JP2004126354A - 車載用表示装置 - Google Patents

Abstract

【課題】車載用表示装置の視認性と操作性とを向上させる。
【解決手段】車載用表示装置１では、表面側に透過型表示装置２を設け、タッチスイッチ用表示４などを必要に応じて表示し、タッチパネルとしての操作性を確保する。透過型表示装置２は透明な状態にすることができ、透明部分の奥側には画像表示装置３を設ける。画像表示装置３の表示画面は、奥側にあるので、視距離が長くなり、視認性を向上させることができる。画像表示装置３の表示画面と透過型表示装置２の表示画面とは同一の表面にはないので、タッチスイッチ用表示４などを指で接触していても、画像を見ることができ、接触位置に連動するポインタ表示などを画像表示装置３の表示画面上に行い、操作性を向上させることができる。
【選択図】　　　図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載用の表示装置に係り、特にインストルメントパネル等に設置した場合に、操作性およびデザイン上において優れた車載用表示装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、車両にはナビゲーション装置など、画像表示を伴う機器が運転席近傍に搭載されている。運転席近傍の限られたスペースを有効に利用して、道路地図画像の表示と、操作入力とを受入れることを可能にするため、タッチパネルを取付けた表示装置が用いられている（たとえば、特許文献１参照）。タッチパネルを使用する入力操作は、キーボードやリモコンなどの操作に比較して、判り易く行うことができる。
【０００３】
タッチパネルは、たとえば透明な抵抗膜であり、接触圧で抵抗値が低下することによって、位置検出を行う。操作者に対してタッチパネルのどの部分に接触すべきかを案内するために、表示装置ではボタンなどの操作用画像が表示される。タッチパネルを取付けた表示装置は、操作の必要上、車載用機器の表面側で画像表示も行う。
【０００４】
【特許文献１】
特開平９−４４３０７号公報（第３頁、図４）
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
タッチパネルを取付けた表示装置では、ボタンなどを画像上に専用の領域を設けて常に表示しておくか、必要に応じて画像上に表示する。ボタンなどを専用の領域で常に表示する場合は、ナビゲーション装置の道路地図画像などを表示する領域の大きさが、ボタンなどを表示する領域が必要となるために制限されてしまう。ボタンなどを必要に応じて表示する場合は、画像上に表示されたボタンを指などで接触するとき、指などで画像が隠れてしまい、視認性が悪くなってしまう。また、同一の表示画面でボタンなどの表示の有無を切換える必要があるので、画像表示用の制御が煩雑になってしまう。
【０００６】
さらに、従来の車載用表示機器では、車載用機器の表面の運転者などに最も近い位置で画像の表示を行うので、走行中は車両の周囲の遠方を注視しながら運転している運転者が、停車時等に画像を見る場合に、視覚の焦点を短距離に切換えるとともに大きく視線移動を行って見ることとなるため、目が疲れやすい等の問題がある。
【０００７】
本発明の目的は、視認性と操作性とを向上させることができる車載用表示装置を提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は、車両に設置される車載用表示装置であって、
表面側に設置され、大略的に板状で、不透明状態と透明状態との状態変化により表示が可能な透過型表示手段と、
該透過型表示手段の背面に、該透過型表示手段から間隔をあけて配置され、表示を行う奥側表示手段と、
該透過型表示装置にスイッチ操作案内を表示する表示制御手段と、
該透過型表示手段の表面に配置され、操作者の接触操作による接触位置を検出する接触検出手段と、
該表示制御手段による表示状態と、該接触検出手段からの接触検出出力とに基づく操作内容を示す操作信号を出力する操作信号出力手段とを含み、
該透過型表示手段は、タッチパネルとして機能するとともに、該奥側表示手段を視認可能に覆うことを特徴とする車載用表示装置である。
【０００９】
本発明に従えば、車載用表示装置は、車両のたとえば運転席近傍に設置され、透過型表示手段と、奥側表示手段と、接触検出手段と、表示制御手段と、操作信号出力手段とを含む。透過型表示手段は、表面側に設置され、大略的に板状で、不透明状態と透明状態との状態変化により表示が可能である。奥側表示手段は、透過型表示手段の背面に、該透過型表示手段から間隔をあけて配置され、透過型表示手段で覆われて視認可能なように表示を行う。接触検出手段は、透過型表示手段に配置され、操作者の接触操作による接触位置を検出する。表示制御手段は、透過型表示手段にスイッチ操作案内を表示する。操作信号出力手段接触検出手段からの接触検出出力に基づく操作内容を示す操作信号を出力する。表示制御手段は、透過型表示手段を制御してタッチパネルとして機能させながら、透過型表示手段を透明状態にして奥側表示手段による表示を行うように制御する。透過型表示手段と接触検出手段とによって、タッチパネルとしての操作入力を行い、透過型表示手段の背面で奥側表示手段による表示を行うので、奥側表示手段の表示とは同一画面上ではなく、タッチパネルとしての表示を行うことができる。表示制御手段は、奥側表示手段の表示画面上にはタッチパネルとしての案内表示を行わなくてもよく、画像表示の煩雑な制御を避けることができる。奥側表示手段で表示される画像は、透過型表示手段の背面にあるので、運転者の視距離も表面より遠方になり、画像を見る際の負担を軽減することができる。
【００１０】
また本発明で、前記表示制御手段は、前記接触検出手段によって接触が検出されると、接触位置に連動するように、前記奥側表示手段の表示画面上にポインタ表示を行うように制御することを特徴とする。
【００１１】
本発明に従えば、透過型表示手段の表面に接触すると、その表面よりも奥側の奥側表示手段の表示画面上にポインタ表示が接触位置に連動するように行われるので、奥側表示手段で表示されている画像上の位置を指示する必要がある場合には、ポインタの位置を誘導して、正確な位置を指示させることができる。
【００１２】
また本発明は、前記操作者による指等の操作物の接近を検出する接近検出手段をさらに含み、
前記表示制御手段は、接近検出手段によって操作物の接近が検出されたときに、前記透過型表示手段に、前記スイッチ操作案内の表示を行うことを特徴とする。
【００１３】
本発明に従えば、指等の操作物を接近させると、透過型表示手段に操作案内の表示が行われるので、指等を近づけないときは、操作案内の表示を行わずに透明状態として、奥側表示手段の表示画像がよく見える状態とし、視認性を高めることができる。操作の必要なときに、操作案内の表示が行われるので、判り易い操作入力を行うことができる。
【００１４】
また本発明で、前記接近検出手段は、前記操作物の接近方向も検出可能であり、
前記表示制御手段は、接近検出手段によって検出される操作物の接近方向に基づいて、前記透過型表示手段または前記奥側表示手段のうちの少なくとも一方で表示する画像を切換えることを特徴とする。
【００１５】
本発明に従えば、車載用表示装置の設置位置に対して、運転席は車両によって予め定められる方向になるので、操作のために接近する操作物の接近方向を検出すれば、たとえば運転者による操作か他の搭乗者による操作かを容易に判別することができる。透過型表示手段または奥側表示手段のうちの少なくとも一方を、判別結果に従って、運転者用の画像と他の搭乗者用の画像とに切換えれば、それぞれに対して適切な画像を表示させることができる。たとえば運転者には、運転に注意を集中することができるように、最小限の画像表示しか行わないようにする。また、他の搭乗者には、できるだけ多くの情報を多彩な表現で画像表示するようにすればよい。
【００１６】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明の実施の一形態としての車載用表示装置１の概略的な外観構成を示す。車載用表示装置１は、ナビゲーション装置やオーディオ装置、テレビジョン受信装置などのための画像表示機能と操作入力機能とを併せて有している。本実施形態の車両用表示装置１は、車両のインストルメントパネル６における運転席と助手席との中間の部分に設置され、表面側に透過型表示装置２を有し、奥側に画像表示装置３を有する。透過型表示装置２は、全体が透明な状態あるいは少なくとも部分的に透明な状態とすることができ、画像表示装置３はその透明な状態とすることができる部分から視認可能な奥に配置される。透過型表示装置２には、タッチスイッチ用表示４として、ボタンなどの操作用画像が表示され、その位置に指などを接触させると、接触位置の操作用画像に応じた入力を行うタッチスイッチとしての機能が備えられている。
【００１７】
透過型表示装置２の外部には、パネルスイッチ５なども設けられる。パネルスイッチ５は、操作頻度が高い押しボタンスイッチなどであり、常に操作が可能である。インストルメントパネル６内部には、車載用表示装置１の透過型表示装置２や画像表示装置３の表示を関連させて行うように制御する表示制御手段としての制御装置７も設置されている。また、タッチスイッチなどの操作が運転席側から行われるか助手席側から行われるかを検出するための接近センサ８，９が、運転席側寄と助手席側寄に各々設けられている。接近センサ８，９は、赤外線や超音波で操作のための指などの接近を検出し、接近センサ８，９のどちら側のセンサが指などの接近を検出したか、あるいはどちらが早く検出したかで、運転席側からの操作か、助手席側からの操作かを検出する。
【００１８】
図２は、図１の車載用表示装置１の概略的な構成を、側面から断面視して示す。透過型表示装置２は、大略的に曲板状であり、上方では車両の床面に平行な平面に対して、３０°〜４０°程度の角度で傾斜を有し、下方になる程傾斜角度は増大している。画像表示装置３は、たとえば薄膜トランジスタ（ＴＦＴ）によるアクティブマトリクス方式の液晶表示装置やプラズマ表示装置などの平板状の表示装置であり、その背面側に表示装置３を駆動し画像を描画する描画装置１０を備えている。画像表示装置３および描画装置１０の下方には、ナビゲーション装置、オーディオ装置、テレビジョン受信装置などの機能を複合して備えている車両用複合装置１１が配置され、この車両用複合装置１１からの画像信号に基づき描画装置１０が表示装置３を駆動して所望の画像が表示される。車両用複合装置１１の下部には、記録媒体再生装置１２が配置される。記録媒体再生装置１２は、前述のＤＶＤ、ＣＤあるいはＭＤなどの記録媒体に記録されている情報を再生し、車両用複合装置１１でナビゲーション用の地図データとして利用したり、オーディオ装置で音響再生したり、ビデオ画像として映像信号を画像表示装置１０に出力して再生表示したりすることができる。
【００１９】
図３は、図１の透過型表示装置２の概略的な断面構成を示す。透明な合成樹脂やガラスなどの透明パネル２０の裏面側に有機ＥＬ（Ｅｌｅｃｔｒｏ　Ｌｕｍｉｎｅｓｃｅｎｔ　）層２１が形成され、制御電圧の印加で、透明な状態と不透明な状態とを切換えることができる。電圧を印加する電極の形状を、タッチパネル用のボタン形状に合わせておけば、不透明な状態とすることによって、図１に示すようなタッチスイッチ用表示４を行うことができる。なお、この電極形状としては、ボタン形状全面を覆う形状と、外枠（全周あるいは一部）だけの形状が可能であるが、外枠形状の方がボタン表示状態でも画像表示装置１０の視認性をあまり低下させない利点がある。なお、透明パネル２０の表面側には、少なくとも一部に透明な接触位置検出シート２２が配置され、接触位置を検出することが可能となっている。また、有機ＥＬ層２１に代えて、液晶表示層を用いることもできる。なお、接触位置検出シート２２としては、透明スイッチパターンがマトリックス状に設けられた２枚の透明シートからシートスイッチ、端部に電極が設けられた抵抗膜を有する透明な抵抗膜シート２枚あるいは透明導電シート等からなる抵抗膜式の座標検出シート、また縦横方向に配置された複数の受光素子、発光素子からなり、その光線の遮断状態により接触位置を検出する光式座標検出器等が利用できる。すなわち、このような構成はあくまでも一例であり、同様な機能は他の構成でも実現することができる。たとえば、有機ＥＬ層２１は、表面側に配置することもできる。また接触位置の検出には抵抗膜式、光学式や静電式、電磁式など、他の色々な二次元位置（座標）検出方法を用いることもできる。
【００２０】
図４は、車載用表示装置１の概略的な電気的構成を示す。制御装置７には、接近センサ８，９からの検出出力と、接触位置検出シート２２からの検出出力とが入力され、また透過型表示装置２と画像表示装置３とでの画像表示を制御し、タッチパネルとしての機能を実現する。そして車両用複合装置１１と信号伝達を行うことにより、システム全体の動作が制御される。また車両用複合装置１１にはパネルスイッチ５が直接接続され、このパネルスイッチ５による入力操作を受けることができる。
【００２１】
図１〜図４に示すように、本実施形態の車載用表示装置１は、車両の運転席近傍に設置され、その表面側には、大略的に板状で、画像を表示する不透明状態か、少なくとも部分的に透明になる透明状態かに制御可能な透過型表示手段である透過型表示装置２が設けられる。透過型表示装置２が透明状態になる部分（全体が透明状態とする場合もある）の奥側に、つまり視認可能な位置に透過型表示装置２から間隔をあけて配置され、透過型表示装置２の透明部分を通して車両の搭乗者に視認可能なように表示を行う奥側表示手段としての画像表示装置３が設けられる。透過型表示装置２の表面には、車両の搭乗者からの接触があるとき、接触位置を検出する接触検出手段としての接触位置検出シート２２が配置される。制御装置７は、接触位置検出シート２２からの接触検出出力に応答して車両用複合装置１１に操作状態を示す操作信号を出力するとともに、接触位置検出シート２２、接近センサ８，９、車両用複合装置１１からの信号に基づき、透過型表示装置２の表示を制御してタッチパネルとして機能させる。
【００２２】
このように、本実施の形態では、透過型表示装置２表面側でタッチパネルとしての操作入力が可能となり、透過型表示装置２（透明状態部分）を介して奥側の画像表示装置３による表示が視認できる。したがって奥側の画像表示装置３の表示として押ボタンスイッチ等の案内表示を行わなくてもよく、画面の有効表示範囲が広がるとともに画像表示の煩雑な制御を避けることができる。また、画像表示装置３近傍での操作が不要となるので画像表示装置３を運転者から比較的遠い位置に設置することが可能で、表示される画像は、運転者の視距離も表面より遠方にすることができ、画像を見る際の目の負担を軽減することができる。
【００２３】
また制御装置７は、接触位置検出シート２２によって接触が検出されると、その検出した接触位置に基づき画像表示装置３の表示画面上に必要に応じて（ポインタ表示を行うべき動作状態にある場合：たとえばナビゲーション装置における地図上の地点指定操作状態時等）ポインタ表示を行うように制御する。本実施形態の車載用表示装置１では、外部から接触することができるのは透過型表示装置２の表面だけであり、奥側の画像表示装置３の表示画面には直接接触することができない。画像表示装置３の表示画面に表示される道路地図などの特定の位置を指示するような場合は、透過型表示装置２の表面に接触すると、その表面よりも奥側の画像表示装置３の表示画面上にポインタ表示を行わせる。ポインタ表示は、接触位置に連動するように行われるので、奥側の画像表示装置３で表示されている画像上の位置を指示する必要がある場合には、透過型表示装置２の表面に接触する位置を移動させ、ポインタの位置を誘導して、正確な位置を指示させることとなる。なお、接触位置とポインタ表示装置の関係はメモリに記憶されており、接触位置とメモリに記憶されたデータに基づきポインタ表示位置が決定される。
【００２４】
図５は、透過型表示装置２の表面に指３０を近づけるときに、透過型表示装置２にタッチスイッチ用フローティング表示３１，３２，３３，…が表示されている状態を示す。前述のように、本実施形態では、車両の搭乗者からの指の接近を検出する接近検出手段としての接近センサ８，９をさらに含んでいる。制御装置７は、接近センサ８，９によって指の接近が検出されるとき、そのときのシステムの動作状態に応じて（たとえばナビゲーション装置の目的地設定状態等）透過型表示装置２に、検出される指によって操作すべきボタンなどの操作用画像の表示を行う。なお、指３０が透過型表示装置２の表面に接近状態にあるとき、および指が離隔してから所定時間の間のみタッチスイッチ用フローティング表示３１，３２，３３，…の表示を行う制御を行う。したがって指３０を近づけないときは、タッチスイッチ用フローティング表示３１，３２，３３，…の表示が行われず、透明状態であるので、奥側の画像表示装置３の表示画像４０がよく見える状態ととなり、視認性を高めることができる。また、指の接近だけでなく、操作の必要なときにも、タッチスイッチ用フローティング表示３１，３２，３３，…を表示する制御を行うことにより、操作を誘導する、判り易い操作入力を行うことができる。
【００２５】
また、タッチスイッチ用フローティング表示３１，３２，３３，…や図１に示すタッチスイッチ用表示４は、表示状態と非表示状態とが動的に切換えられ、出現の際や消失の際に、徐々に出現、消失したりするフェードイン／フェードアウトの制御を行えば、高級感を演出することもできる。この表示制御は、透過型表示装置２の方式により異なるが、駆動電圧の制御、表示色の濃度制御等、既知の画像表示処理により可能である。車両用複合装置１１を動作させないときは、透過型表示装置２を全体的に不透明状態とする表示制御により、画像表示装置３などが外部から見えないようにして、デザイン性を向上させたり、盗難防止効果を付加することができる。
【００２６】
また本実施形態で、接近検出手段としての接近センサ８，９は、運転席側と助手席側とにそれぞれ設けられているので、指３０の接近方向も検出可能である。制御装置７は、接近センサ８，９によって検出される指３０の接近方向に基づいて、車両の搭乗者のうちで運転者による操作か、他の搭乗者による操作かを判別し、判別結果および車両用複合装置１１等、システムの動作状態に従って透過型表示装置２または画像表示装置３のうちの少なくとも一方で表示する画像を、運転者用と他の搭乗者用とに切換える制御を行う。
【００２７】
つまり、車載用表示装置１の設置位置に対して、運転席は車両によって予め定められる方向になるので、操作のために接近する指３０の接近方向を検出すれば、運転者による操作か他の搭乗者による操作かを容易に判別することができる。透過型表示装置２または画像表示装置３のうちの少なくとも一方は、判別結果に従って、運転者用の画像と他の搭乗者用の画像とに切換えられるので、それぞれに対して適切な画像を表示させることができる。たとえば運転者には、運転に注意を集中することができるように、最小限の画像表示しか行わないようにする。また、他の搭乗者には、できるだけ多くの情報を多彩な表現で画像表示するようにすればよい。
【００２８】
以上で説明した実施形態では、透過型表示装置２は、固定されていることを前提にしているけれども、内部の清掃などのために、たとえば図２の上部にヒンジなどを設けて、開閉可能にすることもできる。さらに、記録媒体の挿排口なども、透過型表示装置２の背後側に設け、透過型表示装置２を開閉して記録媒体の挿入や排出を行うようにすることもできる。
【００２９】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、透過型表示手段と接触検出手段とによって、タッチパネルとしての表示と操作の入力とを表面側で行い、操作に関連する画像表示は、透過型表示手段の透明状態となる部分を介して奥側表示手段によって行うので、奥側表示手段の表示が透過型表示手段による表示で完全に隠れてしまうことはなく、操作性を向上させることができる。奥側表示手段の表示画面は、透過型表示手段が設けられる表面側から間隔をあけた奥側にあるので、運転者などからの視距離も遠くなり、視認性を向上させることができる。
【００３０】
また本発明によれば、透過型表示手段の表面に接触すると、奥側の表示画面上でのポインタ表示が接触位置に連動するように行われるので、奥側表示手段で表示されている画像上の位置を直接接触して指示することができなくても、ポインタの位置を誘導して、正確な位置を指示させることができる。
【００３１】
また本発明によれば、必要に応じて、操作用画像の表示を行わずに透明状態とするので、奥側表示手段の表示画像がよく見える状態とし、視認性を高めることができる。また操作の必要なときには、操作用画像の表示が行われるので、判り易い操作入力を行うことができる。
【００３２】
また本発明によれば、運転者による操作か他の搭乗者による操作かを容易に判別し、操作者に応じた適切な画像を表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の一形態である車載用表示装置１の外観構成を示す斜視図である。
【図２】図１の車載用表示装置１の簡略化した側面断面図である。
【図３】図１の透過型表示装置２の概略的な構成を示す断面図である。
【図４】図１の車載用表示装置１の概略的な電気的構成を示すブロック図である。
【図５】図１の車載用表示装置１で、指３０の接近を検出して、フローティングタッチスイッチ表示を行っている状態を示す図である。
【符号の説明】
１　車載用表示装置
２　透過型表示装置
３　画像表示装置
４　タッチスイッチ用表示
５　パネルスイッチ
６　インストルメントパネル
７　制御装置
８，９　接近センサ
１０　描画装置
１１　車両用複合装置
１２　記録媒体再生装置
２０　透明パネル
２１　有機ＥＬ層
２２　接触位置検出シート
３０　指
３１，３２，３３，…　タッチスイッチ用フローティング表示
４０　表示画像

Claims (4)

1. 車両に設置される車載用表示装置であって、
   表面側に設置され、大略的に板状で、不透明状態と透明状態との状態変化により表示が可能な透過型表示手段と、
   該透過型表示手段の背面に、該透過型表示手段から間隔をあけて配置され、表示を行う奥側表示手段と、
   該透過型表示装置にスイッチ操作案内を表示する表示制御手段と、
   該透過型表示手段の表面に配置され、操作者の接触操作による接触位置を検出する接触検出手段と、
   該表示制御手段による表示状態と、該接触検出手段からの接触検出出力とに基づく操作内容を示す操作信号を出力する操作信号出力手段とを含み、
   該透過型表示手段は、タッチパネルとして機能するとともに、該奥側表示手段を視認可能に覆うことを特徴とする車載用表示装置。
2. 前記表示制御手段は、前記接触検出手段によって接触が検出されると、接触位置に連動するように、前記奥側表示手段の表示画面上にポインタ表示を行うように制御することを特徴とする請求項１記載の車両用表示装置。
3. 前記操作者による指等の操作物の接近を検出する接近検出手段をさらに含み、
   前記表示制御手段は、接近検出手段によって操作物の接近が検出されたときに、前記透過型表示手段に、前記スイッチ操作案内の表示を行うことを特徴とする請求項１記載の車載用表示装置。
4. 前記接近検出手段は、前記操作物の接近方向も検出可能であり、
   前記表示制御手段は、接近検出手段によって検出される操作物の接近方向に基づいて、前記透過型表示手段または前記奥側表示手段のうちの少なくとも一方で表示する画像を切換えることを特徴とする請求項３記載の車載用表示装置。

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