JP2004137016A - 用紙搬送装置及び画像記録装置 - Google Patents

用紙搬送装置及び画像記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】残留電圧が残ったまま異なる極性の帯電電圧が印加されて所期以上の帯電電圧が印加され、帯電ベルトが劣化する。
【解決手段】絶縁層を有する無端状の帯電ベルト4を周回自在に配設し、この帯電ベルト4の周回方向に沿って上流側から順に、帯電ベルト4表面を帯電する帯電ローラ11と、帯電ベルト4表面に静電的に吸着された用紙8に画像を形成するラインヘッド1a〜1dを配設し、ラインヘッド1a〜1dの下流側でかつ帯電ローラ11の上流側に帯電ベルト4表面の電位を検出する表面電位センサ21と、帯電ベルト4の電位を除去する除電ローラ15とを配置して、除電ローラに15に残留電位と異なる極性で同じ電圧値の除電電圧を印加して除電する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は画像記録装置に関し、特に用紙を搬送するための帯電ベルトを備えた画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特許第2897960号公報
【特許文献2】特開平7−53081号公報
【0003】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像記録装置或いは画像形成装置として、例えばインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は、インク記録ヘッドから記録紙等の被記録媒体にインクを吐出して記録を行うものであり、高精細な画像を高速で記録することができ、ランニングコストが安く、騒音が少なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
【0004】
特に、記録紙の記録幅方向の全幅に沿って多数の吐出口が配列されたインク記録ヘッドを使用したフルライン型インクジェット記録装置では、シリアル型インクジェット記録装置に比べて格段の記録の高速化が可能である。このようなフルライン型インクジェット記録装置では、高速記録の点から、記録紙の搬送方向に複数個配置されたインク記録ヘッドの直下を記録紙を一定速度で搬送し、インク滴を吐出し記録を行う。
【0005】
この場合、
【特許文献1】や
【特許文献2】に記載されているように、記録紙の平面性を維持するために、無端状の帯電ベルトを備え、帯電ベルト表面を帯電して記録紙を静電吸着させ、この状態で帯電ベルトを周回させることで記録紙を搬送することにより、記録紙の帯電ベルトからの浮き上がりを防止して、高い平面性を維持できるようにした用紙搬送装置を備えた画像記録装置や印刷装置が知られている。
【0006】
ここで、
【特許文献1】には帯電ベルトの表面に電圧印加手段を接触させし、帯電ベルト表面に交番する電荷パターンを、例えば、帯状に形成する用紙搬送装置や画像記録装置が開示されている。また、
【特許文献2】には帯電ベルトに付着したインクや紙粉等の影響をなくするために、帯電ベルト上の電荷を打ち消すコロナ帯電器を用いた除電手段を用い、クリーニングローラにより、帯電ベルト上のインクや紙粉等の異物をクリーニングするようにした印刷装置が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、
【特許文献2】に記載の印刷装置にあっては、コロナ帯電器を除電手段に用いているため、コロナ放電によるオゾンが発生し、好ましくない。また、コロナ発生のための電圧は、除電すべき電圧より格段に大きく、装置が複雑で高価となる。さらに、用紙種類や、湿度、温度の環境条件変化により除電すべき電圧は変化するため、帯電ベルトの除電を完全に行うことができずに、帯電ベルト上に残留電位残る場合が生じ、帯電ベルト上のインクや紙粉の除去が不完全となってしまうことになる。
【0008】
また、上記
【特許文献2】に記載の印刷装置にあっては、クリーニングローラーが配置され、帯電ベルト上のインクや紙粉等の異物をクリーニングする方法が提案されているが、インクと紙粉のクリーニングを兼用した場合、クリーニングローラ上でインクと紙粉が反応固化し、クリーニング性能の劣化や、帯電ベルトの再汚染の原因となる。
【0009】
一方、
【特許文献1】に記載の画像記録装置にあっては、帯電ベルト表面にプラス、マイナスの電荷パターンを帯状に形成する方法が開示されているが、帯電ベルトには初期の帯電電圧±Vに対して±Vsの帯状の残留電圧が帯電ベルト表面に残り、この状態で新たに帯電電圧±Vの帯電が行われると、帯状の残留電圧±Vsと新規な帯電電圧±Vの位置関係に何ら考慮がなされていないため、絶対値で|Vs+V|の電圧が印加されることとなる。
【0010】
このように所定の帯電電圧以上の電圧印加が繰り返し行われることによって帯電ベルトの劣化が早まり、また、特に帯電ベルト上にゴミ等があった場合には、局部的な放電の原因となり、信頼性を著しく損ねる結果となる。
【0011】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、安定した帯電が可能で、信頼性に優れた画像記録装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像記録装置は、絶縁層を有する無端状の帯電ベルトを周回自在に配設し、この帯電ベルトの周回方向に沿って上流側から順に、帯電ベルト表面を帯電する帯電手段と、帯電後の前記帯電ベルトに用紙を給送する給紙手段と、帯電ベルト表面に静電的に吸着された用紙に画像を形成する画像記録手段を配設し、この画像記録手段の下流側でかつ帯電手段の上流側に帯電ベルト表面の電位を検出する電位検出手段と、帯電ベルトの電位を除去する除電手段とを有する構成としたものである。
【0013】
ここで、除電手段は、電位検出手段の検出結果に基づいて、帯電ベルトの帯電極性と反対の極性で同じ絶対値の除電用電圧を帯電ベルトに印加することが好ましい。
【0014】
また、画像形成手段が液滴を吐出して画像を形成する手段であり、帯電ベルト上の異物を除去する異物除去手段と、帯電ベルト上の液体を除去する液体除去手段と、電位検出手段の検出結果に基づいて異物除去手段及び液体除去手段の帯電ベルトに対する接触/後退を制御する制御手段とを備えていることが好ましい。この場合、制御手段は電位検出手段の検出結果に基づいて帯電ベルト表面の電位が所定の値以下のときに液体除去手段を帯電ベルトに接触させることが好ましい。
【0015】
さらに、用紙の種別を検出する紙種検出手段を備え、この紙種検出手段の検出結果に基づいて帯電ベルトに対する帯電を制御すること、或いは、環境温度及び/又は湿度を検出する環境条件検出手段を備え、この環境条件検出手段の検出結果に基づいて帯電ベルトに対する帯電を制御することが好ましい。
【0016】
また、画像形成手段が液滴を吐出して画像を形成する手段であり、帯電ベルト上の異物を除去する異物除去手段と、帯電ベルト上の液体を除去する液体除去手段と、用紙の種別を検出する紙種検出手段と、電位検出手段の検出結果と紙種検出手段の検出結果とに基づいて異物除去手段及び液体除去手段の帯電ベルトに対する接触/後退を制御する制御手段とを備えていることが好ましい。
【0017】
あるいは、画像形成手段が液滴を吐出して画像を形成する手段であり、帯電ベルト上の異物を除去する異物除去手段と、帯電ベルト上の液体を除去する液体除去手段と、環境温度及び/又は湿度を検出する環境条件検出手段と、電位検出手段の検出結果と環境条件検出手段の検出結果とに基づいて異物除去手段及び液体除去手段の帯電ベルトに対する接触/後退を制御する制御手段とを備えていることが好ましい。
【0018】
また、画像形成手段が液滴を吐出して画像を形成する手段であり、帯電ベルト上の異物を除去する異物除去手段と、帯電ベルト上の液体を除去する液体除去手段と、用紙の種別を検出する紙種検出手段と、環境温度及び/又は湿度を検出する環境条件検出手段と、電位検出手段の検出結果と環境条件検出手段の検出結果とに基づいて異物除去手段及び液体除去手段の帯電ベルトに対する接触/後退を制御する制御手段とを備えていることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。本発明に係る画像記録装置の第1実施形態について図1を参照して説明する。なお、同図は同実施形態に係る画像記録装置としてのフルライン型インクジェット記録装置の要部概略構成図である。
【0020】
このフルライン型インクジェット記録装置は、用紙に向けてインクを吐出して印字を行うフルラインヘッド1a〜1dで構成されるフルラインヘッド系、フルラインヘッド1a〜1dのそれぞれに対応し、かつ、上面にフルラインヘッド1a〜1dをキャップをする機能を有するキャップ体2a〜2dで構成される保守回復系、用紙を吸着して搬送する帯電ベルト4及びこの帯電ベルト4を駆動するメインローラ6及び従動ローラ7で構成される用紙搬送系、帯電ベルト4上に用紙8を送り込む給紙ローラ9、10で構成される給紙系、帯電ベルト4を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ11、この帯電ローラ11に対して帯電電圧を印加する高圧回路12等の帯電系などを備えている。
【0021】
また、帯電ベルト4の除電を行うための除電ブラシ14、同じく帯電ベルト4の除電を行うための除電手段である除電ローラ15及び除電ローラ15に対して除電電圧を印加する高圧回路16等の除電系、帯電ベルト4上の紙粉等を除去する紙粉除去用クリーニングローラ17、帯電ベルト4上のインクを除去する液体除去手段としてインク除去用クリーニングローラ18等のクリーニング系を備えている。
【0022】
さらに、帯電ベルト4の表面の電位を検出する電位検出手段である表面電位センサ21及びその検出回路22と、高圧回路12による帯電ローラ11への電圧を印加を制御する帯電制御回路、高圧回路16による除電ローラ15への電圧を印加を制御する除電制御回路、クリーニングローラ17、18の帯電ベルト4表面の接触(当接)/後退(退避)を制御する駆動回路などを含む制御手段を兼ねた主制御回路23とを備え、表面電位センサ21の検出回路22の検出出力(検出結果)はこの主制御回路23に入力している。
【0023】
先ず、フルラインヘッド系及び保守回復系について説明する。
フルラインヘッド1a〜1dは、用紙の略幅方向に複数の吐出口を有しており、図示しないヘッド枠体に係合されている。これらのフルラインヘッド1a〜1dは、ヘッド枠体に設けられたラック歯車及びモータにより矢印A方向(用紙面に対して垂直方向)に移動可能としている。また、フルラインヘッド1a〜1dは、帯電ベルト4の用紙搬送方向に沿って順に配列されている。
【0024】
フルラインヘッド1a〜1dに対応するキャップ体2a〜2dは、図示しないキャップ枠体に係合されており、その上面には、フルラインヘッド1a〜1dの下面に形成された吐出口をキャップするためのキャップ部材が設けられている。また、このキャップ枠体は、モータにより矢印B方向(用紙搬送方向と平行な方向)に移動可能に設けている。
【0025】
これにより、フルラインヘッド1a〜1dは記録時には帯電ベルト4上の用紙に近接してインク滴を吐出することで用紙8に記録を行う。また、非記録時にはフルラインヘッド1a〜1dを上昇し、キャップ体2a〜2dをフルラインヘッド1a〜1d直下に移動させた後、更にフルラインヘッド1a〜1dを下降することによりキャッピング状態とし、フルラインヘッド1a〜1dの吐出口からのインク蒸発によるインク粘度増加を防止する。
【0026】
さらに、キャップ体2a〜2dにブレードを配置することにより吐出口をクリーニングしたり、キャッピング状態で予備吐出を行うことにより、正常なインク吐出動作を維持することができる。
【0027】
次に、給紙系及び搬送系について説明する。
用紙8は給紙ローラ9、10により帯電ベルト4上に給紙される。この帯電ベルト4は、絶縁層を有し、メインローラ6と従動ローラ7との間に掛け渡されており、矢印C方向に周回するように構成している。また、帯電ベルト4の内側には、フルラインヘッド1a〜1dに対応する位置に、用紙8の平面性を保持するためのプラテン(ガイド部材)3を配置している。
【0028】
この帯電ベルト4に接して帯電ローラ11を設け、帯電ローラ11は帯電ベルト4に対して従動する構成としている。帯電ローラ11は導電ゴムを主体としており、高圧回路12によって高圧が印加されることで帯電ベルト4を所定の極性、パターンに帯電させる。主制御回路13は、高圧回路12の出力をプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すよう、つまり交番する電圧が出力されるように制御することで、帯電ベルト4を交番する帯電電圧パターンで帯電させる。
【0029】
その結果、図2に示すように、帯電ベルト4上の帯電パターン15は、用紙8の周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した帯電ベルト4上に用紙8が給紙ローラ9、10により給紙されると、用紙8内で帯電パターンと反対の電荷に分極するので、平行接続されたコンデンサが形成されたこととなり、用紙8が帯電ベルト4に吸着され、帯電ベルト4の周回移動によって用紙8が搬送される。
【0030】
次に、除電系及びクリーニング系について説明する。
帯電ベルト4の電位を除去する除電手段としての除電ローラ15は、画像記録手段であるフルラインヘッド1dの下流側でかつ帯電手段である帯電ローラ11の上流側に配置し、この除電ローラ15の上流側に帯電ベルト4の表面の電位を検出する電位検出手段としての表面電位センサ21を配置し、表面電位センサ21のセンサ出力を入力する検出回路22による表面電位の検出結果を主制御回路23に入力して、検出した表面電位に基づいて除電ローラ15に対する高圧回路16からの除電電圧の印加を主制御回路23で制御するようにしている。
【0031】
また、紙粉除去用クリーニングローラ17及びインク除去用クリーニングローラ18は、画像記録手段であるフルラインヘッド1dの下流側でかつ帯電手段である帯電ローラ11の上流側であって、除電ローラ15の下流側に、帯電ベルト4に対して接触及び後退可能に配置し、図示しないソレノイドなどのアクチュエータ手段でこれらのクリーニングローラ17、18を帯電ベルト4に対して進退させるようにして、主制御回路13によってこれらのアクチュエータ手段を駆動制御するようにしている。
【0032】
次に、このように構成したこのインクジェット記録装置の作用について説明する。
帯電ベルト4には帯電ローラ11により前述した図2に示すような帯電電圧パターンで帯電が行われる。用紙8は帯電ベルト4に給紙されて吸着された状態で搬送され、フルラインヘッド1a〜1dにより所要の記録が行われた後、帯電ベルト4上から分離され、図示しない排紙系により排紙される。一方、帯電ベルト4には残留電位が残った状態になる。
【0033】
ここで、帯電ベルト4の残留電圧について説明すると、帯電ローラ11で帯電された帯電ベルト4上の電位は時間tと共に初期電位Voより減衰し、その表面電位は帯電ベルト4の体積抵抗をR,比誘電率をε、真空の誘電率をεとした場合、V=Vexp(−t/εεR)となる。
【0034】
用紙8を保持する吸着力や、用紙8を帯電ベルト4から分離するための分離性能から帯電ベルト4の体積抵抗Rや比誘電率εが決定されるが、帯電ベルト4上の電圧は完全には除去できずに残留電圧として残り、再び帯電ローラ11による帯電が行われる。このとき、帯電ローラ11の上流には、常に安定した帯電を行うことを目的として、帯電ベルト4の除電を行うため除電ブラシ14が設けているが、この除電ブラシ14だけでは残留電圧の除去は完全には行うことができない。
【0035】
そのため、例えば、帯電ローラ11により±2.3KVの帯電を行った場合、除電ブラシ14による除電後に±300V程度の残留電圧が帯電ベルト4上に残る。ここで、この残留電圧のパターンは帯電ローラ11の帯電電圧パターンと同期がとられない場合、新たに帯電ローラ11により±2.3KVの帯電を行うと、絶対値で最悪2.6KVが帯電ベルト4に印加されることとなる。このように所期の帯電電圧以上の電圧印加が行われると、帯電ベルト4の劣化を早めたり、特に帯電ベルト4上にゴミ等があった場合には、局部的な放電の原因となり、信頼性を著しく損ねる結果となる。
【0036】
そこで、この記録装置では、表面電位計21及び検出回路22によって帯電ベルト4表面の残留電位の極性、電圧値、及びパターン幅を検出し、この検出結果を主制御回路23に入力する。主制御回路23は、表面電位計21による検出結果に基づいて、帯電ベルト4上の残留電位を打ち消すように、残留電位と反対の極性で、同じ電圧値と幅(帯電幅)の除電電圧が除電ローラ15に印加されるように高圧回路16の出力を制御する。
【0037】
このように帯電ベルト4表面の残留電位を直接検出し、その検出結果に基づき除電ローラ15に与える高圧回路16の出力電圧を制御することによって、除電ローラ15を通過した後の帯電ベルト4の表面電位は略ゼロとなる。
【0038】
また、主制御回路23は、画像記録時には、紙粉除去用クリーニングローラ17が帯電ベルト4表面に接触するように図示しないソレノイドなどのアクチュエータ手段を駆動制御する。なお、この画像記録時にはインク除去用クリーニングローラ18は帯電ベルト4表面から後退した位置に保持している。
【0039】
したがって、除電ローラ15を通過した帯電ベルト4表面にクリーニングローラ17が接触して紙粉を除去するが、このとき、帯電ベルト4表面の電位が略ゼロになるため、紙粉等の帯電ベルト4表面への吸着力が極めて弱くなっているので、容易に紙粉が帯電ベルト4から除去される。また、再度帯電ローラ11により帯電ベルト4に帯電が行われるが、上で説明したような、残留電圧が略ゼロであるので、帯電電圧を大きく越えるような電圧が帯電ベルト4に印加されることを防止できる。さらに、除電後の帯電ベルト4の表面電位は略ゼロとなるため、その後に紙粉や塵埃が帯電ベルト4に吸着されることも防止される。
【0040】
次に、インク除去用クリーニングローラ18の動作について説明する。
紙詰まり等によってインク滴が帯電ベルト4に付着し、その後、用紙を搬送し、帯電ベルト4に付着しているインク滴が用紙側に再付着した場合、あるいは、多量のインクが記録に使用され、用紙8を浸透したインクが帯電ベルト4に一部到達した場合などには、帯電ベルト4上の電荷が消失し、用紙の吸着力が低下するため、印画品位が著しく低下するという現象が発生する。
【0041】
そこで、主制御回路23は、表面電位計21の出力を常にモニタし、表面電位計21の検出出力が所定の値以下になったか否かをチェックする。このとき、表面電位計21の検出出力が所定の値以下になった場合には、上記帯電ベルト4上の電荷が消失していることなる。
【0042】
この場合、主制御回路23は、帯電ベルト4の帯電を停止し、紙粉除去用クリーニングローラ17を帯電ベルト4より離脱(後退)させ、インク除去用クリーニングローラ18を帯電ベルト4に接触させて、所定時間のインククリーニングを行う。
【0043】
このとき、インククリーニング効果は、用紙8の搬送を行わない状態で、主制御回路23により、帯電ローラ11に帯電電圧以下の所定電圧を印加して帯電ベルト4を帯電させ、帯電ベルト4の電位を表面電位計21で検出することで確認する。
【0044】
そして、主制御回路23は、クリーニング効果を確認できると、紙粉除去用クリーニングローラ17を帯電ベルト4に接触させ、インク除去用クリーニングローラ18を帯電ベルト4から離脱させて、通常の画像記録動作に移行する。
【0045】
このような方法で、紙粉除去用クリーニングローラ17と、インク除去用クリーニングローラ18の動作状態を変えることにより、紙粉除去とインク除去を併用した場合のクリーニングローラ上でのインクと紙粉の反応固化によるクリーニング性能の劣化や、帯電ベルトの再汚染を防止することができる。
【0046】
次に、本発明の第2実施形態について図3を参照して説明する。用紙8を保持する吸着力や、用紙8を帯電ベルト4から分離するための分離性能から帯電電圧が決定されるが、この吸着力は湿度、温度の環境条件や用紙種類に大きく依存する。このため、一定の帯電電圧で用紙を搬送した場合には、用紙種類や環境条件変化で吸着力が低下し、記録画像のゆがみ等の原因となる。
【0047】
そこで、この実施形態では、用紙8の種別(種類)を検出する用紙種別検出手段31とその検出回路32、環境温度、ここでは特に帯電ローラ11近傍の温度を検出する温度検出手段33とその検出回路34、環境湿度、同じくここでは特に帯電ローラ11近傍の湿度を検出する湿度検出手段35とその検出回路36をそれぞれ設け、各検出回路32、34、36の検出信号を主制御回路23に入力している。
【0048】
ここで、用紙種別検出手段31としては、光学センサユニットを使用することができる。センサで読み取った用紙の反射量を検出回路32に送り、検出回路32では反射量から、白基準シートの反射量を基準とした反射率を求めるとともに、予め用紙の種類と反射率とを対応づけた判別テーブルを参照して、該当する用紙の種類を判別検出し、得られた用紙種類データを主制御回路23に出力する。
【0049】
温度検出手段33、湿度検出手段35としては、通常の温度センサや湿度センサを使用することができる。これらの温度検出手段33、湿度検出手段35の各検出信号を検出回路34、36に入力して、帯電ローラ11近傍の温度、湿度を検出して主制御回路23に出力する。
【0050】
そこで、主制御回路23では、前記表面電位センサ21の検出結果、用紙種別検出手段31の検出結果、温度検出手段33、湿度検出手段35の各検出結果に基づき、予めメモリーに記憶されている、表面電位、用紙種、温度、及び湿度と帯電条件とを対応づけたテーブルを参照して、帯電ローラ11への電圧印加条件を決定する。ここで、帯電ローラ11への電圧印加条件としては電圧値、帯電パターン幅、及び両者の組合せを用いることができる。
【0051】
この場合、前述したのと同様に、主制御回路23は、表面電位計21の出力を常にモニタし、表面電位計21の検出出力が所定の値以下になったか否かをチェックし、表面電位計21の検出出力が所定の値以下になった場合には、紙粉除去用クリーニングローラ17と、インク除去用クリーニングローラ18の動作状態の変更を行う。
【0052】
このように、用紙種別や温湿度などの環境条件を検出する検出手段を設けて、用紙種別や環境条件に応じて帯電を制御することにより、用紙種別や環境条件(温度や湿度)が変化した場合でも、安定した帯電の制御が可能になる。また、紙粉除去とインク除去を併用した場合のクリーニングローラ上でのインクと紙粉の反応固化によるクリーニング性能の劣化や、帯電ベルトの再汚染を防止することができる。
【0053】
なお、上記実施形態においては、本発明をライン型インクジェット記録装置に適用した例で説明したが、シャトル型(シリアル型)インクジェット記録装置やその他の記録装置にも同様に適用することができ、また、自動原稿読取装置、イメージスキャナなどに含まれる用紙搬送装置にも同様に適用することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る画像記録装置によれば、画像記録手段の下流側でかつ帯電手段の上流側に帯電ベルト表面の電位を検出する電位検出手段と、帯電ベルトの電位を除去する除電手段とを有する構成としたので、安定した帯電が可能になり、信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像記録装置の第1実施形態を示す要部概略構成図
【図2】帯電電圧パターンの模式的説明図
【図3】本発明に係る画像記録装置の第2実施形態を示す要部概略構成図
【符号の説明】
1a〜1d…フルラインヘッド、2a〜2d…キャップ体、4…帯電ベルト、8…用紙、11…帯電ローラ、15…除電ローラ、17…紙粉除去用クリーニングローラ、18…インク除去用クリーニングローラ、21…表面電位センサ、23…主制御回路。

Claims (9)

  1. 絶縁層を有する無端状の帯電ベルトを周回自在に配設し、この帯電ベルトの周回方向に沿って上流側から順に、前記帯電ベルト表面を帯電する帯電手段と、帯電後の前記帯電ベルトに用紙を給送する給紙手段と、前記帯電ベルト表面に静電的に吸着された用紙に画像を形成する画像記録手段を配設した画像記録装置において、前記画像記録手段の下流側でかつ前記帯電手段の上流側に前記帯電ベルト表面の電位を検出する電位検出手段と、前記帯電ベルトの電位を除去する除電手段とを有することを特徴とする画像記録装置。
  2. 請求項1に記載の画像記録装置において、前記除電手段は、前記電位検出手段の検出結果に基づいて、前記帯電ベルトの帯電極性と反対の極性で同じ絶対値の除電用電圧を前記帯電ベルトに印加することを特徴とする画像記録装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像記録装置において、前記画像形成手段が液滴を吐出して画像を形成する手段であり、前記帯電ベルト上の異物を除去する異物除去手段と、前記帯電ベルト上の液体を除去する液体除去手段と、前記電位検出手段の検出結果に基づいて前記異物除去手段及び前記液体除去手段の前記帯電ベルトに対する接触/後退を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする画像記録装置。
  4. 請求項3に記載の画像記録装置において、前記制御手段は前記電位検出手段の検出結果に基づいて前記帯電ベルト表面の電位が所定の値以下のときに前記液体除去手段を前記帯電ベルトに接触させることを特徴とする画像記録装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像記録装置において、前記用紙の種別を検出する紙種検出手段を備え、この紙種検出手段の検出結果に基づいて前記帯電ベルトに対する帯電を制御することを特徴とする画像記録装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の画像記録装置において、環境温度及び/又は湿度を検出する環境条件検出手段を備え、この環境条件検出手段の検出結果に基づいて前記帯電ベルトに対する帯電を制御することを特徴とする画像記録装置。
  7. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記画像形成手段が液滴を吐出して画像を形成する手段であり、前記帯電ベルト上の異物を除去する異物除去手段と、前記帯電ベルト上の液体を除去する液体除去手段と、前記用紙の種別を検出する紙種検出手段と、前記電位検出手段の検出結果と紙種検出手段の検出結果とに基づいて前記異物除去手段及び前記液体除去手段の前記帯電ベルトに対する接触/後退を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする画像記録装置。
  8. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記画像形成手段が液滴を吐出して画像を形成する手段であり、前記帯電ベルト上の異物を除去する異物除去手段と、前記帯電ベルト上の液体を除去する液体除去手段と、環境温度及び/又は湿度を検出する環境条件検出手段と、前記電位検出手段の検出結果と環境条件検出手段の検出結果とに基づいて前記異物除去手段及び前記液体除去手段の前記帯電ベルトに対する接触/後退を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする画像記録装置。
  9. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記画像形成手段が液滴を吐出して画像を形成する手段であり、前記帯電ベルト上の異物を除去する異物除去手段と、前記帯電ベルト上の液体を除去する液体除去手段と、前記用紙の種別を検出する紙種検出手段と、環境温度及び/又は湿度を検出する環境条件検出手段と、前記電位検出手段の検出結果と環境条件検出手段の検出結果とに基づいて前記異物除去手段及び前記液体除去手段の前記帯電ベルトに対する接触/後退を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする画像記録装置。
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