JP2004136808A - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性及び導電性に優れるトレッド部を有する空気入りタイヤ及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】一対の環状のビード部1と、そのビード部1から各々タイヤ外周側へ延びるサイドウォール部2と、そのサイドウォール部2間に設けた非導電性のトレッド部3とを備える空気入りタイヤにおいて、前記トレッド部3の内部に導電性リボン9がタイヤの略周方向に連続的かつ螺旋状に巻き付けられて異なる深さで埋設されており、さらに前記導電性リボン9の少なくとも一部がサイドウォール部2に接触しており、かつ前記導電性リボン9の他の少なくとも一部がトレッド部3表面に露出していることを特徴とする空気入りタイヤ。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非導電性のトレッド部に導電性リボンを配設した空気入りタイヤ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、タイヤの補強剤としては、カーボンブラックを用いるのが一般的であったが、近年、環境問題に対処すべく、自動車の燃費の改善が要請されており、タイヤの転がり抵抗の低減が課題とされ、ヒステリシスロスを発生させる原因となるカーボンブラックの配合量を減らして、シリカを補強剤として含有したトレッドゴムが開発されている。シリカを配合することにより、濡れた路面での制動力が高くなり、転がり抵抗を低減することができる。しかしながら、シリカを配合したトレッドゴムは、カーボンブラックのみを配合したトレッドゴムに比べて電気抵抗が高く、車体から導電される静電気や、ゴム変形時の内部摩擦等で発生した電気を蓄積してしまうという問題があった。
【0003】
かかる問題を解決する方法として、例えば、導電性ゴム部材をタイヤのトレッド部とサイド部の間に配置した帯電防止型の空気入りタイヤが提案されている(特許文献1参照)。また、部分タイヤ上に導電層と非導電層を積層した材料ストリップがタイヤ周方向に延びる多数の巻線の形に巻かれ、この材料ストリップによってベルト横方向に少なくとも2つの領域が発生し、この領域の分離面がトレッド表面に達し、一方の領域が加硫状態で10 Ω・cm未満の電気抵抗率を有する空気タイヤが提案されている(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
米国特許5518055号明細書
【特許文献2】
特開平10−323917号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかし、米国特許5518055号明細書に記載のタイヤは、導電性ゴム部材をトレッド部で挟み込む構造を採用しているため、横方向からの入力に弱く、導電性ゴム部材とトレッド部との境界面で剥離が発生しやすい。また、導電性ゴム部材が真上(タイヤ半径方向)に延びるため、導電性ゴム部材と周辺のトレッドゴムとの物性の相違により偏摩耗が生じ易い。
【0005】
また、特開平10−323917号公報に記載の空気タイヤのトレッド部は、導電層と非導電層を積層した材料ストリップがタイヤ周方向に多数の巻線の形に巻かれた構造をしているため、導電層の占める割合が比較的大きく(約半分)なり、非導電層による転がり抵抗等の改善効果が損なわれ易いという問題がある。また、導電層と非導電層との界面が数多くトレッド面に露出するため、両層の境界面で剥離が発生し易く、タイヤの耐久性に問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、非導電性のトレッド部による改善効果と、十分な導電性を確保しながら、しかも耐久性及び耐偏摩耗性に優れるトレッド部を有する空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。
即ち、本発明の空気入りタイヤは、一対の環状のビード部と、そのビード部から各々タイヤ外周側へ延びるサイドウォール部と、そのサイドウォール部間に設けた非導電性のトレッド部とを備える空気入りタイヤにおいて、前記トレッド部の内部に導電性リボンがタイヤの略周方向に連続的かつ螺旋状に巻き付けられて異なる深さで埋設されており、さらに前記導電性リボンの少なくとも一部がサイドウォール部に接触しており、かつ前記導電性リボンの他の少なくとも一部がトレッド部表面に露出していることを特徴とする。
【0008】
本発明の空気入りタイヤによると、非導電性のトレッド部であっても、車体から発生する静電気をタイヤリムからビード部、サイドウォール部、導電性リボンを経てトレッド部表面に露出している導電性リボンの一部から踏面へ効率よく逃がすことができ、車体に静電気が蓄積することがない。また、走行と共にトレッド面が摩耗して、トレッド部表面に露出している導電性リボンが摩耗しても、トレッド部内部に螺旋状に埋設されている導電性リボンが順次露出してくる。したがって、使用によりタイヤが摩耗しても車体から発生する静電気は、順次露出する導電性リボンを通じて常に路面に放電されることになる。また、露出場所が順次変わるため偏摩耗も生じにくい。さらに導電性リボンは、その大部分がトレッド部内部に埋設されているため、非導電性トレッド部による転がり抵抗の改善効果が十分維持され、トレッド表面に剥離部分が発生することがなく、耐久性にも優れている。
【0009】
上記において、導電性リボンの体積抵抗率が10 Ω・cm以下であることが好ましい。導電性リボンの体積抵抗率が10 Ω・cm以下であれば、車体に静電気が蓄積されることがなく、発生した静電気を十分に路面に放電することができる。
【0010】
本発明においては、前記導電性リボンが、サイドウォール部から少なくともメディエット部まで埋設されていることが好ましい。本発明においては、タイヤに荷重が架かっている状態でタイヤ表面に露出している導電性リボンが路面に接地することが必要であり、少なくとも前記部分まで導電性リボンが埋設されていれば、露出している導電性リボンを路面に十分接地させることができる。
【0011】
一方、本発明の空気入りタイヤの製造方法は、ベルト層を形成した部分タイヤ上に未加硫のトレッド部を形成するトレッド形成工程を含む空気入りタイヤの製造方法において、
前記トレッド形成工程は、前記部分タイヤ上に非導電性のストリップゴムを略周方向に巻き付けて所定の断面形状のストリップゴム層を形成する工程、
形成したストリップゴム層上に、導電性リボンを部分タイヤの略周方向に連続的かつ螺旋状に巻き付ける工程、
さらに、導電性リボン上にその一部を露出させながら所定の断面形状までストリップゴムを略周方向に巻き付けて積層し、導電性リボンを埋設する工程、及び
サイドウォール部と導電性リボンの少なくとも一部とを接触させる工程、
を含むことを特徴とする。
【0012】
前記製法によると、ストリップゴムを略周方向に巻き付けることにより所定の断面形状のストリップゴム層を容易に形成することができ、またそのストリップゴム層上に導電性リボンを所定位置に容易に配設することができる。さらにストリップゴムを巻き付けて導電性リボンを埋設し、所定断面形状のトレッド部を形成することにより、上記作用効果を有する本発明の空気入りタイヤを製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の空気入りタイヤの一例を示すタイヤ子午線の右側断面図である。図2は、本発明の空気入りタイヤの他の一例を示すタイヤ子午線の右側断面図である。図3は、本発明の空気入りタイヤの他の一例を示すタイヤ子午線の上側断面図である。
【0014】
本発明の空気入りタイヤは、図1に示すように、環状のビード部1と、ビード部1からタイヤ外周側へ延びるサイドウォール部2と、そのサイドウォール部2間に設けた非導電性のトレッド部3とを備える。この構造は一般的なタイヤと同じ構造であり、本発明は当該構造を有する何れのタイヤにも適用できる。
【0015】
そして、カーカス層5の両側にはゴム層が形成され、チューブレスタイヤでは、最内層にインナーライナー層6が形成される。また、カーカス層5の外周部には、たが効果による補強を行うベルト層7が配置され、その外周表面にストリップゴムによりトレッド部3が形成される。
【0016】
上記のゴム層等の原料ゴムとしては、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)等が挙げられる。これらのゴムはカーボンブラックやシリカ等の充填材で補強されると共に、加硫剤、加硫促進剤、可塑剤、老化防止剤等が適宜配合される。なお、トレッド部を形成するストリップゴムは、タイヤの転がり抵抗を低減させるためカーボンブラックの配合量を減らして、多量のシリカが補強剤として配合されているため非導電性である。
【0017】
また、ビードワイヤー8としては鋼線等が使用され、カーカス層5やベルト層7の構成材料としては、スチールや、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、アラミド等の有機系繊維等が使用される。これらの材料は、いずれもゴムとの接着性を高めるべく、通常、表面処理や接着処理等がなされている。
【0018】
本発明では、上記のような空気入りタイヤにおいて、非導電性のトレッド部の内部に導電性リボンがタイヤの略周方向に連続的かつ螺旋状に巻き付けられて異なる深さで埋設されており、さらに前記導電性リボンの少なくとも一部がサイドウォール部に接触しており、かつ前記導電性リボンの他の少なくとも一部がトレッド部表面に露出していることを特徴とする。
【0019】
前記導電性リボンは、導電性を有する帯状ゴムであれば特に制限されるものではなく、例えば、前記原料ゴムにカーボンブラックを配合したゴム組成物をゴム押出装置などを用いて所定断面形状を有する帯状に成型したもの、又は帯状に成型したゴムの表面にカーボン糊を塗布したものなどが挙げられる。なお、導電性リボンには加硫剤、加硫促進剤、可塑剤、老化防止剤等の添加剤が適宜配合されていてもよい。
【0020】
本実施形態では、図1に示すように、導電性リボン9がタイヤ軸方向外側から内側に向かって深さがだんだん浅くなるように埋設されており、そして導電性リボン部分9aがサイドウォール部2に接触しており、導電性リボン部分9dがトレッド部3表面に露出している。また、導電性リボン部分9b及び9cはトレッド部内部に埋設されている。
【0021】
なお、図1では、導電性リボン9がタイヤ軸方向外側から内側に向かって深さがだんだん浅くなるように埋設されている例を示しているが、図2で示すように導電性リボン部分9gがトレッド表面に露出し、さらにタイヤ軸方向内側にある導電性リボン部分9hがトレッド部内部に埋設されている態様であってもよい。しかし、図2で示すような態様の場合には、トレッド表面が摩耗するにつれて導電性リボン部分9gも摩耗してくるが、導電性リボン部分9gが完全に摩耗すると、導電性リボン部分9e〜9gと導電性リボン部分9g〜9hとが分断されるため、導電性リボン部分9g〜9hがトレッド表面に露出しても、本発明における帯電防止機能を有さなくなる。
【0022】
したがって、本発明においては、図1に示すように、導電性リボン9がサイドウォール部2からタイヤ軸方向内側に向かって深さがだんだん浅くなるように埋設され、その導電性リボン9の終端部がトレッド表面に露出していることが好ましい態様である。
【0023】
また、図1、2では、導電性リボン9がタイヤの略周方向に連続的かつ螺旋状に少なくとも3周巻き付けられた態様を示しているが、導電性リボン9の少なくとも一部がサイドウォール部2に接触しており、かつ前記導電性リボン9の他の少なくとも一部が、タイヤに荷重が架かっている状態で路面に接地できるようにトレッド表面に露出していれば巻き付ける周回数は特に制限されるものではなく、例えば0.5周、1周、又は2周でもよく、さらには3周以上巻き付けてもよい。さらに、導電性リボンを巻き付ける間隔も特に制限されず、等間隔であってもよく、それぞれ異なる間隔であってもよい。
【0024】
また、図1、2では、タイヤ子午線の右側断面図の構成を示しているが、本実施形態では、さらにタイヤ子午線の断面の左側部分も前記右側部分と同様の構成になっていてもよい。
【0025】
さらに、本実施形態では、図3に示すように、導電性リボン9が両サイドウォール部2からタイヤ軸方向内側に向かって深さがだんだん浅くなるように埋設され、前記導電性リボン9の少なくとも一部が両サイドウォール部2にそれぞれ接触しており、かつ前記導電性リボン9の他の少なくとも一部がトレッド部表面に露出しており、さらに前記導電性リボン9が一方のサイドウォール部2から他方のサイドウォール部2まで連続的かつ螺旋状に巻き付けられていてる態様であってもよい。図3で示すような態様の場合には、導電性リボン部分9k部分が完全に摩耗すると、右側の導電性リボン部分9i〜9kと左側の導電性リボン部分9k〜9mとは分断されるが、分断された両導電性リボンの少なくとも一部はサイドウォール部2にそれそれ接触しているため、トレッド部表面に露出している両導電性リボンから踏面へ静電気を逃がすことができる。
【0026】
以下、本発明の空気入りタイヤの製造方法を図面を参照しながら説明する。図4は、ゴム押出装置を用いて部分タイヤ上にストリップゴム又は導電性リボンを巻き付けていく時の動作を示す説明図である。図5は、部分タイヤ上にストリップゴムからなる所定断面形状のストリップゴム層が形成された状態を示す概略図である。図6は、ストリップゴム層を有する部分タイヤのストリップゴム層上に導電性リボンが巻き付けられ、さらにサイドウォール部が形成された状態を示す概略図である。図7は、所定断面形状になるように導電性リボン上にさらにストリップゴム層が積層され、トレッド部が形成された状態を示す概略図である。図8は、本発明の空気入りタイヤの一例である。
【0027】
本発明の空気入りタイヤの製造方法は、ベルト層7を形成した部分タイヤ11上に未加硫のトレッド部を形成するトレッド形成工程を含む。なお、部分タイヤ11とは、一対の環状のビード部1と、そのビード部1から各々タイヤ内周側へ延びるカーカス部5と、そのカーカス部5の半径方向外側にベルト層7と、半径方向内側にインナーライナー層6が形成されたものである。
【0028】
前記トレッド形成工程は、前記部分タイヤ11上に非導電性のストリップゴムを略周方向に巻き付けて所定の断面形状のストリップゴム層13を形成する工程(A)、形成したストリップゴム層13上に、導電性リボン9を部分タイヤ11の略周方向に連続的かつ螺旋状に巻き付ける工程(B)、導電性リボン9上にその一部を露出させながら所定の断面形状までストリップゴムを略周方向に巻き付けて積層し、導電性リボン9を埋設する工程(C)、及び サイドウォール部2と導電性リボン9の少なくとも一部とを接触させる工程(D)を含む。
【0029】
前記工程(A)は、図5に示すように、部分タイヤ11上に所定の断面形状のストリップゴム層13を形成することができればストリップゴムの巻き付け方法は特に制限されず、例えば図4に示すような装置を用いて所定の断面形状のストリップゴム層13を形成することができる。詳しくは、回転駆動されるように設置した部分タイヤ11上に、所定断面形状を有する帯状のストリップゴムをゴム押出装置10を用いて供給しながら、ストリップゴムを部分タイヤ11のタイヤ軸方向に移動して、部分タイヤ11の外周上にストリップゴムを層状に巻き付けて所定の断面形状を有するストリップゴム層13を形成する。なお、ストリップゴムを部分タイヤ11の外周上へと供給しうるゴム押出装置10は1つであってもよく、2つ以上であってもよい。なお、ストリップゴムの幅、厚さ、及び断面形状はタイヤの種類などに応じて種々変更しうる。
【0030】
本発明においては、図5に示すように、タイヤ軸方向外側から内側に向かってストリップゴム層13がだんだん厚くなるように形成することが好ましい。
【0031】
前記工程(B)では、図6に示すように、工程(A)で形成されたストリップゴム層13上に導電性リボン9を部分タイヤの略周方向に連続的かつ螺旋状に巻き付け、かつ導電性リボン9の少なくとも一部がサイドウォール部2に接触できるように、さらにトレッド部形成後に導電性リボン9の他の少なくとも一部がトレッド部表面に露出するように巻き付ける。例えば、工程(A)後、ストリップゴム押出装置に換えて導電性リボン押出装置を用いて、ストリップゴム層13が形成された部分タイヤ11上に所定断面形状を有する導電性リボン9を供給しながら、導電性リボン9を部分タイヤのタイヤ軸方向に移動して、部分タイヤの外周上に導電性リボン9を連続的かつ螺旋状に巻き付ける。なお、導電性リボン9の巻き付けの始点は、タイヤ軸方向外側でもタイヤ軸方向内側でもいずれでもよい。
【0032】
図6は、工程(B)後のストリップゴム層13及び導電性リボン9の状態の一例を示している。図6において、導電性リボン部分9dは、トレッド部形成後にトレッド表面に露出する部分であり、導電性リボン部分9aは、サイドウォール部2に接触する部分である。
【0033】
前記工程(C)では、図7に示すように、工程(A)及び(B)で形成されたストリップゴム層13及び導電性リボン9上にさらにストリップゴムを所定の断面形状になるまで積層し、導電性リボン9を埋設する。工程(C)は、前記工程(A)と同様の方法により行うことができるが、巻き付けに際して導電性リボン9の一部(図7においては、導電性リボン部分9d)を露出させておくことが必要である。
【0034】
前記工程(D)では、サイドウォールゴム14を部分タイヤ11の所定位置に貼り付けてサイドウォール部2とし、サイドウォール部2と導電性リボン9の少なくとも一部とを接触させる。なお、サイドウォール部2の作製は、工程(A)、工程(B)、又は工程(C)後のいずれの時期に行ってもよく、いずれかの工程中に行ってもよい。
【0035】
本発明の空気入りタイヤは、前記トレッド部の形成後、加硫工程、トレッドパターン形成工程などを経て製造される。これらの工程は、通常のタイヤの製法に準じて行うことができる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明の構成と効果を示す実施例等について説明する。なお、実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。
【0037】
(タイヤの電気抵抗値の測定)
タイヤを取り付けて軸からタイヤ接地部に置いた金属板に印加電圧をかけ電気抵抗値を測定する。測定条件としては、タイヤ仕向地に適用される規格の空気圧200kPaに対応する負荷能力80%の荷重をかけて、電圧100Vで測定した。測定結果を表1に示す。
【0038】
実施例1
幅10mm、厚さ1mm、及び体積抵抗率10 Ω・cmの導電性リボンを用い、前記記載の方法(図1、5〜7など参照)により、前記導電性リボンがタイヤ軸方向外側から内側に向かって深さがだんだん浅くなるように螺旋状に埋設されたトレッド部を作製し、その他は通常のタイヤの製法に準じて205/55R16 89Vの試作タイヤを作製した。
【0039】
比較例1
導電性リボンを用いずにストリップゴムを積層してトレッド部を作製した以外は、同様にして同じサイズの試作タイヤを作製した。
【0040】
比較例2
ストリップゴムを積層してトレッド部を作製後、トレッド部表面の中央部分にのみ前記導電性リボンをタイヤ周方向に積層した以外は、同様にして同じサイズの試作タイヤを作製した。
【0041】
【表1】
Figure 2004136808
表1に示すように、導電性リボンをトレッド部内部に螺旋状に埋設した場合(実施例1)には、タイヤの電気抵抗値が0.2MΩと低く、導電性に優れることがわかる。一方、導電性リボンを用いずにトレッド部を作製した場合(比較例1)には、電気抵抗値は∞MΩと極めて高い。また、トレッド部表面の中央部分にのみ導電性リボンをタイヤ周方向に積層した場合(比較例2)には、電気抵抗値は100MΩと高く、導電性が不十分であることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの一例を示す部分断面図
【図2】本発明の空気入りタイヤの他の一例を示す部分断面図
【図3】本発明の空気入りタイヤの他の一例を示す部分断面図
【図4】ゴム押出装置を用いて部分タイヤ上にストリップゴム又は導電性リボンを巻き付けていく時の動作を示す説明図
【図5】本発明の空気入りタイヤの製法の一例を示す工程図
【図6】本発明の空気入りタイヤの製法の一例を示す工程図
【図7】本発明の空気入りタイヤの製法の一例を示す工程図
【図8】本発明の空気入りタイヤの一例を示す概略斜視図
【符号の説明】
1      ビード部
2      サイドウォール部
3      トレッド部
4      メディエット部
5      カーカス層
6      インナーライナー層
7      ベルト層
8      ビードワイヤー
9      導電性リボン
9a〜9m  導電性リボン部分
10     ゴム押出装置
11     部分タイヤ
12     ストリップゴム又は導電性リボン
13     ストリップゴム層
14     サイドウォールゴム
15     空気入りタイヤ
16     露出している導電性リボン
17     螺旋状に埋設されている導電性リボン

Claims (4)

  1. 一対の環状のビード部と、そのビード部から各々タイヤ外周側へ延びるサイドウォール部と、そのサイドウォール部間に設けた非導電性のトレッド部とを備える空気入りタイヤにおいて、前記トレッド部の内部に導電性リボンがタイヤの略周方向に連続的かつ螺旋状に巻き付けられて異なる深さで埋設されており、さらに前記導電性リボンの少なくとも一部がサイドウォール部に接触しており、かつ前記導電性リボンの他の少なくとも一部がトレッド部表面に露出していることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 導電性リボンの体積抵抗率が10 Ω・cm以下である請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 導電性リボンが、サイドウォール部から少なくともメディエット部まで埋設されている請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. ベルト層を形成した部分タイヤ上に未加硫のトレッド部を形成するトレッド形成工程を含む空気入りタイヤの製造方法において、
    前記トレッド形成工程は、前記部分タイヤ上に非導電性のストリップゴムを略周方向に巻き付けて所定の断面形状のストリップゴム層を形成する工程、
    形成したストリップゴム層上に、導電性リボンを部分タイヤの略周方向に連続的かつ螺旋状に巻き付ける工程、
    さらに、導電性リボン上にその一部を露出させながら所定の断面形状までストリップゴムを略周方向に巻き付けて積層し、導電性リボンを埋設する工程、及び
    サイドウォール部と導電性リボンの少なくとも一部とを接触させる工程、
    を含む空気入りタイヤの製造方法。
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