JP2004122619A - クリーニング機構部及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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新田 哲弘
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Abstract

【目的】簡単な構成で、吐出口面上の付着物を確実に除去するとともにワイピング動作によるインク飛散を防止し、多量の記録を行う場合でもワイパーの拭き取り性能の維持を可能にし、記録品位の維持向上を図る。
【構成】記録ヘッド8をワイピングするワイパー117、118をクリーニングするための第1のクリーナー304と、第1のクリーナーに付着した堆積物を除去するための第2のクリーナー601とを設け、第1のクリーナーがワイパーに当接しない位置に退避した状態で第2のクリーナーを第1のクリーナーに当接させ、第2のクリーナーが第1のクリーナーに当接した後に第2のクリーナーを第1のクリーナーから退避させる。
【選択図】                図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被記録材へインクを吐出して記録を行う記録手段の吐出口面を拭き取り清掃するためのワイパーを具備するインクジェット記録装置のクリーニング機構部、並びに該クリーニング機構部を備えるインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置は、記録情報に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の被記録材(記録媒体)に画像(文字や記号等を含む)を記録していくように構成されている。
被記録材の搬送方向と交叉する方向に主走査しながら記録するシリアルタイプの記録装置においては、被記録材に沿って移動するキャリッジに搭載した記録ヘッド(記録手段)によって画像を記録し、1行分の記録を終了した後に所定ピッチの紙送りを行い、その後に再び停止した被記録材に対して次の行の画像を記録するという動作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行われる。
一方、被記録材の搬送方向のみで記録するラインタイプの記録装置においては、被記録材を所定位置にセットし、一括して1ライン分(1行分)の記録を行った後、所定ピッチの紙送りを行い、次のラインを一括して記録する動作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行われる。
【0003】
上記記録装置のうちの、記録手段(記録ヘッド)から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置は、記録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多種類のインク(例えばカラーインク)を使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
また、インクジェット記録装置で使用される被記録材の材質に対する要求も様々なものがあり、近年では、これらの要求に対する開発が進み、通常の記録用紙や樹脂薄板(OHP等)などの他に、布、皮革、不織布、さらには金属等も使用されるようになっている。
【0004】
インクジェット記録装置においては、微細な吐出口からインクを吐出して記録を行うことから、吐出口近傍におけるインクの蒸発(溶剤の蒸発)によりインクが増粘・固着したり、吐出口面にインクや紙粉等のごみが付着したり、さらには吐出口内のインク中に気泡が侵入したりすると、インクの吐出が不安定になるばかりか、吐出インクのヨレやインク不吐出などの吐出不良が発生することがある。
そこで、このような吐出不良の原因を除去することにより、記録手段としての記録ヘッドのインク吐出性能を良好な状態に維持、回復するための吐出回復装置(吐出回復機構部)が設けられている。この吐出回復装置における回復手段としては、ワイピング手段、キャッピング手段、吸引手段などがある。
【0005】
前記キャッピング手段は、非記録時に記録ヘッドの吐出口面(吐出口が配列された面)にゴムやエラストマー等の弾性材料から成るキャップを密着させる(キャッピングする)ことにより吐出口を密閉することにより、吐出口からのインク溶剤の蒸発を防止(抑制)するとともに該吐出口面の保護を図るものである。
また、前記吸引手段は、吐出口近傍の増粘インクや気泡等の吐出不良の原因を除去するために、吸引ポンプ等の負圧発生手段により吐出口内のインクを強制的に排出させる吸引回復動作を行うものである。この吸引回復動作においては、記録ヘッドの吐出口を前記キャップでキャッピングするとともに、該キャップに接続された負圧発生源(吸引ポンプ)を作動させて該キャップ内を負圧にすることにより記録ヘッド内のインクを吸引する。なお、この吸引手段はインクタンク内のインクを記録ヘッドの吐出口まで充填するため、あるいは前記キャップを離間させた状態で負圧発生源を作動させることにより該キャップ内の残留インクを吸引除去する空吸引を行うためにも使用される。
【0006】
そして、前記ワイピング手段は、記録ヘッドの吐出口面に当接して相対移動する(摺擦する)ワイパーによって、該吐出口面に付着したインクやほこり等の異物(付着物)を拭き取り除去するためのものであり、本願では、上記吐出回復装置の回復手段の一つとして使用されるクリーニング機構部を指すことにする。
前記ワイパーとしては、板状のゴム状弾性体から成る弾性ブレードを使用したり、場合によってはインク吸収性に優れた多孔質部材を使用することもある。
また、前記ワイパーによるワイピングの方法としては、静止させたワイパーに対して記録ヘッドの吐出口面を当接させ移動させる方法と、静止させた記録ヘッドの吐出口面にワイパーを当接させ移動させると方法がある。
【0007】
上記クリーニング機構部においては、前記ワイパーのクリーニング性能(清掃機能)の維持するために、該ワイパーに付着したインク等を除去することが望ましい。そのために、ワイパーをクリーナーに当接させることが行われている。このクリーナーとしては、ワイパー上のインクを吸い取りやすい吸収体、ワイパー上の付着物をこそぎ落とすのに便利なプラスチック材、さらには両方の機能を有する部材などが使用されている。
記録ヘッドの主走査方向移動でワイピングを行う場合には、前記クリーナーは記録ヘッド又は該記録ヘッドを搭載するキャリッジに設けられる。また、ワイパーの移動でワイピングを行う場合には、前記クリーナーは該ワイパーが記録ヘッドをワイピングした直後に当接するように配設される。
【0008】
以上のようなクリーニング機構部(ワイピング手段)の構成では、ワイパーがクリーナーを通過する際に、該ワイパーが一旦撓んだ後その弾性力で元の姿勢に復元する動作を伴うことになり、そのため、ワイパーに残留付着していたインク等の異物が飛び散ってインクジェット記録装置内を汚す可能性がある。
このような不都合を解決する方法として、前記クリーナーを一方向に回転可能に支持しておき、ワイパーに当接してクリーニングしている間はクリーナーを回動させずに強く弾性的にワイパーに当接させ、ワイパーが通過して元の姿勢に戻る時にはクリーナーを回動させて弱く弾性的にワイパーに当接させるようにしたクリーニング機構部の構成が、例えば特開平10−291324号公報に開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなクリーニング機構部の構成では、記録装置の記録枚数が多い場合、クリーナーへのインク堆積量によっては該クリーナーからワイパーへインクが再転写されてしまい、ワイパーの拭き取り性能を十分に維持できなくなることが懸念される。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、簡単な構成で、記録手段の吐出口面に付着したインク等の付着物を除去することができ、ワイパーのワイピング動作による装置本体内へのインクの飛び散りを防ぐことができ、さらに、多量の記録を行う場合でもワイパーの拭き取り性能を劣化させることがなく、記録品位の向上を図ることができるクリーニング機構部及びインクジェット記録装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1のクリーニング機構部に係る発明は、上記目的を達成するため、被記録材へインクを吐出して記録を行う記録手段の吐出口面を拭き取り清掃するためのワイパーを具備するインクジェット記録装置のクリーニング機構部において、前記ワイパーに当接することで該ワイパーに付着した異物を除去するための第1のクリーナーと、該第1のクリーナーに当接することで該第1のクリーナーに付着した異物を除去するための第2のクリーナーと、を有し、前記第1のクリーナーが前記ワイパーに当接しない位置に退避した状態で前記第2のクリーナーを前記第1のクリーナーに当接させることを特徴とする。
【0011】
請求項11のインクジェット記録装置に係る発明は、上記目的を達成するため、記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録手段の吐出口面を拭き取り清掃するためのワイパーを具備するクリーニング機構部を備え、前記クリーニング機構部は、前記ワイパーに当接することで該ワイパーに付着した異物を除去するための第1のクリーナーと、該第1のクリーナーに当接することで該第1のクリーナーに付着した異物を除去するための第2のクリーナーと、を有し、前記第1のクリーナーが前記ワイパーに当接しない位置に退避した状態で前記第2のクリーナーを前記第1のクリーナーに当接させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。
図1は本発明を適用するのに好適なインクジェット記録装置の構成を模式的に示す分解斜視図であり、図2は図1のインクジェット記録装置におけるキャリッジ並びに該キャリッジに搭載される記録手段及びインクタンクを模式的に示す分解斜視図であり、図3は図1中の吐出回復装置を模式的に示す分解斜視図である。なお、本発明によるクリーニング機構部は図3の吐出回復装置る一部として設けられている。
図1及び図2において、記録手段としての記録ヘッド8はキャリッジ6に搭載されるものであり、該キャリッジ6はシャーシ1に設置されたガイドシャフト4及びサポートシャフト103に沿って往復移動可能に案内支持されている。前記キャリッジ6の移動範囲内で記録領域を外れた位置(図1では左側端部の位置)にホームポジション(HP)が設定され、該ホームポジションには後述する吐出回復装置(回復系ユニット)15が配設されている。図1中の符号40はインクジェット記録装置の装置本体を示す。
【0013】
前記記録ヘッド8には、ホームポジションに位置するときの記録領域から遠い方から近い方へ、インク吐出部がブラックインク(Bk)の吐出口列及びカラーインク(Y、M、C)の吐出口列の順に横並びに配置されている。また、キャリッジ6には、前記記録ヘッド8とともに、ブラックインクのインクタンク9Bkとカラーインクのインクタンク9C、9M、9Yとが搭載されている。図示の例では、ブラック(Bk)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)のインクタンク9Bk、9C、9M、9Yは全て独立に交換可能に構成されている。また、記録ヘッド8は、ブラックインク(Bk)の吐出口列及びカラーインク(Y、M、C)の吐出口列の2つの吐出口列が形成された一体型のヘッド構成になっている。そのうちカラーインクの吐出口列はイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3つの吐出口列が縦一直線に配置された3色一体型のカラーインク吐出部で構成されている。そして、記録ヘッド8は、キャリッジ6上にコネクタ6022を介して電気的に接続される。
【0014】
記録手段としての前記記録ヘッド8は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えたものである。また、記録ヘッド8は、電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより生じる膜沸騰による気泡の成長・収縮によって生じる圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させて記録を行うものである。
また、記録ヘッド8には、ブラックインクのインクタンク9Bk、カラーのインクタンク9C、9M、9Yからのインク供給を行うための各色インク毎の4個のインク供給口8030(ブラック8030Bk、シアン8030C、マゼンタ8030M、イエロー8030Y)が設けられており、これらのインク供給口8030から記録ヘッド8内の流路を通して各吐出口列に対応する色のインクが供給される。
【0015】
図1において、略コ字状のシャーシ1の両側壁には、キャリッジ6を摺動自在に案内支持するためのガイドシャフト4及びサポートシャフト103が設置されている。これら両シャフト4、103上を主走査方向に往復移動するキャリッジ6に対する駆動力は、キャリッジモータ104から駆動ベルト10を介して該キャリッジ6に伝達される。
また、記録用紙等の被記録材の搬送(紙送り)は、不図示のLF(ラインフィード)モータを駆動源として搬送ローラ2及びピンチローラ3により行われる。被記録材は記録領域に配置されたプラテン16に沿って案内されながら搬送される。前記記録ヘッド8のインク吐出部はキャリッジ6から下方へ突出しており、該記録ヘッド8の吐出口面は前記プラテン16の上面と所定の間隔をおいて平行な姿勢にされており、被記録材をプラテン16に沿って紙送りしながら、記録情報に応じて前記吐出口面の吐出口からインクを吐出することにより該被記録材に対する記録が行われる。
【0016】
記録装置に向かって左側のホームポジションには、図3に示すような吐出回復装置(回復系ユニット)15が配設されている。この吐出回復装置15には、記録ヘッド8の吐出口面にキャップ当接して吐出口を密閉するためのキャッピング手段と、前記キャップに接続された負圧発生源により前記吐出口に負圧を作用させるための吸引手段と、前記吐出口面に付着したインクやほこり等の異物を拭き取り除去するためのワイピング手段(クリーニング機構部)と、を具備している。
図3において、前記キャッピング手段には、前記記録ヘッド8に設けられたブラック(Bk)インクの吐出口列とカラー(Y、M、C)インクの吐出口列に対応して、図中左からブラックインク用のキャップ112とカラーインク用のキャップ114との2個のキャップが設けられている。これらのキャップ112、114は、それぞれのキャップホルダ122、124に支持されている。
【0017】
前記キャップホルダ122、124は、吐出回復装置15のベース部材としての回復系ベース130に回動(揺動)可能に軸支されたキャップレバー132の一端部に固定されている。前記キャップレバー132は、回復系ベース130との間に装着されたキャップばね133により図示上方へ(キャッピング方向)へ付勢されている。前記キャップレバー132の他端部はキャッピング制御手段としての制御カム140のカム面141に当接されている。これにより、制御カム140が回転すると、キャップレバー132が上下方向に回動し、それに伴ってキャップ112、114が上下方向に移動し、記録ヘッド8の吐出口面に対して密着、離間するように構成されている。前記制御カム140は、回復系ベース130に対し垂直軸を中心に回転可能に軸支されており、不図示の駆動源によりギアを介して回転駆動することができる。
【0018】
吐出回復装置15のブラックインク用のキャップ112とカラーインク用のキャップ114は、それぞれのキャップホルダ122、124を介して、負圧発生源としてのチューブポンプ119の吸引チューブ150、145に連通している。前記チューブポンプ(吸引ポンプ)119は、吐出口の目詰まり等により記録ヘッド8が吐出不良になった場合、あるいは吐出不良になりそうな場合に、前記キャップ112、114を吐出口面に密着させて吐出口を密閉した状態(キャッピング状態)で、記録ヘッド8の吐出口(各吐出口列)からインクを吸引する吸引回復処理などのために使用される。つまり、吸引回復処理などにおいて負圧吸引力を発生させるために使用される。
なお、前記吸引ポンプ(チューブポンプ)119は、キャップ112、114内を大気に連通させた状態で該キャップ内の残留インクを吸引除去するための空吸引を行うためにも使用される。
【0019】
図4は負圧発生源としての前記吸引ポンプ(チューブポンプ)119の構成を模式的に示す平面断面図である。図4において、チューブポンプ119は、カラーインク用の吸引チューブ145及びブラックインク用の吸引チューブ150の2本の吸引チューブと、コロホルダ(加圧部材支持部材)144、コロ(加圧部材)147と、回復ベース130に形成された加圧ガイド130Aと、を具備している。前記コロホルダ144は回復系ベース130に回動可能に軸支されており、各吸引チューブ145、150は該コロホルダ144の外周面と前記加圧ガイド130Aの半円弧状内周面との間に案内保持されている。
前記吸引チューブ150、145は、それらの一端部で前記キャップホルダ122、124に接続され、それらの他端部で廃インクタンク401に接続されている。
【0020】
キャップ112、114で記録ヘッド8の吐出口を密閉したキャッピング状態で前記コロホルダ144が回動すると、加圧ガイド130Aの内周面に保持された吸引チューブ150、145を該コロホルダ144に軸支されたコロ147で押しつぶしながらしごくことで、該吸引チューブ150、145内の前記キャップホルダ122、124側に負圧が発生し、該負圧が前記キャップ112、114内に付与される。この負圧によってブラック吐出口及びカラー吐出口からインクを吸引(排出)される。排出されたインク(廃インク)は、ブラックインク及びカラーインクごとにそれぞれ独立した経路(吸引チューブ140、145)を通して前記廃液タンク401へ送り込まれる。
【0021】
図5は前記キャップ112、114が記録ヘッド8から離間したキャップ退避状態を示す模式図であり、図6は前記キャップ112、114が記録ヘッド8の吐出口面に密着されたキャッピング状態を示す模式図である。記録ヘッド8ホームポジションで一定時間以上待機するときは図6に示すように各キャップ112、114を記録ヘッド8の吐出口面に密着させて各吐出口列を密閉し、記録ヘッド8の吐出口内のインクの蒸発に起因するインクの増粘や固着による吐出不良を防止する。そして、このキャッピング(密閉)状態で前記チューブポンプ119を動作させることにより、各吐出口列から各インク(ブラックインク及びカラーインク)を吸引排出することができる。
【0022】
また、図6に示すように各キャップ112、114を記録ヘッド8から離間(退避)させた状態で前記チューブポンプ119を動作させることにより、記録動作の途中であっても、キャップ112、114内の残留インクを吸引除去するための空吸引を行うことができる。吐出回復動作の一つとして、キャップを退避させた状態で該キャップ内にインクを吐出する予備吐出が行われる。前記空吸引の目的の一つは、この予備吐出を行った後にそのままの状態でチューブポンプ119を動作させることにより、該予備吐出によりキャップ内に溜まったインクを吸引排出することである。
【0023】
図3において、吐出回復装置(回復系ユニット)15のクリーニング機構部(ワイピング手段)には、ブラック(Bk)インクの吐出口列をワイピングするブラックインク用ワイパー117とカラー(Y、M、C)インクの各吐出口列をワイピングするためのカラーインク用ワイパー118が設けられている。各ワイパー117、118はそれぞれ別々に配設されており、ブラックインク用ワイパー(第1のワイパー)117は、記録ヘッド8がホームポジションに位置する時のブラックインクの吐出口列の被記録材搬送方向上流側に配設されている。同様に、カラーインク用ワイパー118は、記録ヘッド8がホームポジションに位置する時のカラーインクの吐出口列の被記録材搬送方向上流側に配設されている。これらのワイパー117、118は、記録ヘッド8の吐出口面(吐出口が形成されたフェイス面)に付着したインク等の付着物(異物)を拭き取り清掃(ワイピング)するためものであり、通常ではゴムなどのゴム状弾性材から成る板状(ブレード状)部材で形成されている。
【0024】
図7は吐出回復装置15内のクリーニング機構部(ワイピング手段)の構成を示す被記録材搬送方向に沿った縦断面図である。図3及び図7に示すように、ブラックインク用ワイパー117及びカラーインク用ワイパー118はワイパーホルダ142に保持されており、該ワイパーホルダ142は記録ヘッド8の主走査方向と交差(略直交)する方向に移動可能に回復ベース130のガイド部130Gに搭載されている。また、記録ヘッド8の吐出口面に対するワイパー117、118の侵入量(オーバーラップ量)、当接角度及び当接圧力は、前記ガイド部130Gにより所定の値に管理されている。
ワイパーホルダ142の一部にはラックギア142Gが形成されている。このワイパーホルダ142は、ワイパーばね1152により付勢された状態で、前記ラックギア142Gを介してワイパーギア1153に連結されている。各ワイパー117、118は、ワイパーばね1152により付勢された状態(密着巻きでない状態)で記録ヘッド8に当接していない第1の退避位置Aに位置している。
【0025】
図7中の130Sは、ワイパーホルダ142の退避位置を規制するために回復系ベース130に設けられたワイパーホルダ退避位置規制部である。駆動源より駆動を受けてワイパーギア1153が回転することで、ワイパーホルダ142は回復系ベース130上を記録ヘッド8に対し図7中の右向きに平行移動(往動)し、ワイパー117、118は図7中の左側の第1退避位置Aから右側の第2退避位置Bへ向けて平行移動する。そして、ワイパーホルダ142の移動によって各ワイパー117、118は対応する吐出口列を拭き取り清掃するのに十分なストロークを移動する。そして、各ワイパー117、118が記録ヘッド8に当接しない反対側の第2退避位置Bを通過したところで、ワイパーギア1153の一部に形成された欠歯部153Kの部位が前記ラックギア142Gに対向することになって駆動力の伝達が遮断される。こうして、前記欠歯部153Kで駆動が切られると、ワイパーホルダ142はワイパーばね1152のばね力(弾性復元力)によって元の第1退避位置Aへ復帰させられる。
【0026】
図8〜図11は本発明を適用したインクジェット記録装置のクリーニング機構部の第1実施例の要部構成及び動作を示す模式的側面図であり、図8はワイパーホルダの往方向の移動においてワイパーが第1のクリーナーに当接する前の状態を示し、図9はワイパーホルダの往方向の移動においてワイパーが第1のクリーナーに当接した後の状態を示し、図10はワイパーホルダの復往方向の移動において該ワイパーホルダの突出部により第1のクリーナーが回動させられる前の状態を示し、図11はワイパーホルダの復往方向の移動において該ワイパーホルダの突出部により第1のクリーナーが回動させられて元の位置に復帰した状態を示す。
【0027】
図8において、ワイパー117、118と当接することにより該ワイパーに付着したインク等を除去清掃(クリーニング)するためのクリーニング部(第1のクリーナー)304を有するクリーナー部材301は、回復ベース130に対し支軸307を中心に回動可能に軸支されている。図示の例では、前記第1のクリーナー304は、前記回動可能なクリーナー部材301の先端部に設けられることにより、該クリーナー部材301と同様に前記支軸307を中心に回動可能に設けられている(軸支されている)。なお、本実施例では、前記第1のクリーナー304は前記クリーナー部材301に一部に設けられており、従って機械的には一体に動作、運動するものであり、従って、動作、運動に関しては、前記クリーナー部材301と前記第1のクリーナー304は同一であり、用語上で互いに置き換えて説明できるものである。
【0028】
前記クリーナー部材301(第1のクリーナー304)の一端部には、係合突部302が設けられている。また、回復ベース130とクリーナー部材301との間にはばね303が張架されている。そして、前記クリーナー部材301は、その係合突部302を回復系ベースの係合部305に係止させることにより前記ばね303の付勢力によって、図8に示すようなクリーニング可能な位置に保持されている。つまり、ワイパーホルダ142が移動する際に第1のクリーナー304によりワイパー117、118に当接して該ワイパーをクリーニングすることができる位置に保持されている。
【0029】
本実施例では、前記回復系ベース130側には、前記第1のクリーナー304に当接することにより該第1のクリーナー304に付着した(転写された)インク等の付着物をクリーニング(除去)するための第2のクリーナー601が配設されている。この第2のクリーナー601はばね602により第1のクリーナー304に押圧されるような状態で回復系ベース130に装着されている。しかし、前記第2のクリーナー601は、図8に示す第1のクリーナー304のクリーニング可能な位置では、該第1のクリーナー304と当接しない位置(図示の例では、第1のクリーナー304には当接しないが、クリーナー部材301の他の部位に当接する位置)に保持されている。
【0030】
ワイパーホルダ142が図8中に矢印で示す往方向に移動するとワイパー117、118が第1のクリーナー304に当接し、記録ヘッド8の吐出口面を拭き取り清掃することにより該ワイパー117、118に付着したインク等の付着物は第1のクリーナー304によって除去(クリーニング)される。その後、ワイパーホルダ142が往方向に移動することにより、ワイパーホルダ142に設けられた突出部(当接リブ)306がクリーナー部材301に当接し、該ワイパーホルダ142がさらに往方向に移動し続けることにより、クリーナー部材301は支軸307を中心に図示反時計回り方向(図9中に矢印で示す回動方向)に回動する。
【0031】
このようなクリーナー部材301の回動により、該クリーナー部材301の係合突部302が回復系ベースの係合部305から離脱し、該クリーナー部材301に設けられた第1のクリーナー(クリーニング部)304はワイパー117、118と接触可能な位置から退避し、図9に示すような状態になる。この状態では、前記クリーナー部材301の一部が回復ベース130のストッパー部(不図示)と当接することにより、第1のクリーナー304は図9に示すような退避位置に保持されている。
さらに、図9に示す状態(第1のクリーナー304が退避した状態)では、前記第2のクリーナー601は前記第1のクリーナー304と当接しており、該第1のクリーナー304に堆積した(転写された)インク等の付着物を第2のクリーナー601に転写させて除去できる状態になっている。
【0032】
ワイパーホルダ142が復方向(図10中に矢印で示すような図示左向き方向)に移動する際には、該ワイパーホルダ142に設けられた前記突出部306及び前記ワイパー117、118はいずれも前記第1のクリーナー(クリーナー部材301に設けられたクリーニング部)304と当接しない。従って、第2のクリーナー601が第1のクリーナー304に当接した状態のまま、前記突出部306及び前記ワイパー117、118は前記第1のクリーナー304を通過して図10の状態になる。
そして、ワイパーホルダ142が図10の状態からさらに復方向に移動すると、該ワイパーホルダ142の突出部306がクリーナー部材301の反対側の端部に設けられた当接部308と当接する。
【0033】
前記突出部306が前記当接部308に当接した後、前記ワイパーホルダ142がさらに復方向に移動することにより、クリーナー部材301は支軸307を中心に図示時計回り方向に回動させられて図11の状態になる。なお、この際、復方向では突出部306の後から移動するワイパー117、118は、前記クリーナー部材301の当接部308に当接することなく通過し、図11の状態になる。つまり、クリーナー部材301が図示時計回り方向に回動させられることにより、該クリーナー部材301の係合突部302が再び回復系ベース130の係合部305と係合し、クリーナー部材301のクリーニング部(第1のクリーナー)304は、図11に示すように、ワイパー117、118の移動経路内に侵入し該ワイパーと当接可能な作動位置に保持される。この図11の状態では、前記第1のクリーナー(クリーナー部材301のクリーニング部)304は、前記第2のクリーナー601と当接しない位置に移動させられ、その位置に保持されている。なお、本実施例では、図11の状態では、第2のクリーナー601はクリーナー部材301の第1のクリーナー304を外れた位置に当接している。
【0034】
すなわち、図8〜図11に示す第1実施例においては、記録ヘッド8の吐出口面を拭き取り清掃するためのワイパー117、118に当接して該ワイパーをクリーニングするための第1のクリーナー304の他に、該第1のクリーナー304に付着したインク等の付着物をクリーニング(除去)するための第2のクリーナー601が設けられており、この第2のクリーナー601は、第1のクリーナー(クリーナー部材のクリーニング部)304に対してばね602の付勢力で押圧される状態で回復ベース130に装着されている。そして、前記第2のクリーナー601は、第1のクリーナー304がワイパー117、118との当接位置から退避(離脱)した状態で、該第1のクリーナー304と当接するように構成されている。従って、ワイパー117、118から第1のクリーナー304に転写されたインク等の堆積物(付着物)は、該第1のクリーナー304が退避位置(非作動位置)にあるときに、第2のクリーナー601に転写されるように構成されている。
【0035】
図12及び図13は吐出回復装置15に設けられたキャッピング位置決め手段(ロック手段)としてのCR(キャリッジ)レバー160の構成及び動作を示す模式的縦断面図であり、図12はアンロック時の状態を示し、図13はロック時の状態を示す。図3、図12及び図13において、回復ベース130には、吐出回復装置15に対向する領域におけるキャリッジ6のキャッピング位置を位置決めするためのCRレバー(キャリッジレバー)160が上下方向に回動自在に軸支されている。このCRレバー160の一端部は、前記制御カム140のカム部に対してCRレバーばね160SPにより付勢されて当接している(押圧されている)。そのため、前記制御カム140の回転により前記CRレバー160の上下動作を制御することができる。
【0036】
キャリッジ6がホームポジションにある時に、前記CRレバー160が上昇する方向に制御されると、該CRレバー160に設けられた嵌合凸部161がキャリッジ6もしくは記録ヘッド8に設けられた嵌合凹部162に進入して嵌合することにより、図13に示すように、キャッピング時における記録ヘッド8のキャップ112、114に対する位置が適正位置に規制される。一方、記録動作中においては、図12に示すように、CRレバー160が下降する方向に制御され、キャリッジ6の移動を妨げないようになっている。
【0037】
図14は吐出回復装置の駆動源としての回復モータ(不図示)の駆動力を前記クリーニング機構部に伝達する方向と前記吸引ポンプ(チューブポンプ)119に伝達する方向のいずれかに選択的に切り換えるための切り換え手段を示す模式的平面図であり、図15は図14の切り換え手段の模式的縦断面図である。図14及び図15において、駆動力はアイドルギア205から入力され、先ず太陽ギア203を回転させる。前記アイドルギア205は、駆動源の回転方向に応じて図示の矢印205A方向及び矢印205B方向のいずれかに切り換えられる。前記太陽ギア203は切り換えアーム206の一端部に軸支されており、該切り換えアーム206は該太陽ギア203と同軸心回りで回動可能に軸支されている。前記太陽ギア203は、前記切り換えアーム206の他端部に軸支された遊星ギア204と噛み合っている。
【0038】
吸引ポンプ119に駆動を伝達するためのアイドルギア201、クリーニング機構部(ワイピング手段)に駆動を伝達するためのアイドルギア202、駆動力が入力される前記アイドルギア205、前記太陽ギア203、及び前記切り換えアーム206は、図15に示すように、それぞれ、回復系ベース130に回動可能に軸支されている。また、前記遊星ギア204は、フリクションばね207を付勢した状態で切り換えアーム206に回動可能に軸支されている。また、前記遊星ギア204は、切り換えアーム206の支軸に圧入固定されたブッシュナット208により抜け止めされている。
【0039】
前記アイドルギア205が不図示のモータからの駆動力によって矢印205A方向に回動すると、これに対応する方向の太陽ギア203の回動によって切り換えアーム206が矢印206A方向に回動し、遊星ギア204は前記アイドルギア201に噛み合うことになる。このアイドルギア201は不図示のギア列により前記吸引ポンプ(チューブポンプ)119に駆動を伝達することが可能であり、従って、前記アイドルギア205を矢印205A方向に回動する駆動によって吸引ポンプ119を作動させることができる。
【0040】
逆に、駆動モータを逆方向に回転させて前記アイドルギア205を矢印205B方向に回転させると、切り換えアーム206は矢印206B方向に回動し、遊星ギア204は他方のアイドルギア202の方と噛み合うことになる。このアイドルギア202は不図示のギア列及び前記制御カム140によって前記キャッピング手段、前記クリーニング機構部(ワイピング手段)、大気連通用開閉弁及びキャリッジ位置決め手段に駆動を伝達することが可能であり、従って、前記前記アイドルギア205を矢印205B方向に回動する駆動によってこれらの回復手段を作動させることができる。なお、吐出回復装置15の制御カム140(図3)のホームポジションの位置出しは、不図示の電気的なセンサ(例えばフォトインタラプタなど)によって行われている。
【0041】
図16は本発明を適用したインクジェット記録装置のクリーニング機構部の第2実施例の要部構成及び動作を示す模式的側面図である。本実施例は、図8〜図11の第1実施例における第2のクリーナー601の動き(特に作動位置から退避位置への移動)をワイパーホルダ142の移動(特に復方向の移動)と連動させたものである。
図16において、第1のクリーナー(前記クリーナー部材301のクリーニング部)304はブラックインク用ワイパー117及びカラーインク用ワイパー118に当接して付着インクを除去するためのものであり、第2のクリーナー601は、前記第1のクリーナー304に当接することで、該第1のクリーナー304上のインク堆積物を除去するためのものである。本実施例では、前記第2のクリーナー601は、L字形(ベルクランク状)のアーム部材で形成され、その中間部で支軸603により回復ベース130に対して回動可能に軸支されている。前記第2のクリーナー601はばね604により図示時計回り方向にばね付勢されている。図16の第2実施例は以上の点で図8〜図11の第1実施例と相違しているが、その他の点では実質上同じ構成を有している。
【0042】
以上の構成において、ワイパーホルダ142の往方向(図示右向き方向)の移動時にワイパー117、118が第1のクリーナー304に当接して該ワイパーをクリーニングした後、該第1のクリーナー304が該ワイパーに当接しない位置に退避した状態(図9及び図10の状態)で、前記ワイパーホルダ142が矢印で示す復方向(図示左向き方向)に移動してくると、該ワイパーホルダ142の当接部142a(図10中の突出部306に相当する)が第2のクリーナー601の一端部に設けられた当接部605に当接し、該第2のクリーナー601を図示反時計回り方向に回動させることになる。
【0043】
この第2のクリーナー601の回動に伴って、図16に示すように、該第2のクリーナー601の先端部(クリーニング部)606が前記第1のクリーナー304に当接(本実施例では摺擦)することにより、該第1のクリーナー304上のインク堆積部が除去される。
なお、前記第1のクリーナー304の前記ワイパー117、118との当接部は、プラスチック材又は多孔質のインク吸収材で形成されている。そして、クリーナー部材301の一部に第1のクリーナー(クリーニング部)304を設ける前述の実施例においては、該クリーナー部材301の全体をプラスチック材で形成することができ、また、プラスチック材のクリーナー部材301の先端部に多孔質のインク吸収材から成るクリーニング部(第1のクリーナー)304を接着等で固着することもできる。
【0044】
なお、以上の実施例では、記録手段としての記録ヘッド8を主走査方向に移動させながら記録するシリアル型のインクジェット記録装置を例に挙げて説明したが、本発明は、被記録材の全幅または一部をカバーする長さのラインタイプのインクジェットヘッドを用いて副走査のみで記録するライン方式のインクジェット記録装置の場合にも、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るものである。
また、本発明は、記録ヘッドの数にも関わりなく自由に実施できるものであり、1個の記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置の他、異なる色のインクを使用する複数の記録ヘッドを用いるカラー記録用のインクジェット記録装置、あるいは同一色彩で異なる濃度のインクを使用する複数の記録ヘッドを用いる階調記録用のインクジェット記録装置、さらには、これらを組み合わせたインクジェット記録装置の場合にも、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るものである。
【0045】
さらに、本発明は、記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換可能なヘッドカートリッジを用いる構成、記録ヘッドとインクタンクを別体にし、その間をインク供給用のチューブ等で接続する構成など、記録ヘッドとインクタンクの配置構成がどのような場合にも同様に適用することができ、同様の効果が得られるものである。
なお、本発明は、インクジェット記録装置の場合、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いるインクジェット記録ヘッドを使用するものにも適用できるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式のインクジェット記録ヘッドを使用するインクジェット記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記録(プリント)の高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなごとく、請求項1の発明によれば、被記録材へインクを吐出して記録を行う記録手段の吐出口面を拭き取り清掃するためのワイパーを具備するインクジェット記録装置のクリーニング機構部において、前記ワイパーに当接することで該ワイパーに付着した異物を除去するための第1のクリーナーと、該第1のクリーナーに当接することで該第1のクリーナーに付着した異物を除去するための第2のクリーナーと、を有し、前記第1のクリーナーが前記ワイパーに当接しない位置に退避した状態で前記第2のクリーナーを前記第1のクリーナーに当接させる構成としたので、
簡単な構成で、記録手段の吐出口面に付着したインク等の付着物を除去することができ、ワイパーのワイピング動作による装置本体内へのインクの飛び散りを防ぐことができ、さらに、多量の記録を行う場合でもワイパーの拭き取り性能を劣化させることがなく、記録品位の向上を図ることができるインクジェット記録装置のクリーニング機構部が提供される。
【0047】
請求項2及び3の発明によれば、上記請求項1の構成に加えて、前記第2のクリーナーが前記第1のクリーナーに当接した後、該第2のクリーナーを該第1のクリーナーから退避させる構成、あるいは、前記ワイパーは前記第1のクリーナー及び前記第2のクリーナーに対して往復移動可能なワイパーホルダに保持されている構成としたので、一層効率よく上記効果を達成することができる。
請求項3の発明によれば、さらに、前記第1のクリーナーは回動可能に軸支され、前記ワイパーホルダの往動時にワイパーに当接した後に該ワイパーホルダの移動により該ワイパーに当接しない退避位置へ回動させられ、前記ワイパーホルダの復動時に該ワイパーホルダの移動により前記退避位置から前記ワイパーに当接可能な作動位置に回動させられる構成としたので、ワイパーホルダの往復移動を利用するだけで確実に上記効果を達成することができる。
【0048】
請求項5〜7の発明によれば、さらに、前記第1のクリーナーは回動可能に軸支されたクリーナー部材の一部に設けられ、該クリーナー部材を回動させることにより前記退避位置及び前記作動位置になる構成、前記第1のクリーナーは、前記ワイパーホルダに設けられた突出部により該ワイパーホルダの往復移動に伴い前記退避位置及び前記作動位置に交互に回動させられる構成、あるいは、前記クリーナー部材に係合突部が設けられ、第1のクリーナーは、ばね力により前記作動位置へ向けて付勢されており、前記係合突部がクリーニング機構部のベース部材に係合することで前記作動位置に保持される構成としたので、一層効率よく確実に上記効果を達成することができる。
【0049】
請求項8及び10の発明によれば、さらに、前記第2のクリーナーは、前記第1のクリーナーの作動位置では前記クリーナー部材の該第1のクリーナー以外の部位に当接している構成、前記第2のクリーナーは、前記ワイパーホルダと係合可能でかつ回動可能に軸支され、該ワイパーホルダの往復移動に伴って前記第1のクリーナーに当接する作動位置と該第1のクリーナーに当接しない退避位置との間で回動される構成、あるいは、前記第1のクリーナーの前記ワイパーとの当接部は、プラスチック材又は多孔質のインク吸収材で形成されている構成としたので、上記効果に加えて、第2クリーナーによる第1クリーナーのクリーニング動作を一層円滑に行うことが可能なクリーニング機構部が提供される。
【0050】
請求項11の発明によれば、記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録手段の吐出口面を拭き取り清掃するためのワイパーを具備するクリーニング機構部を備え、前記クリーニング機構部は、前記ワイパーに当接することで該ワイパーに付着した異物を除去するための第1のクリーナーと、該第1のクリーナーに当接することで該第1のクリーナーに付着した異物を除去するための第2のクリーナーと、を有し、前記第1のクリーナーが前記ワイパーに当接しない位置に退避した状態で前記第2のクリーナーを前記第1のクリーナーに当接させる構成としたので、
簡単な構成で、記録手段の吐出口面に付着したインク等の付着物を除去することができ、ワイパーのワイピング動作による装置本体内へのインクの飛び散りを防ぐことができ、さらに、多量の記録を行う場合でもワイパーの拭き取り性能を劣化させることがなく、記録品位の向上を図ることができるクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置が提供される。
【0051】
請求項12の発明によれば、記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、請求項2〜10のいずれかに記載のクリーニング機構部を備える構成としたので、一層効率よく、簡単な構成で、記録手段の吐出口面に付着したインク等の付着物を除去することができ、ワイパーのワイピング動作による装置本体内へのインクの飛び散りを防ぐことができ、さらに、多量の記録を行う場合でもワイパーの拭き取り性能を劣化させることがなく、記録品位の向上を図ることができるクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するのに好適なインクジェット記録装置の構成を模式的に示す分
解斜視図である。
【図2】図1のインクジェット記録装置におけるキャリッジ並びに該キャリッジに搭載
される記録手段及びインクタンクを模式的に示す分解斜視図である。
【図3】図1中の吐出回復装置を模式的に示す分解斜視図である。
【図4】図3中の負圧発生源としての吸引ポンプの構成を模式的に示す平面断面図である。
【図5】図3の吐出回復装置において記録手段からキャップを離間させたキャップ退避状態を示す模式図である。
【図6】図3の吐出回復装置において記録手段にキャップを密着させたキャッピング状態を示す模式図である。
【図7】本発明を適用した吐出回復装置におけるクリーニング機構部の一実施例の構成を示す被記録材搬送方向に沿った縦断面図である。
【図8】本発明を適用したインクジェット記録装置のクリーニング機構部の第1実施例の要部構成であって、ワイパーホルダの往方向の移動においてワイパーが第1のクリーナーに当接する前の状態を示す模式的側面図である。
【図9】図8のクリーニング機構部の要部構成であって、ワイパーホルダの往方向の移動においてワイパーが第1のクリーナーに当接した後の状態を示す模式的側面図である。
【図10】図8のクリーニング機構部の要部構成であって、ワイパーホルダの復往方向の移動において該ワイパーホルダの突出部により第1のクリーナーが回動させられる前の状態を示す模式的側面図である。
【図11】図8のクリーニング機構部の要部構成であって、ワイパーホルダの復往方向の移動において該ワイパーホルダの突出部により第1のクリーナーが回動させられて元の位置に復帰した状態を示す模式的側面図である。
【図12】図3の吐出回復装置に設けられたキャッピング位置決め手段としてのCRレバーのアンロック時の状態を示す模式的縦断面図である。
【図13】図12のCRレバーのロック時の状態を示す模式的縦断面図である。
【図14】図3の吐出回復装置の駆動源としての回復モータの駆動力をクリーニング機構部に伝達する方向と吸引ポンプに伝達する方向のいずれかに選択的に切り換えるための切り換え手段を示す模式的平面図である。
【図15】図14の切り換え手段の模式的縦断面図である。
【図16】本発明を適用したインクジェット記録装置のクリーニング機構部の第2実施例の要部構成及び動作を示す模式的側面図である。
【符号の説明】
1       シャーシ
2       搬送ローラ(紙送りローラ)
3       ピンチローラ
4       ガイドシャフト
6       キャリッジ
8       記録手段(記録ヘッド)
9       インクタンク
10      駆動ベルト
15      吐出回復装置(回復系ユニット)
16      プラテン
40      装置本体
103     サポートシャフト
104     キャリッジモータ
112、114  キャップ
117、118  ワイパー
119     負圧発生源(吸引ポンプ、チューブポンプ)
122、124  キャップホルダ
130     回復系ベース
130A    加圧ガイド
130G    ガイド部
130S    ワイパーホルダ退避位置規制部
132     キャップレバー
140     制御カム
142     ワイパーホルダ
142a    当接部
142G    ラックギア
144     コロホルダ
145、150  吸引チューブ
147     コロ
153K    欠歯部
160     CRレバー
161     嵌合凸部
162     嵌合凹部
201、202、205  アイドルギア
203     太陽ギア
204     遊星ギア
206     切り換えアーム
301     クリーナー部材
302     係合突部
303     ばね
304     第1のクリーナー(クリーニング部)
305     係合部
306     突出部(ワイパーホルダ)
307     支軸
308     当接部
401     廃インクタンク
402     ワイパーばね
601     第2のクリーナー
602     ばね
603     支軸
604     ばね
605     当接部
1152    ワイパーばね
1153    ワイパーギア

Claims (12)

  1. 被記録材へインクを吐出して記録を行う記録手段の吐出口面を拭き取り清掃するためのワイパーを具備するインクジェット記録装置のクリーニング機構部において、
    前記ワイパーに当接することで該ワイパーに付着した異物を除去するための第1のクリーナーと、該第1のクリーナーに当接することで該第1のクリーナーに付着した異物を除去するための第2のクリーナーと、を有し、
    前記第1のクリーナーが前記ワイパーに当接しない位置に退避した状態で前記第2のクリーナーを前記第1のクリーナーに当接させることを特徴とするインクジェット記録装置のクリーニング機構部。
  2. 前記第2のクリーナーが前記第1のクリーナーに当接した後、該第2のクリーナーを該第1のクリーナーから退避させることを特徴とする請求項1に記載のクリーニング機構部。
  3. 前記ワイパーは前記第1のクリーナー及び前記第2のクリーナーに対して往復移動可能なワイパーホルダに保持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーニング機構部。
  4. 前記第1のクリーナーは回動可能に軸支され、前記ワイパーホルダの往動時にワイパーに当接した後に該ワイパーホルダの移動により該ワイパーに当接しない退避位置へ回動させられ、前記ワイパーホルダの復動時に該ワイパーホルダの移動により前記退避位置から前記ワイパーに当接可能な作動位置に回動させられることを特徴とする請求項3に記載のクリーニング機構部。
  5. 前記第1のクリーナーは回動可能に軸支されたクリーナー部材の一部に設けられ、該クリーナー部材を回動させることにより前記退避位置及び前記作動位置になることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のクリーニング機構部。
  6. 前記第1のクリーナーは、前記ワイパーホルダに設けられた突出部により該ワイパーホルダの往復移動に伴い前記退避位置及び前記作動位置に交互に回動させられることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載のクリーニング機構部。
  7. 前記クリーナー部材に係合突部が設けられ、第1のクリーナーは、ばね力により前記作動位置へ向けて付勢されており、前記係合突部がクリーニング機構部のベース部材に係合することで前記作動位置に保持されることを特徴とする請求項5又は6に記載のクリーニング機構部。
  8. 前記第2のクリーナーは、前記第1のクリーナーの作動位置では前記クリーナー部材の該第1のクリーナー以外の部位に当接していることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のクリーニング機構部。
  9. 前記第2のクリーナーは、前記ワイパーホルダと係合可能でかつ回動可能に軸支され、該ワイパーホルダの往復移動に伴って前記第1のクリーナーに当接する作動位置と該第1のクリーナーに当接しない退避位置との間で回動されることを特徴とする請求項3〜8のいずれかに記載のクリーニング機構部。
  10. 前記第1のクリーナーの前記ワイパーとの当接部は、プラスチック材又は多孔質のインク吸収材で形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のクリーニング機構部。
  11. 記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、
    前記記録手段の吐出口面を拭き取り清掃するためのワイパーを具備するクリーニング機構部を備え、
    前記クリーニング機構部は、前記ワイパーに当接することで該ワイパーに付着した異物を除去するための第1のクリーナーと、該第1のクリーナーに当接することで該第1のクリーナーに付着した異物を除去するための第2のクリーナーと、を有し、前記第1のクリーナーが前記ワイパーに当接しない位置に退避した状態で前記第2のクリーナーを前記第1のクリーナーに当接させることを特徴とするインクジェット記録装置。
  12. 記録手段から被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、請求項2〜10のいずれかに記載のクリーニング機構部を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
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