JP2004131335A - 調光窓 - Google Patents

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Shigeto Shibata
柴田 成人
Seiichi Miyasaka
宮坂 誠一
Kuniko Nagai
永井 久仁子
Takashi Shibuya
澁谷 崇
Masako Nagashima
長島 雅子
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

【課題】従来の調光窓の構成を特に変更することなく、調光機能と熱線遮蔽機能とを実現することができる技術を提供する。
【解決手段】二枚のガラス板の間に中間膜と液晶調光素子とが挟持され、中間膜中に熱線遮蔽性微粒子が分散配合される。調光窓の可視光線透過率Tと散乱透過率Tとが特定範囲の組み合わせであることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入射熱の透過量を常時低く抑えられる調光窓に関する。
【0002】
【従来の技術】
電圧を印加すると、入射光を散乱、吸収、反射するなどの光学的特性を制御し、透過した出射光の光量を調節する機能を有する液晶素子を液晶調光素子という。液晶調光素子では、液晶素子に加える電圧を変化させることで入射光の透過状態を、高透過率状態と低透過率状態との間で素早く変化させることができる。二枚のガラス板の間に液晶調光素子を挟持させた合わせガラスは調光窓と呼ばれる(たとえば特許文献1参照。)。
【0003】
調光窓をたとえば自動車のリアドアガラス用として用いた場合、液晶調光素子における太陽光の遮蔽は可視光線域中心となる。従って、液晶調光素子を低透過率状態にすれば、外部から入射する可視光線の透過率は低減できるが、可視光領域外にある赤外線領域等への影響は少ない。このため、視覚的には快適になっても、熱線の車両内部への流入が大きく、自動車の内部温度上昇も大きくなり、従って冷房負荷がより大きくなってしまう場合が生じる。
【0004】
この問題を解決する手段としては、熱線反射機能を有する金属薄膜をガラス面に形成させる技術(たとえば特許文献2参照。)が知られている。この技術は、入射熱の透過量を常時低く抑えられる調光窓を実現できるが、たとえば自動車の窓として使用した場合、外部から調光窓を見ると金属薄膜による光線の反射が認められ、意匠性に欠けるという欠点がある。また、金属薄膜は電波を遮るため、自動車の内外で電波の送受信を行う上での電波透過性能が不足する問題もある。
【0005】
一方、調光窓ではない合わせガラスについては、赤外線を遮蔽する機能を有する微粒子を分散配合した中間膜を使用して、電波透過性能を確保しつつ赤外線を遮蔽する合わせガラスが知られている(たとえば特許文献3〜6参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−215057号公報(段落番号0013)
【0007】
【特許文献2】
実開昭63−34288号公報(実用新案登録請求の範囲)
【0008】
【特許文献3】
特開平8−259279号公報(段落番号0010)
【0009】
【特許文献4】
特開2001−151539号公報(段落番号0017)
【0010】
【特許文献5】
国際公開第01/19748号パンフレット(第2−4頁)
【0011】
【特許文献6】
特開2002−173346号公報(段落番号0022)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は入射熱の透過量を常時低く抑えられる新規な調光窓を提供することを目的とする。発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかにされる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の態様1は、二枚のガラス板の間に中間膜と液晶調光素子とが挟持され、中間膜中に熱線遮蔽性微粒子が含まれている調光窓を提供する。
【0014】
本発明の態様2は、液晶調光素子が、一対の透明電極付き透明基板と、その間に挟持された、二色性色素と液晶と重合体とを含む複合体とを含み、透明電極間に印加する電圧を変化させることにより、JIS R3106の測定法による調光窓の可視光線透過率Tが30%以上、かつJIS R3212の方法による調光窓の散乱透過率Tが15%以下である高透過率状態と、Tが25%以下、かつTが30%以下の低透過率状態とに設定され、前記高透過率状態におけるTと前記低透過率状態におけるTとの比が1.2以上である、上記態様1に記載の調光窓を提供する。
【0015】
本発明の態様3は、重合体が、重合性官能基とメソゲン構造とを有する重合性化合物を重合して得られる重合物を含み、熱線遮蔽性微粒子が、Snがドープされた酸化インジウムとSbがドープされた酸化錫とのうちの少なくとも一方を含み、熱線遮蔽性微粒子の平均粒径が0.001〜0.15μmの範囲にあり、熱線遮蔽性微粒子が、中間膜の1平方メートル当り10グラム以下の範囲で含まれている、
上記態様1または2に記載の調光窓を提供する。
【0016】
本発明の態様4は、自動車、列車または建物の窓として使用された、上記態様1,2または3に記載の調光窓を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図、表、実施例等を使用して説明する。図中同一の符号は同一の要素を表す。なお、これらの図、表、実施例等および説明は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に合致する限り他の実施の形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
【0018】
本発明によれば、二枚のガラス板の間に液晶調光素子を挟持した調光窓において、ガラス板同士を密着保持するために使用される中間膜中に熱線遮蔽性微粒子を分散配合することによって、熱線の透過を防止して入射熱の透過量を常時低く抑えた調光窓を実現することができる。
【0019】
ここでガラス板には、無機ガラス板と有機ガラス板とのいずれの材料も含まれる。無機ガラス板としては、たとえば、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、高シリカガラス等の無機ガラス板を挙げることができる。有機ガラス板としては、たとえば、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルスチレン(MS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、エポキシ樹脂、ポリウレタン(PU)等の有機ガラス板を挙げることができる。
【0020】
調光窓の形状はガラス板の形状によって定まる。調光窓の形状は、平面状でなくともよく、たとえば乗用車のリアドアガラスに使用する場合には曲面を有する場合もあるので、ガラス板の形状も、平面状の他に曲面状等必要に応じて任意に選択することができる。ガラス板の厚さも必要に応じて任意に選択することができる。二枚のガラス板の厚さは同一でなくともよい。
【0021】
本発明に係る液晶調光素子は、一対の透明電極付き透明基板と、その間に挟持された、二色性色素と液晶と重合体とを含む複合体(本明細書では、二色性色素と液晶と重合体とを含む複合体を単に液晶複合体と称する場合もある)とを含み、この一対の透明電極における電圧の変化により、液晶と二色性色素との配向状態が変化し、入射光に対し、出射光の光量を変化させることができる。
【0022】
二色性色素とは、分子の長軸方向と短軸方向とで光吸収性に大きな差がある色素を意味し、分子の長軸方向に振動する光をより大きく吸収するポジ型(p型)色素や分子の短軸方向に振動する光をより大きく吸収するネガ型(n型)色素がある。液晶調光素子への電圧の変化により液晶の配向状態を変化させ、この液晶の配向状態の変化に応じて二色性色素の配向状態を変化させることができる。
【0023】
たとえば、ε‖を液晶分子の長軸方向の誘電率とし、ε⊥を液晶分子の短軸方向の誘電率とする場合、(ε‖−ε⊥)を意味する液晶の誘電率異方性(Δε)が正の場合、p型の二色性色素を使用していれば、電圧を印加しないことにより、基板に対して液晶を水平配向させれば、二色性色素も基板に対して水平配向し、液晶調光素子の可視光線透過率が小さくなる。逆に、電圧を印加し、基板に対して液晶を垂直配向させれば、二色性色素も基板に対して垂直配向し、液晶調光素子の可視光線透過率が大きくなる。n型の二色性色素を使用していれば、液晶調光素子の可視光線透過率の変化はこの逆となる。
【0024】
また、液晶の誘電率異方性(Δε)が負の場合には、p型の二色性色素を使用していれば、液晶調光素子へ電圧を印加しないことにより、基板に対して液晶を垂直配向させれば、二色性色素も基板に対して垂直配向し、液晶調光素子の可視光線透過率が大きくなる。逆に、電圧を印加し、基板に対して液晶を水平配向させれば、二色性色素も基板に対して水平配向し、液晶調光素子の可視光線透過率が小さくなる。この場合にも、n型の二色性色素を使用していれば、液晶調光素子の可視光線透過率の変化はこの逆となる。
【0025】
このように、二色性色素がp型であるかn型であるかに応じて、液晶が基板に対して垂直配向した場合と水平配向した場合との可視光線透過率の変化は異なる。以下では、説明の簡略化のため、特に断らない限り、二色性色素がp型である場合を中心に説明する。ただし、二色性色素がn型である場合も本発明の範疇に属し得ることはいうまでもない。
【0026】
本発明に係る二色性色素としては、特に限定されず種々の二色性色素が使用できるが、耐光性、耐久性のある二色性色素、すなわちアントラキノン系化合物、アゾ系化合物などが好ましく用いられる。
【0027】
本発明に係る二色性色素の含有量は、液晶と重合体の合計量の100質量部に対して0.1〜12質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。二色性色素は、1種であっても、2種以上であってもよい。
【0028】
本発明に係る液晶は、1種以上の液晶化合物からなる組成物であり、液晶の組成物全体として誘電率異方性が正か負であればよい。すなわち、個々の液晶化合物は、誘電率異方性が負の化合物でも正の化合物でもよく、誘電率異方性がない化合物でもよい。本発明で用いる液晶は、液晶の組成物全体としての誘電率異方性が、正でも負でも構わない。
【0029】
一般的にいえば、p型の二色性色素を使用したシステムでは、低透過率状態で長時間使用することが多い場合や電源が切れたときに低透過率状態にすることが望まれる場合には、正の誘電率異方性を有する液晶を選択し、電圧非印加時に液晶を基板に対して水平配向させ、低透過率状態になるようにし、逆に、高透過率状態で長時間使用することの多い場合や電源が切れたときに高透過率状態にすることが望まれる場合には、負の誘電率異方性を有する液晶を選択し、電圧非印加時に液晶を基板に対して垂直配向させ、高透過率状態になるようにすることが好ましい。
【0030】
また、本発明に係る液晶のΔεの絶対値は1以上が好ましく、2〜50が特に好ましい。Δεの絶対値が1以上であると、低電圧で液晶調光素子を駆動できるので好ましい。
【0031】
本発明に使用できる液晶化合物としては特に限定されないが、Δεが正の液晶化合物とするためには、シアノ基、フッ素原子などの極性基が分子長軸方向に結合した化合物が好ましい。一方、Δεが負の液晶化合物にするためには、シアノ基、フッ素原子などの極性基が分子短軸方向に結合した化合物が好ましい。
【0032】
本発明に係る液晶の異常光屈折率をn、常光屈折率をnとした場合、その差(n−n)である屈折率異方性(Δn)は、0.2以下が好ましく、0.15以下がより好ましい。Δnが0.2以下であると液晶および二色性色素が水平配向した際に、液晶調光素子における光散乱が少なくなるため好ましい。Δnを小さくするには、飽和炭素環を有する液晶化合物を少なくとも1種含む液晶を用いるのが好ましい。飽和炭素環とは、炭素原子と水素原子とからなる飽和の環であり、シクロヘキサン環が好ましい。
【0033】
本発明に用いる液晶調光素子の液晶含有量は、液晶と重合性化合物の合計量の100質量部に対して50〜98質量部であるのが好ましい。50質量部以上であると、液晶調光素子を低電圧で駆動できるため好ましい。98質量部以下であると、電圧印加、非印加の繰り返しに対する耐久性や、機械的な外力に対する耐久性が高くなり、さらに高温での信頼性が高くなるため好ましい。55〜95質量部がより好ましい。
【0034】
本発明で用いる液晶調光素子において、液晶としてΔεが正であるものを選択した場合、カイラル剤を含むカイラルネマチック液晶とすることが好ましい。本発明に係るカイラル剤としては、公知のものを使用できる。カイラル剤の量は、液晶とカイラル剤との合計量の100質量部に対して0.1〜30質量部であるのが好ましい。0.1質量部以上であるとカイラル剤のヘリカルピッチを小さくでき、二色性色素の向きを回転させて効率的に吸光することができるため好ましい。また30質量部以下であると、後述する重合性化合物の重合時に液晶の配向を維持できる温度範囲への影響を少なくできるため好ましい。0.5〜20質量部がより好ましい。本発明に係るカイラル剤は、1種のカイラル剤を用いてもよく、2種以上のカイラル剤を用いてもよい。
【0035】
本発明に係る液晶複合体中の重合体は、液晶調光素子の形状を保持する機能を有する。この重合体は、二色性色素と、液晶と、重合性官能基を有する化合物すなわち重合性化合物とを含む液晶混合物中で重合性化合物を重合させて得られる。具体的には、重合性化合物の重合性官能基の一部または全部が反応することにより、この重合性化合物が2個以上重合したものをいう。本発明に係る液晶複合体には、未反応の重合性化合物が含まれていてもよい。
【0036】
本発明に係る重合性官能基としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基、エポキシ基などが挙げられ、反応性が高いことから、アクリロイル基、メタクリロイル基が好ましい。
【0037】
重合性化合物は、メソゲン構造を有する化合物であることが好ましい。このような化合物を使用すると、液晶との相溶性が高くなり、液晶と配向しやすくなる。
【0038】
たとえば誘電率異方性が正の液晶を用いたときには、電圧を印加すると液晶は基板に対して垂直に配向し、重合性化合物も液晶に沿って基板に対して垂直に配向する。その状態で重合反応が進行すると、生成する重合体は垂直配向を維持したものとなる。このようにすると、形成された液晶調光素子の電圧印加時の散乱透過率を著しく低減することができる。
【0039】
なお、誘電率異方性が負の液晶を用いたときには、電圧を印加すると液晶は基板に対して平行に配向し、重合性化合物も液晶に沿って基板に対して平行に配向する。その状態で重合反応が進行すると、生成する重合体は平行配向を維持したものとなる。このようにすると、形成された液晶調光素子の電圧印加時の散乱透過率は増大する。
【0040】
メソゲン構造としては、2価の環基を2個以上有する構造が好ましい。より好ましくは、2〜5個有する構造である。この環基は、それぞれ直接結合していてもよく、−O−、−OCO−、−COO−、−CH−、−CHCH−などの基を介して結合していてもよい。
【0041】
2価の環基としては、1,4−フェニレン基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基が好ましい。具体的なメソゲン構造としては、式(1)、(2)で表される構造が好ましい。
【0042】
−X−COO−X−OCO−X−・・・(1)
−X−X−X−・・・・・・・・・・・(2)
(式(1),(2)において、X,X,Xは、それぞれ独立に、1,4−フェニレン基またはトランス1,4−シクロヘキシレン基である。ただしこれらの基の水素原子の1以上は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜2のアルコキシ基、シアノ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。)
本発明に係る重合性化合物は、重合性官能基を1個有する化合物であっても、2個以上の重合性官能基を有する化合物であってもよい。2個以上の重合性官能基を有する場合、同じ重合性官能基であっても異なる重合性官能基であってもよい。本発明に係る重合性化合物が2個または3個以上の重合性官能基を有する重合性化合物である場合には、硬化(架橋)重合体が得られるため好ましい。
【0043】
重合性化合物としては、下記の化合物が好ましく挙げられる。
【0044】
−(OR−O−Z−O−(RO)−A  ・・・(3)
(式(3)において、A,Aは、それぞれ独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、グリシジル基、アリル基、R、Rは、それぞれ独立に、炭素数2〜18のアルキレン基である。アルキレン基の水素原子の1個以上がアルキル基に置換されていてもよい。Zは、メソゲン構造からなる2価の基、n,mは、それぞれ独立に1〜10の整数である。)
本発明に係る重合体は、上記の重合性化合物を1種類重合したものでもよく、2種以上重合したものでもよい。また、本発明に係る重合体はメソゲン構造を有することが好ましいが、このメソゲン構造を有する重合体は、メソゲン構造を有する重合性化合物のみを重合させたもの、メソゲン構造を有する重合性化合物とメソゲン構造を有さない重合性化合物とを共重合させたものでもよい。
【0045】
重合性化合物の量は、液晶と重合性化合物との合計量の100質量部に対して2〜50質量部であることが好ましい。2質量部以上であると、液晶調光素子の、電圧印加、非印加の繰り返しに対する耐久性や、機械的な外力に対する耐久性が高くなる。50質量部以下であると、液晶調光素子の駆動電圧を低くでき、さらに、液晶の配向を維持できる温度範囲を広くとれる。この温度範囲が広くなると、重合性化合物を重合させるときの温度範囲を広くとれるため好ましい。5〜45質量部であることがより好ましい。
【0046】
本発明に係る二色性色素と液晶と重合性化合物との液晶混合物は、重合性化合物の重合のための重合開始剤を含有していてもよい。この重合開始剤としては、光重合をさせる場合、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、アルキルアミノベンゾフェノン類、ベンジル類、ベンゾイン類、ベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタール類、ベンゾイルベンゾエート類、α−アシロキシムエステル類などのアリールケトン系光重合開始剤、スルフィド類、チオキサントン類などの含硫黄系光重合開始剤、アシルジアリールホスフィンオキシドなどのアシルホスフィンオキシド系光重合開始剤などが挙げられる。
【0047】
光重合開始剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、本発明に係る液晶混合物は、光重合開始剤を含む場合、アミン類などの光増感剤をさらに含ませても使用できる。
【0048】
本発明に係る光重合開始剤は、300〜400nmの波長の光を吸収するものが好ましい。具体的な光重合開始剤としては、たとえば、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、1−{4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル}−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−{4−(メチルチオ)フェニル}−2−モルホリノプロパン−1−オン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラキス(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、9,10−フェナントレンキノン、カンファーキノン、ジベンゾスベロン、2−エチルアントラキノン、4’,4”−ジエチルイソフタロフェノン、α−アシロキシムエステル、メチルフェニルグリオキシレート、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドを挙げることができる。
【0049】
熱重合を利用する場合には、重合性官能基の種類に応じて、パーオキサイド系などの重合開始剤、アミン系、酸無水物系などの硬化剤を用いることができる。本発明に係る液晶混合物は、熱重合をさせる場合、必要に応じてさらにアミン類などの硬化助剤を含んでいてもよい。
【0050】
重合開始剤の含有量は、重合性化合物の100質量部に対して20質量部以下が好ましく、重合後の重合体に高い比抵抗が要求される場合には、0.01〜10質量部がより好ましい。
【0051】
本発明に係る液晶混合物は、必要に応じて、酸化防止剤、界面活性剤、光安定化剤、染料、顔料、連鎖移動剤、架橋剤、消泡剤などを、液晶調光素子の調光機能を損なわない範囲で含むことができる。
【0052】
本発明に係る液晶調光素子は、一対の透明電極付き透明基板を有する。透明電極付き透明基板とは、透明な基板に透明電極を積層させたものである。
【0053】
この透明基板には、透明フィルムを使用することができる。この透明フィルムは、公知の樹脂フィルムから適宜選択することができる。たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエーテルイミド、セルローストリアセテート系樹脂やこれらの共重合体等からなるフィルムを例示することができる。このような樹脂は非平面形状のフィルム、大面積のフィルム、軽量かつ柔軟性のあるフィルム等が得られ易いからである。使用する透明フィルムの厚さは目的に合わせ適宜選択することができるが、50〜200μmが一般的である。
【0054】
このような透明基板上に積層する透明電極としては、ITO膜や酸化錫膜が好ましい。
【0055】
本発明に係る液晶調光素子における透明電極付き透明基板と液晶複合体との接する面には、液晶を配向せしめる配向処理がなされていることが好ましい。ただし、配向処理は必須ではなく、無配向処理状態の基板面などを用いてもよい。
【0056】
液晶が正の誘電率異方性であるシステムの場合には、電圧が非印加時に液晶が水平配向になるようにする水平配向処理を行い、負の誘電異方性であるシステムの場合には、電圧が非印加時に垂直配向になるようにする垂直配向処理を行うことが好ましい。配向処理の手段は特に限定されず、公知または周知の方法が挙げられる。たとえば、基板表面を直接研磨する方法、基板表面に樹脂の薄膜を設けた後ラビングする方法、配向剤を基板表面に設ける方法などが挙げられる。
【0057】
本発明に係る二枚の透明基板の基板間隔はスペーサによって制御することが好ましい。スペーサの大きさによって基板間隔を適宜調整できる。基板間隔は2〜50μmが好ましい。基板間隔が2μm以上であると、コントラストが高くなるため好ましい。また、基板間隔が50μm以下であると、液晶複合体を形成する際の重合反応が安定するので好ましい。3〜30μmがより好ましい。
【0058】
本発明に係る液晶調光素子を形成する際の重合反応としては、一般的に用いられる、活性エネルギー線重合反応、熱重合反応などが挙げられる。活性エネルギー線重合反応の場合、光重合反応が好ましく、紫外線照射による重合反応が特に好ましい。使用する活性エネルギー線としては、特に限定されず、紫外線、電子線、他の活性エネルギー線が挙げられるが、紫外線が好ましい。
【0059】
紫外線源としては、キセノンランプ、パルスキセノンランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、水銀−キセノン(HgXe)ランプ、ケミカルランプ、メタルハライドランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプなどが挙げられる。
【0060】
重合反応は、光重合反応の場合、光の照射強度、照射温度、照射時間の影響を大きく受ける。特に照射温度の影響が大きい。光の照射強度、照射温度、照射時間は、用いる二色性色素、液晶および重合性化合物などの種類、また各々の配合比などによって、適宜選択され得る。
【0061】
重合反応は、液晶混合物を予め均質な溶液にした状態で基板に積層し、液晶の配向性が維持できる温度範囲で行うのが好ましい。この方法で重合させることにより、液晶複合体は、液晶が基板に対して均一に配向するので好ましい。
【0062】
また、本発明における重合反応は電圧を印加した状態で行ってもよい。このときの印加電圧は、0.5〜300Vが好ましい。透明電極間に印加する電圧の電源特性としては、直流でも交流でもよいが交流の方が好ましい。交流の場合の周波数は特に制限はないが、20Hz〜1kHzが好ましい。
【0063】
本発明に用いる液晶調光素子を形成する際に用いる重合反応において、電圧を印加した状態で行う場合、電圧を予備印加してもよい。予備印加とは、重合反応の前にあらかじめ電圧を印加することである。印加電圧は、0.5〜300Vが好ましく、透明電極間に印加する電圧の電源特性としては、直流でも交流でもよいが交流の方が好ましい。交流の場合の周波数は特に制限はないが、20Hz〜1kHzが好ましい。誘電異方性が正の液晶をもちいたシステムの場合、電圧予備印加工程を設けると、重合性化合物を完全にかつ均一に垂直配向させることができ、結果として電圧印加時の散乱透過率のより小さい液晶調光素子を形成できるので好ましい。
【0064】
本発明で用いる液晶調光素子の形成方法は、注入むらや挟持むらが発生せず、不純物の混入がなくかつ均一の厚さで積層できる方法であれば特に限定されないが、一例を挙げると次の通りである。
【0065】
透明電極側が向かい合い、配向剤処理がされた二枚の透明電極付きの透明樹脂フィルム基板を2本のロールで挟むと同時に、これらの基板間にスペーサが均一に分散した液晶混合物を注入する。ついで、この2本のロールにより均一な基板間隔を保持したまま、連続的に重合性化合物を重合させて液晶複合体を作製し、基板の外周部をエポキシ樹脂などのシール剤で封止する。さらに透明電極取り出しを行う。これには公知の方法を使用できる。たとえば、両透明電極面に導電性粘着剤付き金属箔を貼り付ける方法が挙げられる。
【0066】
本発明に係る調光窓は、二枚の透明基板の間に、二色性色素と液晶と重合体とを含む液晶複合体を電極付き透明基板間に挟持させた液晶調光素子を配置したものである。
【0067】
本発明に係る中間膜は二枚のガラス板同士を貼り合わせ、その間に液晶調光素子を挟持するために使用される。
【0068】
図1は、本発明に係る調光窓に用いることのできる液晶調光素子の一例の断面図である。また図2は、本発明に係る調光窓の一例の断面図である。
【0069】
図1において、液晶調光素子1には、透明基板2,3にそれぞれ、膜状の透明電極4,5が備えられ、両透明電極間の液晶複合体6に接する内面に配向膜7、8が備えられている。透明電極4,5は導電性粘着剤付き金属箔端子9,10を介してリード線11,12に接続される。液晶調光素子1の端部は封止剤13で封止される。
【0070】
図2において、液晶調光素子1は、熱線遮蔽性微粒子を含む中間膜21と熱線遮蔽性微粒子を含まない中間膜22とによって第1の基板23と第2の基板24との間に封入されている。
【0071】
この封入は、二枚のガラス板同士を貼り合わせる意味から、“合わせ”とも呼ばれる。この合わせ方法は特に限定されるものではなく、公知のものが使用できる。たとえば、図2の場合のように、熱線遮蔽性微粒子を含むシート状の樹脂と熱線遮蔽性微粒子を含まないシート状の樹脂との間に液晶調光素子を挟み込み、その両側にガラス板を置いて樹脂を軟化または加熱溶融し、ついで固化または硬化させる方法を挙げることができる。この場合、間に空気が残ると外観不良の原因になるため、真空引きをした後または真空に引きながら合わせを行うことが好ましい。
【0072】
なお、中間膜の構造は、図2に限定されるものではない。図2の下側の中間膜のみが熱線遮蔽性微粒子を含む場合や二枚の中間膜がともに熱線遮蔽性微粒子を含む場合もあり得る。また、中間膜が一枚の場合もあり得る。
【0073】
中間膜が一枚の場合としては、図3に示すように液晶調光素子を二枚のガラス板の間に保持しつつ液状にした樹脂を注入固化または硬化して、一枚の中間膜25となしたものや、図4に示すように液晶調光素子の片面が直接ガラス板に接しており、一枚の中間膜25を介して他方のガラス板と積層しているものを例示することができる。図4の場合には、液晶調光素子の直接ガラス板と接する面には何らかの接着層が必須となる場合が多い。
【0074】
中間膜に使用する樹脂としては、公知のものが使用できるが、液晶調光素子への負荷を考慮すると、140℃以下で溶融する樹脂が好ましく、100℃以下がより好ましい。
【0075】
中間膜に使用できる材料としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリウレタン(PU)、ポリ塩化ビニル(PVC)、アイオノマー樹脂、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート等の樹脂を挙げることができる。
【0076】
中間膜中に分散配合される、本発明に係る熱線遮蔽性微粒子は、赤外線遮蔽性微粒子、赤外線カット微粒子とも呼ばれ、この微粒子を中間膜中に分散配合すると、調光窓へ入射した光のうち、熱線の透過率を低下させることが可能となる。
【0077】
本発明に係る熱線遮蔽性微粒子としては、ホウ化ランタン(LaB)、フタロシアニンからなる微粒子や、Sn、Ti、Si、Zn、Zr、Fe、Al、Cr、Co、Ce、In、Ni、Ag、Cu、Pt、Mn、Ta、W、V、Moの金属、酸化物、窒化物、硫化物、またはこれらにSb、Sn、F等をドープしたドープ物からなる微粒子を例示できる。そして、これらの微粒子を単独または複合物として使用できる。
【0078】
上記のうち、Sbがドープされた酸化錫(ATO)微粒子とSnがドープされた酸化インジウム(ITO)微粒子とのうちの少なくとも一方を含むことが好ましい。ATO微粒子やITO微粒子がIRカットオフ性能に優れているため、中間膜への配合量を少なくできるからである。さらに、ATO微粒子とITO微粒子とを比較するとITO微粒子の方がIRカットオフ性能に優れている。そのため、所望のIRカットオフ性能が得られる配合量は、ITO微粒子の方がATO微粒子よりも少ない。したがって、熱線遮蔽性微粒子としてITO微粒子を用いることが特に好ましい。
【0079】
熱線遮蔽性微粒子の平均粒径(粒子直径の平均)は、0.2μm以下が好ましい。0.2μmより大きいと、調光膜の散乱が増大したり、可視光線透過率が低下する傾向が大きくなるからである。0.001〜0.15μmがより好ましい。
【0080】
熱線遮蔽性微粒子を中間膜中に分散配合する方法は公知のどのような方法によってもよい。中間膜を構成する材料を製造する原料に予め分散配合した後、重合等により中間膜を構成する材料を作製する方法、中間膜を構成する材料に熱線遮蔽性微粒子粉を直接練り込む方法等種々の方法が考えられる。中間膜中にどの程度均一に分散されているかについては特に制限はないが、可視光線透過率等に影響する場合もあるので、できるだけ良好であることが好ましい。
【0081】
中間膜中に分散配合された熱線遮蔽性微粒子は、中間膜の1平方メートル当り10グラム以下の範囲で含まれることが好ましい。この範囲を超えると、調光膜の散乱が増大したり、可視光線透過率が低下する傾向が生じ易くなる。下限については、特に制限はなく、要求される熱線遮蔽機能を満たす限り少ない方が好ましい。
【0082】
本発明に係るガラス板や中間膜は、本発明の趣旨に反しない限り、耐破損性を向上させる処理がされていたり、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定化剤、染料、顔料等を含んでいてもよい。
【0083】
本発明に係る調光窓は、二枚のガラス板、中間膜および液晶調光素子以外の他の要素を含むものであってもよいことはもちろんである。たとえば、ガラスの破損用の金網、有機ガラスを使用した場合の表面の傷発生防止用コーティング層、別個の着色層、紫外線吸収機能を有するフィルム、熱線反射性能を有するフィルム、防曇用コーティング層、防曇用フィルム、加熱用抵抗線、加熱用コーティング層等の他の要素を含めることが考えられる。意匠性や電波透過性能の問題を考慮しなくてよい場合は、入射熱の透過量を抑えるための金属薄膜も、このような要素として含められることはいうまでもない。
【0084】
なお、本発明に係る調光窓としては、透明電極間に印加する電圧を変化させることにより、JIS R3106の測定法による調光窓の可視光線透過率Tが30%以上、かつJIS R3212の方法による調光窓の散乱透過率Tが15%以下である高透過率状態と、Tが25%以下、かつTが30%以下の低透過率状態とに設定され、この高透過率状態におけるTと前記低透過率状態におけるTとの比(コントラスト比)が1.2以上である特性を有することが好ましい。
【0085】
上記高透過率状態におけるTとTとの組み合わせは、調光窓越しの視認性の向上と散乱光による眩しさによる不快感の減少とに寄与し、低透過率状態におけるTとTとの組み合わせは、調光窓越しに片方からは見えても逆方向からは見られないようにする視界の遮蔽と散乱光による眩しさの減少とに寄与する。コントラスト比が1.2以上であると、高透過率状態では調光窓越しの視認性が確保でき、低透過率状態では視界の遮蔽性を確保できる。
【0086】
なお、本発明に係る液晶調光素子は、透明電極間に印加する電圧を変化させることにより、JIS R3106の測定法による液晶調光素子の可視光線透過率TvLが45%以上、かつJIS R3212の方法による液晶調光素子の散乱透過率TdLが15%以下である高透過率状態と、TvLが40%以下、かつTdLが30%以下の低透過率状態とに設定され、この高透過率状態におけるTvLと前記低透過率状態におけるTvLとの比(コントラスト比)が1.2以上である特性を有することが好ましい。
【0087】
このようなTvLとTdLとの組み合わせの液晶調光素子を使用すれば、上記のような特性を有する調光窓を実現することが容易になるからである。
【0088】
上記のようにして、本発明によれば、従来の調光窓の構成を特に変更することなく、調光機能と熱線遮蔽機能とを実現することができる。調光窓の調光機能を阻害することもない。すなわち、入射熱の透過量を常時低く抑えられる調光窓が実現される。金属薄膜を併用しない場合には、意匠性の問題も回避でき、電波透過性能が不足する問題も解消できる。
【0089】
具体的には、自動車のリアドアガラスのように高透過率状態が重視される場合には、散乱を低く抑えて温調の負担を軽減でき、調光窓越しの視認性の確保と散乱光による眩しさの減少とを実現でき、しかも低透過率状態では、調光窓越しに片方からは見えても逆方向からは見られないようにする適度な視界の遮蔽性を実現できる。
【0090】
また、自動車のサンルーフのように、車内の人間の防眩のため低透過率状態が重視される場合には、散乱光による眩しさの減少を実現できる。しかも高透過率状態では、温調の負担を軽減したまま、太陽光を浴びることができる。
【0091】
なお、上記の可視光線透過率や散乱透過率を有する液晶調光素子や調光窓を使用した場合、高透過率状態を重視する場合と低透過率状態を重視する場合とに対応する手段としては、本発明に使用するガラス自体の着色の有無の他、着色フィルムの添付の有無によることも考えられる。このような手段の採用も本発明の範疇に属する。
【0092】
本発明に係る調光窓は、フロントガラス、サンシェード、リアガラス、フロントドアガラス、リアドアガラス、サンルーフ、リアクオーターガラスなどの自動車用のガラス窓、列車や航空機などの車両のガラス窓、オフィスや住宅などの窓など幅広い用途に使用することができる。
【0093】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。例1,2,6は実施例、例3,4,5,7は比較例である。液晶調光素子は液晶の誘電率異方性が正のシステムを採用している。下記のような測定方法を採用した。
【0094】
なお、入射熱の透過量がどの程度低下したかは、可視光線領域の他に、赤外線領域や紫外線領域を含む全日射光線の透過率である調光窓の日射光線透過率Tで判断できる。また、調光窓の日射光線透過率と可視光線透過率Tとの比(T/T)は、その値がより小さければ、可視光線の透過量の低下に比し、入射熱の透過量の低下がより大きいこと、すなわち、より効率よく入射熱を遮蔽できることを意味している。
【0095】
(熱線遮蔽性微粒子の平均粒径)
透過型電子顕微鏡による観察によった。
【0096】
(可視光線透過率)
液晶調光素子の可視光線透過率TvLおよび調光窓の可視光線透過率Tは、測定の前処理として、形成した液晶調光素子および調光窓を、まず、矩形波で周波数が100Hzの電圧を、0Vから60Vまで1分間かけて上昇させ、次に60Vから0Vまで1分間かけて降下させる操作を10回繰り返した後、日立製作所製分光光度計、型番U−4000を使用し、高透過率状態については60Vの電圧を印加し、低透過状態については電圧を印加せず、JIS R3106の測定法によって測定した。
【0097】
(散乱透過率)
液晶調光素子の散乱透過率TdLは、上記と同様の前処理の後、スガ試験機社製のヘーズメータSU−HGM−3DPを使用し、高透過率状態については60Vの電圧を印加し、低透過状態については電圧を印加せず、JIS R3212の方法によって測定した。
【0098】
(日射光線透過率)
調光窓の日射光線透過率Tは、上記と同様の前処理の後、日立製作所製分光光度計、型番U−4000を使用し、高透過率状態については60Vの電圧を印加し、低透過状態については電圧を印加せず、JIS R3106の測定法によって測定した。
【0099】
[例1]
等方相相転移温度(Tc)が109℃、Δnが0.09で、誘電率異方性(Δε)が3.35と正のネマチック液晶Pとカイラル剤コレステリルノナノエート(CN)と式(1)の重合性化合物との合計量の100質量部に対して液晶Pを68質量部、カイラル剤CNを12質量部、式(1)の重合性化合物を20質量部、上記液晶とカイラル剤と重合性化合物との合計100質量部に対して、三菱化学社製の二色性色素LSB278を3質量部、積水ファインケミカル社製の直径6μmの樹脂ビーズを1質量部、ベンゾインイソプロピルエーテルを重合性化合物の合計100質量部に対して3質量部含む液晶混合物Aを調製した。
【0100】
片面にITO膜が形成されたポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ125μm、表面抵抗値300Ω/□)2巻のフィルムを、ITO膜側が向かい合うようにして、45℃に保持したロールに供給した。
【0101】
ポリエチレンテレフタレートフィルムが、このロールに供給されると同時に、二枚の基板間に60℃に保持した液晶状態の液晶混合物Aを注入した。この液晶混合物Aを挟持した二枚のポリエチレンテレフタレートフィルムをロールに通過せしめることにより、ポリエチレンテレフタレートフィルム間に液晶混合物Aをラミネートした。
【0102】
次に、ITO膜間に、周波数50Hzの交流電源を用いて45Vの電圧を5分間印加し予備印加を行った。ついで、電圧を印加したままの状態で照射ブースで45℃の条件下、ケミカルランプを用いて主波長が352nmの紫外線を、強さ3mW/cmで10分間照射し、重合反応を進行させ、液晶複合体が挟持されたフィルム積層体を得た。
【0103】
重合完了後、このフィルム積層体から10cm角分を切断し、両フィルム基板の透明電極面に導電性粘着剤付き金属箔を貼り付けた。二枚の基板の外周部に、加熱硬化型の未硬化のセメダイン社製エポキシ樹脂EP171を塗布し、80℃で30分間加熱することでエポキシ樹脂を硬化させて封止を完了し、液晶調光素子を作製した。
【0104】
得られた液晶調光素子のTvLは、低透過率状態に該当する電圧0Vで25%、高透過率状態に該当する電圧60Vで64%であった。TdLは、電圧0Vで12%、電圧60Vで5%であった。
【0105】
続いて合わせ工程を行った。13cm角、厚さ3.2mmで可視光線透過率が90%の旭硝子社製の無色透明ソーダライムガラスフロート板、商品名「クリヤー」を二枚、同じく13cm角、厚さ0.38mmのセキスイ社製PVBシートを二枚準備した。一枚のPVBシートには、平均粒径30nmのITO微粒子が、PVBシート1平方メートル当り4グラム含まれていた。ITO微粒子を含有するPVBシートをPVB−1、ITO微粒子を含有しないPVBシートをPVB−2と呼称する。
【0106】
ガラス板とPVBシートと液晶調光素子とを、ガラス板/PVB−2/液晶調光素子/PVB−1/ガラス板の順に重ね、ずれないようにして真空用アルミ製袋に入れ、1300Paまで脱気した後、アルミ製袋を熱プレスした。
【0107】
ついで、このアルミ袋入り積層体を100℃の恒温槽で1時間保持し、PVBを加熱溶融させた後、室温に戻してアルミ袋から積層体を取り出し、調光窓を製造した。
【0108】
このようにして製造した調光窓の特性を測定した結果を表1に示す。
【0109】
[例2]
旭硝子社製の無色透明ソーダライムガラスフロート板、商品名「クリヤー」に代えて、グリーンの色調を有する、旭硝子社製のソーダライムガラスフロート板、商品名「グリーン」を使用した以外は、例1と同様にした。
【0110】
このようにして製造した調光窓の特性を測定した結果を表1に示す。
【0111】
[例3]
片方のPVBシートにITO微粒子を分散配合させたものを使用する代わりに、両方ともITO微粒子を含有しないPVBシートを使用した以外は、例1と同様にした。
【0112】
このようにして製造した調光窓の特性を測定した結果を表1に示す。
【0113】
[例4]
濃色グレーの色調を有する、旭硝子社製のソーダライムガラスフロート板、商品名「プライバシーグレー」、厚み3.2mm、の特性を測定した結果を表1に示す。なお、この場合は、本発明における、高透過率状態と低透過率状態との区別はないので、表1には、便宜的に低透過率状態の欄にデータを記載した。
【0114】
[例5]
片方のPVBシートにITO微粒子を分散配合させたものを使用する代わりに、両方ともITO微粒子を含有しないPVBシートを使用した以外は、例2と同様にした。
【0115】
[例6]
例1の調光窓について、印加電圧を制御することにより、低透過率状態の可視光線透過率を例4の調光窓ど同レベルにした。この場合の調光窓の特性を測定した結果を表1に示す。
【0116】
このようにして製造した調光窓の特性を測定した結果を表1に示す。
【0117】
例1〜6の結果から、本発明に係る調光窓は、調光機能と熱線遮蔽機能とがバランスよく実現されていることが理解される。
【0118】
例1,6と例3,4とは無色であり、一つのグループとして比較できる。同様に例2と例5とはグリーンであり、一つのグループとして比較できる。この比較によると、例1,6は例3,4と比べ、例2は例5と比べ、それぞれT/T比が小さい。このことから、可視光線透過率Tを同一にした場合、日射光線透過率Tでは、実施例の方が低いことが理解できる。
【0119】
[例7]
13cm角、厚さ3.2mmで可視光線透過率が90%の旭硝子社製の無色透明ソーダライムガラスフロート板、商品名「クリヤー」を二枚、同じく13cm角、厚さ0.38mmのセキスイ社製PVBシートを一枚準備した。PVBシートには、平均粒径30nmのITO微粒子が、PVBシート1平方メートルあたり4グラム含まれていた。
【0120】
ガラス板とPVBシートとをガラス板/PVBシート/ガラス板の順に重ね、ずれないようにして真空用アルミ製袋に入れ、1300Paまで脱気した後、アルミ製袋を熱プレスした。
【0121】
ついで、このアルミ袋入り積層体を100℃の高温槽で1時間保持し、PVBを加熱溶融させた後、室温に戻してアルミ製袋から積層体を取り出し、窓を製造した。
【0122】
このようにして製造した窓の特性を測定した結果を表1に示す。液晶調光素子を使用しなかったため、透過した可視光線の光量を調節できる調光窓を製造できなかった。
【0123】
【表1】
Figure 2004131335
【0124】
【発明の効果】
本発明によれば、従来の調光窓の構成を特に変更することなく、調光機能と熱線遮蔽機能とを実現することができる。調光窓の調光機能を阻害することもない。
【0125】
自動車のリアドアガラスの場合には、散乱を低く抑えて温調の負担を軽減でき、調光窓越しの視認性の向上と散乱光による眩しさの減少とを実現でき、しかも低透過率状態では、調光窓越しに片方からは見えても逆方向からは見られないようにする適度な視界の遮蔽性を実現できる。また、自動車のサンルーフの場合には、散乱光による眩しさの減少を実現できる。しかも高透過率状態では、温調の負担を軽減したまま、太陽光を浴びることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る調光窓に用いることのできる液晶調光素子の一例のモデル断面図。
【図2】本発明に係る調光窓の一例のモデル断面図。
【図3】中間膜が一枚の場合の本発明に係る調光窓の一例のモデル断面図。
【図4】中間膜が一枚の場合の本発明に係る調光窓の他の一例のモデル断面図。
【符号の説明】
1  液晶調光素子
2,3
透明基板
4,5
透明電極
6  液晶複合体
7,8
配向膜
9,10
導電性粘着剤付き金属箔端子
11,12
リード線
13 封止剤
21,25
熱線遮蔽性微粒子を含む中間膜
22 熱線遮蔽性微粒子を含まない中間膜
23 第1の基板
24 第2の基板

Claims (4)

  1. 二枚のガラス板の間に中間膜と液晶調光素子とが挟持され、
    中間膜中に熱線遮蔽性微粒子が含まれている、
    調光窓。
  2. 液晶調光素子が、一対の透明電極付き透明基板と、その間に挟持された、二色性色素と液晶と重合体とを含む複合体とを含み、
    透明電極間に印加する電圧を変化させることにより、JIS R3106の測定法による調光窓の可視光線透過率Tが30%以上、かつJIS R3212の方法による調光窓の散乱透過率Tが15%以下である高透過率状態と、Tが25%以下、かつTが30%以下の低透過率状態とに設定され、
    前記高透過率状態におけるTと前記低透過率状態におけるTとの比が1.2以上である、
    請求項1に記載の調光窓。
  3. 重合体が、重合性官能基とメソゲン構造とを有する重合性化合物を重合して得られる重合物を含み、
    熱線遮蔽性微粒子が、Snがドープされた酸化インジウムとSbがドープされた酸化錫とのうちの少なくとも一方を含み、
    熱線遮蔽性微粒子の平均粒径が0.001〜0.15μmの範囲にあり、
    熱線遮蔽性微粒子が、中間膜の1平方メートル当り10グラム以下の範囲で含まれている、
    請求項1または2に記載の調光窓。
  4. 自動車、列車または建物の窓として使用された、請求項1,2または3に記載の調光窓。
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