JP2006198987A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被記録材を搬送する搬送部材表面に付着するインクに対して、優れたクリーニング性能を有し、かつ、液体払拭手段で払拭された液体の溢れを防止でき、被記録媒体の裏汚れや、吸着力の低下による搬送不良や形成画像の画像品位の低下を招く恐れのないインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】被記録材に画像を記録するインクジェット記録ヘッドと、被記録材を保持搬送する無端ベルト状の搬送部材と、前記搬送部材に近接配置したクリーニング装置とを具備し、かつ前記クリーニング装置が前記搬送部材表面に液体を供給する液体供給手段と、前記液体供給手段の下流側に配置され前記搬送部材表面に付着した液体を払拭する液体払拭手段とを有するインクジェット記録装置において、前記液体払拭手段が弾性体ブレードであり、クリーニング動作時において前記搬送部材表面と弾性体ブレードとで保持されている払拭した液体の量を規制する手段を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関する。
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置(記録手段を有する装置)は、画像情報に基づいて、紙やプラスチック薄板等の被記録材上にドットパターンから成る画像を形成していくように構成されている。
前記画像形成装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができ、そのうちのインクジェット式は、被記録材にインクを吐出させて画像を形成するように構成されている。
上記画像形成装置においては、被記録材を、カセットなどの給紙部から画像形成部(記録部)を通して排紙部まで搬送する必要がある。
その場合、被記録材は、給紙されてから画像を形成し、排紙するまで、常に一定のタイミングで制御される。
そのうち、給紙タイミングから画像形成までは、被記録材上の画像の形成位置に影響するので、特に、正確な搬送が要求される。
また、画像形成中では、被記録材の搬送速度が一定でないと、画像の倍率のズレが生じ、画像の伸び縮みが生じてしまう。
特に、カラー用など、複数の画像形成部(記録ヘッド)を併置した画像形成装置の場合には、それぞれの画像形成部で記録される画像間でのズレが生じてしまう。
このズレは、カラー画像記録装置の場合は、色ズレとなって現れ、画像欠陥となってしまう。
このような不具合を防止するためには、精度よく制御された搬送手段の搬送力を被記録材に対して正確に伝えていくことが必要である。
このような点を考慮に入れた搬送系として、従来、種々の搬送手段が提案されている。
例えば、ローラ対によって被記録材を送り出し、ガイドによって搬送方向に規制してやる方法がある。
この方法は、ローラ間の圧力で被記録材を送り出すため、搬送力が強く、簡単で確実な方法である。
しかし、使用する被記録材の最小長より短い間隔でローラ対を配置する必要があり、例えば、ハガキや名刺サイズの用紙を送るのに不向きである。また、電子写真方式のドラムで転写されてから定着に至るまでのように、記録面を非接触状態に保つ必要がある場合には使用できないという問題もある。
これらを解決する搬送装置として、エンドレスベルトを使用し、静電吸着により被記録材を該エンドレスベルトに密着させる搬送ベルト方式の搬送装置が提案されている。
この静電吸着による搬送ベルト方式の搬送装置にあっては、特に複数の画像形成手段(記録ヘッド)を使用するカラー画像形成装置などの場合、各画像形成手段の画像形成位置を正確にするために、ベルトの搬送速度を精密に保つ必要がある。それに加えて、被記録材を搬送部材(ベルトやドラムなど)上でずれたり浮いたりすることなく密着させておく必要がある。
一方、被記録材を搬送する搬送部材は、たとえば被記録材の搬送不良などにより、画像形成手段により直接搬送部材(ベルトやドラムなど)表面にインクが吐出されてしまうことがある。
これら搬送部材表面に付着したインクは、被記録材に付着して、印字品位を著しく劣化させてしまうだけでなく、搬送部材と接触または隣接する構成の、帯電ローラ、被記録材を排出するための分離ガイド等の汚染を引き起こし、帯電性能の低下、被記録材へのインク汚れの転写などを引き起こしていた。
また、被記録材を静電吸着力によって搬送するように、搬送部材の表面が電荷を保持できる、表面抵抗が制御された搬送部材を用いる静電吸着タイプの搬送系の場合においては、導電性の高いインクが搬送部材に付着することにより、その表面抵抗が低下し、表面の電荷保持能力の低下がおこり、被記録部材の吸着力が減少し、被記録材が搬送部材表面から浮いて画像形成手段(記録ヘッド)に接触したり、他のガイド部材などに突き当たったりして、さらに搬送不良の発生確率を増加させてしまう原因となる場合があった。
これらを解決するために、特許文献1においては、インクジェット記録手段の被記録材搬送方向下流側で、搬送面に接離可能に摺擦するブレード部材と、ブレード部材の被記録材搬送方向下流側で、搬送面に接離可能に摺擦するインク吸収部材と、インクジェット記録手段により被記録材に画像形成を行う際にブレード部材を搬送面から離間する制御と、搬送面のクリーニングを行う際にブレード部材とインク吸収部材とを搬送面に接触させる制御とを行う制御手段とを有するインクジェット記録装置が提案されている。
これにより、通常画像形記録動作時ではない時において、搬送面のクリーニングを行う際にブレード部材とインク吸収部材とを搬送面に接触させる制御を行い、被記録材を静電吸着する搬送面を確実にクリーニングするシーケンスを持ことで、導電性のインクが搬送部材に付着し、結果その表面抵抗が低下し、電荷が漏洩するなどして吸着力の減少などを防止することが可能となり、かつ、画像記録時においては、クリーニング部材を搬送部材から離間させ、画像形成時の搬送負荷を低減させることで、搬送速度を精密に保つことができ記録画像の伸びや縮みや画像ずれを防止することが可能となり、搬送部材(ベルトやドラムなど)の搬送精度を精密に保つことができるインクジェット記録装置が提供できるとしていた。
また、特許文献2においては、被記録材を検出するための検出手段を備え記録手段により該被記録材に記録を行う記録装置に用いられ、該被記録材を帯電した搬送ベルトに吸着して搬送する搬送装置において、搬送ベルトは、被記録材を搬送する面に導電層と絶縁層とを下層から順に有し、更に最上層として検出手段により被記録材の有無を検知するための導電性または半導電性の検知層を有し記録時においては記録材の裏面に再転写することがないように搬送手段に付着したインクをクリーニングするためのクリーニング手段と、検出手段による前記被記録材の搬送不良の検出後、インクジェットヘッドから吐出されたインク量に応じてクリーニング手段によるクリーニング動作を制御する制御手段とを有するインクジェット記録装置が提案されている。
これにより、通常画像記録動作時においては、記録領域におけるジャムが検知手段によって容易に検知されるので、通常画像記録において、画像形成時の搬送負荷を低減させるためにクリーニング部材を搬送部材から離間させている状態であっても、ジャムが検知されると記録領域の下流に設けたクリーニング手段により搬送ベルト表面から汚れの清掃が行われるため、仮にジャム等が発生して記録領域の一部で画像形成部材(記録ヘッド)による吐出が行われて、搬送部材の表面が汚されても直ちに、クリーニング部材を当接し、その付着したインクの量に応じて搬送部材の移動量を変化させ、汚れをクリーニングするので、搬送部材表面のインク付着により汚染される帯電ローラ等の汚染を防止し、その汚れが次の被記録材の裏面への再転写を防止することが出来る被記録材を搬送するための装置、及び、その搬送装置を備える記録装置が提供できるとしていた。
また、インクが付着した搬送部材表面をクリーニングする手段として、特許文献3においては、インクの電気抵抗値より高い電気抵抗値の液体を用いて静電吸着搬送部材を清掃する清掃部材を有するインクジェット記録装置が提案されている。
これにより、被記録材案内面の清掃能力を向上させ、記録装置の信頼性および記録画像の品質を向上させ、加えて、被記録材案内面の絶縁性低下による吸着力低下を阻止して、搬送不良を防止することができるインクジェット記録装置を提供できるとしていた。
しかしながら、搬送部材表面にインクが付着するのは、上述のような被記録材の搬送不良などにより発生した事故などの要因ばかりではなく、画像形成手段(記録ヘッド)から被記録材にインクを吐出し通常の画像記録をおこなっているときにおいて、インクミストと呼ばれるインクの微小液滴が発生してしまうことがある。このインクミストは、微小なため、発生後も装置機内に浮遊するが、静電吸着タイプの搬送系の場合においては、帯電された搬送部材の表面の電荷により発生する電界により、搬送部材表面に吸着されてしまい、搬送部材表面がインクミストにより汚れてしまう。
また、特許文献4において示されるように、ダウンタイムを取ることなく、画像形成部材(記録ヘッド)のインク吐出性能を安定させる目的で、少量の予備吐と呼ばれる吐出を、搬送部材表面に直接行うことがある。この場合、通常画像記録動作時に行われるので、通常画像記録動作時においても搬送部材表面のクリーニング動作は必要となる。
そこでたとえば、特許文献5においては、静電吸着搬送部材を清掃する清掃手段は、記録ヘッドの数と等しい数だけ、前記搬送方向に沿って、前記各記録ヘッドと交互に隣接し、かつ、搬送方向の下流側に配置し、被記録材の案内面と対向する位置に搬送部材上の液体を吸収する吸収部材を有し、さらに、吸収部材に吸収されたインクを吸引するインク吸引手段を有するように構成していた。また、搬送部材を洗浄する洗浄液を含浸し、搬送手段への押圧により洗浄液を搬送手段に塗布可能な含浸材からなる洗浄液塗布手段を有し、さらに、洗浄液を供給する洗浄液供給手段を有するようにしたものが提案されている。
これにより、インクジェットヘッドの印字品位を保つために搬送部材上に予備吐されたインクが、乾燥して固着する前にインクを拭き取ることができるとしていた。
特許第2867167号公報 特許第2891796号公報 特許第2873879号公報 特開平2−179747号公報 特開2000−127362号公報
上述のように、インクジェット記録装置では、インクが被記録材上に吐出される際、被記録材搬送系の異常により、搬送部材にインクが吐出されてしまうことがあり、搬送部材上に不要なインクが多量に付着してしまうことがある。
また、通常画像記録動作時においても、インクミストなどによって搬送部材表面が汚染されることがある。さらには、インクジェット記録装置において、インク吐出が長時間なされない場合等に起こり易くなる、記録ヘッド内の増粘したインクや、微細気泡等を、インクの吐出に伴って除去し、吐出インク量の減少、吐出方向の偏向、さらにはインクの不吐出等の吐出不良を防止することを目的として、記録ヘッドから、記録に関与しないインクを吐出させる予備吐と呼ばれる手段をおこなうことがある。さらに装置のダウンタイムを作らないために、その予備吐と呼ばれる動作を、搬送部材表面に直接おこなうことがある。
特に、記録ヘッドが、被記録材の記録領域の全幅にわたって吐出口が形成されているフルラインタイプである場合、このようなインクジェット記録装置において、予備吐動作を行うために、記録ヘッドを搬送部材の外に設けられた吸収体からなる予備吐出受けの位置まで移動させる構成のものの場合は、記録ヘッドが大型化する程、その記録ヘッドの移動に長い時間がかかってしまう。そのために例えば、特開2000−272110号公報に示されるように、搬送部材上の搬送される被記録材を避けた位置に予備吐動作を行う方法がなされている。
そのため、通常の画像記録時においてもクリーニング装置によりクリーニングする必要が生じる。
これらの理由により、搬送部材表面に付着したインクをクリーニングする手段としては、例えば特許文献1においては、ブレード部材とインク吸収部材を搬送面に接離可能な構成とし、画像記録時の搬送精度を満足させつつ搬送ベルト搬送面のクリーニングを可能とする構成が示されている。
しかしながら、このように搬送ベルト搬送面を摺擦する部材だけを設け、搬送面をクリーニング可能とする構成においては、クリーニング機能を充分に満足させるために、摺擦力を大きなものとする必要があり、そのため搬送ベルト搬送面に対する負荷が過大となってしまうので、通常画像記録動作時においては搬送精度を精密に保つためにクリーニング装置を搬送面から離間する方法をとっていた。すなわち、通常画像記録動作時において、記録ヘッドの吐出を安定させる目的で、搬送ベルト上において搬送される記録紙を避けた位置に記録ヘッドよりインクの予備吐出を行う場合においては、対応できるものとはなっていなかった。
また搬送部材表面において、クリーニング装置との摺擦による劣化の進行が早く、被記録材の搬送性能の低下、搬送面のクリーニング性の低下が発生し易くなることが問題となり、耐久性能を含めた搬送ベルト搬送面のクリーニング性能が充分であるとはいえなかった。
また、特許文献2においては、被記録材を検出するための検出手段を備え記録手段により該被記録材に記録を行う記録装置に用いられ、該被記録材を帯電した搬送ベルトに吸着して搬送する搬送装置において、搬送ベルトは、被記録材を搬送する面に導電層と絶縁層とを下層から順に有し、更に最上層として検出手段により被記録材の有無を検知するための導電性または半導電性の検知層を有し、記録時においては記録材の裏面に再転写されたりするようなことがないように搬送手段に付着したインクをクリーニングするためのクリーニング手段と、検出手段による前記被記録材の搬送不良の検出後、インクジェットヘッドから吐出されたインク量に応じてクリーニング手段によるクリーニング動作を制御する制御手段とを有するインクジェット記録装置が提案されている。
しかしながら、この場合、通常画像記録動作時においては搬送部材のクリーニング部材は離接された状態であるため、通常画像記録動作時に搬送部材表面に付着するインクミストや画像形成部材(記録ヘッド)のインク吐出性能を安定させる目的で、搬送部材表面に直接インクを吐出する予備吐動作で起こる、搬送部材表面のインク付着をクリーニングすることはできなかった。
また、インクミストによる搬送部材表面の汚れは、その汚れをクリーニング手段によって除去しない場合、画像記録枚数、さらに詳しくは記録ヘッドからの吐出インク滴の数により、その汚れの程度がかわる。しかしながらその搬送部材表面へのインク付着量は、少量であるため直ちにクリーニング動作を行わなくても、搬送部材の性能低下につながることはなく、被記録材や、搬送部材周辺への転写などによる汚れを直ちに引き起こすことはない。
それに対して、同じ通常画像記録時に搬送部材にインクが付着する要因である、搬送部材への予備吐動作によるインク付着は画像を形成するインク滴と同程度のインクが搬送部材に付着しているため、直ちにクリーニング動作を行う必要がある。
本発明の目的は、被記録材を搬送する搬送部材表面に、あらゆる原因で付着するインクに対して、搬送部材表面の優れたクリーニング性能を有し、かつ、液体払拭手段である弾性体ブレードからの払拭された液体の溢れを防止でき、被記録媒体の裏汚れや、吸着力の低下による搬送不良や形成画像の画像品位の低下を招く恐れのないインクジェット記録装置を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、被記録材に画像を記録するインクジェット記録ヘッドと、被記録材を保持搬送する無端ベルト状の搬送部材と、前記搬送部材に近接配置したクリーニング装置とを具備し、かつ前記クリーニング装置が前記搬送部材表面に液体を供給する液体供給手段と、前記液体供給手段の下流側に配置され前記搬送部材表面に付着した液体を払拭する液体払拭手段とを有するインクジェット記録装置ついてなされるものである。
請求項1の発明においては、前記クリーニング装置における液体払拭手段が弾性体ブレードであり、クリーニング動作時において前記搬送部材表面と液体払拭手段である弾性体ブレードとで保持されている払拭した液体の量を規制する手段を有することを特徴とする。
請求項2の発明においては、前記クリーニング装置が前記搬送部材の下方に近接配置され、かつ液体払拭手段である弾性体ブレードの幅Wbと前記液体供給手段により前記搬送部材表面への供給可能な幅Wlsとにおいて、Wb>Wlsであり、かつ前記搬送部材表面と液体払拭手段である弾性体ブレードとで保持されている払拭した液体の量を規制する手段が、弾性体ブレードの払拭した液体が溜まる面側で、前記搬送部材表面に接触せず、前記搬送部材表面への供給可能な幅Wlsの端部より中央側の位置にあることを特徴とする。
クリーニング装置が前記搬送部材表面に液体を供給する液体供給手段と、前記液体供給手段の下流側に配置され前記搬送部材表面に付着した液体を払拭する液体払拭手段とを有するインクジェット記録装置において、前記クリーニング装置における液体払拭手段が弾性体ブレードであり、クリーニング動作時において前記搬送部材表面と液体払拭手段である弾性体ブレードとで保持されている払拭した液体の量を規制する手段を有することにより、搬送部材表面のクリーニング必要領域の全面にわたりインク付着による汚れを、確実に除去することが可能となり、かつ、液体払拭手段である弾性体ブレードからの払拭された液体の溢れを防止でき、被記録媒体の裏汚れや、吸着力の低下による搬送不良や形成画像の画像品位の低下を招く恐れのないインクジェット記録装置を提供することが可能となる。
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施例を説明するための画像記録装置の概略断面図である。図1を用いてまず本実施例の画像記録装置の概略について説明する。
図において、301は原稿を読み取りそれを電気信号に変換するスキャナ部である。そこで変換された信号に基づいた信号がプリンタ部302の記録ヘッド部305にドライブ信号として与えられる。給紙部303に収容された被記録部材の一つとしての記録紙は、必要時一枚ずつ無端ベルト状搬送部304へ向かって送り出される。記録紙は前記ベルト搬送部304を通過する際、記録ヘッド部305内に配置された各色の記録ヘッド1C,1M,1Y,1Bkにより画像記録がなされ、排紙部307を経てトレイ420へ送り出される。なお、306は回復キャップ部であり、前記記録ヘッド部305が常時印字可能な状態を維持させるための機能をもつ。
本実施例1においてはその記録ヘッドとして、フルライン化された長尺ヘッドを用いている。
図2はそのフルライン化された長尺記録ヘッドとインクの供給手段との構成を模式的に示す説明図である。
1601はその記録ヘッド、1652は記録ヘッド1601内の共通液室、1653は記録液吐出面1654に配された液体吐出用の吐出口である。しかして本実施例の吐出口1653は、対象とされる被記録材の記録可能幅いっぱいにその数が配されており、その個々の吐出口1653に通じる不図示の液路に設けられた発熱素子を選択的に駆動させることによって記録液を吐出させ、ヘッド自体の移動走査なしに記録を実施することが可能である。
1655は記録液を記録ヘッド1601に供給する記録液供給タンク、1656は供給タンク1655に記録液を補充するためのメインタンクであり、供給タンク1655から供給管1657により記録液を記録ヘッド1601の共通液室1652に供給し、また、記録液補充のときにはメインタンク1656から一方通行の補充整流弁1658を介して回復用ポンプ1659により供給タンク1655に記録液を補充可能である。
また、1660は記録ヘッド1601の吐出機能回復のためになされる回復動作時に使用される一方通行の回復用整流弁、1661は回復整流弁1660が介装されている循環用管、更にまた、1662は先に述べた第1の供給管1657に介装されている電磁弁、1663は供給タンク用空気抜弁である。
次に、本実施例の紙搬送について説明する。給紙ユニットより給送された記録紙8は吸着ローラ52によりベルト搬送体上に吸着され各記録ヘッド1C,1M,1Y,1Bkへと順次送られる。
そして記録紙は、各々の記録ヘッド下を順次通過することにより各色画像が形成され、最終色を形成後、排出される。
本実施例に用いられる無端ベルト状搬送部材について説明を行う。
無端ベルト状搬送部材は、駆動ローラ、従動ローラ11,12,13によって巻架されている。無端ベルト状搬送部材は、駆動ローラ軸に接続された不図示のモータによって、回転駆動され、これによりベルトが一定速度にて搬送される。また、無端ベルト状搬送部材材質は、ゴムベルト、フィルムベルト等が通常用いられている。
無端ベルト状搬送部材への記録紙の貼付けは、一般的なものとしては、静電気を発生させることにより、記録紙を無端ベルト状搬送部材上に吸着させることにより記録紙の搬送を行う静電吸着方式や、ファン等によって負圧を発生させ、無端ベルト状搬送部材上の無数の孔からの吸引によって無端ベルト状搬送部材上に記録紙を吸引させ搬送を行う、エア搬送方式等が用いられることが多い。本実施例においては、静電吸着方式を用いた装置により説明を行うが、無論、これに限定されるものではないことは言うまでもない。
無端ベルト状搬送部材への静電吸着のための給電は、本実施例においては、コロトロンコロナ帯電方式を用いている。
コロナ帯電ワイヤには、あらかじめ決められた電圧が印加され、これにより、無端ベルト状搬送部材表面を帯電させることにより、記録紙を吸着させる。
無端ベルト状搬送部材の記録紙が分離されてから、次の記録紙が吸着されるまでの間、すなわち、図1において、搬送手段であるベルト装置下部分には、無端ベルト状搬送部材表面に付着した記録インクなどを清掃するための無端ベルト状搬送部材クリーナ(以下、ベルトクリーナとする)500が配置されている。
図3は、それぞれ本実施の形態1の無端ベルト状搬送部材表面クリーニング部材を含む記録部材搬送部の要部断面図である。
図3において、駆動ローラ、従動ローラ11,12,13によって巻架、駆動されている無端ベルト状搬送部材304は、ベルトクリーナ500により、その表面をクリーニングする構成となっている。
ベルトクリーナ500において、501は、本発明に係わる搬送部材表面に液体を供給する液体供給手段であり、502は、本発明に係わる搬送部材表面に付着した液体を払拭する液体払拭手段である弾性体ブレードである。搬送部材表面に液体を供給する液体供給手段501は、液体加圧装置(不図示)により加圧されたクリーニング用液体を必要に応じて適宜、適量、搬送部材表面に吐出することが可能な構成となっており、それにより搬送部材表面に供給されたクリーニング用液体は、搬送部材表面に付着した液体を払拭する液体払拭手段である弾性体ブレード502により、搬送部材表面に付着した記録インクを希釈しつつ搬送部材表面より払拭することが可能となっている。
ここで用いるクリーニング用液体としては、記録インクを希釈可能な液体であれば良く、本実施例においてはイオン交換水を用いているが、その他有機溶剤や、またクリーニング用液体の主成分に対して複数の溶剤成分、また界面活性剤、防腐剤等の添加剤等を添加したものであってもかまわない。
この構成の場合、例えば、経時使用で、搬送部材表面に記録インクが乾燥固着してしまった場合でも、搬送部材を駆動回転させ、搬送部材表面にクリーニング用液体を供給してやることで、クリーニング用液体は、搬送部材表面と液体払拭手段である弾性体ブレード502とで保持され、記録インクが乾燥固化してしまった搬送部材表面が、その位置を通過することによって、固化された記録インクが溶解、希釈され搬送部材表面をクリーニングすることが可能となる。
このとき供給するクリーニング用液体の量は、その汚れの状態によって適宜設定すればよいが、クリーニング用液体が少なすぎると、搬送部材表面と液体払拭手段である弾性体ブレードとで保持されたクリーニング用液体は、弾性体ブレード502の幅方向のクリーニングを行う部分の全面にわたって存在出来ずに液滴が分離し搬送部材表面全面をクリーニングすることが出来なくなってしまう。そのため搬送部材表面の汚れ方如何に係わらず、弾性体ブレードの幅方向全面にわたってクリーニング液が存在できる程度の量が必要になる。
弾性体ブレード502によって払拭された記録インクとクリーニング用液体との混合液体は、搬送部表面の表面エネルギー、弾性体ブレードの表面エネルギー、前記2つの表面間の距離、搬送部材表面が弾性体ブレードと当接している点での相対移動速度等の装置構成に係わるファクターと混合液体の表面張力等の払拭される液体に係わるファクターにより、その保持されうる最大の液体量が決まる。
それとは独立に、例えば、記録ヘッドの吐出を安定させる目的で、搬送部材表面において搬送される記録紙を避けた位置に記録ヘッドより記録インクの予備吐出を行う場合において、1回に予備吐出される記録インクの量と位置はあらかじめ、装置に搭載される記録インクの処方等により適宜設定することが出来る。その搬送部材表面に吐出されるタイミング、量、位置に応じて、クリーニング用液体の供給タイミング、供給量、位置を設定する事となり、搬送部材表面と液体払拭手段である弾性体ブレードとで保持されている払拭された液体の量は、あらかじめ想定できる。
しかしながら、1回の記録動作において記録される枚数によっては、搬送部材表面と液体払拭手段である弾性体ブレードとで保持されうる最大の液体量を超えてしまう場合がある。このとき搬送部材表面と液体払拭手段である弾性体ブレードとで保持されていた液体は、弾性体ブレードの両端より溢れて、搬送部材端部表面に流れ出してしまうことがある。
以上のごとく、搬送部材表面のクリーニング動作において、搬送部材表面と液体払拭手段である弾性体ブレードとで保持する量を規制することは、非常に重要である。
そこで、本発明においては、図3に示す通り、クリーニング動作時において前記搬送部材表面と液体払拭手段である弾性体ブレードとで保持されている払拭した液体の量を規制する部材503が設けられている。
液体の量を規制する部材503は、吸引手段(不図示)により廃液タンク(不図示)に送られるように構成されたチューブ形状であり、搬送部材表面の表面エネルギー、弾性体ブレードの表面エネルギー、前記2つの表面間の距離、搬送部材表面が弾性体ブレードと当接している点での相対移動速度等の装置構成に係わるファクターと想定される記録インクとクリーニング用液体との混合比によって決まる混合液体の表面張力等を考慮して決められた位置に設けられており、クリーニング動作中に、供給されたクリーニング液体量に応じて、適宜のタイミングで吸引動作を行い、弾性体ブレード端部からの溢れを防止することができる構成となっている。
(実施の形態2)
以下に、図面に基づいて本発明の第2の実施の形態を詳細に説明する。また、第1の実施の形態と同様の部位には同一の符号を付し、説明は省略する。
図4の(a)、(b)は、それぞれ本実施の形態2の無端ベルト状搬送部材表面クリーニング部材を含む記録部材搬送部の要部断面図、要部正面図である。
液体払拭手段である弾性体ブレード502の幅Wbに対して、液体供給手段501により搬送部材表面への供給可能な幅Wlsが、Wb>Wlsとなるよう配置されている。
また搬送部材表面と液体払拭手段である弾性体ブレードとで保持されている払拭した液体を下方に導く部材504は、弾性体ブレード502よりも表面エネルギーの大きな材料で構成されており、搬送部材表面と液体払拭手段である弾性体ブレード502とで保持されるクリーニング用液体と記録インクとの混合液が集積され、払拭した液体を下方に導く部材504に接触したとき、クリーニング用液体と記録インクとの混合液を下方に導くことができるよう構成されている。
またこのとき送部材表面と液体払拭手段である弾性体ブレード502とで保持されているリーニング用液体と記録インクとの混合液のすべてが、下方に導かれることはなく、液滴が分離してしまうことはない。
本発明の実施例に係わるインクジェット記録装置の概略断面図 本発明の実施例に係わる記録ヘッドとインクの供給手段との構成を模式的に示す説明図 本発明の実施の形態1に係わるインクジェット記録装置におけるクリーニング部材を含んだ搬送部材の要部断面図 本発明の実施の形態2に係わるインクジェット記録装置におけるクリーニング部材を含んだ搬送部材の要部断面図
符号の説明
301 スキャナ部
302 プリンタ部
303 給紙部
304 無端ベルト状搬送部
305 記録ヘッド部
306 回復キャップ部
307 排紙部
500 ベルトクリーナ
501 液体供給手段
502 弾性体ブレード

Claims (5)

  1. 被記録材に画像を記録するインクジェット記録ヘッドと、被記録材を保持搬送する無端ベルト状の搬送部材と、前記搬送部材に近接配置したクリーニング装置とを具備し、かつ前記クリーニング装置が前記搬送部材表面に液体を供給する液体供給手段と、前記液体供給手段の下流側に配置され前記搬送部材表面に付着した液体を払拭する液体払拭手段とを有するインクジェット記録装置において、前記クリーニング装置における液体払拭手段が弾性体ブレードであり、クリーニング動作時において前記搬送部材表面と液体払拭手段である弾性体ブレードとで保持されている払拭した液体の量を規制する手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記インクジェット装置において、前記クリーニング装置が前記搬送部材の下方に近接配置され、かつ前記液体払拭手段である弾性体ブレードの幅Wbと前記液体供給手段により前記搬送部材表面への供給可能な幅Wlsとにおいて、Wb>Wlsであり、かつ前記搬送部材表面と液体払拭手段である弾性体ブレードとで保持されている払拭した液体の量を規制する手段が、弾性体ブレードの払拭した液体が溜まる面側で、前記搬送部材表面に接触せず、前記搬送部材表面への供給可能な幅Wlsの端部より中央側の位置にあることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記弾性体ブレードの払拭した液体が溜まる面において、両端表面の表面エネルギーが中央部表面よりも低いことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録ヘッドが、熱エネルギーを利用して吐出口からインクを吐出させるもので、前記熱エネルギーを発生させる手段として電気熱変換体を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録ヘッドが、被記録部材の記録領域の全幅にわたって吐出口が形成されているフルラインタイプであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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