JP2004135390A - 電気自動車用電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、小形化、低発熱量化を図りつつプレ充電が可能な電気自動車用電源装置を提供する。
【解決手段】本発明である電気自動車用電源装置5は、IGBT25より構成される3相モータ15のスイッチング部21と走行用バッテリ19を直列に接続し、走行用バッテリ19とスイッチング部21の間にリレースイッチ29を設け、リレースイッチ29の開閉接点30とスイッチング部21の間に並列に平滑コンデンサ31を設けて構成される走行用電源回路17と、車両電装用電源回路37と、開閉接点30とスイッチング部21の間のメイン通電路27と車両電装用電源回路37に接続される昇圧コンバータ35と、リレースイッチ29のオン時に平滑コンデンサ31が所定電圧に至っていないときは昇圧コンバータ35を制御して車両電装用バッテリ40から昇圧充電させるECU43から構成される。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明である電気自動車用電源装置5は、IGBT25より構成される3相モータ15のスイッチング部21と走行用バッテリ19を直列に接続し、走行用バッテリ19とスイッチング部21の間にリレースイッチ29を設け、リレースイッチ29の開閉接点30とスイッチング部21の間に並列に平滑コンデンサ31を設けて構成される走行用電源回路17と、車両電装用電源回路37と、開閉接点30とスイッチング部21の間のメイン通電路27と車両電装用電源回路37に接続される昇圧コンバータ35と、リレースイッチ29のオン時に平滑コンデンサ31が所定電圧に至っていないときは昇圧コンバータ35を制御して車両電装用バッテリ40から昇圧充電させるECU43から構成される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メインスイッチと走行用モータをスイッチングするスイッチング部の間に並列に平滑コンデンサを設けて構成される電気自動車用電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車には、走行用バッテリを電源として走行するために、リレースイッチを介して走行用バッテリと、走行用モータの通電を制御するスイッチング部である半導体スイッチング素子とを直列に接続した走行用電源回路を用いることが行なわれている。こうした電源回路では、半導体スイッチング素子オン時の大きな瞬時電流をまかなうために、平滑コンデンサを設けることが行なわれている。
【0003】
こうした平滑コンデンサが付いた走行用電源回路は、リレースイッチをオンする前に、平滑コンデンサに充電することが求められる。ところが、単に平滑コンデンサに通電すると、リレースイッチの接点において大電流による火花放電が生じ、接点が溶着される問題がある。そこで、従来このような不具合を防止するために、プレリレースイッチと抵抗器を設けて平滑コンデンサへ流れる電流を抑えることが行なわれている。
【0004】
ところが、プレリレースイッチと抵抗器で形成されるプレ電源投入構造は、抵抗器が1〜10Ω程度で20〜100W程度といった大形の部品、プレリレースイッチは20A〜50A程度といった大形の部品が使用されるために、大形化や多くの発熱量を伴う問題がある。
【0005】
そこでトランスを使って所定の電圧まで昇圧することが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−299902号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、トランスを用いて昇圧する構造でも、プレリレースイッチと抵抗器を用いた構造と同様に大形の部品が使用されるために、大形化や多くの発熱量を伴う問題がある。
【0008】
従って、本発明は小形化、低発熱量化を図りつつプレ充電が行なえる電気自動車用電源装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した電気自動車用電源装置は、走行用モータのスイッチング部と走行用バッテリを直列に接続し、スイッチング部と走行用バッテリの間に直列にメインスイッチを設け、メインスイッチとスイッチング部の間に並列に平滑コンデンサを設けて構成される走行用電源回路と、車両電装用電源回路と、メインスイッチと平滑コンデンサの間の回路部分と車両電装用電源回路に接続されて車両電装用電源回路の電力を昇圧して走行用電源回路に電力を供給可能な昇圧コンバータと、メインスイッチのオン時に平滑コンデンサが所定電圧に至っていないときは昇圧コンバータをオンして平滑コンデンサへ充電させる制御部とから構成される。
【0010】
請求項2に記載した電気自動車用電源装置は、前記昇圧コンバータは前記走行用電源回路の電力を降圧させて前記車両電装用電源回路へ電力を供給する双方向性の機能をもつ。
【0011】
このように構成された電気自動車用電源装置では、前記平滑コンデンサを充電後、前記走行用電源回路の電力を降圧して前記車両電装用電源回路へ電力を供給する。
【0012】
請求項3に記載した電気自動車用電源装置は、前記走行用モータによって始動されるエンジンと前記走行用バッテリの充電状態を検出する手段を有し、前記走行用バッテリが充電不足のときは前記メインスイッチをオンするとともに、前記昇圧コンバータで前記車両電装用電源回路の電力を昇圧して前記走行用バッテリへ充電するように構成されている。
【0013】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態について図1および図2を参照して説明する。
【0014】
図1は電気自動車用電源装置5を模式的に示していて、図中10は車体、11は同車体10の前部両側に設けた前輪、12は同じく後部両側に設けた後輪である。このうち、後輪12がドライブシャフト13、リアデファレンシャル14を介して走行用モータ、例えば3相モータ15に接続してある。
【0015】
この3相モータ15には、同モータ15の通電制御を行なう走行用電源回路17が接続してある。走行用電源回路17について説明すると、図中19は、例えば300Vといった電圧で電力が充電されてなる走行用バッテリ、21は3相モータ15をスイッチングするスイッチング部である。
【0016】
このスイッチング部21には、3相モータ15に合わせて、例えば半導体スイッチング素子としてIGBT(Insulated Gate BipolarTransistor)25を2つ直列に並べて形成される回路を3列並列に接続した構造が用いられる。そして、各直列に並ぶIGBT25は、メイン通電路27を介して走行用バッテリ19に直列に接続され、走行用バッテリ19の電力を3組のIGBT25を通じて3相モータ15へ供給できるようにしている。
【0017】
このスイッチング部21と3相モータ15との間のメイン通電路27には、メインスイッチを構成するリレースイッチ29の開閉接点30が設けてある。また、開閉接点30とスイッチング部21との間に、スイッチング部21の近傍に位置して、平滑コンデンサ31が並列に接続してある。
【0018】
一方、35はプレ充電回路を形成する昇圧コンバータである。昇圧コンバータ35は、半導体部品で形成してあり、一次側から入力される電力の電圧を昇圧、例えば走行用バッテリ19の電圧と近い電圧まで昇圧させて二次側に出力する機能をもつ。
【0019】
この昇圧コンバータ35の一次側が、車体10に搭載してある車両電装用電源回路37、例えば電動パワーステアリング、電動エアコン、ライト、オーディオなどといった一般電装品へ電力を供給する、例えば12Vの車両電装用バッテリ40に接続してある。また、二次側は、開閉接点30と平滑コンデンサ31との間のメイン通電路27に接続してある。
【0020】
つまり、昇圧コンバータ35は、車両電装用バッテリ40の電源電圧を走行用バッテリ19の電源電圧近くまで昇圧して走行用電源回路17に供給できるようにしている。なお、昇圧コンバータ35には、走行用電源回路17の平滑コンデンサ31側の電圧検出が行なえる電圧センサ部35aが内蔵してある。
【0021】
他方、43は制御部を構成するECU(例えばマイクロプロセッサから構成される)である。このECU43には、アクセルペダル50のアクセル開度を検出するアクセルセンサ51、3組のIGBT25のドライバ53、走行用バッテリ19の電圧を検出する電圧センサ54、イグニションスイッチ55、故障表示をなすフェイルインジケータ56が接続してある。同ECU43には、アクセルペダル50のアクセル開度に応じてドライバ53を制御して、3組のIGBT25を3相の正弦波を模擬したタイミングでオンオフする機能の他に、平滑コンデンサ31をプレ充電する機能が設定されている。
【0022】
プレ充電機能は、イグニションスイッチ55の操作時、平滑コンデンサ31が所定の電圧に至っていないとき(充電していない、充電が不足している状態)、リレースイッチ29が開閉接点30をオンする前に昇圧コンバータ35の昇圧動作により、所定時間、車両電装用バッテリ40の電力を平滑コンデンサ31に充電する機能と、所定時間経過後、所定電圧範囲まで充電したことが認められると、リレースイッチ29の開閉接点30がオフする機能とを有していて、半導体部品である昇圧コンバータ35によるプレ充電を実現させる構成としてある。
【0023】
なお、ECU43には、所定時間経過後、所定の充電が認められないと、故障表示をするべくフェイルインジケータ56を点灯作動させる機能も設けてある。
【0024】
このように構成された電気自動車用電源装置5のプレ充電時の制御が図2のフローチャートに示されている。運転者が電気自動車を運転するためにイグニションスイッチ55を操作するとする。なお、このときはリレースイッチ29の開閉接点30は開けられている。
【0025】
ECU43はステップS1において、イグニションスイッチ55がスタート位置なるか否かを判定している。そして,スタート位置になるにしたがいステップS2に進み、平滑コンデンサ31の充電状態をチェックする。なお、スタート位置に至らないときは、オフを含めステップS3に進む。このチェックは電圧センサ部35aで検出される平滑コンデンサ31の電圧と、電圧センサ54で検出される走行用バッテリ19の電圧の電位差を検出することで行なわれる。
【0026】
このとき、電位差が目標範囲内、すなわち予め定めた所定値以内、例えば20Vである場合は、平滑コンデンサ31は充電が完了していると判断してステップS6に進み、プレ充電を行なわずにリレースイッチ29を作動させて、開閉接点30を閉じる。電位差が所定値以上の場合は、平滑コンデンサ31は充電状態が不充分なのでステップS4に進み、プレ充電である平滑コンデンサ31の充電が行なわれる。
【0027】
このステップS4は、リレースイッチ29の開閉部接点30が開放したまま昇圧コンバータ35をオンする。これにより、昇圧コンバータ35は車両電装用電源回路37の車両電装用バッテリ40の電圧(12V)を走行用バッテリ19の電圧(300V)の近くまで昇圧させて車両電装用バッテリ40の電力を平滑コンデンサ31へ充電させる。そして、ステップS7へ進み、そのプレ充電を所定時間、例えば1秒間続ける。
【0028】
この間、ステップS2では、平滑コンデンサ31の電圧が走行用バッテリ19の電圧に近くになる状況をチェックしている。そして、走行用バッテリ19の電圧に対して所定値内に収まると、ステップS6へ進み昇圧コンバータ35をオフさせ、平滑コンデンサ31への充電を終了する。
【0029】
続いて、開閉接点30が閉じて走行用バッテリ19から平滑コンデンサ31、各IGBT25へ電力が供給され、アクセルペダル50の操作による走行が可能となる。また、1秒間を経過しても平滑コンデンサ31の所定の電圧上昇が検出されなければステップS8へ進み、昇圧コンバータ35の作動を停止する。そして、続くステップS9により故障と判断してフェイルインジケータ56を点灯させ、運転者に故障を表示する。
【0030】
このように昇圧コンバータ35といった1つの半導体部品だけで、リレースイッチ29の開閉接点30が溶着を起こさないよう、車両電装用電源回路37の車両電装用バッテリ40を昇圧して平滑コンデンサ31へ充電するようにしたから、開閉接点30の溶着を防ぎ、プレ充電構造は専有面積が小さくてすみ、小形化が図れる。しかも、発熱が抑えられ、高い信頼性が確保できる利点がある。
【0031】
[第2の実施の形態]
図3は本発明の第2の実施の形態を示す。本実施の形態は、第1の実施の形態で述べた、昇圧機能を有するだけの昇圧コンバータ35でなく、降圧機能も有するDC−DCコンバータ、すなわち双方向コンバータ60を用いたものである。
【0032】
具体的には、図1中の昇圧コンバータ35の代わりに走行用バッテリ19を12V位に降圧して、車両電装用電源回路37へ電力を供給する機能と、昇圧機能と降圧機能とを併せもつ双方向コンバータ60を設けたものである。
【0033】
本実施の形態は、こうした双方向コンバータ60の採用により、図3のフローチャート中のステップS10(図2中のステップS4に代わるステップ)に示されるように昇圧機能で平滑コンデンサ31の充電が行なわれ、ステップS11(図2中のステップS6に代わるステップ)に示されるように平滑コンデンサ31の充電を終えると、コンバータ方向を昇圧側から降圧側に切り換えて車両電装用電源回路37へ電力が供給されるものである。
【0034】
第2の実施の形態によると、双方向コンバータ60を使用して走行用バッテリ19から車両電装用電源回路37へ電力を供給するので、第1の実施の形態の効果に加えて、別途専用の充電機器を設けることなく車両電装用の電源を確保できる利点がある。
【0035】
なお、図3のフローチャートにおいて第1の実施の形態と共通するステップは、同じ符号を附して、ここでの説明を省略する。
【0036】
[第3の実施の形態]
図4〜図6は、本発明の第3の実施の形態を示す。
本発明の実施の形態は、図4に示されるように3相モータ15にエンジン61を接続したハイブリッドカーのハイブリッドシステム、例えば3相モータ15でエンジン61を始動して走行をアシストする方式のシステムに、例えば双方向コンバータ60を採用したものである。
【0037】
そして、走行用バッテリ19が放電したとき、車両電装用の低圧の車両電装用バッテリ40の電力を走行用バッテリ19に昇圧充電して、走行用バッテリ19に蓄えられた電力でエンジン61の始動を可能としている。
【0038】
エンジン61の始動を行なわせるために、図4に示されるようにECU43は、昇圧充電を表示する昇圧充電インジケータ65と、電源の入れ直しを知らせる電源入れ直しインジケータ66とを接続してある。
【0039】
双方向コンバータ60は充電電流と充電電圧を検出するセンサ67を有するDC−DCコンバータが採用してある。また、ECU43には図5に示されるように、図3のフローに対して走行用バッテリ19の充電状態を検出するステップS13と、走行用バッテリ19が充電不足(エンジンの始動が困難)のとき、昇圧充電を行なわせるステップS14を追加できる。
【0040】
そして、昇圧充電を行なう制御フローが図6に示されている。このフローチャートを説明すれば、今、走行用バッテリ19が充電不足で、現在の状態では3相モータ15によるエンジン61の始動が行なえない状態にあるとする。すると、ECU43は、図5に示されるフローチャートのステップS13、ステップS14を経て図6に示されるフローチャートのステップS15の制御へ進み、昇圧充電インジケータ65を点滅させて、充電不足である旨を表示する。
【0041】
次に、ステップS16において平滑コンデンサ31の充電チェックを行なうが、ここで走行用バッテリ19の電圧は低いのでステップS18へ進み、双方向コンバータ60による昇圧充電が行なわれる。
【0042】
すなわち、ステップS18に示されるように、双方向コンバータ60がオフ、リレースイッチ29の開閉接点30がオンとなる状態から、ステップS22に示されるように双方向コンバータ60のコンバータ方向を昇圧側にセットし、同双方向コンバータ60をオンする。
【0043】
これにより、双方向コンバータ60は車両電装用バッテリ40の電圧を昇圧して、走行用バッテリ19への充電を開始する(昇圧充電)。むろん、この充電は双方向コンバータ60から既定値の充電電流、同じく既定値の充電電圧が出力されて行なわれる。
【0044】
続いて、ステップS23、ステップS24を経てステップS25に進み、同ステップS25により、3相モータ15でエンジン61を始動させるのに必要な電力が確保されたか否かの判断が行なわれる。
【0045】
1分を経過すると続くステップS26により、ECU43は昇圧充電が完了したとして、双方向コンバータ60をオフして走行用バッテリ19への充電を終了し、開閉部接点30をオフし、昇圧インジケータ65を点灯させ、運転者に車両電装用バッテリ40からの昇圧充電が終了したことを知らせる。さらに、電源入れ直しインジケータ66をオンして、電源入れ直しを表示し、運転者に再度のキー操作を促す。
【0046】
続いて、運転者がキー操作をすると、第2の実施の形態で説明したステップS17〜S19により、開閉接点30をオフ、昇圧側に切り替えた双方向コンバータ60の作動により、平滑コンデンサ31の充電が行なわれる。
【0047】
この状態により、3相モータ15でエンジン61を始動する体制が整う。これによりECU43は、3相モータ15でエンジン61を始動させればよく、以後はエンジン61で駆動される発電機(図示せず)により、走行用バッテリ19が充電され、充電不足が解消される。
【0048】
なお、ステップS19において、1秒間充電しても充電が完了しなかったり、ステップS23,24において双方向コンバータ60から出力される充電電流や充電電圧が既定値でないときは、フェイルインジケータ56を表示して、運転者へ故障がある旨を知らせる。
【0049】
このように、本実施の形態の電気自動車用電源装置5によると、第2の実施の効果に加え、走行用バッテリ19が充電不足でエンジン61の始動ができないというトラブルを回避することができる。但し、第3の実施の形態において、第2の実施の形態と同じ部分は、同一符合を附してその説明を省略した。
【0050】
なお、本発明を実施するに当たって、走行用電源回路の構成要素をはじめとして本発明の構成要素は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変換して実施できることは言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、車両電装用電源回路の電力を昇圧コンバータで昇圧して平滑コンデンサへ充電する構造を採用したので、抵抗器を設置した並列な充電回路を用いた構造やトランスを用いた構造に比べ、専有面積が小さくてすみ、充電構造の小形化が図れる。しかも、発熱量が少なくすむといった効果を奏する。
【0052】
請求項2に記載した発明によれば、さらに双方向コンバータを用いて車両電装用回路へも電力を供給できるといった効果を奏する。
【0053】
請求項3に記載した発明によれば、さらに、走行用バッテリが充電不足でエンジンが始動できないというトラブルを回避したハイブリッドカーを実現できるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電気自動車用電源装置を示す回路図
【図2】同電源装置の制御を示すフローチャート
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る電気自動車の制御を示すフローチャート
【図4】第3の実施の形態に係る電源装置を示す回路図
【図5】同電源装置の制御を示すフローチャート
【図6】同制御の昇圧充電処理の制御を示すフローチャート。
【符号の説明】
5…電気自動車用電源装置
15…3相モータ
17…走行用電源回路
19…走行用バッテリ
21…スイッチング部
29…リレースイッチ(メインスイッチ)
31…平滑コンデンサ
35…昇圧コンバータ
37…車両電装用電源回路
43…ECU(制御部)
60…双方向コンバータ
61…エンジン
【発明の属する技術分野】
本発明は、メインスイッチと走行用モータをスイッチングするスイッチング部の間に並列に平滑コンデンサを設けて構成される電気自動車用電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車には、走行用バッテリを電源として走行するために、リレースイッチを介して走行用バッテリと、走行用モータの通電を制御するスイッチング部である半導体スイッチング素子とを直列に接続した走行用電源回路を用いることが行なわれている。こうした電源回路では、半導体スイッチング素子オン時の大きな瞬時電流をまかなうために、平滑コンデンサを設けることが行なわれている。
【0003】
こうした平滑コンデンサが付いた走行用電源回路は、リレースイッチをオンする前に、平滑コンデンサに充電することが求められる。ところが、単に平滑コンデンサに通電すると、リレースイッチの接点において大電流による火花放電が生じ、接点が溶着される問題がある。そこで、従来このような不具合を防止するために、プレリレースイッチと抵抗器を設けて平滑コンデンサへ流れる電流を抑えることが行なわれている。
【0004】
ところが、プレリレースイッチと抵抗器で形成されるプレ電源投入構造は、抵抗器が1〜10Ω程度で20〜100W程度といった大形の部品、プレリレースイッチは20A〜50A程度といった大形の部品が使用されるために、大形化や多くの発熱量を伴う問題がある。
【0005】
そこでトランスを使って所定の電圧まで昇圧することが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−299902号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、トランスを用いて昇圧する構造でも、プレリレースイッチと抵抗器を用いた構造と同様に大形の部品が使用されるために、大形化や多くの発熱量を伴う問題がある。
【0008】
従って、本発明は小形化、低発熱量化を図りつつプレ充電が行なえる電気自動車用電源装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した電気自動車用電源装置は、走行用モータのスイッチング部と走行用バッテリを直列に接続し、スイッチング部と走行用バッテリの間に直列にメインスイッチを設け、メインスイッチとスイッチング部の間に並列に平滑コンデンサを設けて構成される走行用電源回路と、車両電装用電源回路と、メインスイッチと平滑コンデンサの間の回路部分と車両電装用電源回路に接続されて車両電装用電源回路の電力を昇圧して走行用電源回路に電力を供給可能な昇圧コンバータと、メインスイッチのオン時に平滑コンデンサが所定電圧に至っていないときは昇圧コンバータをオンして平滑コンデンサへ充電させる制御部とから構成される。
【0010】
請求項2に記載した電気自動車用電源装置は、前記昇圧コンバータは前記走行用電源回路の電力を降圧させて前記車両電装用電源回路へ電力を供給する双方向性の機能をもつ。
【0011】
このように構成された電気自動車用電源装置では、前記平滑コンデンサを充電後、前記走行用電源回路の電力を降圧して前記車両電装用電源回路へ電力を供給する。
【0012】
請求項3に記載した電気自動車用電源装置は、前記走行用モータによって始動されるエンジンと前記走行用バッテリの充電状態を検出する手段を有し、前記走行用バッテリが充電不足のときは前記メインスイッチをオンするとともに、前記昇圧コンバータで前記車両電装用電源回路の電力を昇圧して前記走行用バッテリへ充電するように構成されている。
【0013】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態について図1および図2を参照して説明する。
【0014】
図1は電気自動車用電源装置5を模式的に示していて、図中10は車体、11は同車体10の前部両側に設けた前輪、12は同じく後部両側に設けた後輪である。このうち、後輪12がドライブシャフト13、リアデファレンシャル14を介して走行用モータ、例えば3相モータ15に接続してある。
【0015】
この3相モータ15には、同モータ15の通電制御を行なう走行用電源回路17が接続してある。走行用電源回路17について説明すると、図中19は、例えば300Vといった電圧で電力が充電されてなる走行用バッテリ、21は3相モータ15をスイッチングするスイッチング部である。
【0016】
このスイッチング部21には、3相モータ15に合わせて、例えば半導体スイッチング素子としてIGBT(Insulated Gate BipolarTransistor)25を2つ直列に並べて形成される回路を3列並列に接続した構造が用いられる。そして、各直列に並ぶIGBT25は、メイン通電路27を介して走行用バッテリ19に直列に接続され、走行用バッテリ19の電力を3組のIGBT25を通じて3相モータ15へ供給できるようにしている。
【0017】
このスイッチング部21と3相モータ15との間のメイン通電路27には、メインスイッチを構成するリレースイッチ29の開閉接点30が設けてある。また、開閉接点30とスイッチング部21との間に、スイッチング部21の近傍に位置して、平滑コンデンサ31が並列に接続してある。
【0018】
一方、35はプレ充電回路を形成する昇圧コンバータである。昇圧コンバータ35は、半導体部品で形成してあり、一次側から入力される電力の電圧を昇圧、例えば走行用バッテリ19の電圧と近い電圧まで昇圧させて二次側に出力する機能をもつ。
【0019】
この昇圧コンバータ35の一次側が、車体10に搭載してある車両電装用電源回路37、例えば電動パワーステアリング、電動エアコン、ライト、オーディオなどといった一般電装品へ電力を供給する、例えば12Vの車両電装用バッテリ40に接続してある。また、二次側は、開閉接点30と平滑コンデンサ31との間のメイン通電路27に接続してある。
【0020】
つまり、昇圧コンバータ35は、車両電装用バッテリ40の電源電圧を走行用バッテリ19の電源電圧近くまで昇圧して走行用電源回路17に供給できるようにしている。なお、昇圧コンバータ35には、走行用電源回路17の平滑コンデンサ31側の電圧検出が行なえる電圧センサ部35aが内蔵してある。
【0021】
他方、43は制御部を構成するECU(例えばマイクロプロセッサから構成される)である。このECU43には、アクセルペダル50のアクセル開度を検出するアクセルセンサ51、3組のIGBT25のドライバ53、走行用バッテリ19の電圧を検出する電圧センサ54、イグニションスイッチ55、故障表示をなすフェイルインジケータ56が接続してある。同ECU43には、アクセルペダル50のアクセル開度に応じてドライバ53を制御して、3組のIGBT25を3相の正弦波を模擬したタイミングでオンオフする機能の他に、平滑コンデンサ31をプレ充電する機能が設定されている。
【0022】
プレ充電機能は、イグニションスイッチ55の操作時、平滑コンデンサ31が所定の電圧に至っていないとき(充電していない、充電が不足している状態)、リレースイッチ29が開閉接点30をオンする前に昇圧コンバータ35の昇圧動作により、所定時間、車両電装用バッテリ40の電力を平滑コンデンサ31に充電する機能と、所定時間経過後、所定電圧範囲まで充電したことが認められると、リレースイッチ29の開閉接点30がオフする機能とを有していて、半導体部品である昇圧コンバータ35によるプレ充電を実現させる構成としてある。
【0023】
なお、ECU43には、所定時間経過後、所定の充電が認められないと、故障表示をするべくフェイルインジケータ56を点灯作動させる機能も設けてある。
【0024】
このように構成された電気自動車用電源装置5のプレ充電時の制御が図2のフローチャートに示されている。運転者が電気自動車を運転するためにイグニションスイッチ55を操作するとする。なお、このときはリレースイッチ29の開閉接点30は開けられている。
【0025】
ECU43はステップS1において、イグニションスイッチ55がスタート位置なるか否かを判定している。そして,スタート位置になるにしたがいステップS2に進み、平滑コンデンサ31の充電状態をチェックする。なお、スタート位置に至らないときは、オフを含めステップS3に進む。このチェックは電圧センサ部35aで検出される平滑コンデンサ31の電圧と、電圧センサ54で検出される走行用バッテリ19の電圧の電位差を検出することで行なわれる。
【0026】
このとき、電位差が目標範囲内、すなわち予め定めた所定値以内、例えば20Vである場合は、平滑コンデンサ31は充電が完了していると判断してステップS6に進み、プレ充電を行なわずにリレースイッチ29を作動させて、開閉接点30を閉じる。電位差が所定値以上の場合は、平滑コンデンサ31は充電状態が不充分なのでステップS4に進み、プレ充電である平滑コンデンサ31の充電が行なわれる。
【0027】
このステップS4は、リレースイッチ29の開閉部接点30が開放したまま昇圧コンバータ35をオンする。これにより、昇圧コンバータ35は車両電装用電源回路37の車両電装用バッテリ40の電圧(12V)を走行用バッテリ19の電圧(300V)の近くまで昇圧させて車両電装用バッテリ40の電力を平滑コンデンサ31へ充電させる。そして、ステップS7へ進み、そのプレ充電を所定時間、例えば1秒間続ける。
【0028】
この間、ステップS2では、平滑コンデンサ31の電圧が走行用バッテリ19の電圧に近くになる状況をチェックしている。そして、走行用バッテリ19の電圧に対して所定値内に収まると、ステップS6へ進み昇圧コンバータ35をオフさせ、平滑コンデンサ31への充電を終了する。
【0029】
続いて、開閉接点30が閉じて走行用バッテリ19から平滑コンデンサ31、各IGBT25へ電力が供給され、アクセルペダル50の操作による走行が可能となる。また、1秒間を経過しても平滑コンデンサ31の所定の電圧上昇が検出されなければステップS8へ進み、昇圧コンバータ35の作動を停止する。そして、続くステップS9により故障と判断してフェイルインジケータ56を点灯させ、運転者に故障を表示する。
【0030】
このように昇圧コンバータ35といった1つの半導体部品だけで、リレースイッチ29の開閉接点30が溶着を起こさないよう、車両電装用電源回路37の車両電装用バッテリ40を昇圧して平滑コンデンサ31へ充電するようにしたから、開閉接点30の溶着を防ぎ、プレ充電構造は専有面積が小さくてすみ、小形化が図れる。しかも、発熱が抑えられ、高い信頼性が確保できる利点がある。
【0031】
[第2の実施の形態]
図3は本発明の第2の実施の形態を示す。本実施の形態は、第1の実施の形態で述べた、昇圧機能を有するだけの昇圧コンバータ35でなく、降圧機能も有するDC−DCコンバータ、すなわち双方向コンバータ60を用いたものである。
【0032】
具体的には、図1中の昇圧コンバータ35の代わりに走行用バッテリ19を12V位に降圧して、車両電装用電源回路37へ電力を供給する機能と、昇圧機能と降圧機能とを併せもつ双方向コンバータ60を設けたものである。
【0033】
本実施の形態は、こうした双方向コンバータ60の採用により、図3のフローチャート中のステップS10(図2中のステップS4に代わるステップ)に示されるように昇圧機能で平滑コンデンサ31の充電が行なわれ、ステップS11(図2中のステップS6に代わるステップ)に示されるように平滑コンデンサ31の充電を終えると、コンバータ方向を昇圧側から降圧側に切り換えて車両電装用電源回路37へ電力が供給されるものである。
【0034】
第2の実施の形態によると、双方向コンバータ60を使用して走行用バッテリ19から車両電装用電源回路37へ電力を供給するので、第1の実施の形態の効果に加えて、別途専用の充電機器を設けることなく車両電装用の電源を確保できる利点がある。
【0035】
なお、図3のフローチャートにおいて第1の実施の形態と共通するステップは、同じ符号を附して、ここでの説明を省略する。
【0036】
[第3の実施の形態]
図4〜図6は、本発明の第3の実施の形態を示す。
本発明の実施の形態は、図4に示されるように3相モータ15にエンジン61を接続したハイブリッドカーのハイブリッドシステム、例えば3相モータ15でエンジン61を始動して走行をアシストする方式のシステムに、例えば双方向コンバータ60を採用したものである。
【0037】
そして、走行用バッテリ19が放電したとき、車両電装用の低圧の車両電装用バッテリ40の電力を走行用バッテリ19に昇圧充電して、走行用バッテリ19に蓄えられた電力でエンジン61の始動を可能としている。
【0038】
エンジン61の始動を行なわせるために、図4に示されるようにECU43は、昇圧充電を表示する昇圧充電インジケータ65と、電源の入れ直しを知らせる電源入れ直しインジケータ66とを接続してある。
【0039】
双方向コンバータ60は充電電流と充電電圧を検出するセンサ67を有するDC−DCコンバータが採用してある。また、ECU43には図5に示されるように、図3のフローに対して走行用バッテリ19の充電状態を検出するステップS13と、走行用バッテリ19が充電不足(エンジンの始動が困難)のとき、昇圧充電を行なわせるステップS14を追加できる。
【0040】
そして、昇圧充電を行なう制御フローが図6に示されている。このフローチャートを説明すれば、今、走行用バッテリ19が充電不足で、現在の状態では3相モータ15によるエンジン61の始動が行なえない状態にあるとする。すると、ECU43は、図5に示されるフローチャートのステップS13、ステップS14を経て図6に示されるフローチャートのステップS15の制御へ進み、昇圧充電インジケータ65を点滅させて、充電不足である旨を表示する。
【0041】
次に、ステップS16において平滑コンデンサ31の充電チェックを行なうが、ここで走行用バッテリ19の電圧は低いのでステップS18へ進み、双方向コンバータ60による昇圧充電が行なわれる。
【0042】
すなわち、ステップS18に示されるように、双方向コンバータ60がオフ、リレースイッチ29の開閉接点30がオンとなる状態から、ステップS22に示されるように双方向コンバータ60のコンバータ方向を昇圧側にセットし、同双方向コンバータ60をオンする。
【0043】
これにより、双方向コンバータ60は車両電装用バッテリ40の電圧を昇圧して、走行用バッテリ19への充電を開始する(昇圧充電)。むろん、この充電は双方向コンバータ60から既定値の充電電流、同じく既定値の充電電圧が出力されて行なわれる。
【0044】
続いて、ステップS23、ステップS24を経てステップS25に進み、同ステップS25により、3相モータ15でエンジン61を始動させるのに必要な電力が確保されたか否かの判断が行なわれる。
【0045】
1分を経過すると続くステップS26により、ECU43は昇圧充電が完了したとして、双方向コンバータ60をオフして走行用バッテリ19への充電を終了し、開閉部接点30をオフし、昇圧インジケータ65を点灯させ、運転者に車両電装用バッテリ40からの昇圧充電が終了したことを知らせる。さらに、電源入れ直しインジケータ66をオンして、電源入れ直しを表示し、運転者に再度のキー操作を促す。
【0046】
続いて、運転者がキー操作をすると、第2の実施の形態で説明したステップS17〜S19により、開閉接点30をオフ、昇圧側に切り替えた双方向コンバータ60の作動により、平滑コンデンサ31の充電が行なわれる。
【0047】
この状態により、3相モータ15でエンジン61を始動する体制が整う。これによりECU43は、3相モータ15でエンジン61を始動させればよく、以後はエンジン61で駆動される発電機(図示せず)により、走行用バッテリ19が充電され、充電不足が解消される。
【0048】
なお、ステップS19において、1秒間充電しても充電が完了しなかったり、ステップS23,24において双方向コンバータ60から出力される充電電流や充電電圧が既定値でないときは、フェイルインジケータ56を表示して、運転者へ故障がある旨を知らせる。
【0049】
このように、本実施の形態の電気自動車用電源装置5によると、第2の実施の効果に加え、走行用バッテリ19が充電不足でエンジン61の始動ができないというトラブルを回避することができる。但し、第3の実施の形態において、第2の実施の形態と同じ部分は、同一符合を附してその説明を省略した。
【0050】
なお、本発明を実施するに当たって、走行用電源回路の構成要素をはじめとして本発明の構成要素は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変換して実施できることは言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、車両電装用電源回路の電力を昇圧コンバータで昇圧して平滑コンデンサへ充電する構造を採用したので、抵抗器を設置した並列な充電回路を用いた構造やトランスを用いた構造に比べ、専有面積が小さくてすみ、充電構造の小形化が図れる。しかも、発熱量が少なくすむといった効果を奏する。
【0052】
請求項2に記載した発明によれば、さらに双方向コンバータを用いて車両電装用回路へも電力を供給できるといった効果を奏する。
【0053】
請求項3に記載した発明によれば、さらに、走行用バッテリが充電不足でエンジンが始動できないというトラブルを回避したハイブリッドカーを実現できるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電気自動車用電源装置を示す回路図
【図2】同電源装置の制御を示すフローチャート
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る電気自動車の制御を示すフローチャート
【図4】第3の実施の形態に係る電源装置を示す回路図
【図5】同電源装置の制御を示すフローチャート
【図6】同制御の昇圧充電処理の制御を示すフローチャート。
【符号の説明】
5…電気自動車用電源装置
15…3相モータ
17…走行用電源回路
19…走行用バッテリ
21…スイッチング部
29…リレースイッチ(メインスイッチ)
31…平滑コンデンサ
35…昇圧コンバータ
37…車両電装用電源回路
43…ECU(制御部)
60…双方向コンバータ
61…エンジン
Claims (3)
- 走行用モータをスイッチングするスイッチング部と走行用バッテリとを直列に接続し、かつ当該走行用バッテリとスイッチング部との間に直列にメインスイッチを設け、さらに該メインスイッチと前記スイッチング部との間に並列に平滑コンデンサを設けて構成される走行用電源回路と、
車両の一般電装品に電力を供給する車両電装用電源回路と、
前記メインスイッチと前記平滑コンデンサとの間の回路部分と、前記車両電装用電源回路とに接続されて設けられ,前記車両電装用電源回路の電力を昇圧して前記走行用電源回路に供給可能な昇圧コンバータと、
前記メインスイッチのオン時、前記平滑コンデンサが所定電圧に至っていないとき、そのオンの前に前記昇圧コンバータを作動させて前記車両電装用電源の電力を前記平滑コンデンサへ充電させる制御部と、
を具備したことを特徴とする電気自動車用電源装置。 - 前記昇圧コンバータは、前記平滑コンデンサの充電後、前記走行用電源回路の電力を降圧させて前記車両電装用電源へ導く双方向性の機能を有することを特徴とする請求項1に記載の電気自動車用電源装置。
- 前記走行用モータによって始動されるエンジンと前記走行用バッテリの充電状態を検出する手段とを有し、前記制御部はさらに前記走行用バッテリが充電不足のとき、前記メインスイッチをオンするとともに前記昇圧コンバータを作動させて、前記車両電装用電源回路の電力を前記走行用バッテリに充電させるように構成してあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気自動車用電源装置。
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