
本実施形態における原料ガス供給口21は、ガスの進行方向(矢印A)に向かって複数段階で分割されたガス拡散室41を備えている。
具体的には、原料ガス供給源31に接続された原料ガス供給管23は1段目のガス拡散室41Aに接続されており、ガス拡散室41Aは2つの原料ガス供給口21Aを介してガスの進行方向に隣接された2段目のガス拡散室41B、41B’にそれぞれ接続される。
さらに、ガス拡散室41B、41B’は、それぞれ2つの原料ガス供給口21Bを介して、ガスの進行方向に隣接された3段目(最終段)のガス拡散室41C、41C’に接続される。
そして、ガス拡散室41C、41C’はガスの進行方向に原料ガス供給口21Cをそれぞれ3つずつ有しており、これら6つの原料ガス供給口21Cから、キャリアガスとともに原料ガスが真空チャンバ11内に供給される。
【0035】
なお、ガス拡散室41および原料ガス供給口21の数は上記に限定されるものではなく、その分岐の形状も供給する原料ガスおよびキャリアガスが十分に混合され、拡散されるような形状であればよい。
【0036】
このような有機気相堆積装置によれば、基板ホルダー12の基板装着面12aに向けてキャリアガスとともに原料ガスを供給する原料ガス供給口21と、この原料ガス供給口21を囲む位置に配置され、ガス流壁形成用の不活性ガスを原料ガス流と略平行に供給する不活性ガス供給口22とを備えていることから、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0037】
また、複数のガス拡散室41を経由して複数の原料ガス供給口21Cから真空チャンバ11内に原料ガスが供給されるため、原料ガス供給管23から直接原料ガスを供給するよりも、原料ガスをより拡散させた状態で、真空チャンバ11内に供給することが可能である。
さらに、上記のような原料ガス供給口21の形状であれば、原料ガスが複数段階のガス拡散室41に強制的に分配されるため、原料ガス供給管23から一段階で複数の原料ガス供給口21に分岐された場合のように、真空ポンプにより最短流路となるようにガスの流動が誘導され、各原料ガス供給口21への原料ガスの分配が不均一になることがなく、原料ガスを十分に拡散させて供給することができる。
したがって、より均一な膜厚の有機薄膜を形成することができ、大画面でも輝度むらのない有機発光素子層を形成することが可能である。
【0038】
(第3実施形態)
第1実施形態ではガス供給手段13が単一の原料ガス供給口21を備えた例について説明したが、本実施形態では複数の原料ガス供給口21を備えており、これに対応した複数の原料ガス供給管23を備えた例について説明する。
【0039】
図3(a)に本実施形態における有機気相堆積装置の要部拡大図を示す。
図3(a)に示すように、ガス供給手段13は、基板ホルダー12側に向けてガスを供給するように配置されており、基板ホルダー12の基板装着面12aに向けて原料ガスを供給する原料ガス供給口21と、この原料ガス供給口21を囲む位置に配置されガス流壁形成用のガスを原料ガス流と略平行に供給する不活性ガス供給口22とを備えている。
【0040】
本実施形態では、原料ガス供給口21は例えば5つの原料ガス供給口21a〜21eに分割されており、原料ガス供給口21a〜21eは各々原料ガス供給管23a〜23eの吹き出し口となっている。
また、異なる原料が貯留された原料ガス供給源31A、31Bを有しており、原料ガス供給管23a、23c、23eは原料ガス供給源31Aに、原料ガス供給管23b、23dは原料ガス供給源31Bにそれぞれ接続されていることとする。
ここでは、原料ガス供給源31A、31Bにそれぞれ異なる原料が貯留されていることとするが、本発明はこれに限定されず、同一原料が貯留されていてもよい。
【0041】
また、本実施形態では、複数の原料ガス供給管23a〜23eがガス供給源31A、31Bにそれぞれ接続されていることとするが、原料ガス供給管23a〜23eにそれぞれに対応させて、原料ガス供給源31を複数設けてもよい。
【0042】
原料ガス供給管23a〜23eには、それぞれ独立したガス流量制御手段(図示せず)が設けられており、ガス流量制御手段を作動させることによって、ガスの流量を調整するだけでなく、流量をゼロにすることもできる。
したがって、原料ガス供給管23a〜23eに異なる原料ガスを導入する場合には、原料ガスの種類を切り換えることも可能である。
【0043】
このような有機気相堆積装置を用いて基板W表面に有機薄膜を形成する場合には、まず、固定された基板ホルダー12にマスク(図示せず)で覆われた基板Wを装着する。
【0044】
一方、不活性ガス供給源32に接続された配管18から、原料ガス供給源31A、31Bにキャリアガスを導入し、ヒーター17によって気化された原料ガスと混合する。
そして、図3(b)に示すようにガス供給源31A(図3(a)参照)からキャリアガスとともに原料ガスAが原料ガス供給口21a、21c、21eから矢印A’に示す方向へ供給される。
また、ガス供給源31B(図3(a)参照)からキャリアガスとともに原料ガスBが原料ガス供給口21b、21dから矢印B’に示す方向へ供給される。
【0045】
一方、ガス流壁形成用の不活性ガスは不活性ガス供給源32から不活性ガス供給管24を通って、不活性ガス供給口22から真空チャンバ11内に供給される(図1(a)参照)。
不活性ガスは基板ホルダー12に基板装着面12aの外縁側に向けて、原料ガス流と略平行に矢印C’に示す方向へ流動する。これにより原料ガス流の周囲に不活性ガスのガス流壁が形成されるため、原料ガスA、Bは基板W表面に誘導され、基板W表面に堆積されて、有機薄膜が形成される。
【0046】
このような有機気相堆積装置によれば、基板ホルダー12に基板装着面12aに向けて原料ガスを供給する原料ガス供給口21と、この原料ガス供給口21を囲む位置に配置され、ガス流壁形成様の不活性ガスを原料ガス流と略平行に供給する不活性ガス供給口22とを備えていることから第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、ガス供給手段13が複数の原料ガス供給口21を有しており、原料ガス供給口21a、21c、21eからは原料ガスAが供給され、原料ガス供給口21b、21dからは原料ガスBが導入されることから、原料ガスBをドーピング材料とした場合、基板W表面に異種原料がドーピングされた有機薄膜を形成することができる。
【0047】
また、原料ガス供給口21a〜21eを吹き出し口とする原料ガス供給管23a〜23eにそれぞれ独立したガス流量制御手段を有していることから、例えば原料ガス供給管23に同一の原料ガスを導入した場合において、膜厚の薄い領域に対応した原料ガス供給口21のガス流量を増大させる、または、膜厚の厚い領域に対応した原料ガス供給口21のガス流量を低減させることで、有機薄膜の膜厚を調整することが可能である。
【0048】
したがって、基板Wを固定した状態であっても、有機薄膜の膜厚を均一に形成することができるため、基板ホルダー12に回転機構やスライド機構を設けなくても、低コストで良質な有機薄膜を形成することができ、大画面でも輝度むらのない有機発光素子層を形成することが可能である。
【0049】
【発明の効果】
このような薄膜形成装置によれば、基板ホルダーの基板装着面に向けて原料ガスを供給する第1のガス供給口と、この第1のガス供給口を囲む位置に配置され、ガス流壁形成用のガスを原料ガス流と略平行に供給する第2のガス供給口とを有していることから、原料ガス流の周囲を覆うガス流壁に妨げられて真空チャンバ内への原料ガスの拡散が抑制されるとともに、原料ガスの進行方向が制御されて基板表面に誘導されるため、効率よく有機薄膜を形成することができる。
また、このガス流壁に妨げられて、真空チャンバの内壁への原料ガスの付着が抑制されるため、真空チャンバの汚染が抑制され、メンテナンスの回数を低減させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における薄膜形成装置を説明するための概略構成図(a)と、要部拡大図(b)である。
【図2】第2実施形態における薄膜形成装置の要部拡大図である。
【図3】第3実施形態における薄膜形成装置を説明するための概略構成図(a)と、要部拡大図(b)である。
【図4】従来の技術における真空蒸着装置を説明するための概略構成図である。
【符号の説明】
11…真空チャンバ、12…基板ホルダー、12a…基板装着面、13…ガス供給手段、21…原料ガス供給口(第1のガス供給口)、22…第2のガス供給口(第2のガス供給口)
Claims (5)
- 真空チャンバと、前記真空チャンバ内に設けられた基板ホルダーと、前記真空チャンバ内にガスを供給するように配置されたガス供給手段とを備えた薄膜形成装置であって、
前記ガス供給手段は、前記基板ホルダーの基板装着面に向けて原料ガスを供給する第1のガス供給口と、
前記第1のガス供給口を囲む位置に配置され、ガス流壁形成用のガスを原料ガス流と略平行に供給する第2のガス供給口とを備えている
ことを特徴とする薄膜形成装置。 - 前記ガス供給手段が複数の前記第1のガス供給口を備えている
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 前記ガス供給手段が複数の前記第2のガス供給口を備えている
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 前記複数の第1のガス供給口から異なる原料ガスが供給される
ことを特徴とする請求項2記載の薄膜形成装置。 - 前記複数の第1のガス供給口から単一の原料ガスが供給される
ことを特徴とする請求項2記載の薄膜形成装置。
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2002
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