JP2004143394A - 洗剤粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐ケーキング性が著しく改善され、且つ溶解性、表面改質剤の付着性にも優れた洗剤粒子、その製法、並びに該洗剤粒子に使用される下地処理用微粉体分散液を提供すること。
【解決手段】ベース洗剤粒子表面を、バインダーに下地処理用微粉体を分散させた下地処理用微粉体分散液を用いて処理し、ベース洗剤粒子表面に下地処理用微粉体を含有する下地層を形成させた後に、表面改質剤により表面被覆されてなる洗剤粒子、ベース洗剤粒子表面を、バインダーを分散媒とする下地処理用微粉体分散液を用いて処理して、ベース洗剤粒子表面に下地処理用微粉体を含有する下地層を形成させる工程、次いで表面改質剤により表面被覆する工程からなることを特徴とする洗剤粒子の製法、並びにバインダーに下地処理用微粉体が分散されてなる下地処理用微粉体分散液。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗剤粒子、その製法並びに該洗剤粒子の製造に使用される下地処理用微粉体分散液に関する。さらに詳しくは、バインダーに下地処理用微粉体を懸濁した分散液を用いてベース洗剤粒子表面を下地処理し、ベース洗剤粒子表面の一部、又は全体に微粉体を含有する下地層を形成させた後に表面改質剤により表面被覆された洗剤粒子、その製法並びに該洗剤粒子の製造に使用される下地処理用微粉体分散液に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉末洗剤は、長期間の保存において洗剤粒子同士が結合し、固化状態になるケーキングを起こすが、その原因は、保存(保管)温度と洗剤粒子が保存中に水分や炭酸ガス等の外的な成分を吸収することが主たる要因となっている。水分の吸収は、水分が洗剤粒子間の液架橋をしたり、洗剤粒子表面の成分を一部溶解することにより洗剤粒子表面に粘着性を有する部位を形成し、ケーキングを生じさせる。また、炭酸ガスの吸収は、洗剤中のアルカリ成分及び水分と反応し、洗剤粒子表面に炭酸水素ナトリウムやセスキ炭酸ナトリウム等の針状結晶を毬栗状に生成させる。この針状結晶は隣り合う毬栗状の洗剤粒子表面の針状結晶と絡み合いケーキングを生じさせる。
【0003】
以上のような原因で生じるケーキングは、外観を著しく損ねるばかりか正確な計量ができない等、洗剤の使い勝手を著しく損ねるという問題を生じる。
【0004】
かかる問題を解決するべく以前から多くの検討が進められて来た。例えば、非特許文献1には、ステアリン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミノ珪酸塩等の水不溶性無機粉体で洗剤粒子を被覆する技術が記載されているが、公知の被覆技術ではいずれも、洗剤粒子表面と表面改質剤間の付着性が十分ではなく、また製造工程の搬送時などで、洗剤粒子が受ける応力により表面改質剤が剥離するなどして、実使用時に十分な効果が得られないという問題がある。また、特許文献1では、粒状洗剤組成物と液状バインダー物質を混合した後にゼオライトXで被覆することにより自由流動性を得る技術が開示されているが、この技術においてもやはり上述のように搬送時の応力により被覆粉体であるゼオライトXが剥離するため、十分な効果が得られず、またバインダー量が多いと溶解性の低下をまねくなどの問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特許第2965905号公報
【非特許文献1】
特許庁公報 周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)
〔1998年3月26日発行〕
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
かかる問題を解決する為に鋭意検討した結果、バインダーに下地処理用微粒子を懸濁した分散液を用いてベース洗剤粒子表面を処理して下地層を形成させ、粒子表面に微細な凹凸を作り、またバインダーによる付着効果を高めることで、驚くべきことに表面改質剤の付着性が向上し、その結果、溶解性が低下する等の不具合を生じることなく耐ケーキング性が著しく向上することを初めて見出した。
【0007】
したがって、本発明は、耐ケーキング性が著しく改善され、且つ溶解性、表面改質剤の付着性にも優れた洗剤粒子、その製法、並びに該洗剤粒子に使用される下地処理用微粉体分散液を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕  ベース洗剤粒子表面を、バインダーに下地処理用微粉体を分散させた下地処理用微粉体分散液を用いて処理し、ベース洗剤粒子表面に下地処理用微粉体を含有する下地層を形成させた後に、表面改質剤により表面被覆されてなる洗剤粒子、
〔2〕 ベース洗剤粒子表面を、バインダーを分散媒とする下地処理用微粉体分散液を用いて処理して、ベース洗剤粒子表面に下地処理用微粉体を含有する下地層を形成させる工程、次いで表面改質剤により表面被覆する工程からなることを特徴とする洗剤粒子の製法、並びに
〔3〕 バインダーに下地処理用微粉体が分散されてなる下地処理用微粉体分散液に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明においては、前記のように、ベース洗剤粒子表面を、バインダーに下地処理用微粉体を分散させた下地処理用微粉体分散液を用いて処理し、ベース洗剤粒子表面に下地処理用微粉体を含有する下地層を形成させた後に、表面改質剤により表面被覆させることに一つの大きな特徴がある。中でも、ベース洗剤粒子表面を下地処理用微粉体分散液を用いて処理することにより、ベース洗剤粒子表面に形成された下地層により生じる微細な凹凸が、後工程で添加される表面改質剤の剥離性を抑え、結果として付着性を向上するという効果が発現される。即ち、製剤化時等に洗剤粒子に応力がかかった際に、平滑な表面の場合には表面改質剤層がズレ、削ぎ落とされてしまうのに対し、本発明のような下地層が存在すると、その微細な凸凹が立体的な支えとなって表面改質剤のズレを抑止できることになる。ここで付着性とは、表面改質剤の付着し易さと剥離し易さのバランスを表わしたものである。
【0010】
前記のような処理には、ミキサーを用いて行うことができる。具体的には、ミキサーにバインダーと下地処理用微粉体分散液を入れ、ミキサーを作動させることにより行うことができる。ミキサーとしては、回分式混合を行う場合、例えば、(1)混合槽で内部に攪拌軸を有し、この軸に攪拌羽根を取り付けて粉末の混合を行う形式のミキサー:例えばヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株)製)、ハイスピードミキサー(深江工業(株)製)、バーチカルグラニュレーター((株)パウレック製)、レディゲミキサー(松坂技研(株)製)、プロシェアミキサー(太平洋機工(株)製)、特開平10−2960645号公報記載の混合装置等がある。(2)円筒型又は半円筒型の固定された容器内でスパイラルを形成したリボン状の羽根が回転することにより混合を行う形式のミキサー:例えばリボンミキサー(日和機械工業(株)製)、バッチニーダー(佐竹化学機械工業(株)製)等、(3)コニカル状の容器に沿ってスクリューが容器の壁と平行の軸を中心として自転しながら公転することにより混合を行う形式のミキサー、例えばナウターミキサー(ホソカワミクロン(株)製)、リボコーン(大川原製作所製)等がある。
【0011】
また、上記の混合機の連続型の装置を用いてもよい。また、上記以外の混合機の連続型の装置として、以下の(1)〜(3)のものが用いられる。ただし、ベース洗剤粒子が崩壊しない程度に主軸回転数等の混合条件を選択する必要がある。(1)粉体投入口を備えた竪型シリンダーと混合ブレードを備えたメインシャフトより成り、メインシャフトは上部軸受によって支えられ、排出側がフリーとなっている構造の連続ミキサー、例えばフレキソミックス型((株)パウレック製)がある。(2)攪拌ピンを有した円盤の上部に原料を投入し、この円盤を回転させ、剪断作用により混合を行う形式の連続ミキサー、(3)横型の混合槽で円筒の中心に攪拌軸を有し、この軸に攪拌羽根を取り付けて粉末の混合を行う形式のミキサーでタービュライザー(ホソカワミクロン(株)製)等がある。
【0012】
前記処理温度としては、40〜100℃が好ましく、下限はより好ましくは50℃、上限はより好ましくは90℃である。処理時間としては、1〜10分程度であればよい。また、ミキサーへの下地処理用微粉体分散液の添加方法としては、特に限定はないが、分散液を噴霧して添加することが好ましい。
【0013】
かかる処理方法によって、ベース洗剤粒子の表面に下地処理用微粉体を含有する下地層が形成される。下地層はベース洗剤粒子表面の全体に均一に形成されることが好ましいが、後工程で被覆処理される表面改質剤同士の干渉によっても互いに剥離性を抑制する作用があることから、全ての表面改質剤の下地が処理されている必要はなく、部分的に好ましくはベース洗剤粒子表面の30%以上の面に下地層が形成されることで同様の効果を得ることができる。なお、このベース洗剤粒子表面の下地層の形成は、粒子を割断し、洗剤粒子表面近傍を電子顕微鏡等を用いて拡大観察すること等によって確認することができる。
【0014】
次いで、得られた下地層を有するベース洗剤粒子を表面改質剤により表面被覆させ、本発明の洗剤粒子を製造することができる。
【0015】
以下、本発明の洗剤粒子について、詳細に説明する。
本発明に用いられるベース洗剤粒子とは、通常の粉末洗剤に使用されている粒子をいい、例えば、界面活性剤、アルカリ剤、必要により他の洗剤成分からなる表面改質剤が施される前の粒子が挙げられる。ベース洗剤粒子は、前記成分をスラリー状態として噴霧乾燥したものを攪拌造粒や、転動造粒、捏和・混合造粒したものでも構わないが、ポリマー及び水溶性塩類から選ばれた一種以上の水溶性成分を含有してなり、特に水溶性ポリマー及び水溶性塩類のいずれをも含有してなる噴霧乾燥粒子等の実質的に界面活性剤を含まない噴霧乾燥粒子に1種以上の界面活性剤混合液を担持させることにより得られるベース洗剤粒子が溶解性も良好で、本発明の効果が顕著となることから好ましい。
【0016】
界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン界面活性剤を必要に応じ配合することができる。陰イオン界面活性剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルコールのエトキシル化物の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩若しくはそのアルキルエステル塩、又は脂肪酸塩等が挙げられる。特に、炭素数が10〜18の、より好ましくは12〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数が10〜20のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩が好ましい。
【0017】
非イオン界面活性剤としては、高級アルコールのエチレンオキシド(以下「EO」という)付加物、若しくはEO/プロピレンオキシド(以下「PO」という)付加物、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルポリグリコシド等が挙げられる。特に炭素数が10〜16のアルコールのEO1〜10モル付加物が皮脂汚れの除去、耐硬水性、生分解性の点、及び直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩との相性の点で好ましい。
【0018】
両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミノプロピルベタイン等が、陽イオン界面活性剤としては、モノ(又はジ)長鎖アルキル型第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0019】
アルカリ剤としては、炭酸塩、炭酸水素塩、ケイ酸塩等の水溶性無機塩類や、結晶性ケイ酸塩等の水難溶解性無機物等を配合することができる。また、その他の洗剤成分としては、硫酸塩、亜流酸塩、硫酸水素塩、塩酸塩、リン酸塩等の水溶性無機塩類や、クエン酸塩やフマル酸塩等の水溶性有機酸塩類、結晶性または、非晶質アルミノケイ酸塩等の水難溶性無機物等、および水溶性ポリマーを配合することができる。
【0020】
水溶性ポリマーとしては、カルボン酸ポリマー、カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、糖類等が挙げられる。中でも金属イオン封鎖能、固体汚れ・粒子汚れの分散能及び再汚染防止能の点で、重量平均分子量が数千〜10万のカルボン酸ポリマーが好ましい。特に、アクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩とポリアクリル酸塩が好ましい。また、水溶性塩類としては、前記アルカリ剤やその他の洗剤成分として用いられるものを用いることができる。
【0021】
また、ベース洗剤粒子は、前記粒子以外に他の洗剤成分として、塩類などの他の粒子との混合物も包含しうる。例えば、重質炭酸ナトリウム(デンス灰)を前記粒子に混合した場合、重質炭酸ナトリウム表面への表面改質剤の付着性を向上することができ、本発明の効果である耐ケーキング性が向上されるという利点がある。
【0022】
ベース洗剤粒子中において界面活性剤の量は、15〜50重量%が好ましい。該量の上限は、好ましくは50重量%以下であり、より好ましくは40重量%以下であり、前記量の下限は、好ましくは15重量%以上、より好ましくは20重量%以上である。
【0023】
アルカリ剤の量としては、10〜50重量%が好ましい。該量の下限は、好ましくは10重量%以上、より好ましくは15重量%以上であり、前記量の上限は、好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%である。
【0024】
また、その他の洗浄成分の量としては、20〜60重量%が好ましい。該量の下限は、好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上であり、前記量の上限は、好ましくは60重量%以下、より好ましくは50重量%以下である。
【0025】
ベース洗剤粒子の粒径は、洗剤の自由流動性の観点から200μm以上、好ましくは250μm以上、更に好ましくは270μm以上であり、溶解性の低下を回避する観点から、550μm以下、好ましくは500μm以下、更に好ましくは480μm以下となるように調整されるのが好ましい。
【0026】
本発明に用いられるバインダーには、固化性、皮膜形成性、粘性を示す液状物質が好ましい。バインダーがこのような性質を有することで、分散した下地処理用微粉体がベース洗剤粒子表面に強固に付着し、安定した下地層を形成して、ベース洗剤粒子の凹凸を安定に保つことが可能となる。
【0027】
バインダーがベース洗剤粒子の表面処理を行った後に前記のような性質を示すものであれば、下地処理用微粉体分散液の調製時において必要に応じ、水やその他の成分を含有することができる。例えば、下地処理用微粉体分散液のハンドリング性を向上する為にバインダーに水を含有させ粘度の低下をさせた場合でも、ベース洗剤粒子の表面処理後に下地処理用微粉体分散液中の水分が、ベース洗剤粒子に含有される水溶性塩類の水和等によりベース洗剤粒子に移動することでバインダーが粘着性を有するような場合には、ベース洗剤粒子表面の高い表面処理効果が得られる。
【0028】
バインダーの例としては、ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリマー、セルロース誘導体、及びこれらの水溶液が挙げられる。ポリエチレングリコールは、洗剤が通常使用される温度(〜40℃)における固化性や表面処理後の溶解性から、重量平均分子量が4000〜50000のものが好ましい。重量平均分子量の下限は、好ましくは4000以上、より好ましくは6000以上であり、その上限は、好ましくは50000以下、より好ましくは30000以下、更に好ましくは15000以下である。セルロース誘導体としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが挙げられる。これらのバインダーの中では、重量平均分子量4000以上20000以下のポリエチレングリコールの溶融液及びその水溶液が特に好ましい。また、これらのバインダーは、単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
【0029】
前記バインダーに分散される下地処理用微粉体は、平均粒径が0.1〜5μmのものを使用することが好ましい。該平均粒径の下限は、ベース洗剤粒子表面に下地層による凸凹を形成する観点から、0.1μm以上のものが好ましく、更に好ましくは0.2μm以上のものであり、一方形成した下地層の非剥離性の観点からその上限は5μm以下のものが好ましく、より好ましくは3μm以下、更に好ましくは2μm以下、特に好ましくは1μm以下、最も好ましくは0.8μm以下のものである。
【0030】
下地処理用微粉体としては、特許庁公報周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)に記載されているような一般的な表面改質剤等に用いられる粉体を使用できる。例えば、結晶性又は非晶質のアルミノケイ酸塩、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、粘土鉱物、タルク、層状化合物、非晶質シリカ誘導体、結晶性シリケート化合物、金属石鹸等が好適に使用可能であるが、洗浄性の点から、硬度成分捕捉能を有している結晶性アルミノ珪酸塩(ゼオライト)が好ましい。
【0031】
また微粉体を目標粒径まで効率よく且つ迅速に粉砕することが要求される場合には、一部又は全部に粘土鉱物を用いることが好ましく、特に層状粘土鉱物が好ましい。層状粘土鉱物は、カオリン鉱物・雲母粘土鉱物・スメクタイト(モンモリロナイト)の3種類が代表的である。また該層状粘土鉱物の中でも、吸水により体積が増加する膨潤性粘土鉱物であり主成分がモンモリロナイトであるベントナイトが最も好ましい。水を含まない溶液中で用いても何ら問題はないが、層状粘土鉱物には、特に水中で用いると膨潤し層が剥がれやすくなるという特性があり、その結果粉砕性も更に向上するため、水を含有する溶液中で用いる方が好ましい。
これらの下地処理用微粉体は、単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
【0032】
下地処理用微粉体としては、上記微粉体以外に、所望であれば顔料成分や蛍光染料などの、他の粉体成分を使用することも可能である。例えば従来の製造方法では配合が困難であった成分として、水難溶性のジモルホリノ型蛍光染料を分散し、ベース洗剤粒子に噴霧することで、噴霧乾燥スラリーに配合することなく容易に添加することができる。
【0033】
下地処理用微粉体は、公知である気相合成法、液相合成法などにより予め所望の粒径の微粉体を合成するビルドアップ法、若しくは既存の粉体粒子を粉砕して所望の粒径の微粉体を得るブレークダウン法により得られる。ビルドアップ法は反応速度若しくは凝縮速度を制御することにより粒径を制御する手法であるが、高度な制御を要し高コストであるため、特別な高純度が必要である場合など特別な場合を除き、ブレークダウン法が好ましい。
【0034】
ブレークダウン法には乾式粉砕と湿式粉砕があり、乾式粉砕ではボールミル、ハンマーミル等の粉砕機が適しており、湿式粉砕ではラインミル、メディアメル等の粉砕機が適している。目標粒径と粉砕効率の観点から、湿式粉砕がより好ましい。
【0035】
本発明に用いられる下地処理用微粉体分散液は、前記バインダーに下地処理用微粉体を分散させたものである。本発明においては、かかる下地処理用微粉体分散液を使用することで、下地処理用微粉体が凝集することなく、効率的にベース洗剤粒子表面に付着でき、より効率的にベース洗剤粒子表面に凹凸を形成できるという利点がある。また下地処理用微粉体はベース洗剤粒子表面の処理効率を高める点において、より均一に分散されることが好ましい。したがって、本発明は、下地処理用微粉体分散液に関する。
【0036】
下地処理用微粉体分散液は、例えば、バインダーに下地処理用微粉体の原料となる粒子を均一に分散し、所望の粒径まで湿式粉砕を行うことにより得ることができる。好適な湿式粉砕機は、特殊機化工業株式会社製T.K.ホモミックラインミル(商品名)、及びウィリーA.・バコフェンAGマシネンファブリック・スウィッツァーランド(Willy A. Bachofen AG Maschinenfabrik Switzerland)社製、ダイノミル(Dyno−Mill )(商品名)に代表されるメディアミルタイプの粉砕機であり、かかるメディアミルタイプの粉砕機は、粉砕効率が高く特に好適である。
【0037】
バインダーの粘性のためにメディアミルに高負荷がかかる場合は、メディアミルを二回以上処理しても良いし、予め水、及びより粘度の低いバインダーなどの低粘度液に微粉体の元となる粒子を均一に分散し、メディアミル等の好適な粉砕機により湿式粉砕し、この微粉体を所定量となるようにバインダーに分散しても良い。この場合、バインダーの造膜性が損なわれないように、低粘度液の添加量を調節する必要がある。
【0038】
粉砕機で二回以上処理することは、下地処理用微粉体の粒径分布をよりシャープに出来、より安定的に下地層を形成できる点で好ましい。
【0039】
前記湿式粉砕の場合、下地処理用微粉体分散液100重量部に対して、少なくとも1重量部の水分が含有されていることが好ましく、5重量部以上がより好ましく、10重量部以上がさらに好ましい。
【0040】
下地処理用微粉体分散液中の下地処理用微粉体とバインダーとの重量比率は、本発明の効果を得るのに十分なベース洗剤粒子表面の微細な凹凸の形成性と、下地処理用微粉体分散液の粘度に由来するハンドリング性の観点から、1/40以上1/10以下が好ましく、1/35以上1/15以下がより好ましい。
【0041】
また、下地処理用微粉体分散液は、ベース洗剤粒子100重量部に対し0.5〜5重量部となるよう添加されるのが好ましい。該量の下限は、ベース洗剤粒子表面の処理を十分に行うためにベース洗剤粒子100重量部に対し好ましくは0.5重量部以上、より好ましくは1重量部以上であり、前記量の上限は、バインダー成分のコーティングによる溶解性の低下を回避する観点から、ベース洗剤粒子100重量部に対し好ましくは5重量部以下、更に好ましくは4重量部以下である。
【0042】
本発明に用いられる表面改質剤としては、その一次粒子の平均粒径が10μm以下であることが好ましく、0.1μm以上で10μm以下であることがより好ましい。平均粒径が10μm以下であると、下地処理したベース洗剤粒子表面への表面改質剤の付着性が向上する。当該表面改質剤の平均粒径は、光散乱を利用した方法、例えばパーティクルアナライザー(堀場製作所製)、又は顕微鏡観察による測定等で測定される。また、該表面改質剤が高いイオン交換能や高いアルカリ能を有していることが洗浄面から好ましい。表面改質剤としては、アルミノ珪酸塩が望ましく、結晶性、非晶質の何れでも構わない。アルミノ珪酸塩以外では、硫酸ナトリウム、珪酸カルシウム、二酸化珪素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導体、結晶性シリケート化合物等のシリケート化合物のような微粉体も好ましい。また、一次粒子が0.1μm以上で10μm以下の金属石鹸、粉末の界面活性剤(例えばアルキル硫酸塩等)や水溶性有機塩も同様に用いることができる。結晶性シリケート化合物を用いる場合、吸湿や吸炭酸ガスによる結晶性シリケートの凝集等による劣化を防ぐ目的から、結晶性シリケート化合物以外の微粉体と混合して用いることが好ましい。
【0043】
本発明の洗剤粒子の製法は、ベース洗剤粒子表面を、バインダーを分散媒とする下地処理用微粉体分散液を用いて処理して、ベース洗剤粒子表面に下地処理用微粉体を含有する下地層を形成させる工程、次いで表面改質剤により表面被覆する工程からなる方法である。
【0044】
かかる方法によって得られる本発明の洗剤粒子は、耐ケーキング性が著しく改善され、且つ溶解性、付着性にも優れたものである。
【0045】
また、本発明の洗剤粒子は、例えば界面活性剤やビルダー等の公知の洗浄剤基剤、漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白活性化剤等)、再汚染防止剤(カルボキシメチルセルロース等)、柔軟化剤、還元剤(亜硫酸塩等)、蛍光増白剤、抑泡剤(シリコーン等)、セルラーゼやプロテアーゼ等の酵素、香料等と混合して洗剤組成物として使用することもできる。
【0046】
本発明の洗剤粒子を用いた洗剤組成物は、種々の用途に適用することができる。例えば、衣料用洗剤、衣料用漂白剤、自動食器洗い機用洗剤等の硬質表面用洗浄剤、パイプ用クリーナー等として用いることができる。
【0047】
【実施例】
まず、以下に示す方法でベース洗剤粒子を作製した。
ジャケット付き混合槽に水407重量部を入れ、ジャケットに40℃の温水を通した。これに炭酸ナトリウム(デンス灰(平均粒径:290μm)、セントラル硝子(株)製)132重量部、硫酸ナトリウム(無水中性芒硝(平均粒径:240μm)、四国化成(株)製)132重量部、亜硫酸ナトリウム(亜硫酸ソーダ(平均粒径:90μm)、三井東圧(株)製)5重量部、40%ポリアクリル酸ナトリウム水溶液(平均分子量10000、花王(株)製)72重量部、蛍光染料(商品名:チノパールCBS−X、チバガイギー社製)1重量部、及びゼオライト(ゼオビルダー社製、4A型、平均粒径:3.5μm)、東ソー(株)製)252重量部を逐次加え、15分間攪拌して40℃の均質な予備スラリーを得た。
【0048】
次いで、ジャケットに60℃の温水を通し、30分間攪拌して予備スラリーの温度を60℃として本スラリーを得た。得られた本スラリーをポンプで噴霧乾燥塔(向流式)に供給し、塔頂付近に設置した圧力噴霧ノズルから噴霧圧2.5MPaで噴霧を行った。噴霧乾燥塔に供給する高温ガスは塔下部より温度が210℃で供給され、塔頂より105℃で排出された。得られた噴霧乾燥粒子の水分は4重量%であった。
【0049】
得られた噴霧乾燥粒子を用いて次に示す方法でベース洗剤粒子を製造した。
界面活性剤組成物(ポリオキシエチレンアルキルエーテル/ポリエチレングリコール/ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム/水=21/4/21/4(重量比))を80℃にした。次に、レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付)に噴霧乾燥粒子を100重量部投入し、主軸(回転数:60rpm、周速:1 .6m/s)の攪拌を開始した。尚、ジャケットに80℃の温水を10L/分で流した。そこに、上記界面活性剤組成物50重量部を2分間かけて投入し、その後5分間攪拌を行い、ベース洗剤粒子を得た。
【0050】
ここで、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、花王(株)製のエマルゲン108KM(商品名、エチレンオキサイド平均付加モル数:8.5、アルキル鎖の炭素数:12〜14)を用いた。ポリエチレングリコールとしては、花王(株)製のK−PEG6000(商品名、平均分子量:8500)を用いた。
【0051】
次に、以下に示す方法で下地処理用微粉体分散液を作製した。
バインダーとして60重量%の純分のポリエチレングリコール(平均分子量13000)水溶液100重量部に対し、3及び5重量部の微粒ゼオライト(ゼオビルダー社製、平均粒径3.5μm)を添加し、ダイノーミルKD−45型〔商品名、ウィリーA.・バコフェンAGマシネンファブリック・スウィッツァーランド(Willy A. Bachofen AG Maschinenfabrik Switzerland)社製〕を用いて湿式粉砕を行い下地処理用微粉体分散液を得た。ダイノーミルに用いたメディアは、YTZジルコニアビーズφ0.5mm(商品名、株式会社ニッカトー製)で、充填率は85%、粉砕翼の周速は16m/sであった。粉砕後のゼオライトの平均粒径はLA−920(商品名、堀場製作所製)を用いて測定した。処理液のダイノーミルへの処理量を、具体的にはダイノーミルの供給流量、攪拌機の回転数をコントロールすることにより、最終的に0.5〜3μmのものを得た(実施例1〜6)。また、バインダーとして1重量%純分のCMCナトリウム(日本製紙製、商品名:F20LC、エーテル化度0.6)、40重量%純分のアクリル酸ナトリウムホモポリマー(東亞合成株式会社製、商品名:HM−10、平均分子量6000)を用いた以外は、同様の方法で下地処理用微粉体分散液を得た(実施例7、8)。なお、微粉体(ゼオライト)の平均粒径はいずれも0.5μmとした。
同様にバインダーとして60重量%の純分のポリエチレングリコール(平均分子量13000)水溶液100重量部に対し、5重量部の微粒ベントナイト(商品名  FULASOFT−1、SUD −CHEMIE  PERU  S.A.社製)を添加し、ダイノーミルKD−45型を用いて湿式粉砕を行い、下地処理用微粉体分散液を得た(実施例9〜11)。なお、微粉体(ベントナイト)の平均粒径は0.3〜0.9μmとした。
【0052】
また、実施例6では、更に、前記ポリエチレングリコール水溶液、ゼオライトに加え、ジモルホリノ型(スチルベン型)蛍光染料(マクテシム社、商品名:BRY−10)、又は炭酸ナトリウムを添加した下地処理用微粉体分散液を得た。
【0053】
また、実施例1では、前記ポリエチレングリコール及びゼオライトの分散液をT.K.ホモミックラインミルS型(商品名、特殊機化工業株式会社製)を回転数3600rpm、クリアランス0.4mmで通して高分散し、最終的にゼオライトの平均粒径が3μmのゼオライト分散液を得た。なお、ダイノーミル、ラインミキサーのジャケット温度をコントロールすることにより、最終的な液温を約80℃となるように調整した。
【0054】
このようにして得られた前記ベース洗剤粒子に前記レディゲミキサーを用いて攪拌しながら、80℃に温度調節をした下地処理用微粉体分散液を噴霧し、ベース洗剤粒子の表面処理を行った。尚、レディゲミキサーのジャケットには80℃の温水を10L/分で流した。
【0055】
次いでゼオライト(ゼオビルダー社製、4A型、平均粒径:3.5μm)を添加し、レディゲミキサーを用いて攪拌することにより、表面改質を行い、洗剤粒子を得た。
【0056】
その後、得られた洗剤粒子に、ロータリーキルンを用いて酵素(ノボザイムズ社、商品名:カンナーゼ24T)、及び香料をブレンドし、最終洗剤組成物を得た。
【0057】
同様にして、下地処理用微粉体分散液を噴霧しない洗剤粒子(比較例1)、及び下地処理用微粉体を添加しないバインダー(60重量%の純分のポリエチレングリコール(平均分子量13000))水溶液のみをベース洗剤粒子に噴霧した洗剤粒子(比較例2、3)を作製し、比較洗剤組成物を得た。
【0058】
実施例1〜11で得られた最終洗剤組成物の割断面をSEMにて観察したところ、図1に見られるように、ベース洗剤粒子上に微細粒子が存在し、更にその外層に表面改質剤であるゼオライトが存在している様子が確認された。
【0059】
このようにして作製された洗剤組成物の物性としては、下記に示す試験方法により、耐ケーキング性、溶解率、表面改質剤の付着性を測定した。これらの結果を表1、2、3に示す。
【0060】
耐ケーキング性試験は下記の通り加速試験にて行った。
JIS−Z0208により測定される透湿度が20〜30g/m2 ・24時間の板紙を用い、縦×横×高さ=145mm×90mm×57mmの箱型容器を作成した。次に上記製造方法により得た洗剤組成物を300g充填した。その後、気温30℃、相対湿度70%の恒温恒湿室に168時間保存し、篩通過率を測定した。篩通過率は、保存した洗剤組成物を箱型容器内から篩の目開きが5mmのメッシュ上に静かに移し、固化部分と固化していない部分を篩分け、それぞれの部分の重量を測定し、下記式(1)によって計算した。
【0061】
篩通過率(%)={P/(O+P)}×100 (1)
P  :  篩分け後、篩を通過した洗剤重量
O : 篩分け後、篩上に残留した洗剤重量
【0062】
耐ケーキング性の改善効果は、下地処理用微粉体分散液、バインダーを添加しない洗剤組成物の篩通過率を基準として、式(2)で計算した。
【0063】
耐ケーキング性改善効果(%)=(S−R)/R×100 (2)
R:下地処理用微粉体分散液、バインダー無添加洗剤組成物(比較例1)の篩通過率
S:下地処理用微粉体分散液、バインダー添加洗剤組成物の篩通過率
【0064】
溶解性試験は下記の方法で行った。
5℃の水に洗剤組成物を投入し以下に示す攪拌条件にて60秒間攪拌してJISZ  8801規定の標準篩(目開き37μm)に供した場合、式(3)で算出される値を溶解率として表わした。
【0065】
攪拌条件:1リットルの硬水(71.2mgCaCO3 /リットル、Ca/Mgのモル比7/3)に洗剤組成物1gを投入し、1リットルビーカー(内径105mm)内で攪拌子(長さ35mm、直径8mm)にて攪拌した。回転数800rpmとした。
溶解率(%)={1−(T/S)}×100    (3)
S:洗剤組成物の投入重量(g)
T:上記攪拌条件にて得られた水溶液を上記篩に供したときに、篩上の残存する洗剤組成物の溶残物の乾燥重量(乾燥条件:105℃の温度下に1時間保持した後、シリカゲルを入れたデシケーター(25℃)内で30分間保持する)
【0066】
表面改質剤であるゼオライトの付着性の測定は、フーリエ変換赤外分光光度計(島津製作所、商品名:FT−IR8400) 及び光音響分析(MTECフォトアコースティック社製、商品名:PAS Model300)を用い、下記測定条件にて表面改質ゼオライト量を測定した。光音響分析は試料表面からの深さ方向の情報を得ることができ、試料表面近傍の組成を見積もることができる。即ち、ベース洗剤粒子の成分に由来する吸収ピークと、表面改質剤に由来する吸収ピークの比率を計算することにより表面改質剤の付着性を見積もることができる。本実施例においては、ベース洗剤粒子中に含まれるアクリル酸ポリマーに由来する1581.6cm−1のピーク強度(A)と表面改質ゼオライトに由来する1658.8cm−1のピーク強度(Z)を測定し、Aに対するZの比率で表面改質ゼオライトの付着性を見積もった。ここで、得られるAに対するZの比率が大きいほど、ゼオライトの付着性に優れることを示す。
【0067】
<測定条件>
積算回数     128回
移動鏡速度    2.8
分解       8cm−1
アポダイス関数  Happ
【0068】
【表1】
Figure 2004143394
【0069】
【表2】
Figure 2004143394
【0070】
【表3】
Figure 2004143394
【0071】
表1、2の結果より、実施例1〜8で得られた微粒ゼオライト配合洗剤組成物は、いずれも比較例1〜3のものに比べ、耐ケーキング性改善効果が著しく、かつ溶解性、表面改質剤の付着性に優れたものであることがわかる。なお、比較例3からバインダーを多量に使用すると、耐ケーキング性は向上するものの、溶解速度が著しく悪化することがわかる。
【0072】
表3の結果より、実施例9〜11で得られた微粒ベントナイト配合洗剤組成物においても、比較例1〜3のものに比べ、いずれも耐ケーキング性改善効果が著しく、かつ溶解性、表面改質剤の付着性に優れたものであることがわかる。
【0073】
【発明の効果】
本発明の洗剤組成物は、溶解性を低下することなく優れた保存安定性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、最終洗剤組成物の割断面をSEM像(1000倍)を示す。

Claims (12)

  1. ベース洗剤粒子表面を、バインダーに下地処理用微粉体を分散させた下地処理用微粉体分散液を用いて処理し、ベース洗剤粒子表面に下地処理用微粉体を含有する下地層を形成させた後に、表面改質剤により表面被覆されてなる洗剤粒子。
  2. 下地処理用微粉体の平均粒径が0.1以上5μm以下である請求項1記載の洗剤粒子。
  3. ベース洗剤粒子100重量部に対する下地処理用微粉体分散液の量が0.5〜5重量部である請求項1又は2記載の洗剤粒子。
  4. 下地処理用微粉体分散液中の下地処理用微粉体/バインダーの重量比率が1/40以上1/10以下である請求項1〜3いずれか記載の洗剤粒子。
  5. バインダーが、ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリマー、セルロース誘導体及びこれらの水溶液からなる群より選ばれる一種以上を含有する請求項1〜4いずれか記載の洗剤粒子。
  6. バインダーが、重量平均分子量4000以上50000以下のポリエチレングリコールの溶融液及び/又は水溶液を含有する請求項1〜5いずれか記載の洗剤粒子。
  7. バインダーに添加される下地処理用微粉体が、結晶性又は非晶質のアルミノケイ酸塩、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導体、結晶性シリケート化合物及び金属石鹸からなる群より選ばれる1種以上である請求項1〜6いずれか記載の洗剤粒子。
  8. ベース洗剤粒子が、実質的に界面活性剤を含まない噴霧乾燥粒子に1種以上の界面活性剤を含有した界面活性剤混合液を担持させてなる請求項1〜7いずれか記載の洗剤粒子。
  9. ベース洗剤粒子表面を、バインダーを分散媒とする下地処理用微粉体分散液を用いて処理して、ベース洗剤粒子表面に下地処理用微粉体を含有する下地層を形成させる工程、次いで表面改質剤により表面被覆する工程からなることを特徴とする洗剤粒子の製法。
  10. バインダーに下地処理用微粉体が分散されてなる下地処理用微粉体分散液。
  11. 下地処理用微粉体分散液が層状粘土鉱物及び水を含有してなる請求項1〜6、8いずれか記載の洗剤粒子。
  12. 下地処理用微粉体分散液100重量部に対して、少なくとも1重量部の水分が含有されてなる請求項11記載の洗剤粒子。
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