JP2004123315A - エレベータの非常救出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な構成で踏板を適切に開閉操作できるエレベータの非常救出装置を提供する。
【解決手段】踏板5の基端側を支柱3に回動可能に軸支させると共に、踏板5の先端側と支柱3とを踏板支え部材11によって連結する。踏板支え部材11は、第1の部材12と第2の部材13とを屈曲可能に連結した構造とし、踏板5を開位置に回動させるときは、これら第1の部材12と第2の部材13とを伸長させ、踏板5を閉位置に回動させるときは、これら第1の部材12と第2の部材13とを山型に屈曲させる。
【選択図】 図1
【解決手段】踏板5の基端側を支柱3に回動可能に軸支させると共に、踏板5の先端側と支柱3とを踏板支え部材11によって連結する。踏板支え部材11は、第1の部材12と第2の部材13とを屈曲可能に連結した構造とし、踏板5を開位置に回動させるときは、これら第1の部材12と第2の部材13とを伸長させ、踏板5を閉位置に回動させるときは、これら第1の部材12と第2の部材13とを山型に屈曲させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータが故障した際に乗客を救出するためのエレベータの非常救出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エレベータが何らかの要因で故障して、乗りかご内に乗客が閉じ込められている場合には、乗りかご内の乗客を救出する必要がある。そこで、特に他のエレベータと隣接して設置されるエレベータでは、乗りかごの側面にサイド救出口を設け、乗りかご内の乗客をこのサイド救出口から隣接するエレベータの乗りかごへと救出するようにしている。
【0003】
サイド救出口は、通常は救出用扉によって閉塞されており、エレベータに故障が生じたときに救出用扉が開放されることで、このサイド救出口から乗客が出入りできるようになっている。また、乗りかごには、サイド救出口からの乗客の出入りを安全に行えるように、非常救出装置が設けられている。この非常救出装置は、乗客を隣接するエレベータの乗りかごへと安全に移動させるための踏板と、この踏板を開閉自在に支持する支持部材とを備え、救出用扉が開放されたときに踏板を開いた状態にして乗客を移動させるようにしたものが一般的である。
【0004】
従来の非常救出装置の一例を図8に示す。この図8に示す非常救出装置100は、乗りかご101の床受け枠101aに固着され、乗りかご101に設けられたサイド救出口101bに沿って配設された支柱102と、基端側が支柱102に軸支され、この基端側を支点に回動可能とされた踏板103と、踏板103の先端側と支柱102とを連結し、踏板103の過剰な回動を抑制する踏板支え部材104とを備えている。
【0005】
支柱102には、その長手方向の3箇所にそれぞれ長孔が形成されており、これらの長孔のうちで支柱102の下部に形成された長孔には連結ピン105が挿通されている。そして、この連結ピン105により、踏板支え部材104の一端側が支柱102に対して移動可能に取り付けられ、このような取付構造によって、踏板103が、乗りかご101の床面に対して略垂直な閉位置と、乗りかご101の床面に対して略平行な開位置とに亘って回動操作されるようになっている。
【0006】
また、踏板支え部材104の一端側は、連結ピン105を介して第1のスライド部材106の下端側に連結されている。この第1のスライド部材106の上端側は、支柱102の中央の長孔に挿通された連結ピン107によって支柱102に対して移動可能に取り付けられており、踏板支え部材104の移動に伴って第1のスライド部材106が上下方向にスライドするようになっている。
【0007】
この第1のスライド部材106は、手摺107が掛け渡された状態となっているときに踏板103が閉じる方向へと回動操作されることを規制することで、手摺107の収納忘れを防止するものである。すなわち、図8に示す非常救出装置100では、乗客の移動をより安全に行えるように、踏板103を開いたときに手摺107を掛け渡せるようになっているが、手摺107を掛け渡した状態で踏板103を閉じる方向へと回動操作させると、踏板支え部材104の移動に伴い上方へとスライドする第1のスライド部材106の上端側が手摺107と干渉して、踏板103の回動操作が規制されるようになっている。
【0008】
また、第1のスライド部材106の上端側は、連結ピン108を介して第2のスライド部材109の下端側に連結されている。この第2のスライド部材109の上端側は、支柱102の上部の長孔に挿通された連結ピン110によって支柱102に対して移動可能に取り付けられており、第1のスライド部材106のスライド動作に連動して第2のスライド部材109も上下方向にスライドするようになっている。
【0009】
この第2のスライド部材109は、踏板103が開位置にあるときに救出用扉111が閉まらないようにすることで、踏板103の収納忘れを防止するものである。すなわち、踏板103が開位置とされて第2のスライド部材109が下方にスライドした状態では、第2のスライド部材109の上端側が救出用扉111に干渉して、救出用扉110を閉める動作が規制されるようになっている。
【0010】
以上のように構成される非常救出装置100は、エレベータの通常走行時で救出用扉111が閉じられた状態では、踏板103が閉位置に収納されている。そして、エレベータに故障が生じた際に救出用扉111が開かれると、踏板103が開位置へと回動操作されると共に手摺107が掛け渡されて、乗りかご101内の乗客を、隣接する他のエレベータの乗りかごへと安全に救出できるようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような従来の非常救出装置100では、踏板103を回動操作させる機構が複雑であり、特に、踏板支え部材104の一端側を支柱102に設けた長孔に沿って移動させることで踏板103を回動可能にしているため、長孔の形成誤差や踏板支え部材104の寸法誤差、取付誤差等が踏板103の適切な回動操作に大きく左右し、これらの誤差が大きいと踏板103の適切な回動操作が阻害される場合がある。
【0012】
また、踏板支え部材104に第1のスライド部材106や第2のスライド部材109が連結され、これらが連動することで踏板103が回動操作されるようになっているため、踏板103を適切に回動操作させるためには、これら各部材を高精度に連結する必要があり、組み立て作業が煩雑である。更に、部品点数が多いために、大幅なコストの削減が困難であるといった問題もある。
【0013】
本発明は、以上のような従来の実情に鑑みて創案されたものであって、簡素な構成で踏板を適切に開閉操作できるエレベータの非常救出装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るエレベータの非常救出装置は、エレベータの故障時に乗りかご内の乗客を隣接する他のエレベータの乗りかごへと救出するためのエレベータの非常救出装置であって、前記乗りかごに固着された支柱と、基端側が前記支柱に軸支され、この基端側を支点として前記乗りかごの床面に対して略垂直な閉位置と前記乗りかごの床面に対して略平行な開位置とに亘り回動可能とされた踏板と、前記踏板の先端側と前記支柱とを連結し、前記踏板を開位置にするときの過剰な回動を抑制する踏板支え部材とを備えて構成される。そして、前記踏板支え部材が、前記支柱に軸支された第1の部材と、前記踏板の先端側に軸支された第2の部材とを連結した構造であることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
(第1の実施形態)
本発明を適用したエレベータの非常救出装置の一例を図1乃至図3に示す。図1は踏板を開位置とした状態の非常救出装置1を示す側面図、図2は踏板を閉位置とした状態の非常救出装置1を示す側面図、図3は踏板を閉位置とした状態の非常救出装置1を示す正面図である。
【0017】
この非常救出装置1は、乗りかご2に固着された一対の支柱3を備えている。これら一対の支柱3は、例えばL字型鋼が所定の長さに切断されてなるものであり、その下端部がボルト等にて乗りかご2の床受け枠2aに固着され、乗りかご2の側面に設けられたサイド救出口の左右両端に沿って立設されている。また、これら一対の支柱3間には、図3に示すように補強部材4が掛け渡されており、この補強部材4によって支柱3の取付強度が高められている。
【0018】
一対の支柱3の間には、エレベータの故障時に乗りかご2内の乗客を隣接する他のエレベータの乗りかごへと安全に移動させるための踏板5が配設されている。踏板5の基端側には幅方向に沿って取付軸6が挿通されており、この取付軸6の両端が一対の支柱3に穿設された貫通孔にそれぞれ挿入されることで、踏板5が支柱3に軸支された構造となっている。そして、この踏板5は、取付軸6を回動中心として、乗りかご2の床面Lに対して略垂直な閉位置(図2参照)と、乗りかご2の床面Lに対して略平行な開位置(図1参照)とに亘って回動可能とされている。
【0019】
踏板5は、図1に示すように、乗りかご2の床面Lに対して略平行な開位置とされたときに、その基端部が支柱3から乗りかご2側へと若干突出するようになっている。そして、このように踏板5を開位置にした状態で、乗りかご2に設けられた救出用扉2bを閉めようとしたときに、乗りかご2側に突出した踏板5の基端部が救出用扉2bに干渉して、救出用扉2bを閉める動作が阻止されるようになっている。すなわち、本発明を適用した非常救出装置1では、踏板5を閉位置に戻すまでは、救出用扉2bを閉めることができないようになっている。これにより、踏板5を開位置にしたまま乗りかご2を走行させてしまい、踏板5や昇降路内の構造物等の破損を招くといった不都合を未然に回避できる。
【0020】
また、踏板5の先端側には、その左右両端部に位置して、乗客が踏板5を利用して移動する際の踏み外しを防止するための巾木(歩行規制部材)7が立設されている。この巾木7は、踏段5が開位置にあるときに踏面(上面)から更に上方に突出するように、踏面に対して略垂直に立設されている。本発明を適用した非常救出装置1では、以上のような巾木7を踏板5に設けることによって、乗客が踏板5を歩行する際の歩行位置を規制して、乗客の移動を安全に行えるようになっている。
【0021】
また、踏板5の裏面(踏面とは逆の面)側には、図3に示すように、この踏板5を閉位置にしたときに支柱3に設けられた被係合部8に係合して、踏板5を閉位置に保持するためのロック機構9が設けられている。このロック機構9は、スライド自在に配設された操作棒9aを有しており、踏板5を閉位置にしたときにこの操作棒9aをスライドさせて、その先端部を支柱3に設けられた被係合部8に挿入させることで、被係合部8に係合して踏板5を閉位置に保持する構造となっている。なお、操作棒9aには操作子9bが一体形成されており、この操作子9bが後述する整風カバー10に形成されたスリット10aから外部に露出するようになっている。これにより、整風カバー10の外側から操作棒9aをスライド操作できるようになっている。
【0022】
踏板5の裏面側は、整風カバー10にて覆われている。この整風カバー10は、踏板5の裏面側のロック機構9やその他の突起物を遮蔽することで、乗りかご2の走行時に発生する気流を整流して、風切り音の発生を抑制するためのものである。すなわち、踏板5を閉位置に収納して乗りかご2を走行させたとき、踏板5の裏面側にロック機構9等の突起物が突出した状態となっていると、乗りかご2の走行に伴って発生する気流がこれら突起物の影響で乱気流となり、大きな風切り音が発生して乗りかご2の乗客に不快感を与える虞がある。そこで、本発明を適用した非常救出装置1では、踏板5の裏面側を整風カバー10にて覆いロック機構9等の突起物を遮蔽することで、以上のような問題を回避するようにしている。なお、この整風カバー10には、上述したように、ロック機構9の操作子9bを外部に露出させるためのスリット10aが形成されており、踏板5の裏面側が整風カバー10にて覆われた状態でも、この整風カバー10の外側からロック機構9の操作棒9aをスライド操作できるようになっている。
【0023】
また、踏板5の先端側は、踏板支え部材11を介して支柱3の上端側に連結されている。踏板支え部材11は、第1の部材12と第2の部材13とが屈曲可能に連結されてなるものである。第1の部材12は、一端側が連結ピン14によって支柱3の上端側に軸支されている。また、第2の部材13は、一端側が連結ピン15によって踏板5の先端側の側面部に軸支されている。そして、これら第1の部材12と第2の部材13の他端側同士が連結ピン16によって連結され、踏板支え部材11とされている。
【0024】
以上のような構造の踏板支え部材11は、踏板5を開位置に回動させるときは、図1に示すように、第1の部材12と第2の部材13とが直線状に伸長され、踏板5の過剰な回動を抑制して、踏板5を開位置に保持させるようになっている。そして、開位置とされた踏板5にかかる荷重は、この踏板支え部材11によって支えられるようになっている。また、この踏板支え部材11は、踏板5を閉位置に回動させるときは、図2に示すように、第1の部材12と第2の部材13とが他端側同士を連結させる連結ピン16を頂点とした山型に屈曲され、これにより、踏板5を閉位置へと適切に収納できるようになっている。
【0025】
本発明を適用した非常救出装置1は、上述したような簡素な構成で、踏板5を閉位置と開位置とに亘って適切に回動操作できるようになっている。すなわち、この非常救出装置1では、取付軸6を回動中心として踏板5を回動させると共に、踏板支え部材11を構成する第1の部材12及び第2の部材13を屈曲或いは伸長させることで、踏板5を閉位置や開位置に適切に位置させることができる。したがって、この非常救出装置1では、例えば、踏板支え部材の一端側を支柱に設けた長孔に沿って移動させることで踏板を回動可能にするといった従来の一般的な構造の非常救出装置に生じていた問題、具体的には、長孔の形成誤差や踏板支え部材の寸法誤差、取付誤差等が踏板の適切な回動操作に大きく左右して、これらの誤差が大きいと踏板の適切な回動操作が阻害されるといった問題や、各部材の組立に高い精度が要求されて組み立て作業が煩雑となるといった問題、更には部品点数が多いために大幅なコストの削減が困難であるといった問題を生じさせることなく、踏板5を適切に回動操作させて、エレベータ故障時には乗りかご2内の乗客を安全に救出することができる。
【0026】
また、この非常救出装置1では、従来の一般的な構造の非常救出装置に比べて部品点数が削減されていることに加えて、支柱2の小型化が可能な構造となっているので、昇降路スペースの有効利用を図る上で有利であると共に、乗りかご2全体の軽量化を図る上でも有利である。
【0027】
なお、この非常救出装置1において、乗客の移動をより安全に行えるようにするためには、踏板5を開位置にしたときに乗りかご2と隣接する他のエレベータの乗りかごとの間に手摺を掛け渡すようにすることも有効である。この場合、手摺としては任意の構造のものが適用可能であり、例えば、チェーンの一端側を乗りかご2に締結させておき、踏板5を開位置にしたときにチェーンの他端側を隣接する他のエレベータの乗りかごに締結させて、これを手摺として用いるようにしてもよい。
【0028】
(第2の実施形態)
本発明を適用したエレベータの非常救出装置の他の例を図4乃至図7に示す。図4は踏板を開位置とした状態の非常救出装置20を示す側面図、図5は踏板を閉位置とした状態の非常救出装置20を示す側面図、図6は踏板を閉位置とした状態の非常救出装置20を示す正面図、図7は踏板を開位置とした状態の非常救出装置20を模式的に示す平面図である。
【0029】
この非常救出装置20は、乗りかご2の下部に固着された一対のレール支持部材21を備えている。これら一対のレール支持部材21は、例えばL字型鋼が所定の長さに切断されてなるものであり、乗りかご2の床受け枠2aに固着されて、乗りかご2の床面に沿って互いに平行に配設されている。そして、これら一対のレール支持部材21には、一対のガイドレール22が相対向するようにそれぞれ取り付けられている。
【0030】
一対のガイドレール22の間には、エレベータの故障時に乗りかご2内の乗客を隣接する他のエレベータの乗りかごへと安全に移動させるための踏板23が配設されている。この踏板23には、その左右両側面部にスライド部材24がそれぞれ設けられており、これらスライド部材24が一対のガイドレール22に係合されることで、踏板23がガイドレール22を介してレール支持部材21に支持された構造となっている。そして、この踏板23は、スライド部材24がガイドレールに沿ってスライド操作されることで、乗りかご2の下部に収納された閉位置(図5参照)から、乗りかご2から張り出した開位置(図4参照)へと引き出し可能とされている。
【0031】
また、踏板23の左右両側面部には、その長手方向に沿って複数の係合孔25が穿設されている。一方、一対のレール支持部材21には、踏板23に穿設された係合孔25と対向する位置に、これら係合孔25の何れかに係合される係合突起26が設けられている。この係合突起26は、例えばウレタンゴム等の弾性部材が山型に成形されてなり、踏板23を引き出し操作している間は弾性変位して踏板23の引き出し操作を可能とすると共に、踏板23を所定の位置に引き出したときに、図7に示すように踏板23に穿設された係合孔25の何れかに係合して、踏板23を所定の位置に位置決めするようになっている。すなわち、非常救出装置20においては、踏板23に穿設された複数の係合孔25とレール支持部材21に設けられた係合突起26とが、踏板23の引き出し位置を規制するための位置決め手段として機能するようになっている。この非常救出装置20では、このような位置決め手段が設けられることによって、踏板23を所望の位置に位置決めして、その状態を安定的に維持することが可能となる。
【0032】
本発明を適用した非常救出装置20は、以上のような簡素な構成で、踏板23を適切に開閉操作できるようになっている。すなわち、この非常救出装置20では、踏板23に設けられたスライド部材24をガイドレール22に沿ってスライド操作させることで、踏板23を閉位置と開位置とに亘って適切に移動させることができる。したがって、この非常救出装置20においても、上述した第1の実施形態の非常救出装置1と同様に、従来の一般的な構造の非常救出装置に生じていた問題を生じさせることなく、踏板23を適切にスライド操作させて、エレベータ故障時には乗りかご2内の乗客を安全に救出することができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明に係るエレベータの非常救出装置によれば、簡素な構成で踏板の開閉操作を適切に行えるようになっているので、踏板支え部材等の構成部材の寸法誤差や取付誤差をある程度許容できると共に、組み立て作業を簡便に行うことができ、作業性の向上を図ることができる。また、部品点数が削減されることに加えて、総重量も低減されるので、昇降路スペースの有効利用や乗りかごの軽量化を図る上で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施形態の非常救出装置を示す図であり、踏板を開位置とした状態の非常救出装置を示す側面図。
【図2】踏板を閉位置とした状態の前記非常救出装置を示す側面図。
【図3】踏板を閉位置とした状態の前記非常救出装置を示す正面図。
【図4】本発明を適用した第2の実施形態の非常救出装置を示す図であり、踏板を開位置とした状態の非常救出装置を示す側面図。
【図5】踏板を閉位置とした状態の前記非常救出装置を示す側面図。
【図6】踏板を閉位置とした状態の前記非常救出装置を示す正面図。
【図7】踏板を開位置とした状態の前記非常救出装置を模式的に示す平面図。
【図8】従来の一般的な構造の非常救出装置を示す斜視図。
【符号の説明】
1 非常救出装置
2 乗りかご
3 支柱
5 踏板
7 巾木(歩行規制部材)
10 整風カバー
11 踏板支え部材
12 第1の部材
13 第2の部材
20 非常救出装置
22 ガイドレール
23 踏板
25 係合孔(位置決め手段)
26 係合突起(位置決め手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータが故障した際に乗客を救出するためのエレベータの非常救出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エレベータが何らかの要因で故障して、乗りかご内に乗客が閉じ込められている場合には、乗りかご内の乗客を救出する必要がある。そこで、特に他のエレベータと隣接して設置されるエレベータでは、乗りかごの側面にサイド救出口を設け、乗りかご内の乗客をこのサイド救出口から隣接するエレベータの乗りかごへと救出するようにしている。
【0003】
サイド救出口は、通常は救出用扉によって閉塞されており、エレベータに故障が生じたときに救出用扉が開放されることで、このサイド救出口から乗客が出入りできるようになっている。また、乗りかごには、サイド救出口からの乗客の出入りを安全に行えるように、非常救出装置が設けられている。この非常救出装置は、乗客を隣接するエレベータの乗りかごへと安全に移動させるための踏板と、この踏板を開閉自在に支持する支持部材とを備え、救出用扉が開放されたときに踏板を開いた状態にして乗客を移動させるようにしたものが一般的である。
【0004】
従来の非常救出装置の一例を図8に示す。この図8に示す非常救出装置100は、乗りかご101の床受け枠101aに固着され、乗りかご101に設けられたサイド救出口101bに沿って配設された支柱102と、基端側が支柱102に軸支され、この基端側を支点に回動可能とされた踏板103と、踏板103の先端側と支柱102とを連結し、踏板103の過剰な回動を抑制する踏板支え部材104とを備えている。
【0005】
支柱102には、その長手方向の3箇所にそれぞれ長孔が形成されており、これらの長孔のうちで支柱102の下部に形成された長孔には連結ピン105が挿通されている。そして、この連結ピン105により、踏板支え部材104の一端側が支柱102に対して移動可能に取り付けられ、このような取付構造によって、踏板103が、乗りかご101の床面に対して略垂直な閉位置と、乗りかご101の床面に対して略平行な開位置とに亘って回動操作されるようになっている。
【0006】
また、踏板支え部材104の一端側は、連結ピン105を介して第1のスライド部材106の下端側に連結されている。この第1のスライド部材106の上端側は、支柱102の中央の長孔に挿通された連結ピン107によって支柱102に対して移動可能に取り付けられており、踏板支え部材104の移動に伴って第1のスライド部材106が上下方向にスライドするようになっている。
【0007】
この第1のスライド部材106は、手摺107が掛け渡された状態となっているときに踏板103が閉じる方向へと回動操作されることを規制することで、手摺107の収納忘れを防止するものである。すなわち、図8に示す非常救出装置100では、乗客の移動をより安全に行えるように、踏板103を開いたときに手摺107を掛け渡せるようになっているが、手摺107を掛け渡した状態で踏板103を閉じる方向へと回動操作させると、踏板支え部材104の移動に伴い上方へとスライドする第1のスライド部材106の上端側が手摺107と干渉して、踏板103の回動操作が規制されるようになっている。
【0008】
また、第1のスライド部材106の上端側は、連結ピン108を介して第2のスライド部材109の下端側に連結されている。この第2のスライド部材109の上端側は、支柱102の上部の長孔に挿通された連結ピン110によって支柱102に対して移動可能に取り付けられており、第1のスライド部材106のスライド動作に連動して第2のスライド部材109も上下方向にスライドするようになっている。
【0009】
この第2のスライド部材109は、踏板103が開位置にあるときに救出用扉111が閉まらないようにすることで、踏板103の収納忘れを防止するものである。すなわち、踏板103が開位置とされて第2のスライド部材109が下方にスライドした状態では、第2のスライド部材109の上端側が救出用扉111に干渉して、救出用扉110を閉める動作が規制されるようになっている。
【0010】
以上のように構成される非常救出装置100は、エレベータの通常走行時で救出用扉111が閉じられた状態では、踏板103が閉位置に収納されている。そして、エレベータに故障が生じた際に救出用扉111が開かれると、踏板103が開位置へと回動操作されると共に手摺107が掛け渡されて、乗りかご101内の乗客を、隣接する他のエレベータの乗りかごへと安全に救出できるようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような従来の非常救出装置100では、踏板103を回動操作させる機構が複雑であり、特に、踏板支え部材104の一端側を支柱102に設けた長孔に沿って移動させることで踏板103を回動可能にしているため、長孔の形成誤差や踏板支え部材104の寸法誤差、取付誤差等が踏板103の適切な回動操作に大きく左右し、これらの誤差が大きいと踏板103の適切な回動操作が阻害される場合がある。
【0012】
また、踏板支え部材104に第1のスライド部材106や第2のスライド部材109が連結され、これらが連動することで踏板103が回動操作されるようになっているため、踏板103を適切に回動操作させるためには、これら各部材を高精度に連結する必要があり、組み立て作業が煩雑である。更に、部品点数が多いために、大幅なコストの削減が困難であるといった問題もある。
【0013】
本発明は、以上のような従来の実情に鑑みて創案されたものであって、簡素な構成で踏板を適切に開閉操作できるエレベータの非常救出装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るエレベータの非常救出装置は、エレベータの故障時に乗りかご内の乗客を隣接する他のエレベータの乗りかごへと救出するためのエレベータの非常救出装置であって、前記乗りかごに固着された支柱と、基端側が前記支柱に軸支され、この基端側を支点として前記乗りかごの床面に対して略垂直な閉位置と前記乗りかごの床面に対して略平行な開位置とに亘り回動可能とされた踏板と、前記踏板の先端側と前記支柱とを連結し、前記踏板を開位置にするときの過剰な回動を抑制する踏板支え部材とを備えて構成される。そして、前記踏板支え部材が、前記支柱に軸支された第1の部材と、前記踏板の先端側に軸支された第2の部材とを連結した構造であることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
(第1の実施形態)
本発明を適用したエレベータの非常救出装置の一例を図1乃至図3に示す。図1は踏板を開位置とした状態の非常救出装置1を示す側面図、図2は踏板を閉位置とした状態の非常救出装置1を示す側面図、図3は踏板を閉位置とした状態の非常救出装置1を示す正面図である。
【0017】
この非常救出装置1は、乗りかご2に固着された一対の支柱3を備えている。これら一対の支柱3は、例えばL字型鋼が所定の長さに切断されてなるものであり、その下端部がボルト等にて乗りかご2の床受け枠2aに固着され、乗りかご2の側面に設けられたサイド救出口の左右両端に沿って立設されている。また、これら一対の支柱3間には、図3に示すように補強部材4が掛け渡されており、この補強部材4によって支柱3の取付強度が高められている。
【0018】
一対の支柱3の間には、エレベータの故障時に乗りかご2内の乗客を隣接する他のエレベータの乗りかごへと安全に移動させるための踏板5が配設されている。踏板5の基端側には幅方向に沿って取付軸6が挿通されており、この取付軸6の両端が一対の支柱3に穿設された貫通孔にそれぞれ挿入されることで、踏板5が支柱3に軸支された構造となっている。そして、この踏板5は、取付軸6を回動中心として、乗りかご2の床面Lに対して略垂直な閉位置(図2参照)と、乗りかご2の床面Lに対して略平行な開位置(図1参照)とに亘って回動可能とされている。
【0019】
踏板5は、図1に示すように、乗りかご2の床面Lに対して略平行な開位置とされたときに、その基端部が支柱3から乗りかご2側へと若干突出するようになっている。そして、このように踏板5を開位置にした状態で、乗りかご2に設けられた救出用扉2bを閉めようとしたときに、乗りかご2側に突出した踏板5の基端部が救出用扉2bに干渉して、救出用扉2bを閉める動作が阻止されるようになっている。すなわち、本発明を適用した非常救出装置1では、踏板5を閉位置に戻すまでは、救出用扉2bを閉めることができないようになっている。これにより、踏板5を開位置にしたまま乗りかご2を走行させてしまい、踏板5や昇降路内の構造物等の破損を招くといった不都合を未然に回避できる。
【0020】
また、踏板5の先端側には、その左右両端部に位置して、乗客が踏板5を利用して移動する際の踏み外しを防止するための巾木(歩行規制部材)7が立設されている。この巾木7は、踏段5が開位置にあるときに踏面(上面)から更に上方に突出するように、踏面に対して略垂直に立設されている。本発明を適用した非常救出装置1では、以上のような巾木7を踏板5に設けることによって、乗客が踏板5を歩行する際の歩行位置を規制して、乗客の移動を安全に行えるようになっている。
【0021】
また、踏板5の裏面(踏面とは逆の面)側には、図3に示すように、この踏板5を閉位置にしたときに支柱3に設けられた被係合部8に係合して、踏板5を閉位置に保持するためのロック機構9が設けられている。このロック機構9は、スライド自在に配設された操作棒9aを有しており、踏板5を閉位置にしたときにこの操作棒9aをスライドさせて、その先端部を支柱3に設けられた被係合部8に挿入させることで、被係合部8に係合して踏板5を閉位置に保持する構造となっている。なお、操作棒9aには操作子9bが一体形成されており、この操作子9bが後述する整風カバー10に形成されたスリット10aから外部に露出するようになっている。これにより、整風カバー10の外側から操作棒9aをスライド操作できるようになっている。
【0022】
踏板5の裏面側は、整風カバー10にて覆われている。この整風カバー10は、踏板5の裏面側のロック機構9やその他の突起物を遮蔽することで、乗りかご2の走行時に発生する気流を整流して、風切り音の発生を抑制するためのものである。すなわち、踏板5を閉位置に収納して乗りかご2を走行させたとき、踏板5の裏面側にロック機構9等の突起物が突出した状態となっていると、乗りかご2の走行に伴って発生する気流がこれら突起物の影響で乱気流となり、大きな風切り音が発生して乗りかご2の乗客に不快感を与える虞がある。そこで、本発明を適用した非常救出装置1では、踏板5の裏面側を整風カバー10にて覆いロック機構9等の突起物を遮蔽することで、以上のような問題を回避するようにしている。なお、この整風カバー10には、上述したように、ロック機構9の操作子9bを外部に露出させるためのスリット10aが形成されており、踏板5の裏面側が整風カバー10にて覆われた状態でも、この整風カバー10の外側からロック機構9の操作棒9aをスライド操作できるようになっている。
【0023】
また、踏板5の先端側は、踏板支え部材11を介して支柱3の上端側に連結されている。踏板支え部材11は、第1の部材12と第2の部材13とが屈曲可能に連結されてなるものである。第1の部材12は、一端側が連結ピン14によって支柱3の上端側に軸支されている。また、第2の部材13は、一端側が連結ピン15によって踏板5の先端側の側面部に軸支されている。そして、これら第1の部材12と第2の部材13の他端側同士が連結ピン16によって連結され、踏板支え部材11とされている。
【0024】
以上のような構造の踏板支え部材11は、踏板5を開位置に回動させるときは、図1に示すように、第1の部材12と第2の部材13とが直線状に伸長され、踏板5の過剰な回動を抑制して、踏板5を開位置に保持させるようになっている。そして、開位置とされた踏板5にかかる荷重は、この踏板支え部材11によって支えられるようになっている。また、この踏板支え部材11は、踏板5を閉位置に回動させるときは、図2に示すように、第1の部材12と第2の部材13とが他端側同士を連結させる連結ピン16を頂点とした山型に屈曲され、これにより、踏板5を閉位置へと適切に収納できるようになっている。
【0025】
本発明を適用した非常救出装置1は、上述したような簡素な構成で、踏板5を閉位置と開位置とに亘って適切に回動操作できるようになっている。すなわち、この非常救出装置1では、取付軸6を回動中心として踏板5を回動させると共に、踏板支え部材11を構成する第1の部材12及び第2の部材13を屈曲或いは伸長させることで、踏板5を閉位置や開位置に適切に位置させることができる。したがって、この非常救出装置1では、例えば、踏板支え部材の一端側を支柱に設けた長孔に沿って移動させることで踏板を回動可能にするといった従来の一般的な構造の非常救出装置に生じていた問題、具体的には、長孔の形成誤差や踏板支え部材の寸法誤差、取付誤差等が踏板の適切な回動操作に大きく左右して、これらの誤差が大きいと踏板の適切な回動操作が阻害されるといった問題や、各部材の組立に高い精度が要求されて組み立て作業が煩雑となるといった問題、更には部品点数が多いために大幅なコストの削減が困難であるといった問題を生じさせることなく、踏板5を適切に回動操作させて、エレベータ故障時には乗りかご2内の乗客を安全に救出することができる。
【0026】
また、この非常救出装置1では、従来の一般的な構造の非常救出装置に比べて部品点数が削減されていることに加えて、支柱2の小型化が可能な構造となっているので、昇降路スペースの有効利用を図る上で有利であると共に、乗りかご2全体の軽量化を図る上でも有利である。
【0027】
なお、この非常救出装置1において、乗客の移動をより安全に行えるようにするためには、踏板5を開位置にしたときに乗りかご2と隣接する他のエレベータの乗りかごとの間に手摺を掛け渡すようにすることも有効である。この場合、手摺としては任意の構造のものが適用可能であり、例えば、チェーンの一端側を乗りかご2に締結させておき、踏板5を開位置にしたときにチェーンの他端側を隣接する他のエレベータの乗りかごに締結させて、これを手摺として用いるようにしてもよい。
【0028】
(第2の実施形態)
本発明を適用したエレベータの非常救出装置の他の例を図4乃至図7に示す。図4は踏板を開位置とした状態の非常救出装置20を示す側面図、図5は踏板を閉位置とした状態の非常救出装置20を示す側面図、図6は踏板を閉位置とした状態の非常救出装置20を示す正面図、図7は踏板を開位置とした状態の非常救出装置20を模式的に示す平面図である。
【0029】
この非常救出装置20は、乗りかご2の下部に固着された一対のレール支持部材21を備えている。これら一対のレール支持部材21は、例えばL字型鋼が所定の長さに切断されてなるものであり、乗りかご2の床受け枠2aに固着されて、乗りかご2の床面に沿って互いに平行に配設されている。そして、これら一対のレール支持部材21には、一対のガイドレール22が相対向するようにそれぞれ取り付けられている。
【0030】
一対のガイドレール22の間には、エレベータの故障時に乗りかご2内の乗客を隣接する他のエレベータの乗りかごへと安全に移動させるための踏板23が配設されている。この踏板23には、その左右両側面部にスライド部材24がそれぞれ設けられており、これらスライド部材24が一対のガイドレール22に係合されることで、踏板23がガイドレール22を介してレール支持部材21に支持された構造となっている。そして、この踏板23は、スライド部材24がガイドレールに沿ってスライド操作されることで、乗りかご2の下部に収納された閉位置(図5参照)から、乗りかご2から張り出した開位置(図4参照)へと引き出し可能とされている。
【0031】
また、踏板23の左右両側面部には、その長手方向に沿って複数の係合孔25が穿設されている。一方、一対のレール支持部材21には、踏板23に穿設された係合孔25と対向する位置に、これら係合孔25の何れかに係合される係合突起26が設けられている。この係合突起26は、例えばウレタンゴム等の弾性部材が山型に成形されてなり、踏板23を引き出し操作している間は弾性変位して踏板23の引き出し操作を可能とすると共に、踏板23を所定の位置に引き出したときに、図7に示すように踏板23に穿設された係合孔25の何れかに係合して、踏板23を所定の位置に位置決めするようになっている。すなわち、非常救出装置20においては、踏板23に穿設された複数の係合孔25とレール支持部材21に設けられた係合突起26とが、踏板23の引き出し位置を規制するための位置決め手段として機能するようになっている。この非常救出装置20では、このような位置決め手段が設けられることによって、踏板23を所望の位置に位置決めして、その状態を安定的に維持することが可能となる。
【0032】
本発明を適用した非常救出装置20は、以上のような簡素な構成で、踏板23を適切に開閉操作できるようになっている。すなわち、この非常救出装置20では、踏板23に設けられたスライド部材24をガイドレール22に沿ってスライド操作させることで、踏板23を閉位置と開位置とに亘って適切に移動させることができる。したがって、この非常救出装置20においても、上述した第1の実施形態の非常救出装置1と同様に、従来の一般的な構造の非常救出装置に生じていた問題を生じさせることなく、踏板23を適切にスライド操作させて、エレベータ故障時には乗りかご2内の乗客を安全に救出することができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明に係るエレベータの非常救出装置によれば、簡素な構成で踏板の開閉操作を適切に行えるようになっているので、踏板支え部材等の構成部材の寸法誤差や取付誤差をある程度許容できると共に、組み立て作業を簡便に行うことができ、作業性の向上を図ることができる。また、部品点数が削減されることに加えて、総重量も低減されるので、昇降路スペースの有効利用や乗りかごの軽量化を図る上で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施形態の非常救出装置を示す図であり、踏板を開位置とした状態の非常救出装置を示す側面図。
【図2】踏板を閉位置とした状態の前記非常救出装置を示す側面図。
【図3】踏板を閉位置とした状態の前記非常救出装置を示す正面図。
【図4】本発明を適用した第2の実施形態の非常救出装置を示す図であり、踏板を開位置とした状態の非常救出装置を示す側面図。
【図5】踏板を閉位置とした状態の前記非常救出装置を示す側面図。
【図6】踏板を閉位置とした状態の前記非常救出装置を示す正面図。
【図7】踏板を開位置とした状態の前記非常救出装置を模式的に示す平面図。
【図8】従来の一般的な構造の非常救出装置を示す斜視図。
【符号の説明】
1 非常救出装置
2 乗りかご
3 支柱
5 踏板
7 巾木(歩行規制部材)
10 整風カバー
11 踏板支え部材
12 第1の部材
13 第2の部材
20 非常救出装置
22 ガイドレール
23 踏板
25 係合孔(位置決め手段)
26 係合突起(位置決め手段)
Claims (6)
- エレベータの故障時に乗りかご内の乗客を隣接する他のエレベータの乗りかごへと救出するためのエレベータの非常救出装置において、
前記乗りかごに固着された支柱と、
基端側が前記支柱に軸支され、この基端側を支点として前記乗りかごの床面に対して略垂直な閉位置と前記乗りかごの床面に対して略平行な開位置とに亘り回動可能とされた踏板と、
前記踏板の先端側と前記支柱とを連結し、前記踏板を開位置にするときの過剰な回動を抑制する踏板支え部材とを備え、
前記踏板支え部材が、前記支柱に軸支された第1の部材と、前記踏板の先端側に軸支された第2の部材とを連結した構造であること
を特徴とするエレベータの非常救出装置。 - 前記踏板が開位置にあるときに、前記踏板の基端部が前記乗りかごに設けられた救出用扉に干渉して、この救出用扉を閉める動作を阻止すること
を特徴とする請求項1に記載のエレベータの非常救出装置。 - 前記踏板の裏面側に整風カバーが設けられていること
を特徴とする請求項1又は2に記載のエレベータの非常救出装置。 - 前記踏板の先端側の左右両端部に、この踏板の踏面に対して略垂直に歩行規制部材が立設されていること
を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のエレベータの非常救出装置。 - エレベータの故障時に乗りかご内の乗客を隣接する他のエレベータの乗りかごへと救出するためのエレベータの非常救出装置において、
前記乗りかごの下部に設けられたガイドレールと、
前記ガイドレールに摺動可能に取り付けられ、前記ガイドレールに案内されて前記乗りかごに対して引き出し可能とされた踏板とを備えること
を特徴とするエレベータの非常救出装置。 - 前記踏板の引き出し位置を規制するための位置決め手段が設けられていること
を特徴とする請求項5に記載のエレベータの非常救出装置。
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- 2002-10-03 JP JP2002290894A patent/JP2004123315A/ja active Pending
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