JP6127375B2 - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリカ配合のゴム組成物を用いることで転がり抵抗の低減を図った空気入りタイヤ及びその製造方法に関し、更に詳しくは、転がり抵抗の低減効果を確保しつつタイヤとしての電気抵抗を低減することを可能にした空気入りタイヤ及びその製造方法に関する。
近年、二酸化炭素の排出量を削減することが求められており、空気入りタイヤにおいては転がり抵抗を低減することへの関心が高まっている。
そこで、空気入りタイヤの転がり抵抗を低減するために、タイヤを構成するゴム組成物が低発熱化するように補強材としてカーボンブラックの替わりにシリカを配合することが提案されている。
ところが、シリカ配合のゴム組成物を用いた場合、タイヤの転がり抵抗を低減することが可能である反面、タイヤの電気抵抗が増大するという欠点がある。そして、タイヤの電気抵抗が増大すると、車両に帯電した静電気をタイヤを通じて路面にリークすることができなくなるため、その帯電した静電気が電子回路部品の機能やラジオの受信感度に悪影響を及ぼすという問題がある。
このような不都合に鑑みて、シリカ配合のゴム組成物を用いた空気入りタイヤの内部に静電気を路面にリークするための導電性の経路を設けることが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかしながら、近年では、シリカ配合のゴム組成物がトレッドゴム層のみならずサイドゴム層やリムクッションゴム層等にも使用されるようになっており、静電気を路面にリークするための導電性の経路を確保することが益々困難になっている。また、例えば、シリカ配合のゴム組成物からなるサイドゴム層とカーカス層との間に導電性を有するゴム層を追加した場合、電気抵抗の低減は可能であるものの、そのようなゴム層は転がり抵抗を悪化させる要因となる。
特開平10−58914号公報 特開2007−176437号公報 特開2010−159017号公報
本発明の目的は、転がり抵抗の低減効果を確保しつつタイヤとしての電気抵抗を低減することを可能にした空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、トレッド部に配置されたトレッドゴム層とサイドウォール部に配置されたサイドゴム層とビード部に配置されたリムクッションゴム層とを備え、前記トレッドゴム層及び前記サイドゴム層を体積抵抗率が1×109Ω・cm以上の非導電性材料から構成した空気入りタイヤにおいて、前記リムクッションゴム層のリムと接触する部位にタイヤ周方向に延在する第1導電部を設け、該第1導電部を前記ビード部のビードコアの中心位置よりもタイヤ幅方向内側の領域だけに選択的に配置し、前記サイドゴム層及び前記リムクッションゴム層のタイヤ周方向のスプライス部にタイヤ径方向に延在する第2導電部を設け、前記トレッドゴム層の内周面側にタイヤ周方向に延在する第3導電部を設け、前記トレッドゴム層に前記第3導電部から該トレッドゴム層の接地面まで延在する第4導電部を設け、これら第1導電部乃至第4導電部を体積抵抗率が1×108Ω・cm以下の導電性材料から構成し、かつ第1導電部乃至第4導電部を前記リムとの接触部位から前記接地面まで途切れることなく連続させたことを特徴とするものである。
本発明の空気入りタイヤの製造方法は、本発明の空気入りタイヤを製造する方法であって、第1成形ドラムの外周面上にカーカス層を巻き付け、該カーカス層にビードコアを組み付け、該カーカス層上に第1導電部を備えたリムクッションゴム層とサイドゴム層を巻き付け、該サイドゴム層及び前記リムクッションゴム層のスプライス部に第2導電部を介在させ、これらカーカス層、リムクッションゴム層及びサイドゴム層を含む円筒状の1次グリーンタイヤを成形する一方で、第2成形ドラムの外周面上に第3導電部及び第4導電部を備えたトレッドゴム層を巻き付けて該トレッドゴム層を含むトレッドリングを成形し、前記1次グリーンタイヤを前記トレッドリングの内側で膨径させて両者を互いに接合し、これら1次グリーンタイヤ及びトレッドリングからなるトロイダル形状の2次グリーンタイヤを成形し、該2次グリーンタイヤを加硫することを特徴とするものである。
本発明では、トレッドゴム層及びサイドゴム層をシリカ配合のゴム組成物のように体積抵抗率が大きい非導電性材料から構成した空気入りタイヤにおいて、リムクッションゴム層のリムと接触する部位にタイヤ周方向に延在する第1導電部を設け、該第1導電部をビード部のビードコアの中心位置よりもタイヤ幅方向内側の領域だけに選択的に配置し、サイドゴム層及びリムクッションゴム層のタイヤ周方向のスプライス部にタイヤ径方向に延在する第2導電部を設け、トレッドゴム層の内周面側にタイヤ周方向に延在する第3導電部を設け、トレッドゴム層に第3導電部から該トレッドゴム層の接地面まで延在する第4導電部を設け、これら第1導電部乃至第4導電部を体積抵抗率が小さい導電性材料から構成し、かつ第1導電部乃至第4導電部をリムとの接触部位から接地面まで途切れることなく連続させることにより、リムから接地面までの導電性の経路を確保し、空気入りタイヤの電気抵抗を低減することができる。また、サイドゴム層のスプライス部に第2導電部を介在させているので、サイドウォール部に配置される導電性材料の使用量を最小限に抑制することができる。そのため、シリカ配合のゴム組成物の使用に基づいて転がり抵抗の低減を図るにあたって、その転がり抵抗の低減効果を良好に維持することができる。
本発明において、第2導電部は導電性のゴム層、接着剤層又は塗料層であることが好ましい。このような導電性のゴム層、接着剤層又は塗料層はスプライス部に介在させる部材として好適である。また、第2導電部の厚さは0.5mm〜2.0mmとすることが好ましい。これにより、転がり抵抗を悪化させることなくタイヤとしての電気抵抗をより確実に低減することができる。
第1導電部はビード部のビードコアの中心位置よりもタイヤ幅方向内側の領域に選択的に配置し、該第1導電部のタイヤ幅方向の厚さを0.5mm以上とすることが好ましい。一連の導電性経路を形成するために、リムクッションゴム層の一部に第1導電部を設けることが必要であるが、上記部位はタイヤ転動時に発生する歪エネルギーが比較的小さいので、当該部位に第1導電部を配置することで転がり抵抗への影響を最小限に抑えることができる。
第3導電部はトレッドゴム層の内周面側に積層された導電性のゴム層、或いは、トレッドゴム層の内周面側に積層されたベルト状コード補強層を構成する導電性のコートコンパウンド部分であることが好ましい。これらは第3導電部として有効に機能する。
更に、本発明の空気入りタイヤは、上述した空気入りタイヤの製造方法に基づいて簡単に製造することができる。特に、第2導電部はサイドゴム層のスプライス部に挿入するだけで良いので、その形成が極めて容易であり、しかも第2導電部は転がり抵抗を殆ど悪化させることがない。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線半断面図である。 図1の空気入りタイヤの要部を示す側面図である。 図2のX−X矢視断面図である。 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線半断面図である。 図4の空気入りタイヤの要部を示す側面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1〜図3は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、サイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。
一対のビード部3,3間にはタイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含むカーカス層4が装架されている。カーカス層4の補強コードとしては、一般には有機繊維コードが使用されるが、スチールコードを使用しても良い。ビード部3には環状のビードコア5が埋設されており、そのビードコア5の外周上に断面三角形状のゴム組成物からなるビードフィラー6が配置されている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層7が埋設されている。これらベルト層7はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層7の補強コードとしては、スチールコードが好ましく使用される。ベルト層7の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層8を配置されている。ベルトカバー層8は少なくとも1本の補強コードを引き揃えてゴム被覆してなるストリップ材をタイヤ周方向に連続的に巻回したジョイントレス構造とすることが望ましい。また、ベルトカバー層8はベルト層7の幅方向の全域を覆うように配置しても良く、或いは、ベルト層7の幅方向外側のエッジ部のみを覆うように配置しても良い。ベルトカバー層8の補強コードとしては、ナイロンやアラミド等の有機繊維コードが好ましく使用される。
また、トレッド部1にはトレッドゴム層11が配置され、サイドウォール部2にはサイドゴム層12が配置され、ビード部3にはリムクッションゴム層13が配置されている。更に、タイヤ内面にはカーカス層4に沿ってインナーライナー層9が配置されており、このインナーライナー層9が空気透過防止層として機能する。
上記空気入りタイヤにおいて、転がり抵抗を低減するために、少なくともトレッドゴム層11及びサイドゴム層12はシリカ配合のゴム組成物から構成され、更にはカーカス層4のコートコンパウンド部分、ベルト層7のコートコンパウンド部分、ベルトカバー層のコートコンパウンド部分及びリムクッションゴム層13もシリカ配合のゴム組成物から構成されている。シリカ配合のゴム組成物は体積抵抗率が高く、場合によっては、体積抵抗率が1×109 Ω・cm以上となる。
このように少なくともトレッドゴム層11及びサイドゴム層12を体積抵抗率が1×109 Ω・cm以上の非導電性材料(非導電性ゴム組成物)から構成した空気入りタイヤにおいて、リムと接地面との間に一連の導電性経路をなす第1導電部21乃至第4導電部24が設けられている。
即ち、リムクッションゴム層13のリムと接触する部位にはタイヤ周方向に延在する第1導電部21が配設されている。第1導電部21はタイヤ周方向に連続している。サイドゴム層12のタイヤ周方向のスプライス部Sには、タイヤ径方向に延在する第2導電部22が配設されている。つまり、図2及び図3に示すように、サイドゴム層12はタイヤ周方向に任意の位置にタイヤ径方向に延びるスプライス部Sを有しているが、そのスプライス部Sには第2導電部22が挟み込まれている。本実施形態においては、リムクッションゴム層13の第1導電部21とサイドゴム層12とが離間しているため、第2導電部22はサイドゴム層12のスプライス部Sのみならずリムクッションゴム層13のスプライス部Sにも挿入されている。これにより、第1導電部21と第2導電部22とが互いに接触するようになっている。
一方、トレッドゴム層11の内周面側にはタイヤ周方向に延在する第3導電部23が配設されている。第3導電部23はトレッドゴム層11の内周面の全域に配置され、第2導電部22と接触するようになっている。第3導電部23は導電性のゴム層であるが、アンダートレッドゴム層として利用することも可能である。また、トレッドゴム層11の内部には第3導電部23からトレッドゴム層11の接地面まで延在する第4導電部24が配設されている。第4導電部24はタイヤ周方向に連続することが好ましいが、タイヤ周方向に沿って間欠的に配置されていても良い。
上述した第1導電部21乃至第4導電部24はいずれも体積抵抗率が1×108 Ω・cm以下の導電性材料から構成され、かつ第1導電部21乃至第4導電部24はリムとの接触部位から接地面まで途切れることなく連続している。
上述のように少なくともトレッドゴム層11及びサイドゴム層12をシリカ配合のゴム組成物のように体積抵抗率が大きい非導電性材料から構成した空気入りタイヤにおいて、リムクッションゴム層13のリムと接触する部位にタイヤ周方向に延在する第1導電部21を設け、該第1導電部21をビード部3のビードコア5の中心位置よりもタイヤ幅方向内側の領域だけに選択的に配置し、サイドゴム層12及びリムクッションゴム層13のタイヤ周方向のスプライス部Sにタイヤ径方向に延在する第2導電部22を設け、トレッドゴム層11の内周面側にタイヤ周方向に延在する第3導電部23を設け、トレッドゴム層11に第3導電部23から該トレッドゴム層11の接地面まで延在する第4導電部24を設け、これら第1導電部21乃至第4導電部24を体積抵抗率が小さい導電性材料から構成し、かつ第1導電部21乃至第4導電部24をリムとの接触部位から接地面まで途切れることなく連続させているので、リムから接地面までの導電性の経路を確保し、空気入りタイヤの電気抵抗を低減することができる。
また、サイドゴム層12のスプライス部Sに第2導電部22を選択的に介在させているので、サイドウォール部2に配置される導電性材料の使用量を最小限に抑制することができる。そのため、シリカ配合のゴム組成物の使用に基づいて転がり抵抗の低減を図るにあたって、その転がり抵抗の低減効果を良好に維持することができる。
上記空気入りタイヤにおいて、図1に示すように、第1導電部21はビード部3のビードコア5の中心位置よりもタイヤ幅方向内側の領域に選択的に配置されている。このような部位はタイヤ転動時に発生する歪エネルギーが比較的小さいので、当該部位に第1導電部21を配置することにより、転がり抵抗への影響を最小限に抑えることができる。第1導電部21のタイヤ幅方向の厚さt1は0.5mm以上、好ましくは、0.5mm〜5mmであると良い。第1導電部21の厚さt1が0.5mm未満であるとリムとの接触が不十分になって電気抵抗の低減効果が低下する恐れがある。
第2導電部22は導電性のゴム層、接着剤層又は塗料層であると良い。このような導電性のゴム層、接着剤層又は塗料層はスプライス部Sに介在させる部材として好適である。但し、タイヤ成形時に接着剤や塗料をスプライス部Sに塗布した場合、第2導電部22として必要な厚さを確保することが困難になるので、ゴム層(ゴムシート)を採用するのが最も望ましい。第2導電部22の厚さt2は0.5mm〜2.0mmであると良い。これにより、転がり抵抗を悪化させることなくタイヤとしての電気抵抗をより確実に低減することができる。第2導電部22の厚さt2が0.5mm未満であるとタイヤ成形時の変形やタイヤ加硫時のリフトの際に第2導電部22が途切れてしまう恐れがあり、逆に2.0mmを超えると転がり抵抗を増加させる要因となる。
図4及び図5は本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。本実施形態は第3導電部の構造だけが上記実施形態とは異なるものであるので、図1〜図3と同一物には同一符号を付してその部分の詳細な説明は省略する。また、図5のX−X矢視断面図は図2と同一であるため図示を省略する。
図4及び図5に示す実施形態において、トレッドゴム層11の内周面側に積層されたベルト状コード補強層(ベルト層7とベルトカバー層8との積層体)のコートコンパウンド部分17,18が前述の導電性材料から構成されている。このように導電性材料からなるコートコンパウンド部分17,18は第3導電部23として利用することができる。この場合、サイドゴム層12はトレッドゴム層11の内側に挿入され、ベルト層7のコートコンパウンド部分17と接触する位置まで延在している。一方、第4導電部24はベルトカバー層8のコートコンパウンド部分18と接触するように配設されている。
このように構成される空気入りタイヤにおいても、上述の実施形態と同様に、リムから接地面までの導電性の経路を確保し、空気入りタイヤの電気抵抗を低減することができ、しかも転がり抵抗の低減効果を良好に維持することができる。
なお、上記実施形態では、ベルト状コード補強層がベルト層7とベルトカバー層8との積層体である場合について説明したが、ベルトカバー層8が存在しない場合にはベルト層7のコートコンパウンド部分17を導電性材料から構成すれば良い。
上述した各実施形態の空気入りタイヤは、以下のようにして製造することが可能である。即ち、先ず、1次グリーンタイヤ成形用の第1成形ドラムの外周面上にインナーライナー層9を巻き付け、その上にカーカス層4を巻き付け、該カーカス層4にビードコア5を組み付け、該カーカス層4上に第1導電部21を備えたリムクッションゴム層13とサイドゴム層12を巻き付ける。その際サイドゴム層12及びリムクッションゴム層13のスプライス部S第2導電部22を介在させる。これにより、カーカス層4、リムクッションゴム層13及びサイドゴム層12を含む円筒状の1次グリーンタイヤを成形する。
一方、トレッドリング成形用の第2成形ドラムの外周面上に第3導電部23及び第4導電部24を備えたトレッドゴム層11を巻き付け、該トレッドゴム層11を含むトレッドリングを成形する。なお、トレッドリングはベルト層7やベルトカバー層8等のベルト状コード補強層を含むものであるが、これらが第3導電部23を構成しても良し、或いは、ベルト層7やベルトカバー層8とは別に第3導電部23を設けても良い。次いで、上記1次グリーンタイヤを上記トレッドリングの内側で膨径させて両者を互いに接合することにより、トロイダル形状を有する2次グリーンタイヤを成形する。
その後、2次グリーンタイヤを加硫することにより、上述した第1導電部21乃至第4導電部24を備えた空気入りタイヤを簡単に得ることができる。特に、第2導電部22はサイドゴム層12のスプライス部Sに挿入するだけで良いので、その形成が極めて容易である。しかも、スプライス部Sのみに介在させた第2導電部22は転がり抵抗を殆ど悪化させることがない。
タイヤサイズ195/65R15 91Hで、トレッド部に配置されたトレッドゴム層とサイドウォール部に配置されたサイドゴム層とビード部に配置されたリムクッションゴム層とを備えた空気入りタイヤにおいて、トレッドゴム層、サイドゴム層、リムクッションゴム層、カーカス層のコートコンパウンド部分、ベルト層のコートコンパウンド部分、ベルトカバー層のコートコンパウンド部分を体積抵抗率が1×1010Ω・cmである非導電性材料(シリカ配合のゴム組成物)から構成し、リムクッションゴム層のリムと接触する部位に第1導電部を設け、サイドゴム層及びリムクッションゴム層のスプライス部に第2導電部を設け、トレッドゴム層の内周面側に第3導電部を設け、トレッドゴム層に第3導電部から該トレッドゴム層の接地面まで延在する第4導電部を設け、これら第1導電部乃至第4導電部を体積抵抗率が1×107 Ω・cmの導電性材料(カーボン配合のゴム組成物)から構成し、第1導電部乃至第4導電部をリムとの接触部位から接地面まで途切れることなく連続させ、第2導電部の厚さを表1のように設定した実施例1〜4のタイヤを製作した。なお、第1導電部はビード部のビードコアの中心位置よりもタイヤ幅方向内側の領域に選択的に配置し、該第1導電部のタイヤ幅方向の厚さは0.5mmとした。
比較のため、第1導電部乃至第4導電部を持たず、それらに対応する部位に非導電性材料からなる代用部材を配設したこと以外は実施例1と同じ構造を有する比較例1のタイヤを用意した。また、トレッドゴム層、サイドゴム層、リムクッションゴム層、カーカス層のコートコンパウンド部分、ベルト層のコートコンパウンド部分、ベルトカバー層のコートコンパウンド部分を導電性材料(カーボン配合のゴム組成物)から構成したこと以外は実施例1と同じ構造を有する比較例2のタイヤを用意した。更に、第2導電部を設ける替わりに、サイドゴム層とカーカス層との間にタイヤ全周にわたって厚さ2mmの導電性ゴム層を挿入したこと以外は実施例1と同じ構造を有する比較例3のタイヤを用意した。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、転がり抵抗及び電気抵抗を評価し、その結果を表1に併せて示した。
転がり抵抗:
各試験タイヤをリムサイズ15×6Jのホイールに組み付け、室内ドラム式のタイヤ転動抵抗試験機を用いて、空気圧210kPa、荷重4.82kN、速度80km/hの条件にて走行させたときの転がり抵抗を測定した。評価結果は、比較例1を100とする指数にて示した。この指数値が小さいほど転がり抵抗が少ないことを意味する。
電気抵抗:
各試験タイヤをリムサイズ15×6Jのホイールに組み付け、空気圧200kPa、荷重4.82kNの条件にて金属板に対して接地させ、金属板とホイールとの間の電気抵抗を測定した。電気抵抗が1×109 Ω以下であれば問題ないレベルである。
Figure 0006127375
表1から判るように、実施例1〜4のタイヤは、比較例1との対比において、シリカ配合のゴム組成物の使用に基づく転がり抵抗の低減効果を良好に維持しつつ、タイヤとしての電気抵抗を十分に低減することができた。
一方、比較例2のタイヤは、カーボン配合のゴム組成物を使用しているため、タイヤとしての電気抵抗は低いものの転がり抵抗が大きいものであった。また、比較例3のタイヤは、サイドゴム層とカーカス層との間にタイヤ全周にわたって導電性ゴム層を挿入しているため、タイヤとしての電気抵抗は低いものの転がり抵抗が大きいものであった。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルトカバー層
9 インナーライナー層
11 トレッドゴム層
12 サイドゴム層
13 リムクッションゴム層
17 ベルト層のコートコンパウンド部分
18 ベルトカバー層コートコンパウンド部分
21 第1導電部
22 第2導電部
23 第3導電部
24 第4導電部

Claims (7)

  1. トレッド部に配置されたトレッドゴム層とサイドウォール部に配置されたサイドゴム層とビード部に配置されたリムクッションゴム層とを備え、前記トレッドゴム層及び前記サイドゴム層を体積抵抗率が1×109Ω・cm以上の非導電性材料から構成した空気入りタイヤにおいて、前記リムクッションゴム層のリムと接触する部位にタイヤ周方向に延在する第1導電部を設け、該第1導電部を前記ビード部のビードコアの中心位置よりもタイヤ幅方向内側の領域だけに選択的に配置し、前記サイドゴム層及び前記リムクッションゴム層のタイヤ周方向のスプライス部にタイヤ径方向に延在する第2導電部を設け、前記トレッドゴム層の内周面側にタイヤ周方向に延在する第3導電部を設け、前記トレッドゴム層に前記第3導電部から該トレッドゴム層の接地面まで延在する第4導電部を設け、これら第1導電部乃至第4導電部を体積抵抗率が1×108Ω・cm以下の導電性材料から構成し、かつ第1導電部乃至第4導電部を前記リムとの接触部位から前記接地面まで途切れることなく連続させたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第2導電部が導電性のゴム層、接着剤層又は塗料層であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第2導電部の厚さを0.5mm〜2.0mmとしたことを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第1導電部のタイヤ幅方向の厚さを0.5mm以上としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記第3導電部が前記トレッドゴム層の内周面側に積層された導電性のゴム層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第3導電部が前記トレッドゴム層の内周面側に積層されたベルト状コード補強層を構成する導電性のコートコンパウンド部分であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤを製造する方法であって、第1成形ドラムの外周面上にカーカス層を巻き付け、該カーカス層にビードコアを組み付け、該カーカス層上に第1導電部を備えたリムクッションゴム層とサイドゴム層を巻き付け、該サイドゴム層及び前記リムクッションゴム層のスプライス部に第2導電部を介在させ、これらカーカス層、リムクッションゴム層及びサイドゴム層を含む円筒状の1次グリーンタイヤを成形する一方で、第2成形ドラムの外周面上に第3導電部及び第4導電部を備えたトレッドゴム層を巻き付けて該トレッドゴム層を含むトレッドリングを成形し、前記1次グリーンタイヤを前記トレッドリングの内側で膨径させて両者を互いに接合し、これら1次グリーンタイヤ及びトレッドリングからなるトロイダル形状の2次グリーンタイヤを成形し、該2次グリーンタイヤを加硫することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
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