JP4174273B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4174273B2
JP4174273B2 JP2002257607A JP2002257607A JP4174273B2 JP 4174273 B2 JP4174273 B2 JP 4174273B2 JP 2002257607 A JP2002257607 A JP 2002257607A JP 2002257607 A JP2002257607 A JP 2002257607A JP 4174273 B2 JP4174273 B2 JP 4174273B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cap
carriage
recording
recording head
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002257607A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004090550A (ja
Inventor
裕之 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002257607A priority Critical patent/JP4174273B2/ja
Publication of JP2004090550A publication Critical patent/JP2004090550A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4174273B2 publication Critical patent/JP4174273B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドから被記録材へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関する。
ここでいう記録装置とは、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワードプロセッサ等を含む複合機やワークステーションの出力機器として用いられる記録装置であって、画像情報に基づいて用紙やプラスチック薄板(OHPなど)等の被記録材(記録媒体)に画像(文字や記号なども含む)を形成していく構成のものをいう。
【0002】
【従来の技術】
被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリアルタイプの記録装置においては、被記録材に沿って移動するキャリッジ上に搭載した記録ヘッド(記録手段)によって画像を記録(主走査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り(ピッチ搬送)を行い、その後に再び停止した被記録材に対して、次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行われる。
【0003】
上記記録装置のうち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から被記録材にインクを吐出して記録を行うものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
【0004】
インクジェット記録装置で用いられる記録ヘッドは、インク貯留部(インクタンク部)からインク吐出部へ流路が設けられており、インク吐出を行う度にインク貯留部からインク吐出部へインクが順次供給されてくる。このような記録ヘッドを用いる記録装置においては、記録を行うことでインクタンク内のインクが無くなると新たにインクタンクを交換し、前記インク吐出部までの流路に再度インクを充填させる場合や、インク吐出口近傍の固着インクやほこりや気泡などの異物を除去(クリーニング)する場合に、インク吐出動作を安定させて良好な画像品位を得る目的で記録ヘッドをクリーニングするためのクリーニング機構部(回復機構部)を装着することが一般に行われている。
【0005】
図21は本願と同一出願人の提案に係るインクジェット記録装置のクリーニング機構部のキャップ開放時の状態を示す模式的正面図であり、図22は図21のクリーニング機構部のキャップ密閉時(キャッピング時)の状態を一部破断して示す模式的正面図であり、図23は図21のクリーニング機構部のキャップスライダがロックレバーで固定された状態を示す模式的正面図である。
図21〜図23において、記録ヘッドを搭載し、用紙等の被記録材に対して主走査方向に移動するキャリッジ6は、シャーシ101に設置されたガイドシャフト101a、101bにより移動可動に案内支持されている。このキャリッジ6にはタイミングベルト103の一部が連結されており、該キャリッジ6は、シャーシ101に固定されたCR(キャリッジ)モータ102の回転力をタイミングベルト103に伝達することにより、前記ガイドシャフト101a、101bに沿って駆動される。
【0006】
記録装置本体のベース側には、前記キャリッジ6に搭載した記録ヘッドと対向する位置にクリーニング機構部108が設けられている。このクリーニング機構部108には、記録ヘッドの吐出口面を覆うためのキャップ104が設けられている。このキャップ104は、記録待機状態では記録ヘッドの吐出口面を覆って吐出口近傍のインクの固着や増粘を防ぎ、また、負圧発生源に接続されることで、吐出口の目詰まりを回復処理する際にキャップ内に負圧を発生させて吐出口からインクを吸引するために使用される。
このキャップ104は、弾性を持つゴム材料などで形成されている。キャップ104はキャップホルダ105に保持されており、キャップ104を保持したキャップホルダ105はキャップスライダ106に上下方向にスライド可能に搭載されている。キャップホルダ105とキャップスライダ106との間にはキャップばね107が装着されている。
【0007】
キャップスライダ106に設けられた軸部106aは記録装置本体のベース部に設けられたカム面(二点鎖線で示す)に沿って移動可能に案内支持されている。また、キャップスライダ106には、キャリッジ6の側面に当接可能な突き当て部106bが設けられており、したがって、キャリッジ6がクリーニング機構部108に進入してきて前記突き当て部106bに当接した後では、キャップスライダ106はキャリッジ6の主走査移動に応じて該キャリッジの移動と同期して移動することができる。
また、キャップスライダ106には、該キャップスライダ106を所定位置に固定するためのロックレバー111が設けられている。このロックレバー111は、前記キャップスライダ106に設けられた一方の軸部106aを回転中心として回動可能に支持されている。
【0008】
前記ロックレバー111の一端部はロックレバーばね109によって記録装置本体側の一部と連結されており、キャリッジ6がクリーニング機構部108に無い場合は、ロックレバーばね109の作用によって図21に示す所定の待機位置に保持されている。
つまり、前記構成のクリーニング機構部108においては、キャリッジ6が当該クリーニング機構部108へ進入してくると、キャリッジ6の側面がキャップスライダの突き当て部106bに当接して同期移動を開始し、キャップスライダ106はキャリッジ6の移動(動作)に追従して同様に移動(スライド)することができる。
【0009】
キャリッジ6がクリーニング機構部108へ更に進入してくると、キャップスライダ106は記録装置本体側の前記カム面(二点鎖線で示す)の作用によって徐々に記録ヘッド側へ上昇してくる。すると、前記キャップ104は記録ヘッドの吐出口面に当接しキャッピング状態になる。このキャッピング状態では、前記キャップばね107のばね圧が作用してキャップ104が記録ヘッドの吐出口面に密着する。このようにキャップ104と記録ヘッドが密着した状態(吐出口を密閉した状態)で待機することにより、記録ヘッドの吐出口及び吐出口面を保護することが可能になっている。
【0010】
また、前記キャップ104には、キャップホルダ105を介して吸引チューブ110が接続されており、該吸引チューブ110の他端は負圧発生源(ポンプ部)に接続されている。従って、キャップ104と記録ヘッドが密着した状態で負圧発生源を作動させることで、吸引チューブ110を通してキャップ104内に負圧を発生させることができ、この負圧によって記録ヘッドの吐出口からインクを吸引することが可能になる。このインク吸引は、吐出口の目詰まりを解消させるための吸引回復処理であり、クリーニング機構部108の主要な機能の一つである。
【0011】
次に、記録を行う際には、キャリッジ6が移動方向を反転させて、再度キャリッジ6がクリーニング機構部108から退避する方向に移動すると、キャップスライダ106がキャリッジ6と同期して移動しながら、徐々にキャップ104が記録ヘッドの吐出口面から退避してキャップ開放の状態になる。
そして、前記ロックレバー111は、ロックばね109の作用によってキャップスライダ106の軸106aを回転中心として図示時計回り方向に回転力を受けているため、図23に示す位置で、その(該ロックレバー111の)一端部(図示右側のフック部)が記録装置ベース部に設けられた固定部(掛止部)と係止し、前記キャップスライダ106は一時的に図23の位置に固定(ロック)される。
【0012】
こうしてキャップスライダ106がロックレバー111によって記録装置本体側に固定されるため、さらにキャリッジ6がクリーニング機構部108から退避する方向に移動すると、キャップスライダ106とキャリッジ6との同期移動が解除され、キャリッジ6だけがクリーニング機構部108から退避する方向へ移動を開始することになる。
ここで、前記キャップスライダ106にはワイパー(ワイパーブレード)112が取り付けられており、また、図23の状態ではキャップスライダ106が上昇位置にあることからワイパーブレード112の先端部は記録ヘッドの吐出口面81と接触(摺擦)可能な位置関係に保持されている。そのため、キャリッジ6がクリーニング機構部108から退避する方向にさらに移動すると、前記ワイパー112によって記録ヘッドの吐出口面の各色吐出口列の領域が順次クリーニング(ワイピング、拭き取り清掃))され、記録ヘッドの吐出口近傍に残留した余分なインクやほこり等の異物を除去、清掃することができる。このワイピング動作も、インクジェット記録装置のクリーニング機構部108における主要な機能の一つである。
【0013】
そして、キャリッジ6上の記録ヘッド3の吐出口面が前記ワイパー112によって完全にワイピングされた位置までキャリッジ6が移動すると、キャリッジ6に設けられた解除部6aがロックレバー111の先端部と当接し、該ロックレバー111を図示反時計方向に回転させて押し倒すように作用するため、前記ロックレバー111と記録装置本体側(ベース部)の固定部(掛止部)との間の係止(ロック)が解除される。すると、キャップスライダ106は、ロックレバーばね109のばね力によって、図21に示すような当初の待機位置まで移動し、再び該待機位置に保持されることになる。
【0014】
こうしてワイピング動作が終了すると、キャリッジ6を再びクリーニング機構部108へ進入する方向にキャップ104と対向する位置まで移動させる。このとき、キャップスライダ106が退避位置にあり、キャップ104も記録ヘッド3と接触しない退避位置に保持されている。この状態で、ワイピング動作後の記録ヘッド3からのインク吐出性能を安定させるための予備吐出操作を行う。この予備吐出は、記録ヘッド3の吐出口から所定量のインクをキャップ104内に吐出させることによって行われる。この予備吐出の後、キャリッジ6及び記録ヘッド3の作動によって被記録材に記録することができるようになる。
以上のようにして、キャリッジ6の位置とクリーニング機構108の作用によって記録手段(記録ヘッド)のクリーニング動作(吐出回復処理)を実行することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような構成には、次のような更に解決すべき技術的課題が残されていた。
1)記録ヘッドのインク吐出口近傍に残留した余分なインクを除去するためのワイパー(ワイパーブレード)は、インク除去性能を確保するためにある程度の負荷を与えられた状態で記録ヘッドの吐出口面に当接させられる。
ワイパーによるワイピング動作を繰り返し行っていくと、該ワイパーの先端部は徐々に摩耗してインクの除去性能が低下してくると同時に、ワイパーでワイピングされる記録ヘッドの吐出口領域も徐々にインク撥水性能が低下してくる。その場合、記録ヘッドの記録性能に影響の無い範囲であれば、可能な限りワイピング実施回数を減らすことで、記録ヘッドとワイパーの耐久性を向上させ、記録品位を良好に保つことが可能である。
【0016】
一般的に、ワイピング動作を行うタイミングは、インク吸引によるクリーニング動作(吸引回復処理)後や、記録動作終了後のキャッピング動作前に実施することが望ましく、逆に、記録ヘッドがキャッピングされた状態から記録を行うためにキャリッジをキャッピング位置から記録領域へ移動させる際にはワイピング動作を実施しないようにすることが望ましい。
その理由は、記録動作が行われた後、すなわちキャッピング動作を行う前の状態では、記録ヘッドのインク吐出部からはインクが繰り返し吐出されていたため、インク吐出口近傍は比較的インクで濡れた状態に保たれており、この状態でワイピング動作を行うと、前記吐出口近傍に付着したインクが潤滑剤の作用をして、ワイピング動作による記録ヘッドの吐出口近傍の撥水性を維持し、ワイパーの劣化を軽減する効果が生じるためである。
【0017】
また、記録動作終了後は、一定時間が経過すると、記録ヘッドの吐出口部分のインク固着を回避するため、キャリッジをキャッピング位置へ移動させて記録ヘッドをキャッピング状態に保持することになるが、その場合キャッピング前にワイピング動作を行わずに記録ヘッドを一定時間キャッピングした後の状態では、記録ヘッドの吐出口近傍やワイパーブレードに付着した残留インクは、その蒸発成分(水分等)が蒸発するために粘度が上昇した状態になってしまう。
このようなインク粘度が上昇した状態で、記録ヘッドがキャッピング状態から解放される際にワイピング動作を行うと、記録ヘッドの吐出口部分やワイパーのブレード先端部の劣化を加速させやすくなり、また、水分が蒸発して増粘状態となった残留インクがワイピング動作により吐出口内へ押し込まれるなどして、記録品位の低下を招く要因になってしまう。
【0018】
こうした技術的課題に対処するためにも、記録ヘッドのキャッピング前にワイピング動作を行い、吐出口近傍のインクを除去しておくことにより、長時間記録ヘッドをキャッピングした状態を保持しても吐出口近傍に残留したインクが吐出口内へ混入することを防止する必要がある。これによってインクの混色を防ぐとともに安定した状態で吐出口部分を保護状態に保つことができる。
しかしながら、前述した従来のクリーニング機構部108においては、記録ヘッドのキャッピング前にワイピング動作を行い、キャッピングした後に再度記録命令を受けて記録動作を開始する際には、キャッピング位置からキャリッジが記録領域側へ移動してくる際に再び強制的にワイピング動作を行うような構成になっているため、キャッピング前後に必ずワイピング動作を行うことになってしまう。そのため、記録ヘッドやワイピングの耐久性の低下や、記録品位の低下などが生じやすいことがあるという技術的課題があった。
【0019】
2)また、キャップ開放時にワイピング動作を行わないようにするために、ワイパーをキャップスライダとは別の可動部材に固定し、ワイピング動作時に限定して、ワイパーを記録ヘッドに当接させてクリーニング動作を行う構成を採る場合があるが、この場合には、記録装置の構成が複雑化しやすく、部品点数増加によるコスト上昇を招きやすいという技術的課題が発生する。
【0020】
本発明は以上のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、記録ヘッドのワイピング動作を行うに際して、簡単な構成で、記録ヘッドを搭載したキャリッジをキャッピング位置からクリーニング機構部に対して進入側又は退避側のいずれの方向に移動させるかによってワイピング動作の有無を選択的に切り換えることができ、ワイピング動作を容易に最適なタイミングで制御することができるインクジェット記録装置及び該記録装置のクリーニング機構部を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、インクを吐出して記録を行う記録ヘッドを搭載して往復移動するキャリッジと、記録ヘッドの吐出口面をキャッピングするキャップと、前記キャップを保持するキャップホルダと、前記キャップホルダを回動可能に装着するとともに、前記キャリッジの移動に同期して移動するキャップスライダと、前記キャップスライダに配され装置本体のベース部に配されたカム面と当接して移動する複数の突出部と、前記複数の突出部の1つに対して前記キャリッジの移動方向にスライド可能に装着され、前記キャップスライダの移動に追従して移動するロックレバーと、前記キャップスライダに配され記録ヘッドの吐出口面をワイピングするワイパーと、を備え、前記キャリッジ第1の方向に移動させることにより前記キャップが記録ヘッドの吐出口面をキャッピングしてインクを吸引するインクジェット記録装置であって、前記キャップが前記吐出口面をキャッピングしてインクを吸引する位置から前記キャリッジ前記第1の方向に移動させると、前記ロックレバーが前記第1の方向に移動することにより前記ワイパーが前記吐出口面に対して侵入する位置となるように前記キャップスライダが前記カム面に沿った所定位置で保持され、前記キャップスライダが前記所定位置に保持されているときに、前記キャリッジを前記第1の方向と反対の第2の方向へ移動させると前記ワイパーが前記吐出口面をワイピングすることを特徴とする。
【0025】
上記の構成を有するインクジェット記録装置によれば、記録ヘッドのワイピング動作の有無を、キャリッジの位置移動の制御によって選択的に切り換えることが可能となり、所望のタイミングでワイピング動作を実行することができ、簡単な構成で、記録手段及びワイピング手段の耐久性を向上させることで、記録品位の安定化を図ることが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。
図1は本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例を示す模式的斜視図である。図1において、図示のインクジェット記録装置には、記録用紙等の被記録材を記録装置本体内へ供給するための給紙部201と、記録装置本体内(記録部等)を通して被記録材を紙送りするための搬送部202と、画像情報に基づいて被記録材に画像(文字や記号等も含む)を記録していく記録機構部203と、記録機構部203によって形成される画像品位を維持回復するためのクリーニング機構部(回復機構部)204が設けられている。
【0027】
給紙部201に積載された記録用紙等の被記録材は、給紙モータにより駆動される給紙ローラによって1枚ずつ分離されて送り出され、前記搬送部202へ送り込まれる。この搬送部202へ送り込まれた被記録材は、搬送モータによって駆動される搬送ローラ221及び該搬送ローラに押圧されたピンチローラ222による摩擦搬送力によって記録部を通して搬送され、該記録部で紙送り(ピッチ搬送)されながら前記記録機構部203によって画像(文字や記号等も含む)を記録される。
記録された被記録材は、前記搬送ローラ221と連動して駆動される排紙ローラ223及び該排紙ローラと協働する拍車の間に挟持されることによる搬送力によって装置本体外へ排出される。
【0028】
前記記録機構部203は、装置本体内部で主走査方向に往復移動可能に案内支持されたキャリッジ6及び記録手段としての記録ヘッド3などによって構成されている。すなわち、記録ヘッド3を搭載したキャリッジ6は装置本体に設置されたガイドレールに沿って往復移動可能に案内支持されており、該キャリッジ6に対してはキャリッジモータの駆動力がキャリッジベルト224を介して伝達され、該キャリッジ6は該キャリッジモータの駆動力によって前記ガイドレールに沿って往復移動させられる。そして、前記キャリッジ6の往復移動(主走査)に同期して行われる記録ヘッド3の記録動作と被記録材の所定ピッチごとの搬送送り(副走査)とを繰り返すことにより被記録材全体の記録が行われる。
前記クリーニング機構部(回復機構部)204は、インクジェット記録装置における記録ヘッド(インクジェットヘッド)3の目詰まり等を解消することで記録品位を正常(良好)な状態に維持回復するためのものであり、後述するように、吐出口からインクを吸引又は吐出させるためのポンプ手段、吐出口を覆うためのキャップ手段、並びに吐出口面を拭き取り清掃するためのワイピング手段などにより構成されている。
【0029】
記録手段としての前記記録ヘッド3は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録ヘッドであって、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えたものである。また、該記録ヘッド3は、前記電気熱変換体により印加される熱エネルギーによってインク内に膜沸騰を生じさせ、その時に生じる気泡の成長、収縮による圧力変化を利用して吐出口よりインクを吐出させ、記録を行うものである。前記電気熱変換体は、複数の吐出口のそれぞれに対応して配設されており、記録情報(記録信号)に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加することによって対応する吐出口からインクを吐出するものである。
【0030】
図2は、前記記録ヘッド3のインク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。図2において、記録紙等の記録媒体と所定の隙間(例えば、約0.2〜約2.0ミリ程度) をおいて対面する吐出口面81には、所定のピッチで複数の吐出口82が形成され、共通液室83と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための電気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設されている。記録ヘッド3は、前記吐出口82が主走査方向(キャリッジ6の移動方向)と交叉する方向に並ぶような位置関係で、キャリッジ6に搭載されている。こうして、画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体85を駆動(通電)して、液路84内のインクを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口82からインク滴を吐出して記録を行う記録ヘッドが構成されている。
【0031】
図3は本実施例における記録ヘッド3の吐出口面81を示す説明図であり、(a)は吐出口面81におけるブラック吐出口列及びカラー吐出口列の配置を示し、(b)はブラック吐出口列及びカラー吐出口列とキャップの吸引口(後述する)及びキャップ一端開放側との位置関係を示す説明図である。
図4は記録ヘッド3を吐出口面側から見た斜視図であり、図5は記録ヘッド3を吐出口面側から見た正面図である。本実施例における記録ヘッド3の吐出口面81には、図3、図4及び図5に示すように、カラー(例えばシアン、マゼンタ、イエロー)吐出口列3cとブラック吐出口列3dが形成されている。
【0032】
図6は本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例におけるクリーニング機構部(回復機構部)204のキャップ及びキャップホルダの上方斜視図であり、図7は図6のキャップ及びキャップホルダの下方斜視図であり、図8は本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例におけるクリーニング機構部204のキャップスライダ上の構成の上方斜視図であり、図9は図8のキャップスライダ上の構成をロックレバーを省いた状態で示す下方斜視図であり、図10は本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例におけるクリーニング機構部204の全体構成のキャッピング位置における状態を示す上方斜視図であり、図11は図10のクリーニング機構部204のキャップ(キャップ端部)開放位置及びロックレバー作用位置における状態を示す上方斜視図であり、図12は図10のクリーニング機構部の記録装置本体側のベース部の構成を示す上方斜視図である。
【0033】
図6〜図12において、キャップ1はキャップホルダ2に対して4箇所の嵌合部1aと各キャップ室内の吸引口1b、1cのシーリング部とによって位置決め状態で固定されている。
キャップホルダ2は、キャップスライダ7に対して、4箇所のフック部2b(爪部)により上下方向に抜け止めされた状態で取り付けられている。また、キャップホルダ2とキャップスライダ7との間には該キャップホルダを上向きに付勢するキャップばね4が装着されている。
さらに、キャップホルダ2のキャリッジ移動方向の両端部に設けられた軸部2cがキャップスライダ7の溝部に嵌合しており、該キャップホルダ2は該キャップスライダ7に対して、該軸部2cを中心に前後方向(キャリッジ6の移動方向と直角を成す方向)に回動可能に装着されている。
【0034】
上記の構成によってキャップホルダ2をキャップスライダ7に対して所定の位置へ位置決め装着すると、該キャップホルダ2は、前記軸部2cを中心として前後方向(キャリッジ移動方向と直交する方向)に回転可能になるとともに、キャッピング位置(記録ヘッド3がキャップ1と対向する位置)においてキャップスライダが上昇すると、キャップ1のキャップ面(シール面)と記録ヘッド3の吐出口面81とが互いに平行に当接するように自動的に位置補正(姿勢補正)することができる。つまり、吐出口面81に対してキャップ面全体が自動的に均一に密着することで確実な密封機能が得られるように構成されている。
さらに、キャップホルダ2には、前記2つの軸部2cを結ぶ中心線と直角方向の位置に、キャリッジ移動方向に形成された斜面と水平面の2つの面(斜面)を有するキャップ開放カム面(カム部)2dが設けられている。
【0035】
また、前記キャップホルダ2の前記吸引口1b、1cに対応する位置にはチューブ5、5が接続されており、これらのチューブは負圧発生手段としてのポンプ機構部(不図示)に接続されている。従って、キャップ1で記録ヘッド3をキャッピングした状態で、前記ポンプ機構部を作動させることにより、該チューブ5、5を通してキャップ1内を負圧状態にし、それによって記録ヘッド3の吐出口からインクを吸引できる(吸い出すことができる)ように構成されている。
【0036】
キャップホルダ2を保持するキャップスライダ7は、記録装置本体のベース部13とスライダばね15によって接続(連結)されている。また、キャップスライダ7の側面の4箇所には、棒状を成して突出する突出部(スライダ軸部)7bが設けられており、これらの突出部7bはベース部13上に設けられたスライダ制御用のカム面(カム部)13b、13cの上に載置されている(当接している)。つまり、キャップスライダ7は、前記スライダばね15によって前記各突出部(スライダ軸部)7bを前記ベース13上のカム面13b、13cに当接させた状態で、該カム面13b、13cに沿って上下位置を制御(規制)されながらキャリッジ移動方向に移動可能に装着されている。
なお、本願では、各種の部材の動きや位置を制御するために設けられるカム面と該カム面に当接する突出部などの当接部(当接部材、相手カム面など)とから成るカム機構に関しては、該カム機構を構成する両方もしくは任意の一方の部材(部位)を、適宜「カム部」又は「カム面」と呼ぶことにする。
【0037】
前記4箇所の突出部(スライダ軸部)7bのうちの一部の突出部(図示の例では被記録材搬送方向上流側の2箇所の突出部)の先端部には、前記ベース部のカム面13cを形成するリブ部を挟み込むことによりキャップスライダ7の位置決めを行うための凹部(溝部)が形成されている。
キャップスライダ7には、クリーニング機構部204へ進入してきたキャリッジ6又は記録ヘッド3が当接する突き当て部7aが設けられている。つまり、キャリッジ6がクリーニング機構部204へ移動してきて該キャリッジ6の側面が前記突き当て部7aに当接すると、該キャリッジ6が該クリーニング機構部へ進入するのに追従してキャップスライダ7も同様に移動することになる。
【0038】
さらに、キャップスライダ7の端部には、記録ヘッド3の吐出口面81に残留したインク等の異物を拭き取り除去するためのワイパーブレード8、9が取り付けられている。これらのワイパーブレード8、9は、ブレードスペーサ10を介してキャップスライダ7に取り付けられ、板金のばね性を持たせたブレードストッパ11によりキャップスライダ7の所定位置に保持されている。
【0039】
そして、キャップスライダ7には、図8に示すように、前記4箇所の突出部(スライダ軸部)7bの1つに対して、キャリッジ6の主走査方向にスライド可能に組み込まれたロックレバー12が装着されている。このロックレバー12の端部12aは、図13〜図18に示すように、ロックレバーばね14によって記録装置本体側(図示の例ではベース部13)の一部に連結(接続)されている。
さらに、記録装置本体側(図示の例ではベース部13)の一部には、図13〜図18に示すように、前記ロックレバー12用のカム部13dが設けられている。このカム部13dはロックレバー12のカム部(カム面)12bと当接(係合)可能なものである。こうして、前記ロックレバー12は、キャップスライダ7と記録装置本体(ベース部13)との間に挟み込まれる状態で保持されている。このロックレバー12の詳細な動作については、後述する。
【0040】
また、ベース部13には、キャップ1の一端を開放するための固定カム部13aがキャップホルダ2の方向へ水平に伸びた形で設けられている。このカム部13aは、キャリッジ6がキャップ位置(キャッピング位置)よりも更にクリーニング機構部204側へ進入してきたときに、前記キャップホルダ2のキャップ開放カム面2dに当接することにより、キャッピング状態にあるキャップ1の一端部(本実施例では、被記録材搬送方向の下流側の端部)を密閉状態から開放(大気開放)するためのものである。
更に、キャップスライダ7には、記録ヘッド3又はキャリッジ6に形成された嵌合穴(溝)3a(図4、図5)と一定の隙間を保って嵌合する嵌合ピン7cが設けられている。
【0041】
図13はキャリッジ及び記録ヘッドがクリーニング機構部に接近しキャップスライダの待機位置に到達したときの状態を示す模式的正面図であり、図14はキャリッジ及び記録ヘッドが図13の位置よりもさらにクリーニング機構部側へ進入したときの状態を示す模式的正面図であり、図15はキャリッジ及び記録ヘッドがクリーニング機構部に進入した後キャップスライダを追従移動させながらキャッピング位置に到達しキャップを吐出口面に密着させたキャッピング状態を示す模式的正面図であり、図16はキャリッジが図15のキャッピング位置から更にクリーニング機構部側へ進入しロックレバーを作用位置(ロック位置)に保持するとともに密着状態のキャップの一端を開放したときの状態を示す模式的正面図であり、図17はキャリッジが図16の位置からクリーニング機構部から退避する方向へ反転移動することでロックレバーが固定されることによりキャップスライダが固定された状態を示す模式的正面図であり、図18はキャリッジが図17の状態からクリーニング機構部から退避する方向へさらに移動することでワイピング動作を行ったときの状態を示す模式的正面図である。
【0042】
次に、図13〜図18を参照して、本発明を適用したインクジェット記録装置のクリーニング機構部204によるワイピング動作を具体的に説明する。
キャリッジ6及び記録ヘッド3が未だクリーニング機構部204に進入しない位置(図13に示すような位置)にあるときには、キャリッジ6及び記録ヘッド3とワイパー(ワイパーブレード)8、9とは上下方向に所定のクリアランスをもって離間しており、当接することはない。
この状態から、キャリッジ6のさらなる進入方向の移動により、記録ヘッド3のワイピング動作を行うためには、該キャリッジ6が徐々にクリーニング機構部204側へ移動を開始することになる。
【0043】
図13において、記録ヘッド3のクリーニング動作を行うためにキャリッジ6が第1の方向へ移動してクリーニング機構部204へ進入してくると、キャリッジ6の図示右側の側面がキャップスライダ7の突き当て部7aに当接し、この当接開始位置から、キャップスライダ7はキャリッジ6の移動に連動して主走査方向に移動を開始することになる。
次に、図14に示すように、キャップスライダ7がキャリッジ6に同期して移動を開始すると、記録装置本体側(記録装置のベース部13)に設けられたキャップスライダ制御用のカム面(カム部)13bに沿って、キャップスライダ7全体は図示右方向の第1の方向へ押し込まれながら移動するとともに徐々に記録ヘッド3に向かって上方向へも移動する。
【0044】
また、キャップスライダ7が移動すると、該キャップスライダ7の軸部7bに組み込まれたロックレバー12は、該ロックレバー12内に設けられたカム形状の切り欠き12dの図示右側の側面部にキャップスライダの軸部7bが当接開始したところから、該ロックレバー12自体もキャップスライダ7の移動に追従するように移動を開始する。すなわち、ロックレバー12は、前記切り欠き溝12dの作用により、キャップスライダ7の移動と若干の時間差をおいて同期移動を開始することになる。
【0045】
記録装置本体側すなわち記録装置のベース部13には、前記キャップスライダ7の軸部7bが摺動するカム面13b、13cの他に、ロックレバー12用のカム部13dが設けられている。また、ロックレバー12の先端部12aと記録装置のベース部13のばね掛け部との間にはロックレバーばね(引っ張りばね)14が連結(張架)されており、該ロックレバー12は該ロックレバーばね14によってキャップスライダ軸7bを中心に図示時計回り方向に付勢されている。そのため、ロックレバー12の先端部に設けられたカム部12bは、常に前記ロックレバー用のカム部13dに当接した状態でキャリッジ6の主走査方向に移動する構成になっている。
【0046】
そして、キャリッジ6がさらに進入方向に移動すると、キャップスライダ7の上昇に伴ってキャップ1と記録ヘッド3の吐出口面81との間隔が狭まっていき、キャップ1のシール面(キャップ面、密封面)が吐出口面81に当接を開始する。
キャップ1を保持したキャップホルダ2とキャップスライダ7との間にはキャップばね(圧縮ばね)4が装着されているので、キャップ1が記録ヘッド3の吐出口面81に当接した後では、キャップホルダ2は、キャップばね4に抗してキャップスライダ7側へ押圧されることで該キャップスライダ7に対して相対的に押し下げられ、該キャップスライダ7内に収納されていくように動作する。これと同時に、キャップばね4の圧接力も徐々に大きくなり、キャップ1が記録ヘッド3に対して密着状態で当接し、キャリッジ6が図15に示す位置まで移動すると、記録ヘッド3のキャッピング状態(吐出口の密閉状態)が完成される。
【0047】
このとき、前記ワイパーブレード8、9はキャリッジ6に対して主走査方向に一定のクリアランス(距離)を有する離隔位置にあり、キャッピングされた状態では、キャリッジ6とワイパー8、9が接触することはない。
また、キャリッジ6がキャップ位置(キャッピング位置)まで移動したとき、すなわちキャップスライダ7がキャップ位置まで移動すると、ロックレバー12も初期位置(待機位置)よりも主走査方向に移動しているが、図15に示すとおり、ロックレバー12のカム部12bは未だベース部13のカム部13dの上面に当接した状態に維持されており、未だロック状態にはなっていない。
【0048】
次に、キャリッジ6がキャッピング位置よりも更にクリーニング機構部側へ(奥側へ、進入方向へ)移動すると、キャップスライダ7の突出部7b(本実施例ではロックレバー12側の図示左側のスライダ軸部7b)が前記ロックレバー12のスライド溝12dに沿って移動した後ストッパ部に当接し、該ロックレバー12は、その先端部12aと記録装置本体側のベース部との間に連結(張架)されたロックレバーばね14に抗して、キャップスライダ7と同期して、図示右向きの第1の方向へ移動(スライド)する。このロックレバー12の移動によって、該ロックレバー12の先端部に設けられたカム部(フック部)12bが図16に示すようにベース部13のロックレバー用カム部13dを乗り越えて図示右側へ移動し、ロックレバーは作用状態(掛止状態)になる。これによって、ロックレバー12は、ロックレバーばね14の作用により、キャップスライ7に対して図16に示す相対位置に固定される。
【0049】
次に、キャリッジ6がクリーニング機構部204の最奥部(図示右側の最端位置)で移動方向を反転させ、該クリーニング機構部から退避する方向(第1の方向と反対の図示左向きの第2の方向)へ移動を開始すると、キャップスライダ7は、キャップスライダばね15の作用によりキャリッジ6に追従するとともに、その突出部(スライダ軸部)7bがカム部(カム面)13bに沿いながら図示左向きに移動(スライド)していく。
そして、キャリッジ6がさらに戻り方向である第2の方向へ移動すると、キャップスライダ7がカム面13b、13cの形状に応じて下方へ移動することで、前記ロックレバー12は図17に示すようなカム部13dに係合したロック位置から移動できない状態に保持され、スライダ軸部7bはカム面13bの途中位置でロックレバー12により保持されるので、キャップスライダ7は、この位置に到達したときに当該位置に保持され、キャリッジ6から離脱を開始することになる。なお、キャップスライダ7がロックレバー12により保持された際に、記録ヘッド3の吐出口面81とキャップ1との上下方向の隙間、及び、吐出口面81へのワイパーブレード8、9の侵入量を安定して確保するために、キャップスライダ7の突出部7bが固定される領域におけるカム面13bは水平面で形成されている。
【0050】
そして、キャリッジ6がさらに戻り方向(図示左向き方向)へ移動していくと、該キャリッジ6に搭載された記録ヘッド3がキャップスライダ7上のワイパー(ワイパーブレード)8、9を通過することになり、図18に示すように、記録ヘッド3の吐出口面81がこれらのワイパー8、9によってワイピング(拭き取り清掃)され、吸引回復処理後の吐出口列3c、3d周辺の残留インクが除去される。
その後、キャリッジ6がさらに戻り方向に移動していくと、図18に示すように、キャリッジ6に設けられたロックレバー解除用の突起部6aがロックレバー12の先端部12cを押圧し、ロックレバー12は、キャップスライダ7の突出部(スライダ軸部)7bを中心に図18中の反時計回り方向に回動することで、ロック状態(カム面12bとカム部13dの垂直面との係止状態)から解除される。これによって、キャップスライダ7は、キャップ1が記録ヘッド3から完全に退避する位置(図13に示すキャリッジ6がクリーニング機構部204に進入してくる前の元の位置)まで復帰することができる。
以上のようにして、キャリッジ6の移動により、記録ヘッド3のワイピング動作を行うことができる。
【0051】
図19は図13〜図18で説明したキャリッジ6の各動作ポジションとクリーニング機構部204の各種処理動作におけるキャリッジ6の移動態様との関係を示す図表である。
次に、図19を参照して、本発明を適用したインクジェット記録装置のクリーニング機構部204において、各種タイミングにおけるワイピング動作をキャリッジ移動位置により選択的に切り換えるクリーニング動作の制御態様を具体的に説明する。
【0052】
図19中の(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は、各クリーニング動作におけるキャリッジ6の移動制御順序と、その移動位置及び移動動作とをまとめて記載したものである。
先ず、図19の(a)は図13〜図18を参照して前述したワイピング動作と同じ内容のワイピング動作を含むクリーニング動作をまとめたものである。図19の(a)のクリーニング動作は、図13〜図18で説明した手順によりキャリッジ6を移動させてワイピングを実行した後、キャリッジ6をロックレバー12の解除位置から再び図13の待機位置まで移動させ、ワイピングを実行した後のインク予備吐出を行うものである。この予備吐出は、ワイピング後のインク吐出の安定化を図るために、待機位置でキャップ1内にインクを吐出する動作である。また、ここでいう待機位置とは、図13に示すようにキャップスライダ7が退避した位置であって、その対向位置にキャリッジ6が位置している状態のことである。
【0053】
図19の(a)においては、上記のインク予備吐出を行った後、ポンプ機構部の作用によりキャップ1内に溜まったインクを吸引し、その後、ポンプ機構内部を大気に連通させた状態で、キャリッジ6をキャッピング位置(図15)まで移動させてキャッピング状態にする。このようにして、ワイピング動作を有するキャッピング動作を実行することができる。
一方、ワイピング動作を行わずにキャッピング動作を行ないたい場合には、図19の(b)に示すように、キャリッジ6を待機位置(図13)からキャッピング位置(キャップ位置)まで移動させるだけで、その動作を完了して記録ヘッド3をキャッピング状態にすることができる。
【0054】
同様に、記録ヘッド3がキャッピングされた状態からワイピング動作を選択的に行ってキャップ開放状態(アンキャッピング状態)にする場合には、図19の(c)及び(d)のいずれかを選択してキャリッジ移動動作を行えば良い。
すなわち、ワイピング動作を伴うキャップ開動作を行う場合は、図19の(c)に示すように、図15のキャッピング状態からキャリッジ6をさらに図16に示す最奥のロックレバー作用位置(ロック位置)まで進入させ、この最奥位置でキャリッジ6の移動方向を反転させ、図18に示すような記録ヘッド3がキャップスライダ7から完全に退避する位置、もしくはロックレバー12が解除される位置までキャリッジ6を移動させることにより、その間で前述のワイピング動作を実行する。その後、キャリッジ6を再びクリーニング機構部204へ進入する方向へ反転移動させ、キャリッジ6を図13の待機位置まで移動させた後、この位置で予備吐出を行い、待機状態(記録動作開始に適用した待機状態)に入ることができる。
【0055】
一方、ワイピング動作を伴わないキャッピング開動作を行う場合は、図19の(d)に示すように、図15のキャッピング状態から、キャリッジ6を退避方向へ図13の待機位置まで移動させるだけで良く、この待機位置で予備吐出を行った後待機状態に入ることができる。
以上説明した実施例によれば、ワイパーブレード8、9がキャップスライダ7に一体に保持され、キャリッジ6の移動によりクリーニング動作を行う構成においても、図15に示すようなキャッピング位置(キャップ位置)よりもさらにキャリッジ6が進入した位置で、キャップスライダ7の固定動作(ロックレバー12の作用状態)を行う構成とすることで、簡単かつ安価な構成で、キャリッジ6の移動位置の制御だけでワイピング動作を容易にかつ最適な手順で実行することができるインクジェット記録装置のクリーニング機構部が提供される。
【0056】
図20はキャリッジ6がクリーニング機構部204側の最奥部のロックレバー作用位置まで進入したときに密着状態のキャップ1の一端を開放した状態を示すキャップ部の模式的側面図である。
図19の(e)はキャッピング状態でキャップ内に負圧を導入して吐出口からインクを吸引する吸引動作(クリーニング動作)を行うときのキャリッジ6の位置及び移動を制御する動作態様を示すものである。
図19の(e)において、吸引動作を行うために、キャリッジ6は待機位置側からクリーニング機構部204側へ移動を開始し、先ず、ロックレバー12を作用状態にするため、キャップスライダ7を図16に示すような最奥部(最も押し込む位置)までキャリッジ6を移動させる。次に、キャリッジ6の移動方向を反転させ、戻り方向に図15に示すキャッピング位置まで移動させる。
【0057】
キャリッジ6をキャッピング位置で停止させた後、キャップ1が記録ヘッド3に密着し吐出口が完全に密閉された状態で、該キャップ1に接続された負圧発生源としてのポンプ(吸引ポンプ)を作動させ、キャップ1内に発生する負圧によって記録ヘッド3の吐出口からインクを吸引する(吸い出す)。こうして吸引回復操作を行った後、再度キャリッジ6を図16に示す最奥のロックレバー作用位置まで移動させる。
この最奥のロックレバー作用位置では、図20に示すように、キャップホルダ2のキャップ開放カム面2dがベース部13のカム部(固定カム部)13aによって押し下げられることで、該キャップホルダ2が軸部2cを中心に回動させられ、それによって、キャップ1はその一端が大気に開放された状態になっている。
【0058】
そして、このようにキャップ1の一端を開放してキャップ内部を大気に連通させた状態で、該キャップ1に接続された負圧発生源としてのポンプ(吸引ポンプ)を作動させることにより、上記吸引動作の後にキャップ1の内部に残留したインクを吸引除去する。このようなインク除去動作は空吸引動作と呼ばれる。
その後、キャリッジ6はロックレバー12が解除される位置まで移動させられ、この移動の間に前述したようなワイピング動作が実行される。このワイピング動作によって、前記吸引動作の後に吐出口面81に付着した残留インクの除去作業を行うことができる。
このように、前述の実施例によれば、吸引動作とワイピング動作を同時に行う場合にも、キャリッジ6の複雑な移動動作を行うことなく、簡単かつ容易な操作のみで、記録ヘッドのクリーニング動作を行うことが可能になる。
【0059】
なお、ワイピング動作を行うタイミングは、インク吸引によるクリーニング動作(吸引動作)の後や、記録動作終了後のキャッピング動作の前に実施することが望ましく、逆に、記録ヘッドがキャッピングされた状態から記録を行うためにキャリッジをキャッピング位置から移動させる際にはワイピング動作を実施しないようにすることが望ましい。
すなわち、ワイピング動作は、記録ヘッドの吐出口面が比較的インクで濡れた状態のときに行われるべきものであり、逆に、吐出口面が乾燥した状態でのワイピング動作は、吐出性能、記録品位、耐久性などの観点から行わないほうが良い。
【0060】
従って、本発明を適用したインクジェット記録装置のクリーニング機構部の構成において、記録装置にて記録が行われた後あるいは吸引動作の後にキャッピングする際には、図19の(a)に示すようなワイピング動作を行うことが望ましい。また、記録ヘッドが開放された状態から、記録を行わずに一定時間経過して記録ヘッドをキャッピングする際には、図19の(b)に示すようなワイピング動作を実施しないキャッピングを行うことが望ましい。更に、キャッピング状態から記録動作に移行する際には、図19の(d)に示すようなワイピング動作無しのキャップ開放動作を行うことが望ましい。
つまり、クリーニング機構部を有するインクジェット記録装置においては、図19に示すようなワイピング動作(その有無を含む)のタイミング制御手段を設けることにより、前述の「発明が解決しようとする課題」で説明した課題を解決することが可能となる。
【0061】
なお、本発明は、以上の実施例で説明した記録ヘッドの数や吐出口列の数や配列に限定されることなく実施できるものであり、また、複数の異なる色で記録するカラーインクジェット記録装置、同一色彩で異なる濃度の複数濃度で記録する階調記録用のインクジェット記録装置、あるいは、これらを組み合わせたインクジェット記録装置など、使用するインクの種類や数にも限定されることなく実施できるものであり、これらの全ての構成をその範囲内に含むものである。
【0062】
また、本発明は、記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換可能なインクジェットカートリッジを用いる構成、記録ヘッドにインクタンクを着脱可能に装着する記録手段を用いる構成、あるいは、記録ヘッドとインクタンクを別体にし、その間をインク供給路等で接続する構成など、記録ヘッドとインクタンクの配置構成がどのような場合にも同様に適用することができ、同様の効果が得られるものである。
さらに、本発明は、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる記録ヘッドなど、他の作動方式で駆動される記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置に対しても同様に適用することができ、同様の効果が得られるものである。
中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の記録ヘッドを使用するインクジェット記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0063】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなごとく、請求項1の発明によれば、記録ヘッドのワイピング動作を行うに際して、簡単な構成で、記録ヘッドを搭載したキャリッジをキャッピング位置からいずれの方向に移動させるかによってワイピング動作の有無を選択的に切り換えることができ、ワイピング動作を容易に最適なタイミングで制御することができるクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したクリーニング機構部を備えたインクジェット記録装置の一実施例を示す模式的斜視図である。
【図2】図1のインクジェット記録装置の記録ヘッドのインク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。
【図3】本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例の記録ヘッドの吐出口面を示す説明図であり、(a)は吐出口面におけるブラック吐出口列及びカラー吐出口列の配置を示し、(b)はブラック吐出口列及びカラー吐出口列とキャップの吸引口(及びキャップ一端開放側との位置関係を示す説明図である。
【図4】本発明を適用したインクジェット記録装置の記録ヘッドを吐出口面側から見た斜視図である。
【図5】図4の記録ヘッドの吐出口面側から見た正面図である。
【図6】本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例におけるクリーニング機構部のキャップ及びキャップホルダを示す上方斜視図である。
【図7】図6のキャップ及びキャップホルダの下方斜視図である。
【図8】本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例におけるクリーニング機構部のキャップスライダ上の構成の上方斜視図である。
【図9】図8のキャップスライダ上の構成をロックレバーを省いた状態で示す下方斜視図である。
【図10】本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例におけるクリーニング機構部のキャッピング位置における状態を示す上方斜視図である。
【図11】図10のクリーニング機構部のキャップ(キャップ端部)開放位置及びロックレバー作用位置における状態を示す上方斜視図である。
【図12】図10のクリーニング機構部の記録装置本体側のベース部の構成を示す上方斜視図である。
【図13】本発明を適用したインクジェット記録装置のクリーニング機構部の一実施例においてキャリッジ及び記録ヘッドがクリーニング機構部に接近しキャップスライダの待機位置に到達したときの状態を示す模式的正面図であり、
【図14】キャリッジ及び記録ヘッドが図13の位置よりもさらにクリーニング機構部側へ進入したときの状態を示す模式的正面図である。
【図15】キャリッジ及び記録ヘッドがクリーニング機構部に進入した後キャップスライダを追従移動させながらキャッピング位置に到達しキャップを吐出口面に密着させたキャッピング状態を示す模式的正面図である。
【図16】キャリッジが図15のキャッピング位置から更にクリーニング機構部側へ進入しロックレバーを作用位置(ロック位置)に保持するとともに密着状態のキャップの一端を開放したときの状態を示す模式的正面図である。
【図17】キャリッジが図16の位置からクリーニング機構部から退避する方向へ反転移動することでロックレバーが固定されることによりキャップスライダが固定された状態を示す模式的正面図である。
【図18】キャリッジが図17の状態からクリーニング機構部から退避する方向へさらに移動することでワイピング動作を行ったときの状態を示す模式的正面図である。
【図19】図13〜図18で説明したキャリッジの各動作ポジションとクリーニング機構部の各種処理動作におけるキャリッジの移動態様との関係を示す図表である。
【図20】キャリッジがクリーニング機構部側の最奥部のロックレバー作用位置まで進入したときに密着状態のキャップの一端を開放した状態を示すキャップ部の模式的側面図である。
【図21】本願と同一出願人の先行提案に係るインクジェット記録装置のクリーニング機構部のキャップ開放時の状態を示す模式的正面図である。
【図22】図21のクリーニング機構部のキャップ密閉時(キャッピング時)の状態を一部破断して示す模式的正面図である。
【図23】図21のクリーニング機構部のキャップスライダがロックレバーで固定された状態を示す模式的正面図である。
【符号の説明】
1 キャップ
1a 嵌合部
1b、1c 吸引口
2 キャップホルダ
2b フック部(爪部)
2c 軸部
2d キャップ開放カム面
2e チューブ接続部
3 記録ヘッド(記録手段)
3a 嵌合穴(溝)
3c カラー吐出口列
3d ブラック吐出口列
4 キャップばね
5 吸引チューブ
6 キャリッジ
6a 突起部
7 キャップスライダ
7a 突き当て部
7b 突出部(スライダ軸部)
7c 嵌合ピン
8、9 ワイパー(ワイパーブレード)
10 ブレードスペーサ
11 ブレードストッパ
12 ロックレバー
12a 端部
12b カム面
12c 先端部
12d カム形状の切り欠き部
13 記録装置本体側の一部(ベース部)
13a 固定カム部(カム部)
13b カム面
13c カム面
13d ロックレバー用のカム部
14 ロックレバーばね
15 キャップスライダばね
81 吐出口面
82 吐出口
83 共通液室
84 液路
85 電気熱変換体
201 給紙部
202 搬送部
203 記録機構部
204 クリーニング機構部(回復機構部)
221 搬送ローラ
222 ピンチローラ
223 排紙ローラ
224 キャリッジベルト

Claims (3)

  1. インクを吐出して記録を行う記録ヘッドを搭載して往復移動するキャリッジと、
    記録ヘッドの吐出口面をキャッピングするキャップと、
    前記キャップを保持するキャップホルダと、
    前記キャップホルダを回動可能に装着するとともに、前記キャリッジの移動に同期して移動するキャップスライダと、
    前記キャップスライダに配され装置本体のベース部に配されたカム面と当接して移動する複数の突出部と、
    前記複数の突出部の1つに対して前記キャリッジの移動方向にスライド可能に装着され、前記キャップスライダの移動に追従して移動するロックレバーと、
    前記キャップスライダに配され記録ヘッドの吐出口面をワイピングするワイパーと、
    を備え、
    前記キャリッジ第1の方向に移動させることにより前記キャップが記録ヘッドの吐出口面をキャッピングしてインクを吸引するインクジェット記録装置であって、
    前記キャップが前記吐出口面をキャッピングしてインクを吸引する位置から前記キャリッジ前記第1の方向に移動させると、前記ロックレバーが前記第1の方向に移動することにより前記ワイパーが前記吐出口面に対して侵入する位置となるように前記キャップスライダが前記カム面に沿った所定位置で保持され、
    前記キャップスライダが前記所定位置に保持されているときに、前記キャリッジを前記第1の方向と反対の第2の方向へ移動させると前記ワイパーが前記吐出口面をワイピングすることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記キャップが前記吐出口面をキャッピングしてインクを吸引する位置から前記キャリッジを前記第2の方向に移動させると、前記ワイパーは前記吐出口面をワイピングしないことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記キャップが前記吐出口面をキャッピングしてインクを吸引する位置から前記キャリッジを前記第1の方向に移動させると、前記ベース部に配されたカム部が前記キャップホルダに配されたカム面と当接することにより前記キャップの一端を開放することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
JP2002257607A 2002-09-03 2002-09-03 インクジェット記録装置 Expired - Fee Related JP4174273B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002257607A JP4174273B2 (ja) 2002-09-03 2002-09-03 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002257607A JP4174273B2 (ja) 2002-09-03 2002-09-03 インクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004090550A JP2004090550A (ja) 2004-03-25
JP4174273B2 true JP4174273B2 (ja) 2008-10-29

Family

ID=32062467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002257607A Expired - Fee Related JP4174273B2 (ja) 2002-09-03 2002-09-03 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4174273B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4920903B2 (ja) 2005-05-12 2012-04-18 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
EP1759862B1 (en) 2005-08-31 2010-12-15 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Printer with sheet sending mechanism
JP6053367B2 (ja) * 2011-08-19 2016-12-27 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004090550A (ja) 2004-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3827302B2 (ja) インクジェット記録装置
JP4366175B2 (ja) インクジェット記録装置
KR100799005B1 (ko) 액체 와이퍼 장치를 갖는 액체 분사 장치
JPH05345415A (ja) インクジェット記録装置
JPH11320915A (ja) インクジェット記録装置
US8152270B2 (en) Inkjet recording apparatus
US20070146415A1 (en) Inkjet image forming apparatus having a wiping unit
US20080055358A1 (en) Image forming apparatus and method of controlling driving of image forming apparatus
JP2004042537A (ja) インクジェット記録装置及び該記録装置の回復機構部
JPH0747679A (ja) インクジェット記録装置
JP4174273B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2007130806A (ja) インクジェット記録装置
JP2004009575A (ja) インクジェット記録装置及び該記録装置のクリーニング部
JPH1120187A (ja) インクジェット記録装置
JP7418129B2 (ja) 記録装置及び払拭方法
KR100667849B1 (ko) 잉크젯 화상형성장치 및 그 폐잉크회수방법
JP2006315269A (ja) インクジェット記録装置
JP2005111686A (ja) インクジェット記録装置
JP2002248793A (ja) インクジェット記録装置および記録ヘッドの回復処理方法
JP2005111690A (ja) インクジェット記録ヘッド用キャップ及びインクジェット記録装置
JP2009297989A (ja) インクジェット記録装置
JP4794780B2 (ja) インクジェット記録装置及び該装置の回復方法
JP2004042446A (ja) インクジェット記録装置
JP2001018417A (ja) インクジェット式記録装置
JP2000015832A (ja) インクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050606

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070508

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080702

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080729

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080818

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4174273

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110822

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130822

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees